図1は携帯電話通信システム1の全体的な構成の例を示す図、図2はアドレス帳関連処理サーバ2のハードウェア構成の例を示す図、図3はアドレス帳関連処理サーバ2の機能的構成の例を示す図、図4は加入者端末装置3の外観の例を示す図、図5は加入者端末装置3のハードウェア構成の例を示す図、図6は加入者端末装置3の機能的構成の例を示す図である。
本発明に係る携帯電話通信システム1は、図1に示すように、アドレス帳関連処理サーバ2、加入者端末装置3、交換機50、および基地局5Kなどによって構成される。
アドレス帳関連処理サーバ2は、アドレス帳関連サービスを、加入者であるユーザに対して提供するための処理を行う。本実施形態において、「アドレス帳関連サービス」とは、従来は端末装置に設けられていたユーザのアドレス帳をアドレス帳関連処理サーバ2に設けて管理するサービス、ユーザが電話を掛けたい相手または電子メールを送信したい相手のリストをそのユーザの端末装置に提示するサービス、およびそのリストの中からユーザが選択した相手の端末装置に自動的にダイアルしまたは電子メールを送信するサービスなど、アドレス帳に関連する種々のサービスの総称を言う。
アドレス帳関連処理サーバ2は、図2に示すように、CPU2a、RAM2b、ROM2c、ハードディスク2d、および通信インタフェース2eなどによって構成される。ハードディスク2dには、図3に示すようなメンバリスト要求受付部201、メンバ検索部202、メンバリスト生成部203、メンバリスト送信部204、電話番号等問合せ受付部211、電話番号等検索部212、電話番号等回答部213、テーブル更新部221、認証処理部231、およびアドレス帳関連データベース2DBなどの機能を実現するためのプログラムおよびデータがインストールされている。これらのプログラムおよびデータは、必要に応じてRAM2bにロードされ、CPU2aによってプログラムが実行される。
図1には1台の装置でアドレス帳関連処理サーバ2を構成している例を示しているが、これらの機能を複数のサーバ機などの装置に分散してアドレス帳関連処理サーバ2を構成してもよい。アドレス帳関連処理サーバ2は、例えば電気通信事業者(キャリア)、携帯電話端末の製造販売会社、または携帯電話向けのサービスを展開する事業者などによって運営される。
加入者端末装置3は、アドレス帳関連サービスを利用するための端末装置である。アドレス帳関連サービスを利用することを希望する者は、予め本サービスへの加入手続を行っておくとともに、加入者端末装置3を入手しておく必要がある。
また、加入者端末装置3には、電気通信事業者の通信サービスを介して他の端末装置と通信を行う機能が備えられている。本実施形態では、加入者端末装置3として、NTTドコモ、エーユー、ツーカー、またはボーダフォンなどのような既存の電気通信事業者による携帯電話通信サービスのための通信機能が備えられている携帯電話端末が用いられる場合を例に説明する。
この加入者端末装置3は、図4および図5に示すように、CPU3a、無線回路およびベースバンド回路などの種々の回路3b、不揮発性メモリ3c、マイクロフォン3d、スピーカ3e、液晶ディスプレイ3f、入力ボタン群3g、およびアンテナ3hなどによって構成される。
不揮発性メモリ3cは、フラッシュメモリなどのような、不揮発性でありかつデータの書換え可能である記憶媒体である。不揮発性メモリ3cには、回路3b、マイクロフォン3d、スピーカ3e、および液晶ディスプレイ3fなどの制御を行うためのプログラムおよびデータのほか、Webブラウザおよび電子メールなどのアプリケーション機能を実現するためのプログラムおよびデータがインストールされている。これらのプログラムはCPU3aによって適宜実行される。このように、加入者端末装置3は、基本的に従来の携帯型電話端末と同様のハードウェア構成およびソフトウェア構成を有している。
さらに、不揮発性メモリ3cには、図6に示すような、アドレス帳関連サービスの提供を受けるためのメンバリスト要求部301、メンバリスト受信部302、メンバリスト一時記憶部303、電話番号等問合せ処理部304、電話番号等回答受信部305、電話番号等一時記憶部306、画面表示処理部307、回線接続処理部308、電子メール送信処理部309、着信情報等転送部310、およびアドレス帳編集指令部314などの機能を実現するためのプログラムおよびデータがインストールされている。以下、係るプログラムおよびデータを「サービス用クライアントソフト」と記載する。
入力ボタン群3gは、ユーザが加入者端末装置3に電話番号、電子メールアドレス、または後に説明するメモリ番号などの情報を加入者端末装置3に入力するための複数のボタンなどによって構成される。ボタンが押されるごとに、そのボタンに対応する信号がCPU3aに送られる。
ユーザは、アドレス帳関連サービスに加入するために、所定の事項を記入した用紙を本サービスの提供者に提出しまたは本サービスの提供者のWebページで所定の事項を入力するなどの手続を行う。さらに、ユーザは、加入者端末装置3を入手する。予めサービス用クライアントソフトがインストールされている加入者端末装置3を購入しまたは借りるなどして入手してもよいし、サービス用クライアントソフトを本サービスの提供者のWebサイトなどからダウンロードして現在使用している携帯電話端末にインストールすることによって加入者端末装置3を用意してもよい。
ユーザは、加入者端末装置3を用いて他の端末装置(例えば、携帯電話端末、PHS端末、IP電話端末、またはいわゆる固定電話の電話機など)に電話を掛けることができる。または、これらの装置またはパーソナルコンピュータなどに電子メールを送信することができる。従来の携帯電話端末の場合と同様に、ユーザは、その相手の電話番号または電子メールアドレスの指定を、入力ボタン群3gを操作して1字ずつ文字または数字を入力することによって行うことができる。そして、加入者端末装置3は、やはり、従来の携帯電話端末と同様に、指定された電話番号にダイアルしまたは電子メールアドレスに宛てて電子メールを送信する。
例えば、加入者端末装置3は、ユーザがある電話番号を指定すると、従来と同様に、電気通信事業者の最寄の基地局5Kを経由して交換機50に接続する。すると、交換機50は、指定されたその電話番号に対応する端末装置を呼び出す。ここで、相手ユーザが呼び出しに応じると、加入者端末装置3とその端末装置とが接続され、通話が可能になる。相手方の端末装置は、加入者端末装置であることもあれば、そうでないこともある。相手方の端末装置によっては、複数の交換機50、基地局5K、またはサーバなどを経由して接続される場合がある。
または、ユーザがある電子メールアドレスを指定すると、加入者端末装置3は、やはり従来と同様に、電子メールが電気通信事業者の最寄の基地局5K、交換機50、およびメールサーバなどを経由してその電子メールアドレスに対応する相手方の端末装置に届けられる。この相手方の端末装置も、加入者端末装置であることもあれば、そうでないこともある。
または、ユーザは、従来の携帯電話端末の場合と同様に、自分のアドレス帳(電話帳)に予め登録しておいた電話番号または電子メールアドレスの中から電話または電子メールの送信相手の電話番号または電子メールアドレスを指定することもできる。
ただし、上に述べたように、アドレス帳は、従来は携帯電話端末のメモリに設けられていたが、本実施形態の場合はアドレス帳関連処理サーバ2に設けられている。ユーザは、必要なときに必要な情報だけをアドレス帳関連処理サーバ2から取得して使用する。
また、加入者端末装置3は、従来の携帯電話端末の場合と異なり、発信履歴および着信履歴を不揮発性メモリ3c(つまり、ローカル)に残さず、その代わりにアドレス帳関連処理サーバ2に保存して管理する。このように、発信履歴および着信履歴をアドレス帳関連処理サーバ2で管理するサービスも、本実施形態に係るアドレス帳関連サービスの一部である。
以下、図3に示すアドレス帳関連処理サーバ2の各部および図6に示す加入者端末装置3の各部の機能を、アドレス帳を管理するための機能、アドレス帳の一部または全部の情報をユーザに提示するための機能、電話を掛けまたは電子メールを送信するための機能、およびその他の機能に大別して説明する。
〔アドレス帳を管理するための機能〕
図7は加入者情報テーブルTL0の例を示す図、図8はメンバ管理テーブルTL1の例を示す図、図9はグループ管理テーブルTL2の例を示す図、図10はメモリ管理テーブルTL3の例を示す図、図11は発信履歴テーブルTL41の例を示す図、図12は送信履歴テーブルTL42の例を示す図、図13は着信履歴テーブルTL51の例を示す図、図14は受信履歴テーブルTL52の例を示す図である。
図3において、アドレス帳関連処理サーバ2のアドレス帳関連データベース2DBは、加入者情報テーブルTL0、メンバ管理テーブルTL1、グループ管理テーブルTL2、メモリ管理テーブルTL3、発信履歴テーブルTL41、送信履歴テーブルTL42、着信履歴テーブルTL51、および受信履歴テーブルTL52などを記憶し管理している。
加入者情報テーブルTL0には、図7に示すように、アドレス帳関連サービスに加入している各ユーザの加入者端末装置3に関する情報が格納されている。1台の加入者端末装置3に対して1つのレコードが与えられている。ユーザが新たにアドレス帳関連サービスに加入するごとに、そのユーザの加入者端末装置3のためのレコードが1つ、アドレス帳関連処理サーバ2の管理者によってまたは自動的に加入者情報テーブルTL0に追加登録される。
加入者情報テーブルTL0において、「電話番号」は、加入者端末装置3に割り振られている電話番号を示している。「パスワード」は、アドレス帳関連サービスを利用する際の認証のために用いられるキーワードである。
なお、以下に順次説明するメンバ管理テーブルTL1、グループ管理テーブルTL2、メモリ管理テーブルTL3、発信履歴テーブルTL41、送信履歴テーブルTL42、着信履歴テーブルTL51、および受信履歴テーブルTL52の各テーブルも、新たにユーザがアドレス帳関連サービスに加入するごとに1つずつアドレス帳関連処理サーバ2の管理者によってまたは自動的に生成される。これらのテーブルには、その新規のユーザの加入者端末装置3の識別情報(本実施形態では、加入者端末装置3の電話番号)が対応付けられている。また、これらのテーブルに含まれる各フィールド(項目)の値は、生成された時点では、空またはゼロである。
メンバ管理テーブルTL1は、上に述べたように、アドレス帳関連サービスに加入しているユーザの加入者端末装置3ごとに1つずつ用意されている。ユーザは、図8に示すように、自分が電話を掛けることのある相手または電子メールを送信することのある相手に関する情報を自分のメンバ管理テーブルTL1に登録しておくことができる。以下、メンバ管理テーブルTL1に登録されている人または団体などを「メンバ」と記載する。
メンバ管理テーブルTL1には、1つのメンバごとに1つのレコードが登録されている。「メンバ識別番号」は、そのレコードに係るメンバを他のメンバと識別するための識別情報である。「メンバ名」は、そのメンバの名称を示している。「電話番号」および「電子メールアドレス」は、それぞれ、そのメンバの端末装置の電話番号および電子メールアドレスを示している。
メンバの名称が同一(同姓同名)であるような場合を考慮し、本実施形態では、メンバ識別番号を名称とは別に設けているが、名称のみでメンバの識別が可能である場合には、メンバの名称をメンバ識別番号として利用することができる。この場合、名称とは別にメンバ識別番号を用意する必要はない。名称をメンバ識別番号として利用する場合には、同一(同姓同名)の名称が登録されようとした際に、エラーを出して別の名称での登録を促すことによって同一名称の登録を避けることができる。たとえば「鈴木太郎」という名称が登録済みである場合に、別の「鈴木太郎」と登録しようとした際に、「鈴木太郎は登録済みですので、別の名称での登録をお願いします」などというエラー表示を行い、たとえば「鈴木太郎2」で登録することが考えられる。
ところで、ユーザは、自分が電話を掛けまたは電子メールを送信したいメンバを簡単に探すことができるように、メンバをグループ分けしておくことができる。前に述べたように、各ユーザの加入者端末装置3には、グループ管理テーブルTL2が1つずつ与えられている。ユーザは、自分の好きなようにグループを定義付け、図9に示すように、自分の加入者端末装置3のグループ管理テーブルTL2に、そのグループのグループ名および他のグループと識別するための識別情報(以下、「グループ識別番号」と記載する。)を登録しておくことができる。
メンバ管理テーブルTL1に戻って、「グループ識別番号」は、そのメンバがグループ分けされたグループ識別番号を示している。このグループ識別番号は、グループ管理テーブルTL2のグループ識別番号と対応している。例えば、メンバ管理テーブルTL1に登録されている、あるメンバのグループ識別番号が「G001」である場合は、そのメンバは「取引先」というグループ名のグループに所属することを意味する。
「問合せ回数」は、そのメンバ管理テーブルTL1に係る加入者端末装置3からアドレス帳関連処理サーバ2に対して行われた、そのメンバの電話番号または電子メールアドレスに関する問合せの回数を示している。「最終問合せ日時」は、その加入者端末装置3からアドレス帳関連処理サーバ2に対して最後に行われた問合せの日付および時刻を示している。加入者端末装置3からアドレス帳関連処理サーバ2への問合せの処理については、後に説明する。
「メンバ名」、「電話番号」、「電子メールアドレス」、および「グループ識別番号」の内容は、メンバ管理テーブルTL1に係る加入者端末装置3のユーザが任意に決めることができる。また、必要に応じて任意に変更することができる。
「メンバ識別番号」の値は、新たなメンバの加入者端末装置3のレコードがメンバ管理テーブルTL1に登録されるごとに、アドレス帳関連処理サーバ2によって自動的に決められる。または、そのユーザが指定できるようにしてもよい。「問合せ回数」のデフォルト値は「0」であり「最終問合せ日時」のデフォルト値は「null」であり、これらは、後に説明するように、加入者端末装置3が問合せを行うごとに適宜更新される。
このように、メンバ管理テーブルTL1は、アドレス帳関連サービスに加入するユーザの加入者端末装置3のアドレス帳の役割を果たしている。
メモリ管理テーブルTL3は、図10に示すように、加入者端末装置3に提供するメンバリストに含まれるメンバの識別情報(メモリ番号)とそのメンバのメンバ管理テーブルTL1における識別情報(メンバ識別情報)との対応関係を示している。これについては、後に説明する。
発信履歴テーブルTL41には、図11に示すように、ユーザが加入者端末装置3を用いて過去に掛けた電話の履歴つまり発信履歴に関する情報が格納される。送信履歴テーブルTL42には、図12に示すように、ユーザが加入者端末装置3を用いて過去に送信した電子メールの履歴つまり送信履歴に関する情報が格納される。
着信履歴テーブルTL51には、図13に示すように、他の端末装置から加入者端末装置3に掛かってきた電話の履歴つまり着信履歴に関する情報が格納される。受信履歴テーブルTL52には、図14に示すように、加入者端末装置3が他の端末装置から受信した電子メールの履歴つまり受信履歴に関する情報が格納される。
発信履歴テーブルTL41、送信履歴テーブルTL42、着信履歴テーブルTL51、および受信履歴テーブルTL52に含まれる各フィールドの意味については、後に説明する。
図3の認証処理部231は、これからアドレス帳関連サービスを利用しようとしているユーザがそのユーザ自身の加入者端末装置3を正当に操作しているか否かを認証するための処理を行う。具体的には、ユーザが自分の加入者端末装置3のアドレス帳(すなわちメンバ管理テーブルTL1)またはグループ管理テーブルTL2を編集する際またはアドレス帳を参照して電話を掛けまたは電子メールを送信する際などに、認証の処理を実行する。認証の処理は、例えば次のような手順で実行される。
認証処理部231は、加入者端末装置3からアドレス帳関連サービスの利用を開始したい旨の通知を受けると、その加入者端末装置3の発信者番号すなわち電話番号を示すレコードが加入者情報テーブルTL0(図7参照)に登録されているか否かをチェックする。登録されていなければ、加入者ではないものとして、アドレス帳関連サービスの提供を拒否する。登録されていれば、パスワードを送信するように、通知元の加入者端末装置3に対して要求する。
要求を受けた加入者端末装置3は、パスワードを入力すべき旨のメッセージをユーザに対して与え、入力されたパスワードをアドレス帳関連処理サーバ2に送信する。
すると、認証処理部231は、加入者情報テーブルTL0の中からその加入者端末装置3の電話番号を示すレコードを呼び出し、そのレコードに示されるパスワードとその加入者端末装置3から送信されて来たパスワードとを照合する。両者が一致すれば、その加入者端末装置3を操作しているユーザが正当なユーザであると判別し、一致しなければ、不正なユーザであると判別する。
この例では、パスワードでの認証としているが、予め加入者の生体情報を登録しておき生体情報による認証を行うことや、予め加入者端末装置の機体番号を登録し、機体番号を入力するによって認証を行うことも可能であることは、言うまでもない。
図6において、加入者端末装置3の画面表示処理部307は、上に述べたパスワードを入力すべき旨のメッセージの画面、ユーザがアドレス帳を編集するための編集画面、アドレス帳関連処理サーバ2から受信した問合せの結果を示す画面、その他種々の画面を液晶ディスプレイ3fに表示させる処理を行う。
アドレス帳編集指令部314は、ユーザが加入者端末装置3の入力ボタン群3gを操作して指定した内容に基づいて、その加入者端末装置3のメンバ管理テーブルTL1またはグループ管理テーブルTL2を編集するようにアドレス帳関連処理サーバ2に対して指令する。つまり、メンバ管理テーブルTL1およびグループ管理テーブルTL2の編集のための処理を行う。
図15はアドレス帳等編集処理の流れの例を説明するためのフローチャート、図16はアドレス帳等編集指令処理の流れの例を説明するためのフローチャート、図17はメンバ編集画面HG1の例を示す図、図18はグループ編集画面HG2の例を示す図である。
ここで、メンバ管理テーブルTL1およびグループ管理テーブルTL2の編集の手順を、図15および図16に示すフローチャートを参照して説明する。
前に述べたように、ユーザが新たにアドレス帳関連サービスに加入すると、そのユーザの加入者端末装置3のためのメンバ管理テーブルTL1およびグループ管理テーブルTL2が、アドレス帳関連処理サーバ2のアドレス帳関連データベース2DBに新たに生成される。
ユーザが加入者端末装置3の入力ボタン群3gで所定の操作を行うと、加入者端末装置3は、アドレス帳関連処理サーバ2への接続を要求する。アドレス帳関連処理サーバ2と加入者端末装置3とが接続されると(図15の#601、図16の#651)、アドレス帳関連処理サーバ2は、加入者端末装置3に対してパスワードを要求し(#602)、加入者端末装置3は、ユーザにパスワードを入力させ、入力されたパスワードをアドレス帳関連処理サーバ2に送信する(#652)。そして、アドレス帳関連処理サーバ2の認証処理部231は、認証処理を行う(#603)。認証処理の方法は、前に説明した通りである。
なお、アドレス帳関連処理サーバ2への接続の要求は、アドレス帳関連処理サーバ2に対応する電話番号にダイアルすることによって行ってもよいし、アドレス帳関連処理サーバ2に対応するIPアドレスまたはURL(Uniform Resource Locator)に対して接続要求することによって行ってもよい。もちろん、アドレス帳関連処理サーバ2への接続を要求するためのボタンを予め用意しておき、そのボタンを押下することで接続が要求されてもよい。
加入者端末装置3は、ユーザが正当である旨の認証が得られた場合は(#653でYes)、ユーザは、その加入者端末装置3のメンバ管理テーブルTL1およびグループ管理テーブルTL2の編集が許可される。
ここで、ユーザは、所定の操作を行うことによって、メンバに関する編集(つまり、メンバ管理テーブルTL1の編集)を所望する場合は図17に示すようなメンバ編集画面HG1を液晶ディスプレイ3fに表示させ、グループに関する編集(つまり、グループ管理テーブルTL2の編集)を所望する場合は図18のようなグループ編集画面HG2を表示させる(#654)。
そして、ユーザは、グループを新たに登録したい場合は、グループ編集画面HG2のテキストボックスTX21、TX22に、そのグループのグループ識別番号およびグループ名を入力し、登録ボタンBN21を押す。メンバを新たに登録したい場合は、メンバ編集画面HG1のテキストボックスTX11〜TX15に、そのメンバのメンバ識別番号、メンバ名、そのメンバが使っている端末装置の電話番号、電子メールアドレス、およびそのメンバを所属させるグループのグループ識別願号を入力し、登録ボタンBN11を押す。なお、メンバ識別番号またはグループ識別番号は、ユーザが入力するのではなく、アドレス帳関連処理サーバ2によって自動的に割り当てられるようにしてもよい。
すると(#655でYes)、加入者端末装置3のアドレス帳編集指令部314は、アドレス帳関連処理サーバ2に対して、メンバ編集画面HG1で入力された内容をメンバ登録情報DT21として送信することによってメンバ登録処理を実行するように指令し、または、グループ編集画面HG2で入力された内容をグループ登録情報DT22として送信することによってグループ登録処理を実行するように指令する(#656)。
または、ユーザは、既存のメンバの情報を更新(変更)したい場合は、メンバ編集画面HG1のテキストボックスTX11にそのメンバのメンバ識別番号を入力するとともに、テキストボックスTX12〜TX15に新しいメンバ名、電話番号、電子メールアドレス、およびグループ識別番号を入力し、更新ボタンBN12を押す。既存のグループの情報を更新したい場合は、グループ編集画面HG2のテキストボックスTX21にそのグループのグループ識別番号を入力するとともに、テキストボックスTX22に新しいグループ名を入力し、更新ボタンBN22を押す。なお、メンバ編集画面HG1またはグループ編集画面HG2を表示したときに、その時点の(つまり、更新前の)登録内容が各テキストボックスにデフォルトで入力されているように構成してもよい。ただし、この場合は、情報の漏洩をより確実に防止するために、電話番号および電子メールアドレスについては、デフォルトで情報を入力する対象から除外するのが望ましい。
すると(#655でNo、#657でYes)、アドレス帳編集指令部314は、アドレス帳関連処理サーバ2に対して、メンバ編集画面HG1に入力されている内容をメンバ更新情報DT23として送信することによってメンバ更新処理を実行するように指令し、または、グループ編集画面HG2に入力されている内容をグループ更新情報DT24としてアドレス帳関連処理サーバ2に送信することによってグループ更新処理を実行するように指令する(#658)。
または、ユーザは、既存のメンバを削除したい場合は、メンバ編集画面HG1のテキストボックスTX11にそのメンバのメンバ識別番号を入力し、削除ボタンBN13を押す。既存のグループを削除したい場合は、グループ編集画面HG2のテキストボックスTX21にそのグループのグループ識別番号を入力し、削除ボタンBN23を押す。
すると、(#655でNo、#657でNo)、アドレス帳編集指令部314は、アドレス帳関連処理サーバ2に対して、メンバ編集画面HG1で入力されたメンバ識別番号を示す情報をメンバ削除情報DT25として送信することによってメンバ削除処理を実行するように指令し、または、グループ編集画面HG2で入力されたグループ識別番号を示す情報をグループ削除情報DT26として送信することによってグループ削除処理を実行するように指令する(#659)。
アドレス帳関連処理サーバ2は、認証を与えた後(#604でYes)、加入者端末装置3から送信されて来た指令に関する情報に基づいてその加入者端末装置3のメンバ管理テーブルTL1またはグループ管理テーブルTL2を編集する処理を実行する(#605)。
具体的には、メンバ登録情報DT21が送信されて来た場合は、メンバ管理テーブルTL1に新たなレコードを生成し、メンバ登録情報DT21に示される情報をそのレコードに格納する。グループ登録情報DT22が送信されて来た場合は、グループ管理テーブルTL2に新たなレコードを生成し、グループ登録情報DT22に示される情報をそのレコードに格納する。
メンバ更新情報DT23が送信されて来た場合は、そのメンバ更新情報DT23に示されるメンバ識別番号を有するレコードをメンバ管理テーブルTL1の中から検索し、そのレコードの各フィールドの情報を、そのメンバ更新情報DT23に示される情報に書き換える。グループ更新情報DT24が送信されて来た場合は、そのグループ更新情報DT24に示されるグループ識別番号を有するレコードをグループ管理テーブルTL2の中から検索し、そのレコードのグループ名を、そのメンバ更新情報DT23に示されるグループ名に書き換える。
メンバ削除情報DT25が送信されて来た場合は、そのメンバ削除情報DT25に示されるメンバ識別番号を有するレコードをメンバ管理テーブルTL1から削除する。グループ削除情報DT26が送信されて来た場合は、そのグループ削除情報DT26に示されるグループ識別番号を有するレコードをグループ管理テーブルTL2から削除する。
ユーザは、複数のメンバまたはグループについて編集を行いたい場合は、再度、メンバ編集画面HG1またはグループ編集画面HG2を表示させ(#660でYes、#654)、上記の操作を繰り返し行う。アドレス帳関連処理サーバ2および加入者端末装置3は、必要に応じて、それぞれ、ステップ#605の処理およびステップ#654〜#659の処理を実行する。
〔アドレス帳の一部または全部の情報をユーザに提示するための機能〕
図19はメンバリスト画面HG3の例を示す図、図20はメンバリスト提供処理の流れの例を説明するためのフローチャート、図21はメンバリスト要求処理の流れの例を説明するためのフローチャートである。
アドレス帳関連サービスに加入しているユーザは、電話を掛けたい相手の電話番号またはメールを送信したい相手の電子メールアドレスを、自分の加入者端末装置3のアドレス帳すなわちメンバ管理テーブルTL1(図8参照)に登録されている情報の中から選択して指定することができる。次に、このような機能を実現するための機能について説明する。
図6において、加入者端末装置3のメンバリスト要求部301は、ユーザが所定の操作を行ったときに、メンバ管理テーブルTL1に登録されている一部または全部のメンバのリスト(以下、「メンバリストMLT」と記載する。)をその加入者端末装置3に送信するように、アドレス帳関連処理サーバ2に対して要求するための処理を行う。ユーザは、所望する通信相手を容易に見つけられるように、メンバリストMLTに含めたいメンバの条件を検索条件として指定することができる。検索条件が指定された場合は、メンバリスト要求部301は、その内容を検索条件情報DT3としてアドレス帳関連処理サーバ2に送信する。
メンバリスト受信部302は、要求したメンバリストMLTのデータを要求先すなわちアドレス帳関連処理サーバ2から受信するための処理を行う。メンバリスト一時記憶部303は、受信したメンバリストMLTのデータを一時的に記憶する。係るデータは、ユーザがメンバリストMLTを参照し終わった後、メンバリスト一時記憶部303から削除される。画面表示処理部307は、受信したデータに基づいて、図19に示すような、メンバリストMLTを含むメンバリスト画面HG3を、液晶ディスプレイ3fに表示させる。
一方、図3に示すアドレス帳関連処理サーバ2のメンバリスト要求受付部201は、加入者端末装置3からのメンバリストMLTの要求を検索条件情報DT3とともに受け付けるための処理を行う。
メンバ検索部202は、受け付けた検索条件情報DT3に示される検索条件に該当するメンバをメンバ管理テーブルTL1の中から検索する処理を行う。例えば、「グループ識別番号=G002」という検索条件が示されている場合は、図8のような内容のメンバ管理テーブルTL1からは、メンバ識別番号がそれぞれ「M001」、「M004」、および「M005」である3つのメンバが見つかる。
メンバリスト生成部203は、メンバ検索部202による検索結果に基づいてメンバリストMLTを生成する。メンバリスト送信部204は、生成されたメンバリストMLTのデータをその要求元である加入者端末装置3に送信するための処理を行う。
次に、メンバリストMLTを加入者端末装置3のユーザに提示するための処理の手順を、図20および図21に示すフローチャートを参照しながら説明する。
ユーザは、自分の加入者端末装置3に対して、入力ボタン群3gを操作することによって(例えば、アドレス帳呼出ボタンを押下することによって)、メンバリストMLTの表示指令を与える。また、この際に、ユーザは、検索条件を指定することができる。加入者端末装置3は、表示指令および検索条件を受け付けると(図21の#801)、アドレス帳関連処理サーバ2への接続を要求する。
加入者端末装置3とアドレス帳関連処理サーバ2とが接続されると(#802、図20の#701)、アドレス帳関連処理サーバ2は、加入者端末装置3に対してパスワードを要求し(#702)、加入者端末装置3は、ユーザにパスワードを入力させ、入力されたパスワードをアドレス帳関連処理サーバ2に送信する(#803)。そして、アドレス帳関連処理サーバ2の認証処理部231は、認証処理を行う(#703)。認証処理の方法は、前に説明した通りである。
加入者端末装置3において、アドレス帳関連処理サーバ2から認証が与えられた場合は(#804でYes)、メンバリスト要求部301は、メンバリストMLTのデータを送信するようにアドレス帳関連処理サーバ2に対して要求する(#805)。ステップ#801で検索条件が受け付けられている場合は、係る要求の際に、その内容を示す検索条件情報DT3をアドレス帳関連処理サーバ2に送信する。
アドレス帳関連処理サーバ2において、メンバリスト要求受付部201がアドレス帳関連処理サーバ2からの要求および検索条件情報DT3を受信すると(#705)、アドレス帳関連処理サーバ2のメンバ検索部202は、その検索条件情報DT3に示される検索条件に該当するメンバを、その加入者端末装置3のメンバ管理テーブルTL1の中から検索する(#706)。
メンバリスト生成部203は、検索されたメンバによって構成されるメンバリストMLTを、例えば次のように生成する。検索されたメンバをランダムに並び替える(#707)。すなわち、シャッフルする。ただし、検索条件情報DT3を受信しなかった場合(つまり、ユーザが検索条件を指定しなかった場合)は、メンバ管理テーブルTL1に登録されている全メンバを抽出し、シャッフルする。
メモリ管理テーブルTL3(図10参照)をリセットし(つまり、過去に格納されたデータを消去し)、ランダムに並べ替えられたメンバに対してメモリ番号を若い順に割り当て(#708)、その結果をメモリ管理テーブルTL3に格納する(#709)。例えば、メモリ番号が3桁の数字からなり、ステップ#706においてメンバ識別番号がそれぞれ「M001」、「M004」、「M005」であるメンバが検索され、ステップ#707においてこれらのメンバが「M005」、「M001」、「M004」の順に並べ替えられた場合は、「M005」であるメンバのメモリ番号として「001」を割り当て、「M001」であるメンバのメモリ番号として「002」を割り当て、「M004」であるメンバのメモリ番号として「003」を割り当てる。
なお、「メモリ番号」は、従来の短縮ダイアル用の番号のような役割を果たしており、後に説明するように、ユーザが電話を掛けたいメンバまたは電子メールを送信したいメンバを加入者端末装置3に対して指定するために用いられる。つまり、メモリ番号は、メンバを識別するための識別情報でもある。
そして、メンバ管理テーブルTL1およびメモリ管理テーブルTL3に基づいて、メモリ番号とそれが割り当てられたメンバの名称(メンバ名)とが対応付けられたメンバリストMLTを生成する(#710)。
メンバリスト送信部204は、このようにして生成されたメンバリストMLTのデータを、要求元の加入者端末装置3に送信する(#711)。
加入者端末装置3において、アドレス帳関連処理サーバ2から送信されて来たメンバリストMLTのデータは、メンバリスト受信部302によって受信の処理がなされ(#806)、メンバリスト一時記憶部303に一時的に記憶(保存)される(#807)。そして、画面表示処理部307は、係るデータに基づいて図19のようなメンバリスト画面HG3を液晶ディスプレイ3fに表示させる(#808)。
〔電話を掛けまたは電子メールを送信するための機能〕
図22は電話番号等回答処理の流れの例を説明するためのフローチャート、図23は端末装置間通信処理の流れの例を説明するためのフローチャートである。
ユーザは、自分の加入者端末装置3に表示されたメンバリスト画面HG3のメンバリストMLTの中から自分が電話を掛けたいメンバまたは電子メールを送信したいメンバを見つけ出し、テキストボックスTX3にそのメンバのメモリ番号を入力して指定するだけで、電話を掛けまたは電子メールを送信することができる。
しかし、図19から分かるように、メンバリスト画面HG3には、メンバの電話番号および電子メールアドレスが表示されていない。また、アドレス帳関連処理サーバ2から送信されて来たメンバリストMLTのデータにも、これらの情報は含まれていない。そこで、アドレス帳関連処理サーバ2および加入者端末装置3の各部は、次のような処理を行うことによって、メンバリストMLTの中からユーザが選択(指定)したメンバに電話を掛けまたは電子メールを送信するための機能を実現する。
図6に示す加入者端末装置3の電話番号等問合せ処理部304は、ユーザがメンバリストMLTの中から指定したメモリ番号に対応する電話番号または電子メールアドレスをアドレス帳関連処理サーバ2に対して問い合わせる処理を行う。電話番号等回答受信部305は、問合せに対する回答をアドレス帳関連処理サーバ2から受信する処理を行う。電話番号等一時記憶部306は、受信した回答(電話番号または電子メールアドレスを示す情報)を、それが使用されるまでまたは所定の時間が経過するまで一時的に記憶する。
回線接続処理部308は、相手方の端末装置との通話を確立するために、受信した回答に示される電話番号にダイアルするなどの処理を行う。電子メール送信処理部309は、受信した回答に示される電子メールアドレスに電子メールを送信するための処理を行う。
一方、アドレス帳関連処理サーバ2の電話番号問合せ受付部211は、加入者端末装置3からの問合せを受け付ける処理を行う。電話番号等検索部212は、その問合せに係るメモリ番号に対応する電話番号または電子メールアドレスを、その加入者端末装置3のメモリ管理テーブルTL3(図10参照)およびメンバ管理テーブルTL1(図8参照)に基づいて検索する。例えば、「003」に対応する電話番号に関する問合せを加入者端末装置3から受けた場合は、メモリ管理テーブルTL3の中から、そのメモリ番号「003」に対応するメンバのメンバ識別番号を検索する。そして、メンバ管理テーブルTL1の中から、その検索されたメンバ識別番号「M004」に対応する電話番号を検索する。電子メールアドレスに関する問合せを受けた場合は、同様の手順で、電話番号の代わりに電子メールアドレスを検索する。
電話番号等回答部213は、電話番号等検索部212によって検索された電話番号または電子メールアドレスを、問合せ元の加入者端末装置3に対して回答するための処理を行う。
なお、電話番号等回答部213が回答の処理を行った後、テーブル更新部221は、メンバ管理テーブルTL1の中のその回答に係るメンバのレコードの「問合せ回数」に「1」を加算するとともに「最終問合せ日時」を今回の問合せがあった日時を示す値に更新する。
次に、ユーザが指定したメモリ番号に対応する端末装置に電話を掛けまたは電子メールを送信するための処理の手順を、図22および図23に示すフローチャートを参照しながら説明する。
ユーザは、電話を掛ける場合は、自分の加入者端末装置3の入力ボタン群3gを操作することによって、メンバリスト画面HG3(図19参照)のメンバリストMLTの中から電話を掛けたいメンバに対応するメモリ番号を探し、それをテキストボックスTX3に指定し、ダイアルボタンBN31を押す。または、電子メールを送信する場合は、電子メールの本文およびタイトルを作成した後、メンバリスト画面HG3のメンバリストMLTの中からその電子メールを送信したいメンバに対応するメモリ番号を探し、それをテキストボックスTX3に指定し、メール送信ボタンBN32を押す。
すると、加入者端末装置3の電話番号等問合せ処理部304は、メモリ番号およびユーザの所望する通信方法(電話を掛けるのか、電子メールを送信するのか)の指定を受け付ける(図23の#821)。電話を掛ける旨の指定を受け付けた場合(つまり、ダイアルボタンBN31が押された場合)は(#822でYes)、アドレス帳関連処理サーバ2に対して、そのメモリ番号に対応する電話番号を回答すべき旨の問合せを、そのメモリ番号を示す回答要求情報DT41を送信することによって行う(#823)。
アドレス帳関連処理サーバ2において、メモリ番号に対応する電話番号に関する問合せ(つまり、回答要求情報DT41)が電話番号問合せ受付部211によって受け付けられると(図22の#721)、電話番号等検索部212は、その回答要求情報DT41に示されるメモリ番号に対応するメンバのメンバ識別情報をメモリ管理テーブルTL3(図10参照)から検索し、さらにそのメンバ識別情報に対応する電話番号をメンバ管理テーブルTL1(図8参照)から検索する(#722)。
電話番号等回答部213は、検索された電話番号を示す回答情報DT51を問合せ元の加入者端末装置3に対して送信する(#723)。
テーブル更新部221は、検索された電話番号に係るレコードの「問合せ回数」に「1」を加算するとともに「最終問合せ日時」を今回の問合せがあった日時を示す値に更新する(#724)。さらに、テーブル更新部221は、問合せ元の加入者端末装置3の電話番号に対応する発信履歴テーブルTL41(図11参照)に新たにレコードを1つ追加し、そのレコードの「発信先番号」に今回検索された電話番号の値を格納し「発信日時」に今回の問合せがあった日時を示す値を格納する(#725)。今回検索された電話番号は、次に説明するように、加入者端末装置3が通話相手の端末装置にダイアルするために用いられる。よって、発信履歴テーブルTL41に新たに追加されたレコードは、加入者端末装置3における電話の発信履歴を表していると言える。
加入者端末装置3において、アドレス帳関連処理サーバ2から送信されて来た回答情報DT51は、電話番号等回答受信部305によって受信の処理がなされ(#824)、電話番号等一時記憶部306に記憶される(#825)。回線接続処理部308は、その回答情報DT51に示される電話番号にダイアルする(#826)。
すると、その電話番号の端末装置との通話の要求が最寄の基地局5Kを介して交換機50に対してなされる。交換機50は、必要に応じて他のキャリアの交換機などと連携してその電話番号の端末装置を呼び出す。そして、その端末装置のユーザが受話器を取りまたは通話ボタンを押すなどして応答すると、加入者端末装置3とその端末装置との通話が開始される(#827)。
一方、電話番号等問合せ処理部304は、電子メールを送信する旨の指定を受け付けた場合(つまり、メール送信ボタンBN32が押された場合)は(#822でNo)、アドレス帳関連処理サーバ2に対して、そのメモリ番号に対応する電子メールアドレスを回答すべき旨の問合せを、そのメモリ番号を示す回答要求情報DT42を送信することによって行う(#828)。
すると、アドレス帳関連処理サーバ2において、電話番号の問合せの場合と同様の処理が行われる。すなわち、回答要求情報DT42を受信すると(図22の#721)、電話番号等検索部212は、その回答要求情報DT42に示されるメモリ番号に対応するメンバのメンバ識別情報をメモリ管理テーブルTL3(図10参照)から検索し、さらにそのメンバ識別情報に対応する電子メールアドレスをメンバ管理テーブルTL1(図8参照)から検索する(#722)。電話番号等回答部213は、検索された電子メールアドレスを示す回答情報DT52を加入者端末装置3に対して送信する(#723)。
ステップ#724の処理も、電話番号の問合せの場合と同様である。さらに、問合せ元の加入者端末装置3の送信履歴テーブルTL42(図12参照)に新たにレコードを1つ追加し、そのレコードの「送信先アドレス」に今回検索された電子メールアドレスを格納し「送信日時」に今回の問合せがあった日時を示す値を格納する(#725)。今回検索された電子メールアドレスは、加入者端末装置3において電子メールの送信先として用いられる。よって、送信履歴テーブルTL42に新たに追加されたレコードは、加入者端末装置3における電子メールの送信履歴を表していると言える。
加入者端末装置3において、アドレス帳関連処理サーバ2からの回答情報DT52は、電話番号等回答受信部305によって受信され(#829)、電話番号等一時記憶部306に記憶される(#830)。そして、電子メール送信処理部309は、ユーザが作成した電子メールを、その回答情報DT52に示される電子メールアドレスに宛てて送信する(#831)。
通話の終了後または電子メールの送信後、電話番号等一時記憶部306に記憶されている電話番号または電子メールアドレスを直ちに削除する(#832)。また、メンバリストMLTのデータも、ステップ#821でメモリ番号の入力がなされてから通話または電子メールの送信が終了するまでの間のなるべく早くかつ適当なタイミングで、メンバリスト一時記憶部303から削除する。その後、不揮発性メモリに残っている発信履歴、送信履歴を消去する(#833)。
〔その他の機能〕
加入者端末装置3は、こちら側から電話を掛けたり電子メールを送信したりするだけでなく、相手側の端末装置から電話が掛かって来たり電子メールが送信されて来たりすることがある。掛かってきた電話および送信されて来た電子メールに対する処理は、従来の携帯電話端末における処理と同様であるので、説明を省略する。ただし、本実施形態に係る加入者端末装置3は、その着信履歴および受信履歴をローカルに残さないように設計されている。
つまり、加入者端末装置3は、電話が掛かって来たときに、相手の端末装置の発信者番号すなわち電話番号を、液晶ディスプレイ3fに表示するために一時的に不揮発性メモリ3cなどに記憶するが、所定のタイミングで、例えば、ユーザが呼出に応答した後すぐにまたは通話が終わった後すぐに、それを不揮発性メモリ3cから削除する。
その代わりに、図6の着信情報等転送部310は、他の端末装置から掛かってきた電話(通話)の終了後、当該他の端末装置の電話番号および今回の電話の着信日時などを示す着信情報DT10を、アドレス帳関連処理サーバ2に送信する。
すると、アドレス帳関連処理サーバ2のテーブル更新部221は、その加入者端末装置3の電話番号に対応する着信履歴テーブルTL51(図13参照)に新たにレコードを1つ追加し、送信されて来た着信情報DT10に示される電話番号および着信日時の値を、それぞれ、そのレコードの「発信元番号」および「着信日時」に格納する。
なお、着信情報DT10に示される電話番号がその加入者端末装置3のメンバ管理テーブルTL1(図8参照)のいずれかのレコードに示される場合、つまり、掛かって来た電話の相手がユーザの電話帳に登録されているメンバである場合は、「発信元番号」を当該相手のメンバ識別番号に置き換えるようにしてもよい。
または、加入者端末装置3は、電子メールが受信されると、送信元の電子メールアドレスを、液晶ディスプレイ3fに表示するために一時的に不揮発性メモリ3cなどに記憶するが、所定のタイミングで、ユーザがその電子メールを閲覧した後すぐにまたはその電子メールに対する返信の電子メールを送信した後すぐに、それを不揮発性メモリ3cから削除する。
その代わりに、着信情報等転送部310は、その送信元の電子メールアドレスおよび受信日時などを示す受信情報DT11をアドレス帳関連処理サーバ2に送信する。
すると、アドレス帳関連処理サーバ2のテーブル更新部221は、その加入者端末装置3の受信履歴テーブルTL52(図14参照)に新たにレコードを1つ追加し、送信されて来た受信情報DT11に示される電子メールアドレスおよび受信日時の値を、それぞれ、そのレコードの「送信元アドレス」および「着信日時」に格納する。
なお、着信履歴テーブルTL51の場合と同様に、送信者の電子メールアドレスがユーザの電話帳すなわちメンバ管理テーブルTL1に登録されている場合は、「送信元アドレス」を、当該電子メールアドレスを有するメンバのメンバ識別番号に置き換えるようにしてもよい。
ところで、前に説明したように、アドレス帳関連処理サーバ2のメンバリスト生成部203(図3参照)は、加入者端末装置3から要求されたメンバリストMLTを、その加入者端末装置3のメンバ管理テーブルTL1(図8参照)に基づいて生成したが、発信履歴テーブルTL41(図11参照)、送信履歴テーブルTL42(図12参照)、着信履歴テーブルTL51(図13参照)、または受信履歴テーブルTL52(図14参照)に基づいて生成することもできる。
例えば、ユーザが発信履歴を参照して電話を掛けることを所望し、そのための所定の操作を行うと、そのユーザの加入者端末装置3のメンバリスト要求受付部201(図6参照)は、発信履歴に基づくメンバリストMLTをアドレス帳関連処理サーバ2に対して要求する。このとき、検索条件を指定することもできる。例えば、最近掛けた10件の電話の相手または最近1週間に掛けた電話の相手などのように、検索条件を指定することができる。
すると、メンバ検索部202は、指定された検索条件に該当する相手(メンバ)を、要求元の加入者端末装置3の発信履歴テーブルTL41の中から検索する。そして、メンバリスト生成部203は、検索されたメンバを含めたメンバリストMLTを、メンバ管理テーブルTL1を参照して生成する。検索条件が指定されなかった場合は、発信履歴テーブルTL41に示される全メンバを含めたメンバリストMLTを生成する。そして、メンバリスト送信部204は、そのメンバリストMLTのデータを加入者端末装置3に送信する。
ユーザが着信履歴(つまり、着信履歴テーブルTL51)を参照して電話を掛けることを所望した場合、送信履歴(つまり、送信履歴テーブルTL42)を参照して電子メールを送信することを所望した場合、および受信履歴(つまり、送信履歴テーブルTL42)を参照して電子メールを送信することを所望した場合も、同様である。
ただし、発信元または送信元がメンバでない場合(つまり、メンバ管理テーブルTL1に登録されていない場合)は、着信履歴テーブルTL51および受信履歴テーブルTL52には、その発信元または送信元のメンバ識別番号が示されていない。そこで、メンバリスト生成部203は、このような発信元または送信元については、メンバ名の代わりにその発信元の電話番号またはその送信元の電子メールアドレスが示されるようにメンバリストMLTを生成する。
図24はアドレス帳関連処理サーバ2の全体的な処理の流れの例を説明するためのフローチャート、図25は加入者端末装置3の全体的な処理の流れの例を説明するためのフローチャートである。
次に、アドレス帳関連処理サーバ2および加入者端末装置3の全体的な処理の手順について、図24および図25に示すフローチャートを参照して説明する。
ユーザは、自分の加入者端末装置3のアドレス帳にメンバを追加し、既存のメンバの情報を変更し、または既存のメンバをアドレス帳から削除するなど、アドレス帳の編集を行いたい場合は(図25の#31でYes)、図17のようなメンバ編集画面HG1を液晶ディスプレイ3fに表示させ、所定の入力操作を行う。すると、加入者端末装置3は、入力された内容に基づいて、アドレス帳すなわちメンバ管理テーブルTL1の編集を行うようにアドレス帳関連処理サーバ2に対して指令する(#32)。また、ユーザは、メンバ管理テーブルTL1に登録されているメンバをグループ分けするためのグループを、図17のようなグループ編集画面HG2によって編集することもできる。これらの処理の手順は、前に図16で説明した通りである。
また、ユーザは、自分から電話を掛けたい場合または電子メールを送信したい場合は(#33でYes)、相手先の電話番号または電子メールアドレスを1字ずつ直接指定することもできるし、メンバリストMLTの中から指定することもできる。
ユーザが相手先を1字ずつ直接指定した場合は(#34でNo)、加入者端末装置3は、従来通り、指定された電話番号にダイアルしまたは指令された電子メールアドレスに電子メールを送信する(#35)。
ユーザが相手先をメンバリストMLTの中から選ぶことを所望した場合は(#34でYes)、加入者端末装置3は、メンバリストMLTをアドレス帳関連処理サーバ2に対して要求する(#36でYes)。要求の処理の手順は、前に図21で説明した通りである。そして、アドレス帳関連処理サーバ2から得られたメンバリストMLT(図19参照)の中からユーザが通信相手を指定すると、加入者端末装置3は、その通信相手の電話番号または電子メールアドレスをアドレス帳関連処理サーバ2に対して問い合わせ、問合せ結果に示される電話番号にダイアルしまたは電子メールアドレスに電子メールを送信する(#37)。これらの処理の手順は、前に図23で説明した通りである。
相手側から電話が掛かって来た場合または電子メールが送信されて来た場合は(#33でNo)、従来通り、ベルを鳴らすなどして電話が掛かって来た旨を知らせまたは電子メールを受信する。ただし、本実施形態の加入者端末装置3は、相手側の電話番号または電子メールアドレスを、長時間記憶しないようにしている。つまり、例えば、ユーザが確認した後、速やかに削除する。その代わり、相手側の電話番号または電子メールアドレスをアドレス帳関連処理サーバ2に通知する。
一方、アドレス帳関連処理サーバ2は、加入者端末装置3のユーザがアドレス帳またはグループに関する編集を所望している場合は(図24の#21でYes)、ユーザの指令に従ってその加入者端末装置3のメンバ管理テーブルTL1またはグループ管理テーブルTL2を編集する(#22)。係る処理の手順は、前に図15で説明した通りである。
または、ユーザがメンバリストMLTを所望している場合は(#23でYes)、メンバリストMLTを生成し、そのユーザの加入者端末装置3に送信する(#24)。係る処理の手順は、前に図20で説明した通りである。
または、メンバ識別番号に対応する電話番号または電子メールアドレスについての問合せが加入者端末装置3からあった場合は(#25でYes)、その加入者端末装置3のメンバ管理テーブルTL1およびメモリ管理テーブルTL3に基づいて、その電話番号または電子メールアドレスを回答する(#26)。係る処理の手順は、前に図22で説明した通りである。
または、加入者端末装置3から着信履歴または受信履歴に関する情報(着信情報DT10または受信情報DT11)が送信されて来た場合は、その加入者端末装置3の着信履歴テーブルTL51または受信履歴テーブルTL52に、着信情報DT10または受信情報DT11に示される情報を書き込む(#28)。
本実施形態によると、加入者端末装置3のアドレス帳を、従来のように加入者端末装置3のローカルで管理するのではなく、アドレス帳関連処理サーバ2で管理する。そして、これから通信を行うために必要な電話番号または電子メールアドレスのみを、加入者端末装置3に教える。よって、加入者端末装置3で使用されるアドレス帳を従来よりも安全に管理することができる。
また、電話の発信履歴および着信履歴、電子メールの送信履歴および受信履歴、およびメンバリストMLTに関する情報も、使用後速やかに削除する。よって、情報の漏洩を従来よりも確実に防止することができる。さらに、メンバリストMLTのメンバを毎回ランダムに並べ替える。よって、操作中の加入者端末装置3のメンバリスト画面HG3を他人に盗み見られても、当該他人が通信相手を予測するのを困難にすることができる。
図26は端末グループテーブルTL6の例を示す図である。本実施形態では、1台の加入者端末装置3に対して1組のメンバ管理テーブルTL1およびグループ管理テーブルTL2を用意したが、メンバ管理テーブルTL1およびグループ管理テーブルTL2を複数台の加入者端末装置3で共有できるようにしてもよい。この場合は、例えば、次のようにアドレス帳関連処理サーバ2を構成すればよい。
ユーザ同士が仲間になり、自分たちの加入者端末装置3からなる端末グループを作る。その端末グループに、他の端末グループと識別するための端末グループ識別番号を付ける。一方、図3のアドレス帳関連データベース2DBに、図26に示すような端末グループテーブルTL6を用意しておく。
そして、ユーザ同士で作った端末グループのレコードを端末グループテーブルTL6に設け、その端末グループの端末グループ識別番号およびその端末グループに所属する各加入者端末装置3の識別情報(例えば、電話番号)をそのレコードに格納しておく。また、その端末グループに対して1組のメンバ管理テーブルTL1およびグループ管理テーブルTL2を用意し、これらのその端末グループの端末グループ識別番号を対応付けておく。
加入者端末装置3からメンバリストMLTの要求があった場合に、メンバ検索部202およびメンバリスト生成部203は、端末グループテーブルTL6に基づいてその加入者端末装置3の所属する端末グループを判別し、その端末グループのメンバ管理テーブルTL1を用いてメンバリストMLTを生成する。
また、加入者端末装置3から電話番号または電子メールアドレスの問合せがあった場合は、電話番号等検索部212および電話番号等回答部213は、その加入者端末装置3の端末グループテーブルTL6に基づいてその加入者端末装置3の所属する端末グループを判別し、その端末グループのメンバ管理テーブルTL1を用いて回答を行う。
端末グループのメンバ管理テーブルTL1は、その端末グループに所属する加入者端末装置3からのみアクセスすることができ、他の加入者端末装置3からはアクセスすることはできない。
本実施形態では、電話の着信があった場合は、加入者端末装置3は、その後速やかに発信元に関する情報をアドレス帳関連処理サーバ2に送信し、ローカルに残さないようにした。しかし、そうすると、電話が掛かって来たことに気付かなかった場合に不便である。そこで、ユーザが電話に出なかった場合は、着信があった旨のメッセージを液晶ディスプレイ3fに表示するようにしてもよい。もちろん、この場合も、発信者の電話番号は表示しないのが望ましい。
加入者端末装置3は、着信履歴および受信履歴だけでなく発信履歴および送信履歴をもアドレス帳関連処理サーバ2に送信するようにしてもよい。そして、アドレス帳関連処理サーバ2において、その発信履歴および送信履歴を管理するようにしてもよい。
本実施形態では、メンバリストMLTを生成する際に、メンバをランダムに並べ替えたが、登録順に並び替えてもよい。または、50音順、問合せ回数の順、または最終問合せ日時の順に並べ替えてもよい。
本実施形態では、メンバリストMLTを画像によって液晶ディスプレイ3fに出力したが、メンバリストMLTを音声化してスピーカ3eから出力するようにしてもよい。
本実施形態では、加入者端末装置3として携帯電話端末を用いた場合を例に説明したが、本発明は、PHS端末を用いた場合にも適用可能である。また、IP通信による携帯端末(いわゆる、IP携帯)にも適用可能である。
本実施形態のメンバ管理テーブルTL1(図8参照)、グループ管理テーブルTL2(図9参照)、およびメモリ管理テーブルTL3(図10参照)などは、いわゆるリレーショナル型のデータベースを形成しているが、これらのテーブルを1つのテープルに纏めてもよい。
その他、携帯電話通信システム1、アドレス帳関連処理サーバ2、加入者端末装置3の全体または各部の構成、テーブルの構成、処理内容、処理順序などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
上に述べた実施例には、以下に述べるような付記も開示されている。
(付記1)
他の装置と通信を行う機能を有する端末装置とサーバとによって構成され、
前記サーバは、
前記端末装置が通信を行う相手である通信相手ごとに、当該通信相手を他の通信相手と識別するための第一の識別情報および当該通信相手のネットワーク上の識別情報である第二の識別情報を互いに対応付けて記憶する、通信相手情報記憶手段と、
前記通信相手に関する情報を送信すべき旨の要求を前記端末装置から受け付ける通信相手情報要求受付手段と、
前記要求に基づいて、前記通信相手情報記憶手段に記憶されている1つまたは複数の前記通信相手ごとの前記第一の識別情報を含む通信相手情報を、要求元の前記端末装置に送信する通信相手情報送信手段と、
前記端末装置から問合せがあった、前記第一の識別情報に対応する前記第二の識別情報を、前記通信相手情報記憶手段から検索する、検索手段と、
前記検索手段によって検索された前記第二の識別情報を問合せ元の前記端末装置に回答する回答手段と、
を有し、
前記端末装置は、
前記通信相手に関する情報を前記サーバに対して要求する通信相手情報要求手段と、
要求した前記通信相手についての前記通信相手情報を前記サーバから受信する通信相手情報受信手段と、
受信した前記通信相手情報をユーザに対して出力する通信相手情報出力手段と、
受信した前記通信相手情報の中からユーザが指定した前記第一の識別情報に対応する前記第二の識別情報を前記サーバに対して問い合わせる問合せ手段と、
前記サーバから回答された前記通信相手の前記第二の識別情報に基づいて当該通信相手との通信を行う通信手段と、
を有する、
ことを特徴とする通信システム。
(付記2)
他の装置と通信を行う機能を有する端末装置ごとに、当該端末装置の通信の相手である通信相手ごとの、他の通信相手と識別するための第一の識別情報およびネットワーク上の識別情報である第二の識別情報を記憶する、通信相手情報記憶手段と、
前記通信相手に関する情報を送信すべき旨の要求を前記端末装置から受け付ける通信相手情報要求受付手段と、
前記端末装置からの前記要求に基づいて、前記通信相手情報記憶手段に記憶されている当該端末装置の1つまたは複数の前記通信相手ごとの前記名称情報および前記第一の識別情報を含む通信相手情報を、当該端末装置に送信する、通信相手情報送信手段と、
前記端末装置から問合せがあった、前記第一の識別情報に対応する前記第二の識別情報を、前記通信相手情報記憶手段から検索する、検索手段と、
前記検索手段によって検索された前記第二の識別情報を問合せ元の前記端末装置に回答する回答手段と、
を有することを特徴とするアドレス帳管理サーバ。
(付記3)
前記第二の識別情報は、電話番号または電子メールアドレスである、
付記2記載のアドレス帳管理サーバ。
(付記4)
付記2または付記3記載のアドレス帳管理サーバと接続可能な端末装置であって、
前記通信相手に関する情報を前記アドレス帳管理サーバに対して要求する通信相手情報要求手段と、
要求した前記通信相手についての前記通信相手情報を前記アドレス帳管理サーバから受信する通信相手情報受信手段と、
受信した前記通信相手情報をユーザに対して出力する通信相手情報出力手段と、
受信した前記通信相手情報の中からユーザが指定した前記第一の識別情報に対応する前記第二の識別情報を前記アドレス帳管理サーバに対して問い合わせる問合せ手段と、
前記アドレス帳管理サーバから回答された前記通信相手の前記第二の識別情報に基づいて当該通信相手との通信を行う通信手段と、
を有することを特徴とする端末装置。
(付記5)
前記第二の識別情報が電話番号である場合は、前記通信手段は、前記通信相手の前記第二の識別情報にダイアルすることによって当該通信相手と接続し、通信を行う、
付記4記載の端末装置。
(付記6)
前記第二の識別情報が電子メールアドレスである場合は、前記通信手段は、前記通信相手の前記第二の識別情報に宛てて電子メールを送信することによって当該通信相手と通信を行う、
付記4または付記5記載の端末装置。
(付記7)
前記通信手段が前記第二の識別情報に基づいて通信を開始した後、当該第二の識別情報を当該端末装置の記憶媒体から削除する、
付記4ないし付記6のいずれかに記載の端末装置。
(付記8)
通信に関する履歴の情報を管理する履歴管理サーバと接続可能な端末装置であって、
当該端末装置と他の装置とが通信を行った場合に、当該通信を行った日時と当該他の装置とに関する情報である通信履歴情報を前記履歴管理サーバに送信する、履歴情報送信手段と、
所定の時間の経過後に、当該端末装置の記憶媒体から前記通信履歴情報を削除する、削除手段と、
を有することを特徴とする端末装置。
(付記9)
付記2または付記3記載のアドレス帳管理サーバと接続可能なコンピュータに用いられるコンピュータプログラムであって、
前記通信相手に関する情報を前記アドレス帳管理サーバに対して要求する処理と、
要求した前記通信相手についての前記通信相手情報を前記アドレス帳管理サーバから受信する処理と、
受信した前記通信相手情報をユーザに対して出力する処理と、
受信した前記通信相手情報の中からユーザが指定した前記第一の識別情報に対応する前記第二の識別情報を前記アドレス帳管理サーバに対して問い合わせる処理と、
前記アドレス帳管理サーバから回答された前記通信相手の前記第二の識別情報に基づいて当該通信相手との通信を行う処理と、
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
(付記10)
付記2または付記3記載のアドレス帳管理サーバと接続可能なコンピュータに用いられるコンピュータプログラムを記録した記憶媒体であって、
前記通信相手に関する情報を前記アドレス帳管理サーバに対して要求する処理と、
要求した前記通信相手についての前記通信相手情報を前記アドレス帳管理サーバから受信する処理と、
受信した前記通信相手情報をユーザに対して出力する処理と、
受信した前記通信相手情報の中からユーザが指定した前記第一の識別情報に対応する前記第二の識別情報を前記アドレス帳管理サーバに対して問い合わせる処理と、
前記アドレス帳管理サーバから回答された前記通信相手の前記第二の識別情報に基づいて当該通信相手との通信を行う処理と、
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムを、
記録したことを特徴とする記録媒体。