JP2003274015A - 情報通信システム - Google Patents

情報通信システム

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JP2003274015A
JP2003274015A JP2002066962A JP2002066962A JP2003274015A JP 2003274015 A JP2003274015 A JP 2003274015A JP 2002066962 A JP2002066962 A JP 2002066962A JP 2002066962 A JP2002066962 A JP 2002066962A JP 2003274015 A JP2003274015 A JP 2003274015A
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JP2002066962A
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Hideki Omote
英毅 表
Teruya Fujii
輝也 藤井
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Japan Telecom Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送受信する双方の便宜を考慮して、音声通話
と電子メールとの2通りの通信手段を適宜使い分ける。 【解決手段】 予め、端末装置10について、音声発呼
の受信可否および電子メールの受信可否を示す受信可否
情報を登録しておく(S61)。端末装置20から端末
装置10へ向けた音声発呼(S62)があると、交換処
理装置100内で、端末装置10について登録された受
信可否情報が参照され(S63)、音声通話可であれば
発呼を行う(S65,66)。音声通話不可&電子メー
ル可であれば(S67,68)、端末装置20側で自動
的に電子メール送信準備が行われ(S71)、メール本
文を入力した上で(S72)、メール送信(S73)が
行われる。音声通話不可&電子メール不可であれば(S
69)、処理終了(S70)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報通信システムに
関し、特に、携帯電話などから構成される複数の端末装
置と、これら複数の端末装置間での情報交換の処理を行
うための交換処理装置と、を備え、任意の端末装置対に
関して音声通話および電子メールの2通りの通信手段を
提供する機能をもった情報通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話などのいわゆるモバイル端末装
置に対する情報通信が可能な移動体通信網を利用した情
報通信システムでは、通常の音声通話に加えて、電子メ
ールによる情報通信サービスを付加するのが一般化して
きている。このような移動体通信網における電子メール
サービスは、個々の業者ごとに固有のプロトコルを用い
た形態で提供されている場合もあれば、インターネット
における汎用の電子メールプロトコルを用いた形態で提
供されている場合もあるが、いずれにせよ、ユーザは携
帯電話などの端末装置を利用して、通常の音声通話によ
る情報通信を行うこともできるし、電子メールによる情
報通信を行うこともできる。
【0003】音声通話による通信は、相手と1対1での
音声による即時会話を行うことができるメリットがある
ものの、発呼時に相手が応答できなければ、通信自体が
成立しないというデメリットがある。これに対して、電
子メールによる通信は、予めメール本文を文字入力する
必要がある点がデメリットではあるが、メール送信時に
相手が都合が悪くても、送信処理自体は実行可能であ
り、後に読んでもらうことができるという点にメリット
がある。また、画像データなどを添付して送信できる点
なども付加的なメリットである。このように、音声通話
による通信と、電子メールによる通信とは、それぞれ一
長一短があり、ユーザは、これらを適宜使い分けて利用
することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、音声
通話と電子メールとの2通りの通信手段が用意されてい
る情報通信システムでは、送信側(発呼側)のユーザ
は、その時点でより好ましいと思われる通信手段を選択
して利用することができるが、受信側(被呼側)のユー
ザにとっては、必ずしも送信側(発呼側)のユーザが選
択した通信手段が好ましいものとは限らない。たとえ
ば、受信側(被呼側)のユーザが、商談中あるいは会議
中であれば、音声通話でなく電子メールの方が好ましい
が、いわゆるハンズフリーセット(運転操作に支障ない
状態で通話を行う装置)を装着した自動車を運転中であ
れば、電子メールよりも音声通話の方が好ましい。
【0005】そこで本発明は、情報を送受信する双方の
ユーザの便宜を考慮して、音声通話と電子メールとの2
通りの通信手段を適宜使い分けることが可能な情報通信
システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明の第1の態
様は、複数の端末装置と、これら複数の端末装置間での
情報交換の処理を行うための交換処理装置と、を備え、
任意の端末装置対に関して音声通話および電子メールの
2通りの通信手段を提供する機能をもった情報通信シス
テムにおいて、交換処理装置には、各端末装置ごとに、
音声通話および電子メールのそれぞれについての受信可
否を示す受信可否情報を登録する登録機能と、第1の端
末装置に向けて第2の端末装置からの音声発呼があった
場合に、第1の端末装置に関して登録されている受信可
否情報を参照し、音声通話が受信可となっていれば、当
該音声発呼に基いて第1の端末装置を呼び出して音声通
話を開始させる処理を行い、音声通話が受信不可となっ
ていれば、第2の端末装置に対して第1の端末装置に関
して登録されている受信可否情報を報告する処理を行う
音声発呼処理機能と、第1の端末装置に向けて第2の端
末装置からのメール送信があった場合に、第1の端末装
置に関して登録されている受信可否情報を参照し、電子
メールが受信可となっていれば、当該メール送信に基い
て第1の端末装置に対して電子メールを送信する処理を
行い、電子メールが受信不可となっていれば、第2の端
末装置に対して第1の端末装置に関して登録されている
受信可否情報を報告する処理を行うメール送信処理機能
と、を設けるようにし、各端末装置には、操作者の希望
に応じた任意の受信可否情報を交換処理装置に随時送信
して登録内容を設定する登録内容設定機能と、通信相手
となる任意の受信側端末装置に対して音声発呼を行い、
当該受信側端末装置が呼び出された場合には、当該受信
側端末装置との間で音声通話を開始する処理を行い、音
声発呼処理機能により当該受信側端末装置に関して音声
通話は受信不可であるが電子メールは受信可である旨の
受信可否情報が報告された場合には、当該受信側端末装
置に対して電子メールを送信するための準備処理を行
い、音声発呼処理機能により当該受信側端末装置に関し
て音声通話も電子メールも受信不可である旨の受信可否
情報が報告された場合には、操作者に対してアクセス不
可である旨の報知処理を行う、音声発呼試行機能と、通
信相手となる任意の受信側端末装置に対してメール送信
を行い、メール送信処理機能により当該受信側端末装置
に関して電子メールは受信不可であるが音声通話は受信
可である旨の受信可否情報が報告された場合には、当該
受信側端末装置に対して音声発呼を行うための準備処理
を行い、メール送信処理機能により当該受信側端末装置
に関して電子メールも音声通話も受信不可である旨の受
信可否情報が報告された場合には、操作者に対してアク
セス不可である旨の報知処理を行う、メール送信試行機
能と、を設けるようにしたものである。
【0007】(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1
の態様に係る情報通信システムにおいて、各端末装置
に、それぞれ固有の電話番号および電子メールアドレス
を付与し、交換処理装置には、個々の端末装置について
付与された電話番号と電子メールアドレスとの対応表を
用意しておき、交換処理装置には、所定の電話番号が付
与された第1の端末装置に向けて第2の端末装置から電
話番号を特定した音声発呼があり、第1の端末装置に関
して音声通話は受信不可であるが電子メールは受信可で
ある旨の受信可否情報が登録されていた場合に、対応表
を参照することにより第1の端末装置の電子メールアド
レスを検索し、検索された電子メールアドレスを、第1
の端末装置に関する受信可否情報とともに、もしくは、
第1の端末装置に関する受信可否情報として、第2の端
末装置に報告する機能をもたせ、端末装置には、交換処
理装置から電子メールアドレスが報告された場合に、報
告された当該電子メールアドレス宛への電子メールを送
信するための準備処理を行う機能をもたせるようにした
ものである。
【0008】(3) 本発明の第3の態様は、上述の第1
の態様に係る情報通信システムにおいて、各端末装置
に、それぞれ固有の電話番号および電子メールアドレス
を付与し、かつ、他の端末装置について付与された電話
番号と電子メールアドレスとの対応表を用意しておき、
交換処理装置には、所定の電話番号が付与された第1の
端末装置に向けて第2の端末装置から電話番号を特定し
た音声発呼があり、第1の端末装置に関して音声通話は
受信不可であるが電子メールは受信可である旨の受信可
否情報が登録されていた場合に、この受信可否情報を第
2の端末装置に報告する機能をもたせ、端末装置には、
交換処理装置から前記受信可否情報が報告された場合
に、対応表を参照することにより第1の端末装置の電子
メールアドレスを検索し、検索された当該電子メールア
ドレス宛への電子メールを送信するための準備処理を行
う機能をもたせるようにしたものである。
【0009】(4) 本発明の第4の態様は、上述の第2
または第3の態様に係る情報通信システムにおいて、端
末装置が、対応表を参照することにより検索された電子
メールアドレス宛への電子メールの送信準備処理を行う
際に、当該電子メールアドレスをアドレス入力欄に自動
的に入力する処理を行い、送信対象となる電子メールの
本文の入力操作を待ち受ける状態へと移行する機能を実
行できるようにしたものである。
【0010】(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1
の態様に係る情報通信システムにおいて、各端末装置
に、それぞれ固有の電話番号および電子メールアドレス
を付与し、交換処理装置には、個々の端末装置について
付与された電話番号と電子メールアドレスとの対応表を
用意しておき、交換処理装置には、所定の電子メールア
ドレスが付与された第1の端末装置に向けて第2の端末
装置から電子メールアドレスを特定したメール送信があ
り、第1の端末装置に関して電子メールは受信不可であ
るが音声通話は受信可である旨の受信可否情報が登録さ
れていた場合に、対応表を参照することにより第1の端
末装置の電話番号を検索し、検索された電話番号を、第
1の端末装置に関する受信可否情報とともに、もしく
は、第1の端末装置に関する受信可否情報として、第2
の端末装置に報告する機能をもたせ、端末装置には、交
換処理装置から電話番号が報告された場合に、報告され
た当該電話番号宛への音声発呼を行うための準備処理を
行う機能をもたせるようにしたものである。
【0011】(6) 本発明の第6の態様は、上述の第1
の態様に係る情報通信システムにおいて、各端末装置
に、それぞれ固有の電話番号および電子メールアドレス
を付与し、かつ、他の端末装置について付与された電話
番号と電子メールアドレスとの対応表を用意しておき、
交換処理装置には、所定の電子メールアドレスが付与さ
れた第1の端末装置に向けて第2の端末装置から電子メ
ールアドレスを特定したメール送信があり、第1の端末
装置に関して電子メールは受信不可であるが音声通話は
受信可である旨の受信可否情報が登録されていた場合
に、この受信可否情報を、第2の端末装置に報告する機
能をもたせ、端末装置には、交換処理装置から前記受信
可否情報が報告された場合に、対応表を参照することに
より第1の端末装置の電話番号を検索し、検索された当
該電話番号宛への音声発呼を行うための準備処理を行う
機能をもたせるようにしたものである。
【0012】(7) 本発明の第7の態様は、上述の第5
または第6の態様に係る情報通信システムにおいて、端
末装置が、対応表を参照することにより検索された電話
番号宛への音声発呼の準備処理を行う際に、当該電話番
号を相手先電話番号欄に自動的に入力する処理を行い、
音声発呼のための入力操作を待ち受ける状態へと移行す
る機能を実行できるようにしたものである。
【0013】(8) 本発明の第8の態様は、上述の第1
〜第7の態様に係る情報通信システムにおいて、端末装
置が、交換処理装置から、通信相手となる別な端末装置
に関する受信可否情報の報告を受けたときに、報告内容
を表示によってもしくは音声によって操作者に報知する
機能を実行できるようにしたものである。
【0014】(9) 本発明の第9の態様は、上述の第1
〜第8の態様に係る情報通信システムにおいて、端末装
置に、他の端末装置に関する受信可否情報の登録内容
を、交換処理装置に照会する登録内容照会機能を更にも
たせ、交換処理装置に、端末装置からの照会に応じて、
照会対象となる登録内容を報告する登録内容報告機能を
更にもたせるようにしたものである。
【0015】(10) 本発明の第10の態様は、上述の
第9の態様に係る情報通信システムにおいて、端末装置
に、登録内容照会機能に基く照会を実行した際に、報告
を受けた登録内容とともに照会時を記録しておき、次回
の照会の際には、前回の照会時を交換処理装置に報知す
る機能をもたせ、交換処理装置には、個々の受信可否情
報の登録時を記録しておき、端末装置から登録内容照会
機能に基く照会があった際に、報知された前回の照会時
後に登録された受信可否情報のみを更新内容として報告
する機能をもたせるようにしたものである。
【0016】(11) 本発明の第11の態様は、上述の
第9または第10の態様に係る情報通信システムにおい
て、交換処理装置に、各端末装置について、それぞれ照
会が可能な端末装置群を設定し、特定の端末装置から登
録内容照会機能に基く照会があった際に、当該特定の端
末装置について照会が可能な端末装置群に所属する端末
装置に関する受信可否情報のみを報告する機能をもたせ
るようにしたものである。
【0017】(12) 本発明の第12の態様は、上述の
第1〜第11の態様に係る情報通信システムにおいて、
交換処理装置が、各端末装置について、それぞれ代替ア
クセスが可能な端末装置群を設定し、第1の端末装置に
対して第2の端末装置から音声発呼もしくはメール送信
があった場合に、第1の端末装置について設定された端
末装置群の中に第2の端末装置が含まれるとき、また
は、第2の端末装置について設定された端末装置群の中
に第1の端末装置が含まれるときにのみ、第1の端末装
置に関して登録されている受信可否情報を第2の端末装
置に対して報告する処理が行われるようにしたものであ
る。
【0018】(13) 本発明の第13の態様は、上述の第
1〜第12の態様に係る情報通信システムに利用可能な
機能をもった端末装置を構成するようにしたものであ
る。
【0019】(14) 本発明の第14の態様は、上述の第
1〜第12の態様に係る情報通信システムに利用可能な
機能をもった交換処理装置を構成するようにしたもので
ある。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施形態
に基いて説明する。図1は、この実施形態に係る情報通
信システムの基本構成を示すブロック図である。ここで
は説明の便宜上、図示のとおり、交換処理装置100
と、第1の端末装置10と、第2の端末装置20と、に
よって構成されている最も単純な構成の情報通信システ
ムを実施形態として示すことにするが、実際には、より
多数の端末装置が交換処理装置100を介して情報通信
を行うことになる。すなわち、本発明に係る情報通信シ
ステムは、多数の加入者に対して情報通信サービスを提
供するためのシステムであり、これら多数の加入者がそ
れぞれ個別の端末装置を利用して、交換処理装置100
経由で通信を行うことになる。図1に示す構成例におけ
る第1の端末装置10および第2の端末装置20は、こ
れら多数の端末装置のうちの通信対象となる一対の端末
装置に相当するものである。ここでは、第1の端末装置
10が受信側(被呼側)の端末装置、第2の端末装置2
0が発信側(発呼側)の端末装置として機能する状態を
例にとって以下の説明を行うことにする。
【0021】この情報通信システムのひとつの特徴は、
任意の端末装置対に関して音声通話および電子メールの
2通りの通信手段を提供する機能をもっているという点
であり、図示の例の場合、第1の端末装置10と第2の
端末装置20との間の通信手段として、音声通話と電子
メールとを選択的に利用することが可能である。現在普
及している携帯電話などの移動体通信網システムでは、
既に、音声通話と電子メールという2通りの通信手段が
用意されており、以下、この情報通信システムが、携帯
電話などの移動体通信網システムである例についての実
施形態を説明する。したがって、この実施形態では、第
1の端末装置10および第2の端末装置20は、いずれ
も電子メールの送受信機能を備えた携帯電話機というこ
とになり、交換処理装置100は、このような携帯電話
用の交換システムということになる。もちろん、本発明
は、このような移動体通信網システムへの利用に限定さ
れるものではなく、一対の端末装置間での通信サービス
を提供することが可能な情報通信システムに広く適用す
ることが可能である。
【0022】さて、携帯電話などの移動体通信網システ
ムは、既に公知の技術であり、音声通話と電子メールと
いう2通りの通信手段を提供するサービスも既に公知の
技術を利用して行うことができる。したがって、図1に
示す各端末装置(携帯電話)10,20あるいは交換処
理装置100には、このような公知の技術を利用した基
本的な通信機能あるいは交換機能が備わっているものと
する。ここでは、本発明を実現するために新たに設けら
れた付加的な機能について説明を行う。
【0023】まず、交換処理装置100には、図1のブ
ロック内に示されているように、登録機能、音声発呼処
理機能、メール送信処理機能、登録内容報告機能、とい
う新規な付加機能が備わっている。また、第1の端末装
置10および第2の端末装置20(携帯電話)には、同
様に、登録内容設定機能、音声発呼試行機能、メール送
信試行機能、登録内容照会機能、という新規な付加機能
が備わっている。本発明に特有の作用効果は、これら付
加機能によって実現されることになる。
【0024】交換処理装置100に設けられた登録機能
は、各端末装置ごとの受信可否情報を登録する機能であ
り、端末装置10,20に設けられた登録内容設定機能
と協働して、登録処理が行われることになる。ここで、
受信可否情報とは、音声通話および電子メールのそれぞ
れについての受信可否を示す情報である。図2に、受信
可否情報の登録内容の一例を示す。この図2には、端末
ID「ABC0001」〜「ABC0004」で特定さ
れる4台の端末装置のそれぞれについての受信可否情報
の登録例が示されている。具体的には、端末ID「AB
C0001」なる端末装置に関しては、「音声通話も電
子メールも受信可」なる受信可否情報(以下、ケース1
と呼ぶ)が登録され、端末ID「ABC0002」なる
端末装置に関しては、「音声通話は受信不可であるが、
電子メールは受信可」なる受信可否情報(以下、ケース
2と呼ぶ)が登録され、端末ID「ABC0003」な
る端末装置に関しては、「音声通話は受信可であるが、
電子メールは受信不可」なる受信可否情報(以下、ケー
ス3と呼ぶ)が登録され、端末ID「ABC0004」
なる端末装置に関しては、「音声通話も電子メールも受
信不可」なる受信可否情報(以下、ケース4と呼ぶ)が
登録されている。
【0025】このように、特定の端末装置に関して、音
声通話についての受信可/不可、電子メールについての
受信可/不可を示す情報が当該端末装置に関する受信可
否情報であり、このような受信可否情報は個々の端末装
置ごとに別個独立した内容を設定して登録することが可
能であり、また、随時登録内容を更新することも可能で
ある。図2には、4台の端末装置に関して登録された受
信可否情報が示されているが、実際には、交換処理装置
100内には、加入者となる全ユーザの端末装置に関す
る受信可否情報がテーブルとして格納されている。
【0026】一方、端末装置側に設けられた登録内容設
定機能は、操作者(ユーザ)の希望に応じた任意の受信
可否情報を交換処理装置100に随時送信して登録内容
を設定するための機能であり、いわば受信側(被呼側)
のユーザによる通信手段の希望表明を行うための機能と
いうことができる。ここに示す実施形態の場合、すべて
のユーザの端末装置に対しては、初期設定として、ケー
ス1(すなわち、「音声通話も電子メールも受信可」な
る受信可否情報)の設定登録がなされており、端末装置
側に設けられた登録内容設定機能によって、操作者(ユ
ーザ)が所定の設定操作を行うことにより、新たな設定
内容が交換処理装置100に送信され、当該端末装置に
関する登録内容の更新が行われるようにしてある。ユー
ザは、この登録内容設定機能を利用することにより、必
要に応じて、適宜、自己の端末装置に関して設定されて
いる登録内容を更新することができる。
【0027】たとえば、携帯電話(端末装置)を所持し
ているユーザが、これから会議に出席する場合には、図
2に示すケース2の設定を行う操作を行っておけば、
「音声通話は受信不可であるが、電子メールであれば受
信可である」との意思表示を交換処理装置100に登録
しておくことが可能になる。また、いわゆるハンズフリ
ーセットを装着した自動車を運転して長距離ドライブを
行う場合には、図2に示すケース3の設定を行う操作を
行っておけば、「音声通話は受信可であるが、電子メー
ルは受信不可である(受信してもしばらくは読むことが
できない状態である)」との意思表示を交換処理装置1
00に登録しておくことが可能になる。更に、携帯電話
を留守宅に置いたまま長期海外出張などに出る場合に
は、図2に示すケース4の設定を行う操作を行っておけ
ば、「音声通話も電子メールも受信不可である」との意
思表示を交換処理装置100に登録しておくことが可能
になる。もちろん、状況が変われば、再び、図2に示す
ケース1の設定に戻すことも可能である。
【0028】本発明の特徴は、第1の端末装置10に向
けて第2の端末装置20から、音声通信および電子メー
ルなる2種類の通信手段のうちの一方を用いたアクセス
があった場合に、交換処理装置100内に登録されてい
る第1の端末装置10に関する受信可否情報を参照し、
当該通信手段による受信が不可という登録がなされてい
た場合には、その旨を第2の端末装置20に報知し、か
つ、他方の通信手段が受信可である場合には、当該他方
の通信手段によるアクセスの準備を自動的に行うような
アクセス制御処理を行う点にある。このようなアクセス
制御処理は、第2の端末装置20がはじめに音声通話を
選択してアクセスしてきた場合には、第2の端末装置2
0内の音声発呼試行機能と交換処理装置100内の音声
発呼処理機能との協働作業によって実現され、第2の端
末装置20がはじめに電子メールを選択してアクセスし
てきた場合には、第2の端末装置20内のメール送信試
行機能と交換処理装置100内のメール送信処理機能と
の協働作業によって実現されることになる。以下、これ
らのアクセス制御処理を順に説明する。
【0029】まず、交換処理装置100の音声発呼処理
機能を図3の流れ図に基いて説明する。はじめに、ステ
ップS11において、第1の端末装置10に向けての第
2の端末装置20からの音声発呼を受け付けると、続く
ステップS12において、第1の端末装置10(受信側
の端末装置)に関して登録されている受信可否情報を参
照し、音声通話の受信の可否を確認する。もし、「音声
通話受信可」となっていた場合には、ステップS13か
らステップS14へと進み、当該音声発呼に基いて通常
の音声通話の開始処理を実行する。すなわち、第1の端
末装置10に対する発呼を行って呼び出し、第1の端末
装置10からの応答があった場合には、発呼側の第2の
端末装置20と被呼側の第1の端末装置10とを回線で
接続し、通常の音声通話が可能な状態にする。これは、
従来の一般的な電話交換システムで行われている通常の
処理である。一方、第1の端末装置10に関して登録さ
れている受信可否情報が、「音声通話受信不可」となっ
ていた場合には、ステップS13からステップS15へ
と進み、受信可否情報の報告処理が行われる。すなわ
ち、第2の端末装置20に対して、第1の端末装置10
に関して登録されている受信可否情報の報告が行われ
る。ここで報告される受信可否情報は、音声通話につい
ては当然「受信不可」となっているが、他方の通信手段
である電子メールについては、「受信可」となっている
場合と「受信不可」となっている場合との2通りがあ
る。
【0030】次に、第2の端末装置20の音声発呼試行
機能を図4の流れ図に基いて説明する。はじめに、ステ
ップS21において、通信相手となる受信側端末装置に
対する音声発呼が行われる。この例の場合、相手方とな
る第1の端末装置10に対する音声発呼が行われること
になる。このような音声発呼は、前述したように、交換
処理装置100側において、図3のステップS11の処
理によって受け付けられることになり、最終的に、ステ
ップS14において音声通話の開始処理が実行される
か、ステップS15において「音声通話受信不可」を示
す受信可否情報の報告処理が実行されることになる。前
者の場合には、ステップS22からステップS23へと
進み、音声通話の開始処理が実行される。具体的には、
受信側(被呼側)となる第1の端末装置10が呼び出さ
れた場合には、音声通話を開始する処理を行うことにな
る。これに対して、後者の場合には、ステップS22か
らステップS24へと進み、交換処理装置100側から
報告された受信可否情報内の電子メールについての受信
可否が確認される。ここで、「電子メール受信可」であ
った場合には、別言すれば、交換処理装置100側の音
声発呼処理機能により第1の端末装置10に関して「音
声通話は受信不可であるが電子メールは受信可である」
という受信可否情報が設定されている旨の報告がされた
場合には、ステップS24からステップS25へと進
み、第1の端末装置10に対して電子メールを送信する
ための準備処理(具体例は後述)が行われる。一方、
「電子メール受信不可」であった場合には、別言すれ
ば、交換処理装置100側の音声発呼処理機能により第
1の端末装置10に関して「音声通話も電子メールも受
信不可である」という受信可否情報が設定されている旨
の報告がされた場合には、ステップS24からステップ
S26へと進み、第1の端末装置10に対してはアクセ
ス不可である旨の報知処理が行われる。
【0031】ここに示す実施形態の場合、各端末装置に
は、それぞれ固有の電話番号および電子メールアドレス
が付与されており、交換処理装置100には、個々の端
末装置について付与された電話番号と電子メールアドレ
スとの対応表が用意されている。図5は、このような対
応表の一例を示す図である。この例では、端末ID「A
BC0001」〜「ABC0004」で特定される4台
の端末装置のそれぞれについての電話番号と電子メール
アドレスとの対応関係が示されている。具体的には、端
末ID「ABC0001」なる端末装置に関しては、
「090−1234−****」なる電話番号と、「x
xx@abc.*****」なる電子メールアドレスと
が付与されている。
【0032】このような対応表を交換処理装置100内
に用意しておけば、図3のステップS15における受信
可否情報の報告処理を行う際に、この対応表を参照する
ことにより第1の端末装置10の電子メールアドレスを
検索し、検索された電子メールアドレスを、第1の端末
装置10に関する受信可否情報とともに、第2の端末装
置20に報告することが可能である。たとえば、第2の
端末装置20から第1の端末装置10へ向けて音声発呼
を行う場合、第2の端末装置20から交換処理装置10
0に対して、第1の端末装置10に付与された電話番号
である「090−1234−****」を特定した発呼
が行われることになる。この場合、第1の端末装置10
に関して、図2のケース2に相当する受信可否情報が登
録されていたとすると、ステップS15において受信可
否情報の報告処理が行われることになるが、このとき、
図5に示す対応表を参照すれば、「090−1234−
****」なる電話番号に対応する電子メールアドレス
が「xxx@abc.*****」であることが認識で
きるので、受信可否情報とともに、当該電子メールアド
レスを、第2の端末装置20に対して報告することが可
能になる。
【0033】さて、図3のステップS15において、第
1の端末装置10に関して音声通話は受信不可であるが
電子メールは受信可である旨の受信可否情報とともに、
「xxx@abc.*****」なる電子メールアドレ
スが、第2の端末装置20に対して報告されると、前述
したように、図4のステップS24からステップS25
へと進み、第1の端末装置10に対して電子メールを送
信するための準備処理が行われる。この実施形態では、
報告された受信可否情報および電子メールアドレスを利
用して、報告内容を表示によってもしくは音声によって
操作者に報知するとともに、報告された電子メールアド
レス宛への電子メールを送信するための準備処理が次の
ようにして実行されるようにしてある。
【0034】まず、第2の端末装置20の操作者に対し
て、図6(a) に示すような内容が報知される。具体的に
は、第2の端末装置20として機能する携帯電話の液晶
表示画面などに、図6(a) に示すようなメッセージを表
示したり、あるいは同趣旨の内容を音声でガイドしたり
すればよい。この図6(a) に示す表示画面上において、
操作者が「YES」を指示する入力を行うと、続いて、
図6(b) に示すような電子メール送信用の画面へと移行
する。ここで注目すべき点は、当該画面における相手先
アドレスの入力欄には、既に、交換処理装置100側か
ら報告されたアドレス「xxx@abc.*****」
が自動的に入力されている点である。このように、この
実施形態の場合、図4のステップS25における準備処
理では、交換処理装置100側から報告された電子メー
ルアドレスをアドレス入力欄に自動的に入力する処理が
行われ、送信対象となる電子メールの本文の入力操作を
待ち受ける状態へと移行する処理が行われることにな
る。操作者は、このまま電子メールの本文を入力する操
作を行った上で、通常どおり、メール送信の手順を実行
すればよい。このメール送信の手順は、後述するメール
送信試行機能に基いて実行されることになる。
【0035】なお、図3のステップS15において報告
される受信可否情報は、必ずしも「音声通話は受信不
可、電子メールは受信可」といった内容を直接示す情報
である必要はなく、たとえば、図2に示す「ケース2」
であることを示すための単なる数字のコード「2」のよ
うなものであってもかまわない。また、上述の例のよう
に、受信可否情報とともに電子メールアドレスの報告を
行うような場合には、当該電子メールアドレス自身を、
受信可否情報として利用することも可能である。すなわ
ち、上述の例の場合、交換処理装置100側から第2の
端末装置20に対して、「xxx@abc.****
*」なる電子メールアドレスを送信することにより、
「音声通話は受信不可、電子メールは受信可」といった
内容を示す受信可否情報に代えることができる。
【0036】一方、図4のステップS26におけるアク
セス不可の報知処理は、具体的には、第2の端末装置2
0として機能する携帯電話の液晶表示画面などに、たと
えば、図7に示すようなメッセージを表示したり、ある
いは同趣旨の内容を音声でガイドしたりすればよい。こ
れにより、操作者は、現時点では、第1の端末装置10
は、どのような通信手段によるアクセスも受け付けない
状態であることを認識することができる。
【0037】以上、第2の端末装置20側から第1の端
末装置10に向けて、音声発呼によるアクセスを試みた
場合の動作を説明したが、続いて、メール送信によるア
クセスを試みた場合の動作を説明する。この動作は、第
2の端末装置20によるメール送信試行機能と交換処理
装置100によるメール送信処理機能との協働処理によ
って実現される。
【0038】まず、交換処理装置100のメール送信処
理機能を図8の流れ図に基いて説明する。はじめに、ス
テップS31において、第1の端末装置10に向けての
第2の端末装置20からのメール送信を受け付けると、
続くステップS32において、第1の端末装置10(受
信側の端末装置)に関して登録されている受信可否情報
を参照し、電子メールの受信の可否を確認する。もし、
「電子メール受信可」となっていた場合には、ステップ
S33からステップS34へと進み、当該メール送信に
基いて通常の電子メールの送信処理を実行する。すなわ
ち、第1の端末装置10に対して、第2の端末装置20
から送信されてきた電子メールを届ける処理が行われ
る。これは、電子メールの取り扱い機能を有する従来の
一般的な電話交換システムで行われている通常の電子メ
ール配信処理である。一方、第1の端末装置10に関し
て登録されている受信可否情報が、「電子メール受信不
可」となっていた場合には、ステップS33からステッ
プS35へと進み、受信可否情報の報告処理が行われ
る。すなわち、第2の端末装置20に対して、第1の端
末装置10に関して登録されている受信可否情報の報告
が行われる。ここで報告される受信可否情報は、電子メ
ールについては当然「受信不可」となっているが、他方
の通信手段である音声通話については、「受信可」とな
っている場合と「受信不可」となっている場合との2通
りがある。
【0039】次に、第2の端末装置20のメール送信試
行機能を図9の流れ図に基いて説明する。はじめに、ス
テップS41において、通信相手となる受信側端末装置
に対するメール送信が行われる。この例の場合、相手方
となる第1の端末装置10に対するメール送信が行われ
ることになる。このようなメール送信は、前述したよう
に、交換処理装置100側において、図8のステップS
31の処理によって受け付けられることになり、最終的
に、ステップS34において電子メールの送信処理が実
行されるか、ステップS35において「電子メール受信
不可」を示す受信可否情報の報告処理が実行されること
になる。前者の場合には、この実施形態では、ステップ
S42からステップS43へと進み、送信完了の報知処
理が実行される。具体的には、交換処理装置100から
第2の端末装置20に対して、相手先へ電子メールが送
信された旨の信号を送信し、第2の端末装置20の液晶
画面上に送信完了を示すメッセージを表示すればよい。
もちろん、このステップS43の報知処理は省略しても
かまわない。これに対して、後者の場合には、ステップ
S42からステップS44へと進み、交換処理装置10
0側から報告された受信可否情報内の音声通話について
の受信可否が確認される。ここで、「音声通話受信可」
であった場合には、別言すれば、交換処理装置100側
のメール送信処理機能により第1の端末装置10に関し
て「電子メールは受信不可であるが音声通話は受信可で
ある」という受信可否情報が設定されている旨の報告が
された場合には、ステップS44からステップS45へ
と進み、第1の端末装置10に対して音声発呼を行うた
めの準備処理(具体例は後述)が行われる。一方、「音
声通話受信不可」であった場合には、別言すれば、交換
処理装置100側のメール送信処理機能により第1の端
末装置10に関して「音声通話も電子メールも受信不可
である」という受信可否情報が設定されている旨の報告
がされた場合には、ステップS44からステップS46
へと進み、第1の端末装置10に対してはアクセス不可
である旨の報知処理が行われる。
【0040】ここに示す実施形態の場合、前述したよう
に、各端末装置には、それぞれ固有の電話番号および電
子メールアドレスが付与されており、交換処理装置10
0には、たとえば、図5に示すような電話番号と電子メ
ールアドレスとの対応表が用意されている。このような
対応表を交換処理装置100内に用意しておけば、図8
のステップS35における受信可否情報の報告処理を行
う際に、この対応表を参照することにより第1の端末装
置10の電話番号を検索し、検索された電話番号を、第
1の端末装置10に関する受信可否情報とともに、第2
の端末装置20に報告することが可能である。たとえ
ば、第2の端末装置20から第1の端末装置10へ向け
て電子メールの送信を行う場合、第2の端末装置20か
ら交換処理装置100に対して、第1の端末装置10に
付与された電子メールアドレスである「xxx@ab
c.*****」を特定したメール送信が行われること
になる。この場合、第1の端末装置10に関して、図2
のケース3に相当する受信可否情報が登録されていたと
すると、ステップS35において受信可否情報の報告処
理が行われることになるが、このとき、図5に示す対応
表を参照すれば、「xxx@abc.*****」なる
電子メールアドレスに対応する電話番号が「090−1
234−****」であることが認識できるので、受信
可否情報とともに、当該電話番号を、第2の端末装置2
0に対して報告することが可能になる。
【0041】さて、図8のステップS35において、第
1の端末装置10に関して電子メールは受信不可である
が音声通話は受信可である旨の受信可否情報とともに、
「090−1234−****」なる電話番号が、第2
の端末装置20に対して報告されると、前述したよう
に、図9のステップS44からステップS45へと進
み、第1の端末装置10に対して音声発呼を行うための
準備処理が行われる。この実施形態では、報告された受
信可否情報および電話番号を利用して、報告内容を表示
によってもしくは音声によって操作者に報知するととも
に、報告された電話番号宛への音声発呼を行うための準
備処理が次のようにして実行されるようにしてある。
【0042】まず、第2の端末装置20の操作者に対し
て、図10(a) に示すような内容が報知される。具体的
には、第2の端末装置20として機能する携帯電話の液
晶表示画面などに、図10(a) に示すようなメッセージ
を表示したり、あるいは同趣旨の内容を音声でガイドし
たりすればよい。この図10(a) に示す表示画面上にお
いて、操作者が「YES」を指示する入力を行うと、続
いて、図10(b) に示すような音声通話の開始画面へと
移行する。ここで注目すべき点は、当該画面における相
手先電話番号の入力欄には、既に、交換処理装置100
側から報告された電話番号「090−1234−***
*」が自動的に入力されている点である。このように、
この実施形態の場合、図9のステップS45における準
備処理では、交換処理装置100側から報告された電話
番号を相手先電話番号欄に自動的に入力する処理が行わ
れ、音声発呼のための入力操作を待ち受ける状態へと移
行する処理が行われることになる。操作者は、図10
(b) に示す画面上において、「発信」を指示する入力を
行うと、通常どおり、音声発呼の手順が実行されること
になる。この音声発呼の手順は、前述した音声発呼試行
機能に基いて実行されることになる。
【0043】なお、図8のステップS35において報告
される受信可否情報は、必ずしも「電子メールは受信不
可、音声通話は受信可」といった内容を直接示す情報で
ある必要はなく、たとえば、図2に示す「ケース3」で
あることを示すための単なる数字のコード「3」のよう
なものであってもかまわない。また、上述の例のよう
に、受信可否情報とともに電話番号の報告を行うような
場合には、当該電話番号自身を、受信可否情報として利
用することも可能である。すなわち、上述の例の場合、
交換処理装置100側から第2の端末装置20に対し
て、「090−1234−****」なる電話番号を送
信することにより、「電子メールは受信不可、音声通話
は受信可」といった内容を示す受信可否情報に代えるこ
とができる。
【0044】一方、図9のステップS46におけるアク
セス不可の報知処理は、具体的には、第2の端末装置2
0として機能する携帯電話の液晶表示画面などに、図7
に示すようなメッセージを表示したり、あるいは同趣旨
の内容を音声でガイドしたりすればよい。これにより、
操作者は、現時点では、第1の端末装置10は、どのよ
うな通信手段によるアクセスも受け付けない状態である
ことを認識することができる。
【0045】結局、図1に示す情報通信システムでは、
第1の端末装置10は、登録内容設定機能を利用して、
好みの受信可否情報を随時登録しておくことができ、第
2の端末装置20から、音声通話および電子メールなる
2種類の通信手段のうちの一方を用いたアクセスがあっ
た場合には、登録された受信可否情報に応じて、受信可
の設定がなされていたアクセスに限って許可されるよう
なアクセス制御が実行されることになる。もちろん、第
1の端末装置10と第2の端末装置20との立場を入れ
替えた場合も全く同様である。しかも、登録されている
受信可否情報に基いて、一方の通信手段によるアクセス
が拒絶されるような場合であっても、交換処理装置10
0からの報告に基いて、他方の通信手段によるアクセス
が可能であるときには、その準備処理が実行されること
になるので、情報を送受信する双方のユーザの便宜を考
慮して、音声通話と電子メールとの2通りの通信手段を
適宜使い分けることが可能になる。
【0046】なお、本発明に係る情報通信システムを利
用する上では、各端末装置が、他の端末装置に関する受
信可否情報の登録内容を確認することができると便利で
ある。たとえば、図1に示す例では、第2の端末装置2
0から第1の端末装置10に対するアクセスを行う場
合、第2の端末装置20の操作者が、相手先となる第1
の端末装置10に関して、現在、どのような受信可否情
報が交換処理装置100内に登録されているかを確認す
ることができれば、当該受信可否情報を考慮した通信手
段によるアクセスが可能になる。このような要望を満た
すために、ここで述べる実施形態に係る端末装置10,
20には、他の端末装置に関する受信可否情報の登録内
容を、交換処理装置100に照会する登録内容照会機能
が付加されており、交換処理装置100には、端末装置
からの照会に応じて、照会対象となる登録内容を報告す
る登録内容報告機能が付加されている。
【0047】ただ、既に述べたとおり、図1のブロック
図には、2組の端末装置10,20のみが交換処理装置
100に接続された状態が示されているが、実際の運用
では、多数の加入者によってそれぞれ利用される多数の
端末装置が、交換処理装置100を介して情報通信のサ
ービスを利用することになる。このため、実際には、他
の端末装置の台数は膨大であり、それぞれについて設定
された受信可否情報も膨大なデータになる。たとえば、
加入者が1万人存在すれば、1万台の端末装置が交換処
理装置100を利用することになり、交換処理装置10
0内には、1万台分の受信可否情報が蓄積されているこ
とになる。したがって、他の端末装置の受信可否情報を
すべて照会するような運用は実用的ではない。
【0048】そこで、実用上は、各端末装置について、
それぞれ照会が可能な端末装置群を設定し、特定の端末
装置から登録内容照会機能に基く照会があった際に、当
該特定の端末装置について照会が可能な端末装置群に所
属する端末装置に関する受信可否情報のみを選択的に報
告する機能を交換処理装置100に設けておくのが好ま
しい。たとえば、1万人の加入者のうち、会社Aのセク
ションBに所属する50人のメンバーが利用する端末装
置群を1つのグループとして設定しておき、当該グルー
プに所属する端末装置間に関しては、相互に受信可否情
報が照会可能となるような運用をしておけば、当該グル
ープ内の端末装置からの照会があった場合には、他の4
9台の端末装置に関する受信可否情報が選択的に報告さ
れることになる。
【0049】このように、あるグループ内の端末装置に
関する現時点での受信可否情報を取得できる機能は、実
用上、極めて有効である。たとえば、他の49台の端末
装置の現時点での受信可否情報を取得してリストの形式
で表示できるようにしておけば、現在、電話連絡がとれ
るメンバーが誰か、電子メールによって連絡がとれるメ
ンバーが誰か、連絡が全くとれないメンバーが誰か、と
いった情報を直ちに把握することが可能になる。
【0050】なお、交換処理装置100内に登録されて
いる受信可否情報は、個々の端末装置ごとに、逐次、登
録内容を更新することが可能であり、時々刻々と変化し
てゆくものである。したがって、個々の時点での正確な
受信可否情報を取得するためには、個々の時点ごとに交
換処理装置100に対して登録内容の照会処理を行い、
常に最新の内容を取得する必要がある。しかしながら、
照会対象となる端末装置の数が多い場合には、照会結果
として報告されるデータ量もそれだけ大きいものにな
り、複数回にわたって繰り返し報告を受ける形態は、必
ずしも効率的ではない。そこで、実用上は、端末装置側
では、登録内容照会機能に基く照会を実行した際に、報
告を受けた登録内容とともに照会時を記録しておき、次
回の照会の際には、前回の照会時を交換処理装置100
に報知するようにしておき、交換処理装置100側で
は、個々の受信可否情報の登録時を記録しておくように
し、端末装置から登録内容照会機能に基く照会があった
際に、端末装置側から報知された前回の照会時後に登録
された受信可否情報のみを更新内容として報告するよう
にしておくと、効率的な運用が可能になる。
【0051】図11は、このような実用的な運用を行う
場合の、交換処理装置100における登録内容報告機能
の処理手順を示す流れ図である。この運用では、まず、
端末装置側から登録内容の照会を行う際には、前回の照
会時を示すデータを含ませておくようにする。そして、
ステップS51において、このような照会を受け付けた
ら、ステップS52において、照会元となる端末装置が
照会可能な端末装置群に所属する端末装置に関する受信
可否情報を抽出し、ステップS53において、抽出した
受信可否情報のうち、前回の照会時の後に登録された情
報のみを更新内容として報告するようにすればよい。そ
うすれば、前回の照会時に報告した内容との差分に相当
するデータのみが報告対象となるので、通信容量を低減
し、効率的な運用が可能になる。
【0052】最後に、本発明に係る情報通信システムを
利用した音声発呼の試行手順、メール送信の試行手順、
登録内容照会の手順の概念を、図12、図13、図14
のダイヤグラムを利用して説明しておく。いずれのダイ
ヤグラムにおいても、3本の縦線は、それぞれ第1の端
末装置10、交換処理装置100、第2の端末装置20
を示しており、これら縦線相互間に描かれた横線は、各
装置間の情報の流れを示している。また、縦方向は時間
の流れを示しており、図の上から下に向かって時間が経
過する。
【0053】はじめに、図12のダイヤグラムを用い
て、音声発呼の試行手順を説明する。まず、第1の端末
装置10は、ステップS61において、登録内容設定機
能を用いて、登録内容の設定を行う。具体的には、図2
に示すケース1〜4のいずれかを選択する旨を交換処理
装置100へと伝えて登録を行う。なお、本実施形態で
は、初期状態としてケース1が設定されているため、こ
の初期状態のままの設定でよい場合には、ステップS6
1の設定作業を行う必要はない。こうして、交換処理装
置100内には、第1の端末装置10に関して、図2の
ケース1〜4のいずれかの状態が受信可否情報として登
録されることになる。
【0054】さて、ステップS62において、第2の端
末装置20側から第1の端末装置10へ向けての音声発
呼があると(具体的には、第2の端末装置20が携帯電
話であれば、第1の端末装置10に付与された電話番号
を入力して、電話をかける操作を行えばよい)、交換処
理装置100では、この音声発呼を受け付け、ステップ
S63において、被呼側となる第1の端末装置10に関
して現時点で登録されている受信可否情報が参照され、
その参照結果として得られた状態が、ステップS64に
おいて、第2の端末装置20側へと報知される。具体的
には、第1の端末装置10が、ケース1〜4のいずれの
状態であるかが報知されることになる。第2の端末装置
20側では、報知された状態に基いて、たとえば、図6
(a) や図7のような表示を行うなど、所定の処理が実行
される。なお、このステップS64の状態報知は、すべ
てのケースで必ず行う必要があるものではなく、たとえ
ば、音声通話が受信可の場合には、特別な状態報知を行
うことなしに、通常の音声発呼の手順を進めるようにし
てもかまわない。
【0055】続いて、交換処理装置100では、ステッ
プS63で参照した受信可否情報に基いて、音声通話の
可否を判定し、音声通話可であれば、ステップS65か
らステップS66へと進み、第1の端末装置10に対す
る通常の発呼が行われる。これは、従来の一般的な交換
処理装置の動作と全く同様である。一方、音声通話不可
であれば、ステップS67へと進み、ここで更に、電子
メールの受信可否の判定を行った上で、ステップS68
またはS69のいずれかへと進む。電子メール不可であ
った場合には、ステップS69からステップS70へと
進み、そこで処理を終了する。電子メール可であった場
合には、ステップS68からステップS71へと進み、
第2の端末装置20側において、電子メールの送信準備
が行われる。具体的には、図6(a) から図6(b) のよう
な電子メールの送信モードへと移行し、ステップS72
において、電子メール本文を構成する文字列の入力操作
が行われる。そして、電子メールの送信操作が行われる
と、交換処理装置100を仲介して、ステップS73に
示すように、第1の端末装置10へのメール送信が実行
される。なお、実際には、このステップS73のメール
送信処理は、図13に示すメール送信の試行手順を経て
行われるため(S80に相当)、ステップS63の受信
可否情報参照プロセスから、ステップS73のメール送
信プロセスまでに至る時間内に、第1の端末装置10側
が電子メールを受信不可とする登録内容の更新を行った
場合には、ステップS73のメール送信は行われないこ
とになる。このような場合、交換処理装置100から第
2の端末装置20に対して、「第1の端末装置10側の
受信可否登録内容が電子メールを受け付けない状態に変
更されたためメール送信は行われなかった」旨が報告さ
れるようにしておくのが好ましい。
【0056】次に、図13のダイヤグラムを用いて、メ
ール送信の試行手順を説明する。まず、第1の端末装置
10は、ステップS74において、登録内容設定機能を
用いて、登録内容の設定を行う。これは、図12におけ
るステップS61の登録内容設定作業と全く同様であ
る。
【0057】さて、ステップS75において、第2の端
末装置20側から第1の端末装置10へ向けてのメール
送信があると(具体的には、送信対象となるメール本文
の文字列を入力した上で、第1の端末装置10に付与さ
れた電子メールアドレスを入力して、送信操作を行えば
よい)、交換処理装置100では、このメール送信を受
け付け、ステップS76において、受信側となる第1の
端末装置10に関して現時点で登録されている受信可否
情報が参照され、その参照結果として得られた状態が、
ステップS77において、第2の端末装置20側へと報
知される。具体的には、第1の端末装置10が、ケース
1〜4のいずれの状態であるかが報知されることにな
る。第2の端末装置20側では、報知された状態に基い
て、たとえば、図10(a) や図7のような表示を行うな
ど、所定の処理が実行される。なお、このステップS7
7の状態報知は、すべてのケースで必ず行う必要がある
ものではなく、たとえば、電子メールが受信可の場合に
は、特別な状態報知を行うことなしに、通常のメール送
信の手順を進めるようにしてもかまわない。
【0058】続いて、交換処理装置100では、ステッ
プS76で参照した受信可否情報に基いて、電子メール
の可否を判定し、電子メール可であれば、ステップS7
8からステップS80へと進み、第1の端末装置10に
対する通常のメール送信が行われる。これは、従来の一
般的な交換処理装置の動作と全く同様である。一方、電
子メール不可であれば、ステップS79へと進み、ここ
で更に、音声通話の受信可否の判定を行った上で、ステ
ップS81またはS82のいずれかへと進む。音声通話
不可であった場合には、ステップS82からステップS
83へと進み、そこで処理を終了する。音声通話可であ
った場合には、ステップS81からステップS84へと
進み、第2の端末装置20側において、音声発呼の準備
が行われる。具体的には、図10(a) から図10(b) の
ような音声発呼モードへと移行する。そして、実際に音
声発呼の操作が行われると、交換処理装置100を仲介
して、ステップS85に示すように、第1の端末装置1
0への音声発呼が実行される。なお、実際には、このス
テップS85の音声発呼処理は、図12に示す音声発呼
の試行手順を経て行われるため(S66に相当)、ステ
ップS76の受信可否情報参照プロセスから、ステップ
S85の音声発呼プロセスまでに至る時間内に、第1の
端末装置10側が音声通話を受信不可とする登録内容の
更新を行った場合には、ステップS85の音声発呼は行
われないことになる。このような場合、交換処理装置1
00から第2の端末装置20に対して、「第1の端末装
置10側の受信可否登録内容が音声通話を受け付けない
状態に変更されたため、音声発呼は行われなかった」旨
が報告されるようにしておくのが好ましい。
【0059】最後に、図14のダイヤグラムを用いて、
登録内容の照会手順を説明する。ここでは、第1の端末
装置10に関する所定の受信可否情報が、既に交換処理
装置100内に登録されているという前提で、第2の端
末装置20側から第1の端末装置10に関する受信可否
情報の照会を初めて行う場合の手順を示す。まず、ステ
ップS86において、第2の端末装置20から交換処理
装置100に対して登録内容の照会を行うと、ステップ
S87において、照会対象となる登録内容の報告が行わ
れる。このとき、第2の端末装置20は、ステップS8
8に示すように、報告された登録内容を記録するととも
に、照会時の情報(たとえば、照会を行った年月日およ
び時分の情報)を記録する処理を行う。
【0060】ここで、ステップS89に示すように、第
1の端末装置10側から登録内容を更新する操作が行わ
れたとしよう。この場合、ステップS90に示すよう
に、交換処理装置100は、更新内容を登録する(第1
の端末装置10に関する受信可否情報を新たな情報に書
き換える)とともに、当該登録時の情報(たとえば、登
録を行った年月日および時分の情報)を記録する処理を
行う。なお、このような登録時の情報は、図示のような
更新登録を行ったときだけでなく、初期登録(図では、
欄外上方で行われていることになる)を行ったときにも
記録されている。
【0061】さて、続いて、ステップS91において、
第2の端末装置20から交換処理装置100に対して再
度の登録内容の照会を行う場合を考える。この場合、登
録内容の照会処理を行う際に、ステップS88で記録し
ておいた「前回の照会時」を交換処理装置100側に報
知する処理が併せて行われる。照会を受けた交換処理装
置100は、まず、ステップS92において、第2の端
末装置20側から報知された「前回の照会時」を確認
し、続くステップS93において、第1の端末装置10
に関する受信可否情報について過去に記録されている
「各登録時」との比較を行う。そして、この比較の結
果、ステップS94において、報告対象となる更新内容
を選択する。すなわち、「前回の照会時」の後に登録さ
れた更新内容を報告対象として選択する処理が行われ
る。こうして、ステップS95では、報告対象として選
択された更新内容のみが、第2の端末装置20に対して
報告されることになる。報告された更新内容は、ステッ
プS96において、「今回の照会時」を示す情報(たと
えば、照会を行った年月日および時分の情報)とともに
記録される。こうして記録された「今回の照会時」を示
す情報は、次回に新たな登録内容の照会を行うときに
「前回の照会時」として、交換処理装置100に報知さ
れることになる。第2の端末装置20側では、前回の照
会で得られた登録内容に、今回の照会で得られた更新内
容を付加することにより、現時点での登録内容を認識す
ることができる。このように、2回目以降の照会時に
は、差分となる更新内容のみの報告が行われるため、効
率的な運用が可能になる。
【0062】以上、本発明に係る情報通信システムを基
本的な実施形態に基いて説明したが、本発明はこのよう
な基本的な実施形態に限定されるものではなく、この他
にも種々の態様で実施可能である。たとえば、上述の実
施形態では、端末装置として携帯電話を用いた例を示し
たが、パソコンなどを端末装置として、インターネット
電話や電子メールによる通信手段を提供する情報通信シ
ステムにも本発明を適用することができる。
【0063】また、上述の実施形態では、個々の端末装
置について付与された電話番号と電子メールアドレスと
の対応表を交換処理装置100側に用意し、交換処理装
置100側でこの対応表を参照することにより、特定の
電話番号に対応するメールアドレスを検索したり、逆
に、特定のメールアドレスに対応する電話番号を検索し
たりして、検索結果を発信側の端末装置20へと報知す
る処理を行っていたが、このような対応表を端末装置2
0側に用意しておき、上記検索処理を端末装置20側で
行うようにすることも可能である。この場合、たとえ
ば、図12のダイヤグラムに示したように、端末装置2
0側から音声発呼(S62)が行われたのにもかかわら
ず、端末装置10側が、音声通話は受信不可、電子メー
ルは受信可という受信可否情報を登録していると、この
受信可否情報のみが端末装置20側に報知されることに
なり(S68)、端末装置20側では、ステップS71
で行われる電子メール送信準備処理において、対応表を
参照することにより、音声発呼に用いた電話番号に対応
するメールアドレスを検索し、検索されたメールアドレ
ス宛の電子メールを送信する準備が行われることにな
る。同様に、図13のダイヤグラムに示したように、端
末装置20側からメール送信(S75)が行われたのに
もかかわらず、端末装置10側が、電子メールは受信不
可、音声通話は受信可という受信可否情報を登録してい
ると、この受信可否情報のみが端末装置20側に報知さ
れることになり(S81)、端末装置20側では、ステ
ップS84で行われる電子メール送信準備処理におい
て、対応表を参照することにより、メールを送信する予
定であったメールアドレスに対応する電話番号を検索
し、検索された電話番号宛の音声発呼の準備が行われる
ことになる。
【0064】本発明の要点は、第1の端末装置10に対
して第2の端末装置20から、音声発呼および電子メー
ルのうちの一方の手段によるアクセスを行ったときに、
「第1の端末装置10に関して、当該一方の手段による
アクセスは受信不可であるが、他方の手段によるアクセ
スは受信可である」旨の受信可否情報の登録がなされて
いた場合に、当該受信可否情報を第2の端末装置20側
に報知し、当該他方の手段による代替アクセスを行わせ
る点にある。しかしながら、このような代替アクセス
は、必ずしもすべての場合に実行させる必要はなく、特
定の条件を満たす場合にのみ選択的に実行されるように
してもかまわない。たとえば、前述したように、多数の
加入者の中でグループを定義しておき、第1の端末装置
10と第2の端末装置20とが、共に同一のグループに
所属している場合に限り、上述した代替アクセスが行わ
れるようにすることも可能である。この場合、交換処理
装置100内にグループの定義を行っておき、第1の端
末装置10に対して第2の端末装置20から音声発呼も
しくは電子メールによるアクセスがあり、「当該手段に
よるアクセスは受信不可であるが、他方の手段によるア
クセスは受信可能である」旨の受信可否情報が登録され
ているときには、両端末装置10,20が同一のグルー
プであるか否かを確認し、これらが同一グループである
場合にのみ、第2の端末装置20に対して当該受信可否
情報を報知する処理が行われるようにすればよい。そう
すれば、たとえば、ある特定のメンバーの端末装置を同
一グループとして登録しておけば、上述した代替アクセ
スは、当該特定のメンバー同士で音声発呼あるいは電子
メールによるアクセスを行った場合にのみ実行されるこ
とになる。
【0065】もちろん、各端末装置について、それぞれ
代替アクセスが可能な異なる端末装置群を設定すること
も可能である。たとえば、受信側の第1の端末装置10
に関して、グループαなる端末装置群を代替アクセスが
可能な端末装置群として設定しておき、このグループα
に所属する他の端末装置からアクセスがあった場合にの
み、代替アクセスが可能になるような運用を行ってもよ
い。すなわち、第1の端末装置10に対して第2の端末
装置20から音声発呼もしくはメール送信によるアクセ
スがあった場合、アクセスを行った第2の端末装置20
がグループαに所属する端末装置であったときのみ、第
2の端末装置に対する受信可否情報の報告が行われ、代
替アクセスが実行されることになる。逆に、発信側の第
2の端末装置20に関して、グループβなる端末装置群
を代替アクセスが可能な端末装置群として設定してお
き、このグループβに所属する他の端末装置に対するア
クセスを行う場合にのみ、代替アクセスが可能になるよ
うな運用を行ってもよい。すなわち、第1の端末装置1
0に対して第2の端末装置20から音声発呼もしくはメ
ール送信によるアクセスがあった場合、アクセス先であ
る第1の端末装置10がグループβに所属する端末装置
であったときのみ、第2の端末装置に対する受信可否情
報の報告が行われ、代替アクセスが実行されることにな
る。
【0066】
【発明の効果】以上のとおり本発明に係る情報通信シス
テムによれば、情報を送受信する双方のユーザの便宜を
考慮して、音声通話と電子メールとの2通りの通信手段
を適宜使い分けた運用が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な実施形態に係る情報通信シス
テムの基本構成を示すブロック図である。
【図2】図1の情報通信システムにおける交換処理装置
100内に格納されている受信可否情報の登録内容の一
例を示す図である。
【図3】図1の情報通信システムにおける交換処理装置
100の音声発呼処理機能の手順を示す流れ図である。
【図4】図1の情報通信システムにおける第1の端末装
置10もしくは第2の端末装置20の音声発呼試行機能
の手順を示す流れ図である。
【図5】図1の情報通信システムにおける交換処理装置
100内に格納されている各端末装置ごとの電話番号と
電子メールアドレスとの対応表の一例を示す図である。
【図6】図4の流れ図におけるステップS25の電子メ
ール送信の準備処理によって提示される表示画面の一例
を示す図である。
【図7】図4の流れ図におけるステップS26のアクセ
ス不可の報知処理によって提示される表示画面の一例を
示す図である。
【図8】図1の情報通信システムにおける交換処理装置
100のメール送信処理機能の手順を示す流れ図であ
る。
【図9】図1の情報通信システムにおける第1の端末装
置10もしくは第2の端末装置20のメール送信試行機
能の手順を示す流れ図である。
【図10】図9の流れ図におけるステップS45の音声
発呼の準備処理によって提示される表示画面の一例を示
す図である。
【図11】図1の情報通信システムにおける交換処理装
置100の登録内容報告機能の手順を示す流れ図であ
る。
【図12】図1の情報通信システムを用いて、第2の端
末装置20側から第1の端末装置10側へ音声発呼を試
行する場合の手順を示すダイヤグラムである。
【図13】図1の情報通信システムを用いて、第2の端
末装置20側から第1の端末装置10側へメール送信を
試行する場合の手順を示すダイヤグラムである。
【図14】図1の情報通信システムを用いて、第2の端
末装置20側から交換処理装置100に対して、第1の
端末装置10に関する受信可否情報を照会する場合の手
順を示すダイヤグラムである。
【符号の説明】
10…第1の端末装置(受信側、被呼側の端末装置) 20…第2の端末装置(送信側、発呼側の端末装置) 100…交換処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K024 AA61 AA71 CC11 DD02 DD03 FF01 FF05 GG01 GG03 5K030 GA16 GA17 HA01 HA05 HB01 HB21 HC01 HC02 JA07 JT09 JT10 LB02 5K101 KK02 LL12 NN18 QQ07

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の端末装置と、これら複数の端末装
    置間での情報交換の処理を行うための交換処理装置と、
    を備え、任意の端末装置対に関して音声通話および電子
    メールの2通りの通信手段を提供する機能をもった情報
    通信システムであって、 前記交換処理装置は、 前記各端末装置ごとに、音声通話および電子メールのそ
    れぞれについての受信可否を示す受信可否情報を登録す
    る登録機能と、 第1の端末装置に向けて第2の端末装置からの音声発呼
    があった場合に、前記第1の端末装置に関して登録され
    ている受信可否情報を参照し、音声通話が受信可となっ
    ていれば、当該音声発呼に基いて前記第1の端末装置を
    呼び出して音声通話を開始させる処理を行い、音声通話
    が受信不可となっていれば、前記第2の端末装置に対し
    て前記第1の端末装置に関して登録されている受信可否
    情報を報告する処理を行う音声発呼処理機能と、 第1の端末装置に向けて第2の端末装置からのメール送
    信があった場合に、前記第1の端末装置に関して登録さ
    れている受信可否情報を参照し、電子メールが受信可と
    なっていれば、当該メール送信に基いて前記第1の端末
    装置に対して電子メールを送信する処理を行い、電子メ
    ールが受信不可となっていれば、前記第2の端末装置に
    対して前記第1の端末装置に関して登録されている受信
    可否情報を報告する処理を行うメール送信処理機能と、 を有し、 前記各端末装置は、 操作者の希望に応じた任意の受信可否情報を前記交換処
    理装置に随時送信して登録内容を設定する登録内容設定
    機能と、 通信相手となる任意の受信側端末装置に対して音声発呼
    を行い、当該受信側端末装置が呼び出された場合には、
    当該受信側端末装置との間で音声通話を開始する処理を
    行い、前記音声発呼処理機能により当該受信側端末装置
    に関して音声通話は受信不可であるが電子メールは受信
    可である旨の受信可否情報が報告された場合には、当該
    受信側端末装置に対して電子メールを送信するための準
    備処理を行い、前記音声発呼処理機能により当該受信側
    端末装置に関して音声通話も電子メールも受信不可であ
    る旨の受信可否情報が報告された場合には、操作者に対
    してアクセス不可である旨の報知処理を行う、音声発呼
    試行機能と、 通信相手となる任意の受信側端末装置に対してメール送
    信を行い、前記メール送信処理機能により当該受信側端
    末装置に関して電子メールは受信不可であるが音声通話
    は受信可である旨の受信可否情報が報告された場合に
    は、当該受信側端末装置に対して音声発呼を行うための
    準備処理を行い、前記メール送信処理機能により当該受
    信側端末装置に関して電子メールも音声通話も受信不可
    である旨の受信可否情報が報告された場合には、操作者
    に対してアクセス不可である旨の報知処理を行う、メー
    ル送信試行機能と、 を有することを特徴とする情報通信システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の情報通信システムにお
    いて、 各端末装置には、それぞれ固有の電話番号および電子メ
    ールアドレスが付与されており、交換処理装置には、個
    々の端末装置について付与された電話番号と電子メール
    アドレスとの対応表が用意されており、 交換処理装置は、所定の電話番号が付与された第1の端
    末装置に向けて第2の端末装置から電話番号を特定した
    音声発呼があり、前記第1の端末装置に関して音声通話
    は受信不可であるが電子メールは受信可である旨の受信
    可否情報が登録されていた場合に、前記対応表を参照す
    ることにより前記第1の端末装置の電子メールアドレス
    を検索し、検索された電子メールアドレスを、前記第1
    の端末装置に関する受信可否情報とともに、もしくは、
    前記第1の端末装置に関する受信可否情報として、前記
    第2の端末装置に報告する機能を有し、 端末装置は、前記交換処理装置から電子メールアドレス
    が報告された場合に、報告された当該電子メールアドレ
    ス宛への電子メールを送信するための準備処理を行う機
    能を有することを特徴とする情報通信システム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の情報通信システムにお
    いて、 各端末装置には、それぞれ固有の電話番号および電子メ
    ールアドレスが付与されており、かつ、他の端末装置に
    ついて付与された電話番号と電子メールアドレスとの対
    応表が用意されており、 交換処理装置は、所定の電話番号が付与された第1の端
    末装置に向けて第2の端末装置から電話番号を特定した
    音声発呼があり、前記第1の端末装置に関して音声通話
    は受信不可であるが電子メールは受信可である旨の受信
    可否情報が登録されていた場合に、前記受信可否情報を
    前記第2の端末装置に報告する機能を有し、 端末装置は、前記交換処理装置から前記受信可否情報が
    報告された場合に、前記対応表を参照することにより前
    記第1の端末装置の電子メールアドレスを検索し、検索
    された当該電子メールアドレス宛への電子メールを送信
    するための準備処理を行う機能を有することを特徴とす
    る情報通信システム。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の情報通信シス
    テムにおいて、 端末装置が、対応表を参照することにより検索された電
    子メールアドレス宛への電子メールの送信準備処理を行
    う際に、当該電子メールアドレスをアドレス入力欄に自
    動的に入力する処理を行い、送信対象となる電子メール
    の本文の入力操作を待ち受ける状態へと移行する機能を
    有することを特徴とする情報通信システム。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の情報通信システムにお
    いて、 各端末装置には、それぞれ固有の電話番号および電子メ
    ールアドレスが付与されており、交換処理装置には、個
    々の端末装置について付与された電話番号と電子メール
    アドレスとの対応表が用意されており、 交換処理装置は、所定の電子メールアドレスが付与され
    た第1の端末装置に向けて第2の端末装置から電子メー
    ルアドレスを特定したメール送信があり、前記第1の端
    末装置に関して電子メールは受信不可であるが音声通話
    は受信可である旨の受信可否情報が登録されていた場合
    に、前記対応表を参照することにより前記第1の端末装
    置の電話番号を検索し、検索された電話番号を、前記第
    1の端末装置に関する受信可否情報とともに、もしく
    は、前記第1の端末装置に関する受信可否情報として、
    前記第2の端末装置に報告する機能を有し、 端末装置は、前記交換処理装置から電話番号が報告され
    た場合に、報告された当該電話番号宛への音声発呼を行
    うための準備処理を行う機能を有することを特徴とする
    情報通信システム。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の情報通信システムにお
    いて、 各端末装置には、それぞれ固有の電話番号および電子メ
    ールアドレスが付与されており、かつ、他の端末装置に
    ついて付与された電話番号と電子メールアドレスとの対
    応表が用意されており、 交換処理装置は、所定の電子メールアドレスが付与され
    た第1の端末装置に向けて第2の端末装置から電子メー
    ルアドレスを特定したメール送信があり、前記第1の端
    末装置に関して電子メールは受信不可であるが音声通話
    は受信可である旨の受信可否情報が登録されていた場合
    に、前記受信可否情報を、前記第2の端末装置に報告す
    る機能を有し、 端末装置は、前記交換処理装置から前記受信可否情報が
    報告された場合に、前記対応表を参照することにより前
    記第1の端末装置の電話番号を検索し、検索された当該
    電話番号宛への音声発呼を行うための準備処理を行う機
    能を有することを特徴とする情報通信システム。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の情報通信シス
    テムにおいて、 端末装置が、対応表を参照することにより検索された電
    話番号宛への音声発呼の準備処理を行う際に、当該電話
    番号を相手先電話番号欄に自動的に入力する処理を行
    い、音声発呼のための入力操作を待ち受ける状態へと移
    行する機能を有することを特徴とする情報通信システ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の情報通
    信システムにおいて、 端末装置が、交換処理装置から、通信相手となる別な端
    末装置に関する受信可否情報の報告を受けたときに、報
    告内容を表示によってもしくは音声によって操作者に報
    知する機能を有することを特徴とする情報通信システ
    ム。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の情報通
    信システムにおいて、 端末装置が、他の端末装置に関する受信可否情報の登録
    内容を、交換処理装置に照会する登録内容照会機能を更
    に有し、 交換処理装置が、前記照会に応じて、照会対象となる登
    録内容を報告する登録内容報告機能を更に有することを
    特徴とする情報通信システム。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の情報通信システムに
    おいて、 端末装置が、登録内容照会機能に基く照会を実行した際
    に、報告を受けた登録内容とともに照会時を記録してお
    き、次回の照会の際には、前回の照会時を交換処理装置
    に報知する機能を有し、 交換処理装置が、個々の受信可否情報の登録時を記録し
    ておく機能を有し、端末装置から登録内容照会機能に基
    く照会があった際に、報知された前回の照会時後に登録
    された受信可否情報のみを更新内容として報告する機能
    を有することを特徴とする情報通信システム。
  11. 【請求項11】 請求項9または10に記載の情報通信
    システムにおいて、 交換処理装置が、各端末装置について、それぞれ照会が
    可能な端末装置群を設定し、特定の端末装置から登録内
    容照会機能に基く照会があった際に、当該特定の端末装
    置について照会が可能な端末装置群に所属する端末装置
    に関する受信可否情報のみを報告する機能を有すること
    を特徴とする情報通信システム。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載の情
    報通信システムにおいて、 交換処理装置が、各端末装置について、それぞれ代替ア
    クセスが可能な端末装置群を設定し、第1の端末装置に
    対して第2の端末装置から音声発呼もしくはメール送信
    があった場合に、前記第1の端末装置について設定され
    た端末装置群の中に前記第2の端末装置が含まれると
    き、または、前記第2の端末装置について設定された端
    末装置群の中に前記第1の端末装置が含まれるときにの
    み、前記第1の端末装置に関して登録されている受信可
    否情報を前記第2の端末装置に対して報告する処理が行
    われるようにしたことを特徴とする情報通信システム。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の情
    報通信システムに用いられる端末装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12のいずれかに記載の情
    報通信システムに用いられる交換処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006186686A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Kyocera Corp 携帯端末
JP2007028266A (ja) * 2005-07-19 2007-02-01 Fujitsu Fip Corp 電話サービス提供装置及びその方法
JP2008078711A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Casio Hitachi Mobile Communications Co Ltd 通信端末および通信処理プログラム

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