JP2003276498A - 脱着車両の荷箱固縛装置 - Google Patents

脱着車両の荷箱固縛装置

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JP2003276498A
JP2003276498A JP2002082685A JP2002082685A JP2003276498A JP 2003276498 A JP2003276498 A JP 2003276498A JP 2002082685 A JP2002082685 A JP 2002082685A JP 2002082685 A JP2002082685 A JP 2002082685A JP 2003276498 A JP2003276498 A JP 2003276498A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車体走行時の状態変化に伴う荷箱の浮き上がり
に十分に対応し得ることができる脱着車両の荷箱固縛装
置を提供する。 【解決手段】荷箱Nをメインフレーム11に対し脱着自
在に搭載するトラックにおいて、メインフレーム上に搭
載した荷箱を固縛する荷箱固縛装置を前提とする。そし
て、メインフレーム上に搭載された荷箱の四隅をメイン
フレームに対しそれぞれ施解錠可能に固縛する主固縛機
構と、この各主固縛機構の直前方に対応するメインフレ
ーム上の4箇所に設けられ、メインフレーム上に搭載さ
れた荷箱を浮き上がらないように前後両位置において左
右両側からメインフレームに対しそれぞれ施解錠可能に
固縛する副固縛機構5とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷箱を車体に対し
脱着自在に搭載する脱着車両において、車体に搭載した
荷箱を固縛する荷箱固縛装置に関し、詳しくは、車体に
搭載された荷箱の浮き上がりを防止する対策に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、脱着車両としては、例えば実開平
6−39575号公報に開示されるように、車体に対し
脱着自在に搭載されるコンテナを車体から切り離した状
態で地上に支持脚により支持し、車体を前方に移動させ
ることによって、コンテナを車体に対し略水平方向に離
脱させるようにした水平脱着タイプのものが知られてい
る。
【0003】そして、このような脱着車両では、荷箱の
四隅を車体に対しそれぞれ施解錠可能に固縛する荷箱固
縛装置が設けられている。この荷箱固縛装置としては、
海上コンテナ輸送用に供される公知のものが用いられ、
コンテナの搭載時にコンテナ底部の鍵穴に対し車体上の
4箇所から突出する鉤状のロック体を挿通させた状態
で、このロック体をハンドルにより略90°回動させる
ことによって鍵穴内に固縛される一方、コンテナの離脱
時にコンテナ底部の鍵穴内のロック体をハンドルにより
略90°回動させることによって鍵穴内でのロック体の
固縛が解除されるようになされている。この場合、鍵穴
に対するロック体の挿通または離脱は上下方向からなさ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車体上に搭
載されるコンテナなどの荷箱にあっては、液体などを貯
留するタンク状の荷箱が搭載されることがある。その場
合、このような荷箱は、車体走行時の状態変化、例えば
コーナリング時などの状態変化によって、重心の高い荷
箱内部(タンク内)の液体に横荷重が作用し、荷箱のコ
ーナリング側面を支点にして反コーナリング側面を浮き
上がらせる力が作用することになる。そのため、上記従
来の荷箱固縛装置によって、車体走行時の状態変化に伴
う荷箱の浮き上がりを防止したいのであるが、この荷箱
固縛装置は、元来、海上コンテナ輸送用に供されるもの
であるため、車体走行時の状態変化に伴う荷箱の浮き上
がりに十分に対応し得るものとはいえず、その対策が切
望されていた。
【0005】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、車体走行時の状態変
化に伴う荷箱の浮き上がりに十分に対応し得ることがで
きる脱着車両の荷箱固縛装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係わる発明が講じた解決手段は、荷箱を
車体に対し脱着自在に搭載する脱着車両において、車体
に搭載した荷箱を固縛する荷箱固縛装置を前提とする。
そして、車体に搭載された荷箱の四隅を車体に対しそれ
ぞれ施解錠可能に固縛する主固縛機構と、車体に搭載さ
れた荷箱を浮き上がらないように少なくとも左右両側か
ら車体に対しそれぞれ施解錠可能に固縛する副固縛機構
とを備える構成としたものである。
【0007】この特定事項により、車体に搭載された荷
箱は、その四隅の主固縛機構によって車体に対しそれぞ
れ固縛されているとともに、副固縛機構によって少なく
とも左右両側から車体に対しそれぞれ固縛されている。
このため、四隅が主固縛機構によって固縛された荷箱と
して、液体などを貯留するタンク状のものが適用されて
いる場合には、例えばコーナリング時などの車体走行時
の状態変化に伴って、重心の高い荷箱内部(タンク内)
の液体に横荷重が作用して荷箱のコーナリング側面を支
点にして反コーナリング側面を浮き上がらせる力が作用
しても、このような荷箱の浮き上がりが副固縛機構によ
って規制され、車体走行時の安定性を確保することが可
能となる。
【0008】また、請求項2のもののように、荷箱を車
体に搭載した状態で、車体毎昇降移動させるアウトリガ
装置を荷箱に設けている場合には、荷箱のアウトリガ装
置を伸長させて荷箱を車体毎上昇させた際に荷箱四隅の
主固縛機構にそれぞれ作用する上向きの負荷が、車体に
対し荷箱を浮き上がらせないように左右両側から固縛す
る副固縛機構によって受け止められることになる。これ
により、荷箱のアウトリガ装置によって荷箱を車体毎円
滑に昇降させることが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0010】図1および図2は、荷箱固縛装置を備えた
脱着車両としてのトラックを示している。
【0011】図1および図2において、トラック1の車
体10は、車体10前後方向に延びる左右一対のメイン
フレーム11を備え、この各メインフレーム11の前部
にキャビン12が設けられている。各メインフレーム1
1の後部上には、左右複数対の荷箱受け台13,13を
介して荷箱Nが脱着自在に搭載されている。そして、図
3および図4に示すように、荷箱Nは、水を貯留するタ
ンクTと、このタンクT内の水を地上に散水する散水装
置Sとを備えている。
【0012】上記荷箱Nの下面には、車体前後方向に延
びる左右一対の主桁N1(図3に表れる)が設けられて
いる。この各主桁N1は、各メインフレーム11と対応
する位置に設けられ、車体10への荷箱N搭載時には各
メインフレーム11上に各主桁N1を介して荷箱Nが搭
載されるようになっている。そして、図1および図2に
示すように、トラック1の車体10前方には、雪などを
掻き集めるシャベル状のスノープラウ4が設けられてい
る。また、荷箱N底部の前後両位置にはそれぞれ左右一
対のアウトリガ装置2,2(図3および図4では車体左
側のもののみ示す)が設けられている。
【0013】そして、図1および図2に示すように、荷
箱Nの四隅に対応するメインフレーム11上の4箇所に
は、このメインフレーム11上に搭載された荷箱Nを施
解錠可能に固縛する主固縛機構3,…が設けられてい
る。この各主固縛機構3は、海上コンテナ輸送用に供さ
れる公知のものが用いられ、荷箱Nの搭載時に荷箱N底
部の鍵穴(図示せず)に対しメインフレーム11上の4
箇所から突出する鉤状のロック体30を挿通させた状態
で、このロック体30をハンドル31により略90°回
動させることによって鍵穴内に固縛される一方、荷箱N
の離脱時に荷箱N底部の鍵穴内のロック体30をハンド
ル31により略90°回動させることによって鍵穴内で
のロック体30の固縛が解除されるようになされてい
る。この場合、鍵穴に対するロック体30の挿通または
離脱は上下方向からなされる。
【0014】また、図5および図6にも示すように、上
記各主固縛機構3の直前方に対応するメインフレーム1
1上の4箇所には、メインフレーム11上に搭載された
荷箱Nを浮き上がらないように左右両側からメインフレ
ーム11(車体10)に対しそれぞれ施解錠可能に固縛
する副固縛機構5,…(図5および図6では車体左側の
もののみ示す)が設けられている。この各副固縛機構5
は、図5および図6に示すように、荷箱Nの主桁N1の
外面に固設された車体側ブラケット51と、この車体側
ブラケット51の外面に一体的に設けられた外方に向か
って突出する前後一対の支持片51a,51aと、上記
各L字状車体側ブラケット51に対応するメインフレー
ム11の外面に固設された前後一対のL字状荷箱側ブラ
ケット52,52と、この前後のL字状荷箱側ブラケッ
ト52,52間に跨って固設された断面矩形状のハンガ
部材53と、上記車体側ブラケット51の支持片51
a,51aの上端部間にピン51bを介して上下方向に
回動自在に支持され、上方への回動時に先端が上記ハン
ガ部材53の上面に対し外方側から係合するフック部材
54と、このフック部材54をハンガ部材53の上面に
対し係合させた状態で外方(図5では右側)から横長の
プレート55を介して締結する前後一対のボルト56お
よびナット57とを備えている。このフック部材54
は、ハンガ部材53の上面に対し係合する係合位置(図
5に実線で示す位置)と、ハンガ部材53の上面に対す
る係合を解除して自重により回動し下方に垂下する垂下
位置(図5に二点鎖線で示す位置)との間で変換される
ようになっている。そして、上記各主固縛機構3と各副
固縛機構5とによって、メインフレーム11(車体1
0)に搭載した荷箱Nを固縛する荷箱固縛装置Kが構成
されている。
【0015】この場合、荷箱Nは、タンクT内に水を貯
留する際に車体10の安定性を図る上で、各アウトリガ
装置2を車幅方向外方に張り出して使用され、この各ア
ウトリガ装置2によって、車体10に搭載された状態で
車体10と共に昇降移動するようになっている。また、
プレート55には、一方のボルト層通孔55a(図6で
は右側)に連通する切欠孔55bが設けられ、この一方
のボルト挿通孔55aに挿通したボルト56のナット5
7を弛めることで、プレート55が他方のボルト56回
りに回動し、ハンガ部材53の上面に対するフック部材
54の係合またはその解除が円滑に行われるようになっ
ている。
【0016】ここで、荷箱Nをトラック1のメインフレ
ーム11に対し積み卸しする手順について説明する。
【0017】先ず、荷箱Nをトラック1のメインフレー
ム11上から卸す場合には、各主固縛機構3による車体
10上での荷箱Nの固縛を解除するとともに、各副固縛
機構5による車体10上での荷箱Nの固縛を解除してか
ら、各アウトリガ装置2を鉛直状態(図2に示す状態)
に固定し、この各アウトリガ装置2により、荷箱Nを車
体10に対し鉛直方向上方に持ち上げた離脱状態で支持
する。
【0018】その後、トラック1を前進させることによ
って、荷箱Nを車体10に対し略水平方向に離脱させ
る。
【0019】一方、荷箱Nをトラック1の車体10上に
搭載する場合には、左右のアウトリガ装置2,2間に車
体10を挿通させるようにトラック1を後退させる。
【0020】そして、各アウトリガ装置2を退去させ、
荷箱Nを車体10に対し上方から鉛直方向下方に降ろし
て搭載する。
【0021】その後、各主固縛機構3による車体10上
での荷箱Nの固縛を行うとともに、各副固縛機構5によ
る車体10上での荷箱Nの固縛を行ってから、各アウト
リガ装置2を格納する。
【0022】したがって、上記実施形態では、メインフ
レーム11上に搭載された荷箱Nは、その四隅の各主固
縛機構3によってメインフレーム11に対しそれぞれ固
縛されているとともに、各副固縛機構5によって車体前
後両位置において左右両側からメインフレーム11に対
しそれぞれ浮き上がり不能に固縛されている。このた
め、四隅が各主固縛機構3によって固縛された荷箱Nに
水を貯留するタンクTを備えていても、例えばコーナリ
ング時などの車体10走行時の状態変化に伴って、重心
の高い荷箱N内部(タンクT内)の水に横荷重が作用し
て荷箱Nのコーナリング側面を支点にして反コーナリン
グ側面を浮き上がらせる力が作用しても、このような荷
箱Nの浮き上がりが各副固縛機構5によって確実に規制
され、車体10走行時の安定性を確保することができ
る。
【0023】また、荷箱Nをメインフレーム11上に搭
載した状態で、荷箱Nの各アウトリガ装置2により荷箱
Nを車体10毎支持した際に、荷箱N四隅の主固縛機構
3にそれぞれ作用する上向きの負荷が、メインフレーム
11(車体10)に対し荷箱Nを浮き上がらせないよう
に左右両側から固縛する各副固縛機構5によって受け止
められることになる。これにより、荷箱Nのアウトリガ
装置2によって荷箱Nを車体10毎円滑に昇降させるこ
とができる。
【0024】なお、上記実施形態では、荷箱Nの四隅に
アウトリガ装置2を設けたが、車体(メインフレーム)
の四隅に車体に対し荷箱を昇降させる昇降装置を設け、
この昇降装置により上昇させた荷箱をその主桁に設けら
れた支持脚により地上に支持し、昇降装置を下降させて
車体と荷箱とを離脱させるような脱着車両にも適用でき
るのはもちろんである。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係わる発
明の脱着車両の荷箱固縛装置によれば、車体上の荷箱の
四隅を車体に対し固縛する主固縛機構と、車体上の荷箱
を浮き上がらないように左右両側から車体に対し固縛す
る副固縛機構とを備えることで、液体などを貯留するタ
ンク状の荷箱を搭載している場合にコーナリング時など
の車体走行時の状態変化に伴って、重心の高いタンク内
の液体に作用する横荷重によって荷箱の反コーナリング
側面を浮き上がらせる力が作用しても、このような荷箱
の浮き上がりを副固縛機構によって確実に規制し、車体
走行時の安定性を確保することができる。
【0026】また、請求項2に係わる発明の脱着車両の
荷箱固縛装置によれば、荷箱を車体毎昇降移動させるア
ウトリガ装置を荷箱に設けることで、荷箱のアウトリガ
装置により荷箱を車体毎上昇させた際に荷箱四隅の主固
縛機構にそれぞれ作用する上向きの負荷を副固縛機構に
よって確実に受け止めることができ、荷箱を車体毎円滑
に昇降させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる荷箱固縛装置を備え
た荷箱未搭載状態のトラックの側面図である。
【図2】荷箱未搭載状態のトラックの平面図である。
【図3】散布装置およびタンクを備えた荷箱の側面図で
ある。
【図4】荷箱搭載状態のトラックの平面図である。
【図5】車体左側の副固縛機構を車体前方から見た側面
図である。
【図6】副固縛機構を車体外側方から見た正面図であ
る。
【符号の説明】
1 トラック(脱着車両) 10 車体 2 アウトリガ装置 3 主固縛機構 5 副固縛機構 K 荷箱固縛装置 N 荷箱

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷箱を車体に対し脱着自在に搭載する脱
    着車両において、車体に搭載した荷箱を固縛する荷箱固
    縛装置であって、 車体に搭載された荷箱の四隅を車体に対しそれぞれ施解
    錠可能に固縛する主固縛機構と、 車体に搭載された荷箱を浮き上がらないように少なくと
    も左右両側から車体に対しそれぞれ施解錠可能に固縛す
    る副固縛機構とを備えていることを特徴とする脱着車両
    の荷箱固縛装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の脱着車両の荷箱固
    縛装置において、 荷箱は、車体に搭載された状態で、車体毎昇降移動させ
    るアウトリガ装置を備えていることを特徴とする脱着車
    両の荷箱固縛装置。
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