JP2003292024A - バッグインボックスの内袋 - Google Patents
バッグインボックスの内袋Info
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Abstract
樹脂が内容物に溶出して、内容物の味覚に影響すること
がなく、逆に、前記内容物成分の袋体への吸着がない材
質構成であって、ピンホールの発生がなく、かつ、加熱
充填によるフィルム間のブロッキングのないバッグイン
ボックスの内袋を提供する。 【解決手段】バッグインボックス用の内袋であって、少
なくとも内容物に接する第1、第2フィルムからなる多
重構成であって、第1フィルムが3層の層構成であり、
内層および外層及び第2フィルムが、シングルサイト系
触媒を用いて重合された密度が0.925から0.93
0g/cm3の範囲、メルトインデックスが1.0から
から3.0g/10minの範囲の直鎖状のエチレン−
α・オレフィン共重合体からなり、中間層が、内層より
も低い密度のシングルサイト系触媒を用いて重合された
直鎖状のエチレン−α・オレフィン共重合体を主樹脂と
した共押出しフィルム。
Description
水等の各種液体包装に用いるバッグインボックスの内袋
用フィルムとそれを用いたバッグインボックスの内袋に
関するものである。
用いられているバッグインボックスの内袋には、耐熱ピ
ンホール性、機械的強度(突刺し強度)、ヒートシール
強度、耐熱ブロッキング性、柔軟性などの諸性能が要求
される。
ている樹脂としては、、低密度ポリエチレン、従来のチ
ーグラー系触媒をもちいて重合した直鎖状低密度ポリエ
チレンまたはその組成物が用いられているが、これらの
樹脂は低密度ポリエチレン異分子量成分の内容物への移
行の恐れがあり、また、低温ヒートシール性が不十分で
あり、また屈曲等によりピンホールが発生するという問
題を有している。耐ピンホール性を改良するために超低
密度ポリエチレンを用いることがあるが、低分子量樹脂
成分の内容物への移行や耐熱ブロッキング性が悪化する
という問題点を有していた。図2はバッグインボックス
を示す概念図であって、ボックスPのフラップを開いた
状態である。図3はヒートシールされた袋体の部分断面
拡大図である。バッグインボックスは、ミネラルウォー
ター、クリーム、食酢、清酒、みりんや味液、醤油又は
ソース等の飲料、調味料等の業務用の容器として、又、
純水、現像液や定着液、液体化学薬品等の試薬や工業用
液体の包装容器として用いられ、その容量サイズとして
5〜20リットル程度の容量サイズが主体である。前記
飲料、調味料などの業務用の容器としてのバッグインボ
ックスは、内容物の風味を重視する前記飲料または調味
料等に用いられるものであり、その袋体2は、2枚以上
のフィルムを袋体を形成する溜めの周縁部シール5およ
び注出口4を取付けるためのシール部以外の部位は相互
に接着していないいわゆる多重袋である。前記多重袋と
するフィルムには、単体フィルム、複合フィルム共に用
いられるが、その最内フィルムとしては、エチレンー酢
酸ビニル共重合体(以下、EVA)、低密度ポリエチレ
ン(以下、LDPE)、中密度ポリエチレン(以下、M
DPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LLDP
E)等の樹脂から製膜された単体フィルムにより構成さ
れているケースが殆どであった。例えば、具体的な2重
袋の材質構成の例をあげれば、 例1 (外袋)ON/DL/LDPE、(内袋)LDPE 例2 (外袋)ON/LDPE/AL/LDPE/LLDPE、 (内袋)LLDPE 等の組み合わせで使用されている。[略号は、ON:2
軸延伸ナイロンフィルム、DL:ドライラミネーショ
ン、AL:アルミニウム箔]。
製膜適性、熱接着性の良さからバッグインボックスの内
袋の最内フィルムとして多用されてきたが、従来の輸送
条件よりさらに過酷な条件(例えば、輸送範囲の拡大
等)による屈曲ピンホールの発生の少ない材質として、
前記EVAやLLDPE等のフィルムを最内フィルムと
して用いることがある。LDPPEに代えてEVAある
いはLLDPEを用いることにより、耐屈曲性は向上
し、ピンホールの発生は押さえられるが、LDPEを含
めこれらの材質に起因する要素により内容物の味覚に影
響を及ぼすことがある。例えば、樹脂臭そのものが内容
物に移行したり、内容物中の成分の吸着による味覚の劣
化があるる。また、これらの樹脂は、低温度領域でヒー
トシール可能であるが、反面、内容物を加熱充填する場
合においては、内容物の熱により、最内フィルム、3重
袋であれば中間フィルム、外面フィルムの間で接着を起
してしまう。すなわち、2重袋、3重袋のフィルム同士
が熱接着をおこし、見掛け単層化してしまって、そのた
めに該熱接着部のフィルムの剛度があがり、輸送時の振
動等による屈曲によってピンホールが発生しやすくな
る。この結果、漏れ事故の要因となることがあった。
ム、中間フィルムあるいは外面フィルム等のフィルム表
面が平滑であると、前記各フィルムを製膜する場合や、
これらの各フィルムを用いて製袋をする工程において、
しわが入りやすく問題となることがある。これは、製膜
の時の巻取で接触する表裏のフィルムの滑りが悪いため
であり、また、製袋時でのフィルムの2重、3重での繰
り出しの時の滑りが悪いためである。そこで、従来の一
般的な対策法としては、フィルム製膜時に金属石鹸、脂
肪酸アマイド等の滑剤やシリカ、ゼオライト等のアンチ
ブロッキング剤を添加するが、それらが内容物に移行し
たり、あるいは、内容物成分を吸着し、内容物の香気や
味覚が劣化することがあるため、飲料や液体食品のよう
な内容物の場合、滑剤をはじめ添加剤が極少量の使用
か、あるいは使用できなかった。
フィルム間の熱接着対策として、MDPEフィルムを最
内フィルムとすることにより、前記の課題は解決できた
が、フィルムの剛度が大きくなりすぎて、耐屈曲性に弱
いのでピンホールの発生があった。本発明の目的は、バ
ッグインボックスの内袋フィルムを形成する樹脂から、
そこに含まれる低分子量物等が内容物に溶出して、前記
内容物の味覚に影響することがなく、逆に、前記内容物
成分の前記袋体への吸着がない材質構成であって、屈曲
性に優れピンホールの発生がなく、かつ、加熱充填によ
るフィルム間のブロッキングのないバッグインボックス
の内袋を提供することである。
明により解決することができる。すなわち、請求項1に
記載した発明は、バッグインボックス用の内袋であっ
て、少なくとも内容物に接する第1フィルム、第フィル
ムの外側にある第2フィルムからなる多重構成であっ
て、第1フィルムが3層の層構成、すなわち、内層が、
シングルサイト系触媒を用いて重合された密度が0.9
25から0.930g/cm3の範囲、メルトインデッ
クスが1.0から〜3.0g/10minの範囲の直鎖
状のエチレン−α・オレフィン共重合体からなり、中間
層が、シングルサイト系触媒を用いて重合された密度が
0.860から0.910g/cm3の範囲、メルトイ
ンデックスが0.5から2.5g/10minの範囲の
直鎖状のエチレン−α・オレフィン共重合体を100か
ら50wt%と他のエチレン系重合体0から50wt%
の割合でブレンドした樹脂からなり外層が、シングルサ
イト系触媒を用いて重合された密度が0.925から
0.930g/cm3の範囲、メルトインデックスが
1.0から3.0g/10minの範囲の直鎖状のエチ
レン−α・オレフィン共重合体からなる共押出しフィル
ムであり、かつ、第2フィルムの少なくとも第1フィル
ム側の層がシングルサイト系触媒を用いて重合された密
度が0.925から0.930g/cm3の範囲、メル
トインデックスが1.0から3.0g/10minの範
囲の直鎖状のエチレン−α・オレフィン共重合体である
ことを特徴とするバッグインボックスの内袋からなる。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の第1フィ
ルムの層構成における前記中間層の厚みと、内層および
外層の厚みの和、との比率が7/3から9/1の範囲で
あることを特徴とするものである。
の多重袋のバッグインボックスの内袋の最内フィルム
(第1フィルム)の層構成を3層共押出しフィルムと
し、中間層を低密度のシングルサイト系触媒を用いて重
合した直鎖状のエチレン−α・オレフィン共重合体を主
体とした樹脂とし、内層及び外層に用いる樹脂は、中間
層に用いるシングルサイト系触媒を用いて重合した直鎖
状のエチレン−α・オレフィン共重合体よりも高密度で
あるシングルサイト系触媒を用いて重合したを主体とし
た樹脂とし、さらに、第1フィルムの外側の第2フィル
ムの少なくとも第1フィルム側の層を第1フィルムの外
側に用いる樹脂と同一の範囲の密度、メルトインデック
スの樹脂を用いることによって、内容物の味覚の保持、
屈曲による耐ピンホール性の良好な、そして、加熱充填
によるブロッキングのないバッグインボックスの内袋と
するものであり、以下、図面等を用いて詳細に説明す
る。
袋を説明する図で、(a)バッグインボックスの袋体を
示す平面図、(b)X−X部の断面図、(c)YI部拡
大図、(d)Y2部の拡大図である。図2は、バッグイ
ンボックスを示す概念図でボックスPのフラップを開い
た状態を示す斜視図である。
(a)および図1(b)に示すように、注出口4のフラ
ンジ部および内袋の周縁のヒートシール部5のみが接着
されている、いわゆる2重袋または3重袋であり、以下
の説明においては、内容物に接するフィルムを第1フィ
ルム10、以下、外側に第2フィルム20、第3フィル
ム30として説明する。内袋2は、外装としての段ボー
ルやプラスチック製のボックス1の中に収納して用いら
れる(図2)。以下の説明においては、図を含め、第1
フィルム、第2フィルムおよび第3フィルムからなる3
重袋として説明する。この場合には、第3フィルムが最
外フィルムとなる。前記内袋2は、内容物Pが液体であ
るために、充填後輸送および保存等の流通段階、内容物
Pの取出し、残液保存等の使用段階を終えるまで内容物
Pが漏れる心配のないことが要求される。
に示すように、共押出法によって製膜する内層11、中
間層12、外層13からなる3層構成とする。従来の押
出コート法による製膜であると、加工時の樹脂の加熱温
度が高くなり、過熱により樹脂が酸化して、その酸化臭
が使用時に内容物への異臭の原因となるおそれがあるた
め、加工温度の低い共押出製膜法が好ましい。また、共
押出法により1工程で製膜できるために経済的な利点も
ある。袋体2に用いられるフィルムは、その製膜、製袋
等の工程における安定した作業の可能な材質であること
が望まれる。本発明者らは、前記の多くの課題に対応す
るために、前記2重袋または3重袋の第1フィルム10
の材質に着目し、研究の結果第1フィルム10を該第1
フィルムを構成する各層に用いる樹脂の種類と密度等を
選択し、さらに、各層の層厚さを規定すること、さら
に、少なくとも第2フィルム20の第1フィルム側の層
構成を選択することによって課題を解決し得ることを見
出した。本発明においては、ポリエチレンおよびS−P
Eの密度とその表示については概ね次のような範囲とし
た。 低密度 0.890〜0.925 中密度 0.926〜0.940 高密度 0.941〜0.965 本発明における密度は、JISK7112、また、メル
トインデックスは、JIS 7210(条件4)により
測定したものとする。
よる3層構成について説明する。接液側の樹脂すなわ
ち、内容物Pと直に接する場合の内層11の材質は、内
容物Pの味覚に直接的に影響することは当然であり、本
発明者は、内層11および外層13を、通常の高圧法に
より重合された低密度のPEと比較して低分子量成分が
少ないシングルサイト系触媒を用いて重合された直鎖状
のエチレン−α・オレフィン共重合体直鎖状のエチレン
−α・オレフィン共重合体(以下、S−PE)を用いる
ことにした。用いるS−PEの密度は0.925〜0.
930g/m3、メルトインデックスは1.0〜3.0
g/10minの範囲とする。
エチレン系重合体とのブレンドとし、中間層に用いる樹
脂としてその密度は0.860〜0.910g/m3、
メルトインデックスはS−PE:0.500〜2.5g
/10minの範囲とする。また、前記ブレンドの割合
は、S−PE:他のエチレン系重合体=100〜50w
t%:0〜50wt%の範囲とした。他のエチレン系重
合体としては、LDPEあるいは、チグラー系触媒を用
いて重合したLLDP等を用いることができる。
したのは、第1フィルム10として、柔軟性を付与し、
バッグインボックス1として液体を輸送する際に受ける
屈曲に対して、柔軟性はピンホールの発生を防止し内容
物の漏れ防止に大きく寄与する。そして、内層11と外
層13との樹脂として、中間層12と比較して密度の高
いS−PEとしたそれぞれの理由は、内層11として
は、中間層12から溶出する低分子量成分の内容物への
移行を防止し、かつ、内容物成分のフィルムへの吸着を
防止するためである。前記吸着は低密度の樹脂において
より発生し易い。また、外層13においては、内容物を
加熱充填する際に、第2フィルム20と熱接着を起すこ
とを防止するためであり、内容物の加熱充填の温度条件
と第2フィルム20の第1フィルム側に位置する層21
によって前記熱接着の発生の有無が決る。そのため、本
発明においては、第2フィルム20の層構成において、
少なくとも、第1フィルム側に位置する層21を、第1
フィルムの内層11と外層13に用いるS−PEと同一
の条件の樹脂とする。
加熱充填温度による第1フィルム10と第2フィルム2
0とのブロッキングを避けることができる。ちなみに、
前記ブロッキングが発生すると、第1フィルム10の柔
軟性が阻害されて、振動によるフィルムの屈曲によつ
て、ブロッキング部分にピンホールが発生し易くなり漏
れ事故になるおそれがある。また、前記内層11、外層
13の密度を高くしたため、第1フィルム10として
は、剛性が向上するために、製袋時での適性がよくな
る。例えば、注出口4を取付けるためにフィルムに取付
け孔を設ける際の抜き適性がよくなる。本発明において
は、前記共押出による第1フィルム10の構成として中
間層12と最内層11との間、中間層12と最外層13
との間に層間接着性の改善、フィルムとしての柔軟性の
改善等を目的とした別の層を介在させてもよい。
しフィルムの厚み構成については、中間層12の厚み
と、内層11および外層13との厚みの和、との比率が
7/3〜9/1とすることが適当である。種々の実験か
ら、前記厚み比か7/3よりも低いと、第1フィルムと
しての柔軟性が低下し、ピンホールが発生し易くなり、
また、9/1を超えると、中間層からの低分子量成分の
溶出のおそれがあり、また、加熱充填による第1フィル
ムと第2フィルムとのブロッキングが発生する。
袋2における第2フィルム20の層構成においては、第
1フィルム側の層を第1フィルム10の内層11、外層
12と同一の材質構成とすることが望ましい。この構成
とすることによって、第2フィルム20の内層21は第
1フィルムの内層11あるいは外層13と同一範囲の樹
脂となり、加熱充填によるブロッキングの防止となる効
果があり、また、フィルムの製膜加工を同一工程とする
ことによる効率向上の効果がある。また、第2フィルム
20の外層側に、図1(d)に示すように、更に追加層
Kを積層してもよい。追加層Kは、バリア性、耐熱性等
の目的に適応した材質を適宜選択して積層することがで
きる。
3重袋以上の多重袋とする場合、第3フィルム、第4フ
ィルム等における層構成は適宜設計することができる。
おいては、第3フィルム30を重ねた3重袋としても良
いし、さらに、4重袋以上の多重袋としてもよいが、少
なくとも、第1フィルム10の層構成と、第2フィルム
20の第1フィルム側の層構成を前述のような、S−P
Eまたは3層共押出しフィルムとするものである。
ックス1の内袋2においては、内容物Pの味覚の保持
と、輸送時のピンホールが低減できる、70℃以上の充
填に対して、外層と内層とのブロッキング防止等の顕著
な効果を示すものである。
て、実施例により説明する。 [実施例1]第1フィルムが3層であって、その内層を
密度が0.925g/cm3(以下単位省略)、 メル
トインデックス(以下、MI)が2.0g/10min
(以下単位省略)とするシングルサイト系触媒を用いて
重合した直鎖状低密度ポリエチレン(以下、S−PE)
からなる厚さ10μmの層とし、中間層を密度が0.9
05、 メルトインデックスが1.0とするS−PE
からなる厚さ60μmの層とし、外層を内層に用いた樹
脂と同じS−PEを8μmとして3層共押出しフィルム
とした。第2フィルムは、厚さ15μmの2軸延伸ナイ
ロンフィルムとS−PEとし、dが0.925、MIが
2.0の樹脂を用いて製膜した厚さ40μmのフィルム
をドライラミネートした。次に、第1フィルムと第2フ
ィルムとを重ね、スクリュータイプの注出口を装着した
570mm×570mmの4方シールタイプの2重袋を
作成した。この袋の、前記注出口から専用充填機を用い
て75℃の液温の蒸留水を18リットル充填した後、こ
の袋を、K7仕様で、サイズが305L×295W×2
60Hの18リットル用の段ボールに収納して実施例1
とした。 [実施例2]第1フィルムが3層であって、その内層を
dが0.925、 MIが1.1g/10とするS−P
Eからなる厚さ10μmの層とし、中間層をdが0.9
05、MI=2.2のS−PE90wt%とdが0.9
22、MIが0.8のLDPE10wt%とのブレンド
樹脂とした厚さ70μmの層とし、外層を内層に用いた
樹脂と同じS−PEを5μmとして3層共押出しフィル
ムとした。第2フィルムは、厚さ12μmの2軸延伸ポ
リエステルと第1フィルムと同じフィルムとを低密度ポ
リエチレンを厚さ15μmとしたサンドイッチ樹脂とし
てサンドイッチラミネートした。次に、第1フィルムと
第2フィルムとを重ね、スクリュータイプの注出口を装
着した570mm×570mmの4方シールタイプの2
重袋を作成した。以下、実施例1と同じ条件で蒸留水を
充填した後、段ボールに収納して実施例2とした。 [実施例3]第1フィルムが3層であって、その内層を
dが0.925、 MIが1.2とするS−PEからな
る厚さ5μmの層とし、中間層をdが0.910、MI
が2.4のS−PE65wt%とdが0.922、MI
が0.8のLDPE35wt%とのブレンド樹脂とした
厚さ70μmの層とし、外層をdが0.910、MIが
2.4のS−PEを5μmとして3層共押出しフィルム
とした。第2フィルムは、厚さ12μmの2軸延伸ポリ
エステルと第1フィルムと同じフィルムとを低密度ポリ
エチレンを厚さ15μmとしたサンドイッチ樹脂として
サンドイッチラミネートした。次に、第1フィルムと第
2フィルムとを重ね、スクリュータイプの注出口を装着
した570mm×570mmの4方シールタイプの2重
袋を作成した。以下、実施例1と同じ条件で蒸留水を充
填した後、段ボールに収納して実施例3とした。
ol%、MIが0.8のエチレンー酢酸ビニル共重合体
(以下、EVA)からなる厚さ80μmの単層フィルム
とした。第2フィルムは、厚さ15μmの2軸延伸ナイ
ロンフィルムと第1フィルムと同じEVA樹脂からなる
厚さ40μmのフィルムとを低密度ポリエチレンを厚さ
20μmとしたサンドイッチ樹脂としてサンドイッチラ
ミネートして総厚さ75μmとした。次に、第1フィル
ムと第2フィルムとを重ね、スクリュータイプの注出口
を装着した570mm×570mmの4方シールタイプ
の2重袋を作成した。以下、実施例1と同じ条件で蒸留
水を充填した後、段ボールに収納して比較例1とした。 [比較例2]第1フィルムが3層であって、その内層を
dが0.925、 MIが1.1とするS−PEからな
る厚さ20μmの層とし、中間層をdが0.905、M
Iが1.5のS−PE90wt%とdが0.922、M
Iが0.8のLDPE10wt%とのブレンド樹脂とし
た厚さ40μmの層とし、外層を外層:内層と同じS−
PEを厚さ20μmとして3層共押出しフィルムとし
た。第2フィルムは、厚さ12μmの2軸延伸ポリエス
テルと第1フィルムと同じフィルムとを低密度ポリエチ
レンを厚さ15μmとしたサンドイッチ樹脂としてサン
ドイッチラミネートした。次に、第1フィルムと第2フ
ィルムとを重ね、スクリュータイプの注出口を装着した
570mm×570mmの4方シールタイプの2重袋を
作成した。以下、実施例1と同じ条件で蒸留水を充填し
た後、段ボールに収納して比較例2とした。 [比較例3]第1フィルムが3層であって、その内層を
dが0.925、 MIが1.5とするS−PEからな
る厚さ8μmの層とし、中間層をdが0.905、MI
が1.0のS−PEとした厚さ60μmの層とし、外層
を内層と同じS−PEを厚さ8μmとして3層共押出し
フィルムとした。第2フィルムは、厚さ12μmの2軸
延伸ポリエステルと第1フィルムと同じフィルムとを低
密度ポリエチレンを厚さ15μmとしたサンドイッチ樹
脂としてサンドイッチラミネートした。次に、第1フィ
ルムと第2フィルムとを重ね、スクリュータイプの注出
口を装着した570mm×570mmの4方シールタイ
プの2重袋を作成した。以下、実施例1と同じ条件で蒸
留水を充填した後、段ボールに収納して比較例3とし
た。
存。テスター10名による官能検査の結果、実施例1〜
3、および比較例2はいずれも異臭が認められなかった
が、比較例1においては、全員がが樹脂臭を指摘した。 2.フィルムのブロッキング 内容物を充填し、自然冷却後、内袋を段ボールから取出
し、フィルムのブロッキングの有無を確認した。実施例
1〜実施例3のいずれもブロッキングは認められなかっ
た。比較例2にはブロッキングは認められなかったが、
比較例1は、すべての検体がブロッキングしていた。 3.ピンホール 充填したバッグインボックスの液温を常温にした後、各
10検体をトラックに積載して、東京と福岡間を1往復
して、内袋を段ボールから取出し、第1フィルムの状態
とピンホールによる漏れの有無を目視により確認をし
た。実施例1〜実施例3のいずれも第1フィルムからの
漏れは観察されなかった。すなわち、少なくとも漏れに
到るピンホールの発生は皆無であった。比較例1におい
ては、10検体の全数に漏れが発生した。いずれも、屈
曲により第1フィルムと第2フィルムが熱接着した部分
のピンホールによる。また、比較例2においては、10
検体中3検体において、第1フィルムからの漏れが発生
した。第1フィルムの柔軟性の不足による屈曲ピンホー
ルと考えられる。また、比較例3においてはねブロッキ
ングは良好であったが、9/10の割合でピンホールが
発生した。
第1フィルムを、以上に述べた構成の3層共押出しフィ
ルムとし、少なくとも、第2フィルムの第1フィルム側
の層を第1フィルムのない、外層と同一条件の樹脂によ
り構成することによって、内容物の味覚の保持性に優
れ、バッグインボックスとしての輸送等における振動に
よるフィルムの屈曲に起因するピンホールの発生のな
い、さらに、内容物の加熱充填でのブロッキングのない
内袋となる等の顕著な効果を示すものである。
図で、(a)バッグインボックスの袋体を示す平面図、
(b)X−X部の断面図、(c)YI部拡大図、(d)
Y2部の拡大図である。
のフラップを開いた状態を示す斜視図である。
Claims (2)
- 【請求項1】バッグインボックス用の内袋であって、少
なくとも内容物に接する第1フィルム、第1フィルムの
外側にある第2フィルムからなる多重構成であって、第
1フィルムが3層の層構成、すなわち、 内層が、シングルサイト系触媒を用いて重合された密度
が0.925から0.930g/cm3の範囲、メルト
インデックスが1.0から〜3.0g/10minの範
囲の直鎖状のエチレン−α・オレフィン共重合体からな
り、 中間層が、シングルサイト系触媒を用いて重合された密
度が0.860から0.910g/cm3の範囲、メル
トインデックスが0.5から2.5g/10minの範
囲の直鎖状のエチレン−α・オレフィン共重合体を10
0から50wt%と他のエチレン系重合体0から50w
t%の割合でブレンドした樹脂からなり外層が、シング
ルサイト系触媒を用いて重合された密度が0.925か
ら0.930g/cm3の範囲、メルトインデックスが
1.0から3.0g/10minの範囲の直鎖状のエチ
レン−α・オレフィン共重合体からなる共押出しフィル
ムであり、かつ、第2フィルムの少なくとも第1フィル
ム側の層がシングルサイト系触媒を用いて重合された密
度が0.925から0.930g/cm3の範囲、メル
トインデックスが1.0から3.0g/10minの範
囲の直鎖状のエチレン−α・オレフィン共重合体である
ことを特徴とするバッグインボックスの内袋。 - 【請求項2】第1フィルムの層構成における前記中間層
の厚みと、内層および外層の厚みの和、との比率が7/
3から9/1の範囲であることを特徴とする請求項1に
記載のバッグインボックスの内袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002093524A JP2003292024A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | バッグインボックスの内袋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002093524A JP2003292024A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | バッグインボックスの内袋 |
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