JP2003273830A - 回り込みキャンセラ - Google Patents

回り込みキャンセラ

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JP2003273830A
JP2003273830A JP2002070482A JP2002070482A JP2003273830A JP 2003273830 A JP2003273830 A JP 2003273830A JP 2002070482 A JP2002070482 A JP 2002070482A JP 2002070482 A JP2002070482 A JP 2002070482A JP 2003273830 A JP2003273830 A JP 2003273830A
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JP2002070482A
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Kenichiro Hayashi
健一郎 林
Akira Kisoda
晃 木曽田
Kazuaki Suzuki
一章 鈴木
Teiji Kageyama
定司 影山
Masanori Kunieda
賢徳 國枝
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/14Relay systems
    • H04B7/15Active relay systems
    • H04B7/155Ground-based stations
    • H04B7/15564Relay station antennae loop interference reduction
    • H04B7/15585Relay station antennae loop interference reduction by interference cancellation

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Radio Relay Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回り込みキャンセラにおいて、追従性の
向上とキャンセル可能な遅延時間の拡大とを両立させ
る。 【解決手段】 入力信号から回り込み信号の複製を減じ
る減算器31と、回り込み信号の複製を生成するFIR
フィルタ32と、減算器の出力からFIRフィルタ32
の係数を生成するフィルタ係数生成部33bとを備え、
フィルタ係数生成部33bでは、データキャリアを硬判
定し再変調したものをリファレンスとして伝送路特性を
算出し、伝送路特性からキャンセル残差を算出し、これ
をIFFTした結果に基づきFIRフィルタの係数を更
新する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地上デジタル放送
において放送波中継SFN(Single Frequency Networ
k:単一周波数ネットワーク)を実現する中継放送所に
設置され、OFDM(Orthogonal Frequency Division
Multiplexing:直交周波数分割多重)信号から推定した
伝送路特性を用いて回り込みをキャンセルする回り込み
キャンセラに係り、特に、伝送路特性の推定にデータキ
ャリアの硬判定結果を用いることで、追従性の向上とキ
ャンセル可能な遅延時間の拡大とを両立する回り込みキ
ャンセラに関する。
【0002】
【従来の技術】OFDM伝送方式は、伝送するデジタル
データによって互いに直交する多数のキャリアを変調
し、それらの変調波を多重して伝送する方式である。O
FDM伝送方式においては、使用するキャリアの数を数
百から数千と多くするとシンボル時間が極めて長くなる
ことに加え、有効シンボル期間後部の信号の複製をガー
ド期間信号として有効シンボル期間の前に付加すること
により、遅延波の影響を受けにくいという特徴を有して
いる。そしてこの特徴により、単一周波数による放送ネ
ットワーク、即ちSFNを構築できる可能性があること
から、OFDM伝送方式は地上デジタル放送の伝送方式
として注目されている。
【0003】SFNの実現方法としては、光ファイバー
やマイクロ波等の放送波とは別の回線を用いて、各々の
中継放送所まで信号を伝送し、同一周波数で送信する方
法が技術的に容易である。しかし、光ファイバーを用い
る方法では回線コストが課題となり、マイクロ波を用い
る方法では新たな周波数資源の確保が必要となる。そこ
で、コスト的に有利で、かつ、新たな周波数資源を必要
としない放送波中継によるSFNの実現が望ましい。し
かしながら、放送波中継SFNの実現にあたっては、送
信アンテナから発射される電波が受信アンテナに回り込
む現象のため、伝送路特性の劣化や増幅器の発振等の問
題を引き起こすことが懸念されている。
【0004】放送波中継SFNの回り込み対策として
は、(1)送受信アンテナを分離して配置し、山岳や建
物等による遮蔽を利用して回り込みを低減する、(2)
送受信アンテナの指向特性を改善することにより回り込
みを低減する、(3)回路技術によって回り込みのキャ
ンセルを行う、等が考えられるが、山岳や建物の状況は
様々であり、また、アンテナの指向特性改善による対策
だけでは十分な回り込みの抑制が期待できないことか
ら、(1)(2)に加えて、(3)の回路技術を用いた
回り込みキャンセラを併用することが効果的である。
【0005】このような回路技術としては、受信したO
FDM信号から回り込み伝送路の周波数特性を推定し、
推定した回り込み伝送路の周波数特性データをIFFT
(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変
換)して時間軸のインパルス応答データに変換し、その
インパルス応答データをフィルタ係数としてトランスバ
ーサルフィルタに設定することで回り込みの複製信号を
作成し、この複製信号を受信した信号から減算すること
で回り込みをキャンセルする手法が考案されている。
(例えば、電子情報通信学会技術報告、EMCJ98−
111、第49頁〜第56頁等。)
【0006】以下、本発明に係る従来技術に関して、図
面を用いて説明する。図9は、上記文献および本発明に
おいて前提としている伝送方式のパイロット信号配置を
示す模式図であり、欧州の地上デジタル放送方式である
DVB−T(Digital VideoBroadcasting - Terrestria
l)方式や、日本の地上デジタル放送方式であるISD
B−T(Integrated Services Digital Broadcasting -
Terrestrial)方式が、これに該当する。
【0007】図9中の白丸は、制御情報(DVB−Tに
おけるTPS(Transmission Parameter Signaling)
や、ISDB−TにおけるTMCC(Transmission Mul
tiplexing Configuration Control))や付加情報(IS
DB−TにおけるAC(Auxiliary Channel))を含め
たデータキャリアであり、黒丸は分散的に配置されたパ
イロットキャリア(SP(Scattered Pilot))であ
る。
【0008】また図9において、横軸(周波数軸)のk
はキャリアのインデックスを表わし、縦軸(時間軸)の
iはシンボルのインデックスを表わす。この時SP信号
は、次の(式1)を満たすインデックスk=kpのキャ
リアを用いて伝送される。(但し、式中のmodは剰余
演算を表わし、pは非負整数である。)
【0009】
【数1】 また、SP信号は擬似ランダム符号系列に基づいて変調
されており、その振幅及び位相は、配置されるキャリア
のインデックスkのみによって決定され、シンボルのイ
ンデックスiには依存しない。
【0010】図10は、回り込みキャンセラを用いたS
FN中継システムのモデルを示すブロック図である。以
降、特に断らない限り、小文字で始まる記号は時間領域
での信号や応答を表し、大文字で始まる記号は周波数領
域での信号や応答を表し、同一の文字で表される大文字
と小文字の記号は、それらがフーリエ変換対であること
を示す。また、記号「*」は畳み込み演算を表す。さら
に、これらの信号や応答は、特に断らない限り複素数と
して扱うものとする。
【0011】なお、図10中の受信部2は、RF(Radi
o Frequency:無線周波数)帯域の信号を基底帯域(以
下、ベースバンド)の信号に変換し、送信部4は逆に、
ベースバンドの信号をRF帯域に変換するが、これらの
周波数変換は、本発明に対して本質的な影響を与えるも
のではないので、以下では特に断らない限り、これら周
波数変換に関しては言及しない。
【0012】図10において、x(t)は親局信号、r
(t)は受信部2の入力信号、s(t)は送信部4の入
力信号、W_in(ω)は受信部2の伝達関数、W_o
ut(ω)は送信部4の伝達関数、W_loop(ω)
は回り込み伝送路6の伝達関数、W_fir(ω)は回
り込みキャンセラ3内部のFIR(Finite Impulse Res
ponse:有限インパルス応答)フィルタ32の伝達関数
をそれぞれ表す。
【0013】図10において、受信アンテナ1は、親局
信号x(t)と回り込み伝送路からの回り込み信号w_
loop(t)*w_out(t)*s(t)との合成
信号を受信し、その出力r(t)は受信部2に供給され
る。受信部2は、受信信号r(t)に対してフィルタ処
理、周波数変換処理、ゲイン調整等を行うもので、その
出力w_in(t)*r(t)は回り込みキャンセラ3
内部の減算器31の第1の入力に供給される。
【0014】回り込みキャンセラ3の内部において、減
算器31は、受信部2の出力w_in(t)*r(t)
からFIRフィルタ32の出力w_fir(t)*s
(t)を減じるもので、その出力s(t)はFIRフィ
ルタ32の第1の入力及びフィルタ係数生成部33に供
給されると共に、回り込みキャンセラ3の出力として、
送信部4に供給される。
【0015】フィルタ係数生成部33は、減算器31の
出力s(t)から伝送路の特性を推定し、フィルタ係数
を生成するもので、その出力w_fir(t)はFIR
フィルタ32の第2の入力に供給される。
【0016】FIRフィルタ32は、減算器31の出力
s(t)に対してフィルタ係数生成部33の出力w_f
ir(t)による畳み込み演算を行い、回り込みの複製
信号w_fir(t)*s(t)を生成するもので、そ
の出力は減算器31の第2の入力に供給される。
【0017】送信部4は、減算器31の出力s(t)に
対してフィルタ処理、周波数変換処理、ゲイン調整等を
行い中継信号w_out(t)*s(t)を生成するも
ので、その出力は送信アンテナ5の入力に供給される。
【0018】送信アンテナ5は送信部4の出力w_ou
t(t)*s(t)を放射するもので、その出力の一部
が回り込み伝送路6を経由することにより、回り込み信
号w_loop(t)*w_out(t)*s(t)と
なって受信アンテナ1に回り込む。
【0019】図11は、従来の回り込みキャンセラ3a
の構成を示すブロック図である。図11において、FF
T(First Fourier Transform:高速フーリエ変換)回
路3301は、減算器31の出力s(t)から有効シン
ボル期間を抽出しFFTすることにより、時間領域の信
号であるs(t)を周波数領域の信号に変換するもの
で、その出力S(ω)は複素除算回路3303の第一の
入力に供給される。
【0020】パイロット発生回路3302は、FFT回
路3301の出力S(ω)に同期して、その振幅と位相
が既知である規定のSP信号を発生するもので、その出
力Xp(ω)は複素除算回路3303の第二の入力に供
給される。
【0021】複素除算回路3303は、FFT回路33
01の出力S(ω)に含まれる受信SP信号Sp(ω)
をパイロット発生回路3302の出力Xp(ω)で除す
ることにより、パイロットキャリアに対する伝送路特性
Fp(ω)を求めるもので、その出力は補間回路330
4に供給される。
【0022】補間回路3304は、パイロットキャリア
に対してのみ分散的に求められた伝送路特性Fp(ω)
を補間し、信号帯域全体に対する伝送路特性F0(ω)
を推定するもので、その出力は残差算出回路3305に
入力される。
【0023】残差算出回路3305は、補間回路330
4の出力F0(ω)からキャンセル残差E(ω)を算出
するもので、その出力はIFFT回路3306に供給さ
れる。
【0024】IFFT回路3306は、残差算出回路の
出力E(ω)をIFFTすることにより、周波数領域で
の残差E(ω)を時間領域での残差e(t)に変換する
もので、その出力は係数更新回路3307に供給され
る。
【0025】係数更新回路3307は、IFFT回路3
306の出力e(t)から、所定の係数更新式に基づい
てフィルタ係数w_new(t)を算出するもので、そ
の出力はフィルタ係数生成部33aの出力w_fir
(t)としてFIRフィルタ32の第2の入力に供給さ
れる。
【0026】次に、回り込みキャンセラ3aが回り込み
信号を打ち消す条件について説明する。まず減算器31
の出力における系の伝達関数F(ω)は(式2)で表さ
れる。
【0027】
【数2】 従って、減算器31によって回り込み信号が打ち消され
る条件は(式3)で表される。
【0028】
【数3】 ここで、キャンセル残差E(ω)を(式4)のように定
義し、
【0029】
【数4】 (式2)を変形すると(式5)が得られる。
【0030】
【数5】 ここでモデルを簡略化し、受信部2の伝達関数W_in
(ω)=1とすると、キャンセル残差E(ω)は(式
6)で表される。
【0031】
【数6】 さらに、係数更新回路3307での係数更新式を(式
7)で定義する。
【0032】
【数7】 但し、(式7)中のw_old(t)は更新前の係数、
μは1以下の定数である。
【0033】以上の構成によって、回り込みの伝達関数
W_loop(ω)W_out(ω)とFIRフィルタ
32の伝達関数W_fir(ω)との差分であるキャン
セル残差E(ω)が、0に収束するようにフィードバッ
ク制御が動作し、回り込みキャンセラ3aの出力s
(t)には、親局信号成分のみが出力される。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】回り込み伝送路の時間
的な変動にキャンセル動作を追従させるためには、フィ
ルタ係数の更新間隔は極力短いことが望ましい。一方、
前述のような回り込みキャンセラでは、受信OFDMシ
ンボルから伝送路特性を推定するためにFFTを用いて
いる関係上、最低限1有効シンボル分の信号が到来する
時間が必要である。また、有効シンボル期間中で係数を
更新すると、回り込みキャンセラ自身の動作や中継信号
を受信する機器の動作に悪影響を及ぼす可能性があるた
め、シンボルの先頭付近のガード期間中に係数を更新す
ることが望ましい。
【0035】図12は、前述の従来の回り込みキャンセ
ラが、一つのシンボルに含まれるSP信号のみを用いて
伝送路特性を推定する場合のタイミング関係を示す。な
おここでは、必要な信号が到来してから係数を算出する
までの演算時間を1シンボル期間以下としている。
【0036】図12においては、タイムスロット(i)
に到来したシンボルに含まれるSP信号を用いて、タイ
ムスロット(i+1)で伝送路特性の推定及び係数の算
出を行い、タイムスロット(i+2)の先頭で係数を更
新する。そして、この更新が反映されたシンボル、即ち
タイムスロット(i+2)に到来するシンボルから次の
係数を算出し、タイムスロット(i+4)の先頭で係数
を更新する。従ってこの場合、係数の更新間隔は2シン
ボル期間であり、これが前述の条件の下での最小の更新
間隔である。
【0037】しかしながら、一つのシンボルに含まれる
SP信号のみを用いて伝送路特性を推定する場合、SP
信号を伝送するパイロットキャリアは12キャリア毎に
配置されているため、ナイキストの標本化定理により、
1有効シンボル期間の1/12以下の範囲に含まれる伝
送路特性のみ推定可能である。従って、1有効シンボル
期間の1/12を上回る遅延時間を有する回りこみ信号
をキャンセルすることができない。一方、4シンボル分
のSP信号を用いて伝送路特性を推定する場合、SP信
号を伝送するキャリアの間隔は3キャリアとなり、1有
効シンボル期間の1/3の遅延時間を有する回りこみ信
号までキャンセルすることが可能となる。
【0038】図13は、前述の従来の回り込みキャンセ
ラが4シンボル分のSP信号を用いて伝送路特性をする
場合のタイミング関係を示す。なおここでも、必要な信
号が到来してから係数を算出するまでの演算時間を1シ
ンボル期間以下としている。
【0039】図13においては、タイムスロット(i)
からタイムスロット(i+3)に到来したシンボルに含
まれるSP信号を用いて、タイムスロット(i+4)で
伝送路特性の推定及び係数の算出を行い、タイムスロッ
ト(i+5)の先頭で係数を更新する。そして、この更
新が反映されたシンボル、即ちタイムスロット(i+
6)からタイムスロット(i+9)に到来するシンボル
から次の係数を算出し、タイムスロット(i+10)の
先頭で係数を更新する。
【0040】従ってこの場合、係数の更新間隔は5シン
ボル期間となり、前述の1シンボル分のSP信号のみを
用いて伝送路特性を推定する場合に比べて更新間隔が
2.5倍となり、回り込み伝送路の時間的な変動に対す
る追従が劣化する。
【0041】このように、前述のような従来の回り込み
キャンセラでは、回り込み伝送路の時間的な変動に対す
る追従性を優先すると、キャンセル可能な遅延時間の範
囲が狭くなり、逆に、キャンセル可能な遅延時間の拡大
を優先すると、回り込み伝送路の時間的な変動に対する
追従性が劣化する。
【0042】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、上記の問題を解決し、追従性の向上とキャンセル
可能な遅延時間の拡大とを両立する回り込みキャンセラ
を提供することを目的とする。
【0043】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明に係る回り込みキャンセラは、以下のよう
に構成される。
【0044】本発明の回り込みキャンセラは、受信信号
を同一の周波数で再送信する場合に発生する送受信アン
テナ間の回り込みを除去する回り込みキャンセラであっ
て、入力信号から回り込み信号の複製を減じる減算器
と、推定された回り込みのインパルス応答をタップ係数
とし、前記減算器の出力に前記タップ係数を畳み込み、
回り込み信号の複製を生成するFIRフィルタと、前記
減算器の出力を用いて、回り込みの伝送路特性を推定
し、前記FIRフィルタの係数を生成するフィルタ係数
生成部とを具備して構成され、前記フィルタ係数生成部
は、時間領域の信号である前記減算器の出力を周波数領
域の信号へと変換するFFT手段と、前記FFT手段の
出力に含まれるパイロットキャリアを規定の振幅と位相
を有するパイロット信号で除することにより、前記パイ
ロットキャリアに対する伝送路特性を推定する第一の複
素除算手段と、前記第一の複素除算手段の出力を補間
し、信号帯域全体に対する伝送路特性を推定する第一の
補間手段と、前記FFT手段の出力を前記第一の補間手
段の出力で除することにより、伝送路歪の影響を補償す
る第二の複素除算手段と、前記第二の複素除算手段の出
力を各々のキャリアの変調方式に応じた閾値群で弁別す
る判定手段と、前記判定手段の出力を各々のキャリアに
応じた変調方式で再度変調する変調手段と、前記FFT
手段の出力を前記変調手段の出力で除することにより、
信号帯域全体に対する伝送路特性を推定する第三の複素
除算手段と、前記第三の複素除算手段の出力を用いて、
キャンセル残差を算出する残差算出手段と、前記残差算
出手段の出力を、時間領域の信号に変換するIFFT手
段と、前記IFFT手段の出力から、前記FIRフィル
タの係数を生成する係数更新手段とを具備する構成を採
る。
【0045】この構成によれば、回り込みの伝達関数W
_loop(ω)W_out(ω)とFIRフィルタの
伝達関数W_fir(ω)との差分であるキャンセル残
差E(ω)が、0に収束するようにフィードバック制御
が動作し、回り込みキャンセラの出力s(t)には、親
局信号成分のみが出力される。
【0046】本発明の回り込みキャンセラは、受信信号
を同一の周波数で再送信する場合に発生する送受信アン
テナ間の回り込みを除去する回り込みキャンセラであっ
て、入力信号から回り込み信号の複製を減じる減算器
と、推定された回り込みのインパルス応答をタップ係数
とし、前記減算器の出力に前記タップ係数を畳み込み、
回り込み信号の複製を生成するFIRフィルタと、前記
減算器の出力を用いて、回り込みの伝送路特性を推定
し、前記FIRフィルタの係数を生成するフィルタ係数
生成部とを具備して構成され、前記フィルタ係数生成部
は、時間領域の信号である前記減算器の出力を周波数領
域の信号へと変換するFFT手段と、前記FFT手段の
出力に含まれるパイロットキャリアを規定の振幅と位相
を有するパイロット信号で除することにより、前記パイ
ロットキャリアに対する伝送路特性を推定する第一の複
素除算手段と、前記第一の複素除算手段の出力を補間
し、信号帯域全体に対する伝送路特性を推定する第一の
補間手段と、前記FFT手段の出力を前記第一の補間手
段の出力で除することにより、伝送路歪の影響を補償す
る第二の複素除算手段と、前記第二の複素除算手段の出
力を各々のキャリアの変調方式に応じた閾値群で弁別す
る判定手段と、前記判定手段の出力を各々のキャリアに
応じた変調方式で再度変調する変調手段と、前記FFT
手段の出力を前記変調手段の出力で除することにより、
信号帯域全体に対する伝送路特性を推定する第三の複素
除算手段と、パイロットキャリアに対しては、前記第一
の複素除算手段の出力を選択し、他のキャリアに関して
は前記第三の複素除算手段の出力を選択し、出力する選
択手段と、前記選択手段の出力を用いて、キャンセル残
差を算出する残差算出手段と、前記残差算出手段の出力
を、時間領域の信号に変換するIFFT手段と、前記I
FFT手段の出力から、前記FIRフィルタの係数を生
成する係数更新手段とを具備する構成を採る。
【0047】この構成によれば、選択手段は、SP信号
が伝送されているキャリアに関しては、第一の複素除算
手段の出力Fp(ω)を出力し、他のデータキャリアに
関しては、第三の複素除算手段の出力F2(ω)を出力
することにより、判定手段が判定を誤るような環境にお
いても、パイロットキャリアに関しては正しい伝送路特
性を推定することが可能となり、キャンセル動作の安定
性を向上することが可能となる。
【0048】本発明の回り込みキャンセラは、受信信号
を同一の周波数で再送信する場合に発生する送受信アン
テナ間の回り込みを除去する回り込みキャンセラであっ
て、入力信号から回り込み信号の複製を減じる減算器
と、推定された回り込みのインパルス応答をタップ係数
とし、前記減算器の出力に前記タップ係数を畳み込み、
回り込み信号の複製を生成するFIRフィルタと、前記
減算器の出力を用いて、回り込みの伝送路特性を推定
し、前記FIRフィルタの係数を生成するフィルタ係数
生成部とを具備して構成され、前記フィルタ係数生成部
は、時間領域の信号である前記減算器の出力を周波数領
域の信号へと変換するFFT手段と、前記FFT手段の
出力に含まれるパイロットキャリアを規定の振幅と位相
を有するパイロット信号で除することにより、前記パイ
ロットキャリアに対する伝送路特性を推定する第一の複
素除算手段と、前記第一の複素除算手段の出力を補間
し、信号帯域全体に対する伝送路特性を推定する第一の
補間手段と、前記FFT手段の出力を前記第一の補間手
段の出力で除することにより、伝送路歪の影響を補償す
る第二の複素除算手段と、前記第二の複素除算手段の出
力を各々のキャリアの変調方式に応じた閾値群で弁別す
る判定手段と、前記判定手段の出力を各々のキャリアに
応じた変調方式で再度変調する変調手段と、前記FFT
手段の出力を前記変調手段の出力で除することにより、
信号帯域全体に対する伝送路特性を推定する第三の複素
除算手段と、前記第一の複素除算手段の出力を補間し、
信号帯域全体に対する伝送路特性を推定する第二の補間
手段と、前記第三の複素除算手段が出力する伝送路特性
の信頼性を算出する信頼性算出手段と、前記信頼性算出
手段の出力に応じて、前記第二の補間手段の出力と、前
記第三の複素除算手段の出力とを重み付け加算して出力
する合成手段と、前記合成手段の出力を用いて、キャン
セル残差を算出する残差算出手段と、前記残差算出手段
の出力を、時間領域の信号に変換するIFFT手段と、
前記IFFT手段の出力から、前記FIRフィルタの係
数を生成する係数更新手段とを具備する構成を採る。
【0049】この構成によれば、判定手段が判定を誤る
ような環境においては、パイロットキャリアのみから推
定した伝送路特性を係数の更新に用いることにより、キ
ャンセル動作の安定性を向上することが可能となる。
【0050】本発明の回り込みキャンセラは、受信信号
を同一の周波数で再送信する場合に発生する送受信アン
テナ間の回り込みを除去する回り込みキャンセラであっ
て、入力信号から回り込み信号の複製を減じる減算器
と、推定された回り込みのインパルス応答をタップ係数
とし、前記減算器の出力に前記タップ係数を畳み込み、
回り込み信号の複製を生成するFIRフィルタと、前記
減算器の出力を用いて、回り込みの伝送路特性を推定
し、前記FIRフィルタの係数を生成するフィルタ係数
生成部とを具備して構成され、前記フィルタ係数生成部
は、時間領域の信号である前記減算器の出力を周波数領
域の信号へと変換するFFT手段と、前記FFT手段の
出力に含まれるパイロットキャリアを規定の振幅と位相
を有するパイロット信号で除することにより、前記パイ
ロットキャリアに対する伝送路特性を推定する第一の複
素除算手段と、前記第一の複素除算手段の出力を補間
し、信号帯域全体に対する伝送路特性を推定する第一の
補間手段と、前記FFT手段の出力を前記第一の補間手
段の出力で除することにより、伝送路歪の影響を補償す
る第二の複素除算手段と、前記第二の複素除算手段の出
力を各々のキャリアの変調方式に応じた閾値群で弁別す
る判定手段と、前記判定手段の出力を各々のキャリアに
応じた変調方式で再度変調する変調手段と、前記FFT
手段の出力を前記変調手段の出力で除することにより、
信号帯域全体に対する伝送路特性を推定する第三の複素
除算手段と、前記第一の複素除算手段の出力を補間し、
信号帯域全体に対する伝送路特性を推定する第二の補間
手段と、前記第三の複素除算手段が出力する伝送路特性
の信頼性を算出する信頼性算出手段と、前記信頼性算出
手段の出力に応じて、前記第二の補間手段の出力と、前
記第三の複素除算手段の出力とを重み付け加算して出力
する合成手段と、前記合成手段の出力を平滑化する平滑
化手段と、前記平滑化手段の出力を用いて、キャンセル
残差を算出する残差算出手段と、前記残差算出手段の出
力を、時間領域の信号に変換するIFFT手段と、前記
IFFT手段の出力から、前記FIRフィルタの係数を
生成する係数更新手段とを具備する構成を採る。
【0051】この構成によれば、平滑化手段は、合成手
段が異なる二つの手法により求められた伝送路特性F0
(ω)とF2(ω)とを合成することにより生じる不連
続性を緩和することにより、キャリア毎あるいはシンボ
ル毎に異なる手法により求められた伝送路特性を用いて
係数を更新する場合でも、キャンセル動作の安定性を向
上することが可能となる。
【0052】本発明の回り込みキャンセラは、上記の構
成において、前記信頼性算出手段は、前記変調手段の出
力と前記第二の複素除算手段の出力との差分に基づき、
前記第三の複素除算手段が出力する伝送路特性の信頼性
を算出する構成を採る。
【0053】この構成によれば、キャンセル動作の安定
性を向上することが可能となる。
【0054】本発明の回り込みキャンセラは、上記の構
成において、前記信頼性算出手段は、前記第一の補間手
段の出力の大きさに基づき、前記第三の複素除算手段が
出力する伝送路特性の信頼性を算出する構成を採る。
【0055】この構成によれば、キャンセル動作の安定
性を向上することが可能となる。
【0056】本発明の回り込みキャンセラは、上記の構
成において、前記信頼性算出手段の出力が二値情報であ
り、前記信頼性算出手段の出力に応じて、前記第二の補
間手段の出力と前記第三の複素除算手段の出力とを選択
して出力する選択手段を、前記合成手段の代わりに具備
する構成を採る。
【0057】この構成によれば、キャンセル動作の安定
性を向上することが可能となるとともに、合成手段と等
価な選択手段によって処理を単純化することができる。
【0058】
【発明の実施の形態】本発明の骨子は、伝送路特性の推
定にデータキャリアの硬判定結果を用いることで、追従
性の向上とキャンセル可能な遅延時間の拡大とを両立す
ることである。
【0059】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照して詳細に説明する。
【0060】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係る回り込みキャンセラ3bの構成を示すブロ
ック図である。図1において、減算器31は、受信部2
の出力w_in(t)*r(t)からFIRフィルタ3
2の出力w_fir(t)*s(t)を減じるもので、
その出力s(t)はFIRフィルタ32の第1の入力及
びフィルタ係数生成部33bに供給されると共に、回り
込みキャンセラ3bの出力として、送信部4に供給され
る。
【0061】フィルタ係数生成部33bは、減算器31
の出力s(t)から伝送路の特性を推定し、フィルタ係
数を生成するもので、その出力w_fir(t)はFI
Rフィルタ32の第2の入力に供給される。
【0062】FIRフィルタ32は、減算器31の出力
s(t)に対してフィルタ係数生成部33bの出力w_
fir(t)による畳み込み演算を行い、回り込みの複
製信号w_fir(t)*s(t)を生成するもので、
その出力は減算器31の第2の入力に供給される。
【0063】以下では、この回り込みキャンセラ3b内
部のフィルタ係数生成部33bの構成及び動作について
説明する。
【0064】FFT回路3301は、減算器31の出力
s(t)から有効シンボル期間を抽出しFFTすること
により、時間領域の信号であるs(t)を周波数領域の
信号に変換するもので、その出力S(ω)は複素除算回
路3303の第一の入力、複素除算回路3309の第一
の入力、及び複素除算回路3312の第一の入力に供給
される。
【0065】パイロット発生回路3302は、FFT回
路3301の出力S(ω)に同期して、その振幅と位相
が既知である規定のSP信号を発生するもので、その出
力Xp(ω)は複素除算回路3303の第二の入力に供
給される。
【0066】複素除算回路3303は、FFT回路33
01の出力S(ω)に含まれる受信SP信号Sp(ω)
をパイロット発生回路3302の出力Xp(ω)で除す
ることにより、パイロットキャリアに対する伝送路特性
Fp(ω)を求めるもので、その出力は補間回路330
8に供給される。
【0067】補間回路3308は、パイロットキャリア
に対してのみ分散的に求められた伝送路特性Fp(ω)
を補間し、信号帯域全体に対する伝送路特性F1(ω)
を推定するもので、その出力は複素除算回路3309の
第二の入力に供給される。
【0068】複素除算回路3309は、FFT回路33
01の出力S(ω)を補間回路3308の出力Fp
(ω)で除することにより、信号が伝送路で受けた振幅
及び位相の歪を補償するもので、その出力Xr(ω)は
判定回路3310に供給される。
【0069】判定回路3310は、複素除算回路330
9の出力Xr(ω)をそれぞれのキャリアの変調方式に
対応した閾値群で弁別するもので、その出力は変調回路
3311に供給される。
【0070】変調回路3311は、判定回路3310の
出力を再びそれぞれのキャリアの変調方式で変調するも
ので、その出力Xd(ω)は複素除算回路3312の第
二の入力に供給される。
【0071】前述のDVB−TやISDB−Tでは、各
々のキャリアの変調方式として、パイロット信号、制御
情報、付加情報に対してはBPSK(Binary Phase Shi
ft Keying:2相位相変調)、一般のデータに対しては
QPSK(Quarternary PhaseShift Keying:4相位相
変調),16QAM(Quadrature Amplitude Modulatio
n:直交振幅変調),64QAM等が適用される。
【0072】判定回路例3310で使用する閾値群の例
として、16QAMに対する閾値群を図2に図示する。
図中の直線群(I(In phase:同相位相)軸及びQ(Qu
adrature phase:直交位相)軸を含む)が閾値群に相当
する。例えば、あるキャリアに対する複素除算回路33
09の出力Xr(ω)が図中の白丸で表される場合、こ
の白丸は図中でハッチングを施したエリアに含まれるの
で、判定回路3310及び変調回路3311は、Xr
(ω)をそのエリアを代表する黒丸によって表されるX
d(ω)に変換する。
【0073】なお図1中には示していないが、判定回路
3310で使用する各々のキャリアの変調方式は、パイ
ロット信号、制御情報、付加情報に関しては、その配置
が既知であるため容易に判別でき、一般のデータに関し
ては、受信信号中に含まれる制御情報(DVB−Tにお
けるTPSやISDB−TにおけるTMCC)を復調す
ることで得られる。
【0074】特にISDB−Tの場合、周波数分割型の
階層化伝送方式を採用しており、一般のデータの伝送に
関して一つのOFDMシンボルに最大3種類の変調方式
を多重することが可能である。さらに、周波数選択性の
妨害(マルチパス妨害や同一チャネル妨害等)によるバ
ースト的な誤りの発生を防ぐ目的で、周波数インターリ
ーブと呼ばれる周波数方向のキャリア配置の入れ替えを
行っているため、キャリア毎にそれらの変調方式が入り
乱れた状態で伝送される。従って、ISDB−T方式に
本発明を適用する場合には、上記周波数インターリーブ
のパターンに従って、各々のキャリアに対する変調方式
を並べ替える必要がある。
【0075】複素除算回路3312は、FFT回路33
01の出力S(ω)を変調回路3311の出力Xd
(ω)で除することにより、全キャリアに対する伝送路
特性F2(ω)を求めるもので、その出力は残差算出回
路3305に入力される。
【0076】残差算出回路3305は、複素除算回路3
312の出力F2(ω)からキャンセル残差E(ω)を
算出するもので、その出力はIFFT回路3306に供
給される。
【0077】IFFT回路3306は、残差算出回路の
出力E(ω)をIFFTすることにより、周波数領域で
の残差E(ω)を時間領域での残差e(t)に変換する
もので、その出力は係数更新回路3307に供給され
る。
【0078】係数更新回路3307は、IFFT回路3
306の出力e(t)から、所定の係数更新式に基づい
てフィルタ係数w_new(t)を算出するもので、そ
の出力はフィルタ係数生成部33bの出力w_fir
(t)としてFIRフィルタ32の第2の入力に供給さ
れる。
【0079】次に、回り込みキャンセラ3bが回り込み
信号を打ち消す条件について説明する。まず減算器31
の出力における系の伝達関数F(ω)は(式8)で表さ
れる。
【0080】
【数8】 従って、減算器31によって回り込み信号が打ち消され
る条件は(式9)で表される。
【0081】
【数9】 ここで、キャンセル残差E(ω)を(式10)のように
定義し、
【0082】
【数10】 (式8)を変形すると(式11)が得られる。
【0083】
【数11】 ここでモデルを簡略化し、受信部2の伝達関数W_in
(ω)=1とすると、キャンセル残差E(ω)は(式1
2)で表される。
【0084】
【数12】 さらに、係数更新回路3307での係数更新式を(式1
3)で定義する。
【0085】
【数13】 但し、(式13)中のw_old(t)は更新前の係
数、μは1以下の定数である。
【0086】以上の構成によって、回り込みの伝達関数
W_loop(ω)W_out(ω)とFIRフィルタ
37の伝達関数W_fir(ω)との差分であるキャン
セル残差E(ω)が、0に収束するようにフィードバッ
ク制御が動作し、回り込みキャンセラ3bの出力s
(t)には、親局信号成分のみが出力される。
【0087】図3は、本実施の形態におけるタイミング
関係を示す。
【0088】本実施の形態における回り込みキャンセラ
では、受信OFDMシンボルから伝送路特性を推定する
ためにFFTを用いている関係上、最低限1有効シンボ
ル分の信号が到来する時間が必要である。
【0089】また、有効シンボル期間中で係数を更新す
ると、回り込みキャンセラ自身の動作や中継信号を受信
する機器の動作に悪影響を及ぼす可能性があるため、シ
ンボルの先頭付近のガード期間中に係数を更新すること
が望ましい。
【0090】なおここでは、必要な信号が到来してから
係数を算出するまでの演算時間を1シンボル期間以下と
している。
【0091】パイロット発生回路3302、複素除算回
路3303、及び補間回路3308は、タイムスロット
(i)からタイムスロット(i+3)に到来したシンボ
ルに含まれるSP信号を用いて、信号帯域全体に対する
伝送路特性F1(ω)を推定する。
【0092】複素除算回路3309、判定回路331
0、及び変調回路3311は、タイムスロット(i+
3)に到来したシンボルのS(ω)と前述のF1(ω)
とを用いて、タイムスロット(i+3)に到来したシン
ボルに対応する再変調信号Xd(ω)を算出する。
【0093】複素除算回路3312は、タイムスロット
(i+3)に到来したシンボルのS(ω)をタイムスロ
ット(i+3)に到来したシンボルに対応する再変調信
号Xd(ω)で除することにより、タイムスロット(i
+3)に到来したシンボルに対する伝送路特性F2
(ω)を算出する。
【0094】残差算出回路3305、IFFT回路33
06、及び係数更新回路3307は、タイムスロット
(i+3)に到来したシンボルに対する伝送路特性F2
(ω)から新たな係数w_new(t)を算出し、フィ
ルタ係数生成部33bの出力w_fir(t)として出
力する。
【0095】FIRフィルタ32は、タイムスロット
(i+3)に到来したシンボルに対して算出されたw_
fir(t)を、タイムスロット(i+5)の先頭でそ
の係数に反映させる。
【0096】以降同様に、この更新が反映されたシンボ
ル、即ちタイムスロット(i+5)に到来したシンボル
に対して次の係数を算出し、タイムスロット(i+7)
の先頭で係数を更新する。
【0097】従ってこの場合、係数の更新間隔は2シン
ボル期間であり、これは、従来の手法において1シンボ
ル分のSP信号のみを用いて伝送路特性を推定する場合
と等しく、前述の条件の下での最小の更新間隔である。
【0098】さらに、本実施の形態における回り込みキ
ャンセラでは、SP信号だけではなく全てのデータキャ
リアを用いて回り込み伝送路特性を推定するために、原
理的には1有効シンボル期間と等しい遅延時間を有する
回りこみ信号までキャンセルすることが可能となる。
【0099】なお、図3のタイミングでは、タイムスロ
ット(i+3)に到来したシンボルに対して算出された
係数を、タイムスロット(i+5)の先頭でその係数に
反映させながら、次の係数算出の際にはタイムスロット
(i+2)からタイムスロット(i+5)に到来したシ
ンボルに含まれるSP信号を用いて、信号帯域全体に対
する伝送路特性F1(ω)を推定している。これは一
見、伝送路特性の連続性が損なわれ不都合を生じるよう
に思われるが、このF1(ω)はデータキャリアの振幅
及び位相の補償に用いるものであり、係数更新による多
少の不連続等が生じたとしても、閾値による判定という
非線形処理によってその影響は排除される。
【0100】このように、本実施の形態の回りこみキャ
ンセラによれば、追従性の向上とキャンセル可能な遅延
時間の拡大とを両立することができる。
【0101】(実施の形態2)図4は、本発明の実施の
形態2に係る回り込みキャンセラ3cの構成を示すブロ
ック図である。図4において、図1と同一部分には同一
符号を付して示す。図4に示す回り込みキャンセラは、
図1における回り込みキャンセラに選択回路3313a
を追加したものであり、この選択回路3313aは、複
素除算回路3303の出力Fp(ω)を第一の入力、複
素除算回路3312の出力F2(ω)を第二の入力と
し、その出力F3(ω)を残差算出回路3305に供給
する。他の構成及び動作は、図1と同一であるので省略
する。
【0102】選択回路3313aは、SP信号が伝送さ
れているキャリアに関しては、複素除算回路3303の
出力Fp(ω)を出力し、他のデータキャリアに関して
は、複素除算回路3312の出力F2(ω)を出力す
る。
【0103】このように、本実施の形態の回り込みキャ
ンセラによれば、判定回路3310が判定を誤るような
環境においても、パイロットキャリアに関しては正しい
伝送路特性を推定することが可能となり、キャンセル動
作の安定性を向上することが可能となる。
【0104】(実施の形態3)図5は、本発明の実施の
形態3に係る回り込みキャンセラ3dの構成を示すブロ
ック図である。図5において、図1と同一部分には同一
符号を付して示す。図5に示す回り込みキャンセラは、
図1における回り込みキャンセラに、補間回路330
4、合成回路3313b、及び信頼性算出回路3314
を追加したものである。
【0105】補間回路3304は、複素除算回路330
3の出力Fp(ω)を入力とし、その出力F0(ω)を
合成回路3313bの第一の入力に供給する。信頼性算
出回路3314は、複素除算回路3309の出力Xr
(ω)を第一の入力、変調回路3311の出力Xd
(ω)を第二の入力とし、その出力αを合成回路331
3bの第三の入力に供給する。合成回路3313bは、
補間回路3304の出力F0(ω)を第一の入力、複素
除算回路3312の出力F2(ω)を第二の入力、信頼
性算出回路3314の出力αを第三の入力とし、その出
力F4(ω)を残差算出回路3305に供給する。他の
構成及び動作は、図1と同一であるので省略する。
【0106】補間回路3304は、パイロットキャリア
に対してのみ分散的に求められた伝送路特性Fp(ω)
を補間し、信号帯域全体に対する伝送路特性F0(ω)
を推定する。信頼性算出回路3314は、判定を用いて
推定した伝送路特性F4(ω)の信頼性αを算出する。
合成回路3313bは、信頼性算出回路3314の出力
αに基づいて、補間回路3304の出力F0(ω)と、
複素除算回路3312の出力F2(ω)とを重み付け加
算することにより合成伝送路特性F4(ω)を算出す
る。これを数式で表すと(式14)のようになる。
【0107】
【数14】 図6は、信頼性算出回路の第一の内部構成例を示すブロ
ック図である。図6において、減算器33141は、複
素除算回路3309の出力Xr(ω)と変調回路331
1の出力Xd(ω)と差分を算出し、その出力を電力算
出回路33142に供給する。電力算出回路33142
は、減算器33141の出力の電力を算出し、その出力
をシンボル内平均回路33143aに供給する。シンボ
ル内平均回路33143aは、電力算出回路33142
の出力をシンボル内でキャリア方向に平均化し、その出
力を変換回路33144に供給する。変換回路3314
4はシンボル内平均回路33143aの出力が大きい場
合は、その出力αを小さくし、逆にシンボル内平均回路
33143aの出力が小さい場合は、その出力αを大き
くするような変換を施し、その結果を信頼性算出回路3
314aの出力として出力する。ここで、αは0≦α≦
1を満たすものとする。
【0108】図7は、信頼性算出回路の第二の内部構成
例を示すブロック図である。図7に示す信頼性算出回路
3314bは、図6における信頼性算出回路3314a
のシンボル内平均回路33143aを、シンボル間平均
回路33143bに置き換えたものであり、このシンボ
ル間平均回路33143bは、電力算出回路33142
の出力をシンボル方向に同じ周波数のキャリア同士を平
均化する。他の構成及び動作は、図6と同一であるので
省略する。
【0109】信頼性算出回路3314として、図6の構
成を用いた場合の信頼性αはシンボル毎の信頼性を表
し、図7の構成を用いた場合の信頼性αはキャリア毎の
信頼性を表す。
【0110】なお、信頼性算出回路3314としては、
補間回路3308の出力F1(ω)の電力を算出し、そ
れをシンボル内あるいはシンボル間で平均し、その平均
値が大きい場合はその出力αを大きくし、逆に平均値が
小さい場合はその出力αを小さくするような構成も可能
である。
【0111】さらに、複素除算回路3309の出力Xr
(ω)と変調回路3311の出力Xd(ω)との差分に
基づく信頼性と、補間回路3308の出力F1(ω)の
電力に基づく信頼性とを算出し、例えば、両者の内の値
が低い方を信頼性αとして採用するなど、両者を併用す
ることも可能である。
【0112】また、シンボル内平均とシンボル間平均と
を併用し、合成回路3313bではシンボル毎及びキャ
リア毎の信頼性αに基づき重み付け加算してもよい。
【0113】また、信頼性αを0または1の二値情報と
すれば、合成回路3313bは選択回路と等価になり、
処理を単純化することができる。
【0114】また、本実施の形態では、F0(ω)を算
出するための補間回路3304と、F1(ω)を算出す
るための補間回路3308とを、個別に有する構成とし
たが、その補間方法が共通である場合は、これらを一つ
の回路で実現することも可能である。
【0115】このように、本実施の形態の回り込みキャ
ンセラによれば、判定回路3310が判定を誤るような
環境においては、パイロットキャリアのみから推定した
伝送路特性を係数の更新に用いることにより、キャンセ
ル動作の安定性を向上することが可能となる。
【0116】(実施の形態4)図8は、本発明の実施の
形態4に係る回り込みキャンセラ3eの構成を示すブロ
ック図である。図8において、図5と同一部分には同一
符号を付して示す。図8に示す回り込みキャンセラは、
図5における回り込みキャンセラに平滑化回路3315
を追加したものであり、この平滑化回路3315は、合
成回路3313bの出力F4(ω)を入力とし、その出
力F5(ω)を残差算出回路3305に供給する。他の
構成及び動作は、図5と同一であるので省略する。
【0117】平滑化回路3315は、合成回路3313
bが異なる二つの手法により求められた伝送路特性F0
(ω)とF2(ω)とを合成することにより生じる不連
続性を緩和するものであり、一般的なフィルタとして構
成される。
【0118】このように、本実施の形態の回り込みキャ
ンセラによれば、キャリア毎あるいはシンボル毎に異な
る手法により求められた伝送路特性を用いて係数を更新
する場合でも、キャンセル動作の安定性を向上すること
が可能となる。
【0119】なお、本発明の全ての実施の形態において
は、受信部2で周波数変換を行った後の信号において回
り込みをキャンセルしているが、受信部2で周波数変換
を行う前の信号において回り込みをキャンセルする等、
いずれの周波数の信号において回り込みをキャンセルし
てもよく、上位概念において本発明と同じ原理に基づい
ている限り、これらの変形は容易に構成できる。
【0120】また、以上の説明では、必要な信号が到来
してから係数を算出するまでの演算時間を1シンボル期
間以下としたが、この時間に関わらず、本発明の原理を
適用することができることは言うまでもない。
【0121】さらに、図には示していないが、回り込み
キャンセラにおいて使用しているデジタル信号処理のた
めのAD(Analog to Ditital:アナログ−デジタル)
変換器ならびにDA(Digital to Analog:デジタル−
アナログ)変換器の挿入位置は、本発明の原理とは無関
係であり、AD変換器ならびにDA変換器の挿入位置に
関わらず同じ原理を適用することができることは言うま
でもない。
【0122】最後に、本発明の実施の形態においては、
各々の構成要素が個別のハードウェアとして固有の機能
を具現化するものとして説明したが、このような実現方
法は本発明の原理とは無関係であり、DSP(Digital
Signal Processor)等を使用し、単独あるいは少数の汎
用ハードウェア上で実行されるソフトウェアとして具現
化してもよいことは言うまでもない。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
伝送路特性の推定にデータキャリアの硬判定結果を用い
ることで、追従性の向上とキャンセル可能な遅延時間の
拡大とを両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における回り込みキャン
セラの構成を示すブロック図
【図2】本発明の回り込みキャンセラにおける判定回路
及び変調回路の動作を示す模式図
【図3】本発明の動作タイミングを示すタイミング図
【図4】本発明の実施の形態2における回り込みキャン
セラの構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態3における回り込みキャン
セラの構成を示すブロック図
【図6】図5及び図8における信頼性算出回路の第1の
内部構成例を示すブロック図
【図7】図5及び図8における信頼性算出回路の第2の
内部構成例を示すブロック図
【図8】本発明の実施の形態4における回り込みキャン
セラの構成を示すブロック図
【図9】本発明に係わるパイロット信号配置例を示す模
式図
【図10】本発明の前提となる、回り込みキャンセラを
用いた中継放送所システムの、原理的構成の一例を示す
ブロック図
【図11】従来の回り込みキャンセラの構成例を示すブ
ロック図
【図12】従来の回り込みキャンセラにおいて、1シン
ボル分のSP信号のみを用いて伝送路特性を推定する場
合のタイミング図
【図13】従来の回り込みキャンセラにおいて、4シン
ボル分のSP信号を用いて伝送路特性を推定する場合の
タイミング図
【符号の説明】
1 受信アンテナ 2 受信部 3 回り込みキャンセラ 4 送信部 5 送信アンテナ 6 回り込み伝送路 31 減算器 32 FIRフィルタ 33 フィルタ係数生成部 3301 FFT回路 3302 パイロット発生回路 3303 複素除算回路 3304 補間回路 3305 残差算出回路 3306 IFFT回路 3307 係数更新回路 3308 補間回路 3309 複素除算回路 3310 判定回路 3311 変調回路 3312 複素除算回路 3313a 選択回路 3313b 合成回路 3314 信頼性算出回路 33141 減算器 33142 電力算出回路 33143a シンボル内平均回路 33143b シンボル間平均回路 33144 変換回路 3315 平滑化回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 一章 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 影山 定司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 國枝 賢徳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5K022 DD01 DD13 DD18 DD19 DD23 DD33 DD34 5K046 AA05 BA03 BB03 HH11 HH31 HH53 5K072 AA04 AA29 BB04 BB14 BB25 CC05 CC33 DD16 GG14 GG37

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号を同一の周波数で再送信する場
    合に発生する送受信アンテナ間の回り込みを除去する回
    り込みキャンセラであって、 入力信号から回り込み信号の複製を減じる減算器と、 推定された回り込みのインパルス応答をタップ係数と
    し、前記減算器の出力に前記タップ係数を畳み込み、回
    り込み信号の複製を生成するFIR(Finite Impulse R
    esponse:有限インパルス応答)フィルタと、 前記減算器の出力を用いて、回り込みの伝送路特性を推
    定し、前記FIRフィルタの係数を生成するフィルタ係
    数生成部とを備え、 前記フィルタ係数生成部は、 時間領域の信号である前記減算器の出力を周波数領域の
    信号へと変換するFFT(Fast Fourier Transform:高
    速フーリエ変換)手段と、 前記FFT手段の出力に含まれるパイロットキャリアを
    規定の振幅と位相を有するパイロット信号で除すること
    により、前記パイロットキャリアに対する伝送路特性を
    推定する第一の複素除算手段と、 前記第一の複素除算手段の出力を補間し、信号帯域全体
    に対する伝送路特性を推定する第一の補間手段と、 前記FFT手段の出力を前記第一の補間手段の出力で除
    することにより、伝送路歪の影響を補償する第二の複素
    除算手段と、 前記第二の複素除算手段の出力を各々のキャリアの変調
    方式に応じた閾値群で弁別する判定手段と、 前記判定手段の出力を各々のキャリアに応じた変調方式
    で再度変調する変調手段と、 前記FFT手段の出力を前記変調手段の出力で除するこ
    とにより、信号帯域全体に対する伝送路特性を推定する
    第三の複素除算手段と、 前記第三の複素除算手段の出力を用いて、キャンセル残
    差を算出する残差算出手段と、 前記残差算出手段の出力を、時間領域の信号に変換する
    IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フ
    ーリエ変換)手段と、 前記IFFT手段の出力から、前記FIRフィルタの係
    数を生成する係数更新手段とからなることを特徴とする
    回り込みキャンセラ。
  2. 【請求項2】 受信信号を同一の周波数で再送信する場
    合に発生する送受信アンテナ間の回り込みを除去する回
    り込みキャンセラであって、 入力信号から回り込み信号の複製を減じる減算器と、 推定された回り込みのインパルス応答をタップ係数と
    し、前記減算器の出力に前記タップ係数を畳み込み、回
    り込み信号の複製を生成するFIR(Finite Impulse R
    esponse:有限インパルス応答)フィルタと、 前記減算器の出力を用いて、回り込みの伝送路特性を推
    定し、前記FIRフィルタの係数を生成するフィルタ係
    数生成部とを備え、 前記フィルタ係数生成部は、 時間領域の信号である前記減算器の出力を周波数領域の
    信号へと変換するFFT(Fast Fourier Transform:高
    速フーリエ変換)手段と、 前記FFT手段の出力に含まれるパイロットキャリアを
    規定の振幅と位相を有するパイロット信号で除すること
    により、前記パイロットキャリアに対する伝送路特性を
    推定する第一の複素除算手段と、 前記第一の複素除算手段の出力を補間し、信号帯域全体
    に対する伝送路特性を推定する第一の補間手段と、 前記FFT手段の出力を前記第一の補間手段の出力で除
    することにより、伝送路歪の影響を補償する第二の複素
    除算手段と、 前記第二の複素除算手段の出力を各々のキャリアの変調
    方式に応じた閾値群で弁別する判定手段と、 前記判定手段の出力を各々のキャリアに応じた変調方式
    で再度変調する変調手段と、 前記FFT手段の出力を前記変調手段の出力で除するこ
    とにより、信号帯域全体に対する伝送路特性を推定する
    第三の複素除算手段と、 パイロットキャリアに対しては、前記第一の複素除算手
    段の出力を選択し、他のキャリアに関しては前記第三の
    複素除算手段の出力を選択し、出力する選択手段と、 前記選択手段の出力を用いて、キャンセル残差を算出す
    る残差算出手段と、 前記残差算出手段の出力を、時間領域の信号に変換する
    IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フ
    ーリエ変換)手段と、 前記IFFT手段の出力から、前記FIRフィルタの係
    数を生成する係数更新手段とからなることを特徴とする
    回り込みキャンセラ。
  3. 【請求項3】 受信信号を同一の周波数で再送信する場
    合に発生する送受信アンテナ間の回り込みを除去する回
    り込みキャンセラであって、 入力信号から回り込み信号の複製を減じる減算器と、 推定された回り込みのインパルス応答をタップ係数と
    し、前記減算器の出力に前記タップ係数を畳み込み、回
    り込み信号の複製を生成するFIR(Finite Impulse R
    esponse:有限インパルス応答)フィルタと、 前記減算器の出力を用いて、回り込みの伝送路特性を推
    定し、前記FIRフィルタの係数を生成するフィルタ係
    数生成部とを備え、 前記フィルタ係数生成部は、 時間領域の信号である前記減算器の出力を周波数領域の
    信号へと変換するFFT(Fast Fourier Transform:高
    速フーリエ変換)手段と、 前記FFT手段の出力に含まれるパイロットキャリアを
    規定の振幅と位相を有するパイロット信号で除すること
    により、前記パイロットキャリアに対する伝送路特性を
    推定する第一の複素除算手段と、 前記第一の複素除算手段の出力を補間し、信号帯域全体
    に対する伝送路特性を推定する第一の補間手段と、 前記FFT手段の出力を前記第一の補間手段の出力で除
    することにより、伝送路歪の影響を補償する第二の複素
    除算手段と、 前記第二の複素除算手段の出力を各々のキャリアの変調
    方式に応じた閾値群で弁別する判定手段と、 前記判定手段の出力を各々のキャリアに応じた変調方式
    で再度変調する変調手段と、 前記FFT手段の出力を前記変調手段の出力で除するこ
    とにより、信号帯域全体に対する伝送路特性を推定する
    第三の複素除算手段と、 前記第一の複素除算手段の出力を補間し、信号帯域全体
    に対する伝送路特性を推定する第二の補間手段と、 前記第三の複素除算手段が出力する伝送路特性の信頼性
    を算出する信頼性算出手段と、 前記信頼性算出手段の出力に応じて、前記第二の補間手
    段の出力と、前記第三の複素除算手段の出力とを重み付
    け加算して出力する合成手段と、 前記合成手段の出力を用いて、キャンセル残差を算出す
    る残差算出手段と、 前記残差算出手段の出力を、時間領域の信号に変換する
    IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フ
    ーリエ変換)手段と、 前記IFFT手段の出力から、前記FIRフィルタの係
    数を生成する係数更新手段とからなることを特徴とする
    回り込みキャンセラ。
  4. 【請求項4】 受信信号を同一の周波数で再送信する場
    合に発生する送受信アンテナ間の回り込みを除去する回
    り込みキャンセラであって、 入力信号から回り込み信号の複製を減じる減算器と、 推定された回り込みのインパルス応答をタップ係数と
    し、前記減算器の出力に前記タップ係数を畳み込み、回
    り込み信号の複製を生成するFIR(Finite Impulse R
    esponse:有限インパルス応答)フィルタと、 前記減算器の出力を用いて、回り込みの伝送路特性を推
    定し、前記FIRフィルタの係数を生成するフィルタ係
    数生成部とを備え、 前記フィルタ係数生成部は、 時間領域の信号である前記減算器の出力を周波数領域の
    信号へと変換するFFT(Fast Fourier Transform:高
    速フーリエ変換)手段と、 前記FFT手段の出力に含まれるパイロットキャリアを
    規定の振幅と位相を有するパイロット信号で除すること
    により、前記パイロットキャリアに対する伝送路特性を
    推定する第一の複素除算手段と、 前記第一の複素除算手段の出力を補間し、信号帯域全体
    に対する伝送路特性を推定する第一の補間手段と、 前記FFT手段の出力を前記第一の補間手段の出力で除
    することにより、伝送路歪の影響を補償する第二の複素
    除算手段と、 前記第二の複素除算手段の出力を各々のキャリアの変調
    方式に応じた閾値群で弁別する判定手段と、 前記判定手段の出力を各々のキャリアに応じた変調方式
    で再度変調する変調手段と、 前記FFT手段の出力を前記変調手段の出力で除するこ
    とにより、信号帯域全体に対する伝送路特性を推定する
    第三の複素除算手段と、 前記第一の複素除算手段の出力を補間し、信号帯域全体
    に対する伝送路特性を推定する第二の補間手段と、 前記第三の複素除算手段が出力する伝送路特性の信頼性
    を算出する信頼性算出手段と、 前記信頼性算出手段の出力に応じて、前記第二の補間手
    段の出力と、前記第三の複素除算手段の出力とを重み付
    け加算して出力する合成手段と、 前記合成手段の出力を平滑化する平滑化手段と、 前記平滑化手段の出力を用いて、キャンセル残差を算出
    する残差算出手段と、 前記残差算出手段の出力を、時間領域の信号に変換する
    IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フ
    ーリエ変換)手段と、 前記IFFT手段の出力から、前記FIRフィルタの係
    数を生成する係数更新手段とからなることを特徴とする
    回り込みキャンセラ。
  5. 【請求項5】 前記信頼性算出手段は、前記変調手段の
    出力と前記第二の複素除算手段の出力との差分に基づ
    き、前記第三の複素除算手段が出力する伝送路特性の信
    頼性を算出することを特徴とする請求項3または4に記
    載の回り込みキャンセラ。
  6. 【請求項6】 前記信頼性算出手段は、前記第一の補間
    手段の出力の大きさに基づき、前記第三の複素除算手段
    が出力する伝送路特性の信頼性を算出することを特徴と
    する請求項3または4に記載の回り込みキャンセラ。
  7. 【請求項7】 前記信頼性算出手段の出力が二値情報で
    あり、前記信頼性算出手段の出力に応じて、前記第二の
    補間手段の出力と前記第三の複素除算手段の出力とを選
    択して出力する選択手段を、前記合成手段の代わりに備
    えることを特徴とする請求項3または4に記載の回り込
    みキャンセラ。
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