JPH11322673A - アルキル基置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ化方法 - Google Patents

アルキル基置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ化方法

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JPH11322673A
JPH11322673A JP10129351A JP12935198A JPH11322673A JP H11322673 A JPH11322673 A JP H11322673A JP 10129351 A JP10129351 A JP 10129351A JP 12935198 A JP12935198 A JP 12935198A JP H11322673 A JPH11322673 A JP H11322673A
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alkyl
carboxylic acid
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Niro Nakatani
仁郎 中谷
Hidekazu Minomiya
英一 蓑宮
Tetsuya Kato
徹哉 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来、アルキル基置換芳香族化合物の側鎖ジア
シロキシ化合物の製造法では触媒として酸化触媒能を有
する重金属化合物とハロゲン化合物が用いられていた
が、これらは反応開始段階のみに反応系内に投入されて
いた。この方法よると触媒活性は時間とともに低下して
しまい、側鎖ジアシロキシ化合物の収率は得られず、工
業的製造法としては不十分であった。 【解決手段】触媒として酸化触媒能を有する重金属化合
物とハロゲン化合物を使用する方法において、該ハロゲ
ン化合物を反応中に連続的または断続的に反応系に供給
しながらアルキル基置換芳香族化合物とカルボン酸およ
び/またはカルボン酸無水物を反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルキル基置換芳香
族化合物とカルボン酸および/またはカルボン酸無水物
を酸素含有ガスの存在下で反応させてアルキル基置換芳
香族化合物の側鎖ジアシロキシ化合物を製造する方法に
関する。アルキル基置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキ
シ化合物はそれ自身香料として有用であり、さらにこれ
を加水分解して得られるベンズアルデヒド類は農薬、医
薬、香料の中間体および樹脂添加剤として有用な化合物
である。
【0002】
【従来の技術】アルキル基置換芳香族化合物から側鎖ジ
アシロキシ化合物の製造法としては(A)特公昭51−
45572公報において無水酢酸存在下、液相でコバル
ト化合物を触媒として使用する方法が開示されており、
(B)特開昭56−10486号公報およびに特開昭5
6−57723号公報おいて無水酢酸存在下、液相でコ
バルト化合物および/またはマンガン化合物触媒にハロ
ゲン化合物を助触媒として使用する方法が開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、該反応
を工業的に実施しようとするためには、上記の(A)の
方法では側鎖ジアシロキシ化合物の選択性は極めて低
く、工業的なアルキル基置換芳香族化合物の側鎖ジアシ
ロキシ化合物の製造法としては好ましいものではなかっ
た。上記(B)の方法は、助触媒であるハロゲン化合物
を反応系内に反応開始前に投入するが、これでは触媒活
性が時間とともに低下してしまい、アルキル基置換芳香
族化合物の十分な転化率を得ることが困難であった。よ
って、この方法でも工業的なアルキル基置換芳香族化合
物の側鎖ジアシロキシ化合物の製造法としては好ましい
ものではなかった。
【0004】本発明の目的は工業的に応用可能な生産性
の高いアルキル基置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ
化合物の製造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を行った結果、触媒として酸化触
媒能を有する重金属化合物とハロゲン化合物を使用する
方法において、該ハロゲン化合物を反応中に連続的また
は断続的に反応系に供給すると、アルキル基置換芳香族
化合物とカルボン酸および/またはカルボン酸無水物を
酸素含有ガスの存在下で効率よく反応させることができ
ることを見いだし、本発明に至った。
【0006】すなわち、アルキル基置換芳香族化合物と
カルボン酸および/またはカルボン酸無水物を酸素含有
ガスの存在下で反応させてアルキル基置換芳香族化合物
の側鎖ジアシロキシ化合物を製造するに際し、触媒とし
て酸化触媒能を有する重金属化合物とハロゲン化合物を
使用する方法において、該ハロゲン化合物を反応中に連
続的または断続的に反応系に供給することを特徴とする
アルキル基置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ化合物
の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で酸化触媒能を有する重金
属化合物としては具体的には、バナジウム、クロム、マ
ンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ニオブ、モリブ
デン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステ
ン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、セリウ
ムなどの化合物が例示される。好ましくはコバルト、マ
ンガン、セリウムである。これら重金属化合物の形態と
してはキ゛酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、吉草
酸塩、カプロン酸塩、ナフテン酸塩などの有機塩および
塩化物、臭化物、沃化物、酸化物、水酸化物、炭酸塩、
硫酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩などの無機物塩が例示され
る。また、これら重金属化合物を担体に固定化してもち
いてもよい。担体は特に限定されないが、熱安定性およ
び耐溶媒性の点から無機化合物が好ましく用いられる。
例えば、ゼオライト、アルミナ、シリカアルミナ、シリ
カ、チタニア、活性白土、活性炭などが挙げられるが、
特にゼオライト、アルミナ、シリカアルミナ、活性炭が
好ましい。
【0008】重金属化合物の使用量は原料であるアルキ
ル置換芳香族化合物に対して0.0001〜0.5モル
倍であり、好ましくは0.001〜0.1モル倍であ
る。
【0009】本発明で用いるハロゲン化合物は特に限定
されない。好ましくは塩素化合物および臭素化合物から
選ばれる少なくとも1種のものである。さらに好ましく
は臭素化合物である。
【0010】塩素化合物としては、アルキルクロライ
ド、有機酸クロライドなどの有機塩素化合物、アルカリ
金属、アルカリ土類金属、遷移金属、アンニウムの塩化
物などが挙げられる。具体的には塩素、塩化リチウム、
塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化セシウム、塩化マ
グネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム、塩
化バリウム、塩化マンガン、塩化コバルト、塩化亜鉛、
塩化アルミニウム、塩化アンモニウム、塩化水素、塩化
ベンジル、塩化ベンザル、塩化ベンゾイル、ジクロロエ
タン、テトラクロロエタン、塩化アセチルなどが例示さ
れる。
【0011】また、臭素化合物としてはアルキルブロマ
イド、有機酸ブロマイドなどの有機臭素化合物、アルカ
リ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、アンモニウムの
臭化物などが挙げられる。具体的には臭素、臭化リチウ
ム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化セシウム、臭
化マグネシウム、臭化カルシウム、臭化ストロンチウ
ム、臭化バリウム、臭化マンガン、臭化コバルト、臭化
亜鉛、臭化アルミニウム、臭化アンモニウム、臭化水
素、臭化アンモニウム、臭化ベンジル、臭化ベンザル、
臭化ベンゾイル、ジブロモエタン、テトラブロモエタ
ン、臭化アセチルなどが例示される。好ましくは臭化ア
ンモニウム、臭化マグネシウム、および臭素である。
【0012】ハロゲン化合物の全使用量は原料であるア
ルキル置換芳香族化合物に対して0.0001〜0.5
モル倍であり、好ましくは0.001〜0.1モル倍で
ある。
【0013】本発明はハロゲン化合物の添加を反応中に
連続的または断続的に行うものである。連続的または断
続的に供給する方法としては、固体のハロゲン化合物を
連続的にまたは断続的に投入してもよいが、適当な溶媒
にこれを溶かし、この溶液を供給するかあるいは臭素な
どの蒸気圧がある場合はキャリアーガスを用いて反応系
内に供給することも可能である。また、反応開始前にハ
ロゲン化合物の一部を従来法のように予め反応系に添加
しておいてもよい。
【0014】本発明で使用される亜鉛化合物としては特
に限定されない。例えば、硫酸塩、硝酸塩、ギ酸塩、酢
酸塩、プロピオン酸塩、燐酸塩、シュウ酸塩、炭酸塩、
水酸化物、酸化物、臭化物、塩化物、ナフテン酸塩、安
息香酸塩、ステアリン酸塩、アセチルアセトナート塩な
どが挙げられる。
【0015】亜鉛化合物の使用量は原料であるアルキル
置換芳香族化合物に対して0.0001〜0.5モル倍
であり、好ましくは0.001〜0.1モル倍である。
【0016】本発明で使用されるアルキル基置換芳香族
化合物としては一つのアルキル基で置換された芳香族化
合物またはこれらの芳香環にさらにアルキル基、アリル
基、アリール基、ハロゲン基、ニトロ基、シアノ基、ア
ミノ基、アミド基、アルコキシル基、アシル基、カルボ
キシル基、ホルミル基、アシロキシ基、ヒドロキシル
基、ヒドロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの
置換基が直接結合した芳香族化合物等が例示される。
【0017】具体的な例は次の通りである。トルエン、
エチルベンゼン、o-キシレン、 m-キシレン、p-キシレ
ン、メチルトルエン、ジエチルベンゼン、 o-クロロト
ルエン、 m-クロロトルエン、 p-クロロトルエン、ジク
ロロトルエン、o-ニトロトルエン、m-ニトロトルエン、
p-ニトロトルエン、 o-メトキシトルエン、 m-メトキシ
トルエン、 p-メトキシトルエン、 o-フェノキシトルエ
ン、 m-フェノキシトルエン、 p-フェノキシトルエン、
o-シアノトルエン、 m-シアノトルエン、 p-シアノト
ルエンo-トルイル酸、 m-トルイル酸、 p-トルイル酸、
o-トルアルデヒド、 m-トルアルデヒド、 p-トルアルデ
ヒド、 o-クレゾール、 m-クレゾール、p-クレゾール、
o-メチルベンジルアルコール、m-メチルベンジルアルコ
ール、p-メチルベンジルアルコールなどが挙げられる。
【0018】本発明で使用されるカルボン酸は芳香族カ
ルボン酸あるいは脂肪族カルボン酸のいずれでもよい
が、好ましくは脂肪族カルボン酸であり、カルボン酸無
水物は芳香族カルボン酸無水物あるいは脂肪族カルボン
酸無水物のいずれでもよいが、好ましくは脂肪族カルボ
ン酸無水物である。
【0019】具体的には、ギ酸、酢酸、酢酸無水物、ク
ロロ酢酸、クロロ酢酸無水物、ジクロロ酢酸、ジクロロ
酢酸無水物、トリクロロ酢酸、トリクロロ酢酸無水物、
プロピオン酸、プロピオン酸無水物、クロロプロピオン
酸、ジクロロプロピオン酸、トリクロロプロピオン酸、
n−酪酸、n−酪酸無水物、イソ-酪酸、イソ-酪酸無水
物、吉草酸、吉草酸無水物、マレイン酸、マレイン酸無
水物、コハク酸、コハク酸無水物、フタル酸、フタル酸
無水物、安息香酸、安息香酸無水物などが例示される。
【0020】これらカルボン酸および/またはカルボン
酸無水物の使用量は原料であるアルキル置換芳香族化合
物に対して0.1〜50モル倍であり、好ましくは1〜
10モル倍である。使用量が少な過ぎると本発明の効果
は低下し、多すぎると未反応のカルボン酸無水物の回収
にコストがかかり、工業的に不利となる。
【0021】本発明で使用する酸素含有ガスは純粋な酸
素である必要はなく、不活性ガス等で希釈された酸素、
例えば空気を用いてもよい。必要な酸素量は、反応させ
るアルキル基置換芳香族化合物1モル当たり0.5モル
が理論量である。反応速度を向上させるために理論量以
上の酸素を存在させたり、さらには酸素の反応液への溶
解度を上げるために加圧してもよい。
【0022】本発明は液相反応で実施される。反応温度
は通常20〜500℃、好ましくは60〜350℃であ
る。
【0023】反応圧力は特に限定されるものではない
が、反応系を液相状態に保つべく反応圧力を設定しなけ
ればならない。上記反応条件は、反応させるアルキル置
換芳香族化合物とカルボン酸および/またはカルボン酸
無水物との組み合わせで適宜選択されることはいうまで
もない。
【0024】本発明は一般に反応物だけで行われるが、
もちろん溶媒を用いることも可能である。溶媒として
は、特に限定されないが、反応条件下で、安定かつ反応
物に不活性であることが必要であり、例えば酢酸、酢酸
エチル、ジメチルスルフォキシド、クロロエタン、ジク
ロロエタン、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテ
ル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ベンゼ
ン、クロロベンゼン、ニトロベンゼンおよび二硫化炭素
などが挙げられる。溶媒の使用量は、通常反応させるべ
き有機反応物の全量に対して1〜10倍の範囲で使用さ
れることが好ましい。
【0025】反応終了後、反応液から生成したアルキル
基置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ化合物を通常の
蒸留法、晶析法あるいはクロマトグラフィー法などによ
って分離、精製することができる。
【0026】あるいは分離精製前に側鎖ジアシロキシ化
合物を加水分解し、芳香族アルデヒドとして取り出して
もよい。また、未反応原料が回収されるとき、再びジア
シロキシ化反応に使用することもできる。
【0027】以上記述した如く、本発明によればアルキ
ル基置換芳香族化合物の側鎖を収率よくジアシロキシ化
できるので、アルキル基置換芳香族化合物の側鎖ジアシ
ロキシ化合物の工業的製法としてきわめて有利である。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例をもって説明するが、
本発明はこれら実施例に規定されるものではない。
【0029】重金属化合物としてnacalai tesque製特級
酢酸第一セリウム(III)、ハロゲン化物としてALDRICH製
臭化マグネシウム(MgBr2)、和光純薬製臭化亜鉛(Z
nBr2)および臭素、片山化学製臭化アンモニウム(NH4B
r)および臭化マグネシウム六水和物(MgBr2・6H
2O)、亜鉛化合物として片山化学製1級酢酸亜鉛(II)
二水和物を用いた。
【0030】また、実施例中で用いたアルキル基置換芳
香族化合物は東京化成製特級m-クロロトルエンおよびm-
シアノトルエンで、ジアシロキシ化剤として関東化学製
1級酢酸無水物を用いた。
【0031】実施例1 ガラス製三口フラスコに酢酸無水物53.65g、触媒とし
て酢酸第一セリウム(III)一水和物0.67g、酢酸亜鉛(I
I)二水和物0.88g、臭化アンモニウム 0.78gを入れ、攪
拌羽根を用いて500rpmの速度で攪拌しながら、常圧下で
空気150ml/minを吹き込んだ。続いてフラスコをオイル
バスで加熱して90℃に保ち、滴下ロートからm-クロロト
ルエン16.08gを一気に加え、反応を開始した。反応開
始後、一時間毎に臭化アンモニウム 0.1gを8回追加し
た。所定時間毎にサンプリングをして、高速液体クロマ
トグラフィー法により分析を行った。なお、下式により
m-クロロトルエン転化率およびm-クロロベンジリデンジ
アセテート収率を算出した。
【0032】
【数1】 反応結果を表1に示す。
【0033】実施例2 臭化アンモニウム の初期投入量0.78gおよび一時間毎の
追加量0.1gを臭化マグネシウムの初期投入量0.73gおよ
び一時間毎の追加量0.07gにかえた以外実施例1と同様
に行った。
【0034】反応結果を表1に示す。
【0035】実施例3 ガラス製三口フラスコに酢酸無水物53.65g、触媒とし
て酢酸第一セリウム(III)一水和物0.67g、臭化亜鉛(I
I) 0.90gを入れ、攪拌羽根を用いて500rpmの速度で攪
拌しながら、常圧下で空気150ml/minを吹き込んだ。続
いてフラスコをオイルバスで加熱して90℃に保ち、滴下
ロートからm-クロロトルエン16.08gを一気に加え、反
応を開始した。反応開始と同時にさらに空気を1ml/min.
の割合で臭素の入った液貯めを通して臭素飽和ガスを反
応系に連続的に送り込んだ。
【0036】反応結果を表1に示す。
【0037】実施例4 酢酸第一セリウム(III)一水和物0.67gを酢酸マンガン
(II)四水和物0.49gに代え、酢酸無水物53.65gを107.3g
に代えた以外、実施例1と同様に行った。反応結果を表
1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】比較例1 ガラス製三口フラスコに酢酸無水物53.65g、触媒とし
て酢酸第一セリウム(III)一水和物0.67g、酢酸亜鉛(I
I)二水和物0.88g、臭化アンモニウム 0.78gを入れ、攪
拌羽根を用いて500rpmの速度で攪拌しながら、常圧下で
空気150ml/minを吹き込んだ。続いてフラスコをオイル
バスで加熱して90℃に保ち、滴下ロートからm-クロロト
ルエン16.08gを一気に加え、反応を開始した。所定時
間毎にサンプリングをして、高速液体クロマトグラフィ
ー法により分析を行った。反応結果を表2に示す。
【0040】比較例2 臭化アンモニウム 0.78gを1.58gにかえた以外、比較例
1と同様に行った。反応結果を表2に示す。
【0041】比較例3 臭化アンモニウム 0.78gを臭化マグネシウム0.73gにか
えた以外、比較例1と同様に行った。反応結果を表2に
示す。
【0042】比較例4 臭化アンモニウム 0.78gを臭素3.1gにかえた以外、比較
例1と同様に行った。反応結果を表2に示す。
【0043】比較例5 酢酸第一セリウム(III)一水和物0.67gを酢酸マンガン
(II)四水和物0.49gに代え、酢酸無水物53.65gを107.3g
に代えた以外、比較例3と同様に行った。反応結果を表
2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】実施例6 ガラス製三口フラスコに酢酸無水物106.3g、触媒とし
て酢酸第一セリウム(III)一水和物0.67g、酢酸亜鉛(I
I)二水和物0.88g、臭化アンモニウム0.78gを入れ、攪
拌羽根を用いて500rpmの速度で攪拌しながら、常圧下で
空気150ml/minを吹き込んだ。続いてフラスコをオイル
バスで加熱して90℃に保ち、滴下ロートからm-シアノト
ルエン14.9gを一気に加え、反応を開始した。反応開始
後、一時間毎に臭化アンモニウム 0.1gを8回追加し
た。所定時間毎にサンプリングをして、高速液体クロマ
トグラフィー法により分析を行った。なお、下式により
m-シアノトルエン転化率およびm-シアノベンジリデンジ
アセテート収率を算出した。反応結果を表3に示す。
【0046】
【数2】 比較例5 ガラス製三口フラスコに酢酸無水物106.3g、触媒とし
て酢酸第一セリウム(III)一水和物0.67g、酢酸亜鉛(I
I)二水和物0.88g、臭化アンモニウム0.78gを入れ、攪
拌羽根を用いて500rpmの速度で攪拌しながら、常圧下で
空気150ml/minを吹き込んだ。続いてフラスコをオイル
バスで加熱して90℃に保ち、滴下ロートからm-シアノト
ルエン14.9gを一気に加え、反応を開始した。所定時間
毎にサンプリングをして、高速液体クロマトグラフィー
法により分析を行った。反応結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】以上の結果から、アルキル基置換芳香族化
合物の側鎖ジアシロキシ化合物を製造するに際し、触媒
として酸化触媒能を有する重金属化合物とハロゲン化合
物を使用する方法において、該ハロゲン化合物を反応中
に連続的または断続的に反応系に供給するとジアシロキ
シ化反応を効率よく進行させることができることがわか
った。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、触媒として酸化触媒能
を有する重金属化合物とハロゲン化合物を使用する方法
において、該ハロゲン化合物を反応中に連続的または断
続的に反応系に供給すると、アルキル基置換芳香族化合
物とカルボン酸および/またはカルボン酸無水物を酸素
含有ガスの存在下で反応させることにより、側鎖ジアシ
ロキシ化合物を高収率で製造する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキル基置換芳香族化合物とカルボン酸
    および/またはカルボン酸無水物を酸素含有ガスの存在
    下、液相で反応させてアルキル基置換芳香族化合物の側
    鎖ジアシロキシ化合物を製造する際、触媒として酸化触
    媒能を有する重金属化合物とハロゲン化合物を使用する
    方法において、該ハロゲン化合物を反応中に連続的また
    は断続的に反応系に供給することを特徴とするアルキル
    基置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ化方法。
  2. 【請求項2】アルキル基置換芳香族化合物がメチル基置
    換芳香族化合物であることを特徴とする請求項1記載の
    アルキル基置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ化方
    法。
  3. 【請求項3】メチル基置換芳香族化合物がm-フェノキシ
    トルエン、m-クロロトルエンまたはm-シアノトルエン
    であることを特徴とする請求項2記載のアルキル基置換
    芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ化方法。
  4. 【請求項4】カルボン酸が脂肪族カルボン酸であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のアルキ
    ル基置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ化方法。
  5. 【請求項5】カルボン酸無水物が脂肪族カルボン酸無水
    物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    記載のアルキル基置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ
    化方法。
  6. 【請求項6】重金属化合物がコバルト、マンガンおよび
    セリウムの中から選ばれた少なくとも一つの化合物であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の
    アルキル基置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ化方
    法。
  7. 【請求項7】ハロゲン化合物が臭素化合物であること特
    徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のアルキル基
    置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ化方法。
  8. 【請求項8】臭素化合物が臭化マグネシウムおよび臭素
    の中から選ばれた少なくとも一つであることを特徴とす
    る請求項7記載のアルキル基置換芳香族化合物の側鎖ジ
    アシロキシ化方法。
  9. 【請求項9】亜鉛化合物の存在下で反応せしめることを
    特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載のアルキル
    基置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ化方法。
JP10129351A 1998-05-12 1998-05-12 アルキル基置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ化方法 Pending JPH11322673A (ja)

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JP10129351A Pending JPH11322673A (ja) 1998-05-12 1998-05-12 アルキル基置換芳香族化合物の側鎖ジアシロキシ化方法

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