JP2003276559A

JP2003276559A - 車両のシートベルト用のショルダーパット

Info

Publication number: JP2003276559A
Application number: JP2003048849A
Authority: JP
Inventors: Hermann Wetter; ヘルマン・ヴェッター
Original assignee: Britax Roemer Kindersicherheit GmbH
Current assignee: Britax Roemer Kindersicherheit GmbH
Priority date: 2002-02-26
Filing date: 2003-02-26
Publication date: 2003-10-02
Also published as: GB0204383D0; EP1338485A2; AU2003200665A1; US20030159258A1; EP1338485A3

Abstract

(57)【要約】【課題】事故の際、子供の前方への動きを制限可能な
ショルダーパットを提供する。【解決手段】ショルダーパット（２４）は、シートベ
ルトのショルダーストラップに取り付けられ、使用時
に、ショルダーストラップ（２０）と乗員の肩の間に位
置するようになっている。ショルダーパット（２４）
は、ショルダーストラップ（２０）に向けて面している
パットの側に、摩擦増加面（４０）と、摩擦増加面（４
０）から延びている弾性を有する突出部（５０）とを有
し、摩擦増加面（４０）を、通常の使用において、ショ
ルダーストラップと係合しないように保持し、しかし、
所定量を超えた力が加わったとき、摩擦増加面（４０）
がショルダーストラップと係合するようになるのを許容
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両のシートベル
ト用のショルダーパットに関するものである。かかるシ
ョルダーパットは、シートベルトのショルダーストラッ
プに取り付けることができる。該ショルダーパットは、
使用の際、ショルダーストラップとユーザーの肩の間に
位置決めされる。また、該ショルダーパットは、ショル
ダーストラップに向けて面している側に、摩擦増加面を
有する。このタイプのパットは、例えばＮＬ１０１１４
２８で述べられているように、特に、一対のショルダー
ストラップを含んでいる安全ベルトを取り付けたチャイ
ルドセーフティシート（安全用のチャイルドシート）に
適用することができる。

【０００２】

【従来の技術】車両が、事故の際、正面からの衝撃にさ
らされたとき、前方向きのシートに着座している乗員の
上半身は、シートベルトのショルダーストラップに対し
て前方に向けて移動させられる傾向がある。この前方へ
向けての移動は、ユーザーの肩と面しているショルダー
パット側にある摩擦増加面により減少させることができ
る。しかしながら、ショルダーストラップの調整を許す
ため、ショルダーストラップとショルダーパットの間の
摩擦は比較的小さくする必要がある。従って、ＮＬ１０
１１４２８では、各々のショルダーパットは、補助のス
トラップによりチャイルドシートのバックレストに連結
されており、この補助のストラップが、子供の胴体とシ
ョルダーパットとの間の摩擦が引き起こすショルダーパ
ットのバックレストから離れる方向への動きをの程度を
制限している。ショルダーパットがバックレストから離
れる方向への動きを制限するこの効果は、その対応する
補助ストラップがきつく引っ張られている後にのみ機能
する。実際問題として、補助ストラップにいくらかの緩
みがあることは避けられない。なぜならば、子供の胴体
とショルダーパットとの間の摩擦が、安全ベルトを装着
するとき、補助のストラップの締め付けを制限する傾向
にあるからである。さらに、補助ストラップは、シート
の中で子供がもがく結果として緩むことがある。事故の
際、ショルダーパットは、そのような補助ストラップの
緩みを取ってぴんと張った場合にのみ、子供の胴の前方
への動きの制限を開始する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような不利益の影
響を受けないショルダーパットを提供することが、本発
明の目的である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、上述し
たタイプのショルダーパットは、摩擦増加面から延びて
いる弾性のある突出部を有しており、通常の使用で、摩
擦増加面がショルダーストラップと係合しないような状
態に維持し、しかし、所定量を超えた力がショルダーパ
ット又はショルダーストラップに加わったとき、摩擦増
加面がショルダーストラップと係合するようになるのを
許容する。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付図面
を参照しながら説明する。図１は、シートバック（すな
わち、座席の背当て部分）１２を有しているチャイルド
シート１０を示している。シートバック１２には、複数
のスロット１４、１６、１８が設けられている。これに
よって、安全ベルト（すなわち、乗員保持用の帯、換言
すればハーネス）のショルダーストラップ（すなわち、
肩用のベルト部分）２０を、スロット１４、１６、１８
が設けられた任意の位置においてシートバック１２を通
して突出させることができる。どのスロットを通してシ
ョルダーストラップ２０を突出させるかは選択すること
ができる。安全ベルトは、また、シート１０の他の場所
で対応しているショルダー及びラップストラップ（図示
せず）とともに、ラップストラップ（すなわち、腰用の
ベルト部分）２２を組み込んでいる。ＥＰ−Ａ−０２９
５８３８で述べられている様に、シートバック１２の後
方で、ショルダーストラップ２０は、下方に向かってス
トラップ調整装置まで延びている（図示せず）。ショル
ダーパット２４が、ショルダーストラップ２０とシート
１０の乗員２６の肩との間に位置決めされる。

【０００６】図２と図３を参照すると、ショルダーパッ
ト２４は、高い摩擦係数を有する、合成ゴムもしくは似
た弾性材料から成形される。ショルダーパット２４は、
本体部３０と、ヨーク（二またに分かれた部分）３２
と、弾性を有するテザー（ｔｅｔｈｅｒ）ストラップ
（弾性を有する係留用のストラップ）３４とを有する。
本体部３０は、子供の乗員２６の肩に当接するように、
ショルダーストラップ２０の下に位置決めされる。ヨー
ク３２は、ショルダーストラップ２０を避けるように回
り込んで曲がって延び、本体部３０の端からシートバッ
ク１２の近くまで突出している。テザーストラップ３４
は、ショルダーストラップ２０の上を、ヨーク３２から
延びている。Ｔピース（すなわち、Ｔ形状部分）３６
が、テザーストラップ３４の自由端に設けられている。
Ｔピース３６は、ショルダーストラップ２０が通るスロ
ット１６と同じスロット１６を通して挿入することがで
き、これによって、本体部３０を、通常の使用時にシー
トバック１２から望ましい距離のところに保持すること
ができる。テザーストラップ３４の表面には、ディンプ
ル（くぼみ）３７が設けられている。ディンプル３７
は、ショルダーストラップ２０と当接し、この部分（又
は領域）の摩擦を減少させることができる。織物のカバ
ー３８（点線で図示）が、テザーストラップ３４を囲ん
でおり、また、本体部３０の後方を避けるように回り込
んで曲がって延び、これによって、ショルダーベルト２
０に対するパット２４の横方向の変位を妨げるような管
状のガイドを提供することができる。

【０００７】図４ないし図６を参照すると、ショルダー
ストラップ２０に当接する、本体部３０の表面４０は、
横方向に沿って配置された一連のリブ４２を有してい
る。リブ４２の間の交互の（又は一つおきの）空間に
は、本体部３０の厚さ全体を貫通して（又は通して）延
びているスロット４４の列が設けられている。それぞれ
のバネ部材４６が、各々のスロット４４に位置してい
る。各々のバネ部材４６は、固定部（アンカー部）４８
を有しており、該固定部は、対応するスロット４４の側
壁から突出するように、本体部３０にインサート成形さ
れている。各々のバネ部材４６は、また、Ｖ字形状の突
出部５０を有しており、該突出部５０は、隣接するリブ
４２より長い距離、表面４０から外に向かって延びてい
る。

【０００８】通常の使用において、Ｖ字形状の突出部５
０は、ショルダーストラップ２０の隣接する表面と係合
し、これにより、リブ４２をショルダーストラップ２０
のその隣接表面に接触させない状態に保持している。そ
れゆえ、安全ベルトを締めるとき、ショルダーストラッ
プ２０をショルダーパット２４に対して摺動させること
ができる。事故の際、ショルダーパット２４に子供の胴
体により加えられる増加する力は、弾性部材４６の向き
をそらせ、リブ４２はショルダーストラップ２０と接触
するようになり、それによって、ショルダーストラップ
２０に対するショルダーパット２４の動きに高い摩擦抵
抗を提供する。ヨーク３２の変形及び／もしくはテザー
ストラップ３４の弾性（換言すれば、ヨーク３２の変形
及びテザーストラップ３４の弾性のうちの少なくとも一
方）によって、ショルダーストラップ２０を引っ張ると
きに、ショルダーパット２４を、ショルダーストラップ
２０とともに動かすことを許容する。

【０００９】子供の体に当接するショルダーパット２４
の表面５２には、図７で示されているように、薄い突出
部５４を設けてもよい。厳しい負荷の事故の際、突出物
５４は弾性的に変形され、それゆえ、減衰効果が増加す
る。

【００１０】図２で示されている実施例と図７で示され
ている実施例の両実施例において、バネ部材４６は、低
い摩擦面を有する他の弾性のスぺーサーと置き換えるこ
とができる。例えば、かかる弾性のスぺーサーは、図８
で示すように、よく滑る表面を有する合成発泡材料のイ
ンサート５６から構成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の第１の実施例に係る、ショル
ダーパットを備えた安全ベルトを有するチャイルドセイ
フティシートの横断面図である。

【図２】図２は、チャイルドシートの安全ベルトのショ
ルダーパットとショルダーストラップの間の相互作用を
示した拡大した略側面図である。

【図３】図３は、図２で示されたショルダーパットの斜
視図である。

【図４】図４は、図２、３で示されたショルダーパット
の一部を拡大した斜視図であり、摩擦増加面から突出し
た、弾性部材を示している。

【図５】図５は、図４で示しているショルダーパットの
一部の側面図である。

【図６】図６は、図４、５で示されているショルダーパ
ットの一部の平面図である。

【図７】図７は、本発明の第２の実施例の、図２と同様
な側面図である。

【図８】図８は、本発明の第３の実施例の部分断面図で
ある。

【符号の説明】

１０シート１２シートバッ
ク１４スロット１６スロット１８スロット２０ショルダー
ストラップ２２ラップストラップ２４ショルダー
パット２６乗員３０本体部３２ヨーク３４テザースト
ラップ３６Ｔピース３７ディンプル３８織物のカバー４０本体部の表
面４２リブ４４スロット４６バネ部材４８固定部５０Ｖシェイプの突出部５２ショルダー
パットの表面５４薄い突出物５６インサート

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者ヘルマン・ヴェッタードイツ連邦共和国89075 ウルム，アルペンシュトラーセ 60

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】車両のシートベルト用のショルダーパッ
トであって、前記ショルダーパットは、使用の際、前記ショルダース
トラップ（２０）と使用者の肩の間に位置決めされて、
前記シートベルトのショルダーストラップ（２０）に取
り付けることができ、前記ショルダーパット（２４）は、前記ショルダースト
ラップ（２０）に向けて面している側に、摩擦増加面
（４０）を有し、前記ショルダーパットは、また、前記摩擦増加面（４
０）から延びている複数の弾性を有する突出部（５０）
を有し、前記突出部は、通常の使用において、前記摩擦
増加面（４０）が前記ショルダーストラップと係合しな
い状態を保持し、所定量を超えた力が加わったとき、前
記摩擦増加面（４０）が前記ショルダーストラップと係
合することを許容することを特徴とするショルダーパッ
ト。
【請求項２】請求項１に記載のショルダーパットおい
て、前記摩擦増加面（４０）は、複数の開口部（４４）の配
列を有し、前記弾性のある突出部の各々は、それぞれの
前記開口部（４４）から外に向かって突出しているバネ
部材（４６）を備えていることを特徴とするショルダー
パット。
【請求項３】請求項２に記載のショルダーパットにお
いて、前記バネ部材（４６）の各々は、対応する前記開口部
（４４）の側壁に埋め込まれている一端（４８）を有し
ていることを特徴とするショルダーパット。
【請求項４】請求項１に記載のショルダーパットにお
いて、前記弾性を有する突出部は、合成発泡体材料のインサー
ト（５６）を備えることを特徴とするショルダーパッ
ト。
【請求項５】請求項４に記載のショルダーパットにお
いて、前記インサート（５６）は、よく滑る表面を有すること
を特徴とするショルダーパット。
【請求項６】請求項１乃至５のうちのいずれか１項に
記載されたショルダーパットにおいて、前記ショルダーパットは、テザーストラップ（３４）を
有し、前記テザーストラップは、前記ショルダーストラ
ップ（２０）に接するように適合された摩擦減少部材
（３７）を有することを特徴とするショルダーパット。