JP2003272696A - 固体酸化物形燃料電池セルスタック及びそれを用いた発電方法 - Google Patents
固体酸化物形燃料電池セルスタック及びそれを用いた発電方法Info
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Abstract
ク及びそれを用いた発電方法を提供すること。 【解決手段】炭化水素の部分酸化反応(吸熱反応)を行
って発電行うPOSOFCセル1と、該反応により生成
した一酸化炭素及び水素を含有するガスを燃料として、
一酸化炭素及び水素の酸化反応(発熱反応)を行って発
電するSOFCセル2とを連結して積層した構成の固体
酸化物形燃料電池セルスタックであって、少なくとも1
つのPOSOFCセル1は2つのSOFCセル2の間に
挟まれていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池セ
ルスタック5を構成する。
Description
池セルスタック及びそれを用いた発電方法に関する。
el Cell、以下、SOFCと略す)は、多種の燃料電池
のなかでもっとも高効率で作動するタイプの燃料電池で
あり、実用化が期待されている。SOFCの燃料には天
然ガスなどの炭化水素系のガスが用いられるが、SOF
Cでは、これらのガスを通常水蒸気とともに、下記式
(1)に示す反応により水素や一酸化炭素に改質した
後、電池反応として、下記式(2)及び(3)に示すH
2とCOの電気化学的酸化反応(発熱反応)を行わせる
ことによって発電を行う。
学的部分酸化反応を用いるSOFC(Partial Oxidatio
n SOFC、以下、POSOFCと略す)は、非常に高
いエネルギー変換効率をもつ燃料電池であると同時に、
炭化水素をH2及びCOへと変換する改質器と位置付け
られる。この改質反応は、例えば、 CH4+O2− → CO+2H2+2e− (4) で表され、この式(4)に示す炭化水素の電気化学的部
分酸化反応は吸熱反応であり、従来の水蒸気改質反応よ
りエクセルギー的にロスが少ないため、水蒸気改質反応
を利用した改質器をPOSOFCに置き換えたPOSO
FC-SOFCシステムは、原理的に高いエネルギー変
換効率が実現できると期待されている。吸熱反応と発熱
反応を組み合わせたPOSOFC-SOFCシステムを
実現しようとすると、SOFCの発電に伴い発生するジ
ュール熱をPOSOFCに供給して発電を行うことが熱
的に有利である。
図9に示すような、発熱体であるSOFCサブスタック
8と吸熱体であるPOSOFCサブスタック7とを重ね
て配置し、SOFCサブスタック8からPOSOFCサ
ブスタック7へ熱を供給する構成のセルスタックが開示
されている。
スタック(7及び8)内がすべて同一種類のセルであ
り、このSOFCサブスタック8からPOSOFCサブ
スタック7ヘの熱の供給方法では、特に小規模のセルス
タックではサブスタック数が少ないため、発熱体である
SOFCサブスタック8と吸熱体であるPOSOFCサ
ブスタック7との間の伝熱面積をこれ以上増やすことが
できないため、熱の供給効率が十分には高くならないと
いう問題があった。
発電効率の固体酸化物形燃料電池セルスタック及びそれ
を用いた発電方法を提供することにある。
に、本発明においては、請求項1に記載のように、吸熱
反応により発電を行う第1の種類の固体酸化物形燃料電
池セルと、発熱反応により発電を行う第2の種類の固体
酸化物形燃料電池セルとを連結して積層した構成の固体
酸化物形燃料電池セルスタックであって、少なくとも1
つの前記第1の種類の固体酸化物形燃料電池セルは2つ
の前記第2の種類の固体酸化物形燃料電池セルの間に挟
まれていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池セル
スタックを構成する。
のように、同一四辺形平板形状を有する前記第1および
第2の種類の固体酸化物形燃料電池セルを、それぞれの
四辺形の辺を揃えて、連結して積層してなる、四角柱形
状を有する請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池セル
スタックであって、前記第1および第2の種類の固体酸
化物形燃料電池セルへ供給され排出される酸化剤ガスの
供給口及び排出口が該固体酸化物形燃料電池セルスタッ
クの同一側面にあり、前記第2の種類の固体酸化物形燃
料電池セルへ供給され排出される燃料ガスの供給口及び
排出口が該固体酸化物形燃料電池セルスタックの同一側
面にあることを特徴とする固体酸化物形燃料電池セルス
タックを構成する。
のように、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池セル
スタックにおいて、前記第1および第2の種類の固体酸
化物形燃料電池セルのすべては、各固体酸化物形燃料電
池セル間に設けられたインターコネクタを介して、直列
に電気的接続されていることを特徴とする固体酸化物形
燃料電池セルスタックを構成する。
のように、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池セル
スタックにおいて、前記第1の種類の固体酸化物形燃料
電池セルと前記第2の種類の固体酸化物形燃料電池セル
とは、それぞれ、別々に直列に電気的接続されているこ
とを特徴とする固体酸化物形燃料電池セルスタックを構
成する。
のように、請求項1、2、3または4に記載の固体酸化
物形燃料電池セルスタックを用い、前記第1の種類の固
体酸化物形燃料電池セルにおいて炭化水素の部分酸化反
応を行って発電をし、該反応により生成した一酸化炭素
及び水素を含有するガスを燃料として前記第2の種類の
固体酸化物形燃料電池セルにおいて一酸化炭素及び水素
の酸化反応を行って発電をすることを特徴とする、固体
酸化物形燃料電池セルスタックを用いた発電方法を構成
する。
の種類の固体酸化物形燃料電池セルがPOSOFCセル
であり、上記第2の種類の固体酸化物形燃料電池セルが
SOFCセルである場合について説明する。
ルスタック内にSOFCセルとPOSOFCセルを混在
させることを提案する。すなわち、吸熱反応により発電
を行う固体酸化物形燃料電池セルと、発熱反応により発
電を行う固体酸化物形燃料電池セルが同一セルスタック
内で、もっとも伝熱面積が大きくなるように配置されて
いることを特徴とするセルスタックを提案する。
のインターコネクタを介してすべて直列に接続されてい
るか、または発熱反応により発電を行う固体酸化物形然
科電池セルと吸熱反応により発電を行う固体酸化物形燃
料電池セルを別々に直列に電気的接続されていることを
特徴とするセルスタックを提案する。
酸化物形燃料電池セルで炭化水素の部分酸化反応を行わ
せ、該反応により生成したCO及びH2を含有するガス
を燃料として、上記発熱反応により発電を行う固体酸化
物形然科電池セルでCO及びH2の酸化反応を行わせる
ことを特徴とするセルスタックを提案する。
ルスタックへのガス供給方法において、酸化剤ガスの導
入と排出、ならびに、CO及びH2を含有する燃料ガス
の導入と排出を、それぞれ、セルスタック側面4個のう
ちの1個において行うことを特徴とするセルスタックを
提案する。
明する。
施の形態例を示すものである。図1では、固体酸化物形
燃料電池セルスタックであるセルスタック5内に第1の
種類の固体酸化物形燃料電池セルであるPOSOFCセ
ル1の枚数と第2の種類の固体酸化物形燃料電池セルで
あるSOFCセル2の枚数が1:2の比率で混在してお
り、POSOFCセル1とSOFCセル2との間の伝熱
面積がもっとも大きくなるように、連結して積層配置し
た。すなわち、POSOFCセル1は、1枚毎に、2枚
のSOFCセル2の間に挟まれている。
H4が各POSOFCセル1に供給され、発電を伴う部
分酸化反応によりH2とCOに変換される。POSOF
Cセル1を出たH2、COを含有するガスは、各SOF
Cセル2に供給され、H2及びCOの酸化反応により発
電が行われる。
ら吸熱体であるPOSOFCセル1へ、それぞれ熱が移
動する。セル間には、熱的なやり取りはあるが電気的に
は絶縁されている壁または電気的な接続も許すインター
コネクタ3がある。電気的に絶縁されている壁3を使用
するときは、別の電気ケーブル等(図示せず)を使用し
て、SOFCセル2のみとPOSOFCセル1のみを別
々に直列に接続することにより、SOFCセル2の単セ
ル電圧とPOSOFCセル1の単セル電圧を個別に制御
できる。また、インターコネクタ3が設けられていると
きは、インターコネクタ3を介して、各固体酸化物形燃
料電池セルを直列に電気的接続することができる。
よりも、SOFCセル2の割合を増やした構成も利用で
きる。このようにして、需要と供給の熱バランスを理想
に近づけることができる。
のドライCH4の改質を100%行わせず、POSOF
Cセル1からの排燃料を改質器4に導入し、水蒸気改質
反応により未反応のCH4をすべてH2とCOに改質し
た後、SOFCセル2に導入してもよい。
合の、8枚のPOSOFCセル1と16枚のSOFCセ
ル2とからなるセルスタック5の発電効率を、数値計算
によって求めた。図1のように配置(SOFCセル-P
OSOFCセル-SOFCセル-SOFCセル-POSO
FCセル-SOFCセル- ・・・・各々が入れ子の状態
になるように)した場合のセルスタックの発電効率は6
0%であり、図9(従来例)のように配置(SOFCセ
ル16枚-POSOFCセル8枚)した場合のセルスタ
ックの発電効電は57%であった。同じ計算条件で、水
蒸気改質反応を用いた改質器4を利用した24枚のSO
FCセル2からなるセルスタック5の発電効率は54%
であったので、どちらの場合も発電効率は上昇している
が、図1のようにPOSOFCセル1とSOFCセル2
を多くの伝熱面積で配置した場合のほうがより熱を有効
に利用でき、セルスタックの発電効率が高くなることが
わかった。
ルスタックの特徴は、少なくとも1つの前記第1の種類
の固体酸化物形燃料電池セル(この場合にはPOSOF
Cセル1)は2つの前記第2の種類の固体酸化物形燃料
電池セル(この場合にはSOFCセル2)の間に挟まれ
ていることであるが、本実施の形態例のように、すべて
のPOSOFCセル1が1枚毎に、それぞれ、2枚のS
OFCセル2の間に挟まれていることが好ましい。
常のマニホールド6を使用して、炭化水素とCO及びH
2を含有するガスと酸化剤ガス(ここでは空気)の3種
のガスをセルスタックに導入するのは難しい。特に平板
形燃料電池セルスタック5の場合、セルの厚さはせいぜ
い数mmであり、本発明のようにセルごとに異なるガス
を導入するためには、数mm毎にガスシールを精度よく
設けなければならない。
ガス供給方法の一例である。
とSOFCセル2とが同一四辺形平板形状を有し、それ
ぞれの四辺形の辺を揃えて、連結して積層して、四角柱
形状(この場合には直方体形状)を有するセルスタック
5(図示せず、図1〜3参照)を構成している。
びH2を含有する燃料ガスを、セルスタック5の1つの
側面(図においては左側の側面)において、供給され排
出する。また、図において、POSOFCセル1及びS
OFCセル2は酸化剤ガスである空気を、セルスタック
5の1つの側面(図においては右側の側面)において、
供給され排出する。
含有するガス流路の面とを取り出して示した図である。
セルスタック5側面4面のうち、2面(図4では手前側
と後ろ側)ではドライCH4が通常どおり片方の面から
導入され、もう一方の面からCOとH2と未反応のCH
4からなるガスが排出される。残りの2面(図4では左
右の面)をそれぞれCO及びH2を含有するガス用と空
気用とし、流路は片端封じにして、導入も排出も同じ面
から行う。図5の流路は一例であり、同じ面からガス導
入と排出を行えれば、流路はいかなる構造でもよい。
ては、POSOFCセル1は、炭化水素の流路として、
四辺形の一側面に供給口を有し、他の一側面に排出口を
有する流路を有し、かつ酸化剤ガス(空気)の流路とし
て、上記炭化水素用の供給口及び排出口が配置されてい
ない四辺形の一側面の同一側面に供給口及び排出口を有
する流路を有し、SOFCセル2は、CO及びH2を含
有するガスの流路として、四辺形の一側面の同一側面に
供給口及び排出口を有する流路を有し、かつ酸化剤ガス
(空気)の流路として、上記CO及びH2を含有するガ
スの供給口及び排出口が配置されていない四辺形の一側
面同一側面に供給口及び排出口を有する流路を有する構
成が実現している。
7は図6のCH4流路の面とCO及びH2を含有するガ
ス流路の面を取り出した図である。空気は図5と同じ流
れ方をする。CO及びH2を含有するガス流路は片端封
じにして折り返されるが、CH4流路はすべての流路の
下流端部で合流し、導入面の隣面に排出される。CO及
びH2を含有するガスと空気の導入・排出の面につける
マニホールドには、円筒形の燃料電池セルスタックでよ
く使われる図8のようなタイプのマニホールド6を使用
すれば、容易に実現できる(図には空気の場合を示
す)。このマニホールド6は導入ガスと排出ガスの熱交
換も効率的に行うことができ、セルスタック5の発電効
率の向上につながる。
排出を異なる側面で行うとしたが、他のガスと同様に、
同じ側面で行ってもよい。
電を行う固体酸化物形燃料電池であるPOSOFCセル
と発熱反応により発電を行う固体酸化物形燃料電池であ
るSOFCセルを、同じセルスタック内に混在させ、も
っとも伝熱面積が大きくなるように配置することによっ
て、熱をより有効に利用して、セルスタックの発電効率
を向上させることができる。また、平板形燃料電池セル
スタックであっても、ガスの供給方法を工夫すれば、吸
熱反応により発電を行う固体酸化物形燃料電池であるP
OSOFCセルと発熱反応により発電を行う固体酸化物
形燃料電池であるSOFCセルからなるセルスタックを
容易に実現可能である。
酸化物形燃料電池セルスタック及びそれを用いた発電方
法を提供することが可能となる。
る。
る。
る。
例を示す図である。
例を示す図である。
例を示す図である。
例を示す図である。
用可能なマニホールドの例を示す図である。
示す図である。
ールドを示す図である。
はインターコネクタ、4…改質器、5…セルスタック、
6…マニホールド、7…POSOFCサブスタック、8
…SOFCサブスタック。
Claims (5)
- 【請求項1】吸熱反応により発電を行う第1の種類の固
体酸化物形燃料電池セルと、発熱反応により発電を行う
第2の種類の固体酸化物形燃料電池セルとを連結して積
層した構成の固体酸化物形燃料電池セルスタックであっ
て、少なくとも1つの前記第1の種類の固体酸化物形燃
料電池セルは2つの前記第2の種類の固体酸化物形燃料
電池セルの間に挟まれていることを特徴とする固体酸化
物形燃料電池セルスタック。 - 【請求項2】同一四辺形平板形状を有する前記第1およ
び第2の種類の固体酸化物形燃料電池セルを、それぞれ
の四辺形の辺を揃えて、連結して積層してなる、四角柱
形状を有する請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池セ
ルスタックであって、前記第1および第2の種類の固体
酸化物形燃料電池セルへ供給され排出される酸化剤ガス
の供給口及び排出口が該固体酸化物形燃料電池セルスタ
ックの同一側面にあり、前記第2の種類の固体酸化物形
燃料電池セルへ供給され排出される燃料ガスの供給口及
び排出口が該固体酸化物形燃料電池セルスタックの同一
側面にあることを特徴とする固体酸化物形燃料電池セル
スタック。 - 【請求項3】請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池セ
ルスタックにおいて、前記第1および第2の種類の固体
酸化物形燃料電池セルのすべては、各固体酸化物形燃料
電池セル間に設けられたインターコネクタを介して、直
列に電気的接続されていることを特徴とする固体酸化物
形燃料電池セルスタック。 - 【請求項4】請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池セ
ルスタックにおいて、前記第1の種類の固体酸化物形燃
料電池セルと前記第2の種類の固体酸化物形燃料電池セ
ルとは、それぞれ、別々に直列に電気的接続されている
ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池セルスタック。 - 【請求項5】請求項1、2、3または4に記載の固体酸
化物形燃料電池セルスタックを用い、前記第1の種類の
固体酸化物形燃料電池セルにおいて炭化水素の部分酸化
反応を行って発電をし、該反応により生成した一酸化炭
素及び水素を含有するガスを燃料として前記第2の種類
の固体酸化物形燃料電池セルにおいて一酸化炭素及び水
素の酸化反応を行って発電をすることを特徴とする、固
体酸化物形燃料電池セルスタックを用いた発電方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002078623A JP3842157B2 (ja) | 2002-03-20 | 2002-03-20 | 固体酸化物形燃料電池セルスタック及びそれを用いた発電方法 |
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JP3842157B2 JP3842157B2 (ja) | 2006-11-08 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014197492A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-16 | 日本特殊陶業株式会社 | 燃料電池 |
WO2016006309A1 (ja) * | 2014-07-10 | 2016-01-14 | 株式会社 村田製作所 | 燃料電池ユニット |
JP2018092907A (ja) * | 2016-12-02 | 2018-06-14 | Toto株式会社 | 燃料電池セルスタック装置 |
-
2002
- 2002-03-20 JP JP2002078623A patent/JP3842157B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2018092907A (ja) * | 2016-12-02 | 2018-06-14 | Toto株式会社 | 燃料電池セルスタック装置 |
JP7002900B2 (ja) | 2016-12-02 | 2022-02-04 | 森村Sofcテクノロジー株式会社 | 燃料電池セルスタック装置 |
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