JP2003290250A - 歯科矯正用マウスピースおよびそれを用いた歯科矯正用装置 - Google Patents

歯科矯正用マウスピースおよびそれを用いた歯科矯正用装置

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JP2003290250A
JP2003290250A JP2002102975A JP2002102975A JP2003290250A JP 2003290250 A JP2003290250 A JP 2003290250A JP 2002102975 A JP2002102975 A JP 2002102975A JP 2002102975 A JP2002102975 A JP 2002102975A JP 2003290250 A JP2003290250 A JP 2003290250A
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C7/00Orthodontics, i.e. obtaining or maintaining the desired position of teeth, e.g. by straightening, evening, regulating, separating, or by correcting malocclusions
    • A61C7/008Orthodontics, i.e. obtaining or maintaining the desired position of teeth, e.g. by straightening, evening, regulating, separating, or by correcting malocclusions using vibrating means
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61C7/00Orthodontics, i.e. obtaining or maintaining the desired position of teeth, e.g. by straightening, evening, regulating, separating, or by correcting malocclusions
    • A61C7/08Mouthpiece-type retainers or positioners, e.g. for both the lower and upper arch

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の固定式歯科矯正装置の欠点を解消し、
さらに治療効果の高い歯科矯正装置とそれを用いた新し
い歯科矯正技術を提供する。 【解決手段】 歯科矯正用マウスピースAは、上顎歯列
矯正用ガイド部10と下顎歯列矯正用ガイド部20と
が、一体に設けられた形状に形成されている。上顎歯列
矯正用ガイド部10、下顎歯列矯正用ガイド部20は、
歯科矯正用マウスピースAを上顎歯と下顎歯とで噛み合
わせた状態で、上顎前歯列、上顎左右側方歯列からなる
上顎歯列部と、下顎前歯列、下顎左右側方歯列からなる
下顎歯列部とが、それぞれ収まるように形成されてい
る。単純な歯列不正の矯正には、矯正用ガイド部が対応
する歯列に分割型に形成されている場合に比べて、使い
勝手がよく、且つ分割部の離間調整手段を設けない分、
装着時の口腔内の違和感を低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科矯正技術に関
し、特に長期間の装着を回避することができる歯科矯正
用マウスピース、およびそのマウスピースを使用して歯
科矯正治療期間を短縮することができる歯科矯正用装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、世界で最も多く使用されている歯
科矯正装置は、永久歯列期の咬合異常を対象とするマル
チブラケット装置(MB装置)である。この装置は、2
0世紀初頭に米国で発明され、その後多くの改良がなさ
れて現在に至っている。
【0003】かかるMB装置では、口内の全ての歯の表
面にブラケットと呼ばれる器具を接着する。接着したブ
ラケットに、金属製のアーチワイヤーを調節して取り付
ける。取り付けたアーチワイヤーに生じたたわみが、歯
を支えている歯槽骨に持続的な荷重として加わる。荷重
によって歯槽骨が圧迫を受ける部分では骨吸収が起こ
り、歯槽骨が牽引される部分では骨添加が起きて、歯槽
骨は改造され、その結果、歯が移動する。
【0004】そこで、アーチワイヤーを定期的に調節す
ることにより、前歯部あるいは側方歯部に属する歯を望
む方向に移動させ、それによって歯列と歯のかみ合わせ
(咬合)を整え、治療当初に設定した矯正治療終了時の
歯列デザインに適った歯科矯正を行う。アーチワイヤー
の調節は、通常3〜4週の間隔で行い、2年前後の期間
をかけて矯正治療が終了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、MB装置
を用いた歯科矯正治療では、一般的に治療終了まで、2
年前後の長期間にわたって歯の表面にブラケットを接着
しアーチワイヤーを取り付け続けなければならない。そ
のため、患者にとっては、日常生活に様々な不都合が生
ずる。
【0006】例えば、MB装置は、多くのブラケットと
アーチワイヤーとからなる複雑な形状をしており、矯正
治療に際してかかる形状のMB装置が口内に入れられて
いると、その一部が口内に接触して唇や頬に違和感が生
ずる。短期間の装着であればある程度の我慢もできる
が、2年前後の長期にわたっての違和感は患者にとって
大きな苦痛を与える。
【0007】MB装置の使用は、乳歯から永久歯への交
換が終わった中学生から、50歳代あるいは60歳代の
成人まで、広い年齢層に及んでいる。MB装置を長期に
口内に装着することによる負担は、どの年齢層の患者に
とっても大きく、かかる点の解消を早くに図ることが大
切である。
【0008】また、口内の粘膜にはMB装置の一部が常
に接触するため、時には傷つく場合も発生し、さらには
その傷口が悪化して潰瘍に至る場合もある。矯正治療の
途中にかかる問題が発生すると、最悪の場合には治療そ
のものを中断しなければならない事態も起きる。
【0009】MB装置の取り付けは、前述の如く、歯の
表面にブラケットを接着し、このブラケットにアーチワ
イヤーを取り付けて行うため、矯正治療中の患者が口を
開けると、装着状態が人目につきやすい。MB装置を装
着した状態では、歯の表面にブラケットやアーチワイヤ
ーが取り付けられているため、食事に際して繊維性の食
物がからみやすく、歯磨きもしにくく歯肉炎になる場合
もある。
【0010】また、治療期間中は、MB装置のアーチワ
イヤーを定期的に調節するため、調節する度に新たな荷
重が歯に加わり、歯が痛んだり、歯根吸収を起こす場合
もある。
【0011】なお、矯正治療を始めるに当たっては、2
年前後の長期にわたって上記のような不自由を覚悟し
て、最後まで通院しきる見通しを立てることが患者側に
は求められる。このことは、忙しい現代人にとってはか
なり難しいことである。そこで、矯正治療を望んでいて
も、治療に踏み切れずに見合わせている潜在的な患者が
多数いるものと推察される。
【0012】歯科矯正は、ややもすると単に歯並びを良
くするなどの審美的観点、所謂美容的観点からの捉え方
がなされる場合も見られるが、咬合異常は、生理的に
も、病理的にも多くの障害の原因となっている。生理的
障害としては、例えば、咬合異常に基づく咀嚼機能の低
下、発音障害、顎機能の異常、顎成長発育の障害などが
ある。病理的障害としては、例えば、歯垢沈着とそれに
基づく歯肉炎、咬合性外傷、歯・粘膜の損傷、顎関節症
の誘因などが挙げられる。
【0013】勿論、咬合異常に伴う顔や、口もとのゆが
みなどの審美的問題も決して無視することはできない。
かかる審美的問題が要因となり、日常的な生活様式、あ
るいは社会環境に適応困難を示す社会心理的障害に至る
場合もある。すなわち、潜在的な患者は、かかる生理
的、病理的、社会心理的な障害に至る可能性の高い咬合
異常をそのまま放置した状態で日常生活を送っているこ
ととなる。
【0014】かりに、治療期間が短縮され、矯正装置の
装着に纏わる前記種々の問題点が解消されるならば、気
軽に矯正治療が始められ、咬合異常に基づく種々の障害
発生も未然に防止できるものと考えられる。
【0015】そこで、本発明者は、各種の不正咬合に対
応できるように、上下顎の前歯部、臼歯部のそれぞれの
歯列部に対応させて、互いに分割、独立させられたセグ
メントを有するセグメント型(分割型)のマウスピース
の構成を提案した。かかる構成では、途中に調節用のル
ープ部を設けた金属線などの離間距離調整手段を使用し
て、個々の独立したセグメント間の離間距離を、対象と
する不正咬合の状況に合わせて調節できるようになって
いる。
【0016】そのため、かかる構成の歯科矯正用マウス
ピースを用いることにより、従来構成のMB装置を使用
する場合に比べて、種々の不正咬合に合わせた歯科矯正
治療が適切に行え、治療期間の短縮、矯正装置の装着に
纏わる装着時の違和感の解消など上記種々の問題点の解
消が図られ、気軽に矯正治療が始められるなどの大きな
効果が得られる。
【0017】一方、本発明者は、かかる提案の歯科矯正
用マウスピースを実際の患者に適用するに際して、患者
サイドに立ったさらなる改善点はないか研究を行ってき
た。日々の歯科矯正診療においては、不正咬合の中でも
例えば、I級叢生症例などのような単純な歯列不正が最
も多く、かかる一般的な単純な歯列不正に対しては、前
記提案の個々独立にセグメントを分割した構成でなくて
も、その歯科矯正を十分に行えるのではないかと考え
た。
【0018】勿論、本発明者が提案した上記構成のセグ
メント型の歯科矯正用マウスピースで十分に治療が行え
るが、かなりの数の一般的な単純な歯列不正の場合に
は、セグメントに分割した機能を存分に活用するまでも
なく治療できることを見出した。すなわち、単純な歯列
不正などの治療というケースでは、本発明者の提案によ
る歯科矯正用マウスピースの機能は、過剰機能と言えな
くもない。
【0019】そこで、本発明者は単純な歯列不正の治療
に対応できるような簡易機能の歯科矯正用マウスピース
の開発も必要と考えた。
【0020】本発明の目的は、単純な歯列不正に対応し
て、歯科矯正装置の長期間の常時装着の必要がない歯科
矯正技術を提供することにある。
【0021】本発明の目的は、単純な歯列不正に対応し
て、歯科矯正治療期間の短縮が図れる歯科矯正技術を提
供することにある。
【0022】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、歯科矯正用に
上下の歯で噛ませる非分割型のマウスピースであって、
複数の領域に区分された歯列部の各々に対応し、前記歯
列部が当接する側に、前記歯列部の矯正対象歯をガイド
する一体に設けられた矯正用ガイド部と、前記矯正用ガ
イド部の位置調整手段とを有することを特徴とする。
【0024】前記歯科矯正用マウスピースは、歯科矯正
治療の開始から歯列のレベリング終了段階までに使用す
る前半歯科矯正用マウスピースと、前記歯列のレベリン
グ終了後から治療終了段階までに使用する後半歯科矯正
用マウスピースとから構成されている。
【0025】前記前半歯科矯正用マウスピースでは、前
記矯正用ガイド部は、矯正治療終了段階で矯正された歯
列が収まる溝の形に形成されていることを特徴とする。
前記後半歯科矯正用マウスピースでは、前記矯正用ガイ
ド部は、治療終了段階で矯正された歯列を構成する歯の
歯冠に接する形状に形成されていることを特徴とする。
【0026】上記いずれかの構成において、前記矯正用
ガイド部は、上顎前歯列、上顎左側方歯列、上顎右側方
歯列、下顎前歯列、下顎左側方歯列、下顎右側方歯列の
少なくともいずれかに対応させられていることを特徴と
する。
【0027】本発明は、上記いずれかの構成の歯科矯正
用マウスピースと、前記歯科矯正用マウスピースの装着
部位の周囲組織に、前記矯正対象歯の移動に寄与する波
動エネルギーを与える波動刺激供給手段とを有すること
を特徴とする。前記波動刺激供給手段は、超音波発生手
段であることを特徴とする。
【0028】上記構成の本発明は、歯にブラケットなど
を接着しない快適な矯正装置を提供し、しかも超音波な
どの波動刺激を付加することによって歯槽骨の改造を促
進して、治療期間を現在のMB装置を使用した場合に比
べて約40%も短縮しようとするものである。これによ
って、現在のMB装置の欠点を大幅に解消することがで
きる。
【0029】さらに、本発明の構成では、複数の独立し
たセグメントを設けることなく、複数の領域に区分され
た歯列部の各々に対応し、前記歯列部が当接する側に、
前記歯列部の矯正対象歯をガイドする矯正用ガイド部が
一体に形成されている。そのため、セグメント間の離間
調節手段が不要となった。
【0030】このように本発明の歯科矯正用マウスピー
スの装着では、別体に分割された独立のセグメントの離
間調節手段が設けられていないため、離間調節手段が口
腔内で接触することがなく、その分、装着時の違和感を
格段に低減し、患者にとっても装着感を格段に向上させ
ることができる。
【0031】また、治療時においては、セグメント間の
離間距離の調整が不要である分、簡単に装着することが
でき、患者にとっても装着時の手間が省け好ましい。
【0032】矯正治療では、上下の歯列を、それぞれ前
歯列(両側の中切歯と側切歯を含む歯列)と、側方歯列
(片側ごとの犬歯から第二大臼歯までを含む歯列)に分
けて扱う。それぞれの歯列ごとに歯を整列しながら、各
歯列相互の前後的位置を修正し、上下的位置を揃え、ま
た側方歯列の側方的位置を調節して、顎骨と均整のとれ
た歯列弓になるように歯列弓幅の修正を行う。
【0033】しかし、単純な歯列不正の場合には、上記
歯列ごとに整列させながら行わなくても、上顎側と、下
顎側とに分けて、各々の前歯列、前歯側方歯列とを一緒
に調整することで十分な治療が行えることを見出し、前
記構成の本発明に至ったものである。
【0034】本発明では、単純な歯列不正の矯正を主な
対象として視野に入れて、上記矯正治療の実施に必要な
機能を効果的に果たすために、歯に接着しない快適な矯
正装置として、非セグメント型(非分割型)マウスピー
ス(NMP: Non-segment MouthPiece )の構成を採用し
た。すなわち、上顎前歯列と左右側方歯列と、下顎前歯
列と左右側方歯列に対応した矯正用ガイド部を一体に構
成した。
【0035】すなわち、本願発明の歯科矯正用マウスピ
ースの形状は、歯列弓にほぼ沿った弓状で、上半分側に
上顎前歯列と左右側方歯列とに対応させた矯正用ガイド
部を、下半分側に下顎前歯列と左右側方歯列に対応した
矯正用ガイド部を設けた構成となっている。
【0036】なお、装着時には、患者に合わせて矯正用
ガイド部の位置合わせを行う必要があるが、これは歯科
矯正用マウスピースの端部間に設けた矯正用ガイド部の
位置調整手段で行うようにすればよい。
【0037】なお、上記説明では、上半分、下半分の両
方に矯正用ガイド部を設けた構成を示したが、上半分側
に上顎前歯列と左右側方歯列とに対応させた矯正用ガイ
ド部を設けて、下半分側には矯正用ガイド部を設けない
構成であっても構わない。あるいは、下半分側に下顎前
歯列と左右側方歯列とに対応させた矯正用ガイド部を設
けて、上半分側には矯正用ガイド部を設けない構成も考
えられる。
【0038】さらには、上記説明では、前歯列と左右側
方歯列とを一体に矯正用ガイド部として設ける場合を説
明したが、前歯列のみ、あるいは左右側方歯列のみ、あ
るいは左右のいずれか一方の側方歯列のみに対応して矯
正用ガイド部を設けるようにしても構わない。
【0039】また、矯正用ガイド部の位置調整用手段と
しては、矯正用線状部材を使用すればよい。かかる位置
調整手段による調整は、治療の経過に応じて、1)左右
の側方歯列の側方への広がりを修正し、2)前歯列と側
方歯列の高さを揃え、あるいは、3)上顎前歯列と下顎
前歯列の前後的、上下的、側方的ズレを修正するように
調節する。調節に際しては、簡単な構成としては、例え
ば、矯正用線状部材にループ部を設けておき、かかるル
ープ部を適宜拡大したり、縮小したりすることが考えら
れる。矯正用線状部材の調節手段としては、勿論、かか
るループ部以外の構成でも構わない。
【0040】本発明の歯科矯正用マウスピースは、MB
装置とは勿論異なっているが、従来より知られている矯
正装置のトゥースポジショナー(Tooth Positioner: TP)
とも異なっている。TPは、MB装置による矯正治療が
ほぼ終了した時点の歯列模型から、歯の位置を微調整し
て緊密な咬合の歯列模型をつくり、それに適合させて製
作したマウスピースである。さらに、TPは矯正治療し
た歯列と咬合を安定させる装置であって、約1年間も毎
晩口内に装着させておく必要がある。
【0041】一方、本発明の歯科矯正用マウスピース
は、MB装置に代わる矯正装置として発明されたもの
で、本発明の歯科矯正用マウスピースでは、矯正対象歯
をガイドする一体の矯正用ガイド部を設けており、MB
装置とも全く異なった構成を有するものである。位置調
整手段で、装着時、あるいは治療経過に沿って、矯正用
ガイド部の位置を患者に合わせて行うことができる。
【0042】矯正治療の前半では、歯を歯列に沿って大
まかに整列させるために、内面に滑らかな溝状の矯正用
ガイド部をもつ前半歯科矯正用マウスピースを使用す
る。矯正治療の後半では、歯の位置と傾斜、捻転を精密
に修正するために内面を歯冠に接する形状に形成した矯
正用ガイド部をもつ後半歯科矯正用マウスピースを使用
する。
【0043】また、かかる前半歯科矯正用マウスピー
ス、後半歯科矯正用マウスピースは、矯正治療開始時の
歯列状態から矯正治療終了段階での矯正された状態を予
めデザインして、かかるデザインに合わせて構成すれば
よい。
【0044】例えば、前半歯科矯正用マウスピースで
は、単純な歯列不正の場合には、かかるデザインに合わ
せてある程度の歯列の出入りを矯正できるように対象歯
列を収納できる溝部となるように矯正用ガイド部を構成
しておけばよい。すなわち、概形NMPとでも呼ぶ構成
となる。また、後半歯科矯正用マウスピースは、上記デ
ザインに合わせて歯列の凹凸を精密に再現した形状の精
密NMPとでも呼ぶ構成とすればよい。
【0045】なお、前半歯科矯正用マウスピースの使用
のみで十分な矯正治療効果が得られる場合には、それだ
けで治療を終了しても構わない。さらには、極めて軽度
の症状の場合には、当初から後半矯正用マウスピースの
みを使用しても構わない。
【0046】以上の構成を有する本発明の矯正用マウス
ピースは、マウスピースを装着するだけでも矯正治療効
果を有するものである。例えば、治療開始から治療終了
までを、治療の進行段階に応じて複数の治療段階に分
け、各治療段階に対応した構成の矯正用マウスピースを
適宜使用することにより治療することもできる。
【0047】治療段階をどのように設定するかは、個々
の患者に合わせて判断し、位置調整手段の調節を行えば
よい。あるいは、典型的な症例に対しては予め幾つかの
治療段階を設定しておき、それに応じた既製の矯正用マ
ウスピースを形成しておき、適宜選択して使用できるよ
うにしてもよい。
【0048】また、歯列矯正では、矯正装置を装着する
ばかりでなく、嚥下時に舌を上下の歯の間に無意識に挟
む舌突出癖とか、下唇を噛む咬唇癖とか、日常的な舌や
唇の癖を治すことにより、矯正を図る場合もある。中学
生以下の年齢で、矯正装置を装着する程には至らない場
合に採用される治療方法である。顎関節症では、咀嚼運
動を正しく行うように指導することで臼歯部の歯列矯正
を行う場合もある。このように、嚥下機能、咀嚼機能、
舌や唇の習癖などに対する所謂筋機能療法(Myo-Functi
onal Therapy, MFT)と呼ばれる療法を、本発明の矯
正用マウスピースと併用するようにしてもよい。
【0049】特に、舌や唇の習癖を直す筋機能療法は、
患者自身の意志力に基づく面が極めて大きく、かなりの
忍耐が必要となり、継続しにくいという問題点が指摘さ
れている。しかし、本発明の矯正用マウスピースを併用
することにより、歯列矯正の目的意識が器具などを使用
しない場合に比べて具現化され、且つ、実際に歯列矯正
効果も本発明の矯正用マウスピースの装着により確実に
現れてくるので、筋機能療法の実施に際しても相乗効果
があり飽きることなく継続することができる。
【0050】また、上記構成の歯科矯正用マウスピース
の装着時に、例えば、超音波発生装置などの波動刺激供
給手段を併用すれば、従来のMB装置に比べてより小さ
い荷重とより短い装着時間で十分に矯正治療効果を得る
ことができる。これは、高重量の物体を動かす場合で
も、一定の周期で繰り返し力を加えた方が、一定の力で
押し続けるよりも遥かに小さな力で物体を動かすことが
可能であるが、かかることが歯科矯正における矯正対象
歯の移動に対しても通用するのである。
【0051】そこで、歯科矯正用マウスピースを装着し
た状態で、歯の周囲組織に超音波刺激を加えることによ
り歯槽骨に周期的な刺激を与えて、その特性である生体
組織の活性化との相乗効果も加えて歯の移動を効率的に
行わせ、矯正治療期間の大幅な短縮が可能となる。超音
波の照射は、歯科矯正用マウスピースを装着した状態で
各歯列に対して1日20分程度、口外から行えばよい。
【0052】かかる超音波刺激を使用した治療法では、
従来の矯正治療に比べて遥かに小さい荷重を用いること
が可能となるため、歯を効率的に移動するだけでなく、
治療に伴う歯列周辺部の痛みや歯根吸収などの副作用を
軽減することが期待される。
【0053】波動刺激としては、超音波を使用すればよ
いが、その他にも超音波以外の音波、電磁場振動刺激、
機械的な振動刺激などを使用してもよい。機械的な振動
刺激の供給手段としては、簡単にはバイブレーターを使
用すればよいが、揺すったり、あるいは揉んだりなどの
手段でも振動刺激を供給することができる。波動刺激の
さらに簡単な供給方法としては、声を出したり、例え
ば、朗読したり、あるいは歌ったりなどしてもよく、さ
らには、ガムなどを噛んだりしてもよい。
【0054】従来のMB装置では、アーチワイヤーを調
節してブラケットに取り付けることにより、歯槽骨に持
続的な負荷を加え、歯槽骨の改造を起こさせて歯を移動
させるが、治療装置は常時口内に固定されているので、
日常生活における患者の精神的・肉体的負担は大きい。
また、治療に約2年の長期間を要する。
【0055】これに対して本発明者が創出した新治療法
では、矯正治療の前半で、前半歯科矯正用マウスピース
の内面に設けた滑らかな溝が歯列からはみ出た不正位の
歯を歯列内へ誘導する。また、矯正治療の後半では、治
療目標となる理想的な歯列をデザインした予測歯列模型
に適合させて製作した後半歯科矯正用マウスピースを用
いて、歯の位置や傾斜、捻転を精密に修正し、上下の歯
を緊密に噛ませることができる。
【0056】しかも、歯科矯正用マウスピースを口内に
装着した状態で、歯列の周囲組織に波動刺激として例え
ば超音波刺激を加えることにより、歯槽骨に断続的な波
動刺激を与えて歯を効率的に移動するとともに、周囲組
織の活性を高めて歯槽骨の改造を高めるという効果も見
出されている。
【0057】これらの相乗効果として、歯は小さな荷重
で効率的に移動し、しかも矯正治療に伴う周囲組織の痛
みや歯根吸収などの副作用も少ない。治療期間も15カ
月前後と約40%前後の短縮が可能である。また、歯科
矯正用マウスピースは着脱自在な可撤式の矯正装置であ
るため、ブラケットやアーチワイヤーを口内に常時取り
付けている必要がなく、患者にとっては外出時も周囲の
視線を気にしなくてすむ。
【0058】本発明者は、上記構成を有する歯科矯正用
マウスピース、およびそれを用いた歯科矯正用装置を使
用することにより、新たな歯科矯正治療法を創出した。
かかる歯科矯正治療法は、歯列に持続的な負荷を加えて
物理的に移動させる従来の矯正装置、例えばMB装置と
は異なり、歯列周囲に波動刺激を断続的に与えることに
より、歯の移動を促す治療方式である。
【0059】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下、図面
に基づき詳細に説明する。
【0060】(実施の形態1)本実施の形態1では、本
発明の歯科矯正用マウスピースについて説明する。図1
は、本発明の歯科矯正用マウスピースを示す斜視図であ
る。図2(A)は、前半歯科矯正用マウスピースの上前
歯列、左右側方歯列に対応する矯正用ガイド部を一体に
設けた様子を上方から見下ろした様子を示す説明図であ
り、(B)は左右の側方歯列部に対応した矯正用ガイド
部と位置調整手段の構成を示した説明図である。
【0061】図3(A)は、後半歯科矯正用マウスピー
スの上前歯列、左右側方歯列に対応する矯正用ガイド部
を一体に設けた様子を上方から見下ろした様子を示す説
明図であり、(B)は左右の側方歯列部に対応した矯正
用ガイド部と位置調整手段の構成を示した説明図であ
る。
【0062】本実施の形態で説明する図1に示す歯科矯
正用マウスピースAは、図2に示す前半歯科矯正用マウ
スピースA1と、図3に示す後半歯科矯正用マウスピー
スA2とから構成されている。
【0063】本発明の歯科矯正用マウスピースAは、図
1に示すように、上顎歯列矯正用ガイド部10と下顎歯
列矯正用ガイド部20とが、一体に設けられた形状に形
成されている。かかる構成は、図2に示す前半歯科矯正
用マウスピースA1でも、図3に示す後半歯科矯正用マ
ウスピースA2でも同様である。
【0064】上顎歯列矯正用ガイド部10、下顎歯列矯
正用ガイド部20は、歯科矯正用マウスピースAを上顎
歯と下顎歯とで噛み合わせた状態で、上顎前歯列、上顎
左右側方歯列からなる上顎歯列部と、下顎前歯列、下顎
左右側方歯列からなる下顎歯列部とが、それぞれ収まる
溝に形成されている。
【0065】なお、側方歯列部の左右は、患者に装着し
た状態で患者の右側に位置する側を右側とし、患者の左
側に位置する方を左側とする。
【0066】前半歯科矯正用マウスピースA1の上顎歯
列矯正用ガイド部10は、図2(A)に示すように、上
顎前歯列、上顎左右側方歯列からなる上顎歯列部の弓状
歯列に合わせた略アーチ形の溝11に形成されている。
その前縁部に前提部12が、後縁部に後堤部13がそれ
ぞれ設けられ、前提部12と後堤部13との間が溝の形
の矯正用ガイド部14になっている。上顎歯列部は、こ
の矯正用ガイド部14内に収まることとなる。
【0067】前提部12は、上顎歯列の表面高さに合わ
せられ、噛み合わせた状態で上顎歯列の表面が前提部内
面12aに当接できるように形成されている。前提部内
面12a、後堤部内面13a、矯正用ガイド部内面14
aは、当接する歯が滑り易いように滑らかな内面に形成
されている。
【0068】前半歯科矯正用マウスピースA1の下顎歯
列矯正用ガイド部20は、図2(B)に示すように、下
顎前歯列、下顎左右側方歯列からなる下顎歯列部の弓状
歯列に合わせた略アーチ形の溝21に形成されている。
その前縁部に前提部22が、後縁部に後堤部23がそれ
ぞれ設けられ、前提部22と後堤部23との間が、溝の
形の矯正用ガイド部24になっている。下顎歯列部は、
この矯正用ガイド部24内に収まることとなる。
【0069】前提部22は、下顎前歯列の表面高さに合
わせられ、噛み合わせた状態で下顎歯列部の表面が前提
部内面22aに当接できるように形成されている。前提
部内面22a、後堤部内面23a、矯正用ガイド部内面
24aは、当接する歯が滑り易いように滑らかな内面に
形成されている。
【0070】このようにして構成された上顎歯列矯正用
ガイド部10と、下顎歯列矯正用ガイド部20とが上下
で一体となって本発明の前半歯科矯正用マウスピースA
1を構成している。
【0071】さらに、上顎左右側方歯列部が収まる上顎
歯列矯正用ガイド部10の側方部間は、位置調整手段3
0として弾性のある矯正用線状部材30aを用いて連結
されている。矯正用線状部材30aは、例えば口蓋の内
面に沿うように略円弧に形成しておけば、口内に装着し
た状態でも矯正用線状部材30aが舌の動きを邪魔する
ことはない。
【0072】矯正用線状部材30a(30)には、途中
に矯正用線状部材30aを曲げて、口内装着時に口蓋内
面に沿うように平らに形成されたループ部31が形成さ
れ、その線状部材両端側が、上顎歯列矯正用ガイド部1
0の相対する側方部に連結されている。かかるループ部
31を矯正用プライヤーで広げたり、縮めたりして調節
することにより、矯正用線状部材30aの張り長さの調
節を行う。結果として上顎歯列矯正用ガイド部10、下
顎歯列矯正用ガイド部20の相対する側方部間の3次元
方向の離間距離を自由に調節することができる。
【0073】上記構成の前半歯科矯正用マウスピースA
1(A)、後半歯科矯正用マウスピースA2(A)は、
例えば、次のようにして製作すればよい。すなわち、矯
正治療開始前の、すなわち矯正治療を施そうとする患者
の歯列の状態を石膏模型などの模型にとる。石膏模型か
ら、患者の歯列状況を確認し、かかる状態で、矯正治療
の方針を決定し、その方針に従って矯正治療した場合の
歯列状態をコンピュータを用いてデザインして、予測模
型を製作する。
【0074】デザインに際しては、コンピュータの画面
上で、矯正治療開始時の歯列基底部の顎骨の形や歯の大
きさを分析し、それに基づいて矯正治療終了時の望まし
い歯列と咬合を検討して、歯列模型上で歯の配列を修正
して行う。かかる作業に際しては、例えば株式会社ユニ
スンから市販されているCasperなどのシミュレーション
プログラムなどの既製のソフトを使用すればよい。
【0075】矯正治療前の歯列石膏模型の3次元情報を
レーザービームを使ってコンピュータに入力し、この入
力データに基づいてコンピュータの画面上で矯正治療後
の予測歯列模型を作成し、陽型として出力する。この陽
型を用いれば、目的とする精密な予測模型を製作するこ
とができる。
【0076】かかる矯正治療終了段階でのデザインに基
づく予測模型を2組を製作する。そのうち一組の予測模
型について、歯列の凹凸を石膏でカバーする。歯列矯正
の治療開始時は、大体の歯列を矯正することで足りるた
め、細かな歯列の凹凸を予測模型に再現する必要はな
く、上記の如く予測模型の歯列の凹凸を無くすようにカ
バーを行う。
【0077】歯列の凹凸を無くした予測模型に高弾性シ
リコンラバーのシートを軟化させた状態で適合させるこ
とにより、上記前半歯科矯正用マウスピースA1を製作
することができる。このように、前半歯科矯正用マウス
ピースA1の製作に際して、当初より矯正治療終了段階
でのデザインを考慮に入れることで、単純な歯列不正の
矯正は、短時間で、目的とするデザインに向けて患者の
歯列が早期に矯正されることとなる。
【0078】上記のように構成された前半歯科矯正用マ
ウスピースA1は、矯正治療開始から歯列が大まかに揃
う段階までの治療の前半に用いるもので、かかる前半歯
科矯正用マウスピースA1を上下の歯で噛むことによ
り、歯列からはみ出て不正位にある歯は前提部12、2
2、後堤部13、23の滑らかな内面に圧迫される。こ
れを毎日繰り返すことによって矯正対象歯は徐々に溝の
方向に沿って移動し、3カ月から6カ月程度で、歯列が
大まかに整列されることとなる。
【0079】かかる前半歯科矯正用マウスピースA1の
装着は、予め位置調整手段30で矯正治療の段階に応じ
て調節されたものを、歯に噛ませるだけで簡単に装着が
できる。緊結部などはないため、取り外しも簡単であ
る。
【0080】図3(A)には、後半歯科矯正用マウスピ
ースA2の外観状況を斜視図で示した。外観上は、前半
歯科矯正用マウスピースA1とほぼ同様の構成である。
すなわち、上顎歯列矯正用ガイド部100、下顎歯列矯
正用ガイド部200は、歯科矯正用マウスピースAを上
顎歯と下顎歯とで噛み合わせた状態で、上顎前歯列、上
顎左右側方歯列からなる上顎歯列部と、下顎前歯列、下
顎左右側方歯列からなる下顎歯列部とが、それぞれ収ま
る溝に形成されている。
【0081】後半歯科矯正用マウスピースA2の上顎歯
列矯正用ガイド部100は、図3(A)に示すように、
上顎前歯列、上顎左右側方歯列からなる上顎歯列部の弓
状歯列に合わせた略アーチ形の溝110に形成されてい
る。その前縁部に前提部120が、後縁部に後堤部13
0がそれぞれ設けられ、前提部120と後堤部130と
の間が、治療終了段階での矯正された歯列を構成する歯
の歯冠に接する形状の溝状に形成された矯正用ガイド部
140になっている。
【0082】前提部内面120a、後堤部内面130a
は、当接する歯が滑り易いように滑らかな内面に形成さ
れている。上顎歯列部は、この矯正用ガイド部140に
入り、その内面に上顎歯列部の個々の歯の歯冠が当接す
ることとなる。
【0083】また、上顎左右側方歯列部が収まる上顎歯
列矯正用ガイド部100の側方部間は、位置調整手段3
00として弾性のある矯正用線状部材300aを用いて
連結されている。矯正用線状部材300aは、例えば口
蓋の内面に沿うように略円弧に形成しておけば、口内に
装着した状態でも矯正用線状部材300aが舌の動きを
邪魔することはない。
【0084】矯正用線状部材300a(300)には、
途中に矯正用線状部材300aを曲げて、口内装着時に
口蓋内面に沿うように平らに形成されたループ部310
が形成され、その線状部材両端側が、上顎歯列矯正用ガ
イド部100の相対する側方部に連結されている。かか
るループ部310を矯正用プライヤーで広げたり、縮め
たりして調節することにより、矯正用線状部材300a
の張り長さの調節を行い、上顎歯列矯正用ガイド部10
0、下顎歯列矯正用ガイド部200の相対する側方部間
の3次元方向の離間距離を自由に調節することができ
る。
【0085】下顎歯列矯正用ガイド部200は、下顎前
歯列、下顎左右側方歯列からなる下顎歯列部の弓状歯列
に合わせた略アーチ形の溝210に形成されている。そ
の前縁部、後縁部にはそれぞれ前提部220、後堤部2
30が設けられ、前提部220と後堤部230との間
が、図3(B)に示すように、治療終了段階での矯正さ
れた歯列を構成する歯の歯冠に接する形状の溝状に形成
された矯正用ガイド部240になっている。前提部内面
220a、後堤部内面230aは、当接する歯が滑り易
いように滑らかな内面に形成されている。
【0086】前提部220は、下顎歯列の表面高さに合
わせられ、噛み合わせた状態で下顎歯列の表面が前提部
内面220aに当接できるように形成されている。前提
部内面220a、後堤部内面230a、矯正用ガイド部
内面240aは、当接する歯が滑り易いように滑らかな
内面に形成されている。下顎歯列部は、この矯正用ガイ
ド部240に入り、その内面に下顎歯列部の歯の歯冠が
当接することとなる。
【0087】このようにして構成された上顎歯列矯正用
ガイド部100と、下顎歯列矯正用ガイド部200とが
上下で一体となって本発明の後半歯科矯正用マウスピー
スA2が構成されている。
【0088】後半歯科矯正用マウスピースA2は、歯科
矯正治療の後半で使用するが、この段階では、歯列状況
は前半歯科矯正用マウスピースA1によりかなりの程度
矯正されている。かかる段階では、矯正治療終了後のデ
ザインに、より近づいた形での精密な歯の移動が要求さ
れることとなる。
【0089】かかる要求を満たすように後半歯科矯正用
マウスピースA2は、例えば、次のようにして製作すれ
ばよい。前半歯科矯正用マウスピースA1の製作に際し
て、前記のように、2組の予測模型を作成し、その一方
の歯列の凹凸を石膏でカバーして使用したが、残りの予
測模型を使用して後半歯科矯正用マウスピースA2を製
作する。
【0090】後半歯科矯正用マウスピースA2では、矯
正治療の後半と、治療後の歯列の保持安定に使用するた
め、矯正治療段階終了時の予測模型を精密に再現した状
態が求められる。そこで、予測模型の歯列の凹凸をカバ
ーすることなく、歯列の凹凸をそのままにして高弾性シ
リコンラバーのシートを軟化させて適合させ、予測模型
の歯列、歯冠状態を精密に再現した後半歯科矯正用マウ
スピースA2を製作する。
【0091】このようにして製作された後半歯科矯正用
マウスピースA2は、歯列に被せる部分の内面は矯正治
療終了時の歯列の形を正確に再現しているため、後半歯
科矯正用マウスピースA2を装着して、上下の歯で噛み
合わせると、矯正用ガイド部140、240内に上顎歯
列部、下顎歯列部が収まって、全ての歯の歯冠をしっか
りと把持することができる。
【0092】歯の位置や傾斜を精密に修正し、上下の歯
を正確に噛ませることができる。かかる後半歯科矯正用
マウスピースA2の使用期間は、6カ月から12カ月程
度と見做される。
【0093】また、かかる後半歯科矯正用マウスピース
A2の装着は、予め位置調整手段300で矯正治療の段
階に応じて調節されたものを、歯に噛ませるだけで簡単
に装着ができ、緊結部などはないため、取り外しも簡単
である。
【0094】そのため、かかる後半歯科矯正用マウスピ
ースA2は、矯正治療の進行状況に応じて、医師により
位置調整手段で矯正用ガイド部の位置調整を予めしてお
けば、それを例えば自宅などで、歯に噛ませるだけで簡
単に装着できる。
【0095】以上に説明の非分割型に構成された本発明
の歯科矯正用マウスピースは、セグメント型(分割型)
に構成した場合に比べて、歯列部毎の細かな位置調整が
求められる複雑なケースには不十分である場合も考えら
れるが、患者数が圧倒的に多い単純な歯列不正の場合に
は、十分な治療効果を示すものである。
【0096】装着時の違和感が少なく、装着の手間もか
からず、セグメント型に構成したものを適用したと場合
と同様な治療効果が得られる本発明は、セグメント型の
歯科矯正用マウスピースと同様に、極めて意義のある発
明である。
【0097】(実施の形態2)本実施の形態では、前記
実施の形態1で説明した歯科矯正用マウスピースを用い
た歯科矯正用装置、および本発明の歯科矯正用装置を使
用した矯正治療法について詳細に説明する。
【0098】本発明の歯科矯正用装置は、前記実施の形
態1で説明した歯科矯正用マウスピースと、この歯科矯
正用マウスピースを装着した矯正部位、およびその周辺
組織に、歯の移動を促進する波動エネルギーを与える波
動刺激供給手段とから構成されている。
【0099】かかる波動刺激供給手段としては、人間の
拍動などに匹敵する程度の極めて微小な波動エネルギー
を供給することができる手段であればよく、超音波など
の波動刺激を供給する手段が好ましい。例えば、米国E
xogen社が開発した超音波骨折治療器が、超音波刺
激装置として有効に使用することができる。日本国内で
は、帝人株式会社を通じて、セーフス(登録商標)とし
て販売されている超音波骨折治療器を利用することがで
きる。
【0100】本装置は、マイクロコンピュータ制御によ
り、周波数1.5MHzの超音波を、バースト幅200
μ秒で、繰り返し周期1.0kHzで照射できるように
構成されている。セーフスは、図4の治療状況に示すよ
うに、発生させる超音波の制御を行う本体40に着脱自
在に接続された超音波刺激供給ヘッド41とから構成さ
れ、超音波刺激供給ヘッド41を、予め超音波用ゼリー
を塗った照射部に当てることにより、超音波照射が簡単
に行える。セーフスは、携帯可能な小型に構成されてい
るため、貸し出して自宅での使用も可能である。
【0101】現在のMB装置は、アーチワイヤーを調節
してそのたわみを歯槽骨に持続的な負荷として伝え、骨
組織に改造を起こさせて歯を移動する。本発明の歯科矯
正用マウスピースも、高弾性シリコンラバーの矯正用ガ
イド部によって歯槽骨に持続的な負荷を加える点では同
様であるが、超音波刺激装置を用いて歯槽骨に波動刺激
を断続的に与えることによって、一日の装着時間が僅か
であっても、歯槽骨の改造を促進することができる新し
い治療法を創出している。
【0102】かかる構成の超音波刺激装置と、前記実施
の形態1で説明した歯科矯正用マウスピースとを併用し
た本発明の歯科矯正用装置による新規な歯科矯正治療法
について、以下詳細に述べる。
【0103】矯正治療の開始に当たって、患者の治療開
始前の歯列状況から、前述の如く、治療終了時の歯列デ
ザインに基く予測模型を元に、前半歯科矯正用マウスピ
ースおよび、後半歯科矯正用マウスピースを製作する。
このようにして製作された前半歯科矯正用マウスピース
を、治療開始に際して使用する。
【0104】なお、予め幾種類かの既製の前半歯科矯正
用マウスピースを用意しておく場合には、患者の矯正治
療方針に合わせた前半歯科矯正用マウスピースを選択す
る。選択に際しては、患者の顎の形、上下の歯の噛み合
わせ状況などに応じて、それに見合った矯正治療方針に
適う前半歯科矯正用マウスピースを選択すればよい。
【0105】また、一般に、治療開始前の歯列状況は、
顎の形と歯の大きさなどに基づき幾つかの類型に分けら
れるので、予めかかる類型に対応した前半歯科矯正用マ
ウスピースA1を作成しておけばよい。また、側方歯列
の大きさは、矯正治療に際して小臼歯を抜歯する場合
と、しない場合とで異なるので、それぞれの症例に合わ
せて左右の側方の長さを適宜カットするなどして調整す
ればよい。
【0106】このようにして用意選択した前半歯科矯正
用マウスピースの矯正用線状部材を患者の口腔に適うよ
うに調節して、患者に装着する。その後、前歯部および
左右側方歯部に分けて、それぞれの歯肉相当部に相対す
る口外部分に超音波用ゼリーを塗布し、この部分に超音
波刺激装置本体40に接続されている超音波刺激供給ヘ
ッド41の先端を当てて、超音波をそれぞれ例えば20
分間照射する。
【0107】こうして一回の診療を終了する。次回の診
療日までは、自宅で、上記要領で前半歯科矯正用マウス
ピースの装着と、装着時の超音波照射を行わせる。歯科
矯正用マウスピースの装着は、いつでも都合の良い時間
帯を選んで、少なくとも一日に1時間程度は行ってもら
うことが好ましい。就寝時間に装着させるようにしても
構わない。
【0108】本発明の歯科矯正用マウスピースは、簡単
に取り外しが行え、装着時間も従来のMB装置に比べて
極めて短い時間で済むため、例えば、自宅でテレビを見
ながら装着することも可能となり、患者に時間的負担を
かけることなく自宅治療を続けさせることができる。前
半歯科矯正用マウスピースA1を一日に複数回装着して
も構わないが、超音波刺激装置の併用はその都度行う必
要がない。
【0109】かかる要領で、自宅で歯科矯正用マウスピ
ースの装着と、超音波照射とを続けると、歯列は前半歯
科矯正用マウスピースA1の溝に誘導されて矯正対象歯
が次第に移動する。次回の通院時に、矯正治療の進行状
況を確認して、位置調整手段の矯正用線状部材を調節し
て、再び歯科矯正用マウスピースの装着と、超音波照射
との自宅継続を行わせる。かかる状況を約6カ月位行う
と、歯列のレベリング段階が終了することになる。
【0110】歯列のレベリング段階が終了すると、その
後、予め製作しておいた後半歯科矯正用マウスピースA
2の矯正用線状部材を調節して、患者の口内に装着し、
併せて前歯部および左右側方歯部の歯肉相当部に口外か
ら超音波を照射する。前半歯科矯正用マウスピースA1
装着と同様の要領で、次回通院時まで自宅で矯正治療を
継続する。後半歯科矯正用マウスピースA2の装着時間
も、前半歯科矯正用マウスピースA1と同様でよく、超
音波照射も同様に行えばよい。
【0111】通院の都度、矯正治療の進行状況を確認
し、それに合わせて後半歯科矯正用マウスピースA2の
矯正用線状部材を調節して、矯正治療を続ける。後半歯
科矯正用マウスピースA2の矯正用ガイド部の内面は、
治療終了時点の歯列に対応した状態で個々の歯の歯冠形
状に形成されているため、かかる後半歯科矯正用マウス
ピースA2を装着することにより、治療終了後の歯列デ
ザインに確実に合致する方向で矯正治療が進行して行
く。
【0112】本発明者が創出した上記構成の歯科矯正治
療法は、従来の技術からは予測すらできなかった極めて
短時間で、患者に対する負担が極めて少ない、優れた歯
科矯正治療法である。
【0113】なお、上記説明では、超音波刺激装置と前
記実施の形態1で述べた歯科矯正用マウスピースとを併
用した矯正治療法について説明したが、かかる超音波刺
激装置などの波動刺激供給手段を併用することなく単独
で本発明の歯科矯正用マウスピースを使用しても矯正治
療効果は得られる。
【0114】例えば、治療開始から治療終了までを、治
療の進行段階に応じて複数の治療段階に分け、各治療段
階に対応した構成の矯正用マウスピースを適宜使用する
ことにより、矯正治療が行える。治療段階をどのように
設定するかは、個々の患者に合わせて判断すればよい。
【0115】前記説明のように、矯正治療開始時の歯列
状況から矯正治療終了時の歯列デザインに基づき製作さ
れた前半歯科矯正用マウスピースと、後半歯科矯正用マ
ウスピースとを用いた場合を例に挙げて説明したが、治
療開始の段階から治療終了までを複数の治療段階に分け
て、それに合わせて前半歯科矯正用マウスピース、後半
歯科矯正用マウスピースを複数製作して治療するように
しても構わない。
【0116】あるいは、治療段階に合わせてその都度矯
正用マウスピースを製造するのではなく、幾つかの治療
段階を予め設定しておき、それに応じた既製の矯正用マ
ウスピースを形成し、適宜選択して使用するような、所
謂イージーオーダー性を加味した矯正用マウスピースを
使用する簡易な治療方法も考えられる。
【0117】また、嚥下時に舌を上下の歯の間に無意識
に挟む舌突出癖とか、下唇を噛む咬唇癖とか、日常的な
舌や唇の習癖を治す所謂筋機能療法(MFT)と呼ばれ
る療法を、本発明の歯科矯正用マウスピースと併用する
ようにしてもよい。
【0118】本発明は、上述の実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、種々
変更しても構わない。
【0119】また、前記説明では、歯科矯正治療の段階
を大きく二分して、それに合わせた2種の歯科矯正用マ
ウスピースを用意する場合について説明したが、歯科矯
正治療の内容に合わせて、1種または3種以上のマウス
ピースで対応するようにしても構わない。
【0120】前記説明では、位置調整手段として途中に
ループ部を設けた矯正用線状部材を使用したが、かかる
構成以外の調節手段を採用しても構わない。要は、口内
に入れても安全な材質で形成されており、矯正用ガイド
部の位置調整が思い通りに行える手段であれば、線状部
材以外の調節手段でも構わない。例えば、矯正用拡大ネ
ジなどの適用も考えることができる。
【0121】前記説明では、前半歯科矯正用マウスピー
スA1と、後半歯科矯正用マウスピースA2との2種の
歯科矯正用マウスピースを使用する場合について説明し
たが、治療状況に応じて、3個以上の歯科矯正用マウス
ピースを順次使い分けて治療を行うようにしても構わな
い。
【0122】前記説明では、高弾性のシリコンラバーを
使用したが、口内粘膜への接触刺激が柔らかで、且つ表
面が滑らかな材質であれば、シリコンラバー以外の材
質、たとえば、スポーツで使用されている各種のマウス
ガード用弾性材料で形成しても構わない。何ら材質を特
定するものではない。
【0123】前記説明では、口外から波動刺激を与える
方法を示したが、例えば、口内用のプローベにより歯肉
に直接照射してもよい。
【0124】前記説明では、矯正対象歯の移動に寄与す
る波動エネルギーを与える波動刺激供給装置として、超
音波刺激装置を使用した場合について述べたが、超音波
以外の波動エネルギーを与えるものであっても一向に構
わない。
【0125】また、本発明の歯科矯正用マウスピース
は、歯科矯正治療以外にも、例えば顎外科手術や顎骨骨
折の固定装置としても適用できる。かかる歯科矯正用マ
ウスピースを用いた本発明の歯科矯正用装置を使用すれ
ば、超音波刺激によって顎外科手術や顎骨骨折の治療促
進を図る治療にも適用することができる。
【0126】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下の通りである。
【0127】本発明によれば、各歯列部に対応する矯正
用ガイド部が一体の非分割型に形成されているため、単
純な歯列不正の矯正治療に際して、各歯列部に対応する
矯正用ガイド部が各セグメントに分かれた分割型の場合
に比べて、過剰機能とならず、使い易い。さらに、各セ
グメントの離間距離を調節する手段も必要なく、口腔内
装着時の違和感をより少なくさせることができる。
【0128】本発明によれば、MB装置などの従来の歯
科矯正装置を使用した場合と比べて、矯正装置を常時装
着する必要がなく、しかも歯科矯正治療における歯の移
動効果が高い。そのため、歯科矯正治療における患者の
生活上の精神的、肉体的負担を大幅に軽減することがで
きる。
【0129】本発明によれば、予測歯列模型に適合させ
て成形したマウスピースを使用することにより、従来技
術に比べて、理想的な歯列の形成が比較的容易に行え
る。
【0130】本発明によれば、従来の持続的な荷重では
なく、波動エネルギーを断続的に利用して歯列矯正部位
およびその近隣生体組織の血流増加などに基づく活性化
との相乗効果を期待することができるため、従来の矯正
装置に比べて、遥かに小さな負荷で歯の移動を行うこと
ができる。
【0131】本発明によれば、歯列に与える荷重が従来
の矯正装置に比べて遥かに小さいため、治療に伴う歯列
周辺部の痛みや口内の傷害などの肉体的な負担を軽減
し、歯根吸収などの副作用も減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の歯科矯正用マウスピースを示す斜視図
である。
【図2】(A)は、前半歯科矯正用マウスピースの上前
歯列、左右側方歯列に対応する矯正用ガイド部を一体に
設けた様子を上方から見下ろした様子を示す説明図であ
り、(B)は左右の側方歯列部に対応した矯正用ガイド
部と位置調整手段の構成を示した説明図である。
【図3】(A)は、後半歯科矯正用マウスピースの上前
歯列、左右側方歯列に対応する矯正用ガイド部を一体に
設けた様子を上方から見下ろした様子を示す説明図であ
り、(B)は左右の側方歯列部に対応した矯正用ガイド
部と位置調整手段の構成を示した説明図である。
【図4】(A)は、本発明の歯科矯正用マウスピースを
用いた矯正治療法の実施状況を示す説明図であり、
(B)は(A)の超音波照射部位を部分拡大した断面説
明図である。
【符号の説明】
10、100 上顎歯列矯正用ガイド部 11、110 溝 12、120 前提部 12a、120a 前提部内面 13、130 後堤部 13a、130a 後堤部内面 14、140 矯正用ガイド部 14a 矯正用ガイド部内面 20、200 下顎歯列矯正用ガイド部 21、210 溝 22、220 前提部 22a、220a 前提部内面 23、230 後堤部 23a、230a 後堤部内面 24、240 矯正用ガイド部 24a、240a 矯正用ガイド部内面 30、300 位置調整手段 30a、300a 矯正用線状部材 31、310 ループ部 40 超音波刺激装置本体 41 超音波刺激供給ヘッド A 歯科矯正用マウスピース A1 前半歯科矯正用マウスピース A2 後半歯科矯正用マウスピース

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯科矯正用に上下の歯で噛ませる非分割
    型のマウスピースであって、 複数の領域に区分された歯列部の各々に対応し、前記歯
    列部が当接する側に、前記歯列部の矯正対象歯をガイド
    する一体に設けられた矯正用ガイド部と、 前記矯正用ガイド部の位置調整手段とを有することを特
    徴とする歯科矯正用マウスピース。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の歯科矯正用マウスピース
    において、 前記歯科矯正用マウスピースは、歯科矯正治療の開始か
    ら歯列のレベリング終了段階までに使用する前半歯科矯
    正用マウスピースと、 前記歯列のレベリング終了後から治療終了段階までに使
    用する後半歯科矯正用マウスピースとから構成されてい
    ることを特徴とする歯科矯正用マウスピース。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の歯科矯正用マウスピース
    において、 前記前半歯科矯正用マウスピースでは、前記矯正用ガイ
    ド部は、矯正治療終了段階で矯正された歯列が収まる溝
    の形に形成されていることを特徴とする歯科矯正用マウ
    スピース。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の歯科矯正用マウスピース
    において、 前記後半歯科矯正用マウスピースでは、前記矯正用ガイ
    ド部は、治療終了段階で矯正された歯列を構成する歯の
    歯冠に接する形状に形成されていることを特徴とする歯
    科矯正用マウスピース。
  5. 【請求項5】 請求項項1ないし4のいずれか1項に記
    載の歯科矯正用マウスピースにおいて、 前記矯正用ガイド部は、上顎前歯列、上顎左側方歯列、
    上顎右側方歯列、下顎前歯列、下顎左側方歯列、下顎右
    側方歯列の少なくともいずれかに対応させられているこ
    とを特徴とする歯科矯正用マウスピース。
  6. 【請求項6】 歯科矯正に際して矯正対象歯の移動を促
    す歯科矯正用装置であって、 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の歯科矯正用マ
    ウスピースと、 前記歯科矯正用マウスピースの装着部位の周囲組織に、
    前記矯正対象歯の移動に寄与する波動エネルギーを与え
    る波動刺激供給手段とを有することを特徴とする歯科矯
    正用装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の歯科矯正用装置におい
    て、 前記波動刺激供給手段は、超音波発生手段であることを
    特徴とする歯科矯正用装置。
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