JP2003280039A - 液晶装置および該液晶装置を用いた投射型表示装置 - Google Patents

液晶装置および該液晶装置を用いた投射型表示装置

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JP2003280039A
JP2003280039A JP2003103299A JP2003103299A JP2003280039A JP 2003280039 A JP2003280039 A JP 2003280039A JP 2003103299 A JP2003103299 A JP 2003103299A JP 2003103299 A JP2003103299 A JP 2003103299A JP 2003280039 A JP2003280039 A JP 2003280039A
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Takeshi Inoue
健 井上
広美 ▲斎▼藤
Hiromi Saito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶装置、およびそれをライトバルブとして
用いた投射型表示装置において、逆明視方向から入射し
た光が表示に関与することを抑える。 【解決手段】 液晶装置(1)においては、アクティブ
マトリクス基板(20)には、複数の走査線および複数
のデータ線、複数の走査線および複数のデータ線に対応
して画素スイッチング素子(10)が形成され、画素電
極(8)は画素スイッチング素子(10)に対応して形
成されてなり、画素スイッチング素子(10)は、画素
において画素電極(8)に対して明視方向側に形成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】液晶装置および該液晶装置を
用いた投射型表示装置技術分野本発明は、一対の基板間
に封入された液晶が当該基板間で捩じれ配向している液
晶装置、およびこの液晶液晶装置をライトバルブとして
用いた投射型表示装置に関するものである。さらに詳し
くは、液晶装置を用いた表示装置におけるコントラスト
向上技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一対の基板間に封入された液晶(TN
液晶/ツイステッドネマティックモードの液晶)が当該
基板間で捩じれ配向しているタイプの液晶装置は、たと
えば投射型表示装置に対してライトバルイブとして搭載
される。この種の投射型表示装置では、たとえば、一般
に赤、青、緑の三原色の光を各液晶装置を通してそれぞ
れの色毎に画像成分を形成し、これらの画像成分を合成
して所望のカラー画像を作り出し、投射している。この
ような表示装置に用いられる従来の液晶装置の構成につ
いて第27 図を用いて説明する。
【0003】第27 図は、従来の液晶装置に用いたア
クティブマトリクス基板、対向基板およびこれらの基板
の貼り合わせ構造を模式的に拡大して示す断面図であ
る。
【0004】第27 図に示すように、液晶装置1 で
は、透明な画素電極8 、配向膜46、画素スイッチン
グ用の薄膜トランジスタ(以下、TFT と称す)(図示
せず)、データ線(図示せず)、走査線91 および容量
線92 などが形成されたアクティブマトリクス基板2
0 と、透明な対向電極32 および配向膜47 が形成
された対向基板30 と、これらの基板間に封入、挟持
されている液晶39 とから概略構成されている。ここ
に封入される液晶39 としては、配向膜46 、47
によって基板間で90 °に捩じれ配向したTN(ツイ
ステッドネマティック)モードの液晶が広く用いられて
いる。このように構成した液晶装置1 では、アクティ
ブマトリクス基板20 において、TFT を介してデー
タ線から画素電極8 に印加した画像信号によって、画
素電極8 と対向電極32 との間において液晶39 の
配向状態を制御することができる。それ故、透過型の液
晶装置1において、対向基板30 側から入射された光
は、入射側偏光板(図示せず。)によって所定の直線偏
光光に揃えられた後、対向基板30 の側から液晶39
に入射し、ある領域を透過する直線偏光光は透過偏光軸
が捩じられてアクティブマトリクス基板20 から出射
される一方、他の領域を通過した直線偏光光は透過偏光
軸が捩じられることなくアクティブマトリクス基板20
の側から出射する。それ故、出射側偏光板(図示せ
ず。)を通過するのは、液晶39 によって偏光軸が捩
じられた方の直線偏光光、あるいは液晶39 によって
偏光軸が捩じられることのなかった直線偏光光のうちの
一方である。よって、これらの偏光状態を画素毎に制御
することにより所定の情報を表示することができる。
【0005】ここで、対向基板30 の側から入射した
光がTFT のチャネル領域に入射、あるいはTFT の
チャネル領域に反射されると、このような光は表示に寄
与しないだけでなく、光電変換効果により光電流が発生
し、TFT のトランジスタ特性が劣化する。このた
め、アクティブマトリクス基板20 および対向基板3
0 には、隣接する画素電極8 の間の領域に重なるよう
に、クロムなどの金属材料や樹脂ブラックなどからなる
ブラックマトリクス、あるいはブラックマスクと称せら
れる第1 の遮光膜6 および第2 の遮光膜7 が形成さ
れることがある。このように構成した場合に、液晶装置
1 では、アクティブマトリクス基板20および対向基
板30 のいずれにおいても、第1 の遮光膜6 および
第2 の遮光膜7 で区画された第1および第2 の開口
領域21 、31 のみを光が透過し、それ以外の領域で
は光が第1 の遮光膜6 および第2 の遮光膜7 で遮ら
れるので、TFT10 のチャネル領域に強い光が入射
し、あるいは反射してくるのを防止することができる。
【0006】このような構成の液晶装置1 において、
アクティブマトリクス基板20の第1の遮光膜6と対向
基板30の第2の遮光膜7とは、略重なる領域に形成さ
れる。このため、アクティブマトリクス基板20 の第
1 の開口領域31 と対向基板30 の第2 の開口領域
21 とは、それらの中心位置211 、311 が一致
する。
【0007】また、別の液晶装置の従来例としては、図
示を省略するが、対向基板30 にマイクロレンズを形
成し、液晶装置に入射される光を集光することにより光
の利用効率を高めることがある。すなわち、第27 図
に示す例では、対向基板30から入射した光の一部は、
第2 の遮光膜7 で遮られて表示に寄与しないが、対向
基板30 の側にマイクロレンズを形成すれば、第2 の
遮光膜7 で遮られていた光も液晶39 に入射すること
になって表示に寄与する光量が増大する。
【0008】このように対向基板30 にマイクロレン
ズ(図示せず)を形成する際にも、マイクロレンズの光
学的中心位置をアクティブマトリクス基板20 および
対向基板30 の各開口領域21 、31 の中心位置2
11 、311 に重ねるようにマイクロレンズを形成す
ることにより、表示に寄与する光量の減少を防止するこ
とができる。それ故、信頼性が高く、且つ明るい表示を
行うことのできる液晶装置1 を構成することができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように構成した液
晶装置1 において、第28 図に液晶の配向状態を模式
的に示すように、液晶39 は、アクティブマトリクス
基板20 と対向基板30との間で、90 °に捩じれ配
向した状態にある。ここで、第28 図には各基板20
、30 の方向を表すために、時計における時刻に相当
する数字を付してある。このような90 °の捩じれを
もたせるには、各基板20 、30 の表面に配向膜46
、47 となるポリイミド膜などを形成した後、矢印A
および矢印B でそれぞれのラビング方向を示すよう
に、一対の基板間で互いに直角をなす方向にそれぞれラ
ビング処理を施した後、各基板20 、30 を貼り合わ
せ、その隙間に液晶39 を充填する。その結果、液晶
39 は、配向膜46 、47へのラビング方向に長軸方
向を向けて配向し、一対の基板20 、30 間において
液晶39 の長軸方向は90 °捩じれる。
【0010】このようにして捩じれ配向させた液晶39
を用いた液晶装置1 では、基板20、30 間の中央
に位置する液晶39 の配向状態(長軸方向および長軸
の頼き)によりコントラスト特性が方向性を示す。すな
わち、第28 図に示すように液晶39 を配向させたと
きは、第29 図(A )に示すように、この液晶装置1
の3 時−9 時方向におけるコントラスト特性は、6
時−12 時を中心に左右対称の特性を示す。これに対
して、第29 図(B )に示すように、この液晶装置1
の6 時−12 時方向におけるコントラスト特性は、
6 時の方同においてコントラストが高い一方、それか
ら外れると大幅に低下する。従って、12時の方向では
著しくコントラストが低下する。このようなとき、6
時の方向を明視方向といい、それとは反対の方向を逆明
視方向という。
【0011】それ故、第30 図に示すように、液晶装
置1 に対しては明視方向からの光のみが入射し、逆明
視方向からの光が入射しないようにすれば、コントラス
トの高い表示を行うことができるが、投射型表示装置な
どにおいては、光源から出射された光を導光系において
平行光束にしているものの、それでも液晶装置1 に対
しては、法線方向に対して逆明視方同に斜めに傾いた方
向から光が入射するのを防止することができない。その
結果、従来の液晶装置1 では、第27 図にそれぞれ示
すように、対向基板30 の側から入射した光のうち、
逆明視方向に傾いた方向から入射した光も、明視方向に
傾いた方向から入射した光と同様に、液晶39 の層を
透過した後、アクティブマトリクス基板20 の第1 の
開口領域21 から出射されてしまう。それ故、従来の
液晶装置1 を用いた投射型表示装置では、逆明視方向
から入射した光も表示に関与するので、コントラストが
低いという問題点がある。また、対回基板30 に半球
状のマイクロレンズを形成して、液晶装置に入射される
光を増大させた構成では、明視方向側から入射する光量
を増やすことができるが、逆明視方向側から入射する光
量も多くなってしまう。このため、対向基板30 にマ
イクロレンズを形成すると、コントラスト特性が低下す
る。以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、逆明視方
向に傾いた方向から入射した光が表示に関与することを
防止することにより、コントラスト特性を向上すること
のできる液晶装置、およびそれをライトバルブとして用
いた投射型表示装置を提供することにある。
【0012】また、本発明の課題は、逆明視方向に傾い
た方向から入射した光が表示に関与することを防止する
とともに、光の利用効率を向上することのできる液晶装
置、およびそれをライトバルブとして用いた投射型表示
装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】発明の開示上記課題を解
決するため、本発明は、複数の画素の各々に画素電極が
形成された第1の基板と、前記第1の基板に対向する第
2の基板と、前記第1および第2の基板の間に挟持され
た液晶とを有する液晶装置において、前記第1の基板に
は、複数の走査線および複数のデータ線、前記複数の走
査線および前記複数のデータ線に対応して画素スイッチ
ング素子が形成され、前記画素電極は前記画素スイッチ
ング素子に対応して形成されてなり、前記画素スイッチ
ング素子は、前記画素において前記画素電極に対して明
視方向側に形成されていることを特徴とする。
【0014】また、前記画素の各々では、該画素に対応
する前記走査線および蓄積容伝形成用の容量線が明視方
向側に形成されていることが好ましい。
【0015】第1の基板において、開口領域は、基本的
には、データ線、走査線および容量線によって区画され
た領域から画素スイッチング用素子の形成領域を除いた
領域として構成されるので、画素スイッチング用素子が
形成されている側ではその分だけ、光が遮断される領域
が幅広に形成される。すなわち、画素スイッチング用素
子が形成されている側ではその分だけ、光が通らない領
域が広いことになるので、画素スイッチング素子が画素
電極に対して明視方向側に形成されていれば、逆明視方
向に傾いた方向から入射した光を画素スイッチング素子
を形成した領域を利用して遮ることができる。
【0016】また、スイッチング素子に加えて、走査線
や容量線も明視方向側に形成すれば、逆明視方向に傾い
た方向から入射した光がスイッチング素子、走査線、容
量線を形成した領域を利用して遮ることができる。逆
に、明視方向側から入射した光が遮光膜あるいは配線、
画素スイッチング用素子等で遮られるのを防ぐことがで
きるので、明視方向側から入射光の利用効率を高めるこ
とかできる。
【0017】また、本発明は、前記第1の基板には、前
記画素スイッチング素子に重なるように形成された第1
遮光膜を備えることが好ましい。
【0018】また、本発明は、前記第2の基板には、前
記第1基板の開口領域に対して明視方向側と比較して逆
明視方向側で幅広に重なるように形成された第2遮光膜
を備えることが好ましい。
【0019】また、本発明は、前記第2の基板には、前
記画素の各々に対向するようにマイクロレンズが形成さ
れ、該マイクロレンズの光学的中心位置は、前記第1お
よび第2の基板のうち、光が出射される他方の基阪側の
開口領域の中心位置に対して明視方向側にずれているこ
とが好ましい。このような構成によれば、第1 マイク
ロレンズの光学的中心位置が明視方向の側にずれている
ので、たどえば第2 の基板の側から入射した光のう
ち、明視方向に傾いた方向から入射した光は、第1 マ
イクロレンズで屈折しても第1 の基板の開口領域から
出射されるが、コントラストを低下させる原因となる逆
明視方向に傾いた方向から入射した光は、第1 マイク
ロレンズで屈折した後、第1 の基板に対しては開口領
域からずれた位置に照射され、第1 の基板から出射さ
れない。
【0020】従って、第2の基板の側から明視方向およ
び逆明視方向に傾いた光が入射しても、逆明視方向に傾
いた光は表示に関与しない。それ故、本発明を適用した
液晶装置によれば、マイクロレンズの光学的中心位置を
画素の開口領域の中心位置に対して明視方向側にずらす
という構成だけで、コントラストの高い表示が可能とな
る。
【0021】本発明を適用した液晶装置はコントラスト
特性が高いので、投射型表示装置のライトバルブとして
用いることが好ましい。すなわち、本発明に係る液晶装
置を用いた投射型表示装置には、光源と、該光源から出
射された光を前記液晶装置に導く集光光学系と、当該液
晶装置で光変調した光を拡大投射する拡大投射光学系と
を設ける。
【0022】本願明細書において、「画素の開口領域の
中心位置」とは、画素の表示に寄与する領域の対角線の
交点、あるいは対角線を特定できないような形状の場合
は画素の表示に寄与する領域の重心を意味する。
【0023】本願明細書における「マイクロレンズの光
学的中心位置」とは、マイクロレンズの幾何学的な中心
位置ではなく、光軸、すなわち1 つのレンズの光学表
面の曲率中心を結んだ線を意味する。また、本願明細書
における「明視方向側にずらす」ということは単に明視
方向にずらすことを意味するだけでなく、基板に対して
上下左右のいずれかの明視方向に近い方向にずらすこと
も含むものである。たとえば、明視方向が1 時半の場
合のずらす方向は基板に対して上方向あるいは右方向を
含み、また明視方向が10 時半の場合のずらす方向は
基板に対して上方向あるいは左方向を含むものである。
【0024】本願明細書における「低屈折率層、中間屈
折率層および高屈折率層」とは、各層の屈折率の相対的
な大小関係が、低屈折率層<中間屈折率層<高屈折率層
になっていることを意味する。非対称のマイクロレンズ
としては、まず、基板の光入射側に形成された高屈折率
層、および当該基板の光出射側に形成された低屈折率層
のうち、該低屈折率層が画素中心側から明視方向側に向
けて厚く、逆明視方向側に向けて薄くなっているマイク
ロレンズを用いることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の各実施
の形態を説明する。なお、以下に説明する各実施の形態
に係る液晶装置は、先に説明した従来の液晶装置と基本
的な構成が同一なので、共通する機能を有する部分には
同じ符号を付して説明する。また、以下に各実施の形態
を説明するが、各形態において共通する構成について先
に説明しておく。
【0026】[液晶装置の全体構成]図1および図2は
それぞれ、本形態に係る液晶装置1を対向基板の側から
みた平面図、および図1のH−H′線で切断したときの
液晶装置1の断面図である。
【0027】図1および図2において、液晶装置1は、
画素電極8がマトリクス状に形成されたアクティブマト
リクス基板20と、対向電極32が形成された対向基板
30と、これらのアクティブマトリクス基板20と、対
向基板30間に封入、挟持されている液晶39とから概
略構成されている。アクティブマトリクス基板20と対
向基板30とは、対向基板30の外周縁に沿って形成さ
れたギャップ材含有のシール材52によって所定の間隙
を介して貼り合わされている。また、アクティブマトリ
クス基板20と対向基板30との間には、ギャップ材含
有のシール材52によって液晶封入領域が区画形成さ
れ、この内側に液晶39が封入されている。シール材5
2としては、エポキシ樹脂や各種の紫外線硬化樹脂など
を用いることができる。また、ギャップ材としては、約
2μm〜約10μmの無機あるいは有機質のファイバ若
しくは球を用いることができる。
【0028】対向基板30はアクティブマトリクス基板
20よりも小さく、アクティブマトリクス基板20の周
辺部分は、対向基板30の外周縁よりはみ出た状態に貼
り合わされる。従って、アクティブマトリクス基板20
の駆動回路(走査線駆動回路70やデータ線駆動回路6
0)や入出力端子45は対向基板30から露出した状態
にある。ここで、シール材52は部分的に途切れて液晶
注入口241が構成されている。対向基板30とアクテ
ィブマトリクス基板20とを貼り合わせた後、液晶注入
口241から液晶39を液晶39を封入した後、液晶注
入口241を封止剤242で塞ぐ。なお、対向基板30
には、シール材52の内側において画像表示領域4を見
切りするための表示見切り用の遮光膜55も形成されて
いる。また、対向基板30のコーナー部のいずれにも、
アクティブマトリクス基板20と対向基板30との間で
電気的導通をとるための上下導通材56が形成されてい
る。
【0029】[アクティブマトリクス基板の構成]図3
は、液晶装置1の構成を模式的に示すブロック図、図4
は、この液晶装置1に用いたアクティブマトリクス基板
の画素領域の一部を抜き出して示す平面図(遮光膜の図
示を省略してある。)、図5は、図4におけるA−A′
線におけるアクティブマトリクス基板の断面図(遮光膜
の図示を省略してある。)である。
【0030】図3において、液晶装置1の画像表示領域
4を構成するマトリクス状に形成された複数の画素は、
画素電極8および画素電極8を制御するための画素スイ
ッチング素子としてのTFT10とからなり、画像信号
が供給されるデータ線90は、このTFT10のソース
に電気的接続されている。データ線90に書き込む画像
信号S1、S2、…、Snが順次供給される。また、T
FT10の走査線91を介してゲート電極にはパルス的
に走査信号G1、G2、…、Gmが、この順に線順次で
印加するように構成されている。画素電極9は、TFT
10のドレインに電気的接続されており、TFT10を
一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ
線90から供給される画像信号S1、S2、…、Snを
所定のタイミングで書き込む。画素電極8を介して液晶
に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、
Snは、対向基板30(図1などを参照)に形成された
対向電極32(図1などを参照)との間で一定期間保持
される。ここで、保持された画像信号がリークするのを
防ぐために、画素電極8と対向電極との間に形成される
液晶容量と並列に蓄積容量40を付加する。なお、この
ように蓄積容量95を形成する方法としては、容量を形
成するための配線である容量線92を設けても良いし、
前段の走査線91との間で容量を形成しても良い。
【0031】図4に示すように、いずれの画素において
も、複数の透明な画素電極8がマトリクス状に形成され
ており、画素電極9の縦横の境界に沿って、データ線9
0、走査線91および容量線92が形成されている。デ
ータ線90は、ポリシリコン膜等の半導体層のうち、ソ
ース領域16にコンタクトホールを介して電気的に接続
している。画素電極8は、ドレイン領域17にコンタク
トホールを介して電気的に接続している。また、チャネ
ル領域15に対向するように走査線91が延びている。
なお、蓄積容量40は、画素スイッチング用のTFT1
0を形成するためのシリコン膜10a(半導体膜/図4
に斜線を付した領域)の延設部分に相当するシリコン膜
40a(半導体膜/図4に斜線を付した領域)を導電化
したものを下電極41とし、この下電極41に対して容
量線92が上電極として重なった構造になっている。
【0032】このように構成した画素領域のA−A′線
における断面は、基本的には図5に示すように表され
る。まず、アクティブマトリクス基板2の表面には下地
絶縁膜201の上に島状のシリコン膜10a、40aが
形成されている。また、シリコン膜10aの表面にはゲ
ート絶縁膜13が形成され、このゲート絶縁膜13の上
に走査線91(ゲート電極)が形成されている。シリコ
ン膜10aのうち、走査線91に対してゲート絶縁膜1
3を介して対峙する領域がチャネル領域15になってい
る。このチャネル領域15に対して一方側には、低濃度
ソース領域161および高濃度ソース領域162を備え
るソース領域16が形成され、他方側には低濃度ドレイ
ン領域171および高濃度ドレイン領域172を備える
ドレイン領域17が形成されている。このように構成さ
れた画素スイッチング用のTFT10の表面側には、第
1層間絶縁膜18および第2層間絶縁膜19が形成さ
れ、第1層間絶縁膜18の表面に形成されたデータ線9
0は、第1層間絶縁膜18に形成されたコンタクトホー
ルを介して高濃度ソース領域162に電気的に接続して
いる。また、画素電極8は、第1層間絶縁膜18および
第2層間絶縁膜19に形成されたコンタクトホールを介
して高濃度ドレイン領域162に電気的に接続してい
る。また、高濃度ドレイン領域172から延設されたシ
リコン膜40aには低濃度領域からなる下電極41が形
成され、この下電極41に対しては、ゲート絶縁膜13
と同時形成された絶縁膜(誘電体膜)を介して容量線9
2が対向している。このようにして蓄積容量40が形成
されている。
【0033】ここで、TFT10は、好ましくは上述の
ようにLDD構造をもつが、オフセット構造であっても
よいし、走査線91をマスクとして高濃度で不純物イオ
ンを打ち込み自己整合的に高濃度ソースおよびドレイン
領域を形成したセルフアライン型のTFTであってもよ
い。
【0034】[実施の形態1]図6は、本発明の実施の
形態1に係る液晶装置1に用いたアクティブマトリクス
基板、対向基板およびこれらの基板の貼り合わせ構造を
拡大して示す断面図である。図7および図8はそれぞ
れ、液晶装置1のアクティブマトリクス基板20に形成
した第1の遮光膜6と、対向基板30に形成した第2の
遮光膜7との位置関係を示す平面図および説明図であ
る。なお、図6に示す断面は、図7および図8のB−
B′線における断面に相当する。
【0035】図6に示すように、本実施形態の液晶装置
1において、アクティブマトリクス基板20の側には、
下地保護膜201の下層側にクロムなどの金属膜からな
る第1の遮光膜6が形成され、この第1の遮光膜6は、
図7に左下がりの斜線領域として示すように、隣接する
画素電極8の間に相当する領域にマトリクス状に形成さ
れている。このため、第1の遮光膜6は、図4を参照し
て説明したデータ線90、走査線91、容量線92、T
FT10および蓄積容量40と平面的に重なる領域に形
成され、かつ、この第1の遮光膜6によってアクティブ
マトリクス基板20の各画素には第1の開口領域21が
区画形成されている。また、対向基板30の側には、ア
クティブマトリクス基板20の第1の遮光膜6と対向す
るようにクロムなどの金属膜からなる第2の遮光膜7が
マトリクス状に形成され、この第2の遮光膜7によって
第2の開口領域31が形成されている。この第2の遮光
膜7の形成領域は、図7に右下がりの斜線領域として示
してある。さらに、対向基板30の側には、対向電極3
2および配向膜47が形成されている。
【0036】このように構成した対向基板30およびア
クティブマトリクス基板20については、それぞれ互い
に直交する方向にラビング処理が施された後、所定の隙
間を介して貼り合わされ、しかる後に、この隙間内に液
晶39が封入される。その結果、液晶39は、アクティ
ブマトリクス基板20と対向基板30との間で90°に
捩じれ配向した状態になる。従って、液晶装置1には、
液晶39の配向状態に対応して明視方向および逆明視方
向が生じ、逆明視方向に傾いた方向から液晶装置1に入
射した光が表示に関与すると、コントラストを低下させ
る。ここに示す例では、各画素において、画素電極8に
対して画素スイッチング用のTFT10が位置する方
(図面下側)明視方向になっており、それとは反対側
(図面上側)が逆明視方向になっている。そこで、本形
態では、図7および図8に示すように、第1および第2
の遮光膜6、7のうち、光が入射する対向基板30(一
方の基板)の側に形成されている第2の遮光膜7が、光
が出射するアクティブマトリクス基板20(他方の基
板)の側に形成されている第1の開口領域21に対して
明視方向側と比較して逆明視方向側で幅広に重なるよう
に形成されている。このため、対向基板30の側に形成
された第2の開口領域31の中心位置311は、アクテ
ィブマトリクス基板20の側に形成された第1の開口領
域21の中心位置211に対して明視方向側にずれてい
る。すなわち、各画素において、第2の遮光膜7の縁
は、画素スイッチング用のTFT10が形成されている
側(明視方向の側)では第1の遮光膜6の縁と略重なっ
ているので、第2の遮光膜7と第1の開口領域21とは
明視方向の側でほとんど重なっていないが、画素スイッ
チング用のTFT10が形成されている側と反対側(逆
明視方向の側)において、第2の遮光膜7の縁は、第1
の遮光膜6の縁よりも第1の開口領域21の方に幅Lに
相当する分だけ、張り出している。また、容量線と走査
線も明視方向側に形成されている。このため、本形態の
液晶装置1においては、図6および図8に示すように、
対向基板30の側から入射した光のうち、明視方向に傾
いた方向から入射した光はアクティブマトリクス基板2
0の第1の開口領域21から出射され、表示に関与する
が、逆明視方向に傾いた方向から対向基板30に入射し
た光は、アクティブマトリクス基板20に対して第1の
開口領域21からずれた位置に照射され、各画素におい
て明視方向に位置する部分の第1の遮光膜6によって遮
られる、アクティブマトリクス基板20から出射される
のを防ぐことができる。それ故、対向基板30側から入
射する光に明視方向および逆明視方向に傾いた光が含ま
れていたとしても、コントラストを低下させる原因とな
る逆明視方向に傾いた光は、アクティブマトリクス基板
20から出射されるのを抑えることができるので、表示
に関与しない。よって、本発明を適用した液晶装置1に
よれば、コントラストの高い表示を行うことができる。
また、本形態の液晶装置1では、各画素において、画素
スイッチング用のTFT10が画素電極8に対して明視
方向側に形成されているので、逆明視方向に傾いた方向
から入射した光を効果的に遮ることができる。すなわ
ち、アクティブマトリクス基板20において、第1の開
口領域21は、基本的には、データ線90、走査線91
および容量線92によって矩形に区画された領域から画
素スイッチング用のTFT10および蓄積容量40の形
成領域を除いた領域として構成されるので、画素スイッ
チング用のTFT10が形成されている側ではその分だ
け、第1の遮光膜6が張り出している。このため、画素
スイッチング用のTFT10が形成されている側ではそ
の分だけ、光が通らない領域が広いことになるので、逆
明視方向に傾いた方向から入射した光を画素スイッチン
グ用のTFT10を形成した領域を利用して遮ることが
できる。
【0037】なお、本実施形態において、後述する実施
の形態3ないし実施の形態8と同様に、対向基板30に
マイクロレンズを設けてもよい。この場合、マイクロレ
ンズの光学中心位置を対向基板30の開口領域21の中
心位置211に一致させれば、光の利用効率が高められ
るため、コントラストの良い表示が可能となる。これに
対して、マイクロレンズの光学中心位置を開口領域21
の中心位置211から明視方向側にずらし、好ましくは
開口領域31の中心位置311にほぼ一致するようにす
れば、コントラストの良い表示を行うことができるとと
もに、逆明視方向側からの光の入射を防ぐために効果的
である。なお、対向基板30の側に形成された第2の開
口領域31の中心位置311を、アクティブマトリクス
基板20の側に形成された第1の開口領域21の中心位
置211に対して明視方向側にずらすにあたっては、実
施の形態1のように、対向基板30の側に形成されてい
る第2の遮光膜7が、アクティブマトリクス基板20の
側に形成されている第1の開口領域21に対して明視方
向側と比較して逆明視方向側で幅広に重なっている構成
の他、アクティブマトリクス基板20の側に形成されて
いる第1の遮光膜6が、対向基板30の側に形成されて
いる第2の開口領域31に対して逆明視方向側と比較し
て明視方向側で幅広に重なっている構成、あるいは、以
下に説明する実施の形態2のように、これらの構成を組
み合わせた構成であってもよい。
【0038】[実施の形態2]図9は、本発明の実施の
形態2に係る液晶装置1に用いたアクティブマトリクス
基板、対向基板およびこれらの基板の貼り合わせ構造を
拡大して示す断面図である。図10および図11はそれ
ぞれ、液晶装置1のアクティブマトリクス基板20に形
成した第1の遮光膜6と、対向基板30に形成した第2
の遮光膜7との位置関係を示す平面図および説明図であ
る。なお、図9に示す断面は、図10および図11のB
−B′線における断面に相当する。
【0039】図9において、本形態の液晶装置1は、基
本的な構成が実施の形態1と同様であるので、異なる点
のみ詳述する。本実施の形態では、下地保護膜201の
下層側に第1の遮光膜6が形成され、この第1の遮光膜
6は、図10に左下がりの斜線領域として示すように、
隣接する画素電極8の間に相当する領域にマトリクス状
に形成されている。このため、第1の遮光膜6は、図4
を参照して説明したデータ線90、走査線91、容量線
92、TFT10および蓄積容量40と平面的に重なる
領域に形成され、かつ、この第1の遮光膜6によってア
クティブマトリクス基板20の各画素には第1の開口領
域21が区画形成されている。また、対向基板30の側
には、アクティブマトリクス基板20の第1の遮光膜6
と対向するように第2の遮光膜7がマトリクス状に形成
され、この第2の遮光膜7によって第2の開口領域31
が形成されている。この第2の遮光膜7の形成領域は、
図10に右下がりの斜線領域として示してある。さら
に、対向基板30の側には、対向電極32および配向膜
47が形成されている。このように構成した対向基板3
0およびアクティブマトリクス基板20間において、液
晶39は捩じれ配向した状態にある。従って、液晶装置
1には、液晶39の配向状態に対応して明視方向および
逆明視方向が生じ、逆明視方向に傾いた方向から液晶装
置1に入射した光が表示に関与すると、コントラストを
低下させる。ここに示す例においても、各画素におい
て、画素電極8に対して画素スイッチング用のTFT1
0が位置する方が明視方向になっており、それとは反対
側が逆明視方向になっている。そこで、本形態では、ま
ず、実施の形態1と同様、各画素において、画素スイッ
チング用のTFT10が形成されている側と反対側(逆
明視方向の側)では、対向基板30に形成されている第
2の遮光膜7の縁が、第1の遮光膜6の縁よりも画素内
側に向かって幅L1に相当する分だけ、張り出してい
る。このため、対向基板30の側に形成されている第2
の遮光膜7は、光が出射するアクティブマトリクス基板
20の側に形成されている第1の開口領域21に対して
明視方向側と比較して逆明視方向側で幅広に重なってい
る。また、本形態では、各画素において、画素スイッチ
ング用のTFT10が形成されている側では、アクティ
ブマトリクス基板20に形成されている第1の遮光膜6
の縁が、第2の遮光膜7の縁よりも画素内側に向かって
幅L2に相当する分だけ、張り出している。このため、
アクティブマトリクス基板20の側に形成されている第
1の遮光膜6は、対向基板30の側に形成されている第
2の開口領域31に対して逆明視方向側と比較して明視
方向側で幅広に重なっている。従って、本形態の液晶装
置1において、第1および第2の開口領域21、31の
うち、光が入射する対向基板30の側に形成された第2
の開口領域31の中心位置311は、光が出射するアク
ティブマトリクス基板20の側に形成された第1の開口
領域21の中心位置211に対して明視方向側にずれて
いる。このため、本形態の液晶装置1においては、図9
および図11に示すように、対向基板30の側から入射
した光のうち、明視方向に傾いた方向から入射した光は
アクティブマトリクス基板20の第1の開口領域21か
ら出射され、表示に関与するが、逆明視方向に傾いた方
向から対向基板30に入射した光は、アクティブマトリ
クス基板20に対して第1の開口領域21からずれた位
置に照射され、各画素において明視方向に位置する部分
の第1の遮光膜6によって遮られるので、アクティブマ
トリクス基板20から出射されない。それ故、対向基板
30側から入射する光に明視方向および逆明視方向に傾
いた光が含まれていたとしても、コントラストを低下さ
せる原因となる逆明視方向に傾いた光は、アクティブマ
トリクス基板20から出射されないので、表示に関与し
ない。よって、本発明を適用した液晶装置1によれば、
コントラストの高い表示を行うことができる。また、本
形態の液晶装置1でも、各画素において、画素スイッチ
ング用のTFT10が画素電極8に対して明視方向側に
形成されているので、逆明視方向に傾いた方向から入射
した光を効果的に遮ることができる。すなわち、アクテ
ィブマトリクス基板20において、第1の開口領域21
は、基本的には、データ線90、走査線91および容量
線92によって矩形に区画された領域から画素スイッチ
ング用のTFT10および蓄積容量40の形成領域を除
いた領域として構成されるので、画素スイッチング用の
TFT10が形成されている側ではその分だけ、第1の
遮光膜6が張り出している。このため、画素スイッチン
グ用のTFT10が形成されている側ではその分だけ、
光が通らない領域が広いことになるので、逆明視方向に
傾いた方向から入射した光を画素スイッチング用のTF
T10を形成した領域を利用して遮ることができる。
【0040】[実施の形態3]図12は、本発明の実施
の形態3に係る液晶装置1に用いたアクティブマトリク
ス基板、対向基板およびこれらの基板の貼り合わせ構造
を拡大して示す断面図である。図13および図14はそ
れぞれ、この液晶装置1の対向基板30に形成したマイ
クロレンズと、アクティブマトリクス基板20に形成し
た画素電極8との位置関係を示す平面図および説明図で
ある。なお、図12に示す断面は、図13および図14
のB−B′線における断面に相当する。
【0041】図12において、本形態の液晶装置1で
は、アクティブマトリクス基板20上には、下地保護膜
201の下層側にクロムなどの金属膜からなる第1の遮
光膜6が形成され、この第1の遮光膜6は、図13に左
下がりの斜線領域として示すように、隣接する画素電極
8の間に相当する領域にマトリクス状に形成されてい
る。このため、第1の遮光膜6は、図4および図5を参
照して説明したデータ線90、走査線91、容量線9
2、TFT10および蓄積容量40と平面的に重なる領
域に形成され、かつ、この第1の遮光膜6によってアク
ティブマトリクス基板20の各画素には第1の開口領域
21がマトリクス状に区画形成されている。また、対向
基板30の側には、図13に右下がりの斜線領域として
示すように、アクティブマトリクス基板20の第1の遮
光膜6と対向するように第2の遮光膜7がマトリクス状
に形成され、この第2の遮光膜7によって第2の開口領
域31がマトリクス状に区画形成されている。また、対
向基板30には、アクティブマトリクス基板20の画素
電極8と対向するようにマイクロレンズ41(微少レン
ズ)がマトリクス状に形成されている。このような構造
の対向基板30は、たとえば、マイクロレンズ41が形
成されたレンズアレイ基板40に対して接着剤48によ
って薄板ガラス49を貼り合わせ、この薄板ガラス49
に対して第2の遮光膜7、透明な対向電極32、および
配向膜47を形成することにより製造できる。このよう
に構成した対向基板30およびアクティブマトリクス基
板20については、それぞれ互いに直交する方向にラビ
ング処理が施された後、所定の隙間を介して貼り合わさ
れ、しかる後に、この隙間内に液晶39が封入される。
その結果、液晶39は、アクティブマトリクス基板20
と対向基板30との間で90°に捩じれ配向した状態に
なる。従って、液晶装置1には、液晶39の配向状態に
対応して明視方向および逆明視方向が生じ、逆明視方向
に傾いた方向から液晶装置1に入射した光が表示に関与
すると、コントラストを低下させる。ここに示す例で
は、各画素において、画素電極8に対して画素スイッチ
ング用のTFT10が位置する方(図面下側)明視方向
になっており、それとは反対側(図面上側)が逆明視方
向になっている。そこで、本形態では、図12、図13
および図14に示すように、対向基板30に形成したマ
イクロレンズ41の焦点位置411をアクティブマトリ
クス基板20の第1の開口領域21の中心位置に対し
て、明視方向側にずらしてある。このため、本形態の液
晶装置1においては、図12および図14に示すよう
に、対向基板30の側から入射した光のうち、明視方向
側に傾いた方向から入射した光は、マイクロレンズ41
で屈折してもアクティブマトリクス基板20の第1の開
口領域21から出射され、表示に関与する。これに対し
て、逆明視方向側に傾いた方向から対向基板30に入射
した光は、マイクロレンズ41で屈折した後、アクティ
ブマトリクス基板20に対しては第1の開口領域21か
らずれた位置に照射され、各画素において明視方向側に
位置する第1の遮光膜6によって遮られるので、アクテ
ィブマトリクス基板20から出射されるのを抑えること
ができる。それ故、対向基板30側から入射する光に明
視方向および逆明視方向に傾いた光が含まれていたとし
ても、コントラストを低下させる原因となる逆明視方向
に傾いた光は、アクティブマトリクス基板20から出射
されるのを抑えることができるので、表示に関与しな
い。よって、本発明を適用した液晶装置1によれば、コ
ントラストの高い表示を行うことができる。また、本形
態の液晶装置1では、各画素において、画素スイッチン
グ用のTFT10が画素電極8に対して明視方向側に形
成されているので、逆明視方向に傾いた方向から入射し
た光を効果的に遮ることができる。すなわち、アクティ
ブマトリクス基板20において、第1の開口領域21
は、基本的には、データ線90、走査線91および容量
線92によって矩形に区画された領域から画素スイッチ
ング用のTFT10および蓄積容量40の形成領域を除
いた領域として構成されるので、画素スイッチング用の
TFT10が形成されている側ではその分だけ、第1の
遮光膜6が張り出している。このため、画素スイッチン
グ用のTFT10が形成されている側ではその分だけ、
光が通らない領域が広いことになるので、逆明視方向に
傾いた方向から入射した光を画素スイッチング用のTF
T10を形成した領域を利用して遮ることができる。本
実施形態では、対向基板30側にマイクロレンズを形成
する場合を説明したが、アクティブマトリクス基板20
の各画素に対応してマイクロレンズを設けてもよい。ま
た、対向基板30とアクティブマトリクス基板20の両
方にマイクロレンズを設けても良い。その場合、アクテ
ィブマトリクス基板20に形成するマイクロレンズは液
晶装置に明視方向側から傾いて入射された光を平行光、
あるいは拡散光とすることが可能となるため、画素の光
の開口率を実質的に高めることができる。また用途に応
じて拡大させたり、収束させたりしてもかまわない。ま
た、対向基板30に形成するマイクロレンズの光学的中
心位置を明視方向側にずらし、さらにアクティブマトリ
クス基板に形成するマイクロレンズの光学的中心位置を
明視方向側にずらし、互いの焦点位置を一致させるよう
にすれば、光の利用効率を高めることができる。
【0042】[実施の形態4]図15は、本発明の実施
の形態4に係る液晶装置1に用いたアクティブマトリク
ス基板、対向基板およびこれらの基板の貼り合わせ構造
を拡大して示す断面図であり、図4のB−B′線におけ
る断面図に相当する。
【0043】図15において、本実施形態の液晶装置1
では、アクティブマトリクス基板20上には、下地保護
膜201の下層側にクロムなどの金属膜からなる第1の
遮光膜6が形成され、この第1の遮光膜6は、隣接する
画素電極8の間に相当する領域にマトリクス状に形成さ
れている。このため、第1の遮光膜6は、図4を参照し
て説明したデータ線90、走査線91、容量線92、T
FT10および蓄積容量40と平面的に重なる領域に形
成され、かつ、この第1の遮光膜6によってアクティブ
マトリクス基板20の各画素には第1の開口領域21が
マトリクス状に区画形成されている。対向基板30に
は、アクティブマトリクス基板20の第1の遮光膜6と
対向するように第2の遮光膜7がマトリクス状に形成さ
れ、この第2の遮光膜7によって第2の開口領域31が
マトリクス状に区画形成されている。また、対向基板3
0には、アクティブマトリクス基板20の画素電極8と
対向するようにマイクロレンズ41(微少レンズ)がマ
トリクス状に形成されている。このため、マイクロレン
ズ41は、対向基板30に入射した光源からの光Lを集
光しながら液晶39に入射させるので、第1の遮光膜6
で遮られる光を減らすことができる。それ故、光の利用
効率が高いので、明るい表示を行うことができる。この
ような構造の対向基板30は、たとえば、フォトリソグ
ラフィ技術を利用してマイクロレンズ41を形成した透
明なレンズアレイ基板40に対して接着剤48によって
薄板ガラス49を貼り合わせ、この薄板ガラス49に対
して第2の遮光膜7、透明な対向電極32、および配向
膜47を形成することにより製造できる。このように構
成した対向基板30およびアクティブマトリクス基板2
0については、それぞれ互いに直交する方向にラビング
処理が施された後、所定の隙間を介して貼り合わされ、
しかる後に、この隙間内に液晶39が封入される。その
結果、液晶39は、アクティブマトリクス基板20と対
向基板30との間で90°に捩じれ配向した状態にな
る。従って、液晶装置1には、液晶39の配向状態に対
応して明視方向および逆明視方向が生じるので、液晶3
9の層に明視方向側から光が入射するとコントラストが
向上する。ここに示す例では、図面に向かって左側が明
視方向になっており、右側が逆明視方向になっている。
そこで、本実施形態では、レンズアレイ基板40の屈折
率をn1とし、接着剤48の屈折率をn2としたとき
に、 n1 > n2 を満たすような材質でレンズアレイ基板40および接着
剤48を構成し、かつ、マイクロレンズ41に相当する
部分では、接着剤48の厚さが明視方向側から逆明視方
向側に向けて連続的に薄くなるように、レンズアレイ基
板40に凹凸を形成してある。すなわち、マイクロレン
ズ41が形成された対向基板30の光入射側に高屈折率
層(レンズアレイ基板40)を配置し、かつ、対向基板
30の光出射側に低屈折率層(接着剤48の層)を形成
するとともに、マイクロレンズ41は、低屈折率層(接
着剤48の層)の厚さを画素中心311側から明視方向
側に向けては連続的に厚く、逆明視方向側に向けては連
続的に薄くし、隣接する画素との境界領域(遮光膜7が
形成されている領域)で再び、明視方向側の厚さにまで
急峻に厚くなるような構成にしてある。従って、本実施
形態の液晶装置1では、アクティブマトリクス基板20
および対向基板30のうち、光が入射する方の対向基板
30にはマイクロレンズ41が形成されているので、光
の利用効率を高めることができる。また、マイクロレン
ズ41は光学特性が非対称であるため、明視方向側から
対向基板30に入射した光のうち、画素に対して明視方
向側に位置する第1の遮光膜6に向かおうとする光は、
マイクロレンズ41にこの第1の遮光膜6を避ける方向
に屈曲してこの第1の遮光膜6でほとんど遮られること
なく液晶39に出射されるのに対して、逆明視方向側か
ら対向基板30に入射した光のうち、画素に対して逆明
視方向側に位置する第1の遮光膜6に向かおうとする光
は、マイクロレンズ41によってこの第1の遮光膜6に
向けて屈曲し、一部がこの第1の遮光膜6で遮られる。
このため、液晶39に入射する光に対して、明視方向側
から入射する光を多くし、逆明視方向側から入射する光
を少なくすることができるので、本実施形態の液晶装置
1では、コントラストの高い表示を行うことができる。
【0044】[実施の形態4の変形例]図16は、本発
明の実施の形態4の変形例に係る液晶装置1に用いたア
クティブマトリクス基板20、対向基板30およびこれ
らの基板の貼り合わせ構造を拡大して示す断面図であ
る。なお、本実施形態および後述するいずれの形態も、
基本的な構成が実施の形態4と共通するので、対応する
部分には同符号を付して図示することとし、それらの詳
細な説明を省略する。
【0045】図16において、本実施形態の液晶装置1
でも、対向基板30には、アクティブマトリクス基板2
0の画素電極8と対向するようにマイクロレンズ41
(微少レンズ)がマトリクス状に形成されている。ま
た、この液晶装置1でも、液晶39の配向状態に対応し
て明視方向および逆明視方向が生じるので、液晶39に
明視方向側から多く光を入射させるとコントラストが向
上する。そこで、本実施形態でも、実施の形態4と同
様、レンズアレイ基板40の屈折率をn1とし、接着剤
48の屈折率をn2としたときに、 n1 > n2 を満たすようなレンズアレイ基板40(高屈折率層)お
よび接着剤48(低屈折率層)を用い、かつ、マイクロ
レンズ41に相当する部分では、接着剤48の厚さを画
素中心311から明視方向側に向けては連続的に厚く
し、逆明視方向側に向けて連続的に薄くなるように、レ
ンズアレイ基板40に凹凸を形成してあるが、実施の形
態4と違って、マイクロレンズ41の部分では、接着剤
48(低屈折率層)の厚さを明視方向側から逆明視方向
側に向けて連続的に薄くしていき、隣接する画素との境
界領域(遮光膜7が形成されている領域)付近から徐々
に、明視方向側の厚さに戻るように構成されている。こ
のように構成した場合でも、光が入射する方の対向基板
30にはマイクロレンズ41が形成されているので、光
の利用効率を高めることができる。また、マイクロレン
ズ41は光学特性が非対称であるため、実施の形態4と
同様、液晶39に入射する光に対して、明視方向側から
入射する光を多くし、逆明視方向側から入射する光を少
なくすることができるので、本実施形態の液晶装置1で
は、コントラストの高い表示を行うことができる。ま
た、マイクロレンズ41においてレンズアレイ基板40
(高屈折率層)と接着剤48(低屈折率層)との境界面
は、逆明視方向側でも湾曲している形状を有しているの
で、逆明視方向側の光も少しは含むが、実施の形態4と
比較して、より多くの光を液晶39に向けて出射でき
る。それ故、明るい表示を行うことができる。
【0046】[実施の形態5]図17は、本発明の実施
の形態5に係る液晶装置1に用いたアクティブマトリク
ス基板、対向基板およびこれらの基板の貼り合わせ構造
を拡大して示す断面図である。実施の形態5の基本的な
構成は実施の形態と共通であり、同様な構成については
同符号を付して、その説明は省略する。
【0047】図17において、本実施形態の液晶装置1
でも、対向基板30には、アクティブマトリクス基板2
0の画素電極8と対向するようにマイクロレンズ41
(微少レンズ)がマトリクス状に形成されている。この
ような構造の対向基板30も、たとえば、マイクロレン
ズ41が形成されたレンズアレイ基板40に対して接着
剤48によって薄板ガラス49を貼り合わせ、この薄板
ガラス49に対して第2の遮光膜7、透明な対向電極3
2、および配向膜47を形成することにより製造でき
る。また、この液晶装置1でも、液晶39の配向状態に
対応して明視方向および逆明視方向が生じるので、液晶
39の層に明視方向側から光が入射するとコントラスト
が向上する。そこで、本実施形態では、レンズアレイ基
板40の屈折率をn1とし、接着剤48の屈折率をn2
としたときに、 n1 < n2 を満たすようなレンズアレイ基板40および接着剤48
を用い、かつ、マイクロレンズ41に相当する部分で
は、接着剤48の厚さを明視方向側から逆明視方向側に
向けて連続的に厚くなるように、レンズアレイ基板40
に凹凸を形成してある。すなわち、マイクロレンズ41
が形成された対向基板30の光入射側に低屈折率層(レ
ンズアレイ基板40)を配置し、かつ、対向基板30の
光出射側に高屈折率層(接着剤48の層)を形成すると
ともに、マイクロレンズ41の部分では、高屈折率層の
厚さを画素中心311から明視方向側に向けては連続的
に薄くし、逆明視方向側に向けて連続的に厚くし、隣接
する画素との境界領域(遮光膜7が形成されている領
域)では再び、明視方向側の厚さにまで急峻に厚くなる
ような構成になっている。従って、本実施形態でも、光
が入射する方の対向基板30にはマイクロレンズ41が
形成されているので、光の利用効率を高めることができ
る。また、マイクロレンズ41は光学特性が非対称であ
るため、明視方向側から対向基板30に入射した光のう
ち、画素に対して明視方向側に位置する第1の遮光膜6
に向かおうとする光は、マイクロレンズ41にこの第1
の遮光膜6を避ける方向に屈曲してこの第1の遮光膜6
でほとんど遮られることなく液晶39に出射されるのに
対して、逆明視方向側から対向基板30に入射した光の
うち、画素に対して逆明視方向側に位置する第1の遮光
膜6に向かおうとする光は、マイクロレンズ41によっ
てこの第1の遮光膜6に向けて屈曲し、一部がこの第1
の遮光膜6で遮られる。このため、液晶39に入射する
光に対して、明視方向側から入射する光を多くし、逆明
視方向側から入射する光を少なくすることができるの
で、本実施形態の液晶装置1では、コントラストの高い
表示を行うことができる。
【0048】[実施の形態5の変形例]図18は、本発
明の実施の形態5の変形例に係る液晶装置1に用いたア
クティブマトリクス基板、対向基板およびこれらの基板
の貼り合わせ構造を拡大して示す断面図である。
【0049】図18において、本実施形態の液晶装置1
でも、対向基板30には、アクティブマトリクス基板2
0の画素電極8と対向するようにマイクロレンズ41
(微少レンズ)がマトリクス状に形成されている。ま
た、この液晶装置1でも、液晶39の配向状態に対応し
て明視方向および逆明視方向が生じるので、液晶39の
層に明視方向側から光が入射するとコントラストが向上
する。そこで、本実施形態でも、実施の形態5と同様、
レンズアレイ基板40の屈折率をn1とし、接着剤48
の屈折率をn2としたときに、 n1 < n2 を満たすようなレンズアレイ基板40(低屈折率層)お
よび接着剤48(高屈折率層)を用い、かつ、マイクロ
レンズ41では、接着剤48の厚さを明視方向側から逆
明視方向側に向けて連続的に厚くなるように、レンズア
レイ基板40に凹凸を形成してある。従って、実施の形
態5と異なり、マイクロレンズ41は、接着剤48(高
屈折率層)の厚さを明視方向側から逆明視方向側に向け
て連続的に厚くしていき、隣接する画素との境界領域
(遮光膜7が形成されている領域)付近から徐々に、明
視方向側の厚さに戻るように構成されている。このよう
に構成した場合でも、光が入射する方の対向基板30に
はマイクロレンズ41が形成されているので、光の利用
効率を高めることができる。また、マイクロレンズ41
は光学特性が非対称であるため、実施の形態5と同様、
液晶39に入射する光に対して、明視方向側から入射す
る光を多くし、逆明視方向側から入射する光を少なくす
ることができるので、本実施形態の液晶装置1では、コ
ントラストの高い表示を行うことができる。また、マイ
クロレンズ41においてレンズアレイ基板40(低屈折
率層)と接着剤48(高屈折率層)との境界面は、逆明
視方向側でも湾曲している形状を有しているので、逆明
視方向側の光も少しは含むが、実施の形態5と比較し
て、より多くの光を液晶39に向けて出射できる。それ
故、明るい表示を行うことができる。
【0050】[実施の形態6]図19は、本発明の実施
の形態6に係る液晶装置1に用いたアクティブマトリク
ス基板、対向基板およびこれらの基板の貼り合わせ構造
を拡大して示す断面図である。実施の形態6は実施の形
態4と基本構造は共通するので、同様な構成は同符号を
付してその説明は省略する。
【0051】図19において、本実施形態の液晶装置1
でも、対向基板30には、アクティブマトリクス基板2
0の第1の遮光膜6と対向するように第2の遮光膜7が
マトリクス状に形成され、この第2の遮光膜7によって
第2の開口領域31がマトリクス状に区画形成されてい
る。また、対向基板30には、アクティブマトリクス基
板20の画素電極8と対向するようにマイクロレンズ4
1(微少レンズ)がマトリクス状に形成されている。こ
のような構造の対向基板30は、たとえば、マイクロレ
ンズ41が形成されたレンズアレイ基板40に対して接
着剤48によって薄板ガラス49を貼り合わせ、この薄
板ガラス49に対して第2の遮光膜7、透明な対向電極
32、および配向膜47を形成することにより製造でき
る。この液晶装置1でも、液晶39の配向状態に対応し
て明視方向および逆明視方向が生じるので、液晶39の
層に明視方向側から光が入射するとコントラストが向上
する。そこで、本実施形態では、対向基板30のレンズ
アレイ基板40には、光入射側にその基体たる透明基板
からなる中間屈折率層40Aを配置し、この透明基板の
光出射側の明視方向側および逆明視方向側にそれぞれ低
屈折率層40Bおよび高屈折率層40Cが隣接している
構成にしてある。ここで、低屈折率層40Bおよび高屈
折率層40Cは、レンズアレイ基板40の基体たる透明
基板(中間屈折率層40A)の凹凸が形成されている面
に積層された透明樹脂層である。また、マイクロレンズ
41の部分では、低屈折率層40Bおよび高屈折率層4
0Cを画素中心側311から明視方向側および逆明視方
向側に向かってそれぞれ連続的に、かつ、対称の形状を
もって厚くしてある。すなわち、レンズアレイ基板40
を構成する中間屈折率層40A、低屈折率層40Bおよ
び高屈折率層40Cの屈折率をそれぞれn11、n1
2、n13としたときに、 n12 < n11< n13 を満たすようにレンズアレイ基板40を構成し、かつ、
マイクロレンズ41に相当する部分では、画素中心側3
11から明視方向側に向かって低屈折率層40Bをなだ
らかに厚くしていき、画素中心側311から逆明視方向
側に向かって高屈折率層40Cをなだらかに厚くしてあ
る。このように構成した液晶装置1でも、光が入射する
方の対向基板30にはマイクロレンズ41が形成されて
いるので、光の利用効率を高めることができる。また、
マイクロレンズ41は光学特性が非対称であるため、明
視方向側から対向基板30に入射した光のうち、画素に
対して明視方向側に位置する第1の遮光膜6に向かおう
とする光は、マイクロレンズ41にこの第1の遮光膜6
を避ける方向に屈曲してこの第1の遮光膜6でほとんど
遮られることなく液晶39に出射されるのに対して、逆
明視方向側から対向基板30に入射した光のうち、画素
に対して逆明視方向側に位置する第1の遮光膜6に向か
おうとする光は、マイクロレンズ41によってこの第1
の遮光膜6に向けて屈曲し、一部がこの第1の遮光膜6
で遮られる。このため、液晶39に入射する光に対し
て、明視方向側から入射する光を多くし、逆明視方向側
から入射する光を少なくすることができるので、本実施
形態の液晶装置1では、コントラストの高い表示を行う
ことができる。
【0052】[実施の形態7]図20は、本発明の実施
の形態7に係る液晶装置1に用いたアクティブマトリク
ス基板、対向基板およびこれらの基板の貼り合わせ構造
を拡大して示す断面図である。実施の形態7は実施の形
態4と基本構造は共通するので、同様な構成は同符号を
付してその説明は省略する。
【0053】図20において、本実施形態の液晶装置1
でも、実施の形態6と同様、対向基板30には、アクテ
ィブマトリクス基板20の画素電極8と対向するように
マイクロレンズ41(微少レンズ)がマトリクス状に形
成されている。このような構造の対向基板30は、たと
えば、マイクロレンズ41が形成されたレンズアレイ基
板40に対して接着剤48によって薄板ガラス49を貼
り合わせ、この薄板ガラス49に対して第2の遮光膜
7、透明な対向電極32、および配向膜47を形成する
ことにより製造できる。この液晶装置1でも、液晶39
の配向状態に対応して明視方向および逆明視方向が生じ
るので、液晶39の層に明視方向側から光が入射すると
コントラストが向上する。そこで、本実施形態では、対
向基板30のレンズアレイ基板40には、光入射側に中
間屈折率層40Aを形成し、この基板の光出射側の明視
方向側および逆明視方向側に高屈折率層40Cおよび低
屈折率層40Bを隣接するように形成するとともに、マ
イクロレンズ41の部分では、高屈折率層40Cおよび
低屈折率層40Bを画素中心側311から明視方向側お
よび逆明視方向側に向かってそれぞれ連続的に、かつ、
対称の形状をもって薄くする。すなわち、レンズアレイ
基板40を構成する中間屈折率層40A、低屈折率層4
0Bおよび高屈折率層40Cの屈折率をそれぞれn11
、n12 、n13としたときに、 n12 < n11< n13 を満たすようにレンズアレイ基板40を構成し、かつ、
マイクロレンズ41に相当する部分では、画素中心側3
11から明視方向側に向かって高屈折率層40Cをなだ
らかに薄くし、画素中心側311から逆明視方向側に向
かって低屈折率層40Bをなだらかに薄くしてある。従
って、本実施形態でも、光が入射する方の対向基板30
にはマイクロレンズ41が形成されているので、光の利
用効率を高めることができる。また、マイクロレンズ4
1は光学特性が非対称であるため、実施の形態6と同
様、液晶39に入射する光に対して、明視方向側から入
射する光を多くし、逆明視方向側から入射する光を少な
くすることができるので、本実施形態の液晶装置1で
は、コントラストの高い表示を行うことができる。
【0054】[実施の形態8]図21は、本発明の実施
の形態8に係る液晶装置1に用いたアクティブマトリク
ス基板、対向基板およびこれらの基板の貼り合わせ構造
を拡大して示す断面図である。実施の形態8は実施の形
態4と基本構造は共通するので、同様な構成は同符号を
付してその説明は省略する。図21に示す例は、図20
に示す液晶装置1をベースに、マイクロレンズ41の構
成を変えたものである。すなわち、この液晶装置1で
も、実施の形態6と同様、対向基板30にはマイクロレ
ンズ41が形成されているので、光の利用効率が高い。
マイクロレンズ41は、対向基板30に入射した光のう
ち、第1の遮光膜6に向かおうとする光の進行方向を画
素の開口領域に屈曲させることにより、光の利用効率を
高めるものである。従って、もともと画素中心311に
向かおうとする光は、マイクロレンズ41を設けなくて
も画素開口領域に入射されるため、画素の中心領域に対
応してマイクロレンズを形成しなくてもよい。そこで、
本実施形態では、画素の中心領域には、対向基板30に
対して直角に入射した光を液晶39に対して直進させる
ためにマイクロレンズを形成しない、すなわち非レンズ
領域400が形成され、画素の周辺領域には、画素中心
311に近い側から周辺部に向かって接着剤48が厚く
なるような形状のマイクロレンズ41を構成する。な
お、本実施形態では、マイクロレンズアレイ基板40の
屈折率をn1とし、接着剤48の屈折率をn2とした時
に、 n1> n2 を満たすような材質でマイクロレンズアレイ基板40お
よび接着剤48を構成すれば、画素周辺の遮光膜あるい
は配線等に向かう光を画素中心に向けることができるた
め、光の利用効率を高めることができるとともに、逆明
視方向から入射する光を少なくできるので、コントラス
トの高い表示を行うことができる。
【0055】このように画素の中心領域を非レンズ領域
400とする形状は、図21のように画素中心領域を平
坦化して画素周辺を所定の曲率を持つように形成されて
いるが、その場合、画素の中心領域の非レンズ領域40
0と薄板ガラス49との間にわずかに接着剤48を設け
てもよい。薄板ガラス49とマイクロレンズアレイ基板
40との間に中心領域では薄く、周辺領域では厚くし
て、マイクロレンズアレイ基板40の全面に接着剤48
が塗布されていれば、薄板ガラス49とマイクロレンズ
アレイ基板40との密着性を高めることができる。ま
た、画素中心領域は平坦面を有し、画素周辺領域だけに
マイクロレンズが形成されているため、画素中心領域に
入射される照射光は液晶の画素中心の1点で集光するこ
となく、ある程度の広がりをもつた状態で画素を通過す
ることが可能である。従って入射光が液晶に局部的に照
射されるのを防ぐことができ、液晶の寿命を延ばすこと
ができる。
【0056】[実施の形態8の第1変形例]図22は実
施の形態8の第1変形例に係わる液晶装置1に用いたア
クティブマトリクス基板、対向基板およびこれらの基板
の貼り合わせ構造を拡大して示す断面図である。第1変
形例は実施の形態8と基本構造は共通するので、同様な
構成は同符号を付してその説明は省略する。
【0057】本変形例と実施の形態8との違いは、本変
形例においては、凸形状を有するマイクロレンズ41に
おいて、画素の中心側に形成された非レンズ領域400
が薄板ガラス49に接着剤48を介することなく接して
いる点であり、その他の構成は実施の形態8と同じであ
る。
【0058】図22に示される構成を有することによ
り、画素の中心領域の非レンズ領域400に入射される
光は、接着剤48を介することなく液晶に入射させるこ
とができるため、画素中心側に入射される光は接着剤4
8により屈曲させることなく液晶に向かうことが可能と
なり、光の利用効率を高めることができるとともに、逆
明視方向から入射する光を少なくできるので、コントラ
ストの高い表示を行うことができる。
【0059】また、マイクロレンズアレイ基板40は非
レンズ領域400の平坦な面が薄板ガラス49に接して
固着されるため、マイクロレンズアレイ基板40と薄板
ガラス49とのギャップを一定に保つことが可能とな
る。それ故、マイクロレンズアレイ基板40と薄板ガラ
ス49とを精度よく貼り合わせることができる。
【0060】[実施の形態8の第2変形例]また、図2
3は実施の形態8の第2変形例に係わる液晶装置1に用
いたアクティブマトリクス基板、対向基板およびこれら
の基板の貼りあわせ構造を拡大して示す断面図である。
第2変形例は実施の形態8と基本構造は共通するので、
同様な構成は同符号を付してその説明は省略する。本変
形例と実施の形態8との違いは、本変形例においては、
マイクロレンズ41は画素の中心領域は薄く平坦な形状
を有するか、あるいは画素の中心領域はマイクロレンズ
を全く有さず、画素周辺部はは中心領域側から外周に向
けて接着剤が厚く形成されるような形状となっている。
【0061】この場合、マイクロレンズアレイ基板40
の屈折率をn1とし、接着剤48の屈折率をn2とした
ときに、 n1> n2 を満たすような材質でマイクロレンズアレイ基板40お
よび接着剤48を構成すれば、画素周辺の遮光膜あるい
は配線等に向かう光を画素中心に向けることができるた
め、光の利用効率を高めることができるとともに、逆明
視方向から入射する光を少なくできるので、コントラス
トの高い表示を行うことができる。本実施形態およびそ
の変形例はいずれも画素の中心領域はマイクロレンズを
形成せずに周辺領域のみに形成されているため、光の利
用効率を高めることができるとともに、逆明視方向から
入射する光を少なくできるので、コントラストの高い表
示を行うことができる。なお、このような非レンズ領域
400の形成は、上記の実施形態4乃至実施形態7に対
して組み合わせて適用することもできる。
【0062】[その他の実施形態]なお、上述の実施形
態を組み合わせて構成すればよりコントラストのよい表
示が可能となる。また、上述の実施形態は、6時明視の
場合を例として説明したが、これに限るものではない。
また、たとえば1時半明視、あるいは10時半明視とい
うように基板の斜め方向に明視方向がある場合には、た
とえば、実施の形態1ないし実施の形態3で説明したよ
うに、画素の開口率の中心位置あるいはマイクロレンズ
の光学的中心位置を明視方向にずらすことによりコント
ラストを向上させることができるが、上下左右の明視方
向に近い側にずらすことによってもコントラストを向上
させることができる。
【0063】また、液晶装置に光が入射される際に、液
晶装置の法線に対して光軸が明視方向側に傾いた光を液
晶装置に入射するようにすれば、逆明視方向側からの光
の入射を防ぐために効果的となりさらにコントラストの
高い表示が可能となる。
【0064】さらに、上述の実施の形態では、アクティ
ブマトリクス基板の第1の遮光膜6はTFTの下層に形
成されているが、これに限るものではなく、たとえば、
TFTの上層あるいは遮光性を有する配線を利用して、
第1の遮光膜6をアクティブマトリクス基板に形成して
も良い。
【0065】さらにまた、上記形態では、光が入射する
対向基板30にのみマイクロレンズを形成したが、光が
出射するアクティブマトリクス基板20の側にも各画素
に対向するようにマイクロレンズを形成してもよい。こ
の場合に、アクティブマトリクス基板20に形成された
マイクロレンズの光学的中心位置は、対向基板30の開
口領域31の中心位置311に対して明視方向側にずれ
ていることが好ましい。このような構成によれば、対向
基板に形成されたマイクロレンズを介して入射されたコ
ントラストの高い光を、アクティブマトリクス基板20
に形成されたマイクロレンズによって効率よく出射する
ことができる。また、出射される光を光学系に合わせて
収束光、平行光、あるいは拡散光とすることができるの
で、実質的に画素の開口率を向上させることができ、光
の利用効率を高めることができる。
【0066】[液晶装置1の電子機器への適用]次に、
本実施形態の液晶装置1を備えた電子機器の一例を、図
24、図25を参照して説明する。図24は、電子機器
のブロック図である。図25は、本発明を適用した電子
機器の一例としての投射型表示装置の要部(光学系)を
示す説明図である。
【0067】図24において、表示情報出力源100
0、表示情報処理回路1002、表示駆動回路100
4、本実施形態の液晶装置1、クロック発生回路100
8および電源回路1010を含んで構成される。表示情
報出力源1000は、ROM、RAMなどのメモリ、テ
レビ信号を同調して出力する同調回路などを含んで構成
され、クロック発生回路1008からのクロックに基づ
いて、ビデオ信号などの表示情報を出力する。表示情報
処理回路1002は、クロック発生回路1008からの
クロックに基づいて表示情報を処理して出力する。この
表示情報処理回路1002は、たとえば増幅・極性反転
回路、シリアル−パラレル変換回路、ローテーション回
路、ガンマ補正回路あるいはクランプ回路等を含むこと
ができる。表示駆動回路1004は、走査側駆動回路お
よびデータ側駆動回路を含んで構成され、液晶装置1を
表示駆動する。電源回路1010は、上述の各回路に電
力を供給する。
【0068】(投射型表示装置の構成例1)このような
構成の電子機器の一例として、投射型表示装置を図25
を用いて説明する。図25に示す投射型表示装置110
0は、図25に示す投射型表示装置2001では、その
ハウジング内には光学ユニットが搭載され、この光学ユ
ニット内には、光源ランプ2011(光源)と、微小な
レンズの集合体からなるインテグレータレンズ201
2、2014、および偏光分離膜とλ/4波長板との集
合体からなる偏光変換素子2016を備える照明用光学
系2015と、この照明用光学系2015から出射され
る白色光束を、赤、緑、青の各色光束R、G、Bに分離
する色分離光学系2020と、各色光束を変調するライ
トバルブとして本実施形態の液晶装置1によって構成し
た3枚の液晶ライトバルブ2030R、2030G、2
030Bと、変調された色光束を再合成する色合成光学
系としてのダイクロイックプリズムからなるプリズムユ
ニット2042と、合成された光束をスクリーン上に拡
大投射する投射レンズユニット2050(拡大投射光学
系)とが構成されている。光源ランプ2011として
は、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノン
ランプ等を用いることができる。この光学ユニットで
は、偏光変換素子2016において各プリズム体で分離
されたP偏光およびS偏光のうち、P偏光の出射位置に
λ/2板を配置した構成に相当するため、光束をS偏光
に揃えることができる。
【0069】照明用光学系2015は反射ミラー201
7を備えており、照明用光学系2015の中心光軸を装
置前方向に向けて直角に折り曲げるようにしている。色
分離光学系2020には、赤緑反射ダイクロックミラー
2022と、緑反射ダイクロイックミラー2024と、
反射ミラー2026とが配置されている。光源ランプ2
011から出射された白色光束は、照明用光学系201
5を経て、まず、赤緑反射ダイクロイックミラー202
2において、そこに含まれている赤色光束Rおよび緑色
光束Gが直角に反射されて、緑反射ダイクロイックミラ
ー2024の側に向かう。青色光束Bはこの赤緑反射ダ
イクロイックミラー2022を通過して、後方の反射ミ
ラー2026で直角に反射されて、青色光束の出射部か
らプリズムユニット2042の側に出射される。赤緑反
射ダイクロックミラー2022において反射された赤お
よび緑の光束R、Gは、緑反射ダイクロイックミラー2
024において、緑色光束Gのみが直角に反射されて、
緑色光束の出射部からプリズムユニット2042の側に
出射される。これに対して、緑反射ダイクロイックミラ
ー2024を通過した赤色光束Rは、赤色光束の出射部
から導光系2044の側に出射される。色分離光学系2
020における各色光束の出射側には、それぞれ集光レ
ンズ2027R、2027G、2027Bが配置されて
いる。したがって、各出射部から出射した各色光束は、
これらの集光レンズ2027R、2027G、2027
Bに入射して各液晶ライトバルブ2030R、2030
G、2030Bに集光される。このようにして、本実施
形態では、照明用光学系2015、色分離光学系202
0、集光レンズ2027R、2027G、2027Bお
よび導光系2044によって、光源ランプ2011から
出射された光を集光しながら各液晶ライトバルブ203
0R、2030G、2030Bに導く導光光学系が構成
されている。
【0070】このように集光された各色光束R、G、B
のうち、青色および緑色の光束B、Gは液晶ライトバル
ブ2030B、2030Gに入射して変調され、各色光
に対応した画像情報(映像情報)が付加される。すなわ
ち、これらのライトバルブは、不図示の駆動手段によっ
て画像情報に応じてスイッチング制御されて、これによ
り、ここを通過する各色光の変調が行われる。このよう
な駆動手段は公知の手段をそのまま使用することができ
る。
【0071】一方、赤色光束Rは、導光系2044を介
して液晶ライトバルブ2030Rに導かれて、ここにお
いて、同様に画像情報に応じて変調が施される。なお、
導光系2044としては、入射側レンズ2045と、入
射側反射ミラー2046と、出射側反射ミラー2047
と、これらの間に配置した中間レンズ2048とが配置
されている。
【0072】次に、各液晶ライトバルブ2030R、2
030G、2030Bを通って変調された各色光束は、
プリズムユニット2042に入射され、ここで再合成さ
れる。ここで再合成されたカラー画像は、投射レンズユ
ニット2050を介して、所定の位置にあるスクリーン
(投射面)上に拡大投射される。 (投射型表示装置におけるコントラスト向上対策)図2
5に示すように構成した投射型表示装置2001を例に
して、液晶装置(液晶ライトバルブ)の視角特性に合わ
せて、液晶ライトバルブ、およびこの液晶ライトバルブ
に対して光を導く光学部品の姿勢を適正化することによ
り、コントラストを向上する構成を説明する。
【0073】図26に一点鎖線で示すように、液晶ライ
トバルブ2030B、反射ミラー2026および集光レ
ンズ2027Bは、従来、プリズムユニット2042の
端面に対して直立した姿勢で配置されている。しかるに
本実施形態では、図26に実線で示すように、液晶ライ
トバルブ2030Bが光軸L0(装置光軸)方向で前後
にずれた斜め姿勢で配置されている。このため、液晶ラ
イトバルブ2030Bに入射する光の光軸L0は、液晶
装置1の光入射面の法線方向Mに対して所定の角度θ1
だけ明視方向側(6時の側)に傾いている。従って、液
晶ライトバルブ2030Bに対しては明視方向側から入
射される光を多くし、逆明視方向からの光を少なくする
ことができるので、液晶ライトバルブ2030Bにおい
てコントラストの高い表示を行うことができる。但し、
液晶ライトバルブ2030Bを傾けすぎると、光源ラン
プ2011からの光を液晶ライトバルブ2030Bで合
焦させようとしても、その焦点位置から液晶ライトバル
ブ2030Bが大きくずれることになる。その結果、液
晶ライトバルブ2030Bの画像表示領域7のうち、焦
点位置から大きくずれた部分では、画像の品位が低下す
る。そこで、本実施形態では、集光光学系(導光系20
44)に用いた集光レンズ2027B(図25参照)に
ついては、液晶ライトバルブ2030Bに入射する光の
光軸Lが液晶ライトバルブ2030Bの法線M方向に対
してさらに明視方向側に傾くように、一点鎖線で示す直
立姿勢からやや後方に倒して、実線で示すような斜め上
向き姿勢にしてある。さらに、本実施形態では、集光光
学系(導光系2044)に用いた反射ミラー2026
(図25参照)についても、液晶ライトバルブ2030
Bに入射する光の光軸Lが液晶ライトバルブ2030B
の法線M方向に対してさらに明視方向側に傾くように、
一点鎖線で示す直立姿勢からやや後方に倒して、実線で
示すような斜め上向き姿勢にしてある。このため、本実
施形態では、焦点位置と液晶ライトバルブ2030Bの
位置関係のずれに起因する画像の品位の低下を抑えると
いう観点から液晶ライトバルブ2030Bを傾ける角度
に限界があって、実施の形態1ないし8などで説明した
構成で光の方向を最適化するのを補いきれなくても、こ
のような傾きの不足分を導光光学系の反射ミラー202
6や集光レンズ2027Bの傾きによって補うことがで
きる。よって、本実施形態によれば、液晶に入射する光
の傾きを明視方向側に最適な条件にまで傾けることがで
きる。なお、液晶ライトバルブ2030Bに対する光軸
の傾きは、上記のように集光レンズ2027Bや反射ミ
ラー2026によって最適化することができるが、液晶
ライトバルブ2030Rに対する光軸の傾きは、たとえ
ば、集光レンズ2027Rや反射ミラー2047などよ
って行うことができ、液晶ライトバルブ2030Gに対
する光軸の傾きは、たとえば、集光レンズ2027Gや
緑反射ダイクロイックミラー2024などよって行うこ
とができる。
【0074】また、本実施形態の投射型表示装置のよう
に、液晶ライトバルブ(液晶装置)が複数枚用いられて
いる場合には、各液晶ライトバルブ2030R、203
0G、2030B毎に、入射する光の光軸が各液晶ライ
トバルブの法線方向に対して傾く角度が最適な角度に設
定されていることが好ましい。このように構成する際に
は、各液晶ライトバルブ2030R、2030G、20
30B自身の傾きについては同等とし、対応する集光レ
ンズや反射ミラーの傾きを各色毎に最適化することが好
ましい。
【0075】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る液晶装置で
は、明視方向および逆明視方向に傾いた方向から入射し
た光のうち、逆明視方向に傾いた方向から入射した光が
表示に寄与するのを抑えてあるので、コントラストの高
い表示を行うことができる。それ故、投射型表示装置な
どにおいて、品位の高い画像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した液晶装置を対向基板の側か
らみた平面図である。
【図2】 図1に示す液晶装置をH−H′線で切断した
ときの断面図である。
【図3】 図1に示す液晶装置の構成を模式的に示すブ
ロック図である。
【図4】 図1に示す液晶装置の画素領域の一部を抜き
出して示す平面図である。
【図5】 図4におけるA−A′線におけるアクティブ
マトリクス基板の断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態1に係る液晶装置におけ
るアクティブマトリクス基板、対向基板およびこれらの
基板の貼り合わせ構造を拡大して示す断面図である。
【図7】 図6に示す液晶装置のアクティブマトリクス
基板および対向基板のそれぞれに形成した第1および第
2の遮光膜の位置関係を示す平面図である。
【図8】 図6に示す液晶装置のアクティブマトリクス
基板および対向基板のそれぞれに形成した第1および第
2の遮光膜の位置関係を示す説明図である。
【図9】 本発明の実施の形態2に係る液晶装置におけ
るアクティブマトリクス基板、対向基板およびこれらの
基板の貼り合わせ構造を拡大して示す断面図である。
【図10】 図9に示す液晶装置のアクティブマトリク
ス基板および対向基板のそれぞれに形成した第1および
第2の遮光膜の位置関係を示す平面図である。
【図11】 図9に示す液晶装置のアクティブマトリク
ス基板および対向基板のそれぞれに形成した第1および
第2の遮光膜の位置関係を示す説明図である。
【図12】 本発明の実施の形態3に係る液晶装置にお
けるアクティブマトリクス基板、対向基板およびこれら
の基板の貼り合わせ構造を拡大して示す断面図である。
【図13】 図12に示す液晶装置の対向基板に形成し
たマイクロレンズと、アクティブマトリクス基板に形成
した画素電極との位置関係を示す平面図である。
【図14】 図12に示す液晶装置の対向基板に形成し
たマイクロレンズと、アクティブマトリクス基板に形成
した画素電極との位置関係を示す説明図である。
【図15】 本発明の実施の形態4に係る液晶装置にお
けるアクティブマトリクス基板、対向基板およびこれら
の基板の貼り合わせ構造を拡大して示す断面図である。
【図16】 本発明の実施の形態4の変形例に係る液晶
装置におけるアクティブマトリクス基板、対向基板およ
びこれらの基板の貼り合わせ構造を拡大して示す断面図
である。
【図17】 本発明の実施の形態5に係る液晶装置にお
けるアクティブマトリクス基板、対向基板およびこれら
の基板の貼り合わせ構造を拡大して示す断面図である。
【図18】 本発明の実施の形態5の変形例に係る液晶
装置におけるアクティブマトリクス基板、対向基板およ
びこれらの基板の貼り合わせ構造を拡大して示す断面図
である。
【図19】 本発明の実施の形態6に係る液晶装置にお
けるアクティブマトリクス基板、対向基板およびこれら
の基板の貼り合わせ構造を拡大して示す断面図である。
【図20】 本発明の実施の形態7に係る液晶装置にお
けるアクティブマトリクス基板、対向基板およびこれら
の基板の貼り合わせ構造を拡大して示す断面図である。
【図21】 本発明の実施の形態8に係る液晶装置にお
けるアクティブマトリクス基板、対向基板およびこれら
の基板の貼り合わせ構造を拡大して示す断面図である。
【図22】 本発明の実施の形態8の第1変形例に係る
液晶装置におけるアクティブマトリクス基板、対向基板
およびこれらの基板の貼り合わせ構造を拡大して示す断
面図である。
【図23】 本発明の実施の形態8の第2変形例に係る
液晶装置におけるアクティブマトリクス基板、対向基板
およびこれらの基板の貼り合わせ構造を拡大して示す断
面図である。
【図24】 本発明を適用した液晶装置の使用例を示す
表示装置の回路構成を示すブロック図である。
【図25】 本発明を適用した液晶装置の使用例を示す
投射型表示装置の全体構成図である。
【図26】 図25に示す投射型表示装置における液晶
装置、集光レンズ、および反射ミラーの姿勢を改良した
例を示す説明図である。
【図27】 従来の液晶装置に用いたアクティブマトリ
クス基板、対向基板およびこれらの基板の貼り合わせ構
造を拡大して示す断面図である。
【図28】 液晶装置において基板間で液晶の長軸方向
が90°捩じれていく様子を示す説明図である。
【図29】 (A)、(B)はそれぞれ、液晶装置の3
時−9時方向におけるコントラスト変化を示すグラフ、
および液晶装置の6時−12時方向におけるコントラス
ト変化を示すグラフである。
【図30】 液晶装置に斜め方向から光が入射する様子
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 液晶装置 4 画像表示領域 6 アクティブマトリクス基板側の第1の遮光膜 7 対向基板側の第2の遮光膜 8 画素電極 10 画素スイッチング用のTFT 20 アクティブマトリクス基板(第1の基板/他方の
基板) 21 アクティブマトリクス基板側の第1の開口領域 30 対向基板(第2の基板/一方の基板) 31 対向基板側の第2の開口領域 32 対向電極 39 液晶 40 レンズアレイ基板 40A 中間屈折率層 40B 低屈折率層 40C 高屈折率層 41 マイクロレンズ 48 接着剤 49 薄板ガラス 52 シール材 81 画素電極の中心位置 90 データ線 91 走査線 211 第1の開口領域の中心位置 311 第2の開口領域の中心位置 411 マイクロレンズの光学的中心位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 EA12 HA14 HA25 2H092 JA24 JB04 JB51 NA01 PA09 QA07 RA05 2K103 AA01 AA05 AA11 AB01 BB02 BC26 CA12 CA60

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画素の各々に画素電極が形成され
    た第1の基板と、前記第1の基板に対向する第2の基板
    と、前記第1および第2の基板の間に挟持された液晶と
    を有する液晶装置において、 前記第1の基板には、複数の走査線および複数のデータ
    線、前記複数の走査線および前記複数のデータ線に対応
    して画素スイッチング素子が形成され、前記画素電極は
    前記画素スイッチング素子に対応して形成されてなり、 前記画素スイッチング素子は、前記画素において前記画
    素電極に対して明視方向側に形成されていることを特徴
    とする液晶装置。
  2. 【請求項2】 前記画素の各々では、該画素に対応する
    前記走査線および蓄積容量形成用の容量線が明視方向側
    に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液
    晶装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の基板には、前記画素スイッチ
    ング素子に重なるように形成された第1遮光膜を備える
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶
    装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の基板には、前記第1基板の開
    口領域に対して明視方向側と比較して逆明視方向側で幅
    広に重なるように形成された第2遮光膜を備えることを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の液
    晶装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の基板には、前記画素の各々に
    対向するようにマイクロレンズが形成され、 該マイクロレンズの光学的中心位置は、前記第1および
    第2の基板のうち、光が出射される他方の基阪側の開口
    領域の中心位置に対して明視方向側にずれていることを
    特徴とする液晶装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか一項に規定
    する液晶装置を用いた投射型表示装置であって、光源
    と、該光源から出射された光を前記液晶装置に導く集光
    光学系と、当該液晶装置で光変調した光を拡大投射する
    拡大投射光学系とを有することを特徴とする投射型表示
    装置。
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