JP2003293285A - レーヨン混在紙及びその製造方法 - Google Patents

レーヨン混在紙及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、レーヨンフロックのパルプ層への
定着を強固にすることで、抄紙時のフロック剥がれや印
刷時にピッキング等のトラブルのないレーヨン混在紙及
びその製造方法を提供することである、。 【解決手段】 本発明に係るレーヨン混在紙は、紡錘形
状を有するレーヨンフロックが紙表面に散在しているレ
ーヨン混在紙において、レーヨンフロックの表面が少量
の天然パルプ繊維で被覆されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は天然パルプ繊維が主
成分のパルプ原料にレーヨン繊維を混在させ、紙の表面
に有用な模様を形成するレーヨン混在紙及びその製造方
法に関するものである。以下、天然パルプ繊維を主成分
とするパルプ原料をパルプと称する。
【0002】
【従来の技術】レーヨン繊維をパルプと混在させるレー
ヨン混在紙は、通称模様紙と云われ、大礼紙、雲龍紙、
引っ掛け等の名称で上市されている。本発明で扱うのは
この中の大礼紙であり、通常、便箋、封筒、箱貼り等の
用途に供されているが、近年オフセット印刷、インクジ
ェット印刷、PPC印刷等の印刷適性を付与し、用途拡
大が図られている。
【0003】従来、レーヨン混在紙の製造は、レーヨン
フロックの形成、レーヨンフロックの移送、レーヨンフ
ロックの抄紙、という工程から成る。レーヨンフロック
の形成工程では、形成されたフロックが紡錘形で所定の
大きさを有することが要求される。レーヨンフロックの
移送工程では、移送シェアーに耐えるフロック強度が要
求される。レーヨンフロックの抄紙工程では、紡錘フロ
ックが紙層表面に均一に分散、定着することが要求され
る。
【0004】レーヨンフロックの形成は、基本的にはレ
ーヨン繊維を水に分散させた後、凝集剤等の薬品を添加
して行うが、最適な模様となるまでこの操作を繰り返す
ことによって完成する。しかし実際の操作で最適な模様
を形成する為には、かなりの経験とノウハウの習熟を必
要とし、夏冬の水温の違いによってもフロックの形状が
影響されると言われている。また、レーヨン繊維の分散
濃度も0.1〜0.3重量%程度の低濃度の為、生産性
に制約があった。
【0005】一方、レーヨンフロックの移送と抄紙は、
レーヨンフロックを破壊させないように、自然流下方式
でパルプ層のワイヤー上にレーヨンフロックのスラリー
を移送し、積層するのが一般的である。この場合、スラ
リーの濃度も低く自然流下の為、フロックの強度は左程
強くなくても良いという長所はあるが、フロックのパル
プ層への定着が弱いという短所がある。その結果、抄紙
時のフロック剥がれや印刷時のピッキング等のトラブル
が発生し易くなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、レーヨンフロックのパルプ層への定着を強固にする
ことで、抄紙時のフロック剥がれや印刷時にピッキング
等のトラブルのないレーヨン混在紙及びその製造方法を
提供することである。
【0007】本発明の第二の目的は、従来の凝集操作に
見られるような経験とノウハウの熟練に依らず、常に安
定した形状と強度を保持するフロックの形成を可能とす
る機械的、化学的処理方法を用いたレーヨン混在紙及び
その製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、紡錘形状を有
するレーヨンフロックが紙表面に散在しているレーヨン
混在紙において、レーヨンフロックの表面が少量のパル
プ繊維で被覆されていることを特徴とするレーヨン混在
紙である。また、本発明は以下の態様も含まれる。即
ち、レーヨンフロックが存在している面において、レー
ヨンフロック1個の上にパルプ繊維が少なくとも1本以
上存在していることである。さらに、抄紙機上でレーヨ
ンフロックをパルプ繊維で被覆させる手段として、二層
以上の抄き合わせにおいて、表層にパルプ繊維とレーヨ
ンフロックを配合した層を配置し、二層目以降をパルプ
層としている前記のレーヨン混在紙である。
【0009】本発明に係るレーヨン混在紙の製造方法
は、紡錘形状を有するレーヨンフロックが紙表面に散在
しているレーヨン混在紙の製造方法において、レーヨン
フロックの形成条件として、レーヨン繊維の分散濃度が
0.8重量%以上であって、使用する凝集剤の分子量が
500万〜1500万の範囲にあり、かつイオン化度が
5〜15molであることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細について説明
するが、本発明は以下の実施形態に限定して解釈される
ものではない。本発明において用いられるレーヨン繊維
は、従来より使用されている水に分散し易い湿式レーヨ
ンで、現在販売されている代表的なものとしてダイワボ
ウ株式会社のSBH(中空偏平型)、SB( 密実型)
の何れにおいても本発明方法によるレーヨン混在紙の製
造が可能である。このレーヨン繊維の繊度は0.8〜3
dtex、繊維長は3〜10mmの範囲にあれば良い。
【0011】このレーヨン繊維のフロックの形状と強度
を決定する条件には、レーヨンの分散濃度、攪拌羽根の
形状・回転数・時間等の攪拌条件、pH、水温、凝集剤の
種類等の要因があるが、これらについて鋭意検討した結
果、フロックが安定的に紡錘形状を有し、かつ機械的シ
ェアーに耐え得る強度を保持する条件を見出した。前記
の各要因はそれぞれフロックの形成に影響を与えるが、
これらのうちフロックの安定性を得る為に特に重要な要
因は、レーヨンの分散濃度と使用する凝集剤の組成であ
る。
【0012】レーヨン繊維を凝集させる際、レーヨン繊
維の捩れや不均一な重なりが発生する為、通常レーヨン
の分散濃度は、0.1〜0.3重量%程度の低濃度で行
われているが、本発明の方法によれば、この濃度よりは
るかに高い0.8%重量以上の濃度で紡錘形状の強固な
フロックの形成が可能となる。レーヨンの凝集に用いる
凝集剤は、組成は特に限定されることはなく、単独また
は2種類以上を併用してもフロックの形成は可能である
が、望ましくはアニオン系アクリル酸共重合タイプのも
の単独使用がより効果的である。さらに、分子量が50
0万〜1500万の範囲にあり、イオン化度が5〜15
molのものであるが、分子量が800万〜1200万の
範囲で、イオン化度が5〜15molのものがより望まし
い。凝集剤の添加率は、レーヨン絶乾量に対して1〜5
%有効成分の範囲にあることが必要である。
【0013】分子量が500万未満では、フロックの形
成が不十分となり、1500万を超えるとフロックが大
き過ぎ、紡錘形状を形成し難くなる。またイオン化度が
5mol未満では、フロックの強度が不足し、15molを超
えると、紡錘形状を形成し難くなる。同様に、凝集剤の
添加率が1%未満では、フロックの強度が不足し、5%
を超えると、紡錘形状を形成し難くなる。なお、ここで
云うところのイオン化度とは、凝集剤のアニオン基やカ
チオン基の変性率のことを指し、高分子凝集剤懇話会の
測定法に準拠したコロイド滴定測定法により算出する。
【0014】本発明で用いられるパルプは、叩解処理に
より容易に強度が向上する木材繊維、靭皮繊維、靭皮繊
維等からなる天然パルプを主体とするパルプであるが、
他にポリエステルのような合成繊維も任意の比率で配合
される。木材パルプの具体例として、針葉樹晒硫酸塩パ
ルプ(N−BKP)、針葉樹晒亜硫酸塩パルプ(N−BSP)、
広葉樹晒硫酸塩パルプ(L−BKP)、広葉樹晒亜硫酸塩パ
ルプ(L−BSP)等がある。パルプのフリーネスは、特に
限定されるものではないが、カナダ標準フリーネス(CS
F)が350ml〜600mlの範囲のものが使用される。
この範囲を超えたものは、紙の剛度と印刷強度が基準外
となり易く、好ましくない。
【0015】本発明で用いられるパルプに添加する抄紙
薬品は、必要に応じてロジンサイズ剤、エマルジョンサ
イズ剤等のサイズ剤、硫酸バンド、紙力増強剤、歩留り
向上剤、分散剤、着色剤などの一般に公知公用の抄紙薬
品が添加され、公知公用の抄紙機により抄紙される。
【0016】従来の方法においては、形成されたレーヨ
ンフロックのスラリーとパルプ層を結合する方法は、ベ
ースとなるパルプ層は円網、長網、傾斜ワイヤー等の抄
紙機の種類により異なるが、何れもこのパルプ層の上部
よりレーヨンスラリーを流下させて行われているのが一
般的である。この場合、レーヨンフロックに対する機械
的シェア-が少なくレーヨンフロックの破壊を防止でき
るという利点がある一方で、レーヨンフロックの均一分
散が難しくなり、加えてフロックのパルプ層への結合が
弱くなるという欠点がある。この問題を回避するため
に、紙力剤やサイズプレスにおける薬品処理の増強が行
われるが、必ずしも十分なレベルではない。
【0017】本発明においては、レーヨンフロックをパ
ルプ層に強固に結合させるために、天然パルプ繊維の自
己接着力を利用するものである。天然パルプ繊維から成
るスラリーに、所定比率のレーヨンフロックスラリーを
配合してフロックの均一分散を図り、得られたレーヨン
フロック混合スラリーをベースとなるパルプ層と結合さ
せることにより、レーヨンのパルプ層への定着を強固に
するものである。
【0018】本発明のレーヨン混在紙を得るための具体
的方法としては、各種の方法が考えられる。例えば、従
来の周知の方法で、レーヨンフロックスラリーを調製、
移送し、パルプ層の上部よりこれを流下させ、乾燥させ
た後サイズプレス又は塗工機で天然パルプ繊維を含む液
を付与し、乾燥させる方法がある。別の方法として、シ
ャワー方式で、天然パルプ繊維から成るスラリーに、所
定比率のレーヨンフロックスラリーを配合してフロック
の均一分散を図り、得られたレーヨンフロック混合スラ
リーをパルプ層のワイヤー上に滴下する方法、サイズプ
レスやカーテンコーターのような塗工機を用いて紙の表
面に塗布する方法等が考えられる。
【0019】特に好ましい方法として、二層以上の抄き
合わせにおいて、表層にパルプ繊維とレーヨンフロック
を配合した層を配置し、二層目以降をパルプ層とする方
法がある。この方法の優れる点は、レーヨンフロックと
天然パルプ繊維との均一な絡まり合いと分散が可能とな
り、その結果、紙面上での均一なフロック模様と十分な
紙層への結合力が発揮されることにある。その場合、抄
紙機のアプローチフローを通過する際受ける機械的シェ
ア-に対するフロックの強度が要求されることになる
が、本発明のレーヨンフロックの形成条件で形成したフ
ロックは、強度が強くこれらの機械的シェア-に破壊さ
れることは少ない。
【0020】本発明の特徴となるレーヨンフロックの表
面に被覆されるパルプ繊維の本数としては、1本以上が
必要であり、望ましくは数本〜50本の範囲にあること
が必要である。被覆されるパルプ繊維が全くないとフロ
ックの定着が弱くなり、また、被覆されるパルプ繊維が
50本より多いと紙表面のフロックの光沢感が減少し、
さらには紡錘形状が不鮮明となって風合いが不足する。
【0021】
【実施例】次に、実施例および比較例により本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら限定さ
れるものではない。なお、例中の部及び%は特に断らな
い限りそれぞれ重量部および重量%を示す。 実施例1 (レーヨンスラリーの調製)市販のレーヨン繊維(商品
名:SBH1.7dtex×5mm、ダイワボウレーヨン株式会
社製)を絶乾重量で1%濃度となるよう溶解槽の中で水
に分散し、pH調整後、高分子凝集剤A(商品名:ハイモ
ロック、ハイモ株式会社製、分子量1200万、イオン
化度8mol)を所定量添加し、固形分濃度0.8%のレ
ーヨンフロックのスラリーを得た。
【0022】(パルプスラリーの調製)針葉樹晒亜硫酸
塩パルプ(NBSP)20部、広葉樹晒硫酸パルプ(LBKP)
80部の割合で混合したパルプスラリーをレファィナー
でフリーネス550ml(カナダ標準フリーネス)にサイ
ズ剤としてコロパールE−5Nを対絶乾パルプ0.3%、
硫酸バンドを対絶乾パルプ0.6%添加し、円網抄紙機
にて抄紙した。
【0023】(レーヨンフロックの移送、抄紙)前記で
調製したレーヨンスラリーを円網抄紙機の表層の原料中
に、パルプスラリー100部に対して20部の割合で配
合し、二層目のパルプスラリー100%の層と抄き合わ
せ抄紙して米坪70g/mのレーヨン混在紙を得た。
評価した結果を表に示す。
【0024】実施例2 実施例1において、(レーヨンスラリーの調製)におけ
る固形分濃度を1.0%とし(レーヨンフロックの移
送、抄紙)における米坪を104.7g/mとした以
外は実施例1と同様にしてレーヨン混在紙を得た。評価
した結果を表に示す。
【0025】実施例3 実施例1において、(レーヨンスラリーの調製)におけ
る高分子凝集剤をB(商品名:ハイモロック、ハイモ株
式会社製、分子量800万、イオン化度10mol)と
し、(レーヨンフロックの移送、抄紙)における米坪を
209.4g/mとした以外は、実施例1と同様にし
てレーヨン混在紙を得た。評価した結果を表に示す。
【0026】比較例1 実施例1において、(レーヨンフロックの移送、抄紙)
における配合率を、パルプスラリー50部に対してレー
ヨンスラリー50部の割合で配合した以外は、実施例1
と同様にしてレーヨン混在紙を得た。評価した結果を表
に示す。
【0027】比較例2 実施例2において、(レーヨンスラリーの調製)におけ
る固形分濃度を、0.3%とした以外は、実施例1と同
様にしてレーヨン混在紙を得た。評価した結果を表に示
す。
【0028】比較例3 実施例3において、(レーヨンスラリーの調製)におけ
る、高分子凝集剤をC(商品名:ハイモロック、ハイモ
株式会社製、分子量300万、イオン化度4mol)とし
た以外は、実施例3と同様にしてレーヨン混在紙を得
た。評価した結果を表に示す。
【0029】比較例4 実施例1において、(パルプスラリーの調製)における
抄紙を、長網抄紙機とし、(レーヨンフロックの移送、
抄紙)におけるレーヨンスラリーの移送を、長網の上部
より流下方式とした以外は、実施例1と同様にしてレー
ヨン混在紙を得た。評価した結果を表に示す。
【0030】実施例および比較例の測定結果は、表1の
通りとなった。
【表1】 レーヨンフロック強度:500ccメスシリンダーにスラリ
ーを入れ5回振とう後のフロックの破壊程度を目視判
定。 ○ほとんど破壊されない△一部破壊×ほぼ全部破壊 パルプ繊維被覆本数:顕微鏡にてレーヨンフロック10
個に被覆するパルプ繊維の本数を計測した平均値。 表面強度ドライピック:R1テスターにて、TV10の
黒インキ0.4ccを使用し、60r.p.mで3回刷
りした時のピックの状態を目視判定。 風合い:製品表面のレーヨンフロックの紡錘形状、光沢
感を目視で判定。
【0031】実施例1〜3を見ると明らかな通り、レー
ヨンフロックが存在している紙表面において、レーヨン
フロック1個の上に天然パルプ繊維を数本〜50本の範
囲に配合し、かつ、レーヨン繊維の分散濃度が0.8重
量%以上であって、凝集剤の分子量が800万〜120
0万の範囲で、イオン化度が8〜12molの範囲のもの
を使用することにより、フロック強度が強く、表面強度
と風合いの優れたレーヨン混在紙を得ることができる。
【0032】一方、比較例1、2、3を見ると明らかな
通り、レーヨンフロックが存在している紙表面におい
て、レーヨンフロック1個の上に天然パルプ繊維を数本
〜50本の範囲を超えて配合したり(比較例1、3)、
レーヨン繊維の分散濃度が0.8重量%以下にすると
(比較例2)、製品の風合いが低下したり、フロック強
度が弱くなる為、好ましくない。
【0033】比較例4では、レーヨンフロックの形成条
件として、レーヨン繊維の分散濃度が0.8重量%以上
であっても、使用する凝集剤の分子量が800万〜12
00万の範囲で、イオン化度が8〜12molの範囲にあ
ると、必要な表面強度が得られず製品の風合いが低下す
る為、好ましくない。
【0034】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明に係わ
る実施例で得られたレーヨン混在紙は、優れたレーヨン
フロック強度と表面強度を有し、製品の風合いも優れる
ものであった。
【0035】また本発明のレーヨン混在紙の製造方法に
よれば、通常レーヨンの分散濃度である0.1〜0.3
重量%程度の低濃度よりはるかに高い0.8%重量以上
の濃度で紡錘形状の強固なフロックの形成が可能とな
り、レーヨン繊維の捩れや不均一な重なりが発生しな
い。また本発明のレーヨン混在紙の製造方法によれば、
フロックのパルプ層への定着が強くなる結果、抄紙時の
フロック剥がれや印刷時のピッキング等のトラブルが解
消される。さらに、本発明のレーヨン混在紙の製造方法
によれば、従来の凝集操作に見られるような経験とノウ
ハウの熟練に依らず、常に安定した形状と強度を保持す
るフロックの形成を可能とする機械的、化学的処理方法
を用いたレーヨン混在紙を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 皆川 透 東京都中央区日本橋本石町三丁目二番二号 北越製紙株式会社本社内 Fターム(参考) 4L055 AA02 AA03 AC06 AC08 AF10 AF44 AH18 BD10 BD17 EA03 EA29 EA30 FA13 GA50

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紡錘形状を有するレーヨンフロックが紙表
    面に散在しているレーヨン混在紙において、レーヨンフ
    ロックの表面が少量の天然パルプ繊維で被覆されている
    ことを特徴とするレーヨン混在紙。
  2. 【請求項2】レーヨンフロックが存在している面におい
    て、レーヨンフロック1個の上に天然パルプ繊維が少な
    くとも1本以上存在していることを特徴とする請求項1
    に記載のレーヨン混在紙。
  3. 【請求項3】紡錘形状を有するレーヨンフロックが、二
    層以上の抄き合わせからなる紙表面に散在しているレー
    ヨン混在紙において、表層にパルプ繊維とレーヨンフロ
    ックを配合した層を配置し、二層目以降を天然パルプ繊
    維層とすることを特徴とする請求項1または2に記載の
    レーヨン混在紙。
  4. 【請求項4】紡錘形状を有するレーヨンフロックが紙表
    面に散在しているレーヨン混在紙の製造方法において、
    レーヨンフロックの形成条件として、レーヨン繊維の分
    散濃度が0.8重量%以上であって、使用する凝集剤の
    分子量が500万〜1500万の範囲にあり、かつイオ
    ン化度が5〜15molであることを特徴とするレーヨン
    混在紙の製造方法。
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