JP2003269488A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JP2003269488A
JP2003269488A JP2002066233A JP2002066233A JP2003269488A JP 2003269488 A JP2003269488 A JP 2003269488A JP 2002066233 A JP2002066233 A JP 2002066233A JP 2002066233 A JP2002066233 A JP 2002066233A JP 2003269488 A JP2003269488 A JP 2003269488A
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Junichiro Yanagi
順一郎 柳
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動力伝達装置にトルクリミッタ機能を与える
ことにより、回転軸2のロック等による過負荷の発生を
防止する。 【解決手段】 エンジンの駆動力により回転するプーリ
4と、回転軸2に固定されたハブ5と、プーリ4にゴム
状弾性材料からなる弾性体13を介して連結されたカッ
プ部材8と、このカップ部材8とハブ5の間に介在され
たプレート7と、カップ部材8とプレート7を連結する
トーションスプリング9と、ハブ5に形成された係合凹
部5f及びプレート7に形成された係合穴7bの双方に
係合された鋼球14と、カップ部材8に設けられた逃げ
部8fとを有し、設定値を超えるトルクが作用した時
に、トーションスプリング9の弾性に抗してカップ部材
8とプレート7が相対回転することにより、係合穴7b
と逃げ凹部8fが重合し、鋼球14が逃げ凹部8fへ押
し出されて、プレート7とハブ5の係合が解除され、ト
ルクが遮断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車室空調
装置用コンプレッサ等に使用され、過大トルクの発生時
にトルクリミッタとして機能する動力伝達装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車の車室空調装置の冷凍サイクルに
おいて、冷媒コンプレッサは、エンジンのクランクプー
リからプーリベルトを介して入力される回転トルクを、
動力伝達装置を介して回転軸に伝達し、この回転軸を回
転させることにより、回転軸に設けられた斜板を介し
て、冷媒ガスを圧縮する円周方向複数のピストンを往復
動作させるものである。そして、可変容量型の冷媒コン
プレッサの場合には、プーリから回転軸への動力伝達を
断続するための電磁クラッチが不要であるため、電磁ク
ラッチを用いない動力伝達装置を介して、プーリから回
転軸へ動力伝達が行われる。
【0003】ところで、冷媒コンプレッサの作動部が焼
き付き等を発生してその回転軸がロックしたような場
合、動力伝達装置を介してプーリの回転もロック状態に
なるため、エンジンからプーリへ動力を伝達するプーリ
ベルトが、過大な張力や摩擦により破損する。しかも、
プーリベルトがいったん破損すると、このベルトによっ
てエンジンの動力が供給されているエンジン冷却水循環
ポンプやオルタネータ等、他の補機も停止してしまうの
で、エンジンが停止して自動車の走行不能という重大な
事態を引き起こしてしまう問題がある。したがって、こ
のような事態を回避するには、回転軸が冷媒コンプレッ
サの作動部の焼き付き等によってロックしてもプーリを
回転可能な状態に保持して、プーリベルトの破損を防止
する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な問題に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、動
力伝達装置にトルクリミッタ機能を与えることにより、
回転軸のロック等による過負荷の発生を防止し、ひいて
は過負荷の発生に起因する重大事故を防止し得る動力伝
達装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】従来の技術的課題を有効
に解決するための手段として、請求項1の発明に係る動
力伝達装置は、駆動側回転体側に設けられた駆動側係合
部材と、回転軸側に設けられた従動側係合部材と、前記
駆動側係合部材及び従動側係合部材の間に介在された中
間係合部材と、前記駆動側係合部材と中間係合部材の間
を連結する円周方向バネと、前記従動側係合部材に形成
された係合凹部及びこれに対応して前記中間係合部材に
形成された係合穴の双方と円周方向に係合された伝達子
と、前記駆動側係合部材に設けられ前記係合穴と重合可
能な逃げ部とを有し、設定値を超えるトルクが作用した
時に、前記円周方向バネの弾性に抗して前記駆動側係合
部材と中間係合部材との相対回転により前記係合穴と逃
げ部が重合し、前記伝達子が前記係合凹部から前記逃げ
部へ移動され、これによってトルクを遮断するものであ
る。
【0006】請求項2の発明に係る動力伝達装置は、請
求項1における一層好ましい構成として、駆動側回転体
と駆動側係合部材との間がゴム状弾性材料からなる弾性
体を介して連結され、円周方向バネに、入力トルクと対
抗するトルクを発生する所定の予圧縮が与えられる。
【0007】請求項3の発明に係る動力伝達装置は、請
求項1における一層好ましい構成として、円周方向バネ
が、金属製のトーションスプリングからなるものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る動力伝達装
置の好ましい実施の形態を軸心と直交する平面で切断し
た断面図、図2は図1におけるII−O−II’断面図であ
る。なお、以下の説明において、正面とは、図2におけ
る左側をさし、背面とは、図2における右側をさす。
【0009】図2において、参照符号1は自動車の車室
空調装置における可変容量型コンプレッサのハウジング
であり、このハウジング1における正面の筒状端部1a
の内周からハウジング1内部へ向けて、コンプレッサの
内部機構を動作させる回転軸2が挿通されている。ハウ
ジング1の筒状端部1aの外周には、ボールベアリング
3を介して、駆動側回転体であるプーリ4が回転自在に
保持されており、一方、回転軸2の正面側の軸端2aに
は、従動側係合部材であるハブ5が固定されている。
【0010】プーリ4は、ボールベアリング3のアウタ
ーレース3aと嵌合されたボス部4aと、その外周側へ
延びる径方向部4bと、更にその外周側に形成されたプ
ーリ本体部4cとからなり、プーリ本体部4cの外周面
にはポリV溝4dが形成されている。このポリV溝4d
には、エンジンのクランクプーリからの駆動力を伝達す
るためのプーリベルト(図示省略)が、エンジン冷却水
循環ポンプやオルタネータ等、他の補機のプーリを経由
して巻き掛けられている。
【0011】ハブ5は、例えば鉄系の金属材料で製作さ
れたものであって、回転軸2の軸端2aにスプライン嵌
合されボルト6で固定された筒状取付部5aと、その正
面側へ延びる筒状保持部5bと、筒状取付部5aの外周
からプーリ4における径方向部4bの正面側へ向けて展
開した円盤部5cと、筒状保持部5bの正面側の端部外
周に形成された雄螺子部5dとを有する。
【0012】ハブ5における筒状保持部5bの外周に
は、環状のプレート7及び環状のカップ部材8が、それ
ぞれハブ5と相対回転可能な状態で外挿されている。中
間係合部材であるプレート7は、扁平な環状をなすもの
であって、ハブ5における円盤部5cの正面に当接して
いる。また、駆動側係合部材であるカップ部材8は、軸
心を通る平面で切断した断面が略L字形をなすものであ
って、すなわち正面側の円盤部8aと、その外周から背
面側へ延びる外周筒状部8bとを有する。
【0013】ハブ5における筒状保持部5bの外周に
は、プレート7とカップ部材8の円盤部8aとの間に位
置してトーションスプリング9が遊嵌状態に外挿されて
いる。プレート7には、その円周方向一箇所から正面側
へ突出したリブ7aが形成されており、カップ部材8の
外周筒状部8bの内周面には、図2に示されるように、
内周側へ突出したリブ8c,8dが形成されている。リ
ブ7aは、プレート7の一部を打ち抜いて折り曲げるこ
とにより形成されたものである。
【0014】円周方向バネであるトーションスプリング
9は、バネ鋼などの金属材料からなるコイルスプリング
の一種であって、その一端の係止部9aがプレート7の
リブ7aに係止されると共に、他端の係止部9bがカッ
プ部材8の一方のリブ8cに係止されている。また、こ
のトーションスプリング9は、両リブ7a,8c間で捩
りを加えられることにより、縮径方向の適当な予圧縮が
与えられており、このため通常は、図1に示されるよう
に、プレート7のリブ7aが、トーションスプリング9
の係止部9aと反対側の面がカップ部材8の他方のリブ
8dに、トーションスプリング9の復元力によって、所
定の荷重で圧接している。
【0015】ハブ5における筒状保持部5bの正面側の
端部外周に形成された雄螺子部5dには、ナット10が
螺合し、前記筒状保持部5bと雄螺子部5dとの間に形
成された環状段差部5eに締め付けられている。そし
て、カップ部材8、トーションスプリング9及びプレー
ト7は、このナット10によって、ハブ5の筒状保持部
5bからの抜け止めがなされており、カップ部材8にお
ける外周筒状部8bの背面は、プレート7の正面外周部
に微小隙間をもって対向している。
【0016】カップ部材8の外周側には、金属板をプレ
ス成形したアウターリング11が配置されており、この
アウターリング11に形成された鍔部11aが、円周方
向複数のボルト(図2では1個のみ示される)12によ
って、プーリ4におけるプーリ本体部4cの正面側の端
面に固定されている。そして、このアウターリング11
と、カップ部材8における外周筒状部8bとの間には、
ゴム状弾性体からなる弾性体13が加硫接着されてい
る。弾性体13のバネ特性は、好ましくは4〜8Nm/
degとする。
【0017】ハブ5の円盤部5cの正面には、円周方向
180°間隔で、半球状又は円錐状の凹面状をなす係合
凹部5fが形成されており、プレート7には、円周方向
180°間隔で、前記係合凹部5fと対応する円形の係
合穴7bが開設されている。そして、この係合凹部5f
及び係合穴7bに跨って、伝達子としての鋼球14が配
置されている。
【0018】一方、カップ部材8における外周筒状部8
bの円周方向一部8eは、内径がプレート7の係合穴7
bの少なくとも一部を被うことの可能な内径寸法に形成
されており、その背面部には、鋼球14が入り込むこと
のできる逃げ凹部8fが、係合穴7bと対応する円周方
向180°間隔で形成されている。この逃げ凹部8f
は、軸方向寸法が、鋼球14の直径とプレート7の肉厚
との差よりも大きいものとなっている。そして通常は、
トーションスプリング9の捩り弾性によって、プレート
7の係合穴7bとカップ部材8の逃げ凹部8fは、図1
に示されるように円周方向所定角度だけ互いにずれた位
置にあり、このため、図2に示されるように、鋼球14
は係合凹部5f、係合穴7b及びカップ部材8の外周筒
状部8bの円周方向一部8eとで囲まれた空間に閉じ込
められた状態にある。
【0019】図1における矢印R方向へ回転されるプー
リ4から、アウターリング11及び弾性体13を介して
カップ部材8に入力されるトルクは、カップ部材8のリ
ブ8cとプレート7のリブ7aとの円周方向距離を縮小
させる方向に作用する。これに対して、トーションスプ
リング9の予圧縮によるトルクは、カップ部材8への入
力トルクと対抗する方向、すなわちリブ8c,7a間の
円周方向距離を拡大させる方向に作用し、その大きさ
は、通常運転時のトルク変動の最大値である40Nm程
度に設定される。
【0020】したがって、入力トルクが40Nm未満で
ある場合は、図1に示される状態が保持されたままでト
ルク伝達が行われ、40Nmを超えると、トーションス
プリング9の捩り変形を伴いながらカップ部材8がプレ
ート7に対して円周方向へ相対変位し、カップ部材8に
おけるリブ8cがプレート7のリブ7aへ接近すると共
に、カップ部材8における他方のリブ8dがプレート7
のリブ7aから離れるようになっている。
【0021】以上のように構成された動力伝達装置にお
いて、プーリ4は、その外周のポリV溝4dに巻き掛け
られたプーリベルト(図示省略)を介して、エンジンの
駆動力が伝達されることにより、図1に矢印Rで示され
る方向へ回転する。
【0022】プーリ4に与えられた回転トルクは、アウ
ターリング11及び弾性体13を介してカップ部材8に
伝達され、このカップ部材8のリブ8cからトーション
スプリング9及びリブ7aを介して、プレート7に伝達
される。更に、プレート7の回転トルクは、その係合穴
7bとハブ5における円盤部5cの係合凹部5fの双方
に跨って嵌まり込んでいる鋼球14を介してハブ5に伝
達され、このハブ5の筒状取付部5aとのスプライン嵌
合部を介して回転軸2へ伝達される。したがって、回転
軸2はプーリ4と同一回転数で回転され、冷媒コンプレ
ッサが運転される。
【0023】冷媒コンプレッサの通常運転時には、エン
ジンからプーリ4に、最大で片振幅40Nm程度までの
トルク変動(捩り振動)が入力されるが、このようなト
ルク変動は、プーリ4からハブ5へのトルク伝達過程
で、弾性体13がアウターリング11とカップ部材8と
の間で捩り方向に剪断変形されることによって、その内
部摩擦により熱エネルギにとして変換される。このた
め、冷媒コンプレッサの振動や騒音の発生を低減するこ
とができる。また、入力されるトルクが40Nmを超
え、言い換えれば、トーションスプリング9の予圧縮に
よる対抗トルクよりも大きくなると、カップ部材8のリ
ブ8cとプレート7のリブ7aとの間でトーションスプ
リング9の圧縮(捩り変形)が開始され、カップ部材8
とプレート7が円周方向に相対変位して、カップ部材8
に形成された逃げ凹部8fとプレート7に形成された係
合穴7bが互いに接近していく。
【0024】そして、例えば回転軸2がコンプレッサの
内部機構の焼き付き等によりロックした場合のように、
エンジンからの動力を受けて強制回転されるプーリ4と
の間で、通常の伝達トルクの1.5〜3倍程度の過大な
トルクが作用した場合は、トーションスプリング9の復
元力による対抗トルクに抗して、カップ部材8とプレー
ト7が、逃げ凹部8fと係合穴7bが互いに重合する位
置まで相対変位されることによって、鋼球14による係
合穴7bと係合凹部5fとの係合状態が解除され、ハブ
5へのトルク伝達を遮断するトルクリミッタとして作動
する。
【0025】図3は、本形態による動力伝達装置がトル
クリミッタとして作動した状態を、軸心と直交する平面
で切断した断面図、図4は図3におけるIV−O線位置で
切断した半断面図である。すなわち、過大なトルクの入
力によって、図3に示されるように、カップ部材8とプ
レート7が、逃げ凹部8fと係合穴7bが互いに重合す
る位置まで相対変位されると、プレート7の係合穴7b
とハブ5における円盤部5cの係合凹部5fの双方に跨
って嵌まり込んでいる鋼球14は、プレート7とハブ5
との円周方向相対変位力によって、係合凹部5fから乗
り上がるように軸方向正面側へ押し出され、図4に示さ
れるように、カップ部材8の逃げ凹部8fへ移動する。
このため、鋼球14による係合穴7bと係合凹部5fと
の係合状態が解除されて、本形態による動力伝達装置が
トルクリミッタとして機能し、プレート8からハブ5へ
のトルク伝達が遮断される。
【0026】そして、カップ部材8の逃げ凹部8fへ、
いったん移動した鋼球14は、再び強制的にハブ5の円
盤部5c側へ押し戻されるようなことはないため、図4
に示される状態が維持され、プーリ4とハブ5との間の
連結遮断状態が継続される。
【0027】すなわち、回転軸2がロックされてもプー
リ4はロック状態にはならず、エンジンからプーリベル
トを介して伝達される動力によって、回転が継続される
ので、回転軸2のロック時にプーリベルトが過大なトル
クによって破損するようなことがなく、このプーリベル
トによって作動しているエンジン冷却水循環ポンプやオ
ルタネータ等、他の補機も継続して運転されるので、エ
ンジンが停止して自動車の走行不能といった事態の発生
を防止することができる。
【0028】本形態による動力伝達装置がトルクリミッ
タとして作動する時のトルク値(離脱トルク)は、トー
ションスプリング9の捩りバネ荷重と、伝達トルクによ
る負荷が与えられていない図1の状態での、カップ部材
8の逃げ凹部8fとプレート7の係合穴7b及びハブ5
の係合凹部5fとの位相差によって、任意に設定するこ
とができるが、好ましくは、通常のトルク変動の上限で
ある40Nmの1.5〜3倍とする。
【0029】図5は、本形態による動力伝達装置の捩り
角度/トルク線図である。すなわち、トルクが40Nm
程度までの通常運転においては、弾性体13によるバネ
特性を有し、トルクが40Nmを超えると、弾性体13
の捩り変形と共にトーションスプリング9の捩り変形が
開始されるため、バネ定数が小さくなり、トルクが80
Nmを超えると(図示の例では90Nm程度)、鋼球1
4の移動によるトルクの遮断が行われて、伝達トルクが
0Nmとなる。
【0030】また、エンジンルーム内の温度は、寒冷地
では−40℃程度まで低下することがあり、逆にエンジ
ン駆動中には120℃程度まで上昇することがある。し
たがって、動力伝達装置の周囲の温度は大きく変化する
が、上述の形態によれば、金属からなるトーションスプ
リング9の捩り変形が所定の大きさに達した時点で、ト
ルクリミッタ機能が発揮される構造であるため、温度依
存性が小さく、すなわち、温度による離脱トルク値の変
化が小さいものとなる。このため、冷媒コンプレッサの
通常運転時における40Nm程度までのトルクは確実に
伝達し、入力トルクが、設定された離脱トルク値まで上
昇した場合に、確実にトルクリミッタ機能を発揮するこ
とができる。
【0031】なお、上述した実施の形態においては、電
磁クラッチを用いない可変容量型コンプレッサの動力伝
達装置について説明したが、本発明は、電磁クラッチを
備える動力伝達装置についても適用することができる。
【0032】
【発明の効果】請求項1の発明に係る動力伝達装置によ
ると、設定値を超える過大なトルクが作用した時に、円
周方向バネの弾性に抗して駆動側係合部材と中間係合部
材が相対回転して、中間係合部材の係合穴と駆動側係合
部材の逃げ部が重合し、中間係合部材の係合穴と従動側
係合部材の係合凹部の双方に跨って係合していた伝達子
が、前記逃げ部へ移動されることによって、トルクを遮
断するトルクリミッタ機能を奏するため、過負荷による
不具合の発生を確実に防止することができる。
【0033】請求項2の発明に係る動力伝達装置による
と、円周方向バネに、入力トルクと対抗する所定の予圧
縮が与えられるため、入力トルクが予圧縮による対抗ト
ルク以下の範囲では弾性体による優れたトルク変動吸収
機能を奏することができる。
【0034】請求項3の発明に係る動力伝達装置による
と、金属製のトーションスプリングの捩り変形が所定の
大きさに達した時点で、逃げ部への伝達子の移動による
トルク遮断が行われるため、温度依存性が小さく、所定
のトルクによって確実にトルクリミッタ機能を発揮する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動力伝達装置の好ましい実施の形
態を軸心Oと直交する平面で切断した断面図である。
【図2】図1におけるII−O−II’断面図である。
【図3】本発明に係る動力伝達装置がトルクリミッタと
して作動した状態を、軸心と直交する平面で切断した断
面図である。
【図4】図3におけるIV−O線位置で切断した半断面図
である。
【図5】本発明に係る動力伝達装置の捩り角度/トルク
線図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 回転軸 3 ボールベアリング 4 プーリ(駆動側回転体) 5 ハブ(従動側係合部材) 5a 筒状取付部 5b 筒状保持部 5c 円盤部 5f 係合凹部 7 プレート(中間係合部材) 7b 係合穴 7a,8c,8d リブ 8 カップ部材(駆動側係合部材) 8f 逃げ凹部(逃げ部) 9 トーションスプリング(円周方向バネ) 9a,9b 係止部 11 アウターリング 13 弾性体 14 鋼球(伝達子)
【手続補正書】
【提出日】平成14年4月9日(2002.4.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動側回転体(4)側に設けられた駆動
    側係合部材(8)と、回転軸(2)側に設けられた従動
    側係合部材(5)と、前記駆動側係合部材(8)及び従
    動側係合部材(5)の間に介在された中間係合部材
    (7)と、前記駆動側係合部材(8)と中間係合部材
    (7)の間を連結する円周方向バネ(9)と、前記従動
    側係合部材(5)に形成された係合凹部(5f)及びこ
    れに対応して前記中間係合部材(7)に形成された係合
    穴(7b)の双方と円周方向に係合された伝達子(1
    4)と、前記駆動側係合部材(8)に設けられ前記係合
    穴(7b)と重合可能な逃げ部(8f)とを有し、設定
    値を超えるトルクが作用した時に、前記円周方向バネ
    (9)の弾性に抗して前記駆動側係合部材(8)と中間
    係合部材(7)との相対回転により前記係合穴(7b)
    と逃げ部(8f)が重合し、前記伝達子(14)が前記
    係合凹部(5f)から前記逃げ部(8f)へ移動される
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 駆動側回転体(4)と駆動側係合部材
    (8)との間がゴム状弾性材料からなる弾性体(13)
    を介して連結され、円周方向バネ(9)には、入力トル
    クと対抗するトルクを発生する所定の予圧縮が与えられ
    ることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 円周方向バネ(9)が、金属製のトーシ
    ョンスプリングからなることを特徴とする請求項1に記
    載の動力伝達装置。
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