JP2003283296A - フィルタ、及びこれを用いた分波器 - Google Patents

フィルタ、及びこれを用いた分波器

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JP2003283296A JP2002086083A JP2002086083A JP2003283296A JP 2003283296 A JP2003283296 A JP 2003283296A JP 2002086083 A JP2002086083 A JP 2002086083A JP 2002086083 A JP2002086083 A JP 2002086083A JP 2003283296 A JP2003283296 A JP 2003283296A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】広い帯域幅を持つ不平衡型のフィルタを提供す
る。 【解決手段】平衡回路81は、2端子対回路網であり、
第1、第2の入出力端子Vin1、Vin2、Vout
1、Vout2を含む。不平衡回路は、2端子対回路網
であり、第3、第4の入出力端子Vin3、Vin4、
Vout3、Vout4を含む。第2の入力端子Vin
2は、第3の入力端子Vin3に接続されている。第2
の出力端子Vout2は、第3の出力端子Vout3に
接続されている。第1の入力端子Vin1及び第4の入
力端子Vin4は、フィルタ入力端子V1,V2であ
る。第1の出力端子Vout1及び第4の出力端子Vo
ut4は、フィルタ出力端子V3,V4である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルタ、及びこ
れを用いた分波器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、世界共通の移動体通信を実現する
ため、IMT2000システム等の導入が検討される。
例えば、このシステムとして、中心周波数2GHz帯、
送受信周波数間隔130MHz、帯域幅60MHzを持
つ広帯域CDMA方式や、中心周波数1.9GHz帯、
送受信周波数間隔20MHz、帯域幅60MHzを持つ
CDMA方式のパーソナル通信システム(Personal Com
munication System:以下、PCSと言う)がある。こ
のシステムに含まれる分波器は、送信信号と受信信号と
を分離する機能を果たす。
【0003】この分波器には、不平衡型の2端子対回路
網からなる分波器用フィルタが少なくとも1つ必要とさ
れる。現在、この分波器用フィルタは、複数の発振素子
が組合されて構成される。発振素子としては、SAWデ
バイス、水晶や圧電セラミックからなる振動子の逓倍素
子等が用いられる。
【0004】例えば、特開2001−24476号公報
は、PCSシステム用の分波器、及び、この分波器に用
いられる分波器用フィルタを開示している。
【0005】しかし、特開2001−24476号公報
に開示された分波器用フィルタは、梯子構造からなるの
で、帯域幅が狭く、かつ挿入損失も大きいという問題が
ある。
【0006】特開平9−64683号公報、及び、Proc
eeding of 1996 IEEE International Frequency Contro
l Symposiumの363−365ページは、格子構造から
なるフィルタを開示している。この格子構造からなるフ
ィルタは、梯子構造からなるフィルタの2倍の帯域幅を
持ち、かつ挿入損失も改善できる。
【0007】しかし、特開平9−64683号公報、及
び、Proceeding of 1996 IEEE International Frequenc
y Control Symposiumに開示された格子構造からなるフ
ィルタは、本質的に平衡型のフィルタ(平衡回路)であ
り、分波器に使用できないという問題がある。
【0008】ところで、IMT2000システム等の分
波器に用いられるフィルタは、送受信帯域間隔が、例え
ば、20MHz〜130MHzであり、非常に狭い。こ
のため、帯域近傍のシェイプファクタが急峻であること
が要求される。
【0009】特開2000−232334号公報は、格
子構造からなるフィルタを開示している。このフィルタ
は、格子腕の発振素子の電極面積と直列腕の発振素子の
電極面積とを異ならせることにより、帯域近傍にトラッ
プを形成し、帯域近傍のシェイプファクタを急峻にして
いる。
【0010】しかし、特開2000−232334号公
報に開示されたフィルタにおいては、トラップを帯域近
傍に近づけるほど、帯域の遠方での減衰量が劣化するの
で、分波器に使用できないという問題がある。更に、こ
のフィルタも、格子構造からなるので、本質的に平衡型
のフィルタであり、分波器に使用できない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、広い
帯域幅を持つ不平衡型のフィルタを提供することであ
る。
【0012】本発明のもう1つの課題は、挿入損失が小
さい不平衡型のフィルタを提供することである。
【0013】本発明の更にもう1つの課題は、広い帯域
幅を持つ不平衡型のフィルタを用いた分波器を提供する
ことである。
【0014】本発明の更にもう1つの課題は、挿入損失
が小さい不平衡型のフィルタを用いた分波器を提供する
ことである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明は、2つの態様に係るフィルタ、及び、こ
れらを用いた分波器を開示する。
【0016】1.第1の態様に係るフィルタ 本発明の第1の態様に係るフィルタは、平衡回路と、不
平衡回路とを含む。
【0017】平衡回路は、2端子対回路網であり、第1
の入力端子と、第2の入力端子と、第1の出力端子と、
第2の出力端子とを含む。
【0018】不平衡回路は、2端子対回路網であり、第
3の入力端子と、第4の入力端子と、第3の出力端子
と、第4の出力端子とを含む。
【0019】第2の入力端子は、第3の入力端子に接続
され、第2の出力端子は、第3の出力端子に接続され
る。
【0020】第1の入力端子及び第4の入力端子は、フ
ィルタ入力端子であり、第1の出力端子及び第4の出力
端子は、フィルタ出力端子である。
【0021】上述したように、本発明の第1の態様に係
るフィルタにおいて、平衡回路は、2端子対回路網であ
り、第1の入力端子と、第2の入力端子と、第1の出力
端子と、第2の出力端子とを含む。不平衡回路は、2端
子対回路網であり、第3の入力端子と、第4の入力端子
と、第3の出力端子と、第4の出力端子とを含む。第2
の入力端子は、第3の入力端子に接続され、第2の出力
端子は、第3の出力端子に接続される。このため、2端
子対回路網からなるフィルタが構成される。
【0022】また、本発明に係るフィルタにおいて、平
衡回路は、例えば、格子構造を含む回路であり、帯域幅
が広く、挿入損失が小さい。本発明に係るフィルタは、
この平衡回路を含むので、帯域幅が広く、挿入損失が小
さい。
【0023】また、本発明に係るフィルタは、平衡回路
の第2の入力端子に、不平衡回路の第3の入力端子が接
続され、平衡回路の第2の出力端子に、不平衡回路の第
3の出力端子が接続される。このため、本発明に係るフ
ィルタは、平衡回路及び不平衡回路全体として、不平衡
型のフィルタ(不平衡回路な回路)になるので、例え
ば、移動体通信用の分波器に用いることができる。
【0024】また、本発明に係るフィルタは、平衡回路
に不平衡回路を組合せて構成される。このため、平衡回
路の特性に基づいて設計をすることができるので、設計
が容易になる。
【0025】2.第2の態様に係るフィルタ 本発明の第2の態様に係るフィルタは、平衡回路と、第
1の発振素子とを含む。平衡回路は、2端子対回路網で
あり、第1の入力端子と、第2の入力端子と、第1の出
力端子と、第2の出力端子とを含む。
【0026】第1の発振素子は、第1の入力端子、第2
の入力端子、第1の出力端子、及び、第2の出力端子の
うち、少なくとも1つと直列に接続され、平衡回路及び
第1の発振素子全体として、不平衡回路が構成されてい
る。
【0027】上述したように、本発明の第2の態様に係
るフィルタにおいて、平衡回路は、2端子対回路網であ
り、第1の入力端子と、第2の入力端子と、第1の出力
端子と、第2の出力端子とを含む。第1の発振素子は、
第1の入力端子、第2の入力端子、第1の出力端子、及
び、第2の出力端子のうち、少なくとも1つと直列に接
続されている。このため、平衡回路及び第1の発振素子
の全体として、2端子対回路網からなるフィルタが構成
される。
【0028】また、本発明に係るフィルタにおいて、平
衡回路は、例えば、格子構造を含む回路であり、帯域幅
が広く、挿入損失が小さい。本発明に係るフィルタは、
この平衡回路を含むので、帯域幅が広く、挿入損失が小
さい。
【0029】また、本発明に係るフィルタは、第1の発
振素子が、平衡回路の第1の入力端子、第2の入力端
子、第1の出力端子、及び、第2の出力端子のうち、少
なくとも1つと直列に接続されている。このため、平衡
回路及び第1の発振素子全体として、不平衡回路を構成
することができるので、例えば、移動体通信用の分波器
に用いることができる。
【0030】3.分波器 本発明に係る分波器は、複数のフィルタを含み、このフ
ィルタの少なくとも1つは、本発明に係るフィルタから
なる。このため、帯域幅が広く、挿入損失が小さい本発
明に係るフィルタの作用効果により、良好な特性を得る
ことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】1.第1の態様に係るフィルタ 図1は本発明の第1態様に係るフィルタの一実施例を示
すブロック図である。図において、本実施例に係るフィ
ルタは、平衡回路81と、不平衡回路82とを含む。
【0032】平衡回路81は、2端子対回路網であり、
第1の入力端子Vin1と、第2の入力端子Vin2
と、第1の出力端子Vout1と、第2の出力端子Vo
ut2とを含む。
【0033】不平衡回路82は、2端子対回路網であ
り、第3の入力端子Vin3と、第4の入力端子Vin
4と、第3の出力端子Vout3と、第4の出力端子V
out4とを含む。
【0034】第2の入力端子Vin2は、第3の入力端
子Vin3に接続され、第2の出力端子Vout2は、
第3の出力端子Vout3に接続される。
【0035】第1の入力端子Vin1及び第4の入力端
子Vin4は、フィルタ入力端子V1、V2であり、第
1の出力端子Vout1及び第4の出力端子Vout4
は、フィルタ出力端子V3、V4である。
【0036】上述したように、本実施例に係るフィルタ
において、平衡回路81は、2端子対回路網であり、第
1の入力端子Vin1と、第2の入力端子Vin2と、
第1の出力端子Vout1と、第2の出力端子Vout
2とを含む。不平衡回路82は、2端子対回路網であ
り、第3の入力端子Vin3と、第4の入力端子Vin
4と、第3の出力端子Vout3と、第4の出力端子V
out4とを含む。第2の入力端子Vin2は、第3の
入力端子Vin3に接続され、第2の出力端子Vout
2は、第3の出力端子Vout3に接続される。このた
め、2端子対回路網からなるフィルタが構成される。
【0037】また、本実施例に係るフィルタにおいて、
平衡回路81は、例えば、格子構造を含む回路であり、
帯域幅が広く、挿入損失が小さい。本実施例に係るフィ
ルタは、この平衡回路81を含むので、帯域幅が広く、
挿入損失が小さい。
【0038】また、本実施例に係るフィルタは、平衡回
路81の第2の入力端子Vin2に、不平衡回路82の
第3の入力端子Vin3が接続され、平衡回路81の第
2の出力端子Vout2に、不平衡回路82の第3の出
力端子Vout3が接続される。このため、本実施例に
係るフィルタは、平衡回路81及び不平衡回路82全体
として、不平衡型のフィルタになるので、例えば、移動
体通信用の分波器に用いることができる。
【0039】また、本実施例に係るフィルタは、平衡回
路81に不平衡回路82を組合せて構成される。このた
め、平衡回路81の特性に基づいて設計をすることがで
きるので、設計が容易になる。
【0040】図2は、図1に示したフィルタの更に具体
的な構成を示す回路図、図3は図2に示したフィルタの
平面断面図、図4は図2に示したフィルタの正面断面
図、図5、図6は図3の部分拡大図である。
【0041】図2において、平衡回路81は、格子状に
配置された第2の発振素子911、912と第3の発振
素子913、914とを含む。不平衡回路82は、第1
の発振素子921、922と、共通電位線GNDとを含
む。共通接地線GNDは理想的には抵抗成分が零である
が、具体的な回路にいては、わずかな抵抗値を持つ。
【0042】この第2の発振素子911、912は、平
衡回路81の2端子対回路網の直列腕に備えられた素子
であり、第3の発振素子913、914は、平衡回路8
1の2端子対回路網の格子腕に備えられた素子である。
第1の発振素子921、922は、共振周波数が、平衡
回路81の通過周波数の帯域に含まれる。第3の発振素
子913、914の反共振周波数は、実質的に、第2の
発振素子911、912及び第1の発振素子921、9
22の共振周波数と一致している。
【0043】平衡回路81において、第2の発振素子9
11の一端は、第3の発振素子913の一端に接続され
るとともに、入力端子Vin1に接続される。第2の発
振素子911の他端は、第3の発振素子914の一端に
接続されるとともに、出力端子Vout1に接続され
る。第3の発振素子914の他端は、第2の発振素子9
12の一端に接続されるとともに、入力端子Vin2に
接続される。第3の発振素子913の他端は、第2の発
振素子912の他端に接続されるとともに、出力端子V
out2に接続される。
【0044】不平衡回路82において、第1の発振素子
921の一端は、入力端子Vin3に接続される。第1
の発振素子921の他端は、共通電位線GNDに接続さ
れるとともに、入力端子Vin4に接続される。第1の
発振素子922の一端は、出力端子Vout3に接続さ
れる。第1の発振素子922の他端は、共通電位線GN
Dに接続されるとともに、出力端子Vout4に接続さ
れる。
【0045】図3乃至図6において、本実施例に係るフ
ィルタは、発振素子911〜914、921、922
と、ダイアフラム50と、バッファ層61と、パッケー
ジ66とを含む。
【0046】図5、図6に示すように、発振素子911
〜914、921、922は、圧電薄膜振動素子であ
り、上部励振電極11と、下部励振電極21と、圧電薄
膜41と、引出し電極31と、ボンデイングパッド32
とを含む。この発振素子911〜914、921、92
2としては、SAWデバイス等の種々の発振素子を用い
ることができる。
【0047】圧電薄膜41は、例えば、窒化アルミニウ
ムAlNからなり、主面が4角形であり、厚みが1.9
6μmである。圧電薄膜41の厚み方向はz軸に沿って
いる。圧電薄膜41の主面の辺は、x軸、y軸に沿って
おり、圧電薄膜41のa軸方向は、x軸に沿っている。
【0048】この圧電薄膜41は、厚み方向に配向又は
エピタキシャル成長させることにより形成され、厚み方
向にc軸を持ち、対称性は六方晶系に属し、点群は6m
mである。更に具体的には、この圧電薄膜41は、電気
機械結合係数が6%程度であり、(002)面に関する
X線2結晶法から得られたロッキングカーブの半値全幅
が、1.2°程度である。
【0049】また、圧電薄膜41としては、酸化鉛Zn
O、チタン酸ジルコン酸鉛PZT、チタン酸鉛PbTiO3
ニオブ酸カリウムKNbO3、ビスマス系酸化物(例えば、
ビスマスBi4Ti13O12やSrBi2Ta2O9)、Ba系酸化物(例
えば、(Ba,Sr)TiO3)等を用いてもよい。チタン酸ジル
コン酸鉛PZT、チタン酸鉛PbTiO3、ニオブ酸カリウム
KNbO3、ビスマス系酸化物(例えば、ビスマスBi4Ti13O
12やSrBi2Ta2O9)、Ba系酸化物(例えば、(Ba,Sr)TiO
3)等の強誘電体を用いる場合には、圧電薄膜41の厚
み方向に分極させることが好ましい。
【0050】下部励振電極21は、白金Ptからなる4
角形の電極であり、各辺がx軸、y軸に沿っており、圧
電薄膜41の厚み方向の一方の主面に設けられており、
上部励振電極11よりも面積が大きい。
【0051】上部励振電極11は、アルミニウムAlか
らなり、下部励振電極21に対向して、圧電薄膜41の
厚み方向の他方の主面に設けられる。この上部励振電極
11は、長軸径の長さaと、短軸径の長さbとの比、a
/bが、1.9<a/b<5.0となる楕円形である。
この上部励振電極11の長軸は、x軸から10°〜80
°の角度で傾斜するように配置される。
【0052】更に具体的には、第2の発振素子911、
912は、上部励振電極11の膜厚が290nmであ
り、長軸径の長さaが148μm、短軸径の長さbが7
8μmである。第1の発振素子921、922は、上部
励振電極11の膜厚が290nmであり、長軸径の長さ
aが230μm、短軸径の長さbが120μmである。
第3の発振素子913、914は、上部励振電極11の
膜厚が370nmであり、長軸径の長さaが148μ
m、短軸径の長さbが78μmである。
【0053】この発振素子911〜914、921、9
22は、上部励振電極11の膜厚を調整することによ
り、共振周波数及び反共振周波数が定められる。したが
って、発振素子911、912、921、922は、上
部励振電極11の膜厚が同一であるため、共振周波数及
び反共振周波数が同一になる。ここで、共振周波数及び
反共振周波数を定める場合には、回路パターンや、ワイ
ヤ等の影響を考慮する必要があることは、言うまでもな
い。
【0054】ダイアフラム50は、Si半導体基板51
からなる。Si半導体基板51の(100)方向は、x
軸方向に沿っている。このSi半導体基板51は、主面
に直交する端面がx軸、y軸に沿っている。Si半導体
基板51の一方の主面には、バッファ層61を介して下
部励振電極21が設けられる。このバッファ層61は、
好ましくは、酸化ジルコニア又はチタン酸バリウムを含
む。
【0055】Si半導体基板51の他方の主面には、下
部励振電極21に対向して、凹部52が設けられる。凹
部52の最底面53は、4角形であり、4角形の各辺が
x軸、y軸に沿っている。この最底面53の面積は、上
部励振電極11の面積よりも大きく、下部励振電極21
の面積よりも小さい。この凹部52により、Si半導体
基板51の一方の主面と最底面53との間に約0.2μ
mの薄膜が形成され、この薄膜がダイアフラムの振動面
となる。
【0056】また、凹部52を設ける代わりに、圧電薄
膜41とSi半導体基板51との間に音響多層膜を設け
てもよい。また、凹部52を設ける代わりに、圧電薄膜
41とSi半導体基板51との間に空隙を設けてもよ
い。
【0057】パッケージ66は、ケース63と、上蓋6
4と、下蓋65と、接着剤62とを含む。Si半導体基
板51は、接着剤62で下蓋65に固着される。この接
着剤62は、いわゆるダイボンド剤、例えば、エポキシ
樹脂を用いることが好ましい。発振素子911〜91
4、921、922、ダイアフラム50及びバッファ層
61は、パッケージ66に収納される。
【0058】そして、上部励振電極11は、引出し電極
31、ボンデイングパッド32、36、リード37を用
いて、図2の回路配線がなされる。下部励振電極21
は、引出し電極35、ボンデイングパッド36、リード
37を用いて、図2の回路配線がなされる。引出し電極
31、ボンデイングパッド32の寸法は、例えば、40
μm×50μm、150μm×150μmである。
【0059】本実施例に係るフィルタは、例えば、以下
の工程により製造できる。まず、(100)面を持つS
i半導体基板51上にバッファ層61を形成する。バッ
ファ層61の上面には、白金Ptの薄膜を形成する。そ
して、フォトリソグラフィー技術を用いて、この薄膜を
処理し、下部励振電極21、引き出し電極35、ボンデ
イングパッド36を形成する。
【0060】次に、RFマグネトロンスパッタ法を用い
て、下部励振電極21、引き出し電極35上に、圧電薄
膜41を形成する。圧電薄膜41上には、アルミニウム
Alの薄膜を蒸着し、フォトリソグラフィー技術を用い
て、この薄膜を処理し、上部励振電極11、引出し電極
31、ボンデイングパッド32を形成する。これによ
り、発振素子911〜914、921、922が一体成
形される。
【0061】次に、Si半導体基板51の圧電薄膜41
を形成していない面からアルカリエッチャントを用い
て、凹部52を形成する。そして、Si半導体基板51
をダイシング装置で所定の大きさに切断し、接着剤62
を用いて下蓋65に接着する。最後に、下蓋65をケー
ス63に接着し、ケース63に上蓋64を接着して封止
する。
【0062】図7は、図2に示した平衡回路81の電気
的共振特性を示す図である。以下、図において、第1の
発振素子の共振周波数、第2の発振素子の共振周波数、
又は、第3の発振素子の反共振周波数をf1とし、第1
の発振素子の反共振周波数又は第2の発振素子の反共振
周波数をf2とし、第3の発振素子の共振周波数をf3
とする。
【0063】図7において、周波数f1の近傍では、第
2の発振素子911、912の共振抵抗が小さいので、
第2の発振素子911、912に信号が流れる。この周
波数は、第3の発振素子913、914の反共振周波数
近傍であるので、第3の発振素子913、914には信
号が流れない。したがって、この周波数が平衡回路81
の帯域周波数となる。上述したように、平衡回路81
は、発振素子911〜914が格子構造を形成している
ので、帯域幅が広く、帯域において挿入損失が小さい特
性になる。
【0064】周波数f2及びf3の近傍では、第2の発
振素子911、912の共振抵抗が大きくなる。このた
め、この周波数において、平衡回路81の出力信号は、
なめらかなスカート曲線を描いて、減衰する。
【0065】周波数f2より高域側に離れた周波数、及
び、周波数f3より低域側に離れた周波数では、発振素
子911〜914が静電容量と見なされ、いわゆるバラ
ンス状態となる。このため、この周波数において、平衡
回路81の出力信号は、ほぼ零になる。
【0066】図8は、図2に示した本実施例に係るフィ
ルタの電気的共振特性を示す図である。図において、周
波数f2の近傍では、第1の発振素子921、922の
共振抵抗が大きくなり、第1の発振素子921、922
に信号が流れなくなる。このため、本実施例に係るフィ
ルタは、この周波数において、平衡回路81のスカート
曲線にトラップTR1が生じる。そして、このトラップ
TR1の近傍においては、出力信号が急激に減衰し、シ
ェイプファクタが急峻になる。
【0067】周波数f1の近傍では、第1の発振素子9
21、922の共振抵抗が小さくなるので、共通接地線
GNDにも信号が分流する。本実施例に係るフィルタ
は、この周波数が帯域周波数となる。本実施例に係るフ
ィルタは、平衡回路81を用いているので、平衡回路8
1と同様に、帯域幅が広く、帯域において挿入損失が小
さい特性になる。
【0068】周波数f2の近傍及び周波数f1の近傍以
外の周波数では、第1の発振素子921、922は静電
容量と見なせる。このため、この周波数において、本実
施例に係るフィルタの特性は、平衡回路81と同様のフ
ィルタ特性になる。
【0069】ここで、本実施例に係るフィルタは、第1
の発振素子921、922の上部励振電極11の面積を
ある値以上にすれば、平衡回路81のフィルタ特性にほ
とんど影響を与えない。また、本実施例に係るフィルタ
は、第1の発振素子921、922の上部励振電極11
の面積を大きくして共振抵抗を小さくすれば、更に損入
損失が小さくなる。
【0070】また、本実施例に係るフィルタは、このた
め、例えば、分波器用フィルタとして使用できる。
【0071】また、本実施例に係るフィルタのフィルタ
入力端子V1、V2、又は、フィルタ出力端子V3、V
4に、補助トラップ回路等を設けることにより、帯域の
遠方における減衰量の劣化を更に低減することができ
る。
【0072】また、本実施例に係るフィルタは、不平衡
回路82が第1の発振素子921、922を用いている
ので、第1の発振素子921、922の反共振周波数f
2の近傍のシェイプファクタが急峻になる。このため、
帯域周波数よりも高域側における信号の分離が容易にな
るので、送受信帯域間隔が非常に狭い場合、例えば、2
0MHz〜130MHzである場合であっても、例え
ば、分波器用フィルタとして十分に使用できる。
【0073】また、本実施例に係るフィルタにおいて、
不平衡回路82は、第4の入力端子Vin4及び第4の
出力端子Vout4が共通電位線GNDに接続される。
このため、不平衡回路82は、不平衡型の2端子対回路
網となる。
【0074】また、本実施例に係るフィルタにおいて
は、不平衡回路82が共通電位線GNDを含むので、本
実施例に係るフィルタを内蔵したパッケージをマウント
するサーキットボード上には、外部接地ループを形成す
る必要がなくなる。このため、外部接地ループを形成す
ることにより、特性が劣化するおそれがない。
【0075】また、本実施例に係るフィルタにおいて、
不平衡回路82は、簡単な構成である。このため、不平
衡回路82を平衡回路81に組合せるための回路設計が
容易になる。
【0076】また、本実施例に係るフィルタは、簡単な
構成の不平衡回路82を用いているので、小型化、及
び、低コスト化の妨げにならない。
【0077】また、本実施例に係るフィルタは、窒化ア
ルミニウムAlN薄膜の電気機械結合係数が6%程度で
ある。このため、例えば、中心周波数が2GHz帯であ
る場合には、60MHz程度の帯域幅が得られる。この
ため、浮遊容量、膜質の劣化、製造偏差又は温度変化が
生じた場合でも、実用上十分に広い帯域を確保できる。
また、窒化アルミニウムAlN薄膜を用いているので、
温度変化や音響損失による影響を受けにくい。
【0078】また、本実施例に係るフィルタにおいて
は、圧電素子が圧電薄膜41からなるので、薄型化及び
小型化が図れる。
【0079】また、本実施例に係るフィルタにおいて、
ダイアフラム50は、凹部52の深さを調節することに
より、膜厚を決定できる。このため、ダイアフラム50
の膜厚を0〜5μm程度にすることにより、高周波、例
えば数GHz帯の周波数で発振素子を励振できる。
【0080】また、本実施例に係る発振素子は、厚み方
向に配向又はエピタキシャル成長させることにより形成
された圧電薄膜41を用いているので、結晶性が高い。
このため、厚み縦振動が伝搬する際の伝搬損失が小さく
なる。
【0081】図9は、本発明の第1態様に係る別のフィ
ルタを示す回路図、図10は、図9に示した平衡回路8
5の電気的共振特性を示す図、図11は、図9に示した
フィルタの電気的共振特性を示す図である。図におい
て、図1〜図8に現われた構成部分と同一の構成部分に
は、同一の参照符号を付してある。
【0082】図において、本実施例に係るフィルタは、
平衡回路85と、不平衡回路82とを含む。平衡回路8
5は、図2に示した第3の発振素子913、914に代
えて、第3の発振素子915、916を有する点が、図
2に示した平衡回路81と異なる。第3の発振素子91
5、916は、上部励振電極11の面積のみが第3の発
振素子913、914と異なる。この第3の発振素子9
15、916の上部励振電極11は、長軸径の長さaが
178μm、短軸径の長さbが95μmである。
【0083】図9に示した平衡回路85は、発振素子9
11、912、915、916が、格子構造を形成して
いるので、図10に示すように、帯域幅が広く、帯域に
おいて、挿入損失が小さいフィルタとなる。また、図9
に示した第3の発振素子915、916の上部励振電極
11は、その面積が第2の発振素子911、912の上
部励振電極11の面積と異なるので、いわゆるブリッジ
回路のバランス条件が正確には成立しない。このため、
図10に示すように、帯域の両側近傍にトラップTR
2,TR3が形成され、この部分において、シェイプフ
ァクタが急峻になる。
【0084】図9に示したフィルタは、図11に示すよ
うに、周波数f2の近傍にトラップTR1が形成され、
この部分において、シェイプファクタが急峻になる。ま
た、周波数f2の近傍以外の部分は、平衡回路85と同
様の特性となり、帯域の両側近傍にトラップTR2,T
R3が形成され、この部分において、シェイプファクタ
が急峻になる。
【0085】このため、トラップTR1、TR2,TR
3の部分において、信号の分離が容易になるので、送受
信帯域間隔が非常に狭い場合、例えば、20MHz〜1
30MHzである場合であっても、例えば、分波器用フ
ィルタとして十分に使用できる。また、図8と同様に、
図9に示したフィルタは、帯域幅が広く、帯域におい
て、挿入損失が小さいフィルタとなる。
【0086】また、本実施例に係るフィルタは、図2に
示したフィルタと同様の構成を有するので、同様の作用
効果を奏する。
【0087】図12は、本発明の第1態様に係る更に別
のフィルタを示す回路図である。図において、図1〜図
11に現われた構成部分と同一の構成部分には、同一の
参照符号を付してある。
【0088】図において、本実施例に係るフィルタは、
平衡回路86と、不平衡回路82とを含む。平衡回路8
6は、第2の発振素子911の一端が、第3の発振素子
915の一端に接続されるとともに、第1の入力端子V
in1に接続される。第2の発振素子911の他端は、
第3の発振素子916の一端に接続されるとともに、第
1の出力端子Vout1に接続される。第3の発振素子
915の他端は、第2の発振素子912の一端に接続さ
れるとともに、第2の入力端子Vin2に接続される。
第3の発振素子916の他端は、第2の発振素子912
の他端に接続されるとともに、第2の出力端子Vout
2に接続される。
【0089】本実施例に係るフィルタは、図9に示した
フィルタと同様の構成を有するので、同様の作用効果を
奏する。
【0090】図13は、本発明の第1態様に係る更に別
のフィルタを示す回路図である。図において、図1〜図
12に現われた構成部分と同一の構成部分には、同一の
参照符号を付してある。
【0091】図において、本実施例に係るフィルタは、
平衡回路85と、不平衡回路88とを含む。不平衡回路
88は、図9に示した第1の発振素子921、922に
加えて、発振素子923を有する点が、図9に示した不
平衡回路82と異なる。発振素子923は、上部励振電
極11の膜厚が290nmであり、長軸径の長さaが2
30μm、短軸径の長さbが120μmである。
【0092】発振素子921〜923は、発振素子92
3が、第1の発振素子921の一端と、第1の発振素子
922の一端との間に接続され、π型の不平衡回路を形
成している。
【0093】本実施例に係るフィルタは、図9に示した
フィルタと同様の構成を有するので、同様の作用効果を
奏する。
【0094】図14は、本発明の第1態様に係る更に別
のフィルタを示す回路図である。図において、図1〜図
13に現われた構成部分と同一の構成部分には、同一の
参照符号を付してある。
【0095】図において、本実施例に係るフィルタは、
平衡回路89と、不平衡回路82とを含む。平衡回路8
9は、図2に示した発振素子911〜914に加えて、
発振素子711、712、713、714を有する点
が、図2に示した平衡回路81と異なる。第2の発振素
子711、712は、上部励振電極11の膜厚が290
nmであり、長軸径の長さaが148μm、短軸径の長
さbが78μmである。第3の発振素子713、714
は、上部励振電極11の膜厚が370nmであり、長軸
径の長さaが148μm、短軸径の長さbが78μmで
ある。
【0096】平衡回路89において、第2の発振素子9
11の一端は、第3の発振素子913の一端に接続され
るとともに、第1の入力端子Vin1に接続される。第
2の発振素子911の他端は、第3の発振素子914の
一端、第3の発振素子713の一端、及び、第2の発振
素子711の一端に接続される。第3の発振素子914
の他端は、第2の発振素子912の一端に接続されると
ともに、第2の入力端子Vin2に接続される。第3の
発振素子913の他端は、第2の発振素子912の他
端、第3の発振素子714の一端、及び、第2の発振素
子712の一端に接続される。
【0097】第2の発振素子711の他端は、第3の発
振素子714の他端に接続されるとともに、第1の出力
端子Vout1に接続される。第3の発振素子713の
他端は、第2の発振素子712の他端に接続されるとと
もに、第2の出力端子Vout2に接続される。
【0098】本実施例に係るフィルタは、図2に示した
フィルタと同様の構成を有するので、同様の作用効果を
奏する。
【0099】2.第2の態様に係るフィルタ 図15は本発明の第2態様に係るフィルタの一実施例を
示す回路図である。図において、図1〜図14に現われ
た構成部分と同一の構成部分には、同一の参照符号を付
してある。
【0100】図において、本実施例に係るフィルタは、
平衡回路81と、第1の発振素子925、926とを含
む。平衡回路81は、格子状に配置された第2の発振素
子911、912と第3の発振素子913、914とを
含む。
【0101】第1の発振素子925、926は、図2に
示した第1の発振素子921、922と同一の構成を有
し、第1の発振素子921、922と同一の共振周波数
及び反共振周波数を有する。
【0102】第1の発振素子925、926は、第1の
発振素子921、922の代わりに、Si半導体基板5
1のバッファ層61上に形成されている(図3、図4参
照)。
【0103】第1の発振素子925、926は、第2の
入力端子Vin2及び第2の出力端子Vout2と直列
に接続され、平衡回路81及び第1の発振素子925、
926全体として、不平衡回路が構成されている。
【0104】本発明のフィルタにおいて、第1の発振素
子は、第1の入力端子Vin1、第2の入力端子Vin
2、第1の出力端子Vout1、及び、第2の出力端子
Vout2のうち、少なくとも1つと直列に接続されて
いればよい。
【0105】第1の発振素子925は、一端が入力端子
Vin3に接続され、他端が共通電位線GNDに接続さ
れるとともに、フィルタ入力端子V2に接続される。第
1の発振素子926は、一端が出力端子Vout3に接
続され、他端がフィルタ出力端子V4に接続される。
【0106】本実施例に係るフィルタにおいて、第1の
発振素子925、926は、平衡回路81の第1の入力
端子Vin1、第2の入力端子Vin2、第1の出力端
子Vout1、及び、第2の出力端子Vout2のう
ち、少なくとも1つと直列に接続されている。このた
め、平衡回路81及び第1の発振素子925、926の
全体として、2端子対回路網からなるフィルタが構成さ
れる。
【0107】また、本実施例に係るフィルタにおいて、
平衡回路81は、格子構造を含む回路であり、帯域幅が
広く、挿入損失が小さい。本実施例に係るフィルタは、
この平衡回路81を含むので、帯域幅が広く、挿入損失
が小さい。
【0108】また、本実施例に係るフィルタは、第1の
発振素子925、926が、平衡回路81の第1の入力
端子Vin1、第2の入力端子Vin2、第1の出力端
子Vout1、及び、第2の出力端子Vout2のう
ち、少なくとも1つと直列に接続されている。このた
め、平衡回路81及び第1の発振素子925、926全
体として、不平衡回路を構成することができるので、例
えば、移動体通信用の分波器に用いることができる。
【0109】また、本実施例に係るフィルタは、図1乃
至図14に示した本発明に係るフィルタと同様の構成要
素を含むので、同様の作用効果を奏することができる。
【0110】図16は、図15に示した平衡回路81の
電気的共振特性を示す図である。以下、図において、第
1の発振素子の共振周波数、第2の発振素子の共振周波
数、又は、第3の発振素子の反共振周波数をf1とし、
第1の発振素子の反共振周波数又は第2の発振素子の反
共振周波数をf2とし、第3の発振素子の共振周波数を
f3とする。
【0111】図16において、周波数f1の近傍では、
第2の発振素子911、912の共振抵抗が小さいの
で、第2の発振素子911、912に信号が流れる。こ
の周波数は、第3の発振素子913、914の反共振周
波数近傍であるので、第3の発振素子913、914に
は信号が流れない。したがって、この周波数が平衡回路
81の帯域周波数となる。上述したように、平衡回路8
1は、発振素子911〜914が格子構造を形成してい
るので、帯域幅が広く、帯域において挿入損失が小さい
特性になる。
【0112】周波数f2及びf3の近傍では、第2の発
振素子911、912の共振抵抗が大きくなる。このた
め、この周波数において、平衡回路81の出力信号は、
なめらかなスカート曲線を描いて、減衰する。
【0113】周波数f2より高域側に離れた周波数、及
び、周波数f3より低域側に離れた周波数では、発振素
子911〜914が静電容量と見なされ、いわゆるバラ
ンス状態となる。このため、この周波数において、平衡
回路81の出力信号は、ほぼ零になる。
【0114】図17は、図15に示した本実施例に係る
フィルタの電気的共振特性を示す図である。図におい
て、周波数f2の近傍では、第1の発振素子925、9
26の共振抵抗が大きくなり、第1の発振素子925、
926に信号が流れなくなる。このため、本実施例に係
るフィルタは、この周波数において、平衡回路81のス
カート曲線にトラップTR1が生じる。そして、このト
ラップTR1の近傍においては、出力信号が急激に減衰
し、シェイプファクタが急峻になる。
【0115】周波数f1の近傍では、第1の発振素子9
25、926の共振抵抗が小さくなるので、第1の発振
素子925、926にも信号が分流する。本実施例に係
るフィルタは、この周波数が帯域周波数となる。本実施
例に係るフィルタは、平衡回路81を用いているので、
平衡回路81と同様に、帯域幅が広く、帯域において挿
入損失が小さい特性になる。
【0116】周波数f2の近傍及び周波数f1の近傍以
外の周波数では、第1の発振素子925、926は静電
容量と見なせる。このため、この周波数において、本実
施例に係るフィルタの特性は、平衡回路81と同様のフ
ィルタ特性になる。
【0117】ここで、本実施例に係るフィルタは、第1
の発振素子925、926の上部励振電極11の面積を
ある値以上にすれば、平衡回路81のフィルタ特性にほ
とんど影響を与えない。また、本実施例に係るフィルタ
は、第1の発振素子925、926の上部励振電極11
の面積を大きくして共振抵抗を小さくすれば、更に損入
損失が小さくなる。
【0118】また、本実施例に係るフィルタは、帯域の
遠方において、平衡回路81と同様の特性となり、減衰
量が劣化しない。このため、例えば、分波器用フィルタ
として使用できる。
【0119】また、本実施例に係るフィルタのフィルタ
入力端子V1、V2、又は、フィルタ出力端子V3、V
4に、補助トラップ回路等を設けることにより、帯域の
遠方における減衰量の劣化を更に低減することができ
る。
【0120】また、本実施例に係るフィルタは、第1の
発振素子925、926を用いているので、第1の発振
素子925、926の反共振周波数f2の近傍のシェイ
プファクタが急峻になる。このため、帯域周波数よりも
高域側における信号の分離が容易になるので、送受信帯
域間隔が非常に狭い場合、例えば、20MHz〜130
MHzである場合であっても、例えば、分波器用フィル
タとして十分に使用できる。
【0121】図18は、本発明の第2態様に係る別のフ
ィルタを示す回路図であり、図19は、図18に示した
平衡回路85の電気的共振特性を示す図、図20は、図
18に示したフィルタの電気的共振特性を示す図であ
る。図において、図1〜図17に現われた構成部分と同
一の構成部分には、同一の参照符号を付してある。
【0122】図において、本実施例に係るフィルタは、
平衡回路85と、第1の発振素子925、926とを含
む。平衡回路85は、図15に示した第3の発振素子9
13、914に代えて、第3の発振素子915、916
を有する点が、図15に示した平衡回路81と異なる。
第3の発振素子915、916は、上部励振電極11の
面積のみが第3の発振素子913、914と異なる。こ
の第3の発振素子915、916の上部励振電極11
は、長軸径の長さaが178μm、短軸径の長さbが9
5μmである。
【0123】図18に示した平衡回路85は、発振素子
911、912、915、916が、格子構造を形成し
ているので、図19に示すように、帯域幅が広く、帯域
において、挿入損失が小さいフィルタとなる。また、図
18に示した第3の発振素子915、916の上部励振
電極11は、その面積が第2の発振素子911、912
の上部励振電極11の面積と異なるので、いわゆるブリ
ッジ回路のバランス条件が正確には成立しない。このた
め、図19に示すように、帯域の両側近傍にトラップT
R2、TR3が形成され、この部分において、シェイプ
ファクタが急峻になる。
【0124】図18に示したフィルタは、図20に示す
ように、周波数f2の近傍にトラップTR1が形成さ
れ、この部分において、シェイプファクタが急峻にな
る。また、周波数f2の近傍以外の部分は、平衡回路8
5と同様の特性となり、帯域の両側近傍にトラップR
2、TR3が形成され、この部分において、シェイプフ
ァクタが急峻になる。
【0125】このため、トラップTR1、TR2,TR
3の部分において、信号の分離が容易になるので、送受
信帯域間隔が非常に狭い場合、例えば、20MHz〜1
30MHzである場合であっても、例えば、分波器用フ
ィルタとして十分に使用できる。また、図17と同様
に、図18に示したフィルタは、帯域幅が広く、帯域に
おいて、挿入損失が小さいフィルタとなる。
【0126】また、本実施例に係るフィルタは、図15
に示したフィルタと同様の構成を含むので、同様の作用
効果を奏する。
【0127】図21は、本発明の第2態様に係る更に別
のフィルタを示す回路図であり、図22は、図21に示
したフィルタの電気的共振特性を示す図である。図にお
いて、図1〜図20に現われた構成部分と同一の構成部
分には、同一の参照符号を付してある。
【0128】図において、本実施例に係るフィルタは、
平衡回路86と、第1の発振素子925、926とを含
む。平衡回路86は、第2の発振素子911の一端が、
第3の発振素子915の一端に接続されるとともに、第
1の入力端子Vin1に接続される。第2の発振素子9
11の他端は、第3の発振素子916の一端に接続され
るとともに、第1の出力端子Vout1に接続される。
第3の発振素子915の他端は、第2の発振素子912
の一端に接続されるとともに、第2の入力端子Vin2
に接続される。第3の発振素子916の他端は、第2の
発振素子912の他端に接続されるとともに、第2の出
力端子Vout2に接続される。
【0129】本実施例に係るフィルタは、図18に示し
た本発明のフィルタと同様の構成を含むので、同様の作
用効果を奏する。
【0130】図23は、本発明の第2態様に係る更に別
のフィルタを示す回路図であり、図24は、図23に示
したフィルタの電気的共振特性を示す図である。図にお
いて、図1〜図22に現われた構成部分と同一の構成部
分には、同一の参照符号を付してある。
【0131】図において、本実施例に係るフィルタは、
図18に示した本発明のフィルタの構成に加えて、更
に、発振素子929を有する点が、図18に示した本発
明のフィルタと異なる。
【0132】発振素子929は、上部励振電極11の膜
厚が290nmであり、長軸径の長さaが230μm、
短軸径の長さbが120μmである。発振素子929
は、第2の入力端子Vin2と第2の出力端子Vout
2との間に接続されている。
【0133】本実施例に係るフィルタは、図18に示し
た本発明のフィルタと同様の構成を含むので、同様の作
用効果を奏する。
【0134】図25は、本発明の第2態様に係る更に別
のフィルタを示す回路図であり、図26は、図25に示
したフィルタの電気的共振特性を示す図である。図にお
いて、図1〜図24に現われた構成部分と同一の構成部
分には、同一の参照符号を付してある。
【0135】図において、本実施例に係るフィルタは、
平衡回路89と、第1の発振素子925、926とを含
む。平衡回路89は、図15に示した発振素子911〜
914に加えて、発振素子711、712、713、7
14を有する点が、図15に示した平衡回路81と異な
る。第2の発振素子711、712は、上部励振電極1
1の膜厚が290nmであり、長軸径の長さaが148
μm、短軸径の長さbが78μmである。第3の発振素
子713、714は、上部励振電極11の膜厚が370
nmであり、長軸径の長さaが148μm、短軸径の長
さbが78μmである。
【0136】本実施例に係るフィルタは、図15に示し
た本発明のフィルタと同様の構成を含むので、同様の作
用効果を奏する。
【0137】図27は、本発明の第2態様に係る更に別
のフィルタを示す回路図であり、図28は、図27に示
したフィルタの電気的共振特性を示す図である。図にお
いて、図1〜図26に現われた構成部分と同一の構成部
分には、同一の参照符号を付してある。
【0138】図において、本実施例に係るフィルタは、
図18に示した平衡回路85と、第1の発振素子925
と、抵抗R1と、第1の発振素子927とを含む。
【0139】第1の発振素子927は、上部励振電極1
1の膜厚が290nmであり、長軸径の長さaが230
μm、短軸径の長さbが120μmである。第1の発振
素子927は、フィルタ入力端子V1と、第1の入力端
子Vin1との間に接続される。
【0140】本実施例に係るフィルタは、第1の発振素
子925、927を有するので、図15〜図26に示し
た本発明のフィルタと同様の作用効果を奏する。また、
本実施例に係るフィルタは、抵抗R1の代わりにコンデ
ンサやコイルを挿入した場合であっても、同様の作用効
果を奏することができる。
【0141】3.分波器 図29は本発明に係る分波器の一実施例を示すブロック
図である。図において、本実施例に係る分波器650
は、デュプレクサであり、送信側フィルタ610と、受
信側フィルタ620とを含む。分波器650は、アンテ
ナ630、送信回路Tx及び受信回路Rxに接続され
る。
【0142】送信側フィルタ610は、送信回路Txと
アンテナ630との間に接続される。
【0143】受信側フィルタ620は、図1に示したフ
ィルタであり、フィルタ入力端子V1が、アンテナ63
0に接続され、フィルタ入力端子V2が、フレーム接地
電位GND1に接続され、フィルタ出力端子V3、V4
が、受信回路Rxに接続される。
【0144】本実施例に係る分波器650は、送信側フ
ィルタ610と、受信側フィルタ620とを含んでいる
ので、送信側フィルタ610を介して、送信回路Txか
ら送信された信号をアンテナ630に出力し、受信側フ
ィルタ620を介して、アンテナ630から受信された
信号を受信回路Rxに入力することができる。
【0145】本実施例に係る分波器650は、広い帯域
幅を持ち、挿入損失が小さく、シェイプファクタが急峻
な本発明に係るフィルタを用いているので、良好な特性
が得られる。
【0146】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。 (a)広い帯域幅を持つ不平衡型のフィルタを提供する
ことができる。 (b)挿入損失が小さい不平衡型のフィルタを提供する
ことができる。 (c)広い帯域幅を持つ不平衡型のフィルタを用いた分
波器を提供することができる。 (d)挿入損失が小さい不平衡型のフィルタを用いた分
波器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1態様に係るフィルタの一実施例を
示すブロック図である。
【図2】図1に示したフィルタの更に具体的な構成を示
す回路図である。
【図3】図2に示したフィルタの平面断面図である。
【図4】図2に示したフィルタの正面断面図である。
【図5】図3の部分拡大図である。
【図6】図3の別の部分拡大図である。
【図7】図2に示した平衡回路の電気的共振特性を示す
図である。
【図8】図2に示したフィルタの電気的共振特性を示す
図である。
【図9】本発明の第1態様に係る別のフィルタを示す回
路図である。
【図10】図9に示した平衡回路の電気的共振特性を示
す図である。
【図11】図9に示したフィルタの電気的共振特性を示
す図である。
【図12】本発明の第1態様に係る更に別のフィルタを
示す回路図である。
【図13】本発明の第1態様に係る更に別のフィルタを
示す回路図である。
【図14】本発明の第1態様に係る更に別のフィルタを
示す回路図である。
【図15】本発明の第2態様に係るフィルタの一実施例
を示す回路図である。
【図16】図15に示した平衡回路の電気的共振特性を
示す図である。
【図17】図15に示したフィルタの電気的共振特性を
示す図である。
【図18】本発明の第2態様に係る別のフィルタを示す
回路図である。
【図19】図18に示した平衡回路の電気的共振特性を
示す図である。
【図20】図18に示したフィルタの電気的共振特性を
示す図である。
【図21】本発明の第2態様に係る更に別のフィルタを
示す回路図である。
【図22】図21に示したフィルタの電気的共振特性を
示す図である。
【図23】本発明の第2態様に係る更に別のフィルタを
示す回路図である。
【図24】図23に示したフィルタの電気的共振特性を
示す図である。
【図25】本発明の第2態様に係る更に別のフィルタを
示す回路図である。
【図26】図25に示したフィルタの電気的共振特性を
示す図である。
【図27】本発明の第2態様に係る更に別のフィルタを
示す回路図である。
【図28】図27に示したフィルタの電気的共振特性を
示す図である。
【図29】本発明に係る分波器の一実施例を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
81 平衡回路 82 不平衡回路 Vin1 第1の入力端子 Vin2 第2の入力端子 Vin3 第3の入力端子 Vin4 第4の入力端子 Vout1 第1の出力端子 Vout2 第2の出力端子 Vout3 第3の出力端子 Vout4 第4の出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野口 隆男 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 山下 喜就 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5J108 AA00 AA07 BB08 CC04 EE03 EE07 EE14 FF07 GG03 GG08 KK01 MM08 MM12 NA02 NB01

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平衡回路と、不平衡回路とを含むフィル
    タであって、 前記平衡回路は、2端子対回路網であり、第1の入力端
    子と、第2の入力端子と、第1の出力端子と、第2の出
    力端子とを含み、 前記不平衡回路は、2端子対回路網であり、第3の入力
    端子と、第4の入力端子と、第3の出力端子と、第4の
    出力端子とを含み、 前記第2の入力端子は、前記第3の入力端子に接続さ
    れ、 前記第2の出力端子は、前記第3の出力端子に接続さ
    れ、 前記第1の入力端子及び前記第4の入力端子は、フィル
    タ入力端子であり、 前記第1の出力端子及び前記第4の出力端子は、フィル
    タ出力端子であるフィルタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたフィルタであっ
    て、 前記不平衡回路は、更に、共通電位線を含み、 前記第4の入力端子及び前記第4の出力端子は、前記共
    通電位線に接続されているフィルタ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載されたフィルタであっ
    て、 前記不平衡回路は、第1の発振素子を含み、 前記第1の発振素子は、前記不平衡回路の前記第3の入
    力端子と前記共通電位線との間、又は、前記不平衡回路
    の前記第3の出力端子と前記共通電位線との間の少なく
    とも一方に設けられるフィルタ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載されたフィルタであっ
    て、 前記第1の発振素子は、圧電薄膜振動素子であるフィル
    タ。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載されたフィルタで
    あって、 前記第1の発振素子の共振周波数は、前記平衡回路の通
    過周波数の帯域に含まれるフィルタ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れかに記載されたフ
    ィルタであって、 前記平衡回路は、複数の発振素子を含み、 前記平衡回路の前記発振素子は、少なくとも1つの格子
    構造を形成しているフィルタ。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載されたフィルタであっ
    て、 前記平衡回路の前記発振素子は、圧電薄膜振動素子であ
    るフィルタ。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載されたフィルタで
    あって、 前記平衡回路の前記発振素子は、第2の発振素子と、第
    3の発振素子とからなり、 前記第2の発振素子は、2端子対回路網の直列腕に備え
    られ、 前記第3の発振素子は、2端子対回路網の格子腕に備え
    られるフィルタ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載されたフィルタであっ
    て、 前記第2の発振素子の共振周波数は、実質的に、前記第
    3の発振素子の反共振周波数と同一であるフィルタ。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9に記載されたフィルタ
    であって、 前記第1の発振素子の共振周波数は、実質的に、前記第
    2の発振素子の共振周波数と同一であるフィルタ。
  11. 【請求項11】 請求項8乃至10の何れかに記載され
    たフィルタであって、 前記第1の発振素子、前記第2の発振素子、及び、前記
    第3の発振素子は、同一の基板上に備えられるフィル
    タ。
  12. 【請求項12】 平衡回路と、第1の発振素子とを含む
    フィルタであって、 前記平衡回路は、2端子対回路網であり、第1の入力端
    子と、第2の入力端子と、第1の出力端子と、第2の出
    力端子とを含み、 前記第1の発振素子は、前記第1の入力端子、前記第2
    の入力端子、前記第1の出力端子、及び、前記第2の出
    力端子のうち、少なくとも1つと直列に接続され、 前記平衡回路及び前記第1の発振素子全体として、不平
    衡回路が構成されているフィルタ。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載されたフィルタであ
    って、 前記平衡回路は、第2の発振素子と、第3の発振素子と
    を含み、 前記第2の発振素子は、2端子対回路網の直列腕に備え
    られ、 前記第3の発振素子は、2端子対回路網の格子腕に備え
    られ前記第2の発振素子及び前記第3の発振素子は、少
    なくとも1つの格子構造を形成しているフィルタ。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載されたフィルタであ
    って、 前記第1の発振素子、前記第2の発振素子及び前記第3
    の発振素子は、圧電薄膜振動素子であるフィルタ。
  15. 【請求項15】 請求項12乃至14の何れかに記載さ
    れたフィルタであって、 前記第1の発振素子は、一端が前記第2の入力端子に接
    続され、他端が共通電位線に接続されるフィルタ。
  16. 【請求項16】 請求項12乃至14の何れかに記載さ
    れたフィルタであって、 前記第1の発振素子は、前記第2の出力端子と直列に接
    続されるフィルタ。
  17. 【請求項17】 請求項12乃至16の何れかに記載さ
    れたフィルタであって、 前記第1の発振素子の共振周波数は、前記平衡回路の通
    過周波数の帯域に含まれるフィルタ。
  18. 【請求項18】 請求項13乃至17の何れかに記載さ
    れたフィルタであって、 前記第2の発振素子の共振周波数は、実質的に、前記第
    3の発振素子の反共振周波数と同一であるフィルタ。
  19. 【請求項19】 請求項13乃至18の何れかに記載さ
    れたフィルタであって、 前記第1の発振素子の共振周波数は、実質的に、前記第
    2の発振素子の共振周波数と同一であるフィルタ。
  20. 【請求項20】 請求項13乃至19の何れかに記載さ
    れたフィルタであって、 前記第1の発振素子、前記第2の発振素子、及び、前記
    第3の発振素子は、同一の基板上に備えられるフィル
    タ。
  21. 【請求項21】 複数のフィルタを含む分波器であっ
    て、 前記フィルタの少なくとも1つは、請求項1乃至20の
    何れかに記載されたフィルタである分波器。
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