JP2003283012A - 光増幅装置およびその製造方法、光増幅装置を用いた光源装置、光源装置を用いた光治療装置、並びに光源装置を用いた露光装置 - Google Patents

光増幅装置およびその製造方法、光増幅装置を用いた光源装置、光源装置を用いた光治療装置、並びに光源装置を用いた露光装置

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JP2003283012A
JP2003283012A JP2002077744A JP2002077744A JP2003283012A JP 2003283012 A JP2003283012 A JP 2003283012A JP 2002077744 A JP2002077744 A JP 2002077744A JP 2002077744 A JP2002077744 A JP 2002077744A JP 2003283012 A JP2003283012 A JP 2003283012A
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waveguide
optical amplification
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glass substrate
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Masaaki Doi
正明 土肥
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光スイッチング機能を一体に有して成る光増
幅装置を得る。 【解決手段】 光増幅装置1は、ガラス基板2に所定の
断面形状を有して入口部4aから出口部4bまで繋がっ
て延びる光増幅導波路3を設けて構成され、光増幅導波
路3の後部に、導波路型の光スイッチ部5を設けて構成
される。このような構成とすれば、光増幅装置自体が光
スイッチを有するため、スイッチング素子や変調器を別
途設ける必要がなく、光増幅装置を用いて構成される装
置の構造を簡単にでき、且つ製造コストを低減させるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光源からの
光等のような照射光を増幅するための光増幅装置および
その製造方法に関する。本発明はまた、この光増幅装置
を用いた光源装置、この光源装置を用いた光治療装置お
よび露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ等のレーザ光源から発生し
た単一波長の赤外光又は可視光を増幅させる手段として
光ファイバー増幅器、光導波路増幅器がある。これは、
エルビウム(Er)等の希土類元素を添加した増幅用光
ファイバー、増幅用光導波路に励起光を供給し、添加さ
れた希土類元素を励起することによって希土類元素の外
殻電子のエネルギー準位について反転分布を形成し、上
記光ファイバーもしくは光導波路に入射された光を増幅
させるものである。このように構成された光ファイバー
増幅器、光導波路増幅器はレーザ光源と組み合わされて
種々の光学関連装置の光源として用いられている。例え
ば、近眼、乱視等の治療を行う光(レーザ光)治療装置
等に所定の照射光を供給する光源装置として利用した
り、ウエハ上にフォトリソグラフィ技術を用いる半導体
製造用の露光装置の光源装置として利用したりすること
が実用化されつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような光治療装置
や半導体露光装置等においては、照射光の供給制御(ス
イッチング制御)を行ったり、供給先の切換制御を行っ
たりすることが要求されることが多く、例えば、未公開
ではあるが特願2001−036256号において光源
装置の出射端側に繋げてスイッチング素子や変調器を設
けてこれらの要求に対応している。しかしながら、この
ようにスイッチング素子や変調器を別途設ける必要があ
り、装置構造の複雑化、製造コストの上昇という問題が
あった。
【0004】本発明はこのような問題に鑑みたもので、
光スイッチング機能を一体に有して成る光増幅装置を提
供することを目的とする。本発明はまた、このような光
増幅装置を用いて構成される光源装置を提供することを
目的とし、さらに、この光源装置を用いて構成される露
光装置や、光治療装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明に係る光増幅装置は、ガラス基板に所定の断
面形状を有して入口部から出口部まで繋がって延びる光
増幅導波路を設けて構成され、光増幅導波路の後部に、
導波路型の光スイッチを設けて構成される。このような
構成とすれば、光増幅装置自体が光スイッチを有するた
め、スイッチング素子や変調器を別途設ける必要がな
く、光増幅装置を用いて構成される装置の構造を簡単に
でき、且つ製造コストを低減させることができる。
【0006】なお、光増幅導波路の後部に隣接且つ並行
して延びる第2光導波路をガラス基板に形成し、光スイ
ッチにより、入口部から光増幅導波路に入射されて増幅
された光信号を光増幅導波路の後部もしくは第2光導波
路に振り分けて流す制御を行うように構成するのが好ま
しい。このとき、光スイッチを、光増幅導波路の後部お
よび第2光導波路が所定間隔をおいて近接する部分に設
けられて、熱光学効果、電気光学効果もしくは音響光学
効果を用いて光増幅導波路に入射された光信号を光増幅
導波路の後部もしくは第2光導波路に振り分けて流す制
御を行う方向性結合器型スイッチから構成することがで
きる。
【0007】本発明に係る光増幅装置の製造方法におい
ては、希土類を添加したガラス基板の表面に、一端部か
ら他端側に所定の幅を有して延びる第1開口と、この第
1開口の他端部近傍において第1開口に隣接且つ並行し
て他端側に延びる第2開口とを設けて膜を形成し、ガラ
ス基板を一価のイオンを含む中性塩を融点以上に加熱し
て作った溶液中に所定時間浸して、ガラス基板の表面に
おける第1および第2開口に位置する部分に光導波路と
なる二本の高屈折率領域を形成し、膜をガラス基板から
除去し、ガラス基板に電界を加えて二本の高屈折領域を
ガラス基板の内部に埋め込んで光増幅導波路および第2
導波路を形成し、光増幅導波路の後部および第2導波路
の上方におけるガラス基板の表面に、フォトリソグラフ
ィ技術を用いて熱光学効果、電気光学効果もしくは音響
光学効果用の素子を形成して方向性結合器型スイッチを
構成して作られる。
【0008】もう一つの本発明に係る光増幅装置の製造
方法においては、ガラス基板の表面に、一端部から他端
側に所定の幅を有して延びる第1開口と、この第1開口
の他端部近傍において第1開口に隣接且つ並行して他端
側に延びる第2開口とを設けて膜を形成し、膜が形成さ
れたガラス基板における第1および第2開口の部分にイ
オン注入法によって希土類をドープし、ガラス基板を一
価のイオンを含む中性塩を融点以上に加熱して作った溶
液中に所定時間浸して、ガラス基板の表面における第1
および第2開口に位置する部分に光導波路となる二本の
高屈折率領域を形成し、膜をガラス基板から除去し、ガ
ラス基板に電界を加えて二本の高屈折領域をガラス基板
の内部に埋め込んで光増幅導波路および第2導波路を形
成し、光増幅導波路の後部および第2導波路の上方にお
けるガラス基板の表面に、フォトリソグラフィ技術を用
いて熱光学効果、電気光学効果もしくは音響光学効果用
の素子を形成して方向性結合器型スイッチを構成して作
られる。
【0009】さらに異なる本発明に係る光増幅装置の製
造方法においては、シリコン基板の表面に酸水素バーナ
ーによって下部クラッド層を堆積形成し、下部クラッド
層の表面に酸水素バーナーによって希土類および燐等を
添加した高屈折率のコア層を堆積形成し、下部クラッド
層およびコア層が形成されたシリコン基板を加熱して下
部クラッド層およびコア層を透明化し、コア層の表面に
一端部から他端側に所定の幅を有して延びる第1レジス
ト層と第1レジスト層の他端部近傍において第1レジス
ト層に隣接且つ並行して他端側に延びる第2レジスト層
とを形成し、レジスト層をマスクとして反応性イオンエ
ッチング法によってレジスト層に覆われた部分以外のコ
ア層を除去し、レジスト層を除去して残された第1およ
び第2コア層を有する下部クラッド層の表面に酸水素バ
ーナーによって上部クラッド層を堆積形成し、上部クラ
ッド層が形成されたシリコン基板を加熱して上部クラッ
ド層も透明化し、第1コア層により形成される光増幅導
波路の後部および第2コア層により形成される第2導波
路の上方における上部クラッド層の表面に、フォトリソ
グラフィ技術を用いて熱光学効果、電気光学効果もしく
は音響光学効果用の素子を形成して方向性結合器型スイ
ッチを構成して作られる。
【0010】本発明に係る光源装置は、上述した構成の
光増幅装置もしくは上述した製造方法により製造される
光増幅装置と、照射光を出射する照射光源と、励起光を
出射する励起光源と、照射光源から出射された照射光を
入口部から光増幅導波路内に導く照射光導入路と、励起
光源から出射された励起光を入口部から光増幅導波路内
に導く励起光導入路と、光スイッチの作動制御を行うス
イッチ作動制御装置とを備えて構成され、照射光導入路
および励起光導入路を介して光増幅導波路内に照射光お
よび励起光を導入し、励起光の作用により増幅された照
射光を、スイッチ作動制御装置による光スイッチの作動
制御に応じて光増幅導波路および第2導波路の出力端部
から振り分けて出射させるように構成される。
【0011】なお、上記光源装置において、照射光源を
所定波長のレーザ光を出射するレーザ光源から構成する
ことができる。
【0012】一方、本発明に係る光治療装置は、上述し
た構成の光源装置と、光源装置の出口部から出射される
照射光を所定波長の治療用照射光に変換する波長変換器
と、波長変換器により変換された照射光を治療部位に導
いて照射させる照射光学系とを備えて構成される。
【0013】また、本発明に係る露光装置は、上述した
構成の光源装置と、この光源装置の出口部から出射され
る照射光を所定波長の照射光に変換する波長変換部と、
所定の露光パターンが設けられたフォトマスクを保持す
るマスク支持部と、露光対象物を保持する対象物保持部
と、光源装置の出口部から出射される照射光をマスク支
持部に保持されたフォトマスクに照射させる照明光学系
と、照明光学系を介してフォトマスクに照射されてここ
を通過した照射光を対象物保持部に保持された露光対象
物に照射させる投影光学系とを備えて構成される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照して説明する。本発明の一実施形態
に係る光増幅装置1を図1に示しており、この光増幅装
置1は、希土類が添加されたガラス基板2の内部に、光
増幅作用を行う光導波路3と、光導波路3の後部に設け
られた光スイッチ部5と、光スイッチ部5により振り分
けられた光信号が出射される第1および第2出射導波路
6,7とを有して構成される。光導波路3はガラス基板
2の左端に開口する入口部4aを有し、この入口部4a
から信号光を入射させるとともに励起光(ポンピング
光)を供給し、添加希土類(例えば、エルビウム等)を
励起させて信号光を増幅させる。このように光導波路3
内において増幅された信号光は、光スイッチ部5に入力
され、ここで第1および第2出射導波路6,7に振り分
けられ、これら第1および第2出射導波路6,7の右端
において開口する第1および第2出口部4b,4cから
出射される。なお、これら光導波路3、第1および第2
出射導波路6,7はすべてシングルモードが保たれるよ
うに、屈折率、導波路幅(断面積)等が設定されてい
る。
【0015】光スイッチ部5の構成を図2および図3に
詳しく示しており、上記光導波路3が光スイッチ部5に
おいて緩やかにU字状に曲げられて第1スイッチ導波路
5aが形成されている。さらに、この第1スイッチ導波
路5aと線対称となるU字状に形成された第2スイッチ
導波路5bが第1スイッチ導波路5aと近接して(信号
光の波長の5倍ほどの間隔で)並行に延びて設けられて
いる。第1スイッチ導波路5aは第1出射導波路6と繋
がり、第2スイッチ導波路5bは第2出射導波路7と繋
がる。そして、これら第1および第2スイッチ導波路5
a,5bの上方のガラス基板2の表面に第1および第2
ヒーター8a,8bが設けられており、これら第1およ
び第2ヒーター8a,8bがコントローラ9aを介して
電源9bに繋がっている。
【0016】このような構成の光スイッチ部5におい
て、第1および第2スイッチ導波路5a,5bと、第1
および第2ヒーター8a,8bにより、ガラス基板の熱
光学効果(TO)を用いた方向性結合器型光スイッチを
構成しており、コントローラ9aにより第1および第2
ヒーター8a,8bへの印加電圧制御を行って、光導波
路3からの光信号を第1および第2出射導波路6,7に
振り分けて出射させる制御が行われる。
【0017】この作動原理について説明する。第1およ
び第2スイッチ導波路5a,5bからなる二本のシング
ルモード導波路が近接した領域においては偶モードの電
界分布(図4(A)参照)および奇モードの電界分布
(図4(B)参照)が存在し、これら両モードの伝搬定
数は異なる。このため、光スイッチ部5において第1お
よび第2スイッチ導波路5a,5bを光信号が伝搬され
るときに、これら二つの導波路5a,5bの間で光パワ
ーの移行が周期的に発生し、偶、奇両モードの位相差が
πになる距離では光パワーが100%移行する。ガラス
基板の熱光学効果(TO)を用いた方向性結合器型光ス
イッチはこの現象を利用するもので、第1および第2ヒ
ーター8a,8bに印加する電圧を制御することによっ
て、第1スイッチ導波路5aから第2スイッチ導波路5
bへの光パワーの移行を0〜100%の間で任意に制御
できる。すなわち、光パワーの移行を0%にして第1出
射導波路6のみから光信号を出す状態から、光パワーの
移行を100%行わせて第2出射導波路7のみから光信
号を出す状態まで、第1および第2出射導波路6,7か
らの出射光信号を任意に振り分け設定できる。
【0018】なお、光スイッチ部5において、上記方向
性結合器型スイッチに代えてマッハ・ツェンダー型スイ
ッチ等を用いても良い。この場合、光スイッチ部5に接
続する出射導波路は一本だけ(例えば、第1出射導波路
6のみ)であり、その出射導波路から出射する光量の調
整が可能である。また、熱光学(TO)効果の他に、電
気光学(EO)効果、音響光学(AO)効果を利用して
も良い。
【0019】次に、上記のような構成の光増幅器の製造
方法について以下に説明する。
【0020】
【イオン交換法】イオン交換法により光増幅器を製造す
る方法について、図5〜図10を参照して説明する。こ
の方法ではまず図5に示すように、Er(エルビウム)
等の希土類を添加したガラス基板(フォスフェートガラ
ス、BK7ガラス、ソーダライムガラス等)11の表面
に、半導体製造工程で用いられるフォトリソグラフィ技
術を用いて、上述した光導波路形状に合わせた二本の開
口13,14を設けて金属膜12をパターニング形成す
る。一方の開口13は、上述した光導波路3に対応する
第1開口13aと、第1スイッチ導波路5aに対応する
第2開口13bと、第1出射導波路6に対応する第3開
口13cとが図示のようにガラス基板11の表面の一端
側から他端側まで一本の線状に繋がって延びて形成され
る。また、もう一つの開口14は、第2スイッチ導波路
5bに対応する第4開口14aと、第2出射導波路7に
対応する第5開口14bとが一本の線状に繋がって延び
て形成される。
【0021】次に、図6に示すように、Ag等の一価の
イオンを含む中性塩を融点以上に加熱して溶かした溶液
18に、上記のように金属膜12をパターニング形成し
たガラス基板11を所定時間浸す。これにより図7に示
すように、溶液18に曝される開口13,14の部分に
おいて、ガラス表面近くでNaイオンが一価の金属イオ
ンに置換されて導波路となる高屈折領域15,16(ハ
ッチングを施した領域)が形成される。次に、図8に示
すように金属膜12を除去した後、図9に示すように上
下両面を電極17a,17bにより挟んで電界を加え
て、図10に示すように高屈折領域15,16をガラス
基板11の内部に埋め込めば、この高屈折領域15,1
6が光導波路3、第1および第2スイッチ導波路5a,
5b並びに第1および第2出射導波路6,7を形成する
ことができる。なお、このとき、溶液18の濃度、温
度、浸漬時間(イオン交換時間)、印加電界等を適切に
設定することにより、各光導波路をシングルモードとな
るサイズにしている。
【0022】この後、ガラス基板11の表面における第
1および第2スイッチ導波路5a,5bの上方に、フォ
トリソグラフィ技術を用いてヒーター8a,8bや電極
を作成し、これらヒーター8a,8bをそれらの電極か
らコントローラ9aに繋ぎ、さらにコントローラ9aを
電源9bに繋げば図1〜図3に示した光増幅装置1の製
作が完了する。
【0023】
【イオン交換法(その2)】上記の方法では、Er等の
希土類を添加したガラス基板を用いているが、この方法
では通常のガラス基板を用い、光導波路を作る部分にの
みイオン注入方法を用いることによってEr等の希土類
を選択的に添加する。すなわち、まず、通常のガラス基
板11′(Er等の希土類を添加していないガラス基
板)の表面に、フォトリソグラフィ技術等を用いて図5
に示すように導波路形状の開口13,14を有した金属
膜12を形成する。そして、この開口13,14内に位
置するガラス基板11′の表面にイオン注入方法によっ
てEr等の希土類をドープさせる。なお、イオン注入は
半導体製造工程で一般的に用いられる技術であり、真空
中で原子、分子をイオン化し、数KeVから数MeVに
加速してガラス基板へ照射し添加する方法である。
【0024】このイオン注入によって、開口13,14
に位置するガラス基板表面にErがドープされるので、
この後、上記したイオン交換法と同一の処理、すなわ
ち、図6〜図10に示すイオン交換法処理を行えば、上
述の光導波路を形成することができる。この後、ガラス
基板11′の表面における第1および第2スイッチ導波
路5a,5bの上方に、フォトリソグラフィ技術を用い
てヒーター8a,8bや電極を作成し、コントローラ9
aおよび電源9bに接続すれば、図1〜図3に示した光
増幅装置1の製作が完了する。
【0025】
【火炎堆積法および反応性イオンエッチング法】上記光
増幅装置を、火炎堆積法と反応性イオンエッチング法を
用いても製作可能である(これについては、電子通信学
会論文誌C−I、vol.J77−C−I、No.5、
p.214−221、1994年参照)。火炎堆積法は
光ファイバーの製造方法である気相軸付け法(VAD
法)を平面導波路に適用した方法で、酸水素バーナー中
にSiCl4等の原料ガスを流入させ、火炎中で酸化反
応を起こしてSiO2微粒子等を基板状に堆積させる方
法である。
【0026】本実施形態では、まず図11に示すよう
に、シリコン基板(Si基板)21の表面に酸水素バー
ナー28によって下部クラッド層22を堆積形成し、次
に、図12に示すように、酸水素バーナー28によって
Er(エルビウム)等の希土類とP(燐)等を添加した
屈折率の高いコア層23を堆積させる。そしてこれを電
気炉中で千数百°Cに加熱して透明化する。次に、この
コア層23の上にフォトリソグラフィ技術を用いて光導
波路の形状に対応するレジスト層(図5の二本の開口1
3,14に対応する形状のレジスト層)を形成し、この
レジスト層をマスクとして反応性イオンエッチング法に
よってレジスト層に覆われた部分以外のコア層23を除
去する。これにより、図13に示すように下部クラッド
層22の上に光導波路3、第1および第2スイッチ導波
路5a,5b並びに第1および第2出射導波路6,7に
対応する形状のコア層からなる二本の導波路層24,2
5が形成される。
【0027】次に、再び酸水素バーナー28を用いた火
炎堆積法によってこれら二本の導波路層24,25を覆
うように下部クラッド層22の上に上部クラッド層26
を堆積形成し、これを電気炉で加熱して透明化させれ
ば、上述の光導波路を形成することができる。この後、
ガラス基板11の表面における第1および第2スイッチ
導波路5a,5bの上方に、フォトリソグラフィ技術を
用いてヒーター8a,8bや電極を作成し、コントロー
ラ9aおよび電源9bに接続すれば、図1〜図3に示し
た光増幅装置1の製作が完了する。
【0028】なお、以上説明した各製造方法において、
使用材料としては上述したガラスの他に、ニオブ酸リチ
ウムのような結晶も用いることができる。
【0029】
【光源装置】次に、上記の構成の光増幅装置を用いて構
成される光源装置30について図15を参照して説明す
る。光源装置30は、レーザ光を発生するレーザ光発生
部31と、レーザ光発生部31から発生されたレーザ光
を増幅するとともに光スイッチングを行う光増幅スイッ
チ部40とから構成される。
【0030】レーザ光発生部31は、所望の波長で発振
するレーザ32を有し、このレーザ32は、例えば、発
振波長1.544μm、InGaAsP,DFB半導体レーザ
をパルス駆動したものから構成される。レーザ光の発振
波長制御手段としては、例えば、レーザとしてDFB半
導体レーザを用いる場合には、DFB半導体レーザの温
度制御を行うことにより達成することができ、この方法
により発振波長をさらに安定化して一定の波長に制御し
たり、あるいは出力波長を微調整することができる。
【0031】この発振波長を所定の波長に制御する際の
フィードバック制御のモニター波長としては、DFB半
導体レーザの発振波長で行う。この半導体レーザ32に
おいては、その電流制御を行うことなどによりパルス発
振させるパルス制御手段33を備えている。これによ
り、作り出すパルス光のパルス幅を0.5ns〜3ns
の範囲で制御可能であり、その繰り返し周波数を100
kHz以下の範囲(例えば、10kHz〜100kHz
の範囲)で制御可能である。本構成例では一例として、
パルス制御手段33によりパルス幅1ns、繰り返し周
波数100kHzのパルス光を作り出す。
【0032】このようにして得たパルスレーザ光出力
が、光アイソレータ34を通って光増幅スイッチ部40
に導かれ、光増幅スイッチ部40において増幅され、さ
らにスイッチング制御される。この光増幅スイッチ部4
0においては、まず、第1段光増幅スイッチ装置41に
よる増幅が行われる。この第1段光増幅スイッチ装置4
1は上述した光増幅装置1により構成され、励起用の半
導体レーザ41aからの出力(励起光)が波長分割多重
化装置(Wavelength Division Multiplexer:WDMと称
する)41bを通して入力され、光アイソレータ34を
通って入力されるレーザ光の光増幅を行う。
【0033】第1段光増幅スイッチ装置41を構成する
光増幅装置1の二つの出射導波路6,7のうち、第1出
射導波路6が狭帯域フィルタ42aに繋がれ、第2出射
導波路7は閉塞されるか、外部に逃がされている。この
ため、上記のようにして増幅された第1段光増幅スイッ
チ装置41の出力(レーザ光)は、光スイッチ部5のス
イッチング制御に応じて、狭帯域フィルタ42aおよび
光アイソレータ42bを通って光スプリッタ43に導か
れ、光スプリッタ43により複数のチャンネルに並列分
割される。当然ながら、光スイッチ部5のスイッチング
制御により全ての光を第2出射導波路7に流して、狭帯
域フィルタ42aおよび光アイソレータ42bを通って
光スプリッタ43に流れる光を遮断することもできる。
なお、これら複数に分割された各チャンネル毎に第2段
光増幅スイッチ装置45が接続されているが、図15に
おいては、一つのチャンネルのみ代表して示している。
【0034】なお、狭帯域フィルタ42aは、光増幅ス
イッチ装置41で発生するASE光をカットし、かつD
FB半導体レーザ32の出力波長(波長幅は1pm程度
以下)を透過させることで、透過光の波長幅を実質的に
狭帯化するものである。これにより、ASE光が後段の
光増幅スイッチ装置に入射してレーザ光の増幅利得を低
下させるのを防止することができる。ここで、狭帯域フ
ィルタはその透過波長幅が1pm程度であることが好ま
しいが、ASE光の波長幅は数十nm程度であるので、
現時点で得られる透過波長幅が100pm程度の狭帯域
フィルタを用いても実用上問題がない程度にASE光を
カットすることができる。
【0035】第2段光増幅スイッチ装置45も上述した
光増幅装置1により構成され、励起用の半導体レーザ4
5aからの出力(励起光)がWDM45bを通して入力
され、第1段光増幅スイッチ装置41により増幅された
出力光を更に増幅する。第2段光増幅スイッチ装置45
を構成する光増幅装置1の二つの出射導波路6,7のう
ち、第1出射導波路6が狭帯域フィルタ46aに繋が
れ、第2出射導波路7は閉塞されるか、外部に逃がされ
ている。このため、第2段光増幅スイッチ装置45の出
力(レーザ光)は、光スイッチ部5のスイッチング制御
に応じて、狭帯域フィルタ46aおよび光アイソレータ
46bを通って出力端47から出力される。ここでも、
光スイッチ部5のスイッチング制御により全ての光を第
2出射導波路7に流して、狭帯域フィルタ46aおよび
光アイソレータ46bを通って出力端47から出力され
る光を遮断することもできる。なお、出力端47は複数
のチャンネル全てについて集められて束ねられ、まとま
って出力される。
【0036】上述のように第1段および第2段光増幅ス
イッチ装置41,45はともに上述したように光スイッ
チ部5を有する光増幅装置1を用いて構成されているた
め、光スイッチ部5による光スイッチング制御が可能で
ある。この光スイッチング制御を、例えば、第1段光増
幅スイッチ装置41の全てについて、第1および第2ヒ
ーター8a,8bの電圧印加制御を共通のコントローラ
9aにより行うことができ、これにより、第1段光増幅
スイッチ装置41により光スイッチング制御ができる。
第2段光増幅スイッチ装置45についても同様な構成を
採用可能であり、このことから分かるように、本例の光
源装置30によれば、第1段および第2段光増幅スイッ
チ装置41,45のいずれか一方もしくは両方により出
力端47からの光信号の出射のスイッチング制御ができ
る。
【0037】なお、以上の各実施形態では、戻り光の影
響を避けるため、各接続部に適宜アイソレータ等を挿入
し、また良好なEDFA増幅特性を得るために狭帯域フ
ィルタを挿入する構成例を示した。但し、アイソレータ
又は狭帯域フィルターを配置する箇所、あるいはその数
は前述の実施形態に限定されるものではなく、例えば本
発明による光源装置の要求精度などに応じて適宜決定す
ればよく、アイソレータと狭帯域フィルターとの少なく
とも一方を一切設けないこともある。
【0038】なお狭帯域フィルターは、所望の波長のみ
に対して高透過率が得られればよく、フィルターの透過
波長幅は1pm以下で十分である。このように狭帯域フ
ィルターを用いることにより、光増幅器で発生する自然
放出光ASE(Amplified Spontaneous Emission)によ
るノイズを軽減でき、また、前段の光増幅器からのAS
Eによる、基本波出力の増幅率低下を押さえることがで
きる。
【0039】
【光治療装置】上述した構成の本発明に係る光源装置3
0を用いて構成される光治療装置について、図16〜図
18を参照して以下に説明する。この光治療装置50
は、レーザ光を角膜に照射して表面のアブレーション
(PRK: Photorefractive Keratectomy)あるいは切
開した角膜内部のアブレーション(LASIK: Laser
Intrastromal Keratomileusis)を行い、角膜の曲率も
しくは凹凸を矯正して近眼、乱視などの治療を行う装置
である。
【0040】光治療装置50は、図16に示すように基
本的には、装置筐体51内に、上述した光源装置30
と、この光源装置30により増幅されて出力されるレー
ザ光を所望の波長のレーザ光に変換する波長変換装置6
0と、波長変換装置60により波長変換されたレーザ光
を眼球EYの角膜HCの表面(治療部位)に導いて照射
させる照射光学装置70と、治療部位の観察を行う観察
光学装置80とを備えて構成される。装置筐体51のベ
ース部52はX−Y移動テーブル53の上に配設されて
おり、X−Y移動テーブル53により装置筐体51全体
が、図16において矢印X方向すなわち図面左右方向
と、紙面に垂直なY方向とに移動させることが可能とな
っている。
【0041】光源装置30は上述したとおりの構成であ
り、その出力端47から出力されるレーザ光が波長変換
装置60内において所望の波長(この装置では、角膜治
療に適した波長193nmであり、ArFエキシマレー
ザ光と同一波長)の治療用レーザ光に変換される。この
波長変換装置60の構成を図17に示しており、光源装
置30の出力端47から出射される所定波長(この実施
形態では、波長1.544μm)の基本波を、非線形光
学結晶を用いて8倍波(高調波)に波長変換して、Ar
Fエキシマレーザと同じ波長である193nmの紫外光
を発生する構成例を示している。出力端47から出力さ
れる波長1.544μm(周波数ω)の基本波は、非線
形光学結晶61,62,63を図中左から右に向かって
透過して出力される。なお、非線形光学結晶61,6
2,63の間には、図示のように集光レンズ64,65
が配設されている。
【0042】これら基本波が非線形光学結晶61を通る
際に、2次高調波発生により基本波の周波数ωの2倍、
すなわち周波数2ω(波長は1/2の772nm)の2
倍波が発生する。発生した2倍波は右方向へ進み、次の
非線形光学結晶62に入射する。ここで再び第2次高調
波発生を行い、入射波の周波数2ωの2倍、すなわち基
本波に対し4倍の周波数4ω(波長は1/4の386n
m)をもつ4倍波が発生する。発生した4倍波はさらに
右の非線形光学結晶63に進み、ここで再び第2次高調
波発生を行い、入射波の周波数4ωの2倍、すなわち基
本波に対し8倍の周波数8ωを有する8倍波(波長は1
/8の193nm)を発生する。
【0043】前記波長変換に使用する非線形光学結晶と
しては、例えば基本波から2倍波への変換を行う非線形
光学結晶61にはLiB3O5(LBO)結晶を、2倍波から
4倍波への変換を行う非線形光学結晶62にはLiB3O
5(LBO)結晶を、4倍波から8倍波への変換を行う
非線形光学結晶63にはSr2Be2B2O7(SBBO)結晶を
使用する。ここで、LBO結晶を使用した基本波から2
倍波への変換には、波長変換のための位相整合にLBO
結晶の温度調節による方法、Non-Critical Phase Match
ing:NCPMを使用する。NCPMは、非線形光学結
晶内での基本波と第二高調波との角度ずれ(Walk-off)が
起こらないため高効率で2倍波への変換を可能にし、ま
た発生した2倍波はWalk-offによるビームの変形も受け
ないため有利である。
【0044】このようにして波長変換装置60において
波長変換されて出力される波長193nmのレーザ光
(ArFエキシマレーザ光の波長と同一となるレーザ
光)を、眼球EYの角膜HCの表面に導いてここに照射
させる照射光学装置70および観察光学装置80につい
て、説明する。なお、光源装置30においては、固体レ
ーザを1.51μm〜1.59μmの範囲内に発振波長
を持つDFB半導体レーザもしくはファイバーレーザか
ら構成しているので、波長変換装置60により、固体レ
ーザからの上記波長のレーザ光は、189nm〜199
nmの範囲内となる8倍高調波を有したレーザ光に変換
されて出力される。このようにこのレーザ光はArFエ
キシマレーザ光と略同一の波長のレーザ光であるが、そ
のパルス発振の繰り返し周波数は100kHzと非常に
高いものとなっている。
【0045】この照射光学装置70および観察光学装置
80の構成を図18に示している。照射光学装置70
は、上記光源装置30からの光を波長変換装置60によ
り波長変換して得られた波長193nmのレーザ光を細
いビーム状に集光する集光レンズ71と、このように集
光されたビーム状レーザ光を反射させて治療対象となる
眼球EYの角膜HCの表面に照射させるダイクロイック
・ミラー72とを有して構成される。これにより、角膜
HCの表面にレーザ光がスポット光として照射され、こ
の部分の蒸散を行わせる。このとき、X−Y移動テーブ
ル53により、装置筐体51全体をX方向およびY方向
に移動させて角膜HCの表面上に照射されるレーザ光ス
ポットを走査移動させ、角膜表面のアブレーションを行
い、近視、乱視、遠視等の治療を行う。
【0046】このような治療は、眼科医等の術者が観察
光学装置80を介して目視観察しながらX−Y移動テー
ブル53の作動を制御して行われる。この観察光学装置
80は、治療対象となる眼球EYの角膜HCの表面を照
明する照明ランプ85と、照明ランプ85により照明さ
れた角膜HCからの光をダイクロイック・ミラー72を
透過して受ける対物レンズ81と、対物レンズ81から
の光を反射させるプリズム82と、この光を受ける接眼
レンズ83とから構成され、接眼レンズ83を通して角
膜HCの拡大像を観察できるようになっている。
【0047】上記のようにして治療を行うときに、角膜
HCの表面にレーザ光を照射するときのオンオフスイッ
チング制御は、上述したように、光源装置30における
第1段および第2段光増幅スイッチ装置41,45を構
成する光増幅装置1の光スイッチ部5の作動制御により
可能である。このため、光源装置30の出力端や、波長
変換装置60の出力端にスイッチング素子や変調器を設
ける必要がなく、光治療装置50の構成を簡単にでき、
その製造コストを低減することができる。
【0048】
【露光装置】次に、上述した光源装置30を用いて構成
され、半導体製造工程の一つであるフォトリソグラフィ
工程で使用される露光装置100について、図19を参
照して説明する。光リソグラフィ工程で使用される露光
装置は、原理的には写真製版と同じであり、フォトマス
ク(レチクル)上に精密に描かれたデバイスパターン
を、フォトレジストを塗布した半導体ウエハーやガラス
基板などの上に光学的に投影して転写する。この露光装
置100は、上述した光照射置30と、波長変換装置1
01と、照明光学系102と、フォトマスク(レチク
ル)110を支持するマスク支持台103と、投影光学
系104と、半導体ウエハ115を載置保持する載置台
105と、載置台105を水平移動させる駆動装置10
6とを備えて構成される。
【0049】この露光装置100においては、上述した
とおりの光源装置30の出力端47から出力されるレー
ザ光が波長変換装置101に入力され、ここで半導体ウ
エハ115の露光に必要とされる波長のレーザ光に波長
変換される。このように波長変換されたレーザ光は、複
数のレンズから構成される照明光学系102に入力さ
れ、ここを通ってマスク支持台103に支持されたフォ
トマスク110の全面に照射される。このように照射さ
れてフォトマスク110を通過した光は、フォトマスク
100に描かれたデバイスパターンの像を有しており、
この光が投影光学系104を介して載置台105に載置
された半導体ウエハ115の所定位置に照射される。こ
のとき、投影光学系104によりフォトマスク110の
デバイスパターンの像が半導体ウエハ115の上に縮小
されて結像露光される。
【0050】この露光装置100において、半導体ウエ
ハ115の表面にフォトマスク110のパターン像を露
光させるための露光光の照射制御は、上述したように、
光源装置30における第1段および第2段光増幅スイッ
チ装置41,45を構成する光増幅装置1の光スイッチ
部5の作動制御により行われる。このため、光源装置3
0の出力端や、波長変換装置101の出力端にスイッチ
ング素子や変調器を設ける必要がなく、露光装置100
の構成を簡単にでき、その製造コストを低減することが
できる。
【0051】
【その他変形例】以上の説明において、光増幅装置1は
二本の出射導波路6,7を有し、光スイッチ部5におい
てこれら二本の出射導波路6,7への光信号のスイッチ
ング制御を行うように構成しているが、二本以上の導波
路を設けるとともに光スイッチ部においてこれら複数の
導波路への光信号のスイッチング制御を行うように構成
することもできる。また、上述した光増幅装置1の製造
方法では、光増幅用の光導波路3と、光スイッチ部5
と、出射導波路6,7とを一つのガラス基板上に製造し
ているが、光増幅用の光導波路と光スイッチ部および出
射導波路とをそれぞれ別々のガラス基板上に製造したの
ち、両者を結合させて光増幅装置を製造しても良い。
【0052】また、上記光治療装置50および露光装置
100においては、増幅スイッチ装置を構成する光増幅
装置1の二つの出射導波路6,7の内の一方の導波路6
のみを用い、他方の導波路7から出射される光は利用し
ないようになっているが、この他方の導波路7の光も利
用するようにしても良い。例えば、第1出射導波路6か
らの光を光治療装置に用い、第2出射導波路7からの光
を露光装置に用い、各装置への光の供給を光スイッチ部
のスイッチング制御により行うような構成が考えられ
る。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明係る光増幅
装置によれば、ガラス基板に設けられた光増幅導波路の
後部に、導波路型の光スイッチを設けているので、スイ
ッチング素子や変調器を別途設ける必要がなく、光増幅
装置を用いて構成される装置の構造を簡単にでき、且つ
製造コストを低減させることができる。
【0054】本発明に係る光増幅装置の製造方法によれ
ば、いずれの方法によっても、導波路型の光スイッチを
備えた光増幅装置を簡単に製造できる。
【0055】本発明に係る光源装置は、光スイッチ部を
有する光増幅装置を用いて構成されているため、光スイ
ッチ部による光スイッチング制御が可能である。
【0056】本発明に係る光治療装置は、光源装置の出
射端や波長変換器の出力端にスイッチング素子や変調器
を設ける必要がなく、光治療装置の構成を簡単にでき、
その製造コストを低減することができる。
【0057】本発明に係る露光装置も、光源装置の出射
端や波長変換器の出力端にスイッチング素子や変調器を
設ける必要がなく、露光装置の構成を簡単にでき、その
製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る光増幅装置を示す平面
図である。
【図2】上記光増幅装置の光スイッチ部を拡大して示す
平面図である。
【図3】上記光増幅装置の光スイッチ部を図1の矢印II
I−IIIに沿って拡大して示す断面図である。
【図4】上記光増幅装置の光スイッチ部における信号の
電界モードの説明図である。
【図5】イオン交換法による本発明の光増幅装置の製造
工程を示す説明図である。
【図6】イオン交換法による本発明の光増幅装置の製造
工程を示す説明図である。
【図7】イオン交換法による本発明の光増幅装置の製造
工程を示す説明図である。
【図8】イオン交換法による本発明の光増幅装置の製造
工程を示す説明図である。
【図9】イオン交換法による本発明の光増幅装置の製造
工程を示す説明図である。
【図10】イオン交換法による本発明の光増幅装置の製
造工程を示す説明図である。
【図11】火炎堆積法および反応性イオンエッチング法
による本発明の光増幅装置の製造工程を示す説明図であ
る。
【図12】火炎堆積法および反応性イオンエッチング法
による本発明の光増幅装置の製造工程を示す説明図であ
る。
【図13】火炎堆積法および反応性イオンエッチング法
による本発明の光増幅装置の製造工程を示す説明図であ
る。
【図14】火炎堆積法および反応性イオンエッチング法
による本発明の光増幅装置の製造工程を示す説明図であ
る。
【図15】本発明に係る光源装置の構成を示す概略図で
ある。
【図16】本発明に係る光治療装置の構成を示す概略図
である。
【図17】上記光治療装置を構成する波長変換装置の構
成を示す概略図である。
【図18】上記光治療装置を構成する照射光学装置およ
び観察光学装置の構成を示す概略図である。
【図19】本発明に係る露光装置の構成を示す概略図で
ある。
【符号の説明】
1 光増幅装置 2,11,11′ ガラス基板 3 光導波路 4a 入口部 4b 出口部 5 光スイッチ部 5a,5b 第1および第2スイッチ導波路 6,7 第1および第2出射導波路 8a,8b 第1および第2ヒーター 12 金属膜 13,14 第1および第2開口 15,16 高屈折領域 17a,17b 電極 21 シリコン基板 22 下部クラッド層 23 コア層 24,25 導波路層 26 上部クラッド層 30 光源装置 31 レーザ光発生部 40 光増幅スイッチ部 50 光治療装置 60 波長変換装置 70 照射光学装置 80 観察光学装置 100 露光装置 101 波長変換装置 102 照明光学系 103 マスク支持台 104 投影光学系 110フォトマスク(レチクル) 115 半導体ウエハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/20 505 G03F 7/20 521 5F072 521 H01S 3/10 Z H01L 21/027 G02B 6/12 M H01S 3/10 H01L 21/30 515B Fターム(参考) 2H047 KA04 KA12 KB04 MA05 NA08 PA04 PA05 PA13 QA03 QA04 TA01 TA11 TA41 2H079 AA02 AA04 AA06 AA12 BA01 BA03 CA05 DA18 EA04 EA05 EB27 JA05 2H097 BA10 CA06 CA07 CA17 GB00 LA10 2K002 AB04 BA06 BA12 BA13 DA07 DA08 EA08 EB01 HA02 HA10 HA11 5F046 CA03 DA01 5F072 AB09 AK07 KK12 KK30 MM04 PP07 QQ02 RR01 RR05 SS06 YY01 YY09

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板に所定の断面形状を有して入
    口部から出口部まで繋がって延びる光増幅導波路を設け
    て構成される光増幅装置において、 前記光増幅導波路の後部に、導波路型の光スイッチを設
    けたことを特徴とする光増幅装置。
  2. 【請求項2】 前記光増幅導波路の後部において、これ
    に隣接且つ並行して延びる第2光導波路が前記ガラス基
    板に形成されており、 前記光スイッチが前記入口部から前記光増幅導波路に入
    射されて増幅された光信号を前記光増幅導波路の後部も
    しくは前記第2光導波路に振り分けて流す制御を行うこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光増幅装置。
  3. 【請求項3】 前記光スイッチが、 前記光増幅導波路の後部および前記第2光導波路が所定
    間隔をおいて近接する部分に設けられて、熱光学効果、
    電気光学効果もしくは音響光学効果を用いて前記光増幅
    導波路に入射された光信号を前記光増幅導波路の後部も
    しくは前記第2光導波路に振り分けて流す制御を行う方
    向性結合器型スイッチからなることを特徴とする請求項
    2に記載の光増幅装置。
  4. 【請求項4】 前記光スイッチがマッハツェンダー型ス
    イッチであることを特徴とする請求項1に記載の光増幅
    装置。
  5. 【請求項5】 希土類を添加したガラス基板の表面に、
    一端部から他端側に所定の幅を有して延びる第1開口
    と、前記第1開口の前記他端部近傍において前記第1開
    口に隣接且つ並行して前記他端側に延びる第2開口とを
    設けて膜を形成し、 前記ガラス基板を、一価のイオンを含む中性塩を融点以
    上に加熱して作った溶液中に所定時間浸して、前記ガラ
    ス基板の表面における前記第1および前記第2開口に位
    置する部分に光導波路となる二本の高屈折率領域を形成
    し、 前記膜を前記ガラス基板から除去し、 前記ガラス基板に電界を加えて前記二本の高屈折領域を
    前記ガラス基板の内部に埋め込んで光増幅導波路および
    第2導波路を形成し、 前記光増幅導波路の後部および前記第2導波路の上方に
    おける前記ガラス基板の表面に、フォトリソグラフィ技
    術を用いて熱光学効果、電気光学効果もしくは音響光学
    効果用の素子を形成して方向性結合器型スイッチを構成
    して作られることを特徴とする光増幅装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 ガラス基板の表面に、一端部から他端側
    に所定の幅を有して延びる第1開口と、前記第1開口の
    前記他端部近傍において前記第1開口に隣接且つ並行し
    て前記他端側に延びる第2開口とを設けて膜を形成し、 前記膜が形成された前記ガラス基板における前記第1お
    よび前記第2開口の部分に、イオン注入法によって希土
    類をドープし、 前記ガラス基板を、一価のイオンを含む中性塩を融点以
    上に加熱して作った溶液中に所定時間浸して、前記ガラ
    ス基板の表面における前記第1および前記第2開口に位
    置する部分に光導波路となる二本の高屈折率領域を形成
    し、 前記膜を前記ガラス基板から除去し、 前記ガラス基板に電界を加えて前記二本の高屈折領域を
    前記ガラス基板の内部に埋め込んで光増幅導波路および
    第2導波路を形成し、 前記光増幅導波路の後部および前記第2導波路の上方に
    おける前記ガラス基板の表面に、フォトリソグラフィ技
    術を用いて熱光学効果、電気光学効果もしくは音響光学
    効果用の素子を形成して方向性結合器型スイッチを構成
    して作られることを特徴とする光増幅装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 シリコン基板の表面に酸水素バーナーに
    よって下部クラッド層を堆積形成し、 前記下部クラッド層の表面に酸水素バーナーによって希
    土類および燐等を添加した高屈折率のコア層を堆積形成
    し、 前記下部クラッド層および前記コア層が形成された前記
    シリコン基板を加熱して前記下部クラッド層および前記
    コア層を透明化し、 前記コア層の表面に、一端部から他端側に所定の幅を有
    して延びる第1レジスト層と、前記第1レジスト層の前
    記他端部近傍において前記第1レジスト層に隣接且つ並
    行して前記他端側に延びる第2レジスト層とを形成し、 前記レジスト層をマスクとして反応性イオンエッチング
    法によって前記レジスト層に覆われた部分以外のコア層
    を除去し、 前記レジスト層を除去して残された第1および第2コア
    層を有する前記下部クラッド層の表面に酸水素バーナー
    によって上部クラッド層を堆積形成し、 前記上部クラッド層が形成された前記シリコン基板を加
    熱して前記上部クラッド層も透明化し、 前記第1コア層により形成される光増幅導波路の後部お
    よび前記第2コア層により形成される第2導波路の上方
    における前記上部クラッド層の表面に、フォトリソグラ
    フィ技術を用いて熱光学効果、電気光学効果もしくは音
    響光学効果用の素子を形成して方向性結合器型スイッチ
    を構成して作られることを特徴とする光増幅装置の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項2もしくは3に記載の光増幅装置
    と、 照射光を出射する照射光源と、 励起光を出射する励起光源と、 前記照射光源から出射された照射光を前記入口部から前
    記光増幅導波路内に導く照射光導入路と、 前記励起光源から出射された励起光を前記入口部から前
    記光増幅導波路内に導く励起光導入路と、 前記光スイッチの作動制御を行うスイッチ作動制御装置
    とを備え、 前記照射光導入路および前記励起光導入路を介して前記
    光増幅導波路内に照射光および励起光を導入し、前記励
    起光の作用により増幅された前記照射光を、前記スイッ
    チ作動制御装置による前記光スイッチの作動制御に応じ
    て前記光増幅導波路および前記第2導波路の出力端部か
    ら振り分けて出射させるように構成されたことを特徴と
    する光源装置。
  9. 【請求項9】 請求項5〜7のいずれかに記載の製造方
    法により製造された光増幅装置と、 照射光を出射する照射光源と、 励起光を出射する励起光源と、 前記照射光源から出射された照射光を前記入口部から前
    記光増幅導波路内に導く照射光導入路と、 前記励起光源から出射された励起光を前記入口部から前
    記光増幅導波路内に導く励起光導入路と、 前記光スイッチの作動制御を行うスイッチ作動制御装置
    とを備え、 前記照射光導入路および前記励起光導入路を介して前記
    光増幅導波路内に照射光および励起光を導入し、前記励
    起光の作用により増幅された前記照射光を、前記スイッ
    チ作動制御装置による前記光スイッチの作動制御に応じ
    て前記光増幅導波路および前記第2導波路の出力端部か
    ら振り分けて出射させるように構成されたことを特徴と
    する光源装置。
  10. 【請求項10】 前記照射光源が所定波長のレーザ光を
    出射するレーザ光源からなることを特徴とする請求項8
    もしくは9に記載の光源装置。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のいずれかに記載の光
    源装置と、 前記光源装置の前記出口部から出射される照射光を所定
    波長の治療用照射光に変換する波長変換器と、 前記波長変換器により変換された前記照射光を治療部位
    に導いて照射させる照射光学系とを備えて構成されるこ
    とを特徴とする光治療装置。
  12. 【請求項12】 請求項8〜10のいずれかに記載の光
    源装置と、 前記光源装置の前記出口部から出射される照射光を所定
    波長の照射光に変換する波長変換器と、 所定の露光パターンが設けられたフォトマスクを保持す
    るマスク支持部と、 露光対象物を保持する対象物保持部と、 前記光源装置の前記出口部から出射されて前記波長変換
    器により変換された照射光を前記マスク支持部に保持さ
    れたフォトマスクに照射させる照明光学系と、 前記照明光学系を介して前記フォトマスクに照射されて
    ここを通過した照射光を前記対象物保持部に保持された
    露光対象物に照射させる投影光学系とを備えて構成され
    ることを特徴とする露光装置。
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