JP2003292880A - オーバーコート層用組成物及び印刷物 - Google Patents

オーバーコート層用組成物及び印刷物

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JP2003292880A
JP2003292880A JP2002093988A JP2002093988A JP2003292880A JP 2003292880 A JP2003292880 A JP 2003292880A JP 2002093988 A JP2002093988 A JP 2002093988A JP 2002093988 A JP2002093988 A JP 2002093988A JP 2003292880 A JP2003292880 A JP 2003292880A
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ink
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JP2002093988A
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English (en)
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Sanenobu Maeda
実伸 前田
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット方式で印刷された印刷物の粒
状感を軽減することができ、加熱しても臭いや周囲への
揮発成分の付着の原因となるアウトガスを発生すること
がなく、かつ、インク層を強固に定着させて優れた耐湿
性、表面硬度、密着性、及び、耐屈曲性を有する印刷物
を与えることができるオーバーコート層用組成物、及
び、上記オーバーコート層用組成物からなるオーバーコ
ート層が形成された印刷物を提供する。 【解決手段】 記録媒体の表面にインクジェット方式に
より設けられたインク層の表面にオーバーコート層を形
成するためのオーバーコート層用組成物であって、エポ
キシ化合物A、オキセタン化合物P、及び、光カチオン
重合開始剤Xを含有し、活性エネルギー線により硬化す
るものであるオーバーコート層用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーバーコート層
用組成物及び印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式は、例えば、静電吸
引方式;圧電素子を用いてインクに機械的振動又は変位
を与える方式;インクを加熱することにより気泡を発生
させ、その時に発生する圧力を利用する方式等の種々の
インク吐出方式によりインク小滴を形成し、それらの一
部又は全部を紙等の記録媒体に選択的に着弾させること
により画像を形成するものである。
【0003】近年、記録媒体にポリカーボネート等の樹
脂材料を用いる場合のインクとしては、紫外線等の活性
エネルギー線により重合して硬化するインクジェット記
録用インクが用いられている。上記活性エネルギー線硬
化型インクジェット記録用インクは、溶剤を含まないの
で記録媒体中に溶剤を浸透させる必要がなく、かつ、極
めて短時間に硬化させることができるため、記録媒体に
よらず滲みの少ない高い印字品質を得ることができる。
しかし、この活性エネルギー線硬化型インクジェット記
録用インクを用いてインクジェット記録方式により画像
を形成した場合、インクジェット方式に独特の粒状感が
あることに加え、耐湿性に劣り、湿気によって、記録媒
体からインク層が剥離してしまうことがあるという問題
があった。
【0004】これに対して、記録媒体の表面にインク層
を形成した後に、更にオーバーコート層を形成すること
により、印刷物の粒状感を抑え、耐湿性を向上させる技
術が知られている。しかしながら、従来から用いられて
いるラジカル重合性の活性エネルギー線硬化型組成物か
らなるオーバーコート層用組成物を用いても、耐湿性が
不充分なために吸湿による色ムラが生じたり、得られた
印刷物が、高温下で臭いを発したり、蒸気として揮発成
分を生じさせたり、この揮発成分が周囲に付着して汚染
や汚濁を生じさせたりするという問題があった。また、
記録媒体としてポリカーボネートを用いた場合には、ポ
リカーボネートとの密着性が悪く、オーバーコート層を
強固に定着させることができないという問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】インクジェット方式で
印刷された印刷物の粒状感を軽減することができ、加熱
しても臭いの発生や生じた揮発成分の周囲への付着の原
因となるアウトガスを発生することがなく、かつ、イン
ク層を強固に定着させて優れた耐湿性、表面硬度、密着
性、及び、耐屈曲性を有する印刷物を与えることができ
るオーバーコート層用組成物、及び、上記オーバーコー
ト層用組成物からなるオーバーコート層が形成された印
刷物を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録媒体の表
面にインクジェット方式により設けられたインク層の表
面にオーバーコート層を形成するためのオーバーコート
層用組成物であって、エポキシ化合物A、オキセタン化
合物P、及び、光カチオン重合開始剤Xを含有し、活性
エネルギー線により硬化するものであるオーバーコート
層用組成物である。以下に本発明を詳述する。
【0007】本発明のオーバーコート層用組成物は、エ
ポキシ化合物Aを含有するものである。上記エポキシ化
合物Aとしては特に限定されないが、例えば、脂環式エ
ポキシ化合物等が好適に用いられる。上記脂環式エポキ
シ化合物を含有することにより、本発明のオーバーコー
ト層用組成物から得られるオーバーコート層は、優れた
耐湿性及び密着性、高い架橋度を得ることができ、高温
下での臭いや周囲への揮発成分の付着の発生を効果的に
防止することができる。
【0008】上記脂環式エポキシ化合物としては特に限
定されず、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシ
レート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,
5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ
−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル
メチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイ
ド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4
−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペ
ート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−
3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカ
ルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシク
ロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、
エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキ
シメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシ
シクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシ化テトラ
ベンジルアルコール、ラクトン変性3,4−エポキシシ
クロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキ
サンカルボキシレート、リモネンダイオキサイド、リモ
ネンモノオキサイド等を挙げることができる。なかで
も、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,
4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス
(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペー
ト、リモネンダイオキサイド、リモネンモノオキサイド
等の1分子中に2以上の脂環式エポキシ基を有するエポ
キシ化合物が好ましく、3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボ
キシレートが特に好ましい。
【0009】上記脂環式エポキシ化合物のうち市販され
ているものとしては、例えば、UVR−6100、UV
R−6105、UVR−6110、UVR−6128
(以上、ユニオンカーバイド社製)、セロキサイド20
21、セロキサイド2021P、セロキサイド2021
A(以上、ダイセル化学工業社製)等を挙げることがで
きる。
【0010】上記エポキシ化合物Aの純度は、100%
であることが好ましい。本発明者らは、鋭意検討した結
果、従来の活性エネルギー線硬化型組成物が高温下で臭
いを発したり、発生した揮発成分の周囲への付着を生じ
させたりする原因の1つが、原料となるエポキシ化合物
に含まれる不純物であることを見出した。すなわち、原
料となるエポキシ化合物Aの純度が100%であること
により、活性エネルギー線硬化型組成物からなる本発明
のオーバーコート層組成物は、硬化後に加熱されても、
添加物との反応によりアウトガスとなる2次生成物を生
成することがなく、臭いや周囲への揮発成分の付着の発
生を防止することができる。もちろん、原料となるエポ
キシ化合物Aは純度が100%であることばかりではな
く、本組成物の硬化処理において、本発明のオーバーコ
ート層用組成物及びこれを用いて得られる結果物の要求
する特性や性能を満たす範囲内で臭いや周囲への揮発成
分の付着を許すものである。実際は、エポキシ化合物A
は希釈剤のように硬化処理中に2次生成物の発生要因と
なったり、揮発成分となるような成分を積極的に含まな
いようにすることが好適である。また、上記エポキシ化
合物Aは単独で用いられてもよく、2種以上が併用され
てもよい。いずれの場合でも、硬化処理において、2次
生成物の発生があっても要求される性能や特性を阻害す
ることがなく、所望の結果物を与えるのに有効なエポキ
シ系の成分で構成されていてもよい。
【0011】上記エポキシ化合物Aの含有量は、本発明
のオーバーコート層用組成物100重量部に対して1重
量部以上であることが好ましい。1重量部未満である
と、活性エネルギー線を照射しても架橋密度が不足して
しまい、充分に組成物を硬化させることができないこと
がある。
【0012】本発明のオーバーコート層用組成物は、オ
キセタン化合物Pを含有するものである。上記オキセタ
ン化合物Pとしてはオキセタン環を有する化合物であれ
ば特に限定されないが、2以上のオキセタン環を有する
ことが好ましい。本明細書において、オキセタン化合物
は、下記式(1)で表されるオキセタン環を1つ以上有
する化合物を意味する。上記オキセタン化合物は、光カ
チオン重合開始剤の存在下で光照射されると、重合や架
橋反応を起こす。
【0013】
【化1】
【0014】1つのオキセタン環を有する化合物として
は特に限定されず、例えば、下記一般式(2)で表され
る化合物等を挙げることができる。
【0015】
【化2】
【0016】一般式(2)において、Zは酸素原子又は
硫黄原子を表す。Rは水素原子;フッ素原子;メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素原子数1
〜6のアルキル基;トリフルオロメチル基、パーフルオ
ロエチル基、パーフルオロプロピル基等の炭素原子数1
〜6のフルオロアルキル基;フェニル基、ナフチル基等
の炭素原子数6〜18のアリール基;フリル基;チェニ
ル基を表す。Rは、水素原子;メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基等の炭素原子数1〜6のアルキル
基;1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル
−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、
1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等の
炭素原子数2〜6のアルケニル基;フェニル基、ナフチ
ル基、アントニル基、フェナントリル基等の炭素原子数
6〜18のアリール基;べンジル基、フルオロベンジル
基、メトキシベンジル基、フェネチル基、スチリル基、
シンナミル基、エトキシベンジル基等の置換又は非置換
の炭素原子数7〜18のアラルキル基;フェノキシメチ
ル基、フェノキシエチル基等のアリーロキシアルキル等
のその他の芳香環を有する基;エチルカルボニル基、プ
ロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基等の炭素原子
数2〜6のアルキルカルボニル基;エトキシカルボニル
基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等
の炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基;エチル
カルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカル
バモイル基、ペンチルカルバモイル基等の炭素原子数2
〜6のN−アルキルカルバモイル基等を表す。
【0017】1つのオキセタン環を有する化合物の具体
例としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチ
ルオキセタン、3−(メタ)アリルオキシメチル−3−
エチルオキセタン、(3−エチル−3−オキセタニルメ
トキシ)メチルベンゼン、4−フルオロ−〔1−(3−
エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼ
ン、4−メトキシ−〔1−(3−エチル−3−オキセタ
ニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、〔1−(3−エチル
−3−オキセタニルメトキシ)エチル〕フェニルエーテ
ル、イソブトキシメチル(3−エチル−3−オキセタニ
ルメチル)エーテル、イソボルニルオキシエチル(3−
エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボル
ニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテ
ル、2−エチルヘキシル(3−エチル−3−オキセタニ
ルメチル)エーテル、エチルジエチレングリコール(3
−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシク
ロペンタジエン(3−エチル−3−オキセタニルメチ
ル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3−
エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロ
ペンテニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エ
ーテル、テトラヒドロフルフリル(3−エチル−3−オ
キセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル
(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2
−テトラブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オ
キセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3
−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ト
リブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタ
ニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシエチル(3−エ
チル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロ
キシプロピル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)
エーテル、ブトキシエチル(3−エチル−3−オキセタ
ニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3−エ
チル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタブロ
モフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エ
ーテル、ボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチ
ル)エーテル等を挙げることができる。これらは単独で
用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0018】2以上のオキセタン環を有する化合物とし
ては特に限定されず、例えば、下記一般式(3)で表さ
れる2つのオキセタン環を有する化合物;下記一般式
(8)及び下記一般式(15)で示される3以上のオキ
セタン環を有する化合物等を挙げることができる。
【0019】
【化3】
【0020】一般式(3)において、Rは、上記一般
式(2)におけるRと同様に定義されるものである。
は、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン
基等の線状又は分枝状の炭素原子数1〜20のアルキレ
ン基;ポリ(エチレンオキシ)基、ポリ(プロピレンオ
キシ)基等の線状又は分枝状の炭素原子数1〜120の
ポリ(アルキレンオキシ)基;プロペニレン基、メチル
プロペニレン基、ブテニレン基等の線状又は分枝状の不
飽和炭化水素基;カルボニル基;カルボニル基を含むア
ルキレン基;分子鎖の途中にカルボキシル基を含むアル
キレン基;分子鎖の途中にカルバモイル基を含むアルキ
レン基;下記一般式(4)、下記一般式(5)及び下記
一般式(6)で表される多価の基等を表す。
【0021】
【化4】
【0022】一般式(4)において、Rは、水素原
子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭
素原子数1〜4のアルキル基;メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素原子数1〜4の
アルコキシ基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;
ニトロ基;シアノ基;メルカプト基;低級アルキルカル
ボキシル基;カルボキシル基;カルバモイル基を表し、
xは1〜4の整数である。
【0023】
【化5】
【0024】一般式(5)において、Rは、酸素原
子、硫黄原子、メチレン基、−NH−、−SO−、−S
−、−C(CF−又はC(CH−を表
す。
【0025】
【化6】
【0026】一般式(6)において、Rは、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素原子数1
〜4のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等の炭素原
子数6〜18のアリール基を表す。yは0〜200の整
数である。Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基等の炭素原子数1〜4のアルキル基;フェニル
基、ナフチル基等の炭素原子数6〜18のアリール基;
下記一般式(7)で表される基を表す。
【0027】
【化7】
【0028】一般式(7)において、Rは、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素原子数1
〜4のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等の炭素原
子数6〜18のアリール基を表す。zは0〜100の整
数である。
【0029】
【化8】
【0030】一般式(8)において、Rは、上記一般
式(2)におけるRと同様に定義されるものである。
は、3〜10価の有機基を表し、例えば、下記式
(9)、下記式(10)又は下記式(11)で表される
基等の炭素原子数1〜30の分枝状又は線状のアルキレ
ン基;下記式(12)で表される基等の分枝状ポリ(ア
ルキレンオキシ)基;下記式(13)又は下記式(1
4)で表される線状又は分枝状ポリシロキサン含有基等
を挙げることができる。jはRの価数に等しい3〜1
0の整数である。
【0031】
【化9】
【0032】一般式(9)において、R10はメチル
基、エチル基、プロピル基等の炭素原子数1〜6のアル
キル基を表す。
【0033】
【化10】
【0034】
【化11】
【0035】
【化12】
【0036】一般式(12)において、Lは1〜10の
整数であり、それぞれ同一であっても異なっていてもよ
い。
【0037】
【化13】
【0038】
【化14】
【0039】下記一般式(15)で表される化合物は、
1〜10のオキセタン環を有することがある。
【0040】
【化15】
【0041】一般式(15)において、Rは上記一般
式(2)におけるRと同様に定義されるものである。
は上記一般式(7)におけるRと同様に定義され
るものである。R11はメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基等の炭素原子数1〜4のアルキル基;トリ
メチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシ
リル基、トリブチルシリル基等の炭素原子数3〜12の
トリアルキルシリル基(アルキル基は同一であっても異
なっていてもよい)を表し、rは1〜10の整数であ
る。
【0042】2以上のオキセタン環を有する化合物の具
体例としては、例えば、ビス−3−エチル−3−オキセ
タニルメチル)エーテル、3,7−ビス(3−オキセタ
ニル)−5−オキサ−ノナン、3,3’−(1,3−
(2−メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレ
ン))ビス−(3−エチルオキセタン)、1,4−ビス
〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕
ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタ
ニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−
エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパ
ン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセ
タニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3
−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエ
チレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニル
メチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3
−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシ
クロデカンジイルジメチレン(3−エチル−3−オキセ
タニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリ
ス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、
1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキ
シ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタ
ニルメトキシ)へキサン、ペンタエリスリトールトリス
(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペ
ンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキ
セタニルメチル)エーテル、ポリエチレングリコールビ
ス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、
ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−
オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトー
ルペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)
エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エ
チル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラク
トン変性ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチ
ル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクト
ン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル
−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロー
ルプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニル
メチル)エーテル、EO変性ビスフェノールAビス(3
−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変
性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニ
ルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビ
ス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、
PO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−
オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノー
ルF(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテ
ル、下記式(16)で表される2つのオキセタン環を有
する化合物、下記式(17)で表される2つのオキセタ
ン環を有する化合物、下記式(18)で表される2つの
オキセタン環を有する化合物、下記式(19)で表され
る3以上のオキセタン環を有する化合物等を挙げること
ができる。
【0043】
【化16】
【0044】
【化17】
【0045】
【化18】
【0046】式(18)において、Rは、上記一般式
(2)におけるRと同様に定義されるものである。
【0047】
【化19】
【0048】なかでも、ビス(3−エチル−3−オキセ
タニルメチル)エーテル、下記式(20)で表される
(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベン
ゼン、下記式(21)で表される1,4−ビス[(3−
エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼ
ン、下記式(22)で表される1,2−ビス(3−エチ
ル−3−オキセタニルメトキシ)エタン、下記式(2
3)で表されるトリメチロールプロパントリス(3−エ
チル−3−オキセタニルメチル)エーテル及び上記一般
式(15)で表される化合物が好ましく、ビス(3−エ
チル−3−オキセタニルメチル)エーテルが特に好まし
い。
【0049】
【化20】
【0050】
【化21】
【0051】
【化22】
【0052】
【化23】
【0053】上記オキセタン化合物Pは、ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換
算の数平均分子量が1000〜5000程度の高分子量
を有する化合物であってもよい。上記ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の
数平均分子量が1000〜5000程度の高分子量を有
する化合物としては特に限定されず、例えば、下記式
(24)、下記式(25)又は下記式(26)で表され
る化合物等を挙げることができる。
【0054】
【化24】
【0055】pは20〜200の整数である。
【0056】
【化25】
【0057】qは15〜100の整数である。
【0058】
【化26】
【0059】sは20〜200の整数である。
【0060】上記オキセタン化合物Pとして、3−エチ
ル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、ジ[1−エチル
(3−オキセタニル)]メチルエーテル又は3−エチル
−3−(2−エチルへキシロキシメチル)オキセタンを
使用すれば、本発明のオーバーコート層用組成物におけ
る光カチオン重合の反応速度が高速化され、上記オーバ
ーコート層を迅速に得ることができる。
【0061】上記オキセタン化合物Pの純度は、100
%であることが好ましい。本発明者らは、鋭意検討した
結果、従来の活性エネルギー線硬化型組成物が高温下で
臭いを発したり、発生した揮発成分の周囲への付着を生
じさせたりする原因の1つが、原料となるオキセタン化
合物に含まれる不純物であることを見出した。すなわ
ち、原料となるオキセタン化合物Pの純度が100%で
あることにより、活性エネルギー線硬化型組成物からな
る本発明のオーバーコート層組成物は、硬化後に加熱さ
れても、添加物との反応によりアウトガスとなる2次生
成物を生成することがなく、臭いや周囲への揮発成分の
付着の発生を防止することができる。もちろん、原料と
なるオキセタン化合物Pは純度が100%であることば
かりではなく、本組成物の硬化処理において、本発明の
オーバーコート層用組成物及びこれを用いて得られる結
果物の要求する特性や性能を満たす範囲内で臭いや周囲
への揮発成分の付着を許すものである。実際は、オキセ
タン化合物Pは希釈剤のように硬化処理中に2次生成物
の発生要因となったり、揮発成分となるような成分を積
極的に含まないようにすることが好適である。また、上
記オキセタン化合物Pは単独で用いられてもよく、2種
以上が併用されてもよい。いずれの場合でも、硬化処理
において、2次生成物の発生があっても要求される性能
や特性を阻害することがなく、所望の結果物を与えるの
に有効なオキセタン系の成分で構成されていてもよい。
【0062】上記オキセタン化合物Pの含有量は、本発
明のオーバーコート層用組成物100重量部に対して9
9重量部未満であることが好ましい。99重量部以上で
あると、活性エネルギー線を照射しても架橋密度が不足
してしまい、充分に組成物を硬化させることができない
ことがある。
【0063】本発明のオーバーコート層用組成物は、光
カチオン重合開始剤Xを含有するものである。本発明の
オーバーコート層用組成物は、カチオン重合性組成物で
あることにより、従来のラジカル重合性組成物からなる
オーバーコート層用組成物よりも優れた耐湿性及び密着
性を有するオーバーコート層を形成することができる。
また、優れた密着性を有するカチオン重合性組成物から
なるインクジェット記録用インクによりインク層が形成
されている場合に、ラジカル重合性組成物からなるオー
バーコート層を形成すると、硬化時に反りを生じること
があるが、カチオン重合性組成物である本発明のオーバ
ーコート層用組成物からなるオーバーコート層を形成し
ても、硬化時に反りを生じることがない。なお、本明細
書において、光カチオン重合開始剤とは、活性エネルギ
ー線を受けることによって、カチオン重合を開始させる
物質を放出できる化合物を意味する。
【0064】上記光カチオン重合開始剤Xとしては特に
限定されないが、例えば、トリアリルスルホニウムのヘ
キサフルオロリン酸塩とプロピレンカーボネートとの混
合物;下記一般式(27)で表される構造を有するオニ
ウム塩;一般式〔MX(OH)〕で表される陰イオ
ン、過塩素酸イオン(ClO )、トリフルオロメタ
ンスルフォン酸イオン(CFSO )、フルオロス
ルフォン酸イオン(FSO )、トルエンスルフォン
酸イオン、トリニトロベンゼンスルフォン酸陰イオン、
トリニトロトルエンスルフォン酸陰イオン等の陰イオン
を有するオニウム塩;鉄/アレン錯体;アルミニウム錯
体/光分解ケイ素化合物系開始剤等を挙げることができ
る。なかでも、トリアリルスルホニウムのヘキサフルオ
ロリン酸塩とプロピレンカーボネートとの混合物及び下
記一般式(27)で表される構造を有するオニウム塩が
好ましく、トリアリルスルホニウムのヘキサフルオロリ
ン酸塩とプロピレンカーボネートとの混合物が特に好ま
しい。
【0065】
【化27】
【0066】一般式(27)において、カチオンはオニ
ウムであり、Zは、S、Se、Te、P、As、Sb、
Bi、O、I、Br、Cl又はN≡Nを表し、R、R
、R 及びRは、同一又は異なる有機基を表す。
a、b、c、dは、それぞれ0〜3の整数であり、a+
b+c+dは、Zの価数に等しい。Xは、ハロゲン原子
であり、Mは、ハロゲン化物錯体の中心原子を構成する
金属又はメタロイドであり、例えば、B、P、As、S
b、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、Ib、Ti、Z
n、Sc、V、Cr、Mn、Co等を挙げることができ
る。mはハロゲン化物錯体イオンの正味の電荷であり、
nはハロゲン化物錯体イオン中の原子の数である。
【0067】上記一般式(27)中における陰イオン
(MXn+m)の具体例としては、例えば、テトラフル
オロボレート(BF )、ヘキサフルオロホスフェー
ト(PF )、ヘキサフルオロアルセネート(AsF
)、へキサクロロアンチモネート(SbCl
等を挙げることができる。
【0068】上記光カチオン重合開始剤Xとして用いら
れるオニウム塩は、芳香族オニウム塩であることが好ま
しく、なかでも、特開昭50−151996号公報、特
開昭50−158680号公報等に記載の芳香族ハロニ
ウム塩;特開昭50−151997号公報、特開昭52
−30899号公報、特開昭56−55420号公報、
特開昭55−125105号公報等に記載のVIA族芳
香族オニウム塩;特開昭50−158698号公報等に
記載のVA族芳香族オニウム塩;特開昭56−8428
号公報、特開昭56−149402号公報、特開昭57
−192429号公報等に記載のオキソスルホキソニウ
ム塩;特開昭49−17040号公報等に記載の芳香族
ジアゾニウム塩;米国特許第4139655号明細書に
記載のチオビリリウム塩等が好ましい。
【0069】上記オニウム塩は、活性エネルギー線を受
けることによりルイス酸を放出する。上記オニウム塩を
含有することにより、本発明のオーバーコート層用組成
物からなるオーバーコート層は、高い架橋度を得ること
ができ、臭いや周囲への揮発成分の付着の発生を効果的
に防止することができる。
【0070】上記光カチオン重合開始剤Xのうち市販さ
れている好適なものとしては、例えば、UVI−695
0、UVI−6970、UVI−6974、UVI−6
990(以上、ユニオンカーバイド社製)、アデカオプ
トマーSP−150、SP−151、SP−170、S
P−171(以上、旭電化工業社製)、Irga cu
re261(チバガイギー社製)、CI−2481、C
I−2624、CI−2639、CI−2064(以
上、日本曹達社製)、CD−1010、CD−101
1、CD−1012(以上、サートマー社製)、DTS
−102、DTS−103、NAT−103、NDS−
103、TPS−103、MDS−103、MPI−1
03、BBI−103(以上、みどり化学社製)等を挙
げることができる。なかでも、UVI−6970、UV
I−6974、UVI−6990、アデカオプトマーS
P150、SP−170、SP−171、CD−101
2、MPI−103は、本発明のオーバーコート層用組
成物に高い硬化感度を発現させることができるので特に
好ましい。
【0071】上記光カチオン重合開始剤Xの含有量は、
上記エポキシ化合物Aとオキセタン化合物Pとの合計含
有量100重量部に対して1〜12重量部であることが
好ましい。1重量部未満であると、本発明のオーバーコ
ート層用組成物に活性エネルギー線を照射しても充分に
硬化させることができないことがある。12重量部を超
えると、本発明のオーバーコート層用組成物を硬化して
得られるオーバーコート層において、充分な耐湿性及び
密着性が得られないことがある。
【0072】本発明のオーバーコート層用組成物は本発
明の目的を阻害しない範囲で、更に必要に応じて、光増
感剤、無機充填剤、染料、顔料、粘度調節剤、処理剤、
紫外線遮断剤等の不活性成分、及び、(メタ)アクリロ
イル基を有する化合物、光ラジカル重合開始剤等の活性
エネルギー線によりラジカル重合可能な成分等を含有し
ていてもよい。
【0073】上記本発明のオーバーコート層用組成物に
用いられる光増感剤としては特に限定されず、例えば、
ピレン、ペリレン、アクリジンオレンジ、チオキサント
ン、2−クロロチオキサントン、及び、ベンゾフラビン
等を挙げることができる。
【0074】本発明のオーバーコート層用組成物は、活
性エネルギー線により硬化する。本発明のオーバーコー
ト層用組成物の硬化に用いられる活性エネルギー線によ
り硬化する方法としては特に限定されず、例えば、X
線、紫外線、可視光線等の活性エネルギー線を照射する
公知の方法を用いることができるが、本発明の組成物を
硬化させる手段としては紫外線を用いることが好まし
い。紫外線の発光源としては、実用的、経済性の面から
紫外線ランプが一般的に用いられている。具体的には、
低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、
キセノンランプ、ガリウムランプ、メタルハライドラン
プ等を挙げることができ、インク層と同時に硬化を行っ
てもよい。
【0075】本発明のオーバーコート層用組成物を用い
てオーバーコート層を得る方法としては特に限定され
ず、例えば、インクジェットプリンターにより記録媒体
の表面に形成されたインク層の表面に本発明のオーバー
コート層用組成物をワイヤーバーコーター等により塗工
してオーバーコート層を形成し、紫外線照射装置等によ
り硬化する方法;ヘッドに紫外線照射装置を有するイン
クジェットプリンターにより記録媒体の表面に形成され
たインク層の表面に本発明のオーバーコート層用組成物
からなるオーバーコート層を形成し、ヘッドに備えた紫
外線照射装置等により硬化する方法等を挙げることがで
きる。
【0076】本発明のオーバーコート層用組成物からな
るオーバーコート層は、インクジェット方式で印刷され
た印刷物の粒状感を軽減することができ、かつ、上記記
録媒体及び上記インク層に強固に定着して、優れた耐湿
性、表面硬度、密着性、及び、耐屈曲性を有する印刷物
を与えることができる。また、本発明者らは、鋭意検討
した結果、従来の活性エネルギー線硬化型組成物におい
て、粘度を下げるために希釈剤として用いられていたビ
ニルエーテル化合物が、硬化後に加熱した際にアセトア
ルデヒド及びクロトンアルデヒド等のアウトガスを発生
し、臭いや周囲への揮発成分の付着の原因の1つとなる
ことを見出した。本発明のオーバーコート層用組成物
は、上記エポキシ化合物A及び上記オキセタン化合物P
を含有することにより、上記ビニルエーテル化合物を用
いなくても粘度を調整することができるので、取扱い性
に優れ、インクジェット方式によっても安定的に吐出す
ることができ、かつ、硬化後に加熱しても臭いや周囲へ
の揮発成分の付着の原因となるアウトガスを発生しない
ものとすることができる。特に、エポキシ化合物として
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−
エポキシシクロヘキサンカルボキシレートを用い、オキ
セタン化合物としてビス(3−エチル−3−オキセタニ
ルメチル)エーテルを用い、かつ、光カチオン重合開始
剤としてトリアリルスルホニウムのヘキサフルオロリン
酸塩とプロピレンカーボネートとの混合物を用いた本発
明のオーバーコートを用いて、オーバーコート層を形成
したときに、より顕著な本発明の効果を得ることができ
る。
【0077】また、上記インク層が、エポキシ化合物
B、オキセタン化合物Q、及び、光カチオン重合開始剤
Yを含有するインクジェット記録用インクからなるもの
である場合には、より高い効果が得られる。
【0078】上記エポキシ化合物Bとしては特に限定さ
れず、例えば、上記エポキシ化合物Aと同一のものを挙
げることができ、なかでも、上述の脂環式エポキシ化合
物等が好適に用いられる。上記インクジェット記録用イ
ンクが上述の脂環式エポキシ化合物を含有することによ
り、上記インク層は、優れた耐湿性及び密着性、高い架
橋度を得ることができ、高温下での臭いや周囲への揮発
成分の付着の発生を効果的に防止することができる。
【0079】上記エポキシ化合物Bに用いられる脂環式
エポキシ化合物としては特に限定されないが、例えば、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−
エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,
4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、リモ
ネンダイオキサイド、リモネンモノオキサイド等の1分
子中に2以上の脂環式エポキシ基を有するエポキシ化合
物等が好ましく、3,4−エポキシシクロヘキシルメチ
ル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレ
ートが特に好ましい。
【0080】上記エポキシ化合物Bの純度は、100%
であることが好ましい。本発明者らは、鋭意検討した結
果、従来の活性エネルギー線硬化型組成物が高温下で臭
いを発したり、発生した揮発成分の周囲への付着を生じ
させたりする原因の1つが、原料となるエポキシ化合物
に含まれる不純物であることを見出した。すなわち、原
料となるエポキシ化合物Bの純度が100%であること
により、活性エネルギー線硬化型組成物からなる本発明
のオーバーコート層組成物は、硬化後に加熱されても、
添加物との反応によりアウトガスとなる2次生成物を生
成することがなく、臭いや周囲への揮発成分の付着の発
生を防止することができる。もちろん、原料となるエポ
キシ化合物Bは純度が100%であることばかりではな
く、本組成物の硬化処理において、本発明のオーバーコ
ート層用組成物及びこれを用いて得られる結果物の要求
する特性や性能を満たす範囲内で臭いや周囲への揮発成
分の付着を許すものである。実際は、エポキシ化合物B
は希釈剤のように硬化処理中に2次生成物の発生要因と
なったり、揮発成分となるような成分を積極的に含まな
いようにすることが好適である。また、上記エポキシ化
合物Bは単独で用いられてもよく、2種以上が併用され
てもよい。いずれの場合でも、硬化処理において、2次
生成物の発生があっても要求される性能や特性を阻害す
ることがなく、所望の結果物を与えるのに有効なエポキ
シ系の成分で構成されていてもよい。
【0081】上記エポキシ化合物Bの含有量は、上記イ
ンクジェット記録用インク100重量部に対して1重量
部以上であることが好ましい。1重量部未満であると、
活性エネルギー線を照射しても架橋密度が不足してしま
い、充分に組成物を硬化させることができないことがあ
る。
【0082】上記オキセタン化合物Qとしてはオキセタ
ン環を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、
上記オキセタン化合物Pと同一のもの等を挙げることが
でき、なかでも、上述の2以上のオキセタン環を有する
化合物等が好ましい。
【0083】上記インクジェット記録用インクに用いら
れる2以上のオキセタン環を有する化合物としては特に
限定されず、例えば、上記一般式(3)で表される2つ
のオキセタン環を有する化合物;上記一般式(8)及び
上記一般式(15)で表される3以上のオキセタン環を
有する化合物等を挙げることができる。
【0084】上記2以上のオキセタン環を有する化合物
の具体例のなかでも、ビス(3−エチル−3−オキセタ
ニルメチル)エーテル、上記式(20)で表される(3
−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベンゼ
ン、上記式(21)で表される1,4−ビス[(3−エ
チル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、
上記式(22)で表される1,2−ビス(3−エチル−
3−オキセタニルメトキシ)エタン、上記式(23)で
表されるトリメチロールプロパントリス(3−エチル−
3−オキセタニルメチル)エーテル及び上記一般式(1
5)で表される化合物が好ましく、ビス(3−エチル−
3−オキセタニルメチル)エーテルが特に好ましい。
【0085】上記オキセタン化合物Qは、上記ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレ
ン換算の数平均分子量が1000〜5000程度の高分
子量を有する化合物であってもよい。
【0086】上記オキセタン化合物Qとして、3−エチ
ル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、ジ[1−エチル
(3−オキセタニル)]メチルエーテル又は3−エチル
−3−(2−エチルへキシロキシメチル)オキセタンを
使用すれば、上記インクジェット記録用インクにおける
光カチオン重合の反応速度が高速化され、上記インク層
を迅速に得ることができる。
【0087】上記オキセタン化合物Qの純度は、100
%であることが好ましい。本発明者らは、鋭意検討した
結果、従来の活性エネルギー線硬化型組成物が高温下で
臭いを発したり、発生した揮発成分の周囲への付着を生
じさせたりする原因の1つが、原料となるオキセタン化
合物に含まれる不純物であることを見出した。すなわ
ち、原料となるオキセタン化合物Qの純度が100%で
あることにより、活性エネルギー線硬化型組成物からな
る本発明のオーバーコート層組成物は、硬化後に加熱さ
れても、添加物との反応によりアウトガスとなる2次生
成物を生成することがなく、臭いや周囲への揮発成分の
付着の発生を防止することができる。もちろん、原料と
なるオキセタン化合物Qは純度が100%であることば
かりではなく、本組成物の硬化処理において、本発明の
オーバーコート層用組成物及びこれを用いて得られる結
果物の要求する特性や性能を満たす範囲内で臭いや周囲
への揮発成分の付着を許すものである。実際は、オキセ
タン化合物Qは希釈剤のように硬化処理中に2次生成物
の発生要因となったり、揮発成分となるような成分を積
極的に含まないようにすることが好適である。また、上
記オキセタン化合物Qは単独で用いられてもよく、2種
以上が併用されてもよい。いずれの場合でも、硬化処理
において、2次生成物の発生があっても要求される性能
や特性を阻害することがなく、所望の結果物を与えるの
に有効なオキセタン系の成分で構成されていてもよい。
【0088】上記オキセタン化合物Qの含有量は、上記
インクジェット記録用インク100重量部に対して99
重量部未満であることが好ましい。99重量部以上であ
ると、活性エネルギー線を照射しても架橋密度が不足し
てしまい、充分に組成物を硬化させることができないこ
とがある。
【0089】上記光カチオン重合開始剤Yとしては特に
限定されず、例えば、光カチオン重合開始剤Xと同一の
ものを挙げることができ、なかでも、トリアリルスルホ
ニウムのヘキサフルオロリン酸塩とプロピレンカーボネ
ートとの混合物、及び、上記一般式(27)で表される
構造を有するオニウム塩が好ましく、トリアリルスルホ
ニウムのヘキサフルオロリン酸塩とプロピレンカーボネ
ートとの混合物が特に好ましい。
【0090】上記光カチオン重合開始剤Yとして用いら
れるオニウム塩は、芳香族オニウム塩であることが好ま
しく、なかでも、特開昭50−151996号公報、特
開昭50−158680号公報等に記載の芳香族ハロニ
ウム塩;特開昭50−151997号公報、特開昭52
−30899号公報、特開昭56−55420号公報、
特開昭55−125105号公報等に記載のVIA族芳
香族オニウム塩;特開昭50−158698号公報等に
記載のVA族芳香族オニウム塩;特開昭56−8428
号公報、特開昭56−149402号公報、特開昭57
−192429号公報等に記載のオキソスルホキソニウ
ム塩;特開昭49−17040号公報等に記載の芳香族
ジアゾニウム塩;米国特許第4139655号明細書に
記載のチオビリリウム塩等が好ましい。上記オニウム塩
を含有させることにより、インク層の架橋度を高めるこ
とができ、臭い及び曇りの発生を効果的に防止すること
ができる。
【0091】上記光カチオン重合開始剤Yのうち市販さ
れている好適なものとしては、例えば、UVI−695
0、UVI−6970、UVI−6974、UVI−6
990(以上、ユニオンカーバイド社製)、アデカオプ
トマーSP−150、SP−151、SP−170、S
P−171(以上、旭電化工業社製)、Irga cu
re261(チバガイギー社製)、CI−2481、C
I−2624、CI−2639、CI−2064(以
上、日本曹達社製)、CD−1010、CD−101
1、CD−1012(以上、サートマー社製)、DTS
−102、DTS−103、NAT−103、NDS−
103、TPS−103、MDS−103、MPI−1
03、BBI−103(以上、みどり化学社製)等を挙
げることができる。なかでも、UVI−6970、UV
I−6974、UVI−6990、アデカオプトマーS
P150、SP−170、SP−171、CD−101
2、MPI−103は、上記インクジェット記録用イン
クに高い硬化感度を発現させることができるので特に好
ましい。
【0092】上記光カチオン重合開始剤Yの含有量は、
上記エポキシ化合物Aと上記オキセタン化合物Pとの合
計含有量100重量部に対して1〜12重量部であるこ
とが好ましい。1重量部未満であると、上記インクジェ
ット記録用インクに活性エネルギー線を照射しても充分
に硬化させることができないことがある。12重量部を
超えると、上記インクジェット記録用インクを硬化して
得られるインク層において、充分な耐湿性及び密着性が
得られないことがある。
【0093】上記インクジェット記録用インクは本発明
の目的を阻害しない範囲で、更に必要に応じて、光増感
剤、無機充填剤、染料、顔料、粘度調節剤、処理剤、紫
外線遮断剤等の不活性成分、及び、(メタ)アクリロイ
ル基を有する化合物、光ラジカル重合開始剤等の活性エ
ネルギー線によりラジカル重合可能な成分等を含有して
いてもよい。
【0094】上記インクジェット記録用インクに用いら
れる光増感剤としては特に限定されず、例えば、ピレ
ン、ペリレン、アクリジンオレンジ、チオキサントン、
2−クロロチオキサントン、及び、ベンゾフラビン等を
挙げることができる。
【0095】上記インクジェット記録用インクは、活性
エネルギー線により硬化するものである。上記インクジ
ェット記録用インクの硬化に用いる活性エネルギー線と
しては特に限定されず、例えば、本発明のオーバーコー
ト層用組成物の硬化に用いる活性エネルギー線と同一の
もの等を挙げることができ、本発明のオーバーコート層
用組成物と同時に硬化を行ってもよい。
【0096】上記エポキシ化合物B及び上記オキセタン
化合物Qを含有することにより、上記インクジェット記
録用インクは、上記記録媒体及び上記インク層に強固に
定着して、優れた表面硬度、密着性、及び、耐屈曲性を
有する印刷物を与えることができる。また、本発明者ら
は、鋭意検討した結果、従来の活性エネルギー線硬化型
組成物において、粘度を下げるために希釈剤として用い
られていたビニルエーテル化合物が、硬化後に加熱した
際にアセトアルデヒド及びクロトンアルデヒド等のアウ
トガスを発生し、臭いや周囲への揮発成分の付着の原因
の1つとなることを見出した。上記インクジェット記録
用インクは、上記エポキシ化合物B及び上記オキセタン
化合物Qを含有することにより、上記ビニルエーテル化
合物を用いなくても粘度を調整することができるので、
取扱い性に優れ、一般に数10cps以下の低粘度のイ
ンクを用いるインクジェット方式によっても安定的に吐
出することができ、かつ、硬化後に加熱しても臭いや周
囲への揮発成分の付着の原因となるアウトガスを発生し
ないものとすることができる。特に、上記インクジェッ
ト記録用インクにおいて、エポキシ化合物として3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキ
シシクロヘキサンカルボキシレートを用い、オキセタン
化合物としてビス(3−エチル−3−オキセタニルメチ
ル)エーテルを用い、かつ、光カチオン重合開始剤とし
てトリアリルスルホニウムのヘキサフルオロリン酸塩と
プロピレンカーボネートとの混合物を用いたときに、よ
り顕著な効果を得ることができる。
【0097】本発明のオーバーコート層用組成物からな
るオーバーコート層は、インクジェット方式で印刷され
た印刷物の粒状感を軽減することができ、加熱しても臭
いや周囲への揮発成分の付着の原因となるアウトガスを
発生することがなく、かつ、上記記録媒体及び上記イン
ク層に強固に定着して、優れた耐湿性、表面硬度、密着
性、及び、耐屈曲性を有する印刷物を与えることができ
る。特に、特定の成分を含有するインクジェット記録用
インクからなるインク層を有する記録媒体に用いられた
ときに、耐湿性及び密着性等において顕著な効果を得る
ことができる。なかでも、エポキシ化合物として3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキ
シシクロヘキサンカルボキシレートを用い、オキセタン
化合物としてビス(3−エチル−3−オキセタニルメチ
ル)エーテルを用い、かつ、光カチオン重合開始剤とし
てトリアリルスルホニウムのヘキサフルオロリン酸塩と
プロピレンカーボネートとの混合物を用いた本発明のオ
ーバーコート層用組成物及びインクジェット記録用イン
クを用いて、オーバーコート層及びインク層を形成した
ときに、より顕著な効果を得ることができる。
【0098】上記記録媒体と、上記記録媒体の表面に設
けられたインク層と、上記インク層の表面に設けられた
本発明のオーバーコート層用組成物からなるオーバーコ
ート層とからなる印刷物もまた本発明の1つである。上
記記録媒体としては特に限定されないが、例えば、基材
と上記基材の表面を被覆したインクジェット記録受像層
とからなるもの等が好ましい。上記基材としては特に限
定されず、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス等の
金属;セメント、コンクリート、ALC、フレキシブル
ボード、モルタル、スレート、石膏、セラミックス、レ
ンガ等の無機窯業系材料;フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂(アクリロ
ニトリル、ブタジエン、スチレン樹脂)等のプラスチッ
ク成形品;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニル
アルコール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエチレンナフ
タレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテル
エーテルケトン、ポリパラフェニレンスルフィド、ポリ
エーテルイミド、ポリパラバン酸、ポリエーテルスルホ
ン、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ノルボルネ
ン系開環重合体又は付加重合体及びそれらの水素添加物
等の熱可塑性ノルボルネン系樹脂等のプラスチックフィ
ルム;上記樹脂のシリル変性品と無機成分との複合体か
らなる有機無機複合材料;木材;紙;ガラス等を挙げる
ことができる。上記インクジェット記録受像層としては
特に限定されないが、例えば、本発明のオーバーコート
層用組成物と同一のもの等が好適に用いられる。
【0099】本発明の印刷物は、本発明のオーバーコー
ト層用組成物からなるオーバーコート層を有することに
より、インクジェット方式で印刷された印刷物の粒状感
を軽減することができ、加熱しても臭いや周囲への揮発
成分の付着の原因となるアウトガスを発生することがな
く、インク層を強固に定着させて、優れた耐湿性、表面
硬度、密着性、及び、耐屈曲性を有する。
【0100】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0101】(実験1) (1)オーバーコート層用組成物の調製 オーバーコート層用組成物として、本発明のオーバーコ
ート層用組成物にあたるカチオン重合性組成物、及び、
比較対象として従来からオーバーコート層用組成物とし
て用いられているラジカル重合性組成物をそれぞれ調製
した。 <オーバーコート層用組成物1>脂環式エポキシ化合物
として3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,
4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ユニ
オンカーバイド社製、UVR−6110)20重量部、
オキセタン化合物としてビス(3−エチル−3−オキセ
タニルメチル)エーテル(東亞合成社製、OXT−22
1)80重量部、及び、光カチオン重合開始剤としてト
リアリルスルホニウムのヘキサフルオロリン酸塩とプロ
ピレンカーボネートとの混合物(有効成分50%、ユニ
オンカーバイト社製、UVI−6990)4重量部を室
温下、暗室内で攪拌混合することにより、カチオン重合
性組成物を得、これをオーバーコート層用組成物1とし
た。
【0102】<オーバーコート層用組成物2>ビスフェ
ノールA型エポキシ化合物としてビスフェノールA型液
状エポキシ樹脂の混合物(油化シェルエポキシ社製、エ
ピコート819)20重量部、オキセタン化合物として
ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル
(東亞合成社製、OXT−221)80重量部、及び、
光カチオン重合開始剤としてトリアリルスルホニウムの
ヘキサフルオロリン酸塩とプロピレンカーボネートとの
混合物(有効成分50%、ユニオンカーバイト社製、U
VI−6990)4重量部を室温下、暗室内で攪拌混合
することにより、カチオン重合性組成物を得、これをオ
ーバーコート層用組成物2とした。
【0103】<オーバーコート層用組成物3>脂環式エ
ポキシ化合物として3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシ
レート(ユニオンカーバイド社製、UVR−6110)
20重量部、オキセタン化合物として3−エチル−3−
ヒドロキシメチルオキセタン(東亞合成社製、OXT−
101)80重量部、及び、光カチオン重合開始剤とし
てトリアリルスルホニウムのヘキサフルオロリン酸塩と
プロピレンカーボネートとの混合物(有効成分50%、
ユニオンカーバイト社製、UVI−6990)4重量部
を室温下、暗室内で攪拌混合することにより、カチオン
重合性組成物を得、これをオーバーコート層用組成物3
とした。
【0104】<オーバーコート層用組成物4>アクリル
化合物としてアクリロイルモルホリン(興人社製、AC
MO)20重量部、ポリエステルアクリレート(東亞合
成社製、M−8530)80重量部、光ラジカル重合開
始剤として2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4−
モルホリノフェニル)−ブタノン−1(チバスペシャリ
ティケミカルズ社製、IRGACURE369)4重量
部、及び、増感剤として2,4,6,N,N−ペンタメ
チルアニリン(Aldrich社製)1重量部を室温
下、暗室内で攪拌混合することにより、ラジカル重合性
組成物を得、これをオーバーコート層用組成物4とし
た。
【0105】(2)インクジェット記録用インクの調製 イエローインク、マゼンタインク、シアンインク及びブ
ラックインクからなるカチオン重合性カラーインク1〜
4及びラジカル重合性カラーインク1〜4をそれぞれ調
製した。ここで調製したインクは、いずれもインクジェ
ット記録用のインクとして好適な30cps以下の粘度
であった。
【0106】<カチオン重合性カラーインク1>エポキ
シ化合物として3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレー
ト(UCC社製、UVR−6110)10重量部、リモ
ネンダイオキサイド(elf atochem社製)2
0重量部、オキセタン化合物としてビス(3−エチル−
3−オキセタニルメチル)エーテル(東亞合成社製、O
XT−221)70重量部、光カチオン重合開始剤とし
てトリアリルスルホニウムのへキサフルオロリン酸塩と
プロピレンカーボネートとの混合物(有効成分50%、
ユニオンカーバイト社製、UVI−6990)4重量
部、及び、顔料としてPigment Black7を
3重量部、攪拌混合し、カチオン重合性カラーインク1
を得た。
【0107】<カチオン重合性カラーインク2>エポキ
シ化合物として3,4−エポキシシクロへキシルメチル
−3’,4’−エポキシシクロへキサンカルボキシレー
ト(UCC社製、UVR−6110)10重量部、リモ
ネンダイオキサイド(elf atochem社製)2
0重量部、オキセタン化合物としてビス(3−エチル−
3−オキセタニルメチル)エーテル(東亞合成社製、O
XT−221)70重量部、光カチオン重合開始剤とし
てトリアリルスルホニウムのヘキサフルオロリン酸塩と
プロピレンカーボネートとの混合物(有効成分50%、
ユニオンカーバイト社製、UVI−6990)4重量
部、及び、顔料としてPigment Blue15:
3を3重量部、攪拌混合し、カチオン重合性カラーイン
ク2を得た。
【0108】<カチオン重合性カラーインク3>エポキ
シ化合物として3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
−3’,4’−エポキシシクロへキサンカルボキシレー
ト(UCC社製、UVR−6110)10重量部、リモ
ネンダイオキサイド(elf atochem社製)2
0重量部、オキセタン化合物としてビス(3−エチル−
3−オキセタニルメチル)エーテル(東亞合成社製、O
XT−221)70重量部、光カチオン重合開始剤とし
てトリアリルスルホニウムのヘキサフルオロリン酸塩と
プロピレンカーボネートとの混合物(有効成分50%、
ユニオンカーバイト社製、UVI−6990)4重量
部、及び、顔料としてPigment Red122を
3重量部、攪拌混合し、カチオン重合性カラーインク3
を得た。
【0109】<カチオン重合性カラーインク4>エポキ
シ化合物として3,4−エポキシシクロへキシルメチル
−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレー
ト(UCC社製、UVR−6110)10重量部、リモ
ネンダイオキサイド(elf atochem社製)2
0重量部、オキセタン化合物としてビス(3−エチル−
3−オキセタニルメチル)エーテル(東亞合成社製、O
XT−221)70重量部、光カチオン重合開始剤とし
てトリアリルスルホニウムのヘキサフルオロリン酸塩と
プロピレンカーボネートとの混合物(有効成分50%、
ユニオンカーバイト社製、UVI−6990)4重量
部、及び、顔料としてPigment Yellow1
39を3重量部、攪拌混合し、カチオン重合性カラーイ
ンク4を得た。
【0110】<ラジカル重合性カラーインク1>アクリ
ル化合物としてアクリロイルモルホリン(興人社製、A
CMO)20重量部、ポリエステルアクリレート(東亞
合成社製、M−8530)80重量部、光ラジカル重合
開始剤として2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4
−モルホリノフェニル)−ブタノン−1(チバスペシャ
リティケミカルズ社製、IRGACURE369)4重
量部、増感剤として2,4,6,N,N−ペンタメチル
アニリン(Aldrich社製)1重量部、及び、顔料
としてPigment Black7を3重量部、攪拌
混合し、ラジカル重合性カラーインク1を得た。
【0111】<ラジカル重合性カラーインク2>アクリ
ル化合物としてアクリロイルモルホリン(興人社製、A
CMO)20重量部、ポリエステルアクリレート(東亞
合成社製、M−8530)80重量部、光ラジカル重合
開始剤として2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4
−モルホリノフェニル)−ブタノン−1(チバスペシャ
リティケミカルズ社製、IRGACURE369)4重
量部、増感剤として2,4,6,N,N−ペンタメチル
アニリン(Aldrich社製)1重量部、及び、顔料
としてPigment Blue15:3を3重量部、
攪拌混合し、ラジカル重合性カラーインク2を得た。
【0112】<ラジカル重合性カラーインク3>アクリ
ル化合物としてアクリロイルモルホリン(興人社製、A
CMO)20重量部、ポリエステルアクリレート(東亞
合成社製、M−8530)80重量部、光ラジカル重合
開始剤として2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4
−モルホリノフェニル)−ブタノン−1(チバスペシャ
リティケミカルズ社製、IRGACURE369)4重
量部、増感剤として2,4,6,N,N−ペンタメチル
アニリン(Aldrich社製)1重量部、及び、顔料
としてPigment Red122を3重量部、攪拌
混合し、ラジカル重合性カラーインク3を得た。
【0113】<ラジカル重合性カラーインク4>アクリ
ル化合物としてアクリロイルモルホリン(興人社製、A
CMO)20重量部、ポリエステルアクリレート(東亞
合成社製、M−8530)80重量部、光ラジカル重合
開始剤として2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4
−モルホリノフェニル)−ブタノン−1(チバスペシャ
リティケミカルズ社製、IRGACURE369)4重
量部、増感剤として2,4,6,N,N−ペンタメチル
アニリン(Aldrich社製)1重量部、顔料として
Pigment Yellow139を3重量部、攪拌
混合し、ラジカル重合性カラーインク4を得た。
【0114】(3)インク層の形成 上記カチオン重合性カラーインク1〜4及び上記ラジカ
ル重合性カラーインク1〜4を、インクジェットプリン
ター(ブラザー工業社製)により画素密度600dpi
でポリカーボネートからなる厚さ100μmの板上に出
力し、ヘッド横に取り付けたスポットUV照射装置(ウ
シオ電機社製、SP5−250DB)により硬化し、印
字物(日本規格協会SCID画像データ)からなるイン
ク層を形成した。 (4)オーバーコート印刷物の作製方法 上記オーバーコート層用組成物1〜4を、上記インク層
の上に厚さ15μmになるようワイヤーバーコーターに
より塗工した後、120W/cmの超高圧水銀灯を設置
したベルトコンベアタイプの紫外線照射装置(アイグラ
フィックス社製、アイグランデージECS−401G
X、ランプ出力3.0kW、積算光量1000mJ/c
)に1回通過させ硬化させ、オーバーコート層を形
成した印刷物を得た。得られた印刷物について以下の評
価を行った。結果は表1に示した。
【0115】(5)評価 1:粒状性 インク層の粒状性について、光学濃度計(X−Rite
社製、X−Rite938)により測定した反射濃度
が、0.1付近のA部と0.8付近のB部の2点につい
て試料毎に目視にて評価し、以下の基準で評価した。 4・・・A部及びB部のどちらでも粒状性を認識しな
い。 3・・・A部でやや粒状性が目立つ。 2・・・A部ではっきり粒状性を認識できる(ざらつい
て見える)。 1・・・A部及びB部双方で粒状性をはっきり認識でき
る(ざらついて見える)。 なお、上記基準で、3及び4が実用上問題のないレベル
であると判断した。
【0116】2:耐湿性 得られたオーバーコート層を形成した印刷物を、60℃
×95%RHの環境下で300時間放置した後、塗膜外
観を目視で評価した。 ○・・・透明であった。 △・・・やや濁っていた。 ×・・・白く濁っていた。 なお、塗膜によっては、硬化が充分でなく未硬化部を残
しているものもあるので、塗膜の表面を指で触ることで
ベタつき感の有無を調べた。ベタつき感がある場合に
は、試験結果に「タックあり」と記した。
【0117】3:アウトガス発生特性 110℃に熱したホットプレート上に印刷物を置き、そ
の上にガラス容器をかぶせ、24時間後の容器内部の曇
りを目視にて判断した。 :曇りの発生が全く認められなかった。 △:曇りの発生が僅かに認められた。 ×:曇りの発生が著しかった。
【0118】
【表1】
【0119】表1に示したように、オーバーコート処理
をすることにより、インクジェット印刷特有の粒状感を
軽減することができた。更に、本発明のオーバーコート
層用組成物であるカチオン重合性組成物からなるオーバ
ーコート層を用いたときに、より粒状感のない、耐湿性
及びアウトガス発生特性に優れた印刷物を提供すること
ができた。ここで取り上げた評価指標の粒状性、耐湿性
及びアウトガス発生特性でみた場合には、オーバーコー
ト層の効果はインク層の種類によらないが、印刷物とし
ての優劣を示す指標として塗膜の付着性を加えると、イ
ンク層までカチオン重合性のインクで構成した方がより
優れた印刷物を得ることができる。なお、オーバーコー
ト層としてラジカル重合性組成物を用いた場合(サンプ
ル例5及び10に相当)、粒状性は優れているが、耐湿
性やアウトガス発生特性の点で優れた印刷物を得ること
ができない。オーバーコート層としてカチオン重合性組
成物を用いても、耐湿性やアウトガス発生特性で優れた
印刷物を得ることができない場合がある。これは、サン
プル例3及び8に相当する。これは、オーバーコート層
用組成物を構成するエポキシ化合物に脂環式エポキシ化
合物ではないビスフェノールA型エポキシ化合物を用い
ているためで、今回の実施例における紫外線照射エネル
ギーでは充分な架橋度が得られないことが原因である。
今回以上の照射エネルギーを与えることにより、耐湿性
やアウトガス発生特性は改善され、脂環式のエポキシ化
合物を用いた場合と同等の優れた印刷物が得られる。
【0120】(実験2)オーバーコート層用組成物であ
るカチオン重合性組成物の組成を表2に示したように変
え、上記カチオン重合性カラーインク1を用いて(実験
1)と同様にして印刷物を作製し、上記評価2を行っ
た。結果を表2に示した。
【0121】
【表2】
【0122】表2に示したように、上記光カチオン重合
開始剤Xの含有量が、上記エポキシ化合物Aと上記オキ
セタン化合物Pとの合計含有量100重量部に対して1
〜12重量部であるときに、最も耐湿性に優れた印刷物
を得ることができた。ここで、光カチオン重合用開始剤
が0.5重合部と少ない場合(サンプル例11〜14に
相当)には、紫外線照射により実際に重合反応をするエ
ポキシ化合物とオキセタン化合物とが適正量含まれたと
しても(サンプル例12及び13に相当)、光カチオン
重合用開始剤の絶対量が少ないため、重合反応に寄与す
る酸の生成量も少なく、これら2つの化合物が未硬化状
態のままになっている。また、エポキシ化合物を含ま
ず、オキセタン化合物が100重量部の場合(サンプル
例14、18、22、26、30及び34に相当)、架
橋度が充分に得られない。そのため、反応の結果物に未
硬化部を残すことになってしまい、ベタつきに相当する
タックが観測される。一方、エポキシ化合物が100重
量部で、オキセタン化合物は含まない場合(サンプル例
11、15、19、23、27及び31に相当)には、
耐湿性において、エポキシ化合物とオキセタン化合物と
が適正量含まれる場合と同等に優れた印刷物が得られ
る。しかし、オーバーコート層もインク層と同様にイン
クジェット方式で形成しようとした場合、エポキシ化合
物100重量部という組成では粘度が数10cps以上
と高くなってしまい、インクジェット方式によるオーバ
ーコート層の形成はできない。インクジェット方式によ
り塗膜を形成するには、オキセタン化合物を含有する必
要がある。
【0123】
【発明の効果】本発明は、上述の構成よりなるので、イ
ンクジェット方式で印刷された印刷物の粒状感を軽減す
ることができ、加熱しても臭いや周囲への揮発成分の付
着の原因となるアウトガスを発生することがなく、か
つ、インク層を強固に定着させて優れた耐湿性、表面硬
度、密着性、及び、耐屈曲性を有する印刷物を与えるこ
とができるオーバーコート層用組成物、及び、上記オー
バーコート層用組成物からなるオーバーコート層が形成
された印刷物を提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/00 C09D 11/00 11/00 171/00 171/00 B41J 3/04 101Z Fターム(参考) 2C056 EA04 EA13 EE17 HA44 2H086 BA01 BA05 BA59 4J038 DB261 DB262 DF021 DF022 DL151 DL152 JA53 JC17 KA03 NA07 NA11 NA12 NA27 PA17 PB08 PB11 PC08 4J039 AE05 AE07 AE11 BC06 BC54 BE27 GA24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体の表面にインクジェット方式に
    より設けられたインク層の表面にオーバーコート層を形
    成するためのオーバーコート層用組成物であって、エポ
    キシ化合物A、オキセタン化合物P、及び、光カチオン
    重合開始剤Xを含有し、活性エネルギー線により硬化す
    るものであることを特徴とするオーバーコート層用組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記インク層は、エポキシ化合物B、オ
    キセタン化合物Q、及び、光カチオン重合開始剤Yを含
    有するインクジェット記録用インクからなるものである
    ことを特徴とする請求項1記載のオーバーコート層用組
    成物。
  3. 【請求項3】 前記エポキシ化合物A及び/又は前記エ
    ポキシ化合物Bは、脂環式エポキシ化合物であることを
    特徴とする請求項1又は2記載のオーバーコート層用組
    成物。
  4. 【請求項4】 前記オキセタン化合物P及び/又は前記
    オキセタン化合物Qは、2以上のオキセタン環を有する
    ことを特徴とする請求項1、2又は3記載のオーバーコ
    ート層用組成物。
  5. 【請求項5】 前記エポキシ化合物A及び前記エポキシ
    化合物Bは、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
    3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
    であり、前記オキセタン化合物P及び前記オキセタン化
    合物Qは、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチ
    ル)エーテルであり、かつ、前記光カチオン重合開始剤
    X及び前記光カチオン重合開始剤Yは、トリアリルスル
    ホニウムのヘキサフルオロリン酸塩とプロピレンカーボ
    ネートとの混合物であることを特徴とする請求項1、
    2、3又は4記載のオーバーコート層用組成物。
  6. 【請求項6】 前記光カチオン重合開始剤Xの含有量
    は、前記オーバーコート層用組成物において、前記エポ
    キシ化合物Aと前記オキセタン化合物Pとの合計含有量
    に対して1〜12重量部であり、かつ、前記エポキシ化
    合物Aの含有量は、オーバーコート層用組成物100重
    量部に対して1重量部以上であることを特徴とする請求
    項1、2、3、4又は5記載のオーバーコート層用組成
    物。
  7. 【請求項7】 記録媒体と、前記記録媒体の表面に設け
    られたインク層と、前記インク層の表面に設けられた請
    求項1、2、3、4、5又は6記載のオーバーコート層
    用組成物からなるオーバーコート層とからなることを特
    徴とする印刷物。
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