JP2003269585A - プラネタリギヤの軸受潤滑装置 - Google Patents

プラネタリギヤの軸受潤滑装置

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JP2003269585A JP2002070474A JP2002070474A JP2003269585A JP 2003269585 A JP2003269585 A JP 2003269585A JP 2002070474 A JP2002070474 A JP 2002070474A JP 2002070474 A JP2002070474 A JP 2002070474A JP 2003269585 A JP2003269585 A JP 2003269585A
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lubricating oil
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピニオンギヤの軸受の耐久性や寿命を向上さ
せる潤滑装置を提供する。 【解決手段】 互いに同心円上に配置されたサンギヤ2
とリングギヤ3との間に、常時非回転のキャリヤ5によ
って軸受8A,〜8Eを介して回転自在に保持された複
数のピニオンギヤ4A,〜4Eが円周方向に間隔をあけ
て配置され、そのサンギヤ2もしくはリングギヤ3とこ
れらサンギヤ2もしくはリングギヤ3に対して平行に配
置された他の回転部材6との間でトルクを伝達するプラ
ネタリギヤの軸受潤滑装置であって、前記サンギヤ2も
しくはリングギヤ3と前記回転部材6との間でトルクを
伝達することに伴って生じる最大荷重位置Pに近いピニ
オン軸受4Aに、前記最大荷重位置から遠いピニオン軸
受よりも先に潤滑油を給する潤滑油路12,12A,1
2Bが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車用変速機
などに使用されるプラネタリギヤにおける軸受の潤滑装
置に関し、特にピニオンギヤの軸受を潤滑する装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、プラネタリギヤ(遊星歯
車機構)は、外歯歯車であるサンギヤと、内歯歯車であ
るリングギヤとを同心円上に配置し、これらサンギヤと
リングギヤとの間にピニオンギヤを噛み合わせて配置
し、そのピニオンギヤをキャリヤによって自転および公
転が可能なように保持した装置である。このピニオンギ
ヤとして、サンギヤおよびリングギヤの両方に同時に噛
み合ったピニオンギヤを設けた装置と、サンギヤに噛み
合った第1のピニオンギヤと、その第1のピニオンギヤ
とリングギヤとに噛み合った第2のピニオンギヤとを設
けた装置とが知られている。
【0003】前者のプラネタリギヤがいわゆるシングル
ピニオン型遊星歯車機構と称され、また後者のプラネタ
リギヤがいわゆるダブルピニオン型遊星歯車機構と称さ
れている。さらに、これにシングルピニオン型とダブル
ピニオン型との遊星歯車機構を組み合わせて一体的に構
成したラビニョウ型遊星歯車機構も従来知られている。
【0004】このような構成のプラネタリギヤは、サン
ギヤとリングギヤとキャリヤとを三要素としており、い
ずれかを入力要素、他のいずれかを出力要素、さらに他
のいずれかを固定要素とすることにより、減速装置、増
速装置、反転装置などとして機能し、さらにいずれか二
つの要素を互いに連結することにより、プラネタリギヤ
の全体が一体化される。
【0005】前述したように、この種のプラネタリギヤ
におけるサンギヤとリングギヤとは、同一の軸線上に回
転自在に配置されるから、これらのギヤを保持する軸受
は、所定の軸の外周に固定的に配置し、もしくはケーシ
ングと一体のボス部に固定的に嵌合させることができ
る。そのため、その軸受に対する潤滑は、前記軸やボス
部を介して潤滑油を供給することにより比較的容易にお
こなうことができる。
【0006】これに対して、ピニオンギヤは、サンギヤ
やリングギヤと比較して小径であり、しかもこれらサン
ギヤとリングギヤとの間でのトルクの伝達を媒介する歯
車であるから、その回転数が大きく、作用する荷重も大
きくなることがある。それに加えて、これらのピニオン
ギヤは、キャリヤに保持されているピニオンピンに軸受
を介して嵌合されているので、その軸受は前記サンギヤ
を支持する軸受やリングギヤを支持している軸受とは離
れた位置に配置されている。
【0007】このようにピニオンギヤを保持している軸
受は、荷重および回転数の点で厳しい環境におかれる場
合があるから、その潤滑を充分におこなう必要がある。
その場合、キャリヤが回転していれば、その回転中心側
に潤滑油を供給し、これを遠心力によってピニオンギヤ
の軸受に対して供給することにより、潤滑をおこなうこ
とができる。しかしながら、プラネタリギヤはいずれか
の回転要素を固定要素として使用する場合が多く、その
固定要素としてキャリヤを固定した場合、これに保持さ
れているピニオンギヤの潤滑のために遠心力を利用でき
なくなる。
【0008】そこで、例えば特開2001−22762
5号公報には、ケースに固定したキャリヤの一側に潤滑
油路形成部材を固定し、ケースおよびその潤滑油路形成
部材に設けた油路を介してキャリヤに潤滑を供給するよ
うに構成した装置が記載されている。このような構成で
あれば、プラネタリギヤの回転中心軸線とケースの内周
面との間に配置されたキャリヤ(より正確にはピニオン
軸受)に対して潤滑油を強制的に供給することができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにキャリヤ
を固定した場合、サンギヤとリングギヤとのいずれか一
方を入力要素とし、かつ他方を出力要素として機能させ
ることになるので、キャリヤによって保持したピニオン
ギヤが自転してサンギヤとリングギヤとの間でトルクを
伝達することになる。その場合、例えばリングギヤに外
歯を形成してこれを他の歯車に噛み合わせ、あるいはリ
ングギヤを他の歯車に一体に連結し、その歯車を更に他
の歯車に噛み合わせてリングギヤに対してトルクを作用
させることがある。このような使用形態では、リングギ
ヤの外周の一箇所に荷重が作用するので、複数個設けら
れているピニオンギヤに対する荷重の掛かり方が均等で
はなくなる。
【0010】これに対して上記の公報に記載された装置
では、サンギヤやリングギヤと、これらのギヤに対して
平行に配置された他のギヤとの間でトルクを伝達する構
成にはなっていないので、これらのギヤの外周の一部に
トルクが掛かる状態が生じない。すなわちいずれかのピ
ニオンギヤに対する荷重が他のピニオンギヤの荷重より
も大きくなる事態は生じない。
【0011】また、固定されているキャリヤに対してケ
ース側から潤滑油を供給するとしているので、万が一、
上記のような荷重に偏りのある使用形態を採ったとした
場合、その供給量を最も荷重の大きいピニオンギヤを基
準にして定めるのが一般的であるが、プラネタリギヤの
全体として過剰に潤滑油を供給することになる。また反
対に、任意に選択したピニオンギヤについての潤滑油の
供給量を元にして全体の潤滑油の供給量を設定した場合
には、作用する荷重の大きいピニオンギヤについての潤
滑油の供給量が不足し、その軸受の耐久性が低下する可
能性がある。このように、従来では、キャリヤを固定し
た場合にキャリヤあるいはこれによって保持されている
ピニオンギヤやその軸受に対する潤滑油を、不足かつ過
剰にならずに供給することが困難であった。
【0012】この発明は、上記の技術的課題に着目して
なされたものであり、キャリヤによって保持されている
ピニオンギヤの軸受の寿命を向上させることのできるプ
ラネタリギヤ軸受の潤滑装置を提供することを目的とす
るものである。
【0013】
【課題を解決するための手段およびその作用】この発明
は、上記の目的を達成するために、キャリヤを常時非回
転とした場合の荷重の作用の仕方に基づいて潤滑油の供
給の態様を設定したことを特徴とするものである。具体
的には、請求項1の発明は、互いに同心円上に配置され
たサンギヤとリングギヤとの間に、常時非回転のキャリ
ヤによって軸受を介して回転自在に保持された複数のピ
ニオンギヤが円周方向に間隔をあけて配置され、そのサ
ンギヤもしくはリングギヤとこれらサンギヤもしくはリ
ングギヤに対して平行に配置された他の回転部材との間
でトルクを伝達するプラネタリギヤの軸受潤滑装置にお
いて、前記サンギヤもしくはリングギヤと前記回転部材
との間でトルクを伝達することに伴って生じる最大荷重
位置に近いピニオン軸受に、前記最大荷重位置から遠い
ピニオン軸受よりも先に潤滑油を給する潤滑油路が形成
されていることを特徴とする軸受潤滑装置である。
【0014】したがって請求項1の発明では、キャリヤ
を常時非回転とした場合、円周方向に間隔をあけて配置
した複数のピニオンギヤに対して作用する荷重が不均等
になり、特定のピニオンギヤに対する荷重が大きくな
る。その荷重が最大のピニオンギヤの軸受に対して、他
のピニオン軸受よりも先に潤滑油が供給される。その結
果、作用する荷重の大きいピニオン軸受に対して充分な
量の潤滑油が供給され、その耐久性が向上する。
【0015】また、請求項2の発明は、請求項1の構成
において、前記潤滑油路が、前記最大荷重位置に近い位
置に配置されたピニオン軸受から遠い位置に配置された
ピニオン軸受に向かう順序で、潤滑油を供給する構成と
されていることを特徴とする軸受潤滑装置である。
【0016】したがって請求項2の発明では、最大荷重
位置に近いピニオン軸受に対して潤滑油が供給され、そ
れに続く潤滑油路が前記最大荷重位置からの距離に準じ
て他のピニオン軸受に延び、それらのピニオン軸受に順
に潤滑油を供給する。その結果、潤滑油の量は、作用す
る荷重の大きさの順に確保され、各軸受に必要とする量
の潤滑油が供給されて潤滑油の供給量の過不足が解消さ
れ、軸受の寿命が向上する。
【0017】さらに、請求項3の発明は、請求項1また
は2の構成において、前記リングギヤまたはサンギヤ
に、外部ギヤが噛合され、前記最大荷重位置が、前記リ
ングギヤまたはサンギヤと外部ギヤとが噛合う位置に基
づいて決められた位置であることを特徴とする軸受潤滑
装置である。
【0018】したがって請求項3の発明では、リングギ
ヤもしくはサンギヤと外部ギヤとのかみ合い位置に基づ
いて最大荷重位置が特定され、その位置に基づいて最先
に潤滑油を供給するべきピニオン軸受が特定され、その
ピニオン軸受に対して先ず、潤滑油を供給するように潤
滑油路が設定される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明を、図面に示す具
体例を参照して説明する。先ず、この発明で対象とする
プラネタリギヤ1の一例を簡単に説明すると、図3に示
すプラネタリギヤ1はいわゆるシングルピニオン型の遊
星歯車機構であり、サンギヤ2と、このサンギヤ2と同
心円上に配置されたリングギヤ3と、サンギヤ2および
リングギヤ3に噛合された複数のピニオンギヤ4A,〜
4Eとを主たる回転要素する公知の構成のものである。
そのキャリヤ5は、ケースやセンターサポートなどの固
定箇所に連結されて、常時回転しないようになってい
る。
【0020】したがってサンギヤ2とリングギヤ3との
いずれか一方が入力要素となり、他方が出力要素となっ
ており、これらサンギヤ2とリングギヤ3とが互いに反
対方向に回転するようになっている。そして、リングギ
ヤ3は、内周面に歯が形成されていることに加え、外周
面にも歯車が形成されており、その外周面側の歯車が、
リングギヤ3の外周側に配置された他の歯車(外部ギ
ヤ)6に噛み合っている。
【0021】図1に示す例では、五つのピニオンギヤ4
A,〜4Eを備えており、これらのピニオンギヤ4A,
〜4Eは、従来のプラネタリギヤと同様に、キャリヤ5
によって保持されたピニオンピン7A,〜7Eに軸受8
A,〜8Eを介して回転自在に保持されている。その構
造を図1に模式的に示してある。
【0022】その軸受8A,〜8Eの潤滑は、キャリヤ
5が常時非回転である上に、キャリヤ5によって軸線方
向での両側を覆われた状態になっているので、油路を介
した強制潤滑によっておこなうようになっている。すな
わち、各ピニオンピン7A,〜7Eには、その中心軸線
に沿って油孔9A,〜9Eが形成され、さらにその油孔
9A,〜9Eから外周面に到る小孔10A,〜10Eが
形成されている。したがって各油孔9A,〜9Eに供給
した潤滑油がその小孔10A,〜10Eを経て軸受8
A,〜8Eに供給されるようになっている。
【0023】これらの軸受8A,〜8Eに対する潤滑油
の供給には順序が設定されており、その順序に即してオ
イル源11から潤滑油を供給するようになっている。そ
のオイル源11は、オイルポンプで発生した圧油を所定
の圧力に調整する調圧弁などから構成され、あるいは適
宜の油だまりである。
【0024】そのオイル源11から延びる潤滑油路12
が、リングギヤ3と外部ギヤ6との噛み合い点Pに近い
位置にあるピニオンギヤ4Aのピニオンピン7Aにおけ
る油孔9Aに、先ず、連通されている。ついで、このピ
ニオンギヤ4Aに隣接する他のピニオンギヤ4B,4C
における油孔9B,9Cが、前記油孔9Aの出口側で分
岐している潤滑油路12A,12Bによって順に接続さ
れている。その接続の状態を、第1のピニオンギヤ4B
についての系統と、第2のピニオンギヤ4Cについての
系統とに分けて図2に示してある。
【0025】ここで、オイル源11から最初に潤滑油が
供給される上記のピニオンギヤ4Aについて説明する
と、このピニオンギヤ4Aは、上記の噛み合い点Pに最
も近い位置にあり、そのためにリングギヤ3と外部ギヤ
6との間でのトルクの伝達に伴って作用する荷重が、他
のピニオンギヤ4B,4C,4D,4Eに比較して大き
いピニオンギヤである。言い換えれば、最大荷重位置に
近い位置にあるピニオンギヤである。
【0026】したがって上記の潤滑油路12は、最大荷
重位置に近いピニオン軸受8Aに最初に潤滑油を供給
し、ついで最大荷重位置に近いピニオン軸受から遠いピ
ニオン軸受の順に潤滑油を供給するように構成されてい
る。すなわち、上記のように、一連に連続する潤滑油路
からその途中で軸受に潤滑油を供給するように構成すれ
ば、潤滑油路の本数が少なくてよいが、その反面、下流
側での潤滑油の流量が相対的に少なくなる。そこで、上
記の構成では、負荷の大きい軸受に対して優先的に潤滑
油を供給するようになっている。
【0027】なお、上記の潤滑油路12,12A,12
Bは、キャリヤ5や図示しないケースに形成した貫通孔
あるいは溝などであってもよく、あるいはチューブやパ
イプによって構成されていてもよい。
【0028】したがって上述した潤滑装置では、プラネ
タリギヤが動作して外部ギヤ6との間でトルクを伝達す
る場合、オイル源11から潤滑油路12を介して前記第
1のピニオン軸受8Aに先ず、潤滑油が供給される。そ
の時点で各潤滑油路12を流れる潤滑油の量は充分に多
いから、他のピニオン軸受12B,12C,12D,1
2Eに対して作用する荷重より大きい荷重が作用する第
1のピニオン軸受8Aに充分な量の潤滑油が供給され
る。
【0029】潤滑油路12A,12Bを流れる潤滑油
は、上記のピニオン軸受8Aに供給された潤滑油を除い
た残りの潤滑油であり、これが更に下流側に流れ、以
下、順次、各ピニオン軸受8B,8C,8D,8Eに供
給される。したがって下流側ほど、潤滑油路12A,1
2Bを流れる潤滑油の量が少なくなるが、いわゆる下流
側に位置するピニオン軸受8B,8C,8D,8Eほ
ど、作用する荷重が小さいので、潤滑油が不足すること
はない。すなわち、上記の潤滑装置では、ピニオン軸受
に作用する荷重に応じて潤滑油の量が確保されるので、
各ピニオン軸受を過不足なく潤滑することができる。
【0030】この発明の潤滑装置は、外部ギヤとの間で
のトルクの伝達に伴って最大荷重位置が生じることに着
目し、その荷重のいわゆる偏りに即してピニオン軸受の
潤滑をおこなうように構成したものである。その最大荷
重位置は、上述した噛み合い点Pと同じに考えてもよい
が、歯車に設定されている圧力角をも考慮すると、上記
の噛み合い点Pから幾分ずれた位置になる。したがって
この発明では、正確には、その圧力角をも考慮した最大
荷重位置に近いピニオン軸受を最上流側として潤滑油を
供給する。
【0031】なお、上記の具体例では、リングギヤ3に
外歯歯車を形成し、その外歯歯車に外部ギヤ6を噛み合
わせるように構成した例を説明したが、この発明は上記
の具体例に限定されないのであって、リングギヤもしく
はサンギヤにその中心軸線に対して平行な軸線を中心に
回転する回転部材とサンギヤもしくはリングギヤとの間
でトルクを伝達するように構成されていればよい。例え
ば、リングギヤを軸長の長い円筒状に形成し、その円筒
状部分にピニオンギヤと噛み合う内歯と、他の回転部材
に噛み合う内歯とを形成した構成としてもよい。
【0032】また、この発明は、要は、最大荷重位置に
近いピニオン軸受に最初に潤滑油を供給するように構成
されていればよいのであり、それより遠いピニオン軸受
が複数ある場合、それらの複数のピニオン軸受には同時
に潤滑油を供給するように構成してもよく、あるいは最
大荷重位置に対する遠近の関係と潤滑油の供給順序とが
逆になるピニオン軸受が一部混在してもよい。さらに、
オイル源から延びる潤滑油路を一本設けることに替え
て、複数本設けてもよく、それぞれの潤滑油路が最大荷
重位置に近いピニオン軸受に先ず接続されていればよ
い。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、サンギヤもしくはリングギヤと外部の回転部材
との間でのトルクの伝達に伴う荷重が最大となる位置に
近いピニオンギヤの軸受に最初に潤滑油を供給し、それ
に続けて遠い位置のピニオンギヤの軸受に潤滑油を供給
するように油路を形成しているので、作用する荷重の大
きいピニオン軸受に対して充分な量の潤滑油を供給で
き、また潤滑油の欠乏を回避でき、その結果、その軸受
の耐久性あるいは寿命を向上させることができる。
【0034】また、請求項2の発明によれば、最大荷重
位置に近いピニオン軸受に対して潤滑油が供給され、そ
れに続く潤滑油路が前記最大荷重位置からの距離に準じ
て他のピニオン軸受に延び、それらのピニオン軸受に順
に潤滑油を供給するように構成したので、潤滑油の量
は、作用する荷重の大きさの順に確保され、その結果、
各軸受に必要とする量の潤滑油を供給して潤滑油の供給
量の過不足を解消でき、軸受の耐久性や寿命を向上させ
ることができる。
【0035】さらに、請求項3の発明によれば、リング
ギヤもしくはサンギヤと外部ギヤとのかみ合い位置に基
づいて最大荷重位置が特定され、その位置に基づいて最
先に潤滑油を供給するべきピニオン軸受を特定でき、そ
のピニオン軸受に対して先ず、潤滑油を供給するように
潤滑油路を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の具体例を模式的に示し、主として
潤滑油路を示す全体図である。
【図2】 その潤滑油路による潤滑油の供給順序を示す
図である。
【図3】 この発明で対象とするプラネタリギヤと外部
ギヤとの連結関係を示すスケルトン図である。
【符号の説明】
1…プラネタリギヤ、 2…サンギヤ、 3…リングギ
ヤ、 4A,4B,4C,4D,4E…ピニオンギヤ、
5…キャリヤ、 6…外部ギア、 8A,8B,8
C,8D,8E…ピニオン軸受、 9A,9B,9C,
9D,9E…油孔、 11…オイル源、 12,12
A,12B…潤滑油路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに同心円上に配置されたサンギヤと
    リングギヤとの間に、常時非回転のキャリヤによって軸
    受を介して回転自在に保持された複数のピニオンギヤが
    円周方向に間隔をあけて配置され、そのサンギヤもしく
    はリングギヤとこれらサンギヤもしくはリングギヤに対
    して平行に配置された他の回転部材との間でトルクを伝
    達するプラネタリギヤの軸受潤滑装置において、 前記サンギヤもしくはリングギヤと前記回転部材との間
    でトルクを伝達することに伴って生じる最大荷重位置に
    近いピニオン軸受に、前記最大荷重位置から遠いピニオ
    ン軸受よりも先に潤滑油を給する潤滑油路が形成されて
    いることを特徴とするプラネタリギヤの軸受潤滑装置。
  2. 【請求項2】 前記潤滑油路が、前記最大荷重位置に近
    い位置に配置されたピニオン軸受から遠い位置に配置さ
    れたピニオン軸受に向かう順序で、潤滑油を供給する構
    成とされていることを特徴とする請求項1に記載のプラ
    ネタリギヤの軸受潤滑装置。
  3. 【請求項3】 前記リングギヤまたはサンギヤに、外部
    ギヤが噛合され、前記最大荷重位置が、前記リングギヤ
    またはサンギヤと外部ギヤとが噛合う位置に基づいて決
    められた位置であることを特徴とする請求項1または2
    に記載のプラネタリギヤの軸受潤滑装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011515209A (ja) * 2008-03-20 2011-05-19 ジーイーエー ウエストファリア セパレーター ゲーエムベーハー 遠心分離機用の歯車装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011515209A (ja) * 2008-03-20 2011-05-19 ジーイーエー ウエストファリア セパレーター ゲーエムベーハー 遠心分離機用の歯車装置

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