JP2003282086A - 固体高分子型燃料電池用セパレータおよびその製造方法 - Google Patents

固体高分子型燃料電池用セパレータおよびその製造方法

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JP2003282086A
JP2003282086A JP2002085189A JP2002085189A JP2003282086A JP 2003282086 A JP2003282086 A JP 2003282086A JP 2002085189 A JP2002085189 A JP 2002085189A JP 2002085189 A JP2002085189 A JP 2002085189A JP 2003282086 A JP2003282086 A JP 2003282086A
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JP
Japan
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resin
fuel cell
separator
conductive fiber
production process
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Application number
JP2002085189A
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English (en)
Inventor
Tatsumi Kawaguchi
竜巳 河口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高導電性と機械的強度を両立した導電性繊維
と樹脂との複合物からなる固体高分子型燃料電池用セパ
レータおよびその製造方法を提供すること 【解決手段】 固形状態の樹脂に導電性繊維を縫込んだ
後、所望の厚みに切断し、成形をおこなう固体高分子型
燃料電池用セパレーターおよびその製造方法であり、導
電性樹脂を縫込んだ固体状態の樹脂を所望の厚みに切断
した時に、導電性繊維が厚み方向に貫通していることが
好ましい。導電性繊維が厚み方向に貫通しているため高
い導電性を有する。そのため、粒子状炭素材を使用する
場合に比べ樹脂分率を高くすることが出来、機械的強度
の両立を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固形状態の樹脂に
導電性繊維を縫込んだ後、所望の厚みに切断し、成形を
おこなう固体高分子型燃料電池用セパレーターおよびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、低公害で高い発電効率を持
つ次世代の発電装置として期待されている。この燃料電
池の種類としては、電解質の種類により、アルカリ型、
リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、固体高分子型
などがある。この中で、固体高分子型燃料電池は、出力
密度が高く動作温度が低いといった特長を有しており、
小規模発電や可搬用電源としての用途が期待されてい
る。
【0003】燃料電池用セパレータは、黒鉛ブロックか
ら削り出す方法、天然鱗片状黒鉛を強酸および酸化剤で
処理後、熱処理して得られる膨張黒鉛シートを何枚か積
層し高圧力下で成形する方法などで製造されていた。し
かし、前記黒鉛ブロックから削り出す方法では、黒鉛ブ
ロックの機械強度が小さいため、薄く切削加工する工程
でクラックが発生してしまい、膨張黒鉛を高圧下で成形
する場合には、膨張黒鉛に含まれる酸成分によって、金
属線が酸化され電気抵抗が高くなる問題があった。
【0004】また、炭素質材に熱硬化性樹脂または熱可
塑性樹脂のマトリックス材を含浸させた後、加圧プレス
により成形する方法や射出成形等の樹脂成形法により整
形する方法も提案されているが、燃料電池セパレータと
して不可欠な導電性を満足するためには、炭素質材の高
充填が必要となる。しかし、炭素質材を高充填した場合
には、マトリックス材との複合物の粘度が高いため、プ
レス等の方法ではセパレータの性能上不可欠な凹凸部の
微細な加工するに十分な成形圧力を加えることが困難で
あるとともに、機械的強度が低下する問題がある。ま
た、十分な成形性を得るために炭素質材の配合量を下げ
た場合には、導電性が低下する問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】すなわち本発明は、高
導電性と機械的強度を両立した導電性繊維と樹脂との複
合物からなる固体高分子型燃料電池用セパレータおよび
その製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(1)固形状態の樹脂に導電性繊維を縫込んだ後、所望
の厚みに切断し、成形することを 特徴とする固体
高分子型燃料電池用セパレーターの製造方法、(2)所
望の厚みに切断した時に、導電性繊維が厚み方向に貫通
している請求項1記載の 固体高分子型燃料電池用
セパレーターの製造方法、(3)(1)又は(2)記載
の製造方法で得られた固体高分子型燃料電池用セパレー
タである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においては、固形状態の樹
脂に導電性繊維を縫込んだ後、所望の厚みに切断した
際、導電性繊維が厚み方向に貫通しているため高い導電
性を有する。そのため、粒子状炭素材を使用する場合に
比べ樹脂分率を高くすることが出来、機械的強度の両立
を図ることができる。
【0008】導電性繊維としては、電気抵抗値が5mΩc
m以下の高い導電性を有する繊維であれば特に制限は無
く、例えば炭素繊維の場合ポリアクリロニトリル系、ピ
ッチ系いずれも使用でき、拠り合わせた繊維も使用でき
る。
【0009】固形状態の樹脂には特に制限はなく、熱硬
化性樹脂、熱可塑性樹脂または前記樹脂の混合物や変成
物などが使用できる。また、粉末状、顆粒状、液状など
でも固形化できる樹脂であれば使用の制限はない。熱硬
化性樹脂としては例えば、フェノール樹脂、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂などが使用でき、熱可塑性樹脂として
は、例えばウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエ
チレン樹脂、ポリアミド樹脂、ABS樹脂、フッ素系樹
脂などが挙げられる。これらの中で、導電性繊維を縫い
込む事を考慮するとウレタン樹脂などの可撓性を有する
樹脂が好ましい。
【0010】導電性繊維を固形樹脂に縫い込む方式は、
固形樹脂中で導電性繊維が切れず、所望の厚みに切断し
たときに導電性繊維が厚み方向に貫通する方式であれば
特に制限は無く、本縫い、環縫いなど縫製機を利用して
縫い込むことが出来る。
【0011】導電性繊維を固形樹脂に縫い込んだ後に、
所望の厚みに切断する方式は特に制限無く、回転刃によ
る切断、レーザーを利用した切断、ワイヤーを利用した
切断など利用できる。
【0012】所望の厚みに切断した後の成形方式も特に
制限されるものではなく、金型を利用したプレス成形、
彫刻ロールを使用した成形などが利用できる。成形を行
った後、切削加工や表面研磨等の処理を行っても良い。
また、使用する樹脂に応じて熱処理を行っても良い。本
発明により製造される燃料電池用セパレータの大きさ、
厚さ、形状等に特に制限はない。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば固形状態の樹脂に導電性
繊維を縫込んだ後、所望の厚みに切断した際、導電性繊
維が厚み方向に貫通しているため高い導電性を有する。
そのため、粒子状炭素材を使用する場合に比べ樹脂分率
を高くすることが出来、機械的強度の両立を図ることが
できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形状態の樹脂に導電性繊維を縫込んだ
    後、所望の厚みに切断し、成形することを特徴とする固
    体高分子型燃料電池用セパレーターの製造方法。
  2. 【請求項2】 所望の厚みに切断した時に、導電性繊維
    が厚み方向に貫通している請求項1記載の固体高分子型
    燃料電池用セパレーターの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の製造方法で得られ
    た固体高分子型燃料電池用セパレータ。
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