JP2003287301A - スターリング冷凍機 - Google Patents

スターリング冷凍機

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JP2003287301A
JP2003287301A JP2002087694A JP2002087694A JP2003287301A JP 2003287301 A JP2003287301 A JP 2003287301A JP 2002087694 A JP2002087694 A JP 2002087694A JP 2002087694 A JP2002087694 A JP 2002087694A JP 2003287301 A JP2003287301 A JP 2003287301A
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Japan
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piston
expansion
compression
space
crank
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JP2002087694A
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English (en)
Inventor
Itsuo Nakasaki
五夫 中崎
Takahiro Nakamura
隆広 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮ピストンの空回りを規制して容易に組立
てが行えるようにする。 【解決手段】 圧縮ピストンロッド69の上端にキー溝
83を形成し、圧縮ピストン67にはキー挿入溝84を
形成する。そして、キー溝83にキー82を嵌合させて
装着し、この状態で圧縮ピストン67の挿通孔85にピ
ストン取付ネジ102を挿通して、キー82をキー挿入
溝84に挿着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組立て作業を容易
にしたスターリング冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】スターリング冷凍機は、小型化が可能、
成績係数や冷凍効率が高い、発生する温度範囲が広い、
近年の地球環境問題におけるフロン代替が容易等の多く
の優れた特徴を持っている。
【0003】このため冷凍庫、冷蔵庫、投げ込み式クー
ラー等の業務用又は家庭用の冷熱利用機器を始めとし
て、低温液循環器、低温恒温器、恒温槽、ヒートショッ
ク試験装置、凍結乾燥機、温度特性試験装置、血液・細
胞保存装置、コールドクーラ、その他各種の冷熱装置等
のあらゆる産業分野における冷熱利用機器への適用が検
討されている。
【0004】このようなスターリング冷凍機には、圧縮
シリンダ内を圧縮ピストンが往復運動して作動ガスを圧
縮すると共に、膨張シリンダ内を膨張ピストンが往復運
動して作動ガスを膨張させて冷熱を発生するようになっ
ている。
【0005】そして、このような圧縮ピストン及び膨張
ピストンは、圧縮ピストンロッドや膨張ピストンロッド
が連結されて、往復動力が伝達されるようになってい
る。
【0006】なお、圧縮ピストンと圧縮ピストンロッド
との連結構造は、膨張ピストンと膨張ピストンロッドと
の連結構造と同じであるので、以下の説明では圧縮ピス
トンと圧縮ピストンロッドとの連結構造を例に説明す
る。
【0007】図4は、かかる圧縮ピストンロッドと圧縮
ピストンとの連結構成を示す図である。
【0008】圧縮ピストンロッド569の上端には、ピ
ストン取付ネジ572が設けられている。また、圧縮ピ
ストン567には、ピストン取付ネジ572が挿通する
挿通孔585が形成されている。
【0009】そして、ピストン取付ネジ572を挿通孔
585に挿通してナット581で締めることにより、圧
縮ピストンロッド569と圧縮ピストン567とを連結
している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ピスト
ン取付ネジ572を挿通孔585に挿通してナット締め
す際に、その時の締付け力で圧縮ピストン576が空回
りするため、これを規制しながらナット締めを行わなけ
ればならず、組立て作業性が悪い問題があった。
【0011】そこで、本発明は、圧縮ピストンの空回り
を規制して容易に組立てが行えるようにしたスターリン
グ冷凍機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1にかかる発明は、シリンダ内を往復運動し
て作動ガスを圧縮/膨張させるピストンと、往復動力を
該ピストンに伝達して当該ピストンを往復運動させるピ
ストンロッドとを備えたスターリング冷凍機において、
ピストンの底面を穿孔して形成された挿通孔と、挿通孔
に挿通する雄ネジ及び該雄ネジに螺合する雌ネジとから
なる連結部材と、該挿通孔に雄ネジを挿通して、該雄ネ
ジと雌ネジとを螺合させることにより、ピストンとピス
トンロッドとを連結させ、その際に当該ピストンが螺合
力により空回りするのを規制する空回規制部とを設け
て、ピストンとピストンロッドとの組立てが容易に行え
るようにしたことを特徴とする。
【0013】請求項2にかかる発明は、空回規制部が、
ピストンロッドとピストンとを相互に係合させるキー、
リブ又はピンからなることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図を参照し
て説明する。図1は、スターリング冷凍機1の側断面図
で、当該スターリング冷凍機1は、冷熱を発生する冷熱
発生部33、該冷熱発生部33を駆動する駆動装置11
を主要構成としている。
【0015】このような、スターリング冷凍機1では作
動ガスとして、ヘリウム、水素、窒素等を利用すること
が可能である。
【0016】駆動装置11は、内部がモータ室13をな
すモータハウジング12を有し、このモータ室13にス
テータ15及びロータ16からなる正逆回転可能なモー
タ14が設置されて、モータ軸17を介して出力され
る。
【0017】冷熱発生部33は、駆動装置11で発生し
た回転動力を往復動力に変換する動力変換部34、作動
ガスを圧縮する圧縮部64、作動ガスを膨張させる膨張
部90、圧縮空間66と膨張空間92とを連通させるガ
ス流路175に設けられて流動する作動ガスの熱を蓄熱
する蓄熱部174、圧縮部64で圧縮されて温度上昇し
た作動ガスの熱を外部に放熱させる放熱部193、膨張
部90で作動ガスが膨張することにより発生した冷熱を
冷熱利用機器に供給するコールドヘッド部219、クラ
ンク空間36のオイル248が圧縮空間66や膨張空間
92に侵入しないようにするオイルシール部148、背
圧室154とクランク空間36との差圧の発生を抑制す
る圧力調整部125等を有している。
【0018】動力変換部34は、内部がクランク空間3
6をなすクランクハウジング35を有し、このクランク
ハウジング35はモータハウジングトップ19を介して
モータハウジング12と接して設けられている。
【0019】クランクハウジング35の底部には、動力
変換部34における摺動部分等を潤滑するオイル248
が貯留され、その貯留量はクランクハウジング35の底
部側に形成されたガラス等の透明部材からなる覗窓50
により確認できるようになっている。
【0020】モータハウジングトップ19の底部側に
は、オイル通路孔20が形成されてモータ室13とクラ
ンク空間36とが連通している。
【0021】これによりモータ室13にもオイル248
が貯留されると共に、モータ室13とクランク空間36
との雰囲気が相互に行き来できるようになっている。
【0022】モータ軸17やクランク軸37は、軸受2
1により回動自在に支持されている。
【0023】モータハウジング12及びクランクハウジ
ング35は、それぞれ蓋で封止されており、これらモー
タハウジング12、クランクハウジング35、モータハ
ウジングトップ19は鋳物により製造されている。
【0024】従って、モータハウジング12、クランク
ハウジング35、モータハウジングトップ19を一体物
として鋳造することが可能であり、この場合は製造コス
トを下がることができる利点がある。
【0025】なお、作動ガスとしてヘリウム、水素、窒
素等の大気以外のガスを用いる場合には、後述するクラ
ンク空間、モータ室、バッファタンク内にも、これらの
作動ガスを封入しておくことが好ましい。
【0026】これは、長時間の運転により、僅かながら
もクランク空間、モータ室、バッファタンク内の雰囲気
が圧縮空間や膨張空間に侵入して、冷凍効率を低下させ
る事態を防止するためである。
【0027】クランク空間36には、モータ軸17と連
結されたクランク軸37、該クランク軸37に装着され
た圧縮クランク38a及び膨張クランク38bからなる
クランク38、一端がクランク38に連結された圧縮コ
ネクティングロッド41a及び膨張コネクティングロッ
ド41bからなるコネクティングロッド41、該コネク
ティングロッド41の他端に連結された圧縮クロスガイ
ドヘッド44a及び膨張クロスガイドヘッド44bから
なるクロスガイドヘッド44、該クロスガイドヘッド4
4の運動方向を1方向に規制するクロスガイドライナ4
7等が設けられている。
【0028】なお、圧縮クランク38aと膨張クランク
38bとは、クランク軸37の軸心に対して偏心して設
けられ、かつ、モータ14の正転時に膨張クランク38
bが圧縮クランク38aより略90度位相が先行して回
転するように設けられている。
【0029】ここでモータ14の正転時とは、冷熱を発
生するようなサイクル運転を行うときのモータ14の回
転方向を言う。
【0030】このときスターリング冷凍機1において
は、膨張クランク38bと圧縮クランク38aとの位相
差に伴い発生する回転アンバランスを抑制するためにバ
ランサ51が設けられている。
【0031】クロスガイドライナ47は、クロスガイド
ヘッド44が挿入される概略円筒状の穴で、クランクハ
ウジング35の頂部を穴開加工等して形成されている。
【0032】これによりクランク38を介して駆動され
たクロスガイドヘッド44はクロスガイドライナ47に
案内されて往復運動するようになる。
【0033】クランクハウジング35の上には固定プレ
ート243が設けられ、この固定プレート243の上に
シリンダハウジング74が設けられている。
【0034】このシリンダハウジング74は、上側シリ
ンダハウジング74aと下側シリンダハウジング74b
とに分割形成されて、下側シリンダハウジング74b
は、固定プレート243を介してクランクハウジング3
5にボルトで固定され、上側シリンダハウジング74a
は下側シリンダハウジング74bにボルトを用いて固定
される。
【0035】圧縮部64は、下側シリンダハウジング7
4bを穴開して形成された圧縮シリンダ68、圧縮シリ
ンダ68内を往復運動する圧縮ピストン67、一端が圧
縮クロスガイドヘッド44aに揺動自在に取付けられる
と共に他端が圧縮ピストン67に固着されて、これらを
連結する圧縮ピストンロッド69、該圧縮ピストン67
の頭部側と圧縮シリンダ68とで形成された圧縮空間6
6を有している。
【0036】圧縮ピストン67の側筒面には、ピストン
リングが装着されて、圧縮空間66の気密性を保ってい
る。
【0037】膨張部90は、下側シリンダハウジング7
4b及び上側シリンダハウジング74aを穴開して形成
された膨張シリンダ97、内部が空洞で膨張シリンダ9
7内を往復運動する膨張ピストン93、一端が膨張クロ
スガイドヘッド44bに揺動自在に取付けられると共に
他端が膨張ピストン93に固着されて、このらを連結す
る膨張ピストンロッド100、該膨張ピストン93の頭
部側と膨張シリンダ97とで形成された膨張空間92を
有して、膨張空間92の外周部にコールドヘッド部21
9が形成されている。
【0038】この膨張シリンダ97及び膨張ピストン9
3は、それぞれ上下に分割されて、上部膨張シリンダ9
7a、下部膨張シリンダ97b、上部膨張ピストン93
a、下部膨張ピストン93bをなしている。
【0039】下部膨張シリンダ97bを下側シリンダハ
ウジング74bに装着する際には、下部膨張シリンダ9
7bを液体窒素等で冷却して冷やしばめ等の方法で圧入
して装着している。
【0040】これにより、下部膨張シリンダ97bが下
側シリンダハウジング74bに完全に固定されるために
異常音が発生する等の不都合が防止できる。
【0041】下部膨張ピストン93bには、ピストンリ
ングが装着されて、膨張空間92の気密性を保ってい
る。
【0042】また、下部膨張ピストン93bの上端部と
上部膨張ピストン93aの下端部とは、それぞれ螺合さ
せることにより一体化した膨張ピストン93が形成され
るようになっている。
【0043】この下側シリンダハウジング74bの材料
として、FC材やFCD材等が用いられるが、作動ガス
のリーク防止、製造コストや部材コスト、ピストンリン
グやピストンリングの摺動摩耗特性等の観点からFC3
00が好ましい。
【0044】また、下部膨張シリンダ97bの材料とし
て一般に鋼材が用いられるが、製造を容易にすると共に
ピストンリングの摺動摩耗特性を改善させる観点から、
SUS材が好ましく、特にSUS303、SUS304
が好ましい。
【0045】膨張シリンダ97や圧縮シリンダ68のシ
リンダ面の表面粗さは、従来は旋盤加工レベルのRz
5.0ミクロン程度であるが、本発明ではこれをRz
3.0ミクロン以下、好ましくはRz1.0ミクロン以
下のレベルにしている。
【0046】これにより、ピストンリングやピストンリ
ングの摩耗進行度合いを著しく減少させている。
【0047】上側シリンダハウジング74a及び下側シ
リンダハウジング74bには、膨張空間92と圧縮空間
66とを連通させる細管のガス流路175が形成されて
いる。
【0048】なお、下部膨張ピストン93bの下端部を
取囲むように環状溝108が形成されて、当該環状溝1
08にガス流路175が繋がり、圧縮空間66へと連通
している。
【0049】この環状溝108には、背圧室154と連
通する微少径の環状溝連通孔109が形成されて、背圧
室154と環状溝108との圧力を均等な圧力にしてい
る。
【0050】また、上側シリンダハウジング74aの下
端部には、ガス流路175と連通するように、円筒状の
蓄熱材収納溝105が長手方向に形成されて、後述する
蓄熱材176が挿入されるようになっている。
【0051】蓄熱部174は、真鍮やステンレス鋼を材
料とするメッシュ状の金属シートのからなる円筒状の蓄
熱材176を有し、この蓄熱材176が多数積層されて
蓄熱材収納溝105に装着される。
【0052】そして、膨張空間92で膨張して温度の下
がった作動ガスが、圧縮空間66に向って流動する際に
は、当該作動ガスの冷熱を貯えて、当該冷熱が圧縮空間
66から膨張空間92に流動する作動ガスの冷却に用い
られる。
【0053】また、圧縮空間66で圧縮されて温度上昇
した作動ガスが、圧縮空間66から膨張空間92に向っ
て流動する際には、当該作動ガスの温熱を貯えて、当該
温熱が膨張空間92から圧縮空間66に流動する作動ガ
スの加熱に用いられる。
【0054】圧縮ピストンロッド69や膨張ピストンロ
ッド100の下端側には、クロスガイド側フランジ10
1が設けられ、上端近傍にはピストン側フランジ103
が設けられている。
【0055】さらに、圧縮ピストンロッド69や膨張ピ
ストンロッド100の上端には、ピストン取付ネジ10
2が設けられると共に、キー溝83が形成されている。
【0056】そして、圧縮ピストンロッド69や膨張ピ
ストンロッド100は、クロスガイド側フランジ101
を用いてクロスガイドヘッド44に取付けられる。
【0057】また、ピストン取付ネジ102を圧縮ピス
トン67や膨張ピストン93に挿通して、ピストン側フ
ランジ103に当ててナット81を締ることにより圧縮
ピストンロッド69や膨張ピストンロッド100と連結
される。
【0058】このときナット81の締付け力で圧縮ピス
トン67や膨張ピストン93が空回りして組立て作業性
を低下させてしまう。
【0059】そこで本発明では、図2に示すように圧縮
ピストンロッド69や膨張ピストンロッド100の上端
にキー溝83を形成し、圧縮ピストン67や膨張ピスト
ン93にはキー挿入溝84を形成している。
【0060】図2(a)は圧縮ピストンロッド69の断
面図、図2(b)は圧縮ピストン67の底面図、図2
(c)はその断面図である。
【0061】なお、圧縮ピストンロッド69や膨張ピス
トンロッド100と圧縮ピストン67や膨張ピストン9
3とを連結構成は同じであるので、圧縮ピストンロッド
69と圧縮ピストン67との連結構成を例に説明する。
【0062】そして、図3に示す圧縮ピストンロッド6
9と圧縮ピストン67との連結方法でこれらを組立て
る。
【0063】先ず、キー溝83にキー82を嵌合させて
装着し、この状態で圧縮ピストン67の挿通孔85にピ
ストン取付ネジ102を挿通して、キー82をキー挿入
溝84に挿着する。
【0064】これにより、圧縮ピストン67は圧縮ピス
トンロッド69に対して回転が規制され、ナット締して
も当該圧縮ピストン67が空回りするようなことが無く
なって、組立て作業が容易になる。
【0065】なお、上記説明ではキー82を用いて圧縮
ピストン67の空回りを規制するようにしたが、本発明
はこれに限定されるものではなく、ピンやリブ等であっ
ても同様の作用効果を得ることが可能である。
【0066】放熱部193は、圧縮部64で圧縮されて
温度上昇した作動ガスの熱を外部に速やかに放出させる
ことを主目的として設けられたもので、圧縮空間66や
膨張シリンダ97を取巻き循環するように形成された冷
却水路194が図8及び図9に示すように下側シリンダ
ハウジング74bに形成される共に、下側膨張シリンダ
97の下端部にフィンを有する放熱器195が設けられ
ている。
【0067】オイルシール部148は、固定プレート2
43と膨張ピストン93及び圧縮ピストン67との間に
設けられたオイルシールベローズ149、該オイルシー
ルベローズ149の上端が溶着されたワッシャ状の上部
取付環、該オイルシールベローズ149の下端が溶着さ
れたワッシャ状の下部取付環を有している。
【0068】このオイルシールベローズ149は、金属
材料をプレス加工により一体成形した金属成形ベローズ
や溶接により組み立てた金属溶接ベローズが使用され
る。
【0069】この上部取付環は、圧縮ピストンロッド6
9や膨張ピストンロッド100の底部とピストン側フラ
ンジ103との間に装着されてピストン取付ネジ102
により固定される。
【0070】この上部取付環は、圧縮ピストンロッド6
9や膨張ピストンロッド100の底部とピストン側フラ
ンジ103との間に装着されてピストン取付ネジ102
により固定される。
【0071】また、下部取付環は、固定プレート243
を介して下側シリンダハウジング74bに固定される。
【0072】これにより背圧室154が気密状態とな
り、クランク空間36からオイル248が圧縮空間66
や膨張空間92に侵入する不都合が完全に防止できるよ
うになる。
【0073】背圧室154は、圧縮ピストン67の背圧
側と膨張ピストン93との背圧側にそれぞれ形成される
が、これらが互いに連通するように背圧室連通孔155
が形成されている。
【0074】ところで、背圧室154が気密状態にある
と、膨張ピストン93や圧縮ピストン67の往復運動作
により当該背圧室154には大きな圧力変動が発生する
と共に、クランク空間36との間で大きな差圧が発生す
る。
【0075】そして、背圧室154の圧力がクランク空
間36の圧力より高くなるとオイルシールベローズ14
9は糸巻ボビン状に絞られ、逆に背圧室154の圧力が
クランク空間36の圧力より低くなると、オイルシール
ベローズ149はビヤダル状に膨らむようになる。
【0076】このような変形が、繰返しオイルシールベ
ローズ149に生じて破損しやすくなる。
【0077】また、背圧室154の圧力変動は、膨張ピ
ストン93や圧縮ピストン67の往復運動のブレーキと
して作用するので、その分モータ14の負荷が増えてし
まい冷凍効率が低下する。
【0078】そこで、このような圧力変動が抑制できる
ように、バッファタンク126を備えた圧力調整部12
5を設けている。
【0079】この圧力調整部125のバッファタンク1
26は、タンク内の空間を2つの空間に気密に仕切る圧
力調整ベローズ127を備えて、一方の空間が背圧側連
通管128により背圧室154と連通し、他方の空間が
クランク側連通管130によりクランク空間36やモー
タ室13と連通している。
【0080】この背圧室154に連通する空間を背圧側
バッファ室129と記載し、クランク空間36と連通す
る空間をクランク側バッファ室131と記載する。
【0081】そして、少なくとも背圧側バッファ室12
9の空間容積は、背圧室154の空間容積より十分に大
きくなっている。
【0082】圧力調整ベローズ127は、オイルシール
ベローズ149と同様に金属成形ベローズ、金属溶接ベ
ローズを用いることも可能であるが、当該オイルシール
ベローズ149におけるほど伸縮量が大きくないこと等
の理由から樹脂やゴム製のベローズを使用することも可
能である。
【0083】これにより、背圧室154の圧力変動が背
圧側バッファ室129の圧力変動により自動的に緩和さ
れると共に、圧力調整ベローズ127の伸縮により吸収
され、背圧室154とクランク空間36との間で大きな
差圧が発生しないようになり、オイルシールベローズ1
49の劣化や破壊の防止、スターリング冷凍機1の運転
性能及び耐久性の向上が図られる。
【0084】コールドヘッド部219は、冷却フィン2
20と、この冷却フィン220の先端部分を包むように
設けられたジャケット221とから構成されて、冷却フ
ィン220とジャケット221との間にブライン流路2
22を形成している。
【0085】なお、ブラインとして、エチルアルコー
ル、HFE、PFC、PFG、窒素、ヘリウム等が利用
可能である。
【0086】これにより膨張空間92で発生した冷熱に
よりブラインは冷却フィン220を介して冷却され、冷
熱利用機器に冷熱が供給される。
【0087】次に、このような構成のスターリング冷凍
機1の動作を説明する。
【0088】モータ14が駆動されると、その回転動力
がモータ軸17を介してクランク軸37に伝達される。
【0089】このクランク軸37にはクランク38が偏
心して取付けられて、このクランク38にコネクティン
グロッド41を介してクロスガイドヘッド44が連結さ
れているので、回転動力はクロスガイドヘッド44の往
復動力に変換される。
【0090】クロスガイドヘッド44が往復運動する
と、ピストンロッドを介して接続された膨張ピストン9
3と圧縮ピストン67は往復運動して作動ガスを圧縮、
膨張する。
【0091】このとき、クランク38によりオイル24
8がクロスガイドヘッド44等に付着するが、オイルシ
ールベローズ149によりクランク空間36と背圧室1
54とが完全に区画されている。
【0092】また、背圧室154と膨張空間92との差
圧がバッファタンク126により圧力調整されて、これ
らの間で差圧の発生が抑制されているが、このとき圧力
調整ベローズ127を用いてバッファタンク126を区
画しているので、バッファタンク126を介してクラン
ク空間36等から背圧室154にオイル248が流入す
ることがない。
【0093】従って、背圧室154にオイル248が侵
入して圧縮空間66や膨張空間92に侵入することがな
く、冷凍効率の低下が防止できるようになっている。
【0094】なお、バッファタンク126により背圧室
154と膨張空間92との差圧が抑制されるために、モ
ータ14負荷が低減して冷凍効率の低下が抑制できるよ
うになっている。
【0095】このようにして膨張ピストン93と圧縮ピ
ストン67が往復運動し、膨張ピストン93が上死点に
近づいて動きが遅くなると、圧縮ピストン67は中間付
近を上死点に向かって急速に動き、これにより作動ガス
は略断熱圧縮されて温度上昇する。
【0096】圧縮された作動ガスは、ガス流路175を
流れて放熱部193に流入し、ここで放熱器195を介
して冷却水に放熱して降温する。
【0097】冷却水に放熱した作動ガスは、蓄熱部17
4に流入し、蓄熱材176を通過する際に当該蓄熱材1
76に温熱を蓄熱して膨張空間92に流入する。
【0098】そして、圧縮ピストン67は上死点に近づ
き、その速度も遅くなる。
【0099】すると、膨張ピストン93は急激に下死点
に向かって動き、これにより膨張空間92が急激に拡張
して、当該膨張空間92の作動ガスは断熱膨張して降温
する。
【0100】これにより、コールドヘッド部219の温
度が下がり、冷却フィン220を介してブラインが冷却
されて、冷熱が冷熱利用機器に供給される。
【0101】膨張ピストン93が下死点から上死点に移
動する際は、圧縮ピストン67は中間位置から下死点に
向かって動いており、これにより作動ガスは膨張空間9
2からガス流路175を介して圧縮空間66に流れる。
【0102】このとき膨張して温度の下がった作動ガス
は、蓄熱材176に冷熱を蓄熱して放熱部193を経て
圧縮空間66に流入して1サイクルが終了する。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ピストンの底面を穿孔して形成された挿通孔と、挿通孔
に挿通する雄ネジ及び該雄ネジに螺合する雌ネジとから
なる連結部材と、該挿通孔に雄ネジを挿通して、該雄ネ
ジと雌ネジとを螺合させることにより、ピストンとピス
トンロッドとを連結させ、その際に当該ピストンが螺合
力により空回りするのを規制する空回規制部とを設けた
ので、ピストンとピストンロッドとの組立てが容易に行
えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明に適用されるスター
リング冷凍機の側断面図である。
【図2】圧縮ピストンロッドや圧縮ピストンの構成を説
明する図で、(a)が圧縮ピストンロッドの断面図、
(b)は圧縮ピストンの底面図、(c)はその断面図で
ある。
【図3】圧縮ピストンロッドや圧縮ピストンの連結方法
を説明する図である。
【図4】課題の説明に適用される圧縮ピストンロッドと
圧縮ピストンとを連結した際の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 スターリング冷凍機 33 冷熱発生部 67 圧縮ピストン 68 圧縮シリンダ 69 圧縮ピストンロッド 81 ナット 82 キー 83 キー溝 84 キー挿入溝 85 挿通孔 93b 下部膨張ピストン 93a 上部膨張ピストン 93 膨張ピストン 100 膨張ピストンロッド 102 ピストン取付ネジ
【手続補正書】
【提出日】平成14年7月10日(2002.7.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】そして、ピストン取付ネジ572を挿通孔
585に挿通してナット581で締めることにより、圧
縮ピストンロッド69と圧縮ピストン67とを連結して
いる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ピスト
ン取付ネジ572を挿通孔585に挿通してナット締め
す際に、その時の締付け力で圧縮ピストン67が空回り
するため、これを規制しながらナット締めを行わなけれ
ばならず、組立て作業性が悪い問題があった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】駆動装置11は、内部がモータ室13をな
すモータハウジング12を有し、このモータ室13にス
テータ16及びロータ15からなる正逆回転可能なモー
タ14が設置されて、モータ軸17を介して出力され
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】膨張部90は、下側シリンダハウジング7
4b及び上側シリンダハウジング74aを穴開して形成
された膨張シリンダ97、内部が空洞で膨張シリンダ9
7内を往復運動する膨張ピストン93、一端が膨張クロ
スガイドヘッド44bに揺動自在に取付けられると共に
他端が膨張ピストン93に固着されて、これらを連結す
る膨張ピストンロッド100、該膨張ピストン93の頭
部側と膨張シリンダ97とで形成された膨張空間92を
有して、膨張空間92の外周部にコールドヘッド部21
9が形成されている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】この下側シリンダハウジング74bの材料
として、FC材やFCD材等が用いられるが、作動ガス
のリーク防止、製造コストや部材コスト、ピストンリン
グの摺動摩耗特性等の観点からFC300が好ましい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】蓄熱部174は、真鍮やステンレス鋼を材
料とするメッシュ状の金属シートからなる円筒状の蓄熱
材176を有し、この蓄熱材176が多数積層されて蓄
熱材収納溝105に装着される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】放熱部193は、圧縮部64で圧縮されて
温度上昇した作動ガスの熱を外部に速やかに放出させる
ことを主目的として設けられたもので、圧縮空間66や
膨張シリンダ97を取巻き循環するように形成された冷
却水路194が図1に示すように下側シリンダハウジン
グ74bに形成される共に、下側膨張シリンダ97の下
端部にフィンを有する放熱器195が設けられている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正内容】
【0074】ところで、背圧室154が気密状態にある
と、膨張ピストン93や圧縮ピストン67の往復運動に
より当該背圧室154には大きな圧力変動が発生すると
共に、クランク空間36との間で大きな差圧が発生す
る。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正内容】
【0092】また、背圧室154とクランク空間36と
の差圧がバッファタンク126により圧力調整されて、
これらの間で差圧の発生が抑制されているが、このとき
圧力調整ベローズ127を用いてバッファタンク126
を区画しているので、バッファタンク126を介してク
ランク空間36等から背圧室154にオイル248が流
入することがない。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正内容】
【0094】なお、バッファタンク126により背圧室
154の圧力変動が抑制されるために、モータ14負荷
が低減して冷凍効率の低下が抑制できるようになってい
る。
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内を往復運動して作動ガスを圧
    縮/膨張させるピストンと、往復動力を該ピストンに伝
    達して当該ピストンを往復運動させるピストンロッドと
    を備えたスターリング冷凍機において、 前記ピストンの底面を穿孔して形成された挿通孔と、 前記挿通孔に挿通する雄ネジ及び該雄ネジに螺合する雌
    ネジとからなる連結部材と、 該挿通孔に前記雄ネジを挿通して、該雄ネジと前記雌ネ
    ジとを螺合させることにより、前記ピストンとピストン
    ロッドとを連結させ、その際に当該ピストンが螺合力に
    より空回りするのを規制する空回規制部とを設けたこと
    を特徴とするスターリング冷凍機。
  2. 【請求項2】 前記空回規制部が、前記ピストンロッド
    とピストンとを相互に係合させるキー、リブ又はピンか
    らなることを特徴とする請求項1記載のスターリング冷
    凍機。
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