JP2003276644A - 車両のフードヒンジ構造 - Google Patents

車両のフードヒンジ構造

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JP2003276644A JP2002080679A JP2002080679A JP2003276644A JP 2003276644 A JP2003276644 A JP 2003276644A JP 2002080679 A JP2002080679 A JP 2002080679A JP 2002080679 A JP2002080679 A JP 2002080679A JP 2003276644 A JP2003276644 A JP 2003276644A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フードの車幅方向及び車両上方への強度低下
及び剛性低下を抑制すると共にフードの車両下方への変
形荷重を低減する。 【解決手段】 衝突体がフード14に当接し、フードヒ
ンジアーム20にフード14から所定値以上の荷重が作
用すると、ベースプレート22におけるロック部22E
の凸部22Fが、車両上方へ変形し、ベースプレート2
2が前端部22Cのボルト30を中心に下方へ回転し、
フード14が下方へ移動するようになっている。また、
エプロンアッパメンバ16にボルト40によって固定さ
れたカラー42に、ロック部22Eがかしめられてお
り、ロック部22Eは、カラー42を介してエプロンア
ッパメンバ16に対して車幅方向及び車両上方に所定値
以上の強度及び剛性で固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両のフードヒンジ
構造に係り、特に、自動車等の車両の構造部材にヒンジ
を介してフードを取り付けるための車両のフードヒンジ
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両の構造部材にヒン
ジを介してフードを取り付けるための車両のフードヒン
ジ構造においては、その一例が特開平2001−270
468号に示されている。
【0003】図14に示される如く、このフードヒンジ
106は、ヒンジアーム100とベースプレート102
と支持体104とによって構成されており、ヒンジアー
ム100と支持体104は、第1のヒンジピン108に
よって相対回動可能に支持されている。また、フード1
16に衝突体が衝突した際の下方への変形荷重を低減す
るため、支持体104とベースプレート102は、過大
な荷重が係らない時には、第2のヒンジピン110と、
支持体104の突起112及びベースプレート102の
孔114によるロック機構と、によって固定されてい
る。この結果、フード116に取付けられたヒンジアー
ム100の近傍に過大な衝撃荷重が作用した場合には、
楔体120を介して、ベースプレート102の孔114
に嵌合された支持体104の突起112が外れ、第2の
ヒンジピン110を支点として支持体104とともに、
ヒンジアーム100が二点鎖線で示すように下方に回動
するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この車
両のフードヒンジ構造においては、支持体104とベー
スプレート102が、支持体104の突起112とベー
ス体102の孔114との嵌合によってロック状態に保
持されている。この結果、支持体104の車幅方向(左
右方向)及び車両上方への強度及び剛性が充分に確保さ
れていない。このため、フード116が振動し易く、N
V性能が低下する。また、ダンパーステーを備えている
場合には、フード116の浮き上がりによる外観品質の
低下等の不具合がある。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、フードの車幅
方向及び車両上方への強度低下及び剛性低下を抑制する
と共にフードの車両下方への変形荷重を低減できる車両
のフードヒンジ構造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、フードへ取付けられるフードヒンジアームと、車体
へ取付けられるベースプレートと、前記フードヒージア
ームを回動可能に前記ベースプレートに軸支する連結手
段と、を少なくとも有する車両のフードヒンジ構造にお
いて、前記ベースプレートを車体へ回転可能に支持する
支持手段と、前記ベースプレートを車体に対して車幅方
向及び車両上方に所定値以上の強度及び剛性で固定する
と共に、車両下方には前記強度及び剛性より低い強度及
び剛性で固定するロック手段と、を有することを特徴と
する。
【0007】従って、ロック手段により、ベースプレー
トが車体に対して車幅方向及び車両上方に所定値以上の
剛性及び強度で固定されているため、フードからベース
プレートに作用する車幅方向及び車両上方の荷重に対し
ては、強度低下及び剛性低下を抑制できる。このため、
フードが振動し難く、NV性能の低下を抑制できる。ま
た、ダンパーステーを備えている場合には、フードの浮
き上がりによる外観品質の低下等の不具合も防止でき
る。
【0008】一方、ロック手段により、ベースプレート
が車体に対して車両下方には、車幅方向及び車両上方の
強度及び剛性より低い強度及び剛性で固定されている。
この結果、フードからベースプレートに作用する車両下
方の荷重に対しては、ベースプレートを車体へ回転可能
に支持する支持手段を中心にしてベースプレートが車体
に対して容易に下方へ移動する。この結果、フードの車
両下方への変形荷重を低減できる。
【0009】請求項2記載の本発明は、請求項1に記載
の車両のフードヒンジ構造において、前記ロック手段
は、車体側に固定されたカラーと、前記ベースプレート
に形成され前記カラーにかしめられると共に、車両下方
の荷重に対して脆弱部が形成されたロック部と、から成
ることを特徴とする。
【0010】従って、車体側に固定されたカラーと、こ
のカラーにかしめられベースプレートに形成されたロッ
ク部とから成るロック手段により、ベースプレートが車
体に対して車幅方向及び車両上方に所定値以上の剛性及
び強度で固定されているため、フードからベースプレー
トに作用する車幅方向及び車両上方の荷重に対しては、
強度低下及び剛性低下を抑制できる。
【0011】一方、フードからベースプレートに作用す
る車両下方の荷重に対しては、ロック部の脆弱部が変形
し、ベースプレートを車体へ回転可能に支持する支持手
段を中心にして、ベースプレートが車体に対して容易に
下方へ移動する。この結果、フードの車両下方への変形
荷重を低減できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明における車両のフードヒン
ジ構造の第1実施形態を図1〜図9に従って説明する。
【0013】なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢
印UPは車両上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示
す。
【0014】図1に示される如く、自動車車体10の前
部に形成されたエンジンルーム12を覆うフード14
は、その後端部における車幅方向両端部近傍14Aが、
それぞれ車体前部の骨格部材である左右のエプロンアッ
パメンバ16にフードヒンジ18を介して取り付けられ
ている。また、フードヒンジ18は、フードヒンジアー
ム20とベースプレート22を有している。
【0015】フードヒンジアーム20には、車幅方向内
側へ向けてフード取付部20Aが形成されており、この
フード取付部20Aには前後一対の取付孔24、26が
形成されている。
【0016】図2に示される如く、フードヒンジアーム
20の取付孔24、26には、ボルト29がそれぞれ車
両下方側から挿入されており、フード14のインナパネ
ル15の上面15Aにはリインフォースメント17が車
両前後方向に沿って溶接されている。また、リインフォ
ースメント17に固定されたナット19とボルト29と
によって、フード14がフードヒンジアーム20のフー
ド取付部20Aに取り付けられている。
【0017】図1に示される如く、ベースプレート22
は側面視で三角形状となっており、フードヒンジアーム
20の後端部20Bは、ベースプレート22の後端上部
22Aに、車幅方向に沿って配置された連結手段として
のピン28によって上下方向へ回転可能に軸支されてい
る。
【0018】ベースプレート22における下部は取付部
22Bとなっており、取付部22Bの前端部22Cは、
支持手段としてのボルト30によって、エプロンアッパ
メンバ16の縦壁部16Aに取付けられている。
【0019】図3に示される如く、ボルト30は、ベー
スプレート22の前端部22Cに形成された孔33にか
しめられた支持手段としてのカラー31を通り、エプロ
ンアッパメンバ16の縦壁部16Aに固定されたウエル
ドナット32に螺合している。従って、ベースプレート
22は、ボルト30を中心に車両上下方向に回転可能と
なっている。
【0020】図4に示される如く、ベースプレート22
における取付部22Bの後部22Dには、ロック手段と
してのロック部22Eが形成されている。このロック部
22Eは、上側前方に開口部35を有する丸孔状の切欠
となっており、上方側の外周部は、車両後方から円弧状
に突出形成された脆弱部としての凸部22Fで構成され
ている。従って、凸部22Fは、車体に対して車両下方
に作用する荷重により、上方へ比較的容易に変形可能と
なっている。
【0021】図1に示される如く、ベースプレート22
におけるロック部22Eは、ロック手段を構成するボル
ト40によって、エプロンアッパメンバ16の縦壁部1
6Aに取付けられている。
【0022】図5に示される如く、ボルト40は、ベー
スプレート22のロック部22Eにかしめられたロック
手段を構成するカラー42を通り、エプロンアッパメン
バ16の縦壁部16Aに固定されたウエルドナット44
に螺合している。
【0023】従って、ベースプレート22のロック部2
2Eは、ボルト40によりカラー42を介してエプロン
アッパメンバ16に対して車幅方向及び車両上方に所定
値以上の強度T1で固定されており、車両下方には強度
T1より弱い強度、即ち、凸部22Fの変形強度T2
(T1>T2)で固定されている。
【0024】従って、図6に示される如く、衝突体がフ
ード14に当接し、フードヒンジアーム20にフード1
4から所定値以上の荷重が作用すると、ベースプレート
22におけるロック部22Eの凸部22Fが、車両上方
へ変形し、ベースプレート22が前端部22Cのボルト
30を中心に下方(図6の矢印A方向)へ回転し、フー
ド14が下方へ移動するようになっている。
【0025】なお、ベースプレート22における凸部2
2Fの上方には、車幅方向内側へ屈曲した逃げ部22G
が形成されており、ロック部22Eから外れたボルト4
0及びカラー42とベースプレート22とが干渉しない
ようになっている。
【0026】図7に示される如く、フード14とフェン
ダパネル50との境界52の下方には、エプロンアッパ
メンバ16が配設されており、エプロンアッパメンバ1
6は、エプロンアッパメンバ16の上部を構成するエプ
ロンアッパメンバアッパ56とエプロンアッパメンバ1
6の下部を構成するエプロンアッパメンバロア58とで
構成されている。
【0027】エプロンアッパメンバアッパ56は断面逆
L字形状となっており、エプロンアッパメンバロア58
は断面L字状となっている。エプロンアッパメンバアッ
パ56の上壁部56Aの車幅方向外側端部56Bには、
エプロンアッパメンバロア58の縦壁部58Aの上端部
に車幅方向外側に向かって形成されたフランジ58Bが
溶着されており、エプロンアッパメンバアッパ56の縦
壁部56Cの車両下端部56Dには、エプロンアッパメ
ンバロア58の横壁部58Cの車幅方向内側端部に車両
下方に向かって形成されたフランジ58Dが溶着されて
いる。
【0028】従って、エプロンアッパメンバ16は、エ
プロンアッパメンバアッパ56とエプロンアッパメンバ
ロア58とで車両前後方向に延びる閉断面部60を形成
している。
【0029】フード14の車幅方向外側縁部に車幅方向
において対向しているフェンダパネル50の車幅方向内
側上端部50Aは、フェンダパネル50のフード14と
の見切り部となっており、車幅方向内側上端部50Aの
下方は縦壁部50Bとなっている。この縦壁部50Bの
下端部には車幅方向内側に向ってフランジ50Cが形成
されており、このフランジ50Cがエプロンアッパメン
バアッパ56の上壁部56Aの上面に溶着されたブラケ
ット62の上壁部62Aにボルト64とウエルドナット
66とによって固定されている。なお、ブラケット62
の車両前方から見た断面形状は、上方側が車幅方向内側
となるように傾斜した平行四辺形となっており、上方か
らの荷重によって下方へ潰れ易い構成となっている。
【0030】従って、衝突体が衝突し、フード14が下
方へ移動した場合には、フード14の車幅方向両端部1
4Bがフェンダパネル50と干渉して、ブラケット62
を下方へ押圧するため、フェンダパネル50とブラケッ
ト62が反力を発生するようになっている。
【0031】図8に示される如く、フード14の後端縁
部14Cは、カウル70の前壁部70Aの上端部に車両
前方に向けて形成されたフランジ70Bに嵌着されたシ
ールゴム72に車両上方から当接している。
【0032】従って、衝突体が衝突し、フード14が下
方へ移動した場合には、フード14の後端縁部14Cが
シールゴム72を介してカウル70のフランジ70Bを
下方へ押圧するため、カウル70が反力を発生するよう
になっている。
【0033】次に本実施形態の作用を説明する。
【0034】本実施形態では、エプロンアッパメンバ1
6にボルト40によって固定されたカラー42に、フー
ドヒンジ18のベースプレート22のロック部22Eが
かしめられている。即ち、ベースプレート22のロック
部22Eは、ボルト40によりカラー42を介してエプ
ロンアッパメンバ16に対して車幅方向及び車両上方に
所定値以上の強度T1で固定されている。この結果、フ
ード14からベースプレート22に作用する車幅方向及
び車両上方の荷重に対しては、強度低下及び剛性低下を
抑制できる。このため、フード14が振動し難く、NV
性能の低下を抑制できる。また、フード14がダンパー
ステーを備えている場合には、フード14の浮き上がり
による外観品質の低下等の不具合も防止できる。
【0035】一方、ベースプレート22のロック部22
Eは、カラー42を介してエプロンアッパメンバ16に
対して車両下方には、車幅方向及び車両上方への強度T
1より弱い強度、即ち、凸部22Fの変形強度T2(T
1>T2)で固定されている。この結果、フード14か
らベースプレート22に作用する車両下方の荷重に対し
ては、ロック部22Eの車両上方に設けた凸部22Fが
容易に変形し、図6に示される如く、ベースプレート2
2が、ボルト30を中心に車体に対して容易に下方(図
6の矢印A方向)へ移動する。
【0036】このため、本実施形態では、図9のグラフ
に示される如く、フードヒンジ18単品での変形荷重T
F(ストロークSに対する荷重Tの変化)は、ロック部
22Eがカラー42から外れた後は殆ど発生しない。従
って、フェンダパネル50、ブラケット62、カウル7
0等の周辺部品の反力を含む、本実施形態の変形荷重T
Sは、ロック部22Eがカラー42から外れた後は略一
定の低い値となるため、フード14の車両下方への変形
荷重を低減できる。
【0037】即ち、本実施形態では、衝突直後に衝突体
へのフードヒンジ18による反力を極めて低くすること
ができ、衝突体への衝撃を緩和することができる。ま
た、このときの反力は、フード14と、フェンダパネル
50、ブラケット62、カウル70等の周辺部品との干
渉により適正に発生させることが可能である。一方、フ
ード14と、フェンダパネル50、ブラケット62、カ
ウル70等の周辺部品との干渉により発生する反力が一
定の荷重にならない場合には、全体的に均一の反力とな
るような反力をフードヒンジ18自体で発生させること
ができる。
【0038】更に、本実施形態では、ベースプレート2
2に形成した逃げ部22Gにより、ロック部22Eから
外れたボルト40及びカラー42とベースプレート22
とが干渉しないため、フード14の車両下方へのストロ
ークを大きくとれる。
【0039】なお、本実施形態では、ベースプレート2
2のロック部22Eに形成した脆弱部としての凸部22
Fによって、ベースプレート22のロック部22Eを、
車両下方には、車幅方向及び車両上方への強度より弱い
強度で固定したが、脆弱部は凸部22Fに限定されず、
他の構成としても良い。例えば、凸部22Fを無くし、
図10に示される如く、ベースプレート22の開口部3
5を上側後方に広げると共に、図11に示される如く、
ベースプレート22の後部22Dに形成した段差部76
に、カラー42の下部42Aを係合させ、この係合力を
調整することで、ベースプレート22のロック部22E
を車体に対して、車両下方には、車幅方向及び車両上方
への強度及び剛性より弱い強度及び剛性で固定する構成
としても良い。
【0040】次に、本発明の車両のフードヒンジ構造の
第2実施形態を図12及び図13に従って説明する。
【0041】なお、第1実施形態と同一部材に付いて
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0042】図12に示される如く、本実施形態では、
ベースプレート22の後端下部22Hに、ロック部22
Eが形成されており、このロック部22Eは、上方に開
口部80を有するU字状の切欠となっている。また、ロ
ック部22Eの車両前側には、上方に円弧状に延設され
た鋸刃状部82が形成されており、鋸刃状部82は、上
方へ比較的容易に変形可能となっている。
【0043】なお、ベースプレート22におけるロック
部22Eは、第1実施形態と同様にボルト40及びカラ
ー42を介して、エプロンアッパメンバ16に対して車
幅方向及び車両上方に所定値以上の強度T1で固定され
ており、車両下方には強度T1より弱い、鋸刃状部82
の変形強度T3(T1>T3)で固定されている。
【0044】従って、図13に示される如く、衝突体が
フード14に当接し、フードヒンジアーム20にフード
14から所定値以上の荷重が作用すると、ベースプレー
ト22におけるロック部22Eの鋸刃状部82が、車両
上方へ変形し、ベースプレート22が前端部22Cのボ
ルト30を中心に下方(図13の矢印B方向)へ回転
し、フード14が下方へ移動するようになっている。
【0045】次に本実施形態の作用を説明する。
【0046】本実施形態では、第1実施形態と同様に、
エプロンアッパメンバ16にボルト40によって固定さ
れたカラー42に、フードヒンジ18のベースプレート
22のロック部22Eがかしめられている。即ち、ベー
スプレート22のロック部22Eは、カラー42を介し
てエプロンアッパメンバ16に対して車幅方向及び車両
上方に所定値以上の強度T1で固定されている。この結
果、フード14からベースプレート22に作用する車幅
方向及び車両上方の荷重に対しては、強度低下及び剛性
低下を抑制できる。このため、フード14が振動し難
く、NV性能の低下を抑制できる。また、フード14が
ダンパーステーを備えている場合には、フード14の浮
き上がりによる外観品質の低下等の不具合も防止でき
る。
【0047】一方、ベースプレート22のロック部22
Eは、ボルト40によりカラー42を介してエプロンア
ッパメンバ16に対して車両下方には、車幅方向及び車
両上方への強度T1より弱い、鋸刃状部82の変形強度
T3(T1>T3)で固定されている。この結果、フー
ド14からベースプレート22に作用する車両下方の荷
重に対しては、ロック部22Eの車両上方に設けた鋸刃
状部82が容易に変形し、図13に示される如く、ベー
スプレート22が車体に対して容易に下方(図13の矢
印B方向)へ移動する。
【0048】このため、本実施形態では、第1実施形態
と同様にフードヒンジ18単品での変形荷重は、ロック
部22Eがカラー42から外れた後は殆ど発生しない。
従って、フェンダパネル50、ブラケット62、カウル
70等の周辺部品の反力を含む、本実施形態の変形荷重
は、ロック部22Eがカラー42から外れた後は略一定
の低い値となるため、フード14の車両下方への変形荷
重を低減できる。
【0049】即ち、本実施形態では、衝突直後に衝突体
へのフードヒンジ18による反力を極めて低くすること
ができ、衝突体への衝撃を緩和することができる。ま
た、このときの反力は、フード14と、フェンダパネル
50、ブラケット62、カウル70等の周辺部品との干
渉により適正に発生させることが可能である。一方、フ
ード14と、フェンダパネル50、ブラケット62、カ
ウル70等の周辺部品との干渉により発生する反力が一
定の荷重にならない場合には、全体的に均一の反力とな
るような反力をフードヒンジ18自体で発生させること
ができる。
【0050】また、本実施形態では、カラー42との相
対移動によって、鋸刃状部82が下方から順に変形する
ため、フード14の車両下方への変形荷重を効果的に低
減できる。
【0051】以上に於いては、本発明を特定の実施形態
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
ある。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載の本発明は、フードへ取付
けられるフードヒンジアームと、車体へ取付けられるベ
ースプレートと、フードヒージアームを回動可能にベー
スプレートに軸支する連結手段と、を少なくとも有する
車両のフードヒンジ構造において、ベースプレートを車
体へ回転可能に支持する支持手段と、ベースプレートを
車体に対して車幅方向及び車両上方に所定値以上の強度
及び剛性で固定すると共に、車両下方には前記強度及び
剛性より低い強度及び剛性で固定するロック手段と、を
有するため、フードの車幅方向及び車両上方への強度低
下及び剛性低下を抑制すると共にフードの車両下方への
変形荷重を低減できるという優れた効果を有する。
【0053】請求項2記載の本発明は、請求項1に記載
の車両のフードヒンジ構造において、ロック手段は、車
体側に固定されたカラーと、ベースプレートに形成され
カラーにかしめられると共に、車両下方の荷重に対して
脆弱部が形成されたロック部と、から成るため、フード
の車幅方向及び車両上方への強度低下及び剛性低下を抑
制すると共にフードの車両下方への変形荷重を低減でき
るという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両のフードヒン
ジ構造を示す車両斜め前方内側から見た斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る車両のフードヒン
ジ構造を示すフードを断面とした側面図である。
【図3】図2の3−3線に沿った拡大断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る車両のフードヒン
ジ構造のベースプレートを示す車両斜め前方内側から見
た斜視図である。
【図5】図2の5−5線に沿った拡大断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る車両のフードヒン
ジ構造の変形状態を示すフードを断面とした側面図であ
る。
【図7】本発明の第1実施形態に係る車両のフードヒン
ジ構造が適用されたフード前部を示す車両前方から見た
断面図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る車両のフードヒン
ジ構造が適用されたフード後部を示す側断面図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係る車両のフードヒン
ジ構造におけるストロークと荷重との関係を示すグラフ
である。
【図10】本発明の第1実施形態の変形例に係る車両の
フードヒンジ構造のベースプレートを示す側面図であ
る。
【図11】図10の11−11線に沿った拡大断面図で
ある。
【図12】本発明の第2実施形態に係る車両のフードヒ
ンジ構造を示すフードを断面とした側面図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係る車両のフードヒ
ンジ構造の変形状態を示すフードを断面とした側面図で
ある。
【図14】従来例に係る車両のフードヒンジ構造を示す
側面図である。
【符号の説明】
14 フード 16 エプロンアッパメンバ 18 フードヒンジ 20 フードヒンジアーム 22 ベースプレート 22E ベースプレートのロック部(ロック手段) 22F ベースプレートの凸部(脆弱部) 28 ピン(連結手段) 30 ボルト(支持手段) 31 カラー(支持手段) 35 開口部 40 ボルト(ロック手段) 42 カラー(ロック手段) 76 ベースプレートの段差部 82 ベースプレートの鋸刃状部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フードへ取付けられるフードヒンジアー
    ムと、 車体へ取付けられるベースプレートと、 前記フードヒージアームを回動可能に前記ベースプレー
    トに軸支する連結手段と、 を少なくとも有する車両のフードヒンジ構造において、 前記ベースプレートを車体へ回転可能に支持する支持手
    段と、 前記ベースプレートを車体に対して車幅方向及び車両上
    方に所定値以上の強度及び剛性で固定すると共に、車両
    下方には前記強度及び剛性より低い強度及び剛性で固定
    するロック手段と、 を有することを特徴とする車両のフードヒンジ構造。
  2. 【請求項2】 前記ロック手段は、車体側に固定された
    カラーと、 前記ベースプレートに形成され前記カラーにかしめられ
    ると共に、車両下方の荷重に対して脆弱部が形成された
    ロック部と、 から成ることを特徴とする請求項1に記載の車両のフー
    ドヒンジ構造。
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