JP2003289693A - モータ駆動装置 - Google Patents

モータ駆動装置

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JP2003289693A
JP2003289693A JP2002089475A JP2002089475A JP2003289693A JP 2003289693 A JP2003289693 A JP 2003289693A JP 2002089475 A JP2002089475 A JP 2002089475A JP 2002089475 A JP2002089475 A JP 2002089475A JP 2003289693 A JP2003289693 A JP 2003289693A
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linear motors
thrust
upper limit
stage
current
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JP2002089475A
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Hideaki Shimomura
英明 下村
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各々の駆動アンプ(電流生成部)に設定され
ている励磁電流の上限値に起因した推力バランスの崩れ
が許容限度を超えることを回避できるモータ駆動装置を
提供する。 【解決手段】 推力の発生方向が略平行な複数のリニア
モータ21R,21Lを同時に駆動するモータ駆動装置
10において、推力の発生に必要な励磁電流IR,IL
生成する電流生成部12R,12Lを有し、各々の電流
生成部により生成された励磁電流IR,ILを複数のリニ
アモータの各々に出力する出力部と、複数のリニアモー
タの可動子22R,22Lに取り付けられたステージ部
23の重量バランスに基づいて、各々の電流生成部によ
り生成される励磁電流IR,ILの上限値HR,HLを設定す
る設定部11とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ駆動装置に
関し、特に、半導体製造プロセスのように高度な位置決
め精度を要する条件下での使用に好適なモータ駆動装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、推力の発生方向が略平行な2
つのリニアモータを同時に駆動するモータ駆動装置が知
られている。このモータ駆動装置は、推力の発生に必要
な励磁電流を外部からの指令に基づいて生成し、得られ
た励磁電流を各々のリニアモータに出力することで、2
つのリニアモータを同時に駆動する装置である。
【0003】なお、一方のリニアモータへの励磁電流を
生成する駆動アンプと、他方のリニアモータへの励磁電
流を生成する駆動アンプとは、独立に構成されている。
また、各々の駆動アンプにおいて生成する励磁電流の上
限値は、各々の駆動アンプの最大能力に応じて予め設定
されている。上記した1方向2軸のリニアモータを用い
て1つのステージ部を移動させる場合、ステージ部に
は、各々のリニアモータが励磁電流に応じて発生する推
力の合成力(以下「合成推力」という)が働くことにな
る。このため、ステージ部は、2つのリニアモータによ
る合成推力に応じて移動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のモータ駆動装置を用いて2つのリニアモータを
駆動する場合、例えばステージ部の位置を制御する制御
ループに異常が発生するような駆動回路系の異常が発生
した場合、例えば各々のアンプに対して最大電流を発生
させるような指令値が発生し、2つのリニアモータによ
る発生推力のバランスが崩れることがあった。
【0005】ちなみに、2つのリニアモータによる発生
推力のバランスが崩れると、ステージ部に働く合成推力
の方向が本来の方向から外れてしまい、ステージ部には
ヨーイング方向の回転トルクが生じる。そして、そのバ
ランスの崩れが許容限界を超えると、各々のリニアモー
タが動かすステージ部のガイド部などを破損させてしま
う。
【0006】本発明の目的は、従来の技術で各々の駆動
アンプ(電流生成部)の励磁電流の上限値を設定した場
合に発生することがある推力バランスの崩れによるガイ
ド部などの破損等を回避できるモータ駆動装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、推力の発生方向が略平行な複数のリニアモータを同
時に駆動するモータ駆動装置において、前記推力の発生
に必要な励磁電流を生成する電流生成部を複数有し、該
複数の電流生成部の各々により生成された各々の前記励
磁電流を前記複数のリニアモータの各々に出力する出力
部と、前記複数のリニアモータの可動子に取り付けられ
たステージ部の重量バランスに基づいて、各々の前記励
磁電流の上限値を各々設定する設定部とを備えたもので
ある。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のモータ駆動装置において、前記ステージ部の重量バラ
ンスを検出する検出部をさらに備え、前記設定部は、前
記検出部による検出結果に基づいて、各々の前記励磁電
流の上限値を各々設定するものである。請求項3に記載
の発明は、請求項2に記載のモータ駆動装置において、
前記検出部は、前記ステージ部の上で移動可能な第2の
ステージ部の位置に基づいて、前記重量バランスを検出
するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
形態を詳細に説明する。 (第1実施形態)本発明の第1実施形態は、請求項1に対
応する。第1実施形態のモータ駆動装置10(図1
(a))について詳細に説明する前に、このモータ駆動装
置10を組み込んだステージ装置20について、その全
体構成を簡単に説明しておく。
【0010】ステージ装置20は、図1(a)に示すよう
に、2つのリニアモータ21R,21Lと、2つのリニ
アモータ21R,21Lの可動子22R,22Lに取り付
けられたステージ部23と、ステージ部23の位置を測
定する位置測定部(24R,24L,25)と、2つのリニ
アモータ21R,21Lを同時に駆動する第1実施形態
のモータ駆動装置10とで構成されている。
【0011】2つのリニアモータ21R,21Lは、ス
テージ部23を1次元方向(Y方向)に移動させるための
動力源である。また、2つのリニアモータ21R,21
Lの推力の発生方向は、略平行である(共にY方向)。つ
まり、本実施形態では、2つのリニアモータ21R,2
1Lを用いて、1つのステージ部23を移動させること
になる。
【0012】また、2つのリニアモータ21R,21L
は、各々独立に推力を発生可能であり、各々の推力発生
位置26R,26L(図1(b))を結んだ仮想直線27
がステージ部23の重心位置23aを通るように配置さ
れている。このような配置により、ピッチング方向の回
転トルクを抑えることができる。ちなみに、1つのステ
ージ部23には、2つのリニアモータ21R,21Lの
各々が発生する推力の合成力(合成推力)が働く。この
ため、ステージ部23は、2つのリニアモータ21R,
21Lによる合成推力に応じて、1次元方向(Y方向)に
移動可能である。
【0013】位置測定部(24R,24L,25)は、ステ
ージ部23のリニアモータ21R側に配置された干渉計
24Rと、リニアモータ21L側に配置された干渉計2
4Lと、干渉計24R,24Lからの出力信号に基づい
て、ステージ部23のY位置(現在位置)を算出する算
出回路25とで構成されている。次に、第1実施形態の
モータ駆動装置10について詳細に説明する。
【0014】第1実施形態のモータ駆動装置10(図1
(a))は、2つのリニアモータ21R,21Lを同時に
駆動するための装置であり、制御回路11と、一方のリ
ニアモータ21R用の駆動回路12Rと、他方のリニア
モータ21L用の駆動回路12Lとで構成されている。
また、駆動回路12R,12Lは、同じ構成のPWM駆
動アンプであり、共に、スイッチ31と、誤差検出器3
2と、誤差増幅器33と、ドライバ回路34と、電流検
出回路35と、エラー検出回路36とで構成されてい
る。駆動回路12R,12Lの各々は、請求項の「電流
生成部」に対応する。
【0015】上記構成の駆動回路12R,12Lは、ス
イッチ31がオン状態のとき、後述する制御回路11か
らの指令信号(リニアモータ21R,21Lへの要求推
力を表す信号)に基づいて、推力の発生に必要な励磁電
流IR,ILを生成し、対応するリニアモータ21R,21
Lの電機子(不図示)に出力する。なお、駆動回路12
R,12L内の電流検出回路35は、リニアモータ21
R,21Lへの励磁電流IR,ILを検出し、誤差検出器3
2およびエラー検出回路36に電流検出信号を出力す
る。誤差検出器32は、制御回路11からの指令信号と
電流検出回路35からの電流検出信号との差分に基づい
て誤差信号を生成する。誤差増幅器33は、誤差信号を
増幅する。
【0016】ドライバ回路34は、誤差増幅器33から
の誤差信号と、内部で発生した基準信号(三角波信号な
ど)とに基づいて、PWM信号を生成する。さらに、こ
のPWM信号に応じてスイッチング素子(FET,IG
BTなど)を高速に導通制御することにより、推力の発
生に必要な励磁電流IR,ILを生成する。この励磁電流
R,ILは、電流検出回路35を介して、リニアモータ
21R,21Lの電機子に出力される。なお、エラー検
出回路36については後述する。
【0017】上記した駆動回路12R,12Lに指令信
号(リニアモータ21R,21Lへの要求推力を表す信
号)を出力する制御回路11について、次に説明する。
制御回路11は、ステージ部23の現在位置を測定する
位置測定部(24R,24L,25)と、ステージ部23の
目標位置を指示する上位の制御部(不図示)とに接続さ
れ、これらの現在位置情報と目標位置情報とに基づい
て、ステージ部23を目標位置に移動する際の速度や位
置精度を決定し、これを実現するために必要なモータ推
力(要求推力F)を決定する。
【0018】次いで、制御回路11は、上記の要求推力
Fを所定の比率で配分することにより、一方のリニアモ
ータ21Rへの要求推力と、他方のリニアモータ21L
への要求推力とを各々決定する。なお、リニアモータ2
1Rへの要求推力とリニアモータ21Lへの要求推力と
の合成力は、上記の要求推力Fと等しい。
【0019】ステージ部23への要求推力Fをリニアモ
ータ21R,21Lの各々への要求推力に配分する際の
比率は、ステージ部23の重量バランスに応じて予め定
められている。重量バランスとは、リニアモータ21
R,21Lの各々に加わる荷重の比に相当し、一般に静
的質量にのみ依存するものではない。さらに言えば、重
量バランスは、ステージ部23の重心位置23a(図1
(b))とリニアモータ21R,21Lの推力発生位置26
R,26Lとの距離A,Bの比に相当する。この場合、リ
ニアモータ21R,21Lに加わる荷重の比は「B:
A」となるため、リニアモータ21R,21Lの各々へ
の要求推力は「B:A」となるように配分される。
【0020】このように、制御回路11は、ステージ部
23への要求推力Fと、ステージ部23の重量バランス
とに基づいて、リニアモータ21R,21Lの各々への
要求推力を決定し、決定した要求推力に応じた指令信号
を生成し、これを上記の駆動回路12R,12Lに出力
する。ちなみに、制御回路11からの指令信号のうち、
リニアモータ21Rへの要求推力を表す指令信号は、駆
動回路12Rに入力される。同様に、リニアモータ21
Lへの要求推力を表す指令信号は、駆動回路12Lに入
力される。
【0021】駆動回路12R,12Lは、既に説明した
ように、スイッチ31がオン状態のとき、リニアモータ
21R,21Lへの要求推力を表す指令信号に基づい
て、推力の発生に必要な励磁電流IR,ILを生成し、対
応するリニアモータ21R,21Lの電機子(不図示)に
出力する。そして、リニアモータ21Rでは、駆動回路
12Rからの励磁電流IRに応じて実際に推力FRを発生
させ、リニアモータ21Lでは、駆動回路12Lからの
励磁電流ILに応じて実際に推力FLを発生させる。推力
R,FLの発生方向は、共にY方向である。推力FR,FL
の大きさは、駆動回路12R,12Lからの励磁電流
R,ILに比例している。
【0022】また、実際の推力FR,FLは、各々、制御
回路11で決定されたリニアモータ21R,21Lへの
要求推力に略一致している。このため、リニアモータ2
1R,21Lによる実際の合成推力FR+FLは、ステー
ジ部23を目標位置に移動させるために必要なモータ推
力(要求推力F)に略一致した大きさとなる。さらに、
実際の推力FR,FLのバランスは、ステージ部23の重
量バランス、つまり、リニアモータ21R,21Lに加
わる荷重の比(B:A)に略一致した最適なものとな
る。その結果、ステージ部23は、2つのリニアモータ
21R,21Lによる合成推力FR+FLに応じて、最適
な推力バランス(B:A)で、制御回路11の指令通り
に、1次元方向(Y方向)に並進する。
【0023】この状況下において、一方の駆動回路12
Rで生成されるリニアモータ21Rへの励磁電流I
Rと、他方の駆動回路12Lで生成されるリニアモータ
21Lへの励磁電流ILとのバランスは、上記した推力
R,FLのバランスと同様に、ステージ部23の重量バ
ランス、つまり、リニアモータ21R,21Lに加わる
荷重の比(B:A)に略一致した最適なものである(I
R:IL=B:A)。
【0024】ところで、第1実施形態のモータ駆動装置
10を構成する制御回路11は、リニアモータ21R,
21Lへの要求推力に応じた指令信号を駆動回路12
R,12Lに対して出力するだけでなく、駆動回路12
R,12Lの各々により生成される励磁電流IR,ILの上
限値の設定も行っている(設定部)。具体的に説明する
と、制御回路11は、ステージ部23の重量バランス、
つまり、リニアモータ21R,21Lに加わる荷重の比
(B:A)に基づいて、駆動回路12Rにより生成され
る励磁電流IRの上限値HRと、駆動回路12Lにより生
成される励磁電流ILの上限値HLとを各々設定する。
【0025】制御回路11において設定される上限値H
R,HLのバランスは、ステージ部23の重量バランス、
つまり、リニアモータ21R,21Lに加わる荷重の比
(B:A)に応じたものである(HR:HL=B:A)。
もちろん、上限値HR,HLは、共に、駆動回路12R,1
2Lの最大能力より小さい値に設定される。
【0026】そして制御回路11は、この設定内容のう
ち、駆動回路12R用の上限値HRを駆動回路12R内
のエラー検出回路36に出力して、駆動回路12L用の
上限値HLを駆動回路12L内のエラー検出回路36に
出力する。なお、駆動回路12R,12Lのエラー検出
回路36に出力される上限値HR,HLのバランスは、
R:HL=B:Aを満足している。
【0027】エラー検出回路36は、制御回路11から
上限値信号(上限値HR,HL)を入力すると共に、電流
検出回路35から電流検出信号を入力している。そし
て、駆動回路12R内のエラー検出回路36は、電流検
出信号に応じた励磁電流IRを上限値HRと大小比較す
る。同様に、駆動回路12L内のエラー検出回路36
は、電流検出信号に応じた励磁電流ILを上限値HLと大
小比較する。
【0028】この比較の結果、励磁電流IRが上限値HR
より小さい場合、駆動回路12R内のエラー検出回路3
6は、駆動回路12R内のスイッチ31をオン状態のま
ま保持する。同様に、励磁電流ILが上限値HLより小さ
い場合、駆動回路12L内のエラー検出回路13は、駆
動回路12Lのスイッチ31をオン状態のまま保持す
る。このとき、駆動回路12R,12Lの各々が生成す
る励磁電流IR,ILのバランスは、好適な状態に保たれ
ている(IR:IL≒B:A)。
【0029】しかし、比較の結果、励磁電流IRが上限
値HRを上回った場合、駆動回路12R内のエラー検出
回路36は、内部のスイッチ31をオフ状態に切り換え
る。同様に、励磁電流ILが上限値HLを上回った場合、
駆動回路12L内のエラー検出回路36は、内部のスイ
ッチ31をオフ状態に切り換える。通常、励磁電流IR,
Lは、ほぼ同じタイミングで上限値HR,HLを上回る。
したがって、駆動回路12R,12Lからリニアモータ
21R,21Lへの励磁電流IR,ILの供給が共に中断さ
れ、リニアモータ21R,21Lによる発生推力FR,FL
のバランスが最適な推力バランス(B:A)から許容限
度を超えて崩れるような事態を回避することができる。
【0030】励磁電流IR,ILがほぼ同じタイミングで
上限値HR,HLを上回る状況は、ステージ部23を加速
移動させるときや方向転換させるときのように、多くの
励磁電流IR,ILを必要とするときに起こる。また、位
置測定部(24R,24L,25)の誤動作や制御不能状態
に陥ったときにも起こりうる。第1実施形態では、励磁
電流IR,ILが各々に対して適切に設定された上限値
R,HLを上回ったときに、リニアモータ21R,21L
への励磁電流IR,ILの供給を適切に中断するため、リ
ニアモータ21R,21Lによる発生推力FR,FLのバラ
ンスの崩れが許容限度を超えることを回避することがで
き、結果として、リニアモータ21R,21Lのガイド
などの破損を防止できる。つまり、駆動対象のリニアモ
ータ21R,21Lを確実に保護できる。
【0031】(第2実施形態)本発明の第2実施形態は、
請求項1〜請求項3に対応する。第2実施形態のモータ
駆動装置40(図2)について詳細に説明する前に、こ
のモータ駆動装置40を組み込んだステージ装置50に
ついて、その全体構成を簡単に説明しておく。
【0032】ステージ装置50は、上述した第1実施形
態のステージ装置20のステージ部23の上に、補助モ
ータ51と補助ステージ部52とを設けたものである。
この補助ステージ52は、請求項における「第2のステ
ージ部」に相当する。補助ステージ部52は、補助モー
タ51を動力源として、ステージ部23の上で1次元方
向(X方向)に移動可能である。なお、補助ステージ部5
2がX方向に移動すると、そのX位置に応じてステージ
部23の重心位置23aも変化する。
【0033】また、ステージ装置50には、補助ステー
ジ部52のX位置を測定する位置測定部(53,54)が
設けられている。位置測定部(53,54)は、干渉計5
3と算出回路54とで構成され、算出回路54は、干渉
計53からの出力信号に基づいて補助ステージ部52の
X位置を算出する。
【0034】さらに、算出回路54は、算出結果(補助
ステージ部52のX位置)に基づいてステージ部23の
重心位置23aを算出し、この重心位置23aとリニア
モータ21R,21Lの推力発生位置26R,26Lとの
距離A,Bを算出する。この距離A,Bに関する情報は、
重量バランス情報としてモータ駆動装置40の制御回路
41に出力される。
【0035】さて、第2実施形態のモータ駆動装置40
は、上述した第1実施形態のモータ駆動装置10の制御
回路11に代えて、制御回路41を設けたものである。
このため、制御回路41の説明のみ行う。制御回路41
は、ステージ部23の現在位置情報と目標位置情報とに
基づいて、ステージ部23を目標位置に移動するための
要求推力Fを決定した後、この要求推力Fと、位置測定
部(53,54)からの重量バランス情報(B:A)とに
基づいて、リニアモータ21R,21Lの各々への要求
推力を決定し、決定した要求推力に応じた指令信号を駆
動回路12R,12Lに各々出力する。
【0036】その結果、駆動回路12R,12Lでは、
リニアモータ21R,21Lに対する励磁電流IR,I
Lが、ステージ部23の重量バランス(B:A)に応じ
た好適な比率で生成される(IR:IL≒B:A)。ま
た、制御回路41は、位置測定部(53,54)からの重
量バランス情報(B:A)に基づいて、駆動回路12R
により生成される励磁電流IRの上限値HRと、駆動回路
12Lにより生成される励磁電流ILの上限値HLとを各
々設定し、設定した上限値信号(上限値HR,HL)を駆
動回路12R,12Lに各々出力する(HR:HL=B:
A)。比較の結果、励磁電流IR,ILが上限値HR,HL
上回った場合の動作については、第1実施形態で既に説
明したので、ここでの繰り返し説明はしない。
【0037】以上のように、第2実施形態では、ステー
ジ部23の重心位置23aが変化した場合でも、この重
心位置23aの変化に応じて更新された上限値HR,HL
を励磁電流IR,ILが上回ったときに、リニアモータ2
1R,21Lへの励磁電流IR,ILの供給を中断すること
ができる。このため、リニアモータ21R,21Lによ
る発生推力FR,FLのバランスの崩れを回避することが
でき、結果として、リニアモータ21R,21Lのガイ
ドなどの破損を防止できる。つまり、駆動対象のリニア
モータ21R,21Lを確実に保護できる。以上にて第
2実施形態の説明を終える。
【0038】なお、上記した第1,第2実施形態のモー
タ駆動装置10,40では、励磁電流IR,ILが上限値H
R,HLを上回ったときに、リニアモータ21R,21Lへ
の励磁電流IR,ILの供給を中断する構成の駆動回路1
2R,12Lを説明したが、本発明はこれに限定されな
い。モータ駆動装置10,40の駆動回路12R,12L
に代えて、図3に示す駆動回路45を用いても良い。駆
動回路45は、駆動回路12R,12Lの構成要素のう
ち、スイッチ31とエラー検出回路36を削除し、か
つ、誤差増幅器33とドライバ回路34との間に、電流
制限回路46を設けたものである。
【0039】この場合、制御回路11,41は、駆動回
路45により生成される励磁電流(I RまたはIL)の上限
値(HRまたはHL)の代わりに、誤差増幅器33からの誤
差信号の上限値(HR’またはHL’)を生成し、これを駆
動回路45の電流制限回路46に出力する(HR’:
L’=B:A)。そして、電流制限回路46では、誤
差増幅器33からの誤差信号が上限値を超えないように
制限を掛ける。このため、駆動回路45により生成され
る励磁電流(IRまたはIL)も上限値を超えることがな
い。
【0040】なお、第1,第2実施形態の説明におい
て、励磁電流IR,ILがほぼ同じタイミングで上限値
R,HLを上回る場合を説明したが、励磁電流IR,IL
ほぼ同じタイミングで各上限値を上回らないことがあ
る。この場合、どちらか一方の励磁電流が上限値HR
たはHLを上回るときに、両方の励磁電流IR,ILを共に
中断することは言うまでもない。以上のことは、上限値
を励磁電流にではなくて誤差信号に設けた場合にも同様
に行われる。
【0041】このようにして、リニアモータ21R,2
1Lによる発生推力FR,FLのバランスの崩れが許容限
度を超えることを回避することができ、結果として、リ
ニアモータ21R,21Lが動かすステージのガイド部
などの破損を防止できる。つまり、駆動対象のリニアモ
ータ21R,21Lを確実に保護できる。また、上記し
た実施形態では、位置測定部(24R,24L,25)と位
置測定部(53,54)に干渉計24R,24L,53を用
いたが、これに代えてリニアスケールを用いることもで
きる。
【0042】さらに、上記した実施形態では、2つのリ
ニアモータを同時に駆動するモータ駆動装置を例に説明
したが、3つ以上のリニアモータを同時に駆動する装置
にも本発明を適用することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
各々の駆動アンプ(電流生成部)に設定されている励磁
電流の上限値に起因した推力バランスの崩れが許容限度
を超えることを回避でき、駆動対象のリニアモータの破
損を防止できるため、信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のモータ駆動装置10およびステ
ージ装置20の全体構成を示す図である。
【図2】第2実施形態のモータ駆動装置40およびステ
ージ装置50の全体構成を示す図である。
【図3】駆動回路(電流生成部)の別の構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
10,40 モータ駆動装置 11,41 制御回路 12R,12L,45 駆動回路 20,50 ステージ装置 21R,21L リニアモータ 22R,22L 可動子 23 ステージ部 23a 重心位置 24R,24L,53 干渉計 25,54 算出回路 26R,26L 推力発生位置 31 スイッチ 32 誤差検出器 33 誤差増幅器 34 ドライバ回路 35 電流検出回路 36 エラー検出回路 46 電流制限回路 51 補助モータ 52 補助ステージ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H540 AA10 BA05 BB07 BB08 EE08 EE19 FA14 FC02 GG01 5H572 AA20 BB07 DD09 DD10 EE03 EE09 GG01 GG04 HB09 HC07 JJ03 JJ28 KK10 LL33 LL43 LL50 MM04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 推力の発生方向が略平行な複数のリニア
    モータを同時に駆動するモータ駆動装置において、 前記推力の発生に必要な励磁電流を生成する電流生成部
    を複数有し、該複数の電流生成部の各々により生成され
    た各々の前記励磁電流を前記複数のリニアモータの各々
    に出力する出力部と、 前記複数のリニアモータの可動子に取り付けられたステ
    ージ部の重量バランスに基づいて、各々の前記励磁電流
    の上限値を各々設定する設定部とを備えたことを特徴と
    するモータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のモータ駆動装置におい
    て、 前記ステージ部の重量バランスを検出する検出部をさら
    に備え、 前記設定部は、前記検出部による検出結果に基づいて、
    各々の前記励磁電流の上限値を各々設定することを特徴
    とするモータ駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のモータ駆動装置におい
    て、 前記検出部は、前記ステージ部の上で移動可能な第2の
    ステージ部の位置に基づいて、前記重量バランスを検出
    することを特徴とするモータ駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005311157A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電子部品実装用装置の直動機構
JP2018200914A (ja) * 2017-05-25 2018-12-20 ヤマハ発動機株式会社 モーター動作決定方法、モーター動作決定プログラム、モーター動作決定装置

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