JP2003293850A - クローズドデッキ型シリンダブロック及びその製造方法 - Google Patents

クローズドデッキ型シリンダブロック及びその製造方法

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徹 駒崎
Masato Ikeda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】クローズドデッキ型のシリンダブロックを製造
するにあたり、溶接によっても十分な機械的結合強度を
得ることが出来、また、ガスケットとデッキ面とのシー
ル性にも優れたクローズドデッキ型シリンダブロック及
びその製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】オープンデッキ型のシリンダブロック本体
2に形成されるウォータジャケット2bの上端開口部2
jに閉塞部材1を位置決めし、この閉塞部材1をシリン
ダブロック本体2に溶接することにより製造されるクロ
ーズドデッキ型シリンダブロックであって、前記閉塞部
材1の前記シリンダブロック本体2との当接面1aをテ
ーパー形状とするとともに、前記ウォータジャケット2
bの上端開口部2jにおける前記閉塞部材1との当接部
2aをテーパー形状とし、前記当接面1aと前記当接部
2aとを溶接したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、水冷式内燃機関の
シリンダブロック、特にクローズドデッキ型シリンダブ
ロックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の水冷式内燃機関のシリンダブ
ロックには、ウォータジャケットの開口端部が塞がれた
クローズドデッキ型とウォータジャケットの開口端部が
開口されたままのオープンデッキ型がある。オープンデ
ッキ型は金型によるダイカスト鋳造法を用いて製造する
場合、ウォータジャケットをデッキ部側の金型内壁から
キャビテイ内に突出させた中子により形成することが可
能であるため、製造は容易であるが、ウォータジャケッ
トの上部となる開口端部全体が開口されているため、ピ
ストンのピストン運動に対してボア剛性が低いものとな
っていた。
【0003】一方、クローズドデッキ型はピストンのピ
ストン運動に対して剛性の高いものとなるが、金型によ
るダイカスト鋳造法を用いて製造する場合、ウォータジ
ャケットの形成には、崩壊性中子を使用しなければなら
ず、中子の造型、中子へのコーティング処理、鋳造後の
砂落し等の種々の工程が必要となるので、生産量が上が
らず、製造コストが高くなるという問題がある。
【0004】そこで、上記問題を解決するために、オー
プンデッキ型のシリンダブロック本体をダイカスト鋳造
法を用いて製造した後に、ウォータジャケットの上端開
口部に補強部材となる閉塞部材を溶接により結合する方
法が提案されている。しかし、溶接部にブローホールが
発生し、十分な機械的結合強度を得ることが出来ないと
いう理由から実用には至っていない。
【0005】特に、図7に示すように、シリンダブロッ
ク本体200のウォータジャケット200bの上端開口
部に、閉塞部材100を位置決めするための段部200
dを設けると、この段部200dが溶接時に大量に発生
するガスが下方に抜けるのを阻害し、溶接部Yの内部に
ブローホールが発生することになり、十分な機械的結合
強度を得ることが出来ないだけでなく、溶接後、デッキ
面200cを加工し、仕上げを行なうと、デッキ面20
0cにブローホールが出現する場合があることから、図
示していないシリンダヘッドガスケットとデッキ面20
0cとの間のシール性が損なわれるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記問題点を解決しようとするもので、クローズドデッキ
型のシリンダブロックを製造するにあたり、溶接によっ
ても十分な機械的結合強度を得ることが出来、また、シ
リンダヘッドガスケットとデッキ面とのシール性にも優
れたクローズドデッキ型シリンダブロック及びその製造
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1に記載の発明は、オープンデッキ型のシリン
ダブロック本体2に形成されるウォータジャケット2b
の上端開口部2jに閉塞部材1を位置決めし、この閉塞
部材1をシリンダブロック本体2に溶接することにより
製造されるクローズドデッキ型シリンダブロックであっ
て、前記閉塞部材1の前記シリンダブロック本体2との
当接面1aをテーパー形状とするとともに、前記ウォー
タジャケット2bの上端開口部2jにおける前記閉塞部
材1との当接部2aをテーパー形状とし、前記当接面1
aと前記当接部2aとを溶接したことを特徴とする。
【0008】次に、請求項2に記載の発明は、前記請求
項1又は請求項2に記載のシリンダブロック本体2、2
0が金型のキャビティ内の真空度を10kPa以下とす
る高真空ダイカスト鋳造法により製造されることを特徴
とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、シリンダブロッ
ク本体2、20を金型のキャビティ内の真空度を10k
Pa以下とする高真空ダイカスト鋳造法により鋳造する
工程と、閉塞部材1、10を製造する工程と、前記シリ
ンダブロック本体2、20に形成されるウォータジャケ
ット2b、20bの上端開口部2j、20jに前記閉塞
部材1、10を位置決めする工程と、前記閉塞部材1、
10をシリンダブロック本体2、20にレーザ溶接する
工程とを有することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態による
クローズドデッキ型シリンダブロックを、図1乃至図6
に基づき説明する。
【0011】
【実施例】まず、本発明の第1の実施の形態によるクロ
ーズドデッキ型シリンダブロックを構成するシリンダブ
ロック本体を図1、図2により説明する。2はアルミニ
ウム合金からなるシリンダブロック本体であり、図1に
示すように、直列に並ぶ4つのシリンダ壁2dにより形
成された4つのシリンダボア2f、シリンダブロック本
体2の外壁を形成するシリンダ外壁2e、シリンダ壁2
dとシリンダ外壁2eの間に形成され、シリンダ壁2d
の全周に渡って冷却水を循環させるためのウォータジャ
ケット2b等から構成されている。更に、このシリンダ
ブロック本体2は、ウォータジャケット2bの上端がそ
の全周に渡ってデッキ面2cに開口するオープンデッキ
型のシリンダブロック本体である。
【0012】図2に示すように、シリンダ壁2dとシリ
ンダ外壁2eとの間に形成されたウォータジャケット2
bの上端開口部2jには、デッキ面2cに対して開口が
広がる方向にテーパー形状をした当接部2aが全周に渡
って形成されている。
【0013】次に、第1の実施の形態によるクローズド
デッキ型シリンダブロックを構成する閉塞部材を、図
3、図4により説明する。1は前記シリンダブロック本
体2と同材質のアルミニウム合金からなる閉塞部材であ
り、図3に示すように、4つのリング部1bからなり、
各リング部1bの適所には連通孔1cが貫通して形成さ
れいる。この連通孔1cは、前記シリンダブロック本体
2に閉塞部材1が接合されクローズドデッキ型シリンダ
ブロックが構成された後には、前記ウォータジャケット
2b内の冷却水が、図示してないシリンダヘッド側に連
通するための孔となる。なお、本実施例では、閉塞部材
1の材質をシリンダブロック本体2と同材質のもので形
成したが、同材質でなくても良い。
【0014】更に、図4に示すように、閉塞部材1の外
側の側面、及び、内側の側面には、その全周に渡って下
方に向かってその幅が狭くなる方向にテーパー形状をし
た当接面1aが形成されている。この閉塞部材1のリン
グ部1bの幅は、ウォータジャケット2bの上端開口部
2jの幅に対し、僅かに小さい幅に形成されている。ま
た、その当接面1aのテーパー形状は、ウォータジャケ
ット2bの上端開口部2jに形成された当接部2aのテ
ーパー形状と同一形状に形成されている。これにより、
閉塞部材1はウォータジャケット2bの上端開口部2j
に位置決め可能となる。
【0015】次に、図5により、閉塞部材1をウォータ
ジャケット2bの上端開口部2jに一体に接合しクロー
ズドデッキ型シリンダブロックを構成した状態を説明す
る。ウォータジャケット2bの上端開口部2jには閉塞
部材1が位置決めされ、当接面1aと当接部2aをデッ
キ面2c側から溶接(図5中、溶接部X)することによ
り、閉塞部材1を一体に接合している。そしてこのウォ
ータジャケット2bの上端開口部2jが閉塞部材1によ
り閉塞されたシリンダブロックが、クローズドデッキ型
シリンダブロックとなる。なお、閉塞部材1の厚さは、
ウォータジャケット2bの上端開口部2jに形成された
当接部2aに位置決めした状態で、デッキ面2cに対し
少なくとも面一となる厚さであり、より好ましくは、溶
接時の溶け代を見越してデッキ面2cより突出する厚さ
に成形すると良い。
【0016】次に、本実施の形態によるクローズドデッ
キ型シリンダブロックの製造方法について説明する。ま
ず、図1、図2に示すアルミニウム合金を材料とするオ
ープンデッキ型のシリンダブロック本体2をダイカスト
鋳造法により成形する。特に本実施例では、図示してい
ない高真空ダイカスト鋳造装置を用い、金型のキャビテ
ィ内にアルミニウム合金の溶湯を充填する際に、真空ポ
ンプでキャビティ内を10kPa以下(好ましくは4k
Pa)とする高真空ダイカスト鋳造法により成形してい
る。これにより、内部にブローホールの少ない高密度な
シリンダブロック本体2が成形可能となっている。ま
た、ウォータジャケット2bの上端開口部2jに形成さ
れている閉塞部材1が嵌合することとなるテーパー形状
をした当接部2aは、金型にその基となる形状を形成
し、鋳造と同時に成形されているため、鋳造後、後加工
により当接部2aを成形する場合に比べ、加工工程が削
減されるため、低コストでの製造が可能である。
【0017】次に、図3、図4に示すアルミニウム合金
を材料とする閉塞部材1をダイカスト鋳造法により成形
する。閉塞部材1に形成されている連通孔1c、及び、
テーパー形状をした当接面1aは、金型にその基となる
形状を形成し、鋳造と同時に成形されているため、鋳造
後、後加工により連通孔1cや当接面1aを成形する場
合に比べ、加工工程が削減されるため、低コストでの製
造が可能である。なお、閉塞部材1はシリンダブロック
本体2と同様に高真空ダイカスト鋳造法により成形して
もよい。また、閉塞部材1は簡単な形状のため、低圧鋳
造、鍛造等の他の工法で成形してもよい。
【0018】この様に、本実施例によるシリンダブロッ
ク本体2は、高真空ダイカスト鋳造法により成形されて
いるので、溶接時にも閉塞部材1とシリンダブロック本
体2との溶接部Xにブローホールが発生しにくくなり、
製造されるクローズドデッキ型シリンダブロックのシー
ル不良が発生しにくくなる。
【0019】次に、高真空ダイカスト鋳造法により成形
されたシリンダブロック本体2のウォータジャケット2
bの上端開口部2jに形成されたテーパー形状の当接部
2aに、閉塞部材1の当接面1aを位置決めする。
【0020】次に、図5に示すように、上記閉塞部材1
の当接面1aとウォータジャケット2bの上端開口部2
jに形成した当接部2aとをデッキ面2c側から溶接
(図5中、溶接部X)により接合し、一体とする。な
お、溶接の手段としては、シリンダブロック本体2が溶
接時に発生する熱の影響を受ける範囲を極力狭いものと
する必要があることから、レーザ溶接が望ましい。本実
施例では、閉塞部材1の当接面1aとウォータジャケッ
ト2bの上端開口部2jに形成した当接部2aとをテー
パー形状に形成しているので、レーザがデッキ面2cか
らウォータジャケット2bの側に抜けるようにレーザ溶
接を施した際に、ガスが下方(ウォータジャケット2b
内)に抜け易いため、溶接部X内へのガスの巻き込みが
なくなり、溶接部X内にブローホールが発生しにくくな
る。従って、溶接部Xの十分な機械的結合強度が確保さ
れる。更に、溶接後、デッキ面2cの仕上げ加工を行な
っても、デッキ面2cの溶接部Xの表面にブローホール
が現れることがないので、図示していないガスケットと
デッキ面2cとのシール不良が発生しにくくなる。
【0021】次に、溶接部Xを含めデッキ面2c全体を
1乃至1.5mm切削し、デッキ面2cを面一にするた
めにの仕上げ加工を施すことにより、これで本発明によ
るクローズドデッキ型シリンダブロックの製造が完了す
る。
【0022】次に、本発明の第2実施の形態によるクロ
ーズドデッキ型シリンダブロックを図6により説明す
る。なお、第1実施の形態のシリンダブロック本体2と
同じ構成については、説明を省略する。20はアルミニ
ウム合金からなるシリンダブロック本体であり、第1の
実施の形態のシリンダブロック本体2と同様に、シリン
ダブロック本体20の外壁を形成するシリンダ外壁20
e、シリンダボア20fを形成するシリンダ壁20d、
このシリンダ壁20dと前記シリンダ外壁20eの間に
形成され、シリンダ壁20dの全周に渡って冷却水を循
環させるためのウォータジャケット20b等から構成さ
れている。そして、ウォータジャケット20bの上端開
口部20jには、当接部20aが全周に渡って形成され
ている。
【0023】10は前記シリンダブロック本体20と同
材質のアルミニウム合金からなる閉塞部材であり、その
上部には、前記シリンダブロック20のデッキ面20c
に当接する鍔部10aが全週に渡って形成されている。
この閉塞部材10は、鍔部10aによりシリンダブロッ
ク本体20に位置決めされる。10cはウォータジャケ
ット20bの上端開口部20jに形成された当接部20
aに当接する当接面であり、その形状は、ウォータジャ
ケット20bの上端開口部20jに形成された当接部2
0aの形状と同一形状に形成されている。その幅は、ウ
ォータジャケット20bの上端開口部20jの幅に対
し、僅かに小さい幅に形成されている。
【0024】第2実施例での閉塞部材10とシリンダブ
ロック本体20はこの様に成形され、デッキ面20c側
から鍔部10aの上より溶接(図6中、溶接部X)する
ことにより、ガスが下方(ウォータジャケット20b
内)に抜け易いため、溶接部へのガスの巻き込みがなく
なり、図示していない溶接部内にブローホールが発生し
にくくなり、溶接部の十分な機械的結合強度が確保され
る。更に、溶接後、デッキ面20cの仕上げ加工が行わ
れても、デッキ面20cの溶接部の表面にブローホール
が現れることがないので、図示していないガスケットと
デッキ面20cとのシール不良がより発生しにくくな
る。また、本実施例の閉塞部材10には鍔部10aが全
周に渡って形成され、ウォータジャケット20bの上端
開口部20jの当接部20aと閉塞部材10の当接面1
0cとの係合部を覆っているので、シリンダブロック本
体20と閉塞部材10を製造するにあたり、ウォータジ
ャケット20bの上端開口部20jの当接部20aと閉
塞部材10の当接面10cとの間に、レーザの幅より広
い隙間が生じた場合においても、鍔部10aのアルミニ
ウム合金が溶けて隙間に流れ込み、隙間が塞がれ接合す
るため、溶接部の機械的結合強度が確保される。
【0025】なお、第2実施の形態によるクローズドデ
ッキ型シリンダブロックの製造方法は、閉塞部材10と
ウォータジャケット20bの上端開口部20jの形状を
除いては、前述第1の実施の形態によるクローズドデッ
キ型シリンダブロックの製造方法と同じであるので、そ
の説明は省略する。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1記
載のクローズドデッキ型シリンダブロックによれば、前
記閉塞部材の前記シリンダブロック本体との当接面をテ
ーパー形状とするとともに、前記ウォータジャケットの
上端開口部における前記閉塞部材との当接部をテーパー
形状とし、前記当接面と前記当接部とを溶接したので、
溶接時にガスが下方(ウォータジャケット内)に抜け、
溶接部へのガスの巻き込みが少なくなり、溶接部の表面
にブローホールが現れることがないので、十分な機械的
結合強度があり、シリンダヘッドガスケットとデッキ面
とのシール性が優れている。
【0027】次に、請求項2記載のクローズドデッキ型
シリンダブロックによれば、シリンダブロック本体が金
型のキャビティ内の真空度を10kPa以下とする高真
空ダイカスト鋳造法により製造されているので、鋳造中
の製品内へのガス巻き込みによるガス欠陥が少なくな
り、溶接時にデッキ面にブローホールが発生するのを防
止することができる。
【0028】次に、請求項3記載のクローズドデッキ型
シリンダブロックの製造方法によれば、シリンダブロッ
ク本体を金型のキャビティ内の真空度を10kPa以下
とする高真空ダイカスト鋳造法により鋳造する工程と、
閉塞部材を製造する工程と、前記シリンダブロック本体
に形成されるウォータジャケットの上端開口部に前記閉
塞部材を位置決めする工程と、前記閉塞部材をシリンダ
ブロック本体にレーザ溶接する工程とを有しているの
で、鋳造中のガス巻き込みによるガス欠陥が少なく、溶
接時にブローホールが発生するのを防止できる。また、
閉鎖部材をシリンダブロック本体にレーザ溶接するので
シリンダブロック本体が熱影響を受ける範囲を狭いもの
とすることができ、結果として、製造されるクローズド
デッキ型シリンダブロックが実用可能な品質を備えるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るシリンダブロック
本体の平面図である。
【図2】図1中、B−B断面の拡大図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る閉塞部材の平面図
である。
【図4】図3中、A−A断面の拡大図である。
【図5】図4において、閉塞部材を位置決め後、溶接し
た状態の拡大断面図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る拡大断面図であ
る。
【図7】従来例を示すクローズドデッキ型シリンダブロ
ックの断面図である。
【符号の説明】
1 閉塞部材 1a 当接面 2 シリンダブロック本体 2a 当接部 2b ウォータジャケット 2c デッキ面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オープンデッキ型のシリンダブロック本
    体に形成されるウォータジャケットの上端開口部に閉塞
    部材を位置決めし、この閉塞部材をシリンダブロック本
    体に溶接することにより製造されるクローズドデッキ型
    シリンダブロックであって、前記閉塞部材の前記シリン
    ダブロック本体との当接面をテーパー形状とするととも
    に、前記ウォータジャケットの上端開口部における前記
    閉塞部材との当接部をテーパー形状とし、前記当接面と
    前記当接部とを溶接したことを特徴とするクローズドデ
    ッキ型シリンダブロック。
  2. 【請求項2】 前記シリンダブロック本体は金型のキャ
    ビティ内の真空度を10kPa以下とする高真空ダイカ
    スト鋳造法により製造されることを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載のクローズドデッキ型シリンダブロッ
    ク。
  3. 【請求項3】 オープンデッキ型のシリンダブロック本
    体に形成されるウォータジャケットの上端開口部に閉塞
    部材を位置決めし、この閉塞部材をシリンダブロック本
    体に溶接することにより製造されるクローズドデッキ型
    シリンダブロックの製造方法であって、シリンダブロッ
    ク本体を金型のキャビティ内の真空度を10kPa以下
    とする高真空ダイカスト鋳造法により鋳造する工程と、
    閉塞部材を製造する工程と、前記シリンダブロック本体
    に形成されるウォータジャケットの上端開口部に前記閉
    塞部材を位置決めする工程と、前記閉塞部材をシリンダ
    ブロック本体にレーザ溶接する工程とを有することを特
    徴とするクローズドデッキ型シリンダブロックの製造方
    法。
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