JP2003290183A - 医用画像制御装置、医用画像制御方法、及びプログラム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、医用画像の撮影を効率的に
実行し、正確な診断を可能にするとともに、余分なコス
トを削減する医用画像制御装置、医用画像制御方法、及
びプログラムを提供することである。 【解決手段】 制御部１１は、撮影情報表示処理におい
て、リーダ３から取得した医用画像データを、画像処理
部１８により画像処理を施して処理データを生成させ、
更に処理データを縮小してサムネイルデータを生成さ
せ、表示部１３にサムネイルデータと、方向データ、回
転データ、出力フォーマットのデータとを対応付けて撮
影情報確認画面に表示させる。また、表示されたサムネ
イルデータの内、選択されたデータの縮小前の処理デー
タを、撮影方向マーカとともに選択データ表示領域に表
示させる。また、撮影情報確認画面において、選択デー
タ表示領域に処理データが表示された状態において、印
刷ボタンＦが押下されると、通信制御部１５からプリン
タ４に処理データと撮影方向マーカのデータを送信して
印刷させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、医用画像の撮影を
行う医用画像読取装置から医用画像データを取得して、
画像処理や表示処理を行う医用画像制御装置、医用画像
制御方法、及びプログラムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、病院で発生する患者の放射線画像
情報をデジタル化して保存・伝送することにより、診断
の効率化・迅速化を図ろうとする気運が高まりつつあ
る。このため、直接撮影の分野においても、これまでの
スクリーン／フィルム系に代わり、輝尽性蛍光体を利用
したデジタルデータを出力する医用画像読取システムが
多く用いられるようになってきた。

【０００３】この輝尽性蛍光体を利用した医用画像読取
システムは、通称コンピューテッドラジオグラフィー
（ＣＲ）と呼ばれる。これらのシステムでは、被写体を
透過した放射線エネルギーの一部を輝尽性蛍光体の内部
に一旦蓄積する。輝尽性蛍光体中に蓄積されたエネルギ
ーは、所定の波長のレーザ光で励起することにより輝尽
光として取り出すことができる。この輝尽光をフォトマ
ルチプライヤーなどの光電変換素子を用いて電気信号と
して取り出し、Ａ／Ｄ変換することによりデジタル信号
化した医用画像データが得られるものである。

【０００４】上記の様な医用画像読取システムにおい
て、医用画像読取装置から医用画像データを取得し、回
転処理等の画像処理を施して表示部に表示させたり、プ
リンタ等の外部装置から出力を行う医用画像制御装置が
考案されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スクリ
ーン／フィルム系では、出力されたフィルムに切欠を設
けることにより画像の撮影方向が示されていたが、コン
ピューテッドラジオグラフィーを利用した医用画像制御
装置においては、医用画像データを表示する際に撮影条
件や医用画像データに施された画像処理の内容等が示さ
れない。このため、例えば、親指を左側にして右手の骨
を撮影し、水平方向に１８０°回転させた場合の医用画
像データは、親指を右側にして左手の骨を撮影して得ら
れる医用画像データとよく似ており、医用画像データに
回転処理を施しても、表示された医用画像データを見た
だけでは、回転処理が施されたことが認識できず、診断
を誤る可能性が高い。このような診断時の判断の誤り
は、場合によっては患者の容態に大きく影響するため、
改善の余地があった。

【０００６】また、プリンタ等の外部装置から出力する
前に医用画像データを医用画像制御装置の表示部に表示
させてプレビューする段階で医用画像データの識別を誤
ると、必要のないデータが出力されてしまう。更に、外
部装置における出力フォーマットの情報を医用画像デー
タの表示中に参照できない場合には、所望の出力フォー
マットではないデータの出力操作を行ってしまう可能性
がある。医用画像読取システムにおいて使用されるフィ
ルムは高価であり、誤って出力を行うと、無駄なコスト
が発生するという問題があった。

【０００７】本発明の課題は、医用画像の撮影を効率的
に実行し、正確な診断を可能にするとともに、余分なコ
ストを削減する医用画像制御装置、医用画像制御方法、
及びプログラムを提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、以下のような特徴を備えている。

【０００９】請求項１記載の発明は、撮影条件を含む予
約情報に基づいて撮影された医用画像データを医用画像
読取装置から取得して画像処理を施す医用画像制御装置
において、前記画像読取装置から前記医用画像データを
取得する取得手段と、前記医用画像データの撮影方向を
示すデータ、回転処理の情報を示すデータ、反転処理の
情報を示すデータ、出力フォーマットを示すデータ、の
少なくとも何れか１つを前記予約情報と対応付けて表示
する表示手段と、を備えることを特徴としている。

【００１０】請求項４記載の発明は、撮影条件を含む予
約情報に基づいて撮影された医用画像データを医用画像
読取装置から取得して画像処理を施す医用画像制御方法
において、前記画像読取装置から前記医用画像データを
取得する工程と、前記医用画像データの撮影方向を示す
データ、回転処理の情報を示すデータ、反転処理の情報
を示すデータ、出力フォーマットを示すデータ、の少な
くとも何れか１つを前記予約情報と対応付けて表示する
工程と、を含むことを特徴としている。

【００１１】請求項６記載の発明は、撮影条件を含む予
約情報に基づいて撮影された医用画像データを医用画像
読取装置から取得して画像処理を施すコンピュータに、
前記画像読取装置から前記医用画像データを取得する機
能と、前記医用画像データの撮影方向を示すデータ、回
転処理の情報を示すデータ、反転処理の情報を示すデー
タ、出力フォーマットを示すデータ、の少なくとも何れ
か１つを前記予約情報と対応付けて表示する機能と、を
実現させるためのプログラム。

【００１２】請求項１、４、６の何れか１項に記載の発
明によれば、医用画像撮影の予約情報を、撮影方向、回
転処理の情報、反転処理の情報、出力フォーマットとと
もに確認することができるため、医用画像の撮影を効率
良く実行できるだけでなく、正確な診断を実行すること
が可能となる。また、誤った医用画像データの出力を防
止して出力ミスにより発生する余分なコストを削減する
ことができる。

【００１３】請求項２記載の発明は、撮影条件を含む予
約情報に基づいて撮影された医用画像データを医用画像
読取装置から取得して画像処理を施す医用画像制御装置
において、前記画像読取装置から前記医用画像データを
取得する取得手段と、前記医用画像データを縮小して縮
小データを生成する画像処理手段と、前記縮小データ及
び前記予約情報を対応付けて表示する表示手段と、を備
えることを特徴としている。

【００１４】請求項５記載の発明は、撮影条件を含む予
約情報に基づいて撮影された医用画像データを医用画像
読取装置から取得して画像処理を施す医用画像制御方法
において、前記画像読取装置から前記医用画像データを
取得する工程と、前記医用画像データを縮小して縮小デ
ータを生成する工程と、前記縮小データ及び前記予約情
報を対応付けて表示する工程と、を含むことを特徴とし
ている。

【００１５】請求項７記載の発明は、撮影条件を含む予
約情報に基づいて撮影された医用画像データを医用画像
読取装置から取得して画像処理を施すコンピュータに、
前記画像読取装置から前記医用画像データを取得する機
能と、前記医用画像データを縮小して縮小データを生成
する機能と、前記縮小データ及び前記予約情報を対応付
けて表示する機能と、を実現させることを特徴としてい
る。

【００１６】請求項２、５、７の何れか１項に記載の発
明によれば、医用画像データの縮小データと、医用画像
データの撮影条件を含む予約情報とを同時に確認できる
ため、効率良く正確に診断を行なうことが可能となる。
また、画像処理を行う際の操作性を向上させて、効率良
く撮影を実行することができる。更に、医用画像データ
の誤った出力を防止して、出力ミスにより発生する余分
なコストを低減することができる。

【００１７】請求項３記載の発明は、請求項２記載の発
明において、前記表示手段は、前記医用画像データの撮
影方向を示すデータ、前記縮小データに施された回転処
理の情報を示すデータ、前記縮小データに施された反転
処理の情報を示すデータ、前記縮小データの出力フォー
マットを示すデータ、の少なくとも何れか１つを前記縮
小データと対応付けて表示することを特徴としている。

【００１８】請求項３記載の発明によれば、医用画像デ
ータの縮小データを、撮影方向、回転処理の情報、反転
処理の情報、出力フォーマットとともに確認することが
できるため、データの選択操作や画像処理操作が容易と
なる。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明に係る
実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態
におけるコントローラ１は、以上の請求項における医用
画像制御装置としての機能を有し、リーダ３は、医用画
像読取装置としての機能を有する。

【００２０】以下、本発明の実施の形態を説明する。ま
ず、構成を説明する。図１は、医用画像読取システム１
００の全体構成を示す図である。医用画像読取システム
１００は、コンピューテッドラジオグラフィー（Ｃ
Ｒ）、または半導体検出器を利用したFlat Panel Detec
tor（ＦＰＤ）を利用したシステムである。図１に示す
ように、医用画像読取システム１００は、コントローラ
１、予約装置２、及びプリンタ４がネットワークＮを介
して相互にデータの送受信が可能なように接続され、ま
たコントローラ１がケーブルＣによりリーダ３に接続し
て構成されている。医用画像読取システム１００は、病
院の内外に構築され、コントローラ１は、リーダ３の動
作を制御する。なお、図１においては、コントローラ１
と、予約装置２と、リーダ３、プリンタ４、が各々１台
ずつ接続された例を示しているが、これらの装置の台数
は特に限定されない。

【００２１】コントローラ１は、ケーブルＣを介して別
室に設置されたリーダ３と接続するとともに、ネットワ
ークＮを介して予約装置２及びプリンタ４と接続してい
る。コントローラ１は、予約装置２から予約情報を受信
し、この予約情報と、放射線技師による入力指示に従っ
て、リーダ３を制御して医用画像の撮影を行わせる。

【００２２】予約装置２は、患者等により医用画像の撮
影に関する予約情報を入力され、ネットワークＮを介し
て入力された予約情報をコントローラ１に送信する。予
約情報とは、医用画像読取システム１００で医用画像の
撮影を予約するための情報であり、１の医用画像撮影に
つき、１の予約情報を入力することが必要である。

【００２３】リーダ３は、Ｘ線照射部３Ａ（図１参照）
を備えた医用画像読取装置であり、ケーブルＣを介して
接続するコントローラ１から入力される指示によりＸ線
照射部３ＡからＸ線が照射された場合、この照射線エネ
ルギーの一部が蓄積され、その後、レーザ光等の励起光
を照射すると、蓄積された放射線エネルギーに応じて輝
尽発光を示す輝尽性蛍光体を利用して、支持体上に蓄積
性蛍光体を積層して成るシート状の輝尽性蛍光体プレー
トに、Ｘ線照射部３Ａから照射されたＸ線による人体等
の被検体の放射線画像情報を一旦蓄積したものに、レー
ザ光を走査して順次輝尽発光させ、この輝尽発光光を光
電的に順次読み取って画像信号を得るものである。リー
ダ３は、このようにして得られた画像信号を、医用画像
データとしてケーブルＣを介してコントローラ１に送信
する。そして、リーダ３は、画像信号を読み取った後の
蛍光体プレートに消去光を照射して、このプレートに残
留する放射線エネルギーを放出させ、次の撮影に備え
る。

【００２４】プリンタ４は、例えば紙やフィルムに画像
データを印刷する画像形成装置であり、ネットワークＮ
を介してコントローラ１と接続し、コントローラ１から
医用画像データや、この医用画像データの撮影方向を示
すオーバーレイデータである撮影方向マーカのデータを
受信すると、これらのデータを印刷する。これにより、
医用画像データ上に撮影方向マーカがオーバーレイ表示
された印刷物を出力する。

【００２５】以下、図を参照してコントローラ１の構成
及び動作を詳細に説明する。図２は、コントローラ１の
機能的構成を示すブロック図である。図２に示すよう
に、コントローラ１は、制御部１１、入力部１２、表示
部１３、Ｉ／Ｆ１４、通信制御部１５、ＲＡＭ１６、記
憶部１７、画像処理部１８、により構成され、各部はバ
ス１９により接続されている。

【００２６】制御部１１は、ＣＰＵ（Central Processi
ng Unit）等により構成され、記憶部１７に記憶されて
いるシステムプログラムや各種制御プログラムを読み出
し、ＲＡＭ１６に展開し、該制御プログラムに従って各
部の動作を集中制御する。また、制御部１１は、ＲＡＭ
１６に展開したプログラムに従って各種処理を実行し、
その処理結果をＲＡＭ１６に一時記憶させるとともに、
表示部１３に表示させる。制御部１１は、具体的には、
記憶部１７から撮影情報表示処理プログラムを読み出し
て、撮影情報表示処理を実行する。

【００２７】制御部１１は、撮影情報表示処理におい
て、表示部１３に患者選択画面(図３参照)を表示させ、
患者が選択されると、撮影条件確認画面（図４参照）を
表示させ、撮影条件が入力されると、撮影情報確認画面
（図５参照）を表示させる。また、制御部１１は、Ｉ／
Ｆ１４を介してリーダ３により読み取られた医用画像デ
ータを取得すると、画像処理部１８により画像処理を施
して処理データを生成し、更に処理データを縮小してサ
ムネイルデータを生成して、画像処理内容及び撮影条件
と対応付けて撮影情報確認画面に表示させる。更に、制
御部１１は、撮影情報確認画面において、入力部１２か
らの指示入力によってサムネイルデータが選択される
と、選択されたサムネイルデータの縮小前の処理データ
を記憶部１７内の画像ＤＢ１７ａから読み出して、選択
データ表示領域に表示させる。

【００２８】ここで、図３の患者選択画面、図４の撮影
条件入力画面、図５の撮影情報確認画面、について各々
説明する。

【００２９】図３の患者選択画面は、医用画像の撮影対
象の患者を放射線技師が選択する画面であり、撮影を受
ける患者の年齢や性別等の情報が、患者を識別する患者
ＩＤと対応付けて表示されるとともに、患者の選択を確
定するための決定ボタンＤが表示される。入力部１２か
らの指示入力により、患者ＩＤが選択されて決定ボタン
Ｄが押下されると、制御部１１は、表示部１３に図４の
撮影条件入力画面を表示させる。

【００３０】図４の撮影条件入力画面は、図３の患者選
択画面で選択された患者の、リーダ３による医用画像撮
影の予約情報を確定するための入力画面であり、患者Ｉ
Ｄと、予約装置２から受信した予約情報に基づく医用画
像データの撮影日時、体位、撮影部位、撮影方向、回
転、反転等の各種画像処理の情報が表示され、これらの
撮影条件への変更を放射線技師が入力部１２を介して入
力できるようになっており、ボタンＥが押下されると、
制御部１１は入力内容を確定する。

【００３１】図５の撮影情報確認画面には、医用画像デ
ータのサムネイルデータ、医用画像データに施された回
転処理の情報を示す撮影方向マーカ、撮影方向及び反転
処理の情報を示す撮影方向・反転アイコン、撮影時の被
写体の体位を示す体位アイコン、出力フォーマットを示
す出力アイコンが、対応付けて表示される。また、撮影
情報確認画面において選択中の医用画像データの印刷を
指示する信号をプリンタ４に送信する印刷ボタンＦが設
けられている。ここで、出力フォーマットとは、コント
ローラ１が医用画像データをプリンタ４に出力する際の
出力フォーマットであり、例えば、１枚のフィルムを何
分割にしてどのような配置で処理データを出力するか、
複数領域にフィルムを分割する場合に同一の医用画像デ
ータを出力するか、または異なる医用画像データを出力
するか、といった出力形式のことである。また、サムネ
イルデータは、画像処理部１８によって縮小された医用
画像データである。

【００３２】撮影方向マーカは、医用画像データの撮影
方向を示す三角形状のマークであり、医用画像データに
回転・反転処理が施されていない場合には、サムネイル
データまたは処理データの右上端部にオーバーレイ表示
され、また、回転・反転処理が施されて医用画像データ
が反転している場合には、左上端部にオーバーレイ表示
される。撮影方向・反転アイコンには、“Ｒ”（右側か
ら撮影・反転処理なし）、左右が反転した“Ｒ”（右側
から撮影・反転処理あり）、“Ｌ”（左側から撮影・反
転処理無し）、左右が反転した“Ｌ”（左側から撮影・
反転処理あり）があり、体位アイコンには、立位や臥位
を示すアイコンがあり、出力アイコンには、“Ａ”（選
択中の医用画像データを出力）、“AA”（選択中の医用
画像データに異なる画像処理を施して左右に並べて出
力）、“AB”（選択中の医用画像データとその他の異な
る医用画像データを左右に並べて出力）等がある。この
他に、“Ａ”を上下に並べて、同一の画像処理を行った
医用画像データを上下に並べた出力を示したり、“Ａ”
と“Ｂ”を上下に並べて、異なる医用画像データを上下
に並べた出力を示すアイコンを表示させてもよい。

【００３３】図５に示す表示例では、予約〜予約ま
での５回の撮影が予約されており、予約〜予約まで
は撮影が終了していないため、撮影条件を示す各種アイ
コンと、サムネイルデータを表示する領域の撮影方向マ
ーカが表示されている。予約の撮影のみが終了してお
り、撮影されて画像処理された医用画像データのサムネ
イルデータが表示され、選択されている。画面左側の選
択データ表示領域には、選択されたサムネイルデータの
縮小前の処理データと、この処理データにオーバーレイ
表示される撮影方向マーカが表示される。このように、
サムネイルデータにも、選択データ表示領域に表示され
る処理データにも、撮影方向マーカがオーバーレイ表示
されるため、撮影された医用画像データとその撮影方向
を同時に確認できる。

【００３４】入力部１２は、カーソルキー、数字入力キ
ー、及び各種機能キー等を備えたキーボードを含み、こ
のキーボードで押下されたキーに対応する押下信号を制
御部１１に出力する。なお、入力部１２は、必要に応じ
てマウス、タッチパネル等のポインティングデバイス
や、その他の入力装置を備えることとしてもよい。

【００３５】表示部１３は、ＬＣＤ（Liquid Crystal D
isplay）やＣＲＴ（Cathode Ray Tube）等により構成さ
れ、制御部１１から入力される表示信号の指示に従っ
て、入力部１３からの入力指示やデータ等を表示部１３
に表示させる。具体的には、表示部１３は、制御部１１
による撮影情報表示処理において、患者選択画面（図３
参照）、撮影条件入力画面（図４参照）、撮影情報確認
画面（図５参照）を表示する。即ち、表示部１３は、請
求項に記載の表示手段としての機能を有する。

【００３６】Ｉ／Ｆ１４は、コントローラ１がケーブル
Ｃを介してリーダ３と接続するためのインターフェイス
であり、リーダ３から医用画像データを取得し、制御部
１１からの指示入力データに応じて、医用画像データを
表示部１３や記憶部１７等に出力する。即ち、Ｉ／Ｆ１
４は、請求項に記載の取得手段としての機能を有する。

【００３７】通信制御部１５は、ＬＡＮアダプタやルー
タやＴＡ（Terminal Adapter）等によって構成され、専
用線、或いはＩＳＤＮ回線等の通信回線を介してネット
ワークＮに接続された各装置との通信制御を行う。通信
制御部１５は、ネットワークＮを介してリーダ３から医
用画像データを受信すると、制御部１１からの指示に従
い、医用画像データを記憶部１７や画像処理部１８に出
力する。また、画像処理部１８において生成される処理
データを撮影方向マーカのデータとともに、ネットワー
クＮを介してプリンタ４に送信する。

【００３８】ＲＡＭ（Random Access Memory）１６は、
制御部１１により実行制御される各種処理において、記
憶部１７から読み出されたコントローラ１上で実行可能
なシステムプログラム、制御プログラム、入力若しくは
出力データ、及びパラメータ等の一時的な格納領域を形
成する。

【００３９】記憶部１７は、ＨＤＤ（Hard Disc Driv
e）等の不揮発性の半導体メモリにより構成され、コン
トローラ１に対応するシステムプログラム、当該システ
ムプログラムに対応する各種処理プログラム、及び処理
結果等を記憶する。また、プログラムやデータが予め記
憶された記録媒体（図示省略）を有しており、この記録
媒体は、磁気的、光学的記録媒体、もしくは半導体メモ
リで構成された非揮発性メモリである。この記録媒体
は、記憶部１７に固定的に、或いは着脱自在に装着する
ものである。これらの各種プログラムは、読取可能なプ
ログラムコードの形態で格納され、制御部１１は、当該
プログラムコードに従った動作を逐次実行する。

【００４０】具体的には、記憶部１７は、撮影情報表示
処理において利用される撮影情報表示処理プログラムを
記憶している。また、記憶媒体の中に、撮影情報表示処
理による処理結果を記憶する画像ＤＢ１７ａ（図２参
照）を格納し、更にこの画像ＤＢ１７ａ内に、医用画像
データや撮影情報管理テーブル（図６参照）等を格納し
ている。

【００４１】図６は、撮影情報管理テーブルを示す図で
ある。撮影情報管理テーブルには、撮影予定に関する情
報が格納される。図６に示すように、医用画像データの
撮影日時、医用画像データを識別する画像データファイ
ルＩＤ、撮影を行うリーダ名、被写体である患者を識別
する患者ＩＤ、撮影時の体位、撮影部位、撮影方向、回
転処理を含む画像処理等のデータが対応付けて記憶さ
れ、管理されている。

【００４２】画像処理部１８は、制御部１１からの指示
入力に従って、回転処理等の各種画像処理を施して、処
理データを生成する。また、この処理データに縮小処理
を施し、撮影情報確認画面（図５参照）に表示させるサ
ムネイルデータを生成する。この他に、画像処理部１８
は、所定の符号化方式で圧縮する圧縮処理や、圧縮され
た画像データを復号化して伸長する伸長処理を実行す
る。即ち、画像処理部１８は、請求項に記載の画像処理
手段としての機能を有する。

【００４３】ネットワークＮは、専用線や既存の一般公
衆回線を利用して構築された通信ネットワークであり、
ＬＡＮやＷＡＮ等の様々な回線形態を適用することが可
能である。ネットワークＮには、例えば、電話回線網、
ＩＳＤＮ回線網、専用線、移動体通信網、通信衛星回
線、ＣＡＴＶ回線網等の各種通信回線網と、それらを接
続するインターネットサービスプロバイダ等が含まれ
る。また、図１においては各装置、端末間は有線接続さ
れている例を示しているが、無線接続であってもよい。
但し、情報管理の信頼性の観点から、特定のユーザのみ
がアクセス可能なセキュリティを確保しているネットワ
ークであることが望ましい。

【００４４】次いで、図を参照して、撮影情報表示処理
における制御部１１の動作を説明する。図７は、制御部
１１による撮影情報表示処理を示すフローチャートであ
る。動作説明の前提として、図７のフローチャートに記
述されている各処理を実現するためのプログラムは、コ
ンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で
記憶部１７に格納されており、制御部１１は、当該プロ
グラムコードに従った動作を逐次実行する。

【００４５】図７に示すように、撮影情報表示処理にお
いて、制御部１１は、図３に示す患者選択画面を表示部
１３に表示させ（ステップＳ１）、放射線技師により撮
影する患者のデータが選択されて決定ボタンＤが押下さ
れると（ステップＳ２；ＹＥＳ）、制御部１１は、図４
に示す撮影条件入力画面を表示部１３に表示させる（ス
テップＳ３）。ここで、撮影条件が入力され、決定ボタ
ンＥが押下されて入力が完了すると（ステップＳ４）、
制御部１１は、図５に示す撮影情報確認画面を表示部１
３に表示させる（ステップＳ５）。

【００４６】次いで、制御部１１は、予約されている撮
影の医用画像データがＩ／Ｆ１４から入力された否か、
つまり撮影がなされたか否かを判別し（ステップＳ
６）、予約された撮影があった場合は（ステップＳ６；
ＹＥＳ）、画像処理部１８により医用画像データに回転
処理等の画像処理を施して処理データを生成し、更に処
理データを縮小処理してサムネイルデータを生成し、撮
影情報確認画面に表示させる（ステップＳ７）。続い
て、表示されたサムネイルデータが選択されたか否かを
判別し（ステップＳ８）、選択されると（ステップＳ
８；ＹＥＳ）、選択されたサムネイルデータの縮小処理
前の処理データを撮影方向マーカとともに撮影情報確認
画面の選択データ表示領域に表示させる（ステップＳ
９）。

【００４７】次いで、制御部１１は、予約された撮影が
終了したか否かを判別し（ステップＳ１０）、撮影が終
了していない場合は（ステップＳ１０；ＮＯ）、ステッ
プＳ６に戻る。一方、予約された撮影が終了すると（ス
テップＳ１０；ＹＥＳ）、撮影情報表示処理を終了す
る。

【００４８】なお、制御部１１は、図５の撮影情報確認
画面において、サムネイルデータが選択されて選択デー
タ表示領域に処理データが表示された状態のときに、入
力部１２を介して印刷ボタンＦの押下信号が入力される
と、表示中の処理データ及び撮影方向マーカのデータ
を、通信制御部１５からネットワークＮを介してプリン
タ４に送信し、処理データに撮影方向マーカをオーバー
レイさせて印刷させる。

【００４９】以上のように、コントローラ１の制御部１
１は、撮影情報表示処理において、リーダ３から取得し
た医用画像データを、画像処理部１８により画像処理を
施して処理データを生成させ、更に処理データを縮小し
てサムネイルデータを生成させて、表示部１３に表示さ
せるとともに、方向データ、回転データ、出力フォーマ
ットのデータをサムネイルデータに対応付けて撮影情報
確認画面に表示させる。次いで、表示されたサムネイル
データの内、選択されたサムネイルデータの縮小前の処
理データを、撮影方向マーカとともに選択データ表示領
域に表示させる。また、撮影情報確認画面において、選
択データ表示領域に処理データが表示された状態におい
て、印刷ボタンＦが押下されると、通信制御部１５から
プリンタ４に処理データと撮影方向マーカのデータを送
信し、処理データ上に撮影方向マーカをオーバーレイさ
せた状態で印刷させる。

【００５０】したがって、撮影条件及び画像処理内容を
意識して処理データを観察できるため、医師が医用画像
データを正しく認識して誤診を防ぐことができる。ま
た、処理データに更に画像処理を施す場合の操作性が向
上する。

【００５１】更に、プリンタ４において処理データの印
刷を行う前に、処理データに施された回転・反転処理の
内容、撮影方向、出力フォーマットを表示部１３上で確
認できるため、誤った出力を防止して、出力ミスにより
発生する余分なコストを低減することができる。

【００５２】なお、上記実施の形態においては、コント
ローラ１を例示して説明を行ったが、本発明の医用画像
制御装置はこれに限定されるものではなく、医用画像デ
ータの画像処理機能、及び表示制御機能を有する装置で
あればよい。例えば、サーバ等を医用画像読取装置に接
続し、医用画像制御装置として利用することも可能であ
る。

【００５３】また、図３〜図５に示した表示部１３にお
ける各画面は、上記実施の形態を説明するための画面表
示例であり、これらの表示画面や表示内容に限定されな
い。

【００５４】更に、本実施の形態において、医用画像読
取システム１００の細部構成、及び細部動作に関して
も、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更
可能である。

【００５５】

【発明の効果】請求項１、４、６の何れか１項に記載の
発明によれば、医用画像撮影の予約情報を、撮影方向、
回転処理の情報、反転処理の情報、出力フォーマットと
ともに確認することができるため、医用画像の撮影を効
率良く実行できるだけでなく、正確な診断を実行するこ
とが可能となる。また、誤った医用画像データの出力を
防止して出力ミスにより発生する余分なコストを削減す
ることができる。

【００５６】請求項２、５、７の何れか１項に記載の発
明によれば、医用画像データの縮小データと、医用画像
データの撮影条件を含む予約情報とを同時に確認できる
ため、効率良く正確に診断を行なうことが可能となる。
また、画像処理を行う際の操作性を向上させて、効率良
く撮影を実行することができる。更に、医用画像データ
の誤った出力を防止して、出力ミスにより発生する余分
なコストを低減することができる。

【００５７】請求項３記載の発明によれば、医用画像デ
ータの縮小データを、撮影方向、回転処理の情報、反転
処理の情報、出力フォーマットとともに確認することが
できるため、データの選択操作や画像処理操作が容易と
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】医用画像読取システム１００の全体構成を示す
図である。

【図２】図１のコントローラ１の機能的構成を示すブロ
ック図である。

【図３】図２の表示部１３に表示される患者選択画面を
示す図である。

【図４】図２の表示部１３に表示される撮影条件入力画
面を示す図である。

【図５】図２の表示部１３に表示される撮影情報確認画
面を示す図である。

【図６】図２の画像ＤＢ１７ａに記憶される撮影情報管
理テーブルを示す図である。

【図７】図２の制御部１１による撮影情報表示処理を示
すフローチャートである。

【符号の説明】

１ コントローラ ２ 予約装置 ３ リーダ ３Ａ Ｘ線照射部 ４ プリンタ １１ 制御部 １２ 入力部 １３ 表示部 １４ Ｉ／Ｆ １５ 通信制御部 １６ ＲＡＭ １７ 記憶部 １７ａ 画像ＤＢ １８ 画像処理部 １９ バス １００ 医用画像読取システム Ｃ ケーブル Ｄ，Ｅ 決定ボタン Ｆ 印刷ボタン Ｎ ネットワーク

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 4C093 AA16 CA18 CA32 EB05 EB13 EB17 EE02 EE08 EE09 FB08 FB10 FF12 FF13 FF32 FG05 FG11 FG16 FH02 FH04 FH06 FH08 5B050 AA02 BA10 BA15 CA07 CA08 FA02 FA03 FA09 FA12 FA13 FA14 FA19 5B057 AA08 BA03 BA23 CA02 CA08 CA12 CA16 CD04 CD05 5C082 AA04 AA14 BA27 CA62 DA87 MM09 MM10

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】撮影条件を含む予約情報に基づいて撮影さ
   れた医用画像データを医用画像読取装置から取得して画
   像処理を施す医用画像制御装置において、 前記画像読取装置から前記医用画像データを取得する取
   得手段と、 前記医用画像データの撮影方向を示すデータ、回転処理
   の情報を示すデータ、反転処理の情報を示すデータ、出
   力フォーマットを示すデータ、の少なくとも何れか１つ
   を前記予約情報と対応付けて表示する表示手段と、 を備えることを特徴とする医用画像制御装置。
2. 【請求項２】撮影条件を含む予約情報に基づいて撮影さ
   れた医用画像データを医用画像読取装置から取得して画
   像処理を施す医用画像制御装置において、 前記画像読取装置から前記医用画像データを取得する取
   得手段と、 前記医用画像データを縮小して縮小データを生成する画
   像処理手段と、 前記縮小データ及び前記予約情報を対応付けて表示する
   表示手段と、 を備えることを特徴とする医用画像制御装置。
3. 【請求項３】前記表示手段は、前記医用画像データの撮
   影方向を示すデータ、前記縮小データに施された回転処
   理の情報を示すデータ、前記縮小データに施された反転
   処理の情報を示すデータ、前記縮小データの出力フォー
   マットを示すデータ、の少なくとも何れか１つを前記縮
   小データと対応付けて表示することを特徴とする請求項
   ２記載の医用画像制御装置。
4. 【請求項４】撮影条件を含む予約情報に基づいて撮影さ
   れた医用画像データを医用画像読取装置から取得して画
   像処理を施す医用画像制御方法において、 前記画像読取装置から前記医用画像データを取得する工
   程と、 前記医用画像データの撮影方向を示すデータ、回転処理
   の情報を示すデータ、反転処理の情報を示すデータ、出
   力フォーマットを示すデータ、の少なくとも何れか１つ
   を前記予約情報と対応付けて表示する工程と、 を含むことを特徴とする医用画像制御方法。
5. 【請求項５】撮影条件を含む予約情報に基づいて撮影さ
   れた医用画像データを医用画像読取装置から取得して画
   像処理を施す医用画像制御方法において、 前記画像読取装置から前記医用画像データを取得する工
   程と、 前記医用画像データを縮小して縮小データを生成する工
   程と、 前記縮小データ及び前記予約情報を対応付けて表示する
   工程と、 を含むことを特徴とする医用画像制御方法。
6. 【請求項６】撮影条件を含む予約情報に基づいて撮影さ
   れた医用画像データを医用画像読取装置から取得して画
   像処理を施すコンピュータに、 前記画像読取装置から前記医用画像データを取得する機
   能と、 前記医用画像データの撮影方向を示すデータ、回転処理
   の情報を示すデータ、反転処理の情報を示すデータ、出
   力フォーマットを示すデータ、の少なくとも何れか１つ
   を前記予約情報と対応付けて表示する機能と、を実現さ
   せるためのプログラム。
7. 【請求項７】撮影条件を含む予約情報に基づいて撮影さ
   れた医用画像データを医用画像読取装置から取得して画
   像処理を施すコンピュータに、 前記画像読取装置から前記医用画像データを取得する機
   能と、 前記医用画像データを縮小して縮小データを生成する機
   能と、 前記縮小データ及び前記予約情報を対応付けて表示する
   機能と、 を実現させるためのプログラム。