JP2003280285A - 画像形成方法及び現像剤用キャリア並びにそれを含有する現像剤 - Google Patents

画像形成方法及び現像剤用キャリア並びにそれを含有する現像剤

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JP2003280285A
JP2003280285A JP2002079395A JP2002079395A JP2003280285A JP 2003280285 A JP2003280285 A JP 2003280285A JP 2002079395 A JP2002079395 A JP 2002079395A JP 2002079395 A JP2002079395 A JP 2002079395A JP 2003280285 A JP2003280285 A JP 2003280285A
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carrier
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JP2002079395A
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Masahide Yamashita
昌秀 山下
Kosuke Suzuki
浩介 鈴木
Masaru Mochizuki
賢 望月
Fumio Kondo
富美雄 近藤
Tomomi Tamura
智美 田村
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 画像品質の変動や、画像劣化の極めて少ない
高精細・高解像度の画像を安定して形成することができ
る画像形成方法、現像剤用キャリア及び該キャリアを含
有する現像剤を提供する。 【解決手段】 像担持体に形成した潜像を、回動する現
像剤担持体上に保持したトナー及びキャリアより成る現
像剤により接触現像する画像形成方法において、キャリ
アは磁性コア材表面にコート層を設けたキャリアであ
り、かつギャップd(mm)の平行平板電極間に空間占
有率40%のキャリア磁気ブラシを形成し、ブラシと略
同一方向の交流電圧Eを、周波数fで掛けた時の電気抵
抗R1、及び空間占有率30%のキャリア磁気ブラシを
形成し同測定を行った時の電気抵抗R2の比R1/R2
が、0.8以上1.0未満である事を特徴とする画像形
成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を用
いた画像形成方法、トナー摩擦することによりトナーに
電荷を付与する電荷付与部材である、いわゆるキャリ
ア、及びトナーおよび該キャリアを少なくとも含有する
現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式による画像形成で
は、光導電性物質等の像担持体上に静電荷による潜像を
形成し、この静電潜像に対して、帯電したトナーを付着
させ可視像を形成している。トナーにより形成された可
視像は、最終的に紙等の転写媒体に転写後、熱、圧力や
溶剤気体等によって転写媒体に定着され、出力画像とな
る。これらの画像形成方法は、可視像化のためのトナー
を帯電させる方法により、トナーとキャリアの攪拌・混
合による摩擦帯電を用いる、いわゆる二成分現像方式
と、キャリアを用いずにトナーへの電荷付与を行う、い
わゆる一成分現像方式とに大別される。また、一成分現
像方式では、現像ローラーへのトナー粒子の保持に磁気
力を使用するか否かにより、磁性一成分現像方式、非磁
性一成分現像方式に分類される。これまで、高速性、画
像再現性を要求されるプリンター、複写機や複合機等で
は、トナー帯電の安定性や立ち上がり性、画像品質の長
期的安定性等の要求から、二成分現像方式が多く採用さ
れ、省スペース性、低コスト化等の要求が大きい、小型
プリンター、ファクシミリ等には、一成分現像方式が多
く採用されてきていた。特に昨今、出力画像のカラー化
が進み、画像の高画質化や画像品質の安定化に対する要
求は、これまでにも増して強くなっている。
【0003】これらカラー画像の高画質化に対応する為
に、特開平7−114223、特開平7−23454
8、特開平7−301958、特開平9−19772
0、特開平10−198076、特許第2995949
号、特許第3168377号等では、キャリアや現像剤
の電気特性を特定の範囲とする事により、カブリ、白抜
け、キャリア付着や粒状性等の画像品質の改善が図られ
ている。しかしながらこれらの提案では、いずれも、静
止または駆動させた、キャリアもしくは現像剤に直流電
圧を印加して、その電気抵抗を測定して有効な範囲を特
定したものであり、最終画像品質に多大な影響を与える
現像時のキャリアからのトナーの剥離挙動において、よ
り重要な誘電的性質を表現しきれないため、必ずしもこ
れらの提案で規定された抵抗値であっても、十分な画像
品質が得られるとは限らなかった。
【0004】例えば、特許第2995949号では、磁
気ブラシの形にした二成分現像剤の電気抵抗範囲を規定
しているが、その実施例においては、規定範囲内であっ
ても画像上に不具合が発生する場合や、規定範囲外であ
っても良好な画像となる事例が示されている。この事か
らも、直流電圧を印加した時の抵抗設定では、十分に良
好な画像品質を得られない場合があると言わざるを得な
い。また、特開平10−148972には、振幅2k
V、周波数2kHzの正弦交流電圧下でのインピーダン
スを特定値以上にし、この時の静電容量を特定範囲とす
る事により、画質が改善される事が示され、被覆材の剥
れ等に関わらずトナー帯電量を安定化するためにフェラ
イトキャリアコアの帯電付与能力が十分早く、かつ高い
必要がある事が、合わせて示されている。しかしなが
ら、この提案では、キャリアの長期使用によって被覆材
が磨耗する事によるキャリア静電容量の経時変化につい
ては抑制されるものではなく、このために長期使用によ
り発生する、エッジ効果に代表される不具合について
は、何ら改善させるものではなかった。また、該提案の
交流電圧によるインピーダンスは、キャリアをパッキン
グした状態にて加圧下で測定するため、現像領域での現
像剤磁気ブラシの状態におけるインピーダンスとは異な
り、上述の直流抵抗の場合と同様に、キャリア磁気ブラ
シや現像剤磁気ブラシの状態での誘電的な特性と対応す
るものではなく、磁気ブラシが形成された現像時におけ
る、キャリア特性と一致するものとは限らなかった。
【0005】また、キャリア抵抗を制御するための方法
として、マトリックス樹脂中に導電性微粉末を分散させ
る事(特許第2998633号、特開2000−103
50等)が良く知られ、これらにより初期的な抵抗はコ
ントロールし得るものの、長期使用による抵抗の経時変
化、例えば、コート層の磨耗や剥離による抵抗変動やト
ナー成分のキャリアへの固着による抵抗変動について抑
制されるものではなかった。また、キャリア抵抗に着目
した画像品質改善のための他の方法として、特開200
1−117285には、核体粒子の抵抗及びその形状指
標(凹凸形状)を適正化する事による試みもなされてい
る。該提案によると、核体粒子の凹凸形状の適正化は、
キャリア被覆層を不均一にし、核体抵抗の大きさによる
キャリア抵抗制御を行うために必須であり、これにより
初期の画像品質の改善効果が認められる事が示されてい
る。しかしながら、該キャリア表面には、核体粒子の凸
部が露出またはこれに近い状態で存在し、一方でキャリ
ア被覆層がこれとは別に存在する事となる。この様なキ
ャリアを、長期にわたって使用した場合、前記の核体粒
子凸部と被覆層が摩擦する事によって、そのどちらかが
選択的に磨耗する事があり、初期のキャリア抵抗または
帯電性能を十分に維持できない場合があった。また、キ
ャリア抵抗を適度に低くした上で、被覆層の帯電性能に
関する耐久性を向上させる方法が特開平9−16030
4に提案され、該提案によると、キャリア被覆層の厚み
より大きな適正範囲を持った導電性粉末を含有する事に
よりキャリアの抵抗を上げる事無く、コート層が磨耗に
よる減量に耐え十分な帯電量を維持し得る樹脂コート層
厚みを持たせる事ができる事が示されている。しかしな
がら、この様なキャリアでは初期に導電性粉末がキャリ
ア表面に露出しているため、この露出部へトナー成分が
固着する事により、初期の低いキャリア抵抗を維持でき
なくなる事があり、経時においてエッジの立った画像と
なる場合があった。
【0006】また近年、環境影響への配慮から、主に一
成分現像方式で採用されているユニットのリサイクル、
リユースが実現されつつあるのと同時に、二成分現像方
式においても、更なる現像剤の高寿命化の要求が高まっ
てきている。一方、消費エネルギー低減の観点から、ト
ナー像を定着する際の温度への要望は更に低く成りつつ
あり、より低エネルギーで定着できる様にするため、ト
ナーはより低い温度で変形・固着し易いものになってき
ている。
【0007】二成分系現像剤の劣化の要因としては、
(1)キャリア表面の摩耗、(2)キャリア表面コート
層の剥離、(3)キャリアの破砕や、(4)トナー成分
のキャリア上への固着に伴う、帯電性能の低下、所望の
電気抵抗からの変移や、破片・摩耗粉といった異物の発
生が挙げられ、これらの要因が元となり、画像濃度の低
下や、地肌カブリの発生や、解像力の低下等といった画
像品質の劣化や、像担持体の物理的/電気的傷の発生等
の劣化を引き起こす。上述の様な課題を解消しキャリア
の耐久性を向上させる為に、これまでにもある程度の効
果を持った、多くの提案がなされてきている。
【0008】このうちキャリア、中でもコア材表面にコ
ート層を設けた、いわゆるコートキャリアのコート層に
着目した提案としては、特定のビスマレイミドを含有す
るポリイミドワニスを硬化させた被覆層を形成し、環境
安定性の向上、地肌カブリの抑制、被覆層剥離の防止を
図るもの(特開平8−6308)、マトリックス樹脂中
に樹脂粒子及び導電性微粉末とを分散含有した樹脂被覆
層を設け、トナーによるスペントを長期に防止するもの
(特開平9−269614)、酸化鉄粒子粉末と硬化し
たフェノール樹脂とからなる球状複合体芯粒子の表面に
硬化したアミノ基を含むフェノール樹脂からなる被覆層
を有すると共に酸化鉄粒子含有率及びアミノ基含有率を
規定することにより、安定した摩擦帯電と耐久性を得る
もの(特開平9−311504)、キャリア粒子被覆層
のマトリックス樹脂に樹脂微粒子及び導電性微粒子を分
散し、かつ、マトリックス樹脂がトナーの結着樹脂を構
成する樹脂成分と同じものを10%以上含有する事によ
り、帯電性能に対するトナースペントの影響を受けにく
くするもの(特開平10−198078)、ジオルガノ
シロキシ基を含有する繰り返し基を有するポリイミド樹
脂と、1分子中にエポキシ基を2個以上含有する化合物
よりなるコート層を形成し、安定した帯電量のキャリア
粒子を得るもの(特開平10−239913)等が挙げ
られる。
【0009】しかしながら、上述の様な提案では、定着
温度が更に低くなりながら、これまで以上にキャリア粒
子の高寿命化が期待されている中で、未だ十分な効果が
保持できないことがあった。例えば、特開平8−630
8、特開平9−269614、特開平9−31150
4、特開平10−239913等では、マトリックス樹
脂が単独でキャリア粒子表面の大部分を占めるため、ト
ナー粒子成分の固着防止性の良否は、主としてマトリッ
クス樹脂の表面状態による事となり、十分なスペント防
止の機能が発現するとは限らない。また、定着温度を低
くし得るようなトナー粒子を用いると、特開平10−1
98078の様な方法では、キャリア表面のトナーの結
着樹脂成分と同じ成分の部分がトナー粒子成分固着の基
点となり易く、撹拌の初期から、トナー帯電量が低い不
安定な状態となる場合がある。
【0010】また、比較的表面エネルギーが低いとされ
るシリコーン樹脂によりコート層を形成した提案も、こ
れまで数多くなされているが、これらについても未だ十
分な耐久性を得るには至っていない。
【0011】また他にも、特定の樹脂材料で被覆された
もの(特開昭58−108548)、更にその被覆層に
種々の添加剤を添加するもの(特開昭54−15504
8、特開昭57−40267、特開昭58−10854
9、特開昭59−166968、特公平1−1958
4、特開平6−202381)、更にキャリア表面に添
加剤を付着させたものを用いるもの(特許第31204
60号)などが開示されている。また、特開平8−63
07には、ベンゾグアナミン−n−ブチルアルコール−
ホルムアルデヒド共重合体を主成分としてキャリア被覆
材に用いる事が記載され、特許第2683624号に
は、メラミン樹脂とアクリル樹脂の架橋物をキャリア被
覆材として用いる事が記載されている。しかし、これら
の提案では、依然として耐久性が不充分である。
【0012】そこで、トナーのキャリア表面へのスペン
ト、それに伴う帯電量の不安定化、ならびに被覆樹脂の
削れによる抵抗変化を改善するために、特開2001−
117287、特開2001−117288や特開20
01−188388といった、熱可塑性樹脂をコート樹
脂に用いた提案や、これに結着樹脂膜厚より大きな粒子
を含有したコート膜を用いる提案もなされている。しか
しながら、これらの提案でも、本発明のキャリア交流抵
抗については、なんら示唆されず一層の高画質を維持す
るには未だ不充分であった。
【0013】また、キャリアコート層特性、特に帯電特
性を維持するための、他の方法として、コート層のマト
リックス樹脂中に特定の熱硬化性樹脂微粒子を分散させ
る(特開平9−319161)事が開示されているが、
この方法では、コート膜が磨耗した場合でも初期と同等
のコート層特性となる様にしたものであり、磨耗自体を
十分に少なくするには不充分であった。更に、この構成
に導電性微粉末を同時に分散させた前出の提案(特許第
2998633号)でも前述と同様の事由により、磨耗
自体を少なくするために充分であるとは言えなかった。
【0014】この様に、二成分現像剤において、トナー
粒子とキャリア粒子を撹拌して、剥離帯電/摩擦帯電さ
せ、トナー粒子に十分な電荷量を付与しつつ、機械的耐
久性を保持し、更にトナー粒子成分固着を長期に渡って
防止するという高機能な電子写真方式の現像剤用キャリ
ア粒子を得るためには、これまでのキャリア粒子では、
未だ不十分であり、良好な画像、中でもカラー画像を長
期にわたり安定して得る事は、非常に困難な課題として
残されていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の様な
現状の問題点に鑑みなされたもので、良好な画像を得る
のに適した画像形成方法を提供する事を目的とする。ま
た本発明は、良好な画像を得る事ができる現像剤を提供
する事を目的とする。また本発明は、現像に供する状態
でのキャリア特性が維持されたキャリアを提供する事を
目的とする。また本発明は、経時変動が小さく、極めて
長期にわたり特性が維持された現像剤を提供する事を目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(1)
像担持体に形成した潜像を、回動する現像剤担持体上に
保持したトナー及びキャリアより成る現像剤により接触
現像する画像形成方法において、キャリアは磁性コア材
表面にコート層を設けたキャリアであり、かつギャップ
d(mm)の平行平板電極間に空間占有率40%のキャ
リア磁気ブラシを形成し、ブラシと略同一方向に下記条
件式(1)の交流電圧Eを、下記条件式(2)の周波数
fで掛けた時の電気抵抗R1、及び空間占有率30%の
キャリア磁気ブラシを形成し同測定を行った時の電気抵
抗R2の比R1/R2が、0.8以上1.0未満である
事を特徴とする画像形成方法、 電圧E(V)=250×d ・・・(1) [式中、dは像担持体と現像担持体の現像領域における
現像ギャップに相当する長さ(mm)、Eはピーク電圧
を表す。] 周波数f(Hz)=v/(2×w) ・・・(2) [式中、vは現像剤担持体の線速(mm/sec)、w
は現像ニップ幅(mm)を表す。] (2)前記電気抵抗R1が、1.0×108〜1.0×
1011Ω・cmであることを特徴とする上記(1)に記
載の画像形成方法、(3)前記キャリアの表面凹凸の平
均高低差が0.1〜2.0μmであることを特徴とする
上記(1)又は(2)に記載の画像形成方法、(4)前
記キャリアのコート層が少なくとも樹脂及び粒子を含
み、該キャリア表面がコート層に含まれる粒子に由来す
る凹凸を有することを特徴とする上記(1)〜(3)の
いずれかに記載の画像形成方法、(5)前記キャリアの
コート層に含まれる粒子が絶縁性無機粒子であることを
特徴とする上記(4)に記載の画像形成方法、(6)前
記該キャリアのコート層が、少なくともアクリル部分を
構成単位として含有することを特徴とする上記(1)〜
(5)のいずれかに記載の画像形成方法、(7)前記キ
ャリアのコート層が、アクリル樹脂とアミノ樹脂の架橋
物を含有することを特徴とする上記(1)〜(6)のい
ずれかに記載の画像形成方法、(8)前記キャリアのコ
ート層が、シリコーン部分を構成単位として含有するこ
とを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の
画像形成方法、(9)前記キャリアのコート層が、該粒
子の個数平均粒径より小さな個数平均粒径を持つ導電性
または半導性粒子を含有することを特徴とする上記
(1)〜(8)のいずれかに記載の画像形成方法、(1
0)前記現像剤中のトナーが、2〜12重量%であるこ
とを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の
画像形成方法、(11)磁性コア材表面にコート層を設
けたキャリアにおいて、該コート層が少なくとも樹脂及
び粒子を含み、該キャリア表面がコート層に含まれる粒
子に由来する凹凸を有し、かつギャップd(mm)の平
行平板電極間に空間占有率40%のキャリア磁気ブラシ
を形成し、ブラシと略同一方向に下記条件式(1)の交
流電圧Eを、下記条件式(2)の周波数fで掛けた時の
電気抵抗R1、及び空間占有率30%のキャリア磁気ブ
ラシを形成し同測定を行った時の電気抵抗R2の比R1
/R2が、0.8以上1.0未満であることを特徴とす
る現像剤用キャリア、 電圧E(V)=250×d ・・・(1) [式中、dは像担持体と現像担持体の現像領域における
現像ギャップに相当する長さ(mm)、Eはピーク電圧
を表す。] 周波数f(Hz)=v/(2×w) ・・・(2) [式中、vは現像剤担持体の線速(mm/sec)、w
は現像ニップ幅(mm)を表す。] (12)キャリアと、少なくとも結着樹脂及び着色剤を
含むトナーを混合してなる現像剤において、該キャリア
が、上記(11)に記載のキャリアであることを特徴と
する現像剤、(13)前記トナーの重量平均粒径が、4
〜10μmであることを特徴とする上記(12)に記載
の現像剤、が提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について更に具体
的に詳しく説明する。本発明者らは、上記従来技術の問
題点を解決するために検討を続けてきた結果、像担持体
に形成した潜像を、回動する現像剤担持体上に保持した
トナー及びキャリアより成る現像剤により接触現像する
画像形成方法において、該キャリアは磁性コア材表面に
コート層を設けたキャリアであり、かつ、ギャップd
(mm)の平行平板電極間に空間占有率40%のキャリ
ア磁気ブラシを形成し、ブラシと略同一方向に下記条件
式(1)の交流電圧Eを、下記条件式(2)の周波数f
で掛けた時の電気抵抗R1、及び空間占有率30%のキ
ャリア磁気ブラシを形成し同測定を行った時の電気抵抗
R2の比R1/R2が、0.8以上1.0未満となる様
に調整する事で、画像品質及びその安定性に対する改善
効果が顕著である事がわかった。 電圧E(V)=250×d ・・・(1) [式中、dは像担持体と現像担持体の現像領域における
現像ギャップに相当する長さ(mm)、Eはピーク電圧
を表す。] 周波数f(Hz)=v/(2×w) ・・・(2) [式中、vは現像剤担持体の線速(mm/sec)、w
は現像ニップ幅(mm)を表す。]
【0018】一般的に、画像品質はトナー帯電量や現像
剤抵抗の変動によって左右され、この内、現像剤抵抗の
変動は、キャリア抵抗の経時変動による所が大きい。と
ころで、キャリア個々の抵抗は、トナーの摩擦帯電過程
や現像剤による現像工程で生じる、キャリア表面の磨耗
やトナー成分のキャリア表面への固着により、経時変動
する事が一般的に知られている。しかしながら、二成分
現像の現像領域においては、キャリアは磁気ブラシの形
態を取るため、画像品質やその安定性に対しては、個々
のキャリア特性より、この磁気ブラシ状態でのキャリア
特性の寄与が大きく現れる事が多い。従って、キャリア
磁気ブラシ形態での抵抗変動が特定の範囲以内となる様
に調整する事により、初期の画像品質を長期にわたり安
定して維持できる。
【0019】一方、キャリア表面状態の変動が生じる
と、現像剤担時体上に保持されるキャリア量は、経時的
に変動するため、これにより現像領域内の磁気ブラシ抵
抗に変動が生じ、これに伴い画像品質が変動してしまう
恐れがある。すなわち、現像領域空間内のキャリア占有
率が変動しても、形成される磁気ブラシ抵抗の変動幅が
現像特性に影響しない程度に小さくなるように調整する
事により、初期の画像品質を長期間にわたり高度に維持
する事ができる。
【0020】本発明者らは、現像領域でのキャリアの保
持量や、現像剤(特にキャリア)が現像領域を通過する
時間、現像領域で掛かる電圧を加味した種々の実験よ
り、この範囲として前記抵抗比R1/R2が0.8以上
1.0未満の範囲内の時、良好な画像品質の維持がなさ
れる事を確認し、この為のキャリア構成を特定する事に
より、本発明を完成したものである。R1/R2の範囲
としては、0.85以上1.0未満である事が、画像品
質の長期安定化の為には、より好ましい。ここで、R
1、R2を測定する為のキャリアとしては、同じ状態の
キャリアであれば、トナーと混合する前の状態のもの、
または、初期の現像剤中のトナーを除去した後のキャリ
アの、どちらを用いても差し支えない。
【0021】また、本発明の画像形成方法においては、
上述の交流抵抗R1を1.0×10 8〜1.0×1011
Ω・cmとする事により、良好な初期画像品質を安定し
て得る事ができ、また、これを長期間にわたって維持す
る事ができる。R1としては、2.0×108〜5.0
×1010Ω・cmである事が更に好ましい。
【0022】本発明の様なキャリア空間占有率の異なる
磁気ブラシの抵抗比R1/R2の調整は、例えば、外部
から磁界が掛かった時の、キャリア粒子の自己組織化の
程度が変化する事によって行われているものと考えられ
る。これは、キャリアの連なりである磁気ブラシの太さ
(個々の磁気ブラシに集まるキャリアの量)や、磁気ブ
ラシ内におけるキャリア間の接触状態を適正にする事に
よってなされ、具体的には、キャリア表面の凹凸形状を
制御する事により、キャリアの流動特性及び接触状態を
制御し、キャリア空間占有率の低下に伴う抵抗の上昇
を、個々の磁気ブラシ内のキャリア接触度合いを向上さ
せる事によって補い、R1/R2の低下を抑制する事に
よってなされる。この様な、磁気ブラシの挙動をより確
実なものとするには、該キャリア表面凹凸の平均高低差
を0.1〜2.0μmとする事が好ましく、0.2〜
1.4μmである事がより好ましい。
【0023】また、該キャリア表面凹凸は、コート層に
少なくとも樹脂及び粒子を含み、該粒子に由来する凹凸
である事が好ましい。キャリア構成として、この様にす
る事によって、凹凸形状を実質的にコート層のみによっ
て制御できるため、磁性コア材に制限を加えずに選択し
て用いる事ができる。
【0024】また、該粒子は絶縁性無機粒子を好ましく
用いる事ができる。該絶縁性無機粒子としては、特に限
定されるものではなく、酸化アルミニウム、酸化ケイ
素、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、石英ガラス、ア
ルミノシリケートガラス、雲母片、酸化ジルコニウム、
ムライト、サイアロン、ステアタイト、フォルステライ
ト、コーディエライト、酸化ベリリウム、窒化ケイ素と
いった公知の絶縁物の粉末粒子を使用する事ができる
が、これらに限定されるものではない。中でも、絶縁性
無機粒子中に、少なくとも酸化アルミニウムや酸化ケイ
素に代表される、アルミニウム元素および/またはケイ
素元素成分を構成単位として含む事により、コート層か
らの粒子の脱離を更に抑止する事ができ、初期のキャリ
ア表面状態の経時変動をより確実に抑止することができ
るため、より好ましい。
【0025】また、キャリア表面に粒子に由来する凹凸
を確実に形成するためには、粒子の含有量が、コート膜
組成成分の50〜95重量%である事が好ましい。粒子
含有量がコート層組成成分の50重量%未満である場合
には、該キャリア表面に凹凸構造を形成できたとして
も、その構造がなだらかになりがちであるため、キャリ
ア表面状態の変動が大きくなり過ぎ、本発明の効果を十
分に発揮できない場合がある。一方、粒子含有量が、コ
ート層組成成分の95重量%を越えるような場合には、
凹凸構造が脆くなる事があり、初期の凹凸構造を長期間
にわたって維持できず、同様に本発明の効果を維持でき
ない場合がある。粒子含有量は、55〜80重量%であ
る事が更に好ましい。
【0026】該キャリアのコート層を形成するための樹
脂としても、本発明の規定を逸脱しない限り、特に制限
なく使用する事ができ、ポリオレフィン(例えばポリエ
チレン、ポリプロピレン等)やその変性品、アクリル樹
脂、スチレン、アクリロニトリル、ビニルアセテート、
ビニルアルコール、塩化ビニル、ビニルカルバゾール、
ビニルエーテル等を構成単位として含む架橋性共重合
物;オルガノシロキサン結合からなるシリコーン樹脂ま
たはその変性品(例えばアルキッド樹脂、ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン等による変性品);
ポリアミド;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボ
ネート;ユリア樹脂;メラミン樹脂;ベンゾグアナミン
樹脂;エポキシ樹脂;ポリイミド樹脂や、これらの誘導
体等が挙げられる。中でも、上述の様な絶縁性無機粒子
を確実にキャリアコート層中に固定化し、摩擦による無
機粒子の脱離をより良く抑止するためには、コート層の
樹脂が、少なくともアクリル部分を構成単位として含む
事が好ましい。これにより、上記の無機粒子の、摩擦に
よる脱離を、極めて効果的に抑制でき、長期にわたって
キャリア表面の凹凸構造を維持し得るものである。更
に、該アクリル樹脂はガラス転移温度(Tg)が20〜
100℃である事が好ましく、25〜80℃である事が
より好ましい。樹脂のTgをこの範囲とする事により、
コート層樹脂は適度な弾性を持ち、現像剤の摩擦帯電時
にキャリアが受ける衝撃を軽減させると考えられ、コー
ト層の破損が抑止される。
【0027】また、コート層樹脂を、アクリル樹脂とア
ミノ樹脂の架橋物とする事により、適度な弾性を維持し
たまま、アクリル樹脂単独使用の場合発生しがちな、樹
脂同士の融着、いわゆるブロッキングを、防止する事が
できるため、より一層好ましい。アミノ樹脂としては、
従来知られているアミノ樹脂を用いる事ができるが、中
でも、グアナミン、メラミンを用いる事で、キャリアの
帯電付与能力をも向上させる事ができるため、より好ま
しく用いられる。また、適度にキャリアの帯電付与能力
を制御する必要がある場合には、グアナミンおよび/ま
たはメラミンと、他のアミノ樹脂を併用しても差し支え
ない。
【0028】また更に、上述のコート層樹脂が、シリコ
ーン部分を構成単位として含む事により、キャリア表面
の表面エネルギー自体を低くする事ができ、トナースペ
ントの発生自体を抑制する事ができるため、単一のキャ
リア特性自体をより長期にわたって維持することができ
る。該シリコーン部分の構成単位としては、メチルトリ
シロキサン単位、ジメチルジシロキサン単位、トリメチ
ルシロキサン単位の少なくとも一種を含む事が好まし
く、該シリコーン部分は、他のコート層樹脂と化学的に
結合していても良く、ブレンド状態であっても良く、ま
たは、多層状になっていても良い。また、多層状である
場合には、シリコーン部分は少なくとも最表層に位置さ
せる事が好ましい。ブレンドや多層状の構成とする場合
には、シリコーン樹脂および/またはその変性体を使用
する事が好ましく、例えば、従来から知られているいず
れのシリコーン樹脂のうち、三次元網目構造を取り得る
熱硬化型シリコーン樹脂を使用でき、下記一般式(1)
で示されるオルガノシロキサン結合のみからなるストレ
ートシリコーンおよびアルキド、ポリエステル、エポキ
シ、ウレタンなどで変性したシリコーン樹脂が挙げられ
る。
【0029】
【化1】 [上記式中、R1は水素原子、炭素原子1〜4のアルキ
ル基またはフェニル基、R2およびR3は水素基、炭素原
子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ
基、炭素原子数2〜4のアリケニル基、炭素原子数2〜
4のアルケニルオキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシル
基、エチレンオキシド基、グリシジル基または下記一般
式(2)で示される基である。
【化2】 (上記式中、R4、Rはヒドロキシ基、カルボキシル
基、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4
のアルコキシ基、炭素原子数2〜4のアルケニル基、炭
素原子数2〜4のアルケニルオキシ基、フェニル基、フ
ェノキシ基、k、l、m、n、o、pは1以上の整数を
示す。)] 上記各置換基は未置換のもののほか、例えばヒドロキシ
基、カルボキシル基、アルキル基、フェニル基、ハロゲ
ン原子のような置換基を有してもよい。
【0030】また、該コート層には、上述の絶縁性無機
粒子に代表される、表面凹凸を形作る粒子の個数平均径
より小さな個数平均径を持つ導電性または半導性粒子を
含む事が好ましく、この様な導電性または半導性粒子を
コート層中に含有させる事により、表面凹凸形状を形成
する機能とキャリアの交流抵抗を制御する機能とを、独
立して制御する事ができるため、本発明の特徴である表
面凹凸によるキャリア特性維持と他の部位によるキャリ
ア交流抵抗値制御とを、同時に精度良く成す事ができ
る。導電性または半導性粒子としては、従来公知の物で
良く、導電性粒子の例としては、鉄、金、銅等の金属;
フェライト、マグネタイト等の酸化鉄;酸化ビスマス、
酸化モリブデン等の酸化物;ヨウ化銀、βアルミナ等の
イオン導電体;カーボンブラック等の顔料が挙げられ、
半導性粒子の例としては、チタン酸バリウム、チタン酸
ストロンチウム、チタン酸ランタン酸鉛等に代表される
複酸化物や、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズの酸素欠
陥形成物(フレンケル型半導体)、不純物型欠陥形成物
(ショトキー型半導体)が挙げられる。この中でも特に
カーボンブラックの一つであるファーネスブラックやア
セチレンブラックを用いることにより、少量の低抵抗微
粉末の添加で効果的に導電性の調整が可能であり、好ま
しく用いられる。これらの低抵抗微粉末は、キャリア表
面凹凸を形成するための粒子より小さくする必要がある
が、およそ個数平均径で0.01〜1μm程度のものが
好ましく、コート層樹脂100重量部に対して2〜30
重量部添加されることが好ましい。
【0031】また、本発明の画像形成方法でより安定し
た画像品質を得るためには、該現像剤重量中のトナー重
量は、2〜12重量%である事が好ましく、2.5〜1
0重量%である事が更に好ましい。
【0032】本発明においてのキャリアとしては、前記
構成範囲のものであれば他の材料を限定するものではな
く、従来公知のものが使用でき、例えば、キャリア粒子
のコア材に使用できる無機/金属の磁性粒子の例として
は、鉄、コバルト、ニッケル等の金属;マグネタイト、
ヘマタイト、フェライトなどの合金や化合物等が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。これら磁性
粒子は、単結晶/アモルファスの粒子、単独/複合の焼
結体、単独/複合の粒子を樹脂等の高分子中に分散させ
た粒子等の、いずれのコア材形態で使用しても良い。ま
た、磁性粒子を高分子中に分散させた粒子で、キャリア
粒子の磁気特性と磁性粒子の分散性を両立させるには、
これらの磁性粒子は0.5〜10μm程度の大きさの粒
子を含む事が好ましい。磁性粉末を分散した樹脂粒子を
用いる場合の、キャリア粒子のコア材粒子を形成する樹
脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、塩
素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン等の
ポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アクリル系樹脂
(例えばポリメチルメタクリレート)、ポリアクリロニ
トリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニ
ルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビリケトン
等のポリビニル及びポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体;ポリテトラフルオロエチレン、
ポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、ポリクロロトリ
フルオロエチレン等の弗素樹脂;ポリアミド;ポリエス
テル;ポリウレタン;ポリカーボネート等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。磁性体分散タイ
プのコア材粒子には、これらの密着性を向上させたり、
抵抗制御材の分散性を向上させる目的でシランカップリ
ング剤、チタンカップリング剤等のカップリング剤を助
剤として添加しても良い。
【0033】コート層の形成法としては、従来公知の方
法が使用でき、コア材粒子の表面にコート層形成液を噴
霧法、浸漬法等の手段で塗布すればよい。また、コート
層の厚さは0.01〜20μmが好ましく、0.3〜1
0μm程度であれば更に好ましい。更に、この様にして
コート層を形成したキャリア粒子を加熱することにより
コート層の重合反応を促進させることが好ましい。これ
らのキャリア粒子の加熱保持は、コート層形成後これに
引き続きコート装置内で行っても良く、また、コート層
形成後、通常の電気炉や焼成キルン等、別の加熱手段に
よって行っても良い。また、加熱保持温度は、使用する
コート層材料により異なるため、一概に決められるもの
ではないが、120〜350℃程度の温度が好ましく用
いられる。この時、加熱保持温度は、コート層樹脂の分
解温度以下の温度が好ましく用いられ、200℃程度ま
での上限温度である事がより好ましい。また加熱保持時
間としては、5〜120分間程度である事が好ましい。
【0034】本発明において使用するトナーは、通常、
電子写真方式の現像剤用トナーとして使用されるもの
を、特に制限無く、使用することができる。例えば、ト
ナーに使用される結着剤樹脂の一例としては、ポリスチ
レン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等
のスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン/p−
クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合
体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン/ビ
ニルナフタレン共重合体、スチレン/アクリル酸メチル
共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチ
レン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル
酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共
重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチ
レン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α−ク
ロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロ
ニトリル共重合体、スチレン/ビニルメチルケトン共重
合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソ
プレン共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体等のス
チレン系共重合体;ポリアクリル酸メチル、ポリアクリ
ル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル
酸ブチル等のアクリル酸エステル系単重合体やその共重
合体;ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等のポリビニル
誘導体;ポリエステル系重合体、ポリウレタン系重合
体、ポリアミド系重合体、ポリイミド系重合体、ポリオ
ール系重合体、エポキシ系重合体、テルペン系重合体、
脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂な
どが挙げられ、単独あるいは混合して使用できるが特に
これらに限定するものではない。中でも、スチレン−ア
クリル系共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオール
系樹脂より選ばれる少なくとも1種以上であることが、
電気特性、コスト面等から、より好ましいものである。
更には、良好な定着特性を有するものとして、ポリエス
テル系樹脂および/またはポリオール系樹脂の使用が、
一層好ましい。
【0035】また、該トナーに使用される着色剤として
は、従来からトナー用着色剤として使用されてきた顔料
及び染料が使用でき、具体的には、カーボンブラック、
ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリ
ンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリ
ーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、カル
コオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドンレッ
ド、ベンジジンイエロー、ローズベンガル等を単独ある
いは混合して用いる事ができる。更に、必要により、ト
ナー粒子自身に磁気特性を持たせるには、フェライト、
マグネタイト、マグヘマイト等の酸化鉄類、鉄、コバル
ト、ニッケル等の金属、あるいはこれらと他の金属との
合金等の磁性成分を単独または混合して、トナー粒子へ
含有させればよい。また、これらの成分は、着色剤成分
として使用/併用する事もできる。
【0036】また、本発明の現像剤に含まれるトナーは
離型性物質を含む事が好ましく、これにより定着オイル
を使用しないオイルレス定着を行いつつ、該キャリアの
効果により現像剤の長寿命化をも図られる。トナー中に
含ませる離型性物質としては、ポリエチレンワックス、
プロピレンワックス、カルナウバワックス等のワックス
類が好ましく用いられるが、これらに限定されるもので
はない。これらの使用量としては、用いる材料の種類や
定着の方法にもよるが、およそ0.5〜10.0重量%
程度の使用が好ましく、3.0〜8.0重量%程度の使
用が更に好ましい。
【0037】また、本発明の該現像剤に含まれるトナー
は、流動性や環境依存性改良のための添加剤として、一
般に公知のものが使用でき、例えば、酸化亜鉛、酸化
錫、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、チタン
酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシ
ウム、ジルコン酸ストロンチウム、ジルコン酸カルシウ
ム、チタン酸ランタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、マイカ、ドロマイト等の無機粉末や、これらの疎
水化物が単独または混合して使用できる。この他の添加
剤として、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオ
ロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフ
ッ化ビニリデン等のフッ素樹脂微粒子をトナー表面改質
剤として使用しても良い。これらは、添加する材料の種
類にもよるが、トナー母体粒子100重量部に対して、
およそ0.1〜10重量部程度を外添し、必要であれば
適当な混合機により混合してトナー粒子表面に付着、凝
着或いは、トナー粒子間隙で遊離した状態になるよう調
整し、用いることができる。
【0038】この他、帯電の立ち上がりをより良くする
ための電荷制御剤としては、一般に知られているものが
使用でき、例えば、アミノ基含有ビニル系コポリマー、
四級アンモニウム塩化合物、ニグロシン染料、ポリアミ
ン樹脂、イミダゾール化合物、アジン系染料、トリフェ
ニルメタン系染料、グアニジン化合物、レーキ顔料等の
正帯電性電荷制御剤や、カルボン酸誘導体及びこの金属
塩、アルコキシレート、有機金属錯体、キレート化合物
等の負帯電性電荷制御剤を、単独または混合して、トナ
ー粒子中への混練物および/または添加物とすることが
できる。これら電荷制御剤を分散状態で用いる場合、キ
ャリア粒子表面との相互作用が略均等に生じるために
は、その分散径は、2.0μm以下であることが好まし
く、1.0μm以下であることが更に好ましいものであ
る。
【0039】本発明の現像剤中のトナー粒子製造方法と
しては、上述のような原材料を、二本ロール、二軸押出
し混練機、一軸押出し混練機等の、公知の方法で混練
し、これを機械式や気流式等の公知の粉砕、分級を行い
トナー母体粒子を作成する事ができる。また混練時に、
着色剤や磁性体の分散状態を制御するための分散剤等を
併用しても良い。また、この他のトナー粒子製造方法と
しては、最終的にトナー組成成分となる低分子量成分等
を開始物質として高分子化させる、いわゆる重合トナー
に代表される、粒子成長タイプのトナー母体粒子を作成
する事もできる。更に、このトナー母体粒子は、前述の
添加剤を添加し、混合機等により混合・表面改質を行っ
ても良い。
【0040】また、これらのトナー粒子の帯電電荷量
は、実使用プロセスにより異なるため一概に決定できる
ものではないが、おおよそ、本発明の構成によるキャリ
ア粒子との組み合わせにおいて、絶対値で3〜40μC
/g程度の飽和電荷量である事が好ましく、更には5〜
30μC/g程度の飽和電荷量である事が、より好まし
い。
【0041】また、トナー粒子の粒径としては、重量平
均粒径D4=4〜10μm程度であることが好ましく、
トナー粒子の個数基準10%径は、2.5μm以上であ
る事が、より安定した画質を得る為には好ましい。
【0042】更に、本発明の画像形成方法においては、
現像剤を摩擦する事によりトナーを帯電させる摩擦帯電
手段、現像剤を保持する内部に磁界発生手段を有する回
動可能な現像剤担持体、現像剤担持体上の現像剤量を規
制するための規制手段、静電潜像を形成する像担持体、
及び像担持体と現像剤担持体の間隔(現像ギャップ)を
一定に維持する維持手段を備えた画像形成装置であっ
て、現像剤担持体と規制手段が一定間隔に維持され、初
期における現像領域でのキャリアの空間占有率が、35
〜50体積%であり、現像剤として、それを構成するキ
ャリアが磁性コア材表面にコート層を設けたキャリアで
あるものを用い、かつ、ギャップd(mm)の平行平板
電極間に空間占有率40%のキャリア磁気ブラシを形成
し、ブラシと略同一方向に下記条件式(1)の交流電圧
Eを、下記条件式(2)の周波数fで掛けた時の電気抵
抗R1、及び空間占有率30%のキャリア磁気ブラシを
形成し同測定を行った時の電気抵抗R2の比R1/R2
が、0.8以上1.0未満である画像形成装置 電圧E(V)=250×d ・・・(1) [式中、dは像担持体と現像担持体の現像領域における
現像ギャップに相当する長さ(mm)、Eはピーク電圧
を表わす。] 周波数f(Hz)=v/(2×w) ・・・(2) [式中、vは現像剤担持体の線速(mm/sec)、w
は現像ニップ幅(mm)を表す。]を用いる事により、
高品質の画像を長期にわたって得る事ができる。また、
該画像形成装置は、像担持体と現像剤保持体の現像領域
内における最近接部の間隔が0.30〜0.80mmと
する維持手段を有する画像形成装置である事が現像の安
定性を得るためには、より好ましい。
【0043】また、これらの画像形成装置では、該現像
剤保持体へ、直流バイアス電圧を印加する電圧印加機構
を有する事が好ましく、また、該現像剤保持体へ、直流
電圧に交流電圧を重畳したバイアス電圧を印加する電圧
印加機構を有する事が好ましい。また、該現像剤担持体
表面は、現像剤保持量の局所的なバラツキを略均等化す
るため、ブラスト処理やコーティング等により粗面化処
理されている事が好ましく、その程度は、10点平均粗
さRzで、0.5〜40μm程度である事がより好まし
く、5〜30μm程度である事が更に好ましい。該画像
形成装置では、該摩擦帯電手段近傍のキャリアとトナー
の比率を制御する為の制御手段を備えている事が好まし
く、これによりトナー濃度をより安定して保つ事がで
き、キャリアや現像剤の更なる長寿命化のためにはより
好ましい。さらに、該画像形成装置は、少なくとも像担
持体をクリーニングするクリーニング機構、クリーニン
グ機構により回収したトナーを現像機構へ搬送する回収
トナー搬送機構よりなるトナーリサイクル機構を備える
事により、上記の高品質画像を省資源で得る事ができる
ため、更に好ましいものである。
【0044】以下に図を用いて、本発明の画像形成方法
およびそれに用いる画像形成装置について説明する。ま
ず、図1は画像形成装置の一例の断面図である。ドラム
状の像担持体1の周囲に、像担持体帯電部材2、像露光
系3、現像機構4、転写機構5、クリーニング機構6、
除電ランプ7が配置されていて、以下の動作で画像形成
を行う。画像形成の一連のプロセスは、ネガ−ポジプロ
セスで説明を行う。有機光導電層を有する感光体(OP
C)に代表される像担持体1は除電ランプ7で除電さ
れ、帯電チャージャーや帯電ローラーといった帯電部材
2で均一にマイナスに帯電され、レーザー光学系3より
照射されるレーザー光で潜像形成(露光部電位の絶対値
は、非露光部電位の絶対値より低電位となる)が行われ
る。レーザー光は半導体レーザーから発せられて、高速
で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴン)等により像担持
体1の表面を像担持体1の回転軸方向に走査する。この
ようにして形成された潜像が、現像機構4にある現像剤
担持体である現像スリーブ41上に供給されたトナー粒
子または、トナー粒子及びキャリア粒子の混合物からな
る現像剤により現像され、トナー可視像が形成される。
潜像の現像時には、電圧印加機構(図示せず)から現像
スリーブ41に、像担持体1の露光部と非露光部の間に
ある、適当な大きさの電圧またはこれに交流電圧を重畳
した現像バイアスが印加される。
【0045】一方、転写媒体(例えば紙)9が、給紙機
構(図示せず)から給送され、上下一対のレジストロー
ラー(図示せず)で画像先端と同期をとって像担持体1
と転写部材51との間に給送され、トナー像が転写され
る。このとき転写部材51には、転写バイアスとして、
トナー帯電の極性と逆極性の電位が印加される事が好ま
しい。その後転写媒体9は像担持体1より分離された
後、除電機構52により除電され、定着装置8を経て出
力画像として排出される。また、像担持体上に残存する
トナー粒子は、クリーニング部材61にて、クリーニン
グ機構6内のトナー回収室62へ回収される。回収され
たトナー粒子は、トナーリサイクル手段(図示せず)に
より現像部および/またはトナー補給部に搬送され、再
使用されても良い。
【0046】また図2は、画像形成装置の現像装置主要
部の概略構成図である。潜像担持体である感光体ドラム
1の側方に配設された現像機構4は、現像剤担持体とし
ての現像スリーブ41、現像剤収容部材42、規制部材
としてのドクターブレード43、支持ケース44等から
主に構成されている。感光体ドラム1側に開口を有する
支持ケース44には、内部にトナー10を収容するトナ
ー収容部としてのトナーホッパー45が接合されてい
る。トナーホッパー45に隣接した、トナー10とキャ
リア粒子とからなる現像剤11を収容する現像剤収容部
46には、トナー粒子10とキャリア粒子11を撹拌
し、トナー粒子に摩擦/剥離電荷を付与するための、現
像剤撹拌機構47が設けられている。トナーホッパー4
5の内部には、図示しない駆動手段によって回動される
トナー供給手段としてのトナーアジテータ48及びトナ
ー補給機構49が配設されている。トナーアジテータ4
8及びトナー補給機構49は、トナーホッパー45内の
トナー10を現像剤収容部46に向けて撹拌しながら送
り出す。感光体ドラム1とトナーホッパー45との間の
空間には、現像スリーブ41が配設されている。図示し
ない駆動手段で図の矢印方向に回転駆動される現像スリ
ーブ41は、キャリア粒子による磁気ブラシを形成する
ために、その内部に現像機構4に対して相対位置不変に
配設された、磁界発生手段としての図示しない磁石を有
する。現像剤収容部材42の、支持ケース44に取り付
けられた側と対向する側には、規制部材(ドクターブレ
ード)43が一体的に取り付けられている。規制部材
(ドクターブレード)43は、その先端と現像スリーブ
41の外周面との間に一定の隙間を保った状態で配設さ
れている。
【0047】上記構成により、トナーホッパー45の内
部からトナーアジテータ48、トナー補給機構49によ
って送り出されたトナー10は、現像剤収容部46へ運
ばれ、現像剤撹拌機構47で撹拌されることによって、
所望の摩擦/剥離電荷が付与され、キャリア粒子と共に
現像剤11として(またはトナー粒子単独で)、現像ス
リーブ41に担持されて感光体ドラム1の外周面と対向
する位置まで搬送され、トナー10のみが感光体ドラム
1上に形成された静電潜像と静電的に結合することによ
り、感光体ドラム1上にトナー像が形成される。
【0048】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。また、ここで「部」は全て重量部を示す。
【0049】 実施例1 (キャリア製造例1) アクリル樹脂溶液(固形分=50重量%) 30部 グアナミン溶液(固形分=70重量%) 7部 ストレートシリコーン樹脂(固形分=20%) 100部 γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 1部 ジブチルチンジアセテート 1部 アルミナ粒子(個数平均粒径=0.3μm) 75部 カーボンブラック 3部 トルエン 1000部 上記処方をホモミキサーで30分間分散してコート層形
成用の塗工液を調整した。これを重量平均粒径50μm
の球形フェライト粒子5000部の表面へ流動床型スプ
レーコート装置によりコート後、150℃/1時間加熱
してキャリア(C1)を得た。キャリア(C1)の表面
を、走査型電子顕微鏡で2000倍に拡大し観察したと
ころ、表面にアルミナ由来の凹凸が形成され、レーザー
顕微鏡を用いて非接触で測定したキャリア表面凹凸の平
均高低差は、0.4μmであった。次に、このキャリア
(C1)の交流抵抗を測定したところ、キャリアの空間
占有率が40%の時の抵抗R1は、5.9×109Ω・
cmであり、30%の時の抵抗R2は、6.6×109
Ω・cmであった。これより、抵抗比R1/R2=0.
89であった。ここで、後述する画像評価機の設定値よ
り、電極間距離d=0.4mm、周波数f=33Hzと
した。
【0050】交流抵抗は、以下の手順(1〜5)で測定
した。 1.キャリアサンプルの真比重ρ(g/cm3)をベッ
クマン式空気比重計にて測定した。(キャリア(C1)
では、5.1g/cm3であった) 2.略水平に保った電極面積2cm2の下側電極上に、
キャリアサンプルを0.4×ρ×2×d/10(g)を
量りとる。 3.下側電極の下部(背面側)に、垂直方向に法線磁場
を形成する磁石を設置しキャリアの磁気ブラシを形成す
る。 4.下側電極と略平行とした上側電極(下側電極と同一
形状)を電極間距離dとなる様に設置する。 5.上下の電極を抵抗測定用ユニット6104−SOL
(東洋コーポレーション社製)に接続し、これに所定の
接続を行ったIMPEDANCE/GAIN−PHAS
E ANALYZER SI1260(solartr
on instruments製)、4050 HIG
H SPEED POWER AMPLIFIER(N
F回路ブロック社製)、428 CURRENT AM
PLIFIER(ケスレー社製)を用いて、電極間にf
Hzの交流電圧を印加した時の磁気ブラシ抵抗を測定
し、これを固有抵抗(Ω・cm)に換算し、評価値R1
とした。 6.次にキャリアサンプルを0.3×ρ×2×d/10
(g)として、同様の測定を行い評価値R2とした。
【0051】 (トナー製造例1) 部分架橋ポリエステル樹脂 79.5部 (ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加アルコール、 ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加アルコール、 テレフタル酸、トリメリット酸の縮合重合物、 Mw=15000、ガラス転移点=61℃) カーボンブラック;三菱カーボン社製 #44 15部 ジ−tert―ブチルサリチル酸のジルコニウム塩 2部 カルナウバワックス;野田ワックス社製 5部 上記組成の混合物を、二本ロール混練機にて30分間混
練後、機械式粉砕機・気流式分級機により粉砕・分級条
件を調整し、トナー母体を得た。更に、トナー母体10
0部に対して、疎水性シリカ微粒子1部および疎水性酸
化チタン微粒子1部を加えて、ヘンシェルミキサーでト
ータル2分間混合しトナー(T1)を得た。トナー(T
1)の粒度分布をコールターカウンターTA2にて測定
したところ、重量平均粒径D4=6.2μm、累積個数
分布から算出した個数基準10%径=2.5μmであっ
た。
【0052】次に、キャリア(C1)920部とトナー
(T1)80部を、ターブラ−ミキサーにて2分間混合
し、二成分現像剤を得た。この現像剤を使用して、リコ
ー製複写機imagio MF−6550の改造機を用
い、A4版、画像面積率6%原稿30万枚の連続画像出
図試験を行い、初期及び連続出図後の文字画像、ハーフ
トーン画像及びベタ画像を出力し画質評価を行った。M
F−6550の改造は、現像剤担持体として、粗さRz
=15μmとなる様サンドブラストした現像スリーブを
用い、像担持体と現像剤担持体の距離(現像ギャップ)
を0.4mmに設定して、現像スリーブ回転の線速を4
00mm/secとなるように調整した。また、キャリ
アが像担持体に接触する現像ニップは、6mmであっ
た。画像出力時の像担持体上静電荷像は、地肌部=−7
00V、画像部=−200Vとした。また、現像スリー
ブには、直流の現像バイアス電位(−500V)を印加
した。
【0053】画質評価としては、文字部分の文字太りお
よび地肌カブリ、ハーフトーン画像のボソツキおよび階
調性、ベタ画像での画像濃度の安定性及び各画像でのそ
の他不具合の有無を評価した。初期、30万枚後共に良
好な画像品質が得られ、本発明のキャリアが、画像品
質、寿命の両面で有用であることが判った。なお、画像
濃度については、マクベス濃度計(RD−914)を用
いて計測し、その他の項目については、目視により評価
した。初期及び30万枚後の、各評価結果について、表
1、表2に示す。
【0054】 実施例2 (キャリア製造例2) アクリル樹脂溶液(固形分=50重量%) 30部 グアナミン溶液(固形分=70重量%) 7部 ストレートシリコーン樹脂(固形分=20%) 100部 γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 1部 ジブチルチンジアセテート 1部 アルミナ粒子(個数平均粒径=0.3μm) 75部 カーボンブラック 1.5部 トルエン 1000部 コート層形成用の塗工液として上記処方を用いた以外は
キャリア製造例1と同様にしてキャリア(C2)を得
た。キャリア(C2)を用いた以外は、実施例1と同様
にして、各評価結果を得た。評価結果を、表1、表2に
示す。
【0055】 実施例3 (キャリア製造例3) アクリル樹脂溶液(固形分=50重量%) 30部 グアナミン溶液(固形分=70重量%) 7部 ストレートシリコーン樹脂(固形分=20%) 100部 γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 1部 ジブチルチンジアセテート 1部 酸化チタン粒子(個数平均粒径=0.3μm) 75部 トルエン 1000部 コート層形成用の塗工液として上記処方を用いた以外は
キャリア製造例1と同様にしてキャリア(C3)を得
た。キャリア(C3)を用いた以外は、実施例1と同様
にして、各評価結果を得た。評価結果を、表1、表2に
示す。
【0056】 実施例4 (キャリア製造例4) アクリル樹脂溶液(固形分=50重量%) 60部 グアナミン溶液(固形分=70重量%) 14部 アルミナ粒子(個数平均粒径=0.3μm) 75部 カーボンブラック 3部 トルエン 1000部 コート層形成用の塗工液として上記処方を用いた以外は
キャリア製造例1と同様にしてキャリア(C4)を得
た。キャリア(C4)を用いた以外は、実施例1と同様
にして、各評価結果を得た。評価結果を、表1、表2に
示す。
【0057】 実施例5 (キャリア製造例5) ストレートシリコーン樹脂(固形分=20%) 200部 γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 2部 ジブチルチンジアセテート 2部 アルミナ粒子(個数平均粒径=0.3μm) 75部 カーボンブラック 3部 トルエン 1000部 コート層形成用の塗工液として上記処方を用い、加熱温
度を230℃とした以外はキャリア製造例1と同様にし
てキャリア(C5)を得た。キャリア(C5)を用いた
以外は、実施例1と同様にして、各評価結果を得た。評
価結果を、表1、表2に示す。
【0058】 実施例6 (キャリア製造例6) アクリル樹脂溶液(固形分=50重量%) 30部 グアナミン溶液(固形分=70重量%) 7部 ストレートシリコーン樹脂(固形分=20%) 100部 γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 1部 ジブチルチンジアセテート 1部 アルミナ粒子(個数平均粒径=0.3μm) 20部 カーボンブラック 1部 トルエン 1000部 コート層形成用の塗工液として上記処方を用いた以外は
キャリア製造例1と同様にしてキャリア(C6)を得
た。キャリア(C6)を用いた以外は、実施例1と同様
にして、各評価結果を得た。評価結果を、表1、表2に
示す。
【0059】 実施例7 (キャリア製造例7) アクリル樹脂溶液(固形分=50重量%) 30部 グアナミン溶液(固形分=70重量%) 7部 ストレートシリコーン樹脂(固形分=20%) 100部 γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 1部 ジブチルチンジアセテート 1部 アルミナ粒子(個数平均粒径=0.3μm) 75部 カーボンブラック 4.5部 トルエン 1000部 コート層形成用の塗工液として上記処方とした以外はキ
ャリア製造例1と同様にしてキャリア(C7)を得た。
キャリア(C7)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、各評価結果を得た。評価結果を、表1、表2に示
す。
【0060】実施例8、9 トナー製造例1の混錬物を、粉砕・分級条件を調節し
て、重量平均粒子径の異なるトナー母体を得た。これら
をトナー製造例1と同様の方法によって外添剤を混合
し、重量平均粒子径が11μm、3.8μmのトナー
(T2)、(T3)を得た。トナー(T2)、(T3)
を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価結果を
得た。評価結果を、表1、表2に示す。
【0061】 比較例1 (キャリア製造例8) アクリル樹脂溶液(固形分=50重量%) 12部 グアナミン溶液(固形分=70重量%) 2.8部 ストレートシリコーン樹脂(固形分=20%) 160部 γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 1.6部 ジブチルチンジアセテート 1.6部 アルミナ粒子(個数平均粒径=0.3μm) 75部 カーボンブラック 3部 トルエン 1000部 コート層形成用の塗工液として上記処方を用いた以外は
キャリア製造例1と同様にしてキャリア(C8)を得
た。キャリア(C8)を用いた以外は、実施例1と同様
にして、各評価結果を得た。評価結果を、表1、表2に
示す。
【0062】 比較例2 (キャリア製造例9) ストレートシリコーン樹脂(固形分=20%) 200部 γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 2部 ジブチルチンジアセテート 2部 アルミナ粒子(個数平均粒径=0.3μm) 75部 カーボンブラック 4部 トルエン 1000部 コート層形成用の塗工液として上記処方を用いた以外は
キャリア製造例1と同様にしてキャリア(C9)を得
た。キャリア(C9)を用いた以外は、実施例1と同様
にして、各評価結果を得た。評価結果を、表1、表2に
示す。
【0063】実施例10 実施例1において、現像バイアスとして直流電圧に更に
ピーク間電圧1500V、周波数2000Hzの交流電
圧を重畳し、実施例1と同様の画像評価を行った。評価
結果を、表1、表2に示す。
【0064】実施例11 実施例1の現像剤担持体として、V字型の切り込み(V
溝)を施した現像スリーブを用いた以外は、実施例1と
同様の画像評価を行った。評価結果を、表1、表2に示
す。
【0065】最後に、実施例1の現像剤について、引き
続き、100万枚連続画像出図試験を行ったところ、初
期画像と比較して全く遜色のない高精細・高解像度の画
像が得られた。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】表1及び表2における性能評価基準を下記
に示す。 文字太りランク ◎:極めて優れる ○:実用上問題無し △:許容レベル ×:使用不可 地肌カブリランク ◎:極めて優れる ○:実用上問題無し △:許容レベル ×:使用不可 ボソツキランク ◎:極めて優れる ○:実用上問題無し △:許容レベル ×:使用不可 階調性ランク ◎:極めて優れる ○:実用上問題無し △:許容レベル ×:使用不可 尚、各性能評価において、△以上が実用上許容し得るレ
ベルである。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、実施例および比較例の
対比から明らかなように、画像品質の変動や、画像劣化
の極めて少ない、安定した画像を得るに必要な特質を持
つと同時に、高精細・高解像度の高品質画像を得るの
に、有効な画像形成方法、現像剤用キャリア及び該キャ
リアを含有する現像剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる画像形成装置の一例の断面図で
ある。
【図2】図1に示す画像形成装置の現像装置主要部の概
略構成図である。
【符号の説明】
1:ドラム状の像担持体 2:像担持体帯電部材 3:像露光系 4:現像機構 41:現像スリーブ 42:現像剤収容部材 43:ドクターブレード 44:支持ケース 45:トナーホッパー 46:現像剤収容部 47:現像剤攪拌機構 48:トナーアジテータ 49:トナー補給機構 50:転写機構 51:転写部材 52:除電機構 6:クリーニング機構 61:クリーニング部材 62:トナー回収室 7:除電ランプ 8:定着装置 9:転写媒体 10:トナー 11:現像剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 賢 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 近藤 富美雄 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田村 智美 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H005 BA02 BA06 BA07 BA15 CA02 CA12 CA17 CB07 CB13 CB18 EA01 EA07 FA02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体に形成した潜像を、回動する現
    像剤担持体上に保持したトナー及びキャリアより成る現
    像剤により接触現像する画像形成方法において、キャリ
    アは磁性コア材表面にコート層を設けたキャリアであ
    り、かつギャップd(mm)の平行平板電極間に空間占
    有率40%のキャリア磁気ブラシを形成し、ブラシと略
    同一方向に下記条件式(1)の交流電圧Eを、下記条件
    式(2)の周波数fで掛けた時の電気抵抗R1、及び空
    間占有率30%のキャリア磁気ブラシを形成し同測定を
    行った時の電気抵抗R2の比R1/R2が、0.8以上
    1.0未満である事を特徴とする画像形成方法。 電圧E(V)=250×d ・・・(1) [式中、dは像担持体と現像担持体の現像領域における
    現像ギャップに相当する長さ(mm)、Eはピーク電圧
    を表す。] 周波数f(Hz)=v/(2×w) ・・・(2) [式中、vは現像剤担持体の線速(mm/sec)、w
    は現像ニップ幅(mm)を表す。]
  2. 【請求項2】 前記電気抵抗R1が、1.0×108
    1.0×1011Ω・cmであることを特徴とする請求項
    1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記キャリアの表面凹凸の平均高低差が
    0.1〜2.0μmであることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記キャリアのコート層が少なくとも樹
    脂及び粒子を含み、該キャリア表面がコート層に含まれ
    る粒子に由来する凹凸を有することを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記キャリアのコート層に含まれる粒子
    が絶縁性無機粒子であることを特徴とする請求項4に記
    載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記該キャリアのコート層が、少なくと
    もアクリル部分を構成単位として含有することを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 前記キャリアのコート層が、アクリル樹
    脂とアミノ樹脂の架橋物を含有することを特徴とする請
    求項1〜6のいずれかに記載の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記キャリアのコート層が、シリコーン
    部分を構成単位として含有することを特徴とする請求項
    1〜7のいずれかに記載の画像形成方法。
  9. 【請求項9】 前記キャリアのコート層が、該粒子の個
    数平均粒径より小さな個数平均粒径を持つ導電性または
    半導性粒子を含有することを特徴とする請求項1〜8の
    いずれかに記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 前記現像剤中のトナーが、2〜12重
    量%であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに
    記載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】 磁性コア材表面にコート層を設けたキ
    ャリアにおいて、該コート層が少なくとも樹脂及び粒子
    を含み、該キャリア表面がコート層に含まれる粒子に由
    来する凹凸を有し、かつギャップd(mm)の平行平板
    電極間に空間占有率40%のキャリア磁気ブラシを形成
    し、ブラシと略同一方向に下記条件式(1)の交流電圧
    Eを、下記条件式(2)の周波数fで掛けた時の電気抵
    抗R1、及び空間占有率30%のキャリア磁気ブラシを
    形成し同測定を行った時の電気抵抗R2の比R1/R2
    が、0.8以上1.0未満であることを特徴とする現像
    剤用キャリア。 電圧E(V)=250×d ・・・(1) [式中、dは像担持体と現像担持体の現像領域における
    現像ギャップに相当する長さ(mm)、Eはピーク電圧
    を表す。] 周波数f(Hz)=v/(2×w) ・・・(2) [式中、vは現像剤担持体の線速(mm/sec)、w
    は現像ニップ幅(mm)を表す。]
  12. 【請求項12】 キャリアと、少なくとも結着樹脂及び
    着色剤を含むトナーを混合してなる現像剤において、該
    キャリアが、請求項11に記載のキャリアであることを
    特徴とする現像剤。
  13. 【請求項13】 前記トナーの重量平均粒径が、4〜1
    0μmであることを特徴とする請求項12に記載の現像
    剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013033223A (ja) * 2011-06-29 2013-02-14 Ricoh Co Ltd 現像装置、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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