JP3733020B2 - 圧電素子およびそれを用いた移動体通信装置 - Google Patents

圧電素子およびそれを用いた移動体通信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電素子およびこれを備える移動体通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報処理端末の高速化、通信のデジタル化により、小型で高周波の振動子や小型で広帯域の中間周波数フィルタが強く求められている。これらの圧電素子には、従来、エネルギー閉じ込め型の圧電素子が用いられているが、現在、さらに小型で広帯域のものが求められている。
【0003】
エネルギー閉じこめ型の圧電フィルタとしては水晶フィルタが最も広く用いられてきたが、水晶を用いた場合には、材料のもつ電気−機械結合係数が小さいことから、帯域の広いフィルタを構成することが困難である。
【0004】
そのため、これらの用途には、電気−機械結合係数の大きな圧電単結晶や圧電セラミックが用いられる。圧電単結晶の中では、振動のQが高く、温度特性に優れたXカットのLiTaO3単結晶が最もよく用いられている。
【0005】
LiTaO3単結晶は、大きな圧電性を示し広帯域のフィルタに適するが、不要振動が励振されやすく、スプリアス(spurious)が大きくなりやすい。そこで、振動モードとしては、比較的スプリアスの小さい厚みすべり振動が用いられる。厚みすべり振動は、振動の変位方向と振動の伝搬方向とが略等しい振動である。LiTaO3単結晶では、振動の伝搬方向と振動の変位方向とが垂直な厚みねじれ振動も励振され、これもスプリアスの原因となる。また、さらに、これらの振動の振動素子端面における反射もスプリアスの原因となる。
【0006】
厚みすべり振動や厚みねじれ振動の端面反射による影響を低減し、圧電振動子の小型化を図る一つの手段として、圧電振動子をストリップ型に加工する方法が従来知られている。
【0007】
ストリップ型振動子の基板としてLiTaO3単結晶のX板を用いる場合、Y軸から−50°±2°方向に切り出された基板が最も共振インピーダンスが低く、この方向が振動変位方向とされている。このような従来のLiTaO3圧電振動子の一例について、平面図を図8に示す。
【0008】
図8を参照して、従来の圧電振動子1は、LiTaO3からなる圧電基板2と、圧電基板2の一主面および他主面に形成された一対の励振電極3とを備える。なお、図8では、引き出し電極の図示を省略している。図8に示すように、従来のLiTaO3振動子では、一般的に、厚み滑り振動の振動変位方向が長手方向になるように圧電基板を切断し、圧電基板2の幅方向の全幅に励振電極3が形成されていた。
【0009】
これらの振動子では、幅に関係する不要振動をさけるため、狭い幅(厚みの数倍程度)で基板を切断することが必要となる。したがって、切断方向が結晶の劈開方向と大きく異なると、基板を切断する際に劈開面の方向に素子が割れやすく、細分化が難しいという問題があった。また、切断面にチッピングが生じると、切断面のチッピングに起因するスプリアスが発生するという問題があった。従って、従来は、高周波で動作する高精度の振動子やフィルタを形成することが難しかった。
【0010】
このため、Y軸から−57゜方向に劈開した圧電基板を用いる圧電振動子が提案された(特開平6−303090号公報参照)。LiTaO3単結晶のX板ではY軸から−57°方向に劈開面があるため、この劈開面に沿ってカットすることによって加工性を向上させることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、Y軸から−57゜の方向で切断した圧電基板を用いる場合でも、素子形状特有のスプリアスが発生しやすいという問題があった。
【0012】
上記問題を解決するため、本発明は、不要なスプリアスの抑制ができ高周波化が可能な圧電素子およびこれを用いた移動体通信装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の圧電素子は、圧電基板と、前記圧電基板の第1の主面および前記第1の主面に対向する第2の主面から選ばれる少なくとも1つの主面上に形成された一対の電極とを備え、
厚み滑り振動を行い、
前記厚み滑り振動の振動方向と前記圧電基板の側壁とが非平行であり、
前記圧電基板が縦長の直方体状の形状を有し、
前記一対の電極のそれぞれが、前記少なくとも1つの主面上において幅方向の全幅に形成されており、
前記圧電基板がLiTaO 3 単結晶からなり、
前記一対の電極が第1の励振電極と第2の励振電極とを含み、
前記第1の主面上に前記第1の励振電極が形成されており、
前記第2の主面上に前記第2の励振電極が形成されており、
前記側壁が前記圧電基板の長手方向の側壁であり、
前記第1の励振電極の端部の法線および前記第2の励振電極の端部の法線が、互いに平行で且つ前記長手方向の側壁と非平行であり、
前記第1および第2の主面が前記圧電基板のX面であり、
前記長手方向の側壁が、前記圧電基板のXY面をX軸を中心に時計回りに56゜〜58゜回転させた面と平行であり、
前記法線の方向が、前記圧電基板のYZ面内においてY軸を時計回りに47゜〜56゜回転させた方向であり、
前記圧電基板の幅Wと厚さHとが、2.9≦(W/H)≦3.1、または、3.7≦(W/H)≦3.9の関係を満たす。上記本発明の圧電素子では、厚み滑り振動(thickness shear vibration)にほとんど影響を与えることなく、厚みねじれ振動(thickness twist vibration)などの不要な振動の発生を抑制できる。このため、上記圧電素子によれば、不要なスプリアスを抑制できる。
【0014】
上記圧電素子では、前記圧電基板が縦長の直方体状の形状を有し、前記一対の電極のそれぞれが、前記少なくとも1つの主面上において幅方向の全幅に形成されている。上記構成によれば、小型化が可能なストリップ型の圧電素子が得られる。なお、この明細書において、幅方向とは、縦長の直方体状の基板の長手方向に対して垂直な方向をいう。
【0015】
上記圧電素子では、前記圧電基板がLiTaO3単結晶からなり、前記一対の電極が第1の励振電極と第2の励振電極とを含み、前記第1の主面上に前記第1の励振電極が形成されており、前記第2の主面上に前記第2の励振電極が形成されており、前記側壁が前記圧電基板の長手方向の側壁であり、前記第1の励振電極の端部の法線および前記第2の励振電極の端部の法線が、互いに平行で且つ前記長手方向の側壁と非平行である。上記構成によれば、製造が容易で、スプリアスが特に小さく、高周波化が可能な圧電振動子が得られる。なお、この明細書において、長手方向の側壁とは、第1の主面と幅方向に隣接している主面をいう。
【0016】
本発明の別の圧電素子は、圧電基板と、前記圧電基板の第1の主面および前記第1の主面に対向する第2の主面から選ばれる少なくとも1つの主面上に形成された一対の電極とを備え、
厚み滑り振動を行い、
前記厚み滑り振動の振動方向と前記圧電基板の側壁とが非平行であり、
前記圧電基板が縦長の直方体状の形状を有し、
前記一対の電極のそれぞれが、前記少なくとも1つの主面上において幅方向の全幅に形成されており、
前記圧電基板がLiTaO3単結晶からなり、
前記一対の電極が入力電極と出力電極とを含み、
前記圧電基板の第1の主面上に前記入力電極および前記出力電極が形成され、
前記第2の主面上に形成されたアース電極をさらに備え、
前記側壁が前記圧電基板の長手方向の側壁であり、
前記入力電極の端部の法線および前記出力電極の端部の法線が、互いに平行で且つ前記長手方向の側壁と非平行であり、
前記第1および第2の主面が前記圧電基板のX面であり、
前記長手方向の側壁が、前記圧電基板のXY面をX軸を中心に時計回りに56゜〜58゜回転させた面と平行であり、
前記法線の方向が、前記圧電基板のYZ面内においてY軸を時計回りに47゜〜56゜回転させた方向であり、
前記圧電基板の幅Wと厚さHとが、2.9≦(W/H)≦3.1、または、3.7≦(W/H)≦3.9の関係を満たす。上記構成によれば、製造が容易で、スプリアスが特に小さく、高周波化が可能な圧電フィルタが得られる。
【0017】
上記圧電素子では、前記第1および第2の主面が前記圧電基板のX面であり、前記長手方向の側壁が、前記圧電基板のXY面をX軸を中心に時計回りに56゜〜58゜回転させた面と平行である。上記構成によれば、製造が特に容易で、スプリアスがさらに小さく、高周波化が可能な圧電素子が得られる。なお、この明細書において、「X軸を中心に時計回り」とは、X軸のプラス方向から基板を見た状態(図1(A)参照)における方向をいう。また、この明細書において用いられる「基板のX面」という用語は、基板のX面から数度傾いた面でカットされた基板を均等物として含む。
【0018】
上記圧電素子では、前記法線の方向が、前記圧電基板のYZ面内においてY軸を時計回りに47゜〜56゜回転させた方向である。上記構成によれば、スプリアスがさらに小さい圧電素子が得られる。
【0019】
上記圧電素子では、前記圧電基板の幅Wと厚さHとが、2.9≦(W/H)≦3.1、または、3.7≦(W/H)≦3.9の関係を満たす。上記構成によれば、主振動の帯域とスプリアスとが十分に離れた良好な特性の圧電素子が得られる。基板の劈開方向で切断された従来の素子では、素子の厚さと幅との比を1.5〜2.0という狭い範囲内に設定しないと、主振動の帯域内にスプリアスが発生し、良好な特性が得られないという問題があった(特許第2855208号参照)。これに対し、本発明の圧電素子では、加工が容易な幅の広い素子でも良好な特性が得られる。なお、この明細書において、「基板の幅」とは、長手方向の2つの側壁間の距離をいう。また、「基板の厚さ」とは、第1の主面と第2の主面との間の距離をいう。
【0020】
上記圧電素子では、前記圧電基板が第1および第2の圧電基板を含み、前記第1の圧電基板と前記第2の圧電基板とが、互いに分極方向が反対方向になるように積層されていてもよい。上記構成によれば、通常は励振されない2倍波(second harmonics)の厚み滑り振動を励振することができ、さらに高周波での動作が可能な圧電素子が得られる。
【0021】
上記圧電素子では、前記長手方向の側壁が、レーザ照射によって劈開された面であることが好ましい。上記構成によれば、チッピングの発生や劈開面の表面粗さの増大を防止できるため、素子特性が良好な圧電素子が得られる。
【0022】
また、本発明の移動体通信装置は、上記本発明の圧電素子を含む。本発明の圧電振動子を含む移動体通信装置によれば、基準周波数や動作が安定した移動体通信装置が得られる。本発明の圧電振動子は、スプリアスによる周波数飛びの影響を受けにくく、帯域外における信号の減衰量が大きく、挿入損失が小さい。したがって、本発明の圧電フィルタを含む移動体通信装置によれば、信号の選別特性が高い移動体通信装置が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0024】
(実施形態1)
実施形態1では、本発明の圧電素子として、圧電振動子の一例について説明する。実施形態1の圧電振動子10について、第1の主面側の平面図を図1(A)に、第2の主面側の平面図を図1(B)に、素子の長手方向中央部の断面図を図1(C)にそれぞれ示す。なお、図1(A)および(C)には、圧電基板11の結晶軸の方向も示している。
【0025】
図1を参照して、圧電振動子10は、圧電基板11と、圧電基板11上に形成された一対の励振電極12aおよび12bとを備える。励振電極12aおよび12bには、それぞれ、引き出し電極13aおよび13bが接続されている。なお、引き出し電極は、図3に示すように圧電基板11の幅方向の全幅に形成されていてもよい。
【0026】
励振電極12aおよび12bの材料は、特に限定はないが、たとえば、クロムと金との積層膜を用いることができる。励振電極12aおよび12bは、蒸着法などの真空成膜法によって形成できる。励振電極12aは、圧電基板11の第1の主面11a上に形成されている。励振電極12bは、第1の主面11aに対向する第2の主面11b上に形成されている。励振電極12aと励振電極12bとは、圧電基板11を挟んで略等しい大きさで略対称に形成されている。すなわち、励振電極12aは、励振電極12bに対向する位置に形成されている。圧電振動子10では、励振電極12aおよび12bに交流電圧を印加することによって、厚み滑り振動が励振される。
【0027】
圧電基板11は、縦長の直方体状の形状を有する。圧電基板11は、LiTaO3単結晶のX面でカットされた基板、すなわちX板(X板から数度傾いた面でカットされたものを含む。以下の実施形態において同様である。)である。そして、圧電基板11の第1の主面11aおよび第2の主面11bは、それぞれ、Xカット面と−Xカット面である。
【0028】
圧電基板11の長手方向Lの側壁11c、および側壁11cに対向する長手方向Lの側壁11dは、LiTaO3単結晶の劈開面と略平行な面である。側壁11cおよび側壁11dは、圧電基板11(LiTaO3のX板)のXY面をX軸を中心に時計回りに56゜〜58゜(57゜±1゜)回転させた面と平行であることが好ましい。すなわち、側壁11cと圧電基板11のY軸とがなす角αは、56゜〜58゜であることが好ましい。なお、LiTaO3単結晶の劈開面はY軸から略−57゜の面であるが、±1゜程度のずれであれば切断時のチッピングを十分に小さくすることができる(以下の実施形態においても同様である)。なお、側壁11cおよび側壁11dは、レーザ照射によって劈開された面であることが好ましい。
【0029】
圧電基板11の大きさについては特に限定はないが、たとえば、長さが2.0mm、幅が0.15mm、厚さが50μmである。厚さが50μmの圧電基板11を用いることによって、共振周波数が40MHz程度の圧電振動子が得られる。
【0030】
なお、圧電基板11として、他の圧電性材料からなる基板、たとえば、LiNbO3、KNbO3、ランガサイト(Langasite:La3Ga5SiO14)系の材料、ランガナイト(Langanite:La3Ga5.5Nb0.514)系の材料、またはランガテート(Langatate:La3Ga5.5Ta0.514)系の材料からなる基板を用いてもよい(以下の実施形態において同様である)。また、圧電基板11として、第1および第2の主面が略正方形である基板を用いてもよい(以下の実施形態において同様である)。
【0031】
励振電極12aの端部12aeの法線の方向Aと、励振電極12bの端部12beの法線の方向Bとは略平行である。すなわち、励振電極12aと励振電極12bとは、方向Aの方向で対向している。
【0032】
方向AおよびBは、LiTaO3単結晶の劈開面と非平行な方向である。すなわち、励振電極12aおよび12bの対向方向は、側壁11cおよび側壁11dと非平行な方向である。このような構成の圧電振動子10では、振動方向が方向Aと平行な厚み滑り振動が励振される。すなわち、圧電振動子10では、厚み滑り振動の振動方向と側壁11cおよび11dとが非平行である。
【0033】
方向AおよびBは、圧電基板11のYZ面内においてY軸を時計回りに47゜〜56゜(好ましくは、48゜〜52゜)回転させた方向であることが好ましい。すなわち、方向AおよびBと、圧電基板11のY軸とがなす角度βは、47゜〜56゜であることが好ましい。方向Aと圧電基板11の側壁11cとがなす角γは、0゜<γ≦10゜(好ましくは、5゜≦γ≦9゜)の関係を満たすことが好ましい。
【0034】
従来のLiTaO3振動子では、圧電基板の幅を100μm前後に切断しようとすると、端面に著しいチッピングが生じたり、素子自体に割れが生じたりするため、作製が困難であるという問題があった。また、素子を作製できた場合でも、端面の表面粗さが振動子の特性に悪影響を与えるため、30MHz以上で動作する振動子の作製は困難であった。
【0035】
しかし、本発明の圧電振動子10では、結晶の劈開方向に合わせて圧電基板11を切断しているため、基板の分割を正確に行え、また、端面の表面粗さを極小化できる。このため、本発明の圧電振動子10によれば、素子の高周波化が容易となり、製造歩留まりも向上する。
【0036】
さらに、圧電振動子10では、励振電極12aと励振電極12bとの重なり部分は、厚み滑り振動の振動方向(方向A)においてはほぼ一定となっているが、厚みねじれ振動の振動方向(すなわち方向Aと垂直な方向)に対しては角度を持つ。このため、厚みねじれ振動では対称性がくずれ、不要な厚みねじれ振動は大幅に抑制される。さらに、圧電基板の側壁で反射された不要振動は、素子の端部を導電性ペーストなどで保持することによって吸収できる。このように、本発明によれば、不要な振動を励振しにくく、不要なスプリアスを抑制できる圧電振動子が得られる。
【0037】
次に、圧電基板11の幅Wおよび厚さH(図1参照)について説明する。圧電基板11の幅Wおよび厚さHとスプリアスとの間には相関がある。圧電基板11の幅WとHとの比(W/H)を変化させたときの、アドミッタンスY(S)および位相の周波数特性について測定した結果を、図2に示す。具体的には、(W/H)=3.2の場合を図2(A)に、(W/H)=3.8の場合を図2(B)に、(W/H)=4.4の場合を図2(C)に示す。
【0038】
図2(B)に示すように、(W/H)の値が3.7〜3.9の領域では、スプリアスは主振動の帯域内になく、低周波側と高周波側とにわずかに存在する程度で、良好な特性の圧電振動子が得られた。しかし、基板の幅が増加すると、図2(C)に示すように、高周波側から接近してくるスプリアスが帯域内に入り特性が悪化する。また、基板の幅を小さくしていくと、図2(A)に示すように、低周波側に存在するスプリアスが帯域内に接近し、スプリアスが帯域内に達すると特性が悪化する。
【0039】
また、基板の幅を小さくして(W/H)の値を3.7よりも小さくすると、帯域内に入ってきたスプリアスが高周波側に徐々に移動し、帯域内から出ていく(W/H)の値が存在した。その(W/H)の値は、2.9〜3.1の範囲内であった。これよりさらに基板の幅が細くなると((W/H)の値が小さくなると)、低周波側のスプリアスが再度帯域内に入り、特性が低下する。また、(W/H)が2以下の領域で素子を作製すると、高周波素子(厚さが薄い)の作製が困難である。逆に、(W/H)の比が3.9よりも大きい領域では、低周波側のスプリアスと高周波側のスプリアスとの距離が帯域幅以下に接近し、スプリアスが帯域内に入らない領域は存在しなかった。上記結果を考慮し、高周波側のスプリアスと低周波側のスプリアスとが帯域内に入らない範囲で素子を作製することによって、特性がより高い素子が得られる。具体的には、圧電基板11の幅Wと厚さHとが、2.9≦(W/H)≦3.1、または、3.7≦(W/H)≦3.9の関係を満たす素子を作製することによって、幅に起因するスプリアスと主振動の帯域とが十分に離れた良好な特性の圧電素子が得られる(以下の実施形態の圧電振動子や圧電フィルタにおいても同様である)。
【0040】
以下に、実施形態1に示した圧電振動子10の製造方法について、一例を説明する。各工程の平面図を、図3(A)〜(C)に示す。また、図3(A)〜(C)の線X−X’における断面図を、それぞれ、図3(D)〜(F)に示す。
【0041】
まず、図3(A)および(D)に示すように、圧電基板11となる厚さ50μmの圧電基板21を、対向する主面が略平行になるように形成する。通常、圧電基板21のサイズは基板の厚さに応じて決定される。圧電基板21の厚さが50μm程度の場合は、歩留まりを考慮して基板のサイズを2インチ以下にすることが好ましい。厚さが50μm程度の薄い基板でも、基板のサイズを2インチ以下とすることによって取り扱いが容易となる。
【0042】
次に、図3(B)および(E)に示すように、圧電基板21の一主面上および他主面上に励振電極12aおよび12bとなる金属膜22を形成する。なお、図3では、引き出し線が素子の幅方向の全幅に形成される場合を示している。
【0043】
最後に、図3(C)および(F)に示すように、圧電基板21の劈開面と平行な方向(図中の点線の方向)に圧電基板21を切断することによって、圧電振動子が得られる。
【0044】
なお、図3(C)の工程において、圧電基板21の切断を、レーザカッティングによって行うことが好ましい。レーザカッティングの手法を用いることによって、ダイシングソウやダイヤモンドカッターを用いた切断とは異なり、切断面のチッピングや切断面の表面粗さの増大を防止できる。また、レーザによる加熱および加熱部直近のガス冷却を行うことによって、選択的に応力を劈開方向に成長させるレーザカッティングを行ってもよい。この方法では、切りしろがなく、チッピングも少ないため、圧電基板の無駄を減らすことができる。基板の劈開方向と基板の分割方向とが一致する本発明の圧電素子では、レーザカッティングを用いた分割が特に適している。
【0045】
(実施形態2)
実施形態2では、本発明の圧電振動子について、他の一例を説明する。なお、実施形態2の圧電振動子10aは、実施形態1で説明した圧電振動子10とは基板のみが異なるため、重複する説明は省略する。
【0046】
実施形態2の圧電振動子10aについて、第1の主面側の平面図を図4(A)に、第2の主面側の平面図を図4(B)に、圧電振動子中央部の断面図を4(C)にそれぞれ示す。なお、図4(A)には第1の圧電基板31aおよび圧電基板31bの結晶軸の方向を示す。
【0047】
図4を参照して、圧電振動子10aは、圧電基板31と、圧電基板31の第1の主面に形成された励振電極12aと、第1の主面に対向する第2の主面に形成された励振電極12bとを備える。励振電極12aおよび12bには、それぞれ、引き出し電極13aおよび13bが接続されている。なお、図4では、方向Aが圧電基板31aのYZ面内においてY軸を時計回りに50゜回転させた方向である場合を示している。
【0048】
圧電基板31は、互いに分極方向が反対方向になるように積層された第1の圧電基板31aおよび第2の圧電基板31bを含む。具体的には、たとえば、第1の圧電基板31aのY軸およびZ軸が、それぞれ、第2の圧電基板第31bのY軸およびZ軸に対して反対の方向になるように積層すればよい。第1の圧電基板31aと第2の圧電基板31bとは直接接合されている。本発明の圧電振動子では、圧電基板31を用いることによって、圧電基板11を用いた場合と比較して共振周波数を略2倍とすることができる。
【0049】
第1の圧電基板31aおよび第2の圧電基板31bは、LiTaO3単結晶のX板である。そして、圧電基板31の主面のうち、切り出し面である側壁31cおよび側壁31cに対向する側壁31dは、LiTaO3単結晶の劈開面と略平行な面である。側壁31cと圧電基板31aのY軸とがなす角α、方向Aと圧電基板31aのY軸とがなす角β、側壁31cと方向Aとがなす角γについては、実施形態1で説明したものと同様であるので重複する説明は省略する。
【0050】
圧電基板31の大きさについては特に限定はないが、たとえば、長さが2.0mm、幅が0.10mm、厚さが50μmである。厚さが50μmの圧電基板31を用いることによって、共振周波数が80MHz程度の圧電振動子が得られる。なお、側壁31cおよび側壁31dは、レーザ照射によって劈開された面であることが好ましい。
【0051】
従来の圧電素子では、端面の表面粗さが振動子の特性に影響を与え、30MHz程度の振動子の作製が限界であったのに対して、圧電振動子10aでは従来の2倍以上の高周波化が可能である。また、圧電振動子10aでは、スプリアスの問題についても実施形態1と同様に解決できる。したがって、圧電振動子10aによれば、不要なスプリアスの抑制ができ高周波化が可能な圧電振動子が得られる。
【0052】
圧電振動子10aは、圧電基板11の代わりに圧電基板31を用いることを除き、実施形態1で説明した方法と同様の方法で製造できる。圧電基板31は、第1の圧電基板31aと第2の圧電基板31bとを直接接合することによって形成できる。具体的には、たとえば、加熱した硫酸−過酸化水素混合液に2枚の基板を浸漬することによって基板表面を親水化処理した後、双方の基板を密着させ加熱処理すればよい(特開平7−206600号公報参照)。そして、その後、図3で説明したように圧電基板上に金属膜を形成し、劈開面に平行に圧電基板を分割すればよい。
【0053】
(実施形態3)
実施形態3では、本発明の圧電フィルタについて、2重モード圧電フィルタの一例を説明する。なお、実施形態1の圧電振動子10と同様の部分については、同様の符号を付して重複する説明を省略する。
【0054】
実施形態3の圧電フィルタ40について、第1の主面側の平面図を図5(A)に、第2の主面側の平面図を図5(B)に示す。なお、図5(A)には、圧電基板11の結晶軸の方向も示している。
【0055】
図5を参照して、実施形態3の圧電フィルタ40は、圧電基板11と、圧電基板11の第1の主面11aに形成された入力電極41および出力電極42と、第1の主面に対向する第2の主面11bに形成されたアース電極43とを備える。アース電極43は、第2の主面11b上であって、入力電極41および出力電極42に対応する位置に形成されている。圧電フィルタ40は、一定の帯域の周波数を通過させるバンドパスフィルタとして機能する。なお、アース電極は、図5(C)のアース電極43aのような形状でもよい。また、アース電極は、第2の主面11b上の全面に形成されてもよい。
【0056】
圧電基板11は、実施形態1で説明したものと同様であり、LiTaO3単結晶のX板である。そして、圧電基板11の第1の主面11aおよび第2の主面11bは、それぞれ、Xカット面と−Xカット面である。また、圧電基板11の主面のうち、切り出し面である側壁11cおよび側壁11cに対向する側壁11dは、LiTaO3単結晶の劈開面と略平行な面である。具体的には、たとえば、側壁11cおよび側壁11dは、圧電基板11(LiTaO3のX板)の劈開面であることが好ましい。すなわち、側壁11cおよび11dは、圧電基板11のXY面をX軸を中心に時計回りに56゜〜58゜(57゜−1゜〜57゜+1゜)回転させた面と平行であることが好ましい。
【0057】
なお、上記圧電フィルタ40において、実施形態2と同様に、圧電基板11の代わりに2枚の圧電基板を互いの分極方向が反対方向になるように積層した圧電基板31を用いてもよい。
【0058】
入力電極41、出力電極42およびアース電極43は、励振電極12aと同様の材料を用いて形成できる。入力電極41と出力電極42とは、同じ大きさで対向するように形成されている。入力電極41の端部41eの法線の方向と出力電極42の端部42eの法線の方向とは略平行である。入力電極41の端部41eの法線の方向、すなわち入力電極41と出力電極42の対向方向Cは、圧電基板11の劈開面に対して非平行な方向である。すなわち、対向方向Cは、側壁11cおよび側壁11dと非平行な方向である。
【0059】
対向方向Cは、圧電基板11のYZ面内においてY軸を時計回りに47゜〜56゜(好ましくは48゜〜52゜)回転させた方向であることが好ましい。すなわち、対向方向Cと側壁11cとがなす角γは、0゜<γ≦10゜(好ましくは、5゜≦γ≦9゜)の関係を満たすことが好ましい。
【0060】
圧電基板11として、Y軸から−57゜の方向に劈開した長さ2.5mm、幅0.15mm、厚さ50μmの基板を用い、対向方向Cと圧電基板11のY軸とがなす角度βが47゜である電極を用いることによって、中心周波数が40MHz程度のバンドパスフィルタが得られる。
【0061】
本発明の圧電フィルタ40では、結晶の劈開方向に合わせて圧電基板11を切断するため、分割がより正確に行えるとともに、切断面の表面粗さが極小化される。したがって、圧電フィルタ40によれば、製造が容易であるとともに、挿入損失が少なく、高周波化が容易な圧電フィルタが得られる。
【0062】
また、圧電フィルタ40では、電極の重なり部分は、厚み滑り振動の振動方向においてはほぼ一定となっているが、厚みねじれ振動の振動方向に対しては角度を持つ。このため、厚み滑り振動の対称性がくずれ、不要な厚みねじれ振動は大幅に抑制される。さらに、圧電基板の側壁で反射された不要振動は、素子の端部を導電性ペーストなどで保持することによって吸収できる。このように、本発明によれば、スプリアスに起因する不要な通過域を形成しにくく、帯域外における信号の減衰量が大きい圧電フィルタが得られる。
【0063】
上記実施形態3の圧電フィルタ40は、図3で説明した方法と同様の方法によって製造することができる。
【0064】
なお、実施形態1で説明したように、圧電基板11の幅Wと厚さHとが、2.9≦(W/H)≦3.1、または、3.7≦(W/H)≦3.9の関係を満たすことが好ましい。これによって、幅に起因するスプリアスと主振動の帯域とが十分に離れた良好な特性の圧電フィルタが得られる。
【0065】
(実施形態4)
実施形態4では、本発明の移動体通信装置について、一例を説明する。
【0066】
実施形態4の移動体通信装置について、受信回路の構成図を図6に示す。図6を参照して、実施形態4の移動体通信装置は、アンテナ51と、Rxフィルタ52と、ミキサ53と、一次IFフィルタ54と、ミキサ55と、2次IFフィルタ56と、アンプ57とを備える。この受信回路では、アンテナ51で受信した無線信号(Rx)を、Rxフィルタ52、ミキサ53、一次IFフィルタ54、ミキサ55、2次IFフィルタ56およびアンプ57を介して交流信号に変換する。
【0067】
本発明の移動体通信装置では、一次IFフィルタ54が実施形態3で説明した圧電フィルタである。一次IFフィルタ54に、本発明の圧電フィルタを用いることによって、小型で周波数選択度が高い(漏話や混信が少ない)移動体通信装置が得られる。
【0068】
なお、本発明の圧電振動子を複数個用いることによって、梯子型フィルタまたは格子型フィルタを形成してもよい。また、本発明の多重モード振動子を複数個用いてフィルタを形成してもよい。一例として、梯子型フィルタ70を図7(A)に、格子型フィルタ75を図7(B)に示す。
【0069】
梯子型フィルタ70は、直列および並列に接続された圧電振動子71〜73を備える。圧電振動子71〜73のそれぞれは、本発明の圧電振動子であり、お互いにわずかに異なる共振周波数を有する。格子型フィルタ75は、直列および並列に接続された圧電振動子76および77を備える。圧電振動子76および77は、本発明の圧電振動子であり、お互いにわずかに異なる共振周波数を有する。上記構成の圧電フィルタによれば、圧電基板の幅に起因するスプリアスと、主振動の帯域とが十分に離れた良好な特性の圧電フィルタが得られる。
【0070】
また、実施形態1または2に記載した圧電振動子を、特定周波数を選択するフィルタとして移動体通信装置に用いることによって、動作周波数が高く小型で高速な移動体通信装置が得られる。
【0071】
以上、本発明の実施形態について例を挙げて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず本発明の技術的思想に基づき他の実施形態に適用することができる。
【0072】
たとえば、本実施の形態では、特定の方向に特定の幅で切断されたストリップ型の圧電素子について説明したが、これらは、一例であり、本発明はこれに限定されない。スプリアスの抑制効果を得るためには、厚み滑り振動の振動方向と、圧電基板の側壁とが非平行であればよい。振動方向は、用いる圧電基板とそのカット角によって決まるため、これに応じて電極の形成方向を変えれば、厚み滑り振動を励振するすべての圧電素子において、上記実施形態の圧電素子と同様の効果が得られる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の圧電素子によれば、従来の圧電素子に比べてより一層スプリアスが少なく、高周波化が可能な圧電デバイスが得られる。本発明によれば、移動体通信装置や情報機器などに好適な圧電素子が得られる。
【0074】
また、本発明の圧電振動子を用いた移動体通信装置によれば、動作周波数が高く、小型で高速な移動体通信装置が得られる。
【0075】
また、本発明の圧電フィルタは、スプリアスによる周波数飛びの影響を受けにくく、帯域外減衰量が大きく、挿入損失が小さい。このため、本発明の圧電フィルタを用いた移動体通信装置によれば、信号の選別特性がより高い移動体通信装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の圧電振動子について一例を示す図である。
【図2】 本発明の圧電振動子について素子の幅Wと厚さHとの比(W/H)を(A)3.2、(B)3.8および(C)4.4と変化させた場合のアドミッタンスと位相の周波数特性を示すグラフである。
【図3】 本発明の圧電振動子について製造方法の一例を示す図である。
【図4】 本発明の圧電振動子について他の一例を示す図である。
【図5】 本発明の圧電フィルタについて一例を示す図である。
【図6】 本発明の移動体通信装置について構成の一例を示す図である。
【図7】 本発明の圧電素子を用いたフィルタについて(A)一例および(B)他の一例を示す模式図である。
【図8】 従来の圧電振動子について一例を示す図である。
【符号の説明】
10、10a 圧電振動子
11、21、31 圧電基板
11a 第1の主面
11b 第2の主面
11c、11d、31c、31d 側壁
12a、12b 励振電極
12ae、12be、41e、42e 端部
31a 第1の圧電基板
31b 第2の圧電基板
40 圧電フィルタ
41 入力電極
42 出力電極
43 アース電極
W 幅
H 厚さ

Claims (5)

  1. 圧電基板と、前記圧電基板の第1の主面および前記第1の主面に対向する第2の主面から選ばれる少なくとも1つの主面上に形成された一対の電極とを備え、
    厚み滑り振動を行い、
    前記厚み滑り振動の振動方向と前記圧電基板の側壁とが非平行であり、
    前記圧電基板が縦長の直方体状の形状を有し、
    前記一対の電極のそれぞれが、前記少なくとも1つの主面上において幅方向の全幅に形成されており、
    前記圧電基板がLiTaO 3 単結晶からなり、
    前記一対の電極が第1の励振電極と第2の励振電極とを含み、
    前記第1の主面上に前記第1の励振電極が形成されており、
    前記第2の主面上に前記第2の励振電極が形成されており、
    前記側壁が前記圧電基板の長手方向の側壁であり、
    前記第1の励振電極の端部の法線および前記第2の励振電極の端部の法線が、互いに平行で且つ前記長手方向の側壁と非平行であり、
    前記第1および第2の主面が前記圧電基板のX面であり、
    前記長手方向の側壁が、前記圧電基板のXY面をX軸を中心に時計回りに56゜〜58゜回転させた面と平行であり、
    前記法線の方向が、前記圧電基板のYZ面内においてY軸を時計回りに47゜〜56゜回転させた方向であり、
    前記圧電基板の幅Wと厚さHとが、2.9≦(W/H)≦3.1、または、3.7≦(W/H)≦3.9の関係を満たす圧電素子。
  2. 圧電基板と、前記圧電基板の第1の主面および前記第1の主面に対向する第2の主面から選ばれる少なくとも1つの主面上に形成された一対の電極とを備え、
    厚み滑り振動を行い、
    前記厚み滑り振動の振動方向と前記圧電基板の側壁とが非平行であり、
    前記圧電基板が縦長の直方体状の形状を有し、
    前記一対の電極のそれぞれが、前記少なくとも1つの主面上において幅方向の全幅に形成されており、
    前記圧電基板がLiTaO3単結晶からなり、
    前記一対の電極が入力電極と出力電極とを含み、
    前記圧電基板の第1の主面上に前記入力電極および前記出力電極が形成され、
    前記第2の主面上に形成されたアース電極をさらに備え、
    前記側壁が前記圧電基板の長手方向の側壁であり、
    前記入力電極の端部の法線および前記出力電極の端部の法線が、互いに平行で且つ前記長手方向の側壁と非平行であり、
    前記第1および第2の主面が前記圧電基板のX面であり、
    前記長手方向の側壁が、前記圧電基板のXY面をX軸を中心に時計回りに56゜〜58゜回転させた面と平行であり、
    前記法線の方向が、前記圧電基板のYZ面内においてY軸を時計回りに47゜〜56゜回転させた方向であり、
    前記圧電基板の幅Wと厚さHとが、2.9≦(W/H)≦3.1、または、3.7≦(W/H)≦3.9の関係を満たす圧電素子。
  3. 前記圧電基板が第1および第2の圧電基板を含み、
    前記第1の圧電基板と前記第2の圧電基板とが、互いに分極方向が反対方向になるように積層されている請求項1または2に記載の圧電素子。
  4. 前記長手方向の側壁が、レーザ照射によって劈開された面である請求項1または2に記載の圧電素子。
  5. 請求項1ないしのいずれかに記載の圧電素子を含む移動体通信装置。
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