JP2003286210A - 複合触媒系によって触媒されるトルエンの選択的液相空気酸化 - Google Patents

複合触媒系によって触媒されるトルエンの選択的液相空気酸化

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JP2003286210A
JP2003286210A JP2002090518A JP2002090518A JP2003286210A JP 2003286210 A JP2003286210 A JP 2003286210A JP 2002090518 A JP2002090518 A JP 2002090518A JP 2002090518 A JP2002090518 A JP 2002090518A JP 2003286210 A JP2003286210 A JP 2003286210A
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Mannepalli Lakshmi Kantham
ラクシミ, カンタム マネパリ,
Pentlavalli Sreekanth
スリーカンス ペントラヴァリ,
Rao Kottapalli Koteswara
コテシュワラ, ラオ コタパリ,
Thella Prathap Kumar
プラサップ, クマー テラ,
Rao Bhavnari Purna C
プルナ, シー, ラオ ブハヴナリ,
Boyapati Manoranjan Choudary
マノランヤン, チョーダリ ボヤパティ,
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、鉄、コバルト、マンガン、モリブデンまたは
ニッケルの塩類を再使用可能な触媒として、マンガンま
たは銅の塩類を再使用可能な助触媒として、および臭化
コバルト、臭化ナトリウム、塩化ナトリウムおよび臭化
亜鉛をプロモータとして含む複合触媒系を用いるトルエ
ンの触媒による液相空気酸化によって、40−50%選
択性でベンズアルデヒドを製造する改良された工程を提
供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合触媒系を用い
るトルエンの触媒による液相空気酸化によって40−5
0%選択性を有するベンズアルデヒドを製造する工程に
関するものである。
【0002】N.F./F.C.C.等級のベンズアル
デヒドは、アーモンドおよびチェリーのようなフレーバ
ー類および石鹸および洗面用品類のための種々の香料類
において広く使用されている。ベンズアルデヒドはFD
A認可合成芳香剤であり、一般に、食品に対して安全と
認められている。その技術的ランクは、薬剤類、染料
類、香水および芳香剤化学薬品類の製造において多目的
に使用できる化学中間体である。安息香酸の技術的ラン
クは、化学薬品類、アルキドレジン類、ポリエステル
類、可塑剤類、色素類、保存剤類、およびゴム活性化剤
類および抑制剤類の製造における中間体として使用され
ている。工業等級の安息香酸は、化学中間体としておよ
び原油回収用途における発散剤(ダイバーティングエー
ジェント)として使用されている。
【0003】
【従来の技術】現在、ベンズアルデヒドは、対応する側
鎖ハロゲン化トルエン化合物の加水分解によって製造さ
れている。1980年10月21日の米国特許第4,2
29,379号を参照にすれば、ベンズアルデヒドは、
過剰の塩酸水溶液存在下で常圧または加圧下において1
00−200℃で塩化ベンジルの加水分解によって調製
される。もうひとつの1994年5月22日の米国特許
第4,450,298号を参照にすれば、H2SO4処理
された、またはFeCl3のような金属クロリドまたは
第二硫酸銅のような金属硫酸塩に浸漬した活性化炭素を
用いて、塩化ベンジルの気相触媒による加水分解によ
り、ベンズアルデヒドが形成される。上記工程の欠点と
して、大量の排出物の産生と生成されたベンズアルデヒ
ドが食品等級の仕様に適合しないことが挙げられる。
【0004】もし所望の選択性が市場主導型の製品に対
して現実化され、排出物をもたらすハロゲン化されかつ
望ましくない副産物の最小化が達成されるならば、トル
エンおよびその誘導体類の空気酸化は、グリーンテクノ
ロジー経路を提供するものである。トルエンおよびその
誘導体類の液相および気相の両者における革新的な空気
酸化について記載された幾つかの特許が出願されてい
る。
【0005】トルエンのベンズアルデヒドへの気相酸化
のための一般的工業実態のひとつでは、500−600
℃において酸化ウラン/酸化モリブデン触媒を使用する
(W.L.Faith,D.B.Keyes and R.L.Clark,Industrial Che
micals,3rd Ed.,John Wiley& Sons, Inc., New York, 1
965; US Patent No. 3,579,589)。米国特許第3,94
6,067号を参照すれば、トルエンまたは置換トルエ
ン類のようなアラルキル化合物類のリン酸含有触媒組成
物および触媒有効量の金属パラジウムの存在下、それぞ
れ、温度250℃以下における気相酸化を含む、ベンズ
アルデヒドまたは置換ベンズアルデヒド類のような芳香
族アルデヒド類の調製のための工程について記載されて
いる。芳香族アルデヒド類は、単一反応段階で製造され
る。この工程における欠点は、トルエン変換を<4%と
極めて低く保持してベンズアルデヒドの高選択性(>7
0%)を達成しなければならないことと、かなりの量の
二酸化炭素もまたこの工程で形成されることにある。
【0006】もうひとつの1976年11月2日の米国
特許第3,989,674号に言及すると、トルエン、
酸素およびヘリウム希釈剤のモル比1:2:8の混合物
を大気圧および450−600°Fの範囲の温度にある
Cu−Au−シリカ触媒上を気体/h/触媒容量当たり
200−1000容量で通過させる。ベンズアルデヒド
の選択性は、変換レベル15−30%において75−8
0%である。もうひとつの1979年1月30日の米国
特許第4,137,259号に言及すると、シリカ上の
銀−バナジン酸鉄存在下におけるトルエンのベンズアル
デヒドおよび安息香酸への触媒による気相酸化の工程が
変換21%、アルデヒドへの選択性33%であると記載
されている。1983年6月28日の米国特許第4,3
90,728号について言及すると、ベンズアルデヒド
がCu,Fe、Pb,U,MoおよびPの酸化物で構成
される触媒の存在下におけるトルエンの酸化によって形
成され、前記触媒はさらに、他のプロモータ元素類を含
むこともできる。この反応条件は、475−550℃、
0−10気圧であり、1回通過毎(パー・パス)変換は
35−50%であり、ベンズアルデヒドへの選択性は、
40−70%である。Ray等による、Ind.J.Technol.、21
(4)、137、1983の刊行物に言及すると、彼らは、トルエン
のベンズアルデヒドへの酸化工程を報告している。しか
し、1回通過毎の変換は、約15%に限定されており、
ベンズアルデヒドの収率も一般に、70%を超えること
はなく、CO2が主要産物である。さらに、トルエン−
空気供給混合物中における低濃度のトルエンは、回収の
問題を提起する。上記工程における欠点は、高反応温度
の使用と、大量の二酸化炭素の発生による地球温暖化へ
の寄与にある。したがって、これらの工程は、魅力的で
あるとは思えない。
【0007】1995年12月19日の米国特許第5,
476,827号に言及すると、アルデヒド類は、バイ
メタル触媒の存在下気相中における酸類、エステル類の
還元によって調製される。その欠点は、安息香酸への望
ましい原材料であるトルエンの酸化および水素による安
息香酸のベンズアルデヒドへの還元という2段階工程に
ある。最終的に、この工程は、トルエンのベンズアルデ
ヒドへの選択的酸化工程に比較した場合に、非経済的な
ものである。
【0008】Morimoto等(J.Chem.Soc.Sect.B.,62,196
7)、Fields等(Adv.Chem.Ser.,No.76(2),395)およびKamiy
a(Adv.Chem.Ser.,No.76(2)、193、1968)による刊行物に言
及すると、彼らは、酢酸コバルトを触媒としてかつ臭化
ナトリウムをプロモータとして酢酸媒体中で酸化を実施
すると、液相空気酸化が高収率のベンズアルデヒドをも
たらすことを報告した。これらの欠点は、この工程が比
較的低収率であることにある。米国特許第2,959,
613号に言及すると、トルエンまたはキシレンのよう
なトルエンの核置換物質類の液相酸化は、亜鉛化合物ま
たはアルカリ土類金属化合物またはアルカリ金属化合物
とともに臭素化合物および(コバルト化合物またはマン
ガン化合物のような)重金属化合物を含有する触媒の存
在下、酸素によって実施される。この方法における欠点
は、主生成物が対応する芳香族炭酸であることと、対応
する芳香族アルデヒドの産生は皆無であるかまたは副産
物としてそれが極めて微量産生されることにある。
【0009】日本国特公昭53−5132に言及すれ
ば、ベンズアルデヒドまたはその核置換物質への選択性
を増加させるために、コバルト化合物および臭素化合物
を含有する大量の触媒が使用されている。もうひとつの
1981年8月28日の日本国特公昭56−10872
8号に言及すると、トルエンの液相空気酸化は、重金属
化合物、亜鉛および臭素化合物から構成される触媒によ
って30−180℃でかつ低圧において実施される。ト
ルエンの変換百分率は特定範囲に保持されるが、トルエ
ンまたはその置換物質に関して0.5−2.0倍範囲で
溶媒としてカルボン酸を用いて反応を実施するという利
点を有する。この方法によって、ベンズアルデヒドの選
択性は増加し、一方、ベンジルブロミドの形成は2mo
l%に低下する。しかし、これらの空気酸化反応におい
て回転数は3−50である。上記工程における欠点は低
回転数であることにあり、したがって、この工程は非経
済的となっており、高触媒濃度を用いると反応容器類の
腐食を促進し、かつベンジルブロミドの過剰産生は、所
望品質の前記生成物を得るためには悪影響を及ぼす。米
国特許第3,969,405号に言及すると、酢酸コバ
ルト、酸活性化剤および分子状酸素酸化剤の存在下トル
エンを酸化すると、高収率で安息香酸が得られ、ベンズ
アルデヒドの選択性は35%である。米国特許第5,4
73,101号について言及すると、酢酸コバルト、臭
化ナトリウムおよび過酸化水素の存在下でトルエン酸化
を実施している。変換は90.6%であり、ベンズアル
デヒドは29.0%収率であり、安息香酸は55.6%
収率である。上記工程における欠点は、ベンジルブロミ
ドまたはその核置換物質が過剰に産生されることにあ
り、したがって、このような方法は工業生産の見地から
は十分なものであるとはいえない。
【0010】本出願人の先の欧州特許EP108881
0(米国出願番号09/414,473)に言及する
と、酢酸コバルト、酢酸マンガンおよび臭化亜鉛の存在
下でトルエン酸化を実施している。変換は<25%であ
り、ベンズアルデヒド選択性35−40%および安息香
酸選択性50−55%である。
【0011】K.Bahranowski等による刊行
物(Appl.Clay Science,18,2001,1993)に言及すると、
積層二(ダブル)水酸化物類(LDHs)を、過酸化水
素を酸化剤とする芳香族炭化水素類の酸化のために使用
している。M.W.de Lange等(Appl.Catal.
A,220、2001,41)による刊行物に言及すると、分子水素
を用いて安息香酸を脱酸素してベンズアルデヒドにする
異なる手法が、最近報告されている。これらの工程は、
高価な過酸化水素および分子水素を使用するために非経
済的である。
【0012】ベンズアルデヒド製造のために実験室でも
工業規模でも明らかに異なる手法が用いられており、従
来の工程は、望ましくなくかつ腐食性のハロゲン化副産
物が形成されるという欠点を有している。したがって、
高選択性のベンズアルデヒドを製造するための改良され
た工程の必要性がまだ残されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は、
複合触媒系を用いるトルエンの触媒による液相空気酸化
によって40−50%選択性でベンズアルデヒドを製造
するための改良された工程を提供することであって、上
述したような欠点を回避することである。
【0014】本発明の別の目的は、トルエンの触媒によ
る液相空気酸化において変換百分率を<25%に維持す
ることである。
【0015】本発明のさらに別の目的は、触媒類として
Co,Fe、Mn,Mo、Cuを含む均質金属塩類と、
プロモータ類として臭化コバルト、臭化ナトリウム、臭
化亜鉛、塩化ナトリウムと、極めて低濃度の臭素および
塩素源類を用いることである。
【0016】さらに本発明の別の目的は、臭化ナトリウ
ムおよび塩化ナトリウムをプロモータとして低比率で用
いて高選択性を達成することである。
【0017】本発明のさらに別の目的は、Co,Mn塩
類を含有する触媒をほとんど一定した活性と選択性を有
したまま10回、再使用することである。
【0018】本発明のさらに別の目的は、極低濃度の触
媒を用いてベンズアルデヒド(40−50%)の製造工
程を提供することであって、それによって、前記工程を
経済的なものとしている。
【0019】本発明の別の目的は、極低濃度の触媒を用
いてベンズアルデヒドの製造とともに、トルエンのもう
ひとつの付加価値産物であるベンジルアルコール(5−
10%)を製造する工程を提供することであって、それ
によって、前記工程を経済的なものにしている。
【0020】さらに本発明の目的は、通常60−130
℃の範囲にある低反応温度におけるベンズアルデヒドの
製造工程を提供することである。
【0021】本発明のさらに別の目的は、前記反応を終
結させ、ベンズアルデヒド高選択性を得ることである。
【0022】本発明のさらに別の目的は、ベンズアルデ
ヒドの品質に有害なベンジルブロミドの形成を排除する
ことである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉄、コバル
ト、マンガン、モリブデンまたはニッケルの塩類を再使
用可能な触媒として、マンガンまたは銅の塩類を再使用
可能な助触媒として、および臭化コバルト、臭化ナトリ
ウム、塩化ナトリウムおよび臭化亜鉛をプロモータとし
て含む複合触媒系を用いるトルエンの触媒による液相空
気酸化によって、40−50%選択性でベンズアルデヒ
ドを製造するための改良された工程を提供するものであ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】したがって、本発明は、複合触媒
系を用いるトルエンの触媒による液相空気酸化によって
40−50%選択性でかつ変換%<25%で、極微量の
ベンジルブロミドを含むことなく、付加価値産物ベンジ
ルアルコール(5−10%)および安息香酸の製造とと
もにベンズアルデヒドを製造する改良された工程であっ
て、温度60−130℃において1−10バールの圧力
で滞留時間0.5−1.5時間、臭素源と0.05乃至
0.4重量%のカルボン酸の存在下で、大幅に低減され
た量の鉄、コバルト、マンガン、モリブデンまたはニッ
ケルの塩類を再使用可能な触媒類として、マンガンまた
は銅の塩類を再使用可能な助触媒類として、および臭化
コバルト、臭化ナトリウム、塩化ナトリウムおよび臭化
亜鉛をプロモータ類として用いる連続空気通気下におけ
るトルエンの触媒による液相空気酸化から成る工程を提
供するものである。
【0025】本発明の実施態様において、前記変換は1
5−25%に限定される。本発明の別の実施態様におい
て、ベンズアルデヒドへの選択性は、40−50%であ
る。
【0026】本発明のさらに別の実施態様において、ベ
ンジルアルコールへの選択性は、5−10%である。
【0027】本発明のさらに別の実施態様において、カ
ルボン酸は、酢酸、プロピオン酸および安息香酸類から
選択される。
【0028】本発明のさらに別の実施態様において、前
記カルボン酸は酢酸である。本発明のさらにもうひとつ
の実施態様において、空気は酸化剤として使用される。
【0029】本発明の別の実施態様において、温度は、
60−130℃の範囲内で保持される。
【0030】本発明の実施態様において、圧力は、1−
10バールの範囲内で保持される。本発明の別の実施態
様において、滞留時間は0.5乃至1.5時間である。
【0031】本発明のさらに別の実施態様において、前
記触媒は、コバルト、モリブデンまたは鉄等の重金属化
合物を触媒として含有する。
【0032】本発明のさらに別の実施態様において、前
記反応系におけるトルエンに対する重金属触媒塩類の濃
度は、0.01−0.027gmol/Lの範囲にあ
る。
【0033】さらに本発明の実施態様において、前記助
触媒は、マンガンまたは銅のような重金属化合物を含有
し、これらのトルエンに対する濃度は、0.001−
0.002gmol/Lの範囲にある。
【0034】さらに本発明の実施態様において、前記触
媒および助触媒は、前記重金属化合物の蟻酸塩類、酢酸
塩類およびプロピオン酸塩類等の有機酸塩類である。
【0035】さらに本発明のもうひとつの実施態様にお
いて、前記プロモータは、臭化コバルト、臭化ナトリウ
ムまたは臭化亜鉛等の臭素化合物である。
【0036】さらに本発明の実施態様において、トルエ
ンに対する前記反応系におけるプロモータ濃度は、0.
001−0.215gmol/Lの範囲にある。
【0037】さらに本発明の実施態様において、前記助
触媒から得られるBr-イオンに対するCl-の混合物に
より、トルエンの空気酸化速度が増大され、かつ、ベン
ジルブロミドを含まない生成物混合物が確保される。
【0038】さらに本発明の別の実施態様において、ほ
とんど同一の変換および選択性で回収された触媒で実施
されるリサイクル反応が、各リサイクルにおいてプロモ
ータまたは臭化物の添加によって得られた。
【0039】さらに本発明の別の実施態様において、低
濃度の触媒、助触媒およびプロモータが前記反応容器の
腐食を減速させ、このことは、このプロジェクトの経済
に影響を及ぼす非常に重要な因子である。
【0040】さらに本発明の実施態様において、前記触
媒および助触媒は10回再使用され、ほとんど一定した
活性および選択性を示す。
【0041】さらに本発明の別の実施態様において、回
転数は範囲900−1200である。
【0042】さらに本発明の別の実施態様において、前
記工程により、副産物としてのベンジルブロミドが完全
に形成されなくなる。
【0043】さらに本発明の実施態様において、前記産
生されたベンズアルデヒドは塩素を全く含まず、広範囲
の用途において使用できる。
【0044】さらに本発明のもうひとつの実施態様にお
いて、前記工程は、全く排出処理問題がないので、環境
にも安全である。
【0045】さらに本発明の実施態様において、前記工
程は経済的なものである。複合触媒系を用いるトルエン
の触媒による液相空気酸化によって40−50%選択性
でベンズアルデヒドを製造する改良された工程は、温度
60−130℃において1−10バールの圧力で0.5
−1.5時間、大幅に低減された量のFe,Co,M
n,Mo、Niの塩類を再使用可能な触媒類として、臭
化コバルト、臭化ナトリウム、塩化ナトリウムおよび臭
化亜鉛をプロモータ類として、ならびに臭素源およびト
ルエンに対して0.05乃至0.4重量倍の範囲の酢
酸、プロピオン酸および安息香酸のような低含量カルボ
ン酸を用いて、連続空気通気下におけるトルエンの触媒
による液相空気酸化において変換百分率を<25%に保
持して、極微量のベンジルブロミドを含むことなく、高
率で付加価値産物ベンジルアルデヒド(40−50
%)、ベンジルアルコール(5−10%)および安息香
酸を製造することを含むものである。
【0046】本出願人の先の特許EP1088810
(米国出願番号09/414,473)において、トル
エン酸化は、酢酸コバルト、酢酸マンガンおよび臭化亜
鉛をそれぞれ0.02,0.0012、0.04gmo
l/Lの存在下で、実施された。変換は、<25%であ
って、ベンズアルデヒドおよび安息香酸選択性は、35
−40%および50−55%である。本方法の新規性
は、触媒として酢酸コバルト(0.01gmol/L)
と、助触媒として酢酸マンガン(0.0008gmol
/L)と、プロモータとして臭化亜鉛(0.0147g
mol/L)または臭化ナトリウム(0.032gmo
l/L)とから成る極低濃度の複合触媒系を用いること
にある。我々の先の特許と比較した場合、臭素含量を8
−32倍低減させたことにより、前記反応容器の腐食が
減速され、このことは、このプロジェクトの経済に影響
を及ぼす非常に重要な因子である。
【0047】本方法のもうひとつの新規性は、トルエン
の空気酸化において、高回転数とともに、ベンズアルデ
ヒドおよびベンジルアルコールの高生産性の実現にあ
る。開始剤としての酢酸マンガンの使用により、トルエ
ン変換およびベンズアルデヒドおよび安息香酸の収率が
向上されたため、低濃度のコバルトおよび高濃度のトル
エンにおいてさえも高生産性率が記録された。NaBr
をZnBr2に置換してBr-含量を5−50倍低減させ
ても、トルエン変換と、ベンズアルデヒドへの選択性お
よび収率はあまり影響されないことが観察されている。
我々の反応における溶媒である低濃度のカルボン酸類
は、前記反応の開始に対してMn(III)との相互作
用により遊離ラジカルBr-をその場で付与するが、こ
の低濃度の溶媒は、揮発性HBrの形態における高価な
臭素の損失を最小にするためと、腐食問題を最小にする
ために用いられている。反応速度を促進させるためと、
ベンズアルデヒドおよびベンジルアルコールへのより高
い選択性を実現するための低比率のNaBr/NaCl
混合物の使用は、それにより工程コストが削減されるた
め、究極の選択である。各製品に対する市場需要は変動
するので、本文に記載したように開発された動的システ
ムは、変動する需要に対処するために、必要とされるB
-/Cl-組成を選択して所望の生成物を過剰量で得る
ために非常に重要なものである。前記複合触媒の回収お
よび再使用のためのプロトコルが開発されている。リサ
イクルおよび経時変化の研究によって、高選択性でベン
ズアルデヒドを商業的に生産する手段が開発可能となっ
た。UV−VIS研究によって、トルエンのベンズアル
デヒドへの選択的酸化のための活性種として単核性のC
oおよびMn錯体が同一に扱われた。前記工程は、トル
エンの塩素化とその後の酸化において直面するような排
出処理問題が全くないので、環境上安全なものである。
【0048】さらに、以下の実施例によって本発明につ
いて説明するが、これらは例示のためのみであって、い
かなる方法によっても本発明の範囲を限定するものであ
るとみなされるべきものではない。
【0049】
【実施例】実施例1 ガス接続管、スターラー、温度計および圧ゲージを設置
した500ml容量のブチ(Buchi)ガラスオート
クレーブを使用した。下記の物質を反応容器に入れた:
トルエン225ml、酢酸75ml、および酢酸コバル
ト1.50g、酢酸マンガン4水和物塩0.09g、臭
化亜鉛2.7g。空気で3回吹き付けた(フラッシン
グ)後、溶液をゆっくりと110℃まで加熱し、その
間、この反応混合物を攪拌した。系が110℃の一定温
度になったら、空気で10バールまで加圧し、空気流量
は2L/minであった。1:15時間後、反応混合物
を取り出した。この生成物のガスクロマトグラフ分析お
よび滴定分析は、変換14.04%であり、ベンズアル
デヒドへの選択性42.3%、ベンジルアルコールへの
選択性4.98%および安息香酸への選択性は52.7
2%であった。
【0050】実施例2 ガス接続管、スターラー、温度計および圧ゲージを設置
した250ml容量のブチ(Buchi)ガラスオート
クレーブを使用した。下記の物質を反応容器に入れた:
トルエン150ml、酢酸50ml、および酢酸コバル
ト4水和物塩0.5g、酢酸マンガン4水和物塩0.0
4g、臭化亜鉛0.66g。空気で3回吹き付けた後、
溶液をゆっくりと110℃まで加熱し、その間、この反
応混合物を攪拌した。系が110℃の一定温度になった
ら、空気で10バールまで加圧し、空気流量は2L/m
inであった。1:15時間後、反応混合物を取り出し
た。この生成物のガスクロマトグラフ分析および滴定分
析は、変換15.78%であり、ベンズアルデヒドへの
選択性36.59%、ベンジルアルコールへの選択性
6.04%および安息香酸への選択性57.37%であ
った。
【0051】実施例3 ガス接続管、スターラー、温度計および圧ゲージを設置
した250ml容量のブチ(Buchi)ガラスオート
クレーブを使用した。下記の物質を反応容器に入れた:
トルエン150ml、酢酸50ml、および酢酸コバル
ト4水和物塩0.5g、酢酸マンガン4水和物塩0.0
4g、臭化亜鉛0.106g、塩化ナトリウム0.31
4g。空気で3回吹き付けた後、溶液をゆっくりと11
0℃まで加熱し、その間、この反応混合物を攪拌した。
系が110℃の一定温度になったら、空気で10バール
まで加圧し、空気流量は2L/minであった。1:1
5時間後、反応混合物を取り出した。この生成物のガス
クロマトグラフ分析および滴定分析は、変換14.34
%であり、ベンズアルデヒドへの選択性42.61%、
ベンジルアルコールへの選択性3.83%および安息香
酸への選択性53.56%であった。
【0052】実施例4 ガス接続管、スターラー、温度計および圧ゲージを設置
した250ml容量のブチ(Buchi)ガラスオート
クレーブを使用した。下記の物質を反応容器に入れた:
トルエン150ml、酢酸50ml、および酢酸コバル
ト4水和物塩0.5g、酢酸マンガン4水和物塩0.0
4g、臭化ナトリウム0.212g、塩化ナトリウム
0.253g。空気で3回吹き付けた後、溶液をゆっく
りと110℃まで加熱し、その間、この反応混合物を攪
拌した。系が110℃の一定温度になったら、空気で1
0バールまで加圧し、空気流量は2L/minであっ
た。1:15時間後、反応混合物を取り出した。この生
成物のガスクロマトグラフ分析および滴定分析は、変換
15.36%であり、ベンズアルデヒドへの選択性3
7.71%、ベンジルアルコールへの選択性8.38%
および安息香酸への選択性53.91%であった。
【0053】実施例5 ガス接続管、スターラー、温度計および圧ゲージを設置
した250ml容量のブチ(Buchi)ガラスオート
クレーブを使用した。下記の物質を反応容器に入れた:
トルエン150ml、酢酸50ml、および酢酸コバル
ト4水和物塩0.5g、酢酸マンガン4水和物塩0.0
4g、臭化ナトリウム0.106g、塩化ナトリウム
0.063g。空気で3回吹き付けた後、溶液をゆっく
りと120℃まで加熱し、その間、この反応混合物を攪
拌した。系が120℃の一定温度になったら、空気で1
0バールまで加圧し、空気流量は2L/minであっ
た。1:00時間後、反応混合物を取り出した。この生
成物のガスクロマトグラフ分析および滴定分析は、変換
14.48%であり、ベンズアルデヒドへの選択性3
6.26%、ベンジルアルコールへの選択性10.25
%および安息香酸への選択性53.49%であった。
【0054】実施例6 ガス接続管、スターラー、温度計および圧ゲージを設置
した500ml容量のブチ(Buchi)ガラスオート
クレーブを使用した。下記の物質を反応容器に入れた:
トルエン225ml、酢酸75ml、および酢酸コバル
ト4水和物塩1.5g、臭化ナトリウム5.0g。空気
で3回吹き付けた後、溶液をゆっくりと110℃まで加
熱し、その間、この反応混合物を攪拌した。系が110
℃の一定温度になったら、空気で10バールまで加圧
し、空気流量は2L/minであった。2:00時間
後、反応混合物を取り出した。この生成物のガスクロマ
トグラフ分析および滴定分析は、変換14.79%であ
り、ベンズアルデヒドへの選択性49.41%、ベンジ
ルアルコールへの選択性5.19%および安息香酸への
選択性45.40%であった。
【0055】実施例7 ガス接続管、スターラー、温度計および圧ゲージを設置
した250ml容量のブチ(Buchi)ガラスオート
クレーブを使用した。下記の物質を反応容器に入れた:
トルエン150ml、酢酸50ml、および酢酸コバル
ト4水和物塩0.5g、酢酸マンガン4水和物塩0.0
4g、臭化ナトリウム0.66g。空気で3回吹き付け
た後、溶液をゆっくりと110℃まで加熱し、その間、
この反応混合物を攪拌した。系が110℃の一定温度に
なったら、空気で10バールまで加圧し、空気流量は2
L/minであった。1:15時間後、反応混合物を取
り出した。この生成物のガスクロマトグラフ分析および
滴定分析は、変換17.41%であり、ベンズアルデヒ
ドへの選択性40.60%、ベンジルアルコールへの選
択性5.16%および安息香酸への選択性54.24%
であった。
【0056】実施例8 ガス接続管、スターラー、温度計および圧ゲージを設置
した250ml容量のブチ(Buchi)ガラスオート
クレーブを使用した。下記の物質を反応容器に入れた:
トルエン150ml、酢酸50ml、および酢酸コバル
ト4水和物塩0.5g、酢酸マンガン4水和物塩0.0
4g、臭化ナトリウム0.075g。空気で3回吹き付
けた後、溶液をゆっくりと120℃まで加熱し、その
間、この反応混合物を攪拌した。系が120℃の一定温
度になったら、空気で10バールまで加圧し、空気流量
は2L/minであった。1:00時間後、反応混合物
を取り出した。この生成物のガスクロマトグラフ分析お
よび滴定分析は、変換14.09%であり、ベンズアル
デヒドへの選択性38.80%、ベンジルアルコールへ
の選択性5.32%および安息香酸への選択性55.8
8%であった。
【0057】反応条件と、実施例1−8で使用した種々
の塩類および酸類の濃度と、ベンズアルデヒド、ベンジ
ルアルコールおよび安息香酸への反応選択性百分率をま
とめて表1に示す。
【0058】
【表1】 注:BAld ベンズアルデヒド;BAlc ベンジルアルコー
ル;BAcid 安息香酸
【0059】実施例9 触媒リサイクル実験 トルエン、酢酸、ベンズアルデヒド、安息香酸、ベンジ
ルアルコールおよび触媒混合物を含有する実施例8の反
応混合物をリサイクル研究のために用いた。トルエンお
よび酢酸は、前記反応混合物から蒸留によって取り除
き、前記生成物混合物残渣にトルエンを添加し、それを
均一溶液にした。その後、水をこの有機混合物に添加
し、触媒を水層に抽出し、有機層と水層を分離した。有
機層を蒸留して、トルエン、ベンズアルデヒド、ベンジ
ルアルコールおよび安息香酸を得て、水層を濃縮して触
媒複合混合物ケークを得た。
【0060】ガス接続管、スターラー、温度計および圧
ゲージを設置した250ml容量のブチ(Buchi)
ガラスオートクレーブを使用した。下記の物質を反応容
器に入れた:トルエン150ml、酢酸50ml、酢酸
コバルト、酢酸マンガン、臭化ナトリウムを含有する回
収触媒複合混合物ケーク、および5%酢酸コバルト、5
%酢酸マンガン、100%臭化ナトリウムの補充触媒
(新たな量のCoおよびMnを入れ、取り扱い中のロス
を補充し、臭化ナトリウムは消費したために補充す
る)。空気で3回吹き付けた後、溶液をゆっくりと12
0℃まで加熱し、その間、この反応混合物を攪拌した。
系が120℃の一定温度になったら、空気で10バール
まで加圧し、空気流量は2L/minであった。1時間
後、反応混合物を取り出した。この生成物のガスクロマ
トグラフ分析および滴定分析は、変換15.32%であ
り、ベンズアルデヒドへの選択性40.16%、ベンジ
ルアルコールへの選択性12.20%および安息香酸へ
の選択性47.64%であった。このようにしてリサイ
クルを10回実施し、その結果を図1に示した。
【0061】本発明の主な利点は以下のようなものであ
る: 1.本工程は、触媒による液相反応である。 2.この工程で得られたベンズアルデヒドの選択性は、
40−50%の範囲にある。 3.この工程で得られたベンジルアルコールの選択性
は、5−10%の範囲にある。 4.低濃度の触媒、助触媒およびプロモータが使用され
る。 5.本反応で用いられる温度および圧力は中等度であ
る。 6.反応容器での滞留時間が短い。 7.酢酸を溶媒として使用し、使用量はトルエンに対し
て0.05乃至0.4重量倍の範囲である。 8.ベンジルブロミドを形成することなくベンズアルデ
ヒド産生のための環境に優しい工程が開発された。 9.産生されたベンズアルデヒドは、塩素を全く含ま
ず、広範囲の用途にわたって使用できる。 10.高回転数900−1200が始めて実現された。 11.触媒系はほとんど一定した活性と選択性を有し、
再使用可能である。 12.低濃度触媒系を使用することにより反応容器の腐
食が減速されるが、このことは本プロジェクトの経済に
影響を及ぼす非常に重要な因子である。 13.本工程は、排出処理問題が全くないので、環境上
安全なものである。 14.本工程は経済的なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】リサイクル実験の結果を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 51/265 C07C 51/265 63/06 63/06 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ペントラヴァリ, スリーカンス インド, アンドラ プラデッシュ, ハ イダラバッド 500 007, インディアン インスティテュート オブ ケミカル テクノロジー (72)発明者 コタパリ, コテシュワラ, ラオ インド, アンドラ プラデッシュ, ハ イダラバッド 500 007, インディアン インスティテュート オブ ケミカル テクノロジー (72)発明者 テラ, プラサップ, クマー インド, アンドラ プラデッシュ, ハ イダラバッド 500 007, インディアン インスティテュート オブ ケミカル テクノロジー (72)発明者 ブハヴナリ, プルナ, シー, ラオ インド, アンドラ プラデッシュ, ハ イダラバッド 500 007, インディアン インスティテュート オブ ケミカル テクノロジー (72)発明者 ボヤパティ, マノランヤン, チョーダ リ インド, アンドラ プラデッシュ, ハ イダラバッド 500 007, インディアン インスティテュート オブ ケミカル テクノロジー Fターム(参考) 4H006 AA02 AC42 AC45 AC46 BA02 BA05 BA14 BA16 BA19 BA20 BA21 BA32 BA37 BA50 BA60 BC10 BC11 BC34 BD36 BD52 BE30 BJ50 BS30 FC52 FE11 4H039 CA60 CA62 CA65 CC20 CC30

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合触媒系を用いるトルエンの触媒によ
    る液相空気酸化によって、40−50%選択性でかつ変
    換百分率<25%で極微量のベンジルブロミドを含むこ
    となく、付加価値産物ベンジルアルコール(5−10
    %)および安息香酸の製造とともにベンジルアルデヒド
    を製造するための改良された工程であって、温度60−
    130℃において1−10バールの圧力で滞留時間0.
    5−1.5時間、臭素源と0.05乃至0.4重量%の
    カルボン酸の存在下で、大幅に低減された量の鉄、コバ
    ルト、マンガン、モリブデンまたはニッケルの塩類を再
    使用可能な触媒類として、マンガンまたは銅の塩類を再
    使用可能な助触媒類として、および臭化コバルト、臭化
    ナトリウム、塩化ナトリウムおよび臭化亜鉛をプロモー
    タ類として用いる連続空気通気下におけるトルエンの触
    媒による液相空気酸化から成る工程。
  2. 【請求項2】 前記変換は15−25%に限定される請
    求項1記載の工程。
  3. 【請求項3】 ベンズアルデヒドへの選択性が40−5
    0%である請求項1記載の工程。
  4. 【請求項4】 ベンジルアルコールへの選択性が5−1
    0%である請求項1記載の工程。
  5. 【請求項5】 前記カルボン酸が、酢酸、プロピオン酸
    および安息香酸類から選択される請求項1記載の工程。
  6. 【請求項6】 前記カルボン酸が酢酸である請求項5記
    載の工程。
  7. 【請求項7】 空気が酸化剤として使用される請求項1
    記載の工程。
  8. 【請求項8】 前記温度は、60−130℃の範囲内で
    保持される請求項1記載の工程。
  9. 【請求項9】 前記圧力が1−10バールの範囲内で保
    持される請求項1記載の工程。
  10. 【請求項10】 前記滞留時間が0.5乃至1.5時間
    である請求項1記載の工程。
  11. 【請求項11】 前記触媒が、コバルト、モリブデンま
    たは鉄等の重金属化合物を触媒として含有する請求項1
    記載の工程。
  12. 【請求項12】 前記反応系におけるトルエンに対する
    重金属触媒塩類の濃度が、0.01−0.027gmo
    l/Lの範囲にある請求項11記載の工程。
  13. 【請求項13】 前記助触媒がマンガンまたは銅のよう
    な重金属化合物を含有し、これらのトルエンに対する濃
    度は、0.001−0.002gmol/Lの範囲にあ
    る請求項1記載の工程。
  14. 【請求項14】 前記触媒および助触媒が、前記重金属
    化合物の蟻酸塩類、酢酸塩類およびプロピオン酸塩類等
    の有機酸塩類である請求項13記載の工程。
  15. 【請求項15】 前記プロモータが、臭化コバルト、臭
    化ナトリウムまたは臭化亜鉛等の臭素化合物である請求
    項1記載の工程。
  16. 【請求項16】 トルエンに対する前記反応系における
    プロモータ濃度が、0.001−0.215gmol/
    Lの範囲にある請求項15記載の工程。
  17. 【請求項17】 前記助触媒から得られるBr-イオン
    に対するCl-の混合物により、トルエンの空気酸化速
    度が増大され、かつ、ベンジルブロミドを含まない生成
    物混合物が確保される請求項1記載の工程。
  18. 【請求項18】 ほとんど同一の変換および選択性で回
    収された触媒で実施されるリサイクル反応が、各リサイ
    クルにおいてプロモータまたは臭化物の添加によって得
    られた請求項1記載の工程。
  19. 【請求項19】 プロジェクトの経済に影響を及ぼす非
    常に重要な因子であって、低濃度の触媒、助触媒および
    プロモータが前記反応容器の腐食を減速させる請求項1
    記載の工程。
  20. 【請求項20】 前記触媒および助触媒は10回再使用
    され、ほとんど一定した活性および選択性を示す請求項
    1記載の工程。
  21. 【請求項21】 回転数が900−1200の範囲にあ
    る請求項1記載の工程。
  22. 【請求項22】 前記工程により、副産物としてのベン
    ジルブロミドが完全に形成されなくなる請求項1記載の
    工程。
  23. 【請求項23】 前記産生されたベンズアルデヒドは塩
    素を全く含まず、広範囲の用途において使用できる請求
    項1記載の工程。
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