JP2016061331A - 遊星歯車装置および遊星歯車装置の設定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 部品の種類数の低減を図りつつ、遊星歯車セットが配置される位置を好適に設定することが可能な遊星歯車装置および遊星歯車装置の設定方法を提供することを目的とする。【解決手段】 遊星歯車装置1の複数の遊星歯車セット30は、中心軸線Ac周りにおける不等配位置にそれぞれ配置される。複数の遊星歯車セット30の第一遊星歯車セットおよび第二遊星歯車セットは、任意の整数をiとして、中心軸線Ac周りに第一遊星歯車セットと第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj)°となる位置にそれぞれ配置される【選択図】図2
Description
本発明は、駆動力を変速して伝達する遊星歯車装置、および遊星歯車装置における遊星歯車セットが配置される位置の設定方法に関する。
遊星歯車装置として、例えば特許文献1,2には、第一太陽歯車に噛合する大径ギヤと、第二太陽歯車に噛合する小径ギヤとを有する段付きの遊星歯車セットを備える構成が開示されている。このような遊星歯車装置では、各歯車の歯数によっては、それぞれの遊星歯車セットが配置された位置において、第一太陽歯車および第二太陽歯車に対する遊星歯車セットの噛み合い角度が異なる。
つまり、第一遊星歯車に対する第二遊星歯車の相対角度は、当該遊星歯車セットが配置される位置によって相違する。そのため、例えば特許文献1,2のように大径ギヤと小径ギヤが一体的に形成される場合には、大径ギヤに対する小径ギヤの相対角度が異なる複数種類の遊星歯車セットを製造する必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、部品の種類数の低減を図りつつ、遊星歯車セットが配置される位置を好適に設定することが可能な遊星歯車装置および遊星歯車装置の設定方法を提供することを目的とする。
(請求項1)本発明に係る遊星歯車装置は、中心軸線上に同軸に配置された第一太陽歯車および第二太陽歯車と、前記第一太陽歯車と噛合する第一遊星歯車と、前記第一遊星歯車と一体的に回転し且つ前記第二太陽歯車と噛合する第二遊星歯車と、を有する複数の遊星歯車セットと、前記複数の遊星歯車セットを回転可能に支持するキャリアと、を備え、規定の変速比で駆動力を伝達する。前記複数の遊星歯車セットは、前記中心軸線周りにおける不等配位置にそれぞれ配置される。前記第二太陽歯車に対して前記第一太陽歯車を一歯分回転させた場合に、前記キャリアが前記第二太陽歯車に対して前記変速比に基づいて回転する角度を変速角度Asjと定義し、前記複数の遊星歯車セットの第一遊星歯車セットおよび第二遊星歯車セットは、任意の整数をiとして、前記中心軸線周りに前記第一遊星歯車セットと前記第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj)°となる位置にそれぞれ配置される。
(請求項6)本発明に係る遊星歯車装置の設定方法は、中心軸線上に同軸に配置された第一太陽歯車および第二太陽歯車と、前記第一太陽歯車と噛合する第一遊星歯車と、前記第一遊星歯車と一体的に回転し且つ前記第二太陽歯車と噛合する第二遊星歯車と、を有する複数の遊星歯車セットと、前記複数の遊星歯車セットを回転可能に支持するキャリアと、を備え、規定の変速比で駆動力を伝達する遊星歯車装置に適用され、前記複数の遊星歯車セットが配置される位置を設定する。前記複数の遊星歯車セットは、前記中心軸線周りにおける不等配位置にそれぞれ配置される。前記第二太陽歯車に対して前記第一太陽歯車を一歯分回転させた場合に、前記キャリアが前記第二太陽歯車に対して前記変速比に基づいて回転する角度を変速角度Asjと定義し、前記中心軸線周りにおいて前記複数の遊星歯車セットの第一遊星歯車セットおよび第二遊星歯車セットがそれぞれ配置される位置を、任意の整数をiとして、前記中心軸線周りに前記第一遊星歯車セットと前記第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj)°となる位置に設定する。
請求項1,6に記載の本発明によると、複数の遊星歯車セットのうち少なくとも第一遊星歯車セットおよび第二遊星歯車セットは、それぞれの第一遊星歯車に対する第二遊星歯車の相対角度が同一となる同型の遊星歯車セットである。また、同型の第一、第二遊星歯車セットがなす角度は、(i×Asj)°により示される。これにより、第一、第二遊星歯車セットが配置される位置を好適に設定することができる。
以下、本発明の遊星歯車装置を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。実施形態において、遊星歯車装置は、駆動源より入力した駆動力を減速して出力する減速装置に用いられた構成を例示する。
<第一実施形態>
(遊星歯車装置1の全体構成)
第一実施形態の遊星歯車装置1の全体構成について、図1および図2を参照して説明する。この遊星歯車装置1は、図1に示すように、ハウジング2と、入力軸3と、出力軸4と、第一太陽歯車10と、第二太陽歯車20と、複数の遊星歯車セット30と、キャリア40とを備えて構成される。
(遊星歯車装置1の全体構成)
第一実施形態の遊星歯車装置1の全体構成について、図1および図2を参照して説明する。この遊星歯車装置1は、図1に示すように、ハウジング2と、入力軸3と、出力軸4と、第一太陽歯車10と、第二太陽歯車20と、複数の遊星歯車セット30と、キャリア40とを備えて構成される。
ハウジング2は、減速装置の外周形状の一部を構成する固定部材である。入力軸3および出力軸4は、ハウジング2に中心軸線Acを中心にして回転可能に支持された軸部材である。入力軸3の一端は、例えば電動モータなどの駆動源の出力軸と一体回転するように連結される。出力軸4は、本実施形態において円筒状に形成され、入力軸3の外周側に配置される。出力軸4は、遊星歯車装置1により減速された駆動力を出力する。
第一太陽歯車10および第二太陽歯車20は、中心軸線Ac上に同軸に配置される。第一太陽歯車10は、本実施形態においては、外歯車である。第一太陽歯車10は、入力軸3の外周面のうち所定の軸方向位置に直接形成される。第二太陽歯車20は、本実施形態においては、外歯車である。第二太陽歯車20は、円筒状に形成され、入力軸3の外周側において第一太陽歯車10に対して中心軸線Ac方向に並んで配置される。第二太陽歯車20の一端は、ハウジング2に固定される。
複数の遊星歯車セット30の各々は、図2に示すように、中心軸線Ac周りにおける不等配位置にそれぞれ配置される。遊星歯車セット30は、後述するキャリア40により回転軸線Ar(図1の二点鎖線)周りに回転可能に支持される。遊星歯車セット30は、第一太陽歯車10と噛合する第一遊星歯車31と、第二太陽歯車20と噛合する第二遊星歯車32とを有する段付きの遊星歯車である。第一遊星歯車31および第二遊星歯車32は、本実施形態において、別々の部材であり、複数の連結機構33により一体的に回転するように連結される。遊星歯車セット30の詳細構成については後述する。
キャリア40は、入力軸3と同軸に配置される。キャリア40は、本実施形態において、不等配位置にそれぞれ配置された5つの遊星歯車セット30を回転可能に支持する。キャリア40は、一対のキャリア部材41,42と、キャリア軸43と、キャリアボルト44と、バランスウェイト45を有する。一対のキャリア部材41,42は、遊星歯車セット30を中心軸線Ac方向に挟むように対向して配置される。一対のキャリア部材41,42は、ハウジング2および入力軸3に対して相対回転可能に支持される。一対のキャリア部材41,42のうち第一遊星歯車31と隣接して配置された第一キャリア部材41は、出力軸4と一体的に形成される。
キャリア軸43は、遊星歯車セット30の中心部に設けられた軸孔を貫通し、軸受を介して当該遊星歯車セット30を回転可能に支持する。キャリア軸43の一端は、一対のキャリア部材41,42のうち第一キャリア部材41に固定される。キャリア軸43の他端は、一対のキャリア部材41,42のうち第二遊星歯車32に隣接して配置された第二キャリア部材42に固定される。
また、第一キャリア部材41および第二キャリア部材42は、対向面において中心軸線Ac方向に延伸する5本の連結部41a,42aが形成される。それぞれの連結部41a,42aは、図2に示すように、周方向において複数の遊星歯車セット30同士の間に配置される。第一キャリア部材41および第二キャリア部材42は、それぞれの連結部41a,42aの端面同士が接触した状態で、連結部41a,42aの中心部を挿通するキャリアボルト44により固定される。
バランスウェイト45は、中心軸線Ac周りに複数の遊星歯車セット30が不等間隔で配置されることにより生じるアンバランスを除去するために設けられる。より詳細には、バランスウェイト45は、複数の遊星歯車セット30のうち少なくとも2つの遊星歯車セット30の間に配置される。本実施形態において、バランスウェイト45は、5つの遊星歯車セット30のうち中心軸線Ac周りの間隔が最も広い2つの遊星歯車セット30の間に配置される。
バランスウェイト45は、図1に示すように、第一キャリア部材41および第二キャリア部材42に中心軸線Acの両側から固定される。また、バランスウェイト45の重量は、キャリア40および複数の遊星歯車セット30により構成される部材の重心が中心軸線Acから径方向に所定の範囲内に収まるように設定される。例えば、バランスウェイト45の重量は、各部材の設計に基づいて適切な値を予め算出して設定される。また、個体差などによる微少なアンバランスについては、図示しない調整機構により重心を微調整して除去する構成としてもよい。
このような構成からなる遊星歯車装置1は、入力軸3から駆動力が入力されると、第一太陽歯車10と第一遊星歯車31との歯数差、第一遊星歯車31と第二遊星歯車32との歯数差、および第二太陽歯車20と第二遊星歯車32との歯数差とに応じて遊星歯車セット30が自転運動するとともに、入力軸3の中心軸線Acの周りに公転運動する。遊星歯車装置1は、遊星歯車セット30を支持するキャリア40を介して、規定の変速比で駆動力を出力軸4へと伝達する。
(遊星歯車セット30の詳細構成)
遊星歯車セット30の詳細構成について、図1を参照して説明する。上述したように、段付きの遊星歯車である遊星歯車セット30は、図1に示すように、別々の部材である第一遊星歯車31および第二遊星歯車32を複数の連結機構33により一体的に連結して構成される。
遊星歯車セット30の詳細構成について、図1を参照して説明する。上述したように、段付きの遊星歯車である遊星歯車セット30は、図1に示すように、別々の部材である第一遊星歯車31および第二遊星歯車32を複数の連結機構33により一体的に連結して構成される。
第一遊星歯車31および第二遊星歯車32は、異なる歯数に設定された外歯車である。本実施形態において、第一遊星歯車31の歯数Z2は、第二遊星歯車32の歯数Z4よりも少なく設定されている(Z2<Z4)。また、第一遊星歯車31の歯先円直径Da1は、第二遊星歯車32の歯先円直径Da2よりも大径である(Da1>Da2)。
複数の連結機構33の各々は、遊星歯車セット30の回転軸線Arから径方向に離間して、即ち回転軸線Arとは異なる径方向位置にそれぞれ配置される。それぞれの連結機構33は、図1に示すように、位置決め孔33a(本発明の「穿孔」に相当する)と、ピン部材33b(本発明の「嵌合部材」に相当する)と、ボルト孔33cと、ボルト33dを有する。
位置決め孔33aは、第一遊星歯車31および第二遊星歯車32を遊星歯車セット30の回転軸線Ar方向に延びるように形成される。ピン部材33bは、本実施形態において、円柱状に形成される。ピン部材33bの外径は、位置決め孔33aの内径と同程度に設定される。ピン部材33bは、位置決め孔33aに嵌合して第一遊星歯車31に対する第二遊星歯車32の相対回転を規制する。遊星歯車セット30は、位置決め孔33aおよびピン部材33bにより第一遊星歯車31に対して所定の噛み合い角度となるように第二遊星歯車32を位置決めされる。
ボルト孔33cは、第一遊星歯車31および第二遊星歯車32を遊星歯車セット30の回転軸線Ar方向に延びるように形成された貫通孔である。また、ボルト孔33cのうち第二遊星歯車32に形成された部位は、内周面に雌ねじが形成されている。ボルト33dは、先端部に形成された雄ねじがボルト孔33cの雌ねじに締結されて、第一遊星歯車31および第二遊星歯車32の連結状態を保持する。遊星歯車セット30は、ボルト孔33cおよびボルト33dにより、所定の噛み合い角度に位置決めされた第一遊星歯車31および第二遊星歯車32を連結される。
本実施形態において、遊星歯車セット30は、位置決め部材(位置決め孔33a、ピン部材33b)、および固定部材(ボルト孔33c、ボルト33d)の組からなる連結機構33が、周方向に等間隔(本実施形態では、180°ごと、2組)に配置される。このような構成により、遊星歯車セット30が伝達可能なトルク容量は、主としてピン部材33bおよびボルト33dの少なくとも一方の剪断強度に基づいた値となる。
(遊星歯車装置1における遊星歯車セット30が配置される位置の設定方法)
複数の遊星歯車セット30が配置される位置の設定方法について、図3および図4を参照して説明する。遊星歯車装置1における複数の遊星歯車セット30は、図3に示すように、中心軸線Ac周りにおける不等配位置にそれぞれ配置される。この「不等配位置」とは、隣り合う遊星歯車セット30同士がなすそれぞれの角度のうち少なくとも1つの角度が他の角度と不等となるように設定された位置である。
複数の遊星歯車セット30が配置される位置の設定方法について、図3および図4を参照して説明する。遊星歯車装置1における複数の遊星歯車セット30は、図3に示すように、中心軸線Ac周りにおける不等配位置にそれぞれ配置される。この「不等配位置」とは、隣り合う遊星歯車セット30同士がなすそれぞれの角度のうち少なくとも1つの角度が他の角度と不等となるように設定された位置である。
ここで、中心軸線Ac周りの基準角度S(中心軸線Acから図3の真上方向に向かう角度)上に配置された遊星歯車セット30を第一遊星歯車セット30Aとする。また、図3において、第一遊星歯車セット30Aを基準に時計回りに配置された2つの遊星歯車セット30を順に第二遊星歯車セット30B、および第三遊星歯車セット30Cとする。同様に、図3において、第一遊星歯車セット30Aを基準に反時計回りに配置された2つの遊星歯車セット30を順に第四遊星歯車セット30D、および第五遊星歯車セット30Eとする。
また、第二太陽歯車20に対して第一太陽歯車10を一歯分回転させた場合に、キャリア40が第二太陽歯車20に対して変速比Rtに基づいて回転する角度を変速角度Asjと定義する。遊星歯車装置においては、遊星歯車装置を構成する第一、第二太陽歯車、およびキャリアのうち何れを入力部材、出力部材、および固定部材とするかは適宜設定可能である。ここでは、仮に第二太陽歯車20を本実施形態のように固定部材として、変速比Rtに基づく第一太陽歯車10とキャリア40の相対回転角度により変速角度Asjを定義している。
より具体的には、第一太陽歯車10を一歯分回転させた場合の回転角度は、第一太陽歯車10の歯数Z2を用いて、(360/Z2)°と表される。このとき、変速角度Asjは、出力部材であるキャリア40の回転角度に相当し、{(360/Z2)×Rt}°と表される。本実施形態において、複数の遊星歯車セット30は、任意の整数をiとして、中心軸線Ac周りに2つの遊星歯車セット30がなす角度θが(i×Asj)°となる位置に配置される。
上記の条件を勘案すると、基準角度Sに配置された第一遊星歯車セット30Aに対して第二遊星歯車セット30Bが配置される位置は、図4における[θ=i×Asj]の列に示される角度となる複数の位置が候補として挙げられる。換言すると、候補として挙げられる位置であれば、第一遊星歯車セット30Aと第二遊星歯車セット30Bは、噛み合い角度が同一である同型の遊星歯車セットとして、当該位置に配置することが可能であることが示される。
また、複数の遊星歯車セット30は、同一の軸方向位置に配置される。そのため、中心軸線Ac周りに隣り合う遊星歯車セット30同士がなす角度θは、第一遊星歯車31および第二遊星歯車32のうち大径側の歯先円直径をDa、中心軸線Acと遊星歯車セット30の回転軸線Arとの距離をDrとして、{Da<2×Dr×sin(θ/2)}を満たす値に設定される。本実施形態においては、第一遊星歯車31の歯先円直径Da1が第二遊星歯車32の歯先円直径Da2よりも大径であるため(Da1>Da2)、大径側の歯先円直径Daは、第一遊星歯車31の歯先円直径をDa1に等しい(Da=Da1)。
上記の条件を満たすことにより、隣り合う遊星歯車セット30は、中心軸線Ac周りに所定の間隔を設けられ、非接触の状態が維持される。上記の条件を勘案すると、第二遊星歯車セット30Bが配置される位置は、図4に示すように、多数の候補のうち第一太陽歯車10が(N1)歯分以上回転した際のキャリア40の回転角度に相当する位置となる(i≧N1)。
ここでは、第二遊星歯車セット30Bは、中心軸線Ac周りに第一遊星歯車セット30Aとなす角度が(θ=N1×Asj)°となる位置に配置されるものとする。なお、第二遊星歯車セット30Bが上記のように設定された位置に配置される場合に、第二遊星歯車セット30Bの回転軸線Ar周りの自転角度は、第二遊星歯車セット30Bが配置される角度θ、第一太陽歯車10の回転歯分(N1)、および第一遊星歯車31の歯数Z2に基づいて算出される。
また、第三遊星歯車セット30Cの配置位置は、第二遊星歯車セット30Bと同様に設定される。本実施形態においては、第三遊星歯車セット30Cは、中心軸線Ac周りに第二遊星歯車セット30Bとなす角度が(N1×Asj)°となる位置、即ち第一遊星歯車セット30Aとなす角度が(N2×Asj)°となる位置に配置される(N2=2×N1)。なお、第三遊星歯車セット30Cが上記のように設定された位置に配置される場合に、第三遊星歯車セット30Cの回転軸線Ar周りの自転角度は、第二遊星歯車セット30Bの自転角度の2倍となる。
第四遊星歯車セット30Dおよび第五遊星歯車セット30Eは、第二遊星歯車セット30Bおよび第三遊星歯車セット30Cを基準角度Sにある直線を対象軸として線対称の位置に配置される。つまり、第四遊星歯車セット30Dは、中心軸線Ac周りに第一遊星歯車セット30Aとなす角度が(−N1×Asj)°となる位置に配置される。また、第五遊星歯車セット30Eは、中心軸線Ac周りに第一遊星歯車セット30Aとなす角度が(−N2×Asj)°となる位置に配置される。
複数の遊星歯車セット30は、上記のように配置位置を設定されることにより、中心軸線Ac周りに隣り合う遊星歯車セット30となす角度が何れも等しい角度θとなる。また、第三遊星歯車セット30Cと第五遊星歯車セット30Eとがなす角度は、(360−5×θ)°となり、遊星歯車セット30同士がなす角度θと不等である。よって、何れも同型からなる複数の遊星歯車セット30が不等配位置に配置される。
上述した遊星歯車装置1における遊星歯車セット30が配置される位置の設定方法においては、基準とする遊星歯車セット30に対して中心軸線Ac周りに他の遊星歯車セット30がなす角度が(i×Asj)°となるように設定される。このとき、基準とする遊星歯車セット30は本発明の「第一遊星歯車セット」に相当し、配置位置を設定される他の遊星歯車セット30は本発明の「第二遊星歯車セット」に相当する。
(第一実施形態の構成による効果)
第一実施形態に係る遊星歯車装置1は、複数の遊星歯車セット30は、中心軸線Ac周りにおける不等配位置にそれぞれ配置される。複数の遊星歯車セット30の第一遊星歯車セットおよび第二遊星歯車セットは、任意の整数をiとして、中心軸線Ac周りに第一遊星歯車セットと第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj)°となる位置にそれぞれ配置される。
第一実施形態に係る遊星歯車装置1は、複数の遊星歯車セット30は、中心軸線Ac周りにおける不等配位置にそれぞれ配置される。複数の遊星歯車セット30の第一遊星歯車セットおよび第二遊星歯車セットは、任意の整数をiとして、中心軸線Ac周りに第一遊星歯車セットと第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj)°となる位置にそれぞれ配置される。
このような構成によると、複数の遊星歯車セット30の例えば第一遊星歯車セット30Aおよび第二遊星歯車セット30Bは、それぞれの第一遊星歯車31に対する第二遊星歯車32の相対角度が同一となる同型の遊星歯車セット30である。また、同型の第一、第二遊星歯車セットがなす角度は、(i×Asj)°により示される。これにより、第一、第二遊星歯車セット30A,30Bが配置される位置を好適に設定することができる。
また、中心軸線Ac周りに隣り合う遊星歯車セット30同士がなす角度θは、大径側の歯先円直径Da、軸線Ac,Ar間の距離Drとして、{Da<2×Dr×sin(θ/2)}を満たす値に設定される。このような構成によると、複数の遊星歯車セット30は、互いに非接触の状態が維持され。これにより、遊星歯車装置1において、複数の遊星歯車セット30が所定の軸方向の所定領域に収まるので、複数の遊星歯車セット30を効率的に配置でき、装置全体として軸方向長さを短くすることができる。
また、連結機構33は、別々の部材である第一遊星歯車31および第二遊星歯車32を位置決め孔33aと、当該位置決め孔33aに嵌合するピン部材33bとを有する。ここで、遊星歯車セットは、別々の部材である第一遊星歯車および第二遊星歯車を例えば摩擦力で一体的に連結して構成される場合には、当該摩擦力を超える駆動力を伝達できない。これに対して、本実施形態のような構成とすることにより、連結機構33のピン部材33bの剪断強度に基づくトルク容量が得られる。よって、摩擦締結と比較して伝達可能なトルク容量の増加を図ることができる。
また、キャリア40は、当該キャリア40および複数の遊星歯車セット30により構成される部材の重心が回転軸線Arから径方向に所定の範囲内に収まるように重量を設定されたバランスウェイト45を有する。これにより、バランスウェイト45は、中心軸線Ac周りに複数の遊星歯車セット30が不等間隔で配置されることにより生じるアンバランスを低減または除去することができる。よって、遊星歯車装置1の動作の安定性が向上する。
<第二実施形態>
第二実施形態の遊星歯車装置101の全体構成について、図5を参照して説明する。第二実施形態の構成は、主として、第一実施形態における複数の遊星歯車セット30が全て同型であったのに対して、異なる型の遊星歯車セットが配置される点で相違する。その他の共通する構成については、第一実施形態と実質的に同一であるため、詳細な説明を省略する。以下、相違点のみについて説明する。
第二実施形態の遊星歯車装置101の全体構成について、図5を参照して説明する。第二実施形態の構成は、主として、第一実施形態における複数の遊星歯車セット30が全て同型であったのに対して、異なる型の遊星歯車セットが配置される点で相違する。その他の共通する構成については、第一実施形態と実質的に同一であるため、詳細な説明を省略する。以下、相違点のみについて説明する。
複数の遊星歯車セット30の各々は、図5に示すように、中心軸線Ac周りにおける不等配位置にそれぞれ配置される。遊星歯車セット30は、別々の部材(第一遊星歯車31、第二遊星歯車32)により構成され、且つ遊星歯車セット30の回転軸線Ar周りに等間隔(本実施形態では、180°ごと、2組)に配置された複数の連結機構33により一体的に連結される。よって、複数の遊星歯車セット30は、2組の連結機構33により第一遊星歯車31に対して異なる複数の角度に第二遊星歯車32を連結可能にそれぞれ構成される。
ここで、第一遊星歯車31の歯数Z2および第二遊星歯車32の歯数Z4は、本実施形態において、互いに相違する奇数の値に設定されている。つまり、各歯数Z2,Z4の約数に、連結機構の数(ここでは、2)が含まれない。そのため、第一遊星歯車31および第二遊星歯車32を異なる角度で連結することにより、噛み合い角度が異なる複数種類の型の遊星歯車セット30が構成される。以下では、この遊星歯車セット30の種類数をkとする(本実施形態では、2)。
遊星歯車装置101における複数の遊星歯車セット30は、図5に示すように、中心軸線Ac周りにおける不等配位置にそれぞれ配置される。また、第一、第三、第五遊星歯車セット30A,C,Eは、同型(図5のP型)である。一方で、第二、第四遊星歯車セット30B,Dは、同型であり、且つ第一遊星歯車セット30Aとは異なる型(図5のQ型)である。つまり、第二、第四遊星歯車セット30B,Dは、組み付けの際に、第一遊星歯車31に対して第二遊星歯車32を中心軸線Ac周りに反転させた状態で連結して構成される。これにより、第二、第四遊星歯車セット30B,Dは、第一遊星歯車セット30Aとは共通の部品により構成される一方で、組み付けられた状態では異なる型の遊星歯車セット30として機能する。
遊星歯車装置101における複数の遊星歯車セット30は、任意の整数をiとして、中心軸線Ac周りに2つの遊星歯車セット30がなす角度θが(i×Asj/k)°となる位置に配置される。これにより、基準角度Sに配置された第一遊星歯車セット30Aに対して第二遊星歯車セット30Bが配置される位置は、図6における[θ=i×Asj/k]の列に示される角度となる複数の位置が候補として挙げられる。当該候補の数は、第一実施形態のように全て同型の遊星歯車セット30を用いた場合の候補の数のk倍(本実施形態では、2倍)となる。
さらに、複数の遊星歯車セット30は、第一実施形態と同様に、隣り合う遊星歯車セット30同士が非接触となる条件、即ち大径側の歯先円直径Da、軸線Ac,Ar間の距離Dr、隣り合う遊星歯車セット30同士がなす角度θを用いて示される{Da<2×Dr×sin(θ/2)}を満たすようにそれぞれ配置される。ここでは、第一〜第五遊星歯車セットA〜Eは、基準角度Sに対して、それぞれ{i=0,N11,N21,−N11,−N21}として(i×Asj/k)により算出される角度となる位置に配置される。
(第二実施形態の構成による効果)
第二実施形態の構成によると、第一実施形態と同様の効果を奏する。また、第二実施形態においては、複数の遊星歯車セット30は、複数の連結機構33により第一遊星歯車31に対して異なる複数の角度に第二遊星歯車32を連結可能にそれぞれ構成される。複数の遊星歯車セット30は、当該異なる複数の角度で連結して構成される遊星歯車セット30の種類数をkとして、第一遊星歯車セットと第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj/k)°となる位置にそれぞれ配置される。
第二実施形態の構成によると、第一実施形態と同様の効果を奏する。また、第二実施形態においては、複数の遊星歯車セット30は、複数の連結機構33により第一遊星歯車31に対して異なる複数の角度に第二遊星歯車32を連結可能にそれぞれ構成される。複数の遊星歯車セット30は、当該異なる複数の角度で連結して構成される遊星歯車セット30の種類数をkとして、第一遊星歯車セットと第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj/k)°となる位置にそれぞれ配置される。
このような構成によると、第一遊星歯車31および第二遊星歯車32を共通の部品としつつ、異なる型の遊星歯車セット30を生成することが可能となる。これにより、遊星歯車セット30を配置する候補(図6における[θ=i×Asj/k]の列を参照)を増加させることができる。よって、部品の種類数の低減を図りつつ、それぞれの遊星歯車セット30が配置される位置の設定自由度を向上できる。
<第一、第二実施形態の変形態様>
第一、第二実施形態において、遊星歯車装置1,101は、5つの遊星歯車セット30を備える。これに対して、遊星歯車装置1,101は、遊星歯車セット30を複数備える構成であれば、配置する遊星歯車セット30の数量を適宜設定することが可能である。
第一、第二実施形態において、遊星歯車装置1,101は、5つの遊星歯車セット30を備える。これに対して、遊星歯車装置1,101は、遊星歯車セット30を複数備える構成であれば、配置する遊星歯車セット30の数量を適宜設定することが可能である。
また、遊星歯車装置1,101において、第一太陽歯車10および第二太陽歯車20は、ともに外歯車である。これに対して、第一太陽歯車10および第二太陽歯車20は、一方が外歯車であり且つ他方が内歯車である構成としてもよいし、両方とも内歯車である構成としてもよい。このような構成においては、遊星歯車装置1,101における変速比Rtを算出するための式が相違するが、当該変速比Rtに対応した変速角度(i×Asj)を用いることにより同様に、遊星歯車セット30の配置位置を設定することができる。
また、遊星歯車装置1,101において、複数の遊星歯車セット30は、同一の軸方向位置に配置される。これに対して、複数の遊星歯車セット30は、軸方向の異なる位置にずらして配置される構成としてもよい。この場合には、軸方向にずれた遊星歯車セット30同士では干渉が生じないので、遊星歯車セット30同士が非接触となるための条件、即ち大径側の歯先円直径Da、軸線Ac,Ar間の距離Dr、隣り合う遊星歯車セット30同士がなす角度θを用いて示される{Da<2×Dr×sin(θ/2)}については考慮することなく、図4または図6に示される遊星歯車セット30の配置位置に係る候補から適宜選択することができる。
また、遊星歯車セット30は、別々の部材(第一遊星歯車31、第二遊星歯車32)により構成される。これに対して、遊星歯車セット30は、第一遊星歯車31および第二遊星歯車32が切削加工や塑性加工などにより一体成形される構成としてもよい。また、別々の部材により構成される遊星歯車セット30は、第一、第二実施形態においては、複数の連結機構33により各部材を連結して構成される。これに対して、連結機構33については、種々の態様が適用され得る。
具体的には、第一、第二実施形態においては、遊星歯車セットが伝達可能なトルク容量を増加させるために、穿孔である位置決め孔33aに勘合部材であるピン部材33bを勘合させる構成とした。これに対して、要求されるトルク容量に対して摩擦締結でも十分な場合には、第一遊星歯車31と第二遊星歯車32を摩擦力で一体化する例えばシュパンリングを連結機構として用いる構成としてもよい。
また、複数の遊星歯車セット30の配置位置の設定において、図4または図6に示される遊星歯車セット30の配置位置に係る候補から選択する場合に、一つの条件として隣り合う遊星歯車セット30同士が非接触となる条件を例示した。その他の条件または指標としては、配置される複数の遊星歯車セット30を仮に中心軸線Ac周りに等間隔に配置した場合の角度に近似するように、上記候補から選択してもよい。これにより、複数の遊星歯車セット30が不等間隔で配置されることにより生じるアンバランスが低減するため、バランスウェイトの重量を軽減することができる。
<付記>
遊星歯車装置1,101は、中心軸線Ac上に同軸に配置された第一太陽歯車10および第二太陽歯車20と、第一太陽歯車10と噛合する第一遊星歯車31と、第一遊星歯車31と一体的に回転し且つ第二太陽歯車20と噛合する第二遊星歯車32と、を有する複数の遊星歯車セット30と、複数の遊星歯車セット30を回転可能に支持するキャリア40と、を備え、規定の変速比Rtで駆動力を伝達する。複数の遊星歯車セット30は、中心軸線Ac周りにおける不等配位置にそれぞれ配置される。
第二太陽歯車20に対して第一太陽歯車10を一歯分回転させた場合に、キャリア40が第二太陽歯車20に対して変速比Rtに基づいて回転する角度を変速角度Asjと定義する。複数の遊星歯車セット30の第一遊星歯車セットおよび第二遊星歯車セットは、任意の整数をiとして、中心軸線Ac周りに第一遊星歯車セットと第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj)°となる位置にそれぞれ配置される。
遊星歯車装置1,101は、中心軸線Ac上に同軸に配置された第一太陽歯車10および第二太陽歯車20と、第一太陽歯車10と噛合する第一遊星歯車31と、第一遊星歯車31と一体的に回転し且つ第二太陽歯車20と噛合する第二遊星歯車32と、を有する複数の遊星歯車セット30と、複数の遊星歯車セット30を回転可能に支持するキャリア40と、を備え、規定の変速比Rtで駆動力を伝達する。複数の遊星歯車セット30は、中心軸線Ac周りにおける不等配位置にそれぞれ配置される。
第二太陽歯車20に対して第一太陽歯車10を一歯分回転させた場合に、キャリア40が第二太陽歯車20に対して変速比Rtに基づいて回転する角度を変速角度Asjと定義する。複数の遊星歯車セット30の第一遊星歯車セットおよび第二遊星歯車セットは、任意の整数をiとして、中心軸線Ac周りに第一遊星歯車セットと第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj)°となる位置にそれぞれ配置される。
複数の遊星歯車セット30は、同一の軸方向位置に配置される。中心軸線Ac周りに隣り合う遊星歯車セット30同士がなす角度θは、第一遊星歯車31および第二遊星歯車32のうち大径側の歯先円直径をDa、中心軸線Acと遊星歯車セット30の回転軸線Arとの距離をDrとして、{Da<2×Dr×sin(θ/2)}を満たす値に設定される。
第一遊星歯車31および第二遊星歯車32は、別々の部材であり、且つ遊星歯車セット30の回転軸線Ar周りに等間隔に配置された複数の連結機構33により連結される。複数の遊星歯車セット30は、複数の連結機構33により第一遊星歯車31に対して異なる複数の角度に第二遊星歯車32を連結可能にそれぞれ構成され、当該異なる複数の角度で連結して構成される遊星歯車セット30の種類数をkとして、第一遊星歯車セットと第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj/k)°となる位置にそれぞれ配置される。
第一遊星歯車31および第二遊星歯車32は、別々の部材であり、且つ遊星歯車セット30の回転軸線Arから離間して配置された連結機構33により連結される。連結機構33は、第一遊星歯車31および第二遊星歯車32を遊星歯車セット30の回転軸線Ar方向に延びる穿孔(位置決め孔33a)と、当該穿孔に嵌合して第一遊星歯車31に対する第二遊星歯車32の相対回転を規制する嵌合部材(ピン部材33b)と、を有する。
キャリア40は、複数の遊星歯車セット30のうち少なくとも2つの遊星歯車セット30の間に配置され、当該キャリア40および複数の遊星歯車セット30により構成される部材の重心が回転軸線Arから径方向に所定の範囲内に収まるように重量を設定されたバランスウェイト45を有する。
遊星歯車装置1,101は、中心軸線Ac上に同軸に配置された第一太陽歯車10および第二太陽歯車20と、第一太陽歯車10と噛合する第一遊星歯車31と、第一遊星歯車31と一体的に回転し且つ第二太陽歯車20と噛合する第二遊星歯車32と、を有する複数の遊星歯車セット30と、複数の遊星歯車セット30を回転可能に支持するキャリア40と、を備え、規定の変速比Rtで駆動力を伝達する。遊星歯車装置1,101の設定方法は、遊星歯車装置1,101に適用され、複数の遊星歯車セット30が配置される位置を設定する方法である。複数の遊星歯車セット30は、中心軸線Ac周りにおける不等配位置にそれぞれ配置される。
第二太陽歯車20に対して第一太陽歯車10を一歯分回転させた場合に、キャリア40が第二太陽歯車20に対して変速比Rtに基づいて回転する角度を変速角度Asjと定義する。中心軸線Ac周りにおいて複数の遊星歯車セット30の第一遊星歯車セットおよび第二遊星歯車セットがそれぞれ配置される位置を、任意の整数をiとして、中心軸線Ac周りに第一遊星歯車セットと第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj)°となる位置に設定する。
第二太陽歯車20に対して第一太陽歯車10を一歯分回転させた場合に、キャリア40が第二太陽歯車20に対して変速比Rtに基づいて回転する角度を変速角度Asjと定義する。中心軸線Ac周りにおいて複数の遊星歯車セット30の第一遊星歯車セットおよび第二遊星歯車セットがそれぞれ配置される位置を、任意の整数をiとして、中心軸線Ac周りに第一遊星歯車セットと第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj)°となる位置に設定する。
1,101:遊星歯車装置、 10:第一太陽歯車、 20:第二太陽歯車、 30:遊星歯車セット、 31:第一遊星歯車、 32:第二遊星歯車、 33:連結機構、 33a:位置決め孔(穿孔)、 33b:ピン部材(嵌合部材)、 40:キャリア、 45:バランスウェイト、 θ:遊星歯車セット同士がなす角度、 Da1:第一遊星歯車の歯先円直径、 Da2:第二遊星歯車の歯先円直径、 Da:(大径側の)遊星歯車の歯先円直径、 Dr:中心軸線と遊星歯車セットの回転軸線との距離、 Ac:中心軸線、 Ar:(遊星歯車セットの)回転軸線、 Rt:変速比、 S:基準角度
Claims (6)
- 中心軸線上に同軸に配置された第一太陽歯車および第二太陽歯車と、
前記第一太陽歯車と噛合する第一遊星歯車と、前記第一遊星歯車と一体的に回転し且つ前記第二太陽歯車と噛合する第二遊星歯車と、を有する複数の遊星歯車セットと、
前記複数の遊星歯車セットを回転可能に支持するキャリアと、
を備え、規定の変速比で駆動力を伝達する遊星歯車装置であって、
前記複数の遊星歯車セットは、前記中心軸線周りにおける不等配位置にそれぞれ配置され、
前記第二太陽歯車に対して前記第一太陽歯車を一歯分回転させた場合に、前記キャリアが前記第二太陽歯車に対して前記変速比に基づいて回転する角度を変速角度Asjと定義し、
前記複数の遊星歯車セットの第一遊星歯車セットおよび第二遊星歯車セットは、任意の整数をiとして、前記中心軸線周りに前記第一遊星歯車セットと前記第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj)°となる位置にそれぞれ配置される遊星歯車装置。 - 前記複数の遊星歯車セットは、同一の軸方向位置に配置され、
前記中心軸線周りに隣り合う前記遊星歯車セット同士がなす角度θは、前記第一遊星歯車および前記第二遊星歯車のうち大径側の歯先円直径をDa、前記中心軸線と前記遊星歯車セットの回転軸線との距離をDrとして、{Da<2×Dr×sin(θ/2)}を満たす値に設定される、請求項1に記載の遊星歯車装置。 - 前記第一遊星歯車および前記第二遊星歯車は、別々の部材であり、且つ前記遊星歯車セットの回転軸線周りに等間隔に配置された複数の連結機構により連結され、
前記複数の遊星歯車セットは、前記複数の連結機構により前記第一遊星歯車に対して異なる複数の角度に前記第二遊星歯車を連結可能にそれぞれ構成され、当該異なる複数の角度で連結して構成される前記遊星歯車セットの種類数をkとして、前記第一遊星歯車セットと前記第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj/k)°となる位置にそれぞれ配置される、請求項1または2に記載の遊星歯車装置。 - 前記第一遊星歯車および前記第二遊星歯車は、別々の部材であり、且つ前記遊星歯車セットの回転軸線から離間して配置された連結機構により連結され、
前記連結機構は、前記第一遊星歯車および第二遊星歯車を前記遊星歯車セットの回転軸線方向に延びる穿孔と、当該穿孔に嵌合して前記第一遊星歯車に対する前記第二遊星歯車の相対回転を規制する嵌合部材と、を有する、請求項1〜3の何れか一項に記載の遊星歯車装置。 - 前記キャリアは、前記複数の遊星歯車セットのうち少なくとも2つの前記遊星歯車セットの間に配置され、当該キャリアおよび前記複数の遊星歯車セットにより構成される部材の重心が前記回転軸線から径方向に所定の範囲内に収まるように重量を設定されたバランスウェイトを有する、請求項1〜4の何れか一項に記載の遊星歯車装置。
- 中心軸線上に同軸に配置された第一太陽歯車および第二太陽歯車と、
前記第一太陽歯車と噛合する第一遊星歯車と、前記第一遊星歯車と一体的に回転し且つ前記第二太陽歯車と噛合する第二遊星歯車と、を有する複数の遊星歯車セットと、
前記複数の遊星歯車セットを回転可能に支持するキャリアと、
を備え、規定の変速比で駆動力を伝達する遊星歯車装置に適用され、
前記複数の遊星歯車セットが配置される位置を設定する方法であって、
前記複数の遊星歯車セットは、前記中心軸線周りにおける不等配位置にそれぞれ配置され、
前記第二太陽歯車に対して前記第一太陽歯車を一歯分回転させた場合に、前記キャリアが前記第二太陽歯車に対して前記変速比に基づいて回転する角度を変速角度Asjと定義し、
前記中心軸線周りにおいて前記複数の遊星歯車セットの第一遊星歯車セットおよび第二遊星歯車セットがそれぞれ配置される位置を、任意の整数をiとして、前記中心軸線周りに前記第一遊星歯車セットと前記第二遊星歯車セットがなす角度が(i×Asj)°となる位置に設定する遊星歯車装置の設定方法。
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JP2014187977A JP2016061331A (ja) | 2014-09-16 | 2014-09-16 | 遊星歯車装置および遊星歯車装置の設定方法 |
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CN107882926A (zh) * | 2016-09-30 | 2018-04-06 | 阿尔斯通运输科技公司 | 行星齿轮减速器、配备减速器的转向架及配套铁路车辆 |
KR101943609B1 (ko) * | 2017-08-31 | 2019-01-29 | 조광호 | 동력 전달 장치 |
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-
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