JP2003285264A - ウエーハの両面研磨装置及び両面研磨方法 - Google Patents

ウエーハの両面研磨装置及び両面研磨方法

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JP2003285264A JP2002091087A JP2002091087A JP2003285264A JP 2003285264 A JP2003285264 A JP 2003285264A JP 2002091087 A JP2002091087 A JP 2002091087A JP 2002091087 A JP2002091087 A JP 2002091087A JP 2003285264 A JP2003285264 A JP 2003285264A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた応答性で定盤を変形させることにより
ウエーハ形状を制御でき、ウエーハ形状を悪化させるこ
となく、高精度で安定して研磨を行うことができるウエ
ーハの両面研磨装置及び両面研磨方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも、ウエーハ保持孔を有するキ
ャリアプレート、研磨布が貼付された上定盤及び下定
盤、及びスラリー供給手段を有し、前記ウエーハ保持孔
内にウエーハを保持して、スラリーを供給しながら、前
記上下定盤間でキャリアプレートを運動させて、ウエー
ハの表裏両面を同時に研磨する両面研磨装置において、
前記上定盤の荷重支点を円で結んだ時の円の直径である
上定盤荷重支点のPCDと、前記キャリアプレートの各
保持孔の中心を円で結んだ時の円の直径であるキャリア
プレートの保持孔中心のPCDとを一致させたものであ
ることを特徴とするウエーハの両面研磨装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両面研磨装置を用
いてウエーハを研磨する際に、経時的に変化するウエー
ハの品質を安定して維持することができる研磨装置及び
研磨方法に関し、特に、ウエーハの表裏両面を同時に研
磨する両面研磨装置の少なくとも上定盤の形状を制御す
ることによって、研磨されるウエーハ形状を制御してウ
エーハの研磨を行うウエーハの両面研磨装置及び両面研
磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のウエーハの製造方法として、シリ
コンウエーハの製造方法を例に説明すると、先ず、チョ
クラルスキー法(CZ法)等によってシリコン単結晶イ
ンゴットを育成し、得られたシリコン単結晶インゴット
をスライスしてシリコンウエーハを作製した後、このシ
リコンウエーハに対して面取り、ラッピング、エッチン
グの各工程が順次なされ、次いで少なくともウエーハの
一主面を鏡面化する研磨工程が施される。
【0003】このウエーハの研磨工程において、例えば
シリコンウエーハの両面を研磨する場合に、両面研磨装
置が用いられることがある。この両面研磨装置として
は、通常、中心部のサンギヤと外周部のインターナルギ
ヤの間にウエーハを保持するキャリアプレートが配置さ
れた遊星歯車構造を有するいわゆる4ウェイ方式の両面
研磨装置が用いられている。
【0004】この4ウェイ方式の両面研磨装置は、ウエ
ーハ保持孔が形成された複数のキャリアプレートにシリ
コンウエーハを挿入・保持し、保持されたシリコンウエ
ーハの上方から研磨スラリーを供給しながら、ウエーハ
の対向面に研磨布が貼付された上定盤および下定盤を各
ウエーハの表裏面に押し付けて相対方向に回転させ、そ
れと同時にキャリアプレートをサンギヤとインターナル
ギヤとによって自転および公転させることで、シリコン
ウエーハの両面を同時に研磨することができる。
【0005】また、この他の形態の両面研磨装置とし
て、例えば、特開平10−202511号公報に記載さ
れているような両面研磨装置が知られている。図5にそ
の両面研磨装置の断面概略図を示す。この両面研磨装置
41は、シリコンウエーハ44が保持される複数のウエ
ーハ保持孔を有するキャリアプレート46、このキャリ
アプレート46の上下方向に配置されて、シリコンウエ
ーハ44の表裏両面を同時に研磨する研磨布45がウエ
ーハ対向面に貼付された上定盤42および下定盤43、
これらの上定盤42および下定盤43によって挟み込ま
れたキャリアプレート46をその表面と平行な面内で運
動させるキャリア運動手段(不図示)とを備えている。
また、上定盤42には、回転及び研磨荷重をかけるシリ
ンダー47、その荷重を上定盤42に伝えるハウジング
48、また、このハウジング48と上定盤42を固定す
るボルト等の固定手段49が設置されている。一方、下
定盤43には、モータ及び減速機(不図示)からの回転
を下定盤に与えるシリンダー47、定盤の荷重を支える
スラスト軸受け50が設置されている。
【0006】このような両面研磨装置41において、上
定盤42と下定盤43の間により挟み込まれたキャリア
プレート46は、キャリア運動手段(不図示)によりキ
ャリアホルダ51を通して、自転をともなわない円運
動、すなわち、キャリアプレート46が自転することな
く、上定盤42と下定盤43の回転軸から所定の距離偏
心した状態を保持して旋回する一種の揺動運動をさせら
れる。またこのとき、シリコンウエーハ44は、キャリ
アプレート46のウエーハ保持孔内で回転可能に保持さ
れているため、上記上定盤と下定盤を回転軸を中心にし
て互いに異なる回転速度や回転方向で回転させることに
より、その回転速度の速い定盤の回転方向へ連れ回り
(自転)させることができる。
【0007】したがって、シリコンウエーハを両面研磨
する際に、キャリアプレートの各ウエーハ保持孔にシリ
コンウエーハを挿入・保持し、研磨砥粒を含むスラリー
をシリコンウエーハに供給しながら、上定盤および下定
盤を互いに異なる回転速度や回転方向で回転させてウエ
ーハ自体を保持孔内で自転させつつ、キャリアプレート
に自転をともなわない円運動を行なわせることにより、
シリコンウエーハの表裏両面を同時にかつ均一に研磨す
ることができる。このような形態の両面研磨装置は、大
口径のウエーハでも容易に両面研磨を行うことができ、
近年のウエーハの大口径化に伴い多く用いられるように
なってきている。
【0008】しかしながら、上記のような、4ウェイ方
式の両面研磨装置やキャリアプレートに自転をともなわ
ない円運動を行なわせてウエーハの研磨を行う両面研磨
装置を用いて、ウエーハを複数バッチ繰り返し研磨する
場合、上下定盤に貼付された研磨布のライフや目詰まり
等が影響して、研磨布の研磨能力等が経時変化してしま
う。そのため、研磨バッチ数が増えるにつれて研磨され
るウエーハの形状が経時的に変化してしまい、バッチ毎
のウエーハ形状に相違が生じ、ウエーハの安定した品質
を維持することができないという問題があった。
【0009】このような問題を解決するため、従来は、
研磨能力等の経時変化に合わせて各種研磨条件を変化さ
せることにより、ウエーハ形状の経時的な変化を制御し
てウエーハの研磨を行っている。例えば、定盤の温度等
の条件を変化させることにより、定盤の形状自体を変形
させて、ウエーハの形状を制御する方法がある。この方
法は、温度変化により変形する材質の定盤を用い、定盤
内に冷却水等を流して定盤の温度を変化させる温調手段
を制御し定盤形状を変形させることにより、ウエーハ形
状を制御することができる。
【0010】しかしながら、このように定盤内に冷却水
や温水等を流し定盤の温度を変化さてウエーハ形状を制
御しようとしても、従来の研磨装置では各種研磨条件の
変更に対する定盤変形の応答性(研磨条件の変化に対す
る直線性等)が悪く、研磨するウエーハのバッチ数が増
加するにつれ定盤形状を正確に制御することが困難とな
り、ウエーハ形状をバッチ毎に安定にかつ高精度に制御
することができなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みて為されたものであり、本発明は、研磨布のライフ
や目詰まり等に起因する研磨能力等の経時的な変化に対
して、優れた応答性で定盤を変形させることによりウエ
ーハ形状を制御でき、ウエーハを複数バッチ繰り返し研
磨してもウエーハ形状を悪化させることなく、高精度で
安定して研磨を行うことができるウエーハの両面研磨装
置及び両面研磨方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、少なくとも、ウエーハ保持孔を有
するキャリアプレート、研磨布が貼付された上定盤及び
下定盤、及びスラリー供給手段を有し、前記ウエーハ保
持孔内にウエーハを保持して、スラリーを供給しなが
ら、前記上下定盤間でキャリアプレートを運動させて、
ウエーハの表裏両面を同時に研磨する両面研磨装置にお
いて、前記上定盤の荷重支点を円で結んだ時の円の直径
である上定盤荷重支点のPCDと、前記キャリアプレー
トの各保持孔の中心を円で結んだ時の円の直径であるキ
ャリアプレートの保持孔中心のPCDとを一致させたも
のであることを特徴とするウエーハの両面研磨装置が提
供される(請求項1)。
【0013】このように、少なくとも、キャリアプレー
ト、上定盤、下定盤、及びスラリー供給手段を有し、上
下定盤間でキャリアプレートを運動させて、ウエーハを
研磨する両面研磨装置において、上定盤の荷重支点を円
で結んだ時の円(以下、ピッチ円と言うことがある)の
直径である上定盤荷重支点のPCD(Pitch Ci
rcle Diameter)と、キャリアプレートの
各保持孔の中心を円で結んだ時の円の直径であるキャリ
アプレートの保持孔中心のPCDとを一致させた両面研
磨装置であれば、ウエーハを研磨する際の研磨条件変更
に対する定盤変形の応答性を向上させることができ、容
易に定盤形状を制御することができる。それによって、
複数バッチのウエーハを繰り返し研磨する際に、研磨布
の研磨能力等の経時的な変化に合わせて、研磨条件を適
切に変更して定盤形状を制御することができ、ウエーハ
の形状を悪化させることなく、容易にバッチ毎のウエー
ハ形状を制御して研磨を行うことができる装置となる。
【0014】このとき、前記キャリアプレートの運動
は、キャリアプレートの自転をともなわない円運動であ
ることが好ましい(請求項2)。このように、キャリア
プレートの運動が、キャリアプレートの自転をともなわ
ない円運動、すなわち、キャリアプレートは自転するこ
となく、上定盤と下定盤の回転軸から所定の距離偏心し
た状態を保持して旋回する揺動運動であれば、キャリア
プレート上の全ての点は、同じ大きさの小円の軌跡を描
くことになるため、ウエーハの表裏両研磨面の全域にわ
たって均一に研磨を行なうことができる。
【0015】さらに、本発明によれば、少なくとも、ウ
エーハ保持孔を有する複数のキャリアプレート、該キャ
リアプレートを自転および公転させるためのサンギヤと
インターナルギヤ、研磨布が貼付された上定盤及び下定
盤、及びスラリー供給手段を有し、前記ウエーハ保持孔
内にウエーハを保持して、スラリーを供給しながら、前
記上下定盤間で複数のキャリアプレートを自転および公
転させて、ウエーハの表裏両面を同時に研磨する両面研
磨装置において、上定盤の荷重支点を円で結んだ時の円
の直径である上定盤荷重支点のPCDと、複数のキャリ
アプレートの中心を円で結んだ時の円の直径であるキャ
リアプレート中心のPCDとを一致させたものであるこ
とを特徴とするウエーハの両面研磨装置が提供される
(請求項3)。
【0016】このように、少なくとも、キャリアプレー
ト、サンギヤ、インターナルギヤ、上定盤、下定盤、及
びスラリー供給手段を有し、上下定盤間でキャリアプレ
ートを自転及び公転運動させて、ウエーハを研磨する両
面研磨装置において、上定盤の荷重支点を円で結んだ時
の円の直径である上定盤荷重支点のPCDと、複数のキ
ャリアプレートの中心を円で結んだ時の円の直径である
キャリアプレート中心のPCDとを一致させた両面研磨
装置であれば、ウエーハを研磨する際の研磨条件変更に
対する定盤変形の応答性を向上させることができ、容易
に定盤形状を制御することができる。それによって、複
数バッチのウエーハを繰り返し研磨する際に、研磨布の
研磨能力等の経時的な変化に合わせて、研磨条件を適切
に変更して定盤形状を制御することができ、ウエーハの
形状を悪化させることなく、容易にバッチ毎のウエーハ
形状を制御して研磨を行うことができる。
【0017】このとき、前記下定盤の荷重支点を円で結
んだ時の円の直径である下定盤荷重支点のPCDを、前
記上定盤荷重支点のPCDに一致させたものであること
が好ましい(請求項4)。このように、下定盤の荷重支
点を円で結んだ時の円の直径である下定盤荷重支点のP
CDを、上定盤荷重支点のPCDに一致させた両面研磨
装置であれば、定盤形状を制御する際の応答性をさらに
向上させることができ、複数バッチのウエーハを研磨す
る際にも、バッチ毎のウエーハ形状を高精度に制御する
ことができる。
【0018】また、本発明に係るウエーハの両面研磨方
法は、ウエーハを保持するウエーハ保持孔が形成された
キャリアプレートにウエーハを保持し、スラリーを供給
しながら、研磨布が貼付された上定盤および下定盤の間
で前記キャリアプレートを運動させて前記ウエーハの表
裏両面を同時に研磨する両面研磨方法において、前記上
定盤の荷重支点を円で結んだ時の円の直径である上定盤
荷重支点のPCDと、前記キャリアプレートに保持され
たウエーハの中心を円で結んだ時の円の直径であるウエ
ーハ中心のPCDとを一致させてウエーハを研磨するこ
とを特徴とするウエーハの両面研磨方法である(請求項
5)。
【0019】上記のようなウエーハの表裏両面を同時に
研磨する両面研磨方法において、上定盤の荷重支点を円
で結んだ時の円の直径である上定盤荷重支点のPCD
と、キャリアプレートに保持されたウエーハの中心を円
で結んだ時の円の直径であるウエーハ中心のPCDとを
一致させてウエーハを研磨することによって、定盤形状
を優れた応答性で容易に制御することができる。それに
よって、ウエーハ形状の経時的な変化に応じて定盤形状
を精度良く制御することができるため、複数バッチのウ
エーハを繰り返し研磨する際でもウエーハの形状を精度
良く維持して安定した研磨を行うことができる。
【0020】このとき、前記キャリアプレートの運動
を、キャリアプレートの自転をともなわない円運動とす
ることが好ましい(請求項6)。このように、前記キャ
リアプレートの運動を、キャリアプレートの自転をとも
なわない円運動とすることによって、キャリアプレート
に保持されたウエーハの表裏両研磨面の全域にわたっ
て、均一に研磨を行なうことができる。
【0021】さらに、本発明によれば、ウエーハを保持
する保持孔が形成された複数のキャリアプレートにウエ
ーハを保持し、スラリーを供給しながら、研磨布が貼付
された上定盤および下定盤の間で前記複数のキャリアプ
レートをサンギヤとインターナルギヤとで自転および公
転させて、前記ウエーハの表裏両面を同時に研磨する両
面研磨方法において、前記上定盤の荷重支点を円で結ん
だ時の円の直径である上定盤荷重支点のPCDと、前記
複数のキャリアプレートの中心を円で結んだ時の円の直
径であるキャリアプレート中心のPCDとを一致させて
研磨することを特徴とするウエーハの両面研磨方法が提
供される(請求項7)。
【0022】上記のようなウエーハの表裏両面を同時に
研磨する両面研磨方法において、上定盤の荷重支点を円
で結んだ時の円の直径である上定盤荷重支点のPCD
と、複数のキャリアプレートの中心を円で結んだ時の円
の直径であるキャリアプレート中心のPCDとを一致さ
せて研磨することによって、定盤形状を優れた応答性で
容易に制御することができる。それによって、ウエーハ
形状の経時的な変化に応じて定盤形状を精度良く制御す
ることができるため、複数バッチのウエーハを繰り返し
研磨する際でもウエーハの形状を精度良く維持して安定
して研磨を行うことができる。
【0023】このとき、前記下定盤の荷重支点を円で結
んだ時の円の直径である下定盤荷重支点のPCDを、前
記上定盤荷重支点のPCDに一致させることが好ましい
(請求項8)。このように、下定盤の荷重支点を円で結
んだ時の円の直径である下定盤荷重支点のPCDを、上
定盤荷重支点のPCDに一致させることによって、定盤
形状を制御する際の応答性をさらに向上させることがで
き、複数バッチのウエーハを研磨する際にも、バッチ毎
のウエーハ形状の変化を確実に制御することができる。
【0024】さらにこのとき、前記ウエーハを研磨する
際に、研磨条件を制御しながらウエーハを研磨すること
が好ましく(請求項9)、また前記研磨条件の制御を、
前記上定盤及び/または下定盤の温度を制御することに
より行うことが好ましい(請求項10)。
【0025】このように、ウエーハを研磨する際に、研
磨条件を制御しながら、好ましくは上定盤及び/または
下定盤の温度を制御しながら、ウエーハを研磨すること
により、複数バッチのウエーハを繰り返し研磨する際で
も、優れた応答性で定盤形状を制御することができる。
それによって、ウエーハ形状を悪化させることなく複数
バッチのウエーハを研磨することが可能となり、バッチ
毎に研磨されるウエーハ形状を精度良く安定して維持す
ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明について実施の形態
を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。従来用いられている両面研磨装置を用いてウエーハ
を繰り返し研磨する場合、定盤変形の応答性(研磨条件
の変化に対する直線性等)が悪く、研磨されるウエーハ
のバッチ数が増加するにつれ定盤形状を精度良く制御す
ることが困難となり、ウエーハ形状を安定かつ高精度に
制御することができなかった。
【0027】そこで、本発明者は、上記問題点を解決す
る為に、上定盤の荷重支点とキャリアプレートの位置
(または研磨されるウエーハの位置)との関係に注目
し、それらの位置関係を適切に調節することにより、研
磨条件等の変更による定盤形状を応答性良く制御するこ
とができ、それによって、複数バッチのウエーハを繰り
返し研磨する際でも、ウエーハ形状の悪化を抑制し、精
度良く、安定してウエーハ形状を維持して繰り返し研磨
を行うことができることを見出し、鋭意検討を重ねるこ
とにより本発明を完成させるに至った。
【0028】まず、本発明に係るウエーハの両面研磨装
置の一例について図面を参照して説明する。図1は、本
発明に係る両面研磨装置の概略断面説明図であり、図2
は上定盤の平面図、また図3はキャリアプレートの平面
図である。この両面研磨装置1は、ウエーハ保持孔を有
するキャリアプレート6、研磨布5が貼付された上定盤
2と下定盤3、及びスラリーを供給するためのスラリー
供給手段33を有しており、ウエーハ4をキャリアプレ
ート6のウエーハ保持孔に挿入・保持し、上定盤2及び
下定盤3で上下から挟み込んで、スラリー供給手段から
スラリーを供給しながら、上定盤2及び下定盤3をウエ
ーハ4に対して垂直な回転軸を中心に回転させることに
より、ウエーハ4の表裏面を同時に研磨することができ
る。
【0029】また、上定盤2には、回転及び研磨荷重を
かけるシリンダー7、その荷重を上定盤2に伝えるハウ
ジング8、このハウジング8と上定盤2を固定するボル
ト等の固定手段9が設置されており、さらに上定盤内に
は定盤の温度を制御するための温調手段(不図示)を具
備している。温調手段は特に限定されないが、定盤内に
配置された配管に冷却水や温水が供給できるようになっ
ている。
【0030】一方、下定盤3には、モータ及び減速機
(不図示)からの回転を下定盤に与えるシリンダー7、
定盤の荷重を支えるスラスト軸受け10が設置されてお
り、また下定盤内にも上定盤と同様に定盤の温度を制御
するための不図示の温調手段を具備している。
【0031】また、これらの両面研磨装置1の上定盤2
の下面および下定盤3の上面には、ウエーハ表裏両面を
鏡面化させる研磨布5が貼付してある。この研磨布の種
類および材質については限定されないが、例えば、一般
的な研磨布である硬質発泡ウレタンパッド、不織布にウ
レタン樹脂を含浸・硬化させた軟質の不織布パッド等を
用いることができる。例えば、軟質不織布はロデール社
製Suba600などが用いられる。その他、不織布か
らなる基布の上にウレタン樹脂を発泡させた2層以上の
研磨布なども用いることができる。
【0032】また、キャリアプレート6には、例えば図
3に示すように、円板形状のプレートに5つのウエーハ
保持孔19が形成されており、ウエーハ4はこのウエー
ハ保持孔19内に回転可能に保持される。このキャリア
プレート6の材質等は特に限定するものではないが、例
えばガラスエポキシ製のものが使用されることが好まし
い。
【0033】このキャリアプレート6は、その外周部を
キャリアホルダ11の環状部11(b)で保持されてお
り、キャリアプレート自体が自転することなく、キャリ
アプレート面と平行な面(水平面)内で円運動させられ
る。また、そのキャリアホルダ11の環状部11(b)
の外周には、外方へ突出した複数の軸受部11(a)が
配設されている。このキャリアホルダの各軸受部11
(a)には、小径円板形状の偏心アーム12の偏心軸1
2(a)が挿着されており、この偏心アーム12の各下
面の中心部には、回転軸12(b)が垂設されている。
さらに、これらの回転軸12(b)の先端には、それぞ
れスプロケット13が固着されており、各スプロケット
には一連にタイミングチェーン14が水平状態で架け渡
されている。これらのスプロケット13とタイミングチ
ェーン14は、複数の偏心アーム12を同期して回転さ
せる同期手段を構成している。
【0034】そして、スプロケット13の一つに接続さ
れた円運動用モータ(不図示)を作動させてスプロケッ
ト13の一つに回転を与え、このスプロケット13を介
してタイミングチェーン14を回転させ、このタイミン
グチェーンが周転することで、複数の偏心アーム12が
同期して回転軸12(b)を中心に水平面内で回転す
る。これによって、それぞれの偏心アーム12に連結さ
れているキャリアホルダ11、またこのキャリアホルダ
11に保持されたキャリアプレート6を、キャリアプレ
ートに平行な水平面内で、偏心アーム12の偏心軸12
(a)と回転軸12(b)との距離と同間隔で上下定盤
2,3の回転軸から偏心して旋回する円運動を行なわせ
ることができる。
【0035】このように、キャリアプレート6に自転を
ともなわない円運動をさせることにより、キャリアプレ
ート6上の全ての点は同じ大きさの小円の軌跡を描くこ
ととなり、それによって、キャリアプレート6に保持さ
れたウエーハ4を、表裏両研磨面の全域にわたって均一
に研磨を行なうことができる。
【0036】このような両面研磨装置1において、上定
盤2の荷重支点を円で結んだ時の円(ピッチ円)の直径
である上定盤荷重支点のPCD(Pitch circ
lediameter)と、キャリアプレート6の各保
持孔の中心を円で結んだ時の円(ピッチ円)の直径であ
るキャリアプレートの保持孔中心のPCDとを一致させ
ることにより、ウエーハを研磨する際の研磨条件変更に
対する定盤変形の応答性を向上させることができ、それ
によって、研磨されるウエーハ形状を高精度に制御しな
がら繰り返し研磨できる両面研磨装置とすることができ
る。
【0037】具体的に説明すると、上述したように、両
面研磨装置1の上定盤2は、ボルト等の固定手段9でハ
ウジング8に保持されており、所定の荷重が付加されて
研磨が行われる。そのため、上定盤2の荷重支点は、図
2に示すように、上定盤2とハウジング8の接合部分で
ある固定手段9にあり、したがって、上定盤荷重支点の
PCDとは、上定盤の荷重支点である固定手段9の中心
を円で結んだ時の円16の直径15で表すことができ
る。また、キャリアプレート6の保持孔中心のPCD
は、上記のようなキャリアプレート6が一枚である両面
研磨装置の場合、図3に示すように、キャリアプレート
6に形成されたウエーハ保持孔19の中心(キャリアプ
レート6に保持されたウエーハ4のウエーハ中心とほぼ
一致する)を円で結んだ時の円17の直径18で表すこ
とができる。
【0038】これらの上定盤荷重支点のPCDとキャリ
アプレートの保持孔中心のPCDは、両面研磨装置の設
計段階において、上定盤とキャリアプレートとを調整す
ることにより一致させることができる。また既存の両面
研磨装置については、キャリアプレートの作製段階でウ
エーハ保持孔の位置を調整することにより、上定盤荷重
支点のPCDとキャリアプレートの保持孔中心のPCD
を一致させることが可能であり、簡便である。
【0039】このとき、上定盤荷重支点のPCDとキャ
リアプレートの保持孔中心のPCDを一致させることが
重要であり、また研磨中にはそれらのピッチ円が同じ位
置にあることが好ましい。しかし、両面研磨装置1のキ
ャリアプレート6が、上述のように、上下定盤の回転軸
から偏心して旋回する円運動を行う場合、上定盤荷重支
点で作られるピッチ円の直径とキャリアプレートの保持
孔中心で作られるピッチ円の直径は一致しているもの
の、研磨中にキャリアプレート6の保持孔中心のピッチ
円の位置は経時的に変化するため、常に定盤荷重支点の
ピッチ円とキャリアプレートの保持孔中心のピッチ円を
一致させることはできない。したがって、このような場
合には、上定盤荷重支点のピッチ円と、キャリアプレー
トのウエーハ保持孔中心(キャリアプレートに保持され
たウエーハのウエーハ中心)の小円軌道の平均的な位置
を円で結んだ時の円を一致させれば良く、本発明でいう
PCDを一致させるというのは、直径の一致及びこのよ
うなピッチ円の位置を一致させることも含まれる。
【0040】また、図1に示した両面研磨装置におい
て、さらに下定盤3の荷重支点を円で結んだ時の円の直
径である下定盤荷重支点のPCDを、上定盤荷重支点の
PCDに一致させたものであることが好ましい。上記の
ように、本発明の両面研磨装置1では下定盤3をスラス
ト軸受け10で保持し、所定の荷重を付加して研磨を行
っている。従って、下定盤3の荷重支点はこのスラスト
軸受け10との接合部分にある。従って、下定盤荷重支
点のPCDは、これらスラスト軸受け10の固定部分を
結んだ円の直径で表すことができる。このように下定盤
荷重支点のPCDを上定盤荷重支点のPCDに一致させ
ることにより、定盤形状の制御に対する応答性をさらに
向上させることができる。
【0041】また上記において、上定盤荷重支点のPC
Dとキャリアプレートの保持孔中心(キャリアプレート
に保持されたウエーハのウエーハ中心)のPCD、また
上定盤荷重支点のPCDと下定盤荷重支点のPCDを一
致させるとは、直径及びピッチ円の位置を含め公差5m
m以内でそれらを一致させれば良い。上定盤荷重支点の
PCDとキャリアプレートの保持孔中心のPCD、また
上定盤荷重支点のPCDと下定盤荷重支点のPCDは、
完全に一致させることがより好ましいが、実際には多少
の公差が生じるのは当然であるし、研磨中の偏心を考慮
すると公差5mm以内で一致させることにより研磨条件
変更に対する定盤変形の応答性を十分に向上させること
ができる。すなわち、本発明でいうPCDを一致させる
とは、このような多少の公差がある場合も含むものであ
る。
【0042】次に、図1に示した上定盤荷重支点のPC
Dとキャリアプレートの保持孔中心のPCDとを一致さ
せた両面研磨装置を用いて、ウエーハの表裏両面を同時
に研磨する方法を示す。
【0043】まず、ウエーハ4をウエーハ保持孔が形成
されたキャリアプレート6に挿入・保持した後、キャリ
アプレート6に保持されたウエーハ4を、上下定盤2,
3を回転軸線方向へ進退させる昇降装置(不図示)を用
いて研磨布5が貼付された上定盤2及び下定盤3で挟み
込む。その後、スラリー供給手段33からスラリーを供
給しながら、上側回転モータ(不図示)からシリンダー
7を介して上定盤2を水平面内で回転させ、また下側回
転モータ(不図示)からシリンダー7を介して下定盤3
を水平面内で回転させる。このとき、ウエーハ4は、キ
ャリアプレート6のウエーハ保持孔内で回転可能に保持
されているため、上定盤2と下定盤3の回転速度を調節
することにより、その回転速度の速い定盤の回転方向へ
連れ回り(自転)させることができる。また、上下定盤
2,3を回転させると同時に、キャリアプレート6を、
偏心アーム12が装着されたキャリアホルダ11によっ
て、キャリアプレートの自転をともなわない円運動で運
動させる。こうして、上定盤荷重支点のPCDとキャリ
アプレートの保持孔中心のPCDとを一致させ、さらに
下定盤荷重支点のPCDも一致させて、ウエーハ4の表
裏両面を同時に均一に研磨することができる。
【0044】このとき、上定盤2および下定盤3の回転
速度は限定されず、また、各回転方向、上定盤2および
下定盤3のウエーハ4に対する押圧力も限定されるもの
ではない。上定盤および下定盤のシリコンウエーハの表
裏両面に対する押圧は、流体等を介した加圧方法により
行なうことが好ましく、主に上定盤に配置したハウジン
グ部分により加圧される。通常、上下定盤のウエーハに
対する押圧力は100〜300g/cmである。また
このとき、ウエーハ表裏両面の研磨量および研磨速度も
特に限定されない。
【0045】また、上記のスラリー供給手段33は、例
えば上定盤に複数のスラリー供給孔を形成することによ
って構成することができる。これらの複数のスラリー供
給孔は、ウエーハが揺動してもその表面に常にスラリー
が供給されるよう構成され、ウエーハが常に存在する所
定幅の円環状の領域に配置されていることが好ましい。
このとき、使用するスラリーの種類は限定されない。例
えば、シリコンウエーハを研磨する場合は、コロイダル
シリカを含有したpH9〜11のアルカリ溶液を採用す
ることができる。スラリーの供給量はキャリアプレート
の大きさにより異なるため限定されないが、通常は2.
0〜6.0リットル/分である。
【0046】このようにして、上定盤の荷重支点を円で
結んだ時の円の直径である上定盤荷重支点のPCDと、
キャリアプレートに保持されたウエーハの中心を円で結
んだ時の円の直径であるウエーハ中心のPCDとを一致
させてウエーハを研磨することによって、研磨条件変更
に対する定盤形状を制御する応答性を向上させることが
できる。したがって、ウエーハの表裏両面を同時に研磨
する際に、上記のようにして定盤変形の応答性を向上さ
せ、そして、例えば上定盤及び/または下定盤の温度等
のような研磨条件を制御しながらウエーハの研磨を行う
ことによって、研磨の進行にともなう研磨形状の変化を
相殺するように定盤形状を変形させてウエーハ形状を容
易に制御しながら研磨を行うことができる。それによっ
て、複数バッチのウエーハの研磨を行う際にも、ウエー
ハ形状の経時的な変化を抑制でき、ウエーハの形状を悪
化させることなく、精度良く安定してウエーハ形状を制
御して研磨を行うことができる。
【0047】尚、上記の両面研磨装置では、キャリアプ
レートに複数のウエーハが保持されてウエーハを研磨す
る場合について説明したが、本発明はこれに限定される
ものではない。例えば、キャリアプレートに一枚ずつウ
エーハを保持して(枚葉式)研磨を行う場合にも同様に
適用できるものであり、その際には、上定盤荷重支点の
PCDとキャリアプレートに保持されるウエーハの直径
とを一致させることにより、上記と同様の効果を得るこ
とができ、本発明はこのような場合も含まれる。
【0048】次に、本発明の別の形態である両面研磨装
置について説明する。図4に、本発明に係る4ウェイ方
式の両面研磨装置の概略断面説明図を示す。この4ウェ
イ方式の両面研磨装置21は、ウエーハ保持孔を有する
複数のキャリアプレート26、キャリアプレートを自転
および公転させるためのサンギヤ31とインターナルギ
ヤ32、研磨布25が貼付された上定盤22及び下定盤
23、及びスラリー供給手段34を有しており、ウエー
ハ24を複数のキャリアプレート26のウエーハ保持孔
に挿入・保持し、これらのキャリアプレート26を研磨
布25が貼付された上定盤22及び下定盤23で上下か
ら挟み込んで、スラリー供給手段からスラリーを供給し
ながら、サンギヤ31とインターナルギヤ32とでキャ
リアプレート26を自転および公転させるとともに、上
定盤22及び下定盤23をウエーハに対して垂直な回転
軸を中心に回転させることにより、ウエーハ24の表裏
両面を同時に研磨することができる。
【0049】このとき、上定盤22には、回転及び研磨
荷重をかけるシリンダー27、その荷重を上定盤に伝え
るハウジング28、また、このハウジングと上定盤を固
定するボルト等の固定手段29が設置されており、さら
に上定盤22内には定盤の温度を制御するための温調手
段(不図示)を具備している。一方、下定盤23には、
モータ及び減速機(不図示)からの回転を下定盤に与え
るシリンダー27、定盤の荷重を支えるスラスト軸受け
30が設置されており、また下定盤23内には定盤の温
度を制御するための温調手段(不図示)を具備してい
る。
【0050】そして、両面研磨装置21の上定盤22の
下面および下定盤23の上面に貼付されている研磨布2
5としては、前記同様に、一般的な研磨布である硬質発
泡ウレタンパッド、不織布にウレタン樹脂を含浸・硬化
させた軟質の不織布パッド等を用いることができる。
【0051】このような両面研磨装置21において、上
定盤22の荷重支点を円で結んだ時の円の直径である上
定盤荷重支点のPCDと、複数のキャリアプレート26
の中心を円で結んだ時の円の直径であるキャリアプレー
ト中心のPCDとを一致させることにより、ウエーハ研
磨の際の研磨条件変更に対する定盤変形の応答性を向上
させることができ、それによって、ウエーハ形状を高精
度に制御して繰り返し研磨できる両面研磨装置とするこ
とができる。
【0052】具体的に説明すると、上記のように、両面
研磨装置21の上定盤22は、ボルト等の固定手段29
でハウジング28に保持されているため、上定盤22の
荷重支点は、上定盤22とハウジング28の接合部分で
ある固定手段29にある。したがって、上定盤荷重支点
のPCDとは、上定盤の荷重支点である固定手段29の
中心を円で結んだ時の円の直径で表すことができる。ま
た、このような両面研磨装置のキャリアプレートには複
数のウエーハ保持孔が形成されており、キャリアプレー
トの保持孔中心(キャリアプレートに保持されたウエー
ハ中心)の平均的なPCDを上定盤荷重支点のPCDと
一致させることは難しい。そのため、このような両面研
磨装置21の場合は、複数のキャリアプレート26の中
心を円で結んだ時の円の直径であるキャリアプレート中
心のPCDを上定盤荷重支点のPCDと一致させるよう
にする。
【0053】さらに、下定盤23の荷重支点を円で結ん
だ時の円の直径である下定盤荷重支点のPCDを、上記
の上定盤荷重支点のPCDに一致させたものであること
が好ましい。上記のように、両面研磨装置21ではスラ
スト軸受け30で下定盤が保持されているので、下定盤
23の荷重支点はこのスラスト軸受け30との接合部分
にある。従って、下定盤荷重支点のPCDは、これらス
ラスト軸受け30の固定部分を結んだ円の直径で表すこ
とができる。このように下定盤荷重支点のPCDを上定
盤荷重支点のPCDに一致させることにより、さらに定
盤形状の制御に対する応答性をさらに向上させることが
できる。
【0054】このとき、上定盤荷重支点のPCDとキャ
リアプレート中心のPCDを一致させる、また上定盤荷
重支点のPCDと下定盤荷重支点のPCDを一致させる
とは、完全に一致させることが望ましいが、前述と同様
に、公差5mm以内で一致させれば良く、それによっ
て、研磨条件変更に対する定盤変形の応答性を向上させ
ることができ、本発明はこのような場合も含まれる。
【0055】次に、このような上定盤荷重支点のPCD
とキャリアプレート中心のPCDとを一致させた4ウェ
イ方式の両面研磨装置を用いて、ウエーハの表裏両面を
同時に研磨する方法を示す。
【0056】まず、ウエーハ24をウエーハ保持孔が形
成された複数のキャリアプレート26に挿入・保持した
後、キャリアプレート26に保持されたウエーハ24
を、上下定盤22,23を回転軸線方向へ進退させる昇
降装置(不図示)を用いて研磨布25が貼付された上定
盤22及び下定盤23で挟み込む。その後、スラリー供
給手段34からスラリーを供給しながら、上側回転モー
タ(不図示)からシリンダー27を介して上定盤22を
水平面内で回転させ、また下側回転モータ(不図示)か
らシリンダー27を介して下定盤23を水平面内で回転
させる。それと同時に複数のキャリアプレート26をサ
ンギヤ31とインターナルギヤ32とで自転および公転
させることによって、ウエーハの表裏両面を均一に研磨
することができる。このとき、上定盤および下定盤の回
転速度、各回転方向、上定盤および下定盤のウエーハに
対しての押圧力等は限定されるものではなく、従来行わ
れている条件で研磨することができる。
【0057】このようにして、4ウェイ方式の両面研磨
装置を用いて、上定盤の荷重支点を円で結んだ時の円の
直径である上定盤荷重支点のPCDと複数のキャリアプ
レートの中心を円で結んだ時の円の直径であるキャリア
プレート中心のPCDとを一致させてウエーハを研磨す
ることによって、研磨条件変更に対する定盤変形の応答
性を向上させることができる。したがって、ウエーハを
研磨する際に、上記のようにして定盤変形の応答性を向
上させ、そして、例えば上定盤及び/または下定盤の温
度等のような研磨条件を制御しながらウエーハの研磨を
行うことによって、研磨の進行にともなう研磨形状の変
化を相殺するように定盤形状を変形させてウエーハ形状
を容易に制御しながら研磨を行うことができる。それに
よって、複数バッチのウエーハの研磨を行う際にも、ウ
エーハ形状の経時的な変化を抑制でき、ウエーハの形状
を悪化させることなく、精度良く安定してウエーハ形状
を制御して研磨を行うことができる。
【0058】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。先ず、本発明のウエーハの両面研磨装置と
従来のウエーハの両面研磨装置を用いた時の研磨条件変
化に伴う定盤変形の応答性を評価するために、ウエーハ
形状の応答性、特に直線性について実験を行った。
【0059】(実施例1)ウエーハの両面研磨装置とし
て、図1に示すような、上定盤荷重支点のPCDが60
0mm、キャリアプレートの保持孔中心(キャリアプレ
ートに保持されたウエーハ中心)のPCDが600mm
と一致させた。また、研磨中にキャリアプレートの保持
孔中心で作るピッチ円の平均的な位置と上定盤荷重支点
で作るピッチ円の位置を一致させるようにしたキャリア
プレートが自転をともなわない円運動で運動する両面研
磨装置を用いた。
【0060】この両面研磨装置を用いて、まず、キャリ
アプレート(5つの保持孔を有するキャリアプレート)
の各ウエーハ保持孔にそれぞれ回転可能に直径300m
mのシリコンウエーハを5枚(1バッチ)挿入した。各
ウエーハは軟質不織布(研磨パッド)が貼付された上下
定盤により200g/cm2 で押し付けられた。
【0061】その後、これらの上下研磨パッドをウエー
ハ表裏両面に押し付けたまま上下定盤を回転させ、上定
盤側からスラリーを供給しながら、円運動用モータによ
りタイミングチェーンを周転させる。これにより、各偏
心アームが水平面内で同期回転し、各偏心軸に連結され
たキャリアホルダおよびキャリアプレートを、このプレ
ート表面に平行な水平面内で自転をともなわない円運動
(直径10cm程度の円運動)をさせて、ウエーハの表
裏両面を研磨した。なお、ここで使用するスラリーは、
pH10.5のアルカリ溶液中に、粒度0.05μmの
コロイダルシリカからなる研磨砥粒を分散したものを使
用した。
【0062】実施例1では、上記の研磨工程の間に、定
盤内の冷却水の温度を等間隔で変化させることにより、
研磨条件を変化させてウエーハ形状の応答性について調
べた。実際には研磨条件1の冷却水の温度を22℃、更
に2℃ずつ温度を変化させ30℃まで(研磨条件1〜研
磨条件5まで)変化させ、この温度変化に対するウエー
ハ形状の変化(定盤形状の変化)を確認した。
【0063】このとき、ウエーハ形状を表すパラメータ
として、ウエーハの凹凸を測定し、中心部と外周部の厚
さについて確認することによって、研磨条件の変化に対
するウエーハ形状の応答性を評価した。このとき、実験
条件3の形状を基準とし、それより凸形状であればプラ
ス、凹形状であればマイナス側とし、その変化を相対的
に評価した。
【0064】(比較例1)比較として、図5に示すよう
な、上定盤荷重支点のPCDが600mm、キャリアプ
レートの保持孔中心(キャリアプレートに保持されたウ
エーハ中心)のPCDが640mmであり、キャリアプ
レートが自転をともなわない円運動で運動してウエーハ
の表裏両面を研磨する従来の両面研磨装置を用いた。そ
の他の研磨条件については実施例1と同様にしてウエー
ハの研磨を行った(特に研磨布の使用時間が同じ程度の
ものを用いた)。
【0065】上記の実施例1及び比較例1において、研
磨条件変化に対するウエーハ形状の応答性を評価した結
果を図6に示す。これは5枚のウエーハの平均値を研磨
条件毎にプロットしたものである。図6に示したよう
に、実施例1では、直線性がよく(相関係数0.99
7)、研磨条件変化に対するウエーハ形状の応答性(す
なわち、定盤変形の応答性)が良いことがわかる。比較
例では直線性が悪く(相関係数0.898)、ばらつき
が大きい上に応答性も悪い事がわかる。
【0066】以上のように、本発明の両面研磨装置を用
いれば、研磨条件変化に対する定盤変形の応答性が良好
となる。これによって、例えば、同じ研磨布を用い連続
して研磨を繰り返すことによって生じるウエーハ形状の
変化に対し、これを相殺するように図6に示すウエーハ
形状の応答性(直線性)を考慮して定盤内の温度を制御
することにより、ウエーハ形状を悪化させることなく、
高精度で安定して研磨を行うことができる。
【0067】(実施例2及び比較例2)実施例1及び比
較例1と同様の両面研磨装置を用い、20バッチ分のウ
エーハについて研磨を行なった。キャリアプレート(5
つの保持孔を有するキャリアプレート)の各ウエーハ保
持孔に5枚(1バッチ)の直径300mmのシリコンウ
エーハをそれぞれ回転可能に挿入した。各ウエーハは、
軟質不織布(研磨パッド)が貼付された上下定盤により
200g/cm2の押圧力で押し付けられ研磨が行なわ
れた。スラリーは、pH10.5のアルカリ溶液中に、
粒度0.05μmのコロイダルシリカからなる研磨砥粒
を分散したものを使用した。またこのとき、研磨布は取
り替えることなく連続して使用し、繰り返し研磨を行な
った。
【0068】今回の実験(実施例2及び比較例2)で
は、5バッチの研磨毎に定盤内の温調手段で定盤の温度
を一定の条件で調整することによってウエーハ形状の変
化を補正しながら、20バッチのウエーハの研磨を行な
った。5バッチ毎の調整は実施例2及び比較例2とも同
じ条件で調整した。
【0069】研磨後、得られたウエーハの形状につい
て、GBIRで評価した。GBIR(Global B
ack Ideal Range)とは、ウエーハ面内
に1つの基準面を持ち、この基準面に対する最大、最小
の位置変位の幅と定義され、従来からの慣例の仕様であ
るTTV(全厚さ偏差)に相当するものである。今回の
測定には、ADE社製の静電容量型フラットネス測定器
(AFS3220)を用い評価を行った。その際、1バ
ッチ目のGBIRを基準とし、その相対的変化をプロッ
トした。その結果を図7に示す。
【0070】図7に示したように、実施例2では、本発
明の両面研磨装置を用いることで定盤変形の応答性が良
くなったため、5バッチ毎の調整によりウエーハ形状を
一定範囲内に制御することができ、複数バッチのウエー
ハを研磨してもウエーハ形状を管理目標値(管理上限
値)の範囲内に維持することができた。しかしながら、
比較例2では、5バッチ終了後毎に一定の条件で調整を
行なっても、予定していたウエーハ形状に改善できず、
繰り返し研磨を行なうにつれてウエーハ形状が悪化し、
管理目標値(管理上限値)の範囲外になってしまった。
これは定盤変形の応答性が悪く、予定の定盤形状に補正
が出来ないためである。
【0071】(実施例3及び比較例3)ウエーハの両面
研磨装置として、図4に示すような、上定盤荷重支点の
PCDが800mm、キャリアプレート中心のPCDが
800mmである4ウェイ方式の両面研磨装置と、従来
用いられている上定盤荷重支点のPCDが800mm、
キャリアプレート中心のPCDが850mmである4ウ
ェイ方式の両面研磨装置を用いて、20バッチ分のウエ
ーハについて研磨を行なった。
【0072】5つのキャリアプレートのそれぞれに形成
された3つのウエーハ保持孔に直径300mmのシリコ
ンウエーハを合計15枚(1バッチ)挿入した。各ウエ
ーハは、軟質不織布(研磨パッド)が貼付された上下定
盤により200g/cm2の押圧力で押し付けられ研磨
が行なわれた。スラリーは、pH10.5のアルカリ溶
液中に、粒度0.05μmのコロイダルシリカからなる
研磨砥粒を分散したものを使用した。このとき、研磨布
は取り替えられることなく、5バッチの研磨毎に定盤内
の温調手段で定盤の温度を一定の条件で調整することに
よってウエーハ形状の変化を補正しながら、20バッチ
のウエーハの研磨を行なった。5バッチ毎の調整は実施
例3及び比較例3とも同じ条件で調整した。研磨後得ら
れたウエーハの形状についてGBIRで評価し、1バッ
チ目のGBIRを基準とし、その相対的変化をプロット
した。その結果を図8に示す。
【0073】図8に示したように、実施例3では、本発
明の両面研磨装置を用いることで定盤変形の応答性が良
くなったため、5バッチ毎の調整によりウエーハ形状を
一定範囲内に制御することができ、複数バッチのウエー
ハを研磨してもウエーハ形状を管理目標値(管理上限
値)の範囲内に維持することができた。しかしながら、
比較例3では、5バッチ終了後毎に調整を行なっても予
定していたウエーハ形状に改善できず、繰り返し研磨を
行なうにつれてウエーハ形状が悪化して、管理目標値
(管理上限値)の範囲外になってしまった。
【0074】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本
発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的
に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、
いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含され
る。
【0075】例えば、上記実施の形態において、本発明
の両面研磨装置の一例として、キャリアプレートの運動
がキャリアプレートの自転をともなわない円運動をする
ものを示したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、ウエーハを均一に研磨できるようなキャリアプレー
トの運動であればどのような運動であってもよい。ま
た、上記実施例において、ウエーハ形状を表すパラメー
タとしてウエーハの凹凸について評価したが、その他の
品質であっても良い。すなわち、上定盤の荷重支点のP
CDとキャリアプレートに保持されたウエーハ中心の平
均的なPCD(4ウェイ方式の両面研磨装置について
は、キャリアプレート中心のPCD)を一致させること
により、定盤形状の制御に対する応答性を向上させるこ
とができるものであり、定盤形状に影響されるウエーハ
の品質であれば何れの品質でも制御し易くすることがで
きる。
【0076】また、研磨されるウエーハの口径につい
て、実施例では直径300mmのウエーハを研磨する両
面研磨装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、直径200mm、またはその他
の口径のウエーハを研磨する両面研磨装置にも適用する
ことができる。また、キャリアプレートに形成されるウ
エーハ保持孔の数も特に限定されず、3箇所、5箇所、
7箇所等任意である。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ウエーハを研磨する際に上定盤荷重支点のPCDとキャ
リアプレートに保持されたウエーハ中心の平均的なPC
Dを一致させることにより、または上定盤荷重支点のP
CDと、複数のキャリアプレートの中心のPCDとを一
致させることにより、定盤変形の応答性が向上し、ウエ
ーハ形状を精度良く制御することができる。また、複数
バッチのウエーハを繰り返し研磨する際に研磨条件を適
切に変化させることにより、定盤変形の応答性が優れて
いることから、ウエーハ形状を高精度で安定させて制御
して研磨することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る両面研磨装置の一例を示す概略断
面説明図である。
【図2】図1の両面研磨装置における上定盤の平面図で
ある。
【図3】図1の両面研磨装置におけるキャリアプレート
の平面図である。
【図4】本発明に係る別の形態の(4ウェイ方式の)両
面研磨装置の一例を示す概略断面説明図である。
【図5】従来の両面研磨装置の一例を示す断面説明図で
ある。
【図6】実施例1及び比較例1における研磨条件変化に
対するウエーハ形状の応答性を示したグラフである。
【図7】実施例2及び比較例2において、複数バッチの
ウエーハを繰り返し研磨したときのウエーハ形状の制御
性について評価したグラフである
【図8】実施例3及び比較例3において、複数バッチの
ウエーハを繰り返し研磨したときのウエーハ形状の制御
性について評価したグラフである
【符号の説明】
1…両面研磨装置、 2…上定盤、 3…下定盤、4…
ウエーハ、 5…研磨布、 6…キャリアプレート、7
…シリンダー、 8…ハウジング、 9…固定手段、1
0…スラスト軸受け、 11…キャリアホルダ、11
(a)…軸受部、 11(b)…環状部、12…偏心ア
ーム、 12(a)…偏心軸、 12(b)…回転軸、
13…スプロケット、 14…タイミングチェーン、1
5…上定盤荷重支点の円の直径、 16…上定盤荷重支
点の円、17…ウエーハ保持孔中心(ウエーハ中心)の
円、18…ウエーハ保持孔中心(ウエーハ中心)の円の
直径、19…ウエーハ保持孔、21…4ウェイ方式の両
面研磨装置、 22…上定盤、 23…下定盤、24…
ウエーハ、 25…研磨布、 26…キャリアプレー
ト、27…シリンダー、 28…ハウジング、 29…
固定手段、30…スラスト軸受け、 31…サンギア、
32…インターナルギア、33、34…スラリー供給
手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 俊行 群馬県群馬郡群馬町足門762番地 三益半 導体工業株式会社内 Fターム(参考) 3C058 AA07 AB01 BA02 BA07 BB03 BC01 CB01 DA06 DA17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、ウエーハ保持孔を有するキ
    ャリアプレート、研磨布が貼付された上定盤及び下定
    盤、及びスラリー供給手段を有し、前記ウエーハ保持孔
    内にウエーハを保持して、スラリーを供給しながら、前
    記上下定盤間でキャリアプレートを運動させて、ウエー
    ハの表裏両面を同時に研磨する両面研磨装置において、
    前記上定盤の荷重支点を円で結んだ時の円の直径である
    上定盤荷重支点のPCDと、前記キャリアプレートの各
    保持孔の中心を円で結んだ時の円の直径であるキャリア
    プレートの保持孔中心のPCDとを一致させたものであ
    ることを特徴とするウエーハの両面研磨装置。
  2. 【請求項2】 前記キャリアプレートの運動は、キャリ
    アプレートの自転をともなわない円運動であることを特
    徴とする請求項1に記載のウエーハの両面研磨装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも、ウエーハ保持孔を有する複
    数のキャリアプレート、該キャリアプレートを自転およ
    び公転させるためのサンギヤとインターナルギヤ、研磨
    布が貼付された上定盤及び下定盤、及びスラリー供給手
    段を有し、前記ウエーハ保持孔内にウエーハを保持し
    て、スラリーを供給しながら、前記上下定盤間で複数の
    キャリアプレートを自転および公転させて、ウエーハの
    表裏両面を同時に研磨する両面研磨装置において、前記
    上定盤の荷重支点を円で結んだ時の円の直径である上定
    盤荷重支点のPCDと、前記複数のキャリアプレートの
    中心を円で結んだ時の円の直径であるキャリアプレート
    中心のPCDとを一致させたものであることを特徴とす
    るウエーハの両面研磨装置。
  4. 【請求項4】 前記下定盤の荷重支点を円で結んだ時の
    円の直径である下定盤荷重支点のPCDを、前記上定盤
    荷重支点のPCDに一致させたものであることを特徴と
    する請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のウ
    エーハの両面研磨装置。
  5. 【請求項5】 ウエーハを保持するウエーハ保持孔が形
    成されたキャリアプレートにウエーハを保持し、スラリ
    ーを供給しながら、研磨布が貼付された上定盤および下
    定盤の間で前記キャリアプレートを運動させて前記ウエ
    ーハの表裏両面を同時に研磨する両面研磨方法におい
    て、前記上定盤の荷重支点を円で結んだ時の円の直径で
    ある上定盤荷重支点のPCDと、前記キャリアプレート
    に保持されたウエーハの中心を円で結んだ時の円の直径
    であるウエーハ中心のPCDとを一致させてウエーハを
    研磨することを特徴とするウエーハの両面研磨方法。
  6. 【請求項6】 前記キャリアプレートの運動を、キャリ
    アプレートの自転をともなわない円運動とすることを特
    徴とする請求項5に記載のウエーハの両面研磨方法。
  7. 【請求項7】 ウエーハを保持する保持孔が形成された
    複数のキャリアプレートにウエーハを保持し、スラリー
    を供給しながら、研磨布が貼付された上定盤および下定
    盤の間で前記複数のキャリアプレートをサンギヤとイン
    ターナルギヤとで自転および公転させて、前記ウエーハ
    の表裏両面を同時に研磨する両面研磨方法において、前
    記上定盤の荷重支点を円で結んだ時の円の直径である上
    定盤荷重支点のPCDと、前記複数のキャリアプレート
    の中心を円で結んだ時の円の直径であるキャリアプレー
    ト中心のPCDとを一致させて研磨することを特徴とす
    るウエーハの両面研磨方法。
  8. 【請求項8】 前記下定盤の荷重支点を円で結んだ時の
    円の直径である下定盤荷重支点のPCDを、前記上定盤
    荷重支点のPCDに一致させることを特徴とする請求項
    5ないし請求項7のいずれか一項に記載のウエーハの両
    面研磨方法。
  9. 【請求項9】 前記ウエーハを研磨する際に、研磨条件
    を制御しながらウエーハを研磨することを特徴とする請
    求項5ないし請求項8のいずれか一項に記載のウエーハ
    の両面研磨方法。
  10. 【請求項10】 前記研磨条件の制御を、前記上定盤及
    び/または下定盤の温度を制御することにより行うこと
    を特徴とする請求項9に記載のウエーハの両面研磨方
    法。
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KR101408245B1 (ko) 2012-11-20 2014-06-23 남서울대학교 산학협력단 폐오일 여과 시스템 클리닝 방법
CN110202434A (zh) * 2019-05-29 2019-09-06 高邮市特种紧固件厂 一种具有夹持功能的阀门用压环加工装置

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