JP2003285978A - プラスチック成形フィルム製品とその巻き取り方法及び巻き取り装置 - Google Patents

プラスチック成形フィルム製品とその巻き取り方法及び巻き取り装置

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JP2003285978A
JP2003285978A JP2002090791A JP2002090791A JP2003285978A JP 2003285978 A JP2003285978 A JP 2003285978A JP 2002090791 A JP2002090791 A JP 2002090791A JP 2002090791 A JP2002090791 A JP 2002090791A JP 2003285978 A JP2003285978 A JP 2003285978A
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winding
air
plastic molded
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Masataka Shinozaki
正孝 篠崎
Osami Kamimura
修巳 上村
Tatsuya Ito
辰哉 伊藤
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    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H75/00Storing webs, tapes, or filamentary material, e.g. on reels
    • B65H75/02Cores, formers, supports, or holders for coiled, wound, or folded material, e.g. reels, spindles, bobbins, cop tubes, cans, mandrels or chucks
    • B65H75/18Constructional details
    • B65H75/24Constructional details adjustable in configuration, e.g. expansible
    • B65H75/242Expansible spindles, mandrels or chucks, e.g. for securing or releasing cores, holders or packages
    • B65H75/243Expansible spindles, mandrels or chucks, e.g. for securing or releasing cores, holders or packages actuated by use of a fluid
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラスチック成形フィルム製品を、フィルム成
形装置で成形後インラインで巻き取るに際し、成形加工
中に発生するフィルム製品の内部応力を緩和することが
でき、前記内部応力に起因する問題点を解決することを
目的とする。 【解決手段】 成形加工直後のプラスチック成形フィル
ム製品をコアに巻き取る際に、コアとして、内側を硬質
筒体で形成し、外側を、圧縮空気を封入した可撓性材料
からなるエアーマット状体で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック成形
フイルム製品とその巻き取り方法及び巻き取り装置に係
り、特にフィルム成形装置でプラスチック成形フイルム
製品を成形した後、インラインで巻き取るに際し、成形
加工中に発生するフイルムの内部応力を緩和させてコア
に巻き取られたフィルム製品と、フィルム製品をコアに
巻き取るための方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にプラスチック成形フイルム製品の
巻き取り方法には、図9に示すような円管巻きと図12
〜図14に示すようなかせ巻きの2種類がある。円管巻
きには、通常、巻き取りコア11として紙管が多く用い
られ、特別な場合には金属管や合成樹脂管も用いられ
る。
【0003】円管巻きは、主としてフラットフイルム成
形加工に多く用いられ、T−ダイ、印刷、ラミネート、
スリットの各作業、その他の成形加工作業に使用され、
特殊な場合を除き、長尺の500m〜3000m以上巻
くのが通常である。
【0004】かせ巻きは、フラットフイルムにも用いら
れるが、主としてインフレーションフイルムに多く用い
られ、長くても400m〜500m位までの短尺用に使
う場合が多い。
【0005】一般に、円管巻きの場合、長尺のプラスチ
ック成形フイルム製品12を巻き取っていくと、フイル
ム製品の厚みの微小なムラでもそれが重なって、図10
に示すように、巻取りコア11の幅方向に硬軟の凹凸1
7、18ができてしまい、フイルム製品において品質上
最も忌み嫌われる図11に示すようなヒキツリ20やタ
ルミ21を起こす原因になる。
【0006】このようなヒキツリ20やタルミ21の発
生を防ぐために、通常、成形加工の初めの工程のダイス
から溶融樹脂フイルムが押出される際に、厚みムラを少
なくするようにダイスの隙間調整をしたり、特殊な方法
で厚みムラを分散させたり、あるいは成形加工の最終工
程である巻き取り工程で、フイルム製品をオシレーショ
ンしたりして、巻き取りフィルム製品13に硬軟の凹凸
17、18ができるのを少なくして、フイルム製品のヒ
キツリ20やタルミ21を極力避けるような方法を採っ
ている。
【0007】一方、プラスチック成形フイルム製品の成
形加工は、加熱加工を伴うのがほとんどであり、そのた
めに、加工中のフイルム製品に内部応力が発生し、後述
のような重大な問題が発生する。この内部応力に対処す
るために、通常はその加熱加工の後、冷却工程を設ける
ことが一般的であるが、中には、その工程の後の方で図
15に示すような内部応力緩和処理工程を設けている。
【0008】この内部応力緩和処理工程を図15に基い
て説明すると、Tダイ28から押し出された成形フイル
ムはチルロール29、30で一旦冷却された後、加熱ロ
ール32で加熱されると共に冷却ロール33で急冷さ
れ、ヒートセット作用を受けて、巻き取り機34で巻き
取られる。
【0009】しかしながら、成形加工の方法や加熱加工
時の熱量発生の程度にもよるが、ほとんどの場合はこの
処理工程では充分に内部応力を緩和することができず、
プラスチック成形フイルム製品内に内部応力が残留した
まま巻き取り装置で前記円管やかせ枠に巻き取られてし
まう。
【0010】この内部応力は、後述のように、フイルム
製品にタルミやヒキツリ、皴を多く発生させる原因にな
る。そして、円管巻きの場合は、前記のように長尺巻き
にする場合が多いため、内部応力は長さ分だけ蓄積され
て、大きい力をもつようになる。
【0011】一方、かせ巻きの場合は、上述したよう
に、インフレーションフイルム用等の小ロットで短尺の
場合に用いられ、図14に示すように、かせ巻き器4は
かせ枠16の一端側がヒンジ15で屈曲するリンク機構
で支持されていて該かせ枠16の一端側が円周方向に伸
縮するようになっているから、巻き終わった後直ちにか
せ枠16から外すことができ、外されたフイルム製品1
3内の残留内部応力は、それほど多く蓄えられることは
ない。しかし、フイルム製品13は手動作によって取り
外し易く便利になっているものの、かせの外周は多角形
で真円ではないため、フイルム製品13の張力コントロ
ールが難しく、これが長尺巻きをできない原因の一つに
なっている。
【0012】図12及び図13に示すように、通常のか
せ枠は六角形か八角形をしており、かせ枠16の一端が
円周方向に伸びた状態でフイルム製品を巻き取り、縮ん
だ状態でフイルム製品を取り外すが、前記フイルム製品
13の内部応力によって、かせ枠16は大きい力で締め
付けられて後述のような問題が生じる。
【0013】プラスチック成形フイルム製品が、フイル
ム成形と連続異形押出し成形の同時成形加工する場合
(例えば、押出し法によるチャック付又は筋付フイル
ム)や、既製の原反フイルムに連続異形押出し物を溶着
成形加工する場合(例えば、後付け法によるチャック付
又は筋付フイルム)も、前記のように加熱成形加工後、
主に連続異形押出し部に内部応力が発生し、冷却工程と
処理工程を設けたとしても、異形押出し部の断面積が、
フラットフイルム部の断面積に較べて大きいため、前記
フラットフイルムの場合以上に、内部応力を緩和させる
ことができず、プラスチック成形フイルム製品は、内部
応力が多く残留したまま巻き取り装置で前記の円管やか
せ枠に巻き取られてしまう。
【0014】この場合の巻き取り方法としては、連続異
形押出し部が巻き取られる状態で重なり合わないように
巻き取装置を幅方向にオシレーションし、内部応力の影
響を分散させるようにしている。
【0015】これに較べて、連続異形押出し成形の場合
のかせ巻きは、前記のフラットフィルムの場合と同様で
あるが、400m〜500m位巻くとすぐにかせ枠16
から外すため、内部応力の蓄積はそれほど大きくはな
い。しかし内部応力は、連続異形押出し部に発生する分
だけ、フラットフィルムの場合よりも大きくなることか
ら、フイルム製品の張力コントロールは更に難しく、か
せ枠16を締め付ける力も更に強くなる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来のフラットフイル
ム製品成形において、冷却工程や図15に示すような内
部応力緩和工程を設けても、充分にフイルム製品内の内
部応力を緩和できず、フイルム製品は、内部応力を残留
したまま前記円管巻き取りコア11やかせ枠16に巻き
取られてしまう。そして、残留内部応力をもったプラス
チック成形フイルム製品は、次から次へと巻き取り装置
に巻き取られ、前記のように特に円管巻きでは500m
〜3000m、あるいはそれ以上に長く巻かれていく
と、残留内部応力はその長さ分だけ蓄積されて大きい力
を保持するようになる。
【0017】そして、巻き取りコア11の周囲に巻き付
けられたプラスチック成形フイルム製品12内に蓄積さ
れた大きい内部応力は、巻き取りコア11の軸心に向か
って締め付けるような収縮力として作用し、図17に示
すような状態となり、図11に示すように、巻き取り製
品13にヒキツリ20、波状皴や菊状皴のタルミ21を
発生させ、ひどい場合にはブロッキング(フイルム同士
が接着)状態を起こすようになる。
【0018】一方、図11に示すようなヒキツリ20や
タルミ21を防ぐために、フイルム製品13の厚みムラ
を少なくするダイスの隙間調整や、巻き取り工程でフイ
ルム製品をオシレーションして、前記のような硬軟の凹
凸17、18ができるのを少なくするようにしている
が、このヒキツリ20やタルミ21の発生を完全になく
すことは至難の業である。
【0019】しかも、前記のように2000m〜300
0m以上の長尺に巻かれてくると、残留内部応力の悪影
響がこの厚みムラに加わって、前記のように巻取り製品
に波状皺や菊状皺が発生したり、前記のような硬軟の凹
凸17、18も大きくなってくる。これらの現象は、図
17に示すように、巻き取りコアの軸芯に近ずく程著し
くなり、商品価値を全く失ってしまうおそれがある。
【0020】そこで、前記のような問題点の対策とし
て、止むを得ず円管巻きの場合でも、長尺巻きを犠牲に
して短く巻き、フイルム製品の内部応力の悪影響と、巻
き取りコア11の長手方向に発生する硬軟の凹凸17、
18を小さくしてフイルム製品13に発生するタルミや
ヒキツリを可能な限り抑えて成形しようとするのが通常
の手段である。
【0021】そのために、必ずしも一般的ではないが、
高級な機器を使って前記の厚みムラ調整を行ったり、特
殊な方法で厚みムラを分散させたり、内部応力緩和装置
の使用、巻き取り装置のオシレーションや、精密な巻き
取り張力をコントロールする等の手段を採れば、プラス
チック成形フイルム製品の長尺巻き成形を行うことは可
能である。
【0022】しかしながら、高度の成形技術を要し、高
額の設備費を必要とする等の諸問題がある。一方、かせ
巻きの場合は、前記円管巻きの場合に較べると、内部応
力による波状皴や菊状皴は少なく、かせ枠16から外さ
れたフイルム製品13は、タルミやヒキツリもあまり目
立たないが、かせ枠16から外して二つ折りにして保管
している間に、残っている内部応力による収縮力が働い
て、フイルム製品13に皺ができる場合が多く、やはり
商品価値は余り高いものではない。
【0023】しかも、かせの外周は多角形で真円ではな
いから、フイルム製品の張力コントロールを正確に行う
ことが難しく、巻き径が大きくなるにつれてフイルム製
品の品質が落ちてくる。また、前記フイルム製品の内部
応力によってかせ枠16が締め付けられ、かせ枠16を
長期にわたって使用している間に、図16に示すよう
に、該かせ枠16が徐々に内側に弓状に曲がったり、か
せ枠16を伸縮させるリンク機構の機械的精度が甘くな
って、トラブルが発生する、という問題点もある。
【0024】また、プラスチック成形フイルム製品が、
前述のようなフイルム成形と連続異形押出し成形の同時
成形加工の場合や、既製の原反フイルムに連続異形押出
し物を溶着成形加工する場合も、前記のように加熱成形
加工後、連続異形押出し部に内部応力が発生し、たとえ
冷却工程と処理工程を設けても、異形押出し部の断面積
がフラットフイルム部の断面積に較べて大きいため、前
記フラットフイルムの場合以上に、内部応力は大きくて
緩和させることができない。
【0025】この場合の巻き取り方法としては、連続異
形押出し部が巻かれていく状態で重なり合わないように
巻き取り装置を幅方向にオシレーションして内部応力を
分散させるようにしているが、前記のように特に円管巻
きでは長尺に巻かれてくるると残留内部応力はその長さ
分だけ蓄積されて、前記フラットフイルムの場合よりも
遥かに大きい力に成長する。
【0026】円管巻きの場合は、この内部応力を緩和す
る術は全くなく、円管の周囲に巻き付けられたフイルム
製品13は、連続異形押出し部に蓄積された大きい内部
応力によって、その巻き姿は、図18に示すように、連
続異形押し出し部25が出っ張った状態で、コチコチに
固く、その両側に無数の皴26が寄った状態になり、そ
してこの現象も巻き取りコア11の軸芯に近ずく程著し
くなり、巻き上げられたフイルム製品13は、異形押出
し部25が筋状に突っ張って、その両側のフイルムに皺
26が無数に発生した状態となり、往々にして出っ張り
部はブロッキングを起こし、全く商品価値を損なってし
まう。したがって、連続異形押し出し部を伴ったフイル
ム製品の成形には、円管巻きは全く使用されていないの
が現状である。
【0027】かせ巻きの場合も、前述のように、連続異
形押出し部に発生する内部応力は、フラットフイルムの
場合よりも相当大きいので、フイルム製品の張力コント
ロールは更に難しく、かせ枠16を締め付ける力も強い
ため、より大きく内側に曲る可能性があり、かせ枠16
の伸縮機構にもより大きな負荷が掛かることから、機械
的強度を充分に上げなければならない。しかしそれにも
限度があり、使っているうちに問題が起きているのが現
状である。
【0028】本発明の目的は、前述のような従来技術の
欠点を解消し、プラスチック成形フイルム製品を、フイ
ルム成形装置で成形後インラインで巻き取るに際し、成
形加工中に発生するフイルム製品の内部応力を緩和する
ことができ、前記内部応力にに起因する種々の問題点を
解決することができるプラスチック成形フィルム製品
と、そのフィルム製品を巻き取る方法と、その巻き取り
装置を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明に係るプラスチッ
ク成形フィルム製品は、次の(1)及び(2)のもので
ある。 (1)成形加工直後のプラスチック成形フィルム製品を
コアに巻き取ってなるプラスチック成形フィルム製品に
おいて、該コアは、内径側は内径寸法が規制されるよう
に硬質筒体で形成されると共に外径側は圧縮空気を封入
した可撓性材料よりなるエアーマット状体で形成されて
いることを特徴とするプラスチック成形フィルム製品、
及び
【0030】(2)コアが、内径側の硬質筒体が抜き去
られていることを特徴とする前記(1)のプラスチック
成形フィルム製品。
【0031】本発明に係るプラスチック成形フイルム製
品の巻き取り方法は、次の(3)〜(7)の方法であ
る。 (3)内径側は内径寸法が規制されるように硬質筒体で
形成されると共に外径側は圧縮空気を封入した可撓性材
料よりなるエアーマット状体で形成されたコアを使用
し、該エアーマット状体に圧縮空気を一定圧力まで注入
して所定の外径寸法とした後、その外径表面上に成形加
工直後のプラスチック成形フイルム製品を巻き取ること
を特徴とするプラスチック成形フイルム製品の巻き取り
方法。
【0032】(4)プラスチック成形フィルム製品を巻
き取った後、該プラスチック成形フィルム製品がずれな
い程度までエアーマット状体から圧縮空気を抜くことを
特徴とする前記(3)のプラスチック成形フィルム製品
の巻き取り方法。
【0033】(5)巻き取りコアに対して、エアーマッ
ト状体はずれないが、フイルム製品は巻き取った形状が
崩れないで、エアーマット状体から外せる程度まで、エ
アーマット状体から圧縮空気を抜き、フイルム製品をか
せのまま、巻き取りコアから外すことを特徴とする前記
(3)又は(4)のプラスチック成形フイルム製品の巻
き取り方法。
【0034】(6)エアーマット状体に圧縮空気を0.
005〜0.1Mpaの加圧状態となるまで注入して所
定の外径寸法とした後、プラスチック成形フイルム製品
を巻き取ることを特徴とする前記(3)〜(5)のいず
れかのプラスチック成形フイルム製品の巻き取り方法。
【0035】(7)エアーマット状体に圧縮空気を注入
してエアーマット状体の外径寸法を内側の硬質筒体の外
径よりも10〜200mm大きい寸法とした後、プラス
チック成形フイルム製品を巻き取ることを特徴とする前
記(3)〜(6)の何れかに記載のプラスチック成形フ
イルム製品の巻き取り方法。
【0036】本発明に係るプラスチック成形フィルム製
品の巻き取り装置は、次の(8)〜(11)の装置であ
る。 (8)成形加工直後のプラスチック成形フイルム製品を
コアに巻き取る巻き取り装置において、内径側は内径寸
法が規制されるように硬質筒体で形成されると共に外径
側は圧縮空気を封入した可撓性材料よりなるエアーマッ
ト状体で形成されたコアと、前記エアーマット状体に圧
縮空気を注入又は排出するためのバルブとを備えている
ことを特徴とするプラスチック成形フイルム製品の巻き
取り装置。
【0037】(9)エアーマット状体は内筒体と外筒体
とからなっていて両端が閉塞されたものであることを特
徴とする前記(8)のプラスチック成形フィルム製品の
巻き取り装置。
【0038】(10)内筒体と外筒体との間が仕切片に
よって仕切られて仕切空気室が形成され、各仕切空気室
が圧縮空気流通のために連通していることを特徴とする
前記(9)のプラスチック成形フィルム製品の巻き取り
装置。
【0039】(11)コアが、圧縮空気を封入した可撓
性のプラスチックホースを硬質筒体の外周に螺旋状に巻
き付けたものであることを特徴とする前記(8)のプラ
スチック成形フイルム製品の巻き取り装置。
【0040】従来技術の問題点として詳述したように、
従来技術では、フイルム製品がフラットフイルムの場合
も連続異形押出しを伴う場合も、フイルム製品に発生す
るタルミやヒキツリ、皺が発生することであり、円管巻
きでは、巻き取りコアに起きる波状皺や菊状皺が加わ
る。そして、これらの原因は、既に詳述したように、フ
ィルムの厚みムラを除けば、すべて成形後フイルム製品
に発生する内部応力である。この内部応力をゼロにすれ
ば、前記諸問題は解決できることが判っているが、その
施策は不可能である。
【0041】しかし、本発明者は、内部応力を完全にゼ
ロにできなくても、内部応力を充分緩和してやれば、前
記のタルミやヒキツリ等の問題点を解決できることを見
出し、その手段として、試行錯誤の末、可撓性材料より
なるエアーマット状体に圧縮空気を圧入してその外径表
面上にフイルム製品を巻き取ることによって、巻き取ら
れたフイルム製品に蓄積された内部応力は、エアーマッ
ト状体に吸収緩和され、前述の問題点を解決することが
できたのである。
【0042】したがって、前記(1)のプラスチック成
形フィルム製品によれば、巻き取りコアは、内径側は内
径寸法が規制されるように硬質筒体で形成されると共に
外径側は圧縮空気を封入した可撓性材料よりなるエアー
マット状体で形成されているから、巻き取られたフィル
ム製品に蓄積された内部応力はエアーマット状体に吸収
されて緩和されており、タルミやヒキツリ等が発生しな
い。
【0043】前記(3)のプラスチック成形フィルム製
品の巻き取り方法によれば、エアーマット状体の外表面
に巻き取られたフィルム製品は、内部に蓄積された内部
応力がエアーマット状体に吸収されて緩和され、タルミ
やヒキツリ等が発生しない。
【0044】圧縮空気を一定圧力に到達するまで圧入し
たエアーマット状体にフイルム製品を巻き取り、一定長
さに達した後、円管巻きの場合は、巻き取りコアーを巻
き取り機から外して、養生をかねて保管するのが通常で
ある。そして、エアーマット状体中の空気圧はそのまま
でもよいが、少し抜いて空気圧を下げた方が、内部応力
の緩和には、より効果があることを実験で確かめた。
【0045】したがって、前記(4)のプラスチック成
形フィルム製品の巻き取り方法によれば、内部応力の緩
和を効果的に行わせることができる。この場合、少し抜
く空気の量は、フイルム製品の種類、例えば、フラット
フイルムであるか、連続異形押出しを伴うフイルム製品
であるか、その巻取り長さ、フイルムの厚みその他によ
っても異なるが、重要な要素は、巻き取ったフイルム製
品が、エアーマット状体からずれない程度であることが
肝要である。前記養生が完了すれば、巻き取りコアを外
してかせの状態のフィルム製品とすることができる〔前
記(5)の方法〕。
【0046】前記(6)のプラスチック成形フィルム製
品の巻き取り方法において、圧縮空気の一定圧力が0.
005Mpa未満の加圧では、フイルム製品の内部圧力
によって、可撓性材料よりなるエアーマット状体が締め
付けられて、巻き取られているフイルム製品が内径側に
ある硬質筒体に接するようになり、内部応力を緩和する
役目を果たすことができなくなる。逆に、前記一定圧力
が0.1Mpaを超える加圧になると、プラスチックシ
ートの接着加工品等からなるエアーマット状体の強度が
弱くなり、空気圧に耐え切れなくなる。また、通常のフ
イルム製品が、フラットフイルムであっても、連続異形
押出しを伴う場合であっても、長尺に巻き取られていっ
て、内部応力が蓄積されて強大になっても、エアーマッ
ト状体の空気圧が0.1Mpa以下の加圧であれば充分
内部応力を緩和することができることも実験で確かめら
れた。
【0047】前記(7)のプラスチック成形フイルム製
品の巻き取り装置において、エアーマット状体は、夏季
プールで使用される浮き袋の材質に似た熱可塑性プラス
チック製の可撓性シートを裁断してエアー漏れのないよ
うに接着して作成することができ、圧縮空気のバルブは
ワンタッチ操作できる逆止弁付き注入バルブ、排出バル
ブを挿入して接着することにより構成できる。また、硬
質筒体は直径が80mm以下では実用性に乏しく、大径
であればあるほどフイルム製品に巻き癖がつかなくてよ
いが、600mm以上になると巻き取り機が大きくなり
過ぎるし,長尺巻きもできなくなる。硬質筒体としては
鉄製の引き抜き鋼管が好ましいが、ステンレス管、紙
管、合成樹脂管を使用することもできる。
【0048】前記硬質筒体とエアーマット状体を一対と
して、フイルム製品の巻き取りコアーとする。そして、
フイルム製品を巻き取る際に、前もって巻き取りコアー
のエアーマット状体に圧縮空気を一定圧力になるまで注
入して膨張させておき、その外周面にフイルム製品を巻
き取っていく。これによって、フイルム製品の成形加工
中に発生して蓄積する前記内部応力を緩和させることが
できる。圧縮空気を封入したエアーマット状体の外径寸
法は、圧縮空気が入った状態で、内側の硬質筒体の外径
よりも、10〜200mm、好ましくは20〜150m
m大きいのが望ましい。
【0049】この場合、巻き取るフイルム製品の材質や
厚みによって、発生する内部応力は異なるが、10mm
未満の外径寸法では、内部応力の発生が小さい場合に適
用できるが、実用的ではない。そして、内部応力は大き
いほど、エアーマットの外径を大きくしなければ内部応
力を緩和させることができないが、エアーマットの外径
は大きくなればなるほど、エアーマット状体の強度が弱
くなったり寸法精度が低下するから、200mmが限度
である。
【0050】前記(8)のプラスチック成形フイルム製
品の巻き取り装置においては、外筒体と内筒体の間が仕
切り片によって仕切られて複数の仕切空気室が形成さ
れ、各仕切空気室が圧縮空気流通のために連通してい
る。エアーマット状体は、円周上一室にすることはでき
るが、エアーマットの外径寸法を、空気が入った状態
で、内側の硬質筒体の外径よりも、幅方向にわたって偏
芯せずに、一定の円筒度を保つようにすることは、強度
及び製作精度の点で製作が困難である。そこで、前記
(8)のように構成することにより、容易に作成するこ
とができる。
【0051】前記(10)のプラスチック成形フイルム
製品の巻き取り装置によれば、エアーマット状体を簡単
に製作することができる。
【0052】
【発明の実施の形態】本発明に係るプラスチック成形フ
イルム製品と、その巻き取り方法と、巻き取り装置の実
施例を図1〜図8に基づいて説明する。図1は、巻き取
りコアにフィルム製品が巻き取られた状態を示す断面
図、図2は、図1の矢示A方向から見た側面図である。
【0053】本発明においては、巻き取りコア11は、
内径側は内径寸法が規制されるように硬質筒体1で形成
されると共に外径側は空気圧入用のバルブ4、5を有す
る可撓性材料よりなるエアーマット状体2で形成されて
おり、このコア11を使用し、前記エアーマット状体2
に圧縮空気を一定圧力まで注入して所定の外径寸法とし
た後、その外径表面上に成形加工直後のプラスチック成
形フイルム製品3を巻き取るものである。
【0054】前記硬質筒体1としては、金属管体、紙
管、合成樹脂管を使用することができる。前記エアーマ
ット状体2としては、熱可塑性プラスチック製の可撓性
シートを裁断して空気漏れのないように接着して作成す
ることができ、バルブ4、5はワンタッチ操作できる逆
止弁付き注入バルブ、排出バルブを挿入して接着するこ
とにより構成される。
【0055】前記エアーマット状体2は、図3に示すよ
うに、内筒体6と外筒体7を両端側において閉塞すると
共に該内筒体6と外筒体7の間を仕切片8で仕切って複
数の仕切空気室2aを形成したものである。実施例では
前記仕切片8を放射状に設けることにより多数の仕切空
気室2aが形成されている。そして、各仕切空気室2a
は連通孔2bによって連通しており、前記バルブ4、5
を介しての圧縮空気の注入又は排出が全ての仕切空気室
2aで行われるようになっている。図4は前記仕切空気
室2aを花びら状に形成した例である。
【0056】図5は、前記構成の巻き取りコア11を使
用し、かせ巻きに代えて連続異形押出し部3aを有する
フィルムを巻き取る状態を示す断面図であり、3bはフ
ラットな部分が重なった厚みの小さい部分を指してい
る。10は巻き取り機の巻き取り軸、3cはフィルム製
品をかせのまま外している状態(仮想線)の断面図であ
る。bは空気を抜いた場合のエアーマット状体の外径を
示している。図6は、図5の矢示A方向から見た側面図
である。
【0057】図7は、エアーマット状体2の他の構成例
であり、硬質筒体1の外周に圧縮空気を封入した可撓性
のプラスチックホース9を螺旋状に巻き付けて構成され
ている。この構成例では、前記バルブ4、5はプラスチ
ックホース9の両端にそれぞれ配置されている。図8
は、図7の矢示A方向から見た側面図である。
【0058】
【実施例】実施例1 T−ダイ法による図15に示すようなフィルム成形加工
装置28で、厚さ50μ、幅700mmのポリエチレン
製フラットフイルムを製造するに際し、内部応力緩和効
果を挙げるために、図1に示すような鉄製円管からなる
硬質筒体1にエアーマット状体2を配した巻き取りコア
ー10を使用し、該コア10に、40m/minの速度
でフィルム製品3を巻き取った。巻き取りコアー11の
各寸法は次の通である。円管は10B引き抜き鋼管、エ
アーマット状体は、外径315mm、有効幅1200m
m、フイルム製品を巻き取る前にエアーマット状体には
予め注入バルブ4から空気を0.02Mpaの加圧状態
となるように圧入しておいた。
【0059】運転中の巻き取り張力は、0.25Nで巻
き上がるに連れて張力が低減するテーパーテンションを
使い、3000m巻き取り、巻き終わった後、内部応力
緩和効果をさらに上げるため、エアーマット状体の図1
の排出バルブ5から0.015Mpaになるまで空気を
抜き、巻き取りコアー11ごと保管室へ移動した。巻き
終わった後の巻き取りロール(製品)の外径は535m
mで、硬軟の凹凸は全くなくて、円筒度±0.5mm以
下であり、波状皺や菊状皺はもちろんなく、タルミやヒ
キツリもなく、第一級のフイルム製品が得られた。
【0060】実施例2 実施例1と同じT−ダイ法により、フイルムと連続異形
(チャック爪)押出しの同時成形加工を40m/min
の速度で行った。材質はポリエチレン製、フイルムの厚
さは50μ、幅は500mm、チャックオスメス間寸法
は450mm。巻き取りコアー11は、図1に示す鉄管
製円管にエアーマット状体を配したものであり、各部の
寸法は実施例1と同じである。フイルム製品を巻き取る
前に、エアーマット状体に実施例1と同じく、図1に示
す注入バルブ4から空気を0.02Mpaの加圧状態と
なるように圧入しておいた。運転中の巻き取り張力は、
0.15Nで巻き上がるに連れて張力が低減するテーパ
ーテンションを使い、また、チャック爪部が重なり合わ
ないように、巻き取り装置を幅方向に70mmオシレー
ションさせ、2000m巻き取った。巻き終わった後、
エアーマット状体の排出バルブ5から0.01Mpaに
なるまで空気を抜き、巻き取りコアーごと保管室へ移動
した。
【0061】巻き終わった後の巻き取りロールにおける
2箇所のチャック爪部の外径は、555mmで、出っ張
ってはいるが、指で押さえると少し引っ込む位の固さで
あり、その他の場所は径が小さく柔らかで、緩やかに出
っ張り部に連続している。出来上がった製品は、チャッ
ク爪部は少しヒキツリ、その両側に多少タルミは見られ
るが、次工程の製袋作業には全く問題なく、製袋後の袋
製品は第一級の品質であった。エアーマット状体を使用
しない円管巻きの場合は、出っ張り部がコチコチに固く
なり、全く商品価値がなくなってしまうことから、円管
巻きは使用されなかったことを勘案すると、良品で20
00mもの長尺巻きが可能である本発明の効果は抜群で
ある。
【0062】実施例3 通常のインフレーション法により、フイルムと連続異形
(チャック爪)押出しの同時成形加工を20m/min
の速度で行った。材質はポリエチレン製、フイルムの厚
さは50μ、幅は500mm、チャックオスメス間寸法
は450mm、インフレーションフイルムの折径は15
9.5mm、チャック間をカットしてフラットフイルム
にし、巻き取った。巻き取りコアーは、図5に示す鉄管
製円管にエアーマット状体を配したものであるが、巻き
終わったフイルム製品は、コアーから外せるようにコア
ーを片持ちにしてある。巻き取りコアーの各部の寸法
は、円管は10B引き抜き鋼管、エアーマット状体は外
径330mm、有効幅1200mm。フィルム製品を巻
き取る前に、エアーマット状体に実施例1と同じく、図
5の注入バルブ4から、空気を0.02Mpaの加圧状
態となるように圧入しておいた。運転中の巻き取り張力
は、0.15Nであり、巻き上がるに連れて張力が低減
するテーパーテンションを使い、また、チャック爪部が
重なり合わないように、巻き取り装置を幅方向に70m
mオシレーションさせ、400m巻き取った。巻き終わ
った後、エアーマット状体の排出バルブ5から0.01
Mpaになるまで空気を抜き、巻き取りコアーからフイ
ルムをかせのまま抜き取り、保管箱へ入れた。出来上が
った製品は、チャック爪部は少しヒキツリ、その両側に
多少タルミは見られるが、次工程の製袋作業には全く問
題なく、製袋後の袋製品は第一級の品質であった。しか
も従来のかせ巻きに比べ、張力コントロールはスムース
で、機械的強度や機構上の問題もなく、操作も容易であ
った。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、従来のフイルム製品の
製造において、極めて困難とされていた成形加工中に発
生する内部応力の緩和を、ほぼ完全に、しかも容易に達
成することができ、これまでフラットフィルムに連続異
形押出し物を溶着成形加工する場合に長尺巻きは不可能
とされていたが、これが可能になった。
【0064】また、従来のかせ巻きに欠けていたフイル
ム製品の高品質化や、機械的トラブルの解消等を果たす
ことができる。しかも応用範囲は広く、T−ダイ法やイ
ンフレーション法だけに限らず、成形加工中に内部応力
が発生する加工法、例えば、印刷、ラミネート等すべて
の巻き取り機に使用することができ、その上、操作が簡
単で、メンテナンスも容易であり、設備費を削減できる
等の利点がある。本発明は、このように従来困難とされ
ていた内部応力発生に伴う、様々な問題点を解決するこ
とができ、また、優れた特性のプラスチック成形フイル
ム製品と、このようなフィルム製品の巻き取り方法及び
巻き取り装置を容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラスチック成形フィルム製品と
そのフィルム製品の巻き取り方法及び巻き取り装置の実
施例を示し、コアにフィルム製品が巻き取られた状態の
断面図である。
【図2】図1の矢示A方向から見た側面図である。
【図3】図1の断面図である。
【図4】エアーマット状体の他の構成例を示す断面図で
ある。
【図5】巻き取りコアを使用してかせ巻きに代わる巻き
取り状態を示す断面図である。
【図6】図5の矢示A方向から見た側面図である。
【図7】エアーマット状体の他の構成例を示す断面図で
ある。
【図8】図7の矢示A方向から見た側面図である。
【図9】従来の通常の円管巻きの斜視図である。
【図10】従来の巻き取りフィルム製品に生じる硬軟の
凹凸を示す斜視図である。
【図11】フィルムのタルミやヒキツリを示す斜視図で
ある。
【図12】かせ巻き機の断面図である。
【図13】図12の矢示A方向から見た側面図である。
【図14】かせ巻き機からフィルム製品を外す状態を示
す断面図である。
【図15】従来の内部応力緩和処理装置を示す概略図で
ある。
【図16】かせ枠の曲がりを示すかせ巻き機の断面図で
ある。
【図17】巻き取りコア側に生じる皺の状態を示す斜視
図である。
【図18】連続異形押出し部が出っ張った状態を示す巻
き取りロールの斜視図である。
【符号の説明】
1 硬質筒体 2 エアーマット状体 2a 仕切空気室 3 プラスチック成形フィルム製品 4 注入バルブ 5 排出バルブ 6 内筒体 7 外筒体 8 仕切片 9 プラスチックホース 11 巻き取りコア

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形加工直後のプラスチック成形フィル
    ム製品をコアに巻き取ってなるプラスチック成形フィル
    ム製品において、該コアは、内径側は内径寸法が規制さ
    れるように硬質筒体で形成されると共に外径側は圧縮空
    気を封入した可撓性材料よりなるエアーマット状体で形
    成されていることを特徴とするプラスチック成形フィル
    ム製品。
  2. 【請求項2】 コアが、内径側の硬質筒体が抜き去られ
    ていることを特徴とする請求項1に記載のプラスチック
    成形フィルム製品。
  3. 【請求項3】 内径側は内径寸法が規制されるように硬
    質筒体で形成されると共に外径側は圧縮空気を封入した
    可撓性材料よりなるエアーマット状体で形成されたコア
    を使用し、該エアーマット状体に圧縮空気を一定圧力ま
    で注入して所定の外径寸法とした後、その外径表面上に
    成形加工直後のプラスチック成形フイルム製品を巻き取
    ることを特徴とするプラスチック成形フイルム製品の巻
    き取り方法。
  4. 【請求項4】 プラスチック成形フィルム製品を巻き取
    った後、該プラスチック成形フィルム製品がずれない程
    度までエアーマット状体から圧縮空気を抜くことを特徴
    とする請求項3に記載のプラスチック成形フィルム製品
    の巻き取り方法。
  5. 【請求項5】 巻き取りコアに対して、エアーマット状
    体はずれないが、フイルム製品は巻き取った形状が崩れ
    ないで、エアーマット状体から外せる程度まで、エアー
    マット状体から圧縮空気を抜き、フイルム製品をかせの
    まま、巻き取りコアから外すことを特徴とする請求項3
    又は4に記載のプラスチック成形フイルム製品の巻き取
    り方法。
  6. 【請求項6】 エアーマット状体に圧縮空気を0.00
    5〜0.1Mpaの加圧状態となるまで注入して所定の
    外径寸法とした後、プラスチック成形フイルム製品を巻
    き取ることを特徴とする請求項3〜5の何れかに記載の
    プラスチック成形フイルム製品の巻き取り方法。
  7. 【請求項7】 エアーマット状体に圧縮空気を注入して
    エアーマット状体の外径寸法を内側の硬質筒体の外径よ
    りも10〜200mm大きい寸法とした後、プラスチッ
    ク成形フイルム製品を巻き取ることを特徴とする請求項
    3〜6の何れかに記載のプラスチック成形フイルム製品
    の巻き取り方法。
  8. 【請求項8】 成形加工直後のプラスチック成形フイル
    ム製品をコアに巻き取る巻き取り装置において、内径側
    は内径寸法が規制されるように硬質筒体で形成されると
    共に外径側は圧縮空気を封入した可撓性材料よりなるエ
    アーマット状体で形成されたコアと、該エアーマット状
    体に圧縮空気を注入又は排出するためのバルブとを備え
    ていることを特徴とするプラスチック成形フイルム製品
    の巻き取り装置。
  9. 【請求項9】 エアーマット状体は内筒体と外筒体とか
    らなっていて両端が閉塞されたものであることを特徴と
    する請求項7に記載のプラスチック成形フィルム製品の
    巻き取り装置。
  10. 【請求項10】 内筒体と外筒体との間が仕切片によっ
    て仕切られて仕切空気室が形成され、各仕切空気室が圧
    縮空気流通のために連通していることを特徴とする請求
    項8に記載のプラスチック成形フィルム製品の巻き取り
    装置。
  11. 【請求項11】 コアが、圧縮空気を封入した可撓性の
    プラスチックホースを硬質筒体の外周に螺旋状に巻き付
    けたものであることを特徴とする請求項7に記載のプラ
    スチック成形フイルム製品の巻き取り装置。
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