JP2003270329A - 超音波探査装置 - Google Patents

超音波探査装置

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JP2003270329A
JP2003270329A JP2002070080A JP2002070080A JP2003270329A JP 2003270329 A JP2003270329 A JP 2003270329A JP 2002070080 A JP2002070080 A JP 2002070080A JP 2002070080 A JP2002070080 A JP 2002070080A JP 2003270329 A JP2003270329 A JP 2003270329A
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azimuth
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JP2002070080A
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English (en)
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Hideki Endo
日出樹 遠藤
Naomi Matsuki
奈緒美 松木
Hiroyuki Yokobori
弘幸 横堀
Kenji Miyajima
健司 宮嶋
Kazuhiro Moriguchi
和弘 森口
Takaya Matsuse
隆哉 松瀬
Kageyoshi Katakura
景義 片倉
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Koden Electronics Co Ltd
Original Assignee
Koden Electronics Co Ltd
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】魚体など反射物体の方向と動きをBスコープ表
示画面によって容易に識別可能な超音波探査装置を提供
する。 【解決手段】本発明の超音波探査装置は、超音波信号を
送信する送信部と、この送信された超音波信号の物体に
よる反射波を受信し受信信号を出力する複数の受信素子
から成る受信部と、上記複数の受信素子の配置と各受信
素子から出力される受信信号の位相差とから上記物体の
方位を検出する方位検出部と、上記受信信号の出現時点
および振幅から上記反射物体の距離および反射強度を検
出する距離・反射強度検出部、この検出された方位、距
離および反射強度を表示用データとして上記反射物体を
画面表示する表示処理部とを備える。そして、表示処理
部は複数の受信素子の配置から決定される方位検出範囲
を複数の区分に分割し、角区分内で検出された反射物体
の像を各区分ごとにBスコープ表示する区分表示手段を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、魚体などの反射物
体の二次元的または三次元的位置を検知可能な超音波探
査装置に関するものであり、特に、簡易・安価な構成を
保ったまま、検出の精度と分解能の向上を図った超音波
探査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の簡易な魚群探知機は、船底などに
取り付けた超音波トランスジューサから水中に超音波を
放射し、魚体など水中の反射物体で生じた反射波を受信
し、送信から受信までに要した時間、すなわち超音波の
往復の伝搬所要時間から反射物体までの距離を検出して
いる。最も簡易な魚群探知機では、反射波の到来方向、
すなわち、反射物体の方位を検出できないため、反射物
体が全て船舶の真下にあるかのように取り扱われてい
る。
【0003】反射物体までの距離だけでなくその方位も
検出するには、多数の超音波トランスジューサを配列し
ておき配列順に順次動作させるという電子走査を行う
か、あるいは、単一の超音波トランスジューサの向きを
変化させるという機械走査を行うことが必要になる。上
記電子走査の構成では多数の超音波トランスジューサが
必要になり、このため、装置が複雑・高価になる。ま
た、上記機械走査の構成では、機械的な走査機構が必要
になるので、やはり装置が複雑・高価になる。
【0004】本出願人の先願(特開平2001−999
31号公報)には、少数の超音波トランスジューサを用
いて海中の魚体などの反射物体の二次元的または三次元
的位置を検知できるようにした超音波探査装置が開示さ
れている。この超音波探査装置は、送信された超音波の
反射波を複数の受信素子で受信し、各受信素子の形状と
配置で定まる方位関数と、各受信素子の受信信号の位相
差とから反射波の到来方向、したがって、この反射波を
発生させた物体の方位を検出する方位検出部を備えてい
る。
【0005】また、この装置は、超音波を送信してから
反射波を受信するまでの所要時間と受信した反射波の振
幅とから反射物体までの距離と反射強度とを検出する距
離検出部と、上記各検出部で検出済みの方位と距離とを
組合せて二次元または三次元表示する表示部とを備えて
いる。このように、従来の反射物体までの距離と大きさ
とに加えて、反射物体の方位を検出することにより、反
射物体の多次元的な位置が検知される。
【0006】上記先行技術の超音波探査装置では、例え
ば、図6に示すように、x軸方向(船舶の舷側)に矩形
状の超音波トランスジューサTD1,TD2が距離Lだ
け離して船底などに配置される。各超音波トランスジュ
ーサTD1,TD2から同時に同一の送信信号が同時に
放射される。一方のトランスジューサTD1の中心から
R離れた方位角θxの方向に反射物体Wが存在するもの
とする。他方のトランスジューサTD2と反射物体Wと
の距離をR+δRとすれば、δR=L sinθxで与えら
れる。反射物体Wで発生した超音波の伝搬速度をcとお
き、一方の超音波トランスジューサTD1が反射波を受
信してから他方の超音波トランスジューサTD2が反射
波を受信するまでの時間差δtとすれば、δt=δR/
c=L sinθx/cを得る。
【0007】上記時間差δtが超音波受信信号の半周期
よりも小さくなるように、寸法Lや超音波信号の周波数
を予め設定しておくことにより、上記受信時点の時間差
をそれぞれの超音波トランスジューサの受信信号の位相
差から検出できる。送信信号としては、数十kHz 乃至数
百kHz の超音波帯域の正弦波の搬送波が数十サイクルに
わたって持続するバースト状の波形などが使用される。
反射物体の多次元表示は、例えば船舶の場合、舷側方向
をx軸、深度方向をy軸、船舶の進行方向をz軸(時間
軸t)とすると、xーy断面、tーy断面、一定深度の
tーx断面などによって表示される。
【0008】図7は、角度を含む物体位置の三次元表示
画面の一例である。直交三軸として船舶の舷側方向にx
軸、深度方向にy軸、船舶の進行方向にz軸または時間
軸tがそれぞれ設定される。左上の表示画面a)は船舶
のt−y断面、右上の表示画面b)はx−y断面、左下
の表示画面c)はt−x断面である。各断面中のa1,
b1,c1は、現在の時点で検出された同一の反射物体
である。
【0009】上記先行技術の超音波探査装置によれば、
最小限2個の超音波トランスジューサを用いて舷側方向
などのある角度範囲にわたって反射物体の二次元的ある
いは三次元的な位置を検出することができる。この結
果、多数の超音波トランスジューサを舷側方向に配置し
たり、1個の超音波トランスジューサを機械的に走査し
たりすることなく、簡易かつ安価な構成のもとで反射物
体の多次元的な位置が検出可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図7の表示画面中、表
示画面(a)は、従来のBスコープ表示として馴染みの
深い表示画面であるが、この表示画面だけでは舷側
(x)方向の魚体の方位を認識できない。このため、表
示画面(c)と組み合わせる必要がある。しかし、従来
のBスコープ表示に慣れたユーザにとっては、表示画面
(a)のBスコープ表示だけで、舷側(x)方向の魚体
の方位、ひいてはその方位の時間変化によって認識され
る魚体の左右の動きを把握できるならば、探査装置の利
便性が大いに向上する。したがって、本発明の目的は従
来のBスコープ表示を主体として舷側方向の方位を認識
可能とした利便性の高い表示方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解
決する本発明の超音波探査装置は、超音波信号を送信す
る送信部と、この送信された超音波信号の物体による反
射波を受信し受信信号を出力する複数の受信素子を備え
た受信部と、前記複数の受信素子の配置と各受信素子か
ら出力される受信信号の位相差とから前記物体の方位を
検出する方位検出部と、前記受信信号の出現時点および
振幅から物体の距離および反射強度を検出する距離・反
射強度検出部と、前記検出された方位、距離および反射
強度を表示用データとして前記物体を画面表示する表示
処理部とを備える。
【0012】さらに、この表示処理部は、複数の受信素
子の配置から決定される方位検出範囲を複数の区分に分
割し、各区分内で検出した反射物体の像を各区分ごとに
Bスコープ表示する区分表示手段を備えることにより、
従来から馴染みの深いBスコープ表示を主体として、舷
側方向の魚体の方位と動きとを認識可能とした利便性の
高い表示画面を実現するように構成されている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一つの好適な実施の形態
によれば、複数の区分が、隣接するものどうしの端部が
重なり合うように設定されることにより、区分の境界付
近に存在する反射物体の見落としを回避するように構成
されている
【0014】本発明の他の好適な実施の形態によれば、
上記区分が互いに隣接して配置された左右の二区分に設
定され、さらに、左側の区分について左送りに、右側の
区分については右送りに表示されることにより、魚体の
左右への動きの識別を一層容易にするように構成されて
いる。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の超音波探査装置
の構成を示すブロック図である。この超音波探査装置
は、制御部CNT、送信部TX、単行回路IS1,IS
2、超音波トランスジューサTD1,TD2、増幅回路
AMP1,AMP2、サンプリング回路SPL1,SP
L2,複素合成回路CMPX1,CMPX2、位相差検
出回路ARG、加算回路ADD、絶対値回路ABS、デ
ィジタル・シグナル・プロセッサDSP、表示装置DI
Sを備えている。
【0016】制御部CNTの制御のもとに送信部TXで
超音波の送信信号が発生される。この送信信号は、前述
した従来装置の場合と同様に、数十kHz 乃至数百kHz の
超音波帯域の正弦波の搬送波が数十サイクルにわたって
持続するバースト状の波形を呈する。この超音波送信信
号は、信号を一方向にだけ伝達する単行回路IS1,I
S2を通過して2個の超音波トランスジューサTD1,
TD2のそれぞれに供給され、それぞれから同時に外部
の海中などに放射される。海中に放射されて海中の魚体
などで生じた反射波は、送受共用の超音波トランスジュ
ーサTD1,TD2のそれぞれに受信され、増幅器AM
P1,AMP2で増幅される。
【0017】増幅器AMP1,AMP2で増幅された受
信反射波は、サンプリング回路SPL1,SPL2にお
いて、第1,第2のサンプリング信号spi ,spq
よってサンプリングされ、ディジタル信号に変換され
る。第1のサンプリング回路SPL1から出力されるデ
ィジタル受信信号p1 ,q1 は後段の複素信号合成回路
CMPX1においてディジタル複素信号r1 =p1 +j
1 に変換され、位相差検出回路ARGと加算回路AD
Dとに供給される。同様に、第2のサンプリング回路S
PL2から出力されるディジタル受信信号p2 ,q2
後段の複素信号合成回路CMPX2においてディジタル
複素信号r2 =p2 +jq2 に変換され、位相差検出回
路ARGと加算回路ADDとに供給される。
【0018】位相差検出回路ARGでは、ディジタル複
素信号r1 とr2 との複素共役積r 1 ・r2 * から受信
反射信号a1 ,a2 の偏角gが算定され、ディジタル・
シグナル・プロセッサDSPに供給される。ディジタル
加算回路ADDでは、ディジタル複素信号r1 とr2
加算され、この加算値hの絶対値sが絶対値回路ABS
で算定され、ディジタル・シグナル・プロセッサDSP
に供給される。ディジタル・シグナル・プロセッサDS
Pは、絶対値sとその出現時点と、偏角gとから二次元
の表示データを作成し、表示部DISに供給し、表示さ
せる。
【0019】以下、位相差検出の原理について詳細に説
明する。受信信号a1 ,a2 の包絡線振幅をA(t)、搬送
波の角周波数をω、位相をそれぞれφ1 ,φ2 とおく
と、 a1 =A(t) cos (ωt+φ1 ) a2 =A(t) cos (ωt+φ2 ) となる。
【0020】受信信号a1 を、標本化回路SPL1 にお
いて、標本化信号spi と、これよりもτだけ遅延させ
た標本化信号spq とによって標本化する。時刻tに出
現する標本化信号spi による標本化受信信号p1 (t)
と、時刻t=t+τに出現する標本化信号による標本化
受信信号q1 (t) は、 となる。ここで、τを、 ωτ=π/2 とすると、 となる。
【0021】複素合成器CMPX1において、p1 (t)
を実部とし、q1 (t) を虚部とする複素数r1 が合成さ
れる。すなわち、この複素数r1 は、 r1 =p1 (t) −jq1 (t) =A(t) cos( ωt+φ1 ) +j A(t) sin( ωt+φ1 ) =A(t) exp〔 j( ωt+φ1 ) 〕 である。r1 は受信信号a1 の位相角( ωt+φ1 ) を
偏角とする複素数となっている。
【0022】同様に、 r2 =p2 (t) −jq2 (t) =A(t) cos( ωt+φ2 ) +j A(t) sin( ωt+φ2 ) =A(t) exp〔 j( ωt+φ2 ) 〕 となる。r2 は受信信号a2 の位相角( ωt+φ2 ) を
偏角とする複素数となっている。
【0023】従って、位相角計算部ARGにより、この
複素数r1 とr2 の複素共役積を計算し、その偏角gを
計算すると、ARGの出力gは、基本構成と同様に、 g=Arg〔r1 ・r2 * 〕 =φ1 −φ2 =Δφ となる。このように、受信信号a1 ,a2 間の位相差Δ
φが求まると、トランスジューサからみた魚体の方位角
が判明する。
【0024】加算回路ADDによる加算結果は、 h=r1 +r2 =A(t)〔 exp j( ωt+φ1 ) + exp j( ωt+φ2 ) 〕 となる。絶対値算定部ABSで算定されるhの絶対値を
sとすれば、 s=A(t) ABS( exp jφ1 + exp jφ2 ) =2A(t) cos〔(φ1 −φ2 )/2〕 となる。
【0025】ここで、最隣接サンプリング時点間の時間
差τをπ/(2ω)に設定したので τ=π/(2ω)=π/(4πf)=T/4 となる。ここで、fは搬送波の周波数、Tは搬送波の周
期1/fである。すなわち、τは搬送波の周期の1/4
の時間長である。以上のことから、受信信号aの1/4
周期だけずらした2点でのサンプリング値(観測値)を
それぞれ実部、虚部とする複素数を作成することによ
り、受信信号の位相を保存する複素数を得ることがで
き、本方式を構成することができる。この構成は、基本
構成を用いる従来の信号変換部より簡単になる。
【0026】図2は、受信信号a(t) の波形と、サンプ
リング点との関係を説明するための波形図である。最初
のサンプリング点t11とこれに後続する最隣接のサンプ
リング点t12の時間差はτであり、これは搬送波の周期
Tの1/4である。3番目のサンプリング点t21とこれ
に後続する最隣接のサンプリング点t22の時間差も同様
にτ=T/4である。受信信号a(t) の持続時間Dは、
送信信号のそれにほぼ等しい。最初のサンプリング点t
11と3番目のサンプリング点t21との間隔は、信号の持
続時間Dの半分D/2以下の値に設定される。このよう
な関係を設定することにより、受信信号の包絡線の形状
の検出が可能になる。この結果、反射波を発生させた物
体の形状の推定が可能になる。
【0027】図3は、角度を含む物体位置の三次元表示
画面の一例である。直交三軸として船舶の舷側方向にx
軸、深度方向にy軸、船舶の進行方向にz軸または時間
軸tがそれぞれ設定される。上部の表示画面(A)はx
−y断面、その下部の三つの表示画面が各方位ごとに分
割されたBスコープ表示画面(t−y断面)である。
【0028】すなわち、下部の三つの表示画面
(BR ),(BC ),(B L)は、上部のx−y断面
(A)に示すように、舷側(x)方向の方位の全範囲θ
BNを、それぞれ等角度の三つの区分θL ,θC ,θR
分割し、それぞれの区分内に出現する反射物体のみをB
スコープ表示したものである。x−y断面(A)中の魚
体a1,a2,a3は、それぞれ、Bスコープ表示画面
(BR )中の魚体b1,Bスコープ表示画面(BC )中
の魚体b2,Bスコープ表示画面(BL )中の魚体b3
に対応する。各Bスコープ表示画面(BR ),
(BC ),(BL )中の反射物体b7,b8,b9は、
それぞれ、x−y断面(A)中の海底a4に対応する。
このように、ユーザは、必要に応じて、見慣れた三つの
Bスコープ表示のみによって、方位と過去の状況とを含
む反射物体の様子を認識することができる。
【0029】Bスコープ表示において、先に検出された
反射物体ほど左側に表示される方式では、時間の経過に
つれて、最新の反射物体が表示画面の右端に出現し、先
に検出された反射物体が左側に移動してゆく。このよう
な表示画面の更新の方法を、表示画面を左送りにすると
称する。各Bスコープ表示画面(BR ),(BC ),
(B L)中の反射物体b4,b5,b6は、過去にx−
y断面(A)に表示された魚体であり、各Bスコープ表
示画面(BR ),(BC ),(B L)を見比べることに
より、時間の経過と共にBスコープ表示画面(BR )中
の魚体b4→Bスコープ表示画面(BC )中の魚体b5
→Bスコープ表示画面(B L)中の魚体b6という具合
に、時間とともに魚体が右から左に移動したことが判明
する。
【0030】図4は、本発明の他の実施例の表示方法を
示す概念図ある。この実施例では、三つの区分が互いの
端部が重なり合うように三つに等分割されてBスコープ
表示される。すなわち、上部のx−y断面(A)に示す
ように、舷側(x)方向の方位の全範囲θBNが、各端部
を重ね合わせながら三つの区分θL ,θC ,θR に等分
割される。そして、各区分内に出現する魚体が三つの表
示画面(BR ),(B C ),(B L)にBスコープ表示
される。
【0031】各区分の端部が重ね合わされない場合に
は、各区分の境界近傍に存在する魚体は、隣接区分のB
スコープ表示画面のそれぞれに分割されて小さく表示さ
れる。この結果、探索対象から除外される小さな魚体が
二つ存在するように誤判定されたり、小さく表示される
ため見落とされたりする。しかし、本実施例のように、
方位区分を端部が重なり合うように分割すると、境界部
分の魚体が分割されることなく元の大きさで表示される
ため、検索の対象から除外されたり、見落とされたりす
ることが有効に防止される。
【0032】図5は、本発明の更に他の実施例の表示方
法を示す概念図である。この実施例では、上部のx−y
断面(A)に示すように、左右二つの区分θL とθR
中央部分において互いの端部が重なり合うように設定さ
れる。すなわち、舷側(x)方向の方位の全範囲θ
BNが、中央の重なり部分θM をもつように左右二つの区
分θL とθR とに等分割される。それぞれの区分内に出
現する反射物体を対象とするBスコープ表示が、下方の
二つの表示画面(BR )と(B L)のそれぞれに表示さ
れる。二つの表示画面(BR )と(B L)とは横に並べ
て配置される。
【0033】左側の表示画面(B L)中のBスコープ表
示は、先に検出された反射物体ほど左側に表示されるよ
うに、すなわち、最新の反射物体が表示画面の右端に出
現し、先に検出された反射物体が左側に移動してゆくと
いう具合に左送りに表示される。右側の表示画面
(BR )中のBスコープ表示は、左側のものとは逆に、
先に検出された反射物体ほど右側に表示されるように、
すなわち、最新の反射物体が表示画面の左端に出現し、
先に検出された反射物体が右側に移動してゆくという具
合に右送りに表示される。
【0034】すなわち、横に並べて配置した二つの表示
画面(B L)と(BR )中で、最新の魚体が中央に表示
され、古いものほど中央から左右に遠ざかるように表示
される。現在船の右側に存在する魚体b1は右側のBス
コープ表示画面だけに表示されている。船の直下の魚体
b2は左右の表示画面にBスコープ表示されている。
【0035】魚体b2が時間の経過と共に、左側または
右側の表示画面のいずれか一方にだけ表示されるように
変化する場合、魚体が船の直下を通過して左側または右
側のどちら側に移動したかが一目瞭然に識別できる。逆
に、左右の表示画面の一方の中で中央から離れていた魚
体が中央に接近してきてb2のようになった場合には、
この魚体が船舶の左または右の箇所から船舶の直下に移
動してきたことが直截的に識別できる。
【0036】以上、Bスコープ表示対象の区分を方位方
向に二つまたは三つに等分割する場合を例示した。しか
しながら、必要に応じて、四つ以上に分割することもで
きるし、また、不等分割することもできる。
【0037】また、隣接サンプリング点の受信信号の対
を処理することによって反射強度と反射物体の方位とを
検出する構成を例示した。しかしながら、本発明はこの
ような検出方法に限定されるものではなく、受信した反
射波と搬送波とを混合してビート信号を発生させる方法
など適宜な他の検出方法を採用することができる。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の超
音波探査装置は、方位方向に分割した各区分についてB
スコープ表示する構成であるから、馴染みの深いBスコ
ープ表示画面を主体とすることにより、魚体の方向、ひ
いてはその左右の動きを容易に把握できるという効果が
奏される。
【0039】本発明の一つの好適な実施の形態によれ
ば、方位方向の各区分を端部が重なり合うように設定す
る構成であるから、区分の境界付近に存在する反射物体
の見落としが有効に回避されるという利点がある。
【0040】本発明の他の好適な実施の形態によれば、
隣接して配置された左右の区分のBスコープ表示画面が
中央から左または右の両端方向に送られるという構成で
あるから、魚体の左右の動きが一層容易に把握できると
いう利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の超音波探査装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】図1のサンプリング回路L1,L2におけるサ
ンプリングのタイミングを受信信号の波形とともに示す
波形図である。
【図3】図1の表示部DISに表示されるBスコープ表
示画面の一例を示す概念図である。
【図4】図1の表示部DISに表示されるBスコープ表
示画面の他の一例を示す概念図である。
【図5】図1の表示部DISに表示されるBスコープ表
示画面の更に他の一例を示す概念図である。
【図6】2個のトランスジューサの受信信号の位相差か
ら反射物体の方位を検出する超音波探査方法を説明する
ための概念図である。
【図7】従来の位相差検出方式の超音波探査装置に表示
される三次元表示画面の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
CNT コントローラ TX 送信回路 TD1,TD2 超音波トランスジューサ SPL1,SPL2 サンプリング回路 CPMX1,CMPX2 複素合成回路 ARG 位相差検出回路 ADD 加算回路 ABS 絶対値回路 DSP ディジタル・シグナル・プロセッサ DIS 表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮嶋 健司 東京都八王子市明神町3−11−2 コート プラザ八王子206 (72)発明者 森口 和弘 神奈川県横浜市緑区長津田7−2−6 (72)発明者 松瀬 隆哉 神奈川県横浜市旭区若葉台2−18−1101 (72)発明者 片倉 景義 東京都目黒区中町1−25−32 Fターム(参考) 5J083 AA02 AB01 AC06 AC29 AD04 AD17 AE04 AE06 AF16 BA01 BC02 BE38 BE39 CA01 CA12 EA14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波信号を送信する送信素子を備えた送
    信部と、この送信された超音波信号の物体による反射波
    を受信し受信信号を出力する複数の受信素子を備えた受
    信部と、前記複数の受信素子の配置と各受信素子から出
    力される受信信号の位相差とから前記物体の方位を検出
    する方位検出部と、前記受信信号の出現時点および振幅
    から物体の距離および反射強度を検出する距離・反射強
    度検出部と、前記検出された方位、距離および反射強度
    を表示用データとして前記物体を画面表示する表示処理
    部とを備えた超音波探査装置において、 前記表示処理部は、前記複数の受信素子の配置から決定
    される方位検出範囲を複数の区分に分割し、各区分内で
    検出された反射物体の像を各区分ごとにBスコープ表示
    する区分表示手段を備えたことを特徴とする超音波探査
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記区分表示手段は、前記複数の区分を、隣接するもの
    どうしの端部が重なり合うように設定することを特徴と
    する超音波探査装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記区分表示手段は、前記区分を互いに隣接して配置さ
    れた左右の二区分に設定し、さらに、左側の区分につい
    て左送りに、右側の区分については右送りに表示させる
    ことを特徴とする超音波探査装置。
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