JP2003283313A - 位相比較器および位相同期ループ回路 - Google Patents

位相比較器および位相同期ループ回路

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JP2003283313A
JP2003283313A JP2002086654A JP2002086654A JP2003283313A JP 2003283313 A JP2003283313 A JP 2003283313A JP 2002086654 A JP2002086654 A JP 2002086654A JP 2002086654 A JP2002086654 A JP 2002086654A JP 2003283313 A JP2003283313 A JP 2003283313A
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flip
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JP2002086654A
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Akira Ikeuchi
公 池内
Hiroyuki Mutsukawa
裕幸 六川
Daisuke Yamazaki
大輔 山崎
Masaaki Kawai
正昭 河合
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速な基準信号に対する比較信号との位相比
較を動作速度が低速な回路を用いて確実に行うことので
きる位相比較器およびPLL回路を提供する。 【解決手段】 本発明の位相比較器は、2つのエッジト
リガ型RSフリップフロップ11,12および論理演算
回路13を備えて構成され、エッジトリガ型RSフリッ
プフロップ11には、データ信号が基準信号として入力
されると共に、そのデータ信号の1/n倍の周波数を有
するクロック信号が比較信号として入力され、エッジト
リガ型RSフリップフロップ12には、データ信号が基
準信号として入力されると共に、クロック信号を反転し
た信号が比較信号として入力され、各エッジトリガ型R
Sフリップフロップ11,12の出力信号の論理積また
は論理和が論理演算回路13で演算されることで、デー
タ信号の立ち上がりエッジごとに位相差に応じた一意の
パルス幅を有する誤差信号が生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基準信号と比較信
号を受けて各信号の位相差に応じた誤差信号を出力する
位相比較器に関し、特に、主に光通信などの高速通信に
用いられるデータ信号からクロック信号を再生する位相
同期ループ(PLL)回路に好適な位相比較器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】PLL回路などに用いられる従来の位相
比較器としては、例えば、特開平7−58612号公報
や特開平9−162727号公報、特開2001−53
601号公報等に記載された様々な構成ものが知られて
いる。図23は、従来の位相比較器の一例を示す回路図
である。また、図24は、図23の位相比較器の各部に
おける信号波形を示す図である。
【0003】図23の一例に示すような従来の位相比較
器は、例えば、ベースバンド通信用のデータ信号からク
ロック信号を再生するPLL回路等に用いられる。具体
的には、位相比較器の一方の入力端子DATAに基準信
号として与えられるデータ信号と、他方の入力端子CL
Kに比較信号として与えられるクロック信号とがDフリ
ップフロップ(D−F/F)に入力され、そのDフリッ
プフロップの出力信号A50とデータ信号との排他的論
理和(EX−OR)が演算され、その結果が出力端子O
UTから出力される。なお、上記のDフリップフロップ
に入力されるクロック信号は、図示しない電圧制御発振
器(以下、VCOとする)で生成され、データ信号の伝
送速度と同じ周波数(ここではf0Hzとする)を持つ
ものである。このような回路構成の位相比較器により、
図24の下段に示すように、データ信号とクロック信号
の間の位相差φに対応したパルス波形を持つ誤差信号A
51が得られるようになる。
【0004】ところで、クロック信号再生用のPLL回
路などでは、内部の回路速度を下げるために、周波数を
低くしたクロック信号、具体的には、例えば周波数f0
/2のクロック信号を比較信号として位相比較器に与え
る場合がある。この場合、上記の図23に示したような
回路構成の従来の位相比較器では、例えば図25に示す
ように、位相比較結果を示す誤差信号について、位相差
φに対応した情報を持つパルスaの他に、データ信号の
1ビットの時間幅を持つパルスbが不要な情報として混
在するようになるため、データ信号のパターンが完全な
ランダムパターンで無い限り、所望の位相比較特性が得
られなかった。
【0005】このため、従来の技術では、データ信号の
伝送速度の上昇に対して、例えば、各回路要素に用いら
れるトランジスタ等の動作速度を向上させることによっ
て、位相比較器の高速動作を実現してきた。また、例え
ば上記の特開平7−58612号公報に記載された位相
比較器においては、パルス分配器を用いて位相比較すべ
き信号を分配して2組の位相比較器のそれぞれに入力す
ることにより、低速の回路を用いて位相比較を行ってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように回路の高速化によってデータ信号の伝送速度上昇
に対応した場合、光通信等における超高速のクロック信
号を再生するPLL回路などを構成しようとすると、超
高速のトランジスタ等を使った超高速動作が可能なDフ
リップフロップやVCOなどが必要となるため、その実
現が困難である。また、位相比較器としてパルス分配器
を用いた構成を適用したとしても、対応可能な伝送速度
の上昇にも限界があると共に、超高速PLL回路を構成
するには上記の場合と同様にして超高速動作が可能なV
COが必要となるため、その実現の妨げになるという問
題がある。
【0007】本発明は上記の点に着目してなされたもの
で、高速な基準信号に対する比較信号との位相比較を動
作速度が低速な回路を用いて確実に行うことのできる位
相比較器およびそれを用いたPLL回路を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の位相比較器は、基準信号とその基準信号の
周波数の1/n倍の周波数を有する比較信号とを受け
て、基準信号および比較信号間の位相差に応じた誤差信
号を出力する位相比較器であって、基準信号および比較
信号が入力され、基準信号の立ち上がりエッジから比較
信号の立ち上がりエッジまでの時間にハイレベルとなる
出力信号を発生する第1のエッジトリガ型フリップフロ
ップと、基準信号および比較信号を反転した反転比較信
号が入力され、基準信号の立ち上がりエッジから反転比
較信号の立ち上がりエッジまでの時間にハイレベルとな
る出力信号を発生する第2のエッジトリガ型フリップフ
ロップと、第1および第2のエッジトリガ型フリップフ
ロップの各出力信号の論理積または論理和を演算し、そ
の演算結果を前記誤差信号として出力する論理演算回路
と、を備えて構成される。
【0009】かかる構成では、基準信号に対して周波数
が1/n倍(nは2以上の整数とする)の比較信号を第
1および第2のエッジトリガ型フリップフロップに与え
て基準信号との比較を行い、各々のフリップフロップの
各出力信号の論理積または論理和を演算することによ
り、基準信号の立ち上がりエッジごとに、基準信号と比
較信号の間の位相差に応じた一意のパルス幅を有する誤
差信号が生成されるようになる。これにより、高速な基
準信号に対して動作速度が低速な回路を用いても比較信
号との位相比較を確実に行うことが可能になる。
【0010】また、上記の位相比較器については、基準
信号を反転した反転基準信号および比較信号が入力さ
れ、反転基準信号の立ち上がりエッジから比較信号の立
ち上がりエッジまでの時間にハイレベルとなる出力信号
を発生する第3のエッジトリガ型フリップフロップと、
基準信号を反転した反転基準信号および比較信号を反転
した反転比較信号が入力され、反転基準信号の立ち上が
りエッジから反転比較信号の立ち上がりエッジまでの時
間にハイレベルとなる出力信号を発生する第4のエッジ
トリガ型フリップフロップと、を備え、上記論理演算回
路が、第1および第2のエッジトリガ型フリップフロッ
プの各出力信号の論理積と、第3および第4のエッジト
リガ型フリップフロップの各出力信号の論理積とについ
ての論理和を演算し、その演算結果を前記誤差信号とし
て出力するようにしてもよい。
【0011】かかる構成では、基準信号の立ち上がりお
よび立ち下がりの各々のエッジごとに、基準信号と比較
信号の間の位相差に応じた一意のパルス幅を有する誤差
信号が生成されるようになる。これにより、より高い精
度の位相比較を行うことができると共に、基準信号のパ
ルス幅が100%から外れているようなときでも、比較
信号との位相比較を確実に行うことが可能になる。
【0012】さらに、上記の位相比較器については、基
準信号を分周する分周回路を備え、その分周回路で分周
された基準信号が第1および第2のエッジトリガ型フリ
ップフロップに入力されるようにしてもよい。加えて、
分周回路で分周された基準信号を反転した信号が第3お
よび第4のエッジトリガ型フリップフロップに入力され
るようにしてもよい。
【0013】かかる構成によれば、分周された基準信号
と1/n倍の周波数の比較信号との位相比較が行われる
ようになるため、より低速の回路を用いて位相比較器を
構成することが可能になる。また、前述した位相比較器
については、基準信号を分周する第1分周回路と、基準
信号を反転した信号を分周する第2分周回路とを備え、
第1分周回路で分周された基準信号が第1および第2の
エッジトリガ型フリップフロップに入力され、第2分周
回路で分周された基準信号が第3および第4のエッジト
リガ型フリップフロップに入力されるようにしてもよ
い。
【0014】かかる構成によれば、分周された基準信号
の立ち上がりおよび立ち下がりの各々のエッジごとに、
基準信号と比較信号の間の位相差に応じた一意のパルス
幅を有する誤差信号が生成されるようになる。これによ
り、より低速の回路を用いて精度のさらに高い位相比較
を行うことが可能になる。上述したような位相比較器
は、各種の用途に用いられるPLL回路等の位相比較器
として使用することが可能であり、特に、ベースバンド
通信用のデータ信号を基準信号とし、そのデータ信号か
らクロック信号を再生するためのPLL回路に好適であ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に
よる位相比較器の構成を示す回路図である。また、図2
は、図1の位相比較器の各部における信号波形を示す図
である。図1において、本位相比較器1は、例えば、2
つのエッジトリガ型RSフリップフロップ(R/S−F
/F)11,12と、論理演算回路13とを備えて構成
される。
【0016】各エッジトリガ型RSフリップフロップ1
1,12は、セット入力端子S、リセット入力端子Rお
よび出力端子Qをそれぞれ有し、各々のセット入力端子
Sには、位相比較器1の一方の入力端子DATAに基準
信号として与えられるデータ信号が入力される。また、
エッジトリガ型RSフリップフロップ11のリセット入
力端子Rには、位相比較器1の他方の入力端子CLKに
比較信号として与えられるクロック信号が入力され、エ
ッジトリガ型RSフリップフロップ12のリセット入力
端子Rには、上記クロック信号の反転信号が入力され
る。さらに、各エッジトリガ型RSフリップフロップ1
1,12の出力端子Qは、論理演算回路13の2つの入
力端子にそれぞれ接続されている。各エッジトリガ型R
Sフリップフロップ11,12の具体的な回路構成につ
いては後述する。
【0017】論理演算回路13は、各エッジトリガ型R
Sフリップフロップ11,12から出力される信号A
1,A2の論理積または論理和を演算することで、デー
タ信号とクロック信号の間の位相差φに対応したパルス
波形を持つ誤差信号A3を発生して出力端子OUTから
外部に出力する。入力端子CLKに与えられるクロック
信号は、入力端子DATAに与えられるデータ信号の伝
送速度の1/n倍(n=2,3,4,…)の周波数を有
する信号であって、例えば、位相比較器1の外部に設け
られるVCO等によって生成される。ここでは、図2の
上段に示すように、データ信号の1ビットの時間幅を1
/f0(s)で表すことにすると、クロック信号の周波
数はf0/n(Hz)となる。なお、図2では、n=2
とした周波数f0/2(Hz)のクロック信号が一例と
して示してある。
【0018】図3は、前述した各エッジトリガ型RSフ
リップフロップ11,12の具体的な構成の一例を示す
回路図である。図3の構成例では、エッジトリガ型RS
フリップフロップが、2つのリセット機能付きDフリッ
プフロップ(D−F/F)21,22およびAND回路
23で構成される。各Dフリップフロップ21,22
は、データ入力端子D、クロック入力端子C、リセット
入力端子Resetおよび出力端子Qを有する。Dフリ
ップフロップ21は、連続して「1」を示す信号がデー
タ入力端子Dに入力され、エッジトリガ型RSフリップ
フロップにおけるセット入力端子Sに与えられるデータ
信号がクロック入力端子Cに入力される。また、Dフリ
ップフロップ22は、連続して「1」を示す信号がデー
タ入力端子Dに入力され、エッジトリガ型RSフリップ
フロップにおけるリセット入力端子Rに与えられるクロ
ック信号がクロック入力端子Cに入力される。各Dフリ
ップフロップ21,22の出力端子Qから出力される信
号は、AND回路23の2つの入力端子にそれぞれ入力
されると共に、Dフリップフロップ21の出力信号につ
いては、エッジトリガ型RSフリップフロップにおける
出力端子Qを介して出力される。AND回路23は、各
Dフリップフロップ21,22からの出力信号の論理積
を演算し、その結果を示す信号を各Dフリップフロップ
21,22のリセット入力端子Resetにそれぞれ与
える。
【0019】図4は、図3で用いられる各リセット機能
付きDフリップフロップ21,22の具体的な構成の一
例を示す回路図である。図4の構成例では、Dフリップ
フロップが、4つのNOR回路24〜27の組み合わせ
により構成される。NOR回路24は、Dフリップフロ
ップにおけるクロック入力端子Cに入力される信号(D
フリップフロップ21の場合にはデータ信号、Dフリッ
プフロップ22の場合にはクロック信号)が一方の入力
端子に与えられ、NOR回路25から出力される信号が
他方の入力端子に与えられる。NOR回路25は、NO
R回路24から出力される信号が一方の入力端子に与え
られ、NOR回路26から出力される信号が他方の入力
端子に与えられる。NOR回路26は、NOR回路24
から出力される信号が一方の入力端子に与えられ、NO
R回路27から出力される信号が他方の入力端子に与え
られる。NOR回路27は、NOR回路26から出力さ
れる信号が一方の入力端子に与えられ、Dフリップフロ
ップにおけるリセット入力端子Resetに入力される
信号(AND回路23の出力信号)が他方の入力端子に
与えられる。そして、NOR回路25から出力される信
号がDフリップフロップの出力信号として取り出され
る。
【0020】図3および図4に例示したような具体的な
回路構成により実現される各エッジトリガ型RSフリッ
プフロップ11,12は、それぞれ、セット入力端子S
に入力される信号の立ち上がりからリセット入力端子R
に入力される信号の立ち上がりまでの間ハイレベルとな
る信号を出力端子Qから出力する。上記のような構成の
位相比較器1では、各エッジトリガ型RSフリップフロ
ップ11,12から出力される信号A1,A2のパルス
幅が、図2に示すように、クロック信号の立ち上がりエ
ッジでデータ信号が「1」か「0」かに応じて、データ
信号とクロック信号の間の位相差φに対応した狭いパル
ス幅になる場合と、その位相差φに対応した幅にデータ
信号の1ビットの幅を加えた広いパルス幅になる場合と
に分かれるようになる。、各エッジトリガ型RSフリッ
プフロップ11,12には、互いに反転したクロック信
号が入力されるため、各々の出力信号A1,A2につい
て論理演算回路13で論理積または論理和を演算するこ
とにより、図2の下段に示すように、データ信号の立ち
上がりエッジごとに、位相差φに応じた一意のパルス幅
を有する誤差信号A3が生成されることになる。なお、
図2に示した出力信号は、論理演算回路13で論理積を
演算したときのパルス波形に該当する。
【0021】位相比較器1の出力端子OUTから出力さ
れる上記のようなパルス波形の誤差信号A3は、例えば
図5(A)に示すようにフィルタ2を通過させてその交
流成分などを除去して直流電圧を取り出すことにより、
図5(B)に示すような位相差φに応じて平均レベルの
変化する特性が得られるようになる。このような誤差信
号A3の変化特性は、PLL回路などに用いられる従来
の位相比較器で得られる特性と同様となる。
【0022】従って、例えばベースバンド通信用のデー
タ信号からクロック信号を再生するPLL回路について
本実施形態の位相比較器1を適用すれば、基準信号とな
るデータ信号の伝送速度が高速化されたとしても、それ
に対して1/n倍の周波数に対応した低速の回路構成に
より、データ信号に同期したクロック信号を再生するこ
とが可能になる。
【0023】図6は、本位相比較器1を適用したPLL
回路の構成例を示す図である。この構成例では、位相比
較器1から出力される誤差信号が、抵抗R1,R2およ
びキャパシタC1を組み合わせてローパスフィルタを形
成したループフィルタ2により直流電圧に変換されてV
CO3の制御端子に与えられ、VCO3で発生する周波
数f0/nのクロック信号が位相比較器1における比較
信号としてフィードバックされることにより、データ信
号からクロック信号が再生される。このとき、位相比較
器1に用いられるエッジトリガ型RSフリップフロップ
11,12やVCO3などに用いられる回路素子は、そ
の動作速度が周波数f0/nに対応した低速ものとする
ことができる。これにより、例えば光通信などの超高速
のデータ通信に対応したクロック再生用のPLL回路
を、超高速動作が可能なVCO等を使用することなく実
現することが可能になる。
【0024】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。図7は、第2実施形態による位相比較器の構成を
示す回路図である。また、図8は、図7の位相比較器の
各部における信号波形を示す図である。図7において、
本位相比較器1Aは、前述の図1に示した第1実施形態
の位相比較器1について、データ信号の立ち下がりエッ
ジにおいても位相差φが検出可能になるようにして位相
比較の精度向上を図ったものである。具体的には、デー
タ信号の立ち上がりエッジで位相差φを検出するための
構成としてエッジトリガ型RSフリップフロップ11
a,12aおよびAND回路14aが設けられ、また、
データ信号の立ち下がりエッジで位相差φを検出するた
めの構成としてエッジトリガ型RSフリップフロップ1
1b,12bおよびAND回路14bが設けられ、さら
に、各AND回路14a,14bから出力される信号の
論理和を演算して誤差信号を生成するOR回路15が設
けられる。
【0025】データ信号の立ち上がり側に対応した構成
は、論理演算回路13としてAND回路14aを用いた
部分が第1実施形態の場合と異なるだけで、他の部分の
構成は第1実施形態の場合と同様である。データ信号の
立ち上がり側に対応したエッジトリガ型RSフリップフ
ロップ11bは、位相比較器1Aの一方の入力端子DA
TAに入力されるデータ信号を反転させた信号がセット
入力端子Sに与えられ、位相比較器1Aの他方の入力端
子CLKに入力されるクロック信号がリセット入力端子
Rに与えられる。エッジトリガ型RSフリップフロップ
12bは、入力端子DATAに入力されるデータ信号を
反転させた信号がセット入力端子Sに与えられ、入力端
子CLKに入力されるクロック信号を反転させた信号が
リセット入力端子Rに与えられる。AND回路14b
は、各エッジトリガ型RSフリップフロップ11b,1
2bの出力端子Qから出力される信号の論理積を演算
し、その結果を示す信号A5をOR回路15に出力す
る。
【0026】OR回路15は、図8の中段に示すよう
な、各AND回路14a,14bからの出力信号A4,
A5の論理和を演算し、その結果を誤差信号A6として
位相比較器1Aの出力端子OUTに出力する。上記のよ
うな構成の位相比較器1Aでは、図8に示すように、デ
ータ信号の立ち上がりおよび立ち下がりの各々のエッジ
ごとに位相差φに対応した一意のパルス幅を有する誤差
信号A6が生成されるようになる。これにより、データ
信号のパルス幅が100%から外れているような場合で
も、データ信号とクロック信号の位相比較を確実に行う
ことが可能になる。
【0027】このような位相比較器1Aは、前述の図6
に示した場合と同様にしてクロック再生用のPLL回路
を構成することが可能である。また例えば図9の構成例
に示すように、一部に変形を施した位相比較器1A’を
用いて、データ信号の立ち上がり側に対応した誤差信号
と、データ信号の立ち下がり側に対応した誤差信号とに
ついて、各々の出力レベルの平均値をループフィルタ2
a,2bにより個別に求めた後に加算器4で合成して、
VCO3の制御端子に与える誤差信号としてもよい。こ
の場合の位相比較器1A’の構成としては、各エッジト
リガ型RSフリップフロップ11a,12aおよび11
b,12bに対応した論理演算回路として、OR回路1
4a’,14b’をそれぞれ用いるようにするのがよ
い。これにより、より高い精度の位相比較に基づいてク
ロック信号を再生することが可能になる。
【0028】次に、本発明の第3実施形態について説明
する。図10は、第3実施形態による位相比較器の構成
を示す回路図である。また、図11は、図10の位相比
較器の各部における信号波形を示す図である。図10に
おいて、本位相比較器1Bは、前述の図1に示した第1
実施形態の位相比較器1について、入力端子DATAに
与えられるデータ信号がTフリップフロップ(T−F/
F)16を介して各エッジトリガ型RSフリップフロッ
プ11,12のセット入力端子Sに与えられるようにし
たものである。
【0029】Tフリップフロップ16は、図11の上段
に示すように、入力されるデータ信号の立ち上がりごと
にレベルが反転する出力信号A7を発生する。このTフ
リップフロップ16の出力信号A7は、入力端子DAT
Aに与えられるデータ信号を分周した信号となるため、
より低速の回路によってクロック信号との位相比較を行
うことが可能になる。具体的には、図11に示すよう
に、Tフリップフロップ16からの出力信号A7の立ち
上がりエッジごとに、位相差φに応じた一意のパルス幅
が有する誤差信号A10が生成されることになる。な
お、図11に示した出力信号は、論理演算回路13で論
理和を演算したときのパルス波形に該当する。このよう
な位相比較器1Bについても、前述の図6に示した場合
と同様にして、クロック再生用のPLL回路を構成する
ことが可能である。
【0030】次に、本発明の第4実施形態について説明
する。図12は、第4実施形態による位相比較器の構成
を示す回路図である。また、図13は、図12の位相比
較器の各部における信号波形を示す図である。図12に
おいて、本位相比較回1Cは、前述した第3実施形態の
構成について、Tフリップフロップの反転出力信号に関
しても位相差φが検出可能になるようにして位相比較の
精度向上を図ったものである。具体的には、Tフリップ
フロップ16に代えて正転出力端子および反転出力端子
を有するTフリップフロップ17を設け、そのTフリッ
プフロップ17の反転出力信号について位相差φを検出
するための構成としてエッジトリガ型RSフリップフロ
ップ11b,12bが設けられる。また、各エッジトリ
ガ型RSフリップフロップ11a,12a,11b,1
2bから出力される信号A11〜A14の論理和を演算
して誤差信号A15を生成するOR回路18が設けられ
る。
【0031】上記のような構成の位相比較器1Cでは、
図13に示すように、Tフリップフロップ17の正転出
力信号A7および反転出力信号A7’の立ち上がりのエ
ッジごとに、位相差φに対応した一意のパルス幅を有す
る誤差信号A15が生成されるようになる。このような
位相比較器1Cは、上述の図6に示した場合と同様にし
てクロック再生用のPLL回路を構成することが可能で
ある。本実施形態の位相比較器1Cを適用したPLL回
路では、第3実施形態の位相比較器1Bを適用した場合
に比べて、ループフィルタ2により平均化される誤差信
号の直流電圧レベルが2倍になるため、一層高い精度の
位相比較に基づいてクロック信号を生成することが可能
になる。
【0032】また、例えば図14の構成例に示すよう
に、位相比較器1CのOR回路18をデータ信号の立ち
上がりおよび立ち下がりにそれぞれ対応させてOR回路
18a,18bに分け、各OR回路18a,18bから
出力される信号について、各々の出力レベルの平均値を
ループフィルタ2a,2bにより個別に求めた後に加算
器4で合成して、VCO3の制御端子に与える誤差信号
としてもよい。このようにTフリップフロップ17の正
転出力信号および反転出力信号ごとに誤差信号の出力レ
ベルを平均化するようにすれば、図12の構成において
OR回路17から出力される誤差信号のパルス間隔が狭
くなるような場合でも、データ信号との位相比較を確実
に行ってクロック信号を再生することが可能になる。
【0033】次に、本発明の第5実施形態について説明
する。図15は、第5実施形態による位相比較器の構成
を示す回路図である。また、図16は、図15の位相比
較器の各部における信号波形を示す図である。図15に
おいて、本位相比較回1Dは、前述した第3実施形態の
構成について、データ信号の立ち上がりおよび立ち下が
りの各エッジで位相差φが検出可能になるようにして位
相比較の精度向上を図ったものである。具体的には、入
力端子DATAに与えられるデータ信号が入力されるT
フリップフロップ(T−F/F)16aと、上記のデー
タ信号の反転信号が入力されるTフリップフロップ16
bとが設けられる。そして、Tフリップフロップ16a
の出力信号に対応した構成として、エッジトリガ型RS
フリップフロップ11a,12aおよびAND回路14
aが設けられ、Tフリップフロップ16bの出力信号に
対応した構成として、エッジトリガ型RSフリップフロ
ップ11b,12bおよびAND回路14bが設けられ
る。また、各AND回路14a,14bから出力される
信号の論理和を演算して誤差信号を生成するOR回路1
5が設けられる。
【0034】上記のような構成の位相比較器1Dでは、
図16に示すように、Tフリップフロップ16a,16
bにおいて同じようにして分周された各信号A16,A
17の立ち上がりエッジごとに位相差φに対応した一意
のパルス幅を有する誤差信号A24が生成されるように
なる。これは、言い換えると、分周されたデータ信号の
立ち上がりおよび立ち下がりの各々のエッジごとに位相
差φが検出されることになる。これにより、データ信号
のパルス幅が100%から外れているような場合でも、
より低速な回路を用いてデータ信号とクロック信号の位
相比較を確実に行うことが可能になる。
【0035】このような位相比較器1Dは、上述の図6
に示した場合と同様にしてクロック再生用のPLL回路
を構成することが可能である。また例えば図17の構成
例に示すように、分周されたデータ信号の立ち上がり側
に対応した誤差信号と、分周されたデータ信号の立ち下
がり側に対応した誤差信号とについて、各々の出力レベ
ルの平均値をループフィルタ2a,2bにより個別に求
めた後に加算器4で合成して、VCO3の制御端子に与
える誤差信号としてもよい。この場合の位相比較器1
D’の構成としては、各エッジトリガ型RSフリップフ
ロップ11a,12aおよび11b,12bに対応した
論理演算回路として、OR回路14a’,14b’をそ
れぞれ用いるようにするのがよい。これにより、より高
い精度の位相比較に基づいてクロック信号を再生するこ
とが可能になる。
【0036】次に、上述したような各実施形態の位相比
較器を用いて構成したPLL回路の好ましい具体例につ
いて説明する。図18は、本発明の位相比較器を用いて
構成したPLL回路の第1具体例の構成を示す回路図で
ある。図18のPLL回路は、例えば上述の図6に示し
たPLL回路について、位相比較器1に入力されるデー
タ信号のエッジ数を検出するためのエッジ検出回路5を
設けると共に、位相比較器1およびエッジ検出回路5か
らそれぞれ出力される信号を平均化するループフィルタ
2a,2a’の各出力信号を比較して、エッジ数の変化
による誤差信号のレベル変化を補償するアンプ6を設け
たものである。
【0037】エッジ検出回路5は、例えば、ディレイ回
路5Aおよび排他的論理和(EX−OR)回路5Bとか
ら構成され、PLL回路の位相比較器1に入力されるデ
ータ信号の一部が、ディレイ回路5Aの入力端子に与え
られると共に、EX−OR回路5Bの一方の入力端子に
も与えられる。ディレイ回路5Aは、入力されるデータ
信号を所定の時間だけ遅延させてEX−OR回路5Bの
他方の入力端子に出力する。EX−OR回路5Bは、デ
ータ信号とディレイ回路5Aからの出力信号との排他的
論理和を演算することにより、データ信号のエッジごと
にパルスが発生する信号を生成してループフィルタ2
a’に出力する。
【0038】上記のような構成のPLL回路では、エッ
ジ検出回路5から出力されるパルス信号がループフィル
タ2a’で平均化されることにより、データ信号のエッ
ジ数に対応した直流電圧が発生する。そして、このデー
タ信号のエッジ数に対応した電圧信号に基づいて、アン
プ6により、位相比較器1からループフィルタ2aを介
して出力される誤差信号の電圧レベルがデータ信号のエ
ッジ数に応じて補正され、その補正された誤差信号がV
CO3の制御端子に与えられる。
【0039】上記のアンプ6で行われる誤差信号のエッ
ジ数に応じた補正は、データ信号のエッジ数の変化によ
って生じる誤差信号の電圧レベル変動を補償するために
行われるものである。具体的には、例えば図19に示す
ように、同じ位相差φに対する誤差信号の電圧レベル
は、データ信号のエッジ数が少ないとき(実線)に比べ
てエッジ数が多きとき(破線)の方が高くなる。このよ
うなデータ信号のエッジ数の変化による誤差信号への影
響を補正することによって、データ信号からクロック信
号をより安定して再生することが可能になる。
【0040】なお、位相比較器1およびエッジ検出回路
5に対応させてループフィルタ2a,2a’をそれぞれ
設け、各ループフィルタ2a,2a’の出力信号をアン
プ6に与える構成を示したが、これらのループフィルタ
2a,2a’およびアンプ6に代えて、例えば図20に
示すような完全積分型アンプ6’を用いることも可能で
ある。
【0041】次に、本発明の位相比較器を用いたPLL
回路の第2具体例について説明する。図21は、第2具
体例によるPLL回路の構成を示す回路図である。図2
1のPLL回路は、例えば上述の図6に示したPLL回
路について、DEMAX回路5を付設したものである。
このDEMAX回路5は、例えば2つのDフリップフロ
ップ7a,7bを有し、各Dフリップフロップ7a,7
bのデータ入力端子には位相比較器1に入力されるデー
タ信号の一部が入力される。また、Dフリップフロップ
7aのクロック入力端子には、VCO3で発生するクロ
ック信号が入力され、Dフリップフロップ7bのクロッ
ク入力端子には、VCO3で発生するクロック信号の反
転信号が入力される。
【0042】上記のような構成のPLL回路では、デー
タ信号から再生した周波数f0/nのクロック信号に従
って、DEMAX回路5の各Dフリップフロップ7a,
7bによりデータ信号の識別処理が行われ、各々の識別
結果を示す信号が出力データ信号としてそれぞれ出力さ
れる。これにより、データ信号からのクロック信号の再
生と同時に、データの識別および分離の各処理を実現す
ることが可能になる。
【0043】次に、本発明の位相比較器を用いたPLL
回路の第3具体例について説明する。図22は、第3具
体例によるPLL回路の構成を示す回路図である。図2
2のPLL回路は、例えば上記の図21に示した構成に
ついて、n個のディレイ回路31,32,…,3nを有す
るリングオシレータを用いてVCO3を構成し、各n個
のディレイ回路31〜3n間から周波数f0/nのクロッ
ク信号を取り出して1:nDEMUX回路7’に送るよ
うにしたものである。1:nDEMUX回路7’に送ら
れる各クロック信号は、VCO2の各ディレイ回路
1,32,…,3nでそれぞれ同じ遅延量が与えられる
とすると、位相が1/n周期ずつ順にずれたクロック信
号となる。このような各クロック信号に従って、1:n
DEMUX回路7’でデータの識別処理を行うことによ
り、n個に分離された出力データ信号が得られるように
なる。
【0044】なお、上述した第1〜第3具体例では、第
1実施形態の位相比較器1を用いたPLL回路(図6)
について示したが、上述した他の実施形態の位相比較器
を用いたPLL回路についても同様にして応用すること
ができる。また、本発明の位相比較器は、PLL回路を
構成するためだけに用いられるものではなく、例えばデ
ィレイロックループ(DLL)回路などの各種回路の位
相比較器として使用することも勿論可能である。
【0045】以上、本明細書で開示した主な発明につい
て以下にまとめる。
【0046】(付記1) 基準信号と該基準信号の周波
数の1/n倍の周波数を有する比較信号とを受けて、前
記基準信号および前記比較信号間の位相差に応じた誤差
信号を出力する位相比較器であって、前記基準信号およ
び前記比較信号が入力され、前記基準信号の立ち上がり
エッジから前記比較信号の立ち上がりエッジまでの時間
にハイレベルとなる出力信号を発生する第1のエッジト
リガ型フリップフロップと、前記基準信号および前記比
較信号を反転した反転比較信号が入力され、前記基準信
号の立ち上がりエッジから前記反転比較信号の立ち上が
りエッジまでの時間にハイレベルとなる出力信号を発生
する第2のエッジトリガ型フリップフロップと、前記第
1および第2のエッジトリガ型フリップフロップの各出
力信号の論理積または論理和を演算し、該演算結果を前
記誤差信号として出力する論理演算回路と、を備えて構
成されたことを特徴とする位相比較器。
【0047】(付記2) 付記1に記載の位相比較器で
あって、前記基準信号を反転した反転基準信号および前
記比較信号が入力され、前記反転基準信号の立ち上がり
エッジから前記比較信号の立ち上がりエッジまでの時間
にハイレベルとなる出力信号を発生する第3のエッジト
リガ型フリップフロップと、前記基準信号を反転した反
転基準信号および前記比較信号を反転した反転比較信号
が入力され、前記反転基準信号の立ち上がりエッジから
前記反転比較信号の立ち上がりエッジまでの時間にハイ
レベルとなる出力信号を発生する第4のエッジトリガ型
フリップフロップと、を備え、前記論理演算回路は、前
記第1および第2のエッジトリガ型フリップフロップの
各出力信号の論理積と、前記第3および第4のエッジト
リガ型フリップフロップの各出力信号の論理積とについ
ての論理和を演算し、該演算結果を前記誤差信号として
出力することを特徴とする位相比較器。
【0048】(付記3) 付記1に記載の位相比較器で
あって、前記基準信号を分周する分周回路を備え、該分
周回路で分周された基準信号が前記第1および第2のエ
ッジトリガ型フリップフロップに入力されることを特徴
とする位相比較器。
【0049】(付記4) 付記2に記載の位相比較器で
あって、前記基準信号を分周する分周回路を備え、該分
周回路で分周された基準信号が前記第1および第2のエ
ッジトリガ型フリップフロップに入力されると共に、前
記分周回路で分周された基準信号を反転した信号が前記
第3および第4のエッジトリガ型フリップフロップに入
力され、前記論理演算回路は、前記第1〜第4のエッジ
トリガ型フリップフロップの各出力信号についての論理
和を演算し、該演算結果を前記誤差信号として出力する
ことを特徴とする位相比較器。
【0050】(付記5) 付記2に記載の位相比較器で
あって、前記基準信号を分周する第1分周回路と、前記
基準信号を反転した信号を分周する第2分周回路とを備
え、前記第1分周回路で分周された基準信号が前記第1
および第2のエッジトリガ型フリップフロップに入力さ
れ、前記第2分周回路で分周された基準信号が前記第3
および第4のエッジトリガ型フリップフロップに入力さ
れることを特徴とする位相比較器。
【0051】(付記6) 付記1〜5のいずれか1つに
記載の位相比較器を備えて構成されたことを特徴とする
位相同期ループ回路。
【0052】(付記7) 付記6に記載の位相同期ルー
プ回路であって、ベースバンド通信用のデータ信号を前
記基準信号とし、該データ信号からクロック信号を再生
することを特徴とする位相同期ループ回路。
【0053】(付記8) 付記7に記載の位相同期ルー
プ回路であって、前記位相比較器から出力される誤差信
号が入力されるループフィルタと、該ループフィルタの
出力信号が制御端子に与えられる電圧制御発振器とを備
え、前記位相比較器は、前記データ信号が入力されると
共に、前記データ信号のビットレートの1/n倍の周波
数を持ち前記電圧制御発振器で発生したクロック信号が
前記比較信号として入力されることを特徴とする位相同
期ループ回路。
【0054】(付記9) 付記8に記載の位相同期ルー
プ回路であって、前記データ信号のエッジ数を検出する
エッジ検出回路と、該エッジ検出回路で検出されたデー
タ信号のエッジ数に基づいて、前記ループフィルタの出
力信号のレベル補正を行う補正回路とを備えたことを特
徴とする位相同期ループ回路。
【0055】(付記10) 付記8に記載の位相同期ル
ープ回路であって、前記電圧制御発振器で発生するクロ
ック信号に従って、前記データ信号の識別処理を実行す
るデータ識別回路を備えたことを特徴とする位相同期ル
ープ回路。
【0056】(付記11) 付記10に記載の位相同期
ループ回路であって、前記データ識別回路は、前記クロ
ック信号および前記クロック信号を反転した反転クロッ
ク信号に従って、前記データ信号の識別処理をそれぞれ
実行することを特徴とする位相同期ループ回路。
【0057】(付記12) 付記10に記載の位相同期
ループ回路であって、前記データ識別回路は、前記電圧
制御発振器から出力される互いに1/n周期ずつ位相の
ずれたn個のクロック信号に従って、前記データ信号の
識別処理をそれぞれ実行することを特徴とする位相同期
ループ回路。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明の位相比較器
によれば、基準信号に対して周波数が1/n倍の比較信
号を第1および第2のエッジトリガ型フリップフロップ
に与えて基準信号との比較を行い、各々のフリップフロ
ップの各出力信号の論理演算を行うことで、基準信号の
立ち上がりエッジごとに位相差に応じた一意のパルス幅
を有する誤差信号を生成することができる。これによ
り、高速な基準信号に対して動作速度が低速な回路を用
いても比較信号との位相比較を確実に行うことが可能に
なる。また、基準信号の立ち下がりエッジにも対応した
構成を付加することにより、より高い精度で位相比較を
行うことが可能になる。さらに、基準信号を分周して比
較処理を行うようにすれば、より低速の回路を用いて位
相比較器を構成することが可能になる。
【0059】上記のような位相比較器を用いて構成され
たPLL回路は、高速な基準信号に対しても動作速度が
高速な回路を用いることなく実現することが可能であ
る。従って、例えば光通信などの超高速のデータ通信に
対応したクロック再生用のPLL回路を容易に実現する
ことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による位相比較器の構成
を示す回路図である。
【図2】図1の位相比較器の各部における信号波形を示
す図である。
【図3】図1の位相比較器に用いられるエッジトリガ型
RSフリップフロップの具体的な構成の一例を示す回路
図である。
【図4】図3の回路で用いられるリセット機能付きDフ
リップフロップの具体的な構成の一例を示す回路図であ
る。
【図5】第1実施形態の位相比較器から出力される誤差
信号の特性を説明するための図である。
【図6】第1実施形態の位相比較器を適用したPLL回
路の構成例を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態による位相比較器の構成
を示す回路図である。
【図8】図7の位相比較器の各部における信号波形を示
す図である。
【図9】第2実施形態の位相比較器を適用したPLL回
路の構成例を示す図である。
【図10】本発明の第3実施形態による位相比較器の構
成を示す回路図である。
【図11】図10の位相比較器の各部における信号波形
を示す図である。
【図12】本発明の第4実施形態による位相比較器の構
成を示す回路図である。
【図13】図12の位相比較器の各部における信号波形
を示す図である。
【図14】第4実施形態の位相比較器を適用したPLL
回路の構成例を示す図である。
【図15】本発明の第5実施形態による位相比較器の構
成を示す回路図である。
【図16】図15の位相比較器の各部における信号波形
を示す図である。
【図17】第5実施形態の位相比較器を適用したPLL
回路の構成例を示す図である。
【図18】本発明の位相比較器を用いて構成したPLL
回路の第1具体例の構成を示す回路図である。
【図19】第1具体例のPLL回路についてデータ信号
のエッジ数の変化による誤差信号への影響を説明するた
めの図である。
【図20】第1具体例のPLL回路に関連する他の構成
例を示す図である。
【図21】本発明の位相比較器を用いて構成したPLL
回路の第2具体例の構成を示す回路図である。
【図22】本発明の位相比較器を用いて構成したPLL
回路の第3具体例の構成を示す回路図である。
【図23】従来の位相比較器の一例を示す回路図であ
る。
【図24】従来の位相比較器に周波数f0のクロック信
号を与えた場合の各部における信号波形を示す図であ
る。
【図25】従来の位相比較器に周波数f0/2のクロッ
ク信号を与えた場合の各部における信号波形を示す図で
ある。
【符号の説明】
1,1A〜1D 位相比較器 11,12,11a,12a,11b,12b エッ
ジトリガ型RSフリップフロップ(R/S−F/F) 13 論理演算回路 14a,14b,23 AND回路 14a’,14b’,15,18,18a,18b
OR回路 16,16a,16b,17 Tフリップフロップ
(T−F/F) 21,22 Dフリップフロップ(D−F/F) 24〜27 NOR回路 2,2a,2b,2a’ フィルタ 3 電圧制御発振器(VCO) 4 加算器 5 エッジ検出回路 6 アンプ 7,7’ DEMUX回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 大輔 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 河合 正昭 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5J039 JJ07 JJ12 JJ20 KK00 KK01 KK08 KK09 KK10 KK33 MM00 NN01 5J106 AA04 CC01 CC26 CC41 DD42 DD43 DD48 JJ02 KK02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準信号と該基準信号の周波数の1/n倍
    の周波数を有する比較信号とを受けて、前記基準信号お
    よび前記比較信号間の位相差に応じた誤差信号を出力す
    る位相比較器であって、 前記基準信号および前記比較信号が入力され、前記基準
    信号の立ち上がりエッジから前記比較信号の立ち上がり
    エッジまでの時間にハイレベルとなる出力信号を発生す
    る第1のエッジトリガ型フリップフロップと、 前記基準信号および前記比較信号を反転した反転比較信
    号が入力され、前記基準信号の立ち上がりエッジから前
    記反転比較信号の立ち上がりエッジまでの時間にハイレ
    ベルとなる出力信号を発生する第2のエッジトリガ型フ
    リップフロップと、 前記第1および第2のエッジトリガ型フリップフロップ
    の各出力信号の論理積または論理和を演算し、該演算結
    果を前記誤差信号として出力する論理演算回路と、 を備えて構成されたことを特徴とする位相比較器。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の位相比較器であって、 前記基準信号を反転した反転基準信号および前記比較信
    号が入力され、前記反転基準信号の立ち上がりエッジか
    ら前記比較信号の立ち上がりエッジまでの時間にハイレ
    ベルとなる出力信号を発生する第3のエッジトリガ型フ
    リップフロップと、 前記基準信号を反転した反転基準信号および前記比較信
    号を反転した反転比較信号が入力され、前記反転基準信
    号の立ち上がりエッジから前記反転比較信号の立ち上が
    りエッジまでの時間にハイレベルとなる出力信号を発生
    する第4のエッジトリガ型フリップフロップと、を備
    え、 前記論理演算回路は、前記第1および第2のエッジトリ
    ガ型フリップフロップの各出力信号の論理積と、前記第
    3および第4のエッジトリガ型フリップフロップの各出
    力信号の論理積とについての論理和を演算し、該演算結
    果を前記誤差信号として出力することを特徴とする位相
    比較器。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の位相比較器であって、 前記基準信号を分周する分周回路を備え、 該分周回路で分周された基準信号が前記第1および第2
    のエッジトリガ型フリップフロップに入力されることを
    特徴とする位相比較器。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の位相比較器であって、 前記基準信号を分周する第1分周回路と、 前記基準信号を反転した信号を分周する第2分周回路と
    を備え、 前記第1分周回路で分周された基準信号が前記第1およ
    び第2のエッジトリガ型フリップフロップに入力され、 前記第2分周回路で分周された基準信号が前記第3およ
    び第4のエッジトリガ型フリップフロップに入力される
    ことを特徴とする位相比較器。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1つに記載の位相
    比較器を備えて構成されたことを特徴とする位相同期ル
    ープ回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010531002A (ja) * 2007-05-09 2010-09-16 シノプシス インコーポレイテッド 自動回路設計及びシミュレーションに使用するための技術
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CN104935333A (zh) * 2015-06-19 2015-09-23 东南大学 一种高速低压鉴频鉴相器电路

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