JP2003289709A - 草刈装置 - Google Patents

草刈装置

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JP2003289709A
JP2003289709A JP2002103803A JP2002103803A JP2003289709A JP 2003289709 A JP2003289709 A JP 2003289709A JP 2002103803 A JP2002103803 A JP 2002103803A JP 2002103803 A JP2002103803 A JP 2002103803A JP 2003289709 A JP2003289709 A JP 2003289709A
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grass
mower deck
mower
cutting blade
discharge passage
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JP2002103803A
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English (en)
Inventor
Satoshi Matsuki
悟志 松木
Tadao Nishihara
忠男 西原
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】モアデッキ内で刈った草や芝の排草性に優れ、
十分な昇降量を確保することができるモーアを提供する
ことを目的とする。 【解決手段】モアデッキ28内に回転自在に設けられた
一対の刈刃31を互いに逆向きに回転させて草を刈り取
り、この草をモアデッキ28中央の草排出通路33から
後方へ放出するように構成した草刈装置において、2本
の刈刃駆動軸15を駆動するベルト66のテンションロ
ーラ68を草排出通路33の始端部近傍に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、草や芝を刈り取
る草刈装置に関する。
【0002】
【従来の技術】モアデッキの中に3枚の刈刃を回転自在
に設け、このモアデッキを機体の腹下部に昇降自在に取
り付けて芝や雑草を刈り取るものが知られている。一般
的にこうした芝刈装置は、モアデッキ右側に形成した草
排出口から刈り取った草や芝を吐き出すか、排出口に接
続した筒状のシュータを介して車体後部に装着したコレ
クタに回収するのが普通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来装置のうち、前者
のように刈り取った草や芝をモアデッキの草排出口から
吐き出す形態にあっては刈り取った草や芝等が地面に散
在しているために刈跡の見栄えが悪く、しかもこれらが
風で飛ばされると周囲の作業者や民家に降り掛かったり
して環境汚染につながる欠点があり、また、後者のよう
に機体横側部のシュータを介してコレクタに回収する形
態にあってはシュータが大きく横に突出していることか
ら狭い場所での作業が困難で旋回操作に支障を来たし、
特に樹木周辺の雑草を刈り取るのに小回り作業ができな
いといった欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記した問
題点に鑑みて提案するものであり、旋回性に優れ、草刈
作業も円滑に行なえると共に、刈刃駆動軸によって刈り
取った草や芝のモアデッキ内での流れが円滑で排草性に
優れた草刈装置を得ることを目的とし、このため次のよ
うな技術的手段を講じた。
【0005】即ち、請求項1の発明は、モアデッキ28
内に回転自在に設けられた2枚の刈刃31を互いに逆向
きに回転させて草を刈り取り、この刈り取った草をモア
デッキ28中央の草排出通路33から後方へ放出するよ
うに構成した草刈装置において、刈刃31を支持する刈
刃駆動軸15にプーリ54を固着すると共に、これらプ
ーリ54間には駆動ベルト66を巻き回し、この駆動ベ
ルト66を張設するテンションローラ68を草排出通路
33の始端部近傍に設けたことを特徴とする草刈装置の
構成とした。
【0006】また、請求項2では、1個のテンションロ
ーラ68が草排出通路33の直前に設けられていること
を特徴とする請求項1記載の草刈装置の構成とした。ま
た、請求項3では、2個のテンションローラ68が草排
出通路33の始端部の左右に振り分け状に設けられてい
ることを特徴とする請求項1記載の草刈装置の構成とし
た。
【0007】前記構成による作用は次の通りである。エ
ンジン6の回転動力を刈刃駆動軸15に固着した入力プ
ーリ54に伝えてこれを回転させると他方の入力プーリ
54はベルト66を介して反対方向に回転させられる。
【0008】このため、モアデッキ28内に入り込んだ
草や芝は相互に反対方向に回転する刈刃31,31によ
って刈り取られ、モアデッキ28内の2つの排草路2
9,29を通って左右方向の中央で合流し、草排出通路
33、シュータ89を順次介して走行車体2後方のコレ
クタ16に回収される。
【0009】このとき、2本の刈刃駆動軸15,15を
駆動するベルト66のテンションローラ68は草排出通
路33の前方に設けられているので、2つの排草路2
9,29が合流する部分を高く形成することができ、こ
れに連設される草排出通路33をテンションローラ68
に邪魔されることなく徐々に大きくすることができ、こ
れによりモアデッキ28内で刈り取られた草や芝がモア
デッキ28内に詰まったりせず、刈った草や芝は速やか
にモアデッキ28外に排出される。
【0010】
【実施の形態】以下、図面に基づいて、この発明の実施
例を説明する。まず、構成から説明すると、1は乗用型
草刈機で走行車体2の前部と後部に夫々前輪3,3と後
輪4,4を備え、ボンネット5内にはエンジン6を搭載
している。
【0011】走行車体2の一部を構成する左右一対のフ
レーム8,8間には走行用可変油圧ポンプ9と作業用2
連油圧ポンプ10とがこの順で支持されている。エンジ
ン6の出力軸6aはカップリング12を介して走行用油
圧ポンプ9に連結され、さらにその後部の作業用2連油
圧ポンプ10にも動力が伝達され、直列に接続された2
つの油圧ポンプ9,10を常時駆動するように構成して
いる。そして、走行用可変油圧ポンプ9から送り出され
た作動油はリヤアクスル11の左右外側に取り付けられ
た走行用油圧モータ13,13に送られて後輪4,4を
回転駆動する。
【0012】前記作業用2連油圧ポンプ10のうち、前
側の油圧ポンプ10aはモーア14の刈刃駆動軸15を
駆動するために設けられたもので、後側の油圧ポンプ1
0bはパワーステアリング装置、モーア14の昇降、コ
レクタ16の底板の昇降及び回動等に利用される。
【0013】次に図3、図4に基づき乗用草刈機1の腹
下部に装着されるモーア14のモアデッキ28の単体構
造について説明する。モアデッキ28は2本の刈刃駆動
軸15,15を軸受支持して回転する刈刃31,31の
周囲を覆うものであって、平面から見ると8字を横にし
たような形状になっており、モアデッキ28の左半分2
8Lは右巻きに、右半分28Rは左巻きに渦巻きながら
次第に隆起する排草路29,29が設けられ、これらの
排草路29,29が左右方向の中央部29Sで合流し、
そのまま後方に延設されて1つの草排出通路33が形成
されるように構成している。
【0014】図4に示すようにモアデッキ28の上面で
刈刃駆動軸15,15が取り付けられる部分は上方へ突
出しており、ここに断面が台形状の取付部35,35が
形成される。左側の取付部35には楕円状の孔36が穿
設され、右側の取付部には円形の孔37が穿設されてい
る。
【0015】右側の孔37には正転方向(この実施例で
は平面視反時計方向)に回転する刈刃駆動軸15を支持
する軸受39(図6参照)がボルト40によりモアデッ
キ28に着脱自在に固定される。一方、左側の孔36に
は左側の刈刃駆動軸15を逆転方向(平面視時計方向)
に回転させるために逆転ギヤケース42を複数個のボル
ト43…により取り付けるようにしている。
【0016】逆転ギヤケース42の取付構造について説
明すると、図8に示すように刈刃駆動軸15は上下2つ
のベアリング45,46で回転自在に支持され、刈刃駆
動軸15の長手方向中間部にはギヤ47が一体的に固着
されている。一方、この刈刃駆動軸15の左側横側方に
は入力軸49がベアリング50,51で支持されてい
る。上側のベアリング51は、入力軸49だけでなく上
部外周に円形鍔部75aを有するフランジ75のボス部
75cをも受けるものであって、このフランジ75を入
力軸49に取り付ける場合には、入力軸49に対してこ
のフランジ75を上方から嵌合し入力軸49外周に設け
たねじ部49aにナット79を締め付けて固定するもの
である。フランジ75と入力軸49との間にはキー49
bが介装され、このキー49bを介してフランジ75側
の回転を入力軸49側に伝える。
【0017】フランジ75に入力プーリ54を取り付け
る場合には、入力プーリ54の下面に形成した凹部80
にフランジ75の外周部を嵌合させ、ボルト82,82
…を入力プーリ54の通孔83,83…に上方より挿入
し、フランジ75に形成したねじ部75b,75b…に
ボルト82,82…をねじ込んで入力プーリ54とフラ
ンジ75とを一体的に固着している。
【0018】このようにフランジ75と入力プーリ54
とを分割して着脱式にした理由は、逆転ギヤケース42
内への潤滑オイルの供給を容易にするためである。フラ
ンジ75から入力プーリ54を取り外せば注油栓44が
現れ、このため、この注油栓44の着脱操作が容易に行
なえ、入力プーリ54に邪魔されることなく逆転ギヤケ
ース42内に潤滑オイルを供給することが可能となる。
【0019】また、入力プーリ54の中心部には内周に
セレーション若しくはキー溝を有する縦方向の孔55が
形成されており、この孔55に刈刃駆動軸15を駆動す
るための油圧モータ57の軸57aが挿入されている。
油圧モータ57の軸57aの回転動力はその出力軸57
a、孔55のセレーション等を順次介して入力プーリ5
4に伝えられ、更にフランジ75を介して入力軸49に
伝達される。
【0020】また、入力軸49の上下方向中間部には1
枚のギヤ59が固着され、このギヤ59と刈刃駆動軸1
5上のギヤ47との噛合いにより、入力軸49に対して
この刈刃駆動軸15が逆向きに回転するように構成して
いる。なお、この実施例では逆転ギヤケース42内の2
枚のギヤ59,47の歯数は同数に設定している。
【0021】また、油圧モータ57を取り付けている基
台60は図8の仮想線で示すように鉄板を正面から見て
矩形状に折り曲げて形成したものであって、2本のボル
ト61,61(図5参照)を用いて油圧モータ57を基
台60に取り付けるようにしている。この実施例では、
基台60はモアデッキ28に直接取り付けないで、逆転
ギヤケース42の上面に直接固定するように構成してい
る。基台60を逆転ギヤケース42に直接固定する理由
は、この逆転ギヤケース42の方がモアデッキ28より
も加工精度が良く、特に水平方向の加工精度が良いため
に、その上に取り付ける油圧モータ57の出力軸57a
と逆転ギヤケース42に支持された入力軸49の芯出し
が容易になり、芯合わせが容易になるためである。芯合
わせを確実に行なうことによって油圧モータ57の回転
時の振動、騒音の発生も抑えられ、ベアリングや各部に
無理な力が作用せず、破損の恐れも少なくなる。
【0022】また、図8において、符号63は円柱状の
ボスで、シャーピン62を介して刈刃31と一体のプレ
ート64に固着される。ボス63内周面のスプライン6
3aと、刈刃駆動軸15下部に形成したスプライン15
aとを対応合致させて刈刃31と一体のボス63を下か
ら差込んだ後、ボルト65でこれを刈刃駆動軸15に締
着固定するように構成している。
【0023】そして、左側の入力軸49上部に固着した
入力プーリ54と右側刈刃駆動軸15に固着した入力プ
ーリ54、及び3個のテンションローラ(アイドルプー
リ)68,68,68間には図5に示すように1本の無
端ベルト66を巻き掛けている。
【0024】3個のテンションローラ68,68,68
のうち、中央前部のテンションローラ68はこれを支持
している軸67が長孔69,69の範囲で前後に移動調
節できるように構成され、ベルトの張り調節後にボルト
・ナット70,71を締め付けて固定する。後方2ヵ所
のテンションローラ68,68はモアデッキ28の上面
に位置調節不能な状態で軸73,73に支持され、単に
ガイドとして作用する。
【0025】図5から明らかなように、草排出通路33
の直前に設けた2個のテンションローラ68,68は草
排出通路33の始端部の左右両側に設けられ、これによ
りテンションローラ68,68の存在に邪魔されること
なく草排出通路33の立上り部を大きく取ることができ
るようになっている。このため、排草性を高めることが
できると共に設計の自由度を上げることができるもので
ある。
【0026】なお、この実施例における入力プーリ5
4,54とテンションローラ68,68,68は無端ベ
ルト66のスリップをなくすために、外周面に引っ掛か
り用の歯が設けられ、無端ベルト66の歯がこれら入力
プーリ54,54とテンションローラ68,68,68
の外周に形成した歯に噛み合って回転するようにしてい
る。
【0027】この実施例では、左右の入力プーリ54,
54の外周に設けた歯の数は同数であり、左と右の刈刃
31,31は互いに逆向きに回転するように構成してお
り、左側の刈刃31は平面視で時計左右に回転し、右側
の刈刃31は平面視で反時計方向に回転する。このとき
に刈刃31,31は互いに位相がずれることはなく、常
に90度の位相差を保って回転するように構成してい
る。
【0028】図9において符号86はディスチャージカ
バーであって、このディスチャージカバー86は、断面
が逆U字状をなし、その前端部はヒンジ87によりモア
デッキ28上面に回動自在に枢着される。そして、モア
デッキ28中央の草排出通路33を形成する左右一対の
縦壁部33a,33aとディスチャージカバー86とに
よって断面矩形状の草排出通路33が形成される。
【0029】更にこのディスチャージカバー86は、左
右一対のスプリング88,88により常時上向きに付勢
されており、その後端は角筒状のシュータ89の内面上
部に常時当接するように構成している。シュータ89は
モアデッキ28の草排出通路33の後端とコレクタ16
とを接続するために介装されるものであって、このシュ
ータ89は左右の後輪4,4間(図2のX)を通るよう
に構成されている。
【0030】図11はテンションローラ68が1個の場
合の平面図である。テンションローラ68,68を2個
用いたものに比較してテンションローラ68が1個であ
るから部品点数が減少し、製造コストが安価になり、更
にベルト66の長さも短くなるためにコストの低減化に
つながる。
【0031】この図11においては、油圧モータ57の
位置をモアデッキ28の左側から中央前部に移動させ
て、この油圧モータ57の取付位置を前後方向に移動調
節自在に設けている。油圧モータ57の出力軸57aに
取り付けたプーリ92と逆転ギヤケース42の入力軸4
9に取り付けた入力プーリ54と右側刈刃駆動軸15に
取り付けた入力プーリ54とテンションローラ68には
図11に示すように平面視ハ字状にベルト66が巻き掛
けられ、油圧モータ57が駆動されてプーリ92が回転
すると左側の刈刃駆動軸15は逆転ギヤケース42内の
伝動機構を介して逆向きに回転し、右側の刈刃駆動軸1
5は油圧モータ57の出力軸57の回転方向と同じ方向
に回転するようにしている。この場合も左側の刈刃31
は平面視において時計方向、右側の刈刃31は反時計方
向に回転する。
【0032】次に図13乃至図17に基づいてモアデッ
キ28上面に取り付けた取手150の取付構造について
説明する。この取手150はモアデッキ28を走行車体
2の腹下部から取り出したり、再び機体に装着したりす
るときに用いるものであり、モアデッキ28上面の左右
両側部に固着されている。取手150は逆U字状に折曲
形成されており、モアデッキ28の上面左右両側に設け
られている。
【0033】従来は、このような取手がないためにモア
デッキ28下部の隙間に手を突っ込んでモアデッキ28
を引き出したり車体2下部に押し込んだりしていたが、
このような方法は刈刃31が回転しているときには非常
に危険であった。しかしながら、このような取手150
をモアデッキ28の上面に設けるとそのような危険を回
避できる。
【0034】なお、図13、図14のように取手15
0,150がモアデッキ28の左右両側にあってその長
手方向が前後方向に沿うように設けると、車体の横から
この取手150,150を握りやすく、モアデッキ28
の出し入れが容易になるものである。
【0035】図15、図16はこの取手150,150
に別の機能を持たせたものである。即ち、取手150,
150をパイプで形成すると共に、中央部に水道ホース
が差し込める別のパイプ151,151を固着して設
け、このパイプ151,151にホースを差し込んで圧
力水を流せばモアデッキ28下面と連通した取手15
0,150下部から勢いよく水が放出されてモアデッキ
28内にこびりついていた泥や草の塊を洗い流すように
したものである。
【0036】図17はこの洗浄可能な取手150,15
0の取付けの向きを90度変更したものである。パイプ
151,151は後向きに開口している。この場合は刈
刃31,31に対する圧力水の掛かる部分が多いので泥
や草を洗い流す効果が大きくなる。特に刈刃31,31
を回転させながら水を流せばその洗浄効果はさらに大き
くなる特徴を有する。
【0037】図18、図19は油圧モータ57の位置を
モアデッキ28の前部中央に移すと共に逆転ギヤケース
42を廃止して廉価な構成とし、左右の刈刃31,31
が互いに逆向きに回転するようにベルト66を巻き掛け
たものである。モアデッキ28の昇降量を大きくするた
めに油圧モータ57はモアデッキ28中央前部の低い位
置に取り付け、刈刃31,31を駆動するプーリ54,
54に巻き回したベルト66の位置も低くするようにし
ている。このように構成することによって走行車体2の
腹下部においてモアデッキ28の昇降量を大きく取るこ
とができる。
【0038】なお、図18、図19においては、モアデ
ッキ28前部中央の油圧モータ57に近い部分と右側刈
刃駆動用の入力プーリ54に近い部分には草排出通路3
3を避けてテンション(アイドル)ローラ68,68,
68を設けている。この場合は逆転ギヤケース42が不
要となってベルト66と3個のテンション(アイドル)
ローラ68,68,68だけで刈刃31,31の逆転機
構が得られるから構成が簡潔であり安価に製造できる。
【0039】図20、図21はテンション(アイドル)
ローラ68も用いずに逆転ギヤケース42と2個の入力
プーリ54,54と1個の油圧モータ57及びモータ5
7に取り付けられたプーリ92だけでモーア14の伝動
機構を構成したものである。油圧モータ57によってモ
ータ出力軸上のプーリ92が回転駆動されるとベルト6
6を介して逆転ギヤケース42側の入力プーリ54及び
右側の入力プーリ54が回され、2枚の刈刃駆動軸1
5,15が互いに逆方向に回転駆動される。この例の場
合、テンションローラがない分だけ安価なものとなる。
【0040】図22、図23は更に廉価にするための構
成を示したものであり、左側の入力プーリ54に油圧モ
ータ57を直装すると共に、左右の入力プーリ54,5
4間にベルト66を巻き回したものである。この場合も
テンション(アイドル)ローラを設ける必要がなく、ベ
ルト66も短くなり安価に製造できる。左側の油圧モー
タ57が回されると逆転ギヤケース42を介して左側の
刈刃駆動軸15は時計方向に回転し、右側の刈刃駆動軸
15は反時計方向に回転する。
【0041】次に乗用型草刈機1の他の構成について説
明すると、図1、図2において、符号90は左側フェン
ダー93の近傍に設けられたPTOコントロールバル
ブ、91はこのPTOコントロールバルブ90を入切す
るPTO操作レバーである。PTO操作レバー90を前
側に倒すと油圧モータ57が駆動され、刈刃31,31
が回転を始める。後輪4,4を覆うフェンダー93,9
3のうち、右側フェンダー93の近傍にはコレクタ16
全体を昇降回動させる昇降用バルブ94とコレクタ16
の底板17を昇降させる底板昇降バルブ95が設けら
れ、夫々のバルブ94,95には操作レバー96,97
が設けられている。
【0042】また、モアデッキ28と走行車体のフレー
ム8,8との間には、前後2本のリンク部材からなるリ
ンク機構100が介在されており、座席横の油圧操作ス
イッチ(図示省略)を作業機上昇側に操作すると油圧シ
リンダ102内に作動油が供給されてモアデッキ28が
吊上げられ、下降側に操作すると油圧シリンダ102内
の油が排出されてモアデッキ28が下降するようにして
いる。なお、このスイッチに代えて油圧操作レバーでモ
アデッキ28を昇降させるようにしても良い。
【0043】次に図1乃至図12に示す実施例の作用に
ついて説明する。走行ペダルを踏み込んで走行用可変油
圧ポンプ9の斜板の傾倒角度を変えると走行用油圧モー
タ13に送られる油の量が調節され走行車体2は走行速
度を増す。
【0044】この状態でPTO操作レバー91をクラッ
チ入りの位置にすると、作業用2連油圧ポンプ10から
の油がモアデッキ28に取り付けられた油圧モータ57
に送られ、逆転ギヤケース42に軸支されている入力軸
49が駆動される。入力軸49にはギヤ59が固着さ
れ、このギヤ59は刈刃駆動軸15のギヤ47と常時噛
み合っているために、刈刃駆動軸15は入力軸49とは
逆向きに回転することになる。入力軸49上には入力プ
ーリ54が固着され、この入力プーリ54と右側の入力
プーリ54、及び3個のアイドルプーリ68,68,6
8間には外周に引っ掛かり用の歯を有する無端ベルト6
6が巻き回しされているので、右側の入力プーリ54も
左側と同じ方向にスリップすることなく回転することに
なる。即ち、図5において、無端ベルト66は矢印方向
に回動することになり、左右の刈刃駆動軸15,15は
互いに逆向きに回転する。
【0045】この場合において、ベルト66が弛んでい
るときには前側中央のテンション(アイドル)ローラ6
8を前側に移動させてベルト66を張る。このように、
互いに逆向きに回転する刈刃31,31によって刈り取
った草や芝は排草路29,29を通って中央部の草排出
通路33に至り、更にシュータ89を通ってコレクタ1
6内に回収される。
【0046】作業中に刈り高さを変更するような場合、
油圧シリンダ102に作動油を供給、あるいは排出して
モアデッキ28全体を昇降させるが、モアデッキ28が
上下に移動したときにディスチャージカバー86の後端
は常にシュータ89の天井部に当接する方向に付勢され
ている。従って、低刈りの場合はディスチャージカバー
86の後端は大きく開いて放出口を広げ、反対に高刈り
の場合は、シュータ89の天井部に押されて放出口を狭
める方向に回動する。
【0047】いずれの場合もモアデッキ28の上下移動
に連動してディスチャージカバー86の後端が上下方向
に回動することになり、刈り取った草のコレクタ16側
への放擲を邪魔されることがなく、草や芝は円滑にコレ
クタ16内に収容されるものである。
【0048】特にこの実施例で説明したディスチャージ
カバー86はその前端がモアデッキ28上面に枢着さ
れ、その後端は何ら拘束されることなく自由な状態でシ
ュータ89に連設されるものであるから、モーア14を
腹下部から取り外す際に従来のようにディスチャージカ
バー86とシュータ89とを接続しているピンやボルト
等の固定具をいちいち外す必要がなく脱着が容易になっ
て便利である。
【0049】刈り取った草や芝でコレクタ16が満杯状
態になったら一度作業を中断し、底板17上昇レバー9
7を操作してバルブ95を作動させ、底板17を中程ま
で上昇させて草を圧縮させる。この状態で草を収容する
空間を底板17の下方に確保し、再び草刈作業を継続す
る。
【0050】そして、コレクタ16内が刈草で満杯にな
ればコレクタ回動用の油圧シリンダ105を縮小させて
コレクタ16を上昇方向に回動させ、中に詰まっている
刈草を地面上に放出させ、再度油圧シリンダ105を伸
長させてコレクタ16を元の集草姿勢に復帰させるので
ある。
【0051】
【発明の効果】請求項1の発明は、モアデッキ28内に
回転自在に設けられた2枚の刈刃31を互いに逆向きに
回転させて草を刈り取り、この刈り取った草をモアデッ
キ28中央の草排出通路33から後方へ放出するように
構成した草刈装置において、刈刃31を支持する刈刃駆
動軸15にプーリ54を固着すると共に、これらプーリ
54間には駆動ベルト66を巻き回し、この駆動ベルト
66を張設するテンションローラ68を草排出通路33
の始端部近傍に設けたものであるから、このテンション
ローラ68の存在が草刈り取った草の排出に対して支障
を与えることがなく草排出通路33も大きく取れて草の
後方への排草性が著しく向上する。また、モアデッキ2
8の上方に設けるベルト伝動機構をモアデッキ28上面
に接近させて設けることができるから、モーア14の昇
降量も十分取れ、非作業時の移動も容易になる。
【0052】また、請求項2の発明は、1個のテンショ
ンローラ68が草排出通路33の直前に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の草刈装置としたので、
構成が簡潔で部品点数も少なく、これにより安価な草刈
装置を提供することができる。
【0053】また、請求項3の発明は、2個のテンショ
ンローラ68が草排出通路33の始端部の左右に振り分
け状に設けられていることを特徴とする請求項1記載の
草刈装置としたので、排出通路33を大きくすることが
できて草の排草性を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用草刈機の全体側面図である。
【図2】その背面図である。
【図3】モアデッキ単体の平面図である。
【図4】モアデッキ単体の背面図である。
【図5】油圧モータを装着したモアデッキの平面図であ
る。
【図6】油圧モータを装着したモアデッキの背面図であ
る。
【図7】油圧モータを装着したモアデッキの側面図であ
る。
【図8】要部の拡大背面図である。
【図9】要部の拡大平面図である。
【図10】要部の拡大背面図である。
【図11】1個のテンションローラを備えるモアデッキ
の平面図である。
【図12】その背面図である。
【図13】ハンドル付きモアデッキの平面図である。
【図14】ハンドル付きモアデッキの側面図である。
【図15】ハンドル付きモアデッキの平面図である。
【図16】ハンドル付きモアデッキの側面図である。
【図17】ハンドル付きモアデッキの平面図である。
【図18】逆転ギヤケースを有しないモアデッキの平面
図である。
【図19】その側面図である。
【図20】要部の平面図である。
【図21】要部の背面図である。
【図22】要部の平面図である。
【図23】要部の背面図である。
【符号の説明】
1 乗用草刈機 2 走行車体 3 前輪 4 後輪 5 ボンネット 6 エンジン 8 フレーム 9 走行用可変油圧ポンプ 10 作業用2連油圧ポンプ 13 走行用油圧モータ 14 モーア 16 コレクタ 28 モアデッキ 33 草排出通路 54 入力プーリ 57 油圧モータ 66 ベルト 68 テンションローラ 09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モアデッキ28内に回転自在に設けられた
    2枚の刈刃31を互いに逆向きに回転させて草を刈り取
    り、この刈り取った草をモアデッキ28中央の草排出通
    路33から後方へ放出するように構成した草刈装置にお
    いて、刈刃31を支持する刈刃駆動軸15にプーリ54
    を固着すると共に、これらプーリ54間には駆動ベルト
    66を巻き回し、この駆動ベルト66を張設するテンシ
    ョンローラ68を草排出通路33の始端部近傍に設けた
    ことを特徴とする草刈装置。
  2. 【請求項2】1個のテンションローラ68が草排出通路
    33の直前に設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の草刈装置。
  3. 【請求項3】2個のテンションローラ68が草排出通路
    33の始端部の左右に振り分け状に設けられていること
    を特徴とする請求項1記載の草刈装置。
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Cited By (6)

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