JP2003281943A - 信号伝送ケーブル及び電子機器 - Google Patents

信号伝送ケーブル及び電子機器

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JP2003281943A
JP2003281943A JP2002079181A JP2002079181A JP2003281943A JP 2003281943 A JP2003281943 A JP 2003281943A JP 2002079181 A JP2002079181 A JP 2002079181A JP 2002079181 A JP2002079181 A JP 2002079181A JP 2003281943 A JP2003281943 A JP 2003281943A
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cable
shape
signal transmission
inner cover
transmission cable
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JP2002079181A
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English (en)
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Naotaka Tsunoda
直隆 角田
Kiyotaka Sakai
清崇 酒井
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Sony Corp
SDK Co
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Sony Corp
SDK Co
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Publication date
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  • Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)
  • Installation Of Indoor Wiring (AREA)
  • Electric Cable Arrangement Between Relatively Moving Parts (AREA)
  • Headphones And Earphones (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用時には任意の形状に伸びて、通常のケー
ブルと同様の使用感で使用でき、不使用時には所定の形
状に自然にまとまるケーブルを提供する。 【解決手段】 導体線又は光ファイバーを収納し、加熱
による形状記憶性のない樹脂で形成された内被14と、
内被の外側に網状に被せられ、加熱による形状記憶性の
ある樹脂で形成された外被15とを備えたケーブル10
として構成し、内被の外側に網状に被せられた外被を加
熱して所定の形状を記憶させることで、ケーブルを記憶
された形状にまとめることが容易にできるようにする。
一方、その形状記憶作用を行う外被は、内被の外側に網
状に被せられているだけであるので、ケーブルを引き伸
ばすことで(或いはケーブルそのものの自重で)、内被
の作用でほぼ引き伸ばされた形状に維持され、引き伸ば
された通常の使用時には、記憶された形状とは全く異な
る形状として使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばヘッドホ
ン、マイクロホン等の電子機器を接続するのに使用して
好適な信号伝送ケーブル、及びこの信号伝送ケーブルを
備えた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ヘッドホンやマイクロホンを、音
響機器などと接続するために使用される信号伝送ケーブ
ルとしては、例えば、アラミド繊維等の中心糸の周囲
に、それぞれが樹脂で被覆された複数の銅線をスパイラ
ル状に巻き付けて芯線を構成し、その芯線を必要な本数
束ねて、その周囲にポリ塩化ビニル等による被覆体を被
せて形成させてある。図14は、従来のケーブルの一例
を示した図であり、複数本(ここでは3本)の芯線10
1を用意して、その3本の芯線101の周囲に、ポリ塩
化ビニル等で構成される被覆体102を被せてある。
【0003】この種のケーブルを、例えば、携帯用のオ
ーディオ再生装置とヘッドホンとを接続させるケーブル
として使用する場合には、数十cmから1m程度の長さの
ケーブルとするのが一般的である。ケーブルの長さが短
すぎると、再生装置をヘッドホンの装着者から離れた位
置に置くことができなく、不便であり、逆にケーブルが
長すぎると、余ったケーブルの処置に困る問題がある。
このため、一般には想定される使用態様で必要なケーブ
ルの長さに対して、ある程度の余裕を持たせた長さとし
てある。ヘッドホン以外の各種電子機器に接続されたケ
ーブルについても、同様にある程度の余裕を持たせた長
さとしてあるのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、例えばヘッド
ホン用のケーブルなどを使用する際には、ある程度の長
でケーブルが余った状態で使用されるのが一般的であ
る。ところが、その余ったケーブルをそのままに放置し
ておくと、ケーブルが複雑に絡みついてしまう場合が多
々ある。また、ヘッドホンなどの機器の不使用時につい
ても、例えばケーブルを何らかの機構で巻き取らせるよ
うにしない限りは、まとめられたケーブルが絡みついて
しまう場合が多々ある。
【0005】このような問題を解決するケーブルとして
は、例えば電話機本体とハンドセットとを接続させるの
に使用されている、いわゆるカールコードと称されるケ
ーブルが知られている。このカールコードは、ケーブル
(コード)の被覆体を、直径1cm程度の円形に連続的に
巻回された形状(いわゆるコイル形状)としたものであ
る。そして、例えばハンドセットが電話機本体に載せて
ある状態のように、ケーブルを引き延ばす力が働いてな
い状態では、ケーブルの連続的な巻回により最も短い状
態となり、ハンドセットを持つ等して、その巻回状態か
ら引き伸ばすことで、ある程度長くすることができるも
のである。
【0006】ところが、このようなカールコードは、連
続的に巻回された状態から引き伸ばすためには、比較的
強い力でコードを引き伸ばす必要があり、引き伸ばして
も完全には直線状にはならず、引き伸ばした状態では、
元の巻回形状に戻ろうとする力が強く働き、使用目的に
よっては、あまり使い勝手の良いケーブルとは言えな
い。例えば、携帯用のオーディオ再生装置とヘッドホン
とを接続させるケーブルに、この種のカールコードを使
用した場合、カールコードを引き伸ばして、そのカール
コードの先端に取付けられたヘッドホンをユーザが頭部
に装着したとしても、常にカールコードが元の縮んだ形
状に戻ろうとする力が働くため、ヘッドホンがコードで
引っ張られることになり、装着感が良好なものにはなら
ない。また、コードが直線状にならないため、見栄えも
悪く、コードそのものの太さも太い問題があり、コード
の収納時にかさばる問題もあった。
【0007】また、このようなカールコードとは異なる
構成で、使用時に絡まらないようなケーブルとして、本
出願人は先に、形状記憶合金によるワイヤーを、ケーブ
ルに通すようにしたものを提案した(特開平7−663
5号公報参照)。ところが、形状記憶合金によるワイヤ
ーは高価であり、ケーブルの製造コストを上昇させてし
まう問題がある。また、形状記憶合金によるワイヤーを
ケーブルに通す構成とすると、ワイヤーそのものにある
程度の剛性があるために、ケーブルそのものもある程度
の剛性を持つことになり、ケーブルを比較的急な角度で
折り曲げるな使用態様は困難である。従って、形状記憶
合金として記憶されたコイル状の形状とした状態と、そ
のコイル状の形状からほぼ直線状に引き伸ばした状態の
2つの状態とすることは容易であっても、その他の状態
(例えばユーザが任意の長さで折り曲げて束ねるような
状態)とすることは容易でなく、ケーブルの使用目的に
よっては必ずしも使い勝手が良いとは言えなかった。
【0008】なお、ここではヘッドホンなどに接続され
るオーディオ信号伝送用のケーブルを使用した場合の問
題を主として説明したが、その他の各種電子機器に接続
されるケーブルについても、同様の問題がある。
【0009】本発明はかかる点に鑑み、使用時には直線
状などの任意の形状に伸びて、通常のケーブルと同様の
使用感で使用でき、不使用時には所定の形状に自然にま
とまるケーブルを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の信号伝送ケーブ
ルは、信号を伝送する導体線又は光ファイバーと、導体
線又は光ファイバーを収納し、加熱による形状記憶性の
ない樹脂で形成された内被と、内被の外側に網状に被せ
られ、加熱による形状記憶性のある樹脂で形成された外
被とを備えたものである。
【0011】本発明の信号伝送ケーブルによると、内被
の外側に網状に被せられた外被を、加熱して所定の形状
を記憶させることで、信号伝送ケーブルがその記憶され
た形状とすることが容易にできるようになる。一方、そ
の形状記憶作用を行う外被は、内被の外側に網状に被せ
られているだけであり、ケーブルを引き伸ばすことでケ
ーブルそのものの自重でほぼ引き伸ばされた形状に維持
され、引き伸ばされた通常の使用時には、記憶された形
状とは全く異なる形状のケーブルとして使用できる。
【0012】また本発明の電子機器は、少なくとも一端
が機器本体に接続された信号伝送ケーブルを有する電子
機器において、信号伝送ケーブルとして、信号を伝送す
る導体線又は光ファイバーと、導体線又は光ファイバー
を収納し、加熱による形状記憶性のない樹脂で形成され
た内被と、内被の外側に網状に被せられ、加熱による形
状記憶性のある樹脂で形成された外被とを備えたもので
ある。
【0013】本発明の電子機器によると、その機器に接
続された信号伝送ケーブルとして、内被の外側に網状に
被せられた外被を、加熱して所定の形状を記憶させるこ
とで、信号伝送ケーブルがその記憶された形状とするこ
とが容易にできるようになる。一方、信号伝送ケーブル
の形状記憶作用を行う外被は、内被の外側に網状に被せ
られているだけであり、ケーブルを引き伸ばすことで、
ケーブルそのものの自重でほぼ引き伸ばされた形状に維
持され、引き伸ばされた通常の使用時には、記憶された
形状とは全く異なる形状のケーブルとして使用できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施の形態を説明する。
【0015】本例においては、ヘッドホンに取付けられ
た信号伝送ケーブルとして構成した例としてある。ま
ず、本例のヘッドホンの構成を、図1を参照して説明す
る。本例のヘッドホンは、ユーザの左耳に装着される左
側ユニット1Lと、右耳に装着される右側ユニット1R
とで構成され、それぞれのユニット1L,1Rの内部
に、オーディオ信号(音声信号)の供給でオーディオを
出力するドライバユニット(図示せず)が内蔵されてい
る。それぞれのユニット1L,1Rには、ハンガー2
L,2Rが取付けてあり、このハンガー2L,2Rでユ
ーザの耳介に装着される。
【0016】このヘッドホンは、ディスク再生装置など
のオーディオ信号源と接続して使用されるものであり、
その接続を行うためのケーブル10が、左側ユニット1
Lから引き出してあり、その引き出されたケーブル10
の先端にプラグ3が取付けてあり、プラグ3が接続され
たオーディオ信号源からオーディオ信号の供給を受け
る。また、左側ユニット1Lと右側ユニット1Rとの間
についても、ケーブル10で接続させてあり、左側ユニ
ット1Lと右側ユニット1Rの双方に、外部からオーデ
ィオ信号を供給する構成としてある。
【0017】左側ユニット1Lから引き出されてプラグ
3が接続されたケーブル10は、例えば数十cmから1m
程度の長さとしてある。このプラグ3が接続されたケー
ブル10については、接地電位部と接続される信号線
と、左チャンネル用のオーディオ信号線と、右チャンネ
ル用のオーディオ信号線との3本の信号線が内部に通し
てある。
【0018】左側ユニット1Lと右側ユニット1Rとを
接続させるケーブル10は、例えば50cm程度の長さと
してある。左右のユニット1L,1Rを接続させるケー
ブル10については、接地電位部と接続される信号線
と、右チャンネル用のオーディオ信号線との少なくとも
2本の信号線が内部に通してある。プラグ3が接続され
たケーブルと同様に、3本の信号線が内部に通してある
ケーブルを使用して、2本のケーブルを共通化しても良
い。
【0019】ここで、それぞれのケーブル10には、後
述する形状記憶処理が施してあり、その処理で記憶され
た形状としてコイル状にケーブルが巻回する巻回部10
aが、それぞれのケーブル10の途中に設けてある。巻
回部10aでケーブルをコイル状に巻回させる径として
は、概ね10cm以下の直径(例えば5cm程度)としてあ
る。ここでは各ユニット1L,1Rと接続された箇所、
及びプラグ3が接続された箇所から数cm程度の区間に
は、形状記憶処理が施してない。
【0020】図2は、本例のケーブル10の構成を分解
して示した図である。ここでは、3本の芯線11を収め
たケーブルとしてあり、それぞれの芯線11が個別の信
号線として機能する。各芯線11は、図3に断面で示す
ように、ナイロン,アラミド繊維等の樹脂で形成された
中心糸12の周囲に、ポリウレタン等の絶縁体で被覆さ
れた被覆銅線で構成される導線13を巻き付けて構成さ
せてある。図4は、中心糸12の周囲に、導線13を巻
き付けて、1本の芯線11が構成される状態を示してあ
る。
【0021】このように構成される芯線11を3本(或
いは2本)束ねて、図2に示すように、1本の内被14
で被覆させる。内被14としては、例えばエラストマー
樹脂等の比較的柔軟性がある樹脂で形成させてある。そ
して、内被14の外側には、ナイロン等の加熱により形
状記憶性を持つ樹脂で構成された外被15が被せてあ
る。ナイロン等の樹脂が加熱により形状記憶性を持つの
は、熱変形温度が室温に比べて十分に高いためである。
従来からケーブルの被覆材として一般に使用されている
樹脂(PVC等)の場合には、熱変形温度が室温に比べ
てあまり高くないので、形状記憶性がほとんどない。
【0022】ここでは、外被15はナイロン製の細い繊
維を、内被14の外側に編み込みで被せるようにしてあ
る。この外被15と内被14は、ケーブル10の長手方
向の両端などで、樹脂封止,溶着等によって相互に結合
させてある。なお、内被14を構成する樹脂(エラスト
マー樹脂等)については、形状記憶性をほとんど持たな
い樹脂を使用してある。
【0023】なお、ここでは外被15として、細い繊維
を内被14の外側に編み込みで被せるようにしたが、編
み込みしたのとほぼ同様の形状となるように、外被15
を構成する樹脂を、内被14の外側に何らかの凹凸を持
たせて被せて、網状となるように被せるようにしても良
い。
【0024】また、図3に示した断面では、3本の芯線
11を、直接的に内被14で被せる構成としたが、シー
ルド材や保護チューブなどを、内被14の内側に配置す
るようにしても良い。
【0025】次に、このように構成されるケーブル10
に形状記憶を行う処理について説明する。ここでは、図
1に示したように、ケーブル10の途中に、直径5cm程
度の巻回部10aを形状記憶で形成させるようにしてあ
る。この形状記憶を行うために、本例においては、図5
に示すように、ケーブル10の形状記憶を行う区間を、
筒状の巻取り冶具20に巻回させる。
【0026】そして、図6に示すように、その冶具20
の巻き付けられたままで、ケーブル10を加熱装置21
の内部に入れて、形状記憶が行われる温度まで加熱させ
る。例えば、外被15として編み込まれたナイロンを使
用した場合に、加熱装置21の内部を約90℃に加熱さ
せる。なお、この加熱作業は、図1に示すユニット1
L,1Rが取付けられてない単体のケーブル10の状態
で行う。但し、プラグ3等の一部の部品が取付けられた
状態で加熱作業を行っても良い。また、加熱作業とし
て、規定された温度の温水にケーブルを浸すようにして
も良い。
【0027】このようにして加熱作業を行うことで、ケ
ーブル10は、冶具20に巻き付けられた巻回状態が、
形状として記憶された状態となる。このように形状記憶
されたケーブル10を、図1に示すようにユニット1
L,1Rに取付けて、ヘッドホンとして組み立てる。
【0028】このように形状記憶が成されたコードが取
付けられたヘッドホンは、収納時には、自動的にケーブ
ル10に巻回部10aが形成される状態となり、使用時
には、ケーブルそのものの自重でほぼ直線状に伸びた状
態となり、非常に使い勝手の良いケーブルが取付けられ
たヘッドホンとなる。即ち、本例のケーブル10は、内
被14の外側に網状に被せられた外被15を、加熱によ
り円形に巻回する形状を記憶させてあるので、ケーブル
10を短くまとめたい場合には、ケーブル10を持って
多少揺らす等のわずかな力を加えるだけで、簡単に記憶
された巻回形状にまとまり、図1に示すような巻回部1
0aが形成された形状とすることができる。
【0029】一方、ヘッドホンとしての使用時にケーブ
ル10を引き伸ばす場合には、容易にケーブル10を任
意の形状に引き伸ばすことができる。即ち、ケーブル1
0の形状記憶作用を行う外被15は、内被14の外側に
網状に被せられているだけであり、内被14には形状記
憶作用がないため、ケーブル全体として見ると形状記憶
作用は弱く働くだけであり、ケーブルを引き伸ばした場
合には、ケーブルそのものの自重でほぼ引き伸ばされた
形状に維持され、通常の使用時には、記憶された形状と
は全く異なる任意の形状のケーブルとして使用できる。
【0030】従って、使用時には直線状などの任意の形
状に伸びて、通常のケーブルと同様の使用感で使用で
き、従来のカールコードのように引き伸ばされたケーブ
ルが元の形状に戻ろうとする力が強く働くことがなく、
引き伸ばされたケーブルでヘッドホン本体や接続された
機器が引っ張られることがなく、形状記憶がないケーブ
ルとほぼ同様の使用感で使用できる。そして、小さくま
とめる必要がある場合には、ケーブルを持ち上げる等の
わずかな力を加えるだけで、形状記憶させた箇所が、そ
の記憶された形状に自然にまとまるようになり、非常に
使い勝手が良い効果が得られる。
【0031】図7は、本例のヘッドホンのプラグ3をオ
ーディオ再生装置9に接続させて使用する場合の例を示
した図である。この例では、ヘッドホン本体であるユニ
ット1L,1Rのハンガー2L,2Rを耳介に通して
(但し図7では左側だけを示してある)、聴取者の頭部
hに装着させ、オーディオ再生装置9を、聴取者が所持
したバッグbの内部に入れた状態としてある。このよう
な状態としたとき、ケーブル10は、バッグbの内部か
ら頭部hまで伸びた状態となるが、ほぼ直線状になって
伸ばされ、バッグbの内部で余った区間だけが、形状記
憶作用で巻回部10aとなって、まとまっている。
【0032】また、このように装着されたヘッドホンを
頭部から外して、例えば図8に示すように、テーブルt
の上に載せた場合には、ケーブル10にわずかな力を加
えるだけで、自然に巻回部10aが形成されるようにま
とまり、ケーブルが絡みつくようなことがない。
【0033】なお、ここまで説明したヘッドホンでは、
左右のユニット1L,1Rの間を接続するケーブル10
と、ユニット1Lとプラグ3との間を接続するケーブル
10の双方に、巻回形状に記憶された部分を設けるよう
にしたが、いずれか一方の区間のケーブルにだけ、巻回
形状に記憶された部分を設けるようにしても良い。例え
ば、ユニット1Lとプラグ3との間を接続するケーブル
10の途中にだけ、巻回形状に記憶された部分を設ける
ようにしても良い。
【0034】また、左右のユニット1L,1Rの間を接
続するケーブル10と、ユニット1Lとプラグ3との間
を接続するケーブル10の双方に、巻回形状に記憶され
た部分を設ける場合には、それぞれのケーブルで巻回さ
せる形状を変化させるようにしても良い。例えば、ユニ
ット1Lとプラグ3との間を接続するケーブル10につ
いては、比較的大きな直径(例えば直径10cm程度)で
巻きつく巻回形状に形状記憶させ、左右のユニット1
L,1Rの間を接続するケーブル10については、比較
的小さな直径(例えば直径5cm程度)で巻きつく巻回形
状に形状記憶させるようにしても良い。
【0035】また、図1に示した構成では、左右のユニ
ット1L,1Rの間をケーブルで接続させた構成のヘッ
ドホンに適用した例としたが、例えば左右のユニット1
L,1Rがバンドで接続された形状のヘッドホンのケー
ブルに、同様の構成のものを適用しても良い。
【0036】また、図1に示した例では、各ユニット1
L,1R及びプラグ3とケーブル10との接続部の近傍
の数cmの区間には、巻回形状の形状記憶を行わないよう
にして、各ケーブル10の中間部だけが円形に巻回させ
るように形状記憶させたが、一端から他端までのケーブ
ル10の全ての区間で、円形に巻回させるように形状記
憶させても良い。
【0037】また、ここまでの説明では、ヘッドホン用
のオーディオ信号伝送ケーブルに適用した例としたが、
その他の信号伝送ケーブルに、同様の形状記憶作用を有
する構成のものを適用しても良い。例えば、マイクロホ
ンなどのオーディオ機器に接続されたケーブルに適用し
ても良い。また、オーディオ信号伝送ケーブル以外の信
号伝送ケーブルに適用しても良い。具体的には、ビデオ
信号伝送ケーブル、電話回線用の信号伝送ケーブル、各
種データ通信用の信号伝送ケーブルなどに適用しても良
い。
【0038】例えば、オーディオ機器,ビデオ機器等の
背面に備える端子間を接続する信号伝送ケーブルに適用
しても良い。図9は、1台のオーディオ機器(例えばデ
ィスク再生装置)30が備える端子31,32と、別の
オーディオ機器(例えばアンプ装置)40が備える端子
41,42との間を、ピンプラグ4が両端部に取付けら
れた2本のオーディオ信号伝送ケーブル10で接続させ
る構成の場合の、オーディオ信号伝送ケーブル10の途
中(又は全ての区間)を、コイル状に巻きつく巻回部1
0aが形成される形状記憶部としても良い。
【0039】また、例えば図10に示すように、左チャ
ンネル用のスピーカ装置50Lと右チャンネル用のスピ
ーカ装置50Rとを設けて、それぞれのスピーカ装置5
0L,50Rを接続するケーブル10と、一方のスピー
カ装置50Lとプラグ3とを接続するケーブル10につ
いて、それぞれの途中(又は全ての区間)を、コイル状
に巻きつく巻回部10aが形成される形状記憶部として
も良い。
【0040】また、例えば図11に示すように、コンピ
ュータ装置に接続されるポインティングデバイスとして
のマウス60は、コンピュータ装置などに接続するため
のコネクタ5との間をケーブルで接続するようにしてあ
り、その接続用のケーブル10として、形状記憶で円形
に巻回する巻回部10aを設けるようにしても良い。こ
のようにすることで、マウス60の不使用時にケーブル
10が小さくまとまる。
【0041】さらに、例えば図12に示すように、コン
ピュータ装置に接続されるキーボード70が備えるケー
ブル10として、形状記憶で円形に巻回する巻回部10
aを設けるようにしても良い。この場合のケーブル10
についても、端部にコンピュータ装置本体等と接続する
ためのコネクタ5が取付けてある。このようにすること
で、キーボード70とコンピュータ装置本体との間のケ
ーブルが、小さくまとまる。
【0042】また、ここまで説明したケーブルは、内部
に導電線が配置されたケーブルとして、電気的な信号を
伝送するケーブルとしたが、光ファイバーが配置された
光信号伝送用の光伝送ケーブルとしても良い。即ち、例
えば図13に示すように、ケーブル10′として、形状
記憶性のない樹脂で形成された内被14の内側に、保護
チューブ16などで覆われたファイバー17を収納さ
せ、内被14の外側に編み込み形状で外被15を被覆さ
せる形状とする。そして、外被15の所定区間(又は全
区間)に、図5,図6に示した如き形状記憶処理を行っ
て、円形に巻回する形状などを記憶させる。なお、内被
14の内部には、複数本のファイバーを収納させるよう
にしても良い。このように構成したことで、記憶された
円形などの形状に容易にまとまる光信号伝送ケーブルが
得られる。
【0043】
【発明の効果】本発明の信号伝送ケーブルによると、内
被の外側に網状に被せられた外被を、加熱して所定の形
状を記憶させることで、信号伝送ケーブルがその記憶さ
れた形状にまとめることが容易にできるようになる。一
方、その形状記憶作用を行う外被は、内被の外側に網状
に被せられているだけであり、ケーブルを引き伸ばした
場合には、ケーブルそのものの自重でほぼ引き伸ばされ
た形状に維持され、通常の使用時には、記憶された形状
とは全く異なる任意の形状として使用できる。従って、
使用時には直線状などの任意の形状に伸びて、通常のケ
ーブルと同様の使用感で使用でき、不使用時にはケーブ
ルを持ち上げる等のわずかな力を加えるだけで、形状記
憶させた所定の形状に自然にまとまるようになる。
【0044】また、本発明の電子機器によると、その電
子機器が備える信号伝送ケーブルとして、内被の外側に
網状に被せられた外被を、加熱して所定の形状を記憶さ
せることで、信号伝送ケーブルがその記憶された形状に
まとめることが容易にできるようになる。一方、その形
状記憶作用を行う外被は、内被の外側に網状に被せられ
ているだけであり、ケーブルを引き伸ばした場合に、ケ
ーブルそのものの自重でほぼ引き伸ばされた形状に維持
され、通常の使用時には、記憶された形状とは全く異な
る任意の形状として使用できる。従って、機器に接続さ
れたケーブルを伸ばす必要がある場合には、直線状など
の任意の形状に伸びて、通常のケーブルと同様の使用感
で使用でき、ケーブルを小さくまとめる必要がある場合
には、ケーブルを持ち上げる等のわずかな力を加えるだ
けで、形状記憶させた所定の形状に自然にまとまるよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるケーブルが取付け
られたヘッドホンの構成例を示した平面図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるケーブルの内部構
成例を示した分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態によるケーブルの断面図
である。
【図4】ケーブルの内部の芯線の構成例を示した斜視図
である。
【図5】ケーブルの記憶形状処理を行うための冶具の使
用例を示した斜視図である。
【図6】ケーブルの記憶形状処理作業状態の例を示した
斜視図である。
【図7】本発明の一実施の形態によるケーブルが取付け
られたヘッドホンの使用例を示した説明図である。
【図8】本発明の一実施の形態によるケーブルが取付け
られたヘッドホンの他の使用例を示した説明図である。
【図9】本発明の一実施の形態によるケーブルを機器接
続ケーブルに適用した例を示した斜視図である。
【図10】本発明の一実施の形態によるケーブルをスピ
ーカ用ケーブルに適用した例を示した斜視図である。
【図11】本発明の一実施の形態によるケーブルをマウ
ス用ケーブルに適用した例を示した平面図である。
【図12】本発明の一実施の形態によるケーブルをキー
ボード用ケーブルに適用した例を示した平面図である。
【図13】本発明の一実施の形態によるケーブルを、光
ファイバーケーブルとして構成した例を示した分解斜視
図である。
【図14】従来のケーブルの一例を示した分解斜視図で
ある。
【符号の説明】
1L…左側ユニット、1R…右側ユニット、2L,2R
…ハンガー、3,4…プラグ、5…コネクタ、9…オー
ディオ再生装置、10,10′…ケーブル、10a…巻
回部、11…芯線、12…中心糸、13…導線、14…
内被、15…外被、16…保護チューブ、17…ファイ
バー、20…巻取り冶具、21…加熱装置、30,40
…オーディオ機器、31,32,41,42…端子、5
0L,50R…スピーカ装置、60…マウス、70…キ
ーボード、101…芯線、102…チューブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 清崇 東京都品川区西中延1丁目3番18号 エ ス・ディ・ケイ株式会社内 Fターム(参考) 5D005 BB16 5D017 BD05 5G311 BB03 BC02 5G363 AA04 BA01 BB01 DC08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号を伝送する導体線又は光ファイバー
    と、 上記導体線又は光ファイバーを収納し、加熱による形状
    記憶性のない樹脂で形成された内被と、 上記内被の外側に網状に被せられ、加熱による形状記憶
    性のある樹脂で形成された外被とを備えた信号伝送ケー
    ブル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の信号伝送ケーブルにおい
    て、 上記外被は、上記形状記憶性を利用して信号伝送ケーブ
    ルを所定形状とする形状記憶をさせてある信号伝送ケー
    ブル。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の信号伝送ケーブルにおい
    て、 上記所定形状は、信号伝送ケーブルをほぼ環状に巻回さ
    せる形状である信号伝送ケーブル。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の信号伝送ケーブルにおい
    て、 上記形状記憶は、信号伝送ケーブルの特定の一部の区間
    にだけ行った信号伝送ケーブル。
  5. 【請求項5】 少なくとも一端が機器本体に接続された
    信号伝送ケーブルを有する電子機器において、 上記信号伝送ケーブルとして、 信号を伝送する1つ又は複数の導体線又は光ファイバー
    と、 上記導体線又は光ファイバーを収納し、加熱による形状
    記憶性のない樹脂で形成された内被と、 上記内被の外側に網状に被せられ、加熱による形状記憶
    性のある樹脂で形成された外被とを備えた電子機器。
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