JP2017025971A - 減速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造の簡素化および小型化を図ることができる減速装置を提供する。
【解決手段】内歯を有し、入出力軸線A1を回転中心とする内歯歯車60と、外歯を有し、回転中心を入出力軸線A1と一致させた状態で配置される太陽歯車10と、太陽歯車10と噛合する外歯を有し、入出力軸線A1回りを公転する複数の小遊星歯車20と、入出力軸線A1に対して偏心した偏心軸A2を回転中心とし且つ複数の小遊星歯車20と噛合する内歯51、および、偏心軸A2を回転中心とし且つ内歯歯車60と噛合する外歯53を有し、偏心軸A2を回転中心として自転しつつ入出力軸線A1回りを公転する揺動型の大遊星歯車50と、大遊星歯車50の偏心軸A2回りの自転成分を伝達可能に配置され、入出力軸線A1を回転中心とする大キャリヤ70と、を備えることを特徴とする減速装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、減速装置に関するものである。
入力部材から回転動力が入力されることにより、入出力軸線回りを揺動(公転)する揺動型の遊星歯車を備えた減速装置が知られている。特許文献1には、太陽歯車を入力、その太陽歯車と回転中心を同軸とする内歯車を出力とする第一遊星歯車機構と、その第一遊星歯車機構の内歯車に対し外周面の回転中心を偏心させた偏心カム部材を入力、その偏心カム部材の回転により揺動する遊星歯車の公転成分を出力とする第二遊星歯車機構と、を備えた変速装置が記載されている。
特開2014−62589号公報
しかし、第一遊星歯車機構の内歯車と偏心カム部材の外周面とは、それらの回転中心が異なるため、一体成形することは容易でなく、特許文献1の変速装置では、偏心カム部材に第一遊星歯車機構の内歯車がボルトで固定されている。また、特許文献1の変速装置には、偏心カム部材の内周面をキャリヤに回転可能に支持する軸受と、偏心カム部材の外周面に揺動型の遊星歯車を回転可能に支持する軸受とが設けられている。このような構成を有することにより、減速装置の構造が複雑になり、大型になる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、構造の簡素化および小型化を図ることができる減速装置を提供することを目的とする。
本発明の減速装置は、内歯を有し、入出力軸線を回転中心とする内歯車と、外歯を有し、回転中心を前記入出力軸線と一致させた状態で配置される太陽歯車と、前記太陽歯車と噛合する外歯を有し、前記入出力軸線回りを公転する複数の小遊星歯車と、前記入出力軸線に対して偏心した偏心軸を回転中心とし且つ前記複数の小遊星歯車と噛合する内歯、および、前記偏心軸を回転中心とし且つ前記内歯車と噛合する外歯を有し、前記偏心軸を回転中心として自転しつつ前記入出力軸線回りを公転する揺動型の大遊星歯車と、前記大遊星歯車の前記偏心軸回りの自転成分を伝達可能に配置され、前記入出力軸線を回転中心とする大キャリヤと、を備える。
本発明の減速装置によれば、大遊星歯車は、内歯及び外歯の回転中心である偏心軸が太陽歯車や内歯歯車の回転中心である入出力軸線に対して偏心した揺動型の遊星歯車として機能する。また、太陽歯車と小遊星歯車と大遊星歯車とが、太陽歯車に入力された回転動力を、大遊星歯車の内歯に出力する第一の遊星歯車機構として構成され、大遊星歯車と内歯歯車と大キャリヤとが、大遊星歯車の内歯から入力された回転動力により揺動(公転)する大遊星歯車の偏心軸回りの自転成分を、大キャリヤにより出力する第二の遊星歯車機構として構成されている。このように、減速装置では、第一の遊星歯車機構の出力部材となる内歯歯車として機能する大遊星歯車が、第二の遊星歯車機構における揺動型の遊星歯車としても機能する。
即ち、従来技術において、第一の遊星歯車機構の出力部材となる内歯歯車と、外歯を有する揺動型の遊星歯車と、その遊星歯車の回転中心を内歯歯車の回転中心に対して偏心させる偏心カム部材との3つの部材により果たされていた機能が、本発明の減速装置では、一部材で構成される大遊星歯車に集約されている。また、それに伴い、従来技術において上記3つの部材を回転可能に支持していた軸受の一部が不要となる。よって、減速装置の構造を簡素化できると共に、減速装置の小型化を図ることができる。
減速装置の回転軸方向に対して垂直な方向の断面図であり、図2のI−I線における断面を示す図である。 図1のII−II線における断面図である。
以下、本発明に係る減速装置を適用した実施形態について、図1及び図2を参照しながら説明する。
(1.減速装置1の各構成)
図1及び図2に示すように、減速装置1は、太陽歯車10と、小遊星歯車20と、小キャリヤ30と、ローラフォロア40と、大遊星歯車50と、内歯歯車60と、大キャリヤ70と、を備える。
太陽歯車10は、入出力軸線A1を回転中心とする外歯を備えた外歯車である。太陽歯車10は、電動モータ(図示せず)等からの回転駆動力を入力する入力軸2に連結されており、その入力軸2と太陽歯車10とが一体的に回転する。
小遊星歯車20は、太陽歯車10と噛合する外歯を備えた外歯車である。減速装置1には、2つの小遊星歯車20が設けられており、それら2つの小遊星歯車20が、入出力軸線A1方向から見た場合に互いに接触不能な位置に配置される。
小キャリヤ30は、一対の小キャリヤ本体31と、キャリヤ軸32と、支持軸33とを備える。一対の小キャリヤ本体31は、太陽歯車10を挟んだ入出力軸線A1方向両側に対向配置され、入力軸2に対し各々の小キャリヤ本体31が軸受31aを介して相対回転可能に支持される。
キャリヤ軸32は、軸心方向を入出力軸線A1と一致させた状態で軸心方向両端が一対の小キャリヤ本体31に固定された軸部材である。減速装置1には、2つのキャリヤ軸32が設けられ、各々のキャリヤ軸32に小遊星歯車20が軸受32aを介して相対回転可能に支持される。上記したように、一対の小キャリヤ本体31は入力軸2に相対回転可能に支持されるので、太陽歯車10の回転に伴って小遊星歯車20はキャリヤ軸32回りを自転しながら入出力軸線A1回りを公転する。
支持軸33は、キャリヤ軸32とは位相が異なる位置において、軸心方向を入出力軸線A1と一致させた状態で軸心方向両端が一対の小キャリヤ本体31に固定された軸部材である。減速装置1には、2つの支持軸33が設けられ、各々の支持軸33にローラフォロア40が支持される。
ローラフォロア40は、入出力軸線A1方向から見た場合に、小遊星歯車20とは位相の異なる位置であって、互いに接触不能な位置で小キャリヤ30に支持される。ローラフォロア40は、車輪状の外輪41と、その外輪41の内周面を転動可能に支持する外輪支持部42とを主に備えている。なお、外輪支持部42は、複数の針状ころが保持器により回転可能に支持されたものであり、図1及び図2では外輪支持部42を模式的に図示している。
減速装置1には、4つのローラフォロア40が設けられ、1つの支持軸33に対して2つのローラフォロア40が入出力軸線A1方向に間隔を空けて支持される。一方の支持軸33に支持される2つのローラフォロア40のうちの一のローラフォロア40と、他方の支持軸33に支持される2つのローラフォロア40のうちの一のローラフォロア40とは、入出力軸線A1方向に垂直な同一平面上に配置される。同一平面上に配置される2つのローラフォロア40は、入出力軸線A1方向から見た場合において、2つの小遊星歯車20とは位相の異なる位置に配置される。
大遊星歯車50は、円環状に形成された部材であり、内歯51と、転動面52と、外歯53と、貫通孔54と、を備える。
内歯51は、小遊星歯車20と噛合する内歯車として機能する部位であり、入出力軸線A1に平行であって入出力軸線A1に対して偏心した偏心軸A2を回転中心とする。内歯51は、その軸心方向における長さ寸法が小遊星歯車20の外歯の軸方向長さ寸法よりも短く、小遊星歯車20では軸心方向全体に亘って外歯が形成されるのに対し、大遊星歯車50では、大遊星歯車50の内周面のうち軸心方向における中央部分にのみ内歯51が形成される。
転動面52は、ローラフォロア40の外輪41が転動可能に内接する内周円筒面であり、偏心軸A2を中心とする。転動面52は、大遊星歯車50の内周面のうち内歯51を挟んだ軸心方向両側に形成され、各転動面52に2つのローラフォロア40が内接する。
大遊星歯車50は、内歯51が転動面52よりも大遊星歯車50の径方向内方へ突出し、その突出した部位が小遊星歯車20の外歯と噛合するので、転動面52は、小遊星歯車20の外歯と接触不能である。また、転動面52に内接する2つローラフォロア40は、支持軸33の軸心方向への変位が内歯51に規制されている。
外歯53は、内歯歯車60と噛合する外歯車として機能する部位であり、偏心軸A2を回転中心とする。貫通孔54は、偏心軸A2方向に沿って貫通形成された孔であり、貫通孔54の内周面には円筒状の滑り軸受55が取り付けられている。減速装置1では、大遊星歯車50に8個の貫通孔54が周方向等間隔に設けられている。
内歯歯車60は、大遊星歯車50の外歯53と噛合する内歯を備えた内歯車である。
内歯歯車60は、その内歯の中心を入出力軸線と一致させた状態でハウジング等の他部材(図示せず)に固定され、内歯歯車の内歯は大遊星歯車50の外歯53よりも歯数が多い。従って、大遊星歯車50は、内歯51に回転動力が付与されると、偏心軸A2回りを回転しながら入出力軸線A1回りを公転する。
大キャリヤ70は、一対の大キャリヤ本体71と、連結部材72と、出力ピン73と、を備える。一対の大キャリヤ本体71は、太陽歯車10を挟んだ入出力軸線A1方向両側に対向配置されている。一対の大キャリヤ本体71は、小キャリヤ本体31との間には軸受71aが、内歯歯車60との間には軸受71bがそれぞれ介設されており、小キャリヤ本体31及び内歯歯車60の双方に対して一対の大キャリヤ本体71が相対回転可能に支持される。連結部材72は、一対の大キャリヤ本体71に連結される部材であり、2つの連結部材72が、対向する一対の大キャリヤ本体71の間に介設された状態で、一対の大キャリヤ本体71に対しボルト(図示せず)により固定される。
出力ピン73は、軸心方向を入出力軸線A1と一致させた状態で軸心方向両端が一対の大キャリヤ本体71に固定されたピン部材であり、一対の大キャリヤ本体71に固定される出力ピン73の軸心方向両端の外径が、貫通孔54に貫設される出力ピン73の軸心方向中央部分の外径よりも大きな寸法に設定されている。減速装置1には、8つの出力ピン73が大遊星歯車50の周方向等間隔に配置されており、各々の出力ピン73が大遊星歯車50の8つの貫通孔54を1つずつ貫設されると共に、出力ピン73の外周面が滑り軸受55を介して貫通孔54の内周面に当接している。
上記したように、大キャリヤ本体71は小キャリヤ本体31及び内歯歯車60に相対回転可能に支持されるので、大遊星歯車50の偏心軸A2回りの自転に伴って貫通孔54が変位したとき、出力ピン73が貫通孔54の内周面により大遊星歯車50の公転方向へ押圧され、出力ピン73を支持する大キャリヤ本体71が入出力軸線A1回りを回転する。
(2.減速装置1の動作)
減速装置1では、大遊星歯車50の内周側に太陽歯車10と2つの小遊星歯車20とが配置され、大遊星歯車50の外周側に内歯歯車60が配置される。大遊星歯車50は、内歯51が入出力軸線A1回りを公転する小遊星歯車20に噛合し、外歯53が入出力軸線A1を中心とする内歯歯車60の内歯に噛合する。
ここで、大遊星歯車50と内歯歯車60と大キャリヤ70との関係に着目する。大遊星歯車50は、外歯53の回転中心である偏心軸A2が内歯歯車60の回転中心である入出力軸線A1に対して偏心しているので、大遊星歯車50に回転動力が入力されると、大遊星歯車50は偏心軸A2回りを自転しながら入出力軸線A1回りを公転する。大遊星歯車50の自転に伴って各貫通孔54が変位すると、その各貫通孔54に貫設された各出力ピン73が貫通孔54の内周面に滑り軸受55を介して押圧される。これにより、大遊星歯車50の偏心軸A2回りの自転成分が大キャリヤ70に伝達され、大キャリヤ70が入出力軸線A1回りに回転する。即ち、減速装置1において、大遊星歯車50と内歯歯車60と大キャリヤ70とは、大遊星歯車50に入力された回転動力を減速して大キャリヤ70に出力する一の遊星歯車機構を構成している。
次に、大遊星歯車50と小遊星歯車20と太陽歯車10との関係に着目する。大遊星歯車50は、内歯51の回転中心である偏心軸A2が、太陽歯車10の回転中心であって小遊星歯車20の公転中心である入出力軸線A1に対して偏心している。よって、太陽歯車10に入力された回転動力が大遊星歯車50の内歯51に出力されると、大遊星歯車50は偏心軸A2回りを自転しながら入出力軸線A1回りを公転する。即ち、減速装置1において、大遊星歯車50と小遊星歯車20と太陽歯車10とは、太陽歯車10に入力された回転動力を減速して大遊星歯車50に出力する一の遊星歯車機構を構成している。
このように、減速装置1は、太陽歯車10と小遊星歯車20と大遊星歯車50とによって第一の遊星歯車機構が構成され、大遊星歯車50と内歯歯車60と大キャリヤ70とによって第二の遊星歯車機構が構成されている。即ち、第一の遊星歯車機構の出力部材として機能する大遊星歯車50が、第二の遊星歯車機構における揺動型の遊星歯車としても機能する。
以上説明したように、減速装置1では、第一の遊星歯車機構の出力部材としての機能と第二の遊星歯車機構における揺動型の遊星歯車としての機能とが一部材である大遊星歯車50に集約され、減速装置1全体で必要となる軸受の数も少なくなる。従って、減速装置1の構造を簡素化できると共に、減速装置1の小型化を図ることができる。
また、減速装置1では、減速装置1全体で必要となる軸受の数を少なくすることにより、第一の遊星歯車機構において回転動力が出力される内歯51と揺動型の遊星歯車として内歯歯車60に噛合する外歯53との関係において、基準ピッチ円直径の差を小さくすることができる。即ち、内歯51の基準ピッチ円直径を大きくしつつ、外歯53の基準ピッチ円直径を小さく設定することができる。これにより、内歯51と外歯53との歯数差を小さくできるので、大きな減速比を得ることができる。
また、出力ピン73は、一対の大キャリヤ本体71に固定される軸心方向両端の外径が、出力ピン73の軸心方向中央部分の外径よりも大きな寸法に設定されている。この場合、出力ピン73の軸心方向両端の外径寸法を大きくすることにより、出力ピン73を大キャリヤ本体71に対して強固に固定できる一方、出力ピン73の軸心方向中央分の外径を小さくすることにより、貫通孔54の内径を小さくできるので、その分、大遊星歯車50の内歯51の基準ピッチ円直径と外歯53の基準ピッチ円直径との差を小さくすることができる。これにより、内歯51と外歯53との歯数差を小さくできるので、減速比を大きくすることができる。
(3.ローラフォロア40の配置)
小遊星歯車20及びローラフォロア40は、大遊星歯車50の内周側に配置されており、大遊星歯車50をその内周側から支持している。このように、減速装置1では、小遊星歯車20を配置するためのスペースを、ローラフォロア40を配置するスペースとしても利用している。よって、大遊星歯車50の内歯51と外歯53との間に軸受としてボールベアリング等を設ける場合と比べて、減速装置1の径方向寸法を小さくすることができる。
ここで、大遊星歯車50の外歯53と内歯歯車60とが噛合する噛合部位Eでは、ハウジング等の他部材(図示せず)に固定された内歯歯車60から大遊星歯車50に対し反発力が加えられる。この大遊星歯車50に加わる反力のうち、噛合部位Eから入出力軸線A1へ向かう方向への分力により、大遊星歯車50を支持する小遊星歯車20及びローラフォロア40は、大遊星歯車50から入出力軸線A1方向への荷重を受ける。
この点に関し、小キャリヤ30は、小遊星歯車20を支持するキャリヤ軸32の直径を大きくして小遊星歯車20が大遊星歯車50から受ける荷重を支えるのに十分な強度を確保する必要がある一方、キャリヤ軸32と小遊星歯車20との間に介設する軸受32aについては径方向の厚み寸法が小さいものを用いる必要がある。なお、本実施形態では、軸受32aとして、針状ころを保持器に組み付けたニードルベアリングが用いられ、針状ころがキャリヤ軸32の外周面と小遊星歯車20の内周面との間で転動可能に配置される。
この場合、噛合部位Eにおいて発生する反発力により大遊星歯車50から小遊星歯車20に加わる負荷が大きいほど、キャリヤ軸32の外周面および小遊星歯車20の内周面が早期に摩耗しやすくなり、摩耗が著しくなった場合には減速装置1の交換が必要となる。
これに対し、減速装置1では、2つのキャリヤ軸32が、偏心軸A2に対して非対称な位置であって偏心軸A2よりも噛合部位Eから離れた位置に設けられるのに対し、2つの支持軸33が、偏心軸A2に対して非対称な位置であって2つのキャリヤ軸32よりも噛合部位Eに近接した位置に設けられている。従って、2つの小遊星歯車20が偏心軸A2に対して非対称な位置に配置されると共に、2つのローラフォロア40は、偏心軸A2に対して非対称な位置であって、2つの小遊星歯車20よりも噛合部位Eに近接した位置に配置される。
これにより、減速装置1では、入出力軸線A1方向から見た場合に、ローラフォロア40の外輪41と大遊星歯車50の転動面52とが接触する接触位相は、各小遊星歯車20と大遊星歯車50の内歯51とが噛み合う噛合位相よりも、大遊星歯車50の外歯53と内歯歯車60とが噛合する噛合位相に近接している。
内歯歯車60からの反発力が噛合部位Eから大遊星歯車50に加わるのに対し、ローラフォロア40は、小遊星歯車20よりも噛合部位Eに近接した位置で、大遊星歯車50が受ける荷重を支える。これにより、大遊星歯車50から小遊星歯車20に加わる負荷を軽減できるので、減速装置1の長寿命化を図ることができる。
さらに、減速装置1では、入出力軸線A1方向から見た場合に、入出力軸線A1に垂直な同一平面上に配置された2つのローラフォロア40が、大遊星歯車50の外歯53及び内歯歯車60の噛合位相と入出力軸線A1とを結ぶ線を挟んだ両側に配置されている。大遊星歯車50には、噛合部位Eから入出力軸線A1へ向かう方向への荷重が発生するのに対し、その大遊星歯車50の荷重が、入出力軸線A1に垂直な同一平面上に配置された2つのローラフォロア40に分散される。これにより、大遊星歯車50のぐらつきを抑制し、大遊星歯車50の内歯51及び外歯53と入出力軸線A1との距離を保持できる。
なお、本実施形態では、減速装置1には入出力軸線A1に垂直な同一平面上に2つのローラフォロア40が配置されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、入出力軸線A1に垂直な同一平面上にローラフォロア40を1つ又は3つ以上配置してもよい。なお、入出力軸線A1に垂直な同一平面上に配置するローラフォロア40が1つである場合には、入出力軸線A1方向から見て、大遊星歯車50の外歯53および内歯歯車60噛合位相と入出力軸線A1とを結ぶ線上にローラフォロア40を配置することが望ましい。これにより、大遊星歯車50のぐらつきを抑制して大遊星歯車50の内歯51及び外歯53と入出力軸線A1との距離を保持できる。
一方、入出力軸線A1に垂直な同一平面上にローラフォロア40を3つ以上配置する場合には、それら3つ以上のローラフォロア40により大遊星歯車50を位置決めすることができるので、内歯51及び外歯53と入出力軸線A1との距離を保持できる。また、小遊星歯車20よりも噛合部位に近接した位置に多くのローラフォロア40を配置することにより、小遊星歯車20に加わる荷重を軽減できる。
(4.効果)
以上説明したように、減速装置1は、内歯を有し、入出力軸線A1を回転中心とする内歯歯車60と、外歯を有し、回転中心を入出力軸線A1と一致させた状態で配置される太陽歯車10と、太陽歯車10と噛合する外歯を有し、入出力軸線A1回りを公転する複数の小遊星歯車20と、入出力軸線A1に対して偏心した偏心軸A2を回転中心とし且つ複数の小遊星歯車20と噛合する内歯51、および、偏心軸A2を回転中心とし且つ内歯歯車60と噛合する外歯53を有し、偏心軸A2を回転中心として自転しつつ入出力軸線A1回りを公転する揺動型の大遊星歯車50と、大遊星歯車50の偏心軸A2回りの自転成分を伝達可能に配置され、入出力軸線A1を回転中心とする大キャリヤ70と、を備える。
上記減速装置1によれば、大遊星歯車50は、内歯51及び外歯53の回転中心である偏心軸A2が太陽歯車10や内歯歯車60の回転中心である入出力軸線A1に対して偏心した揺動型の遊星歯車として機能する。また、太陽歯車10と小遊星歯車20と大遊星歯車50とが、太陽歯車10に入力された回転動力を、大遊星歯車50の内歯51に出力する第一の遊星歯車機構として構成され、大遊星歯車50と内歯歯車60と大キャリヤ70とが、大遊星歯車50の内歯51から入力された回転動力により揺動(公転)する大遊星歯車50の偏心軸A2回りの自転成分を、大キャリヤ70により出力する第二の遊星歯車機構として構成されている。このように、減速装置1では、第一の遊星歯車機構の出力部材となる内歯歯車として機能する大遊星歯車50が、第二の遊星歯車機構における揺動型の遊星歯車としても機能する。
即ち、従来技術において、第一の遊星歯車機構の出力部材となる内歯歯車と、外歯を有する揺動型の遊星歯車と、その遊星歯車の回転中心を内歯歯車の回転中心に対して偏心させる偏心カム部材との3つの部材により果たされていた機能が、本発明の減速装置1では、一部材で構成される大遊星歯車50に集約されている。また、それに伴い、従来技術において上記3つの部材を回転可能に支持していた軸受の一部が不要となる。よって、減速装置1の構造を簡素化できると共に、減速装置1の小型化を図ることができる。
さらに、減速装置1は、大遊星歯車50に内接するローラフォロア40と、ローラフォロア40及び複数の小遊星歯車20を回転自在に軸支する小キャリヤ30と、を備え、ローラフォロア40と大遊星歯車50との接触位相は、複数の小遊星歯車20と大遊星歯車50の内歯51との噛合位相よりも、大遊星歯車50の外歯53と内歯歯車60との噛合位相に近接した位相である。
この場合、以下の効果を奏する。即ち、外歯53と内歯歯車60とが噛合する部位において、内歯歯車60から大遊星歯車50に対して反発力が加えられる。これに対し、減速装置1では、ローラフォロア40と大遊星歯車50との接触位相が、小遊星歯車20と大遊星歯車50の内歯51との噛合位相よりも、大遊星歯車50の外歯53と内歯歯車60との噛合位相に近接した位相であるので、小遊星歯車20に加わる荷重を軽減できる。よって、減速装置1の長寿命化を図ることができる。
また、大遊星歯車50に内接する位置にローラフォロア40が配置されているので、第一の遊星歯車機構の出力部材となる内歯歯車の外周面と、外歯を有する揺動型の遊星歯車の内周面との間に軸受を設ける従来技術と比べて、減速装置1の径方向寸法を小さくすることができる。
さらに、減速装置1は、ローラフォロア40を少なくとも2つ備え、2つのローラフォロア40が、大遊星歯車50の外歯53及び内歯歯車60の噛合位相と入出力軸線A1とを結ぶ線を挟んだ両側に配置される。
この場合、大遊星歯車50の外歯53と内歯歯車60とが噛合する部位から大遊星歯車50に加わる荷重が2つのローラフォロア40に分散される。よって、内歯歯車60から加わる反発力に起因する大遊星歯車50のぐらつきの発生を抑制できるので、大遊星歯車50の内歯51及び外歯53と入出力軸線A1との距離を一定に保持することができる。
さらに、減速装置1は、ローラフォロア40を入出力軸線A1の周りに3つ以上備えてもよい。この場合、ローラフォロア40によって大遊星歯車50を位置決めすることができるので、内歯歯車60から加わる反発力に起因する大遊星歯車50のぐらつきの発生を抑制し、大遊星歯車50の内歯51及び外歯53と入出力軸線A1との距離を一定に保持することができる。
大遊星歯車50は、その内周面であって複数の小遊星歯車20と噛合する内歯51とは入出力軸線A1方向において異なる位置に、ローラフォロア40が転動する転動面52を有する。この場合、減速装置1の径方向寸法が大きくなることを回避できるので、減速装置1の小型化を図ることができる。
(5.変形例)
上記実施形態では、大遊星歯車50の内周面のうち軸心方向中心部分に内歯51を形成し、内歯51を挟んだ軸心方向両側に転動面52を形成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、大遊星歯車50の内周面のうち軸心方向中心部分に転動面52を形成し、転動面52を挟んだ軸心方向両側に内歯51を形成してもよい。なおこの場合、転動面52に対応する位置にローラフォロア40を、内歯51に対応する位置に小遊星歯車20をそれぞれ配置することにより、ローラフォロア40が転動面52を転動し、小遊星歯車20が内歯51に噛合する。
1:減速装置、 10: 太陽歯車、 20:小遊星歯車、 30:小キャリヤ、 40:ローラフォロア、 50:大遊星歯車、 51:内歯、 52:転動面、 53:外歯、 60:内歯歯車、 70:大キャリヤ、 A1:入出力軸線、 A2:偏心軸

Claims (5)

  1. 内歯を有し、入出力軸線を回転中心とする内歯車と、
    外歯を有し、回転中心を前記入出力軸線と一致させた状態で配置される太陽歯車と、
    前記太陽歯車と噛合する外歯を有し、前記入出力軸線回りを公転する複数の小遊星歯車と、
    前記入出力軸線に対して偏心した偏心軸を回転中心とし且つ前記複数の小遊星歯車と噛合する内歯、および、前記偏心軸を回転中心とし且つ前記内歯車と噛合する外歯を有し、前記偏心軸を回転中心として自転しつつ前記入出力軸線回りを公転する揺動型の大遊星歯車と、
    前記大遊星歯車の前記偏心軸回りの自転成分を伝達可能に配置され、前記入出力軸線を回転中心とする大キャリヤと、
    を備える、減速装置。
  2. 前記減速装置は、
    前記大遊星歯車に内接するローラフォロアと、
    前記ローラフォロア及び前記複数の小遊星歯車を回転自在に軸支する小キャリヤと、
    を備え、
    前記ローラフォロアと前記大遊星歯車との接触位相は、前記複数の小遊星歯車と前記大遊星歯車の内歯との噛合位相よりも、前記大遊星歯車の外歯と前記内歯車との噛合位相に近接した位相である、請求項1に記載の減速装置。
  3. 前記減速装置は、
    前記ローラフォロアを少なくとも2つ備え、前記2つのローラフォロアが、前記大遊星歯車の外歯および前記内歯車の噛合位相と前記入出力軸線とを結ぶ線を挟んだ両側に配置される、請求項2記載の減速装置。
  4. 前記減速装置は、
    前記ローラフォロアを3以上備える、請求項2又は3に記載の減速装置。
  5. 前記大遊星歯車は、その内周面であって前記複数の小遊星歯車と噛合する内歯とは前記入出力軸線方向において異なる位置に、前記ローラフォロアが転動する転動面を有する、請求項2−4の何れか一項に記載の減速装置。
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