JP2003268925A - 梁端部に設けた開孔の梁補強構造とその施工法 - Google Patents

梁端部に設けた開孔の梁補強構造とその施工法

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JP2003268925A
JP2003268925A JP2002076517A JP2002076517A JP2003268925A JP 2003268925 A JP2003268925 A JP 2003268925A JP 2002076517 A JP2002076517 A JP 2002076517A JP 2002076517 A JP2002076517 A JP 2002076517A JP 2003268925 A JP2003268925 A JP 2003268925A
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buckling
reinforcement
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reinforcing bar
opened hole
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JP2002076517A
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English (en)
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Yukio Hagiwara
幸男 萩原
Hiroshi Nishihara
寛 西原
Gen Arakawa
玄 荒川
Yoshinobu Asano
芳伸 浅野
Hiroshi Hosoya
博 細矢
Takeshi Kishimoto
剛 岸本
Makoto Hamada
真 濱田
Yoshiyuki Murata
義行 村田
Sotoshi Nakatani
外志 中谷
Masatsugu Takesono
正継 竹園
Seishiro Fuchikawa
正四郎 渕川
Koji Yasui
功二 安居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TM GIKEN KK
Matsumura Gumi Corp
Penta Ocean Construction Co Ltd
Kumagai Gumi Co Ltd
Okumura Corp
Asanuma Corp
Nissan Construction Co Ltd
Hazama Ando Corp
Ohki Corp
Daisue Construction Co Ltd
Original Assignee
TM GIKEN KK
Matsumura Gumi Corp
Penta Ocean Construction Co Ltd
Kumagai Gumi Co Ltd
Okumura Corp
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Nissan Construction Co Ltd
Ando Corp
Ohki Corp
Daisue Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開孔上下位置での梁主筋の座屈を防止し、開
孔部周辺のひび割れを抑制することで開孔上下部におけ
るコンクリートの圧壊を緩和して、梁端部のヒンジ領域
に開孔を形成できる梁端部に設けた開孔の梁補強構造と
その施工法を提供する。 【解決手段】 本発明による梁端部に設けた開孔の梁補
強構造1は、梁端部2のヒンジ領域3に貫通する開孔4
の周辺に開孔補強筋5を配置し、開孔4の上下位置に主
筋7を跨いだ座屈補強筋8を配備して成る梁端部に設け
た開孔の梁補強構造において、複数の脚部10が櫛状に
形成されて成る座屈補強筋8を開孔4の周辺に斜め方向
に交差させて配備することを特徴としており、開孔上下
位置での梁主筋の座屈を防止し、開孔部周辺のひび割れ
を抑制して開孔上下部におけるコンクリートの圧壊を緩
和させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、梁端部に設けた開
孔の梁補強構造とその施工法に関し、特に、梁端部のヒ
ンジ領域に開孔を形成しても、開孔上下位置での梁主筋
の座屈を防止し開孔部周辺のひび割れを抑制することで
孔上下部におけるコンクリートの圧壊を緩和する梁端部
に設けた開孔の梁補強構造とその施工法に関する。
【0002】
【従来の技術】集合住宅等の建築物では、階高の制約や
換気設備の必要性から梁に開孔を設けることが多く、さ
らに、居室のレイアウト上、ダクトおよびそれに伴う開
孔は梁端部に設けたいとの要望が多くなされている。
【0003】しかるに、現状においては梁端部のヒンジ
領域に開孔を設けることは、部材構造の性能確保の観点
から容認されるに至っておらず、設備類の配管は当該領
域を迂回して天井の一部に下がり天井を採用する等の対
応策を施すことがやむを得えなくなっており、設計の自
由度に大きな制約を受けているのが実状である。
【0004】そこで、梁端部に開孔を設けても所定の部
材性能を確保できる開孔補強法が検討されており、各種
の提案がなされてきた。
【0005】図5に示す例もその1つであり、貫通孔B
を標準的な貫通孔周囲補強金物Dで補強すると共に、発
生する死角部分の補強や主筋の座屈補強等のために、上
下一対の横棒材21とこれを接読する縦棒材22からな
る半矩形状体23を一方開放の箱状になるように接続す
ることで、貫通孔Bの上下部補強金物20として2個一
組をそれぞれの開放側が互いに重なるようにして梁用鉄
筋に組み込んでいる。
【0006】しかしながら、本例は、梁貫通部の上部又
は下部の主筋それぞれに、半矩形状の補強部材を面外方
向から一対で挟み込む割フープと同じ方法であることか
ら、以下の問題点を抱えている。
【0007】 梁主筋が2段配筋でないと結束出来な
い。 かぶりコンクリートに大きな亀裂が入った時や剥離
するような時には座屈補強効果が無くなる。
【0008】又、図6に示すように半矩形状の補強部材
24を、貫通部Bの上部及び下部から貫通部に当たらな
いように斜めに被せる方法も提案されている。
【0009】本例では、定着力を確保する従来の鉄筋と
同様に補強部材24の脚部長を補強部材径の24倍にす
るように構成されており、補強部材24の定着力を確保
することで、梁主筋の座屈を防止しコンクリートの圧壊
を阻止するように構成されている。
【0010】しかして、以下のような問題点を抱えてい
ることから、図7に示すように正側のR=30×10-3
radにおいては荷重の最大強度180kNの値を示し
ても、負側変形時においては150kNと荷重の低下を
示しており、特にR=40×10-3radの場合に10
0kN、R=50×10-3radになると70kNのよ
うに、角度が大きくなると変形時の荷重低下が極端に大
きくなっている。
【0011】 斜めに被せるために貫通孔の横にある
梁せん断補強筋に当たるので脚部の長い部材を採用でき
ず、定着力が不十分になる。 かぶりコンクリートに大きな亀裂が入った時や剥離
するような時には座屈補強効果が無くなる。 斜め部材の先端を結束できないので、計画された位
置に設置するのが困難である。
【0012】従って、現状においても端部開孔に補強を
施した梁について構造性能を把握し、構造設計上必要で
ある載荷実験を実施しながら品質保証が明示できる性能
設計資料を整えることで、開孔部の補強法と有孔梁の構
造設計法を明確にすることが要望されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の状況
に鑑みてその要望に応えるために提案するものであり、
梁端部のヒンジ領域に開孔を形成しても、開孔上下位置
での梁主筋の座屈を防止し開孔部周辺のひび割れを抑制
することで孔上下部におけるコンクリートの圧壊を緩和
できる梁端部に設けた開孔の梁補強構造とその施工法を
提供している。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
ある梁端部に設けた開孔の梁補強構造は、梁端部のヒン
ジ領域に貫通する開孔の周辺に開孔補強筋を配置し、開
孔の上下位置に主筋を跨いだ座屈補強筋を配備して成る
梁端部に設けた開孔の梁補強構造において、複数の脚部
が櫛状に形成されて成る座屈補強筋を開孔の周辺に斜め
方向に交差させて配備することを特徴としており、開孔
上下位置での梁主筋の座屈を防止し開孔部周辺のひび割
れを抑制することで孔上下部におけるコンクリートの圧
壊を緩和している。
【0015】請求項2に記載の発明である梁端部に設け
た開孔の梁補強構造は、請求項1に記載する開孔の梁補
強構造において、座屈補強筋を、脚部を離間されて成る
コ字形に形成しながら梁幅の方向に並べて櫛状に構成す
ることを特徴としており、上記機能に加えて、座屈補強
筋の定着力又は引抜抵抗力を強化している。
【0016】請求項3に記載の発明である梁端部に設け
た開孔の梁補強構造は、請求項1又は2に記載する開孔
の梁補強構造において、座屈補強筋の脚部を、開孔の中
心位置を越えた上下方向まで伸長することを特徴として
おり、上記機能に加えて、座屈補強筋の定着力を強化し
ている。
【0017】請求項4に記載の発明である梁端部に設け
た開孔の梁補強構造は、請求項2又は3に記載する開孔
の梁補強構造において、座屈補強筋の脚部を、少なくと
も一方を変形させることで離間した間隙を狭めて構成す
ることを特徴としており、上記機能に加えて、梁せん断
補強筋との折り合いを容易にし先端を結束強化して座屈
補強筋の定着力を強化している。
【0018】請求項5に記載の発明である施工法は、請
求項2乃至4のいずれかに記載する梁端部に設けた開孔
の梁補強構造の施工法であって、脚部がコ字形に形成さ
れて成る座屈補強筋を、所定の主筋を跨がせながら梁幅
の方向に斜めに挿入し、座屈補強筋を回転させることで
主筋をかわしながら所定の位置に配備し、次いで脚部が
コ字形に形成されて成る他の座屈補強筋を、適宜の方向
から所定の主筋を跨がせながら梁幅の方向に斜めに挿入
し、座屈補強筋を回転させながら主筋をかわして所定の
位置に配備して、櫛状の座屈補強筋を形成しており、梁
せん断補強筋との折り合いを容易にして座屈補強筋の配
置を安定させ、座屈補強筋の定着力を強化することで、
開孔上下位置での梁主筋の座屈を防止し開孔部周辺のひ
び割れを抑制することで孔上下部におけるコンクリート
の圧壊を緩和している。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明による梁端部に設けた開孔
の梁補強構造は、基本的に、梁端部のヒンジ領域に貫通
する開孔の周辺に開孔補強筋を配置し、開孔の上下位置
に主筋を跨いだ座屈補強筋を配備して成る梁端部に設け
た開孔の梁補強構造において、複数の脚部が櫛状に形成
されて成る座屈補強筋を開孔の周辺に斜め方向に交差さ
せて配備しており、具体的には、座屈補強筋を脚部が離
間されて成るコ字形に形成しながら梁幅の方向に並べて
櫛状に構成したり、座屈補強筋の脚部を開孔の中心位置
を越えた上下方向まで伸長させている。
【0020】以下に、本発明による梁端部に設けた開孔
の梁補強構造における実施の形態を、図面に基づいて詳
細に説明する。
【0021】図1は、本発明による梁補強構造の実施の
形態である。本実施の形態で示す梁端部に設けた開孔の
梁補強構造1は、梁端部2のヒンジ領域3に開孔4を貫
通させており、開孔4の周辺には開孔補強筋5を孔際補
強筋6と共に配置すると共に、開孔4の上下位置に主筋
7を跨いだ座屈補強筋8を配備することで構成されてい
る。
【0022】座屈補強筋8は、結部9と結部9から伸長
する脚部10、10が離間されて構成されるコ字形に形
成されており、本実施の形態では梁幅の方向に並べるこ
とで脚部4本の櫛状に構成されている。
【0023】座屈補強筋8は、上端及び下端において主
筋7を構成している1段目の梁主筋11、11に結部9
を直交させ、脚部10、10が複数本の1段目の梁主筋
11、11を跨ぐようにしながら重複させて配筋されて
いる。これによって、座屈補強筋8は、全ての梁主筋1
1に掛けられており、脚部10、10と梁主筋11とは
70度程度の角度でハの字状に配置することで梁主筋1
1を確実に拘束している。
【0024】又、座屈補強筋8の結部9と孔際補強筋6
の間隔Xは、開孔4の左右に配置した孔際補強筋6、6
間の距離Gの1/3に設定して梁主筋11を均等に抑え
ている。
【0025】さらに、脚部10、10は、その中間部を
折り曲げて孔際補強筋6との当たりが無くなるように加
工されて、その長さが制限を受けないように構成されて
いるので、脚部10の折曲げ部分を開孔4の中心から座
屈補強筋径の15倍以上に伸長させることを可能にして
おり、ヒンジ領域に在ってもコンクリートの圧壊を生じ
させない領域に設置させることで、その定着性を強化し
ている。
【0026】尚、脚部10は、相互もしくは孔際補強筋
6と結束されると同時に、その先端部には従来と同様の
強化手段を形成することでその定着力を強化している。
【0027】図2は、本実施の形態における荷重強度を
明らかにする実験結果であり、従来例と同様の実験をし
たものである。
【0028】本実験結果は、本実施の形態における荷重
強度の状態を明らかにしており、上述した図7の特性と
これを比較することで明らかなように、本発明による梁
補強構造が、開孔上下位置での梁主筋の座屈を防止し開
孔部周辺のひび割れを抑制することで、開孔の上下部に
おけるコンクリートの圧壊を緩和する点で優れているこ
とを確認できた。
【0029】即ち、図2の実験結果は、正側のR=30
×10-3radにおいては荷重の最大強度190kN以
上の値を正負側で示しており、負側変形時においても荷
重の低下は発生しなかった。特に、変形がR=40×1
-3radになっても170kNのように荷重の低下が
なく、部材角の限界値としてR=40×10-3radを
満足する結果を確認することができた。
【0030】以上のように、本発明による梁端部に設け
た開孔の梁補強構造は、上記実施の形態で説明したよう
に構成することで、開孔上下位置での梁主筋の座屈を確
実に防止し、開孔部周辺のひび割れを抑制することで開
孔の上下部におけるコンクリートの圧壊を緩和すること
が可能であることを明確にしている。
【0031】次に、本発明による梁補強構造に用いる座
屈補強筋について各種の実施の形態を説明する。
【0032】座屈補強筋8は、基本的な形状をコ字状等
の矩形にして梁貫通部の上部及び下部に配置される梁鉄
筋のそれぞれを挟み込める形状にしており、図3に示す
ように脚部の先端を狭めるように構成している。
【0033】図3(a)は、座屈補強筋8が、結部9と
結部9から伸長する脚部10、10が離間されてコ字形
に形成されており、各脚部10、10の中間部分から内
側に湾曲させることで脚部の先端を狭めるように構成す
ることで孔際補強筋6と随意に対応できる実施の形態で
ある。
【0034】図3(b)は、座屈補強筋13が、結部9
と結部9から伸長する脚部14、15が離間されてコ字
形に形成されながら、一方の脚部15のみを中間部分か
ら内側に湾曲させて脚部の先端を狭めるように構成して
加工を単純にしており、直線状の脚部14を梁幅の中間
側に適用する実施の形態である。
【0035】図3(c)は、座屈補強筋16が、結部9
と結部9から伸長する脚部17、17が離間されてコ字
形に形成されており、各脚部17、17は結部9の端部
から内側に湾曲させることで脚部の先端を狭めるように
構成することで孔際補強筋6と随意に対応できる実施の
形態である。
【0036】図3(d)は、座屈補強筋18が、結部9
と結部9から伸長する脚部14、17が離間されてコ字
形に形成されながら、一方の脚部17のみを結部9の端
部から内側に湾曲させて脚部の先端を狭めるように構成
することで加工を単純にしており、直線状の脚部14を
梁幅の中間側に適用する実施の形態である。
【0037】以上の各構成によって、座屈補強筋8は、
櫛状で脚部を折り曲げているので、引抜力に対して部材
表面の付着力の他に支圧効果も見込めるものであり、座
屈補強筋の定着部分が梁部材の内側に位置するので梁の
かぶりコンクリートに大きな亀裂が入った時や剥離する
ような時にも定着効果を維持できる。
【0038】又、定着力を大きくするために座屈補強に
必要な十分な長さの脚部を構成して設置する場合も、貫
通孔の横に配筋された梁せん断補強筋に当たることがな
く、脚部の端部が梁せん断補強筋の内側に収まることで
結束が容易になって計画位置への設置を確実に出来る。
【0039】次に、本発明による梁補強構造の施工法に
ついて説明する。本発明による梁補強構造の施工法は、
脚部がコ字形に形成されて成る座屈補強筋を、所定の主
筋を跨がせながら梁幅の方向に斜めに挿入し、座屈補強
筋を回転させることで主筋をかわしながら所定の位置に
配備し、次いで脚部がコ字形に形成されて成る他の座屈
補強筋を、適宜の方向から所定の主筋を跨がせながら梁
幅の方向に斜めに挿入し、座屈補強筋を回転させながら
主筋をかわして所定の位置に配備して、櫛状の座屈補強
筋を形成している。
【0040】これによって、座屈補強筋は、梁せん断補
強筋との折り合いを容易にして配置を安定させて、その
定着力を強化しており、開孔上下位置での梁主筋の座屈
を防止し開孔部周辺のひび割れを抑制することで孔上下
部におけるコンクリートの圧壊を緩和している。
【0041】以下に、本発明による梁補強構造の施工法
における実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0042】図4は、脚部の先端を狭めるように構成し
て、梁貫通部の上部及び下部に配置される梁鉄筋のそれ
ぞれを挟み込める形状にしている座屈補強筋を施工する
場合の配筋要領を示している。
【0043】本実施の形態による梁補強構造の施工法で
は、図4(a)のように、一方の斜めから捜入して梁主
筋7に上下から絡ませるものであり、次いで座屈補強筋
8を図4(b)のように梁主筋7をかわして、図4
(c)のように回転させながら梁の内部に押し込むこと
で、座屈補強筋8を所定の位置に図4(d)のように安
定的に設置させる。
【0044】これに次いで、他方の座屈補強筋8を同様
の操作によって所定の位置に安定的に設置することで、
座屈補強筋8の脚部10、10は複数本の1段目梁主筋
11、11を跨ぐようにしながら重複させて配筋される
ものであり、脚部の先端を狭めている座屈補強筋8であ
っても容易に設置できるものである。
【0045】従って、一対の座屈補強筋8は、全ての梁
主筋11に掛けられており、脚部10、10と梁主筋1
1とは70度程度の角度でハの字状に配置されながら梁
主筋11を確実に拘束している。
【0046】以上のように、本発明による梁補強構造の
施工法は、上記実施の形態で説明した配筋要領のように
施工することで、座屈補強筋は、梁せん断補強筋との折
り合いを容易にして配置を安定させて、その定着力を強
化しており、開孔上下位置での梁主筋の座屈を防止し開
孔部周辺のひび割れを抑制することで、孔上下部におけ
るコンクリートの圧壊を緩和している。
【0047】尚、本実施の形態では、脚部を折り曲げ、
先端の間隔を狭くした場合でも配筋を行うことが可能で
あるが、梁の幅・せい、梁主筋の本数、あばら筋(孔際
補強筋)の間隔、あばら筋の足数および開孔径の相違に
よって、他の実施の形態を選択する場合もあり得ること
から、上記実施の形態に限定されるものでなく適宜に選
択できるものである。
【0048】以上、本発明による梁端部に設けた開孔の
梁補強構造とその施工法を、上記実施の形態に基づいて
詳細に説明したが、本発明は、これらの実施の形態に何
ら限定されるものでなく、発明の主旨を逸脱しない範囲
において各種の変更が可能であることは当然のことであ
る。
【0049】
【発明の効果】請求項1に記載の梁端部に設けた開孔の
梁補強構造は、梁端部のヒンジ領域に貫通する開孔の周
辺に開孔補強筋を配置し、開孔の上下位置に主筋を跨い
だ座屈補強筋を配備して成る梁端部に設けた開孔の梁補
強構造において、複数の脚部が櫛状に形成されて成る座
屈補強筋を開孔の周辺に斜め方向に交差させて配備する
ことを特徴としているので、開孔上下位置での梁主筋の
座屈を防止し開孔部周辺のひび割れを抑制することで孔
上下部におけるコンクリートの圧壊を緩和できる効果を
発揮している。
【0050】請求項2に記載の梁端部に設けた開孔の梁
補強構造は、請求項1に記載する開孔の梁補強構造にお
いて、座屈補強筋を、脚部を離間されて成るコ字形に形
成しながら梁幅の方向に並べて櫛状に構成することを特
徴としているので、上記効果に加えて、座屈補強筋の定
着力又は引抜抵抗力を強化できる効果を発揮している。
【0051】請求項3に記載の梁端部に設けた開孔の梁
補強構造は、請求項1又は2に記載する開孔の梁補強構
造において、座屈補強筋の脚部を、開孔の中心位置を越
えた上下方向まで伸長することを特徴としているので、
上記効果に加えて、座屈補強筋の定着力を強化できる効
果を発揮している。
【0052】請求項4に記載の梁端部に設けた開孔の梁
補強構造は、請求項2又は3に記載する開孔の梁補強構
造において、座屈補強筋の脚部を、少なくとも一方を変
形させることで離間した間隙を狭めて構成することを特
徴としているので、上記効果に加えて、梁せん断補強筋
との折り合いを容易にし先端を結束強化して座屈補強筋
の定着力を強化できる効果を発揮している。
【0053】請求項5に記載の発明である施工法は、請
求項2乃至4のいずれかに記載する梁端部に設けた開孔
の梁補強構造の施工法であって、脚部がコ字形に形成さ
れて成る座屈補強筋を、所定の主筋を跨がせながら梁幅
の方向に斜めに挿入し、座屈補強筋を回転させることで
主筋をかわしながら所定の位置に配備し、次いで脚部が
コ字形に形成されて成る他の座屈補強筋を、適宜の方向
から所定の主筋を跨がせながら梁幅の方向に斜めに挿入
し、座屈補強筋を回転させながら主筋をかわして所定の
位置に配備して、櫛状の座屈補強筋を形成しているの
で、梁せん断補強筋との折り合いを容易にして座屈補強
筋の配置を安定させ、座屈補強筋の定着力を強化するこ
とで、開孔上下位置での梁主筋の座屈を防止し開孔部周
辺のひび割れを抑制することで開孔の上下部におけるコ
ンクリートの圧壊を緩和できる効果を発揮している。
【図面の簡単な説明】
【 図1】本発明による梁端部に設けた開孔の梁補強構
造の実施の形態図
【 図2】本発明による梁端部に設けた開孔の梁補強構
造の実験結果図
【 図3】本発明による梁補強構造に用いる座屈補強筋
の実施の形態図
【 図4】本発明による梁補強構造の施工法における実
施の形態図
【 図5】従来の梁端部に設けた開孔の梁補強構造図
【 図6】従来の梁端部に設けた開孔の梁補強構造図
【 図7】従来の梁補強構造の実験結果図
【符号の説明】
1 梁補強構造、 2 梁端部、 3 ヒンジ領域、
4 開孔、5 開孔補強筋、 6 孔際補強筋、 7
主筋、 8 座屈補強筋、9 結部、 10 脚部、
11 梁主筋、 12 折曲げ部分、13、16、18
座屈補強筋、 14、15、17 脚部、X 間隔、
G 孔際補強筋間の距離、 20 上下部補強金物、
21 横棒材、 22 縦棒材、 23 半矩形状体、
24 補強部材、
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年5月23日(2002.5.2
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
フロントページの続き (71)出願人 000140292 株式会社奥村組 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2 号 (71)出願人 000001317 株式会社熊谷組 福井県福井市中央2丁目6番8号 (71)出願人 000166627 五洋建設株式会社 東京都文京区後楽2丁目2番8号 (71)出願人 000207872 大末建設株式会社 大阪府大阪市中央区南船場二丁目2番11号 (71)出願人 000109406 テイエム技研株式会社 鹿児島県鹿屋市川西町3949 (71)出願人 591079030 日産建設株式会社 東京都港区南青山1丁目2番6号 (71)出願人 591214804 株式会社松村組 大阪府大阪市北区東天満1丁目10番20号 (72)発明者 萩原 幸男 大阪府大阪市天王寺区東高津町12番6号 株式会社浅沼組内 (72)発明者 西原 寛 東京都港区芝浦三丁目12番8号 安藤建設 株式会社内 (72)発明者 荒川 玄 東京都神田須田町1−23−2 大木建設株 式会社内 (72)発明者 浅野 芳伸 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2 号 株式会社奥村組内 (72)発明者 細矢 博 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2 号 株式会社奥村組内 (72)発明者 岸本 剛 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2 号 株式会社奥村組内 (72)発明者 濱田 真 福井県福井市中央2丁目6番8号 株式会 社熊谷組内 (72)発明者 村田 義行 東京都文京区後楽2−2−8 五洋建設株 式会社内 (72)発明者 中谷 外志 大阪府大阪市中央区南舟場2−2−11 大 末建設株式会社内 (72)発明者 竹園 正継 鹿児島県鹿屋市川西町3949 テイエム技研 株式会社内 (72)発明者 渕川 正四郎 東京都港区南青山一丁目2番地6号 日産 建設株式会社内 (72)発明者 安居 功二 大阪府大阪市北区東天満一丁目10番地20号 株式会社松村組内 Fターム(参考) 2E164 AA02 CA11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梁端部のヒンジ領域に貫通する開孔の周
    辺に開孔補強筋を配置し、該開孔の上下位置に主筋を跨
    いだ座屈補強筋を配備して成る梁端部に設けた開孔の梁
    補強構造であって、複数の脚部が櫛状に形成されて成る
    座屈補強筋を開孔の周辺に斜め方向に交差させて配備す
    ることを特徴とする梁端部に設けた開孔の梁補強構造。
  2. 【請求項2】 座屈補強筋が、脚部を離間されて成るコ
    字形に形成されながら梁幅の方向に並べられて櫛状に構
    成されることを特徴とする請求項1に記載の梁端部に設
    けた開孔の梁補強構造。
  3. 【請求項3】 座屈補強筋の脚部が、該開孔の中心位置
    を越えた上下方向まで伸長されることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の梁端部に設けた開孔の梁補強構造。
  4. 【請求項4】 座屈補強筋の脚部が、少なくとも一方を
    変形させることで離間した間隙を狭めて構成されること
    を特徴とする請求項2又は3に記載の梁端部に設けた開
    孔の梁補強構造。
  5. 【請求項5】 脚部がコ字形に形成されて成る座屈補強
    筋を、所定の主筋を跨がせながら梁幅の方向に斜めに挿
    入し、該座屈補強筋を回転させることで主筋をかわしな
    がら所定の位置に配備し、次いで脚部がコ字形に形成さ
    れて成る他の座屈補強筋を、適宜の方向から所定の主筋
    を跨がせながら梁幅の方向に斜めに挿入し、該座屈補強
    筋を回転させることで主筋をかわしながら所定の位置に
    配備して、櫛状の座屈補強筋を形成する請求項2乃至4
    のいずれかに記載の梁端部に設けた開孔の梁補強構造の
    施工法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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