JP2003288666A - 路車間通信システム - Google Patents

路車間通信システム

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JP2003288666A
JP2003288666A JP2002089179A JP2002089179A JP2003288666A JP 2003288666 A JP2003288666 A JP 2003288666A JP 2002089179 A JP2002089179 A JP 2002089179A JP 2002089179 A JP2002089179 A JP 2002089179A JP 2003288666 A JP2003288666 A JP 2003288666A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置コストが安く、信頼性良く簡易に周波数
情報を提供できる路車間通信システムを提供すること。 【解決手段】 車両との間で情報通信を行う、少なくと
も1つの路車間通信用基地局1a〜1dと、路車間通信
基地局の設置位置情報および周波数情報を提供する電波
式レーンマーカ3,4を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送受信で周波数お
よび位相の異なる電波式レーンマーカを複数道路に設置
し、位相の組み合わせにより、路車間通信基地局の周波
数情報を車両の搭載する車載器に提供する路車間通信シ
ステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来車両が自車の位置情報を検出する手
段として、白線検出、GPSなどが開発されている。し
かし、これらは天候や周囲環境状況により使用が制限さ
れるとともに、車両走行支援システムのための基点位置
情報を満足する位置検出精度向上も難しい。また、磁気
ネイルにより位置情報を得ることが試みられているが、
磁気ネイルはS極、N極の2値しか構成できないため道
路に敷設して位置情報以外の情報を提供することが難し
い。
【0003】また、車両との情報通信を行うITS専用
狭域通信(DSRC)システムでは、周辺への影響等の
関係で通信ゾーンを制限するとともに各通信ゾーンごと
に異なった周波数を割り当てて隣接干渉を防止する。こ
のため高速で走行する車両の車載器に、通信ゾーンの周
波数情報を提供するとともに、車両走行支援システムの
ための基点位置情報を提供する必要があり、そのために
専用の基点路車間通信装置を設ける等のシステムがある
が、設置コストが高く、環境等による無線の電波伝搬状
況が変動することにより高い通信品質を保証できない等
の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、前記
のような従来の問題点を解決し、設置コストが安く、信
頼性良く簡易に周波数情報を提供できる路車間通信シス
テムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の路車間通信システムは別々な反射位相を持
った電波式レーンマーカを道路に複数敷設して、路車間
通信装置の周波数情報を車両に搭載した車載器に提供す
ることを可能とするものである。すなわち、請求項1に
記載の発明は、車両との間で情報通信を行う、少なくと
も1つの路車間通信用基地局と、前記路車間通信基地局
の設置位置情報および周波数情報を提供する電波式レー
ンマーカを備えたことを特徴とする。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、電波式レーンマーカは、車両に備えた送信電磁波を
発生する送信部からの電磁波を受信する受信アンテナ
と、該受信アンテナによって受信した送信電磁波を整数
倍にする周波数変換部と、該周波数変換部で変換した周
波数の反射電磁波を送信する送信アンテナを備えている
ことを特徴とする。請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2において、電波式レーンマーカは、車両からの送
信電磁波の位相に対して整数倍に周波数変換した反射電
磁波の位相を同じもしくは異なった位相とした電磁波を
送信可能に、路車間通信基地局を設ける通信ゾーン近傍
の道路に複数設置していることを特徴とする。
【0007】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれかにおいて、路車間通信基地局が複数設けら
れて、連続通信システムが構成されていることを特徴と
する。請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のい
ずれかにおいて、電波式レーンマーカは、周波数変換部
で変換する周波数を2逓倍としていることを特徴とす
る。請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいず
れかにおいて、路車間通信は、高度道路交通システム用
である5.8GHz専用狭域通信であることを特徴とす
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付図面
を参照して説明する。路車間通信システムは、高速道路
をはじめとする主要道路を走行する車両に走行支援のた
めの情報等を提供する路車間通信においては、通信ゾー
ンを制限し、電波漏洩による他システムへの影響を低減
しているため、高速で走行している車両に対して情報通
信を行うために通信を確立するための手続きを簡素化す
る必要がある。その1つとして周波数の選局時間を低減
するため、前もって車載器に通信ゾーンの周波数情報を
信頼性良く確実に提供する簡易で手段が望ましい。
【0009】図1は本実施の形態に係る第1の路車間通
信システムを示す構成例で、この路車間通信システムは
4つの路車間通信基地局で構成されている。すなわち、
1a,1b,1c,1dは路車間通信基地局であり、送
受信アンテナ、無線部、制御部で構成されている。2
a,2b,2c,2dは基地局が形成する通信ゾーンで
あり、車線幅×数十mの範囲である。3,4は逓倍反射
型電波レーンマーカであり、該レーンマーカ3と4は反
射電磁波の位相が異なっている。5はレーンマーカを敷
設する道路である。
【0010】図2は本実施の形態に係る第2の路車間通
信システムを示す構成例で、この路車間通信システムは
10つの路車間通信基地局で構成されている。1a〜1
Jは路車間通信基地局であり、送受信アンテナ、無線
部、制御部で構成されている。2a〜2Jは基地局が形
成する通信ゾーンであり、車線幅×数十mの範囲であ
る。3,4は逓倍反射型電波レーンマーカであり、該レ
ーンマーカ3と4は反射電磁波の位相が異なっている。
5はレーンマーカを敷設する道路である。
【0011】図3は逓倍反射型電波式レーンマーカシス
テムの概略構成図である。3,4は電波式レーンマーカ
であり、受信アンテナ7、送信アンテナ8、受信部9、
周波数変換/位相変換部10を具えている。11は車両
側のレーンマーカ検出センサであり、受信アンテナ1
2、送信アンテナ13、送信部14、受信部15、位置
検出、位相検出処理用のMPU16を具えている。
【0012】図4は電波式レーンマーカ6の構成部の周
波数変換/位相変換部10の動作説明図である。17は
車両側のレーンマーカ検出センサ11からの送信電磁波
の波形で、周波数はたとえば240KHzであり、18
はその送信電磁波を周波数変換し、位相を送信電磁波と
同一とした電波式レーンマーカ3,4の送信電磁波信号
であり、19は位相を送信電磁波と比較して90°遅延
した電波式レーンマーカ3,4の送信電磁波信号、20
は位相を送信電磁波と比較して180°遅延した電波式
レーンマーカ3,4の送信電磁波信号であり、21は位
相を送信電磁波と比較して270°遅延した電波式レー
ンマーカ3,4の送信電磁波信号である。
【0013】図1に示す路車間通信基地局4局での路車
間通信システムを以下に説明する。路車間通信基地局1
a〜1dにより構成する通信ゾーン2a〜2dは各々隣
り合った通信ゾーンが図に示すごとくわずかに重なり合
う構成とし、各通信ゾーンには干渉を防止するため別々
な周波数を割り当てる。たとえば、1aにはf1の周波
数を、1bにはf2を、1cにはf3を、1dにはf4
を割当て車載器との間で情報通信を行う。車載器が通信
ゾーン内に入るとまず通信可能な周波数を選ぶ処理を行
い、その後に同期確立を行い路車間通信基地局とで通信
接続処理手続きを行った後情報を受信、送信を行う。
【0014】このとき、各通信ゾーンでの通信を可能と
する周波数を選ぶ処理時間を短縮しないと数十mの通信
ゾーンでは必要な情報を受けることが出来なくなる。た
とえば、通信ゾーン13mを100km/hの速度で走
行する車両では、1秒間に約28m移動する。周波数を
選ぶ処理時間がたとえば50msecとすると移動距離は
約1.4mとなり約1割情報伝送量が少なくなる。この
周波数選曲処理時間を少なくする手段として、道路上に
反射位相の異なる逓倍反射型電波式レーンマーカ3,4
を各通信ゾーンの手前に敷設し、その組合せ方に周波数
情報を持たせ各通信ゾーン進入前に車載器に周波数情報
を提供することにより周波数選曲処理が不要で、周波数
の切替のみの処理で周波数の確定、通信接続処理が達成
できる。
【0015】この処理により周波数の確定時間は約数m
sec以下が可能となり、情報伝送量への影響が少なくな
る。反射位相の異なる逓倍反射型電波式レーンマーカ
3,4の組み合せとしては、電波式レーンマーカ3(○
印)は、レーンマーカ検出センサ11からの送信電磁波
17に対して180°位相遅延した電磁波を反射するタ
イプで、図4の20とし、電波式レーンマーカ4(●印)
は、レーンマーカ検出部からの送信電磁波に対し270
°位相遅延した電磁波を反射するタイプで、図4の21
とする。通信ゾーン2aの手前には電波式レーンマーカ
3を車両走行方向に約1mの間隔で2個敷設して周波数
情報f1とするとともに走行支援システムの基点位置情
報を約1mの精度で提供する。
【0016】通信ゾーン2bの手前には車両走行方向に
電波式レーンマーカ4を1個と電波式レーンマーカ3を
1個、順次約1mの間隔で敷設し周波数情報f2とす
る。通信ゾーン2cの手前には車両走行方向に電波式レ
ーンマーカ3を1個と電波式レーンマーカ4を1個、順
次約1mの間隔で敷設し周波数情報f3とする。通信ゾ
ーン2dの手前には車両走行方向に電波式レーンマーカ
4を2個を約1mの間隔で順次敷設し周波数情報f4と
する。レーンマーカ検出センサ11を搭載した車両が本
レーンマーカ上を走行することにより各通信ゾーンの周
波数情報を取得でき、車載器の受信電磁波電力が所定の
電力以下になった時点で次ゾーンの周波数に切り替え処
理を行い、周波数の確定処理時間を短縮が可能となる。
【0017】図2は10局構成の路車間通信システムで
あり、各通信ゾーン4a〜4jの周波数割当ては周波数
の有効利用の観点で最初の通信ゾーンのみf1とし、そ
れ以降の通信ゾーンはf2とf3を交互に割り当てた構
成例である。
【0018】図4の電波式レーンマーカ検出センサ11
からの送信電磁波17に対して180°位相遅延した電
磁波20を反射する電波式レーンマーカと270°位相
遅延した電磁波21を反射する電波式レーンマーカによ
り通信ゾーンの周波数情報を提供することにより、同位
相の電磁波18を反射する電波式レーンマーカと90°
位相遅延した電磁波19を反射する電波式レーンマーカ
は、たとえば、高度道路交通システム(ITS)の車線
逸脱防止サービス、車線保持サービス等のために走行車
両の車線上の位置情報を提供するレーンマーカシステム
として使用することが可能となる。
【0019】図3は逓倍反射型電波式レーンマーカシス
テムの概略構成図であり、レーンマーカ検出センサ11
からの送信電磁波17に対して位相遅延した反射電磁波
を生成する周波数変換/位相変換部10では、コンデン
サの容量値を所定な値に各々設定するのみで各反射位相
を持った電波式レーンマーカ3,4が簡易に実現出来
る。また、電波式レーンマーカ3,4からの反射電磁波
はレーンマーカ検出センサ11の位置検出、位相検出処
理用MPU16で位相検出し、位相組合せを識別車載器
に周波数情報を提供する。
【0020】なお、本実施の形態で説明した路車間通信
基地局数、通信ゾーンへの周波数割当て、個々の反射位
相を持った電波式レーンマーカの組合せ数については制
限されるものでなく、構築する路車間通信システムに最
適な条件に設定すればよい。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
路車間通信システムは、路車間通信基地局が構成する通
信ゾーンに割り当てられた周波数情報を複数の反射位相
を持った逓倍反射型電波式レーンマーカを組み合わせて
道路上に敷設し、その組み合せをレーンマーカ検出セン
サが検出し車載器に提供することにより、車載器の周波
数確定処理時間が大幅に短縮でき、情報伝送量の劣化を
防止できる。また、敷設コストの低減、高信頼性も併せ
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、実施の形態に係る第1の路車間通信
システムを示す構成例である。
【図2】実施の形態に係る第2の路車間通信システムを
示す構成例である。
【図3】逓倍反射型電波式レーンマーカシステムの概略
を示す構成図である。
【図4】電波式レーンマーカの反射電磁波位相の説明図
である。
【符号の説明】
1a〜1j 路車間通信基地局 2a〜2j 通信ゾーン 3,4 逓倍反射型電波式レーンマーカ 5 レーンマーカを敷設する道路 6 電波式レーンマーカ 7 受信アンテナ 8 送信アンテナ 9 受信部 10 周波数変換/位相変換部 11 レーンマーカ検出センサ 12 受信アンテナ 13 送信アンテナ 14 送信部 15 受信部 16 位置検出、位相検出処理用MPU

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両との間で情報通信を行う、少なくと
    も1つの路車間通信用基地局と、前記路車間通信基地局
    の設置位置情報および周波数情報を提供する電波式レー
    ンマーカを備えたことを特徴とする路車間通信システ
    ム。
  2. 【請求項2】 電波式レーンマーカは、車両に備えた送
    信電磁波を発生する送信部からの電磁波を受信する受信
    アンテナと、該受信アンテナによって受信した送信電磁
    波を整数倍にする周波数変換部と、該周波数変換部で変
    換した周波数の反射電磁波を送信する送信アンテナを備
    えている請求項1記載の路車間通信システム。
  3. 【請求項3】 電波式レーンマーカは、車両からの送信
    電磁波の位相に対して整数倍に周波数変換した反射電磁
    波の位相を同じもしくは異なった位相とした電磁波を送
    信可能に、路車間通信基地局を設ける通信ゾーン近傍の
    道路に複数設置している請求項1又は2記載の路車間通
    信システム。
  4. 【請求項4】 路車間通信基地局が複数設けられて、連
    続通信システムが構成されている請求項1ないし3のい
    ずれかに記載の路車間通信システム。
  5. 【請求項5】 電波式レーンマーカは、周波数変換部で
    変換する周波数を2逓倍としている請求項1ないし4の
    いずれかに記載の路車間通信システム。
  6. 【請求項6】 路車間通信は、高度道路交通システム用
    である5.8GHz専用狭域通信である請求項1ないし
    5のいずれかに記載の路車間通信システム。
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