JP2003289079A - 薄膜トランジスタ装置の製造方法 - Google Patents
薄膜トランジスタ装置の製造方法Info
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Abstract
がり特性が良好であり、S値のばらつきが少ない薄膜ト
ランジスタ装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 基板20上にポリシリコン膜23を形成
する工程と、ポリシリコン膜23に水素をイオン化して
導入する工程と、ポリシリコン膜23の表面をオゾンで
酸化し、ポリシリコン膜23の表面にシリコン酸化膜2
5aを形成する工程と、シリコン酸化膜25aの上方に
ゲート電極を形成する工程と、ゲート電極をマスクとし
て、ポリシリコン膜23に不純物を導入して、一対の不
純物領域を形成する工程とを有する。
Description
を用いた液晶表示パネルやイメージセンサ等の薄膜トラ
ンジスタ装置の製造方法に関する。
or:以下、TFTという)は、液晶表示パネル、イメー
ジセンサ及び有機EL表示パネルなどに使用されてい
る。
された半導体膜と、半導体膜上に形成されたゲート絶縁
膜と、ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極とにより
構成される。
方法を示す図である。
に、下地絶縁膜11としてシリコン酸化膜又はシリコン
窒化膜を形成する。この下地絶縁膜11の上にアモルフ
ァスシリコン膜を形成し、このアモルファスシリコン膜
にレーザを照射してポリシリコン膜12を形成する。そ
の後、ポリシリコン膜12を島状にパターニングする。
12の上に、プラズマCVD装置を用いてシリコン酸化
膜を形成し、更にこの上に金属膜を形成する。
スト膜を形成し、このレジスト膜をマスクとして金属膜
及びシリコン酸化膜をパターニングしてゲート電極14
及びゲート絶縁膜13を形成する。
電極14をマスクとしてポリシリコン膜12にp型又は
n型不純物を注入して、一対の不純物領域(ソース/ド
レイン領域)12a、12bを形成する。
層の微細化が要求されており、それに伴ってゲート絶縁
膜の薄膜化が進んでいる。
絶縁膜をある程度よりも薄く形成すると、TFTの立ち
上がり特性(以下、S値(Swing Factor)という)が劣
化するという問題点がある。
り、縦軸にS値をとって、ゲート絶縁膜の厚さとS値の
ばらつきとの関係を調べた結果を示す図である。この図
2に示すように、ゲート絶縁膜がある厚さ以上の場合
は、ゲート絶縁膜が薄いほどS値が小さくなり、S値の
ばらつきも小さくなる。すなわち、TFTの立ち上がり
特性が良い。しかし、ゲート絶縁膜をある厚さ(図2で
は、10nm)よりも薄くすると、S値が大きくなり、
S値のばらつきも大きくなる。本願発明者らは、このよ
うな現象をポリシリコン膜と絶縁膜との界面における界
面準位や固定電荷の影響と考えている。
形成する他の方法として、ポリシリコン膜のオゾン酸化
がある。これは、オゾンガス雰囲気中にガラス基板をお
き、ポリシリコン膜の表面をオゾンで酸化することで、
ポリシリコン膜の表面に絶縁膜を形成する方法である。
この方法によれば、ポリシリコン膜と絶縁膜との界面に
おける界面準位や固定電荷の影響がない良質な絶縁膜を
得ることができる。
化では、約3時間の処理を行っても厚さが6nm程度し
か酸化膜が成長しないので、TFTのゲート絶縁膜に適
用することは難しい。
方法には以下に示す問題点がある。すなわち、アモルフ
ァスシリコン膜にレーザを照射して形成したポリシリコ
ン膜の表面には不純物が付着している。これらの不純物
がゲート絶縁膜形成後もポリシリコン膜とゲート絶縁膜
との間に存在していると、トランジスタ特性劣化の原因
となる。
前に、HF系の薬剤を用いてポリシリコン膜の表面をウ
ェットエッチングし、ポリシリコン膜の表面に付着した
不純物を除去している。
ッチングでは、エッチング量の制御が難しく、エッチン
グ量が足りずにポリシリコン膜の表面に不純物が残存す
る場合がある。
を薄膜化してもTFTの立ち上がり特性が良好であり、
S値のばらつきが少ない薄膜トランジスタ装置の製造方
法を提供することである。
面に付着した不純物を十分に除去することができて、特
性が良好な薄膜トランジスタ装置の製造方法を提供する
ことである。
薄膜トランジスタ装置の製造方法は、基板上に半導体膜
を形成する工程と、前記半導体膜に水素をイオン化して
導入する工程と、前記半導体膜の表面をオゾンで酸化
し、前記半導体膜の表面に酸化膜を形成する工程と、前
記酸化膜の上方にゲート電極を形成する工程と、前記ゲ
ート電極をマスクとして、前記半導体膜に導電性不純物
を導入して、一対の不純物領域を形成する工程とを有す
ることを特徴とする。
素を半導体膜に導入し、半導体原子と水素原子の結合を
形成する。この結合は、水素原子が小さいため、半導体
膜の表面から比較的奥まで形成される。次に、半導体膜
の表面をオゾンで酸化すると、オゾンにより半導体膜の
表面近傍にある半導体原子と水素原子の結合が切れ、半
導体原子が酸素原子と結合する。このようにして、半導
体膜との界面において界面準位や固定電荷の影響のない
酸化膜を比較的厚く形成できる。
装置の製造方法は、基板上に半導体膜を形成する工程
と、前記半導体膜に水素をイオン化して導入する工程
と、前記半導体膜の表面を酸化性溶液で酸化させ、前記
半導体膜の表面に酸化膜を形成する工程と、前記酸化膜
の上方にゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極
をマスクとして、前記半導体膜に導電性不純物を導入し
て、一対の不純物領域を形成する工程とを有することを
特徴とする。
る薄膜トランジスタ装置の製造方法と同様に、まず、イ
オン化した水素を半導体膜に導入し、半導体原子と水素
原子の結合を半導体膜の表面から比較的奥まで形成す
る。次に、半導体膜の表面を酸化性溶液で酸化すると、
酸化性溶液により半導体膜の表面近傍にある半導体原子
と水素原子の結合が切れ、半導体原子が酸素原子と結合
する。このようにして、半導体膜との界面において界面
準位や固定電荷の影響のない酸化膜を比較的厚く形成で
きる。
装置の製造方法は、基板上に半導体膜を形成する工程
と、前記半導体膜の表面をオゾンで酸化し、前記半導体
膜の表面に酸化膜を形成する工程と、前記酸化膜を除去
する工程と、前記半導体膜の上にゲート絶縁膜を形成す
る工程と、前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成す
る工程と、前記ゲート電極をマスクとし、前記半導体膜
に導電性不純物を導入して、一対の不純物領域を形成す
る工程とを有することを特徴とする。
をオゾンで酸化して、半導体膜の表面に酸化膜を形成す
る。このとき、半導体膜の表面近傍に存在する不純物が
酸化膜中に取り込まれる。次に、この酸化膜を除去す
る。これにより、半導体膜の表面近傍に存在していた不
純物を取り除くことができるので、半導体膜の表面は清
浄となる。次に、この半導体膜の上にゲート絶縁膜とし
て適した厚さのゲート絶縁膜を形成する。このようにし
て、半導体膜との界面に特性劣化の原因となる不純物の
ないゲート絶縁膜を形成できる。
て、添付の図面を参照して説明する。
の第1の実施の形態に係わる薄膜トランジスタ装置の製
造方法を工程順に示す断面図である。
性基板としてガラス基板20を用意する。このガラス基
板20の上に、シリコン酸化物(SiO2 )からなる下
地絶縁膜21をプラズマCVD法等により形成する。そ
の後、プラズマCVD法等により、下地絶縁膜21の上
にアモルファスシリコン膜22を約50nmの厚さに形
成する。
レーザをガラス基板20の上側全体に照射してシリコン
を結晶化し、アモルファスシリコン膜22をポリシリコ
ン膜23に変化させる。なお、アモルファスシリコン膜
をポリシリコン膜に変化させる方法はこの限りではな
く、アニ−ル装置やランプ加熱装置によりアモルファス
シリコン膜を熱処理してアモルファスシリコン膜をポリ
シリコン膜に変化させてもよい。
リコン膜23の所定の領域(TFT形成領域)上にレジ
スト膜24を形成する。
膜24をマスクとしてポリシリコン膜23をドライエッ
チングする。その後、レジスト膜24をプラズマアッシ
ング等により除去する。
入装置を用い、加速電圧が約10kV、ドーズ量が約1
×1015cm-2の条件で、水素原子をポリシリコン膜2
3に導入する。水素原子は小さいので、ポリシリコン膜
23の表面から比較的深い部分まで進入し、シリコン原
子と水素原子とが結合(以下、Si−H結合という)す
る。
リシリコン膜23に導入する方法に替えて、ポリシリコ
ン膜23の表面を水素プラズマに曝すことにより水素原
子をポリシリコン膜23に導入してもよい。
度が400℃の条件下のオゾンガス雰囲気中にガラス基
板20をおき、ポリシリコン膜23の表面をオゾン酸化
する。このとき、オゾンによりポリシリコン膜23の表
面近傍にあるSi−H結合が切れ、シリコン原子が酸素
原子と結合する。このようにして、ポリシリコン膜23
の表面に厚さが約12nmのシリコン酸化膜(Si
O2 )25aが形成される。
装置により温度が例えば450℃の条件下で熱処理を施
し、ポリシリコン膜23の中にある水素原子を脱離させ
る。これは、ポリシリコン膜23中に多量の水素が存在
すると、TFT特性の制御マージンが低下するためであ
る。但し、オゾン酸化時にポリシリコン膜23中の水素
を十分に脱離することができれば、この工程を省略して
もよい。
とすることにより、シリコン酸化膜25aの膜厚を厚く
できるとともに、ポリシリコン膜23中の水素の脱離を
促すという効果を得ることができる。このため、オゾン
酸化時の温度は400℃以上とすることが好ましい。但
し、オゾン酸化時の温度が600℃を超えると、ガラス
基板20が軟化するおそれがある。
パッタ法により、シリコン酸化膜25aの上にアルミニ
ウム膜等の金属膜を形成する。その後、フォトリソグラ
フィ法により金属膜をパターニングして、ゲート電極2
6を形成する。
酸化膜25aをパターニングして、所定の形状のゲート
絶縁膜25を形成する。
入装置を用い、ゲート電極26をマスクとして、加速電
圧が約10〜30kV、ドーズ量が約1×1013〜1×
10 15cm-2の条件で、n型又はp型の導電性不純物を
ポリシリコン膜23に導入して、ソース/ドレインとな
る高濃度不純物領域23a、23bを形成する。n型の
不純物領域を形成する場合にはPH3 ガスを用い、p型
の不純物領域を形成する場合にはB2 H6 ガスを用い
る。このとき、高濃度不純物領域23a、23bとチャ
ネル領域との間に不純物濃度が低い、いわゆるLDD
(Ligthly Doped Drain )領域を形成してもよい。
上側全体に照射して、ポリシリコン膜23に導入した導
電性不純物を活性化させる。
によりガラス基板20の上側全面に例えばシリコン酸化
物を堆積して層間絶縁膜27を形成する。
ソグラフィ法により、層間絶縁膜27の表面から高濃度
不純物領域23a、23bに到達するコンタクトホール
28a、28bを形成する。
板20の上側全面に金属膜を形成し、この金属膜をパタ
ーニングしてソース電極29a及びドレイン電極29b
を形成する。このようにして、薄膜トランジスタ装置が
完成する。
表面に水素を導入してから、ポリシリコン膜23の表面
をオゾン酸化して、シリコン酸化膜25aを形成してい
る。このため、ポリシリコン膜23との界面において界
面準位や固定電荷の影響がないシリコン酸化膜25aを
比較的厚く形成できる。
リコン酸化膜の厚さをとって、ポリシリコン膜のオゾン
酸化で得られるシリコン酸化膜の厚さを処理条件別に調
べた結果を示す図である。但し、試料1、4はオゾン酸
化時の温度が350℃、処理時間が30分であり、試料
2、5はオゾン酸化時の温度が350℃、処理時間が6
0分であり、試料3、6はオゾン酸化時の温度が350
℃、処理時間が120分である。また、試料1〜3は水
素ドーピングなしでオゾン酸化した試料であり、試料4
〜6は水素ドーピングしてからオゾン酸化した試料であ
る。
をドーピングしてからオゾン酸化した場合(試料4〜6
に該当)は、ポリシリコン膜に水素をドーピングしてい
ない場合(試料1〜3に該当)に比べて、ポリシリコン
膜の表面に厚い酸化膜を得られることが分かる。この例
ではオゾン酸化時の温度を350℃としているが、前述
の如くオゾン酸化時の温度を400℃以上とすることに
より、10nm以上のシリコン酸化膜を形成することが
できる。
すると厚い酸化膜を得られることが分かる。さらに、ポ
リシリコン膜の表面に導入した水素のドーズ量やガラス
基板温度によっても、得られる酸化膜の厚さは変わる。
よらず均一な酸化レートで酸化対象物を酸化するので、
複数の面方位が混じっているポリシリコン膜の表面を均
等に酸化し、平坦な表面を持つシリコン酸化膜が形成さ
れる。
要があるときは、イオン注入装置を用いてポリシリコン
膜全体に微量のB(ボロン)又はP(リン)等の不純物
を導入する。このしきい値電圧調整用不純物導入工程
で、水素で希釈したB2 H6 ガス又はPH3 ガスを用い
て、導電性不純物と同時に水素をポリシリコン膜に導入
してもよい。これにより、工程数を増加させることな
く、ポリシリコン膜の表面近傍に前述のようなSi−H
結合を形成できる。
きに、上述のようにオゾンガス雰囲気中にガラス基板を
おくのではなく、酸化性溶液中にガラス基板を浸しても
よい。この場合、酸化性溶液として熱硝酸又はオゾン水
を用い、この溶液の中にガラス基板を浸す。このとき、
酸化性溶液とポリシリコン膜の表面との間で酸化反応が
行われ、ポリシリコン膜にゲート絶縁膜となる酸化膜を
形成する。
の実施の形態について説明する。本実施の形態は、ポリ
シリコン膜の表面をオゾン酸化して形成したシリコン酸
化膜がゲート絶縁膜として適した膜厚に達しない場合に
適用する。
係わる薄膜トランジスタ装置の製造方法を工程順に示す
断面図である。
性基板としてガラス基板30を用意する。このガラス基
板30の上に、シリコン酸化物(SiO2 )からなる下
地絶縁膜31をプラズマCVD法等により形成する。そ
の後、下地絶縁膜31の上にプラズマCVD法等により
アモルファスシリコン膜32を約50nmの厚さに形成
する。
レーザをガラス基板30の上側全体に照射してシリコン
を結晶化し、アモルファスシリコン膜32をポリシリコ
ン膜33に変化させる。なお、アモルファスシリコン膜
をポリシリコン膜に変化させる方法はこの限りではな
く、アニ−ル装置やランプ加熱装置により処理し変化さ
せてもよい。
リコン膜33の所定の領域(TFT形成領域)上にレジ
スト膜34を形成する。
膜34をマスクとしてポリシリコン膜33をドライエッ
チングする。その後、レジスト膜34をプラズマアッシ
ング等により除去する。
入装置を用い、加速電圧が約10kV、ドーズ量が約1
×1015cm-2の条件で、水素原子をポリシリコン膜3
3の表面に導入する。
度が400℃の条件下のオゾンガス雰囲気中にガラス基
板30をおき、ポリシリコン膜33の表面をオゾン酸化
して、第1の酸化膜(SiO2 )35aを形成する。
マCVD装置を用いて、第1の酸化膜35aの上に第2
の酸化膜(SiO2 )35bを形成する。このようにし
て、第1の酸化膜35aと第2の酸化膜35bとを積層
してなる酸化膜層をゲート絶縁膜として適した厚さにす
る。
して第1の酸化膜35aを形成する工程からプラズマC
VD装置を用いて第2の酸化膜35bを形成する工程ま
での間は、ガラス基板30を大気に曝さないように連続
したチャンバで行うことが必要である。その後の工程は
第1の実施の形態と同様であるので、ここでは説明を省
略する。
表面に水素を導入してからポリシリコン膜33の表面を
オゾン酸化して、第1の酸化膜35aを形成する。その
後、プラズマCVD装置により、第1の酸化膜35aの
上に第2の酸化膜35bを続けて形成する。このため、
ポリシリコン膜33との界面に界面準位や固定電荷の影
響がない酸化膜層を、TFTのゲート絶縁膜として適し
た厚さに形成できる。
うなポリシリコン膜のオゾン酸化とその後のプラズマC
VD法とで形成したゲート絶縁膜と、従来のようにプラ
ズマCVD法のみで形成したゲート絶縁膜とをそれぞれ
TFTに適用し、TFTの特性を調べた結果を示した図
である。
にドレイン電流をとって、TFTの電流−電圧特性を調
べた結果を示した図である。図10に示すように、本実
施の形態で形成したゲート絶縁膜をTFTに適用した場
合は、プラズマCVD法のみで形成したゲート絶縁膜を
適用した場合に比べて、ドレイン電流のオフからオンへ
の立ち上がりが急峻になり、TFTの立ち上がり特性が
良いことが分かる。
り、縦軸にゲートリーク電流の電流密度をとって、ゲー
ト絶縁膜の耐性を調べた結果である。図11に示すよう
に、ゲートにかかる電界が約6×106 V/cmより大
きくなっても、本実施の形態で形成したゲート絶縁膜を
TFTに適用した場合は、プラズマCVD法のみで形成
したゲート絶縁膜を適用した場合に比べて、ゲートリー
ク電流が少なく抑えられ、ゲート絶縁膜の耐性が向上す
ることが分かる。
物(SiO2 )に限定するものではなく、例えばタンタ
ルオキサイド(Ta2 O5 )やアルミナ(Al2 O3 )
などのようにシリコン酸化物(SiO2 )以外の酸化物
で形成してもよく、また、これらの酸化物を複数積層さ
せた構成にしてもよい。さらに、第2の酸化膜はプラズ
マCVD法以外の方法で形成してもよい。例えば、熱C
VD法により第2の酸化膜を形成することもできる。
の実施の形態について説明する。
態に係わる薄膜トランジスタ装置の製造方法を工程順に
示す断面図である。
縁性基板としてガラス基板40を用意する。このガラス
基板40の上に、シリコン酸化物(SiO2 )からなる
下地絶縁膜41をプラズマCVD法等により形成する。
その後、下地絶縁膜41の上にプラズマCVD法等によ
りアモルファスシリコン膜42を約50nmの厚さに形
成する。
マレーザをガラス基板40の上側全体に照射してシリコ
ンを結晶化し、アモルファスシリコン膜42をポリシリ
コン膜43に変化させる。なお、アモルファスシリコン
膜をポリシリコン膜に変化させる方法はこの限りではな
く、アニ−ル装置やランプ加熱装置により処理し変化さ
せてもよい。
リコン膜43の所定の領域(TFT形成領域)上にレジ
スト膜44を形成する。
ト膜44をマスクとしてポリシリコン膜43をドライエ
ッチングする。その後、レジスト膜44をプラズマアッ
シング等により除去する。
温度が400℃の条件下のオゾンガス雰囲気中にガラス
基板40をおき、ポリシリコン膜43の表面をオゾン酸
化して、ポリシリコン膜43の表面にシリコン酸化膜4
5を形成する。このとき、ポリシリコン膜43の表面近
傍に存在する不純物がシリコン酸化膜45中に取り込ま
れる。
の薬剤を用いてシリコン酸化膜45をウェットエッチン
グし、シリコン酸化膜45を除去する。このようにし
て、ポリシリコン膜43の表面近傍に存在していた不純
物を取り除くことができ、ポリシリコン膜43の表面は
清浄となる。
マCVD法等を用いて、ポリシリコン膜43の上にゲー
ト絶縁膜となる絶縁膜46を形成する。
からポリシリコン膜43の上に絶縁膜46を形成する工
程までの間は、ガラス基板40を大気に曝さないように
行うことが必要である。その後の工程は第1の実施の形
態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
表面をオゾン酸化するので、ポリシリコン膜43表面近
傍の不純物がシリコン酸化膜45に取り込まれる。その
後、このシリコン酸化膜45を除去してから、ポリシリ
コン膜43の上にプラズマCVD法等を用いて絶縁膜4
6を形成する。このため、ポリシリコン膜43との界面
において界面準位や固定電荷の影響がない絶縁膜46
を、ゲート絶縁膜として適した厚さで形成できる。
(SiO2 )や例えばタンタルオキサイド(Ta
2 O5 )やアルミナ(Al2 O3 )などのようにシリコ
ン酸化物(SiO2 )以外の酸化物で形成してもよく、
また、これらの酸化物からなる酸化膜を複数積層させた
構成にしてもよい。さらに、絶縁膜46の形成方法はプ
ラズマCVD法に限定するものではなく、例えば熱CV
D法のように他の形成方法を用いてもよい。
酸化する前に、ポリシリコン膜43に水素を導入しても
よい。
ルの構成を示すブロック図である。但し、以下の例では
XGA(1024×768ピクセル)モードの液晶表示
パネルについて説明する。
データドライバ102、ゲートドライバ103及び表示
部104により構成されている。この液晶表示パネルに
は、コンピュータ等の外部装置(図示せず)から表示信
号RGB(R(赤)信号、G(緑)信号及びB(青)信
号)、水平同期信号Hsync及び垂直同期信号Vsync等の
信号が供給され、電源(図示せず)から高電VH 、低電
圧VL (及び接地電位Vgnd が供給される。
(1024×RGB)個、垂直方向に768個の画素
(サブピクセル)が配置されている。一つの画素は、n
型TFT105と、このn型TFT105のソース電極
に接続された表示セル106及び蓄積容量107とによ
り構成される。表示セル106は、一対の電極と、それ
らの電極間の液晶と、この一対の電極の上方及び下方に
それぞれ配置された偏光板とにより構成される。
る3072本のデータバスライン108と、水平方向に
延びる768本のゲートバスライン109とが設けられ
ている。水平方向に並ぶ画素の各TFT105のゲート
電極は同一のゲートバスライン109に接続され、垂直
方向に並ぶ画素の各TFT105のドレイン電極は同一
のデータバスライン108に接続されている。
び垂直同期信号Vsyncを入力し、1水平同期期間の開始
時にアクティブになるデータスタート信号DSI と、1水
平同期期間を一定の間隔に分割するデータクロックDCLK
と、1垂直同期期間の開始時にアクティブになるデータ
スタート信号GSI と、垂直同期期間を一定の間隔に分割
するデータクロックGCLKとを出力する。
内にデータクロックDCLKに同期したタイミングで、表示
部104の3072本のデータバスライン108にR信
号、G信号及びB信号を順番に出力する。
内にデータクロックGCLKに同期したタイミングで、表示
部104の768本のゲートバスライン109に走査信
号を順番に出力する。
スライン109に走査信号が供給されるとオンとなる。
このとき、データバスライン108に表示信号RGB
(R信号、G信号及びB信号のいずれか1つ)が供給さ
れると、表示セル106及び蓄積容量107に表示信号
RGBが書き込まれる。表示セル106では、書き込ま
れた表示信号RGBにより液晶分子の傾きが変化し、そ
の結果表示セル106の光透過率が変化する。各画素毎
に表示セル106の光透過率を制御することによって、
所望の画像が表示される。
素内のTFTはn型である。また、制御回路101、デ
ータドライバ102及びゲートドライバ103はp型T
FT及びn型TFTにより構成されている。
る断面図、図16は表示部におけるTFT基板の平面図
である。なお、実際には各画素毎に、図14に示す蓄積
容量107が形成されているが、ここではその図示及び
説明を省略する。
示すように、相互に対向して配置されたTFT基板12
0及びCF基板150と、これらのTFT基板120及
びCF基板150の間に封入された液晶180とにより
構成されている。
縁性基板)121と、ガラス基板121上に形成された
データバスライン108、ゲートバスライン109、T
FT105及び画素電極129等により構成されてい
る。図16に示すように、ゲートバスライン109の一
部がTFT105のゲート電極となっており、TFTの
ソース電極127aは画素電極129に接続され、ドレ
イン電極127bはデータバスライン108に接続され
ている。また、画素電極129の上には配向膜131が
形成されている。
外側には、制御回路101、データドライバ102及び
ゲートバスドライバ103(駆動回路)を構成するn型
TFT、p型TFT及び配線等が形成されている。
明絶縁性基板)151と、このガラス基板151上に形
成されたブラックマトリックス152、カラーフィルタ
153及びコモン電極154とにより構成されている。
ブラックマトリックス152は画素間の領域及びTFT
形成領域を覆うように形成されている。また、各画素毎
に、赤色、緑色及び青色のいずれか1色のカラーフィル
タ153が形成されている。本例では、カラーフィルタ
153の上にコモン電極が形成されており、このコモン
電極154の表面は配向膜155により覆われている。
50は、配向膜131、155が形成された面を相互に
対向させて配置される。
面図、図18は図17のI −I 線による断面図である。
この図17、図18を参照して、TFT基板120の構
成を更に詳細に説明する。但し、図17、図18では配
向膜131の図示を省略している。
22が形成されている。この下地絶縁膜122の所定の
領域上には、TFT105の動作層であるポリシリコン
膜123が形成されている。
5のソース/ドレインである一対の不純物領域123
a、123bがチャネル領域を挟んで形成されている。
はゲート絶縁膜124が形成されており、このゲート絶
縁膜124の上にはゲート電極125(ゲートバスライ
ン109)が形成されている。
(ゲートバスライン109)の上には第1の層間絶縁膜
126が形成されている。この第1の層間絶縁膜126
の上にはソース電極127a、ドレイン電極127b及
びデータバスライン108が形成されている。ソース電
極127aは、第1の層間絶縁膜126に設けられたコ
ンタクトホール126aを介して不純物領域123aに
電気的に接続されている。
ン109、ソース電極127a及びドレイン電極127
bの上には第2の層間絶縁膜128が形成されており、
第2の層間絶縁膜128の上にはITO(Indium−Tin
Oxide )等の透明導電体からなる画素電極129が形成
されている。画素電極129は、第2の層間絶縁膜12
8に設けられたコンタクトホール128aを介してソー
ス電極127aに電気的に接続されている。
FTが用いられている。これらのTFTを製造する際
に、上述の第1〜第3実施の形態で示した方法を適用す
ることにより、特性が良好なTFTを形成できる。
トランジスタ装置、例えば、有機EL表示パネルやイメ
ージセンサ等に適用することもできる。
程と、前記半導体膜に水素をイオン化して導入する工程
と、前記半導体膜の表面をオゾンで酸化し、前記半導体
膜の表面に酸化膜を形成する工程と、前記酸化膜の上方
にゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極をマス
クとして、前記半導体膜に導電性不純物を導入して、一
対の不純物領域を形成する工程とを有することを特徴と
する薄膜トランジスタ装置の製造方法。
する工程を有し、該絶縁膜の上に前記ゲート電極を形成
することを特徴とする付記1に記載の薄膜トランジスタ
装置の製造方法。
0℃の温度で形成することを特徴とする付記1に記載の
薄膜トランジスタ装置の製造方法。
して導入する工程において、導電性不純物を含むガスを
水素ガスで希釈して用いることを特徴とする付記1又は
2に記載の薄膜トランジスタ装置の製造方法。
程と前記ゲート電極を形成する工程との間に、前記半導
体膜から水素を脱離する工程を有することを特徴とする
付記1に記載の薄膜トランジスタ装置の製造方法。
程と、前記半導体膜に水素をイオン化して導入する工程
と、前記半導体膜の表面を酸化性溶液で酸化し、前記半
導体膜の表面に酸化膜を形成する工程と、前記酸化膜の
上方にゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極を
マスクとして、前記半導体膜に導電性不純物を導入し
て、一対の不純物領域を形成する工程とを有することを
特徴とする薄膜トランジスタ装置の製造方法。
して導入する工程において、導電性不純物を含むガスを
水素ガスで希釈して用いることを特徴とする付記6に記
載の薄膜トランジスタ装置の製造方法。
程と、前記半導体膜の表面をオゾンで酸化し、前記半導
体膜の表面に酸化膜を形成する工程と、前記酸化膜を除
去する工程と、前記半導体膜の上にゲート絶縁膜を形成
する工程と、前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成
する工程と、前記ゲート電極をマスクとし、前記半導体
膜に導電性不純物を導入して、一対の不純物領域を形成
する工程とを有することを特徴とする薄膜トランジスタ
装置の製造方法。
0℃の温度で形成することを特徴とする付記8に記載の
薄膜トランジスタ装置の製造方法。
を用いて除去することを特徴とする付記8に記載の薄膜
トランジスタ装置の製造方法。
ンジスタ装置の製造方法によれば、半導体膜の表面に水
素を導入した後、半導体膜の表面をオゾン酸化するの
で、半導体膜と酸化膜との界面において界面準位や固定
電荷の影響がない酸化膜を比較的厚く形成できる。この
結果、酸化膜を薄膜化してもTFTの立ち上がり特性が
良好で、S値がばらつきが少ない薄膜トランジスタを製
造することができる。
の製造方法によれば、まず、半導体膜の表面をオゾン酸
化して、半導体膜の表面に酸化膜を形成する。このと
き、半導体膜の表面近傍に存在する不純物が酸化膜中に
取り込まれる。次に、この酸化膜を除去して、半導体膜
の上に絶縁膜を形成するので、半導体膜との界面におい
て界面準位や固定電荷の影響のないゲート絶縁膜を、ゲ
ート絶縁膜として適した厚さで形成できる。この結果、
半導体膜の半導体膜の表面近傍に存在する不純物を除去
することができて、特性が良好な薄膜トランジスタを製
造することができる。
法を示す図である。
係を調べた結果を示す図である。
に係わる薄膜トランジスタ装置の製造方法を示す断面図
(その1)である。
に係わる薄膜トランジスタ装置の製造方法を示す断面図
(その2)である。
に係わる薄膜トランジスタ装置の製造方法を示す断面図
(その3)である。
に係わる薄膜トランジスタ装置の製造方法を示す断面図
(その4)である。
るシリコン酸化膜の厚さを処理条件別に調べた結果を示
す図である。
に係わる薄膜トランジスタ装置の製造方法を示す断面図
(その1)である。
に係わる薄膜トランジスタ装置の製造方法を示す断面図
(その2)である。
結果を示す図である。
を示す図である。
の形態に係わる薄膜トランジスタ装置の製造方法を示す
断面図(その1)である。
の形態に係わる薄膜トランジスタ装置の製造方法を示す
断面図(その2)である。
ック図である。
断面図である。
TFT基板の平面図である。
ある。
ある。
板、 11、21、31、41、122…下地絶縁膜、 12、23、33、43、123…ポリシリコン膜、 12a、12b、123a、123b…不純物領域、 13、25、124…ゲート絶縁膜、 14、26、125…ゲート電極、 22、32、42…アモルファスシリコン膜、 23a、23b…高濃度不純物領域、 24、34、44…レジスト膜、 25a、45…シリコン酸化膜、 27…層間絶縁膜、 28a、28b、126a、128a…コンタクトホー
ル、 29a、127a…ソース電極、 29b、127b…ドレイン電極、 35a…第1の酸化膜、 35b…第2の酸化膜、 46…絶縁膜、 101…制御回路、 102…データドライバ、 103…ゲートドライバ、 104…表示部、 105…TFT、 106…表示セル、 107…蓄積容量、 108…データバスライン、 109…ゲートバスライン、 120…TFT基板、 126…第1の層間絶縁膜、 128…第2の層間絶縁膜、 129…画素電極、 131、155…配向膜、 150…CF基板、 152…ブラックマトリックス、 153…カラーフィルタ、 154…コモン電極、 180…液晶。
Claims (5)
- 【請求項1】 基板上に半導体膜を形成する工程と、 前記半導体膜に水素をイオン化して導入する工程と、 前記半導体膜の表面をオゾンで酸化し、前記半導体膜の
表面に酸化膜を形成する工程と、 前記酸化膜の上方にゲート電極を形成する工程と、 前記ゲート電極をマスクとして、前記半導体膜に導電性
不純物を導入して、一対の不純物領域を形成する工程と
を有することを特徴とする薄膜トランジスタ装置の製造
方法。 - 【請求項2】 前記酸化膜の上に絶縁膜を形成する工程
を有し、該絶縁膜の上に前記ゲート電極を形成すること
を特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタ装置の
製造方法。 - 【請求項3】 前記半導体膜に水素をイオン化して導入
する工程において、導電性不純物を含むガスを水素ガス
で希釈して用いることを特徴とする請求項1又は2に記
載の薄膜トランジスタ装置の製造方法。 - 【請求項4】 基板上に半導体膜を形成する工程と、 前記半導体膜に水素をイオン化して導入する工程と、 前記半導体膜の表面を酸化性溶液で酸化させ、前記半導
体膜の表面に酸化膜を形成する工程と、 前記酸化膜の上方にゲート電極を形成する工程と、 前記ゲート電極をマスクとして、前記半導体膜に導電性
不純物を導入して、一対の不純物領域を形成する工程と
を有することを特徴とする薄膜トランジスタ装置の製造
方法。 - 【請求項5】 基板上に半導体膜を形成する工程と、 前記半導体膜の表面をオゾンで酸化し、前記半導体膜の
表面に酸化膜を形成する工程と、 前記酸化膜を除去する工程と、 前記半導体膜の上にゲート絶縁膜を形成する工程と、 前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成する工程と、 前記ゲート電極をマスクとし、前記半導体膜に導電性不
純物を導入して、一対の不純物領域を形成する工程とを
有することを特徴とする薄膜トランジスタ装置の製造方
法。
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---|---|---|---|---|
US7692194B2 (en) | 2007-01-26 | 2010-04-06 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device |
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US8253252B2 (en) | 2007-03-23 | 2012-08-28 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device and manufacturing method thereof |
US8581260B2 (en) | 2007-02-22 | 2013-11-12 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device including a memory |
JP2014220364A (ja) * | 2013-05-08 | 2014-11-20 | 株式会社豊田自動織機 | 半導体基板の製造方法 |
-
2002
- 2002-03-28 JP JP2002092358A patent/JP4104888B2/ja not_active Expired - Fee Related
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