JP2003277374A - ピリミドンアセタミド誘導体の新規製造法とその結晶 - Google Patents

ピリミドンアセタミド誘導体の新規製造法とその結晶

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JP2003277374A
JP2003277374A JP2002075686A JP2002075686A JP2003277374A JP 2003277374 A JP2003277374 A JP 2003277374A JP 2002075686 A JP2002075686 A JP 2002075686A JP 2002075686 A JP2002075686 A JP 2002075686A JP 2003277374 A JP2003277374 A JP 2003277374A
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pyridyloxy
phenyl
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Ryoichi Suzuki
良一 鈴木
Keiichi Shimada
慶一 島田
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】下記化学式(II)の化合物の短工程・高効率
で、シリカゲルおよび塩化メチレンを使用しない製造法
を見出すこと。 【解決手段】下記化学式(I) [式中、Dは酸性条件下で脱保護される保護基を示し、
Eは置換基を有していてもよい炭素数1乃至6のアルキ
ル基を示す]で表される化合物を蟻酸と反応させること
を特徴とする下記化学式(II) [式中、Eは上記とおなじ意味を示す]で表されるピリ
ミドンアセタミド誘導体の製造法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はキマーゼ阻害活性を
有する化合物を含むピリミドンアセタミド誘導体の新規
製造法、ピリミドンアセタミド誘導体の結晶の製造法お
よびその結晶に関する。
【0002】
【従来の技術】キモトリプシン型セリンプロテアーゼ、
特にキマーゼに対して強い阻害活性を有する2−(5−
ホルミルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−
ジヒドロピリミジン−1−イル)−N−[3,4−ジオ
キソ−1−フェニル−7−(2−ピリジルオキシ)]−
2−ヘプチルアセタミド等の合成法が、WO98/09
949号公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】WO98/09949
号公報中に記載の製造法では、反応終了後にシリカゲル
カラムクロマトグラフィーを用いた単離精製操作を行っ
ていることおよび単離精製操作の溶媒に塩化メチレンを
用いていることが、工業的な製造において問題と考えら
れる。又、該公報において2−(5−ホルミルアミノ−
6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジ
ン−1−イル)−N−[3,4−ジオキソ−1−フェニ
ル−7−(2−ピリジルオキシ)]−2−ヘプチルアセ
タミドは、アモルファス状態で得られていた。シリカゲ
ルを用いた精製は、通常は目的物の量の数倍から数十倍
のシリカゲルを使用するが、使用後のシリカゲルは産業
廃棄物となるため環境に好ましい製造工程ではない。更
に、塩化メチレンは、水質汚濁の原因物質として規制値
が設定されており、工業的には使用しない事が望まれて
いる。従って、シリカゲルおよび塩化メチレンを使用せ
ず、単離精製操作を結晶化によって行う製造法が求めら
れていた。又、該公報中の製造法は保護基の導入および
除去工程を含む非効率的なものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討の
結果、高収率・短工程なピリミドンアセタミド誘導体の
製造法を創出する事により前記課題を解決した。即ち、
本願発明は、 (1)下記化学式(I)
【0005】
【化3】
【0006】[式中、Dは酸性条件下で脱保護される保
護基を示し、Eは置換基を有していてもよい炭素数1乃
至6のアルキル基を示す]で表される化合物を蟻酸と反
応させることを特徴とする下記化学式(II)
【0007】
【化4】
【0008】[式中、Eは上記とおなじ意味を示す]で
表されるピリミドンアセタミド誘導体の製造法。
【0009】(2)Dが3級アルコキシカルボニル基で
あり、Eにおける置換基を有していてもよい炭素数1乃
至6のアルキル基の置換基が、アリール基、窒素原子を
有する複素環オキシル基又は窒素原子を有する複素環基
である上記(1)のピリミドンアセタミド誘導体の製造
法。 (3)Dにおける3級アルコキシカルボニル基がt−ブ
トキシカルボニル基であり、Eにおける置換基を有して
いてもよい炭素数1乃至6のアルキル基の置換基が、2
−ピリジルオキシ基である上記(2)に記載のピリミド
ンアセタミド誘導体の製造法。 (4)Eが3−(2−ピリジルオキシ)プロピル基であ
る上記(3)記載のピリミドンアセタミド誘導体の製造
法。
【0010】(5)上記(1)乃至(4)のいずれか1
項に記載の製造法において、蟻酸との反応後に蟻酸を除
去し、有機溶媒又は含水有機溶媒を加えて攪拌すること
を特徴とするピリミドンアセタミド誘導体の結晶の製造
法。 (6)有機溶媒が、酢酸エチル、メタノール又はアセト
ンである上記(5)に記載のピリミドンアセタミド誘導
体の結晶の製造法。
【0011】(7)含水有機溶媒が含水アセトンである
上記(5)に記載のピリミドンアセタミド誘導体の結晶
の製造法。 (8)粉末X線結晶回折において下記のd面間隔パター
ン(オングストローム): 15.17、5.95、5.06、4.85、4.7
0、4.40、4.07、3.93、3.73、3.4
5 を本質的に有している2−(5−ホルミルアミノ−6−
オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−
1−イル)−N−[3,4−ジオキソ−1−フェニル−
7−(2−ピリジルオキシ)]−2−ヘプチルアセタミ
ドの結晶。に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本願発明の上記化学式(II)で
表されるピリミドンアセタミド誘導体の製造法は、上記
化学式(I)で表される化合物と蟻酸を反応させること
を特徴とする。上記化学式(I)のDである酸性条件下
で脱保護されるアミノ基の保護基としては、通常の化学
反応や合成反応で用いられる、酸性条件下で脱保護され
るアミノ基の保護基であれば特に限定されないが、好ま
しくは3級アルコキシカルボニル基があげられ、特に好
ましくはt−ブトキシカルボニル基が挙げられる。
【0013】上記化学式(I)および上記化学式(I
I)のEである置換基を有していてもよい炭素数1乃至
6のアルキル基における炭素数1乃至6のアルキル基と
しては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブ
チル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、s−ペンチル
基、t−アミル基、n−ヘキシル基、1,2−ジメチル
−ブチル基等が挙げられ、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1乃
至4のアルキル基が好ましい。Eにおける置換基を有し
ていてもよい炭素数1乃至6のアルキル基の置換基とし
ては、例えばアリール基、窒素原子を有する複素環オキ
シ基、窒素原子を有する複素環基等があげられる。
【0014】置換基としてのアリール基としては、例え
ば置換基を有していてもよいフェニル基があげられ、よ
り好ましくは無置換のフェニル基である。好ましいアリ
ール基置換の炭素数1乃至6のアルキル基としては、例
えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、
フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキ
シル基等があげられ、フェニル置換の炭素数1乃至4の
アルキル基がより好ましい。特に好ましくは、フェネチ
ル基やフェニルプロピル基が挙げられる。
【0015】置換基としての複素環オキシ基としては窒
素原子を有する複素環オキシ基が好ましく、例えばピリ
ジルオキシ基、ピリミジルオキシ基、ピラジルオキシ
基、ピリダジルオキシ基、ピロリルオキシ基等があげら
れ、2−ピリジルオキシ基、3−ピリジルオキシ基、4
−ピリジルオキシ基等の窒素原子を有する6員複素環オ
キシ基が特に好ましい。複素環オキシ基で置換された炭
素数1乃至6のアルキル基としては、例えば3−ピリジ
ルオキシメチル基、3−(2−ピリジルオキシ)プロピ
ル基、2−ピリミジルオキシメチル基、3−(4−ピリ
ミジルオキシ)プロピル基、2−ピラジルオキシメチル
基、3−(2−ピラジルオキシ)ブチル基、2−(2−
ピリダジルオキシ)エチル基、2−(2−ピロリルオキ
シ)エチル基等のヘテロアリールオキシ基置換の炭素数
1乃至6のアルキル基があげられ、窒素原子を有する6
員複素環オキシ基置換の炭素数1乃至6のアルキル基が
好ましく、3−(2−ピリジルオキシ)プロピル基等の
2−ピリジルオキシ基置換の炭素数3又は4のアルキル
基が特に好ましい。
【0016】置換基としての複素環基としては、例えば
モルホリニル基、オキソジヒドロピリジニル基、ピペリ
ジニル基、ピペラジニル基、ジオキサニル基等が挙げら
れ、4−モルホリニル基、2−オキソ−1,2−ジヒド
ロピリジン−1−イル基が好ましく、2−オキソ−1,
2−ジヒドロピリジン−1−イル基等のヘテロ原子とし
て窒素原子を有する6員複素環基がより好ましい。複素
環基で置換された炭素数1乃至6のアルキル基として
は、好ましくは例えば、2−ピリジルメチル基、3−
(3−ピリジル)プロピル基、2−ピリミジルメチル
基、3−(4−ピリミジル)プロピル基、2−ピラジル
メチル基、3−(2−ピラジル)ブチル基、2−(3−
ピロリル)エチル基、3−(2−オキソ−1,2−ジヒ
ドロピリジン−1−イル)プロピル基等が挙げられ、3
−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イ
ル)プロピル基が特に好ましい。Eにおける置換基を有
する炭素数1乃至6のアルキル基としてもっとも好まし
くは、3−(2−ピリジルオキシ)プロピル基が挙げら
れる。本発明の製造法で使用される化学式(I)で表さ
れる化合物としては、例えば2−(5−t−ブトキシカ
ルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−
ジヒドロピリミジン−1−イル)−N−[3,4−ジオ
キソ−1−フェニル−7−(2−ピリジルオキシ)]−
2−ヘプチルアセタミド(Dがt−ブトキシカルボニル
基、Eが3−(2−ピリジルオキシ)プロピル基)、2
−(5−t−ブトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−
2−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−1−イ
ル)−N−[3,4−ジオキソ−1−フェニル−8−
(2−ピリジルオキシ)]−2−オクチルアセタミド
(Dがt−ブトキシカルボニル基、Eが4−(2−ピリ
ジルオキシ)ブチル基)等が挙げられる。
【0017】上記化学式(I)の化合物を蟻酸中で反応
させる際に用いる蟻酸の純度は、90%以上のものが好
ましい。蟻酸の量は、化学式(I)の化合物1モル当り
1から100リットル、好ましくは2から10リットル
がよい。反応温度は室温から100℃、好ましくは20
℃から60℃、特に好ましくは40℃から55℃がよ
い。
【0018】又、上記記載のピリミドンアセタミド誘導
体の製造法における蟻酸との反応後に、蟻酸を除去し有
機溶媒又は含水有機溶媒を加えて攪拌することを特徴と
するピリミドンアセタミド誘導体の結晶の製造法も本発
明に含まれる。蟻酸を除去するには、反応溶液を減圧濃
縮する方法により可能である。蟻酸をより完全に除去す
るために、必要に応じて1回乃至5回程度、減圧流去可
能な有機溶媒を加え溶媒を減圧流去する操作をしてもよ
い。減圧濃縮は室温から100℃、好ましくは30℃か
ら80℃で行うのがよい。蟻酸除去の際に用いる有機溶
媒としては、例えば酢酸エチル、メタノール、アセトン
等が好ましい。続いて、有機溶媒又は含水有機溶媒を加
えて攪拌する。以上の操作により、上記化学式(II)
の化合物を結晶として得る事ができる。攪拌の際に用い
る溶媒は蟻酸で分解する事が無く、且つ上記化学式(I
I)の化合物を結晶として得る事ができれば特に制限は
無いが、特に好ましい有機溶媒としては酢酸エチル、メ
タノール又はアセトンが挙げられ、又、含水有機溶媒と
しては含水アセトンが好ましい。含水アセトンにおける
アセトンと水の比率に関しては、容量比で90から0.
01、好ましくは10から0.1、特に好ましくは1か
ら0.2がよい。攪拌の際に用いる溶媒の量は、化学式
(II)の化合物1モル当り1から30リットル程度、
好ましくは2から20リットル程度がよい。攪拌温度
は、0℃から溶媒の沸点、好ましくは室温から60℃が
好ましい。本発明に使用される上記化学式(I)の化合
物の製造法は、WO98/09949号公報中に記載さ
れているが、この製造法に限定されるものではない。
【0019】又、本願発明には上記製造法で得られるピ
リミドンアセタミド誘導体の結晶も含まれる。特に、上
記一般式(II)でEが3−(2−ピリジルオキシ)プ
ロピル基である2−(5−ホルミルアミノ−6−オキソ
−2−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−1−イ
ル)−N−[3,4−ジオキソ−1−フェニル−7−
(2−ピリジルオキシ)]−2−ヘプチルアセタミドの
結晶は、その粉末X線回折パターンにおいて、以下のd
面間隔パターン(オングストローム)を示す。 15.17、5.95、5.06、4.85、4.7
0、4.40、4.07、3.93、3.73、3.4
5 測定は、理学電気社製粉末X線結晶解析装置RINT−
1100Vを用いた。測定されるd面間隔が、例えば粉
末サンプルが詰められた程度に応じてやや変動しうるこ
とは、明らかであろう。そのような結晶体も本発明に含
まれる。
【0020】なお、いかなる結晶形の分子も、以下のB
ragg式を用いてその粉末X線回折パターンから求め
られ、それ自体の独特なd面間隔パターンを有している
ことが知られている。 nλ=2dsinθ nは回折の次数である(通常1である) λは照射光の波長である dはd面間隔(オングストローム)である θは照射光の偏向の角度である
【0021】
【実施例】以下に本願発明の実施例を記述するが、本願
発明はこれらに限定されるものではない。特に断りの無
い場合次の操作法を用いた。 (1)溶媒の濃縮はロータリーエバポレーターを用い、
生成物により室温から摂氏100度の湯浴上で5〜50
mmHgの減圧下に行った。 (2)核磁気共鳴(NMR)スペクトルはVarian
社製Gemini−200(200MHz)を用い、内
部標準物質としてテトラメチルシラン(TMS)を基準
としたppmで記載した。検出されたシグナルの形に関
しては慣用的な略称を用いた。
【0022】2−(5−ホルミルアミノ−6−オキソ−
2−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−1−イ
ル)−N−[3,4−ジオキソ−1−フェニル−7−
(2−ピリジルオキシ)]−2−ヘプチルアセタミドを
結晶として得る際に使用する溶媒として、酢酸エチル、
メタノール、アセトン又は含水アセトンを用いた実施例
を以下に記載する。
【0023】実施例1 2−(5−t−ブトキシカルボニルアミノ−6−オキソ
−2−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−1−イ
ル)−N−[3,4−ジオキソ−1−フェニル−7−
(2−ピリジルオキシ)]−2−ヘプチルアセタミド
(3.08g)を蟻酸(23ml)に加え、40℃で
7.5時間攪拌した。反応溶液をエバポレートして得ら
れた残渣に酢酸エチル(6ml)を加えて、再度エバポ
レートした。この操作を2度繰り返した。得られた個体
性残渣に酢酸エチル(21ml)を加えて40℃で40
分攪拌した後、室温で一晩静置した。析出固体を濾取
し、続いて酢酸エチル(15ml)に加えて室温で2時
間攪拌した後、濾取する事により2−(5−ホルミルア
ミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロピ
リミジン−1−イル)−N−[3,4−ジオキソ−1−
フェニル−7−(2−ピリジルオキシ)]−2−ヘプチ
ルアセタミド(2.13g、収率78%)を結晶として
得た。
【0024】実施例2 2−(5−t−ブトキシカルボニルアミノ−6−オキソ
−2−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−1−イ
ル)−N−[3,4−ジオキソ−1−フェニル−7−
(2−ピリジルオキシ)]−2−ヘプチルアセタミド
(2.41g)を蟻酸(18ml)に加え、43℃で1
2時間攪拌した。反応溶液をエバポレートして得られた
残渣にメタノール(6ml)を加えて、再度エバポレー
トした。この操作を3度繰り返した。得られた個体性残
渣にメタノール(12ml)を加えて38℃で10分攪
拌した後、室温で一晩攪拌した。析出固体を濾取し、7
5%含水メタノールで洗浄して2−(5−ホルミルアミ
ノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロピリ
ミジン−1−イル)−N−[3,4−ジオキソ−1−フ
ェニル−7−(2−ピリジルオキシ)]−2−ヘプチル
アセタミド(1.63g、収率76%)を結晶として得
た。
【0025】実施例3 2−(5−t−ブトキシカルボニルアミノ−6−オキソ
−2−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−1−イ
ル)−N−[3,4−ジオキソ−1−フェニル−7−
(2−ピリジルオキシ)]−2−ヘプチルアセタミド
(3.88g)を蟻酸(29ml)に加え、42℃で
8.5時間攪拌した。反応溶液をエバポレートして得ら
れた残渣にアセトン(10ml)を加えて、再度エバポ
レートした。この操作を3度繰り返した。得られた個体
性残渣にアセトン(40ml)を加えて42℃で7時間
攪拌した後、室温へ冷却し析出固体を濾取する事によ
り、2−(5−ホルミルアミノ−6−オキソ−2−フェ
ニル−1,6−ジヒドロピリミジン−1−イル)−N−
[3,4−ジオキソ−1−フェニル−7−(2−ピリジ
ルオキシ)]−2−ヘプチルアセタミド(2.95g、
収率86%)を結晶として得た。
【0026】実施例4 2−(5−t−ブトキシカルボニルアミノ−6−オキソ
−2−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−1−イ
ル)−N−[3,4−ジオキソ−1−フェニル−7−
(2−ピリジルオキシ)]−2−ヘプチルアセタミド
(66.4g)を蟻酸(498ml)に加え、41℃で
6時間攪拌した。反応溶液をエバポレートして得られた
残渣にアセトン(200ml)を加えて、再度エバポレ
ートした。この操作を2度繰り返した。得られた個体性
残渣にアセトン(700ml)を加えて35℃でエバポ
レートした後、更にアセトン(400ml)を加えて3
5℃でエバポレートした。得られた個体性残渣にアセト
ン(750ml)を加え、50℃で2時間攪拌した。こ
の懸濁液に水(750ml)を加えて2時間攪拌した
後、室温で8.5時間攪拌を続けた。析出固体を濾取す
る事により、2−(5−ホルミルアミノ−6−オキソ−
2−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−1−イ
ル)−N−[3,4−ジオキソ−1−フェニル−7−
(2−ピリジルオキシ)]−2−ヘプチルアセタミド
(52.3g、収率89%)を結晶として得た。
【0027】H−NMR(CDCl);2.00−
2.16(2H,m)、2.76−3.09(3H,c
omplex)、3.23(1H,dd,J=5.4,
14.1Hz)、4.32(2H,t,J=6.4H
z)、4.50(2H,d,J=1.3Hz)、5.2
1−5.33(1H,m)、6.50(1H,d,J=
6.6Hz)、6.70(1H,d,J=8.3H
z)、6.85(1H,ddd,J=0.9,5.1,
7.1Hz)、7.00−7.11(2H,m)、7.
14−7.65(9H,complex)、8.10
(1H,ddd,J=0.7,2.0,5.0Hz)、
8.24(1H,br s)、9.10(1H,s):
MS;m/z=568(M+1)
【0028】実施例5 2−(5−t−ブトキシカルボニルアミノ−6−オキソ
−2−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−1−イ
ル)−N−[3,4−ジオキソ−1−フェニル−7−
(2−ピリジルオキシ)]−2−ヘプチルアセタミド
(1.92g)を蟻酸(14ml)に加え、室温で48
時間攪拌した。反応溶液をエバポレートして得られた残
渣にアセトン(6ml)および水(24ml)を加え
て、室温で一日攪拌した。析出固体を濾取する事によ
り、2−(5−ホルミルアミノ−6−オキソ−2−フェ
ニル−1,6−ジヒドロピリミジン−1−イル)−N−
[3,4−ジオキソ−1−フェニル−7−(2−ピリジ
ルオキシ)]−2−ヘプチルアセタミド(1.65g、
収率97%)を結晶として得た。
【0029】実施例6 粉末X線回折結果 以下に実施例1および5で得られた結晶に関する粉末X
線結晶回折の測定結果を表1として記載する。 測定装置:理学電気社製粉末X線結晶解析装置RINT
−1100V
【0030】表1
【0031】
【発明の効果】本発明により、上記化学式(II)の化
合物を短工程で効率よく得られた。即ち、WO98/0
9949号公報中の2−(5−t−ブトキシカルボニル
アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ
ピリミジン−1−イル)−N−[3−ヒドロキシ−4−
オキソ−1−フェニル−7−(2−ピリジルオキシ)]
−2−ヘプチルアセタミドからの製造法では保護基の導
入および除去を行う3工程を含む5工程を要し収率45
%であったが、本発明では1工程で収率76%以上であ
った。更に、生成物を結晶として製造可能となった結
果、濾過等の操作が容易となり、精製単離操作において
シリカゲルを用いるクロマトグラフィーが不要となり、
従って塩化メチレンも使わなくてよくなり、環境に優し
い製造法が確立された。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記化学式(I) 【化1】 [式中、Dは酸性条件下で脱保護される保護基を示し、
    Eは置換基を有していてもよい炭素数1乃至6のアルキ
    ル基を示す]で表される化合物を蟻酸と反応させること
    を特徴とする下記化学式(II) 【化2】 [式中、Eは上記とおなじ意味を示す]で表されるピリ
    ミドンアセタミド誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】Dが3級アルコキシカルボニル基であり、
    Eにおける置換基を有していてもよい炭素数1乃至6の
    アルキル基の置換基が、アリール基、窒素原子を有する
    複素環オキシル基又は窒素原子を有する複素環基である
    請求項1のピリミドンアセタミド誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】Dにおける3級アルコキシカルボニル基が
    t−ブトキシカルボニル基であり、Eにおける置換基を
    有していてもよい炭素数1乃至6のアルキル基の置換基
    が、2−ピリジルオキシ基である請求項2に記載のピリ
    ミドンアセタミド誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】Eが3−(2−ピリジルオキシ)プロピル
    基である請求項3記載のピリミドンアセタミド誘導体の
    製造法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか1項に記載の製
    造法において、蟻酸との反応後に蟻酸を除去し、有機溶
    媒又は含水有機溶媒を加えて攪拌することを特徴とする
    ピリミドンアセタミド誘導体の結晶の製造法。
  6. 【請求項6】有機溶媒が、酢酸エチル、メタノール又は
    アセトンである請求項5に記載のピリミドンアセタミド
    誘導体の結晶の製造法。
  7. 【請求項7】含水有機溶媒が含水アセトンである請求項
    5に記載のピリミドンアセタミド誘導体の結晶の製造
    法。
  8. 【請求項8】粉末X線結晶回折において下記のd面間隔
    パターン(オングストローム): 15.17、5.95、5.06、4.85、4.7
    0、4.40、4.07、3.93、3.73、3.4
    5 を本質的に有している2−(5−ホルミルアミノ−6−
    オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−
    1−イル)−N−[3,4−ジオキソ−1−フェニル−
    7−(2−ピリジルオキシ)]−2−ヘプチルアセタミ
    ドの結晶。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006121151A1 (ja) * 2005-05-13 2006-11-16 Daiichi Sankyo Company, Limited 1-メチルカルバペネム化合物の結晶

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