JP2003286961A - 冷熱搬送装置 - Google Patents

冷熱搬送装置

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JP2003286961A
JP2003286961A JP2002087696A JP2002087696A JP2003286961A JP 2003286961 A JP2003286961 A JP 2003286961A JP 2002087696 A JP2002087696 A JP 2002087696A JP 2002087696 A JP2002087696 A JP 2002087696A JP 2003286961 A JP2003286961 A JP 2003286961A
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JP
Japan
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chamber
bellows
heat
expansion
cold heat
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Application number
JP2002087696A
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English (en)
Inventor
Ryosuke Taihichi
亮佑 對比地
Takahiro Nakamura
隆広 中村
Itsuo Nakasaki
五夫 中崎
Hiroshi Sekiya
弘志 関谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送する冷熱の温度が制限されない搬送ポン
プを備えた熱搬送装置を提供すること。 【解決手段】 ケーシング22内にベローズ10を備
え、その一端をケーシング22の蓋23に密着して取付
ける。またこの蓋23には、熱搬送媒体が吸引される吸
引口25、当該熱搬送媒体を加圧して吐出す吐出口26
をそれぞれ設け、これらには逆止弁を設ける。ベローズ
10の他端には、底板24を密着して設け、この底板2
4にリニアモータ29により往復運動する駆動軸27が
連結される。このベローズは金属を材料として形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷熱源から冷熱利
用機器に冷熱を搬送する冷熱搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、冷熱を利用する機器(冷熱利用機
器)は、冷凍庫、冷蔵庫、投げ込み式クーラー等の業務
用又は家庭用の冷熱利用機器を始めとして、低温液循環
器、低温恒温器、恒温槽、ヒートショック試験装置、凍
結乾燥機、温度特性試験装置、血液・細胞保存装置、コ
ールドクーラ等多種多様の機器が知られている。
【0003】このような冷熱搬送装置は、冷熱源で冷却
された熱搬送媒体を搬送ポンプで冷熱利用機器に搬送し
て利用するものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、利用す
る冷熱の温度が超低温の場合には、熱搬送媒体が凝固し
たり、搬送ポンプに潤滑油等が用いられているとそれが
凝固したりして利用できない問題があった。
【0005】そこで、本発明は、搬送する冷熱の温度が
制限されない搬送ポンプを備えた熱搬送装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1にかかる発明は、熱搬送媒体と冷熱源とが
熱交換する冷熱源側交換器と、該熱搬送媒体を圧送する
搬送ポンプと、熱搬送媒体と冷熱利用機器とが熱交換す
る負荷側熱交換器とが冷熱搬送配管により順次接続され
てなる冷熱搬送装置において、搬送ポンプが、ベローズ
を伸縮させることによる当該ベローズ内空間の変化によ
り熱搬送媒体を吸引吐出するベローズポンプであり、か
つ、熱搬送媒体としてヘリウムガス、窒素ガス、アルゴ
ンガスのいずれか1を用いることを特徴とする。
【0007】請求項2にかかる発明は、ベローズが金属
を材料に形成されていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図を参照し
て説明する。図1は本発明の実施の形態の説明に適用さ
れる冷熱搬送装置1の概略構成を示す図である。
【0009】当該冷熱搬送装置1は、スターリング冷凍
機のような冷熱源と熱搬送媒体とが熱交換する冷熱源側
熱交換器2、該熱搬送媒体を圧送する搬送ポンプ4、熱
搬送媒体と冷熱利用機器とが熱交換する負荷側熱交換器
3を有し、これらが冷熱搬送配管5により順次接続され
て形成されている。
【0010】図2は、搬送ポンプ4の概略構成を示した
図で、ケーシング22内に設けられたベローズ10を備
えるベローズポンプであり、当該ベローズ10の一端は
ケーシング22の蓋23に密着して取付けられている。
【0011】この蓋23には、熱搬送媒体が吸引される
吸引口25、当該熱搬送媒体を加圧して吐出す吐出口2
6がそれぞれ設けられて、これら吸引口25及び吐出口
26には図示しない逆止弁が設けられて、図2に示す矢
印方向にのみ熱搬送媒体が流動できるようになってい
る。
【0012】また、ベローズ10の他端には、底板24
が密着して設けられ、当該底板24に駆動軸27が連結
されている。この駆動軸27はベアリング18により上
下動自在に支持され、シール部材28を介してケーシン
グ22外に延設されている。
【0013】ケーシング22の外にはリニアモータ29
が設けられて、当該リニアモータ29により駆動軸27
が往復運動するようになっている。
【0014】このシール部材28は、外気がケーシング
22内に侵入しないようにするために設けられている。
【0015】なお、ベローズ10は、金属材料をプレス
加工により一体成形した金属成形ベローズや溶接により
組み立てた金属溶接ベローズが使用される。
【0016】このような構成で、リニアモータ29が動
作すると駆動軸27が往復運動し、これに伴いベローズ
10が伸縮する。
【0017】ベローズ10が伸びると、ベローズ10内
空間が負圧になるため吸引口25側の逆止弁が開き、吸
引口25からベローズ10内に熱搬送媒体が吸引され
る。
【0018】またベローズ10が縮むと、ベローズ10
内空間が正圧になるため吐出口26の逆止弁が開き、ベ
ローズ10内の熱搬送媒体が吐出口26から吐出され
る。
【0019】このようにして搬送力が付与された熱搬送
媒体は、冷熱源側熱交換器2で冷熱源と熱交換して、負
荷側熱交換器3に循環し、ここで冷熱利用機器に冷熱を
与え、搬送ポンプ4を介して冷熱源側熱交換器2へと循
環するサイクルを繰返す。
【0020】搬送ポンプ4は、ベローズ10の伸縮によ
り熱搬送媒体に搬送力を付与するため、ロータリポンプ
等のように摺動部が存在しないので無潤滑で運転するこ
とが可能になり、超低温でも運転可能になる。
【0021】また、例えばベローズ10をプラスチック
等の樹脂により形成した場合には、冷熱により堅くなる
ので、無理に曲げたりするとクラックや破損等を起して
しまう。
【0022】しかし、本発明にかかるベローズ10は金
属製であるため超低温(例えば、130℃以下)であっ
ても、かかる不都合を発生させることなく利用すること
ができ、信頼性が向上する利点がある。
【0023】なお、上述したような構成であるので、熱
搬送媒体として超低温でも凝固しない媒体であれば全て
利用することが可能であり、このような熱搬送媒体とし
てヘリウムガス、アルゴンガス、窒素ガス等を例示する
ことが可能である。
【0024】このような冷熱を発生するスターリング冷
凍機は、図3に示すように、モータ14で駆動力を発生
する駆動装置11と、該駆動装置11により駆動されて
冷熱を発生する冷熱発生装置33により構成されてい
る。
【0025】駆動装置11は、内部がモータ室13をな
すモータハウジングを有し、このモータ室13にステー
タ15及びロータ16からなる正逆回転可能なモータ1
4が設置されて、発生した回転動力はモータ軸17を介
して出力される。
【0026】冷熱発生装置33は、駆動装置11で発生
した回転動力を往復動力に変換する動力変換部34、作
動ガスを圧縮する圧縮部64、作動ガスを膨張させる膨
張部90、圧縮室66と膨張室92とを連通させるガス
流路175に設けられて流動する作動ガスの熱を蓄熱す
る蓄熱部174、圧縮部64で圧縮されて温度上昇した
作動ガスの熱を外部に放熱させる放熱部193、膨張部
90で作動ガスが膨張することにより発生した冷熱を冷
熱利用機器に供給するコールドヘッド部219、クラン
ク室36のオイル248が圧縮室66や膨張室92に侵
入しないようにするオイルシール部148、背圧室15
4とクランク室36との差圧の発生を抑制する圧力調整
部125等を有している。
【0027】動力変換部34は、内部がクランク室36
をなすクランクハウジングを有し、このクランクハウジ
ングはモータハウジングトップ19を介してモータハウ
ジングと接して設けられている。
【0028】なお、モータ軸17やクランク軸37は、
軸受21により回動自在に支持されている。
【0029】モータハウジング及びクランクハウジング
は、それぞれ蓋で封止されており、これらモータハウジ
ング、クランクハウジング、モータハウジングトップ1
9は鋳物により製造されている。
【0030】ところで、作動ガスとしてヘリウム、水
素、窒素等の大気以外のガスを用いることができ、この
場合にはクランク室、モータ室、バッファタンク内に
も、これらの作動ガスを封入しておくことが好ましい。
【0031】これは長時間の運転により、僅かながらも
クランク室、モータ室、バッファタンク内の雰囲気が圧
縮室や膨張室に侵入するためである。
【0032】クランク室36には、モータ軸17と連結
されたクランク軸37、該クランク軸37に装着された
圧縮クランク38a及び膨張クランク38bからなるク
ランク38、一端がクランク38に連結された圧縮コネ
クティングロッド41a及び膨張コネクティングロッド
41bからなるコネクティングロッド41、該コネクテ
ィングロッド41の他端に連結された圧縮クロスガイド
ヘッド44a及び膨張クロスガイドヘッド44bからな
るクロスガイドヘッド44、該クロスガイドヘッド44
の運動方向を1方向に規制する圧縮クロスガイドライナ
47a及び膨張クロスガイドライナ47bからなるクロ
スガイドライナ47等が設けられている。
【0033】なお、圧縮クランク38aと膨張クランク
38bとは、クランク軸37の軸心に対して偏心して設
けられ、かつ、モータ14の正転時に膨張クランク38
bが圧縮クランク38aより略90度位相が先行して回
転するように設けられている。
【0034】ここでモータ14の正転時とは、冷熱を発
生するようなサイクル運転を行うときのモータ14の回
転方向を言う。
【0035】このときスターリング冷凍機6において
は、膨張クランク38bと圧縮クランク38aとの位相
差に伴い発生する回転アンバランスを抑制するためにバ
ランサ51が設けられている。
【0036】クロスガイドライナ47は、クロスガイド
ヘッド44が挿入される概略円筒状の穴で、クランクハ
ウジングの頂部を穴開加工等して形成されている。
【0037】これによりクランク38を介して駆動され
たクロスガイドヘッド44はクロスガイドライナ47に
案内されて往復運動するようになる。
【0038】圧縮部64は、シリンダハウジング74を
穴開して形成された圧縮シリンダ68、圧縮シリンダ6
8内を往復運動する圧縮ピストン67、一端が圧縮クロ
スガイドヘッド44aに揺動自在に取付けられると共に
他端が圧縮ピストン67に固着されて、これらを連結す
る圧縮ピストンロッド69、該圧縮ピストン67の頭部
側と圧縮シリンダ68とで形成された圧縮室66を有し
ている。
【0039】圧縮ピストン67の側筒面には、ピストン
リングが装着されて、圧縮室66の機密性を保ってい
る。
【0040】膨張部90は、膨張シリンダ97、該膨張
シリンダ97内を往復運動する膨張ピストン93、一端
が膨張クロスガイドヘッド44bに揺動自在に取付けら
れると共に他端が膨張ピストン93に固着されて、この
らを連結する膨張ピストンロッド100、該膨張ピスト
ン93の頭部側と膨張シリンダ97とで形成された膨張
室92を有して、膨張室92の外周部にコールドヘッド
部219が形成されている。
【0041】膨張ピストン93には、ピストンリングが
装着されて、膨張室92の機密性を保っている。
【0042】なお、膨張ピストン93の下端部を取囲む
ように環状溝108が形成されて、当該環状溝108に
ガス流路175が繋がり、圧縮室66へと連通してい
る。
【0043】蓄熱部174は、真鍮やステンレス鋼を材
料とするメッシュ状の金属シートのからなる円筒状の蓄
熱材176を有し、この蓄熱材176が多数積層されて
装着される。
【0044】そして、膨張室92で膨張して温度の下が
った作動ガスが、圧縮室66に向って流動する際には、
当該作動ガスの冷熱を貯えて、当該冷熱が圧縮室66か
ら膨張室92に流動する作動ガスの冷却に用いられる。
【0045】また、圧縮室66で圧縮されて温度上昇し
た作動ガスが、圧縮室66から膨張室92に向って流動
する際には、当該作動ガスの温熱を貯えて、当該温熱が
膨張室92から圧縮室66に流動する作動ガスの加熱に
用いられる。
【0046】放熱部193は、圧縮部64で圧縮されて
温度上昇した作動ガスの熱を外部に速やかに放出させる
ことを主目的として設けられて、フィンを有する放熱器
195が設けられている。
【0047】この放熱部193を循環する冷却水は、冷
却水回路202を循環ポンプ198により循環する。
【0048】そして、この冷却水回路202に設けられ
た放熱交換器196で送風ファン197により送風され
る外気と熱交換して冷却される。
【0049】本発明にかかるスターリング冷凍機6で
は、クランク38が回転した際に、クランク室36の底
部に貯留しているオイル248を掻上げて、クランク3
8とコネクティングロッド41との摺動部分やクロスガ
イドヘッド44とクロスガイドライナ47との摺動部分
等に付着させて、これらの摺動部分を潤滑している。
【0050】このときクロスガイドヘッド44の往復運
動により、クロスガイドヘッド44とクロスガイドライ
ナ47との摺動部分のオイル248が圧縮ピストン67
や膨張ピストン93側に送込まれて、クロスガイドヘッ
ド44の頭部側(圧縮ピストン67や膨張ピストン93
側)に溜るようになる。
【0051】クロスガイドヘッド44は、非常に早い周
期で往復運動するため、このようにして溜ったオイル2
48は跳ね飛ばされて、圧縮ピストン67や膨張ピスト
ン93に付着し、これが圧縮ピストン67や膨張ピスト
ン93の往復運動により圧縮室66や膨張室92に送込
まれて冷凍効率の低下をもたらす。
【0052】また、クロスガイドヘッド44の頭部側に
溜るオイル248量は、当該クロスガイドヘッド44の
頭部と底部との差圧に依存し、大きな差圧が発生すると
溜るオイル248量も多くなり、これに伴い圧縮室66
や膨張室92に多量のオイル248が侵入する。
【0053】なお、クランク室36は、スターリング冷
凍機6の長時間運転により温度上昇するが、この温度上
昇に伴いクランク室36の圧力上昇が生じる。
【0054】即ち、圧縮室66や膨張室92にオイル2
48が侵入する原因として、クロスガイドヘッド44等
の往復運動による送込みと、背圧室154とクランク室
36との間の差圧が主要原因となっている。
【0055】そこで、クロスガイドヘッド44により送
込まれたオイル248が圧縮ピストン67や膨張ピスト
ン93に付着しないようにするために、オイルシールベ
ローズを主要構成とするオイルシール部148を設けて
いる。
【0056】このようなオイルシール部148は、クロ
スガイドヘッド44と膨張ピストン93及び圧縮ピスト
ン67との間に設けられたオイルシールベローズ149
を有し、クロスガイドヘッド44と膨張ピストン93及
び圧縮ピストン67との間を気密に区画している。以
下、膨張ピストン93及び圧縮ピストン67側の空間を
背圧室154という。
【0057】このオイルシールベローズ149は、金属
材料をプレス加工により一体成形した金属成形ベローズ
や溶接により組み立てた金属溶接ベローズが使用され
る。
【0058】これにより背圧室154が気密状態とな
り、クランク室36からオイル248が圧縮室66や膨
張室92に侵入する不都合が完全に防止できるようにな
る。
【0059】背圧室154は、圧縮ピストン67の背圧
側と膨張ピストン93との背圧側にそれぞれ形成される
が、これらが互いに連通するように背圧室連通孔155
が形成されている。
【0060】ところで、背圧室154の空間容積に比べ
クランク室36側の空間容積は十分に大きい。
【0061】なお、クランク室36側の空間容積は、ク
ランク室36とモータ室13とが連通しているので、こ
れらの和である。
【0062】このような容積関係の下で背圧室154が
気密状態にあると、膨張ピストン93や圧縮ピストン6
7の往復運動作により当該背圧室154には大きな圧力
変動が発生すると共に、クランク室36との間で大きな
差圧が発生する。
【0063】そして、背圧室154の圧力がクランク室
36の圧力より高くなるとオイルシールベローズ149
は糸巻ボビン状に絞られ、逆に背圧室154の圧力がク
ランク室36の圧力より低くなると、オイルシールベロ
ーズ149はビヤダル状に膨らむようになる。
【0064】このような変形が、繰返しオイルシールベ
ローズ149に生じて破損しやすくなる。
【0065】また、背圧室154の圧力変動は、膨張ピ
ストン93や圧縮ピストン67の往復運動のブレーキと
して作用するので、その分モータ14の負荷が増えてし
まい冷凍効率が低下する。
【0066】そこで、背圧室連通孔155を設けて圧縮
ピストン67の背圧側と膨張ピストン93の背圧側とに
それぞれ形成される背圧室154を連通している。
【0067】圧縮ピストン67と膨張ピストン93と
は、所定の位相差を保って往復運動するため、これらの
背圧側圧力も所定の位相差を保って変動する。
【0068】従って、背圧室連通孔155により圧縮ピ
ストン67の背圧側と膨張ピストン93の背圧側とを連
通させることにより、相互で圧力変動が吸収し合うよう
になる。
【0069】しかし、このような構成にしても、圧縮ピ
ストン67の背圧側と膨張ピストン93の背圧側との空
間容積の相違や、当該背圧室154を満たす雰囲気の流
動抵抗等により完全に圧力変動を吸収することができな
い。
【0070】そこで、より完全な圧力変動が行えるよう
に、バッファタンク126を備えた圧力調整部125を
設けている。
【0071】この圧力調整部125のバッファタンク1
26は、タンク内の空間を2つの空間に気密に仕切る圧
力調整ベローズ127を備えて、一方の空間が背圧側連
通管128により背圧室154と連通し、他方の空間が
クランク側連通管130によりクランク室36やモータ
室13と連通している。
【0072】この背圧室154に連通する空間を背圧側
バッファ室129と記載し、クランク室36と連通する
空間をクランク側バッファ室131と記載する。
【0073】そして、少なくとも背圧側バッファ室12
9の空間容積は、背圧室154の空間容積より十分に大
きくなっている。
【0074】圧力調整ベローズ127は、オイルシール
ベローズ149と同様に金属成形ベローズ、金属溶接ベ
ローズを用いることも可能であるが、当該オイルシール
ベローズ149におけるほど伸縮量が大きくないこと等
の理由から樹脂やゴム製のベローズを使用することも可
能である。
【0075】これにより、背圧室154の圧力変動が背
圧側バッファ室129の圧力変動により自動的に緩和さ
れると共に、圧力調整ベローズ127の伸縮により吸収
され、背圧室154とクランク室36との間で大きな差
圧が発生しないようになり、オイルシールベローズ14
9の劣化や破壊の防止、スターリング冷凍機6の運転性
能及び耐久性の向上が図られる。
【0076】なお、モータ室13はクランク室36と連
通しているので、クランク側バッファ室131をモータ
室13と連通させても同様の効果を得ることができる。
【0077】コールドヘッド部219は、冷却フィン2
20と、この冷却フィン220の先端部分を包むように
設けられた図示しないジャケットとから構成されて、冷
却フィン220とジャケットとの間に熱搬送媒体の流路
が形成されている。
【0078】これにより膨張室92で発生した冷熱によ
り熱搬送媒体は冷却フィン220を介して冷却され、冷
熱利用機器に冷熱が供給される。
【0079】次に、このような構成のスターリング冷凍
機6の動作を説明する。
【0080】モータ14が駆動されると、その回転動力
がモータ軸17を介してクランク軸37に伝達される。
【0081】このクランク軸37にはクランク38が偏
心して取付けられて、このクランク38にコネクティン
グロッド41を介してクロスガイドヘッド44が連結さ
れているので、回転動力はクロスガイドヘッド44の往
復動力に変換される。
【0082】クロスガイドヘッド44が往復運動する
と、ピストンロッドを介して接続された膨張ピストン9
3と圧縮ピストン67は往復運動して作動ガスを圧縮、
膨張する。
【0083】このとき、クランク38によりオイル24
8がクロスガイドヘッド44等に付着するが、オイルシ
ールベローズ149によりクランク室36と背圧室15
4とが完全に区画されている。
【0084】また、背圧室154と膨張室92との差圧
がバッファタンク126により圧力調整されて、これら
の間で差圧の発生が抑制されているが、このとき圧力調
整ベローズ127を用いてバッファタンク126を区画
しているので、バッファタンク126を介してクランク
室36等から背圧室154にオイル248が流入するこ
とがない。
【0085】従って、背圧室154にオイル248が侵
入して圧縮室66や膨張室92に侵入することがなく、
冷凍効率の低下が防止できるようになっている。
【0086】なお、バッファタンク126により背圧室
154と膨張室92との差圧が抑制されるために、モー
タ14負荷が低減して冷凍効率の低下が抑制できるよう
になっている。
【0087】このようにして膨張ピストン93と圧縮ピ
ストン67が往復運動し、膨張ピストン93が上死点に
近づいて動きが遅くなると、圧縮ピストン67は中間付
近を上死点に向かって急速に動き、これにより作動ガス
は略断熱圧縮されて温度上昇する。
【0088】圧縮された作動ガスは、ガス流路175を
流れて放熱部193に流入し、ここで放熱器195を介
して冷却水に放熱して降温する。
【0089】なお、冷却水は、循環ポンプ198に冷却
水回路202を循環し、放熱交換器196で外気と熱交
換して冷却される。
【0090】冷却水に放熱した作動ガスは、蓄熱部17
4に流入し、蓄熱材176を通過する際に当該蓄熱材1
76に温熱を蓄熱して膨張室92に流入する。
【0091】そして、圧縮ピストン67は上死点に近づ
き、その速度も遅くなる。
【0092】すると、膨張ピストン93は急激に下死点
に向かって動き、これにより膨張室92が急激に拡張し
て、当該膨張室92の作動ガスは断熱膨張して降温す
る。
【0093】これにより、コールドヘッド部219の温
度が下がり、冷却フィン220を介して熱搬送媒体が冷
却されて、冷熱が冷熱利用機器に供給される。
【0094】膨張ピストン93が下死点から上死点に移
動する際は、圧縮ピストン67は中間位置から下死点に
向かって動いており、これにより作動ガスは膨張室92
からガス流路175を介して圧縮室66に流れる。
【0095】このとき膨張して温度の下がった作動ガス
は、蓄熱材176に冷熱を蓄熱して放熱部193を経て
圧縮室66に流入して1サイクルが終了する。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、搬
送ポンプがベローズを伸縮させることによる当該ベロー
ズ内空間の変化により熱搬送媒体を吸引吐出するベロー
ズポンプであり、かつ、熱搬送媒体としてヘリウムガ
ス、窒素ガス、アルゴンガスのいずれか1を用いるよう
にしたので、安価、かつ、簡単な構成で例えば−130
℃以下の超低温域の冷熱でも搬送することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明に適用される冷熱搬
送装置の構成図である。
【図2】搬送ポンプの概略構成を示す図である。
【図3】スターリング冷凍機の概略構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 冷熱搬送装置 2 冷熱源側熱交換器 3 負荷側熱交換器 4 搬送ポンプ 5 冷熱搬送配管 10 ベローズ 18 ベアリング 22 ケーシング 23 蓋 24 底板 25 吸引口 26 吐出口 27 駆動軸 28 シール部材 29 リニアモータ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年7月9日(2002.7.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】しかし、本発明にかかるベローズ10は金
属製であるため超低温(例えば、マイナス130℃以
下)であっても、かかる不都合を発生させることなく利
用することができ、信頼性が向上する利点がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】膨張部90は、膨張シリンダ97、該膨張
シリンダ97内を往復運動する膨張ピストン93、一端
が膨張クロスガイドヘッド44bに揺動自在に取付けら
れると共に他端が膨張ピストン93に固着されて、これ
らを連結する膨張ピストンロッド100、該膨張ピスト
ン93の頭部側と膨張シリンダ97とで形成された膨張
室92を有して、膨張室92の外周部にコールドヘッド
部219が形成されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】このような容積関係の下で背圧室154が
気密状態にあると、膨張ピストン93や圧縮ピストン6
7の往復運動により当該背圧室154には大きな圧力変
動が発生すると共に、クランク室36との間で大きな差
圧が発生する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正内容】
【0084】また、背圧室154とクランク空間26と
の差圧がバッファタンク126により圧力調整されて、
これらの間で差圧の発生が抑制されているが、このとき
圧力調整ベローズ127を用いてバッファタンク126
を区画しているので、バッファタンク126を介してク
ランク室36等から背圧室154にオイル248が流入
することがない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正内容】
【0086】なお、バッファタンク126により背圧室
154と膨張室92の圧力変動が抑制されるために、モ
ータ14負荷が低減して冷凍効率の低下が抑制できるよ
うになっている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中崎 五夫 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 関谷 弘志 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3H075 AA18 BB04 BB13 DA05 DB03 3H077 AA11 CC03 CC07 DD02 EE01 FF08 FF42

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱搬送媒体と冷熱源とが熱交換する冷熱
    源側交換器と、該熱搬送媒体を圧送する搬送ポンプと、
    前記熱搬送媒体と冷熱利用機器とが熱交換する負荷側熱
    交換器とが冷熱搬送配管により順次接続されてなる冷熱
    搬送装置において、 前記搬送ポンプが、ベローズを伸縮させることによる当
    該ベローズ内空間の変化により熱搬送媒体を吸引吐出す
    るベローズポンプであり、かつ、前記熱搬送媒体として
    ヘリウムガス、窒素ガス、アルゴンガスのいずれか1を
    用いることを特徴とする冷熱搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記ベローズが金属を材料に形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の冷熱搬送装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006003871A1 (ja) * 2004-06-30 2006-01-12 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. 昇圧ポンプおよびこれを備えた低温流体用貯蔵タンク
CN108759303A (zh) * 2018-08-03 2018-11-06 丁斌 一种深冷液体气化冷能回收利用装置

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CN108759303A (zh) * 2018-08-03 2018-11-06 丁斌 一种深冷液体气化冷能回收利用装置
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