JP2003269351A - ロータリコンプレッサ - Google Patents

ロータリコンプレッサ

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JP2003269351A
JP2003269351A JP2002068912A JP2002068912A JP2003269351A JP 2003269351 A JP2003269351 A JP 2003269351A JP 2002068912 A JP2002068912 A JP 2002068912A JP 2002068912 A JP2002068912 A JP 2002068912A JP 2003269351 A JP2003269351 A JP 2003269351A
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JP
Japan
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vane
cylinder
guide groove
rotary
vanes
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Application number
JP2002068912A
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English (en)
Inventor
Makoto Onuki
誠 大貫
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベーンと案内溝間に好適な量のオイルを残留
させ、且つ、シリンダ内を低圧室側と高圧室側に区画す
るためのベーンを極めて円滑に往復動させることができ
るロータリコンプレッサを提供する。 【解決手段】 ロータリコンプレッサは、密閉容器内に
電動要素と、この電動要素にて駆動される回転圧縮要素
とを備える。回転圧縮要素を構成するためのシリンダ3
8及び電動要素の回転軸に形成された偏心部に嵌合され
てシリンダ38内で偏心回転するローラを設ける。ロー
ラに当接してシリンダ38内を低圧室側と高圧室側に区
画するベーンを備える。シリンダ38にベーンを収納す
るための案内溝70を設ける。案内溝70の内面に複数
の窪み74を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉容器内に電動
要素と、該電動要素にて駆動される回転圧縮要素とを備
えて成るロータリコンプレッサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりこの種ロータリコンプレッサ、
特に内部中間圧型多段圧縮式のロータリコンプレッサ
は、第1の回転圧縮要素の吸込ポートからシリンダの低
圧室側にガス(冷媒ガス)が吸入され、ローラとベーン
の動作により圧縮されて中間圧となりシリンダの高圧室
側より吐出ポート、吐出消音室を経て密閉容器内に吐出
される。そして、この密閉容器内の中間圧のガスは第2
の回転圧縮要素の吸込ポートからシリンダの低圧室側に
吸入され、ローラとベーンの動作により2段目の圧縮が
行なわれて高温高圧のガスとなり、高圧室側より吐出ポ
ート、吐出消音室を経て吐出される構成とされている。
【0003】そして、ロータリコンプレッサから吐出さ
れたガスは冷媒回路の放熱器に流入し、放熱した後、膨
張弁で絞られて蒸発器で吸熱し、蒸発して再び第1の回
転圧縮要素に吸入されるサイクルを繰り返す。
【0004】係るロータリコンプレッサで使用されるベ
ーンは、シリンダの半径方向に設けられた案内溝内に移
動自在に挿入される。そして、このベーンは常時ローラ
側に押し付けておく必要があるため、従来よりスプリン
グによってベーンをローラ側に付勢し、案内溝内でベー
ンを往復動をさせている。
【0005】この場合、案内溝とベーンとの間にはクリ
アランスを設けて案内溝内でベーンを摺動させるもので
あるが、この案内溝とベーンとのクリアランスが大きい
と、その隙間からシリンダ内の圧縮ガスが漏れて圧縮効
率が低下し、入力が上昇してしまう。そのため、案内溝
の表面を研磨することでベーンとのクリアランスを詰
め、圧縮ガスの漏れを防止して圧縮効率を向上させ、入
力の低減を図っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、案内溝
とベーンとのクリアランスを詰めると(隙間を狭くす
る)と、案内溝とベーンとの隙間内にベーンを円滑に摺
動させるためのオイルが浸入し難くなってしまう。その
ため、案内溝とベーン間にオイルの膜が作れなくなり、
コンプレッサ始動時にベーンが案内溝に貼り付いて摺動
性が悪化し、騒音や始動性に悪影響を及ぼしてしまう問
題があった。
【0007】また、案内溝とベーン間に好適な量のオイ
ルが存在しないと案内溝及びベーンが摩耗し、ベーンと
案内溝間のクリアランスが広くなってしまう。このた
め、摩耗した案内溝とベーン間の隙間から冷媒ガスが漏
れ圧縮効率が低下してしまう問題もあった。
【0008】本発明は、係る従来技術の課題を解決する
ために成されたものであり、ベーンと案内溝間に確実に
オイルを行き渡らせ、且つ、シリンダ内を低圧室側と高
圧室側に区画するためのベーンを極めて円滑に往復動さ
せることができるロータリコンプレッサを提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、請求項1の発明で
は、密閉容器内に電動要素と、この電動要素にて駆動さ
れる回転圧縮要素とを備えて成るロータリコンプレッサ
において、回転圧縮要素を構成するためのシリンダ及び
電動要素の回転軸に形成された偏心部に嵌合されてシリ
ンダ内で偏心回転するローラと、このローラに当接して
シリンダ内を低圧室側と高圧室側に区画するベーンと、
シリンダに形成され、ベーンを収納するための案内溝
と、この案内溝の内面に形成された複数の窪みとを備え
ているので、案内溝内面の複数の窪みにオイルを残留さ
せておくことができるようになる。
【0010】請求項2の発明では、密閉容器内に電動要
素と、該電動要素にて駆動される回転圧縮要素とを備え
て成るロータリコンプレッサにおいて、回転圧縮要素を
構成するためのシリンダ及び電動要素の回転軸に形成さ
れた偏心部に嵌合されてシリンダ内で偏心回転するロー
ラと、該ローラに当接してシリンダ内を低圧室側と高圧
室側に区画するベーンと、シリンダに形成され、ベーン
を収納するための案内溝と、ベーンの表面に形成された
複数の窪みとを備えたので、ベーン表面の複数の窪みに
オイルを残留させておくことができるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、図面に基づき本発明の実施
形態を詳述する。図1は本発明のロータリコンプレッサ
10の実施例として、第1及び第2の回転圧縮要素3
2、34を備えた内部中間圧型多段(2段)圧縮式のロ
ータリコンプレッサ10の縦断面図を示している。
【0012】この図において、10は内部中間圧型多段
圧縮式のロータリコンプレッサで、このロータリコンプ
レッサ10は鋼板からなる円筒状の密閉容器12と、こ
の密閉容器12の内部空間の上側に配置収納された電動
要素14及びこの電動要素14の下側に配置され、電動
要素14の回転軸16により駆動される第1の回転圧縮
要素32(1段目)及び第2の回転圧縮要素34(2段
目)からなる回転圧縮機構部18にて構成されている。
【0013】尚、実施例のロータリコンプレッサ10の
第2の回転圧縮要素34の排除容積は、第1の回転圧縮
要素32の排除容積よりも小さく設定されている。
【0014】密閉容器12は底部をオイル溜とし、電動
要素14と回転圧縮機構部18を収納する容器本体12
Aと、この容器本体12Aの上部開口を閉塞する略椀状
のエンドキャップ(蓋体)12Bとで構成され、且つ、
このエンドキャップ12Bの上面には電動要素14に電
力を供給するためのターミナル(配線を省略)20が取
り付けられている。
【0015】電動要素14は、密閉容器12の上部空間
の内周面に沿って環状に取り付けられたステータ22
と、このステータ22の内側に若干の間隙を設けて挿入
配置されたロータ24とからなる。このロータ24は中
心を通り鉛直方向に延びる回転軸16に固定されてい
る。
【0016】ステータ22は、ドーナッツ状の電磁鋼板
を積層した積層体26と、この積層体26の歯部に直巻
き(集中巻き)方式により巻装されたステータコイル2
8を有している。また、ロータ24もステータ22と同
様に電磁鋼板の積層体30で形成され、この積層体30
内に永久磁石MGを挿入して構成されている。
【0017】前記回転圧縮機構部18の第1の回転圧縮
要素32と第2の回転圧縮要素34との間には中間仕切
板36が挟持されている。該第1の回転圧縮要素32と
第2の回転圧縮要素34は、中間仕切板36と、この中
間仕切板36の上下に配置された上シリンダ38、下シ
リンダ40と、この上下シリンダ38、40内に位置し
て180度の位相差を有して回転軸16に設けられた上
下偏心部42、44と、上シリンダ38の上側の開口
面、及び、下シリンダ40の下側の開口面を閉塞して回
転軸16の軸受けを兼用する支持部材としての上部支持
部材54及び下部支持部材56にて構成されている。
【0018】第1及び第2の回転圧縮要素32、34に
は、上下偏心部42、44に係合されて偏心回転する上
下ローラ46、48と、この上下ローラ46、48に当
接し往復動して上下シリンダ、38、40内を低圧室側
84、85と高圧室側86、87に区画するベーン5
0、52とが設けられている(図2)。この場合、両シ
リンダ38、40にはベーン52、52を摺動自在に収
納するための案内溝70、72と、この案内溝70、7
2の外側に配置されてスプリング76、77が設けられ
ており、このスプリング76、77は収納部78、79
内に挿入され、ベーン50、52の外側端部に当接して
常時ベーン50、52を上ローラ46及び下ローラ48
側に付勢する。また、両スプリング76、77の密閉容
器12側の収納部78、79内には金属製のプラグ13
7、139が設けられ、スプリング76、77の抜け止
めの役目を果たす。
【0019】そして、両ベーン50、52が摺動する案
内溝70、72の内面(対向する両側の内面)70A、
72Aには複数の窪み74・・・、75・・・が凹陥形
成されている(図3)。これら窪み74・・・、75・
・・は、ベーン50、52を円滑に摺動させるオイルが
所定量残留できる大きさ(この場合、略円形でお椀状)
にて形成されると共に、ベーン50、52から離れる方
向に凹陥形成されている。また、複数の窪み74・・
・、75・・・は、ベーン50、52が摺動する案内溝
70、72の内面70A、72Aの略全体に渡って所定
の間隔で略均等に形成されている(図4)。
【0020】ここで、両案内溝70、72の表面を研磨
して案内溝70、72と両ベーン50、52間のクリア
ランスを詰めると、それらのクリアランス内にオイルが
浸入し難くなり、案内溝70、72とベーン50、52
間にオイルの膜切れが起ってしまう。そこで、案内溝7
0、72の内面70A、72Aに複数の窪み74・・
・、75・・・を設け、これらの窪み74・・・、75
・・・内に所定量のオイルを残留させ、案内溝70、7
2とベーン50、52間にオイルの膜切れを防止するよ
うに構成している。
【0021】即ち、ベーン50、52を収納するための
案内溝70、72の内面70A、72Aに複数の窪み7
4・・・、75・・・を形成し、各窪み74、75にオ
イルを溜めておくことができるようになるので、案内溝
70、72とベーン50、52間がオイル膜切れとなっ
てしまうのを解消することが可能となり、案内溝70、
72とベーン50、52間の隙間から冷媒ガスが漏れて
しまうのを確実に防止することができる。
【0022】また、複数の窪み74・・・、75・・・
にオイルを溜めることにより、案内溝70、72とベー
ン50、52間のオイルの膜切れを解消することができ
るので、ベーン50、52が案内溝70、72に貼り付
いてベーンの摺動性が悪化してしまうなどの不都合を未
然に防止することが可能となる。更に、案内溝70、7
2或いはベーン50、52が擦れて摩耗し、ベーン5
0、52と案内溝70、72間の隙間が広くなってしま
うのを未然に防止することができる。
【0023】一方、上部支持部材54および下部支持部
材56には、凹陥した吐出消音室62、64が形成され
ると共に、これら両吐出消音室62、64の開口部はそ
れぞれカバーにより閉塞される。即ち、吐出消音室62
はカバーとしての上部カバー66、吐出消音室64はカ
バーとしての下部カバー68にて閉塞される。
【0024】尚、吐出消音室64と密閉容器12内にお
ける上部カバー66の電動要素14側は、上下シリンダ
38、40や中間仕切板36を貫通して密閉容器12内
に開口する図示しない連通路にて連通されている。
【0025】密閉容器12の容器本体12Aの側面に
は、上部支持部材54と下部支持部材56、吐出消音室
62及び上部カバー66の上側(電動要素14の下端に
略対応する位置)に対応する位置に、スリーブ141、
142、143及び144がそれぞれ溶接固定されてい
る。スリーブ141と142は上下に隣接すると共に、
スリーブ143はスリーブ141の略対角線上にある。
また、スリーブ144はスリーブ141と略90度ずれ
た位置にある。
【0026】そして、スリーブ141内には上シリンダ
38に冷媒ガスを導入するための冷媒導入管92の一端
が挿入接続され、この冷媒導入管92の一端は上シリン
ダ38の吸込通路に連通される。この冷媒導入管92は
密閉容器12の上側を通過してスリーブ144に至り、
他端はスリーブ144内に挿入接続されて密閉容器12
内に連通する。
【0027】また、スリーブ142内には下シリンダ4
0に冷媒ガスを導入するための冷媒導入管94の一端が
挿入接続され、この冷媒導入管94の一端は下シリンダ
40の吸込通路に連通される。この冷媒導入管94の他
端は図示しないアキュムレータの下端に接続されてい
る。また、スリーブ143内には冷媒吐出管96が挿入
接続され、この冷媒吐出管96の一端は吐出消音室62
に連通される。尚、147は上記アキュムレータを保持
するためのブラケットである。
【0028】尚、冷媒としては自然冷媒である二酸化炭
素を使用し、オイルとしては鉱物油(ミネラルオイ
ル)、アルキルベンゼン油、エーテル油、エステル油、
PAG(ポリアルキルグリコ−ル)などが所定量密閉容
器12内に封入されて使用される。
【0029】以上の構成で次に動作を説明する。ターミ
ナル20および図示されない配線を介して電動要素14
のステータコイル28に通電されると、電動要素14が
起動してロータ24が回転する。この回転により回転軸
16と一体に設けられ下偏心部44に係合されたローラ
48が偏心回転を行ない、下偏心部44に係合されたロ
ーラ48は下シリンダ40内を偏心回転する。
【0030】これにより、冷媒導入管94および下部支
持部材56に形成された吸込通路を経由して、吸込ポー
ト59から下シリンダ40の低圧室側85に吸入された
低圧(一段目吸入圧LP:4MPaG)の冷媒ガスは、
ローラ48とベーン52の動作(複数の窪み74・・・
或いは82・・・に溜められたオイルによる円滑な動
作)により圧縮されて中間圧(MP1:8MPaG)と
なり下シリンダ40の高圧室側87より吐出ポート6
1、下部支持部材56に形成された吐出消音室64から
前記連通路を経て密閉容器12内に吐出される。これに
よって密閉容器12内は中間圧(MP1)となる。
【0031】そして、密閉容器12内の中間圧の冷媒ガ
スは、スリーブ144から出て冷媒導入管92及び上部
支持部材54に形成された吸込通路を経由して吸込ポー
ト58から上シリンダ38の低圧室側84に吸入され
る。吸入された中間圧の冷媒ガスは、上シリンダ38の
ローラ46とベーン50の動作(複数の窪み74・・・
或いは82・・・に溜められたオイルによる円滑な動
作)により2段目の圧縮が行なわれて高温高圧の冷媒ガ
スとなり(2段目吐出圧HP:12MPaG)、高圧室
側86から吐出ポート60を通り上部支持部材54に形
成された吐出消音室62、冷媒吐出管96を経由して外
部に吐出される。吐出された冷媒は、例えばガスクーラ
などに流入する。このときの冷媒温度は略+100℃ま
で上昇しており、係る高温高圧の冷媒ガスは放熱して、
例えば貯湯タンク内の水を加熱し、約+90℃の温水を
生成する。
【0032】一方、ガスクーラにおいて冷媒自体は冷却
され、ガスクーラを出る。そして、図示しない膨張弁で
減圧された後、これも図示しない蒸発器に流入して蒸発
し、前述したアキュムレータを経て冷媒導入管94から
第1の回転圧縮要素32内に吸い込まれるサイクルを繰
り返すものである。
【0033】次に、図5には本発明の他の実施例を示し
ている。尚、第1の回転圧縮要素32及び第2の回転圧
縮要素34は同様な構造に構成されているので、以下第
1の回転圧縮要素32にて説明を行なう。この場合、前
記案内溝72の内面72Aに複数の窪み74・・・を設
けずに、案内溝72に対向するベーン52の両表面52
A、52Aに複数の窪み82・・・を形成している。
【0034】これらの窪み82・・・も前記案内溝72
の内面72Aに設けた複数の窪み74・・・同様、ベー
ン52を円滑に摺動させるオイルが所定量残留できる大
きさ(この場合、略円形でお椀状)にて形成されると共
に、ベーン52の離間側に凹陥形成されている(図
6)。これら、複数の窪み82・・・は、ベーン52が
摺動する案内溝72内面72Aに接する略全面に渡って
所定の間隔で形成されている。
【0035】即ち、回転圧縮機構部18を構成する第1
の回転圧縮要素32及び第2の回転圧縮要素34に形成
された案内溝70、72に摺動自在にベーン50、52
が挿入され、このベーン50、52の両表面52A、5
2A(一方のベーン50の両表面図示せず)に所定量の
オイルを溜められる複数の窪み82・・・を設けてい
る。そして、これらの窪み82・・・に所定量のオイル
を溜め、案内溝70、72とベーン50、52間にオイ
ルの膜切れが起らないように構成している。
【0036】即ち、ベーン50、52を収納するための
案内溝70、72と、ベーン50、52の両表面52
A、52Aに複数の窪み82・・・を形成しているの
で、ベーン50、52の両表面52A、52Aに設けた
複数の窪み82・・・にオイルを溜めておくことができ
るようになる。これにより、前述同様に案内溝70、7
2とベーン50、52間がオイル膜切れとなってしまう
のを解消することが可能となり、案内溝70、72とベ
ーン50、52間の隙間から冷媒ガスが漏れてしまうの
を確実に防止することができる。
【0037】また、複数の窪み82・・・にオイルを溜
めることにより、案内溝70、72とベーン50、52
間のオイル膜切れを解消することができるので、ベーン
50、52が案内溝70、72に貼り付いて摺動性が悪
化してしまうなどの不都合を未然に防止することが可能
となる。更に、案内溝70、72或いはベーン50、5
2が擦れて摩耗し、ベーン50、52と案内溝70、7
2間の隙間が広くなってしまうのを未然に防止すること
ができる。これらによって、案内溝70、72とベーン
50、52間のオイル膜切れによるロータリコンプレッ
サ10の始動時の騒音を軽減することが可能となる。
【0038】尚、上記実施例では案内溝70、72の両
側内面70A、72Aに複数の窪み74・・、75・・
を設け、他の実施例でベーン50、52の両表面52
A、52Aの複数の窪み82・・・を設けてオイルを溜
めたが、案内溝70、72の両側内面70A、72Aと
ベーン50、52の両表面52A、52Aにそれぞれ複
数の窪み74・・・、75・・・、82・・・を同時に
設けても差し支えない。
【0039】また、窪み74、82を略円形でお椀状に
形成したが、窪み74、82はこれに限らず、楕円形、
方形等に形成しても差し支えない。
【0040】また、ベーン50、52の両表裏面に複数
の窪み82・・・を略円形のお椀状に形成したが、ベー
ン50、52の窪み82・・・はこれに限らず、ベーン
50、52の両表面を貫通する複数の孔を設け、この複
数の孔をオイル溜としても本発明は有効である。
【0041】更に、実施例では内部中間圧型の多段圧縮
式ロータリコンプレッサ10に本発明を適用したが、そ
れに限らず、通常の単一シリンダ型のロータリコンプレ
ッサに本発明を適用しても有効である。
【0042】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、案内
溝内面の複数の窪みにオイルを残留させておくことがで
きるようになるので、案内溝とベーン間のオイルの膜が
切れてしまう不都合を未然に解消することが可能とな
る。従って、案内溝とベーン間のクリアランスからシリ
ンダ内の冷媒ガスが漏れて圧縮効率が低下する不都合を
防止しながら、ベーンが案内溝に貼り付いてベーンの摺
動性が悪化し、騒音や始動性が悪化してしまう不都合を
未然に防止することが可能となる。また、案内溝及びベ
ーンが摩耗し、ベーンと案内溝間のクリアランスが広く
なってしまうのを未然に防止することができるので、こ
れによっても圧縮効率の低下による入力の上昇を防止す
ることが可能となるものである。
【0043】また、請求項2の発明によれば、ベーン表
面の複数の窪みにオイルを残留させておくことができる
ようになるので、同様に案内溝とベーン間のオイルの膜
が切れてしまう不都合を未然に解消することが可能とな
る。従って、案内溝とベーン間のクリアランスからシリ
ンダ内の冷媒ガスが漏れて圧縮効率が低下する不都合を
防止しながら、ベーンが案内溝に貼り付いてベーンの摺
動性が悪化し、騒音や始動性が悪化してしまう不都合を
未然に防止することが可能となる。また、案内溝及びベ
ーンが摩耗し、ベーンと案内溝間のクリアランスが広く
なってしまうのを未然に防止することができるので、こ
れによっても圧縮効率の低下による入力の上昇を防止す
ることが可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のロータリコンプレッサの縦断
面図である。
【図2】図1のロータリコンプレッサのベーンの案内溝
部分の拡大断面図である。
【図3】複数の窪みを案内溝の内面に形成したシリンダ
の縦断側面図である。
【図4】図3のシリンダ(ベーンを含む)の平面図であ
る。
【図5】複数の窪みを表面に形成したベーンの斜視図で
ある。
【図6】図5のベーン(シリンダを含む)の平面図であ
る。
【符号の説明】
10 ロータリコンプレッサ 12 密閉容器 14 電動要素 16 回転軸 18 回転圧縮機構部 24 ロータ 32 第1の回転圧縮要素 34 第2の回転圧縮要素 36 中間仕切板 38、40 シリンダ 42 偏心部 44 偏心部 48 ローラ 50、52 ベーン 54 上部支持部材 56 下部支持部材 62 吐出消音室 64 吐出消音室 70 案内溝 70A 内面 72 案内溝 72A 内面 74、75 窪み 76 スプリング 78 収納部 82 窪み 84 低圧室側 86 高圧室側

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内に電動要素と、該電動要素に
    て駆動される回転圧縮要素とを備えて成るロータリコン
    プレッサにおいて、 前記回転圧縮要素を構成するためのシリンダ及び前記電
    動要素の回転軸に形成された偏心部に嵌合されて前記シ
    リンダ内で偏心回転するローラと、 該ローラに当接して前記シリンダ内を低圧室側と高圧室
    側に区画するベーンと、 前記シリンダに形成され、前記ベーンを収納するための
    案内溝と、 該案内溝の内面に形成された複数の窪みとを備えたこと
    を特徴とするロータリコンプレッサ。
  2. 【請求項2】 密閉容器内に電動要素と、該電動要素に
    て駆動される回転圧縮要素とを備えて成るロータリコン
    プレッサにおいて、 前記回転圧縮要素を構成するためのシリンダ及び前記電
    動要素の回転軸に形成された偏心部に嵌合されて前記シ
    リンダ内で偏心回転するローラと、 該ローラに当接して前記シリンダ内を低圧室側と高圧室
    側に区画するベーンと、 前記シリンダに形成され、前記ベーンを収納するための
    案内溝と、 前記ベーンの表面に形成された複数の窪みとを備えたこ
    とを特徴とするロータリコンプレッサ。
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