JP2003280257A - トナー及び画像形成方法 - Google Patents
トナー及び画像形成方法Info
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Abstract
を含有したトナーは、均一な摩擦帯電性が得られるので
高画質が達成される。特に、流動性に優れ且つ均一に調
製できるので、急激な環境変動や長期放置後においても
摩擦帯電性が効率よく立ち上がり、高画質を維持するこ
とができる。 【解決手段】 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有す
るトナー粒子と微粒子とを有し、該微粒子が、母体粒子
にタングステン元素を含有するスズ化合物を被覆した構
成を有し、スズ元素(Sn)の母体粒子(B)に対する
質量比(Sn/B)が0.01乃至2.0であり、タン
グステン元素(W)のスズ元素(Sn)に対するモル比
(W/Sn)が0.001乃至0.3であることを特徴
とするトナーに関する。
Description
記録法、磁気記録法、トナージェット法等において静電
荷潜像を顕像化するための画像形成方法に関する。
法、磁気記録法、トナージェット法など多数の方法が知
られている。例えば、電子写真法は、一般には光導電性
物質を利用した感光体などの像担持体の上に、種々の手
段により電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーで
現像を行って可視像のトナー像とし、必要に応じて紙な
どの記録媒体にトナー像を転写した後、熱・圧力等によ
り記録媒体上にトナー像を定着して画像を得るものであ
る。
記録媒体に転写せずに残余したトナーが、種々の方法で
クリーニングされ廃トナーとして廃トナー容器に蓄えら
れるクリーニング工程を経て、上述の工程が繰り返され
る画像形成法が用いられてきた。
して、現像兼クリーニング又はクリーナーレスと呼ばれ
る技術も提案されている(例えば、特許文献1乃至9参
照)。しかしながら、従来の現像兼クリーニング又はク
リーナーレスに関する技術の開示は、画像上に転写残余
のトナーの影響によるポジメモリ、ネガメモリなどに焦
点を当てたものが主である。電子写真の利用が進んでい
る今日、様々な記録媒体に対してトナー像を転写する必
要性がでてきており、この意味で様々な記録媒体に対し
満足するものではない。
好ましく適用される現像方法として、本質的にクリーニ
ング装置を有さない現像兼クリーニングでは、像担持体
表面をトナー及びトナー担持体により擦る構成が必須と
されてきたため、トナー或いはトナーが像担持体に接触
する接触現像方法が多く検討されてきた。これは、現像
手段において転写残トナーを回収するために、トナー或
いはトナーが像担持体に接触し、擦る構成が有利である
と考えられるためである。しかしながら、接触現像方法
を適用した現像兼クリーニング又はクリーナーレスプロ
セスでは、長期間使用によるトナー劣化、トナー担持体
表面劣化、像担持体表面劣化又は磨耗等を引き起こし、
耐久特性に対して充分な解決がなされていない。そのた
め、非接触現像方法による現像兼クリーニング方法が望
まれていた。
いられる画像形成方法において、電子写真感光体・静電
記録誘電体等の像担持体上に潜像を形成する方法につい
ても様々な方法が知られている。
置として、コロナ帯電器に比べて低オゾン・低電力等の
利点があることから接触帯電装置が多く提案され、また
実用化されている。
帯電原理)には、(1)放電帯電機構と(2)直接注入帯電機
構の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的
であるかにより各々の特性が現れる。
により被帯電体表面が帯電する機構である。放電帯電機
構は接触帯電部材と被帯電体に一定の放電しきい値を有
するため、帯電電位より大きな電圧を接触帯電部材に印
加する必要がある。また、コロナ帯電器に比べれば発生
量は格段に少ないけれども放電生成物を生じることが原
理的に避けられないため、オゾンなど活性イオンによる
弊害は避けられない。
とで被帯電体表面が帯電する系である。直接帯電、ある
いは注入帯電、あるいは電荷注入帯電とも称される。よ
り詳しくは、中抵抗の接触帯電部材が被帯電体表面に接
触して、放電現象を介さずに、つまり放電を基本的に用
いないで被帯電体表面に直接電荷注入を行うものであ
る。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電閾値以下
の印加電圧であっても、被帯電体を印加電圧相当の電位
に帯電することができる。この帯電系はイオンの発生を
伴わないため放電生成物による弊害は生じない。しか
し、直接注入帯電であるため、接触帯電部材の被帯電体
への接触性が帯電性に大きく効いてくる。そこでより高
い頻度で被帯電体に接触する構成をとるため、接触帯電
部材はより密な接触点を持つ、被帯電体との速度差を多
く持つ等の構成が必要となる。
ローラー(帯電ローラー)を用いたローラー帯電方式が
帯電の安定性という点で好ましく、広く用いられてい
る。
記(1)の放電帯電機構が支配的である。帯電ローラー
は、導電あるいは中抵抗のゴム材あるいは発泡体を用い
て作成される。さらにこれらを積層して所望の特性を得
たものもある。
態を得るために弾性を持たせているが、そのため摩擦抵
抗が大きく、多くの場合、被帯電体に従動あるいは若干
の速度差をもって駆動される。従って、直接注入帯電し
ようとしても、絶対的帯電能力の低下や接触性の不足や
ローラー形状による接触ムラや被帯電体の付着物による
帯電ムラは避けられない。
効率例を表わしたグラフである。横軸に接触帯電部材に
印加したバイアス、縦軸にはその時得られた被帯電体
(以下、感光体)の帯電電位を表わすものである。ロー
ラー帯電の場合の帯電特性はAで表わされる。即ち凡そ
−500Vの放電閾値を過ぎてから帯電が始まる。
000Vの直流電圧を印加するか、あるいは、−500
V直流の帯電電圧に加えて、放電閾値以上の電位差を常
に持つようにピーク間電圧1200Vの交流電圧を印加
して感光体の電位を帯電電位に収束させる方法が一般的
である。
OPC感光体に対して帯電ローラーを加圧当接させた場
合には、約640V以上の電圧を印加すれば感光体の表
面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾き
1で線形に感光体表面電位が増加する。この閾値電圧を
帯電開始電圧Vthと定義する。
面電位Vdを得るためには帯電ローラーにはVd+Vt
hという必要とされる以上のDC電圧が必要となる。こ
のようにしてDC電圧のみを接触帯電部材に印加して帯
電を行う方法を「DC帯電方式」と称する。
よって接触帯電部材の抵抗値が変動するため、また、感
光体が削れることによって膜厚が変化するとVthが変
動するため、感光体の電位を所望の値にすることが難し
かった。
に、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以上の
ピーク間電圧を持つAC成分を重畳した電圧を接触帯電
部材に印加する「AC帯電方式」が用いられる(例え
ば、特許文献10参照)。これは、ACによる電位のな
らし効果を目的としたものであり、被帯電体の電位はA
C電圧のピークの中央であるVdに収束し、環境等の外
乱には影響されることはない。ところが、このような接
触帯電装置においても、その本質的な帯電機構は、接触
帯電部材から感光体への放電現象を用いているため、先
に述べたように接触帯電部材に印加する電圧は感光体表
面電位以上の値が必要とされ、ある程度量のオゾンは発
生する。
た場合にはさらなるオゾンの発生、AC電圧の電界によ
る接触帯電部材と感光体の振動騒音(AC帯電音)の発
生、また、放電による感光体表面の劣化等が顕著にな
り、新たな問題点となっていた。
として導電性繊維のブラシ部を有する部材(ファーブラ
シ帯電器)を用い、その導電性繊維ブラシ部を被帯電体
としての感光体に接触させ、所定の帯電バイアスを印加
して感光体面を所定の極性・電位に帯電させるものであ
る。このファーブラシ帯電もその帯電機構は前記(1)
の放電帯電機構が支配的である。このファーブラシ帯電
の直流電圧印加時の帯電特性は図7のBに示される特性
をとる。従って、ファーブラシ帯電の場合も、高い帯電
バイアスを印加し放電現象を用いて帯電を行っている。
電部材として導電性磁性粒子をマグネットロール等で磁
気拘束してブラシ状に形成した磁気ブラシ部を有する部
材(磁気ブラシ帯電器)を用い、その磁気ブラシ部を被
帯電体としての感光体に接触させ、所定の帯電バイアス
を印加して感光体面を所定の極性・電位に帯電させるも
のである。
は前記(2)の直接注入帯電機構が支配的である。磁気
ブラシ部を構成させる導電性磁性粒子として粒径5〜5
0μmのものを用い、感光体と十分速度差を設けること
で、均一に直接注入帯電を可能にする。図7の帯電特性
グラフのCにあるように、印加バイアスとほぼ比例した
帯電電位を得ることが可能になる。しかしながら、機器
構成が複雑であること、磁気ブラシ部を構成している導
電性磁性粒子が脱落して感光体に付着する等の弊害もあ
る。
リーニング方法、クリーナーレス画像形成方法に適用し
た場合を考える。
画像形成方法では、クリーニング部材を有さないために
感光体上に残余する転写残トナーが、そのまま接触帯電
部材と接触し、付着或いは混入する。また、放電帯電機
構が支配的である帯電方法の場合には、放電エネルギー
によるトナー劣化に起因する帯電部材への付着性の悪化
も生ずる。一般的に用いられている絶縁性トナーが接触
帯電部材に付着或いは混入すると、帯電性の低下が起こ
る。
機構が支配的である帯電方法の場合には、接触帯電部材
表面に付着したトナー層が放電電圧を阻害する抵抗とな
るあたりから急激に起こる。
ある帯電方法の場合には、付着或いは混入した転写残ト
ナーが接触帯電部材表面と被帯電体との接触確率を低下
させることにより被帯電体の帯電性が低下する。
露光後の静電潜像のコントラスト及び均一性の低下とな
り、画像濃度のムラ幅を拡大させる或いはカブリを増大
させる。
ーレス画像形成方法では、感光体上の転写残トナーの帯
電極性及び帯電量を制御し、現像工程で安定して転写残
トナーを回収し、回収トナーが現像特性を悪化させない
ようにすることがポイントとなり、転写残トナーの帯電
極性及び帯電量制御を帯電部材によって行うこととな
る。
リンターを例として説明する。
イナス帯電性の感光体及びマイナス帯電性のトナーを用
いる反転現像の場合、その転写工程において、プラス極
性の転写部材によって可視化された像を記録媒体に転写
することになるが、記録媒体の種類(厚み、抵抗値、誘
電率等の違い)と画像面積等の関係により、転写残トナ
ーの帯電極性がプラスからマイナスまで変動する。しか
し、マイナス帯電性の感光体を帯電する際のマイナス極
性の帯電部材により、感光体表面と共に転写残トナーま
でもが、転写工程においてプラス極性に振れていたとし
ても、一様にマイナス側へ帯電極性を揃えることが出来
る。これゆえ、現像方法として反転現像を用いた場合、
トナーの現像されるべき明部電位部にはマイナスに帯電
された転写残トナーが残り、トナーの現像されるべきで
ない暗部電位には現像電界の関係上トナー担持体の方に
引き寄せられ、暗部電位をもつ感光体上に転写残トナー
は残留することなく回収される。すなわち、帯電部材に
よって感光体の帯電と同時に転写残トナーの帯電極性を
制御することにより、現像兼クリーニング、クリーナー
レス画像形成方法が成立する。
材のトナー帯電極性の制御能力以上に、接触帯電部材に
付着或いは混入すると、一様に転写残トナーの帯電極性
を揃えることができず、トナー担持体によってトナーを
回収することが困難となる。また、トナー担持体に摺擦
等の機械的力によって回収されたとしても、転写残トナ
ーの帯電が均一に揃えられていないと、トナー担持体上
のトナーの帯電性に悪影響を及ぼし、現像特性を低下さ
せる。
ーレス画像形成方法に於いては、転写残トナーの帯電部
材通過時の帯電制御特性及び帯電部材への付着・混入特
性が、耐久特性、画像品質特性に密接につながってい
る。
ために、接触帯電部材の被帯電体面との接触面に粉末を
塗布するという技術もあるが、この場合にも、接触帯電
部材(帯電ローラー)が被帯電体(感光体)に対し従動
回転(速度差駆動なし)であり、スコロトロン等のコロ
ナ帯電器と比べるとオゾン生成物の発生は格段に少なく
なっているものの、帯電原理は前述のローラー帯電の場
合と同様に依然として放電帯電機構が主である。特に、
より安定した帯電均一性を得るために、DC電圧にAC
電圧を重畳した電圧を印加することが好ましく、この場
合には、放電によるオゾン生成物の発生はより多くなっ
てしまう。よって、長期に装置を使用した場合には、オ
ゾン生成物による画像流れ等の弊害が現れやすい。更
に、クリーナーレスの画像形成装置に適用した場合に
は、転写残トナーの混入のため塗布した粉末が均一に帯
電部材に付着していることが困難となり、均一帯電を行
う効果が薄れてしまう(例えば、特許文献11参照)。
いて、長時間画像形成を繰り返すうちにブレードクリー
ニングしきれなかったトナー粒子やシリカ微粒子が帯電
手段の表面に付着・蓄積することによる帯電阻害を防止
するために、トナー中に、少なくとも顕画粒子と、顕画
粒子より小さい平均粒径を有する導電性粒子を含有させ
るという技術もある(例えば、特許文献12参照)。し
かし、ここで用いられた接触帯電或いは近接帯電は、放
電帯電機構によるもので直接注入帯電機構ではなく、放
電帯電による前述の問題がある。更に、クリーナーレス
の画像形成装置へ適用した場合には、クリーニング機構
を有する場合と比較して多量の導電性粒子及び転写残ト
ナーが帯電工程を通過することによる帯電性への影響、
これら多量の導電性粒子及び転写残トナーの現像工程に
おける回収性、回収された導電性粒子及び転写残トナー
によるトナーの現像特性への影響に関して何ら考慮され
ていない。更に、接触帯電に直接注入帯電機構を適用し
た場合には、導電性粒子が接触帯電部材に必要量供給さ
れず、転写残トナーの影響による帯電不良を生じてしま
う。
び転写残トナーにより感光体を均一帯電することが困難
であり、転写残トナーのパターンを均す効果が得られな
いため転写残トナーのパターン画像露光を遮光するため
のパターンゴーストを生ずる。更に、画像形成中の電源
の瞬断或いは紙詰まり時にはトナーによる機内汚染が著
しくなる。
おいて、転写残トナーの帯電部材通過時の帯電制御特性
を向上させることで現像兼クリーニング性能を向上させ
るために、特定のカーボンブラック及び特定のアゾ系鉄
化合物を含有するトナー粒子と無機微粉体とを有するト
ナーを用いるという技術もある(例えば、特許文献13
参照)。更に、現像兼クリーニング画像形成方法におい
て、トナーの形状係数を規定した転写効率に優れたトナ
ーにより、転写残トナー量を減少させることで現像兼ク
リーニング性能を向上させることも提案されている。し
かしながら、ここで用いられた接触帯電も放電帯電機構
によるもので、直接注入帯電機構ではなく、放電帯電に
よる前述の問題がある。更に、これらの提案は、接触帯
電部材の転写残トナーによる帯電性低下を抑制する効果
はあっても、帯電性を積極的に高める効果は期待できな
い。
は、転写工程と帯電工程の間に感光体に当接するローラ
ー部材を用い、現像での転写残トナー回収性を補助或い
は制御する現像兼クリーニング画像形成装置もある。こ
のような画像形成装置は、良好な現像兼クリーニング性
を示し、廃トナー量を大幅に減らすことができるが、コ
ストが高くなり、小型化の点でも現像兼クリーニングの
利点を損ねている。
の1/2以下の粒径を有する導電性を有する帯電促進粒
子を含むトナーを、直接注入帯電機構を用いた現像兼ク
リーニング画像形成方法に適用することが試みられてい
る(例えば、特許文献14参照)。この場合、放電生成
物を生ずることなく、廃トナー量を大幅に減らすことが
可能な、低コストで小型化に有利な現像兼クリーニング
画像形成装置が得られ、帯電不良、画像露光の遮光或い
は拡散を生じない良好な画像が得られる。
径を有する導電性粒子を含むトナーを、直接注入帯電機
構を用いた現像兼クリーニング画像形成方法に適用し、
導電性粒子に転写促進効果を持たせるという試みもある
(例えば、特許文献15参照)。
下とすること、及びより良好な帯電均一性を得るために
微粒子の粒径を10nm〜50μmとする試みや、人の
視覚特性を考慮して帯電不良部の画像への影響を視覚的
に認識されにくい状態とするために導電性粒子を約5μ
m以下、好ましくは20nm〜5μmとする試みもある
(例えば、特許文献16、17参照)。
ることで、現像時にトナーの現像を阻害する、あるいは
現像バイアスが微粒子を介してリークすることを防止
し、画像の欠陥を抑制し、更に、微粒子の粒径を0.1
μmより大きく設定することにより、像担持体に微粒子
が埋め込まれ露光光を遮光する弊害を解決し、優れた画
像記録を実現する直接注入帯電機構を達成する試みもな
されている(例えば、特許文献18参照)。
ーニング画像形成方法が達成され、クリーナーレスシス
テムが可能となる。
て導電性の高い微粉子を使用しており、かつ感光体表面
が一定範囲内の抵抗特性を持つという前提でクリーナー
レスシステムが成り立っている。しかしながら、一般の
感光体表面の抵抗特性はある程度不均一なものであり、
低抵抗の微小点、所謂ピンホールというものがどうして
も存在する。こういったピンホールを持つ感光体と導電
性微粒子を組み合わせて接触帯電機構を用いると、ピン
ホールの部分で過剰な電流が流れてしまい、画像欠陥が
発生する。例えば軽度の欠陥としては黒点として現れ、
重度な場合は帯電に必要な電流がピンホールに集中して
感光体が帯電されず、非画像部分であっても帯電部材接
触部分に対応して現像されてしまうといった問題が発生
する。
工程を設けた画像形成方法においても、クリーニング工
程をすり抜ける微粒子は必ず存在し、像担持体上に残留
して接触帯電部材と像担持体との当接部まで持ち運ばれ
るため、上記の問題は不可避なものと言える。
い高湿下において特に顕著に発生する。従来の技術では
こういった実際面での問題は考慮されていない。
の場合におけるトナーの摩擦帯電量の変動を抑制し、画
像濃度の低下を抑制するために、トナーに金属酸化物微
粒子を添加するという技術も知られている。
体積抵抗値が1×105〜1×108Ωcmの公知の金属
酸化物(アルミナ、酸化亜鉛、酸化スズなど)を添加す
る技術が知られており、また、金属酸化物の還元体)や
アンチモン含有酸化スズ、カーボンブラック粉体、金属
粒子などの低抵抗化粒子をトナーに外添させる技術も知
られている(例えば、特許文献19乃至21参照)。
の金属酸化物は、常温常湿の環境下では、表面の水酸基
の影響で1×106〜1×107Ωcm程度の抵抗値を示
すことが多い。しかしながら、抵抗値が湿度に依存して
絶えず抵抗が変動する為に、トナーに含有しても物性が
安定しないことがある。
囲気下の焼成で容易に導電性を発現させることができる
ので湿度による抵抗変動は防止されるが、焼成品は青色
から黒青色を呈している。トナーに外添して用いた場
合、画像形成工程でトナーから遊離した酸化スズが転写
紙に転写されると、有色による画質低下を引き起こす。
また、カラートナーへの添加では、色再現性を低下させ
る要因にもなる。
水素ガスなどの還元性雰囲気下で焼成しスズ成分の一部
を還元することにより導電性を発現させた酸化物、もし
くはカーボンブラック等は、還元処理により焼成品は黒
色を帯びてしまい、上述のアンチモンを含有する酸化ス
ズと同様にトナーの色再現性や画質低下を引き起こす。
高電界を必要とする現像工程においてリーク現象を引き
起こす要因になることがある為に長期安定性に欠ける。
り、凝集性が高く、粒度分布がブロードなことが多い。
目的の粒径や粒度分布を達成するには、造粒管理技術は
もちろんのこと、機械的な粉砕、解砕、分級などの後工
程に多くの時間を要することになる。粒径によっては、
造粒管理では対応困難な場合があったり、小径粒子の生
産では粒子の凝集性から粉砕や分級の効率が低下するこ
ともあり、更には、公知の製造方法では、凝集性を改良
するには限界も指摘されていた。このような粒子を含有
するトナーは、流動性が不均一になることがあり、画像
形成時に濃度の変動や画像カブリを引き起こしやすいと
いう課題があった。
ンチモン元素でそれぞれドープされた酸化スズ層を有す
る導電性顔料、或いはフィラーも知られているが、これ
らを現像剤に添加しようという試みはなされていない
(例えば、特許文献22乃至24参照)。
スズも知られているが、現像剤に適用するという試みは
なされていない(例えば、特許文献25参照)。
変動に強く、高画質な画像が得られるトナーを提供する
ことにある。
画像が得られるトナーを提供することにある。
際、ピンホールでの過剰電流を抑制し、高湿下でも安定
した帯電性能を有し、長時間の使用においても画像再現
性に優れた画像形成方法を提供することにある。
性に優れ、良好な現像兼クリーニング画像形成を可能と
する画像形成方法を提供することにある。
び現像兼クリーニング性を組み合わせることによりクリ
ーナーレス画像形成を可能とする画像形成方法を提供す
ることにある。
り粒径の小さなトナー粒子を用いる際においても良好な
画像を安定して得られるクリーナーレス画像形成方法を
提供することにある。
良好な画像を長期に渡って安定して得られるクリーナー
レス画像形成方法を提供することにある。
着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子と微粒子とを有
し、該微粒子が、母体粒子にタングステン元素を含有す
るスズ化合物を被覆した構成を有し、スズ元素(Sn)
の母体粒子(B)に対する質量比(Sn/B)が0.0
1乃至2.0であり、タングステン元素(W)のスズ元
素(Sn)に対するモル比(W/Sn)が0.001乃
至0.3であるトナーに関する。
て像担持体に接触させて、像担持体を帯電させる帯電工
程と、帯電された前記像担持体上に静電潜像を形成する
静電潜像形成工程と、トナー担持体上に担持させたトナ
ーを、前記像担持体表面に保持された前記静電潜像に転
移させてトナー像を形成する現像工程と、前記像担持体
上に形成されたトナー像を転写材に静電転写する転写工
程とを少なくとも含む画像形成方法において、前記トナ
ーとして、上記のトナーを用いることを特徴とする画像
形成方法に関する。
る微粒子について説明する。
グステン元素を含有するスズ化合物を被覆した構成を有
し、スズ元素(Sn)の母体粒子(B)に対する質量比
(Sn/B)が0.01乃至2.0であり、タングステ
ン元素(W)のスズ元素(Sn)に対するモル比(W/
Sn)が0.001乃至0.3であるものである。この
ような微粒子は、白色或いは白色に近い色調を有するも
のであり、また、これを含有したトナーは、均一な摩擦
帯電性が長期的に得られるので、良好な画質が得られ
る。特に、低湿度下での異常な摩擦帯電によるチャージ
アップが防止されたり、高湿度下では、トナーの吸湿に
よる摩擦帯電量の低下を防止し、安定な摩擦帯電性を付
与したりすることができる。このような摩擦帯電性の付
与効果を損なわない範囲であれば、その他の元素を併用
しても良い。
子に担持した2層構成であり、これを含有した本発明の
トナーは、流動性に優れ且つ均一に調製できるので、急
激な環境変動や長期放置後においても摩擦帯電性が効率
よく立ち上がり、その結果、連続して高画質が得られ
る。
子に良好に担持されているものであり、長期の使用にお
いてもはがれにくく、粒子特性の経時変化が小さいもの
である。
は、スズ元素(Sn)の母体粒子(B)に対する質量比
(Sn/B)で、0.01乃至2.0の割合で含有され
ているスズ化合物によって、適度な導電性を有するもの
となる。帯電工程における電圧印加時、帯電部材と像担
持体との間に微粒子が存在する場合には、電流はスズ化
合物中を伝って流れることになるが、母体粒子に対する
スズ化合物の量が規定されているため、大電流が流れに
くく、そのため、像担持体表面にピンホールが存在して
いても過剰に電流が流れるのが抑制され、同時に画像欠
陥の発生も抑制される。更に、スズ化合物が含有されて
いるため、微粒子としては比較的低抵抗であり、通常の
電流値の範囲内で帯電工程を行った場合には、トナーの
帯電の均一性を大きく向上できることも明らかとなっ
た。
場合には、Sn/Bが0.01未満では摩擦帯電性の環
境変動が発生することがある。また、製造上の容易さか
ら、Sn/Bは2.0以下であることが好ましい。ま
た、Sn/Bが2.0を超えると流動性を向上させる効
果が低下することがある。
(W/Sn)0.001乃至0.3でタングステン元素
(W)を有する場合に、大電流がより流れにくく、過剰
な電流の抑制効果が一層顕著であった。
の環境変動が発生することがあり、0.3を超えると酸
化スズの機械的強度が低下し十分な耐久性が得られない
ことがある。
素は、ICPやESCAなどで定性定量することができ
る。
ある場合:先ず、ESCA分析によりスズ元素とタング
ステン元素のモル比を求める。次に、微粒子を塩酸で処
理した後、アルカリ溶液で処理し、被覆層を除去し、母
体の質量を求める。そして、予め測定しておいた処理前
の微粒子の質量と母体質量の差より、被覆層の質量を求
め、それとESCA分析により求めたスズ元素とタング
ステン元素のモル比より、母体粒子に対するスズ元素の
質量比(Sn/B)を求める。
である場合:先ず、ESCA分析によりスズ元素とタン
グステン元素のモル比を求める。次に、pHを調整し
て、スズ元素或いはタングステン元素と同時に微粒子を
溶解し、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−
AES)により、スズ元素或いはタングステン元素と母
体粒子中の他の元素とのモル比を求める。これらのモル
比より母体粒子に対するスズ元素の質量比(Sn/B)
を求める。
元素、タングステン元素、そして母体粒子に含まれるこ
れら以外の元素の比をエッチング時間を増加減しつつ分
析し、タングステン元素がスズ元素と共に存在するか、
さらに母体粒子の表面にのみ存在するか、を確認するこ
とができる。
与するという点で低抵抗の酸化スズが好ましい。タング
ステン元素としては、低抵抗のスズ化合物中を流れる電
流量を制御するという点でスズ化合物中に含有されてい
ることが好ましい。
されたものを微粒子として使用すれば、少量のスズ化合
物で導電性が発現して均一な帯電性が得られ、一方で電
流は微粒子表面のみを伝って流れるため過剰電流の制御
が容易で、ピンホールによる画像欠陥を抑制しやすく、
好ましい使用形態である。
ることができる。
テンの塩類化合物溶液を母体粒子を懸濁させた溶液に混
合した後に加水分解し次いで焼成する方法、上記の方法
でスズ成分のみを母体粒子に担持、焼成させた後に、湿
式でタングステン成分を含侵させ再度焼成する方法など
が挙げられる。焼成後は、解砕、分級等により微粒子を
得る。
物としては、塩化スズ(第一、第二)、オキシ塩化ス
ズ、スズ酸、スズ酸カリウム、スズ酸ナトリウム、有機
スズ化合物(例えば、スズアルコキシド化合物)が挙げ
られる。
含む化合物としては、塩化タングステン、オキシ塩化タ
ングステン、タングステン酸、タングステン酸ナトリウ
ム、タングステン酸カリウム、タングステン酸カルシウ
ム、有機タングステン化合物が挙げられる。
ン、電気炉、マッフル炉、減圧乾燥機などが使用でき
る。焼成雰囲気は、大気雰囲気の他に必要により酸素分
圧を調整した酸化雰囲気、水素ガス等を導入する還元性
雰囲気、不活性ガスを導入する不活性雰囲気なども採用
できる。
子としては、樹脂で構成された有機粒子、金属又は金属
酸化物の如き無機粒子等の公知の粒子が使用されるが、
中でも無機粒子が好ましく、更には金属酸化物の如き酸
素を含む金属化合物が好ましい。これは、帯電部材と像
担持体との当接部でのストレスに対する強度、及び母体
粒子表面とスズ化合物との密着性に起因している。具体
的な化合物としては、例えば、酸化ケイ素、酸化チタ
ン、アルミナ、ケイ酸アルミニウム、酸化マグネシウ
ム、硫酸バリウム、チタン酸化合物が挙げられる。
であることが好ましい。微粒子の抵抗値が1×109Ω
cmよりも大きいと、現像兼クリーニングを用いた画像
形成方法に適用する際、微粒子を帯電部材と像担持体と
の当接部またはその近傍の帯電領域に介在させ、接触帯
電部材の微粒子を介しての像担持体への緻密な接触性を
維持させても、良好な帯電性を得るための帯電促進効果
が得られないことがある。さらに、微粒子の帯電促進効
果を十分に引き出し、良好な帯電性を安定して得るため
には、微粒子の抵抗値が、接触帯電部材の表面部或いは
像担持体との接触部の抵抗よりも小さいことが好まし
い。また、抵抗値が1×109Ωcmよりも大きな場
合、湿度による抵抗変動が大きくなる傾向があり好まし
くない。微粒子の抵抗値としては、1×102乃至1×
109Ωcmであることがより好ましく、更には、1×
102乃至1×107Ωcmであることがより好まし
い。抵抗値が1×102Ωcm未満では、製造上、白色
化が損なわれることがある。
酸化スズの金属の酸価(酸化スズの場合、スズの価数は
4価)によって価数を選択した異種元素を適当量含有さ
せることにより制御が可能になる。つまり、4価の金属
酸化物である酸化スズに対して好ましく用いられる異種
元素は、価数5価のものが好ましく、本発明においてそ
のような異種元素としてタングステンが用いられる。
う。円筒形の絶縁性セルに試料を充填し、試料に接する
ように上下に電極を配し、上部電極には荷重7kgf/
cm 2を加える。この状態で電極間に電圧V(本発明に
おいては50V)を印加し、その時に流れる電流I
(A)から本発明における微粒子の抵抗(体積抵抗値R
V)を測定する。この時、電極面積をS(cm2)、試
料厚みをM(cm)とすると、抵抗は下記式で表され
る。
のを用いることが好ましい。微粒子の体積平均粒径が
0.05μmよりも小さいと、高湿下での現像性の低下
を防ぐために、トナー全体に対する微粒子の含有量を小
さく設定しなければならない。そうすると、微粒子の有
効量を確保できず、帯電工程において、接触帯電部材へ
の絶縁性の転写残トナーの付着・混入による帯電阻害に
打ち勝って像担持体の帯電を良好に行わせるのに十分な
量の微粒子を帯電部材と像担持体との当接部またはその
近傍の帯電領域に介在させることができず、帯電不良を
生じ易くなる。
帯電部材からも遊離しやすいことに加え、単位重量当り
の粒子数が減少するため、帯電部材からの微粒子の脱落
等による減少、劣化を考慮して微粒子を帯電部材と像担
持体との当接部またはその近傍の帯電領域に逐次に微粒
子が供給し続け介在させるために、また、接触帯電部材
が微粒子を介して像担持体への緻密な接触性を維持し良
好な帯電性を安定して得るためには、微粒子のトナー全
体に対する含有量を大きくしなければならない。しか
し、微粒子の含有量を大きくしすぎると、特に高湿環境
下での摩擦帯電能、現像性を低下させ、画像濃度低下や
トナー飛散を生ずる。このような観点から、微粒子の平
均粒径は好ましくは5μm以下が良い。更には、微粒子
は、体積平均粒径が0.1〜5μm、特には0.5〜3
μmであることが好ましく、像担持体の磨耗性も考慮す
ると、5μm以上の粒子が3個数%以下であることが一
層好ましい。
m)とトナー粒子の重量平均粒径(T)(μm)との比
(S/T)が0.5以下(更には、0.01乃至0.
3)であることが好ましく、この比が0.5よりも大き
いと、微粒子をトナー粒子と混合した際、トナーから遊
離しやすく、現像工程において現像容器から像担持体へ
の供給量が不足し、十分な帯電性が得られにくい。ま
た、帯電部材から脱落した微粒子は静電潜像を書き込む
露光光を遮光或いは拡散し、静電潜像の欠陥を生じ画像
品位を低下させる。
比較するものではないが、粒子はトナー粒子より比較的
小さいので、本発明においては、トナー粒子と微粒子の
大きさを比較する一つの指標としてこれらを用いた。
LS−230型レーザー回折式粒度分布測定装置にリキ
ッドモジュールを取り付けて0.04〜2000μmの
粒径を測定範囲とし、得られる体積基準の粒度分布によ
り粒子の体積平均粒径(体積50%粒径)、5μm以上
の個数%を算出する。測定は、水10mlに微量の界面
活性剤を添加し、これに粒子10mgを加え、超音波分
散機で10分間分散した後、測定時間90秒間、測定回
数1回の条件で測定を行う。
10.0〜95.0%である事が好ましく、さらには2
0.0〜95.0%であることがより好ましい。微粒子
の遊離率が10.0%よりも少ないと像担持体への供給
量が不足し、十分な帯電性が得られにくく、95.0%
より多いと、現像兼クリーニングによって回収される微
粒子の量が多くなり、現像装置内での微粒子の蓄積によ
るトナーの摩擦帯電性及び現像性の低下を生じ易いこと
から好ましくない。
は、パーティクルアナライザー(PT1000:横河電
機(株)製)により測定されたものであり、Japan
Hardcopy97論文集の65−68ページに記
載の原理で測定を行う。具体的には、該装置はトナー等
の粉体を一個づつプラズマへ導入して発光させ、粉体の
発光スペクトルから発光物の元素、粒子数、粒子の粒径
を知ることが出来る。
脂の構成元素である炭素原子の発光と、微粒子中のスズ
原子の発光の同時性から次式により定義される値であ
る。
子のみの発光回数/炭素原子と同時に発光したスズ原子
の発光回数+スズ原子のみの発光回数 ここで、炭素原子とスズ原子の同時発光とは、炭素原子
の発光から2.6msec以内に発光したスズ原子の発
光を同時発光とし、それ以降のスズ原子の発光はスズ原
子のみの発光とする。
0.1%酸素含有のヘリウムガスを用い、23℃で湿度
60%の環境にて測定を行い、トナーサンプルは同環境
下にて1晩放置し、調湿したものを測定に用いる。ま
た、チャンネル1で炭素原子、チャンネル2でスズ原子
を測定し(測定波長及びKファクターは推奨値を使
用)、一回のスキャンで炭素原子の発光数が1000〜
1400個となるようにサンプリングを行い、炭素原子
の発光数が総数で10000以上となるまでスキャンを
繰り返し、発光数を積算する。この時、炭素元素の発光
個数を縦軸に、炭素元素の三乗根電圧を横軸にとった分
布において、該分布が極大を一つ有し、更に、谷が存在
しない分布となるようにサンプリングし、測定を行う。
そして、このデータを元に、全元素のノイズカットレベ
ルを1.50Vとし、上記計算式を用い微粒子の遊離率
を算出する。
微粒子であることが、転写材上に転写される微粒子がカ
ブリとして目立たないため好ましく良い。静電潜像形成
工程における露光光の妨げとならない意味でも微粒子
は、透明、白色或いは淡色の微粒子であることがよく、
より好ましくは、微粒子の露光光に対する透過率が30
%以上であることが良い。
いては以下の手順で測定する。片面に接着層を有する透
明のフィルムに微粒子を一層分固定した状態で透過率を
測定する。光はシートの鉛直方向から照射しフィルム背
面に透過した光を集光し光量を測定する。フィルムのみ
と微粒子を付着したときの光量から正味の光量として粒
子の透過率を算出する。実際にはX−Rite社製31
0T透過型濃度計を用いて測定する。
せる方法として、内部添加および外部添加がある。前述
のような本発明の作用効果をより迅速かつ効率的に行う
には、微粒子はトナー表面に存在することが好ましく、
このような達成手段として、制御が容易な外部添加が好
ましいが、その他には内部添加後に粉砕や研磨などの機
械的な方法で表面に露出させる手段なども挙げられる。
は、トナー粒子1個当たり0.3個以上の割合であるこ
とが好ましく、より好ましくはトナー粒子1個当たり
1.0乃至50.0個、特に好ましくは1.0乃至10
個である。トナー粒子表面に存在する微粒子が0.3個
未満では、トナーの流動性を向上させる効果が低下する
ことがあるので好ましくない。
ー粒子表面の直接観察により存在の有無、及び存在の割
合を得ることができる。即ち、微粒子を含有するトナー
を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてトナー粒子10
個を一つの集合体として捕らえ、各トナー粒子の表面に
存在する微粒子の個数を数える。微粒子の定性はSEM
に併設させた定性分析装置を用い、スズ元素をマッピン
グすることにより行うことができる。この方法で10体
の集合体(トナー粒子総計100個)について測定を行
い、トナー粒子1個当たりの微粒子の存在割合を算出す
る。
45号公報において、ドーパントとしてタングステン元
素を含有する導電性酸化スズの製造方法及び使用形態に
関する技術が開示されている。但し、該公報での使用形
態は導電性塗料や帯電防止剤としてのものであり、その
導電性に着眼点が置かれている。これに対し、本発明に
おいては、電子写真という特殊な分野において種々の材
料及び使用条件と適宜組み合わせることにより、微粒子
の導電性のみならず過剰電流を抑制するという特殊な使
用形態に関するものであり、従って、本発明の思想及び
技術内容は、特開平9−278445号公報から容易に
は類推し難いものである。
いては、アンチモン元素を必須成分とし、タングステン
元素を併用する酸化スズからなる導電性粉末について開
示されているが、本発明とはスズ元素の含有比率が異な
っており、本発明の思想及び技術内容とは内容を異にす
るものである。加えて、アンチモン元素を必須成分とす
る酸化スズ粒子は過剰電流を制御しにくいため、特開平
6−183733号公報に記載の技術をそのまま本発明
に適用することは難しい。
質化のためにより微小な潜像ドットを忠実に現像するた
めには、重量平均粒径は3〜10μmであることが好ま
しい。重量平均粒径が3μm未満のトナー粒子において
は、トナーの転写効率の低下から像担持体上の転写残ト
ナーが多くなり、接触帯電工程に用いた場合に、帯電部
材を汚染しやすくなる。また、帯電部材と像担持体との
当接部に微粒子が介在しているような場合には、微粒子
による帯電促進効果が低下する傾向がある。さらに、ト
ナー全体の表面積が増えることに加え、粉体としての流
動性及び攪拌性が低下し、個々のトナー粒子を均一に摩
擦帯電させることが困難となることから、カブリや転写
性に関して劣る傾向となり、帯電性以外の要因による画
像欠陥の原因となりやすいため、本発明で使用するトナ
ー粒子としては好ましくない。また、トナー粒子の重量
平均粒径が10μmを超える場合には、文字やライン画
像に飛び散りが生じやすく、高解像度が得られにくい。
さらに装置が高解像度になっていくと1ドットの再現性
に劣るようになる傾向にもなる。また、低湿度環境下に
おいて凝集することもあり好ましくない。
及び数平均粒径はコールターカウンターTA−II型ある
いはコールターマルチサイザー(コールター社製)等種
々の方法で測定可能である。具体的には、下記のように
測定できる。コールターマルチサイザー(コールター社
製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフ
ェイス(日科機製)及びPC9801パーソナルコンピ
ューター(NEC製)を接続し、電解液は1級塩化ナト
リウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。たとえ
ば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフ
ィックジャパン社製)が使用できる。測定手順は以下の
通りである。前記電解水溶液を100〜150ml加
え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁し
た電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行
い、前記コールターマルチサイザーにより100μmア
パーチャーを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数
を測定して体積分布と個数分布とを算出する。それか
ら、本発明に係わる所の体積分布から求めた体積基準の
重量平均粒径(D4)及び個数分布から求めた個数基準
の長さ平均粒径、すなわち数平均粒径(D1)を求め
る。
μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜
4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.
04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未
満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜1
2.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;
16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.
40μm未満;25.40〜32.00μm未満;3
2.00〜40.30μm未満の13チャンネルを用い
た(チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とす
る)。
以下に説明する無機微粉末を含有することが好ましい。
助剤として平均1次粒径4〜80nmの無機微粉末が添
加されるのが好ましい。該無機微粉末は、トナーの流動
性改良、トナー粒子の摩擦帯電量均一化、及び転写性の
向上のために添加されるが、無機微粉末を疎水化処理す
るなどの処理によってトナーの摩擦帯電量の調整、環境
安定性の向上等の機能を付与することも好ましい形態で
ある。
も大きい場合、または80nm以下の無機微粉末が添加
されていない場合には、転写残トナーが多くなり、安定
して良好な帯電特性を得ることが困難である。また、良
好なトナーの流動性が得られず、トナー粒子の帯電が不
均一になり易く、カブリの増大、画像濃度の低下、トナ
ー飛散等の問題を避けられない。無機微粉末の平均1次
粒径が4nmよりも小さい場合には、無機微粉末の凝集
性が強まり、1次粒子ではなく解砕処理によっても解れ
難い強固な凝集性を持つ粒度分布の広い凝集体として挙
動し易く、凝集体の現像、像担持体またはトナー担持体
等を傷つけるなどによる画像欠陥を生じ易くなる。トナ
ー粒子の摩擦帯電量分布をより均一とするためには無機
微粉末の平均1次粒径は6〜70nmであることが更に
好ましい。
径の測定法は、走査型電子顕微鏡により拡大撮影したト
ナーの写真で、更に走査型電子顕微鏡に付属させたXM
A等の元素分析手段によって無機微粉末の含有する元素
でマッピングされたトナーの写真を対照しつつ、トナー
表面に付着または遊離して存在している無機微粉末の1
次粒子を100個以上測定し、個数平均粒径を求めるこ
とが出来る。
シリカ、酸化チタン、アルミナ、又はそれらの複合酸化
物などが使用できる。
は、ケイ素ハロゲン化物の蒸気相酸化により生成された
いわゆる乾式法又はヒュームドシリカと称される乾式シ
リカ、及び水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリ
カの両者が使用可能であるが、表面及びシリカ微粉末の
内部にあるシラノール基が少なく、またNa2O、SO3
-等の製造残滓の少ない乾式シリカの方が好ましい。ま
た、複合酸化物としては、例えば、乾式シリカの製造工
程において、例えば、塩化アルミニウム、塩化チタン等
他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に
用いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合微
粉末を得ることができる。
の添加量は、トナー粒子100質量部に対して0.01
〜8質量部であることが好ましく、0.1〜3.0質量
部であることがより好ましい。添加量が0.01質量部
未満ではその効果が十分ではなく、8.0質量部を超え
ると定着性が悪くなることがある。
ことが高温高湿環境下での特性から好ましく、メタノー
ル滴定試験によって測定される疎水化度が30〜80の
範囲にあるようなものが好ましい。トナー粒子と混合さ
れた無機微粉末が吸湿すると、トナーの摩擦帯電量が著
しく低下し、トナー飛散が起こり易くなる。
ワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイ
ル、各種変性シリコーンオイル、シラン化合物、シラン
カップリング剤、その他有機硅素化合物、有機チタン化
合物のような処理剤を単独でまたは併用して処理しても
良い。
シラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラ
ン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシ
ラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチ
ルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、
α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチル
トリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラ
ン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリ
ルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビ
ニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシ
シラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニル
テトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラ
メチルジシロキサン、1分子当り2から12個のシロキ
サン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛の
Siに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサ
ン、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコ
ーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイ
ル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリ
コーンオイルが挙げられる。これらは1種あるいは2種
以上の混合物で用いられる。
ものが好ましく、より好ましくは、無機微粉末をシラン
化合物等で疎水化処理すると同時または処理した後に、
シリコーンオイルにより処理したものが、高湿環境下で
もトナーの摩擦帯電量を高く維持し、トナー飛散を防止
する上でよい。
一段反応としてシラン化合物等でシリル化反応を行いシ
ラノール基を化学結合により消失させた後、第二段反応
としてシリコーンオイルにより表面に疎水性の薄膜を形
成することができる。
粘度が10〜200,000mm2/sのものが、さら
には3,000〜80,000mm2/sのものが好ま
しい。10mm2/s未満では、無機微粉末に安定性が
無く、熱および機械的な応力により、画質が劣化する傾
向がある。200,000mm2/sを超える場合は、
均一な処理が困難になる傾向がある。
例えばシラン化合物で処理された無機微粉末とシリコー
ンオイルとをヘンシェルミキサー等の混合機を用いて直
接混合してもよいし、無機微粉末にシリコーンオイルを
噴霧する方法を用いてもよい。あるいは適当な溶剤にシ
リコーンオイルを溶解あるいは分散させた後、シリカ微
粉末を加え混合し溶剤を除去する方法でもよい。無機微
粉末の凝集体の生成が比較的少ない点で噴霧機を用いる
方法がより好ましい。
00質量部に対し1〜23質量部、好ましくは5〜20
質量部が良い。シリコーンオイルの量が少なすぎると良
好な疎水性が得られず、多すぎるとカブリ発生等の不具
合が生ずる。
法で測定した窒素吸着により比表面積が30m2/g以
上のものが好ましく、更には、50m2/g以上、特に
は50〜250m2/gの範囲内のものが好ましい。
定装置オートソーブ1(湯浅アイオニクス社製)を用い
て試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用い
て比表面積を算出する。
れのトナー粒子を用いることも可能であるが、磁性トナ
ーを用いる場合は、トナーの平均円形度が0.970以
上であり、トナーの磁場79.6kA/m(1000エ
ルステッド)における磁化の強さが10〜50Am2/
kg(emu/g)であることが、転写残トナー量及び
カブリを低減させ、良好な帯電性を維持するために好ま
しい。
粒子を適用する場合、微粒子は現像時に像担持体上にト
ナーと共に飛翔すべきものであるから、非磁性のものが
好ましい。磁性を持つと、磁性1成分現像方法で使用さ
れるトナー担持体から飛翔しにくいためである。
を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであ
り、本発明では東亜医用電子製フロー式粒子像分析装置
「FPIA-1000」を用いて測定を行い、3μm以
上の円相当径の粒子群について測定された各粒子の円径
度(ai)を下式(1)によりそれぞれもとめ、さらに
下式(2)で示すように測定された全粒子の円形度の総
和を、全粒子数(m)で除した値を平均円形度(a)と
定義する。
「FPIA−1000」は、各粒子の円形度を算出後、
平均円形度の算出に当たって、粒子を得られた円形度に
よって、円形度0.40〜1.00を61分割したクラ
スに分け、分割点の中心値と頻度を用いて平均円形度の
算出を行う算出法を用いている。しかしながら、この算
出式で算出される平均円形度の各値との誤差は、非常に
少なく、実質的に無視出来る程度のものであり、本発明
においては、算出時間の短縮化や算出演算式の簡略化の
如きデータの取り扱い上の理由で、上述した各粒子の円
形度を直接用いる算出式の概念を利用し、一部変更した
このような算出式を用いても良い。
活性剤を約0.1mg溶解している水10mlにトナー
5mgを分散させて分散液を調製し、超音波(20kH
z、50W)を分散液に5分間照射し、分散液濃度を5
000〜2万個/μlとして前記装置により測定を行
い、3μm以上の円相当径の粒子群の平均円形度を求め
る。
凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合
1.000を示し、表面形状が複雑になるほど円形度は
小さな値となる。
径の粒子群についてのみ円形度を測定する理由は、3μ
m未満の円相当径の粒子群にはトナー粒子とは独立して
存在する外部添加剤の粒子群も多数含まれるため、その
影響によりトナー粒子群についての円形度が正確に見積
もれないからである。
強さは、振動型磁力計VSMP−1−10(東英工業社
製)を用いて、25℃の室温にて外部磁場79.6kA
/mで測定する。
製造することができる。
体)、必要に応じて、離型剤、荷電制御剤等とその他の
添加剤(上記微粒子を添加しても良い)等をヘンシェル
ミキサー、ボールミル等の混合器により十分混合してか
ら加熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等の熱混練
機を用いて熔融混練して、冷却固化、粉砕後、分級し、
必要に応じて表面処理を行ってトナー粒子を得ることが
出来る。得られたトナー粒子に、上記微粒子、無機微粉
末等を混合させてトナーとする。分級及び表面処理の順
序はどちらが先でもよい。分級工程においては生産効率
上、多分割分級機を用いることが好ましい。粉砕工程
は、機械衝撃式、ジェット式等の公知の粉砕装置を用い
た方法により行うことができる。
用される結着樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポ
リ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンの如きス
チレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロ
ルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合
体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸
エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル共
重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレ
ン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニル
エチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケト
ン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン
−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−
インデン共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリ塩化
ビニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹
脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタ
クリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹
脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラー
ル、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂
が挙げられる。
合体を用いる場合には、架橋性モノマーで架橋されてい
てもよい。芳香族ジビニル化合物として例えば、ジビニ
ルベンゼン、ジビニルナフタレンが挙げられ;アルキル
鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、エ
チレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレング
リコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジア
クリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレー
ト、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペン
チルグリコールジアクリレート及び以上の化合物のアク
リレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;エ
ーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート
化合物類としては、例えば、ジエチレングリコールジア
クリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、
テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレ
ングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレング
リコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコ
ールジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートを
メタクリレートに代えたものが挙げられ;芳香族基及び
エーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物
類として例えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレー
ト、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンジアクリレート及び以上の
化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが
挙げられ;ポリエステル型ジアクリレート類として例え
ば、商品名MANDA(日本化薬)が挙げられる。
ールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアク
リレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、
テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエ
ステルアクリレート及び以上の化合物のアクリレートを
メタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルトリメリテートが挙げられる。
0質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、
さらに好ましくは0.03〜5質量部用いることができ
る。架橋性モノマーのうち、トナー用樹脂に定着性、耐
オフセット性の点から好適に用いられるものとして、芳
香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)、芳香族
基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート
化合物類が挙げられる。
で合成することができる。合成方法としては、塊状重合
法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法が利用でき
る。
を用いる場合には、樹脂を構成する全成分の45〜55
mol%がアルコール成分であり、55〜45mol%
が酸成分であることが好ましい。
ール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、2−エチル1,3−ヘキ
サンジオール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノー
ル誘導体、ジオール類、グリセリン、ソルビット、ソル
ビタンの如き多価アルコール類が挙げられる。
カルボン酸としてはフタル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、無水フタル酸の如きベンゼンジカルボン酸類又は
その無水物;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼ
ライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水
物、またさらに炭素数6〜18のアルキル基又はアルケ
ニル基で置換されたこはく酸もしくはその無水物;フマ
ル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不
飽和ジカルボン酸又はその無水物が挙げられ、また、3
価以上のカルボン酸としてはトリメリット酸、ピロメリ
ット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物
が挙げられる。
ル成分としてはビスフェノール誘導体であり、酸成分と
しては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸又はそ
の無水物、こはく酸、n−ドデセニルコハク酸又はその
無水物、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸の如き
ジカルボン酸類;トリメリット酸又はその無水物のトリ
カルボン酸類が挙げられる。
場合について記載する。ここでは、懸濁重合法によって
トナー粒子を製造する場合に関して説明する。
剤、更に必要に応じて重合開始剤、架橋剤、荷電制御
剤、離型剤、可塑剤、磁性体、その他の添加剤などをホ
モジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散
機等の分散機に依って均一に溶解または分散させた単量
体組成物を、分散安定剤を含有する水系媒体中に懸濁す
る。重合開始剤は、重合性単量体中に他の添加剤を添加
するとき同時に加えても良いし、水系媒体中に懸濁する
直前に混合しても良い。又、造粒直後、重合反応を開始
する前に重合性単量体あるいは溶媒に溶解した重合開始
剤を加える事もできる。
0℃の温度に設定して重合を行う。この温度範囲で重合
を行うと、内部に封じられるべき離型剤が、相分離によ
り析出して内包化がより完全となる。残存する重合性単
量体を消費するために、重合反応終期ならば、反応温度
を90〜150℃にまで上げる事は可能である。反応終
了後、懸濁液を冷却し、濾過、水洗、乾燥等を行い、ト
ナー粒子を得る。得られたトナー粒子に、上記微粒子、
無機微粉末等の外添剤を混合させてトナーとする。
チルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレンの如き
スチレン系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸n−プロピル、アクリル酸n−オクチル、アク
リル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アク
リル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アク
リル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プ
ロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブ
チル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ス
テアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチ
ルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの
如きメタクリル酸エステル類その他のアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミドが挙げられ
る。
用し得る。上述の単量体の中でも、スチレンまたはスチ
レン誘導体を単独で、あるいはほかの単量体と混合して
使用する事がトナーの現像特性及び耐久性の点から好ま
しい。
良い。例えば、単量体では水溶性のため水性懸濁液中で
は溶解して乳化重合を起こすため使用できないアミノ
基、カルボン酸基、水酸基、スルフォン酸基、グリシジ
ル基、ニトリル基の如き親水性官能基を有する単量体成
分をトナー中に導入したい場合には、これらとスチレン
あるいはエチレンの如きビニル化合物とのランダム共重
合体、ブロック共重合体、あるいはグラフト共重合体の
如き共重合体の形にして使用することができる。あるい
はポリエステル、ポリアミドの如き重縮合体、ポリエー
テル、ポリイミンの如き重付加重合体としても用いるこ
とができる。こうした極性官能基を含む高分子重合体の
樹脂をトナー中に共存させると、離型剤を相分離させ、
より内包化が強力となり、耐オフセット性、耐ブロッキ
ング性、低温定着性の良好なトナーを得ることができ
る。このような極性官能基を含む高分子重合体を使用す
る場合、その平均分子量は5,000以上が好ましく用
いられる。分子量5,000未満、特に4,000以下
では、本重合体が表面付近に集中し易い事から、現像
性、耐ブロッキング性等に悪い影響が起こり易くなり好
ましくない。また、極性重合体としては特にポリエステ
ル樹脂が好ましい。
像特性の改良等を目的として上記以外の樹脂を単量体系
中に添加しても良く、用いられる樹脂としては、例え
ば、ポリスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン
及びその置換体の単重合体;スチレン−プロピレン共重
合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−
ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸ジメチル
アミノエチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合
体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチ
レン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニ
ルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケ
トン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレ
ン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合
体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体の如きスチ
レン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチ
ルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリビニルブチラール、シリコーン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹
脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テンペ
ル樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素
樹脂、芳香族系石油樹脂などが単独或いは混合して使用
できる。これら樹脂の添加量としては、重合性単量体1
00質量部に対し1〜20質量部が好ましい。1質量部
未満では添加効果が小さく、一方20質量部以上添加す
ると重合トナーの種々の物性設計が難しくなる傾向があ
る。
−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−ア
ゾビスイソブチロニトリル、1,1'−アゾビス(シク
ロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビ
ス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、
アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系またはジアゾ
系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチ
ルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカ
ーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−ジ
クロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキ
サイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエー
トの如き過酸化物系重合開始剤が挙げられる。
としては、単量体全体の0.001〜15質量%であ
る。架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二
重結合を有する化合物が用いられ、例えば、ジビニルベ
ンゼン、ジビニルナフタレンの如き芳香族ジビニル化合
物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメ
タクリレートの如き二重結合を2個有するカルボン酸エ
ステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニ
ルスルフィド、ジビニルスルホンの如きジビニル化合
物;及び3個以上のビニル基を有する化合物;が単独も
しくは混合物として用いられる。
散剤或いは無機分散剤が使用でき、中でも無機分散剤が
分散安定性の面から好ましい。無機分散剤としては、燐
酸カルシウム、燐酸マグネシウム、燐酸アルミニウム、
燐酸亜鉛等の燐酸多価金属塩、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム等の炭酸塩、メタ硅酸カルシウム、硫酸カル
シウム、硫酸バリウム等の無機塩、水酸化カルシウム、
水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、ベ
ントナイト、アルミナの如き無機酸化物が挙げられる。
無機分散剤は、重合性単量体100質量部に対して、
0.2〜20質量部を単独で使用する事が望ましいが、
超微粒子を発生し難い単量体組成物を微粒化するには不
十分であるので、0.001〜0.1質量部の界面活性
剤を併用しても良い。界面活性剤としては、例えばドデ
シルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリ
ウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナト
リウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウ
ム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウムが
挙げられる。
粒子に配合(内添)して用いることが好ましい。荷電制
御剤によって、現像システムに応じた最適の荷電量コン
トロールが可能となり、特に本発明においては、粒度分
布と荷電のバランスを更に安定にしたものとすることが
可能であり、荷電制御剤を用いることで先に述べた粒径
範囲毎による高画質化の為の機能分離及び相互補完性を
より明確にすることが出来る。
ン及び脂肪酸金属塩による変性物;トリブチルベンジル
アンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン
酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレー
トの如き四級アンモニウム塩;イミダゾール化合物を単
独で或いは2種類以上組み合わせて用いることが出来
る。これらの中でも、ニグロシン系化合物及び四級アン
モニウム塩の如き荷電制御剤が特に好ましく用いられ
る。さらに、モノマーの単重合体、又は、前述した様な
スチレン、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステ
ルの如き重合性モノマーとの共重合体を正荷電性制御剤
として用いることができ、この場合、これらの荷電制御
剤は結着樹脂(の全部又は一部)としての作用をも有す
る。
属錯体、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯
体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカ
ルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体がある。
他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及
びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル
類、或いはビスフェノール等のフェノール誘導体類があ
る。
用を有しないもの)は、微粒子状として用いることが好
ましい。この場合、この荷電制御剤の個数平均粒径は、
具体的には4μm以下(更には3μm以下)が好まし
い。トナーに内添する際、この様な荷電制御剤は、結着
樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部(より好
ましくは0.1〜10質量部、更に好ましくは0.1〜
5質量部)用いる。
は、磁性材料として、マグネタイト、マグヘマイト、フ
ェライトの如き酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化
鉄;Fe,Co,Niのような金属、あるいは、これら
の金属とAl,Co,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,
Zn,Sb,Be,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,T
i,W,Vのような金属との合金、およびこれらの混合
物が挙げられる。
鉄(Fe3O4)、三二酸化鉄(γ−Fe2O3)、酸化鉄
亜鉛(ZnFe2O4)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe5
O12)、酸化鉄カドミウム(CdFe2O4)、酸化鉄ガ
ドリニウム(Gd3Fe5O12)、酸化鉄銅(CuFe2
O4)、酸化鉄鉛(PbFe12O19)、酸化鉄ニッケル
(NiFe2O4)、酸化鉄ネオジム(NdFe2O3)、
酸化鉄バリウム(BaFe12O19)、酸化鉄マグネシウ
ム(MgFe2O4)、酸化鉄マンガン(MnFe
2O4)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉(F
e)、コバルト粉(Co)及びニッケル粉(Ni)が挙
げられる。上述した磁性材料を単独で或いは2種以上を
組み合わせて使用する。特に好適な磁性材料は、四三酸
化鉄又はγ−三二酸化鉄の微粉末である。磁性体の含有
量は、結着樹脂100質量部に対して、磁性体10〜2
00質量部、好ましくは20〜150質量部であるのが
良い。
知られている染料及び/又は顔料が使用可能である。着
色剤としては、例えば、カーボンブラック、フタロシア
ニンブルー、ピーコックブルー、パーマネントレッド、
レーキレッド、ローダミンレーキ、ハンザーイエロー、
パーマネントイエロー、ベンジジンイエローが挙げられ
る。着色剤の含有量としては、結着樹脂100質量部に
対して0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜20質
量部、更にトナー像を定着したOHPフィルムの透過性
をよくする為には12質量部以下が好ましく、更に好ま
しくは0.5〜9質量部がよい。
有させることが好ましい。
ィッシャートロプシュワックス、低分子量ポリエチレ
ン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワ
ックス、パラフィンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワ
ックス、酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水
素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重
合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン
酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とす
るワックス類;及び脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸
エステル類を一部または全部を脱酸化したものが挙げら
れる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン
酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステ
アリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステア
リルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアル
コール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、
メリシルアルコールの如き飽和アルコール類;長鎖アル
キルアルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール
類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸
アミドの如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン
酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビ
スラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸
アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオ
レイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミ
ド、N,N'−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N−
ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド
類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N−ジ
ステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミ
ド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如
き脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているも
の)、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル
酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワ
ックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多
価アルコールの部分エステル化物、植物性油脂の水素添
加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチル
エステル化合物が挙げられる。離型剤は、結着樹脂10
0質量部あたり0.1〜20質量部、好ましくは0.5
〜10質量部が好ましい。
量計(DSC)により測定されるDSC曲線において、
昇温時の吸熱メインピーク温度が好ましくは60〜14
0℃の範囲、より好ましくは60〜120℃の範囲にあ
ることが、上述した特定の粒度分布を有するトナーにお
いて特に好ましく、降温時の発熱メインピーク温度が好
ましくは60〜150℃の範囲、より好ましくは60〜
130℃の範囲にあることが特に好ましい。
しくは45〜80℃、より好ましくは50〜70℃であ
る。また、トナーの示差走査熱量計(DSC)により測
定されるDSC曲線において、昇温時の吸熱メインピー
ク温度が好ましくは60〜140℃の範囲、より好まし
くは60〜120℃の範囲にあり、降温時の発熱メイン
ピーク温度が60〜150℃の範囲、更には60〜13
0℃の範囲にあること好ましい。更に、GPC測定によ
る分子量分布において、数平均分子量(Mn)は100
0〜50000、重量平均分子量(Mw)は6000〜
1000000であることが好ましい。酸価は、好まし
くは90mgKOH/g以下、より好ましくは50mg
KOH/g以下である。
熱ピーク温度は、示差熱分析装置(DSC測定装置:D
SC−7(パーキンエルマー社製))を用い下記の条件
で測定した。 試料:5〜20mg、好ましくは10mg 温度曲線:昇温I(20℃→180℃、昇温速度10℃
/min.) 降温I(180℃→10℃、降温速度10℃/mi
n.) 昇温II(10℃→180℃、昇温速度10℃/mi
n.) 昇温IIで測定されるTgを測定値とする。 測定法:試料をアルミパン中にいれ、リファレンスとし
て空のアルミパンを用いる。吸熱ピークが出る前と出た
後のべースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を
ガラス転移点Tgとした。
を用い、トナーとして上記トナーを用いることを特徴と
する。さらに、本発明の画像形成方法は、転写後に像担
持体に残存している転写残トナーをトナー担持体で回収
する現像兼クリーニング工程を有することが好ましい。
して接触する帯電部材に電圧を印加することにより像担
持体を帯電させる接触帯電工程を用いることで、低オゾ
ン・低電力等の多数のメリットが得られる。
いることにより、該トナー中の微粒子が、現像工程で接
触帯電部材と像担持体との当接部に付着し、転写工程後
も像担持体上に残留し持ち運ばれて介在していること
で、帯電が均一となり良好な画像が得られる。この効果
はクリーニング工程の有無によらず見られる。
クリーニング画像形成方法は、詳しくは、静電荷像担持
体を帯電する帯電工程と、像担持体の帯電面に静電潜像
として画像情報を書き込む静電潜像形成工程と、その静
電潜像をトナー担持体上に担持させたトナーによりトナ
ー像として可視化する現像工程と、そのトナー像を転写
材に転写する転写工程を有し、前記現像工程がトナー像
を転写材に転写した後に像担持体上に残留したトナーを
回収するクリーニング工程を兼ねており、像担持体上に
繰り返して作像が行われる画像形成方法(又はクリーナ
ーレス画像形成方法)である。帯電工程は、像担持体と
当接部を形成して接触する帯電部材に電圧を印加するこ
とにより像担持体を帯電させる工程であり、かつ、少な
くとも帯電部材と像担持体との当接部及び/又はその近
傍に、トナー中に含有される前記微粒子が現像工程で像
担持体に付着し転写工程の後も像担持体上に残留し持ち
運ばれて介在している。現像工程は、上記トナーによっ
て像担持体の静電潜像を現像する工程である。
おいて、トナーに導電性の微粒子を外部添加したトナー
を用いる場合の画像形成プロセス中での、トナー及び微
粒子の挙動を説明する。
における像担持体側の静電潜像の現像時にトナーととも
に適当量が像担持体側に移行する。像担持体上のトナー
像は転写工程において転写材側に転移する。像担持体上
の微粒子も一部は転写材側に付着するが残りは像担持体
上に付着保持されて残留する。トナーと逆極性の転写バ
イアスを印加して転写を行う場合には、トナーは転写材
側に引かれて積極的に転移するが、像担持体上の微粒子
は導電性であることで転写材側には積極的には転移せ
ず、一部は転写材側に付着するものの残りは像担持体上
に付着保持されて残留する。
転写後の像担持体面に残存の転写残トナーおよび上記の
残存微粒子は、像担持体と接触帯電部材の当接部である
帯電部に、像担持体の回転によってそのまま運ばれて接
触帯電部材に付着・混入する。従って、像担持体と接触
帯電部材との当接部に微粒子が介在した状態で像担持体
の接触帯電が行われる。
の転写残トナーの付着・混入による汚染にもかかわら
ず、接触帯電部材の像担持体への緻密な接触性と接触抵
抗を維持できるため、該接触帯電部材による像担持体の
帯電を良好に行わせることができる。
残トナーは、帯電部材から像担持体へ印加される帯電バ
イアスによって、帯電バイアスと同極性に帯電を揃えら
れて接触帯電部材から徐々に像担持体上に吐き出され、
像担持体面の移動とともに現像部に至り、現像工程にお
いて現像兼クリーニング(回収)される。
ナー中に含有させてある微粒子が、現像部で像担持体面
に移行し該像担持面の移動により転写部を経て帯電部に
持ち運ばれて帯電部に逐次に微粒子が供給され続けるた
め、帯電部において微粒子が脱落等で減少したり、劣化
したりするなどしても、帯電性の低下が生じることが防
止されて良好な帯電性が安定して維持される。
ナーを、現像兼クリーニング画像形成方法に適用した場
合には、微粒子の偏析がより大きな影響を画像特性に与
えてしまう。すなわち、前述のように、トナーに含有さ
せた微粒子は、現像工程においてトナー粒子とともに適
当量が像担持体側に移行した後、転写工程において像担
持体上の微粒子も一部は転写材側に付着するが残りは像
担持体上に付着保持されて残留する。転写バイアスを印
加することで転写を行う場合には、トナー粒子は転写材
側に引かれて積極的に転移するが、像担持体上の微粒子
は導電性であることで転写材側には積極的には転移せ
ず、一部は転写材側に付着するものの残りは像担持体上
に付着保持されて残留する。
では、クリーナーを用いないため転写後の像担持体面に
残存の転写残トナーおよび上記の残存微粒子は、接触帯
電部材に付着・混入する。このとき、接触帯電部材に付
着・混入する微粒子の転写残トナーに対する量の比率
は、微粒子とトナー粒子の転写性の差から、元のトナー
中での微粒子の量比率よりも明らかに多くなる。この状
態で接触帯電部材に付着・混入した微粒子は、転写残ト
ナーと共に接触帯電部材から徐々に像担持体上に吐き出
されて像担持体面の移動とともに現像部に至り、現像工
程において現像兼クリーニング(回収)される。すなわ
ち、現像兼クリーニングによって、微粒子の比率が著し
く多いトナーが回収されることにより、微粒子の偏析が
大幅に加速され、先述したように高湿環境下においては
摩擦帯電性能が大きく低下し、著しい画像濃度低下等に
よる画像性の低下を招いてしまう。
有する画像形成装置における場合と同様に、トナー粒子
に微粒子を固着させて微粒子の偏析を低減しようとする
と、転写工程においても微粒子がトナー粒子とともに挙
動するため、トナー粒子とともに転写材側に転移してし
まい、接触帯電部材に付着・混入して帯電部において微
粒子が介在することができず、また介在したとしても転
写残トナー量に対して微粒子の介在量が不十分となり、
転写残トナーによる帯電性阻害に打ち勝って帯電性を維
持することができず、更に、接触帯電部材の像担持体へ
の緻密な接触性と接触抵抗を維持できず、接触帯電部材
による像担持体の帯電性が低下し、カブリ及び画像汚れ
を生じてしまう。接触帯電部材を用いた現像兼クリーニ
ング画像形成方法に微粒子を含有させたトナーを適用す
るには、上述のような困難があった。
タングステン元素及びスズ元素を有する微粒子を含有す
るトナーを用いることにより、オゾンの発生を低減でき
る接触帯電部材を用い、廃トナーを生じないクリーナー
レス画像形成方法においても良好な帯電性を維持しつ
つ、微粒子の偏析を大幅に緩和し、画像濃度低下等の画
像性の低下を実用上問題無いレベルまで改良できること
を解明した。これは、微粒子が持つ特異な抵抗特性ある
いは摩擦帯電特性により、転写工程においてトナーと共
に適度な量の微粒子が転写材側に転移し、転写残トナー
中における微粒子の量の比率が適正となって、クリーナ
ーレスで回収されても現像装置内の微粒子の偏析が大幅
に抑制されるためと考えられる。
参照しながら以下に説明する。図1は、本発明の画像形
成方法を実施可能な画像形成装置の概略図を示す。
に、帯電部材としての一次帯電ローラー117、現像手
段としての現像装置140、転写部材としての転写帯電
ローラー114、クリーナー116、レジスタローラ1
24等が設けられている。そして感光ドラム100は一
次帯電ローラー117によって例えば−700Vに帯電
される(印加電圧は交流電圧−2.0kVpp、直流電
圧−700Vdc)。そして、レーザー発生装置121
によりレーザー光123を感光ドラム100に照射する
事によって露光される。感光ドラム100上の静電潜像
は、現像装置140に配設されたトナー担持体102に
担持されたトナーによって現像され、転写材を介して感
光ドラム100に当接された転写ローラー114により
転写材上へ転写される。トナー像をのせた転写材は搬送
ベルト125等により定着装置126へ運ばれ転写材上
に定着される。尚、141は、トナー担持体102にト
ナーを供給するトナー供給ローラーである。
トナーはクリーナー116によりクリーニングされる。
なお、クリーナー116は、上記のように、現像工程が
トナー像を転写材上に転写した後に像担持体に残留した
転写残トナーを回収するクリーニング工程を兼ねている
場合には、必要ではない。その場合、マグネットローラ
ーの磁力により転写残トナーの現像装置への回収が容易
となる磁性トナーも好ましく用いられる。
る際に使用される現像装置の一例の概略図を示す。
してアルミニウム、ステンレスの如き非磁性金属で作ら
れた円筒状のトナー担持体102(以下、「現像スリー
ブ」とも称す)が配設され、感光ドラム100と現像ス
リーブ102との間隙は図示されないスリーブ/感光ド
ラム間隙保持部材等により、例えば300μmに維持さ
れる。現像スリーブ内にはマグネットローラ104が現
像スリーブ102と同心的に固定、配設されている。但
し現像スリーブ102は回転可能である。マグネットロ
ーラ104には複数の磁極が具備されており、S1は現
像、N1はトナーコート量規制、S2はトナーの取り込
み/搬送、N2はトナーの吹き出し防止に影響してい
る。現像スリーブ102に付着して搬送される磁性トナ
ー量を規制するトナー層厚規制部材として、弾性ブレー
ド103が配設され、弾性ブレード103の現像スリー
ブ102に対する当接圧により現像部に搬送されるトナ
ー量が制御される。
ーブ102との間に直流及び交流の現像バイアスが印加
され、現像スリーブ上トナーは静電潜像に応じて感光ド
ラム100上に飛翔しトナー像となる。
工程について以下説明する。
て接触する帯電部材に電圧を印加することにより像担持
体を帯電させる。
担持体との間に微粒子を介在させる当接部が設けられ
る。したがって帯電部材は、弾性を有することが好まし
く、帯電部材に電圧を印加することにより像担持体を帯
電させるために導電性であることが好ましい。このた
め、帯電部材は弾性導電性ローラー部材、磁性粒子を磁
気拘束させた磁気ブラシ部を有し該磁気ブラシ部を被帯
電体に接触させた磁気ブラシ接触帯電部材または導電性
繊維から構成されるブラシ部材であることが好ましい。
に回収するとともに微粒子を担持し直接注入帯電を優位
に実行する上でも、接触帯電部材として、可撓性部材で
ある弾性導電性を有するローラー部材または回動可能な
帯電ブラシロールを用いることが好ましい。
触帯電部材と像担持体の当接部及び/又は近傍において
粒子が像担持体に接触する機会を増加させ、高い接触性
を得ることができ、直接注入帯電性を向上させることが
できる。つまり、接触帯電部材が微粒子を介して密に像
担持体に接触して、接触帯電部材と像担持体の当接部に
存在する微粒子が像担持体表面を隙間なく摺擦すること
で、接触帯電部材による像担持体の帯電は、微粒子の存
在により放電現象を用いない安定かつ安全な直接注入帯
電が支配的となり、従来のローラー帯電等では得られな
かった高い帯電効率が得られ、接触帯電部材に印加した
電圧とほぼ同等の電位を像担持体に与えることができ
る。
移動速度と、像担持体の表面の移動速度に相対的速度差
を設けると、接触帯電部材と像担持体の当接部において
微粒子が像担持体に接触する機会を格段に増加させ、よ
り高い接触性を得ることができるので、直接注入帯電性
を向上させる点で好ましい。
子を介在させることにより、微粒子の潤滑効果(摩擦低
減効果)により接触帯電部材と像担持体との間に大幅な
トルクの増大や、接触帯電部材及び像担持体表面の顕著
な削れ等を伴うことなく速度差を設けることが可能とな
る。
帯電部材を回転駆動して像担持体と該接触帯電部材に速
度差を設けることが挙げられる。
トナーを接触帯電部材に一時的に回収し均すために、接
触帯電部材と像担持体は互いに逆方向に移動させること
が好ましい。例えば、接触帯電部材を回転駆動し、さら
に、その回転方向は像担持体表面の移動方向とは逆方向
に回転するように構成することが望ましい。即ち、逆方
向回転で像担持体上の転写残トナーを一旦引離し帯電を
行うことにより優位に直接注入帯電を行うことが可能だ
からである。
方向に移動させて速度差をもたせることも可能である
が、直接注入帯電の帯電性は像担持体の周速と帯電部材
の周速の比に依存するため、逆方向と同じ相対速度比を
得るには順方向では帯電部材の回転数が逆方向の時に比
べて大きくなるので、帯電部材を逆方向に移動させる方
が回転数の点で有利である。
(3)で表される相対移動速度比がある 相対移動速度比(%)=|(Vc−Vp)/Vp|×100 (3) (式中、Vcは帯電部材表面の移動速度、Vpは像担持
体表面の移動速度であり、Vcは、当接部において帯電
部材表面が像担持体表面と同じ方向に移動するとき、V
pと同符号の値とする。) 相対移動速度比は、通常には10〜500%である。
電ブレード部材、帯電ブラシ部材等の帯電部材を用いる
接触帯電手段を利用する方法がある。これらの接触帯電
手段は、高電圧が不要になり、オゾンの発生が低減する
といった効果がある。
び帯電ブレード部材の材質としては、導電性ゴムが好ま
しく、その表面に離型性被膜を設けてもよい。離型性被
膜としては、ナイロン系樹脂、PVdF(ポリフッ化ビ
ニリデン)、PVdC(ポリ塩化ビニリデン)、フッ素
アクリル樹脂などが適用可能である。
上に可撓性部材としてのゴムあるいは発泡体等の中抵抗
層を形成することにより作成される。その表面に上記離
型性被膜を設けてもよい。中抵抗層は樹脂(例えばウレ
タン)、導電性物質(例えばカーボンブラック)、硫化
剤、発泡剤等により処方され、芯金の上にローラー状に
形成させる。その後必要に応じて切削、表面を研磨して
形状を整え、帯電ローラー部材を作成することができ
る。
るいは発泡体に限定するものでは無く、弾性体であれば
よく、弾性体の材料として、エチレン−プロピレン−ジ
エンポリエチレン(EPDM)、ウレタン、ブタジエン
アクリロニトリルゴム(NBR)、シリコーンゴムや、
イソプレンゴム等に抵抗調整のためにカーボンブラック
や金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材や、また
これらを発泡させたものがあげられる。また、導電性物
質を分散せずに、または導電性物質と併用してイオン導
電性の材料を用いて抵抗調整をすることも可能である。
で50度以下が好ましく、さらには25〜50度が好ま
しい。硬度が低すぎると形状が安定しないために像担持
体との接触性が悪くなり、更に、帯電ローラー部材と像
担持体との当接部に微粒子を介在させる場合、帯電ロー
ラー部材表層を削り或いは傷つけやすく安定した帯電性
が得られにくい。また、硬度が高すぎると像担持体との
間に帯電当接部を確保できないだけでなく、像担持体表
面へのミクロな接触性が悪くなる。アスカーC硬度の具
体的測定方法としては、高分子計器株式会社製のアスカ
ー硬度計C型を使用し、荷重500gの条件で測定す
る。
体との十分な接触状態を得ると同時に、移動する像担持
体を充電するのに十分低い抵抗を有する電極として機能
することが重要である。一方、像担持体にピンホールな
どの欠陥部位が存在した場合に電圧のリークを防止する
必要がある。十分な帯電性と耐リークを得るには、体積
固有抵抗値が103〜108Ωcmの抵抗値が好ましく、
より好ましくは104〜107Ωcmの抵抗値であること
が良い。
のように測定する。帯電ローラー部材の芯金に総圧1k
gの加重がかかるよう直径30mmの円筒状アルミドラ
ムに帯電ローラー部材を圧着した状態で、芯金とアルミ
ドラムとの間に100Vを印加し、計測した抵抗値、計
測時のニップ幅および弾性体の厚みから計算する。
るために微少なセルまたは凹凸を有していることが好ま
しい。つまり、帯電ローラー部材は少なくとも表面が球
形換算での平均セル径が5〜300μmである窪みを有
しており、該窪みを空隙部としたローラー部材表面の空
隙率は15〜90%であることが好ましい。
を超えると、ローラー部材表面に酸化スズ微粒子を保持
させる能力が減少し、当接部への酸化スズ微粒子の介在
量が減少することで一次帯電性が悪化する傾向がある。
さらに感光体との摩擦力が大きくなり、像担持体の削れ
が増大するので好ましくない。平均セル径が300μm
を越え、空隙率が15%未満になると、帯電ローラー部
材と感光体との接触均一性が減少し、一次帯電性の帯電
均一性、帯電電位が低下し、ハーフトーン画像などに帯
電ムラの画像不良を生じるので好ましくない。
に抗して所定の押圧力で圧接させて配設し、帯電ローラ
ー部材と像担持体の当接部である帯電当接部を形成させ
る。この帯電当接部幅は特に制限されるものではない
が、帯電ローラー部材と像担持体の安定して密な密着性
を得るため1mm以上、より好ましくは2mm以上が良
い。
一般に用いられている繊維に導電材を分散させて抵抗調
整されたものが用いられる。繊維としては、一般に知ら
れている繊維が使用可能であり、例えばナイロン、アク
リル、レーヨン、ポリカーボネート、ポリエステル等が
挙げられる。導電材としては、一般に知られている導電
材が使用可能であり、例えば、ニッケル、鉄、アルミニ
ウム、金、銀等の導電性金属或いは酸化鉄、酸化亜鉛、
酸化スズ、酸化アンチモン、酸化チタン等の導電性金属
の酸化物、更にはカーボンブラック等の導電粉が挙げら
れる。なおこれら導電材は必要に応じ疎水化、抵抗調整
の目的で表面処理が施されていてもよい。使用に際して
は、繊維との分散性や生産性を考慮して選択して用い
る。
ユニチカ(株)製の導電性レーヨン繊維REC−B、R
EC−C、REC−M1、REC−M10、さらに東レ
(株)製のSA−7、日本蚕毛(株)製のサンダーロ
ン、カネボウ製のベルトロン、クラレ(株)製のクラカ
ーボ、レーヨンにカーボンを分散したもの、三菱レーヨ
ン(株)製のローバル等があるが、環境安定性の点でR
EC−B、REC−C、REC−M1、REC−M10
が特に好ましく良い。
材を用いる場合には、固定型と回動可能なロール状のも
のがある。ロール状帯電ブラシ部材としては、例えば導
電性繊維をパイル地にしたテープを金属製の芯金にスパ
イラル状に巻き付けてロールブラシとすることができ
る。導電性繊維は、繊維の太さが1〜20デニール(繊
維径10〜500μm程度)、ブラシの繊維の長さは1
〜15mm、ブラシ密度は1平方インチ当たり1万〜3
0万本(1平方メートル当たり1.5×107〜4.5
×108本程度)のものが好ましく用いられる。
から、よりブラシ密度の高い物を使用することが好まし
く、1本の繊維を数本〜数百本の微細な繊維から作るこ
とも好ましく良い。例えば、300デニール/50フィ
ラメントのように300デニールの微細な繊維を50本
束ねて1本の繊維として植毛することも可能である。
入帯電の帯電ポイントが主には帯電部材と像担持体との
帯電当接部及びその近傍の微粒子の介在密度に依存して
いるため、帯電ブラシ部材の選択の範囲は広められてお
り、帯電ブラシ部材を単独で用いる場合よりブラシ密度
は少なくても構わない。
における微粒子の介在量について以下説明する。
る微粒子の介在量は、少なすぎると、微粒子による潤滑
効果が十分に得られず、像担持体と接触帯電部材との摩
擦が大きくて接触帯電部材を像担持体に速度差を持って
回転駆動させることが困難である。つまり、駆動トルク
が過大となるし、無理に回転させると接触帯電部材や像
担持体の表面が削れてしまう。更に微粒子による接触機
会増加の効果が得られないこともあり十分な帯電性能が
得られない。一方、介在量が多過ぎると、微粒子の接触
帯電部材からの脱落が著しく増加し作像上に悪影響が出
る。
ましい。102個/mm2より低いと十分な潤滑効果と接
触機会増加の効果が得られず帯電性能の低下が生じ、ま
た、転写残トナーが多い場合に帯電性能の低下が生じや
すい。
らいの密度で像担持体上に塗布すれば均一帯電性の効果
が得られるかでも決定される。帯電時は少なくともこの
記録解像度よりは均一な接触帯電が必要である。しかし
ながら人間の目の視覚特性に関して、空間周波数が10
cycles/mm以上では、画像上の識別諧調数が限
りなく1に近づいていく、すなわち濃度ムラを識別でき
なくなる。この特性を積極的に利用すると、像担持体上
に微粒子を付着させた場合、少なくとも像担持体上で1
0cycles/mm以上の密度で微粒子を存在させ、
直接注入帯電を行えば良いことになる。たとえ微粒子の
存在しないところにミクロな帯電不良が発生したとして
も、その帯電不良によって発生する画像上の濃度ムラ
は、人間の視覚特性を越えた空間周波数領域に発生する
ため、画像上では問題は無いことになる。
上に濃度ムラとしての帯電不良が認知されるかどうかに
ついては、微粒子がわずかにでも塗布されれば(例えば
10個/mm2)、帯電ムラ発生抑制に効果が認められ
るが、画像上の濃度ムラが人間にとって許容可能かどう
かと言う点においてはまだ不十分である。
にすると、画像の客観評価において急激に好ましい結果
が得られるように改良される。
電方式とは根本的に異なり、帯電部材が像担持体に確実
に接触する事で帯電が行われている訳であるが、たとえ
微粒子を像担持体上に過剰に塗布したとしても、接触で
きない部分は必ず存在する。ところが人間の視覚特性を
積極的に利用した微粒子の塗布を行うことで、実用上こ
の問題点を解決する。
クリーニング画像形成における像担持体の一様帯電とし
て適用する場合には、転写残トナーの帯電部材への付着
または混入による帯電特性の低下が生ずる。転写残トナ
ーの帯電部材への付着及び混入を抑制し、または転写残
トナーの帯電部材への付着または混入による帯電特性へ
の悪影響に打ち勝って、良好な直接注入帯電を行うに
は、像担持体と接触帯電部材との当接部における微粒子
の介在量が102個/mm2以上であることが好ましい。
が像担持体上に1層均一に塗布されるまでであり、それ
以上塗布されても効果が向上するわけではなく逆に、露
光光源を遮ったり、散乱させたりという弊害が生じる。
変わってくるために、一概にはいえないが、微粒子が像
担持体上に1層均一に塗布される量が上限といえる。
と、微粒子の像担持体への脱落が著しく増加し、微粒子
自体の光透過性を問わず、像担持体への露光量不足が生
じる傾向がある。5×105個/mm2以下では脱落する
微粒子量も低く抑えられ露光の阻害を改善できる。微粒
子の介在量を102〜5×105個/mm2として画像形
成を行い、像担持体上に脱落した微粒子の存在量を測定
したところ、102〜105個/mm2であり、作像上の
弊害はなかった。したがって、微粒子の好ましい介在量
の上限は、5×105個/mm2である。
成工程での像担持体上の微粒子存在量の測定方法につい
て述べる。微粒子の介在量は接触帯電部材と像担持体の
接触面部を直接測ることが望ましいが、当接部を形成す
る接触帯電部材の表面と像担持体の表面には速度差を設
けている場合、接触帯電部材に接触する前に像担持体上
に存在した微粒子の多くは逆方向に移動しながら接触す
る帯電部材に剥ぎ取られることから、本発明では接触面
部に到達する直前の接触帯電部材表面の微粒子量をもっ
て介在量とする。
態で像担持体及び帯電ローラー部材の回転を停止し、像
担持体及び帯電ローラー部材の表面をビデオマイクロス
コープ(OLYMPUS製OVM1000N)及びデジ
タルスチルレコーダ(DELTIS製SR-3100)
で撮影する。帯電ローラー部材については、帯電ローラ
ー部材を像担持体に当接するのと同じ条件でスライドガ
ラスに当接し、スライドガラスの背面からビデオマイク
ロスコープにて接触面を1000倍の対物レンズで10
箇所以上撮影する。得られたデジタル画像から個々の微
粒子を領域分離するため、ある閾値を持って2値化処理
し、微粒子の存在する領域の数を所望の画像処理ソフト
を用いて計測する。また、像担持体上の存在量について
も像担持体上を同様のビデオマイクロスコープにて撮影
し同様の処理を行い計測する。
は、像担持体(被帯電体)に、接触帯電部材を接触さ
せ、この接触帯電部材に所定の帯電バイアスを印加して
被帯電体面を所定の極性・電位に帯電させる。接触帯電
部材に対する印加帯電バイアスは直流電圧のみでも良好
な帯電性を得ることが可能であるが、直流電圧に交流電
圧を重畳してもよい。
波、三角波等適宜使用可能である。また、直流電源を周
期的にオン/オフすることによって形成されたパルス波
であっても良い。このように交流電圧の波形としては周
期的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用でき
る。
接されていることが好ましく、オゾンが発生しないこと
で環境保全上好ましい形態となっている。また、帯電工
程では、帯電部材に直流電圧を印加することにより像担
持体を帯電するか、または、帯電部材に直流印加におけ
る放電開始電圧Vth(V)の2倍未満のピーク間電圧を
有する交流電圧を直流電圧に重畳した電圧を印加するこ
とにより、更には帯電部材に直流印加に置ける放電開始
電圧Vth(V)未満のピーク間電圧を有する交流電圧を
直流電圧に重畳した電圧を印加することにより、像担持
体を帯電させることが好ましい。
きの好ましいプロセス条件としては、ローラー部材の像
担持体に対する当接圧が4.9〜490N/m(5〜5
00g/cm)で、直流電圧あるいは直流電圧に交流電
圧を重畳したものが用いられる場合である。直流電圧に
交流電圧を重畳したものを用いる場合は、交流電圧=
0.5〜5kVpp、交流周波数=50〜5kHz、直
流電圧=±0.2〜±5kVとする条件が好ましい。
体としては、例えば感光体を使用することができる。本
発明の画像形成方法では、像担持体の最表面層の体積固
有抵抗値が1×109〜1×1014Ωcmであることが
好ましく、これにより、より良好な帯電性を与えること
ができる。電荷の直接注入による帯電方式においては、
被帯電体側の抵抗を下げることでより効率良く電荷の授
受が行えるようになる。このためには、最表面層の体積
固有抵抗値としては1×1014Ωcm以下であることが
好ましい。一方、像担持体として静電潜像を一定時間保
持する必要するためには、最表面層の体積固有抵抗値と
しては1×109Ωcm以上であることが好ましい。
該電子写真感光体の最表面層の体積固有抵抗値が1×1
09〜1×1014Ωcmであることにより、プロセスス
ピードの速い装置においても、十分な帯電性を与えるこ
とができる。
の体積固有抵抗値の測定は、表面に金を蒸着させたポリ
エチレンテレフタレート(PET)フィルム上に像担持
体の最表面層と同様の組成からなる層を作成し、これを
体積固有抵抗測定装置(ヒューレットパッカード社製4
140B pA MATER)を用いて、23℃、65
%の環境で100Vの電圧を印加して測定することによ
り行う。
dS、ZnO2、アモルファスシリコン又は有機系感光
物質の様な光導電性物質を利用した感光ドラムもしくは
感光ベルト等の感光体であることが好ましく、アモルフ
ァスシリコン感光層又は有機感光層を有する感光体が特
に好ましく用いられる。
質及び電荷輸送物質を同一層に含有する単一層型でもよ
く、又は電荷輸送層と電荷発生層を有する機能分離型感
光層であっても良い。導電性基体上に電荷発生層、次い
で電荷輸送層の順で積層されている構造の積層型感光層
は好ましい例の一つである。
×109〜1×1014Ωcmに調整することで、更に安
定して均一に帯電を行うことができる。
ことによって電荷注入をより効率化或いは促進するため
に、像担持体としての電子写真感光体の最表面層として
電荷注入層を設けることも好ましい。
ば、(i)セレン、アモルファスシリコン等の無機感光
体もしくは単一層型有機感光体の上に、電荷注入層を設
ける場合、(ii)機能分離型有機感光体の電荷輸送層と
して、電荷輸送物質と樹脂から構成される表面層に電荷
注入層としての機能を兼ねさせる場合(例えば、電荷輸
送層として樹脂中に電荷輸送物質と導電性微粒子を分散
させる、あるいは電荷輸送物質自体もしくはその存在状
態によって、電荷輸送層に電荷注入層としての機能を持
たせる場合)、(iii)さらに機能分離型有機感光体上
に最表面層として電荷注入層を設ける場合、等がある
が、最表面層の体積固有抵抗値が1×109〜1×10
14Ωcmの範囲にあることが好ましい。
等の無機の層、あるいは導電性微粒子を結着樹脂中に分
散させた導電性微粒子分散樹脂層等によって構成され、
蒸着膜は蒸着、導電性微粒子分散樹脂層はディッピング
塗工法、スプレー塗工法、ロールコート塗工法及びビー
ム塗工法等の適当な塗工法にて塗工することによって形
成される。
イオン導電性を持つ樹脂を混合もしくは共重合させて構
成するもの、または中抵抗で光導電性のある樹脂単体で
構成されるものでもよい。
くとも金属酸化物からなる導電性微粒子が分散された樹
脂層であることが好ましい。それは、電子写真感光体の
表面の抵抗を下げることでより効率良く電荷の授受が行
え、かつ像担持体として静電潜像を保持している間に表
面の抵抗を下げたことで静電潜像電荷が拡散することに
よる潜像のボケもしくは流れを抑制できるからである。
である場合、分散された導電性微粒子による入射光の散
乱を防ぐために、入射光の波長よりも導電性微粒子の粒
径の方が小さいことが必要であり、分散される導電性微
粒子の粒径としては0.5μm以下であることが好まし
い。導電性微粒子の含有量は、最表面層の総質量に対し
て2〜90質量%が好ましく、5〜70質量%がより好
ましく良い。2質量%より少ない場合には、所望の体積
固有抵抗値を得にくくなり、また90質量%より多い場
合には、膜強度が低下してしまい電荷注入層が削りとら
れやすくなり、感光体の寿命が短くなる傾向があり、ま
た抵抗が低くなってしまい静電潜像電位が流れることに
よる画像不良を生じやすくなるためである。
しく、静電潜像の輪郭のシャープさを得る上では5μm
以下であることがより好ましく、電荷注入層の耐久性の
点からは1μm以上であることがより好ましい。
層の下の層に用いられる結着樹脂と同じとすることも可
能であるが、この場合には電荷注入層の塗工時に下の層
(例えば電荷輸送層)の塗工面を乱してしまう可能性が
あるため、形成方法を特に選択する必要がある。
層に離型性を付与させることが好ましく、像担持体表面
の水に対する接触角は85度以上であることが好まし
く、接触角は90度以上であることがより好ましい。
は、(1)最表面層を構成する樹脂自体に表面エネルギー
の低いものを用いる、(2)最表面層に撥水、親油性を付
与するような添加剤を加える、(3)最表面層に高い離型
性を有する滑剤微粒子を分散させるなどが挙げられる。
(1)の例としては、樹脂の構造中にフッ素含有基、シリ
コーン含有基等を導入することにより達成できる。(2)
としては、界面活性剤等を添加剤とすればよい。(3)と
しては、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂又はポリオレ
フィン系樹脂から選ばれる少なくとも1種以上の滑剤微
粒子が挙げられる。
ッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化カーボン
等が挙げられる。
する接触角を85度以上とすることができ、トナーの転
写性及び感光体の耐久性を一層向上させることができ
る。好ましくは90度以上とするのがよい。この中でも
ポリ4フッ化エチレン樹脂粒子を滑剤微粒子として分散
させる手段が好適である。
めには、最表面層の結着樹脂中に滑剤微粒子を分散させ
るか、あるいは、元々樹脂を主体として構成されている
有機感光体であれば、新たに表面層を設けなくても、最
表面層に滑剤微粒子を分散させれば良い。滑剤微粒子の
添加量は、最表面層総質量に対して、1〜60質量%、
さらには、2〜50質量%が好ましい。1質量%より少
ないとトナーの転写性及び感光体の耐久性改善の効果が
不十分であり、60質量%を超えると膜の強度が低下し
たり、感光体への入射光量が著しく低下したりするた
め、好ましくない。
た感光体の層構成の一例を示す。即ち、導電性基体(ア
ルミニウム基体)11上に導電層12、正電荷注入防止
層13、電荷発生層14、電荷輸送層15の順に重ねて
塗工された一般的な有機感光体ドラムに、電荷注入層1
6を塗布することにより、帯電性能を向上したものであ
る。
109〜1×1014Ωcmの範囲にある。本構成のよう
に電荷注入層16を設けない場合でも、例えば電荷輸送
層15が上記抵抗値の範囲に或る場合は同等の効果が得
られる。例えば、最表面層の体積固有抵抗値が約1×1
013Ωcmであるアモルファスシリコン感光体等を用い
ても同様に良好な帯電性が得られる。電荷注入層には、
導電性微粒子を分散させることもでき、必要に応じて用
いられる。
のひとつを以下に説明する。
ンレスの如き金属;アルミニウム合金、酸化インジウム
−酸化錫合金による被膜層を有するプラスチック;導電
性粒子を含侵させた紙、プラスチック、導電性ポリマー
を有するプラスチックの円筒状シリンダー及びフィルム
が用いられる。
向上、塗工性改良、基体の保護、基体上に欠陥の被覆、
基体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対す
る保護等を目的として下引き層を設けても良い。下引き
層は、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダ
ゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、メ
チルセルロース、ニトロセルロース、エチレン−アクリ
ル酸コポリマー、ポリビニルブチラール、フェノール樹
脂、カゼイン、ポリアミド、共重合ナイロン、ニカワ、
ゼラチン、ポリウレタン、酸化アルミニウムの如き材料
によって形成される。その膜厚は通常0.1〜10μ
m、好ましくは0.1〜3μm程度である。
ン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、多環キノ
ン系顔料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩類、チオ
ピリリウム塩類、トリフェニルメタン系色素、セレン・
非晶質シリコンの如き無機物質の電荷発生物質を適当な
結着樹脂に分散し塗工するか、あるいは蒸着する等によ
り形成される。結着樹脂としては、広範囲な樹脂から選
択でき、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、
アクリル樹脂、メタクリル樹脂、フェノール樹脂、シリ
コーン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂が挙げられ
る。電荷発生層中に含有される結着樹脂の量は80質量
%以下、好ましくは0〜40質量%である。また、電荷
発生層の膜厚は5μm以下、特には0.05〜2μmが
好ましい。
から電荷キャリアを受け取り、これを輸送する機能を有
している。電荷輸送層は電荷輸送物質を必要に応じて結
着樹脂と共に溶剤中に溶解し、塗工することによって形
成され、その膜厚は一般的には5〜40μmである。電
荷輸送物質としては、主鎖または側鎖にビフェニレン、
アントラセン、ピレン、フェナントレンなどの構造を有
する多環芳香族化合物、インドール、カルバゾール、オ
キサジアゾール、ピラゾリンの如き含窒素環式化合物、
ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、セレン・セレンー
テルル、非晶質シリコン、硫化カドニウムが挙げられ
る。
着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリメタクリル酸エステル、ポリスチレン樹脂、
アクリル樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾール、ポリビニルアントラセンの如き有機
光導電性ポリマーが挙げられる。
は接触角85度以上の層を最表面層としても良いが、こ
れらとは別に最表面層として、保護層を設けてもよい。
リカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、あるいはこれらの樹脂の硬化剤が単独あるい
は2種以上組み合わされて用いられる。
散してもよい。導電性微粒子の例としては、金属・金属
酸化物が挙げられ、好ましくは、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化
ビスマス、酸化スズ被膜酸化チタン、スズ被膜酸化イン
ジウム、アンチモン被膜酸化スズ、酸化ジルコニウムの
超微粒子である。これらは単独で用いても2種以上を混
合して用いても良い。
る場合、導電性微粒子による入射光の散乱を防ぐために
入射光の波長よりも導電性微粒子の粒径の方が小さいこ
とが必要であり、本発明における保護層に分散される導
電性微粒子の粒径としては0.5μm以下であることが
好ましい。また、保護層中での含有量は、保護層総質量
に対して2〜90質量%が好ましく、5〜80質量%が
より好ましい。保護層の膜厚は、0.1〜10μmが好
ましく、1〜7μmがより好ましい。
物である感光体を用いて接触転写方法を行う場合におい
て特に有効である。即ち、有機化合物が感光体の表面層
を形成している場合には、無機材料を用いた他の感光体
よりもトナー粒子に含まれる結着樹脂との接着性が強
く、転写性がより低下する傾向にあるためである。
法を適用する場合、使用される感光体の表面物質として
は、たとえばシリコーン樹脂、塩化ビニリデン、エチレ
ン−塩化ビニル、スチレン−アクリロニトリル、スチレ
ン−メチルメタクリレート、スチレン、ポリエチレンテ
レフタレートおよびポリカーボネートが挙げられるが、
これらに限定されることはなく他のモノマーあるいは前
述の結着樹脂間での共重合体およびブレンド体も使用す
ることができる。
像形成方法は、直径が50mm以下の小径の感光体を有
する画像形成装置に対し特に有効に用いられる。即ち、
小径感光体の場合には、同一の線圧に対する曲率が大き
く、当接部における圧力の集中が起こりやすいためであ
る。ベルト感光体でも同一の現象があると考えられる
が、本発明は、転写領域での曲率半径が25mm以下の
画像形成装置に対しても有効である。
る。本発明の画像形成方法では、像露光により像担持体
の帯電面に静電潜像として画像情報を書き込む露光工程
を用いるのが好ましい。すなわち、像担持体の帯電面に
静電潜像を形成する静電潜像形成手段は、像露光手段で
あることが好ましい。静電潜像形成のための像露光手段
としては、デジタル的な潜像を形成するレーザー走査露
光手段に限定されるものではなく、通常のアナログ的な
画像露光やLEDなどの他の発光素子や、蛍光燈等の発
光素子と液晶シャッター等の組み合わせによるものなど
が挙げられ、画像情報に対応した静電潜像を形成できる
ものであるなら構わない。
く、この場合は、該誘電体面を所定の極性・電位に一様
に一次帯電した後、除電針ヘッド、電子銃等の除電手段
で選択的に除電して目的の静電潜像を書き込み形成す
る。
の画像形成方法の現像工程では、本発明におけるトナー
によって、像担持体の静電潜像を現像する。まず、現像
で使用するトナー担持体について説明する。
ミニウム、ステンレススチールの如き金属又は合金で形
成された導電性円筒(現像ローラー)が好ましく使用さ
れる。充分な機械的強度及び導電性を有する樹脂組成物
で導電性円筒が形成されていても良く、導電性ゴムロー
ラを用いても良い。また、上記のような円筒状に限られ
ず、回転駆動する無端ベルトの形態を有していても良
い。
50g/m2のトナー層を形成させることが好ましい。
トナー担持体上のトナー量が5g/m2未満であると、
十分な画像濃度が得られにくく、トナーの帯電が過剰に
なることによるトナー層のムラを生じる。トナー担持体
上のトナー量が50g/m2よりも多くなると、トナー
飛散を生じ易くなる。
表面粗さは、JIS中心線平均粗さ(Ra)で0.2〜
3.5μmの範囲にあることが好ましい。Raが0.2
μm未満ではトナー担持体上の帯電量が高くなり、現像
性が不充分となる傾向がある。Raが3.5μmを超え
ると、トナー担持体上のトナーコート層にむらが生じ、
画像上で濃度むらとなる傾向がある。さらに好ましく
は、0.5〜3.0μmの範囲にあることが好ましい。
Raは、JIS表面粗さ「JISB0601」に基づ
き、表面粗さ測定器(サーフコーダSE−30H、株式
会社小坂研究所社製)を用いて測定される中心線平均粗
さに相当する。具体的には、粗さ曲線からその中心線の
方向に測定長さaとして2.5mmの部分を抜き取り、
この抜き取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方向をY
軸、粗さ曲線をy=f(x)で表したとき、次式(4)
によって求められる値をマイクロメートル(μm)で表
したものを言う。
するために、現像に際してはトナーの総帯電量をコント
ロールすることが望ましく、本発明に係わるトナー担持
体の表面は、導電性微粒子及び/又は滑剤を分散した樹
脂層で被覆されていることが好ましい。
に含まれる導電性微粒子は、120kg/cm2で加圧
した後の体積固有抵抗値が0.5Ωcm以下であるもの
が好ましい。
子としては、カーボン微粒子、カーボン微粒子と結晶性
グラファイト粒子との混合物、または結晶性グラファイ
ト粒子が好ましい。トナー担持体に用いる導電性微粒子
は、粒径が0.005〜10μmを有するものが好まし
い。
えば、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエーテルス
ルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオ
キサイド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、繊維素系
樹脂、アクリル系樹脂の如き熱可塑性樹脂;エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、シリ
コーン樹脂、ポリイミド樹脂の如き熱硬化性樹脂あるい
は光硬化性樹脂を使用することができる。
な離型性のあるもの、あるいはポリエーテルスルホン、
ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリア
ミド、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、
スチレン系樹脂のような機械的性質に優れたものがより
好ましい。特に、フェノール樹脂が好ましい。
子は、樹脂成分100質量部当り、10〜200質量部
使用するのが好ましい。カーボン微粒子と結晶性グラフ
ァイト粒子を組み合わせて使用する場合は、結晶性グラ
ファイト粒子100質量部当り、カーボン微粒子10〜
500質量部を使用するのが好ましい。導電性微粒子が
分散されるトナー担持体の樹脂層の体積固有抵抗値は1
0-6〜106Ωcmが好ましく、10-1〜106Ωcmが
更に好ましい。
おいて、トナーを担持して現像部に搬送するトナー担持
体の移動速度を、像担持体の移動速度に対して速度差を
もたせることにより、トナー担持体側から像担持体側へ
トナー粒子および微粒子を十分に供給することができる
ため、良好な画像を得ることができる。
担持体表面の移動方向と同方向に移動していてもよい
し、逆方向に移動していてもよい。その移動方向が同方
向である場合像担持体の移動速度に対して、比で1.0
5倍以上であることが望ましい。1.05倍未満である
と、画像品質が悪い場合がある。移動速度比が高まれば
高まるほど、現像部に供給されるトナーの量は多く、静
電潜像に対しトナーの脱着頻度が多くなり、不要な部分
は掻き落とされ必要な部分には付与されるという繰り返
しにより、静電潜像に忠実な画像が得られる。速度比
は、以下の式により求めた値である。(式)速度比
(倍)=トナー担持体速度/像担持体速度具体的には、
トナー担持体表面の移動速度が像担持体表面の移動速度
に対し、1.05〜3.0倍の速度であることが好まし
い。3.0倍を超えると、耐久時のトナー劣化が促進さ
れやすい。
ために、トナー担持体と像担持体を一定の間隙を設けて
配置し、該間隙よりもトナー担持体上のトナー層を薄く
形成することが好ましい。現像工程は像担持体に対して
トナー層を非接触として、像担持体の静電潜像をトナー
像として可視化する非接触現像方法を適用することで、
電気抵抗値が低い微粒子をトナー中に添加しても、現像
バイアスが像担持体へ注入することによる現像カブリが
発生しない。そのため、良好な画像を得ることができる
また、本発明の画像形成方法の現像工程においては、カ
ブリの無い高画質を得るためにトナー担持体上に、トナ
ー担持体−像担持体(例えば感光体)の最近接距離(S
−D間)よりも小さい層厚で、トナーを塗布し、交流バ
イアスを印加して現像を行う現像工程で現像されること
が好ましい。トナー担持体上のトナーを規制するトナー
層厚規制部材によって、トナー担持体上のトナー層厚よ
りも感光体とトナー担持体の最近接間隙が広くなるよう
に設定して用いるが、トナー担持体上のトナー層厚規制
部材は、トナーを介してトナー担持体に当接されている
弾性部材であることが、トナーを均一に帯電させる観点
から特に好ましい。
00〜1000μmの間隙を有して対向して設置される
ことが好ましく、120〜500μmの間隙を有して対
向して設置されることが更に好ましい。
00μmよりも小さいと、間隙の振れに対するトナーの
現像特性の変化が大きくなるため、安定した画像性を満
足する画像形成装置を量産することが困難となる。トナ
ー担持体の像担持体に対する間隙が1000μmよりも
大きいと、現像装置への転写残トナーの回収性が低下
し、回収不良によるカブリを生じ易くなる。また、像担
持体上の静電潜像に対するトナーの追従性が低下するた
めに、解像性の低下、画像濃度の低下等の画質低下を招
きやすい。
番電界を印加して現像を行う現像工程で現像されること
が好ましく、印加現像バイアスは直流電圧に交流電圧を
重畳したものでもよい。
波、三角波等適宜使用可能である。また、直流電源を周
期的にオン/オフすることによって形成されたパルス波
であっても良い。このように交流電圧の波形としては周
期的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用でき
る。
トゥーピークの電界強度が3×10 6〜10×106V/
mであり、周波数100〜5000Hzの交番電界を現
像バイアスとして印加することが好ましい。トナー担持
体と像担持体との間に印加される現像バイアスの電界強
度が3×106V/mよりも小さいと、現像装置への転
写残トナーの回収性が低下し、回収不良によるカブリを
生じ易くなる。また、現像力が小さいために画像濃度の
低い画像となり易い。一方、現像バイアスの電界強度が
10×106V/mよりも大きいと現像力が大き過ぎる
ことによる細線の潰れによる解像性の低下、カブリの増
大による画質低下を生じ易く、現像バイアスの像担持体
へのリークによる画像欠陥を生じ易くなる。また、トナ
ー担持体と像担持体との間に印加される現像バイアスの
交流成分の周波数が100Hzよりも小さいと、静電潜
像に対するトナーの脱着頻度が少なくなり、現像装置へ
の転写残トナーの回収性が低下しやすく、画像品質も低
下し易い。現像バイアスの交流成分の周波数が5000
Hzよりも大きいと、電界の変化に追従できるトナーが
少なくなるために、転写残トナーの回収性が低下し、現
像性が低下しやすい。
によって、トナー担持体と像担持体間に高電位差がある
場合でも、現像部による像担持体への電荷注入が生じな
いため、トナー担持体側のトナー中に添加された微粒子
が均等に像担持体側に移行されやすく、均一に微粒子を
像担持体に塗布し、帯電部で均一な接触を行い、良好な
帯電性を得ることが出来る。
程について具体的に説明する。本発明において、像担持
体からトナー像の転写を受ける転写材は転写ドラム等の
中間転写体であってもよい。転写材を中間転写体とする
場合、中間転写体から紙などに再度転写することでトナ
ー像が得られる。
て転写部材と当接しながらトナー像を転写材に静電転写
するものであるが、転写部材の当接圧力としては線圧
2.9N/m(3g/cm)以上であることが好まし
く、より好ましくは19.6N/m(20g/cm)以
上である。当接圧力としての線圧が2.9N/m(3g
/cm)未満であると、転写材の搬送ずれや転写不良の
発生が起こりやすくなるため好ましくない。
としては、転写ローラーあるいは転写ベルト等の接触転
写部材を有する装置が使用される。図4に転写ローラー
の構成の一例を示す。転写ローラー34は少なくとも芯
金34aと導電性弾性層34bからなり、導電性弾性層
はカーボン等の導電材を分散させたウレタンやエチレン
−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)等の、
体積固有抵抗値106〜1010Ωcm程度の弾性体で作
られており、転写バイアス電源35により転写バイアス
が印加されている。
ニングプロセス(クリーナーレスシステム)の画像形成
方法を、図5を参照して具体的に説明する。
形成装置の一例の概略構成図である。この画像形成装置
は、転写式電子写真プロセスを利用した現像兼クリーニ
ングプロセス(クリーナーレスシステム)のレーザープ
リンター(記録装置)である。クリーニングブレード等
のクリーニング部材を有するクリーニング手段を除去し
たプロセスカードリッジを有し、現像剤としては磁性一
成分系トナーを使用し、トナー担持体上のトナー層と像
担持体が非接触となるよう配置される非接触現像の例を
示す。
体21は、矢印Xの方向に一定速度の周速度(プロセス
スピード)をもって回転駆動される。接触帯電部材とし
ての帯電ローラー22は、感光体21に対して弾性に抗
して所定の押圧力で圧接させて配設してある。nは感光
体21と帯電ローラー22との帯電当接部である。帯電
ローラー22は感光体21との接触面である帯電当接部
nにおいて対向方向(感光体表面の移動方向と逆方向)
に回転駆動される。即ち、接触帯電部材としての帯電ロ
ーラー22の表面は感光体21の表面に対して速度差を
持たせてある。
一になるように前記微粒子が塗布されている。
バイアス印加電源から直流電圧が帯電バイアスとして印
加される。ここで、感光体21の表面は帯電ローラー2
2に対する印加電圧とほぼ等しい電位に直接注入帯電方
式にて一様に帯電処理される。
21の表面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成
される。感光体21の表面の静電潜像は、現像装置24
によりトナー像として現像される。
である。トナー担持体としての現像スリーブ24aは、
感光体21との対向部である現像部a(現像領域)にお
いて感光体21の回転方向と順方向に一定速度の周速で
回転する。トナー層厚規制部材である弾性ブレード24
cによって、トナーが現像スリーブ24a上に薄層にコ
ートされ、電荷が付与される。現像スリーブ24aにコ
ートされたトナーは、現像スリーブ24aの回転によ
り、感光体21と現像スリーブ24aの対向部である現
像部aに搬送される。また、現像スリーブ24aには現
像バイアス印加電源(不図示)より現像バイアス電圧が
印加される。そして、現像スリーブ24aと感光体21
の間aで1成分ジャンピング現像が行われる。尚、24
bは、現像スリーブ24aにトナーを供給すると共にト
ナーの撹拌を行う部材である。
は、感光体21に一定の線圧で圧接され、転写当接部b
を形成させてある。この転写当接部bに不図示の給紙部
から所定のタイミングで転写材Pが給紙され、かつ転写
ローラー25に転写バイアス印加電源から所定の転写バ
イアス電圧が印加されることで、感光体21側のトナー
像が転写当接部bに給紙された転写材Pの面に順次に転
写されていく。
い直流電圧を印加して転写を行う。即ち、転写当接部b
に導入された転写材Pは挟持搬送されて、その表面側に
感光体21の表面に形成担持されているトナー像が順次
に静電気力と押圧力にて転写されていく。
トナー像の転写を受けた転写材Pは、感光体1の表面か
ら分離されて、熱定着方式の定着装置26に導入され、
トナー像の定着を受けて画像形成物(プリント、コピ
ー)として装置外へ排出される。
されており、転写材Pに対するトナー像転写後の感光体
21の表面に残留の転写残トナーはクリーナーで除去さ
れることなく、感光体21の回転にともない帯電部nを
経由して現像部aに至り、現像装置24において現像兼
クリーニング(回収)される。
ー22及び現像装置24を一括して有するプロセスカー
トリッジ27として構成されており、このプロセスカー
トリッジ27はプリンター本体に対して着脱自在であ
る。プロセスカートリッジ化するプロセス機器の組み合
わせ等は上記に限られるものではなく任意である。例え
ば、現像装置と感光体の組み合わせ、現像装置と帯電ロ
ーラーの組み合わせ、現像装置と感光体と帯電ローラー
の組み合わせ等が考えられる。28はプロセスカートリ
ッジの着脱案内・保持部材である。
的に説明するが、これは本発明をなんら限定するもので
はない。尚、以下の配合における部数は全て質量部であ
る。
n)が0.05になるように塩化スズ(SnCl4・5
H2O)とタングステン酸(H2WO4)の水溶液を混合
した。母体粒子となる酸化チタン200質量部を水20
00質量部に分散させた懸濁溶液に、スズ元素:酸化チ
タンとが質量比率で2.2:1となる割合で上記の混合
水溶液を90℃で攪拌しながら滴下し、更にその後に、
塩酸を加え、生成した共沈殿物をろ過・乾燥した。
℃)で焼成を行い、解砕・分級して、体積平均粒粒径を
0.8μmに調整した。得られた微粒子は、Sn/B
(質量比)=2.0、W/Sn(モル比)=0.04
5、体積抵抗=9×103Ωcmであった。これを微粒
子A−1とする。 微粒子A−2の製造 微粒子A−1の製造において、モル比(W/Sn)が
0.015になるように塩化スズ(SnCl4・5H
2O)とタングステン酸(H2WO4)の水溶液の混合割
合を変更し、更に酸化チタンに対する混合水溶液の割
合、及び焼成条件を変更した以外は同様な方法で製造
し、体積平均粒径0.9μm、体積抵抗3×106Ωc
mの微粒子A−2を得た。尚、得られた微粒子A−2
は、Sn/B(質量比)=0.01、W/Sn(モル
比)=0.01であった。 微粒子A−3の製造 微粒子A−1の製造において、モル比(W/Sn)が
0.10になるように塩化スズ(SnCl4・5H2O)
とタングステン酸(H2WO4)の水溶液の混合割合を変
更し、更に酸化チタンに対する混合水溶液の割合、及び
焼成条件を変更した以外は同様な方法で製造し、体積平
均粒径0.8μm、体積抵抗1×104Ωcmの微粒子
A−3を得た。尚、得られた微粒子A−3は、Sn/B
(質量比)=1.6、W/Sn(モル比)=0.10で
あった。 微粒子A−4の製造 微粒子A−1の製造において、酸化チタンの代わりに球
状シリカを用い、モル比(W/Sn)が0.10になる
ように塩化スズ(SnCl4・5H2O)とタングステン
酸(H2WO4)の水溶液の混合割合を変更し、更に球状
シリカと混合水溶液の割合を変更した以外は同様な方法
で製造し、体積平均粒径2.1μm、体積抵抗3×10
4Ωcmの微粒子A−4を得た。尚、得られた微粒子A
−4は、Sn/B(質量比)=0.8、W/Sn(モル
比)=0.10であった。 微粒子A−5の製造 微粒子A−1の製造例において、粒径の異なる酸化チタ
ンを用い、W/Snを0.075に変更し、更に酸化チ
タンに対する混合水溶液の割合を変更して焼成を行っ
た。焼成品を解砕・分級して体積平均粒径0.4μm、
体積抵抗2×10 4Ωcmの微粒子A−5を得た。尚、
得られた微粒子A−5は、Sn/B(質量比)=1.
8、W/Sn(モル比)=0.075であった。
0、Mn3500、Mw61000)100質量部、カ
ーボンブラック5質量部、モノアゾ金属錯体(負荷電制
御剤)2質量部、低分子量エチレン−プロピレン共重合
体(吸熱メインピーク温度:84℃,発熱メインピーク
温度:86℃)3.5質量部をヘンシェルミキサーで混
合した後、温度135℃に設定した2軸混練機にて混練
した。混練物は冷却しハンマーミルにて粗粉砕した後に
機械式粉砕機で粉砕した。更に気流式分級機で分級し、
重量平均粒径が6.8μmの非磁性のトナー粒子A−1
を得た。 トナー粒子A−2の製造 トナー粒子A−1の製造において、ポリエステル樹脂を
スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(Tg:59℃、
分子量:Mp18000、Mn13000、Mw315
000)に変更した以外は同様な方法で製造し、重量平
均粒径が7.9μmの非磁性のトナー粒子A−2を得
た。 トナー粒子A−3の製造 スチレン−アクリル酸ブチル−マレイン酸ブチルハーフ
エステル共重合体(Tg63℃、分子量:Mp1550
0、Mn6800、Mw240000)100質量部、
磁性酸化鉄(平均粒子径:0.22μm、σs:83.
8Am2/kg)90質量部、モノアゾ金属錯体(負荷
電制御剤)2.5質量部、低分子量エチレン−プロピレ
ン共重合体3質量部をトナー粒子A−1の製造例と同様
な方法で製造し、重量平均粒径が7.1μmの磁性を有
するトナー粒子A−3を得た。
(1.5質量部)とジメチルシリコーンオイルで処理し
た疎水性シリカ微粉体(1.2質量部)を添加しヘンシ
ェルミキサーにて外添し、トナーA−1を調製した。微
粒子のトナー表面に存在する割合は、トナー粒子1個当
たり5.0個であり、微粒子のトナー平均径に対する粒
径比は0.09であった。 (2)キャリアA−1の製造 二成分現像剤用現像キャリアとして、45μmのフェラ
イト粒子100質量部に対しアクリル樹脂を0.8質量
部コートした現像キャリアA−1を作製した。 (3)二成分系現像剤A−1の調製 現像キャリアA−1:100質量部に対して、トナーA
−1:7質量部を混合して二成分系現像剤A−1を得
た。
り評価を行った。
P405)の現像部を本検討用に改造して使用した。現
像器は、一成分ジャンピング現像器を二成分現像用に改
造し、現像スリーブは、SUSスリーブを表面粗さRa
が1.0μmになるようにガラスビーズでブラスト処理
した。現像スリーブには、300Vの直流電圧に1kV
pp,2kHzの交流電圧を重畳し、また現像部におい
て感光体と同方向であり感光体周速に対し150%の周
速に調整した。更に、感光体としては、a−Si感光体
を用いるように変更した。
のテストチャートを用いて、連続で2万枚の画出しを行
い、耐久後の画像における画像カブリ、細線再現性、及
び、耐久後の感光体の磨耗度合いを評価した。
EFLECTMETER(東京電色(株))にて、画像
白地部と未使用紙の反射率を測定し、その差(未使用紙
反射率−画像白地部の反射率)をカブリ[%]とした。
題なし C:一部で細線の細りや重なりが発生 D:細線の細りや重なりが顕著 感光体磨耗は、磨耗起因の画像濃度変化および画像カブ
リの発生により評価した。 A:磨耗起因の画像劣化無し B:軽微な濃度変化が発生するが実用上は問題なし C:一部で濃度変化および画像カブリが発生 D:濃度変化、画像カブリが顕著 実施例A−1においては、高画質な画像が得られた。上
記の項目に関する評価結果を表1に示す。
いて、トナー粒子A−2及び微粒子A−2を用いるよう
に変更し、且つ微粒子の添加量を1.0質量部に変更す
る以外は同様にして、トナーA−2を調製した。微粒子
のトナー表面に存在する割合は、トナー粒子1個当たり
2.2個であり、微粒子のトナー平均径に対する粒径比
は0.07であった。
1と同様にして、二成分系現像剤A−2を調製し、同様
に評価を行った。実施例A−2においては、高画質な画
像が得られた。上記の項目に関する評価結果を表1に示
す。
いて、トナー粒子A−3及び微粒子A−3を用いるよう
に変更し、且つ微粒子の添加量を3.0質量部に変更す
る以外は同様にして、トナーA−3を調製した。微粒子
のトナー表面に存在する割合は、トナー粒子1個当たり
10.5個であり、微粒子のトナー平均径に対する粒径
比は0.08であった。
ンピング現像用に変更した以外は同様な方法で、トナー
A−3を用いて画像評価を行った。現像スリーブとして
は、SUS製のスリーブをRaが0.6μmになるよう
にガラスビーズでブラスト処理を行ったものを用いた。
実施例A−3においては、高画質な画像が得られた。上
記の項目に関する評価結果を表1に示す。
いて、トナー粒子A−3及び微粒子A−4を用いるよう
に変更し、且つ微粒子の添加量を1.0質量部に変更す
る以外は同様にして、トナーA−4を調製した。微粒子
のトナー表面に存在する割合は、トナー粒子1個当たり
1.1個であり、微粒子のトナー平均径に対する粒径比
は0.21であった。
3と同様にして評価を行った。実施例A−4において
は、高画質な画像が得られた。上記の項目に関する評価
結果を表1に示す。
了した画像形成装置を30℃/80%の環境に移動し、
24時間環境に馴染ませてから、実施例A−1と同様な
評価を行った。
線再現性に優れており、良好な摩擦帯電の立ち上がりが
確認された。耐久中も良好な画質が維持されており、最
終的にも実施例1と同等な画質が維持されていた。
境に移動し、24時間環境に馴染ませてから、実施例1
と同様な評価を行った。
不均一な帯電が抑制されており、良好な摩擦帯電性が得
られることが確認された。耐久中も良好な画質が維持さ
れており、最終的にも実施例1と同等な画質が維持され
た。
低下も認められなかった。
0.02である塩化アンチモンと塩化スズの水溶性混合
物をシリカ粒子上に共沈させてから焼成することによ
り、シリカ粒子表面に導電性のSbドープ酸化スズ層を
形成させた粒子(抵抗5×102Ωcm、体積平均粒径
1.5μm、Sn/B=1.0、W/Sn=0)を、実
施例A−1の微粒子A−1の代わりに用いて実施例A−
1と同様な評価を行った。評価結果を表1に示す。
バリウム粒子とSnF2の混合体を焼成することにより
SnO2層にフッ素がドープされた導電性粒子を得た
(抵抗3×104Ωcm、粒径1.1μm、Sn/B=
2.5、W/Sn=0)。これを実施例A−1の微粒子
A−1の代わりに用い、実施例A−1と同様な評価を行
った。評価結果を表1に示す。
ZnOで被覆した粒子(粒径5.5μm、Zn/B=
1.9)を実施例A−1の微粒子A−1の代わりに用い
て実施例A−1と同様な評価を行った。評価結果を表1
に示す。
る微粒子の製造例> (微粒子の製造例B−1)タングステン(W)とスズ
(Sn)のモル比(W/Sn)が0.05になるように
塩化スズ(SnCl4・5H2O)とタングステン酸(H
2WO4)の水溶液を混合した。母体粒子となる酸化チタ
ン200質量部を水2000質量部に分散させた懸濁溶
液に、スズ元素:酸化チタンとが質量比率で0.6:1
となる割合で上記の混合水溶液を90℃攪拌しながら滴
下し、更にその後に、塩酸を加え、生成した共沈殿物を
ろ過・乾燥した。
℃)で焼成を行い、解砕・分級して、体積平均粒径を
0.8μmに調整した。得られた微粒子は、Sn/B
(質量比)=0.59、W/Sn(モル比)=0.04
5、体積抵抗=9×103Ωcmであった。これを微粒
子B−1とする。微粒子の物性を表2に示す。
製造において、W/Snのモル比(0.10)と焼成条
件を変更した以外は同様な方法で製造し、体積平均粒径
=0.8μmの微粒子を得た。得られた微粒子は、Sn
/B=0.59、W/Sn=0.092、体積抵抗=1
×104Ωcmであった。これを微粒子B−2とする。
微粒子の物性を表2に示す。
製造において、酸化チタンの代わりに球状シリカを用
い、塩化スズ(SnCl4・5H2O)とタングステン酸
(H2WO4)の水溶液の混合水溶液量を変更して、体積
平均粒径=7.9μmの粒子を得た。得られた微粒子
は、Sn/B=0.52、W/Sn=0.093、体積
抵抗=1×104Ωcmであった。これを微粒子B−3
とする。微粒子の物性を表2に示す。
製造において、粒径の異なる酸化チタンを用い、W/S
n=0.075に変更して焼成を行った。焼成品を解砕
/分級して体積平均粒径=0.03μmに調整した。得
られた微粒子は、Sn/B=0.58、W/Sn=0.
069、体積抵抗=2×105Ωcmであった。これを
微粒子B−4とする。微粒子の物性を表2に示す。
製造において、WとSnのモル比(W/Sn)が0.1
0になるように塩化スズ(SnCl4・5H2O)とタン
グステン酸(H2WO4)の水溶液を混合し、酸化チタン
の代わりに球状シリカを用い、更に懸濁溶液に添加する
混合水溶液の量を製造例B−1の1/20にし、90℃
で加熱混合した後に塩酸を加え、生成した共沈殿物をろ
過・乾燥した。
℃)で焼成を行い、解砕・分級して、体積平均粒径を
0.3μmに調整した。得られた微粒子は、Sn/B=
0.04、W/Sn=0.092、体積抵抗=4×10
8Ωcmであった。これを微粒子B−5とする。微粒子
の物性を表2に示す。
製造においてタングステン酸を添加しないで、タングス
テン酸の代わりに三塩化アンチモンをSbとSnのモル
比(Sb/Sn)が0.07になるよう添加した。得ら
れた微粒子は、体積平均粒径=1.2μm、Sn/B=
0.68、Sb/Sn=5.9、体積抵抗=6×106
Ωcmであった。これを微粒子B−6とする。微粒子の
物性を表2に示す。
比(W/Sn)が0.0007、SbとSnのモル比
(Sb/Sn)が0.07になるように、塩化スズ(S
nCl4・5H2O)とタングステン酸(H2WO4)と三
塩化アンチモンの水溶液を混合した。これを酸化チタン
の懸濁溶液に添加し90℃で加熱混合した後に塩酸を加
え、生成した共沈殿物をろ過・乾燥した。
℃)で焼成を行い、解砕・分級して、体積平均粒径を
0.6μmに調整した。得られた微粒子は、Sn/B=
0.90、W/Sn=0.0005、体積抵抗=9×1
07Ωcmであった。これを微粒子B−7とする。微粒
子の物性を表2に示す。
比(W/Sn)が0.0015になるように塩化スズ
(SnCl4・5H2O)とタングステン酸(H2WO4)
の水溶液を混合した。これを酸化チタンの懸濁溶液に添
加し90℃で加熱混合した後に塩酸を加え、生成した共
沈殿物をろ過・乾燥した。
℃)で焼成を行い、解砕・分級して、体積平均粒径を
0.7μmに調整した。得られた微粒子は、Sn/B=
0.70、W/Sn=0.001、体積抵抗=1×10
9Ωcmであった。これを微粒子B−8とする。微粒子
の物性を表2に示す。
において、モル比(W/Sn)が0.29となるよう
に、塩化スズ(SnCl4・5H2O)とタングステン酸
(H2WO4)の水溶液の混合比を変更し、且つ焼成条件
を変更した以外は同様の方法で製造し、体積平均粒径=
1.2μmの微粒子を得た。得られた微粒子は、Sn/
B=0.60、W/Sn=0.26、体積抵抗=3×1
08Ωcmであった。これを微粒子B−9とする。微粒
子の物性を表2に示す。
造において、モル比(W/Sn)が0.35となるよう
に、塩化スズ(SnCl4・5H2O)とタングステン酸
(H2WO4)の水溶液の混合比を変更し、且つ焼成条件
を変更した以外は同様の方法で製造し、体積平均粒径=
1.5μmの微粒子を得た。得られた微粒子は、Sn/
B=0.48、W/Sn=0.32、体積抵抗=1×1
09Ωcmであった。これを微粒子B−10とする。微
粒子の物性を表2に示す。
の製造において、WとSnのモル比(W/Sn)が0.
10になるように塩化スズ(SnCl4・5H2O)とタ
ングステン酸(H2WO4)の水溶液を混合し、酸化チタ
ンの代わりに作成した球状シリカを用い、且つ懸濁溶液
に添加する混合水溶液量を製造例B−1の1/40に
し、90℃で加熱混合した後に塩酸を加え、生成した共
沈殿物をろ過・乾燥した。
℃)で焼成を行い、解砕・分級して、体積平均粒径を
0.3μmに調整した。得られた微粒子は、Sn/B=
0.02、W/Sn=0.092、体積抵抗=3×10
9Ωcmであった。これを微粒子B−11とする。微粒
子の物性を表2に示す。
の表面をアルゴンイオンによりエッチング処理した後に
もESCAによる表面分析を行ったところ、やはりエッ
チング処理時間に依らずスズ元素及びタングステン元素
の両者の原子比はほぼ一定であった。さらに処理時間と
ともに珪素元素あるいはチタン元素に対し、両者の原子
割合がほぼ同じ割合で減少していき、この方法によって
もスズ元素及びタングステン元素の両元素ともに、母体
粒子の主に表面に存在していることが分かった。
2軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物を
ハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微
粉砕後、得られた微粉砕物を風力分級して重量平均粒径
7.3μmのトナー粒子を得た。このトナー粒子100
部に対して、1次粒径12nmのシリカにヘキサメチル
ジシラザン処理した後シリコーンオイルで処理し、処理
後のBET値が120m2/gの疎水性シリカ微粉末を
1.2部と、微粒子B−1を2.0部加えた混合物をヘ
ンシェルミキサーで混合しトナーB−1を調製した。ト
ナーB−1の物性を以下のトナーの物性と併せ、表3に
示す。
造例B−1において、微粒子B−1に代えて微粒子B−
2〜5,8,9を用いる以外は同様の手法によりトナー
B−2〜7を調製した。物性を表3に示す。
B−1と同様の手法により重量平均粒径7.3μmのト
ナー粒子を得た。このトナー粒子100部に対して微粒
子B−1を2.0部加えた混合物を、衝撃式表面処理装
置ハイブリダイザー(奈良機械(株))にて表面改質し
た後、トナーの製造例B−1で用いた疎水性シリカ微粉
末1.2部を添加してヘンシェルミキサーで混合し、ト
ナーB−8を調製した。物性を表3に示す。
B−1において、微粉砕の条件及び風力分級の条件を変
えて、重量平均粒径2.9μmのトナー粒子を得た。こ
のトナー粒子100部に対して、トナーの製造例B−1
で用いた疎水性シリカ微粉末2.5部と微粒子B−1を
2.0部加えた混合物をヘンシェルミキサーで混合し、
トナーB−9を調製した。物性を表3に示す。
例B−1において、微粉砕の条件及び風力分級の条件を
変えて、重量平均粒径10.2μmのトナー粒子を得
た。このトナー粒子100部に対して、トナーの製造例
B−1で用いた疎水性シリカ微粉末0.9部と微粒子B
−1を2.0部加えた混合物をヘンシェルミキサーで混
合し、トナーB−10を調製した。物性を表3に示す。
溶液中に苛性ソーダ溶液を混合し、水酸化第一鉄を含む
水溶液を調製した。空気を吹き込みながら酸化反応を行
い、種晶を生成させるためのスラリー液を調製した。
量に対し0.9〜1.05当量となるように硫酸第一鉄
濃度を調整した後、さらに空気を吹込みながら酸化反応
をすすめ、生成した磁性酸化鉄粒子を洗浄、濾過して一
旦取り出した。次に、この含水サンプルを乾燥せずに別
の水系媒体中に再分散させた後、十分攪拌しながらシラ
ンカップリング剤(n−C10H21Si(OCH3)3)を
添加し、カップリング処理を行った。生成した疎水性酸
化鉄粒子を常法により洗浄、濾過、乾燥し、表面処理磁
性体を得た。
l/リットル−Na3PO4水溶液450部を投入し60
℃に加温した後、1.0mol/リットル−CaCl2
水溶液67部を徐々に添加してCa3(PO4)2を含む
水系媒体を得た。
(株))を用いて均一に分散混合して、単量体組成物を
調製した。 ・スチレン 80部 ・n−ブチルアクリレート 20部 ・ポリエステル樹脂 5部 ・負荷電性制御剤 1部 (上記一般式(1)に示したモノアゾ染料系のFe化合物) ・上記表面処理磁性体 80部 この単量体組成物を60℃に加温し、そこにトナーの製
造例B−1で用いた低分子量ポリエチレン5部を添加
し、さらに分散し、これに重合開始剤2,2'−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3部を溶解し
た。
上記重合性単量体系を投入し、60℃、N2雰囲気下に
おいてTK式ホモミキサー(特殊機化工業(株))を用
い、10,000rpmで20分間撹拌し、造粒した。
その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、60℃で6時間反応
させた。その後液温を80℃とし更に4時間撹拌を続け
た。反応終了後、80℃で更に2時間蒸留を行い、その
後、懸濁液を冷却し、塩酸を加えてCa3(PO4)2を
溶解し、濾過、水洗、乾燥して重量平均粒径6.8μm
のトナー粒子を得た。
の製造例B−1で用いた疎水性シリカ微粉末1.2部と
微粒子B−1を2.0部加えた混合物をヘンシェルミキ
サーで混合し、トナーB−11を調製した。物性を表3
に示す。
の製造例B−1と同様の手法により重量平均粒径7.3
μmのトナー粒子を得た。このトナー粒子100部に対
し、微粒子B−1を2.0部と、ヘキサメチルジシラザ
ンで表面を処理し、処理後のBET値が200m2/g
の疎水性シリカ微粉末1.2部、或いは、iso−ブチ
ルトリメトキシシランで表面を処理し、処理後のBET
値が100m2/gの疎水性酸化チタン微粉末1.2
部、或いは、iso−ブチルトリメトキシシランで表面
を処理し、処理後のBET値が150m2/gの疎水性
アルミナ微粉末1.2部とをヘンシェルミキサー(三井
三池化工機(株))で混合し、トナーB−12〜14を
調製した。物性を表3に示す。
造例B−1において、微粒子B−1を用いないこと以外
は同様の手法により比較トナーB−1を調製した。物性
を表3に示す。
の製造例B−1において、微粒子B−1に代えて微粒子
B−6、7、10、11を用いる以外は同様の手法によ
り比較トナーB−2〜5を調製した。物性を表3に示
す。
B−1〜5の磁場79.6kA/mにおける磁化の強さ
は、いずれも26〜30Am2/kgであった。
ンダーを基体とした。これに、図3に示すような構成の
層を順次浸漬塗布により積層して、有機光導電性物質を
用いた負帯電用の感光体1を作成した。 (1)第1層は導電層であり、酸化錫及び酸化チタンの
粉末をフェノール樹脂に分散したものを主体とする。膜
厚15μm。 (2)第2層は下引き層であり、変性ナイロン及び共重
合ナイロンを主体とする。膜厚0.6μm。 (3)第3層は電荷発生層であり、長波長域に吸収を持
つアゾ顔料をブチラール樹脂に分散したものを主体とす
る。膜厚0.6μm。 (4)第4層は電荷輸送層であり、ホール搬送性トリフ
ェニルアミン化合物をポリカーボネート樹脂(オストワ
ルド粘度法による分子量2万)中に、8:10の質量比
で分散させたものを主体とし、さらにポリ4フッ化エチ
レン樹脂粒子(体積平均粒径0.2μm)を総固形分
(アミン化合物とポリカーボネート樹脂の合計)に対し
て10質量%添加し、均一に分散させた層である。膜厚
25μm。
は95度であった。なお、接触角の測定は、純水を用
い、装置は、協和界面科学(株)、接触角計CA−X型
を用いた。感光体(1)の最表面層の体積固有抵抗値は
2×1015Ωcmであった。
ミニウムシリンダーを基体とした。これに、図8に示す
ような構成の層を順次浸漬塗布により積層して、有機光
導電性物質を用いた負帯電用の感光体(2)を作成し
た。 (1)第1層は導電層であり、アルミニウムシリンダー
の欠陥等をならすため、またレーザー露光の反射による
モアレの発生を防止するために設けられている厚さ約2
0μmの導電性粒子分散樹脂層(酸化錫及び酸化チタン
の粉末をフェノール樹脂に分散したものを主体とする)
である。 (2)第2層は正電荷注入防止層(下引き層)であり、
アルミニウム基体から注入された正電荷が感光体表面に
帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果し、
メトキシメチル化ナイロンによって106Ωcm程度に
抵抗調整された厚さ約1μmの中抵抗層である。 (3)第3層は電荷発生層であり、ジスアゾ系顔料をブ
チラール樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、
レーザー露光を受けることによって正負の電荷対を発生
する。 (4)第4層は電荷輸送層であり、ポリカーボネート樹
脂にヒドラゾン化合物を分散した厚さ約25μmの層で
あり、P型半導体である。従って、感光体表面に帯電さ
れた負電荷はこの層を移動することはできず、電荷発生
層で発生した正電荷のみを感光体表面に輸送することが
できる。 (5)第5層は電荷注入層であり、光硬化性のアクリル
樹脂に導電性酸化スズ超微粒子及び粒径約0.25μm
のポリ4フッ化エチレン樹脂粒子を分散したものであ
る。具体的には、アンチモンをドーピングし低抵抗化し
た粒径約0.03μmの酸化スズ粒子を樹脂に対して1
00部、更にポリ4フッ化エチレン樹脂粒子を20部、
分散剤を1.2部分散したものである。このようにして
調製した塗工液をスプレー塗工法にて厚さ約2.5μm
に塗工した後光照射により硬化させて電荷注入層とし
た。
抗値は、5×1012Ωcm、感光体表面の水に対する接
触角は、102度であった。
層に、ポリ4フッ化エチレン樹脂粒子と分散剤を分散し
なかったこと以外は、感光体製造例2と同様にして感光
体(3)を作成した。これにより、感光体表面層の体積
固有抵抗値は、2×1012Ωcm、感光体表面の水に対
する接触角は、78度であった。
層において、アンチモンをドーピングして低抵抗化した
粒径約0.03μmの酸化スズ粒子を光硬化性のアクリ
ル樹脂100部に対して300部分散したものを加えた
こと以外は、感光体の製造例2と同様にして感光体
(4)を作成した。この場合、感光体表面層の体積固有
抵抗値は、2×107Ωcm、感光体表面の水に対する
接触角は、88度であった。
層(電荷注入層)を設けないで、電荷輸送層を最外層と
する4層構成の感光体とすること以外は、感光体の製造
例2と同様にして感光体(5)を作成した。この場合、
感光体表面層の体積固有抵抗値は、1×1015Ωcm、
感光体表面の水に対する接触角は、73度であった。
ために、最後に表面を針で突いて極微小面積の表層膜を
剥ぎ取った。
SUSローラーを芯金とし、芯金上にウレタン樹脂、導
電性物質としてのカーボンブラック、硫化剤、発泡剤等
を処方した中抵抗の発泡ウレタン層をローラー状に形成
し、さらに切削研磨し形状及び表面性を整え、可撓性部
材として直径12mm、長さ234mmの帯電ローラー
部材(1)を作成した。
固有抵抗値が105Ωcmであり、硬度がアスカーC硬
度で30度であった。また、この帯電ローラー表面を走
査型電子顕微鏡で観察したところ、平均セル径は約10
0μmで、空隙率は60%であった。
264mmのSUSローラーを芯金とし、芯金上に導電
性ナイロン繊維をパイル地にしたテープを金属製の芯金
にスパイラル状に巻き付けてロール状帯電ブラシ部材
(2)を作成した。帯電ブラシ部材(2)のブラシは、
ナイロン繊維にカーボンブラックを分散させて抵抗調整
されたものであり、繊維の太さが6デニール(300デ
ニール/50フィラメント)、ブラシの繊維の長さは3
mm、ブラシ密度は1平方インチ当たり10万本で植毛
されたものである。
ヤノン製プリンター:LBP−1760を改造し、上記
実施の形態で示した図1と同様のものを用いた。像担持
体としての感光体には、上記感光体(1)を用いた。こ
の感光体に、帯電部材として導電性カーボンを分散しナ
イロン樹脂で被覆された帯電ローラーを当接させ(当接
圧60g/cm)、直流電圧−700Vdcに交流電圧
2.0kVppを重畳したバイアスを印加して感光体上
を一様に帯電させた。帯電に次いで、レーザー光で画像
部分を露光することにより静電潜像を形成する。この
時、暗部電位Vd=−700V、明部電位VL=−15
0Vとした。
直径16mmのアルミニウム円筒上に、下記の構成の層
厚約7μm、JIS表面粗度(Ra)1.0μmの樹脂
層を、形成した現像スリーブを使用し、現像スリーブに
は、現像磁極85mT(850ガウス)である磁石を内
包させた。 ・フェノール樹脂 100部 ・結晶性グラファイト粒子(体積平均粒径:約7μm) 90部 ・カーボンブラック微粒子 10部 トナー層厚規制部材としては、厚み1.0mm、自由長
1.0mmのシリコーンゴム製ブレードを用い、29.
4N/m(30g/cm)の線圧で現像スリーブに当接
させた。感光体と現像スリーブとの間隙は、290μm
とした。
て、−500Vの直流電圧に、周波数2000Hz、ピ
ーク間電圧1600Vの交流電圧を重畳したものを用い
た。また、現像スリーブの周速は感光体周速(94mm
/sec)に対して、現像部において順方向で1.1倍
のスピード(103mm/sec)とした。
電性カーボンを分散したエチレン−プロピレンゴム層を
導電性弾性層として有する転写ローラーを用いた。転写
ローラー34は体積固有抵抗値1×108Ωcm、表面
ゴム硬度24度、直径20mmであり、59N/m(6
0g/cm)の当接圧で感光体に当接させた。図4中、
矢印A方向の感光体100の周速(94mm/sec)
に対して、当接部において順方向で等速とし、転写バイ
アスは直流電圧1.5kVとした。
ル塗布機能を有していなく、加圧ローラーによって、未
定着画像を担持した転写材をフィルムを介してヒーター
に当接させ、加熱加圧定着を行う方式の定着装置を用い
た。この時、加圧ローラーはフッ素系樹脂の表面層を有
するものを使用し、ローラーの直径は30mmであっ
た。また、定着温度は180℃、ニップ幅を7mmに設
定した。
5℃、湿度80%の環境下において画出し試験を行っ
た。転写材としては90g/m2の紙を使用した。その
結果、初期において高い転写性を示し、非画像部へのカ
ブリのない良好な画像が得られた。また、以下のような
評価を行った。
面積比率5%の横ラインからなる画像パターンで耐久性
の評価を行った。
り抜けて帯電ローラーまで到達するため、耐久と共に帯
電ローラーへの微粒子の付着量が増加する。この付着量
の増加に従い、帯電工程における電荷のリークが生じや
すくなる。感光体(1)上の表面を針で突いて極微小面
積の膜を剥ぎ取られた部分で、電荷のリークが生じ、そ
れに起因する画像不良が発生するか否か、及び耐久何枚
目で発生するかを評価した。発生するまでの耐久枚数が
多い程、画像形成方法の耐久性が良好なことを意味す
る。
くない場合、ハーフトーン画像上に画像不良(潜像電位
ムラに起因する濃度ムラ)が発生するため、ハーフトー
ン画像の目視による帯電性の評価も行った。
の転写残トナーをマイラーテープによりテーピングして
はぎ取り、紙上に貼ったもののマクベス濃度の値をC、
転写後定着前のトナーの載った紙上にマイラーテープを
貼ったもののマクベス濃度をD、未使用の紙上に貼った
マイラーテープのマクベス濃度をEとした時、以下の式
で計算した。転写効率は90%以上であれば問題の無い
画像である。
が閉じやすく、再現しにくい600dpiにおける小径
孤立1ドットの再現性によって評価した。 A:100個中の欠損が5個以下 B:100個中の欠損が6〜10個 C:100個中の欠損が11〜20個 D:100個中の欠損が20個以上 紙上カブリの測定は、東京電色社製のREFLECTMETER MOD
EL TC-6DSを使用して測定した。フィルターは、グリー
ンフィルターを用いた。カブリの数値は、ベタ白画像で
下記の式より算出した。紙上カブリは、2.0%以下で
あれば良好な画像である。
率(%)−サンプル非画像部の反射率(%) 画像濃度はマクベス濃度計RD918(マクベス社製)
で測定した。初期濃度は画出し20枚目の濃度とした。
トナーB−2を使用し、実施例B−1と同様の画像形成
方法で画出し試験を行った。その結果、表4に示した様
に良好な結果が得られた。
トナーB−3、4を使用し、実施例B−1と同様の画像
形成方法で画出し試験を行った。その結果、表4に示し
た様に特に問題の無い結果が得られた。但し、トナーB
−3を用いた場合、OHPシート上の非画像部がやや不
透明であった。
トナーB−5を使用し、実施例B−1と同様の画像形成
方法で画出し試験を行った。その結果、表4に示した様
に良好な結果が得られた。
トナーB−6を使用し、実施例B−1と同様の画像形成
方法で画出し試験を行った。その結果、表4に示した様
に1300枚以降に軽微なリークが発生し、1600枚
以降は帯電性がやや不安定となったが、特に問題の無い
結果が得られた。
トナーB−7を使用し、実施例B−1と同様の画像形成
方法で画出し試験を行った。その結果、表4に示した様
に良好な結果が得られた。
りにトナーB−8、9を使用し、実施例B−1と同様の
画像形成方法で画出し試験を行った。その結果、表4に
示した様に抵抗が高めの微粒子を含有させたトナーB−
8を用いた場合、1000枚以降に帯電性がやや不安定
となり、重量平均粒径が3μm未満のトナーB−9を用
いた場合、転写残が多めとなって1800枚以降に帯電
性がやや不安定となったが、特に問題の無い結果が得ら
れた。
に、重量平均粒径が10μmを超えるトナーB−10を
使用し、実施例B−1と同様の画像形成方法で画出し試
験を行った。その結果、表4に示した様に解像性にはや
や劣るものの、その他は良好な結果が得られた。
にトナーB−11を使用し、実施例B−1と同様の画像
形成方法で画出し試験を行った。その結果、表4に示し
た様に非常に良好な結果が得られた。
代わりにトナーB−12〜14を使用し、実施例B−1
と同様の画像形成方法で画出し試験を行った。その結
果、表4に示した様にほぼ良好な結果が得られた。
比較トナーB−1を使用し、実施例B−1と同様の画像
形成方法で画出し試験を行った。その結果、耐久試験約
400枚ほどでハーフトーン画像上に濃度ムラが発生し
耐久と共に悪化していったため、800枚でプリントア
ウトを中止した。なお、リークした痕跡は見られなかっ
た。結果を表4に示す。
比較トナーB−2を使用し、実施例B−1と同様の画像
形成方法で画出し試験を行った。その結果、耐久試験約
600枚ほどで画像上にリークした跡が発生したため画
出し試験を中断した。帯電性は特に問題無かった。結果
を表4に示す。
比較トナーB−3を使用し、実施例B−1と同様の画像
形成方法で画出し試験を行った。その結果、耐久試験約
800枚ほどで画像上にリークした跡が発生したため画
出し試験を中断した。帯電性は特に問題無かった。結果
を表4に示す。
比較トナーB−4を使用し、実施例B−1と同様の画像
形成方法で画出し試験を行った。その結果、耐久試験約
1100枚ほどでハーフトーン画像上に濃度ムラが発生
し、その後1200枚の時点でリークした跡が見られた
ためプリントアウトを中止した。結果を表4に示す。
比較トナーB−5を使用し、実施例B−1と同様の画像
形成方法で画出し試験を行った。その結果、耐久試験約
500枚ほどでハーフトーン画像上に濃度ムラが発生
し、耐久と共に悪化していったため、1000枚でプリ
ントアウトを中止した。なお、リークした痕跡は見られ
なかった。結果を表4に示す。
は、クリーナーレス画像形成方法あるいは現像兼クリー
ニング画像形成方法にも、適用可能である。画像形成装
置として、上記実施の形態で示した図5と同様のものを
用いた。
クリーニングプロセス(クリーナーレスシステム)を有
するレーザープリンター(記録装置)である。クリーニ
ングブレード等のクリーニング部材を有するクリーニン
グ手段を除去したプロセスカードリッジを有し、トナー
としてはトナーB−1を使用し、トナー担持体上のトナ
ー層と像担持体が非接触となるよう配置される非接触現
像法を用いる。
構成 像担持体としての、上記感光体の製造例2で得られた感
光体(2)は、回転ドラム型OPC感光体であり、矢印
のX方向に94mm/secの周速度(プロセススピー
ド)をもって回転駆動される。
造例1で得られた帯電ローラー部材(1)が用いられ、
図5に示すように帯電ローラー22は感光体21に対し
て弾性に抗して所定の押圧力で圧接させて配設してあ
る。nは感光体21と帯電ローラー22の当接部である
帯電当接部である。本例では、帯電ローラー22は感光
体21との接触面である帯電当接部nにおいて対向方向
(矢印Y方向)に100%の周速で回転駆動されてい
る。即ち、帯電ローラー22の表面は感光体21の表面
に対して、相対移動速度比200%の相対速度差を有し
ている。また、帯電ローラー22の表面には、塗布量が
およそ1×104個/mm2で均一になるように前記微粒
子1を塗布した。
帯電バイアス印加電源から−650Vの直流電圧を帯電
バイアスとして印加するようにした。本例では感光体2
1の表面は帯電ローラー22に対する印加電圧とほぼ等
しい電位(−630V)に直接注入帯電方式にて一様に
帯電処理される。これについては後述する。
ゴンミラー等を含むレーザービームスキャナー(露光
器)23は、目的の画像情報の時系列電気デジタル画素
信号に対応して強度変調されたレーザー光を出力し、該
レーザー光で上記感光体21の一様帯電面を走査露光す
る。この走査露光により回転感光体21の面に目的の画
像情報に対応した静電潜像が形成される。現像手段とし
ての現像装置24により、感光体21の表面の静電潜像
はトナー像として現像される。
ーB−1を有する非接触型の反転現像装置である。
7μm、JIS表面粗度(Ra)1.0μmの樹脂層
を、表面をブラストした直径16mmのアルミニウム円
筒上に形成した現像スリーブ24aを使用し、現像磁極
90mT(900ガウス)のマグネットロールを内包
し、トナー層厚規制部材として、厚み1.0mm、自由
長1.5mmのウレタン製の弾性ブレード24cを2
9.4N/m(30g/cm)の線圧で当接させた。感
光体21と現像スリーブ24aとの間隙は290μmと
した。 ・フェノール樹脂 100部 ・グラファイト(体積平均粒径:約7μm) 90部 ・カーボンブラック 10部 また、現像スリーブ24aは、感光体21との対向部で
ある現像部a(現像領域)にて感光体21の回転方向と
順方向(矢印W方向)に感光体21の周速の120%の
周速で回転させる。
4cでトナーが薄層にコートされる。トナーは弾性ブレ
ード24cで現像スリーブ24aに対する層厚が規制さ
れ、また電荷が付与される。この時、現像スリーブ24
aにコートされたトナー量は、15g/m2であった。
は、現像スリーブ24aの回転により、感光体21と現
像スリーブ24aの対向部である現像部aに搬送され
る。また、スリーブ24aには現像バイアス印加電源よ
り現像バイアス電圧が印加される。現像バイアス電圧
は、−420Vの直流電圧と、周波数1600Hz、ピ
ーク間電圧1500V(電界強度5×106V/m)の
矩形の交流電圧を重畳したものを用い、現像スリーブ2
4aと感光体21の間、現像部aで1成分ジャンピング
現像を行わせた。
ー25は、感光体21に98N/m(100g/cm)
の線圧で圧接させて転写当接部bを形成させてある。こ
の転写当接部bに不図示の給紙部から所定のタイミング
で転写材Pが給紙され、かつ転写ローラー25に転写バ
イアス印加電源から所定の転写バイアス電圧が印加され
ることで、感光体21側のトナー像が転写当接部bに給
紙された転写材Pの面に順次に転写されていく。
値は5×108Ωcmのものを用い、+3000Vの直
流電圧を印加して転写を行った。即ち、転写当接部bに
導入された転写材Pは挟持搬送されて、その表面側に感
光体21の表面に形成担持されているトナー像が順次に
静電気力と押圧力にて転写されていく。転写当接部bに
給紙されて感光体21側のトナー像の転写を受けた転写
材Pは感光体の表面から分離されて、定着手段である熱
定着方式等の定着装置26に導入され、トナー像の定着
を受けて画像形成物(プリント、コピー)として装置外
へ排出される。
ーB−1を充填して、印字面積比率2%の横ラインのみ
からなる画像パターンにより、トナーカートリッジ内で
トナー量が少なくなるまで使用した。転写材としては7
5g/m2のA4コピー紙を用い、間欠モードで200
0枚のプリントを行ったが現像性の低下は見られなかっ
た。
ローラー22上で感光体21との帯電当接部nに対応す
る部分をテーピングし、観察したところ、微量の転写残
トナーが確認されるものの、ほぼ微粒子B−1で覆われ
ており、介在量はおよそ3×104個/mm2であった。
帯電部材と像担持体との当接部に介在している転写残ト
ナーを走査型顕微鏡で観察したところ、表面を非常に粒
径が細かい微粒子で固着しているように覆われたような
転写残トナーは観察されなかった。
帯電当接部nに微粒子B−1が存在した状態で、かつ微
粒子の抵抗値が9×103Ωcmと十分に低いために、
初期より2000枚の間欠プリント後まで帯電不良に起
因する画像欠陥を生じず、良好な直接注入帯電性が得ら
れた。
スズを母体粒子表面に担持した特殊な構成の微粒子であ
るため、リークによる画像不良も発生しなかった。
層の体積固有抵抗値が5×1012Ωcmの感光体を用い
たことにより、静電潜像を維持することでシャープな輪
郭の文字画像が得られ、2000枚の間欠プリント後も
十分な帯電性が得られる直接注入帯電を実現ができる。
2000枚の間欠プリント後の直接注入帯電後感光体電
位は、印加帯電バイアス−650Vに対して−580V
であり、初期からの帯電性の低下は50Vと軽微であ
り、帯電性の低下による画像品質の低下は認められなか
った。
が102度である感光体製造例2の感光体(2)を用い
たこととあいまって、転写効率は初期及び2000枚の
間欠プリント後も非常に優れていた。転写後の感光体上
に転写残トナー量が少ないことを勘案しても、2000
枚の間欠プリント後の帯電ローラー22上での転写残ト
ナーが微量であったことと非画像部のカブリが少ないこ
とより、現像での転写残トナーの回収性が良好であった
ことがわかる。更に、2000枚の間欠プリント後も感
光体上の傷は軽微であり、この傷に対応して画像上に生
じる画像欠陥は実用上許容できるレベルに抑制されてい
た。
画像カブリ及び転写効率は、実施例B−1と同様に行
い、帯電性と微粒子介在量は以下のとおりに評価した。
結果を表5に示す。 (1)帯電性 初期及びプリントアウト試験終了後、一様帯電後の感光
体表面電位を現像装置位置にセンサーを配置し測定し、
その差分により帯電性を評価した。差分がマイナスに大
きくなるほど帯電性の低下が大きいことを示す。 (2)像担持体と接触帯電部材との帯電当接部における
微粒子の介在量 感光体と接触帯電部材との帯電当接部における微粒子の
介在量を前述の方法で測定した。1×102〜5×105
個/mm2の介在量が好ましい。
用いた、感光体の製造例2で得られた感光体(2)の代
わりに、感光体の製造例1、3〜5で得られた感光体
(1)、(3)〜(5)のいずれかを用いる以外は、実
施例B−15と同様に画出しテストを行った。結果を表
5に示す。
は、実施例B−15と比較するとやや転写性に劣るもの
の問題の無い画像が得られた。
は、実施例B−15と比較するとややトナー像の輪郭の
シャープさが劣るが、それ以外はほぼ良好な性能を示し
た。
は、実施例B−15と比較すると初期の帯電効率が悪
く、印加帯電バイアス電源−650Vに対し帯電後の感
光体表面電位は初期から−620Vとやや劣り、200
0枚後の帯電性は−560Vまで低下していた。
帯電ローラー部材(1)の代わりに、帯電部材の製造例
2で得られた帯電ブラシ部材(2)を用いる以外は、実
施例B−16と同様に画出しテストを行った。帯電ブラ
シ部材(2)を帯電部材として用いた画像形成装置の概
略図を図6に示す。結果を表5に示す。
と帯電ブラシ部材22との帯電当接部nにおける微粒子
の介在量がやや少なく、帯電均一性に劣るものの、特に
問題の無い画像が得られた。
用いたトナーB−1の代わりに、表3に示すトナーB−
2〜14を用いる以外は、実施例B−16と同様に画出
しテストを行った。結果を表5に示す [比較例B−6、7]実施例B−16で用いたトナーB−
1の代わりに比較トナーB−2、3を用いる以外は実施
例B−16と同様に行った。結果を表5に示す。いずれ
のトナーにおいても、耐久試験の早い段階からリークが
発生してしまった。
たトナーB−1代わりに比較トナーB−4、5を用いる
以外は実施例B−16と同様に行った。結果を表5に示
す。いずれのトナーにおいても、耐久試験の早い段階か
ら帯電不良が発生してしまい、耐久試験を中断した。
粒子を含有したトナーは、均一な摩擦帯電性が得られる
ので高画質が達成される。特に、流動性に優れ且つ均一
に調製できるので、急激な環境変動や長期放置後におい
ても摩擦帯電性が効率よく立ち上がり、高画質を維持す
ることができる。
現像スリーブの磨耗を防止にも優れた効果を発揮するの
で、長期的な高画質の維持も達成される。
概略構成図を示す。
像装置の概略構成図を示す。
成図を示す。
概略構成図を示す。
略構成図を示す。
略構成図を示す。
模式図を示す。
露光装置) 24 現像装置 24a 現像スリーブ(トナー担持体) 24b 攪拌部 24c 弾性ブレード(層規制部材) 25 転写ローラー 26 定着装置 26a ヒーター 26b 定着フィルム 26c 加圧ローラー 27 プロセスカートリッジ 28 カートリッジ保持部材 34a 芯金 34b 導電性弾性層 100 感光体(像担持体) 102 現像スリーブ(トナー担持体) 103 弾性ブレード(層規制部材) 104 マグネットローラー 114 転写ローラー(転写部材) 116 クリーナー 117 帯電ローラー(接触帯電部材) 121 レーザービームスキャナー(静電潜像形成手
段、露光装置) 124 給紙ローラー 125 搬送部材 126 定着装置 140 現像装置 141 攪拌部材
Claims (34)
- 【請求項1】 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有す
るトナー粒子と微粒子とを有し、該微粒子が、母体粒子
にタングステン元素を含有するスズ化合物を被覆した構
成を有し、スズ元素(Sn)の母体粒子(B)に対する
質量比(Sn/B)が0.01乃至2.0であり、タン
グステン元素(W)のスズ元素(Sn)に対するモル比
(W/Sn)が0.001乃至0.3であることを特徴
とするトナー。 - 【請求項2】 該母体粒子が、無機粒子であることを特
徴とする請求項1に記載のトナー。 - 【請求項3】 該無機粒子が、シリカ、酸化チタン及び
アルミナからなる群より選ばれることを特徴とする請求
項2に記載のトナー。 - 【請求項4】 トナー粒子表面において、トナー粒子1
個当たり0.3個以上の割合で該微粒子が存在すること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナ
ー。 - 【請求項5】 該トナー粒子の重量平均粒径が、3乃至
10μmであることを特徴とする請求項1乃至4のいず
れかに記載のトナー。 - 【請求項6】 該微粒子の体積平均粒径が、0.1乃至
5μmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
かに記載のトナー。 - 【請求項7】 該微粒子は、5μm以上の粒子を3個数
%以下で含有していることを特徴とする請求項5に記載
のトナー。 - 【請求項8】 該微粒子の平均径(S)と該トナー粒子
の平均径(T)の比(S/T)が、0.5以下であるこ
とを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のトナ
ー。 - 【請求項9】 該微粒子の抵抗が、1×109Ωcm以
下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに
記載のトナー。 - 【請求項10】 該トナーが、該微粒子に加えて、平均
一次粒径が4乃至80nmであって、少なくともシリ
カ、酸化チタン、アルミナ、及びそれらの複合酸化物か
らなる群より選ばれる無機微粉体を含有することを特徴
とする請求項1乃至9のいずれかに記載のトナー。 - 【請求項11】 該無機微粉末が、少なくともシリコー
ンオイルで処理されていることを特徴とする請求項10
に記載のトナー。 - 【請求項12】 帯電部材に電圧を印加して像担持体に
接触させて、像担持体を帯電させる帯電工程と、帯電さ
れた前記像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成
工程と、トナー担持体上に担持させたトナーを、前記像
担持体表面に保持された前記静電潜像に転移させてトナ
ー像を形成する現像工程と、前記像担持体上に形成され
たトナー像を転写材に静電転写する転写工程とを少なく
とも含む画像形成方法であって、 該トナーが、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有する
トナー粒子と微粒子とを有し、該微粒子が、母体粒子に
タングステン元素を含有するスズ化合物を被覆した構成
を有し、スズ元素(Sn)の母体粒子(B)に対する質
量比(Sn/B)が0.01乃至2.0であり、タング
ステン元素(W)のスズ元素(Sn)に対するモル比
(W/Sn)が0.001乃至0.3であるトナーであ
ることを特徴とする画像形成方法。 - 【請求項13】 該現像工程において、転写工程後に像
担持体上に残存している転写残トナーをトナー担持体で
回収することを特徴とする請求項12に記載の画像形成
方法。 - 【請求項14】 該現像工程において、該像担持体と該
トナー担持体とを一定の間隔を設けて配置し、トナー担
持体表面に該間隔よりも薄い厚さでトナー層を形成さ
せ、交流バイアスが印加されている現像部において該ト
ナーを静電潜像に転移させて現像を行うことを特徴とす
る請求項13に記載の画像形成方法。 - 【請求項15】 該像担持体と該トナー担持体との間隙
が、100乃至1000μmであることを特徴とする請
求項14に記載の画像形成方法。 - 【請求項16】 該現像工程において、現像部における
該トナー担持体表面の移動速度が、該像担持体表面の移
動速度に対して、1.05〜3.0倍であることを特徴
とする請求項12乃至15のいずれかに記載の画像形成
方法。 - 【請求項17】 該トナー担持体の表面粗度Ra(μ
m)が0.2乃至3.5であることを特徴とする請求項
12乃至16のいずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項18】 該トナー担持体に担持されたトナー層
の層厚が、トナー層厚規制部材によって規制されてお
り、該トナー層厚規制部材がトナーを介して前記トナー
担持体に当接されていることを特徴とする請求項12乃
至17のいずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項19】 該トナー層厚規制部材が、弾性部材で
あることを特徴とする請求項18に記載の画像形成方
法。 - 【請求項20】 トナー中に含有された微粒子が現像工
程で像担持体に付着し、転写工程後も像担持体上に残留
し運ばれて、前記帯電部材と前記像担持体との当接部及
び/又は近傍に介在することを特徴とする請求項12乃
至19のいずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項21】 該帯電工程において、帯電部材と像担
持体との当接部に102個/mm2以上の該微粒子が介在
した状態で、該像担持体の帯電が行われることを特徴と
する請求項20に記載の画像形成方法。 - 【請求項22】 該帯電工程において、該帯電部材の表
面の移動速度と該像担持体の表面の移動速度が、当接部
において相対的速度差を有しつつ像担持体の帯電が行わ
れることを特徴とする請求項12乃至21のいずれかに
記載の画像形成方法。 - 【請求項23】 該帯電工程において、該帯電部材と該
像担持体が、当接部において互いに逆方向に移動してい
ること特徴とする請求項12乃至22のいずれかに記載
の画像形成方法。 - 【請求項24】 該帯電部材は、アスカーC硬度が50
度以下のローラー部材であることを特徴とする請求項1
2乃至23のいずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項25】 該帯電部材が、体積固有抵抗値が10
3〜108Ωcmのローラー部材であることを特徴とする
請求項12乃至24のいずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項26】 該帯電部材が、表面が球形換算での平
均セル径が5〜300μmである窪みを有しており、該
窪みを空隙部とした部材表面の空隙率が15〜90%で
あるローラー部材であることを特徴とする請求項12乃
至25のいずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項27】 該帯電部材が、導電性を有するブラシ
部材であることを特徴とする請求項12乃至26のいず
れかに記載の画像形成方法。 - 【請求項28】 該帯電工程は、i)直流電圧、又は、
ii)直流印加に置ける放電開始電圧Vth(V)の2
倍未満のピーク間電圧を有する交流電圧を直流電圧に重
畳した電圧を該帯電部材に印加することによって、像担
持体を帯電させる工程であることを特徴とする請求項1
2乃至27のいずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項29】 該帯電工程は、i)直流電圧、又は、
ii)直流印加に置ける放電開始電圧Vth(V)未満
のピーク間電圧を有する交流電圧を直流電圧に重畳した
電圧を該帯電部材に印加することによって、像担持体を
帯電させる工程であることを特徴とする請求項12乃至
28のいずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項30】 該像担持体は、最表面層の体積固有抵
抗値が、1×109〜1×1014Ωcmであることを特
徴とする請求項12乃至29のいずれかに記載の画像形
成方法。 - 【請求項31】 該像担持体は、少なくとも金属酸化物
からなる導電性微粒子が分散された樹脂層を最表面層と
して有していることを特徴とする請求項12乃至30の
いずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項32】 該最表面層が、フッ素系樹脂粒子、シ
リコーン系樹脂粒子又はポリオレフィン系樹脂粒子から
選ばれる少なくとも1種以上の粒子が分散された層であ
ることを特徴とする請求項31に記載の画像形成方法。 - 【請求項33】 該像担持体は、表面の水に対する接触
角が85度以上であることを特徴とする請求項12乃至
32のいずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項34】 該トナーが、請求項2乃至11のいず
れかから選ばれるトナーであることを特徴とする請求項
12に記載の画像形成方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002286052A JP4371643B2 (ja) | 2001-09-28 | 2002-09-30 | トナー及び画像形成方法 |
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