JP2003287917A - トナーおよび画像形成装置 - Google Patents

トナーおよび画像形成装置

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JP2003287917A
JP2003287917A JP2002090740A JP2002090740A JP2003287917A JP 2003287917 A JP2003287917 A JP 2003287917A JP 2002090740 A JP2002090740 A JP 2002090740A JP 2002090740 A JP2002090740 A JP 2002090740A JP 2003287917 A JP2003287917 A JP 2003287917A
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Japan
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toner
diisocyanate
elastic modulus
temperature
resin
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JP2002090740A
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Tahei Ishiwatari
太平 石渡
Tadao Kojima
忠雄 児島
Mikito Nakajima
幹人 中島
Rie Miyazaki
理絵 宮崎
Kanji Katagiri
寛司 片桐
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、低温定着性に優れると共に、特に
高温での耐オフセット性に優れ、また、トナー画像の定
着強度に優れるトナー、および該トナーと組み合わせて
使用される定着装置であって、定着ローラ表面にシリコ
ーンオイルの塗布を不要とする画像形成装置の提供を課
題とする。 【解決手段】 本発明のトナーは、結着樹脂からなり、
該トナーがその軟化点以上の温度領域において貯蔵弾性
率(G′)および損失弾性率(G″)共に極小値を示す
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録、静電印刷などにおける静電画像を熱定着により現像
するために使用するトナーおよび該トナーを使用する画
像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法として、光導電性物質からな
る感光体上に静電荷像を形成し、次いで該静電荷像を現
像ローラ上に担持したトナーを用いて現像し、感光体上
に現像されたトナー画像を、直接、または中間転写体を
介して紙等の記録媒体上に転写し、更に、記録媒体上の
トナー画像を熱ローラー等により記録媒体に圧着加熱し
て定着する方法が知られている。
【0003】この方法に使用されるトナーとしては低温
定着性に優れると共に加熱ローラに溶融トナーが付着す
る所謂、低温または高温オフセット現象を生じないこ
と、また、保存等に際してトナー同士の凝集、固着する
所謂ブロッキング現象を生じないこと、また、記録媒体
上に定着されたトナー画像の定着強度に優れること等の
特性が要求される。
【0004】加熱ローラを使用した定着にあっては、ト
ナーの定着性、耐オフセット性を制御する要因として、
トナーにおける動的粘弾性である貯蔵弾性率と損失弾性
率が影響することは良く知られている。貯蔵弾性率と損
失弾性率は、一般的な粘弾性を有する物質の振動実験に
おいて定義される粘弾性特性であり、複素弾性率の実数
部分を貯蔵弾性率(G′)、虚数部分を損失弾性率
(G″)といい、具体的には貯蔵弾性率はトナーの弾性
の度合を示す指標とされ、また、損失弾性率は粘性の度
合を示す指標とされている。
【0005】トナーの定着性、耐オフセット性、耐熱性
の改良を目的として、例えば特開平8−234480号
公報には、(a)温度100℃における貯蔵弾性率
(G′10 0 )が1×104 Pa乃至5×104 Paであ
り、(b)温度60℃における貯蔵弾性率(G′60)と
温度70℃における貯蔵弾性率(G′70)との比(G′
60/G′70)が30以上である性状のトナーが記載さ
れ、低温時での定着性および寒冷時に電源を入れた直後
の定着器における定着性に優れるトナーとできることを
記載する。また、特開平4−353866号公報には、
測定周波数が1Hzで測定歪が1degの条件下で、
(1)貯蔵弾性率の降下開始温度が100〜110℃の
範囲内にあり、(2)150℃での上記貯蔵弾性率が1
×104 dyne/cm2以下であり、(3)損失弾性率のピー
ク温度が125℃以上のレオロジー特性を有するトナー
が記載されている。
【0006】これらのトナーにあっては、その軟化点以
上の温度領域においては、前者は図1に示されるよう
に、貯蔵弾性率、損失弾性率共に低下する性状を有する
ものであり、粘性が低く、高温側でのオフセットを生じ
やすくなるという問題がある。また、後者は貯蔵弾性率
において極小値を有するが、損失弾性率は低下する性状
を示し、定着器内に通過する間にその極小値を超えた段
階から弾性が徐々に増加するものの、粘性は低下するた
めに、前者同様に、高温側でのオフセットを生じやすく
なるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低温定着性
に優れると共に、特に高温での耐オフセット性に優れ、
また、トナー画像の定着強度に優れるトナー、および該
トナーと組み合わせて使用される定着装置であって、定
着ローラ表面にシリコーンオイルの塗布を不要とする画
像形成装置の提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のトナーは、結着
樹脂からなるトナーであって、該トナーがその軟化点以
上の温度領域において貯蔵弾性率(G′)および損失弾
性率(G″)共に極小値を示すものであることを特徴と
する。
【0009】また、上記の貯蔵弾性率(G′)が極小値
を示す温度が、損失弾性率(G″)が極小値を示す温度
より低温であることを特徴とする。
【0010】また、本発明の画像形成装置は、加熱体を
記録媒体上のトナーと接触させることにより該トナーを
溶融させ記録媒体上に定着する画像形成装置において、
前記トナーがその軟化点以上の温度領域において貯蔵弾
性率(G′)および損失弾性率(G″)共に極小値を示
すものであり、かつ、前記加熱体の表面には液体の離型
剤を設けないものであること特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、結着樹脂からなるトナ
ーであって、該トナーがその軟化点以上の温度領域にお
いて貯蔵弾性率(G′)および損失弾性率(G″)共に
極小値を示す性状のものとすることにより、高温での耐
オフセット性、定着像強度に優れるトナーとできること
を見いだした。また、トナーの軟化点以上の温度領域に
おいて貯蔵弾性率(G′)および損失弾性率(G″)共
に極小値を示すトナーにあって、その貯蔵弾性率
(G′)が極小値を示す温度が、損失弾性率(G″)が
極小値を示す温度より低温であるような性状のものとす
ることにより、その表面に離型剤を塗布しない定着ロー
ラを使用した場合にあっても耐オフセット性に優れるト
ナーとできることを見いだした。
【0012】一般に、高分子ポリマーは結晶領域と非晶
質領域を有するが、この性状とトナーの溶融状態におけ
る粘弾性特性との関係に関して、本発明は、高結晶化ポ
リマにおいて、その分子鎖中に結晶化を乱す成分を導入
することにより、図1に示すごときトナーの溶融状態に
おける粘弾性特性が得られることを見いだしたことに基
づく。図1は、実施例1で得られるトナーについて、加
熱ローラの表面温度領域として140℃〜200℃(定
着器ローラを構成する素材の耐熱性の観点から200℃
までとした)における粘弾性特性を測定したものである
が、貯蔵弾性率(G′)にあっては153℃に、また、
損失弾性率(G″)にあっては、173℃にそれぞれ極
小値を有する。
【0013】このような貯蔵弾性率(G′)および損失
弾性率(G″)が共に極小値を有するような動的粘弾性
を有するトナーは、定着器内(ニップ内)に進入した直
後には、ローラ表面による加熱により貯蔵弾性率
(G′)、損失弾性率(G″)共に徐々に低下し、紙の
繊維間の空隙への浸透が促進されるが、定着器内(ニッ
プ内)を通過しながらトナーがさらに加熱されると、貯
蔵弾性率(G′)と損失弾性率(G″)の極小値を超え
た段階から溶融トナーの弾性、粘性が共に増加し、記録
媒体へ浸透したトナー成分はより強固に紙の繊維中に固
定されるものと考えられる。また、トナー画像は、トナ
ー粒子が複数層積層した塊状を成しているが、その最上
層のトナー粒子は、加熱体との接触に際しているにも係
わらず、その弾性や粘性の増加により加熱体に付着(オ
フセット)することなく記録媒体に定着され、高温にお
ける耐オフセット性に優れるトナーとできるものであ
る。
【0014】また、貯蔵弾性率(G′)が極小値を示す
温度が損失弾性率(G″)が極小値を示す温度より低温
側となるが、これにより、定着器内(ニップ内)に進入
した直後には、加熱により貯蔵弾性率(G′)、損失弾
性率(G″)共に徐々に低下し、紙の繊維間の空隙への
浸透が促進されるが、定着器内(ニップ内)を通過しな
がらトナーがさらに加熱されると、まず、損失弾性率
(G″)の低下により記録媒体への浸透が促進されつつ
も貯蔵弾性率(G′)が極小値を超えた温度域では弾性
が徐々に増加するため、粘度低下によるオフセットを防
止でき、より広い温度域で耐オフセット性に優れる定着
を可能とするものである。貯蔵弾性率(G′)、損失弾
性率(G″)共に極小値を示す温度を超えると、粘性、
弾性共に増大するため、記録媒体へ浸透したトナー成分
はより強固に紙の繊維中に固定されると共に、トナー画
像における最上層のトナー粒子は、加熱体との接触に際
しているにも係わらず、その弾性の増加により加熱体に
付着(オフセット)することなく記録媒体に定着され、
高温における耐オフセット性に優れるトナーとできる。
【0015】また、このように記録媒体である紙の繊維
間空隙に浸透し、固定されることにより、定着強度に優
れるトナー画像とできるものである。
【0016】以下、このような粘弾性特性を示すトナー
における結着樹脂として、ウレタン結合やウレア結合を
有する樹脂を例として説明する。
【0017】トナーの結着樹脂として、従来高分子量の
ポリエステル樹脂からなる結着樹脂が知られ、樹脂中に
着色剤や荷電制御剤とを混練・微粉砕してトナー粒子と
されている。そして、結着樹脂は着色剤粒子等をトナー
粒子中に保持し、定着に際しては定着ローラーでの熱と
圧力で軟化し、紙等の転写材にトナー粒子を付着させる
機能を有するが、低温定着を目的として、結着樹脂の分
子量を低くし軟化温度を下げると、ガラス転移温度の低
下や強度低下が生じ、着色剤の保持性や耐オフセット
性、定着像強度、さらには保存性等が低下する。
【0018】ウレタン結合やウレア結合を有する樹脂
は、水酸基とイソシアネート基が反応した結果生じるウ
レタン結合(−A−NHCOO−B−、式中Aはポリイ
ソシアネート残基、Bは多活性水素化合物残基)、また
はアミノ基とイソシアネート基とが反応した結果生じる
ウレア結合(−NHCONH−)を結合要素として含有
し、その分子間凝集エネルギーは8.74kcal/m
olであり、メチン結合(−CH2 −)の0.68kc
al/mol、エーテル結合(−O−)の1.0kca
l/mol、ベンゼン結合の3.9kcal/mol、
エステル結合における2.9kcal/molに比して
格段に大きく、高結晶性のためそのガラス転移点が高
い。しかしながら、ポリスチレンを基準としたときの数
平均分子量(Mn)が1,500〜20,000の平均
分子量のものは、そのフロー軟化点は140℃以下とす
ることができ、低分子量化に伴う低温定着性に優れるも
のとできること、また、その軟化点の低下にもかかわら
ず、ガラス転移温度は55℃以上とでき、ガラス転移温
度の低下や強度低下の程度が小さく、トナーにおける結
着樹脂として着色剤の保持性、耐熱性、保存性等に優れ
る結着樹脂とできるが、高温での耐オフセット性、定着
像強度に、より優れることが求められている。
【0019】ウレタン結合やウレア結合を有する樹脂
は、ポリイソシアネート類と多活性水素化合物とのバル
ク重合により得られる。ポリイソシアネート類として
は、脂肪族ジイソシアネート類であるエタンジイソシア
ネート、プロパンジイソシアネート、ブテンジイソシア
ネート、ブタンジイソシアネート、チオジエチルジイソ
シアネート、ペンタンジイソシアネート、βーメチルブ
タンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネート、
ω,ω′−ジプロピルエーテルジイソシアネート、チオ
ジプロピルジイソシアネート、ヘプタンジイソシアネー
ト、2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、3−
メトキシヘキサンジイソシアネート、オクタンジイソシ
アネート、2,2,4−トリメチルペンタンジイソシア
ネート、ノナンジイソシアネート、デカンジイソシアネ
ート、3−ブトキシヘキサンジイソシアネート、1,4
−ブチレングリコール−ジプロピルエーテル−ω,ω′
−ジイソシアネート、ウンデカンジイソシアネート、ド
デカンジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネ
ート等が挙げられる。
【0020】また、環状基を有する脂肪族ジイソシアネ
ートとしてはω,ω′−1,3−ジメチルベンゼンジイ
ソシアネート、ω,ω′−1,2−ジメチルベンゼンジ
イソシアネート、ω,ω′−1,2−ジメチルシクロヘ
キサンジイソシアネート、ω,ω′−1,4−ジメチル
シクロヘキサンジイソシアネート、ω,ω′−1,4−
ジエチルベンゼンジイソシアネート、ω,ω′−1,4
−ジメチルナフタリンジイソシアネート、ω,ω′−
1,5−ジメチルナフタリンジイソシアネート、3,5
−ジメルシクロヘキサン−1−メチルイソシアネート−
2−プロピルイソシアネート、ω,ω′−n−プロピル
−ビフェニルジイソシアネート等が挙げられる。
【0021】芳香族ジイソシアネート類としては1,3
−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジ
イソシアネート、1−メチルベンゼン−2,4−ジイソ
シアネート、1−メチルベンゼン−2,5−ジイソシア
ネート、1−メチルベンゼン−3,5−ジイソシアネー
ト、1,3−ジメチルベンゼン−2,4−ジイソシアネ
ート、1,3−ジメチルベンゼン−4,6−ジイソシア
ネート、1,4−ジメチルベンゼン−2,5−ジイソシ
アネート、1−エチルベンゼン−2,4−ジイソシアネ
ート、1−イソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシア
ネート、ジエチルベンゼンジイソシアネート、ジイソプ
ロピルベンゼンジイソシアネート等が挙げられる。
【0022】ナフタリンジイソシアネート類としてはナ
フタリン−1,4−ジイソシアネート、ナフタリン−
1,5−ジイソシアネート、ナフタリン−2,6−ジイ
ソシアネート、ナフタリン−2,7−ジイソシアネー
ト、1,1′−ジナフチル−2,2′−ジイソシアネー
ト等が挙げられる。
【0023】ビフェニルジイソシアネート類としてはビ
フェニル−2,4′−ジイソシアネート、ビフェニル−
4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフ
ェニル−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメ
トキシビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2−
ニトロビフェニル−4,4′−ジイソシアネート等が挙
げられる。
【0024】ジ−あるいはトリフェニルメタンジイソシ
アネート、およびジ−あるいはトリフェニルエタンジイ
ソシアネートとしては、ジフェニルメタン−4,4′−
ジイソシアネート、2,2′−ジメチルジフェニルメタ
ン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルジメチル
メタン−4,4′−ジイソシアネート、2,5,2′,
5′−テトラメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニルメタン
−4,4′−ジイソシアネート、4,4′−ジメトキシ
フェニル−3,3′−ジイソシアネート、4,4′−ジ
エトキシフェニルメタン−3,3′−ジイソシアネー
ト、2,2′−ジメチル−5,5′−ジメトキシジフェ
ニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3−ジ
クロロジフェニルジメチルメタン−4,4′−ジイソシ
アネート、ベンゾフェノン−3,3′−ジイソシアネー
ト、α,β−ジフェニルエタン−2,4−ジイソシアネ
ート、3−ニトロトリフェニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート、4−ニトロトリフェニルメタン−4,
4′−ジイソシアネート等、またはその誘導体が挙げら
れる。
【0025】トリイソシアネート類としては1−メチル
ベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,
5−トリメチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネ
ート、ナフタリン−1,3,7−トリイソシアネート、
ビフェニル−1,3,7−トリイソシアネート、ジフェ
ニルメタン−2,4,4′−トリイソシアネート、3−
メチルジフェニルメタン−4,6,4′−トリイソシア
ネート、トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイ
ソシアネート、ジフェニル−4,4′−ジイソシアナト
カルバミン酸クロリド等、およびその誘導体等が例示さ
れる。
【0026】また、ポリイソシアネートとして下記式
【0027】
【化1】
【0028】(式中、R1 はメチレン基、エチレン基、
−C(CH3 2 −基から選ばれるアルキレン基を示
し、R2 及びR3 は炭素数4以下のアルキル基、アルコ
キシ基、ハロゲンから選ばれる基を示す。)で示される
ジイソシアネート類を使用すると、粉砕性に優れるポリ
マーとでき、トナーとする際の粉砕工程における生産性
を向上できる。上記式で示されるジイソシアネート類と
しては、具体的には、ジフェニルメタン−4,4′−ジ
イソシアネート、2,2′−ジメチルジフェニルメタン
−4,4′−ジイソシアネート、2,2′,5,5′−
テトラメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシア
ネート、3,3′−ジメトキシジフェニルメタン−4,
4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメチル−5,
5′−ジメトキシジフェニルメタン−4,4′−ジイソ
シアネート、3,3′−ジクロロジフェニルメタン−
4,4′−ジイソシアネート、α,β−ジフェニルエタ
ン−4,4′−ジイソシアネート等、またはその誘導体
が挙げられ、また、これらのポリイソシアネート類の混
合物を使用するのが好ましい。
【0029】上記式で示されるポリイソシアネート類
は、その基本骨格として2つの芳香族環がアルキレン基
を介して結合した構造を有しており、本成分をハードセ
グメントとして使用することで、バインダーポリマーに
おける分子鎖のフレキシビィリティを小さくでき、リジ
ッドな構造となるため、粉砕性に優れるものと考えられ
る。また、基本骨格として2つの芳香族環がアルキレン
基を介して結合した構造を有することにより分子間凝集
力を高めることができるものと考えられ、高温オフセッ
ト性を抑えることが可能である。
【0030】また、ポリイソシアネートとして脂環式ジ
イソシアネート化合物を使用すると、トナーとする際
に、耐光性に優れ、画像の長期保存に際して退色のない
ものとできる。脂環式ジイソシアネート化合物は環状脂
肪族炭化水素構造を有するため、光や熱による劣化が抑
えられるものと考えられる。また、得られるバインダー
ポリマーはリジッドな構造で粉砕性に優れるものであ
り、トナーとする際の粉砕、分級工程における生産性を
向上できる。
【0031】脂環式ジイソシアネート化合物は、環式脂
肪族炭化水素、または多環式脂肪族炭化水素に2個のイ
ソシアネート基が直接またはアルキレン基を介して結合
した構造を有し、例えば構造式
【0032】
【化2】
【0033】で示されるイソホロンジイソシアネート、
また、ω,ω′−1,2−ジメチルシクロヘキサンジイ
ソシアネート、ω,ω′−1,4−ジメチルシクロヘキ
サンジイソシアネート、3,5−ジメルシクロヘキサン
−1−メチルイソシアネート−2−プロピルイソシアネ
ートが例示される。
【0034】また、下記式
【0035】
【化3】
【0036】(式中、R1 は単結合、メチレン基、エチ
レン基、−C(CH3 2 −基から選ばれ、lおよびm
は1〜5の整数、nは0〜2の整数を示す。)で示され
る多環式脂肪族ジイソシアネートも好ましく、例えば下
記構造式
【0037】
【化4】
【0038】で示されるノルボルナンジイソシアネート
が例示される。
【0039】本発明にあっては、特に、ジフェニルメタ
ン−4,4′−ジイソシアネート(MDI)、イソホロ
ンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルナンジイソ
シアネート(NBDI)、ジシクロヘキシルメタン−
4,4′−ジイソシアネート(水素化MDI)、p−キ
シリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシア
ネート(XDI)、p−フェニレンジイソシアネート、
p−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、m−テ
トラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフ
タレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソ
シアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シク
ロヘキサン(水素化XDI)、2,4−トリレンジイソ
シアネート(TDI)等の脂環式炭化水素や芳香族炭化
水素を有するジイソシアネート類が好ましく、更にこれ
らのポリイソシアネート類の混合物を使用するのが好ま
しい。
【0040】一般に、ポリウレタン合成やポリエステル
合成は、逐次反応のため、分子量分布の狭いポリマーが
得られるが、多活性水素化合物とのウレタン反応におい
て、例えばイソホロンジイソシアネートの場合には分子
量分布をさらに狭くすることができるので、加熱時の溶
融が非常に短時間で起こり、そのためシャープメルト性
を実現でき、バインダーポリマーの樹脂設計に際して自
由度を増すことができる。その詳細な理由は不明である
が、イソホロンジイソシアネートは第1級のイソシアネ
ート基と第2級のイソシアネート基をもち、それぞれの
イソシアネート基の反応性が異なることにより、反応に
際して選択性を生じることによるものと考えられる。
【0041】脂環式ジイソシアネート化合物は、他のポ
リイソシアネート類を併用できる。他のポリイソシアネ
ートとしては、上述した脂肪族ジイソシアネート類、環
状基を有する脂肪族ジイソシアネート類、芳香族ジイソ
シアネート類、ナフタリンジイソシアネート類、ビフェ
ニルジイソシアネート類、ジ−あるいはトリフェニルメ
タンジイソシアネート、およびジ−あるいはトリフェニ
ルエタンジイソシアネート、トリイソシアネート類が例
示され、その配合割合は、全イソシアネート成分中60
重量%以下とするとよい。他のポリイソシアネートが多
すぎると耐光性、シャープメルト性等の効果が低下す
る。
【0042】次に、ポリイソシアネート類と反応させる
ポリオール類やポリアミン類について説明する。本発明
のトナーにおいては、その定着温度領域において所期の
粘弾性とするには、上述したポリイソシアネート類とし
てウレタン結合やウレア結合を有する樹脂においてその
結晶性を乱す、自由度が少ないバルキーな成分とすると
共に、多活性水素化合物として同様にその結晶性を乱
す、自由度が少ないバルキーな成分として、下記(1)
〜(3)の化合物を多活性水素化合物とするとよい。
【0043】(1) ジオキシカルボン酸、ジアミノカ
ルボン酸、ジオキシスルホン酸、ジアミノスルホン酸、
またはそれらの塩、例えば、下記構造式(A)で示され
る2,2−ジメチロールプロピオン酸、(B)で示され
る2,2−ジメチロールブタン酸、(C)で示される
2,2−ジメチロール吉草酸、(D)で示される2,4
−ジアミノ安息香酸、(E)で示される3,4−ジアミ
ノ安息香酸、(F)で示される3,6−ジアミノ−2−
トルエンスルホン酸、(G)で示される2,4−ジアミ
ノベンゼンスルホン酸、(H)で示される2,5−ジア
ミノベンゼンスルホン酸、(I)で示される4,4′−
ジアミノスチルベン−2,2′−ジスルホン酸、(J)
で示される3,4−ジアミノブタンスルホン酸、(K)
で示されるN−(2−アミノエチル)−2−アミノエチ
ルスルホン酸等が例示される。
【0044】
【化5】
【0045】これらの化合物は、その分子中に少なくと
も2個の水酸基またはアミノ基と、カルボキシル基また
はスルホン酸基を有するが、ウレタン反応やウレア反応
に際してはイソシアネート基と水酸基またはアミノ基と
の反応が先行し、カルボキシル基やスルホン酸基との反
応は殆ど生じない。また、これらの化合物を使用すると
酸性基をウレタン樹脂やウレア樹脂における側鎖に存在
させることができるので、トナーの定着に際して、紙等
の記録媒体への濡れ性・結合性に優れ、定着強度に優れ
るものとできる。
【0046】(2) 脂肪族環状ポリオール、例えば
1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロ
ヘキサンジオール、脂肪族環状ポリアミン、例えば1,
4−シクロヘキサンジメチルアミン、1,4−シクロヘ
キサンジアミン等が例示される。
【0047】(3) 分枝構造を有する脂肪族ポリオー
ル、例えば2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,3
−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−
プロパンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオ
ール等が例示され、また、分枝構造を有する脂肪族ポリ
アミン、例えば2−エチル−1,3−ヘキサンジアミ
ン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、
1,3−ブタンジアミン、2,3−ブタンジアミン、
1,2−プロパンジアミン、2−メチル−2,4−ペン
タンジアミン等が例示される。
【0048】また、(1)〜(3)の多活性水素化合物
は、トナーとして適した溶融特性を付与することを目的
として、例えば、下記式で示されるポリオキシアルキレ
ンビスフェノールAエーテル化合物を併用するのが好ま
しい。なお、併用されるにあたっては、(1)〜(3)
の多活性水素化合物の分子量としては、下記式で示され
るポリオキシアルキレンビスフェノールAエーテルの分
子量より小さくするとよく、分子量が90〜400、好
ましくは120〜380のものとするとよい。
【0049】ポリオキシアルキレンビスフェノールAエ
ーテルとしては、
【0050】
【化6】
【0051】(式中、Rはエチレン基またはプロピレン
基であり、同一でも相違していてもよく、x、yはそれ
ぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2〜1
2である。)で示され、例えばビスフェノールAのエチ
レンオキサイド2〜12モル付加物(以下、EO付加
物)、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2〜1
2モル付加物(以下、PO付加物)が例示され、これら
を単独で、もしくは両者を混合して使用できる。さらに
は、EO基あるいはPO基の繰り返し単位数が異なる化
合物を2種以上混合して用いてもよい。両者を混合して
用いる場合、その混合比率(モル比)は、EO付加物/
PO付加物=8:2〜1:9、好ましくは8:2〜2:
8、更に好ましくは7:3〜4:6である。また、Rは
同一でも、相違してもよく、一方がエチレン基で他方が
プロピレン基でもよい。また、EO基、PO基はその繰
り返し単位数により、バインダーポリマーとした際に物
性が変化する。x+yの平均値は2〜12、好ましくは
2〜4であり、繰り返し単位数がこれより大きいと、ガ
ラス転移温度の低下や粉砕性の悪化を招くので好ましく
なく、小さすぎると強度低下を来たし、折れ剥がれ強度
が低下する。また、EO成分の組成比を高めると定着強
度(折れ剥がれ強度)を向上させることができるが、ガ
ラス転移温度の低下や粉砕性の悪化を招き、反対に、P
O成分の組成比を高めると粉砕性は向上するが、定着強
度(折れ剥がれ強度)は低下する。また、ポリオキシア
ルキレンビスフェノールAエーテル化合物における水酸
基価は、100〜350KOHmg/g、好ましくは2
00〜290KOHmg/gである。ポリオキシアルキ
レンビスフェノールAエーテル化合物は、ビスフェノー
ルAを基本骨格とすることで、ポリイソシアネートとの
反応物であるバインダーポリマーとした際に、分子鎖の
フレキシビィリティが小さく、リジッドな構造となるも
のと考えられる。
【0052】(1)〜(3)の多活性水素化合物は、上
記式で示されるポリオキシアルキレンビスフェノールA
エーテル100モルに対して1モル〜900モル、好ま
しくは5モル〜100モル、さらに好ましくは10モル
〜60モルとするとよく、これにより、トナーの製造時
における粉砕性や低温定着性、高温での耐オフセット
性、定着強度に優れ、また、要求される軟化点(Tm)
やガラス転移温度(Tg)等の調整が容易になる。
【0053】また、上述した多活性水素化合物によるト
ナーとしての性状を損なわない範囲で、多活性水素化合
物として、他のポリオール類、例えばポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレ
ングリコール、ポリ(カプロラクトンポリオール)、ポ
リ(ヘキサメチレンカーボネート)、ビス(2−ヒドロ
キシエチル)テレフタレート等を添加してもよい。
【0054】本発明のトナーにおいて、トナーがその軟
化点以上の温度領域において貯蔵弾性率(G′)および
損失弾性率(G″)共に極小値を示す理由として、本発
明者等は次のように推測している。一般に、ウレタン結
合やウレア結合を有する樹脂にあっては、ポリマー鎖中
に存在するウレタン結合やウレア結合の存在密度の高い
部分はハードセグメントとして挙動するものと考えら
れ、微視的構造として、分子鎖中のハードセグメントか
ら構成される結晶構造とそれを取り巻くように存在する
分子鎖中のソフトセグメントから構成される非晶構造の
両方を有する構造であるものと推測される。結晶構造に
おいては、分子鎖が規則正しく配列し、分子間距離が短
い状態となるため内部凝集力が強くなるものと考えられ
る。
【0055】このようなウレタン結合やウレア結合を有
する樹脂において、その分子鎖中のウレタン結合やウレ
ア結合の存在密度の高い部分に、結晶化を阻害する自由
度が少ないバルキーな構造を有する成分を配置すること
により、その凝集性や結晶性を過度に抑制することな
く、適度に分子鎖が整列した不完全な凝集・結晶化状態
とできるものと考えられる。このような不完全な凝集・
結晶化状態とすると、トナーの軟化点以上の定着温度領
域において、その詳細な理由は不明であるが、図1に示
すように、加熱によりそれぞれ値を低下し、貯蔵弾性率
(G′)、損失弾性率(G″)が共に極小値を示した
後、さらに加熱されると一転して再凝集・結晶化が生じ
るものであり、これによりトナーとしての弾性、粘性が
共に増加する現象を惹起するのではないかと考えてい
る。
【0056】本発明のトナーは、定着ローラにおける表
面温度の設定にもよるが、例えば、定着ローラにおける
表面温度を160℃と設定する場合には、貯蔵弾性率
(G′)が極小値を示す温度として、100℃〜160
℃、好ましくは125℃〜160℃の間とし、その値と
しては1×102 dyne/cm2〜1×107 dyne/cm2、好ま
しくは1×103 dyne/cm2〜1×106 dyne/cm2とする
とよい。また、損失弾性率(G″)が極小値を示す温度
としては、120℃〜190℃、好ましくは130℃〜
180℃の間とし、その値としては1×102 dyne/cm2
〜1×107 dyne/cm2、好ましくは1×103 dyne/cm2
〜1×106 dyne/cm2とするとよい。
【0057】なお、損失弾性率(G″)の極小値を示す
温度として190℃とするのは、定着ローラの表面温度
を160℃に設定したとしても発熱体のオーバーシュー
トや温度環境、また、通紙部分、非通紙部分との温度差
等を考慮したことによる。
【0058】ポリイソシアネート類と多活性水素化合物
の反応割合は、ポリイソシアネートにおけるイソシアネ
ート基数に対する多活性水素化合物における活性水素基
数の割合{NCO/活性水素(当量比)}が0.5〜
1.0、好ましくは0.7〜1.0の範囲で反応させる
とよい。反応にあたっては、まず、多活性水素化合物中
に下記の着色剤を均一分散した後、ポリイソシアネート
類を、温度30℃〜180℃、好ましくは30℃〜14
0℃で、大気圧下、無溶剤下で、数分から数時間、バル
ク重合させるとよい。
【0059】着色剤としては、以下に示すような、有機
ないし無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能であ
る。黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、四
三酸化鉄、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭
などがある。黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミ
ウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロ
ー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスエロー、ナフ
トールエローS、バンザーイエローG、バンザーイエロ
ー10G、ベンジジンエローG、ベンジジンエローGR、キ
ノリンエローレーキ、パーマネントエローNCG、タート
ラジンレーキなどがある。橙色顔料としては、赤色黄
鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、
ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレン
ブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、イン
ダスレンブリリアントオレンジGKMなどがある。赤色系
顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫
化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソール
レッド、ピロゾロンレッド、ウオッチングレッド、カル
シウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、
エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレー
キ、ブリリアントカーミン3Bなどがある。紫色顔料とし
ては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバ
イオレットレーキなどがある。青色顔料としては、紺
青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリ
アブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロ
シアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、
ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBCなどが
ある。緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロ
ム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレー
キ、ファイナルイエローグリーンGなどがある。白色顔
料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化
亜鉛などがある。体質顔料としては、バライト粉、炭酸
バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タル
ク、アルミナホワイトなどがある。また、塩基性、酸
性、分散、直接染料などの各種染料としては、ニグロシ
ン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロ
ー、ウルトラマリンブルーなどがある。
【0060】また、透光性カラートナーとして用いる場
合は、着色剤としては、以下に示すような、各種、各色
の顔料、染料が使用可能である。黄色顔料としては、C.
I.10316(ナフトールイエローS)、C.I.11710(ハンザ
エロー10G)、C.I.11660(ハンザエロー5G)、C.I.1167
0(ハンザエロー3G)、C.I.11680(ハンザエローG)、
C.I.11730(ハンザエローGR)、C.I.11735(ハンザエロ
ーA)、C.I.11740(ハンザエローNR)、C.I.12710(ハ
ンザエローR)、C.I.12720(ピグメントイエロー
L)、C.I.21090(ベンジジンエロー)、C.I.21095(ベ
ンジジンエローG)、C.I.21100(ベンジジンエローG
R)、C.I.20040(パーマネントエローNCG)、C.I.21220
(バルカンファストエロー5)、C.I.21135(バルカン
ファストエローR)などがある。赤色顔料としては、C.
I.12055(スターリンI)、C.I.12075(パーマネントオ
レンジ)、C.I.12175(リソールファストオレンジ3G
L)、C.I.12305(パーマネントオレンジGTR)、C.I.117
25(ハンザエロー3R)、C.I.21165(バルカンファスト
オレンジGG)、C.I.21110(ベンジジンオレンジG)、
C.I.12120(パーマネントレッド4R)、C.I.1270(パラ
レッド)、C.I.12085(ファイヤーレッド)、C.I.12315
(ブリリアントファストスカーレット)、C.I.12310
(パーマネントレッドF2R)、C.I.12335(パーマネント
レッドF4R)、C.I.12440(パーマネントレッドFRL)、
C.I.12460(パーマネントレッドFRLL)、C.I.12420(パ
ーマネントレッドF4RH)、C.I.12450(ライトファスト
レッドトーナーB)、C.I.12490(パーマネントカーミ
ンFB)、C.I.15850(ブリリアントカーミン6B)などが
ある。また、青色顔料としては、C.I.74100(無金属フ
タロシアニンブルー)、C.I.74160(フタロシアニンブ
ルー)、C.I.74180(ファーストスカイブルー)などが
ある。
【0061】これらの着色剤は、単独であるいは複数組
合せて用いることができるが、結着樹脂100重量部に
対して、1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部使
用することが望ましい。20重量部より多いとトナーの
定着性および透明性が低下し、一方、1重量部より少な
いと所望の画像濃度が得られない虞れがある。
【0062】本発明のトナーの製造に際しては、着色剤
を多活性水素化合物中に分散させてからポリイソシアネ
ート類と反応させるとよい。これにより、着色剤の分散
による粘弾性特性に対する影響を抑えることができる。
また、ポリイソシアネート類が顔料中の水分により失活
することを防止できる。触媒としては、例えばジブチル
スズジクロライド、ジメチルスズジクロライド、オクチ
ル酸スズ、トリフェニルアンモニウムジクロライド、ト
リエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミ
ン、トリエチレンジアミン、ジメチルアミノエタノー
ル、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズジネ
オデカノエート、ジブチルスズビス(メルカプト酸エス
テル)等が例示される。
【0063】ポリイソシアネート類と多活性水素化合物
との反応は無溶剤下で行うことができ、溶液重合のごと
く溶剤を必要としなく、また、重縮合反応のごとく副生
物を生じないので効率のよい連続生産が可能である。
【0064】本発明の結着樹脂およびトナーは、ポリス
チレンを基準としたゲルパーミエーション(GPC)測
定での数平均分子量(Mn)が1,500〜20,00
0、好ましくは2,000〜10,000、更に好まし
くは3,000〜8,000のものである。数平均分子
量(Mn)が1,500より小さいと、低温定着性に優
れるものの、着色剤の保持性や耐フィルミング性、耐オ
フセット性、定着像強度、保存性に劣るものであり、ま
た、20,000より大きいと低温定着性に劣るものと
なり、結着樹脂として単独では使用できないものとな
る。また、重量平均分子量(Mw)は3,000〜30
0,000、好ましくは5,000〜50,000、更
に好ましくは8,000〜20,000であり、Mw/
Mnが1.5〜20、好ましくは1.8〜10、更に好
ましくは1.8〜8、最も好ましくは1.8〜5であ
る。
【0065】結着樹脂における分子量を制御するには、
ポリイソシアネートにおけるイソシアネート基数に対す
る多活性水素化合物における活性水素基数の割合(NC
O/活性水素)を小さくすれば低分子量化でき、また、
等量に近づけると高分子量化できるので、適宜、ポリイ
ソシアネートの反応モル数を制御することにより容易に
制御できる。なお、本発明の結着樹脂の物性に影響を与
えない範囲で鎖伸長剤を適宜使用してもよい。鎖伸長剤
としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ビス−(β−ヒドロキ
シ)ベンゼン、トリメチロールプロパン等が挙げられ
る。
【0066】耐オフセット性と溶融特性を両立させるた
めに、通常は樹脂のMw/Mnを大きくする、つまりブ
ロードな分子量分布を有するように設計するか、また
は、低分子量体と高分子量体とを別途作製しブレンドす
る手法がとられているが、Mw/Mnを大きくしたり、
ブレンド物とすると、シャープに溶融しないため透明性
が低下し、特にカラー画像の画質が低下するという問題
がある。これに対して、本発明における結着樹脂は、分
子量分布を狭いものとすることによりシャープな溶融特
性を示し、透明性に優れ、高画質のカラー画像を得るこ
とができるものである。また、そのウレタン結合やウレ
ア結合の分子間凝集エネルギーが適度に抑制されると共
に、その定着時における粘弾性特性を特定のものとする
ことにより、低温定着性に優れると共に、高温での耐オ
フセット性に優れ、また、定着強度に優れるトナー画像
を与える。
【0067】本発明のトナーは、フロー軟化点(Tm)
が80℃〜150℃、好ましくは90℃〜140℃、さ
らに好ましくは100℃〜130℃の範囲にある。フロ
ー軟化点(Tm)が80℃より低いと耐フィルミング性
に劣るものとなり、また、150℃より高いと低温定着
性に劣るものとなる。
【0068】また、ガラス転移温度(Tg)は45℃〜
100℃、好ましくは50℃〜80℃、さらに好ましく
は55℃〜75℃の範囲にある。ガラス転移温度(T
g)が45℃より低いと保存性に劣るものとなり、ま
た、100℃より高いとそれにともなってTmが上昇
し、低温定着性に劣るものとなる。
【0069】本発明における結着樹脂は、分子間結合力
が大きく、高結晶性ポリマーであるため、分子量を低下
させTmを下げる分子設計をした時のTgの低下幅を小
さくすることができ、低Tmと高Tgを両立させること
ができ、また、50%流出点における溶融粘度が3×1
3 〜1.5×104 Pa・sとでき、オイルレス定着
用トナーとして適したものとできる。
【0070】本発明のトナーにおける結着樹脂として
は、ウレタン結合やウレア結合を有する樹脂を主成分と
し、結着樹脂中50重量%未満の範囲で、かつ、主成分
の性状を損なわない範囲で他の結着樹脂を含有してもよ
い。他の結着樹脂としては、結着樹脂を製造する際に共
存させてもよいが、製造後に混練してもよい。本発明の
結着樹脂を製造する際に共存させる場合には、ポリイソ
シアネート類との反応性基を含有しない樹脂が好まし
い。他の結着樹脂としては、例えばポリスチレン、ポリ
−α−メチルスチレン、クロロポリスチレン、スチレン
−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化
ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチ
レン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合
体、スチレン−アクリル酸エステル−メタクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル
共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エ
ステル共重合体等のスチレン樹脂でスチレン又はスチレ
ン置換体を含む単重合体又は共重合体、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、ウレタン変成エポキシ樹脂、シリコ
ーン変成エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変成マ
レイン酸樹脂、フェニール樹脂、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリ
コーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族
炭化水素樹脂等を単独又は混合して使用できる。
【0071】本発明のトナーは、荷電制御剤、必要に応
じて離型剤、分散剤、磁性粒子等を含有してもよく、着
色剤同様に原料であるポリオール類に分散してもよく、
また、樹脂を形成した後適宜混練により配合してもよ
い。
【0072】荷電制御剤としては、摩擦帯電により正ま
たは負の荷電を与え得るものであれば、特に限定されず
有機あるいは無機の各種のものを用いることができる。
【0073】正荷電制御剤としては、例えば、ニグロシ
ンベースEX(オリエント化学工業(株)製)、第4級ア
ンモニウム塩P−51(オリエント化学工業(株)製)、
ニグロシン ボントロンN−01(オリエント化学工業
(株)製)、スーダンチーフシュバルツBB(ソルベント
ブラック3:Colr Index 26150)、フェットシュバルツHB
N(C.I.NO.26150)、ブリリアントスピリッツシュバル
ツTN(ファルベン・ファブリッケン・バイヤ社製)、ザ
ボンシュバルツX(ファルベルケ・ヘキスト社製)、さ
らにアルコキシ化アミン、アルキルアミド、モリブデン
酸キレート顔料などが挙げられる。中でも第4級アンモ
ニウム塩P−51が好ましい。
【0074】また、負荷電制御剤としては、例えば、オ
イルブラック(Color Index 26150)、オイルブラックB
Y(オリエント化学工業(株)製)、ボントロンS−22
(オリエント化学工業(株)製)、サリチル酸金属錯体
E−81(オリエント化学工業(株)製)、チオインジゴ
系顔料、銅フタロシアニンのスルホニルアミン誘導体、
スピロンブラックTRH(保土谷化学工業(株)製)、ボ
ントロンS−34(オリエント化学工業(株)製)、ニグ
ロシンSO(オリエント化学工業(株)製)、セレスシュ
バルツ(R)G(ファルベン・ファブリケン・バイヤ社
製)、クロモーゲンシュバルツETOO(C.I.NO.14645)、
アゾオイルブラック(R)(ナショナル・アニリン社
製)などが挙げられる。中でも、サリチル酸金属錯体E
−81が好ましい。
【0075】これらの荷電制御剤は、単独であるいは複
数種組合せて使用することができるが、結着樹脂に添加
する荷電制御剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対
して0.001〜5重量部であり、好ましくは0.00
1〜3重量部である。
【0076】また、本発明のトナーは、ウレタン結合や
ウレア結合を有する樹脂はその分子量範囲により熱溶融
特性に優れ、また、定着温度領域での粘弾性特性により
離型剤を不要とするが、添加する場合には、結着樹脂1
00重量部に対して0〜3重量部程度である。
【0077】離型剤としては、具体的にはパラフィンワ
ックス、ポリオレフィンワックス、芳香族基を有する変
性ワックス、脂環基を有する炭化水素化合物、天然ワッ
クス、炭素数12以上の長鎖炭化水素鎖〔CH3(CH2)11
たはCH3(CH2)12以上の脂肪族炭素鎖〕を有する長鎖カル
ボン酸、そのエステル脂肪酸金属塩、脂肪酸アシド、脂
肪酸ビスアシド等を例示し得る。異なる低軟化点化合物
を混合して用いても良い。具体的には、パラフィンワッ
クス(日本石油製)、パラフィンワックス(日本精蝋
製)、マイクロワックス(日本石油製)、マイクロクリ
スタリンワックス(日本精蝋製)、硬質パラフィンワッ
クス(日本精蝋製)、PE−130(ヘキスト製)、三井ハ
イワックス110P(三井石油化学製)、三井ハイワックス
220P(三井石油化学製)、三井ハイワックス660P(三井
石油化学製)、三井ハイワックス210P(三井石油化学
製)、三井ハイワックス320P(三井石油化学製)、三井
ハイワックス410P(三井石油化学製)、三井ハイワック
ス420P(三井石油化学製)、変性ワックスJC−1141(三
井石油化学製)、変性ワックスJC−2130(三井石油化学
製)、変性ワックスJC−4020(三井石油化学製)、変性
ワックスJC−1142(三井石油化学製)、変性ワックスJC
−5020(三井石油化学製)、密ロウ、カルナバワック
ス、モンタンワックス等を挙げることができる。脂肪酸
金属塩として、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸亜鉛、パ
ルミチン酸亜鉛、パルミチン酸マグネシウム等がある。
【0078】ポリオレフィン系ワックスとしては、例え
ば低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、あ
るいは酸化型のポリプロピレン、酸化型のポリエチレン
等が挙げられる。ポリオレフィン系ワックスの具体例と
しては、例えば、Hoechst Wax PE520、Hoechst Wax PE1
30、Hoechst Wax PE190(ヘキスト社製)、三井ハイワ
ックス200、三井ハイワックス210、三井ハイワックス21
0M、三井ハイワックス220、三井ハイワックス220M(三
井石油化学工業社製)、サンワックス131−P、サンワ
ックス151−P、サンワックス161−P(三洋化成工業社
製)などのような非酸化型ポリエチレンワックス、Hoec
hst Wax PED121、Hoechst Wax PED153、Hoechst Wax PE
D521、Hoechst Wax PED522、同Ceridust 3620 、同Ceri
dust VP130、同Ceridust VP5905、同Ceridust VP9615
A、同Ceridust TM9610F、同 Ceridust 3715 (ヘキス
ト社製)、三井ハイワックス420M(三井石油化学工業社
製)、サンワックスE−300、サンワックスE−250P
(三洋化成工業社製)などのような酸化型ポリエチレン
ワックス、Hoechist Wachs PP230(ヘキスト社製)、ビ
スコール330−P、ビスコール550−P、ビスコール660P
(三洋化成工業社製)などのような非酸化型ポリプロピ
レンワックス、ビスコールTS−200(三洋化成工業社
製)などのような酸化型ポリプロピレンワックスなどが
例示される。これらの離型剤は、単独であるいは複数種
組合せて使用することができる。必要に応じて添加され
る離型剤としては、セイコーインストルメント(株)製
「DSC120」で測定されるDSC吸熱曲線における
吸熱メインピーク値である軟化点(融点)が40〜13
0℃、好ましくは50〜120℃のものを使用するとよ
い。
【0079】本発明におけるトナー母粒子は、上記で得
た組成物を、混練・溶融した後、微粉砕手段により粉砕
・分級して得られるが、その流動性を向上させる為に、
流動性向上剤を外添してもよい。
【0080】流動性向上剤としては、有機系微粉末また
は無機系微粉末を用いることができる。例えばフツ素系
樹脂粉末、すなわちフツ化ビニリデン微粉末、ポリテト
ラフルオロエチレン微粉末、アクリル樹脂系微粉末な
ど;又は脂肪酸金属塩、すなわちステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛など;又は金属
酸化物、すなわち酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化チタ
ン、酸化亜鉛など;又は微粉末シリカ、すなわち湿式製
法シリカ、乾式製法シリカ、それらシリカにシランカツ
プリング剤、チタンカツプリング剤、シリコンオイルな
どにより表面処理をほどこした処理シリカなどがあり、
これらは1種或いは2種以上の混合物で用いられる。
【0081】好ましい流動性向上剤としては、ケイ素ハ
ロゲン化合物の気相酸化法により生成された微粉体であ
り、いわゆる乾式法シリカ又はヒユームドシリカと称さ
れるもので、従来公知の技術によって製造されるもので
ある。例えば四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱
分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次
の様なものである。
【0082】SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl 又、この製造工程において、例えば塩化アルミニウム又
は塩化チタンなど他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロ
ゲン化合物と共に用いる事によってシリカと他の金属酸
化物の複合微粉体を得る事も可能であり、それらも包含
する。その粒径は平均の一次粒径として、0.001〜
2μmの範囲内である事が望ましく、特に好ましくは、
0.002〜0.2μmの範囲内のシリカ微粉体を使用
するのが良い。本発明に用いられるケイ素ハロゲン化合
物の気相酸化法により生成された市販のシリカ微粉体と
しては、例えば以下の様な商品名で市販されているもの
がある。日本アエロジル社製の「AEROSIL 130」、以
下、同 200、 300、 380、 TT600、MOX170、 MOX80、 C
OK84等が挙げられ、また、CABOT Co.社製の「Ca−O−S
iL M-5 」、以下、同 MS−7、MS−75、HS−5、EH−5
等が挙げられ、また、WACKER−CHEMIE GMBH社製の「Wac
ker HDK N 20 V15 」、以下、同 N20E、 T30、 T40、ダ
ウコーニングCo.社の「D−C Fine Silica」、Fransil
社の「Fransol」等が挙げられる。
【0083】さらには、該ケイ素ハロゲン化合物の気相
酸化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処
理シリカ微粉体を用いることがより好ましい。該処理シ
リカ微粉体において、メタノール滴定試験によって測定
された疎水化度が30〜80の範囲の値を示すようにシ
リカ微粉体を処理したものが特に好ましい。疎水化方法
としてはシリカ微粉体と反応、あるいは物理吸着する有
機ケイ素化合物などで化学的に処理することによって付
与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合
物の上記気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機
ケイ素化合物で処理する。
【0084】その様な有機ケイ素化合物の例は、ヘキサ
メチレンジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルク
ロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジク
ロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチル
クロルシラン、アリルフエニルジクロルシラン、ベンジ
ルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロル
シラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロ
ルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロ
ルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチ
ルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレー
ト、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキ
シシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフエニルジエ
トキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビ
ニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフエニルテト
ラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12個の
シロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1
個宛のSiに結合した水酸基を有するジメチルポリシロ
キサン等がある。これらは1種あるいは2種以上の混合
物で用いられる。
【0085】その処理シリカ微粉体の粒径としては0.
003〜0.1μm、0.005〜0.05μmの範囲
のものを使用することが好ましい。市販品としては、タ
ラノツクス−500(タルコ社)、AEROSIL R−972(日本
アエロジル社)などがある。
【0086】流動性向上剤の添加量としては、該樹脂粒
子100重量部に対して0.01〜5重量部、好ましく
は0.1〜3重量部である。0.01重量部未満では流
動性向上に効果はなく、5重量部を超えるとカブリや文
字のにじみ、機内飛散を助長する。
【0087】本発明のトナーの製造方法は、バインダー
ポリマー(結着樹脂)の製造に際して上述したが、基本
的には次の各工程よりなる。 (1)原料の均一混合工程 着色剤を分散した結着樹脂、荷電制御剤等の添加剤を所
定量ヘンシェルミキサー20B(三井鉱山(株))に投
入し、均一混合する。 (2)結着樹脂中への各添加剤の分散固定化工程 均一に混合した後、二軸混練押出機(池貝化成(株)製
PCM−30)を使用して溶融混練し、結着樹脂中に各
添加剤を分散固定化する。溶融混練手段としては、他に
「TEM−37」(東芝機械(株))、「KRCニーダ
ー」((株)栗本鉄工所)等の連続式混練機や加熱・加
圧ニーダーのようなバッチ式混練機等が挙げられる。 (3)粉砕工程 混練物を粗粉砕して粒度調整をした後、ジェット粉砕機
「200AFG」(ホソカワミクロン(株))または
「IDS−2」(日本ニューマチック工業(株))を使
用し、ジェットエアーによる衝突粉砕により、微粉砕
し、平均粒子径1〜8μmのものとする。粉砕手段とし
ては他に、機械式粉砕機ターボミル(川崎重工
(株))、スーパーローター(日清エンジニアリング
(株))等が挙げられる。 (4)分級工程 微粉を除去し、粒径分布のシャープ化を目的として、風
力又はローター回転による粒度調整を風力分級装置「1
00ATP」(ホソカワミクロン(株))又は「DSX
−2」(日本ニューマチック工業(株))又は「エルボ
ージェット」(日鉄鉱業(株))等を使用して行なう。 (5) 外添処理工程 得られた着色樹脂粒子と流動化剤を、所定量ヘンシェル
ミキサー20B(三井鉱山(株))に投入し均一混合
し、トナーとする。
【0088】このようにして得られるトナーとして、平
均粒径は、3〜10μm、好ましくは5〜8μmとする
とよく、これにより高精細化を可能とする。また、例え
ば熱風処理等により円形度を、0.93〜0.99、好
ましくは0.94〜0.98のものとするとよく、これ
により、流動性、クリーニング性に優れるものとでき
る。
【0089】以上、結着樹脂としてウレタン結合やウレ
ア結合を有する樹脂を例とするトナーについて説明した
が、上述したように、結着樹脂が結晶領域と非晶質領域
の双方を有するものであれば、ウレタン結合やウレア結
合を有する樹脂に限定されるものではない。例えば、結
晶ポリエステル樹脂と非晶質ポリエステル樹脂をブレン
ドしたり、また、結晶性部分と非晶質部分とをブロック
重合したポリエステル樹脂等においても同様に定着領域
における粘弾性特性を制御できる。また、予め結着樹脂
の重合を制御すると共に定着時に所定以上の熱エネルギ
ーが加えられた際に機能発現する重合開始剤や架橋開始
剤を配合しておくことにより、定着温度領域での熱エネ
ルギーの付与によりトナー中の結着樹脂がさらに重合
し、結着樹脂が架橋したり分子量が増大するように設計
した組成物においても同様に定着領域における粘弾性特
性を制御できる。
【0090】本発明のトナーが適用される定着装置を図
3により説明する。図中、1は定着ローラ、2はバック
アップローラ、3は分離爪、4は紙等の記録媒体であ
る。
【0091】定着ローラ1は、単層タイプ、多層タイプ
のいずれでもよい。単層タイプにあっては、加熱手段を
内蔵した15〜50mm径の芯金の周面に0.1〜20
mm、好ましくは0.5〜3mm厚のシリコンゴム層、
またはフッ素ゴム層を積層したものである。また、多層
タイプにあっては、加熱手段を内蔵した15〜50mm
径の芯金の周面に0.1〜20mm、好ましくは0.5
〜3mm厚の弾性層、0.05〜2mm、好ましくは
0.1〜1mm厚のコート層を順次積層したもので、弾
性層とコート層の組み合わせとしては例えば(1)シリ
コン樹脂からなる弾性層、フッ素樹脂からなるコート層
としたもの、(2)シリコンゴムからなる弾性層、フッ
素ゴムからなるコート層としたもの、(3)シリコンゴ
ムからなる弾性層、シリコンゴムとフッ素ゴムからなる
コート層としたもの等が挙げられる。そして、単層タイ
プにおけるゴム層、また、多層タイプにおける弾性層
は、JISA硬度で30度以下、好ましくは15度以下
のゴム硬度を有するものである。
【0092】また、バックアップローラ2は、単層タイ
プ、多層タイプのいずれでもよい。単層タイプにあって
は15〜50mm径の芯金の周面に0.1〜20mm、
好ましくは0.5〜3mm厚のシリコンゴム層、または
フッ素ゴム層を積層したものである。また、多層タイプ
にあっては15〜50mm径の芯金の周面に0.1〜2
0mm、好ましくは0.5〜3mm厚の弾性層、0.0
5〜2mm、好ましくは0.1〜1mm厚のコート層を
順次積層したもので、弾性層とコート層の組み合わせと
しては、例えば(1)シリコンスポンジからなる弾性
層、高離型性シリコンからなるコート層を順次積層した
もの、(2)シリコンゴムからなる弾性層、フッ素ゴム
からなるコート層を順次積層したもの、(3)シリコン
ゴムからなる弾性層、フッ素ゴムラテックス、フッ素樹
脂コートからなるコート層を順次積層したもの、(4)
シリコンスポンジゴムからなる弾性層、フッ素樹脂(P
FAチューブ)被覆層を順次積層したもの等が挙げられ
る。そして、単層タイプにおけるゴム層、また、多層タ
イプにおける弾性層は、JISA硬度で30度以下、好
ましくは15度以下のゴム硬度を有するものである。
【0093】定着ローラ1とバックアップローラ2との
加圧力(線圧)は、0.2〜2kgf/cm、好ましく
は0.3〜1kgf/cmであり、ニップ幅は1〜20
mm、好ましくは4〜10mmである。また、速度は適
宜設定されるが、ニップ通過時間が10〜150mse
c、好ましくは30〜100msecとなるように設定
される。なお、定着ローラ、またはバックアップローラ
の少なくとも一方がベルトであるベルト定着器としても
よい。
【0094】上述したように、本発明のトナーは、加熱
体との接触に際しているにも係わらず、その弾性や粘性
の増加により加熱体に付着(オフセット)することなく
記録媒体に定着され、高温における耐オフセット性に優
れるので、定着ローラ表面にはシリコンオイル等の離型
剤塗布を不要とすることができる。
【0095】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、明
細書や実施例で記載する各種評価手法は下記の通りであ
る。
【0096】(1) 軟化点(Tm) 島津製作所製「定荷重押出型細管式レオメータ フロー
テスターCFT−500D」を用いて、下記条件にて測
定する。
【0097】測定試料の調製:測定試料としてトナー約
1gを圧縮成型し、フローテスタのシリンダの内径に合
わせた円柱状試料とした。
【0098】測定条件 荷重 20Kgf、ダイ穴 1mm、ダイ長さ 1mm 測定方法 : 1/2法 (2) 動的粘弾性測定 レオメトリックサイエンティフィック社製「ARES粘
弾性測定システム」を使用して、下記の条件にて測定し
た。
【0099】使用治具: パラレルプレート(φ25m
m) 測定試料の調製: パラレルプレート間に測定試料とし
てトナー約1gを載せ、プレートを測定開始温度に加熱
した後、プレートからはみだした部分をトリミングして
プレートの直径に合わせた円柱状試料とした。プレート
間の高さ(Gap)は1mm以上2mm以下となるよう
に調整した。
【0100】測定周波数: 1 rad/sec (1
Hz=6.28rad/sec) 測定歪み: 測定開始温度において、歪み依存性(St
rain Sweep)モードで、測定試料に徐々に大
きな歪みを与え、与えた歪みに対し、貯蔵弾性率
(G′)および損失弾性率(G″)が線形である領域に
おける最大歪みを測定歪みとした。尚、後述する実施例
1では測定歪み0.7%、比較例1では10%に設定し
た。
【0101】測定モード:温度依存性モード(Temp
Ramp) 尚、設定した測定歪みが測定温度域で常
時維持されるように、Auto Strain、Aut
oTesionを作動状態に設定した状態で測定を行な
った。また、測定は、測定開始温度から5℃/min.
の速度で昇温させながら測定を行なった。(貯蔵弾性率
(G′)、損失弾性率(G″)の単位は dyne/cm2
ある。) (3) 定着性測定方法 コニカ(株)製「カラーレーザープリンタ KL−20
10」を使用して画像形成した。但し、定着操作は、プ
リンタから熱ローラからなる定着器(定着ユニット)を
取り外し、外部駆動装置により独立して駆動可能とし、
定着ニップ時間を調整できるように改造した定着器を使
用した。また、紙上のトナー画像に接する側のローラ
(定着ローラ)の表面温度は100℃から200℃まで
制御できるように改造した。
【0102】また、定着ローラ表面にシリコーンオイル
を塗布する塗布手段は取り外し、また、印字されていな
いA4サイズ白紙を1,000枚通紙させ、さらに、定
着ローラ表面をイソプロピルアルコールにより清掃し、
ローラ表面からシリコーンオイルを除去した。また、以
後、定着性評価用画像を定着器に通過通紙する毎に定着
ローラ表面をイソプロピルアルコールにより清掃し、さ
らに綿布にて乾拭きし、定着ローラ表面にシリコーンオ
イルの無い状態を維持した。
【0103】定着ローラ表面からシリコーンオイルを除
去した定着器を使用して、定着性評価用画像をニップ幅
8mm、通過時間50msecの条件にて定着した。
【0104】なお、定着評価用画像は、紙(富士ゼロッ
クスオフィスサプライ(株)製PPC用紙「P紙」)先
端から10mmの位置に20mm四方の領域に均一にト
ナーを付着させた所謂ベタ画像であり、トナー付着量は
0.4mg/cm2 に調整した。
【0105】非オフセット領域 定着ローラの表面温度を段階的に変化させながら、未定
着の画像サンプルを通紙し、画像、またはその一部が通
紙時に定着ローラに転移した後、後続の紙に移行してい
るか否かを目視で判定した。紙への移行のあるものをオ
フセットあり、ないものをオフセットなしとし、オフセ
ットの生じない温度域を求めた。
【0106】定着強度良好域 上記の非オフセット領域を確認した後、定着サンプルの
定着像を消しゴム(ライオン事務機製 砂字消し「LI
ON 261−11」)を押圧荷重1Kgfで5回擦
り、画像濃度の残存率をX−Rite Inc社製「X
−Rite model 404」により測定した。画
像濃度残存率70%以上の温度領域を定着強度良好域と
した。 (4) 分子量分布の測定 トナー5mgを5gのTHFに溶解し、樹脂成分以外の
THF不溶分およびコンタミ物質を除去するため、ポア
サイズ0.2μmのメンブランフィルターを通して、G
PC用サンプルを調製した。こうして調製したサンプル
を、GPCを用いて、下記条件にて測定する。 カラム : 昭和電工(株)製「Shodex(GPC)KF806M +KF802.5」 カラム温度 : 30℃ 溶媒 : THF(テトラヒドロフラン) 流速 : 1.0ml/min. 検出器 : UV検出器(検出波長254nm) 標準試料 : 単分散ポリスチレン標準試料(重量平均分子量580から 390万) (5) ガラス転移点(Tg) トナー10mgをアルミニウム製セルにパッキングし、
セイコーインスツルメント(株)製「DSC120」を
用いて下記の条件で測定する。 測定温度 : 0〜200℃ 昇温速度 : 10℃/min Tg : 2度目の昇温時のDSC曲線より読み取る。 (6) 「粒径」という場合「平均粒径」を意味し、「マル
チサイザーIII 型」(ベックマンコールター社製)を用
い、100μmのアパチャーチューブで粒径別相対重量
分布を測定することにより求める。また、シリカ粒子等
の外添剤の粒径は、電子顕微鏡法による。
【0107】 (実施例1) ポリオキシエチレンビスフェノールAエーテル(日本油脂(株)製ユニオール DA−400:OH基価273KOHmg/g) ・・ 64重量部 CROMOPHTAL YELLOW 8GN(チバスペシャリティケミカル ズ社製) ・・ 10重量部 の重量比で混合装置(プラネタリ式攪拌ミキサー、KE
NMIXmajor社製ケンミックスアイコープロKM
23)により混合し、顔料混合液を調製し、この顔料混
合液をさらに分散装置(ビーズミル、ドライスヴェルケ
社製Advatis V15)を、ビーズ径0.3mm
φ、循環運転(流量20Kg/h)、負荷動力3.5k
W一定、単位積算投入動力8kWh/Kg)により分散
処理した。顔料分散液における顔料粒子の平均粒子径
(50%径)は、日機装(株)製「マイクロトラックU
PA150 model No.9340」により測定
したところ0.16μmであった。
【0108】顔料分散液をポリオキシエチレンビスフェ
ノールAエーテル(日本油脂(株)製ユニオールDA−
400:OH基価273KOHmg/g)で希釈し、後
述するポリイソシアネートとの重合により得られるウレ
タン樹脂100重量部に対して顔料5重量部となるよう
に顔料濃度を調整した。
【0109】顔料濃度が調整された顔料分散液に、ポリ
オキシエチレンビスフェノールAエーテル90モルに対
して10モルの割合でジメチロールブタン酸を添加し、
120℃で加温溶解させ、ポリオール原料とした。
【0110】 得られたポリオール原料 ・・・ 64.6重量部 ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート ・・・ 35.4重量部 ジオクチル錫ジラウレート ・・・ 0.02重量部 を120℃の加温下で混合した後、速やかに200mm
×300mmのトレーに流し込み、大気炉に投入し、1
20℃で1時間保持した後、さらに130℃で5時間保
持して反応を完結させ、顔料分散ポリウレタン樹脂を得
た。
【0111】得られた顔料分散ポリウレタン樹脂の重量
平均分子量(Mw)は3.82×104 、数平均分子量
(Mn)は1.26×104 、Mw/Mn=3.0でで
あり、また、Tgは76℃、Tmは136℃であった。
【0112】この顔料分散ポリウレタン樹脂をジェット
ミルで粉砕し、さらに気流式分級機により分級し、分級
後の体積平均粒径が8.5μmのトナー母粒子を得た。
このトナー母粒子100重量部に対して、疎水性シリカ
(粒径20nm)を0.5重量部添加し、ヘンシェルミ
キサーにて攪拌混合し、黄色トナーを得た。
【0113】得られたトナーの定着性について、110
℃から180℃の温度域で定着性を評価したところ、1
10℃から130℃の温度域ではオフセットが発生した
が、140℃以上の温度域ではオフセットの無い画像が
得られた。得られた定着画像の定着強度は80%であっ
た。この黄色トナーの動的粘弾性測定結果を図1に示
す。尚、測定歪みは0.7%とした。また、図1におけ
る数値データを表1に示す。
【0114】なお、下記表1〜3における貯蔵弾性率
(G′)、損失弾性率(G″)の単位は dyne/cm2であ
り、tan delta =G″/G′である。また、表1中、例
えば1.08E+05と表記するのは、1.08×10
5 を意味する。
【0115】
【表1】
【0116】 (比較例1) 架橋ポリエステル樹脂(三洋化成工業(株)製、ES−803) ・・・ 40重量部 Toner Mazenta 6B(クラリアント社製) ・・・ 5重量部 とを混合し、さらに2本ロールにより混練し、顔料を分
散させたマスタバッチを作製した。
【0117】このマスタバッチをフェザーミルにより粗
粉砕した後、線状ポリエステル樹脂(三洋化成工業
(株)製、ES−802) 60重量部を混合し、これ
を2軸押出機により混練し、ポリエステル樹脂100重
量部に対して顔料5重量部が分散されたポリエステル樹
脂を得た。Tmは110℃であった。
【0118】この混練物をフェザーミルにより粗粉砕
し、さらにジェットミルにより粉砕した後、気流式分級
機により分級し、分級後の平均体積粒径が8.5μmの
トナー母粒子を作製した。このトナー母粒子に実施例1
同様に外添処理し、赤色トナーを得た。
【0119】このトナーについて、110℃から180
℃の温度域で定着性を評価したところ、測定温度域全域
でオフセットが発生した。このトナーの動的粘弾性測定
結果を図2に示す。尚、測定歪みは10%とした。
【0120】また、図2における数値データを表2、表
3に示す。
【0121】
【表2】
【0122】
【表3】
【0123】
【発明の効果】本発明のトナーは、低温定着性に優れる
と共に、特に高温での耐オフセット性に優れ、また、ト
ナー画像の定着強度に優れるトナーであり、また、シリ
コーンオイルを塗布しない定着ローラを組み込んだ定着
装置への使用に適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1で調製したトナーにおける
動的粘弾性測定結果を示す図である。
【図2】 図2は、比較例1で調製したトナーにおける
動的粘弾性測定結果を示す図である。
【図3】 図3は、本発明における定着装置からなる画
像装置を説明するための図である。
【符号の説明】
1は定着ローラ、2はバックアップローラ、3は分離
爪、4は紙等の記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 幹人 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 宮崎 理絵 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 片桐 寛司 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 EA03 EA10 FB01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂からなるトナーであって、該ト
    ナーがその軟化点以上の温度領域において貯蔵弾性率
    (G′)および損失弾性率(G″)共に極小値を示すも
    のであることを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 貯蔵弾性率(G′)が極小値を示す温度
    が、損失弾性率(G″)が極小値を示す温度より低温で
    あることを特徴とする請求項1記載のトナー。
  3. 【請求項3】 加熱体を記録媒体上のトナーと接触させ
    ることにより該トナーを溶融させ記録媒体上に定着する
    画像形成装置において、前記トナーがその軟化点以上の
    温度領域において貯蔵弾性率(G′)および損失弾性率
    (G″)共に極小値を示すものであり、かつ、前記加熱
    体の表面には液体の離型剤を設けないものであること特
    徴とする画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013101329A (ja) * 2011-10-17 2013-05-23 Ricoh Co Ltd トナー
JP2016126257A (ja) * 2015-01-08 2016-07-11 キヤノン株式会社 トナー
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