JP2003286202A - 高沸物を含む不純物含有易重合性物質から易重合性物質を分離回収する方法及び装置 - Google Patents

高沸物を含む不純物含有易重合性物質から易重合性物質を分離回収する方法及び装置

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JP2003286202A
JP2003286202A JP2002090924A JP2002090924A JP2003286202A JP 2003286202 A JP2003286202 A JP 2003286202A JP 2002090924 A JP2002090924 A JP 2002090924A JP 2002090924 A JP2002090924 A JP 2002090924A JP 2003286202 A JP2003286202 A JP 2003286202A
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Hiroshi Yoshida
博史 吉田
Hiroshi Yamashita
洋 山下
Akito Sato
明人 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高沸物を含む不純物含有易重合性物質中から製
品(易重合性物質)を回収分離する目的で蒸留操作を行
なうに際し、重合を防止する方法及び装置を提供する。 【解決手段】高沸物を含む不純物含有易重合性物質溶液
から易重合性物質を回収分離するためにバッチ式蒸留装
置と連続式蒸発装置を組合わせて、重合を防止するよう
に構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高沸物を含む不純
物含有易重合性物質から易重合性物質を分離回収する方
法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】易重合性化合物又は易重合性化合物含有
液を多管式リボイラを備えた蒸留塔で蒸留して精製する
ことは従来から工業的に広く行われている。また、重合
し易い化合物の蒸留する際に、重合禁止剤を当該化合物
に対して重量比で0.001%程度の量を添加して蒸留
する方法が多く採用されている。さらに、このような方
法を実施するための装置も種々提案されている。
【0003】しかし、このような従来の方法及び装置で
は、重合しない比率、最終目的物の収率は必ずしも満足
できるものではなかった。
【0004】重合しない比率、最終目的物の収率を改善
する方法及び装置として種々提案がなされており、例え
ば、特開2000−239229公報には、リボイラを
備えた蒸留塔を用いて易重合性化合物又は易重合性化合
物含有液を蒸留するに際し、リボイラ管内での重合物の
生成を防止するためリボイラの構造を特定して蒸留塔内
の液面を特定範囲の高さに維持する蒸留方法が開示され
ている。
【0005】また、特開2000−300901公報に
は、高沸物を含む不純物含有易重合性物質から易重合性
物質を回収するのに使用される薄膜式蒸発装置におい
て、重合を防止するため、薄膜式蒸発装置の抜き出し液
より低粘度の溶液を原料供給口に供給して蒸発面の単位
長さ当りの濡れ液量を特定の範囲に調整する方法につい
て開示されている。
【0006】さらに、特開2001−131116に
は、蒸留装置における重合を防止するために蒸留塔の出
口側にコンデンサーを設け、このコンデンサーの出口側
に直列に別のコンデンサーを設け、上流側のコンデンサ
ーから出たベーパー中の易重合性物質を下流側のコンデ
ンサーで凝縮させるようにした易重合成物質含有液の蒸
留方法が開示されている。
【0007】このように、易重合性化合物又は易重合性
化合物含有液の蒸留において、様々の装置的改善が提案
されているが、PTBST等の易重合性物のバッチ蒸留
において、当然ながら、できるだけ低い温度で蒸留する
のが望ましい。しかしながら、蒸留温度を下げるために
は高い真空度が必要となり、高い真空度で、処理能力を
上げるためには設備の大型化が必要となるので好ましく
ない。又、蒸留につれて、スチルすなわち蒸留装置内高
沸物の濃縮や重合が起るのでスチル温度が上がってく
る。
【0008】例えば真空度を5mmHgより1mmHg
とする場合、10〜20℃の沸点降下が得られるケース
では、同じ処理能力を得るために大幅な設備コスト増加
となり好ましくない。
【0009】又、バッチ蒸留において、易重合性又は易
重合性物含有液の蒸留を行なう場合には、蒸留の初期と
後期では、後期になるなど低沸物や生成した重合物の影
響によりスチル(液容器)内の液温は上昇する。これら
は、時間と共に処理液の重合を進め、液粘性が増加し、
リボイラ内でのガス発生を妨げる。その結果、かなりの
割合のロスが発生する。最終的には形成された重合物が
リボイラ管内等で閉塞したり、スチル内液粘度が高くな
り、リボイラへのポンプ供給も困難となる場合がある。
そのような場合が生じた際には、運転を中止し、重合物
の除去を行う必要がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにバッチ蒸
留の処理が進むに従ってスチル内濃度が上がっていくた
め、低沸物、重合物を除去しながら、スチル内温度、粘
度を上げずに、安定に蒸留することが望まれている。ま
た、これらの易重合性含有液をまず単蒸発処理にて大部
分低沸物を除き、次のステップで蒸留する方法も考えら
れるが、結果的に収率の低下をまねき、熱履歴による重
合の進みやすさは増加するため好ましくない。
【0011】そこで、本発明は、バッチ蒸留設備におい
て、熱履歴に伴い、増加するスチル内の重合物、高沸物
を除きつつ、蒸留を行う方法及び装置を提供することを
目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の発明による易重合性物質の分離回収
方法は、強制循環型の多管式リボイラーを備えたバッチ
式蒸留装置内の高沸物を含む不純物含有易重合性物質の
循環液の一部を連続式蒸発装置に分流し、高沸点重合物
を分離すると共にその蒸発ガスをバッチ式蒸留装置へ供
給して蒸留分離をバッチ式蒸留装置の蒸留塔で行うこと
を特徴としている。
【0013】本発明による方法においては、好ましくは
連続式蒸発装置及びバッチ式蒸留装置のリボイラに供給
する加熱用蒸気の圧力は2MPa以下に設定され得る。
これにより加熱温度を極力低く保つことができるように
なる。
【0014】また、本発明による方法においては、処理
の初期には高沸物を含む不純物含有易重合性物質の循環
液の一部の連続式蒸発装置への分流は3%程度に設定
し、その後5%〜10%程度に増やすようにされ得る。
これによりバッチ式蒸留装置のスチル内温度を従来法に
比べて約9℃程度低くすることができる。
【0015】本発明による分離回収方法において、易重
合性物質としてはパラ−tert−ブトキシスチレン(PT
BST)、オルソクロロスチレン、パラクロロスチレ
ン、スチレン等の基本的に重合性をもつものが対象とな
る。
【0016】本発明の第2の発明による易重合性物質の
分離回収装置は、強制循環型の多管式リボイラーを備え
バッチ式蒸留装置と、連続式蒸発装置と、処理すべき易
重合性又は易重合性物含有物質溶液をバッチ式蒸留装置
の蒸留塔を通って循環させると共にその一部を連続式蒸
発装置に供給する循環ポンプとを有し、連続式蒸発装置
が高沸点重合物を分離すると共にその蒸発ガスをバッチ
式蒸留装置の蒸留塔へ供給するように構成したことを特
徴としている。
【0017】本発明による装置においては、バッチ式蒸
留装置のリボイラーと連続蒸留装置から出るガスはバッ
チ式蒸留装置の蒸留塔に供給するように構成され得る。
【0018】連続式蒸発装置は薄膜式蒸発装置から成り
得る。
【0019】連続式蒸発装置の伝熱面積はバッチ式蒸留
装置のリボイラーの伝熱面積の10%〜20%程度にな
るように構成され得る。これにより装置のコストを低く
抑えることができる。
【0020】また、本発明による装置では、真空度は好
ましくは3〜5mmHgに保持され得る。これにより処
理速度の向上と加熱される連続式蒸発装置内温度の降下
とを両立させることができるようになる。
【0021】
【発明の実態の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について詳細に説明する。図1には本発明
の易重合性物質の分離回収装置の一実施の形態を示す。
図1において、1はバッチ式蒸留装置(スチル)で、そ
の中には処理液が入れられている。蒸留装置スチル1は
強制循環型の多管式リボイラ2及び蒸留塔3を備えてい
る。4は蒸留装置スチル1に並置して設けられる薄膜式
蒸発装置であり、この薄膜式蒸発装置4には高沸点物質
を回収するタンク5が接続されており、薄膜式蒸発装置
4で蒸発しなかった高沸点液を回収するようにされてい
る。
【0022】6は循環ポンプで、この循環ポンプ6は一
方では蒸留装置スチル1に接続され、また他方では、制
御弁7と流量計8及び制御弁9と流量計10を介して多
管式リボイラ2の上部及び薄膜式蒸発装置4に接続され
ている。従って、循環ポンプ6は蒸留装置スチル1内の
処理液を制御弁7と流量計8を介して多管式リボイラ2
の上部に循環させると共に、蒸留装置スチル1内の処理
液の一部を薄膜式蒸発装置4に供給(分流)するように
機能する。多管式リボイラ2及び薄膜式蒸発装置4には
それぞれ加熱用蒸気11が供給されるように構成されて
いる。蒸留装置スチル1の多管式リボイラ2及び薄膜式
蒸発装置4への処理液の分配は制御弁7と流量計8及び
制御弁9と流量計10によって調整され、それにより薄
膜式蒸発装置4における高沸点物質物の除去率を調節す
ることができる。
【0023】薄膜式蒸発装置4の上部から蒸留装置スチ
ル1の分離塔すなわち蒸留塔3の下部に蒸発ガス供給管
12が設けられ、この蒸発ガス供給管12を介して薄膜
式蒸発装置4で生成された蒸発ガスは蒸留装置スチル1
の上部空間又は分離塔3の下部へ導かれ、リボイラ2で
生成したガスと混合される。多管式リボイラ2の出口は
リボイラ2の下部の蒸留装置スチル1内を通り分離塔3
につながっており、ガスが導かれる。
【0024】蒸留装置スチル1の分離塔3の頂部には塔
頂コンデンサー13が接続されている。塔頂コンデンサ
ー13は制御弁14と流量計15を介して製品タンク1
6に接続され、また制御弁17と流量計18を介して蒸
留装置スチル1の分離塔3に接続されている。また、塔
頂コンデンサー13及び製品タンク16は真空排気系1
9に接続されている。
【0025】蒸留装置スチル1の分離塔3内を上昇する
ガスは塔頂コンデンサー13で凝縮され、制御弁17と
流量計18で設定された所定の環流比で一部分離塔3内
へ戻され、残りの部分は制御弁14と流量計15を介し
て製品タンク16へ入れられる。なお全体は運転中、真
空排気系19により所定のレベルに減圧される。
【0026】このように構成した装置の運転において、
処理液は重合性があり、加熱の経過に伴って重合が起こ
り,そのため収率を低下させる要因となっている。一
方、系の減圧度に関しては、減圧度を上げれば重合防止
の点では有利であるが、ガス密度が下がり、結果的に蒸
留塔3内を上昇するガスの空塔速度が増加するため、圧
損が増し、結果的には塔頂の温度は下がるが、圧損の増
加により缶内温度は下がらない。また、真空度を幾ら上
げてもスチル1内の温度は増加する重合物や低沸点物が
邪魔して下がり難くなる。
【0027】そこで、本発明では、系の真空度を3mm
Hg程度に保ち、また、蒸留装置スチル1のリボイラ2
及び薄膜式蒸発装置4への加熱用蒸気圧を2MPa以下
とし、処理速度を上げると共に加熱されるスチル1内の
温度を下げるようにする。すなわち、蒸留開始後に原液
に含まれる低沸物が流出して、目的物の濃度が1対20
の還流条件で真空度が所望のレベル(3mmHg程度)
の90%以上になった段階で、循環ポンプ6による循環
液量を真空度に注意しながら漸増し、制御弁9と流量計
10を調整して循環液量の10%程度を薄膜式蒸発装置
4に供給する。その後、真空度が所望のレベルの99%
以上になった段階で、塔頂コンデンサー13で凝縮され
た易重合性物質を製品タンク16へ流出させ、還流/流
出比を1対2として全量流出させる。
【0028】図2には、図示装置を用いて実施した実験
結果を示す。プロットした塔頂及びスチル内温度と圧力
の関係において、従来の蒸留装置のみを用いた場合に比
較して本装置の場合には約9℃程度低くなる。図示実験
例では、目的物留出濃度は90%以上で、循環液(13
/H)の3%程度を薄膜式蒸発装置4へ分流させ、
系の真空度が安定した後(3〜5mmHg)で、循環液
の5%〜10%程度を薄膜式蒸発装置4へ分流させた。
【0029】なお、スチル内温度が処理液のロットのば
らつきにより高くなる場合には、蒸留装置スチル1のリ
ボイラ2への蒸気圧力を下げ、循環液の薄膜式蒸発装置
4への分流を増やすことにより、スチル内温度を従来に
比べて平均9℃低く保つことができるようになる。
【0030】本発明の方法は上記易重合性化合物の精製
や易重合性化合物含有液からの目的物の分離又は精製な
どに用いられる。
【0031】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の方法
によれば、強制循環型の多管式リボイラーを備えたバッ
チ式蒸留装置内の高沸物を含む不純物含有易重合性物質
の循環液の一部を連続式蒸発装置に分流し、高沸点重合
物を分離すると共にその蒸発ガスをバッチ式蒸留装置へ
供給して蒸留分離をバッチ式蒸留装置の蒸留塔で行うこ
とによりバッチ式蒸留装置スチル内の液温、粘度を安定
に保った蒸留を行い重合を防止して収率を安定させるこ
とができる。バッチ式蒸留では、成分は低沸成分側から
しか除去できないが、本発明による方法では高沸物を除
去可能なため、例えば高沸物不純物が、製品品質に悪影
響を与える(分解、変質)系などでより安定な処理が可
能となる。
【0032】また、本発明の装置によれば、強制循環型
の多管式リボイラーを備えバッチ式蒸留装置と、連続式
蒸発装置と、処理すべき易重合性又は易重合性物含有物
質溶液をバッチ式蒸留装置の蒸留塔を通って循環させる
と共にその一部を連続式蒸発装置に供給する循環ポンプ
とを有し、連続式蒸発装置が高沸点重合物を分離すると
共にその蒸発ガスをバッチ式蒸留装置の蒸留塔へ供給す
るように構成しているので、実質的な蒸発ガス量の増加
による能力アップが可能となり、かつ蒸留塔内の気液接
触分離を薄膜蒸留装置に適用できる新規設備が構成さ
れ、また塔内での重合進行により装置の稼動停止等の事
態を無くすことができるようになる。その結果、高沸物
を含む不純物含有易重合性物質中から製品(易重合性物
質)を高収率で分離回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による装置の構成の一実施の形態を示す
概略線図。
【図2】図1に示す装置を用いて不純物含有易重合性物
質中から易重合性物質を分離回収する際の圧力と温度と
の関係を、従来方式の場合と比較して示すグラフ。
【符号の説明】
1 :蒸留装置スチル 2 :強制循環型の多管式リボイラ 3 :分離塔 4 :薄膜式蒸発装置 5 :高沸点物質の回収タンク 6 :循環ポンプ 7 :制御弁 8 :流量計 9 :制御弁 10:流量計 11:加熱用蒸気 12:蒸発ガス供給管 13:塔頂コンデンサー 14:制御弁 15:流量計 16:製品タンク 17:制御弁 18:流量計 19:真空排気系
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年3月20日(2003.3.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 高沸物を含む不純物含有易重合性物質
から易重合性物質を分離回収する方法及び装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高沸物を含む不純
物含有易重合性物質から易重合性物質を分離回収する方
法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】易重合性化合物又は易重合性化合物含有
液を、多管式リボイラを備えた蒸留塔で蒸留して精製す
ることは従来から工業的に広く行われている。また、重
合し易い化合物の蒸留する際に、重合禁止剤を当該化合
物に対して重量比で0.001%程度の量を添加して蒸
留する方法が多く採用されている。さらに、このような
方法を実施するための装置も種々提案されている。
【0003】しかし、このような従来の方法及び装置で
は、重合しない比率、最終目的物の収率は必ずしも満足
できるものではなかった。
【0004】重合しない比率、最終目的物の収率を改善
する方法及び装置として種々提案がなされており、例え
ば、リボイラを備えた蒸留塔を用いて易重合性化合物又
は易重合性化合物含有液を蒸留するに際し、リボイラ管
内での重合物の生成を防止するためリボイラの構造を特
定して蒸留塔内の液面を特定範囲の高さに維持する蒸留
方法が開示されている(特許文献1参照)。
【0005】また、高沸物を含む不純物含有易重合性物
質から易重合性物質を回収するのに使用される薄膜式蒸
発装置において、重合を防止するため、薄膜式蒸発装置
の抜き出し液より低粘度の溶液を原料供給口に供給して
蒸発面の単位長さ当りの濡れ液量を特定の範囲に調整す
る方法について開示されている(特許文献2参照)。
【0006】さらに、蒸留装置における重合を防止する
ために蒸留塔の出口側にコンデンサーを設け、このコン
デンサーの出口側に直列に別のコンデンサーを設け、上
流側のコンデンサーから出たベーパー中の易重合性物質
を下流側のコンデンサーで凝縮させるようにした易重合
性物質含有液の蒸留方法が開示されている(特許文献3
参照)。
【0007】
【特許文献1】特開2000−239229公報
【特許文献2】特開2000−300901公報
【特許文献3】特開2001−131116公報
【0008】このように、易重合性化合物又は易重合性
化合物含有液の蒸留において、様々の装置的改善が提案
されているが、PTBST等の易重合性物のバッチ蒸留
において、当然ながら、できるだけ低い温度で蒸留する
のが望ましい。しかしながら、蒸留温度を下げるために
は高い真空度が必要となり、高い真空度で、処理能力を
上げるためには設備の大型化が必要となるので好ましく
ない。又、蒸留につれて、スチルすなわち蒸留装置内高
沸物の濃縮や重合が起るのでスチル温度が上がってく
る。
【0009】例えば真空度を5mmHgより1mmHg
とする場合、10〜20℃の沸点降下が得られるケース
では、同じ処理能力を得るために大幅な設備コスト増加
となり好ましくない。
【0010】又、バッチ蒸留において、易重合性又は易
重合性物含有液の蒸留を行なう場合には、蒸留の初期と
後期では、後期になるほど高沸物や生成した重合物の影
響によりスチル(液容器)内の液温は上昇する。これら
は、時間と共に処理液の重合を進め、液粘性が増加し、
リボイラ内でのガス発生を妨げる。その結果、かなりの
割合のロスが発生する。最終的には形成された重合物が
リボイラ管内等で閉塞したり、スチル内液粘度が高くな
り、リボイラへのポンプ供給も困難となる場合がある。
そのような場合が生じた際には、運転を中止し、重合物
の除去を行う必要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにバッチ蒸
留の処理が進むに従ってスチル内濃度が上がっていくた
め、高沸物、重合物を除去しながら、スチル内温度、粘
度を上げずに、安定に蒸留することが望まれている。ま
た、これらの易重合性含有液をまず単蒸発処理にて大部
分高沸物を除き、次のステップで蒸留する方法も考えら
れるが、結果的に収率の低下をまねき、熱履歴による重
合の進みやすさは増加するため好ましくない。
【0012】そこで、本発明は、バッチ蒸留設備におい
て、熱履歴に伴い、増加するスチル内の重合物、高沸物
を除きつつ、蒸留を行う方法及び装置を提供することを
目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の発明による易重合性物質の分離回収
方法は、強制循環型の多管式リボイラを備えたバッチ式
蒸留装置内の高沸物を含む不純物含有易重合性物質の循
環液の一部を連続式蒸発装置に分流し、高沸点重合物を
分離すると共にその蒸発ガスをバッチ式蒸留装置へ供給
して蒸留分離をバッチ式蒸留装置の蒸留塔で行うことを
特徴としている。
【0014】本発明による方法においては、好ましくは
連続式蒸発装置及びバッチ式蒸留装置のリボイラに供給
する加熱用蒸気の圧力は2MPa以下に設定され得る。
これにより加熱温度を極力低く保つことができるように
なる。
【0015】また、本発明による方法においては、処理
の初期には高沸物を含む不純物含有易重合性物質の循環
液の一部の連続式蒸発装置への分流は3%程度に設定
し、その後5%〜10%程度に増やすようにされ得る。
これによりバッチ式蒸留装置のスチル内温度を従来法に
比べて約9℃程度低くすることができる。
【0016】本発明による分離回収方法において、易重
合性物質としてはパラ−tert−ブトキシスチレン(PT
BST)、オルソクロロスチレン、パラクロロスチレ
ン、スチレン等の基本的に重合性をもつものが対象とな
る。
【0017】本発明の第2の発明による易重合性物質の
分離回収装置は、強制循環型の多管式リボイラを備えた
バッチ式蒸留装置と、連続式蒸発装置と、処理すべき易
重合性又は易重合性物含有物質溶液をバッチ式蒸留装置
の蒸留塔を通って循環させると共にその一部を連続式蒸
発装置に供給する循環ポンプとを有し、連続式蒸発装置
が高沸点重合物を分離すると共にその蒸発ガスをバッチ
式蒸留装置の蒸留塔へ供給するように構成したことを特
徴としている。
【0018】本発明による装置においては、バッチ式蒸
留装置のリボイラと連続蒸留装置から出るガスはバッチ
式蒸留装置の蒸留塔に供給するように構成され得る。
【0019】連続式蒸発装置は薄膜式蒸発装置から成り
得る。
【0020】連続式蒸発装置の伝熱面積はバッチ式蒸留
装置のリボイラの伝熱面積の10%〜20%程度になる
ように構成され得る。これにより装置のコストを低く抑
えることができる。
【0021】また、本発明による装置では、真空度は好
ましくは3〜5mmHgに保持され得る。これにより処
理速度の向上と加熱される連続式蒸発装置内温度の降下
とを両立させることができるようになる。
【0022】
【発明の実態の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について詳細に説明する。図1には本発明
の易重合性物質の分離回収装置の一実施の形態を示す。
図1において、1はバッチ式蒸留装置(スチル)で、そ
の中には処理液が入れられている。蒸留装置スチル1は
強制循環型の多管式リボイラ2及び蒸留塔3を備えてい
る。4は蒸留装置スチル1に並置して設けられる薄膜式
蒸発装置であり、この薄膜式蒸発装置4には高沸点物質
を回収するタンク5が接続されており、薄膜式蒸発装置
4で蒸発しなかった高沸点液を回収するようにされてい
る。
【0023】6は循環ポンプで、この循環ポンプ6は一
方では蒸留装置スチル1に接続され、また他方では、制
御弁7と流量計8及び制御弁9と流量計10を介して多
管式リボイラ2の上部及び薄膜式蒸発装置4に接続され
ている。従って、循環ポンプ6は蒸留装置スチル1内の
処理液を制御弁7と流量計8を介して多管式リボイラ2
の上部に循環させると共に、蒸留装置スチル1内の処理
液の一部を薄膜式蒸発装置4に供給(分流)するように
機能する。多管式リボイラ2及び薄膜式蒸発装置4には
それぞれ加熱用蒸気11が供給されるように構成されて
いる。蒸留装置スチル1の多管式リボイラ2及び薄膜式
蒸発装置4への処理液の分配は制御弁7と流量計8及び
制御弁9と流量計10によって調整され、それにより薄
膜式蒸発装置4における高沸点物質の除去率を調節する
ことができる。
【0024】薄膜式蒸発装置4の上部から蒸留装置スチ
ル1の分離塔すなわち蒸留塔3の下部に蒸発ガス供給管
12が設けられ、この蒸発ガス供給管12を介して薄膜
式蒸発装置4で生成された蒸発ガスは蒸留装置スチル1
の上部空間又は分離塔3の下部へ導かれ、リボイラ2で
生成したガスと混合される。多管式リボイラ2の出口は
リボイラ2の下部の蒸留装置スチル1内を通り分離塔3
につながっており、ガスが導かれる。
【0025】蒸留装置スチル1の分離塔3の頂部には塔
頂コンデンサー13が接続されている。塔頂コンデンサ
ー13は制御弁14と流量計15を介して製品タンク1
6に接続され、また制御弁17と流量計18を介して蒸
留装置スチル1の分離塔3に接続されている。また、塔
頂コンデンサー13及び製品タンク16は真空排気系1
9に接続されている。
【0026】蒸留装置スチル1の分離塔3内を上昇する
ガスは塔頂コンデンサー13で凝縮され、制御弁17と
流量計18で設定された所定の環流比で一部分離塔3内
へ戻され、残りの部分は制御弁14と流量計15を介し
て製品タンク16へ入れられる。なお全体は運転中、真
空排気系19により所定のレベルに減圧される。
【0027】このように構成した装置の運転において、
処理液は重合性があり、加熱の経過に伴って重合が起こ
り,そのため収率を低下させる要因となっている。一
方、系の減圧度に関しては、減圧度を上げれば重合防止
の点では有利であるが、ガス密度が下がり、結果的に蒸
留塔3内を上昇するガスの空塔速度が増加するため、圧
損が増し、結果的には塔頂の温度は下がるが、圧損の増
加により缶内温度は下がらない。また、真空度を幾ら上
げてもスチル1内の温度は増加する重合物や低沸点物が
邪魔して下がり難くなる。
【0028】そこで、本発明では、系の真空度を3mm
Hg程度に保ち、また、蒸留装置スチル1のリボイラ2
及び薄膜式蒸発装置4への加熱用蒸気圧を2MPa以下
とし、処理速度を上げると共に加熱されるスチル1内の
温度を下げるようにする。すなわち、蒸留開始後に原液
に含まれる低沸物が流出して、目的物の濃度が1対20
の還流条件で真空度が所望のレベル(3mmHg程度)
の90%以上になった段階で、循環ポンプ6による循環
液量を真空度に注意しながら漸増し、制御弁9と流量計
10を調整して循環液量の10%程度を薄膜式蒸発装置
4に供給する。その後、真空度が所望のレベルの99%
以上になった段階で、塔頂コンデンサー13で凝縮され
た易重合性物質を製品タンク16へ流出させ、還流/流
出比を1対2として全量流出させる。
【0029】図2には、図示装置を用いて実施した実験
結果を示す。プロットした塔頂及びスチル内温度と圧力
の関係において、従来の蒸留装置のみを用いた場合に比
較して本装置の場合には約9℃程度低くなる。図示実験
例では、目的物留出濃度は90%以上で、循環液(13
/H)の3%程度を薄膜式蒸発装置4へ分流させ、
系の真空度が安定した後(3〜5mmHg)で、循環液
の5%〜10%程度を薄膜式蒸発装置4へ分流させた。
【0030】なお、スチル内温度が処理液のロットのば
らつきにより高くなる場合には、蒸留装置スチル1のリ
ボイラ2への蒸気圧力を下げ、循環液の薄膜式蒸発装置
4への分流を増やすことにより、スチル内温度を従来に
比べて平均9℃低く保つことができるようになる。
【0031】本発明の方法は上記易重合性化合物の精製
や易重合性化合物含有液からの目的物の分離又は精製な
どに用いられる。
【0032】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の方法
によれば、強制循環型の多管式リボイラーを備えたバッ
チ式蒸留装置内の高沸物を含む不純物含有易重合性物質
の循環液の一部を連続式蒸発装置に分流し、高沸点重合
物を分離すると共にその蒸発ガスをバッチ式蒸留装置へ
供給して蒸留分離をバッチ式蒸留装置の蒸留塔で行うこ
とによりバッチ式蒸留装置スチル内の液温、粘度を安定
に保った蒸留を行い重合を防止して収率を安定させるこ
とができる。バッチ式蒸留では、成分は低沸成分側から
しか除去できないが、本発明による方法では高沸物を除
去可能なため、例えば高沸物不純物が、製品品質に悪影
響を与える(分解、変質)系などでより安定な処理が可
能となる。
【0033】また、本発明の装置によれば、強制循環型
の多管式リボイラーを備えバッチ式蒸留装置と、連続式
蒸発装置と、処理すべき易重合性又は易重合性物含有物
質溶液をバッチ式蒸留装置の蒸留塔を通って循環させる
と共にその一部を連続式蒸発装置に供給する循環ポンプ
とを有し、連続式蒸発装置が高沸点重合物を分離すると
共にその蒸発ガスをバッチ式蒸留装置の蒸留塔へ供給す
るように構成しているので、実質的な蒸発ガス量の増加
による能力アップが可能となり、かつ蒸留塔内の気液接
触分離を薄膜蒸留装置に適用できる新規設備が構成さ
れ、また塔内での重合進行により装置の稼動停止等の事
態を無くすことができるようになる。その結果、高沸物
を含む不純物含有易重合性物質中から製品(易重合性物
質)を高収率で分離回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による装置の構成の一実施の形態を示す
概略線図。
【図2】図1に示す装置を用いて不純物含有易重合性物
質中から易重合性物質を分離回収する際の圧力と温度と
の関係を、従来方式の場合と比較して示すグラフ。
【符号の説明】 1 :蒸留装置スチル 2 :強制循環型の多管式リボイラ 3 :分離塔 4 :薄膜式蒸発装置 5 :高沸点物質の回収タンク 6 :循環ポンプ 7 :制御弁 8 :流量計 9 :制御弁 10:流量計 11:加熱用蒸気 12:蒸発ガス供給管 13:塔頂コンデンサー 14:制御弁 15:流量計 16:製品タンク 17:制御弁 18:流量計 19:真空排気系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 17/383 C07C 17/383 25/28 25/28 41/58 41/58 43/215 43/215 Fターム(参考) 4D076 AA07 AA16 AA22 BA05 BA11 BB13 DA03 EA11Z EA14Z FA31 4H006 AA02 AD11 BD60 EA21 GP03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強制循環型の多管式リボイラーを備えたバ
    ッチ式蒸留装置内の高沸物を含む不純物含有易重合性物
    質の循環液の一部を連続式蒸発装置に分流し、高沸点重
    合物を分離すると共にその蒸発ガスをバッチ式蒸留装置
    へ供給して蒸留分離をバッチ式蒸留装置の蒸留塔で行う
    ことを特徴とする易重合性物質の分離回収方法。
  2. 【請求項2】連続式蒸発装置及びバッチ式蒸留装置のリ
    ボイラに供給する加熱用蒸気の圧力圧を2MPa以下に
    設定することを特徴とする請求項1に記載の易重合性物
    質の分離回収装置。
  3. 【請求項3】処理の初期には高沸物を含む不純物含有易
    重合性物質の循環液の一部の連続式蒸発装置への分流を
    3%程度に設定し、その後5%〜10%程度に増やすこ
    とを特徴とする請求項1に記載の易重合性物質の分離回
    収装置。
  4. 【請求項4】処理される易重合性物質がパラ−tert−ブ
    トキシスチレン(PTBST)、オルソクロロスチレ
    ン、パラクロロスチレン、スチレン等の基本的に重合性
    をもつ物質を含んでいることを特徴とする請求項1に記
    載の易重合性物質の分離回収方法。
  5. 【請求項5】強制循環型の多管式リボイラーを備えバッ
    チ式蒸留装置と、連続式蒸発装置と、処理すべき易重合
    性又は易重合性物含有物質溶液をバッチ式蒸留装置の蒸
    留塔を通って循環させると共にその一部を連続式蒸発装
    置に供給する循環ポンプとを有し、連続式蒸発装置が高
    沸点重合物を分離すると共にその蒸発ガスをバッチ式蒸
    留装置の蒸留塔へ供給するように構成したことを特徴と
    する易重合性物質の分離回収装置。
  6. 【請求項6】バッチ式蒸留装置のリボイラーと連続蒸留
    装置から出るガスをバッチ式蒸留装置の蒸留塔に供給す
    るように構成したことを特徴とする請求項5に記載の易
    重合性物質の分離回収装置。
  7. 【請求項7】連続式蒸発装置が薄膜式蒸発装置から成る
    ことを特徴とする請求項5に記載の易重合性物質の分離
    回収装置。
  8. 【請求項8】連続式蒸発装置の伝熱面積がバッチ式蒸留
    装置のリボイラーの伝熱面積の10%〜20%程度にな
    るように構成したことを特徴とする請求項5に記載の易
    重合性物質の分離回収装置。
  9. 【請求項9】連続式蒸発装置及びバッチ式蒸留装置のリ
    ボイラーの加熱蒸気圧が2MPa以下に設定されること
    を特徴とする請求項5に記載の易重合性物質の分離回収
    装置。
  10. 【請求項10】装置内の真空度が3〜5mmHgに保持
    されることを特徴とする請求項5に記載の易重合性物質
    の分離回収装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015020278A1 (ko) * 2013-08-07 2015-02-12 한국생산기술연구원 고효율 화학반응 방법 및 장치

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