JP2003276126A - 積層体及び水分散体 - Google Patents
積層体及び水分散体Info
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Abstract
として使用するときに低温ヒートシール性に優れ、薄膜
に形成しても充分なシール強度が得られるようなヒート
シール層を形成することが可能な水分散体、及び基材に
その水分散体を塗布、乾燥して得られる積層体を提供す
る。 【解決手段】 アクリル酸含量が15〜30重量%、メ
ルトフローレートが100〜200g/10分にエチレ
ン・アクリル酸共重合体をアンモニアにより水に分散し
た水分散体、及び基材に該水分散体を塗布、乾燥して得
られる積層体。
Description
性に優れた塗膜を有する積層体及びその塗膜を形成する
ための水分散体に関する。
において、密封の手段としては、最も生産性、経済性に
優れるところからヒートシールが広く使用されている。
ところが包装材料としては、多種多様な社会ニーズに応
えるため、数多くの熱可塑性重合体やその他基材が1種
又は2種以上組み合わされて使用されており、これら熱
可塑性重合体等の多くは低温ヒートシール性を有してい
ないため、別途ヒートシール層を設けることによってシ
ール性が付与されていることが多い。このような目的に
使用されるヒートシール層としては、最も安価で低温ヒ
ートシール性に優れたポリエチレンが多用されている。
またより一層低温ヒートシール性、ホットタック性、耐
突き刺し性などが要求される場合には、エチレン・(メ
タ)アクリル酸共重合体やそのアイオノマーが使用され
ている。
薄膜化、減容化が求められており、上記のようなヒート
シール層においてもできるだけ薄くすることが求められ
るようになってきた。一般にヒートシール層を、押出し
コーティングや共押出しなどの溶融加工で形成させる場
合には薄膜化が困難であるのに対し、重合体の水分散体
を塗布することによってヒートシール層を形成させる場
合には薄膜化が可能である。例えば、酸含量の大きいエ
チレン・アクリル酸共重合体やエチレン・メタクリル酸
共重合体はアルカリによって水に分散可能であり、その
水分散体は造膜性に優れ、それから得られる塗膜は低温
ヒートシール性に優れるところから、ヒートシール層形
成に使用することは以前から行われていた。しかしなが
らアルカリ金属イオンの存在を嫌う分野やより耐水性が
求められる分野においては、このような水分散体から形
成されるヒートシール層では、要求性能を充分満足させ
るものではなかった。
酸共重合体は、アンモニアで水分散させることが可能で
あり、その水分散体も同様に造膜性に優れ、基材に塗布
後、乾燥によってアンモニアを除去することができるの
で、金属イオンを含まず、耐水性、低温ヒートシール性
に優れた塗膜を形成することが可能である。しかしなが
ら従来市場に供せられていたものは、シール層を5μm
以下の如き薄膜に形成したときには、ヒートシール強度
が低く、また高温時に樹脂流れによってシール強度がさ
らに低下するなど、実用上充分なものとは言えなかっ
た。
は、エチレン・アクリル酸共重合体のアンモニアによる
水分散体において、分散性、造膜性、塗膜の低温ヒート
シール性等に優れ、基材上に5μm以下のような薄膜に
塗布しても充分なシール強度が得られるような水分散体
を提供することにある。本発明の他の目的は、このよう
な水分散体を使用することによって製造し得る、ヒート
シール層が膜厚5μm以下のような薄膜の場合において
も低温ヒートシール特性に優れ、包装材料として好適な
積層体を提供することにある。
ば、基材上に、アクリル酸含量が15〜30重量%、メ
ルトフローレートが100〜200g/10分のエチレ
ン・アクリル酸共重合体の塗膜を形成してなる積層体が
提供される。本発明によればまた、アクリル酸含量が1
5〜30重量%、メルトフローレートが100〜200
g/10分のエチレン・アクリル酸共重合体を、該共重
合体のカルボキシル基を基準にして50〜300モル%
のアンモニアで分散してなる水分散体が提供される。
量が15〜30重量%、好ましくは16〜22重量%、
メルトフローレート(190℃、2160g荷重)が1
00〜200g/10分、好ましくは110〜190g
/10分のエチレン・アクリル酸共重合体が使用され
る。アクリル酸含量が上記範囲より少なく、またメルト
フローレートが上記範囲より小さいものを使用すると、
分散性良好な水分散体を生成させることが難しくなる。
また。アクリル酸含量が上記範囲より大きく、またメル
トフローレートが上記範囲より大きいものを使用する
と、ヒートシール強度が満足すべき値を示さず、また耐
傷付き性や耐磨耗性などの塗膜強度が損なわれる傾向と
なり、さらに塗膜が吸湿しやすくなるので好ましくな
い。
として、アクリル酸含量及び/又はメルトフローレート
が異なる2種以上のエチレン・アクリル酸共重合体を混
合して使用する場合は、アクリル酸含量の平均値が上記
範囲に入っていることが必要であり、その一部のエチレ
ン・アクリル酸共重合体として、アクリル酸含量が15
重量%未満のものを使用するのは差し支えない。またこ
の場合、2種以上のエチレン・アクリル酸共重合体全体
のメルトフローレートが上記範囲に入っていることが必
要であり、個別のエチレン・アクリル酸共重合体のメル
トフローレートが100g/10分未満のものであって
もよいし、また200g/10分を越えるものであって
もよい。一般にはただ1種のエチレン・アクリル酸共重
合体を使用するよりもアクリル酸含量及び/又はメルト
フローレートが異なる2種以上のエチレン・アクリル酸
共重合体を混合して使用する態様の方が、同一アクリル
酸含量及び同一メルトフローレートで比較した場合、よ
り水分散体として分散性が良好であり、また低温ヒート
シール性に優れ、薄膜強度が大きい塗膜を形成しやすい
ので好ましい。
ートが異なる2種以上のエチレン・アクリル酸共重合体
を混合して使用する態様においてはまた、メルトフロー
レートが異なるエチレン・アクリル酸共重合体の混合物
であって、メルトフローレートの大きいエチレン・アク
リル酸共重合体のアクリル酸含量が、メルトフローレー
トの小さいエチレン・アクリル酸共重合体のアクリル酸
含量と同等かあるいはそれより多いものを使用する方が
好ましい。具体的には、メルトフローレートが10〜1
50g/10分、好ましくは30〜120g/10分で
あって、アクリル酸含量が15〜30重量%、好ましく
は15〜25重量%のエチレン・アクリル酸共重合体
(A)と、メルトフローレートが150〜400g/1
0分、好ましくは180〜380g/10分であって、
アクリル酸含量が15〜30重量%、好ましくは15〜
25重量%のエチレン・アクリル酸共重合体(B)の混
合物であって、両者のメルトフローレート差[(B)−
(A)]が30〜350g/10分、好ましくは50〜
300g/10分の範囲にあり、両者の混合比(重量
比)[(A)/(B)]が10/90〜90/10、好
ましくは30/70〜70/30のもので、アクリル酸
含量及びメルトフローレートが所定の範囲となるものを
好適例として例示することができる。
体は、ラジカル開始剤を用い、高温、高圧下において、
エチレンとアクリル酸をランダム共重合させることによ
って得ることができる。このような共重合体において、
必要ならば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸イソブチル、アクリル酸nブチル、メタクリル
酸メチルような(メタ)アクリル酸エステルや酢酸ビニ
ルなどの他のビニルモノマーを少量、好ましくは10重
量%以下の量で含有させることができる。
チレン・アクリル酸共重合体の塗膜を形成させてなるも
のである。基材の形態としては、フイルム、シート、容
器等の成形体のいずれでもよいが、本発明の積層体は、
エチレン・アクリル酸共重合体をヒートシール層とする
包装材料としての使用が最適であるため、基材としては
各種包装材料として使用可能なフイルム基材であること
が好ましい。フイルム基材としては、例えば厚みが10
〜300μm程度のものを使用することができる。とく
に減容化目的の場合には、10〜100μm程度の厚み
のフイルムを使用するのが好ましい。具体的に基材とし
ては、機能性を有するもの、例えばガスバリアー性、防
湿性、耐熱性、透明性、強靱性、耐磨耗性等に優れるも
のなどが好ましく、極性材料あるいは非極性材料の延伸
又は無延伸フイルムが使用できる。このような基材フイ
ルムは単層である必要はなく、2層以上からなる積層フ
イルムであってもよい。また積層フイルムにあっては、
中間層に接着層を有するものであっても良い。より具体
的には、ポリエステル、ポリアミド、エチレン・ビニル
アルコール共重合体などの無延伸フイルム、1軸延伸フ
イルム又は2軸延伸フイルム、ポリプロピレンの2軸延
伸フイルムや高密度ポリエチレンの1軸延伸フイルムな
どのポリオレフィン延伸フイルム、ポリ−4−メチルペ
ンテン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレ
フィン無延伸フイルム、前記各フイルムのアルミ蒸着、
シリカ蒸着、アルミナ蒸着などの金属又は無機酸化物蒸
着フイルム、アルミニウム箔、紙、織布、不織布、皮革
などを例示することができる。
機酸化物の蒸着フイルムとしては、ポリエステル、ポリ
アミド、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアル
コール共重合体、ポリカーボネート、ポリオレフィンな
どの延伸又は無延伸のフイルムに、アルミニウムのよう
な金属、シリカ、アルミナ、マグネシア、酸化チタンの
ような無機酸化物を、真空蒸着、化学メッキ、スパッタ
リングなどにより蒸着したものであり、蒸着厚みとして
は、例えば、50〜2000オングストローム程度のも
のが好適である。
ムを構成するポリエステルは、透明性、耐熱性、強靭
性、ガスバリアー性等の観点から、酸成分が芳香族ジカ
ルボン酸を主成分とするもの、とりわけテレフタル酸ま
たは2、6−ナフタレンジカルボン酸を80モル%以
上、好ましくは90モル%以上含むものが好ましい。具
体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチ
レンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンー2,6−ナフタレンジカルボキシレ
ートなどを代表例として挙げることができる。
フイルムを構成するポリアミドは、例えばジカルボン酸
とジアミンとの重縮合、ラクタムの開環重合、アミノカ
ルボン酸の重縮合、あるいは上記ラクタムとジカルボン
酸とジアミンとの共重合などにより得られるものであっ
て、例えば一般にナイロン4、ナイロン6、ナイロン4
6、ナイロン66、ナイロン612、ナイロン6T、ナ
イロン11、ナイロン12、ナイロン6/66、ナイロ
ン6/12、ナイロン6/610、ナイロン66/1
2、ナイロン6/66/610、MXナイロンなどとし
て市販されているものを用いることができる。これらポ
リアミドとしてはナイロン6やナイロン66は、とくに
好適なポリアミドである。
ルアルコール共重合体は、ビニルアルコール含量が50
〜80モル%、好ましくは55〜75モル%のものであ
り、酢酸ビニル含量が50〜80モル%のエチレン・酢
酸ビニル共重合体をケン化度95%以上、好ましくは9
9%以上となるような割合でケン化することによって得
ることができる。エチレン・ビニルアルコール共重合体
としてはまた、210℃、2160g荷重におけるメル
トフローレートが0.5〜30g/10分、とくに1〜
20g/10分のものを使用するのが好ましい。
ィンフイルムを構成するポリオレフィンとしては、エチ
レン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オ
クテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチルー1−
ペンテンなどの単独重合体あるいはこれらオレフィン同
士の共重合体であり、具体的には各種ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンなどで
ある。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、中
密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖低
密度ポリエチレン(エチレン・α−オレフィン共重合
体)などである。上記直鎖低密度ポリエチレンにおける
α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセ
ン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテンなどを挙
げることができる。直鎖低密度ポリエチレンはいかなる
触媒系で製造されたものであってもよく、例えばシング
ルサイト触媒やマルチサイト触媒の存在下で共重合した
ものを使用することができる。
独重合体であってもよく、またプロピレンと少量の他の
α−オレフィンとの共重合体であってもよい。前記共重
合体に使用可能なα−オレフィンとしては、エチレン、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペン
テンなどを例示することができる。これらα−オレフィ
ンは2種以上共重合されていてもよい。上記共重合体に
おいては、プロピレン含量が90重量%以上、とくに9
5重量%以上のものが好ましい。ポリプロピレンとして
はまた、230℃、2160g荷重におけるメルトフロ
ーレートが0.1〜10g/10分程度のものが好まし
く、また融点が150℃以上のものが好ましい。
は、前記例示のフイルム層を少なくとも1層含む積層フ
イルムであることが好ましい。また積層フイルムが接着
層を含む場合には、エチレン・不飽和カルボン酸共重合
体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・不飽和
カルボン酸エステル共重合体、不飽和カルボン酸変性ポ
リオレフィンなどを接着層として使用することができ
る。
イルムの場合には、公知のTダイキャストフイルム法に
よって上記材料からなる単層フイルムとして、あるいは
共押出方式のTダイキャストフイルム法によって2種以
上の上記材料や上記材料以外の他樹脂を使用した共押出
フイルムとして工業的に製造することができる。これら
は無延伸のものでもよいが、強靱性や透明性を上げるた
め1軸延伸や2軸延伸などの延伸処理を施されたものを
使用するのがよく、これらは市場で入手することができ
る。とくにフイルムの強靭性、透明性、耐熱性、ガスバ
リアー性、防湿性等が著しく向上するところから、2軸
延伸フイルムを使用するのが好ましい。
ン・アクリル酸共重合体の塗膜が形成されてなるもので
あるが、エチレン・アクリル酸共重合体の塗膜厚みは1
0μm以下、とくに好ましくは1〜5μmの範囲であ
る。このような膜厚により、包装材料の減容化が達成さ
れ、また充分な低温ヒートシール性を得ることができ
る。
るためには、上記エチレン・アクリル酸共重合体をアン
モニウムイオンにより水に分散させた水分散体が使用さ
れる。このような水分散体は、エチレン・アクリル酸共
重合体のカルボキシル基基準で、アンモニウムイオンが
50〜300モル%、好ましくは50〜200モル%の
割合で含まれており、その分散平均粒径が好ましくは1
〜1000nm、とくに好ましくは5〜500nm、固
形分濃度が好ましくは5〜50重量%、とくに好ましく
は10〜40重量%の割合のものである。かかる水分散
体は、水と上記エチレン・アクリル酸共重合体とアンモ
ニアを各所定量使用し、100℃以上の温度、好ましく
は130〜160℃の温度で、剪断力をかけながら反応
させることによって得ることができる。
加剤を配合することができる。このような添加剤の例と
しては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防
止剤、可塑剤、顔料、染料、滑剤、ブロッキング防止
剤、架橋剤、発泡剤、無機充填剤などを挙げることがで
きる。
の方法、例えばロールコーティング、リバースロールコ
ーター、ドクターコーター、刷毛塗り、スプレー塗布な
どのコーティング方式やスクリーン印刷、グラビア印
刷、彫刻ロール印刷、フレキソ印刷などの印刷方式を採
用することができる。基材には、接着性等を改良する目
的で、コロナ処理を施していてもよく、また予めプライ
マー処理を施しておいてもよい。とくに樹脂フイルムを
基材とする場合は、プライマー処理をすることが好まし
い。また本発明の積層体は、上記のように公知の方法
で、基材上に上記水分散体を塗布した後、80〜200
℃程度の温度で加熱乾燥して水等の揮発性成分を蒸発さ
せることによって得ることができる。
明する。尚、実施例及び比較例で使用した原料はつぎの
通りである。
クリル酸含量20重量%、メルトフローレート(MF
R)300g/10分) ベースポリマー:エチレン・アクリル酸共重合体(ア
クリル酸含量20重量%、MFR155g/10分) ベースポリマー:エチレン・アクリル酸共重合体(ア
クリル酸含量15重量%、MFR60g/10分) ベースポリマー:ベースポリマーとベースポリマー
の等重量メルトブレンド物(平均アクリル酸含量1
7.5重量%、MFR135g/10分) アンモニア水 関東化学(株)製、アンモニア濃度29%
に、ベースポリマー64g、イオン交換水249g及
びアンモニア水10.4gを加え、温度150℃、攪拌
速度800rpmで1.5時間攪拌した。その後水道水
で冷却し、水分散体Aを得た。この水分散体Aを、3層
構成の基材(PET12μm/エチレン・メタクリル酸
共重合体20μm/アルミニウム箔7μm)のアルミニ
ウム面上に、バーコーターによって塗布し、2μm及び
4μmの厚みの塗膜を形成させ積層フイルムを作成し
た。乾燥は、150℃、2分間、オーブンで行った。積
層フイルム作成翌日に塗工面同士を合わせて、シール幅
1cm、圧力2kg/cm2、0.5秒の条件でヒート
シールを行った。ヒートシール温度は、100℃、11
0℃、120℃、130℃、140℃mの5点で行い、
15mm幅の短冊状にカットし、引張速度300mm/
分でヒートシール強度を測定した。水分散体の性状を表
1に、ヒートシールの結果を、2μm厚みのものを表2
に、4μm厚みのものを表3に、それぞれ示す。
オン交換水250g、アンモニア水9.1gを使用した
以外は、実施例1と同様にして水分散体Bを調製した。
この水分散体のヒートシール強度を実施例1と同様に測
定した。水分散体の性状を表1に、ヒートシールの結果
を、2μm厚みのものを表2に、4μm厚みのものを表
3に、それぞれ示す。
オン交換水248g、アンモニア水11.8gを使用し
た以外は、実施例1と同様にして水分散体Cを調製し
た。この水分散体のヒートシール強度を実施例1と同様
に測定した。水分散体の性状を表1に、ヒートシールの
結果を、2μm厚みのものを表2に、4μm厚みのもの
を表3に、それぞれ示す。
オン交換水232g、アンモニア水9.8gを使用した
以外は、実施例1と同様にして水分散体Dを調製した。
この水分散体のヒートシール強度を実施例1と同様に測
定した。水分散体の性状を表1に、ヒートシールの結果
を、2μm厚みのものを表2に、4μm厚みのものを表
3に、それぞれ示す。
使用するときに、低温ヒートシール性に優れ、薄膜に形
成しても充分なシール強度が得られような塗膜を有す
る、包装材料として好適な積層体を提供することができ
る。本発明によればまた、造膜性、分散性に優れ、上記
のようなヒートシール層を形成することが可能な水分散
体を提供することができる。
Claims (9)
- 【請求項1】 基材上に、アクリル酸含量が15〜30
重量%、メルトフローレートが100〜200g/10
分のエチレン・アクリル酸共重合体の塗膜を形成してな
る積層体。 - 【請求項2】 上記エチレン・アクリル酸共重合体が、
メルトフローレートが10〜150g/10分のエチレ
ン・アクリル酸共重合体とメルトフローレートが150
〜400g/10分のエチレン・アクリル酸共重合体の
混合物であって、両者のメルトフローレート差が30〜
350g/10分の範囲のものである請求項1記載の積
層体。 - 【請求項3】 塗膜厚みが1〜5μmである請求項1又
は2記載の積層体。 - 【請求項4】 塗膜がヒートシール層である請求項1〜
3記載の積層体。 - 【請求項5】 包装材料である請求項1〜4記載の積層
体。 - 【請求項6】 アクリル酸含量が15〜30重量%、メ
ルトフローレートが100〜200g/10分のエチレ
ン・アクリル酸共重合体を、該共重合体のカルボキシル
基を基準にして50〜300モル%のアンモニアで分散
してなる水分散体。 - 【請求項7】 エチレン・アクリル酸共重合体が、メル
トフローレートが10〜150g/10分のエチレン・
アクリル酸共重合体とメルトフローレートが150〜4
00g/10分のエチレン・アクリル酸共重合体の混合
物であって、両者のメルトフローレート差が30〜35
0g/10分の範囲のものである請求項6記載の水分散
体。 - 【請求項8】 請求項6又は7記載の水分散体を基材に
塗布し、乾燥してなる積層体。 - 【請求項9】 請求項6又は7記載の水分散体からなる
コーティング剤。
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