JP2003275171A - カプセル内視鏡 - Google Patents

カプセル内視鏡

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JP2003275171A
JP2003275171A JP2003007753A JP2003007753A JP2003275171A JP 2003275171 A JP2003275171 A JP 2003275171A JP 2003007753 A JP2003007753 A JP 2003007753A JP 2003007753 A JP2003007753 A JP 2003007753A JP 2003275171 A JP2003275171 A JP 2003275171A
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JP
Japan
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optical system
capsule endoscope
objective optical
spatial frequency
frequency characteristic
Prior art date
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Withdrawn
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JP2003007753A
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English (en)
Inventor
Shinya Matsumoto
伸也 松本
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/06Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor with illuminating arrangements
    • A61B1/0653Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor with illuminating arrangements with wavelength conversion

Abstract

(57)【要約】 【課題】 省電力化と小型化を図り、広い観察深度を確
保し、組み立て作業の効率を向上させ、製造コストを低
減したカプセル内視鏡を提供する。 【解決手段】 生体内を照明する照明手段18と、照明
手段によって照明された部分を撮像する撮像手段と、撮
像手段が撮像し出力した画像信号を外部に送信する送信
手段15とを密閉カプセルに内蔵するカプセル内視鏡1
において、撮像手段は、対物光学系6と、イメージセン
サ10と、イメージセンサの走査を制御する走査制御手
段11と、イメージセンサの出力信号を処理する信号処
理手段とからなり、対物光学系6には、空間周波数特性
変換手段19が配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カプセル内視鏡に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内視鏡は、患者の体腔内に挿入し
て観察や治療を行う部分と、患者の体外に設置されて前
記挿入部分が接続されるコントロールユニットとで構成
されている。前記挿入部分の先端には照明素子や撮像素
子などの電子デバイスが配置されている。前記コントロ
ールユニットは電線を通して前記電子デバイスに電力を
供給している。
【0003】この従来の内視鏡は、前記挿入部分を患者
の体腔内に挿入するときに患者に対して著しい苦痛を与
える。例えば、前記挿入部分が患者の喉を通過するとき
に、患者は大きな苦痛を感じる。また、患者の体腔内に
前記挿入部分が挿入されている間中、患者は苦痛を感じ
続けている。これは患者にとって大きな負担である。
【0004】そこで患者の苦痛を軽減するために、図1
に示す小型のカプセル内視鏡1が提案されている。患者
はカプセル内視鏡1を飲み込むだけでよいので、患者の
体腔内を観察したり治療している間に患者が苦痛を感じ
ることはない(例えば特許文献1参照)。
【0005】ところが、前記カプセル内視鏡1には以下
の問題がある。カプセル内視鏡1は電池を内蔵してい
る。前記電池は患者の体腔内を観察したり治療する間に
必要な電力を供給するが、供給できる電力量が限られて
いる。通常の場合、カプセル内視鏡1を飲み込んでから
体外へ排出されるまでの時間は約30時間である。従来
のカプセル内視鏡では電池の容量不足により、体腔内の
全域を観察することができなかった。上記の問題を解決
するために、電池の数を増やしたり大容量の電池を用い
ることが考えられる。しかし、電池自体の容積が大型化
するのに伴って、カプセルが大型化してしまうという新
たな問題が発生する。
【0006】また、従来のカプセル内視鏡に用いられる
照明光源は、ハロゲンランプやLEDである。これらの
照明光源は、食道2などの狭い管腔部位を観察するには
十分な明るさを有している。しかし、胃3や大腸4など
の広い空間を観察するには明るさが足りない。
【0007】これを克服するために、例えば図2に示す
大型のLED5を用いると、十分な明るさを確保するこ
とができる。しかし、照明系自体が大型化するのに伴っ
て、カプセルの直径Dが大型化する。
【0008】また、これらの大型のLED5を駆動する
ことで消費電力が増大する。これを克服するために、図
3及び図4に示すように電池14の数を増やしたり大容
量の電池14’を用いることが必要となる。その結果、
電池自体の容積が大型化するのに対応して、特にカプセ
ルの全長Lが更に長くなる。
【0009】このため、患者の苦痛を軽減できるという
カプセル内視鏡の利点が損なわれてしまうという問題が
あった。また、カプセル内視鏡では、対物光学系6(図
2)が、先端カバー9(図3)の表面に密着する部位か
ら数10mm離れた部位までの広範囲で観察深度を有し
ていることが必要条件となる。一般に、対物光学系のF
ナンバを大きくすると観察深度を広げることができる。
しかし、対物光学系を通過する光線が制限されるので、
観察画像は暗くなる。これを補うために、照明の明るさ
を増大する必要がある。
【0010】カプセル内視鏡の場合、前述したように照
明光源の明るさが比較的小さい。このため、対物光学系
のFナンバを大きくすると、被写体の観察や診断が不可
能なほど観察画像が暗くなってしまう。このような理由
で、従来の内視鏡ではFナンバの大きな対物光学系を用
いて被写界深度を広げることができなかった。つまり、
従来のカプセル内視鏡の対物光学系は観察深度が狭いも
のであった。
【0011】上記必要条件を満たすために、従来のカプ
セル内視鏡の対物光学系6(図3)は、対物光学系の先
端から数10mm離れた位置にピントが合うように設計
されている。そして、対物光学系の観察深度の近点位置
と先端カバー9の被写体側の面とが一致するように、先
端カバー9と対物光学系の第1面との距離dが調節され
る。こうすることで、先端カバー9と密着する部位か
ら、先端カバー9から数10mm離れた部位までピント
が合うようにしている。
【0012】しかし、図3のような配置をとることで、
距離dが大きくなってしまい、それに伴ってカプセルの
全長Lが長くなるという問題がある。また、カプセル内
視鏡の対物光学系は小型であることも必要条件である。
例えば従来の内視鏡の対物光学系は、多数のレンズと色
補正フィルターなどの様々なフィルターで構成されてい
る。前記従来の内視鏡では、色補正を行って、これと組
み合わせて用いる様々な分光強度特性を有した照明に対
して、常に一定の色再現を確保している。
【0013】また、CCDやCMOSなどの固体撮像素
子は赤外波長領域の光に対して感度を持っている。この
ような非線形感度は画像作成時には光学的なノイズとな
る。それゆえ、赤外波長領域の光を除去するフィルター
を対物光学系の中に配置している。
【0014】以上のような理由によって、従来の内視鏡
の対物光学系は全長が長い。また対物光学系を構成する
部材が多いため、製造コストが高く、また対物光学系ユ
ニットの組み立てコストが高い。したがって、従来の内
視鏡の対物光学系はカプセル内視鏡の対物光学系として
は適当ではない。
【0015】また、体腔内を観察している間、カプセル
内視鏡は磁気誘導による位置制御を行う。そのため、カ
プセル内視鏡はできるだけ軽量であることが重要であ
る。また、カプセル内視鏡はディスポーザブルであるこ
とが求められる。そのため、カプセル1個当たりの製造
コストを下げることが重要となっている。
【0016】これらに対応するため、カプセル内視鏡の
対物光学系はプラスチックレンズで構成することが有効
である。ところが、プラスチックレンズは温湿度による
形状変化が大きく、また屈折率等の物性変化が発生す
る。そのため、体内に飲み込まれた後の時間経過ととも
に、体内の温湿度が対物光学系の結像性能に著しく影響
を及ぼすこととなる。このため、体腔内を観察している
間に対物光学系の観察深度が変動してしまい、カプセル
内視鏡として十分な観察性能が得られないという問題が
ある。
【0017】その対策として、対物光学系の製造上の公
差内でのバラツキや実際に使用される環境下での観察深
度のバラツキを考慮して、高精度にピント調整されてい
る。そうすると、対物光学系を対物光学系ユニットとし
て組立てるときの作業性が悪くなり、それに伴って対物
光学系ユニットの歩留まりが悪くなる。その結果、製造
コストがアップするという問題が生じてしまう。
【0018】
【特許文献1】特開2001−91860号公報(図
1)
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の課題は
カプセル内視鏡において広い観察深度を確保することで
ある。本発明の第二の課題はカプセル内視鏡の観察時間
を延ばすことである。本発明の第三の課題はカプセル内
視鏡の小型化を図ることである。本発明の第四の課題は
カプセル内視鏡の製造コストを低減することである。本
発明の第五の課題はカプセル内視鏡の組み立て作業の効
率を向上させることである。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のカプセル内視鏡は以下の特徴を有してい
る。 (1) 生体内を照明する照明手段と、該照明手段によ
って照明された部分を撮像する撮像手段と、該撮像手段
が撮像し出力した画像信号を外部に送信する送信手段と
を密閉カプセルに内蔵するカプセル内視鏡において、前
記撮像手段は、対物光学系と、イメージセンサと、該イ
メージセンサの走査を制御する走査制御手段と、前記イ
メージセンサの出力信号を処理する信号処理手段とから
なり、前記対物光学系には、空間周波数特性を合焦範囲
内でほぼ一定にする空間周波数特性変換手段が配置され
ていることを特徴とする。 (2) 前記(1)項において、前記信号処理手段に
は、前記空間周波数特性変換手段によって変換された空
間周波数特性を所望の空間周波数特性に復元する手段が
配置されていることを特徴とする。 (3) カプセル内視鏡とは別体構成されたカプセル内
視鏡の受信装置において、前記カプセル内視鏡から送信
される画像信号を受信するとともに、前記カプセル内視
鏡の撮像手段に配置された空間周波数特性変換手段によ
って変換された空間周波数特性を所望の空間周波数特性
に復元する手段が配置されていることを特徴とする。 (4) 前記(1)項において、前記空間周波数特性を
変換する手段は瞳変調素子であることを特徴とする。 (5) 前記(1)項において、前記イメージセンサは
MOS型イメージセンサであることを特徴とする。 (6) 前記(1)項において、前記カプセル内視鏡を
駆動する電源は電池であることを特徴とする。 (7) 前記(1)項において、前記カプセル内視鏡と
は別体に、マイクロ波送信によって前記カプセル内視鏡
の消費電力の少なくとも一部を供給する電源が配置され
ていることを特徴とする。 (8) 前記(1)項において、前記撮像手段は複数の
対物光学系で構成されていることを特徴とする。 (9) 前記(1)項において、前記対物光学系はプラ
スチックレンズで構成されていることを特徴とする。 (10) 前記(1)項において、前記密封カプセルに
おいて、前記撮像手段及び前記照明手段の前方を覆う先
端カバー部分が透明であり、更に、前記先端カバー部分
は略楕円体形状であることを特徴とする。 (11) 前記(1)項において、前記先端カバー部分
は、前記撮像手段の前方を覆う部分と前記照明手段の前
方を覆う部分とが互いに異なる形状をしており、更に、
前記撮像手段と前記照明手段との間には、遮光機能を有
する部材が設けられていることを特徴とする。 (12) 前記(1)項において、前記空間周波数特性
変換手段の開口部の形状が、前記イメージセンサの受光
部の形状と相似な形状であることを特徴とする。 (13) 前記(1)項において、前記空間周波数特性
変換手段の開口部の形状が四角形であることを特徴とす
る。 (14) 前記(1)項において、前記対物光学系を収
めるレンズ枠の物体側開口部は明るさ絞りを兼ねてお
り、前記明るさ絞りの開口部の形状は前記空間周波数特
性変換手段の開口部の形状と相似な形状であることを特
徴とする。 (15) 前記(1)項において、前記対物光学系は、
正のパワーを有するレンズ群と前記空間周波数特性変換
手段で構成され、前記正のパワーを有するレンズ群は、
少なくとも1面が非球面の凸レンズ1枚で構成されるこ
とを特徴とする。 (16) 前記(1)項において、前記対物光学系は、
正のパワーを有するレンズ群と前記空間周波数特性変換
手段で構成され、前記正のパワーを有するレンズ群は、
凸レンズ2枚で構成されることを特徴とする。 (17) 前記(15)項において、前記対物光学系の
レンズ枠の物体側開口部が明るさ絞りであり、前記空間
周波数特性変換手段は前記対物光学系の明るさ絞りとほ
ぼ同じ位置に配置されることを特徴とする。 (18) 前記(16)項において、前記対物光学系の
レンズ枠の物体側開口部が明るさ絞りであり、前記空間
周波数特性変換手段は前記対物光学系の明るさ絞りとほ
ぼ同じ位置に配置されるれることを特徴とする。 (19) 前記(1)項において、前記対物光学系が、
全体として負のパワーを有する第1レンズ群と、全体と
して正のパワーを有する第2レンズ群と、空間周波数特
性変換手段とで構成されることを特徴とする。 (20) 前記(19)項において、前記空間周波数特
性変換手段を、前記対物光学系の明るさ絞りとほぼ同じ
位置に配置したことを特徴とする。 (21) 前記(1)項において、前記イメージセンサ
はCCDであることを特徴とする。 (22) 前記(1)項において、前記空間周波数特性
変換手段の開口部の形状が円形状であることを特徴とす
る。 (23) カプセル内視鏡システムにおいて、生体内を
照明する照明手段と、該照明手段によって照明された部
分を撮像する撮像手段と、該撮像手段が撮像し出力した
画像信号を外部に送信する送信手段とを備え、前記撮像
手段は、対物光学系と、イメージセンサと、該イメージ
センサの走査を制御する走査制御手段と、前記イメージ
センサの出力信号を処理する信号処理手段とからなり、
前記対物光学系には、空間周波数特性を合焦範囲内でほ
ぼ一定にする空間周波数特性変換手段が配置され、前記
信号処理手段には、前記空間周波数特性変換手段によっ
て変換された空間周波数特性を所望の空間周波数特性に
復元する回路が付加されているカプセル内視鏡と、該カ
プセル内視鏡から送信された画像信号を受信する受信機
とで構成されることを特徴とする。 (24) カプセル内視鏡システムにおいて、生体内を
照明する照明手段と、該照明手段によって照明された部
分を撮像する撮像手段と、該撮像手段が撮像し出力した
画像信号を外部に送信する送信手段とを備え、前記撮像
手段は、対物光学系と、イメージセンサと、該イメージ
センサの走査を制御する走査制御手段と、前記イメージ
センサの出力信号を処理する信号処理手段とからなり、
前記対物光学系には、空間周波数特性を合焦範囲内でほ
ぼ一定にする空間周波数特性変換手段が配置されている
カプセル内視鏡と、該カプセル内視鏡から送信された画
像信号を受信し、前記空間周波数特性変換手段によって
変換された空間周波数特性を所望の空間周波数特性に復
元する手段を備えた受信機とで構成されることを特徴と
する。 (25) カプセル内視鏡システムにおいて、生体内を
照明する照明手段と、該照明手段によって照明された部
分を撮像する撮像手段と、該撮像手段が撮像し出力した
画像信号を外部に送信する送信手段とを備え、前記撮像
手段は、対物光学系と、イメージセンサと、該イメージ
センサの走査を制御する走査制御手段と、前記イメージ
センサの出力信号を処理する信号処理手段とからなり、
前記対物光学系には、空間周波数特性を合焦範囲内でほ
ぼ一定にする空間周波数特性変換手段が配置されている
カプセル内視鏡と、該カプセル内視鏡から送信された画
像信号を受信する受信機と、該受信機から画像信号を受
け取り、前記空間周波数特性変換手段によって変換され
た空間周波数特性を所望の空間周波数特性に復元し、T
Vモニターに表示する画像を生成する画像処理装置とで
構成されることを特徴とする。 (26) 前記(25)項において、カプセル内視鏡シ
ステムにおいて、前記画像処理装置がパーソナルコンピ
ュータに内蔵されることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明のカ
プセル内視鏡の実施例を説明する。 (実施例1)図5(a)は、本発明のカプセル内視鏡を
含むカプセル内視鏡システムの全体構成を示す図であ
る。カプセル内視鏡1と、カプセル内視鏡から離れたと
ころでカプセル内視鏡からの画像を受信しモニター等へ
映像化する受信機16とで構成されている。
【0022】図6に、実施例1のカプセル内視鏡の構成
を示す。カプセル内視鏡1は、先端カバー9、照明手段
18、対物光学系ユニット7、固体撮像素子10、固体
撮像素子の制御及び画像処理を行う画像処理ユニット1
2、全体制御ユニット11、無線ユニット13、アンテ
ナ15、電源ユニット14を有する。本実施例では電源
ユニット14として電池が使用されている。
【0023】対物光学系6には、瞳変調素子のような空
間周波数特性変換手段19が設けられている。画像処理
ユニット12には、空間周波数特性変換手段19を通し
て固体撮像素子10で得られた画像信号に対して、空間
周波数特性の復元を行う信号処理回路が内蔵されてい
る。
【0024】撮像光学系の被写界深度を拡大する手法
は、米国特許5748371号に開示されている。この
手法による装置を図22に示した。この装置は、CCD
等の撮像手段と、物体の像を撮像手段の受光面に結像さ
せるレンズ系と、レンズ系の瞳位置に配置された光位相
マスクと、撮像手段からの画像データに基づいて画像を
構築する画像処理装置とを有している。光位相マスクの
形状を図23に示した。
【0025】光位相マスクを持たない通常の撮像光学系
では、被写体が合焦位置から離れるにしたがって撮像光
学系の像面上での光学的伝達関数(OTF)の強度分布
が、図24に示す形状から図25に示す形状へ変化す
る。被写体が合焦位置から更に離れると、図26に示す
形状へと変化する。
【0026】これに対して、図22に示したいわゆる被
写界深度拡大光学系では、上記と同条件における、被写
界深度拡大光学系の像面上でのOTFの強度分布はそれ
ぞれ図27〜図29に示す形状変化となる。
【0027】ここで、図24〜図29と後述する図30
〜図33に示すグラフの横軸は、像面での相対的な空間
周波数であり、「2」は撮像素子のナイキスト周波数に
相当する。縦軸は撮像光学系の光学的伝達関数である。
【0028】前記被写界深度拡大光学系によって撮像手
段に結像された画像は、画像処理装置で画像の復元処理
が行われる。すなわち、図27〜図29に示したOTF
の強度分布に対して図30に示される特性を持った空間
周波数特性復元フィルタを使ったフィルタリングが行わ
れる。その結果、それぞれ図31〜図33に示されるO
TFの強度分布形状に復元される。これらはいずれも、
被写体が合焦位置にあるときの像面上でのOTFの強度
分布形状に近い形をしている。
【0029】そこで、本発明のカプセル内視鏡では、図
6の対物光学系6に瞳変調素子のような空間周波数特性
変換手段19を設け、対物光学系6の像面上に配置した
固体撮像素子10から得られた画像信号に対して空間周
波数を復元する信号処理を行うようにした。これによっ
て、従来のカプセル内視鏡の問題点を克服し、観察深度
の広い撮影手段を得ることができる。
【0030】したがって、対物光学系6のFナンバを小
さくして、固体撮像素子10に結像する画像の明るさを
確保すると同時に、対物光学系6の観察深度を広くする
ことができる。これにより、胃や大腸などの広い空間を
観察することが可能となる。
【0031】また、照明素子には低出力の小型LED1
8を用いることができる。これにより、消費電力の節約
することができる。更に良いことには、図7で示すよう
にカプセルの外径Dの小径化が可能となり、患者の苦痛
低減を図ることができる。また、余剰電力によって、よ
り長い時間、体腔内部位を観察したり診断することが可
能となる。
【0032】また、電源ユニット14の容量を大幅に小
さくして、電池ユニット14の容積を減らすことができ
る。これにより、図6で示すようにカプセルの全長Lを
短縮することができる。
【0033】また、対物光学系6は実質的に観察深度を
広げることができるので、仮に対物光学系6と固体撮像
素子10との間のピント調整作業を省略しても、被写体
を観察したり診断するのに必要十分な観察深度が得られ
る。その結果、カプセル内視鏡1の組立作業を簡略化す
ることができる。また、対物光学系6を構成するレンズ
にプラスチックを用いても、ピント不良が発生すること
がなくなる。これにより対物光学系ユニット7の組み立
て時の歩留まりを大幅に改善できるため、製造コストを
削減することができる。
【0034】また、本実施例の対物光学系6は、全体と
して負のパワーを有する第1レンズ群と全体として正の
パワーを有する第2レンズ群で構成される。また、明る
さ絞り位置に瞳変調素子を配置している。被写体側から
順番に、負レンズ群、明るさ絞り、凸レンズ群というレ
トロフォーカスタイプの光学系を用いることで、小型で
且つ140°程度の広視野角を有する対物光学系が得ら
れる。カプセル内視鏡は体腔内での姿勢制御が難しいた
め、広視野角の対物光学系は、観察部位の見落とし防止
に対して非常に有効である。
【0035】また、視野周辺部の照明光量不足を補うた
めに、照明手段18の前面に、砂目処理を施した拡散板
や、凹レンズなどの拡散レンズを配置し、広い配光分布
をもった照明光学系を構成することが、見落とし防止に
対して有効な手段となる。
【0036】また、本実施例ではカプセル内視鏡1内の
画像処理ユニット12に、空間周波数特性を復元する信
号処理回路を搭載した。これにより、カプセル内視鏡1
を製造する過程で対物光学系6の製造上の公差内での光
学性能バラツキにより生じるピント調整不良を、画像処
理ユニット12を用いてカプセル個体毎に出荷時に調整
することができる。この結果、カプセル内視鏡1の撮像
性能を個体差なく一定にすることができるとともにカプ
セル内視鏡1を製造する過程での歩留まりを改善するこ
とができる。
【0037】また、無線式のカプセル内視鏡では、画像
送信時の省電力化を図るため、画像送信前に前記画像処
理ユニット12でJPEGフォーマットなどの画像圧縮
をすることが有効である。JPEGフォーマットによる
画像圧縮では、画像を空間周波数成分で扱う。
【0038】したがって、本実施例のような構成をとれ
ば、空間周波数特性の復元及び画像圧縮の両方を少ない
回路構成で行うことができる。これにより製造コストを
削減することができる。また、空間周波数特性の復元及
び画像圧縮をカプセル個体毎に調整できるため、製造誤
差による画質のバラツキを極力排除した忠実な画像再現
性を確保することができる。また、画像圧縮する前に空
間周波数特性復元処理をすることにより、JPEGフォ
ーマットのような非可逆圧縮により失われる空間周波数
成分が画質の劣化に与える影響を最小にし、カプセル内
視鏡として最適な画像を構築することができる。 (実施例2)図8に、実施例2のカプセル内視鏡1の構
成を示した。実施例1とは、照明手段と対物光学系とを
覆う先端カバー9の形状を略楕円体とした点が異なる。
【0039】上述したように、本発明の被写界深度拡大
光学系を用いると観察深度を広くすることができる。こ
のため、図8に示すように先端カバー9と対物光学系の
第1面との距離dを小さくしても、先端カバー9に密着
した部位からピントが合った状態にできる。したがっ
て、観察性能を落とすことなく、カプセルの全長Lの更
なる小型化が可能となる。なお、先端カバー9はプラス
チック素材で且つモールドで製作すれば、安く楕円体等
の任意形状を製作できる。 (実施例3)図9に、実施例3のカプセル内視鏡1の構
成を示した。実施例1及び実施例2とは、先端カバーの
構造、及び対物光学系6と照明手段18との間に遮光部
材21を設けた点が異なる。先端カバーは、対物光学系
6を覆う観察系専用の透明カバー9’と、照明手段18
を覆う照明系専用の透明カバー20とが別部材で構成さ
れている。
【0040】実施例1のように、対物光学系6と照明手
段18を一つの先端カバーで覆う構成では、照明手段か
ら射出した光が先端カバーで反射して迷光が発生し、対
物光学系に入射することにより視野内フレアとなりやす
い。これを避けるには、対物光学系と照明手段と先端カ
バーの位置関係を調整して、迷光が発生しても対物光学
系に入射しないようにレイアウトする必要がある。しか
しこのような構成ではカプセル内視鏡1の組立作業を行
う上で効率が悪い。
【0041】本実施例の構成とすることで、迷光が対物
光学系6に入射するのを容易に遮断できるため、対物光
学系6と照明手段18と先端カバーの位置関係を調整す
る必要がない。これによりカプセル内視鏡1の組立作業
性が向上し、歩留まりも改善できる。その結果、製造コ
ストの削減ができる。 (実施例4)実施例4は、図5(b)に示すように、受
信機16の内部に、空間周波数特性の復元を行う信号処
理回路17を設けた点が実施例1と異なる。
【0042】空間周波数特性の復元を行う信号処理回路
17を受信機16側に設置したことにより、カプセル内
部の信号処理及びそのための回路構成を簡略化できる。
これにより、更なる省電力化が可能となり、より長い時
間、体腔内を観察したり診断することができる。この結
果、より実用的なカプセル内視鏡システムを構築でき
る。また、蓄電容量が比較的小さくて容積の小さい電池
を使用することも可能となるため、カプセルの更なる小
型化も可能となる。
【0043】また、JPEGフォーマットなどによる非
可逆圧縮を用いた場合、受信機16で受け取った画像信
号は、画像の圧縮率に応じて高周波成分が減少する。し
たがって、受信機16側に設置した空間周波数特性復元
を行う信号処理回路17は、画像信号の中〜低周波数領
域に限定して最適化処理を行うことができる。これによ
り、信号処理回路17を簡易化することができ、カプセ
ル内視鏡システムの製造コストを削減することができ
る。
【0044】また、一般に画像信号の高周波成分には撮
像素子などの電気系のノイズも含まれるため、信号処理
回路17により画像復元される際にノイズが強調される
ことがある。本実施例では、画像圧縮により減少した高
周波成分は信号処理による画像復元を弱くし、中〜低周
波数特性に最適化することで、ノイズの少ない画像を得
ることができる。 (実施例5)図10に、実施例5のカプセル内視鏡1の
構成を示す。実施例1とは、対物光学系ユニット7の構
成が異なる。
【0045】対物光学系ユニット7内には、空間周波数
特性変換手段として瞳変調素子19を設けている。対物
光学系6は、凸レンズ2枚で構成され、このため対物光
学系ユニット7には物体側から順に、瞳変調素子19、
明るさ絞り22、平凸レンズ、凸平レンズ、撮像素子1
0の受光面が配置されている。一般に、凸レンズのみで
構成される対物光学系はバックフォーカスを十分大きく
とることができないが、その分コンパクトな対物光学系
ユニットを作るためには適している。本実施例の対物光
学系6では、明るさ絞り22の位置の極近傍に瞳変調素
子19を配置して、対物光学系ユニット7の全長mの小
型化を図っている。これにより、カプセルの全長Lの更
なる短縮化が図れる。
【0046】また、本実施例の対物光学系ユニット7に
は、赤外カットフィルターや色補正フィルターを配置し
ていない。従来技術の説明で述べたように、従来の内視
鏡の対物光学系では赤外線カットフィルターや色補正フ
ィルターが必要となる。しかし、カプセル内視鏡では、
カプセルの内部に照明ユニットと対物光学系ユニットが
一緒に搭載されているため、照明ユニットの分光強度特
性に合わせて対物光学系ユニットの色再現を決定すれば
よい。このため、対物光学系ユニット中に色補正フィル
ターを配置する必要がない。
【0047】また、照明手段18として白色LEDを用
いている。白色LEDはLEDの発光面に配置された蛍
光体により所望の色を作るため、白色LEDから放射さ
れた光には電子画像観察に支障を来す紫外光や赤外光が
含まれていない。白色LED分光放射輝度特性を図34
に示した。したがって、対物光学系ユニット7の中に赤
外線カットフィルターを配置する必要がない。
【0048】このように、赤外線カットフィルターや色
補正フィルターを省いた構成とすることで、バックフォ
ーカスを十分大きくとることのできない凸レンズ光学系
を採用することができる。 (実施例6)図11に、実施例6のカプセル内視鏡1の
構成を示した。実施例5とは、対物光学系ユニット7の
構成が異なる。
【0049】対物光学系ユニット7内には、空間周波数
特性変換手段として瞳変調素子19を設けている。対物
光学系は、凸レンズ2枚で構成されている。このため、
対物光学系ユニット7には、物体側から順に、瞳変調素
子19、平凸レンズ、凸平レンズ、撮像素子10の受光
面が配置されている。また、レンズ枠23の被写体側の
開口部25を明るさ絞りとし、その直後の位置に瞳変調
素子19を配置した。明るさ絞り直後に瞳変調素子19
を配置することで、凸レンズのみの構成でも対物光学系
ユニットに空間周波数特性変換手段を設けることが可能
となっている。
【0050】また、カプセル内視鏡1には、カプセルカ
バーと透明カバー9により密閉された内部に、照明手段
18、対物光学系ユニット7、固体撮像素子10、固体
撮像素子の制御および画像処理を行う画像処理ユニット
12、全体制御ユニット11、無線ユニット13、アン
テナ15、電源ユニット14が内蔵されている。このカ
プセル内視鏡と、カプセルの外部に設けられ、瞳変調素
子19で変換された空間周波数特性を所望の空間周波数
に復元する手段を備えた受信機とを組み合わせてカプセ
ル内視鏡システムを構成している。
【0051】電源ユニット14は電池であり、カプセル
内視鏡1が消費する電力の少なくとも一部を供給してい
る。図12は、実施例6の対物光学系ユニット7の詳細
図である。図12(a)は側面図であり、図12(b)は物
体側から見た正面図である。
【0052】図12(a)において、開口部25が設けら
れたレンズ枠23に、瞳変調素子19、平凸レンズ、間
隔環24、平凸レンズ、固体撮像素子10が順番に配置
されている。図12(b)において、レンズ枠23の開口
部25は明るさ絞りであり、その開口形状は円形をして
いる。また、瞳変調素子19の外形は対物光学系6と同
じく光軸を中心とした円形状であり、瞳変調素子19と
対物光学系6の外形が等しくなるように作られている。
【0053】実施例1の説明ですでに述べたが、本実施
例の対物光学系6も実質的に観察深度を広げることがで
きるので、対物光学系6と固体撮像素子10との間での
ピント調整作業を省略しても、被写体を観察したり診断
するのに必要十分な観察深度が得られる。そこで、本実
施例の対物光学系ユニット7は、枠構造を簡略化して、
対物光学系ユニットを構成する部品を順番にレンズ枠2
3の中へ落とし込むだけで組み立てることができるよう
にした。
【0054】すなわち、対物光学系ユニット7の組立作
業は、レンズ枠23に、瞳変調素子19、平凸レンズ、
間隔環24、凸平レンズ、固体撮像素子10の順に落と
し込み、接着固定するだけで完了する。間隔環24は平
凸レンズと凸平レンズとの間隔を定める役割を持ってい
る。このように、本実施例の撮像ユニットは、組み立て
が容易にできるため、組み立て作業に要する手間と時間
を大幅に削減することができる。
【0055】また、図13に示すように、瞳変調素子1
9と平凸レンズを一枚のレンズとしたり、凸平レンズと
撮像素子10とを接着することで、更に部品点数を削減
して、対物光学系ユニットの組立て作業の効率を向上さ
せることができる。また、対物光学系ユニットを構成す
る部品同士の間隔がバラつくのを防ぐことができる。こ
れにより品質の安定した歩留まりの良い対物光学系ユニ
ットが得られる。 (実施例7)図14に、実施例7のカプセル内視鏡1の
構成を示した。実施例6とは、対物光学系ユニット7の
構成が異なる。
【0056】図15は、実施例7対物光学系ユニット7
の詳細図である。図15(a)は側面図を示し、図15
(b)は被写体側から見た正面図を示す。対物光学系ユ
ニット7内には、空間周波数特性変換手段として瞳変調
素子19を設けている。対物光学系6は、凸レンズ2枚
で構成される。このため、前記対物光学系ユニット7に
は、物体側から順に、瞳変調素子19、平凸レンズ、間
隔環24、凸平レンズ、撮像素子10の受光面が配置さ
れている。また、レンズ枠23の被写体側の開口部25
を明るさ絞りとし、その直後の位置に瞳変調素子19を
配置した。
【0057】レンズ枠23に設けた明るさ絞りの開口部
25は、略正方形状をしている。また、瞳変調素子19
を略正方形状19’に形成した。これに伴ってレンズ枠
23も瞳変調素子19が収まるように、内側の形状を略
正方形状とした。
【0058】また、固体撮像素子10は略正方形状1
0’に形成されている。そこで、レンズ枠23も固体撮
像素子10が収まるように内側の部分の形状を略正方形
状とした。また、瞳変調素子19の開口部25に面して
いる略正方形状のエリアの面形状を図23に示すような
3次元の自由曲面で構成した。そして、固体撮像素子1
0の画素配列の垂直方向(V)及び水平方向(H)と、
瞳変調素子19の前記略正方形状のエリアと、開口部2
5の、それぞれの垂直方向と水平方向が合致するように
配置した。
【0059】これにより、対物光学系ユニットにおける
空間周波数特性変換性能が固体撮像素子10に対して最
大限に発揮できるようにしている。このことはまた、観
察するモニターの垂直方向(V)と水平方向(H)のそ
れぞれの解像力をも考慮に入れて、撮像ユニットにおけ
る空間周波数特性変換性能を最適化することができるこ
とを意味している。
【0060】本実施例の枠構造を採用することで、固体
撮像素子10と瞳変調素子19と開口部25の、垂直方
向と水平方向を合わせるための調整作業を不要にでき
る。また、実施例6と同じように、対物光学系ユニット
を構成する部品を、レンズ枠23に落とし込んで固定す
るだけで組み立てることができる。このように、組立て
が容易にできるため、それにかかる作業の手間と時間を
大幅に削減することができる。また、瞳変調素子19と
直後の平凸レンズをモールド等で一体成形すれば、更に
部品点数も減り、組立作業の効率を向上させることがで
きる。
【0061】また、実施例7の変形例として、瞳変調素
子19と平凸レンズを一枚のレンズとしたものを図16
に示した。また、レンズ枠23によって瞳変調素子19
と凸平レンズとの間隔nを決定する構造とした。これに
より、瞳変調素子19と凸平レンズとの間に配置する間
隔環が不要となり、更に部材点数を削減することができ
る。
【0062】また本実施例においても、凸平レンズと固
体撮像素子10とを接着することで、更に部品点数を削
減して、対物光学系ユニットの組立作業の効率を向上さ
せることができる。 (実施例8)図17に、実施例8のカプセル内視鏡1の
構成を示した。実施例5〜7とは、対物光学系ユニット
7の構成が異なる。
【0063】図18は、実施例8の対物光学系ユニット
7の詳細図である。対物光学系ユニット7内には、空間
周波数特性変換手段として瞳変調素子19を設けてい
る。対物レンズは非球面凸レンズ1枚のみで構成されて
いる。このため、対物光学系ユニットには物体側から順
に、瞳変調素子19、非球面凸レンズ、固体撮像素子1
0の受光面が配置されている。また、レンズ枠23の物
体側の開口部25を明るさ絞りとし、その直後の位置に
瞳変調素子19を配置した。
【0064】非球面凸レンズのみの構成ではバックフォ
ーカスを十分大きくとることができないため、対物光学
系6の明るさ絞り位置に瞳変調素子19を配置した。ま
た、非球面レンズを用いることで、単レンズであっても
像面湾曲と球面収差を補正することができる。これによ
り、広視野角であるにもかかわらず収差が良好に補正さ
れ、且つ観察深度の広い、非常にコンパクトな対物光学
系ユニットを作ることができる。この対物光学系ユニッ
トを採用することで、カプセルの全長Lの更なる短縮化
に貢献することができる。
【0065】また、実施例6と同じように、対物光学系
ユニットを構成する部品を、レンズ枠23に順番に落と
し込んで固定するだけで組み立てることができる。すな
わち、レンズ枠23に、瞳変調素子19、間隔環24、
非球面凸レンズ、固体撮像素子10の順に落とし込んで
固定する。このように、対物光学系ユニットの組立てが
容易にできるため、それにかかる作業の手間と時間を大
幅に削減することができる。 (実施例9)図19は、実施例9の対物光学系ユニット
の詳細図である。図19(a)は側面を示し、図19
(b)は被写体側から見た正面図を示す。実施例8と
は、対物光学系の構成が異なる。
【0066】対物光学系ユニット内には、空間周波数特
性変換手段として瞳変調素子19を設けている。対物光
学系6は非球面凸レンズ1枚で構成される。このため、
対物光学系ユニット7には物体側から順に、瞳変調素子
19、非球面凸レンズ、固体撮像素子10の受光面が配
置されている。また、レンズ枠23の被写体側の開口部
25を明るさ絞りとし、その直後の位置に瞳変調素子1
9を配置した。
【0067】レンズ枠23に設けた明るさ絞りの開口部
25は、略正方形状をしている。また、瞳変調素子19
を略正方形状19’に形成した。これに伴ってレンズ枠
23も瞳変調素子19が収まるように、内側の形状を略
正方形状とした。
【0068】また、固体撮像素子10は略正方形状1
0’に形成されている。そこで、レンズ枠23も固体撮
像素子10が収まるように内側の部分の形状を略正方形
状とした。また、瞳変調素子19の開口部25に面して
いる略正方形状のエリアの面形状を図23に示すような
3次元の自由曲面で構成した。
【0069】そして、固体撮像素子10の画素配列の垂
直方向(V)及び水平方向(H)と、瞳変調素子19の
略正方形状のエリアと、明るさ絞りの開口部25の、そ
れぞれの垂直方向と水平方向が合致するように配置し
た。これにより、対物光学系ユニット7における空間周
波数特性変換性能が固体撮像素子10に対して最大限に
発揮できるようにしている。
【0070】また、レンズ枠23によって瞳変調素子1
9と非球面凸レンズとの間隔nを決定する構造とした。
これにより、瞳変調素子19と非球面凸レンズとの間に
配置する間隔環が不要となり、更に部材点数を削減する
ことができる。本実施例の枠構造を採用することで、固
体撮像素子10と瞳変調素子19と開口部25の、垂直
方向と水平方向を合わせるための調整作業を不要にでき
る。
【0071】また、実施例8と同じように、対物光学系
ユニット7を構成する部品を、レンズ枠23に落とし込
んで固定するだけで組み立てることができる。このよう
に、組み立てが容易にできるため、それにかかる作業の
手間と時間を大幅に削減することができる。 (実施例10)図20は、実施例10のカプセル内視鏡
1の物体側正面からみた構成図である。また、図21は
対物光学系ユニットのα方向の断面図である。
【0072】本実施例では、一つの固体撮像素子10に
対して複数の対物光学系を設けている。直視方向を観察
するための対物光学系6と、斜視方向を観察するための
対物光学系26とを有し、空間周波数特性変換手段19
を各々の対物光学系に設けている。
【0073】一般に、カプセル内視鏡は体腔内での方向
制御が難しい。そのため、できる限り撮影手段の観察範
囲を広くして、体腔内を観察したり診断する際の見落と
しを防止する必要がある。本実施例では複数の対物光学
系を配置し、各々の観察方向が異なるようにした。これ
により体腔内を広範囲に観察することが可能となってい
る。
【0074】また、各々の対物光学系に空間周波数特性
変換手段19を設けているので、複数の対物光学系を配
置しているにもかかわらず、ピント調整作業を不要にで
きる。この結果、本実施例のカプセル内視鏡は、非常に
広範囲の観察が可能であり、且つ組立作業を容易にする
ことができる。
【0075】また、画像処理ユニットにおいて、複数の
対物光学系によって固体撮像素子10上に結像した複数
方向の観察像をディストーションの少ない一枚の広角画
像となるよう画像処理している。また、それぞれの対物
光学系で同一の被写体を観察したときに生じる視差を利
用して、立体画像を作ることもできる。
【0076】このように、観察方向の異なる複数の対物
光学系を備えた撮像ユニットと上記のような画像処理ユ
ニットを組合わせたカプセル内視鏡システムでは、体腔
内を観察したり診断するときの状況に応じて最適な画像
を供給することができる。なお、本実施例では対物光学
系を5セット用いたが、数はいくつでも良い。 (実施例11)図35に実施例11の構成を示す。実施
例11は、画像処理装置27の中に、空間周波数特性の
復元を行う信号処理回路を設けた点が実施例4と異な
る。空間周波数特性の復元を行う信号処理回路を画像処
理装置27側に設置したことにより、受信機16の信号
処理及びそのための回路構成を簡略化でき、受信機の省
電力化が可能となる。これにより、電池の小型化や削減
が可能となり、受信機16の小型化や軽量化が図れ、検
査中受信機を身につける患者の負担を軽減できる。
【0077】また、画像処理装置としてパーソナルコン
ピューター(PC)を用いることができる。この場合、
PCに空間周波数特性復元を行う信号処理回路を置くこ
とにより、CD−ROM等を用いた機能拡張(バージョ
ンアップ)や最新の画像処理ソフトウエアへの更新を容
易に行うことが可能となる。また、高速CPUを搭載し
た最新のPCや、持ち運びが可能な小型のPCなどへの
更新も簡単にできるため、ドクターの診断ニーズに合わ
せたカプセル内視鏡システムを構築することができる。
【0078】なお、本実施例では、受信機16から画像
処理装置27への信号転送をケーブル29を用いた有線
方式としたが、無線方式や小型記録媒体を経由する方式
としてもよい。
【0079】なお、本発明の実施例1〜実施例11の全
ての電源ユニット14は、外部から送られるマイクロ波
を電気エネルギーとして用いても良い。この場合、アン
テナ15においてマイクロ波の受信を行い、電源ユニッ
ト14ではマイクロ波を電気エネルギーへ変換し、また
得られた電気エネルギーをコンデンサーに貯える。アン
テナ15を、画像の送信など他の機能と共有することで
カプセルの小型化が図れる。また、常時コンデンサーに
電気エネルギーを供給できるため、コンデンサーは少容
量で小型のものを用いても、エネルギー不足を生じるこ
とが無い。コンデンサーの小型化により、カプセルの小
型化に貢献できる。
【0080】このように外部からカプセル内視鏡へ常時
電力を供給できるため、電池を使用したカプセル内視鏡
における電力不足の問題を解決できる。これにより、体
腔内全域にわたって観察したり診断することができる。
【0081】また、本発明の実施例1〜実施例11の全
ての対物光学系において、プラスチックレンズを採用す
ることができる。前述したように本発明のカプセル内視
鏡は、体内の温湿度の影響により対物光学系の結像性能
が変化してピントが合わないという問題を解決できる。
そこで、瞳変調素子を含めプラスチックレンズを用いる
ことにより、光学系の軽量化が可能となり、カプセル内
視鏡の軽量化が図れる。これにより、磁気誘導などによ
って体腔内にあるカプセル内視鏡の位置制御を容易に行
うことができる。また、プラスチックレンズにより大幅
な製造コストの削減が可能となり、カプセル内視鏡をデ
ィスポーザブルにすることができる。
【0082】また、対物光学系をヒ素、鉛などの有害な
物質を含まないガラスレンズで構成することができる。
これにより、体内でも安全である。更に、カプセル内視
鏡の使用後に分解処分するときの対物光学系の処分コス
トを低減することができる。
【0083】以上説明したように、本発明によるカプセ
ル内視鏡は、下記に示す特徴を備える。 (1) 生体内を照明する照明手段と、該照明手段によ
って照明された部分を撮像する撮像手段と、該撮像手段
が撮像し出力した画像信号を外部に送信する送信手段と
を密閉カプセルに内蔵するカプセル内視鏡において、前
記撮像手段は、対物光学系と、イメージセンサと、該イ
メージセンサの走査を制御する走査制御手段と、前記イ
メージセンサの出力信号を処理する信号処理手段とから
なり、前記対物光学系には、空間周波数特性を合焦範囲
内でほぼ一定にする空間周波数特性変換手段が配置され
ていることを特徴とするカプセル内視鏡。 (2) 前記信号処理手段には、前記空間周波数特性変
換手段によって変換された空間周波数特性を所望の空間
周波数特性に復元する手段が配置されていることを特徴
とする(1)に記載のカプセル内視鏡。 (3) カプセル内視鏡とは別体構成されたカプセル内
視鏡の受信装置において、前記カプセル内視鏡から送信
される画像信号を受信するとともに、前記カプセル内視
鏡の撮像手段に配置された空間周波数特性変換手段によ
って変換された空間周波数特性を所望の空間周波数特性
に復元する手段が配置されていることを特徴とする、カ
プセル内視鏡の受信装置。 (4) 前記空間周波数特性を変換する手段は瞳変調素
子であることを特徴とする(1)に記載のカプセル内視
鏡。 (5) 前記イメージセンサはMOS型イメージセンサ
であることを特徴とする(1)に記載のカプセル内視
鏡。 (6) 前記カプセル内視鏡を駆動する電源は電池であ
ることを特徴とする(1)に記載のカプセル内視鏡。 (7) 前記カプセル内視鏡とは別体に、マイクロ波送
信によって前記カプセル内視鏡の消費電力の少なくとも
一部を供給する電源が配置されていることを特徴とする
(1)に記載のカプセル内視鏡。 (8) 前記撮像手段は複数の対物光学系で構成されて
いることを特徴とする(1)に記載のカプセル内視鏡。 (9) 前記対物光学系はプラスチックレンズで構成さ
れていることを特徴とする(1)に記載のカプセル内視
鏡。 (10) 前記密封カプセルにおいて、前記撮像手段及
び前記照明手段の前方を覆う先端カバー部分が透明であ
り、更に、前記先端カバー部分は略楕円体形状であるこ
とを特徴とする(1)に記載のカプセル内視鏡。 (11) 前記先端カバー部分は、前記撮像手段の前方
を覆う部分と前記照明手段の前方を覆う部分とが互いに
異なる形状をしており、更に、前記撮像手段と前記照明
手段との間には、遮光機能を有する部材が設けられてい
ることを特徴とする(1)に記載のカプセル内視鏡。 (12) 前記空間周波数特性変換手段の開口部の形状
が、前記イメージセンサの受光部の形状と相似な形状で
あることを特徴とする(1)に記載のカプセル内視鏡。 (13) 前記空間周波数特性変換手段の開口部の形状
が四角形であることを特徴とする(1)に記載のカプセ
ル内視鏡。 (14) 前記対物光学系を収めるレンズ枠の物体側開
口部は明るさ絞りを兼ねており、前記明るさ絞りの開口
部の形状は前記空間周波数特性変換手段の開口部の形状
と相似な形状であることを特徴とする(1)に記載のカ
プセル内視鏡。 (15) 前記対物光学系は、正のパワーを有するレン
ズ群と前記空間周波数特性変換手段で構成され、前記正
のパワーを有するレンズ群は、少なくとも1面が非球面
の凸レンズ1枚で構成されることを特徴とする(1)に
記載のカプセル内視鏡。 (16) 前記対物光学系は、正のパワーを有するレン
ズ群と前記空間周波数特性変換手段で構成され、前記正
のパワーを有するレンズ群は、凸レンズ2枚で構成され
ることを特徴とする(1)に記載のカプセル内視鏡。 (17) 前記対物光学系のレンズ枠の物体側開口部が
明るさ絞りであり、前記空間周波数特性変換手段は前記
対物光学系の明るさ絞りとほぼ同じ位置に配置されるこ
とを特徴とする(15)に記載のカプセル内視鏡。 (18) 前記対物光学系のレンズ枠の物体側開口部が
明るさ絞りであり、前記空間周波数特性変換手段は前記
対物光学系の明るさ絞りとほぼ同じ位置に配置されるれ
ることを特徴とする(16)に記載のカプセル内視鏡。 (19) 前記対物光学系が、全体として負のパワーを
有する第1レンズ群と、全体として正のパワーを有する
第2レンズ群と、空間周波数特性変換手段とで構成され
ることを特徴とする(1)に記載のカプセル内視鏡。 (20) 前記空間周波数特性変換手段を、前記対物光
学系の明るさ絞りとほぼ同じ位置に配置したことを特徴
とする(19)に記載のカプセル内視鏡。 (21) 前記イメージセンサはCCDであることを特
徴とする(1)に記載のカプセル内視鏡。 (22) 前記空間周波数特性変換手段の開口部の形状
が円形状であることを特徴とする(1)に記載のカプセ
ル内視鏡。 (23) カプセル内視鏡システムにおいて、生体内を
照明する照明手段と、該照明手段によって照明された部
分を撮像する撮像手段と、該撮像手段が撮像し出力した
画像信号を外部に送信する送信手段とを備え、前記撮像
手段は、対物光学系と、イメージセンサと、該イメージ
センサの走査を制御する走査制御手段と、前記イメージ
センサの出力信号を処理する信号処理手段とからなり、
前記対物光学系には、空間周波数特性を合焦範囲内でほ
ぼ一定にする空間周波数特性変換手段が配置され、前記
信号処理手段には、前記空間周波数特性変換手段によっ
て変換された空間周波数特性を所望の空間周波数特性に
復元する回路が付加されているカプセル内視鏡と、該カ
プセル内視鏡から送信された画像信号を受信する受信機
とで構成されることを特徴とするカプセル内視鏡システ
ム。 (24) カプセル内視鏡システムにおいて、生体内を
照明する照明手段と、該照明手段によって照明された部
分を撮像する撮像手段と、該撮像手段が撮像し出力した
画像信号を外部に送信する送信手段とを備え、前記撮像
手段は、対物光学系と、イメージセンサと、該イメージ
センサの走査を制御する走査制御手段と、前記イメージ
センサの出力信号を処理する信号処理手段とからなり、
前記対物光学系には、空間周波数特性を合焦範囲内でほ
ぼ一定にする空間周波数特性変換手段が配置されている
カプセル内視鏡と、該カプセル内視鏡から送信された画
像信号を受信し、前記空間周波数特性変換手段によって
変換された空間周波数特性を所望の空間周波数特性に復
元する手段を備えた受信機とで構成されることを特徴と
するカプセル内視鏡システム。 (25) カプセル内視鏡システムにおいて、生体内を
照明する照明手段と、該照明手段によって照明された部
分を撮像する撮像手段と、該撮像手段が撮像し出力した
画像信号を外部に送信する送信手段とを備え、前記撮像
手段は、対物光学系と、イメージセンサと、該イメージ
センサの走査を制御する走査制御手段と、前記イメージ
センサの出力信号を処理する信号処理手段とからなり、
前記対物光学系には、空間周波数特性を合焦範囲内でほ
ぼ一定にする空間周波数特性変換手段が配置されている
カプセル内視鏡と、該カプセル内視鏡から送信された画
像信号を受信する受信機と、該受信機から画像信号を受
け取り、前記空間周波数特性変換手段によって変換され
た空間周波数特性を所望の空間周波数特性に復元し、T
Vモニターに表示する画像を生成する画像処理装置とで
構成されることを特徴とするカプセル内視鏡システム。 (26) 前記画像処理装置がパーソナルコンピュータ
に内蔵されることを特徴とする(25)に記載のカプセ
ル内視鏡システム。
【0084】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、カプセル内視鏡の対物光学系ユニット内に空
間周波数特性変換手段を構成することで、小型で明る
く、且つ被写界深度の拡大が図れ、組立て作業性の良い
カプセル内視鏡を得ることができる。又これにより、カ
プセル内視鏡の省電力化、小型化、深度拡大、原価低減
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 人体内部で本発明に関係のある部分の概略図
である。
【図2】 従来のカプセル内視鏡を正面から見た図であ
る。
【図3】 従来のカプセル内視鏡の内部構成を示す図で
ある。
【図4】 従来の別のカプセル内視鏡の内部構成を示す
図である。
【図5】 本発明のカプセル内視鏡システムの全体構成
を示す図である。
【図6】 本発明の実施例1のカプセル内視鏡の内部構
成を示す図である。
【図7】 本発明の実施例1のカプセル内視鏡を正面か
ら見た図である。
【図8】 本発明の実施例2のカプセル内視鏡の内部構
成を示す図である。
【図9】 本発明の実施例3のカプセル内視鏡の内部構
成を示す図である。
【図10】本発明の実施例5のカプセル内視鏡の内部構
成を示す図である。
【図11】本発明の実施例6のカプセル内視鏡の内部構
成を示す図である。
【図12】本発明の実施例6の対物光学系ユニットの構
成を示す図である。
【図13】本発明の実施例6の対物光学系ユニットの変
形例を示す図である。
【図14】本発明の実施例7のカプセル内視鏡の内部構
成を示す図である。
【図15】本発明の実施例7の対物光学系ユニットの構
成を示す図である。
【図16】本発明の実施例7の対物光学系ユニットの変
形例を示す図である。
【図17】本発明の実施例8のカプセル内視鏡の内部構
成を示す図である。
【図18】本発明の実施例8の対物光学系ユニットの構
成を示す図である。
【図19】本発明の実施例9の対物光学系ユニットの構
成を示す図である。
【図20】本発明の実施例10のカプセル内視鏡を正面
から見た構成図である。
【図21】本発明の実施例10の対物光学系ユニットの
構成を示す図である。
【図22】被写界深度を拡大する装置の構成を示す図で
ある。
【図23】図22の光位相マスクの外観形状を示す斜視
図である。
【図24】通常の光学系において物体が焦点位置にある
ときの光学的伝達関数の強度分布を示すグラフである。
【図25】通常の光学系において物体が焦点位置から外
れたときの光学的伝達関数の強度分布を示すグラフであ
る。
【図26】通常の光学系において物体が焦点位置から図
25のときよりも更に外れたときの光学的伝達関数の強
度分布を示すグラフである。
【図27】被写界深度拡大光学系において物体が焦点位
置にあるときの光学的伝達関数の強度分布を示すグラフ
である。
【図28】被写界深度拡大光学系において物体が焦点位
置から外れたときの光学的伝達関数の強度分布を示すグ
ラフである。
【図29】被写界深度拡大光学系において物体が焦点位
置から図28のときよりも更に外れたときの光学的伝達
関数の強度分布を示すグラフである。
【図30】被写界深度拡大光学系において光学的伝達関
数の強度分布に対して行われる処理の逆フィルタの特性
を示すグラフである。
【図31】図27の光学的伝達関数の強度分布に対して
図30の特性を持つ逆フィルタによる処理を行なって得
られる光学的伝達関数の強度分布を示すグラフである。
【図32】図28の光学的伝達関数の強度分布に対して
図30の特性を持つ逆フィルタによる処理を行なって得
られる光学的伝達関数の強度分布を示すグラフである。
【図33】図29の光学的伝達関数の強度分布に対して
図30の特性を持つ逆フィルタによる処理を行なって得
られる光学的伝達関数の強度分布を示すグラフである。
【図34】LEDの分光放射輝度特性を示すグラフであ
る。
【図35】本発明の実施例11のカプセル内視鏡システ
ムの全体構成を示す図である。
【符号の説明】
1 カプセル内視鏡 2 食道 3 胃 5 大型のLED 6、26 対物光学系 7 対物光学系ユニット 8 IRカットフィルタ 9 先端カバー 9’ 先端カバー(観察系専用) 10 固体撮像素子 11 全体制御ユニット 12 画像処理ユニット 13 無線ユニット 14 電源ユニット(電池) 14’ 大容量の電池 15 アンテナ 16 受信機 17 信号処理回路 18 照明手段(小型LED) 19 空間周波数特性変換手段(瞳変調素子) 20 先端カバー(照明系専用) 21 遮光部材 22 明るさ絞り 23 レンズ枠 24 間隔環 25 開口部 L カプセルの全長 D カプセルの直径(外径) d 先端カバーと対物光学系の第1面との距離 m 対物光学系の全長 n レンズ間距離、または瞳変調素子とレンズの距離 V 固体撮像素子の各受光素子配列の垂直方向 H 固体撮像素子の各受光素子配列の水平方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体内を照明する照明手段と、該照明手
    段によって照明された部分を撮像する撮像手段と、該撮
    像手段が撮像し出力した画像信号を外部に送信する送信
    手段とを密閉カプセルに内蔵するカプセル内視鏡におい
    て、 前記撮像手段は、対物光学系と、イメージセンサと、該
    イメージセンサの走査を制御する走査制御手段と、前記
    イメージセンサの出力信号を処理する信号処理手段とか
    らなり、前記対物光学系には、空間周波数特性を合焦範
    囲内でほぼ一定にする空間周波数特性変換手段が配置さ
    れていることを特徴とするカプセル内視鏡。
  2. 【請求項2】 前記信号処理手段には、前記空間周波数
    特性変換手段によって変換された空間周波数特性を所望
    の空間周波数特性に復元する手段が配置されていること
    を特徴とする請求項1に記載のカプセル内視鏡。
  3. 【請求項3】 カプセル内視鏡とは別体に構成されたカ
    プセル内視鏡の受信装置において、 前記カプセル内視鏡から送信される画像信号を受信する
    とともに、前記カプセル内視鏡の撮像手段に配置された
    空間周波数特性変換手段によって変換された空間周波数
    特性を所望の空間周波数特性に復元する手段が配置され
    ていることを特徴とする、カプセル内視鏡の受信装置。
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