JP2000356684A - 探査データ表示方法及び装置 - Google Patents

探査データ表示方法及び装置

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JP2000356684A
JP2000356684A JP11167809A JP16780999A JP2000356684A JP 2000356684 A JP2000356684 A JP 2000356684A JP 11167809 A JP11167809 A JP 11167809A JP 16780999 A JP16780999 A JP 16780999A JP 2000356684 A JP2000356684 A JP 2000356684A
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Japan
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medium
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JP11167809A
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English (en)
Inventor
Hideki Hayakawa
秀樹 早川
Masaki Kishi
雅樹 岸
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2次元探査データ上の位置と媒質表面上の
位置との間の対応付けが容易に図れる探査データ表示方
法及び装置を提供する。 【解決手段】 媒質内部を探査して得られたその媒質表
面上の平面座標系における2次元探査データs(x,
y)を、媒質表面上を移動可能な表示装置の表示画面上
に表示する探査データ表示方法であって、平面座標系に
おける表示装置の所定の基準点の位置座標と向き(x
d ,yd ,θd )を求める基準点位置姿勢導出工程と、
基準点位置姿勢導出工程で導出された基準点の位置座標
(xd ,yd )が含まれる2次元探査データs(x,
y)の全部または一部と、基準点位置姿勢導出工程で導
出された基準点の位置を表示する基準点マークとを表示
画面上に表示する表示工程とを実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、媒質内部を探査し
て得られたその媒質表面上の所定の平面座標系における
2次元探査データs(x,y)を、前記媒質表面上を移
動可能な探査データ表示装置の表示画面上に表示する探
査データ表示方法及びその探査データ表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の探査データ表示装置として、コ
ンピュータに付属する出力端末としてのCRTモニタや
液晶ディスプレイ等のコンピュータ表示装置が一般的に
使用されている。また、コンピュータ表示装置以外に
も、2次元探査データs(x,y)を探査対象である媒
質の表面上に投影する投影型表示装置や、背景を透視可
能な透過型スクリーン上に2次元探査データs(x,
y)を表示可能で探査対象である媒質の表面と2次元探
査データs(x,y)を重ね合わせて目視可能な人体頭
部に装着して使用する透過型表示装置等の使用も考えら
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たコンピュータ表示装置の場合、探査結果である媒質内
部の状況を示す2次元探査データs(x,y)を媒質表
面上の位置を特定可能な座標軸等とともに表示するもの
の、具体的に2次元探査データs(x,y)上の特定部
分と媒質表面上の実際の位置との対応を取る場合、媒質
表面上での位置計測を再度行うこと等により、当該特定
部分の各座標点毎に逐次行う必要があった。
【0004】また、投影型表示装置を使用する場合、探
査範囲が広範囲であれば投影型表示装置を媒質表面から
相当距離離して設置する必要があり、設置スペースを広
く確保する必要が生じ、かかる設置スペースの確保が必
ずしも常に可能であるとは限らないという問題があっ
た。また、屋外で使用する場合、特に日中は、投影のた
めの光量が不足し、十分な画質が得られないという問
題、更に、媒質表面の歪みによって投影画像も歪んでし
まうという問題が生じる。また、2次元探査データs
(x,y)と媒質表面との間の位置合わせにも、設定や
操作手間がかかるとういう不都合がある。
【0005】また、透過型表示装置を使用する場合で
は、前者と同様に、透過型スクリーン上の2次元探査デ
ータs(x,y)と媒質表面との間の位置合わせにも、
設定や操作の手間がかかるとういう不都合がある。更
に、透過型スクリーン面と媒質表面との距離差により奥
行きに違和感が生じる。また、この違和感を解消するた
めには、透過型スクリーン上に表示する2次元探査デー
タs(x,y)を左右の視差に合わせて補正する必要が
生じる。また、透過型表示装置自体の装着性の悪さとと
もに、視点位置や視線方向が固定され、使用状態での頭
部の姿勢の移動が制限されるという使い勝手の悪さが生
じる。視点や視線の移動を許容するとすると、2次元探
査データs(x,y)を視点の移動に合わせて修正した
り、視点位置の計測を行う作業が必要となる。
【0006】このように、従来の探査データ表示方法及
び装置では、媒質内部を探査して得られた2次元探査デ
ータs(x,y)をその後の処理において有効に利用す
るには使用勝手上問題があり、改善が必要とされてい
た。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点を
解消するためになされたものであり、その目的は、2次
元探査データ上の位置と媒質表面上の位置との間の対応
付けが容易に図れる探査データ表示方法及び装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係る探査データ表示方法の第一の特徴構成
は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載した通り、媒
質内部を探査して得られたその媒質表面上の平面座標系
における2次元探査データs(x,y)を、前記媒質表
面上を移動可能な表示装置の表示画面上に表示する探査
データ表示方法であって、前記平面座標系における前記
表示装置の所定の基準点の位置座標と向き(xd ,y
d ,θd )を求める基準点位置姿勢導出工程と、前記基
準点位置姿勢導出工程で導出された前記基準点の位置座
標(xd ,yd )が含まれる前記2次元探査データs
(x,y)の全部または一部と、前記基準点位置姿勢導
出工程で導出された前記基準点の位置を表示する基準点
マークとを前記表示画面上に表示する表示工程とを実行
する点にある。
【0009】同第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項2に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加
えて、前記表示工程において、前記基準点マークを、前
記基準点位置姿勢導出工程で導出された前記基準点の向
きも認識できるように表示する点にある。
【0010】同第三の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項3に記載した通り、媒質内部を探査して得られ
たその媒質表面上の平面座標系における2次元探査デー
タs(x,y)を、前記媒質表面上を移動可能な表示装
置の表示画面上に表示する探査データ表示方法であっ
て、前記平面座標系における前記表示装置の所定の基準
点の位置座標と向き(xd ,yd ,θd )を求める基準
点位置姿勢導出工程と、前記基準点位置姿勢導出工程で
導出された前記基準点の位置座標と向き(xd ,yd
θd )から、前記2次元探査データs(x,y)の表示
範囲と向きを決定して、その表示範囲と向きの前記2次
元探査データs(x,y)を前記表示画面上に表示する
表示工程とを実行する点にある。
【0011】同第四の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項4に記載した通り、上記第一、第二または第三
の特徴構成に加えて、前記基準点位置姿勢導出工程は、
前記表示装置を移動可能に支持する回転軸が同軸の一対
の固定車輪の各移動距離を、前記固定車輪に各別に設け
た距離計によって各別に計測し、その計測した各移動距
離から、前記一対の固定車輪の内の位置決め用に指定さ
れた指定車輪の始発点と初期姿勢(xS ,yS ,θS
から前記指定車輪の位置座標と向き(x0 ,y 0 ,θ
0 )を導出する位置姿勢導出工程と、前記位置姿勢導出
工程で導出された前記指定車輪の位置座標と向き(x
0 ,y0 ,θ0 )から、前記平面座標系における前記表
示装置の前記基準点の位置座標と向き(xd ,yd ,θ
d )を求める基準点位置姿勢換算工程とを備えてなる点
にある。
【0012】同第五の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項5に記載した通り、上記第一、第二または第三
の特徴構成に加えて、前記基準点位置姿勢導出工程は、
前記表示装置を移動可能に支持する固定車輪の移動距離
を、前記固定車輪に設けた距離計によって計測し、前記
表示装置の移動中における前記固定車輪の移動方向或い
は移動方向の変化を、前記表示装置に設けた角度センサ
または傾斜計によって計測し、その計測した前記移動距
離及び前記移動方向或いは移動方向の変化から、前記固
定車輪の始発点と初期姿勢(xS ,yS ,θS )から前
記固定車輪の位置座標と向き(x0 ,y0 ,θ0 )を導
出する位置姿勢導出工程と、前記位置姿勢導出工程で導
出された前記指定車輪の位置座標と向き(x0 ,y0
θ0 )から、前記平面座標系における前記表示装置の前
記基準点の位置座標と向き(xd,yd ,θd )を求め
る基準点位置姿勢換算工程とを備えてなる点にある。
【0013】同第六の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項6に記載した通り、上記第一、第二、第三、第
四または第五の特徴構成に加えて、所定の探査データを
取得する探査装置を前記表示装置に付帯させ、前記表示
工程を実行すべく前記表示装置が前記媒質表面上を移動
する過程において、前記探査装置による探査データの取
得を実行し、取得した前記探査データを前記表示工程で
表示する前記2次元探査データs(x,y)と関連付け
て表示する点にある。
【0014】更に、本発明に係る探査データ表示装置の
第一の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項7に記
載した通り、媒質内部を探査して得られたその媒質表面
上の所定の平面座標系における2次元探査データs
(x,y)を表示画面上に表示する前記媒質表面上を移
動可能な探査データ表示装置であって、前記平面座標系
における前記探査データ表示装置の所定の基準点の位置
座標と向き(xd ,yd ,θd )を求める基準点位置姿
勢導出手段と、前記基準点位置姿勢導出手段が導出した
前記基準点の位置座標(xd ,yd )が含まれる前記2
次元探査データs(x,y)の全部または一部と、前記
基準点位置姿勢導出手段が導出した前記基準点の位置を
表示する基準点マークとを前記表示画面上に表示する表
示手段とを備えてなる点にある。即ち、上記探査データ
表示方法の第一の特徴構成における各工程を各別に記載
した要領で処理するための手段を夫々に備えてなるもの
であり、よって、本特徴構成と上記探査データ表示方法
の第一の特徴構成とは、本発明に係る探査方法及び装置
に対して本質において共通するものである。
【0015】同第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項8に記載した通り、媒質内部を探査して得られ
たその媒質表面上の所定の平面座標系における2次元探
査データs(x,y)を表示画面上に表示する前記媒質
表面上を移動可能な探査データ表示装置であって、前記
平面座標系における前記探査データ表示装置の所定の基
準点の位置座標と向き(xd ,yd ,θd )を求める基
準点位置姿勢導出手段と、前記基準点位置姿勢導出手段
が導出した前記基準点の位置座標と向き(xd,yd
θd )から、前記2次元探査データs(x,y)の表示
範囲と向きを決定して、その表示範囲と向きの前記2次
元探査データs(x,y)を前記表示画面上に表示する
表示手段とを備えてなる点にある。即ち、上記探査デー
タ表示方法の第三の特徴構成における各工程を各別に記
載した要領で処理するための手段を夫々に備えてなるも
のであり、よって、本特徴構成と上記探査データ表示方
法の第三の特徴構成とは、本発明に係る探査方法及び装
置に対して本質において共通するものである。
【0016】以下に作用並びに効果を説明する。本発明
に係る探査方法の第一の特徴構成によれば、2次元探査
データs(x,y)に対応する媒質表面上の探査範囲内
で表示装置を移動させ、各移動地点において、前記基準
点位置姿勢導出工程と前記表示工程を夫々実行すること
で、作業者は表示画面上に2次元探査データs(x,
y)と重ねて表示された表示装置の基準点の位置を示す
基準点マークから、2次元探査データs(x,y)に対
応する媒質表面上のどの位置に表示装置が位置している
かを的確に把握することができる。従って、例えば、基
準点マークを中心として2次元探査データs(x,y)
を拡大表示させると、表示装置の現在位置における媒質
内部の状態を詳細に観察できるのである。また、例え
ば、2次元探査データs(x,y)の全体像の中から特
定の目標物の埋設位置や埋設状態を詳細に確認しようと
する場合に、2次元探査データs(x,y)上の特定の
目標物と表示装置との位置関係が基準点マークの表示か
ら把握でき、基準点マークが当該目標物に近づくように
表示装置を表示画面を確認しながら移動させることで、
当該目標物が媒質表面上のどこに存在するかを実際にそ
の位置において確認できるのである。
【0017】更に、同第二の特徴構成によれば、上記に
おいて、作業者が媒質表面上の平面座標系における表示
装置の向きが正確に特定できない状況下においても、表
示画面上の基準点マークの表示から、前記基準点位置姿
勢導出工程で導出された基準点の向きが認識でき、表示
画面の向きと表示画面に表示されている2次元探査デー
タs(x,y)の向きが一致しているのか否かが即座に
分かるのである。例えば、2次元探査データs(x,
y)がy方向を縦にx方向を横に固定して表示画面上に
表示されている場合に、基準点の向き、例えば、表示画
面の縦方向に一致している場合の当該表示(例えば、矢
印等)がx方向を指している場合に、表示画面の向きと
2次元探査データs(x,y)が90°ずれていること
が分かる。従って、この場合は表示装置を90°回転さ
せることで、表示画面の向きと2次元探査データs
(x,y)を一致させることができる。
【0018】同第三の特徴構成によれば、2次元探査デ
ータs(x,y)に対応する媒質表面上の探査範囲内で
表示装置を移動させ、各移動地点において、前記基準点
位置姿勢導出工程と前記表示工程を夫々実行すること
で、作業者はその表示装置が位置している媒質表面上の
地点と表示装置の向きに対応付けられた表示範囲と向き
の2次元探査データs(x,y)を見ることができ、表
示装置が位置している地点に特定した媒質内部の状態を
容易に把握することができるのである。
【0019】例えば、2次元探査データs(x,y)上
の表示装置の位置を表示画面の中心に固定して、前記平
面座標系における表示画面の向きとその表示画面に表示
される2次元探査データs(x,y)の向きが一致する
ように、2次元探査データs(x,y)を所定の表示倍
率となる表示範囲で切り取って表示させることができ、
作業者は表示画面上の2次元探査データs(x,y)を
表示装置が位置している地点の媒質内部を透視している
かのように媒質内部の状態を観察できるのである。特
に、表示画面を媒質表面に近接させ、表示倍率を等倍と
することで、より実際の透視画像に近づくことができ
る。
【0020】同第四または第五の特徴構成によれば、前
記位置姿勢導出工程において、前記指定車輪または前記
固定車輪の位置座標と向き(x0 ,y0 ,θ0 )からそ
の移動軌跡を前記平面座標系において特定することがで
き、その特定結果を基に、前記基準点位置姿勢換算工程
により前記表示装置の所定の基準点、例えば、前記表示
画面の中心の移動軌跡を前記平面座標系において特定す
ることができるのである。この結果、作業者は前記所定
の基準点が位置している媒質表面上の地点と表示装置の
向きに対応付けられた表示範囲と向きの2次元探査デー
タs(x,y)を見ることができ、或いは、表示画面上
に2次元探査データs(x,y)と重ねて表示された前
記所定の基準点の位置を示す基準点マークから、2次元
探査データs(x,y)に対応する媒質表面上のどの位
置に表示装置が位置しているかを的確に把握することが
でき、表示装置が位置している地点に特定した媒質内部
の状態を容易に把握することができるのである。ここ
で、前記媒質表面上の所定地点において、前記表示装置
を前記媒質表面上の基準点と位置合わせする際に、前記
指定車輪または前記固定車輪は実際に前記媒質表面に接
地し、その接地状態が作業者によって視覚的に直接確認
できるため、位置合わせが容易にでき、その結果、位置
合わせ精度が向上するため、前記表示装置の所定の基準
点の位置計測精度の向上が図れるのである。
【0021】尚、第五の特徴構成では、前記固定車輪の
取り付け位置が前記表示装置に対して固定されていて
も、前記固定車輪が接地面に対して垂直軸芯周りに回動
自在な自在車輪であり、且つ、前記角度センサまたは前
記傾斜計がその自在車輪に直接設置されている場合は、
前記自在車輪についての前記位置姿勢導出工程は実行で
きるが、前記自在車輪の向きと前記表示装置の向きが不
定となり、前記基準点位置姿勢換算工程によって前記表
示装置の所定の基準点の位置計測が不能となるのであ
る。つまり、前記自在車輪と前記表示装置の所定の基準
点との間の方向を含む相対位置関係を特定するための別
途手段、例えば、前記自在車輪と前記表示装置の双方に
角度センサまたは傾斜計を設ける等の手当てが必要とな
る。従って、本特徴構成の如く、移動距離の計測に係る
車輪の向きと前記表示装置の向きの相対関係を固定する
ことで、かかる別途手段が不要となるのである。但し、
固定車輪と言えども、ある程度の車軸の振れや遊び等
は、計測誤差範囲内で当然に許容されるものである。
【0022】また、前記固定車輪と前記表示装置の相対
的な位置関係は固定されているため、前記角度センサま
たは前記傾斜計は前記表示装置または前記固定車輪の何
れに設けられていても前記表示装置及び前記固定車輪の
両方の移動方向或いは移動方向の変化を計測することが
できる。
【0023】更に、前記傾斜計としては、3軸傾斜計ま
たは2軸傾斜計が使用可能である。尚、2軸傾斜計は前
記固定車輪の接地面つまり前記媒質表面と平行な直交成
分を測定する。前記傾斜計は、前記固定車輪の接地面つ
まり前記媒質表面が水平でない場合に当該接地面の法線
方向が鉛直方向に対して傾斜することから、角度センサ
と同様に前記固定車輪の移動方向或いは移動方向の変化
を計測することができる。
【0024】同第六の特徴構成によれば、前記表示工程
において前記2次元探査データs(x,y)を表示する
際に、前記探査データを前記2次元探査データs(x,
y)と関連付けて表示することにより、前記探査データ
と前記2次元探査データs(x,y)の対応する位置座
標がずれている場合は、その二つの表示のズレから、前
記2次元探査データs(x,y)の位置座標を補正して
表示できたり、或いは、前記2次元探査データs(x,
y)上に正確な基準点マークを表示できるのである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る探査データ
表示方法及び装置の実施の形態を図面に基づいて説明す
る。
【0026】ここで、本発明に係る探査データ表示方法
及び装置は、基本的には、媒質内部を探査して得られた
その媒質表面上の平面座標系における2次元探査データ
s(x,y)を、前記媒質表面上を移動可能な表示装置
の表示画面上に表示するためのものである。
【0027】また、前記2次元探査データs(x,y)
は、前記媒質表面上で所定の探査装置を移動させて、前
記媒質表面上の各座標地点において電磁波等による所定
の波動信号を媒質中に放射し、媒質内部の被探査物体か
らの反射信号や当該物体で位相や強度が変化した波動信
号を受信して、その受信信号に対して所定の処理を施し
て得られるもので、種々の形態のものがある。本発明に
係る探査データ表示方法及び装置では、2次元探査デー
タであれば、何れの形態のものでも利用可能である。以
下に示す実施形態では、前記媒質表面上の位置(x,
y)と前記反射信号の反射時間tを座標(x,y,t)
として生成された3次元ボクセルデータに対して、前記
媒質表面上の位置(x,y)毎に反射時間t軸方向にお
ける振幅値の最大絶対値を抽出し、その最大絶対値を所
定平面上に配置することにより生成した2次元探査デー
タs(x,y)を使用している。この2次元探査データ
s(x,y)の生成手法については、別出願「3次元ボ
クセルデータ表示方法及び装置」(特願平10−332
459号)に詳細に説明されている。尚、2次元探査デ
ータs(x,y)の生成手法自体は、本発明の本旨では
ないため詳細な説明は割愛する。
【0028】[第1実施形態]図1に示すように、本発
明に係る探査データ表示方法は、大きく分けて基準点位
置姿勢導出工程と表示工程の2工程で構成されている。
【0029】前記基準点位置姿勢導出工程では、図2に
示すように、本発明に係る探査データ表示装置1(以
下、「表示装置1」という。)を媒質2の表面3上(媒
質1が土壌の場合は地表面が相当する。)を移動させた
場合の、前記媒質表面3上の平面座標系における前記表
示装置1の所定の基準点4の位置座標と向き(xd ,y
d ,θd )を求める。
【0030】前記表示工程では、前記基準点位置姿勢導
出工程で導出された前記基準点4の位置座標(xd ,y
d )が含まれる前記2次元探査データs(x,y)の全
部または一部と、前記基準点位置姿勢導出工程で導出さ
れた前記基準点4の位置と向きを表示する基準点マーク
とを前記表示装置1の表示画面上に表示する。
【0031】図3に示すように、前記表示装置1は、前
記基準点位置姿勢導出工程を実行して前記平面座標系に
おける前記基準点4の位置座標と向き(xd ,yd ,θ
d )を求める基準点位置姿勢導出手段5と、前記表示工
程を実行して前記基準点位置姿勢導出手段5が導出した
前記基準点4の位置座標(xd ,yd )が含まれる前記
2次元探査データs(x,y)の全部または一部と、前
記基準点位置姿勢導出手段5が導出した前記基準点4の
位置と向きを表示する基準点マークとを前記表示画面6
上に重ねて表示する表示手段7とを備えて構成されてい
る。ここで、前記基準点4は前記表示装置1内の任意の
位置を設定可能であるが、例えば、前記表示画面6の中
心とすれば、前記表示画面上に表示された前記基準点マ
ークの位置が前記表示画面の中心直下の前記媒質表面3
上の位置と対応することになる。また、前記表示画面6
を前記媒質表面3と平行な位置関係となるように設けた
場合、前記表示画面6を作業者が見た場合の上方向を前
記基準点4の向きとする。
【0032】更に、前記表示装置1の前記基準点位置姿
勢導出手段5には、前記表示装置1を支持するととも
に、前記表示装置1が前記媒質表面3上を自在に移動で
きるように、回転軸が同軸の一対の固定車輪8R ,8L
と自在車輪9が取り付けられており、前記各固定車輪8
R ,8L の移動距離を各別に計測可能な距離計10と、
前記距離計10によって各別に計測した前記各固定車輪
R ,8L の移動距離D R ,DL から、前記一対の固定
車輪8R ,8L の内の位置決め用に指定された指定車輪
11の始発点Sの位置座標と初期姿勢(xS ,yS ,θ
S )から決定される前記平面座標系における前記指定車
輪11の位置座標と向き(x0 ,y0 ,θ 0 )を導出す
る位置姿勢導出手段12と、前記位置姿勢導出手段12
が導出した前記指定車輪11の位置座標と向き(x0
0 ,θ0 )から、前記平面座標系における前記表示装
置1の前記基準点4の位置座標と向き(xd ,yd ,θ
d )を求める基準点位置姿勢換算手段13が設けられて
いる。
【0033】前記距離計10は、最小検出距離が5mm
の一対のロータリエンコーダ14R,14L からなり、
前記移動距離DR ,DL を各別に計測可能に構成されて
いる。前記移動距離DR ,DL は前記各固定車輪8R
L が前進後退した前記始発点Sからの積算距離である
が、前進時は加算され、後退時は減算される。従って、
前記移動距離DR ,DL が増加している時は、前記表示
装置1が前進しており、逆に、前記移動距離DR ,DL
が減少している時は、前記表示装置1が後退しているこ
とになる。尚、前記各ロータリエンコーダ14R ,14
L が前進後退を検出できる原理は、前記各ロータリエン
コーダ14R ,14L のスリットに対して90°位相が
異なるように2つの光センサが配置され、例えば、前記
二つの光センサの出力パルスの一方が他方より90°位
相が進んでいる場合は前進であり、逆に90°位相が遅
れている場合は後退であると判定できる。
【0034】図4に示すように、前記位置姿勢導出手段
12は、二つの位相判別エッジ検出部15R ,15L
と、二つのアップダウンカウンタ16R ,16L と、演
算処理部17とで構成されており、前記基準点位置姿勢
換算手段13は前記演算処理部17の一部によって構成
されている。尚、前記位置姿勢導出手段12及び前記基
準点位置姿勢換算手段13は、具体的には、マイクロコ
ンピュータ、論理回路、及び、半導体メモリ等によって
構成されている。
【0035】前記位相判別エッジ検出部15R ,15L
は、前記右側の固定車輪8R に対応する前記ロータリエ
ンコーダ14R の前記二つの光センサの出力パルスR1
, 2 と、前記左側の固定車輪8L に対応する前記ロー
タリエンコーダ14L の前記二つの光センサの出力パル
スL1 ,L2 とを左右各別に入力して、前記各固定車輪
R ,8L の前進後退を判別し、前記出力パルスR1 ,
2 または前記出力パルスL1 ,L2 のエッジを検出し
て、カウントアップ信号RUP,LUPとカウントダウン信
号RDN,LDNとを左右各別に出力する。図5に、前記出
力パルスR1 ,2 と前記カウントアップ信号RUPの信
号波形の一例を示す。この場合、前記出力パルスR1
前記出力パルスR2 より90°位相が進んでおり、前記
右側の固定車輪8R が前進状態で、前記カウントアップ
信号RUPが出力されている。ここで、前記カウントアッ
プ信号RUP,LUPまたは前記カウントダウン信号R DN
DNの各パルス間隔が前記各ロータリエンコーダ14
R ,14L の最小検出距離に対応する。
【0036】前記アップダウンカウンタ16R ,16L
は、前記位相判別エッジ検出部15 R ,15L が出力す
る前記カウントアップ信号RUP,LUPと前記カウントダ
ウン信号RDN,LDNを左右各別に入力し、前記固定車輪
R ,8L の前記移動距離D R ,DL に対応するカウン
ト値CR ,CL を左右各別に出力し、更に、桁上げ時に
はキャリー信号RC ,LC を、また、桁下げ時にはボロ
ー信号RB ,LB を夫々左右各別に出力する。
【0037】次に、前記基準点位置姿勢導出工程につい
て説明する。図1に示すように、前記基準点位置姿勢導
出工程は、前記位置姿勢導出手段12が前記指定車輪1
1の位置座標と向き(x0 ,y0 ,θ0 )を導出する位
置姿勢導出工程と、前記基準点位置姿勢換算手段13が
前記指定車輪11の位置座標と向き(x0 ,y0 ,θ
0 )から、前記平面座標系における前記基準点4の位置
座標と向き(xd ,yd,θd )を求める基準点位置姿
勢換算工程とからなる。
【0038】先ず、前記演算処理部17における、前記
位置姿勢導出手段12による前記平面座標系における前
記指定車輪11の位置座標と向き(x0 ,y0 ,θ0
を導出する位置姿勢導出工程について説明する。
【0039】前記指定車輪11の向きθ0 (単位:ラジ
アン)は、前記一対の固定車輪8R,8L の間隔Wと前
記移動距離DR ,DL から数1により算出される。尚、
前記移動距離DR ,DL は前記最小検出距離に夫々前記
カウント値CR ,CL を乗じて求められる。
【0040】
【数1】θ0 =(DR −DL )/W+θS
【0041】ここで、数1の第1項は、前記指定車輪1
1の向きθ0 の前記表示装置1の移動開始時の移動方向
θS (始発点Sにおける前記指定車輪11の初期姿勢)
からの変化量を示している。尚、前記指定車輪11の向
きθ0 の基準方向は移動開始時の移動方向θS の基準方
向と同じである限り任意に定め得るが、本実施形態では
便宜上+y方向を基準方向とする。また、前記指定車輪
11の向きθ0 は、+y方向を基準として反時計回りが
正方向となる。
【0042】また、単位時間当りの前記指定車輪11が
前進後退した距離をΔとすれば、前記指定車輪11の位
置座標(x0 ,y0 )は、前記表示装置1の移動開始時
の位置座標つまり始発点Sの位置座標(xS ,yS )を
基準として、数2及び数3で与えられる。
【0043】
【数2】x0 =−∫Δsinθ0 dt+xS
【数3】y0 =∫Δcosθ0 dt+yS
【0044】ここで、前記単位時間当りの移動距離Δと
前記指定車輪11の向きθ0 は共に時間tの関数である
が、実際の演算処理は、数2及び数3の代わりに離散表
現の更新式数4及び数5を用いて、前記固定車輪8R
L の一方の移動距離DR ,DL に一定の増減があった
場合に実行する。
【0045】具体的には、前記キャリー信号RC ,LC
と前記ボロー信号RB ,LB の4信号の論理和をとっ
て、その論理和出力18に同期して前記位置姿勢導出工
程を実行する。ここで、前記アップダウンカウンタ16
R ,16L が2ビットカウンタの場合は、前記カウント
値CR ,CL の何れか一方が4の整数倍の値になる度
に、前記論理和出力18がパルスを発生する。この場
合、前記最小検出距離が5mmであるので、前記一定の
増減量は20mmである。
【0046】
【数4】x0 (n+1)=x0 (n)−{D(n+1)
−D(n)}sinθ0 (n)
【数5】y0 (n+1)=y0 (n)+{D(n+1)
−D(n)}cosθ0 (n)
【0047】ここで、x0 (0)=xS 、y0 (0)=
S である。また、D(n+1)及びD(n)は前記移
動距離DR ,DL の内の前記指定車輪11の移動距離の
n+1番目及びn番目の演算処理位置での値を夫々示し
ており、更に、θ0 (n)はn番目の演算処理位置で数
1によって算出された前記指定車輪11の向きθ0 であ
る。
【0048】以上、数1、数4及び数5から、前記平面
座標系における前記指定車輪11の位置座標と向き(x
0 ,y0 ,θ0 )を導出することができる。
【0049】次に、前記基準点位置姿勢換算手段13
が、前記位置姿勢導出手段12が導出した前記指定車輪
11の位置座標と向き(x0 ,y0 ,θ0 )から、前記
平面座標系における前記基準点4の位置座標と向き(x
d ,yd ,θd )を求める基準点位置姿勢換算工程につ
いて説明する。尚、前記基準点4の向きは、前記指定車
輪11の向きと同じになるように前記表示画面6を前記
表示装置1に取り付けてあるとすると、θ0 =θd とな
るため、前記基準点4の向きをあらためて導出する必要
はない。
【0050】前記指定車輪11の位置を原点、進行方向
をY軸方向とする前記表示装置1上の座標系を仮定し、
前記基準点4が前記両固定車輪8R ,8L の中心よりV
だけ後方に位置しているすると、その座標系における前
記基準点4の座標が(−W/2,−V)となり、この前
記表示装置1上の座標系は前記平面座標系に対して前記
指定車輪11の向きθ0 だけ回転していることに相当す
ることから、前記基準点4の位置座標(xd ,yd )は
数6及び数7で算出される。ここで、Wは前記一対の固
定車輪8R ,8L の間隔である。
【0051】
【数6】xd =x0 −Wcosθ0 /2+Vsinθ0
【数7】yd =y0 −Wsinθ0 /2−Vcosθ0
【0052】この基準点位置姿勢換算工程は、前記位置
姿勢導出工程で前記指定車輪11の位置座標と向き(x
0 ,y0 ,θ0 )が演算される毎に実行される。
【0053】次に、前記基準点位置姿勢導出工程で導出
された前記基準点4の位置座標(x d ,yd )が含まれ
る前記2次元探査データs(x,y)の全部または一部
を、図6に示すように、前記表示画面6上に表示すると
ともに、前記基準点位置姿勢導出工程で導出された前記
基準点4の位置座標(xd ,yd )に対応する前記2次
元探査データs(x,y)上の位置に基準点マーク19
を矢印等でその向きを識別可能に表示する前記表示工程
を実行する。前記基準点マーク19と前記2次元探査デ
ータs(x,y)の全部または一部との画像合成処理は
公知の画像処理技術を利用する。尚、図6に示す前記2
次元探査データs(x,y)は地中配管の埋設状況を探
査した探査データであるが、実際に前記表示画面6上に
表示された前記2次元探査データs(x,y)の階調表
示を図面上で正確に再現するのが困難であるため、図6
ではある程度模式的に表現してある。
【0054】ここで、前記表示画面6上に前記2次元探
査データs(x,y)の全部を表示する場合は、表示デ
ータは前記指定車輪11の位置座標と向き(x0 ,y
0 ,θ 0 )によって変化することがないので、予め表示
させておいてもよい。この場合、図6に示すように、前
記基準点位置姿勢導出工程と前記表示工程を実行する毎
に、前記2次元探査データs(x,y)上での前記基準
点マーク19の表示位置が移動する。
【0055】[第2実施形態]上記した第1実施形態に
対して、前記基準点位置姿勢導出工程は同様に実行し、
前記表示工程の代わりに、前記基準点位置姿勢導出工程
で導出された前記基準点4の位置座標と向き(xd ,y
d ,θd )から、前記2次元探査データs(x,y)の
表示範囲と向きを決定して、その表示範囲と向きとなる
ように加工された前記2次元探査データs(x,y)を
前記表示画面6上に表示するという表示工程を実行す
る。尚、前記基準点4の位置は、第1実施形態と同様に
前記表示画面6の中心に位置している。
【0056】具体的に、第2実施形態における表示工程
を図面に基づいて説明する。図7は地表面上の1m四方
の範囲に埋設された金属管20の埋設状況を示す平面図
である。前記表示工程で表示対象となる2次元探査デー
タs(x,y)は、図8に示すように、図7に示す前記
金属管20を地表面からx、y両方向に探査して得られ
たもので、0≦x≦100(cm)、0≦y≦100
(cm)となっており、また、前記2次元探査データs
(x,y)の生成手法は第1実施形態の場合と同様であ
る。尚、ここで用いた前記表示装置1の表示画面6の大
きさは縦横ともに40cmである。
【0057】図9に示すように、前記表示装置1の前記
基準点4が上記探査範囲の左下隅を原点として、水平方
向50cm、垂直方向25cm、即ちx=50、y=2
5の位置にあり、前記表示装置1は+y方向を基準にし
て0°の方向を向いている。前記基準点位置姿勢換算工
程を実行すると、前記基準点4の向きθd の基準方向が
同じく+y方向であるので、前記基準点4の位置座標と
向き(xd ,yd ,θ d )が(50,25,0)として
導出される。このとき、前記表示画面6には、図9に示
すように、前記2次元探査データs(x,y)のx=5
0、y=25を中心としたx=±20、y=±20の範
囲のデータが表示される。
【0058】次に、図10に示すように、前記基準点4
が上記探査範囲の原点に対して水平方向70cm、垂直
方向70cm、即ちx=70、y=70の位置にあり、
前記表示装置1は+y方向を基準にして時計回りに45
°の方向を向いている。前記基準点位置姿勢換算工程を
実行すると、前記基準点4の向きθd の基準方向が+y
方向であるので、前記基準点4の位置座標と向き(x
d ,yd ,θd )が(70,70,−45)として導出
される。このとき、前記表示画面6には、図10に示す
ように、前記2次元探査データs(x,y)のx=7
0、y=70を中心として、+y方向の基準にして反時
計回り45°回転してなる2次元探査データの当該回転
中心を中心としたx=±20、y=±20の範囲のデー
タが表示される。前記基準点4の向きθd が0のときは
当該回転処理は不要であるが、それ以外では(xd ,y
d )を中心にして+y方向の基準にして反時計回りに−
θd だけ回転させる処理が必要となる。以上の表示工程
により、前記表示画面6には、前記表示画面6直下の埋
設状況を示す前記2次元探査データs(x,y)が実物
大で表示されるため、まるで地中を透視しているかの如
く臨場感のある前記2次元探査データs(x,y)の表
示が可能となる。
【0059】[第3実施形態]第3実施形態は、上記し
た第1または第2実施形態に対して、前記基準点位置姿
勢導出工程の内の位置姿勢導出工程が異なり、それに対
応して、前記表示装置1は前記基準点位置姿勢導出手段
5の代わりに別の基準点位置姿勢導出手段21を設けて
ある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
【0060】図11に示すように、前記表示装置1は、
前記基準点位置姿勢導出工程を実行して前記平面座標系
における前記基準点4の位置座標と向き(xd ,yd
θd)を求める基準点位置姿勢導出手段21と、第1ま
たは第2実施形態における前記表示工程を実行する表示
手段7とを備えて構成されている。
【0061】更に、前記表示装置1の前記基準点位置姿
勢導出手段21は、前記表示装置1を支持するととも
に、前記表示装置1が前記媒質表面3上を自在に移動で
きるように、回転軸が同軸の一対の固定車輪8R ,8L
と自在車輪9が取り付けられており、前記固定車輪8R
の移動距離を計測可能な距離計22と、前記固定車輪8
R の移動方向を計測可能な角度センサ23を備えてい
る。更に、前記距離計22が計測した前記固定車輪8R
の移動距離Dと、前記角度センサ23が計測した前記固
定車輪8R の移動方向の始発点Sにおける移動方向θS
からの変化Δθと、前記固定車輪8R の始発点Sの位置
座標と初期姿勢(xS ,yS ,θS )とから、前記平面
座標系における前記固定車輪8R の位置座標と向き(x
0 ,y0 ,θ 0 )を導出する位置姿勢導出手段24と、
前記位置姿勢導出手段24が導出した前記固定車輪8R
の位置座標と向き(x0 ,y0 ,θ0 )から、前記平面
座標系における前記表示装置1の前記基準点4の位置座
標と向き(xd ,yd ,θd )を求める基準点位置姿勢
換算手段25が設けられている。ここで、前記基準点4
は第1及び第2実施形態と同様に前記表示画面6の中心
とする。
【0062】前記距離計22は、最小検出距離が5mm
のロータリエンコーダ26からなり、前記移動距離Dを
計測可能に構成されている。前記移動距離Dは前記固定
車輪8R が前進後退した前記始発点Sからの積算距離で
あるが、前進時は加算され、後退時は減算される。従っ
て、前記移動距離Dが増加している時は、前記表示装置
1が前進しており、逆に、前記移動距離Dが減少してい
る時は、前記表示装置1が後退していることになる。
尚、前記ロータリエンコーダ26が前進後退を検出でき
る原理は、第1実施形態における場合と同様であるた
め、説明は割愛する。また、前記角度センサ23は、例
えば、ピエゾジャイロ等のジャイロを用いて構成されて
いる。
【0063】図12に示すように、前記位置姿勢導出手
段24は、位相判別エッジ検出部27と、アップダウン
カウンタ28と、演算処理部29とで構成されており、
前記基準点位置姿勢換算手段25は前記演算処理部29
の一部によって構成されている。
【0064】前記位相判別エッジ検出部27は、前記ロ
ータリエンコーダ26の前記二つの光センサの出力パル
スR1 ,2 を入力して、前記固定車輪8R の前進後退
を判別し、前記出力パルスR1 ,2 のエッジを検出し
て、カウントアップ信号RUPとカウントダウン信号RDN
を出力する。図13に、前記出力パルスR1 ,2 と前
記カウントアップ信号RUPの信号波形の一例を示す。こ
の場合、前記出力パルスR1 が前記出力パルスR2 より
90°位相が進んでおり、前記固定車輪8R が前進状態
で、前記カウントアップ信号RUPが出力されている。こ
こで、前記カウントアップ信号RUPまたは前記カウント
ダウン信号RDNの各パルス間隔が前記ロータリエンコー
ダ26の最小検出距離に対応する。
【0065】前記アップダウンカウンタ28は、前記位
相判別エッジ検出部27が出力する前記カウントアップ
信号RUPと前記カウントダウン信号RDNを入力し、前記
固定車輪8R の前記移動距離Dに対応するカウント値C
を出力する。
【0066】次に、前記演算処理部29における、前記
位置姿勢導出手段24による前記平面座標系における前
記固定車輪8R の位置座標と向き(x0 ,y0 ,θ0
を導出する位置姿勢導出工程について説明する。
【0067】前記固定車輪8R の向きθ0 は、例えば、
+y方向を基準にして反時計回りを正方向と定義して、
前記角度センサ23によってΔθの値を計測することが
できるので、数8で導出することができる。一方、前記
移動距離Dは前記最小検出距離に前記カウント値Cを乗
じて求められる。
【0068】
【数8】θ0 =Δθ+θs
【0069】また、単位時間当りの前記固定車輪8R
前進後退した距離をΔとすれば、前記指定車輪11の位
置座標(x0 ,y0 )は、第1実施形態と同様に、数2
及び数3或いは離散表現の更新式数4及び数5で与えら
れる。結果として、前記角度センサ23によって前記固
定車輪8R の向きθ0 が計測でき、前記移動距離Dが計
測され、単位時間当りの前記固定車輪8R が前進後退し
た距離Δが求まれば、第1実施形態と同様に、前記平面
座標系における前記固定車輪8R の位置座標と向き(x
0 ,y0 ,θ0 )を導出することができる。
【0070】次に、前記基準点位置姿勢換算工程は、前
記位置姿勢導出手段24が導出した前記指定車輪11の
位置座標と向き(x0 ,y0 ,θ0 )から、前記基準点
位置姿勢換算手段25が、前記平面座標系における前記
基準点4の位置座標と向き(xd ,yd ,θd )を求め
る。この基準点位置姿勢換算工程は、第1実施形態の場
合と全く同様であり、説明を割愛する。つまり、前記基
準点位置姿勢換算手段25として前記基準点位置姿勢換
算手段13をそのまま使用できる。
【0071】[第4実施形態]第4実施形態では、図1
4に示すように、上記の第1乃至第3実施形態の前記表
示装置1に所定の探査データを取得する探査装置30を
付帯させてある。そして、第1乃至第3実施形態におけ
る表示工程を実行すべく前記表示装置1が前記媒質表面
3上を移動する過程において、前記探査装置30による
探査データの取得を実行し、取得した前記探査データを
前記表示工程で表示する前記2次元探査データs(x,
y)と関連付けて表示する。例えば、前記表示画面6を
上下に分割して、上側に前記探査データを、下側に前記
2次元探査データs(x,y)をx座標を一致させて表
示する。
【0072】前記探査装置30は、一定間隔で前記媒質
表面3に対向して配置された送信アンテナ31と受信ア
ンテナ32、送信回路33、受信回路34からなる送受
信機35と、前記受信アンテナ32と前記受信回路34
で受信された受信信号を処理して前記所定の探査データ
を生成する信号処理手段36とで構成されている。前記
送信回路33は例えば100MHz〜1GHzの単発の
パルス信号を発生し、前記送信アンテナ11より電磁波
として前記媒質2に向けて放射される。前記送信アンテ
ナ11より放射された電磁波の一部が前記媒質2中の埋
設管等の探査対象物体37で反射した反射波が前記受信
アンテナ32で受信された後、前記受信回路34におい
て、受信信号として復調増幅される。
【0073】前記信号処理手段36では、前記受信回路
34で受信された受信信号を処理して、前記表示装置1
の移動経路上の各地点での前記受信信号の信号強度や、
信号強度と反射時間tが、前記基準点位置姿勢導出工程
で導出された前記基準点4の位置座標(xd ,yd )毎
に記録保存され、図15(イ)及び図16(イ)に例示
するような前記所定の探査データが生成される。
【0074】図15(イ)に示す探査データは、前記表
示装置1が移動した場合の受信信号の信号強度と移動位
置のx座標値を示している。当該信号強度の極大値を示
す水平位置に埋設管37の中心が存在することが分か
る。図15に示すように、図15(イ)に示す探査デー
タと同図(ロ)に示す前記2次元探査データs(x,
y)を夫々x座標を一致させて表示することにより、前
記2次元探査データs(x,y)の位置座標がずれてい
ることが確認できる。尚、図15(イ)の三角マークと
同図(ロ)の円マークは、探査しながら図15(イ)の
信号が最大になったと判断された時に、オペレータ(探
査者)がボタンなどにより入力し記録されたマークであ
り、これを表示させることで、前記位置座標のズレが容
易に認識できる。また、前記2次元探査データs(x,
y)の表示を前記表示画面6で上下左右に移動できる補
正処理により、前記2次元探査データs(x,y)の位
置座標の補正が可能である。
【0075】図16(イ)に示す探査データは、前記表
示装置1が移動した場合の、移動位置のx座標値と反射
時間tに対する受信信号の信号強度を示している。縦軸
は反射時間tで、信号強度は実際の表示画面上では複数
階調で輝度表示されている。例えば、信号強度の正値を
白(輝度大)、信号強度の負値を黒(輝度小)、信号強
度0を中間階調として表示する。当該階調表示された受
信信号強度プロフィールは埋設管37の埋設位置に頂点
が来る双曲線として確認できる。尚、図16(イ)の三
角マークと同図(ロ)の円マークは、探査しながら図1
6(イ)の双曲線形状の反射信号の反射時間が最も短く
なったと判断された時に、オペレータ(探査者)がボタ
ンなどにより入力し記録されたマークであり、これらを
表示させることで、前記位置座標のズレが容易に認識で
きる。ところで、前記反射時間tは前記送信アンテナ3
1から放射され前記受信アンテナ32で受信されるまで
の時間差として求められる。また、前記媒質表面3から
前記物体37までの距離は、前記反射時間tと前記媒質
2の比誘電率εまたは電磁波の伝搬速度vより一義的に
決定される。
【0076】尚、前記表示装置1は必ずしも+x方向へ
直進している必要はない。前記平面座標系においてx座
標軸に対して斜めに移動していても構わない。
【0077】[別実施形態]以下に別実施形態を説明す
る。 〈1〉第3実施形態では、前記固定車輪8R の向きθ0
は、前記角度センサ23によって直接計測される構成で
あったが、前記角度センサ23を使用せずに、3軸傾斜
計または2軸傾斜計の各軸の出力値から計算によって求
めるようにしても構わない。以下に、3軸傾斜計を用い
て、前記固定車輪8R の向きθ0 を導出する方法につい
て説明する。
【0078】前記表示装置1の進行方向をy軸、接地面
の法線方向をz軸とした場合、各軸の正方向に正値が出
力されるように3軸傾斜計が配置されている。この場
合、各軸の出力xa ,ya ,za は、数9、数10、数
11で表される。
【0079】
【数9】xa =sinφcosθ0 +cosφsinδ
sinθ0
【数10】ya =sinφsinθ0 −cosφsin
δcosθ0
【数11】za =cosφcosδ
【0080】但し、φ、δ、θ0 は夫々y軸、x軸、z
軸回り(原点に向かって反時計回りを正とする。)の回
転に相当するロール、ピッチ、ヨーに対応する。このと
き、xa 、ya 、za が与えられても、φ、δ、θ0
一義的に導出することはできない。しかし、前記表示装
置1が平面上にあるとういう仮定を設けると、ロール回
転を無視できるので、前記出力xa ,ya ,za は、簡
単化され、数12、数13、数14で表される。
【0081】
【数12】xa =sinδsinθ0
【数13】ya =−sinδcosθ0
【数14】za =cosδ
【0082】従って、δ≠0となる傾斜平面上に前記表
示装置1がある場合には、θ0 が±90度未満の範囲に
おいて、数15によって、ヨー即ち前記固定車輪8R
向きθ0 を求めることができる。
【0083】
【数15】θ0 =tan-1(−xa /ya
【0084】数15より明らかなように、前記固定車輪
R の向きθ0 は、x軸とy軸の出力xa ,ya から計
算により求められることから、3軸傾斜計の代わりに、
前記探査装置の接地面に平行な直交成分を測定する2軸
傾斜計を使用しても、数15より同様に前記固定車輪8
R の向きθ0 を求めることができる。
【0085】〈2〉第1及び第2実施形態では、前記基
本点位置姿勢導出工程に使用する指定車輪11は、前記
一対の固定車輪8R ,8L の内の右側の固定車輪8R
使用したが、左側の固定車輪8L であっても構わない。
更に、第3実施形態において、前記基本点位置姿勢導出
工程に使用する固定車輪として、前記一対の固定車輪8
R ,8L の内の右側の固定車輪8R を使用したが、左側
の固定車輪8L に前記距離計10を設けて、その左側の
固定車輪8L で前記移動距離Dを計測するようにしても
構わない。また、第3実施形態では、前記一対の固定車
輪8R ,8L は必ずしも夫々の回転軸が同軸である必要
はなく、前記移動距離Dの計測に係る車輪が固定車輪で
あればよい。従って、例えば、前記固定車輪8R ,8L
の位置に自在車輪を設け、前記自在車輪18の位置に前
記移動距離Dの計測に係る固定車輪を設けるようにして
も構わない。
【0086】〈3〉上記各実施形態において、数2及び
数3の代わりに使用する離散表現の更新式は、必ずしも
数4及び数5に限定されるものではない。例えば、数4
及び数5におけるsinθ0 (n)及びcosθ0
(n)の代わりに、n+1番目の演算処理位置でサンプ
リングした前記固定車輪8R の向きθ0 (n+1)に基
づくsinθ0 (n+1)とsinθ0 (n)の平均
値、及び、同じくcosθ0 (n+1)とcosθ0
(n)の平均値を使用しても構わない。更に、上記各実
施形態では、前記基準点位置姿勢導出工程における前記
固定車輪8R の向きθ0 のサンプリング間隔は演算処理
毎に実行していたが、前記ロータリエンコーダ8のカウ
ント値Cが増減する毎にθ0 のサンプリングを行い、前
回の演算処理から今回の演算処理までに得られた前記固
定車輪8R の向きθ0 の各サンプリング値の正弦及び余
弦の平均値を、数4及び数5におけるsinθ0(n)
及びcosθ0 (n)の代わりに夫々用いて、高精度化
を図るのも好ましい。
【0087】〈4〉上記第1及び第2実施形態における
前記指定車輪11若しくは上記第3実施形態における前
記固定車輪8R の位置を前記基準点4とする場合には、
前記基準点位置姿勢導出工程において、前記基準点位置
姿勢換算工程を行わずに、前記位置姿勢導出工程により
得られた位置座標と向きをそのまま前記基準点4の位置
座標と向きとして用いることができる。
【0088】〈5〉上記各実施形態において前記基準点
の位置を求める別の方法として、GPSやレーザ距離
計、超音波センサなどを用いて位置座標を測定する測量
システムを用いても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】探査データ表示方法の各工程を示すフローチャ
ート
【図2】探査データ表示装置を媒質表面上を移動させて
本発明に係る探査データ表示方法を実行している状況を
示す説明図
【図3】第1実施形態における探査データ表示装置の機
能ブロック構成及び固定車輪の取り付け状態を示す説明
【図4】第1実施形態における位置姿勢導出手段のブロ
ック構成図
【図5】出力パルスR1 ,2 とカウントアップ信号R
UPの信号波形図
【図6】(イ):探査データ表示装置の媒質表面上での
移動を示す図、 (ロ):その移動に対応する2次元探査データと基準点
マークが表示された表示画面を示す図
【図7】地表面上の1m四方の範囲に埋設された金属管
の埋設状況を示す平面図
【図8】図7に示す金属管の埋設状況を探査して得られ
た2次元探査データを示す図
【図9】媒質表面上の探査データ表示装置と2次元探査
データを表示した表示画面を示す平面図
【図10】媒質表面上の図9とは別位置に移動した探査
データ表示装置と2次元探査データを表示した表示画面
を示す平面図
【図11】第3実施形態における探査データ表示装置の
機能ブロック構成及び固定車輪の取り付け状態を示す説
明図
【図12】第3実施形態における位置姿勢導出手段のブ
ロック構成図
【図13】出力パルスR1 ,2 とカウントアップ信号
UPの信号波形図
【図14】第4実施形態における探査装置を付帯した探
査データ表示装置の機能ブロック構成を示す説明図
【図15】探査データ(イ)と2次元探査データ(ロ)
をx座標を一致させて上下に並列表示した画面表示例を
示す図
【図16】別タイプの探査データ(イ)と2次元探査デ
ータ(ロ)をx座標を一致させて上下に並列表示した画
面表示例を示す図
【符号の説明】
1 探査データ表示装置 2 媒質 3 媒質表面 4 基準点 5、21 基準点位置姿勢導出手段 6 表示画面 7 表示手段 8R ,8L 固定車輪 9 自在車輪 10、22 距離計 11 指定車輪 12、24 位置姿勢導出手段 13、25 基準点位置姿勢換算手段 14R ,14L ロータリエンコーダ 15R ,15L 位相判別エッジ検出部 16R ,16L アップダウンカウンタ 17、29 演算処理部 18 論理和出力 19 基準点マーク 20 金属管 23 角度センサ 26 ロータリエンコーダ 27 位相判別エッジ検出部 28 アップダウンカウンタ 30 探査装置 31 送信アンテナ 32 受信アンテナ 33 送信回路 34 受信回路 35 送受信機 36 信号処理手段 37 探査対象物体(埋設管)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月15日(1999.6.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒質内部を探査して得られたその媒質表
    面上の平面座標系における2次元探査データs(x,
    y)を、前記媒質表面上を移動可能な表示装置の表示画
    面上に表示する探査データ表示方法であって、 前記平面座標系における前記表示装置の所定の基準点の
    位置座標と向き(xd,yd ,θd )を求める基準点位
    置姿勢導出工程と、 前記基準点位置姿勢導出工程で導出された前記基準点の
    位置座標(xd ,yd)が含まれる前記2次元探査デー
    タs(x,y)の全部または一部と、前記基準点位置姿
    勢導出工程で導出された前記基準点の位置を表示する基
    準点マークとを前記表示画面上に表示する表示工程とを
    実行する探査データ表示方法。
  2. 【請求項2】 前記表示工程において、前記基準点マー
    クを、前記基準点位置姿勢導出工程で導出された前記基
    準点の向きも認識できるように表示することを特徴とす
    る請求項1記載の探査データ表示方法。
  3. 【請求項3】 媒質内部を探査して得られたその媒質表
    面上の平面座標系における2次元探査データs(x,
    y)を、前記媒質表面上を移動可能な表示装置の表示画
    面上に表示する探査データ表示方法であって、 前記平面座標系における前記表示装置の所定の基準点の
    位置座標と向き(xd,yd ,θd )を求める基準点位
    置姿勢導出工程と、 前記基準点位置姿勢導出工程で導出された前記基準点の
    位置座標と向き(xd,yd ,θd )から、前記2次元
    探査データs(x,y)の表示範囲と向きを決定して、
    その表示範囲と向きの前記2次元探査データs(x,
    y)を前記表示画面上に表示する表示工程とを実行する
    探査データ表示方法。
  4. 【請求項4】 前記基準点位置姿勢導出工程は、 前記表示装置を移動可能に支持する回転軸が同軸の一対
    の固定車輪の各移動距離を、前記固定車輪に各別に設け
    た距離計によって各別に計測し、その計測した各移動距
    離から、前記一対の固定車輪の内の位置決め用に指定さ
    れた指定車輪の始発点と初期姿勢(xS ,yS ,θS
    から前記指定車輪の位置座標と向き(x 0 ,y0 ,θ
    0 )を導出する位置姿勢導出工程と、 前記位置姿勢導出工程で導出された前記指定車輪の位置
    座標と向き(x0 ,y 0 ,θ0 )から、前記平面座標系
    における前記表示装置の前記基準点の位置座標と向き
    (xd ,yd ,θd )を求める基準点位置姿勢換算工程
    とを備えてなることを特徴とする請求項1、2または3
    記載の探査データ表示方法。
  5. 【請求項5】 前記基準点位置姿勢導出工程は、 前記表示装置を移動可能に支持する固定車輪の移動距離
    を、前記固定車輪に設けた距離計によって計測し、前記
    表示装置の移動中における前記固定車輪の移動方向或い
    は移動方向の変化を、前記表示装置に設けた角度センサ
    または傾斜計によって計測し、その計測した前記移動距
    離及び前記移動方向或いは移動方向の変化から、前記固
    定車輪の始発点と初期姿勢(xS ,yS ,θS )から前
    記固定車輪の位置座標と向き(x0 ,y0 ,θ0 )を導
    出する位置姿勢導出工程と、 前記位置姿勢導出工程で導出された前記指定車輪の位置
    座標と向き(x0 ,y 0 ,θ0 )から、前記平面座標系
    における前記表示装置の前記基準点の位置座標と向き
    (xd ,yd ,θd )を求める基準点位置姿勢換算工程
    とを備えてなることを特徴とする請求項1、2または3
    記載の探査データ表示方法。
  6. 【請求項6】 所定の探査データを取得する探査装置を
    前記表示装置に付帯させ、前記表示工程を実行すべく前
    記表示装置が前記媒質表面上を移動する過程において、
    前記探査装置による探査データの取得を実行し、取得し
    た前記探査データを前記表示工程で表示する前記2次元
    探査データs(x,y)と関連付けて表示することを特
    徴とする請求項1、2、3、4または5記載の探査デー
    タ表示方法。
  7. 【請求項7】 媒質内部を探査して得られたその媒質表
    面上の所定の平面座標系における2次元探査データs
    (x,y)を表示画面上に表示する前記媒質表面上を移
    動可能な探査データ表示装置であって、 前記平面座標系における前記探査データ表示装置の所定
    の基準点の位置座標と向き(xd ,yd ,θd )を求め
    る基準点位置姿勢導出手段と、 前記基準点位置姿勢導出手段が導出した前記基準点の位
    置座標(xd ,yd )が含まれる前記2次元探査データ
    s(x,y)の全部または一部と、前記基準点位置姿勢
    導出手段が導出した前記基準点の位置を表示する基準点
    マークとを前記表示画面上に表示する表示手段とを備え
    てなる探査データ表示装置。
  8. 【請求項8】 媒質内部を探査して得られたその媒質表
    面上の所定の平面座標系における2次元探査データs
    (x,y)を表示画面上に表示する前記媒質表面上を移
    動可能な探査データ表示装置であって、 前記平面座標系における前記探査データ表示装置の所定
    の基準点の位置座標と向き(xd ,yd ,θd )を求め
    る基準点位置姿勢導出手段と、 前記基準点位置姿勢導出手段が導出した前記基準点の位
    置座標と向き(xd ,yd ,θd )から、前記2次元探
    査データs(x,y)の表示範囲と向きを決定して、そ
    の表示範囲と向きの前記2次元探査データs(x,y)
    を前記表示画面上に表示する表示手段とを備えてなる探
    査データ表示装置。
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