JP2003285224A - 鉄芯切断方法及び鉄芯切断装置 - Google Patents
鉄芯切断方法及び鉄芯切断装置Info
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Abstract
層鉄芯を効率よく確実に切断することができる鉄芯切断
方法及び鉄芯切断装置を提供する。 【解決手段】 積層鉄芯10が載置されるターンテーブ
ル16と、積層鉄芯10の内側中空部側に配置される中
子34を押さえる下側押さえ部材52及び上側押さえ部
材54と、積層鉄芯10外側から積層鉄芯10を切断す
る切断刃24とをを有する。
Description
れる積層鉄芯を切断する鉄芯切断方法及び鉄芯切断装置
に関する。
フェニル(PCB)が使用されていた時期があり、その
積層鉄芯の積層面にはPCBが塗布されていた。PCB
は、電気絶縁性が良好で、水には不溶であるが有機溶媒
及び油にはよく溶け、耐熱性がよいので、電気機器の変
圧器、コンデンサーの絶縁油、熱媒体等に使用されてき
た。しかし、PCBは、肝臓、消化器、神経系統の障害
を引き起こすとともに、分解されにくく、代謝されずに
脂肪に蓄積されるという性質が明らかにされ、現在は生
産が禁止されている。このため、PCBの使用が認めら
れていた時期に生産され、PCBが使用されている変圧
器を処理する際には、その積層鉄芯の積層面に塗布され
ているPCBを、洗浄等によって完全に除去しなければ
ならない。
等に用いられる積層鉄芯は、鋼板が積層された状態で環
状に巻かれた構造となっている。このような状態のまま
では、積層された鋼板間のPCBを洗浄除去することは
困難である。したがって、かかる積層鉄芯を効率よく確
実に切断し、その鋼板間に付着しているPCB等を除去
することが容易な状態に変形して洗浄その他の処理を進
めうる状態とする必要がある。
体して取り出した積層鉄芯を効率よく確実に切断するこ
とができる鉄芯切断方法及び鉄芯切断装置を提供するこ
とにある。
鉄芯の内側中空部に中子を配置し、前記中子を押さえな
がら、前記積層鉄芯外側から切断刃を押しつけることに
より、前記積層鉄芯を切断することを特徴とする鉄芯切
断方法により達成される。
中子の上側と下側とを押さえながら前記積層鉄芯を切断
するようにしてもよい。
れるテーブルと、前記積層鉄芯の内側中空部側に配置さ
れる中子を押さえる中子押さえ手段と、前記積層鉄芯外
側から切断刃を押しつけることにより、前記積層鉄芯を
切断する切断手段とを有する鉄芯切断装置により達成さ
れる。
テーブルには溝が設けられており、前記中子は、前記積
層鉄芯の内側中空部側の前記溝に、前記積層鉄芯から突
出するように配置され、前記中子押さえ手段は、前記溝
を介して前記中子の下側を押さえ、前記積層鉄芯から突
出した前記中子の上側を押さえるようにしてもよい。
テーブルには凸部が設けられており、前記積層鉄芯は、
前記テーブルとの間に間隙ができるように前記凸部上に
載置され、前記中子は、前記積層鉄芯の内側中空部側の
前記テーブル上に、前記積層鉄芯から突出するように配
置され、前記中子押さえ手段は、前記間隙を介して前記
中子の下側を押さえ、前記積層鉄芯から突出した前記中
子の上側を押さえるようにしてもよい。
理方法について図1乃至図27を用いて説明する。
各工程を示すフローチャートである。図示するように、
本実施形態による鉄芯処理方法は、鉄芯を開環する鉄芯
切断工程S1と、鉄芯湾曲除去工程S2と、鉄芯V字プ
レス工程S3と、洗浄工程S4とからなる。
された環状の積層鉄芯を、2つの開環状鉄芯である半環
状鉄芯に分離切断する工程である。
1により積層鉄芯から得られた半環状鉄芯から湾曲を除
去し、半環状鉄芯を、長さの異なる鋼板が積層してなる
積層鋼板とする工程である。
工程S2により得られた積層鋼板を、その長手方向の中
心軸に沿ってV字型にプレスして、ばらけている積層鋼
板をまとめる工程である。
によりまとめられた積層鋼板を効率的に洗浄する工程で
ある。
述する。
説明する。図2は、各種積層鉄芯を示す概略図、図3
は、鉄芯切断装置の構造を示す上面図、図4は、各種鉄
芯を切断する様子を示す概略図である。
は、一般に、C型鉄芯、ラップ鉄芯、巻鉄芯が知られて
いる。各種積層鉄芯について図2を用いて説明する。図
2(a)は、C型鉄芯の構造を示す概略図、図2(b)
は、ラップ鉄芯の構造を示す概略図、図2(c)は、巻
鉄芯の構造を示す概略図である。
型した後に切断した2つの半環状鉄芯をワニス等で固定
したものである。C型鉄芯は、図2(a)に示すよう
に、所定の対向する位置にワニス固定部1a、1bを有
している。
範囲内であり、同一の位置ではない)になるように鋼板
を一周ずつ巻いて成型したものである。ラップ鉄芯は、
図2(b)に示すように、所定の位置範囲内に継目部2
を有している。
巻いて成型したものであり、図2(c)に示すように、
鋼板の継目3が鉄芯の全周又は、特定の位置範囲内に散
在している。
層鉄芯は、上述のように各種の様式で鋼板が積層された
環状構造となっている。したがって、このままの状態で
は、鋼板間のPCBなどの有害物質を除去することが困
難であり、その後の処理を進めることができない。そこ
で、鋼板が環状に積層された積層鉄芯をまず分離切断す
る必要がある。鉄芯切断工程S1は、上述のような各種
積層鉄芯を2つの半環状鉄芯に分離切断するものであ
る。
装置について図3を用いて説明する。
切断すべき積層鉄芯10が設置されるワーク設置部12
と、積層鉄芯10の切断作業が行われる切断作業部14
とからなる。
けられている。テーブル15上には、水平面内で回転可
能なターンテーブル16が設けられている。ターンテー
ブル16上には、分離切断すべき積層鉄芯10が載置さ
れている。積層鉄芯10が載置されたターンテーブル1
6の両側には、切断作業時における積層鉄芯10の変形
及び位置ずれを防止する鉄芯固定部材18a、18b、
18c、18dが設けられている。
との間にはレール20が設けられており、テーブル15
が、ワーク設置部12から切断作業部14へ移動できる
ようになっている。
らレール20を介して移動したテーブル15上のターン
テーブル16の一端近傍に、積層鉄芯10を切断する切
断装置22が設けられている。切断装置22は、切断刃
24と、切断刃24を駆動してターンテーブル16上の
積層鉄芯10を分離切断する切断刃駆動装置26とを有
している。ターンテーブル16に対して切断装置22の
反対側には、積層鉄芯10を押さえて位置ずれを防止す
る位置ずれ防止装置28が設けられている。位置ずれ防
止装置28は、押さえ部材30と、押さえ部材30を駆
動して積層鉄芯10を押さえる押さえ部材駆動装置32
とを有している。
レール20上を移動することができる。
ることによりその上に載置された積層鉄芯10の位置を
変更する。
8dは、板を油圧シリンダ等により積層鉄芯に押さえつ
けて、ターンテーブル16上に載置された積層鉄芯10
を固定する。
たターンテーブル16上の積層鉄芯10を切断する。切
断刃駆動装置26が、ターンテーブル16上の積層鉄芯
10に対して、油圧シリンダ等により切断刃24を一定
方向に駆動して積層鉄芯10を切断する。
よる積層鉄芯10の切断の際に、切断刃24に対向する
側から積層鉄芯10を押さえる。押さえ部材駆動装置3
2が、油圧シリンダ等により押さえ部材30を積層鉄芯
10へと駆動することにより積層鉄芯10の位置ずれを
防止する。
の切断の手順について図3及び図4を用いて説明する。
した積層鉄芯10を、図3に示すように、ワーク設置部
12においてターンテーブル16上に載置する。そし
て、積層鉄芯10を介して対向する鉄芯固定部材18
a、18b、18c、18dの間隔を調整して積層鉄芯
10が切断時に変形及び位置ずれしないようにする。
ブル15をワーク設置部12から切断作業部14へレー
ル20により移動する。
芯又は巻鉄芯の場合には、積層鉄芯10の内側中空部の
ターンテーブル16上に金属等からなる中子34を載置
する。これにより、切断時の積層鉄芯10の変形を防止
することができる。
10の切断作業を行う。各種積層鉄芯のそれぞれの場合
について、図4を用いて切断位置などを詳述する。図4
(a1)及び図4(a2)は、C型鉄芯の切断の様子を
示す概略図、図4(b1)及び図4(b2)は、ラップ
鉄芯の切断の様子を示す概略図、図4(c1)乃至図4
(c3)は、巻鉄芯の切断の様子を示す概略図である。
すように、まず、ターンテーブル16を回転して、ワニ
ス固定部1aを切断刃24の位置に合わせる。次いで、
押さえ部材30を押さえ部材駆動装置32により駆動し
てC型鉄芯10aをワニス固定部1bの側から押さえ
る。そして、ワニス固定部1a、1bが近づくようにC
型鉄芯10aは変形し、ワニス接着面が割れて、2つに
分割される。こうして、C型鉄芯10aを、図4(a
2)に示すように、2つの半環状鉄芯36に分離する。
示すように、まず、ターンテーブル16を回転して、継
目2に対向する部分を切断刃24の位置に合わせる。次
いで、押さえ部材30を押さえ部材駆動装置32により
駆動してラップ鉄芯10bを継目2の側から押さえる。
そして、切断刃24を駆動して継目2に対向する部分を
切断する。継目2に対向する部分を切断した後、切断刃
24及び押さえ部材30を元の位置に戻す。こうして、
ラップ鉄芯10bを、図4(b2)に示すように、2つ
の半環状鉄芯38に切断する。
ように、まず、ターンテーブル16を回転して、巻鉄芯
10cの所定の部分を切断刃24の位置に合わせる。次
いで、押さえ部材30を押さえ部材駆動装置32により
駆動して巻鉄芯10cを切断刃24の反対側から押さえ
る。そして、切断刃24を駆動して所定の部分を切断す
る。所定の部分を切断した後、切断刃24及び押さえ部
材30を元の位置に戻す。次いで、図4(c2)に示す
ように、ターンテーブル16を180°回転し、はじめ
に切断した部分と対向する部分の位置を切断刃24の位
置に合わせる。対向する部分についても同様にして切断
刃24により切断する。対向する部分を切断した後、切
断刃24及び押さえ部材30を元の位置に戻す。こうし
て、巻鉄芯10cを、図4(c3)に示すように、2つ
の半環状鉄芯40に切断する。
ブル16上に載置された積層鉄芯10の種類に応じて、
上述した各積層鉄芯の切断手順を適用する。
部12に移動して、積層鉄芯10を切断した2つの半環
状鉄芯を取り出す。こうして、鉄芯切断工程S1を終了
する。
ば、積層鉄芯の種類に制約されることなく、積層鉄芯を
容易に半環状鉄芯に切断することができる。
切断する場合のように、積層鉄芯の継目や切断した部分
を押さえ部材30により押さえて対向する部分を切断す
るときに、切断刃24の駆動により積層鉄芯に加わる力
のために継目や切断部分がばらけてしまい、完全に切断
できないことがある。そこで、積層鉄芯を切断する際
に、中子34を直接押さえる構成としてもよい。これに
より、切断される鉄芯部分を中子34を介して確実に押
さえることができるので、ラップ鉄芯10bや巻鉄芯1
0cであっても、確実に切断することが可能となる。
る場合の鉄芯切断装置の構成について、図5を用いて説
明する。図5(a)は中子を直接押さえて積層鉄芯を切
断する場合の鉄芯切断装置の切断作業部におけるターン
テーブル上の積層鉄芯の上面図、図5(b)は図5
(a)のA−A′線断面図、図5(c)は図5(a)の
B−B′線断面図である。なお、図3に示す鉄芯切断装
置と同様の構成部材については同一の符号を付し説明を
省略し或いは簡略にする。
16には、ターンテーブル16中央付近を横切るように
溝50が設けられている。溝50が設けられたターンテ
ーブル16上に、積層鉄芯10が載置されている。積層
鉄芯10の内側中空部の溝50には、金属等からなる中
子34が立てられている。中子34の上端の位置は、図
5(b)及び図5(c)に示すように、積層鉄芯10の
上端の位置よりも高くなっている。
は、積層鉄芯10を押さえる押さえ部材30の代わり
に、図5(b)に示すように、溝50を介して中子34
の下側を押さえる下側押さえ部材52と、積層鉄芯10
をまたいで中子34の上側を押さえる上側押さえ部材5
4とを有する中子押さえ部材56が設けられている。下
側押さえ部52と上側押さえ部54とはほぼ並行に設け
られており、下側押さえ部52は溝50に収まってい
る。
材駆動装置32により中子押さえ部材56を溝50に沿
って駆動する。これにより、中子34の下側を溝50を
介して下側押さえ部材52により押さえ、中子34の上
側を積層鉄芯10をまたいで上側押さえ部材54により
押さえる。
れ下側押さえ部材52及び上側押さえ部材54により押
さえた状態で、対向する方向から積層鉄芯10に対して
切断刃駆動装置26により切断刃24を駆動して積層鉄
芯10を切断する。
え部材54を押さえ部材駆動装置32により、溝52に
沿ってターンテーブル16外に移動する。また、切断刃
24を元の位置に戻す。
部分と対向する部分を切断する場合には、ターンテーブ
ル16を180°回転する。
子押さえ部材56を溝50に沿って駆動する。これによ
り、中子34の下側を溝50を介して下側押さえ部材5
2により押さえ、中子34の上側を積層鉄芯10をまた
いで上側押さえ部材54により押さえる。
れ下側押さえ部材52及び上側押さえ部材54により押
さえた状態で、対向する方向から積層鉄芯10に対して
切断刃駆動装置26により切断刃24を駆動して積層鉄
芯10を切断する。このとき、切断される鉄芯部分を中
子34を介して確実に押さえることができるので、既に
切断された部分が積層鉄芯10にあっても、確実に切断
することが可能となる。
断した後、下側押さえ部材52及び上側押さえ部材54
を押さえ部材駆動装置32により、溝52に沿ってター
ンテーブル16外に移動する。また、切断刃24を元の
位置に戻す。こうして、積層鉄芯10が対向する部分で
切断され、2つの半環状鉄芯とされる。
0を切断するときに、切断刃24に対向して中子34の
下側及び上側を直接押さえることにより、切断刃24の
駆動に対して積層鉄芯10を確実に押さえることができ
る。これにより、積層鉄芯10を確実に切断することが
できる。
に限定されるものではない、例えば、図6(a)に示す
ように、中子34の溝50に入る部分については溝50
の幅に合わせた幅とし、それ以外の部分については、積
層鉄芯10の内側中空部の幅等に応じて幅を広くしたも
のであってもよい。
の下側を押さえる場合について示したが、中子34の下
側を押さえる方法は、溝50を利用するものに限定され
るものではない。例えば、図6(b)に示すように、タ
ーンテーブル16にゲタ58を設け、ゲタ58上に積層
鉄芯10を載置する。これにより、ターンテーブル16
と積層鉄芯10との間に間隙60を設ける。この間隙6
0を介して、積層鉄芯10の内側中空部に載置された中
子34の下側を下側押さえ部52により押さえ、中子3
4の上側を積層鉄芯10をまたいで上側押さえ部54に
より押さえる。これにより、切断刃24の駆動に対して
積層鉄芯10を確実に押さえることができるので、積層
鉄芯10を確実に切断することができる。
いて説明する。図7は、鉄芯湾曲除去装置の構造を示す
上面図、図8は、鉄芯湾曲除去工程における鉄芯の湾曲
を除去する手順を示す概略図である。
鉄芯を分離切断した後の半環状鉄芯は湾曲している。鉄
芯湾曲除去工程S2は、上述の鉄芯切断工程S1により
得られた積層鉄芯の半環状鉄芯の湾曲をならして除去す
るものである。なお、鉄芯湾曲除去工程S2は、鉄芯切
断工程S1により各種積層鉄芯から得られた半環状鉄芯
に対して同様に適用することが可能である。
湾曲除去装置について図7を用いて説明する。
に、水平面内で回転可能なターンテーブル100が設け
られている。ターンテーブル100の回転中心部には、
円形の凸部102が設けられている。ターンテーブル1
00の凸部102近傍には、チャック106が設けられ
ており、凸部102と挟んで半環状鉄芯104の中央部
分を固定する。このとき、U字型の半環状鉄芯104
は、その開環側がターンテーブルの外周を向いている。
鉄芯104の湾曲を除去する加圧装置108が設けられ
ている。
の回転中心に向けて移動し、半環状鉄芯104に対して
湾曲方向とは反対方向に力を加えるロッド110と、ロ
ッド110の移動を制御するロッド駆動装置112とを
有している。ロッド110先端には、水平面内で回転可
能なローラー113が設けられている。
4の中央部分を凸部102とチャック106とにより挟
んで固定する。このとき、U字型の半環状鉄芯104の
開環側がターンテーブル100の外周を向くようにす
る。そして、固定した半環状鉄芯104を水平面内で回
転する。
により回転している半環状鉄芯104に対し、湾曲方向
とは反対方向に力を加えることにより、半環状鉄芯の湾
曲を除去する。ロッド駆動装置112が、油圧シリンダ
等によりロッド110をターンテーブル100の回転中
心に向けて移動してロッド110先端のローラー113
を半環状鉄芯104に押し当てる。こうして半環状鉄芯
104を凸部102とローラー113とで挟みながらタ
ーンテーブル100を回転することにより、湾曲を延ば
すように湾曲方向とは反対方向に力を加えて湾曲を除去
する。
鉄芯104の湾曲を除去する手順について図8を用いて
説明する。
を凸部102とチャック106とにより挟んでターンテ
ーブル100上に固定する。このとき、U字型の半環状
鉄芯104の開環側がターンテーブル100の外周を向
くようにする。次いで、ターンテーブル100を回転し
て、半環状鉄芯104がロッド110に正対する位置に
移動する(図8(a))。
12によりチャック106の位置まで移動する(図8
(b))。
回転することにより、半環状鉄芯104をロッド110
に対して回転する。このとき、ロッド110を更に半環
状鉄芯104に移動し、ロッド110先端のローラー1
13と半環状鉄芯104に押し当てる。このように、タ
ーンテーブル100を回転しながら、ロッド110によ
り半環状鉄芯104の湾曲部分に力を加え、湾曲部分を
湾曲方向とは反対方向に曲げていく。湾曲方向とは反対
に曲げられた半環状鉄芯104の鋼板は、ターンテーブ
ル100の回転とともに凸部102の外周に巻きつけら
れる(図8(c))。
02の外周に巻いた後、ターンテーブル100を元の位
置まで反対方向に回転する。すると、凸部102に巻か
れていた鋼板が復元して半環状鉄芯104の一方の湾曲
が除去されL字型となったL字型積層鋼板114を得る
(図8(d))。
に、上記と反対方向にターンテーブル100を回転する
ことにより湾曲を除去する(図8(e)、図8(f)、
図8(g))。こうして、鉄芯湾曲除去工程S2を終了
する。
を除去することにより、半環状鉄芯104を、図8
(g)に示すように、長さの異なるほぼ直線上の鋼板が
積層してなる積層鋼板116とすることができる。ここ
で、積層鋼板116は、積層方向の上面及び下面付近の
鋼板が長手方向に沿って曲がって各鋼板がばらけた状態
となっている。
れば、積層鉄芯の種類に制約されることなく、積層鉄芯
を切断して得られた半環状鉄芯の湾曲を容易に除去する
ことができる。
を用いて説明する。図9は、鉄芯V字プレス装置の構造
を示す概略図、図10は、鉄芯V字プレス工程における
プレス前後の様子を示す概略図である。
た長さの異なる鋼板が積層してなる積層鋼板116は、
図8(g)に示すように、積層方向の上面及び下面付近
の鋼板が長手方向に沿って曲がって各鋼板がばらけた状
態となっている。したがって、このままの状態では十分
な洗浄を効率よく行うことができない。すなわち、所定
の大きさの洗浄槽にばらけた状態のある程度の枚数の鋼
板を入れるためには、鋼板同士が密着することとなり、
密着した部分の洗浄が十分にできない。逆に、密着しな
い程度の枚数の鋼板を一回で洗浄すると、洗浄の効率が
低下することとなる。鉄芯V字プレス工程S3は、かか
る状態の積層鋼板から曲がりを除去してまとめることに
より、積層鋼板を、十分な洗浄を効率よく行うことがで
きる状態にするものである。
芯V字プレス装置について図9を用いて説明する。図9
(a)は、鉄芯V字プレス装置の構造を示す正面図、図
9(b)は、図9(a)のA−A′線断面図である。
図9(b)に示すように、鉄芯湾曲除去工程により得ら
れたばらけた状態の積層鋼板が載置されるステージ20
0が設けられている。ステージ200上方には、積層鋼
板をその長手方向に沿ってプレスするプレス刃202が
配置されている。プレス刃202は、ステージ200に
対してプレス刃202を油圧シリンダ等により垂直に駆
動するプレス刃駆動装置204に接続されている。
層鋼板のプレスの手順について図10を用いて説明す
る。図10(a)は、鉄芯V字プレス装置のステージ上
に載置されたプレス前の積層鋼板の様子を示す断面図、
図10(b)は、プレス後の積層鋼板の様子を示す断面
図である。なお、図10(a)及び図10(b)の断面
方向は、図9(b)の場合と同じである。
曲除去工程S2により得られた積層鋼板206をステー
ジ200上に載置する。このとき、積層鋼板206の長
手方向の中心線と、プレス刃202の位置を合わせる。
プレス刃202をステージ202方向に駆動して、積層
鋼板206をその長手方向の中心線に沿ってプレス刃2
02により押圧する。こうして、図10(b)に示すよ
うに、積層鋼板206をV字状にプレスする。これによ
り、積層鋼板206のうち曲がっていた鋼板が他の鋼板
と同じようにV字にプレスされるので、曲がっていた鋼
板から曲がりが除去され、ばらけた状態の積層鋼板20
6がまとまる。こうして、鉄芯V字プレス工程S3を終
了する。なお、プレス刃202の方向は、積層鋼板20
6の長手方向から若干、例えば20度程度ずれていても
同様の効果が得られる。
よれば、鉄芯湾曲除去工程S2により得られた積層鋼板
206をV字状にプレスすることにより、長手方向に沿
って曲がってばらけた状態となっていた積層鋼板206
をまとめることができ、十分な洗浄を効率よく行うこと
ができる。
た積層鋼板206のばらけの程度が小さい場合等には、
本鉄芯V字プレス工程S3を適用しなくてもよい。
説明する。
工程S2、鉄芯V字プレス工程S3を経て、積層鉄芯か
ら得られた積層鋼板は、主面に付着した汚れなどにより
密着した状態になっている。積層鋼板の主面の汚れとし
ては、積層前に付着したものや、積層された状態のとき
に主面間に入り込んだもの等がある。したがって、主面
間を十分に洗浄することができなければ、PCB等の有
害物質を除去することができない。
は、以下の板状体洗浄方法及び装置を適用することがで
きる。洗浄工程S4で用いる板状体洗浄方法及び装置の
各具体例についてそれぞれ詳述する。
体洗浄方法及び装置について図11乃至図18を用いて
説明する。図11は、本具体例による板状体洗浄装置の
構造を示す概略図、図12は、変圧器の積層鉄芯を示す
概略図、図13は、板状体ホルダーの構造を示す概略
図、図14は、板状体分離機の原理を示す概略図、図1
5は、洗浄バスケットの構造を示す概略図、図16は、
板状体洗浄装置の板状体を水平に収容した状態の構造を
示す概略図、図17は、板状体洗浄方法の手順を示す断
面図、図18は、段付鉄芯を洗浄するときの板状体ホル
ダーの洗浄バスケットへの収容を示す断面図である。
至図16を用いて説明する。図11(a)は、板状体洗
浄装置の構造を示す上面図、図11(b)は図11
(a)のA−A′線断面図、図11(c)は図11
(a)のB−B′線断面図である。図13(a)は、板
状体ホルダーの構造を示す上面図、図13(b)は図1
3(a)のA−A′線断面図、図13(c)は図13
(a)のB−B′線断面図、図13(d)は板状体ホル
ダーからの板状体の取り外しを示す概略図である。図1
5(a)は、洗浄バスケットの構造を示す上面図、図1
5(b)は図15(a)のA−A′線断面図、図15
(c)は図15(a)のB−B′線断面図である。
全体構成について説明する。本具体例による板状体洗浄
装置には、図11に示すように、洗浄対象物である積層
された板状体314の洗浄が行われる洗浄槽310が設
けられている。洗浄槽310には、洗浄すべき積層され
た板状体314が配置された板状体ホルダー316が、
洗浄バスケット312に収容されて投入されている。洗
浄バスケット312に収容されている板状体ホルダー3
16には、各板状体314間に空隙を生じる板状体分離
機318が板状体314の板幅に合わせて設けられてお
り、これら板状体分離機318の間に端面を挟まれて、
積層された板状体314が配置されている。このような
状態で、洗浄槽310内に満たされた洗浄用流体によ
り、積層された板状体314の洗浄が行われる。なお、
洗浄バスケット312には、洗浄用流体が流通する開口
部(図示せず)が側面、底面に設けられている。
構成部分について以下に詳述する。
が誘起される材料、すなわち磁性体からなるものであ
る。複数枚のこのような板状体314が積層され、隣接
する板状体314の主面は、板状体314の主面に付着
した汚れなどにより密着した状態になっている。板状体
314の主面の汚れとしては、積層前に付着したもの
や、積層された状態のときに主面間に入り込んだもの等
がある。
じ大きさであることが望ましく、少なくとも同じ板幅で
あることが望ましい。
洗浄する場合について図12を用いて説明する。積層鉄
芯315は、図12(a)に示すような積層された鋼板
が環状になっている。
施形態による鉄芯処理方法の鉄芯切断工程S1、鉄芯湾
曲除去工程S2、及び鉄芯V字プレス工程S3を順次適
用する。これにより、図12(b)に示すように、板幅
が同じで長さの異なる板状体が積層されている状態にす
ることができる。こうして、本具体例による板状体洗浄
方法及び装置を適用することができる。
字状にプレスされた状態を省略して板状体を図示するこ
ととする。
ルダー316には、洗浄対象物である積層された板状体
314の板幅に合うように板状体分離機318が設けら
れている。これらの板状体分離機318に端面から挟ま
れるように、積層された板状体314が板状体ホルダー
316に配置される。
鉄芯315の場合には、板幅の揃っている長手方向の端
面が板状体分離機318に挟まれるように、板状体ホル
ダー316に配置される。
ように、積層された板状体314の端面に対向する面
に、磁石319(永久磁石或いは電磁石)が設けられて
いる。このような板状体分離機318によって、積層さ
れた状態の、磁性体からなる各板状体314の主面方向
に沿って、隣接する板状体314の同じ端面位置に同じ
磁極を誘起することができる。
り、積層された各板状体314間には反発力が生じ、こ
れまで密着していた各板状体314間に空隙が生じる。
これによって、積層された各板状体314の主面間に洗
浄液や洗浄蒸気等の洗浄用流体を容易に導入することが
でき、各板状体314の主面を充分に洗浄することが可
能となる。同時に、磁性体からなる板状体314は、そ
の端面が磁力によって板状体分離機318に吸着され
る。
グ導入用開口部320が設けられ、ここから板状体取り
外し用ジグ322を挿入することにより、磁力によって
板状体分離機318に吸着している板状体314を板状
体分離機318から取り外すことが可能になっている。
ケット312は、洗浄すべき積層された板状体314が
配置された板状体ホルダー316が収容されるものであ
る。
3が設けられており、溝313に板状体ホルダー316
の基部の端部を挿入して固定することができる。これに
より、板状体ホルダー316を、図11に示すように板
状体314の積層面が垂直になるように洗浄バスケット
312に収容することができる。なお、洗浄バスケット
312には、複数の板状体ホルダー316を収容するこ
とが可能である。
316は、上述のように洗浄バスケット312に収容さ
れた状態で洗浄槽310へ投入される。
ダー316を収容した洗浄バスケット312が投入され
て洗浄が行われるものであり、洗浄用流体の導入及び排
出が自由にできるようになっている。
された板状体ホルダー316を、板状体314の積層面
が垂直になるように収容した洗浄バスケット312が洗
浄槽310に投入されている状態を示している。このよ
うな状態で、洗浄槽310に満たされた洗浄用流体によ
って板状体314の洗浄が行われる。
っており、洗浄の終了した板状体314を、そのまま洗
浄槽310内で減圧乾燥することが可能である。
浄槽を、本具体例による板状体洗浄装置の洗浄槽として
利用することも可能である。
10内に満たされて板状体314の洗浄に用いられる。
洗浄用流体としては、例えば、パラフィン系溶剤や、ナ
フテン系溶剤といった炭化水素系溶剤等の、通常の金属
の洗浄に用いられる洗浄剤を用いることができる。洗浄
対象物である板状体314の汚れの種類や状態等に応じ
て、洗浄用流体を適宜選択することが望ましい。
を垂直にして洗浄を行うだけでなく、図16のように、
板状体314の積層面を水平にして洗浄することも可能
である。図16は、積層された板状体314が配置され
た板状体ホルダー316を、板状体314の積層面が水
平になるように収容した洗浄バスケット312が洗浄槽
310に投入されている状態を示している。このよう
に、板状体ホルダー316の基部を底にして、板状体3
14の積層面が水平になるように、板状体ホルダー31
6を洗浄バスケット312に収容してもよい。この場
合、複数の板状体ホルダー316を並べて収容するだけ
でなく、積み重ねて収容することが可能である。
び図18を用いて説明する。
れた状態の洗浄すべき板状体314を、端面が板状体分
離機318に挟まれるように板状体ホルダー316に配
置する。
置すると、板状体分離機318によって、板状体314
の主面方向に沿って、隣接する板状体314の端面位置
に同じ磁極が誘起される。誘起された磁極によって、積
層された各板状体314間には反発力が生じ、この結
果、これまで密着していた各板状体314間に空隙が生
じる。また、このとき各板状体314の端面は、磁力に
よって板状体分離機318に吸着される。
れた板状体314を配置した板状体ホルダー316を洗
浄バスケット312内に収容する。板状体314を配置
した板状体ホルダー316を、板状体314の積層面が
垂直になるように洗浄バスケット312に収容する場合
には、洗浄バスケット312側面の溝313に板状体ホ
ルダー316の基部の端部を差し込み、板状体ホルダー
316の転倒を防止する。また、板状体314の積層面
が水平になるように、板状体ホルダー316を洗浄バス
ケット312に収容してもかまわない。この場合は、板
状体ホルダー316を複数積み重ねて洗浄バスケット3
12に収容することができる。
体が積層されているものを洗浄する場合には、図18に
示すように、段付鉄芯323のうち板幅の小さな鉄板が
一方の板状体分離機318に吸着し、離脱することなく
洗浄できる。
体314が配置された板状体ホルダー316を収容した
洗浄バスケット312を洗浄槽310に投入し、洗浄液
を洗浄槽310に導入して板状体314を洗浄する。な
お、洗浄バスケット312を洗浄槽310に投入する前
に予め洗浄槽310に洗浄液を導入しておいてもよい。
洗浄液による洗浄終了後、洗浄液を洗浄槽310から排
出してから洗浄蒸気を洗浄槽310に導入し、洗浄蒸気
によって板状体314を洗浄する。
316に配置された各板状体314間には空隙が生じて
いるため、各板状体314間に容易に洗浄液及び洗浄蒸
気を導入することができ、各板状体314の主面を充分
に洗浄することができる。板状体314の洗浄には、各
種洗浄方法を適用することが可能であり、例えば、加熱
洗浄や超音波洗浄を行ってもよい。
後、洗浄蒸気の洗浄槽310への導入を停止し、洗浄槽
310内を減圧して板状体314を減圧乾燥する。
ト312を洗浄槽310より引き揚げ、洗浄バスケット
312から板状体ホルダー316を取り出す。
バスケット312から取り出した板状体ホルダー316
のジグ導入用開口部320から板状体取り外し用ジグ3
22を挿入し、磁力によって板状体分離機318に吸着
している板状体314を加圧して板状体ホルダー316
から取り外す。こうして、積層された板状体314の洗
浄を終了する。なお、板状体314に磁極を誘起するた
めに、板状体分離機318に電磁石を設けている場合に
は、板状体分離機318の電磁石の励磁を停止すること
によっても板状体314を取り外すことができる。
板状体の主面を、積層された状態のまま効率よく洗浄す
ることができる。
体洗浄方法及び装置について図19乃至図22を用いて
説明する。図19は、本具体例による板状体洗浄装置の
構造を示す概略図、図20は、洗浄バスケットの構造を
示す概略図、図21は、洗浄槽の構造を示す概略図、図
22は、板状体洗浄方法の手順を示す断面図である。な
お、第1の具体例と同一の構成部材については同一の符
号を付与し、説明を省略或いは簡略にする。
至図21を用いて説明する。図19(a)は、本具体例
による板状体洗浄装置の構造を示す上面図、図19
(b)は図19(a)のA−A′線断面図、図19
(c)は図19(a)のB−B′線断面図である。図2
0(a)は、洗浄バスケットの構造を示す上面図、図2
0(b)は図20(a)のA−A′線断面図、図20
(c)は図20(a)のB−B′線断面図である。図2
1(a)は、洗浄槽の構造を示す上面図、図21(b)
は図21(a)のA−A′線断面図、図21(c)は図
19(a)のB−B′線断面図である。
9に示すように、積層された板状体314の洗浄が行わ
れる洗浄槽310が設けられている。洗浄槽310に
は、ガイドバー324に合わせて積層された板状体31
4を積層面を水平にして収容した洗浄バスケット312
が設置されている。ここで、洗浄槽310底面に設けら
れている板状体分離機318が、洗浄バスケット312
底面に設けられている板状体分離機導入用開口部326
を介して、洗浄バスケット312内の積層された板状体
314端面に対向している。このような状態で、洗浄槽
310内に満たされた洗浄用流体により、積層された板
状体314の洗浄が行われる。
おける洗浄バスケット312及び洗浄槽310について
詳述する。
ように、板状体314の端面の位置合わせのためのガイ
ドバー324が設けられ、ガイドバー324に端面を合
わせて板状体314が積層面を水平にして直接収容され
る。また、洗浄バスケット312底面には、洗浄槽31
0に設けられた板状体分離機318と同じ配置で板状体
分離機導入用開口部326が設けられている。図19に
示すように、洗浄バスケット312を洗浄槽310に設
置したときに、板状体分離機導入用開口部326を介し
て、洗浄槽310の板状体分離機318が洗浄バスケッ
ト312底面から板状体314の端面に合わせて突出す
ることができる。
その底面に板状体分離機318が設けられている。板状
体分離機318は、図19に示すように、洗浄バスケッ
ト312が洗浄槽310に設置されたときに、洗浄バス
ケット312の板状体分離機導入用開口部326を介し
て、洗浄槽12内の板状体314の端面に対向し、積層
された各板状体314の主面方向に沿って、隣接する板
状体314の同じ端面位置に同じ磁極を誘起することが
できる。
浄槽に上述の板状体分離機318を設けて、本具体例に
よる板状体洗浄装置の洗浄槽として利用することも可能
である。
置は、積層された板状体314間に空隙をつくる板状体
分離機318を洗浄槽310底面に設けたことに主たる
特徴がある。洗浄槽310に板状体分離機318を設
け、洗浄バスケット312に板状体314を収容するこ
とにより、洗浄終了後に洗浄バスケット312を洗浄槽
310から引き揚げるだけで、板状体314を板状体分
離機318から取り外すことが可能となる。
用いて説明する。
スケット312のガイドバー324に端面を合わせて、
積層された板状体314を積層面を水平にして配置す
る。
バスケット312の板状体分離機導入用開口部326の
位置と、洗浄槽310の板状体分離機318の位置とを
合わせて、洗浄バスケット312を洗浄槽310に設置
する。これにより、洗浄槽310の板状体分離機318
は、洗浄バスケット312内の板状体314の端面に合
わせて配置され、板状体314の主面方向に沿って、隣
接する板状体314の同じ端面位置に同じ磁極を誘起す
る。誘起された磁極によって各板状体314間には反発
力が生じ、この結果、これまで密着していた各板状体3
14間に空隙が生じる。
に導入して洗浄液によって板状体314を洗浄する。な
お、洗浄バスケット312を洗浄槽310に設置する前
に、予め洗浄槽310に洗浄液を導入しておいてもよ
い。洗浄液による洗浄終了後、洗浄液を洗浄槽310か
ら排出してから洗浄蒸気を洗浄槽310に導入し、洗浄
蒸気によって板状体314を洗浄する。第1の具体例と
同様に、板状体314の洗浄には各種洗浄方法を適用す
ることが可能である。
後、洗浄蒸気の洗浄槽310への導入を停止し、洗浄槽
内10を減圧して板状体314を減圧乾燥する。
(c)に示すように、洗浄バスケット312を洗浄槽3
10から引き揚げ、板状体314を洗浄槽310の板状
体分離機318から取り外す。次いで、洗浄バスケット
312から板状体314を取り出す。こうして、板状体
314の洗浄を終了する。
板状体の主面を、積層された状態のまま効率よく洗浄す
ることができる。
体洗浄方法及び装置について図23乃至図26を用いて
説明する。図23は、本具体例による板状体洗浄装置の
構造を示す概略図、図24は、洗浄バスケットの構造を
示す概略図、図25は、洗浄槽の構造を示す概略図、図
26は、板状体洗浄方法の手順を示す概略図である。な
お、第1の具体例及び第2の具体例と同一の構成部材に
ついては同一の符号を付与し、説明を省略或いは簡略に
する。
至図25を用いて説明する。図23(a)は、本具体例
による板状体洗浄装置の構造を示す上面図、図23
(b)は図23(a)のA−A′線断面図、図23
(c)は図23(a)のB−B′線断面図である。図2
4(a)は、洗浄バスケットの構造を示す上面図、図2
4(b)は図24(a)のA−A′線断面図、図24
(c)は図24(a)のB−B′線断面図である。図2
5(a)は、洗浄槽の構造を示す上面図、図25(b)
は図25(a)のA−A′線断面図、図25(c)は図
25(a)のB−B′線断面図である。
3に示すように、積層された板状体314の洗浄が行わ
れる洗浄槽310が設けられている。洗浄槽310に
は、ガイドバー324に合わせて積層された板状体31
4を積層面を垂直にして収容した洗浄バスケット312
が設置されている。ここで、洗浄槽310底面に設けら
れている板状体分離機318が、洗浄バスケット312
底面に設けられている板状体分離機導入用開口部326
を介して、洗浄バスケット312内の積層された板状体
314の下側端面に対向している。また、洗浄槽310
に設けられている可動式板状体分離機328が、洗浄バ
スケット312に収容されている板状体314の上側端
面に対向するように配置されている。このような状態
で、洗浄槽310内に満たされた洗浄用流体によって、
積層された板状体314の洗浄が行われる。
おける洗浄バスケット312及び洗浄槽310について
詳述する。
ようにガイドバー324が設けられ、板状体314が、
ガイドバー324に合わせて積層面を垂直にして直接収
容される。また、洗浄バスケット312底面には、板状
体分離機導入用開口部326が洗浄槽310底面の板状
体分離機318と同じ配置で設けられている。洗浄バス
ケット312を洗浄槽310に設置したときに、図23
に示すように、この板状体分離機導入用開口部326を
介して、洗浄バスケット312に配置された板状体31
4の下側端面に板状体分離機318が対向することがで
きる。
面に板状体分離機318が設けられている。板状体分離
機318は、図23に示すように、洗浄バスケット31
2が洗浄槽310に設置されたときに、洗浄バスケット
312の板状体分離機導入用開口部326を介して、洗
浄バスケット312内に積層面を垂直にして収容された
板状体314の下側端面に対向し、積層された各板状体
314の主面方向に沿って、隣接する板状体314の同
じ端面位置に同じ磁極を誘起することができる。
収容した洗浄バスケット312が設置されたときに、洗
浄槽310の側壁の位置から板状体314の上側端面に
回転して移動し、板状体314の上側端面から電磁石に
よって磁界を誘起することができる可動式板状体分離機
328が設けられている。洗浄バスケット312の洗浄
槽310への設置及び洗浄槽310からの引き揚げは、
可動式板状体分離機328を洗浄槽310の側壁の位置
にして行うことができる。
置等の各種洗浄装置の洗浄槽に上述の板状体分離機31
8と可動式板状体分離機328とを設けて、本具体例に
よる板状体洗浄装置の洗浄槽として利用することも可能
である。
分離機318を洗浄槽310底面に設け、更に、可動式
板状体分離機328を設けたことに主たる特徴がある。
これらにより、洗浄バスケット312に積層面を垂直に
して収容された板状体314に対して、上側及び下側端
面から主面方向に向かって同じ端面位置に同じ磁極を誘
起することが可能となる。
用いて説明する。
れた板状体314を、洗浄バスケット312のガイドバ
ー324に合わせて積層面を垂直にして収容する。
バスケット312の板状体分離機導入用開口部326の
位置と、洗浄槽310の板状体分離機318の位置とを
合わせて、洗浄バスケット312を洗浄槽310に設置
する。これにより、洗浄槽310底面の板状体分離機3
18は、洗浄バスケット312内の板状体314の下側
の端面に合わせて配置される。続いて、可動式板状体分
離機328を洗浄槽310の側壁の位置から回転して移
動し、板状体314の上側の端面に配置する。
18と、板状体314の上側の端面に配置された可動式
板状体分離機328とによって、板状体314の主面方
向に沿って隣接する板状体314の同じ端面位置に同じ
磁極を誘起する。誘起された磁極による反発力のため
に、これまで密着していた各板状体314間に空隙が生
じる。
に導入し、板状体314を洗浄する。なお、予め洗浄液
を導入しておいた洗浄槽310に洗浄バスケット312
を設置してもよい。洗浄液による洗浄終了後、洗浄液を
排出してから洗浄蒸気を導入し、洗浄蒸気によって板状
体314を洗浄する。第1の具体例と同様に、板状体3
14の洗浄には各種洗浄方法を適用することが可能であ
る。
浄槽310への導入を停止し、洗浄槽内を減圧して板状
体314を減圧乾燥する。
(c)に示すように、可動式板状体分離機328の電磁
石の励磁を停止してから、可動式板状体分離機328を
回転して板状体314の上側端面から洗浄槽310の側
壁位置に移動し、洗浄バスケット312を洗浄槽310
から引き揚げる。次いで、洗浄バスケット312から板
状体314を取り出す。こうして、板状体314の洗浄
を終了する。
板状体の主面を、積層された状態のまま効率よく洗浄す
ることができる。
体洗浄方法及び装置について図27を用いて説明する。
図27は、本具体例による洗浄バスケットの構造を示す
概略図である。なお、第1乃至第3の具体例と同一の構
成部材については同一の符号を付与し、説明を省略或い
は簡略にする。
を収容する洗浄バスケットのみに板状体分離機を設けて
いる点に主たる特徴がある。本具体例による洗浄バスケ
ットについて図27を用いて説明する。図27(a)
は、本具体例による洗浄バスケットの構造を示す上面
図、図27(b)は図27(a)のA−A′線断面図、
図27(c)は図27(a)のB−B′線断面図であ
る。
ように、板状体314が積層面を垂直にして直接収容さ
れる。洗浄バスケット312底面及び上面には、板状体
314の積層方向に垂直に板状体分離機318が設けら
れている。板状体分離機318は、洗浄バスケット31
2内に積層面を垂直にして収容された板状体314の上
側及び下側端面に対向し、積層された各板状体314の
主面方向に沿って、隣接する板状体314の同じ端面位
置に同じ磁極を誘起することができる。
取り出し時には、図27(c)に示すように、板状体分
離機318は、バスケット312内部方向を向かないよ
うに開くことができる。これにより、バスケット内への
板状体314の収容及び取り出しを自由に行うことがで
きる。
体314については、第1の具体例の場合と同様に、バ
スケット312を洗浄槽310に収容して洗浄すること
ができる。
(b)に示すように、板幅の狭い板状体330をバスケ
ット312の上面に設けられた板状体分離機318の磁
力により垂直にぶら下げることができる。これにより、
板幅が異なる板状体314、330が積層された状態で
あっても、バスケット312内で板幅の狭い板状体33
0が倒れることがない。したがって、各板状体314、
330の主面を十分に洗浄することができる。
体洗浄方法及び装置については、上記具体例に限らず種
々の変形が可能である。
体314の両側の端面に板状体分離機318或いは可動
式板状体分離機328を配置し、板状体314に磁極を
誘起しているが、板状体314の片側の端面のみに板状
体分離機318或いは可動式板状体分離機328が配置
されるような構成であっても、積層された板状体314
に磁極を誘起して各板状体314間に空隙を生じ、各板
状体314間に洗浄用流体を導入することができればよ
い。
314の洗浄後、洗浄蒸気での洗浄を行っているが、板
状体314の洗浄はこれに限定されるものではない。例
えば、板状体314を洗浄液で洗浄した後、再度同一或
いは別種の洗浄液で洗浄し、続いて洗浄蒸気で洗浄して
もよい。
浄終了後、洗浄槽310内で減圧乾燥を行っているが、
板状体314の乾燥は、これに限定されるものではな
い。例えば、別途乾燥室を設け、そこに洗浄した板状体
314を移動して乾燥を行ってもよい。この場合、洗浄
槽310は、減圧可能な構造である必要はない。なお、
板状体314の乾燥の際にも、板状体分離機318によ
って、各板状体314間に空隙が生じていることが望ま
しい。
一連の工程は、制御装置等を組み込み、自動化して行っ
てもよい。
は、鋼板や、薄板プレス部品等の積層されている状態の
磁性体からなる板状体の主面の洗浄にも適用することが
可能である。これらような積層された板状体の主面は互
いに接触し、主面に付着した絶縁油やプレス油等の表面
張力によりに密着している。このような状態のまま洗浄
液に浸漬して洗浄しようとしても、密着している主面間
に洗浄液が入り込むことは困難であり、積層された板状
体の主面を洗浄することは困難である。また、積層され
た状態で洗浄液に浸漬された板状体に対して、超音波や
揺動等の物理力を加えても、密着している板状体の主面
を洗浄することは困難である。
てから、それらの主面を洗浄することは可能であるが、
積層された板状体は剥離することが容易でないことも多
い。従って、積層された板状体を剥離して洗浄すること
は、手間がかかり非効率的である。
ば、積層された板状体の主面についても、積層された状
態のまま効率よく十分に洗浄することができる。
限らず種々の変形が可能である。
の前段として、鉄芯切断工程S1、鉄芯湾曲除去工程S
2、鉄芯V字プレス工程S3を順次適用していたが、積
層鉄芯の種類や湾曲、ばらけの状態に応じて、これら全
ての工程を適用しなくてもよい。すなわち、洗浄工程S
4で用いる板状体洗浄方法及び装置を適用することが可
能な積層された板状体の状態に各種積層鉄芯を変形する
ことができればよい。
れた積層鋼板のばらけの程度が小さい場合等には、鉄芯
V字プレス工程S3を適用しなくてもよい。
切断工程S1を適用せずにその継目部を開いて開環状鉄
芯とし、鉄芯湾曲除去工程S2又は鉄芯V字プレス工程
S3のいずれかを適用するようにしてもよい。鉄芯V字
プレス工程S3のみを適用する場合でも、継目部を開い
たラップ鉄芯を、その長手方向に沿ってV字状にプレス
することにより湾曲を除去することができる。このよう
に、積層鉄芯の1箇所を分離、分割することにより得ら
れた開環状鉄芯に対して、鉄芯湾曲除去工程S2又は鉄
芯V字プレス工程S3を適用することもできる。
対しては、鉄芯切断工程S1により半環状鉄芯に切断し
た後、鉄芯湾曲除去工程S2又は鉄芯V字プレス工程S
3のいずれかを適用するようにしてもよい。鉄芯V字プ
レス工程S3のみを適用する場合でも、半環状鉄芯を、
その長手方向に沿ってV字状にプレスすることにより湾
曲を除去することができる。
層鉄芯の内側中空部に中子を配置し、中子を押さえなが
ら、積層鉄芯外側から切断刃を押しつけることにより、
積層鉄芯を切断するので、使用済みの変圧器等を解体し
て取り出した積層鉄芯を効率よく確実に切断することが
できる。
程を示すフローチャートである。
切断工程で用いる鉄芯切断装置の構造を示す上面図であ
る。
切断工程により各種鉄芯を切断する様子を示す概略図で
ある。
る鉄芯切断工程で用いる鉄芯切断装置の他の構成(その
1)を示す概略図である。
る鉄芯切断工程で用いる鉄芯切断装置の他の構成(その
2)を示す概略図である。
湾曲除去工程で用いる鉄芯湾曲除去装置の構造を示す上
面図である。
湾曲除去工程により分離切断した鉄芯の湾曲を除去する
手順を示す概略図である。
V字プレス工程で用いる鉄芯V字プレス装置の構造を示
す概略図である。
芯V字プレス工程におけるプレス前後の様子を示す概略
図である。
工程で用いる第1の具体例による板状体洗浄装置の構造
を示す概略図である。
浄工程で用いる第1の具体例による板状体洗浄装置にお
ける板状体ホルダーの構造を示す概略図である。
浄工程で用いる第1の具体例による板状体洗浄装置にお
ける板状体分離機の原理を示す概略図である。
浄工程で用いる第1の具体例による板状体洗浄装置にお
ける洗浄バスケットの構造を示す概略図である。
浄工程で用いる第1の具体例による板状体洗浄装置の板
状体を水平に収容した状態の構造を示す概略図である。
浄工程で用いる第1の具体例による板状体洗浄方法の手
順を示す断面図である。
洗浄バスケットへの収容を示す断面図である。
浄工程で用いる第2の具体例による板状体洗浄装置の構
造を示す概略図である。
浄工程で用いる第2の具体例による板状体洗浄装置にお
ける洗浄バスケットの構造を示す概略図である。
浄工程で用いる第2の具体例による板状体洗浄装置にお
ける洗浄槽の構造を示す概略図である。
浄工程で用いる第2の具体例による板状体洗浄方法の手
順を示す断面図である。
浄工程で用いる第3の具体例による板状体洗浄装置の構
造を示す概略図である。
浄工程で用いる第3の具体例による板状体洗浄装置にお
ける洗浄バスケットの構造を示す概略図である。
浄工程で用いる第3の具体例による板状体洗浄装置にお
ける洗浄槽の構造を示す概略図である。
浄工程で用いる第3の具体例による板状体洗浄方法の手
順を示す断面図である。
浄工程で用いる第4の具体例による板状体洗浄装置にお
ける洗浄バスケットの構造を示す概略図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 環状の積層鉄芯の内側中空部に中子を配
置し、 前記中子を押さえながら、前記積層鉄芯外側から切断刃
を押しつけることにより、前記積層鉄芯を切断すること
を特徴とする鉄芯切断方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の鉄芯切断方法において、 前記中子の上側と下側とを押さえながら前記積層鉄芯を
切断することを特徴とする鉄芯切断方法。 - 【請求項3】 前記積層鉄芯が載置されるテーブルと、 前記積層鉄芯の内側中空部側に配置される中子を押さえ
る中子押さえ手段と、 前記積層鉄芯外側から切断刃を押しつけることにより、
前記積層鉄芯を切断する切断手段とを有する鉄芯切断装
置。 - 【請求項4】 請求項3記載の鉄芯切断装置において、 前記テーブルには溝が設けられており、 前記中子は、前記積層鉄芯の内側中空部側の前記溝に、
前記積層鉄芯から突出するように配置され、 前記中子押さえ手段は、前記溝を介して前記中子の下側
を押さえ、前記積層鉄芯から突出した前記中子の上側を
押さえることを特徴とする鉄芯切断装置。 - 【請求項5】 請求項3記載の鉄芯切断装置において、 前記テーブルには凸部が設けられており、 前記積層鉄芯は、前記テーブルとの間に間隙ができるよ
うに前記凸部上に載置され、 前記中子は、前記積層鉄芯の内側中空部側の前記テーブ
ル上に、前記積層鉄芯から突出するように配置され、 前記中子押さえ手段は、前記間隙を介して前記中子の下
側を押さえ、前記積層鉄芯から突出した前記中子の上側
を押さえることを特徴とする鉄芯切断装置。
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---|---|---|---|
JP2002089540A JP3926656B2 (ja) | 2002-03-27 | 2002-03-27 | 鉄芯切断方法及び鉄芯切断装置 |
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CN102039534A (zh) * | 2009-10-14 | 2011-05-04 | 无锡希恩电气有限公司 | 一种锯带切割机用的铁芯定位装置 |
CN114571256A (zh) * | 2022-01-19 | 2022-06-03 | 中船澄西船舶修造有限公司 | 一种球扁钢高效修割装置 |
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2002
- 2002-03-27 JP JP2002089540A patent/JP3926656B2/ja not_active Expired - Fee Related
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