JP2003268396A - 水系潤滑剤組成物及びそれを用いた金属腐食防止方法 - Google Patents

水系潤滑剤組成物及びそれを用いた金属腐食防止方法

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JP2003268396A JP2002074360A JP2002074360A JP2003268396A JP 2003268396 A JP2003268396 A JP 2003268396A JP 2002074360 A JP2002074360 A JP 2002074360A JP 2002074360 A JP2002074360 A JP 2002074360A JP 2003268396 A JP2003268396 A JP 2003268396A
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Yuji Kishi
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Shotaro Igawa
章太郎 井川
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C2222/00Aspects relating to chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive medium
    • C23C2222/20Use of solutions containing silanes

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)式(1) YR1 mSiR2 3-m (1) (R1は炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭化水素
基、R2は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシロキシ
基、Yは窒素含有有機基、mは0又は1。)の窒素原子
含有有機基を含有する加水分解性シラン又はその部分加
水分解物100重量部と、式(2) R3 nSiR4 4-n (2) (R3は炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭化水素
基、R4は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシロキシ
基、nは0、1又は2。)の加水分解性シラン又はその
部分加水分解物5〜200重量部とを加水分解すること
によって得られる有機ケイ素化合物、(B)油性剤、
(C)アルカノールアミンを含有する水系潤滑剤組成
物。 【効果】 本発明の水系潤滑剤組成物は、アルミニウム
合金等の非鉄金属等に対する防食性、耐腐敗性、耐微生
物劣化性及び保存安定性に優れ、大変性能のバランスが
よい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水系潤滑剤組成物
及び金属腐食防止方法に関し、更に詳しく言えば、アル
ミニウムやアルミニウム合金等の非鉄金属等に対する防
食性、耐腐敗性及び耐微生物劣化性に優れた水系潤滑剤
組成物、及びこの組成物を用いた金属腐食防止方法に関
する。
【0002】本発明は、アルミニウム、アルミニウム合
金、マグネシウム、マグネシウム合金等の非鉄金属及び
その他の金属素材の切削、研削、塑性加工等に利用され
る。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】アルミ
ニウム合金等の非鉄金属の腐食を抑制する化合物として
は、リン酸エステル、アミド化合物等が知られている。
【0004】しかし、これら化合物を水系潤滑剤に適用
した場合、防食効果は少ない。更に、切削、研削等に使
用される水系潤滑剤では、一般に水希釈液として使用さ
れるが、その液のpHは一般にアルカリ側であり、pH
が9以上になるとアルミニウム合金等の非鉄金属の腐食
が起こる。その結果、pHを9以下に抑えなければなら
ず、耐腐敗性、防錆性が低下する。更にリン酸エステル
等のリンを含有する水溶性潤滑剤では、微生物による劣
化が早いという問題点がある。
【0005】また、特開昭61−60766号公報及び
特開平9−194872号公報では、上記のような問題
点を解決すべく、シランカップリング剤のような有機基
含有アルコキシシラン化合物を添加する方法を開示して
いる。しかし、これらはモノマー成分であるため、切削
中に成膜化しづらく、初期の防食効果はあるが、その持
続性が悪いという欠点がある。また、その効果を高める
ため、シラン化合物成分を多量に潤滑剤内に添加すると
系内がアルカリ性であるため、すぐにゲル化し、今度は
保存安定性が悪化するという問題があった。
【0006】従って、アルミニウム合金等の非鉄金属等
に対する防食性や耐腐敗性や耐微生物劣化性に優れ、保
存安定性も良好な水系潤滑剤組成物は未だ見出されてい
ないのが実情である。
【0007】本発明は、上記問題点を解決し、アルミニ
ウム合金等の非鉄金属等に対する防食性、耐腐敗性、耐
微生物劣化性及び保存安定性に優れた水系潤滑剤組成物
及びこれを用いた金属腐食防止方法を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成すべく、非鉄金属に対する
防食性、耐腐敗性、耐微生物劣化性及び保存安定性に優
れた化合物を鋭意探索した結果、特定の有機ケイ素化合
物が優れた性能を有することを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0009】即ち、本発明者らは、下記一般式(1) YR1 mSiR2 3-m (1) (式中、R1は炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭
化水素基、R2は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシ
ロキシ基、Yは窒素含有有機基であり、mは0又は1で
ある。)で表される窒素原子含有有機基を含有する加水
分解性シラン又はその部分加水分解物100重量部と、
下記一般式(2) R3 nSiR4 4-n (2) (式中、R3は炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭
化水素基、R4は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシ
ロキシ基、nは0、1又は2である。)で表される加水
分解性シラン又はその部分加水分解物5〜200重量部
との混合物を水中或いは加水分解に必要である以上の水
を含む有機溶剤中で加水分解するという非常にシンプル
な方法により、水溶液中で安定であり、特にアルカリ系
内でも安定な有機ケイ素化合物が得られると共に、これ
に油性剤、アルカノールアミンを加えることにより、防
食性や耐腐敗性や耐微生物劣化性に優れ、保存安定性も
良好な水系潤滑剤組成物を見出したものである。
【0010】従って、本発明は、(A)上記式(1)の
窒素原子含有有機基を含有する加水分解性シラン(a)
又はその部分加水分解物100重量部と、上記式(2)
の加水分解性シラン(b)又はその部分加水分解物5〜
200重量部とを加水分解することによって得られる有
機ケイ素化合物、(B)油性剤、(C)アルカノールア
ミンを含有することを特徴とする水系潤滑剤組成物を提
供する。また、本発明は、上記水系潤滑剤組成物を用い
て金属素材を加工又は浸漬することを特徴とする金属腐
食防止方法を提供する。
【0011】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の水系潤滑剤組成物を得るために用いる有機ケイ
素化合物の窒素原子含有有機基を含有する加水分解性シ
ラン(a)は、系を水溶性にするために用いられる成分
であり、下記一般式(1) YR1 mSiR2 3-m (1) (式中、R1は炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭
化水素基、R2は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシ
ロキシ基、Yは窒素含有有機基であり、mは0又は1で
ある。)で表されるもので、目的とする有機ケイ素化合
物に水溶性を付与させるために、その1種又は2種以上
を適宜選定して用いられる。また、その部分加水分解物
を用いることもできる。
【0012】ここで、R1は炭素数1〜8の窒素原子を
含まない置換又は非置換の一価炭化水素基であり、アル
キル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基など
や、これらの基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原
子などで置換した例えばハロゲン化アルキル基などが挙
げられる。具体的には、−CH3、−CH2CH3、−C
2CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CH2CH2
CH3、−CH(CH3)CH2CH3、−CH2CH(C
3)CH3、−C(CH33、−C65、−C613
どが例示される。
【0013】また、R2は炭素数1〜4のアルコキシ基
又はアシロキシ基であり、具体的には、−OCH3、−
OCH2CH3、−OCH2CH2CH3、−OCH(C
32、−OCH2CH2CH2CH3、−OCH(C
3)CH2CH3、−OCH2CH(CH3)CH3、−O
C(CH33、−OCOCH3、−OCOCH2CH3
どが例示されるが、中でも−OCH3、−OC25が好
ましい。
【0014】Yは窒素含有有機基であり、例えば下記式
(3)〜(6)で示されるものが挙げられる。
【0015】
【化1】 (式中、R5、R6、R9〜R13は水素原子又は炭素数1
〜8の一価炭化水素基で、R5とR6、R9とR10
11、R12とR13は互いに同一であっても異なっていて
もよい。Rはハロゲン原子を示す。R7、R8は炭素数1
〜8の二価炭化水素基で、R7とR8は互いに同一であっ
ても異なっていてもよい。pは0又は1〜3の整数であ
る。)
【0016】なお、炭素数1〜8の一価炭化水素基は、
1で説明したものと同様である。炭素数1〜8の二価
炭化水素基としては、アルキレン基などが挙げられる。
【0017】Yとして具体的には、下記式で示されるも
のを挙げることができる。 H2NCH2−、H(CH3)NCH2−、H2NCH2CH
2−、H(CH3)NCH2CH2−、H2NCH2CH2
2−、H(CH3)NCH2CH2CH2−、(CH32
NCH2CH2CH2−、H2NCH2CH2HNCH2CH2
CH2−、H(CH3)NCH2CH2HNCH2CH2CH
2−、(CH32NCH2CH2HNCH2CH2CH2−、
2NCH2CH2HNCH2CH2HNCH2CH2CH
2−、H(CH3)NCH2CH2HNCH2CH2HNCH
2CH2CH2−、Cl-(CH33+CH2CH2CH
2−、Cl-(CH32(C65−CH2)N+CH2CH2
CH2−、
【化2】 これらの中で以下のものが好ましい。 H2NCH2CH2HNCH2CH2CH2−、
【化3】
【0018】なお、mは0又は1、好ましくは0であ
る。
【0019】上記式(1)の窒素原子含有有機基を含有
する加水分解性シラン(a)としては、下記のものを例
示することができる。 H2NCH2Si(OCH33、H2NCH2Si(OCH
2CH33、H2NCH 2SiCH3(OCH32、H2
CH2SiCH3(OCH2CH32、H2NCH2CH2
i(OCH33、H2NCH2CH2Si(OCH2
33、H2NCH2CH2SiCH3(OCH32、H2
NCH2CH2SiCH3(OCH2CH32、H2NCH2
CH2CH2Si(OCH33、H2NCH2CH2CH2
i(OCH2CH33、H2NCH2CH2CH2SiCH3
(OCH32、H2NCH2CH2CH 2SiCH3(OC
2CH32、H(CH3)NCH2CH2CH2Si(O
CH3 3、H(CH3)NCH2CH2CH2Si(OCH
2CH33、H(CH3)NCH2CH2CH2SiCH
3(OCH32、H(CH3)NCH2CH2CH2SiC
3(OCH2CH32、(CH32NCH2CH2CH2
Si(OCH33、(CH32NCH2CH2CH2Si
(OCH2CH33、Cl-(CH33+CH2CH2
2Si(OCH33、Cl-(CH33+CH2CH2
CH2Si(OCH2CH3 3、Cl-(CH32(C6
5−CH2)N+CH2CH2CH2Si(OCH33、Cl
-(CH32(C65−CH2)N+CH2CH2CH2Si
(OCH2CH33、H2NCH2CH2HNCH2CH2
2Si(OCH33、H2NCH2CH2HNCH2CH2
CH2Si(OCH2CH33、H2NCH2CH2HNC
2CH2CH2SiCH3(OCH32、H2NCH2CH
2HNCH2CH2CH2SiCH3(OCH2CH32、H
2NCH2CH2HNCH2CH2HNCH2CH2CH2Si
(OCH33、H2NCH2CH2HNCH2CH2HNC
2CH2CH2Si(OCH 2CH33、H2NCH2CH
2HNCH2CH2HNCH2CH2CH2SiCH3(OC
32、H2NCH2CH2HNCH2CH2HNCH2CH
2CH2SiCH3(OCH2CH32
【化4】
【化5】 これらの中で特に好ましくは、 H2NCH2CH2HNCH2CH2CH2Si(OC
33、H2NCH2CH2HNCH2CH2CH2Si(O
CH2CH33 であり、これらの部分加水分解物を用いてもよい。
【0020】一方、上記加水分解性シラン(a)又はそ
の部分加水分解物と混合して用いられる加水分解性シラ
ン(b)は、下記一般式(2)で表され、その1種を単
独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、そ
の部分加水分解物を使用してもよい。
【0021】 R3 nSiR4 4-n (2) (式中、R3は炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭
化水素基、R4は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシ
ロキシ基、nは0、1又は2である。)
【0022】ここで、R3は炭素数1〜8の窒素原子を
含まない置換又は非置換の一価炭化水素基であり、上記
1で説明したものと同様である。具体的には、−C
3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3、−CH(CH
32、−CH2CH2CH2CH3、−CH(CH3)CH2
CH3、−CH2CH(CH3)CH3、−C(CH33
−C65、−C613などが例示される。
【0023】また、R4は炭素数1〜4のアルコキシ基
又はアシロキシ基であり、具体的には、−OCH3、−
OCH2CH3、−OCH2CH2CH3、−OCH(C
32、−OCH2CH2CH2CH3、−OCH(C
3)CH2CH3、−OCH2CH(CH3)CH3、−O
C(CH33、−OCOCH3、−OCOCH2CH3
どが例示されるが、中でも−OCH3、−OC25が好
ましい。
【0024】なお、nは0、1又は2、好ましくは0又
は1である。
【0025】この式(2)の加水分解性シラン(b)と
しては、下記のものを例示することができる。 Si(OCH34、Si(OCH2CH34、Si(O
CH2CH2CH34、Si(OCH2CH2CH2CH3
4、CH3Si(OCH33、CH3Si(OCH2
33、CH3Si(OCH2CH2CH33、CH3Si
(OCH2CH2CH2CH33、(CH32Si(OC
32、(CH32Si(OCH2CH32、(CH3
2Si(OCH2CH2CH32、(CH32Si(OC
2CH2CH2CH32
【化6】 これらの中で特に好ましくは、Si(OCH34、Si
(OCH2CH34、CH3Si(OCH33、CH3
i(OCH2CH33及びこれらの部分加水分解物であ
る。
【0026】上記窒素原子含有有機基を含有する加水分
解性シラン(a)又はその部分加水分解物に式(2)の
加水分解性シラン(b)又はその部分加水分解物を混合
して用いる場合、その混合比は、窒素原子含有有機基を
含有する加水分解性シラン(a)又はその部分加水分解
物100重量部に対し、加水分解性シラン(b)又はそ
の部分加水分解物5〜200重量部の割合であり、より
好ましくは加水分解性シラン(b)又はその部分加水分
解物の量が10〜150重量部である。この量が200
重量部を超えるとアルカリ領域でのアルカリ性が悪化す
るため好ましくない。
【0027】上記加水分解性シラン(a)、(b)又は
それらの部分加水分解物を用いて加水分解し、本発明の
有機ケイ素化合物を得る場合、溶媒は主として水を使用
するが、必要に応じて、水と溶解する有機溶媒であるア
ルコール、エステル、ケトン、グリコール類を水に添加
する形で用いることができる。有機溶媒としては、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、1−プロピルアルコ
ール、2−プロピルアルコール等のアルコール類、酢酸
メチル、酢酸エチル、アセト酢酸エチル等のエステル
類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、グリ
セリン、ジエチレングリコール等のグリコール類などを
挙げることができる。
【0028】溶媒の量は原料シラン100重量部に対し
て400〜5,000重量部が好ましい。更に好ましく
は1,000〜3,000重量部である。溶媒の量が4
00重量部より少ないと反応が進行しすぎ、系が均一に
ならない場合がある。また液の保存安定性も悪くなる場
合がある。一方、5,000重量部より多いと経済的に
不利な場合が生じる。
【0029】また、溶媒中の水の量は、水/原料シラン
のモル比率で5〜50が好ましい。このモル比率が5よ
り少ないと加水分解が完全に進行しにくく、液の安定性
が悪化する場合がある。一方、50を超えると経済的に
不利な場合が生じる。
【0030】反応方法としては、(1)混合シランを水
中或いは加水分解に必要である以上の量の水を含む有機
溶剤中に滴下する方法、(2)混合シラン或いは有機溶
剤含有混合シラン中に水を滴下する方法、(3)加水分
解性シラン(b)又はその部分加水分解物を水中或いは
加水分解に必要である以上の量の水を含む有機溶剤中に
滴下し、その後、窒素原子含有有機基を含有する加水分
解性シラン(a)又はその部分加水分解物を滴下する方
法、(4)窒素原子含有有機基を含有する加水分解性シ
ラン(a)又はその部分加水分解物を水中或いは加水分
解に必要である以上の量の水を含む有機溶剤中に滴下
し、その後、加水分解性シラン(b)又はその部分加水
分解物を滴下する方法などが挙げられるが、有機ケイ素
化合物の安定性の点から、特に(1)の反応方法が好ま
しい。
【0031】なお、得られた有機ケイ素化合物は水溶液
の形で得られるが、必要に応じて、更に水を加えたり、
除去したりして、有機ケイ素化合物100重量部に対し
て水10〜2,000重量部、好ましくは10〜1,0
00重量部の比率に調整することにより、有機ケイ素化
合物を形成することができる。この場合、水の量が10
重量部より少ないと有機ケイ素化合物自体の保存安定性
が悪化する場合がある。また、2,000重量部より多
いと有機ケイ素化合物を加える量が多くなってしまい、
コスト的に好ましくない。
【0032】このようにして得られた有機ケイ素化合物
は保存安定性も高く、特にアルカリ性領域にある水系潤
滑剤組成物などに添加剤として加えても安定に存在する
ことができ、更には防食性、耐腐敗性及び耐微生物劣化
性等の諸性能を付与することが可能である。
【0033】本発明の水系潤滑剤組成物は、上記有機ケ
イ素化合物、油性剤、アルカノールアミン及び水を含む
が、この有機ケイ素化合物は、組成物全体の0.1〜1
0重量%、より好ましくは0.1〜5重量%、更に好ま
しくは0.2〜3重量%であることが好ましい。
【0034】油性剤の配合量は、5〜90重量%、より
好ましくは10〜70重量%、更に好ましくは20〜5
0重量%、特に好ましくは20〜40重量%であり、ア
ルカノールアミンは、1〜30重量%、より好ましくは
3〜25重量%、更に好ましくは5〜20重量%である
ことが好ましい。
【0035】有機ケイ素化合物が少なすぎると、その配
合効果が十分得られず、多すぎるとコスト増大を招くお
それがある。油性剤が少なすぎると、潤滑性が不足する
おそれがあり、多すぎると、組成物の安定性が損なわれ
るおそれがある。アルカノールアミンが少なすぎると、
耐腐敗性が不足する場合が生じ、多すぎると、皮膚刺激
性が強くなるおそれがある。
【0036】なお、水の含有量は、0.1〜90重量
%、好ましくは0.5〜80重量%、特に好ましくは1
〜70重量%である。水の量が少なすぎると(A)成分
の安定性が悪くなることあり、多すぎると潤滑性や金属
腐食防止性が不十分となることがある。
【0037】上記油性剤としては、(1)カプリン酸、
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エルシン
酸、リノール酸、リノレン酸、リシノレイン酸、エレオ
ステアリン酸等の脂肪酸、(2)ゴマ油、ナタネ油、ヌ
カ油、綿実油、豚油、牛脂、羊脂等のエステル、(3)
ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルア
ルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール
等の高級アルコール等を挙げることができる。また、高
級脂肪酸に加えて、ドデカン二酸、カプリン酸程度の中
級脂肪酸を配合してもよい。油性剤としては、特にRの
炭素数が12以上、好ましくは12〜50、より好まし
くは12〜36、更に好ましくは12〜24、特に16
〜18の脂肪酸(RCOOH)やアルコール(ROH)
が好ましい。
【0038】アルカノールアミンとしては、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン(DEA)、トリエタ
ノールアミン(TEA)等が挙げられ、これらの1種を
単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ
る。
【0039】また、本組成物には、基油、防錆剤、界面
活性剤、防腐剤、消泡剤、及びその他の添加剤(例え
ば、極圧添加剤、防食剤、粘度指数向上剤、酸化防止
剤、清浄分散剤、着色剤、香料等)を適宜配合して使用
できる。上記基油としては、鉱油、例えば、マシン油、
タービン油、スピンドル油、シリンダー油等を挙げるこ
とができる。基油を含む水溶性潤滑剤組成物としては、
水溶性潤滑剤組成物全体を100重量部とした場合に、
基油が15〜70重量部、好ましくは20〜60重量
部、更に好ましくは20〜50重量部とすることができ
る。
【0040】上記防錆剤としては、上記に示すアミン化
合物(アルカノールアミン)以外にも、(1)特にR’
の炭素数が6〜10のカルボン酸(R’COOH)、
(2)上記カルボン酸塩(カルボン酸の金属(Ca、M
g、Al、Zn、Pb等)塩、カルボン酸とアミン(通
常のモノアミン、ポリアミン、ロジンアミン、牛脂アミ
ン等)の塩)、(3)スルホン酸塩(石油スルホン酸、
ジノニルナフタレンスルホン酸、重質アルキルベンゼン
スルホン酸等とNa、Ca、Ba等の塩)、(4)エス
テル(オレイン酸、ラウリル酸等のカルボン酸とソルビ
トール、ペンタエリスリトール、ショ糖、グリセリン等
の多価アルコールの部分エステル)、その他を挙げるこ
とができる。
【0041】上記界面活性剤としては、ノニオン系、ア
ニオン系、カチオン系又は両性系界面活性剤を用いるこ
とができるが、ノニオン系界面活性剤が好ましい。これ
は、希釈液の安定性と洗浄性のためである。ノニオン系
界面活性剤では、(1)ポリオキシエチレン系化合物
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルナフチルエーテル、ポリオキシエチレン化ヒマ
シ油、ポリオキシエチレンアビエチルアルコール、ポリ
オキシエチレンアルキルチオエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルアミド、ポリオキシエチレン−ポリオキシ
プロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキ
シプロピレングリコールエチレンジアミン、ポリオキシ
エチレンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンジ脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリ脂肪酸エ
ステル等)、(2)多価アルコール系化合物及びアルキ
ロールアミド系化合物(エチレングリコールモノ脂肪酸
エステル、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、
グリセリンモノ脂肪酸エステル、ペンタエリトリットモ
ノ脂肪酸エステル、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、ソ
ルビタンセスキ脂肪酸エステル、ソルビタントリ脂肪酸
エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸モノエタノー
ルアミド、脂肪酸ジエタノールアミド等)を挙げること
ができる。
【0042】上記アニオン系界面活性剤としては、
(1)脂肪酸誘導体(脂肪酸石けん、ロジン酸石けん、
ナフテン酸石けん、脂肪酸サルコシド、たんぱく分解物
脂肪酸アミド等)、(2)硫酸エステル系化合物(長鎖
アルコール硫酸エステル塩、オレフィン硫酸エステル
塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル
塩、脂肪酸多価アルコール硫酸エステル塩等)、(3)
スルホン酸系化合物及びリン酸エステル系化合物(アル
カンスルホン酸塩、石油スルホン酸塩、α−オレフィン
スルホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン酸塩、アル
キルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェノールエーテルリン酸エステル塩等)が挙げられる。
上記ノニオン系とアニオン系の界面活性剤を併用するこ
ともできる。更に、公知のカチオン系界面活性剤、両性
系界面活性剤を用いることもできる。
【0043】上記防腐剤としては、(1)フェノール系
化合物(o−フェニルフェノール、Na−o−フェニル
フェノール、2,3,4,6−テトラクロロフェノール
等)、(2)ホルムアルデヒド供与体化合物(2−ハイ
ドロキシメチル−2−ニトロ−1,3−プロパンジオー
ル、ヘキサハイドロ−1,3,5−トリス(2−ハイド
ロキシエチル)−(s)−トリアジン等)、(3)その
他(トリブロモサリチルアニリドとジブロモサリチルア
ニリドの混合物等)を挙げることができる。
【0044】上記消泡剤としては、シリコーンのエマル
ジョン、高級アルコール等を挙げることができる。
【0045】上記水系潤滑剤組成物は、pH8〜13、
好ましくは8〜12程度に調整したものを使用すること
が好ましい。この場合、pH調整剤は特に制限されず、
塩酸等、或いは炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、
水酸化ナトリウム等を用いることができる。
【0046】本発明の金属腐食防止方法は、上記水系潤
滑剤組成物を用いて金属素材、例えばアルミニウム、ア
ルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金等の
非鉄合金等の金属素材を常法により加工又は浸漬するも
のである。
【0047】この場合、特にアルミニウム又はアルミニ
ウム合金に対しては、上記有機ケイ素化合物を含有する
水系潤滑剤組成物をpHがアルカリ側を示す水希釈アル
カリ液を用いて、アルミニウム又はアルミニウム合金か
らなる金属素材を加工又は浸漬することが有効である。
【0048】
【実施例】以下、合成例及び実施例と比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。 (1)有機ケイ素化合物の合成 [合成例1]水246g(13.7mol)を撹拌機、
温度計及び冷却器を備えた500mlの反応器に入れ、
撹拌した。ここにH2NCH2CH2HNCH2CH2CH2
Si(OCH3344.4g(0.2mol)及びSi
(OCH2CH3420.8g(0.1mol)を混合
したものを室温で10分間かけて滴下したところ、25
℃から56℃に内温が上昇した。更にオイルバスにて6
0〜70℃に加熱し、そのまま1時間撹拌を行った。次
にエステルアダプターを取り付け、内温99℃まで上
げ、副生したメタノール、エタノールを除去することに
より、有機ケイ素化合物−1を250g得た。このもの
の不揮発分(105℃/3時間)は14.9%であっ
た。
【0049】[合成例2]水278g(15.4mo
l)を撹拌機、温度計及び冷却器を備えた500mlの
反応器に入れ、撹拌した。ここにH2NCH2CH2HN
CH2CH2CH2Si(OCH3355.6g(0.2
5mol)及びSi(OCH2CH3410.4g
(0.05mol)を混合したものを室温で10分間か
けて滴下したところ、27℃から49℃に内温が上昇し
た。更にオイルバスにて60〜70℃に加熱し、そのま
ま1時間撹拌を行った。次にエステルアダプターを取り
付け、内温98℃まで上げ、副生したメタノール、エタ
ノールを除去することにより、有機ケイ素化合物−2を
274g得た。このものの不揮発分(105℃/3時
間)は15.1%であった。
【0050】[合成例3]水202g(11.2mo
l)を撹拌機、温度計及び冷却器を備えた500mlの
反応器に入れ、撹拌混合した。ここにH2NCH2CH2
HNCH2CH2CH2Si(OCH3333.3g
(0.15mol)及びSi(OCH2CH3431.
2g(0.15mol)を混合したものを室温で10分
間かけて滴下したところ、25℃から51℃に内温が上
昇した。更にオイルバスにて60〜70℃に加熱し、そ
のまま1時間撹拌を行った。次にエステルアダプターを
取り付け、内温99℃まで上げ、副生したメタノール、
エタノールを除去することにより、有機ケイ素化合物−
3を210g得た。このものの不揮発分(105℃/3
時間)は15.3%であった。
【0051】[合成例4]水308g(17.1mo
l)を撹拌機、温度計及び冷却器を備えた500mlの
反応器に入れ、撹拌混合した。ここにH2NCH2CH2
HNCH2CH2HNCH2CH2CH2Si(OCH33
53.1g(0.2mol)及びSi(OCH34
5.2g(0.1mol)を混合したものを室温で10
分間かけて滴下したところ、28℃から53℃に内温が
上昇した。更にオイルバスにて60〜70℃に加熱し、
そのまま1時間撹拌を行った。次にエステルアダプター
を取り付け、内温99℃まで上げ、副生したメタノール
を除去することにより、有機ケイ素化合物−4を300
g得た。このものの不揮発分(105℃/3時間)は1
5.4%であった。
【0052】[合成例5]水253g(14.1mo
l)を撹拌機、温度計及び冷却器を備えた500mlの
反応器に入れ、撹拌混合した。ここにH2NCH2CH2
HNCH2CH2CH2Si(OCH3344.4g
(0.2mol)及びCH3Si(OCH3313.6
g(0.1mol)を混合したものを室温で10分間か
けて滴下したところ、26℃から42℃に内温が上昇し
た。更にオイルバスにて60〜70℃に加熱し、そのま
ま1時間撹拌を行った。次にエステルアダプターを取り
付け、内温99℃まで上げ、副生したメタノールを除去
することにより、有機ケイ素化合物−5を244g得
た。このものの不揮発分(105℃/3時間)は15.
6%であった。
【0053】[合成例6]水241g(13.4mo
l)を撹拌機、温度計及び冷却器を備えた500mlの
反応器に入れ、撹拌混合した。ここにH2NCH2CH2
HNCH2CH2CH2Si(OCH3344.4g
(0.2mol)、Si(OCH2CH3418.7g
(0.09mol)及びCH3Si(OCH331.4
g(0.01mol)を混合したものを室温で10分間
かけて滴下したところ、26℃から49℃に内温が上昇
した。更にオイルバスにて60〜70℃に加熱し、その
まま1時間撹拌を行った。次にエステルアダプターを取
り付け、内温99℃まで上げ、副生したメタノールを除
去することにより、有機ケイ素化合物−6を241g得
た。このものの不揮発分(105℃/3時間)は15.
7%であった。
【0054】[合成例7]水246g(13.7mo
l)を撹拌機、温度計及び冷却器を備えた500mlの
反応器に入れ、撹拌混合した。ここにH2NCH2CH2
HNCH2CH2CH2Si(OCH3344.4g
(0.2mol)を室温で10分間かけて滴下したとこ
ろ、25℃から52℃に内温が上昇した。このまま30
分間撹拌混合した後、Si(OCH2CH3420.8
g(0.1mol)を更に滴下した。滴下後、オイルバ
スにて60〜70℃に加熱し、そのまま1時間撹拌を行
った。次にエステルアダプターを取り付け、内温98℃
まで上げ、副生したメタノール、エタノールを除去する
ことにより、有機ケイ素化合物−7を248g得た。こ
のものの不揮発分(105℃/3時間)は14.7%で
あった。
【0055】(2)水溶性潤滑剤組成物の組成 本発明の金属加工用水溶性潤滑剤の性能を明らかにする
ために、表1,2に示す各成分を有する実施例1〜13
及び比較例1〜5の試料液(単位は重量部)について、
以下に述べる各項目の性能試験とその評価を行った。な
お、表1,2において、基油としてはスピンドル油、界
面活性剤としてはノニオン系界面活性剤のポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、消泡剤としてはシリコーン系
消泡剤を使用した。
【0056】
【表1】 注:有機ケイ素化合物の添加量は、上記合成例で得られ
た水を含有するものとしての添加量であり、不揮発分と
しての添加量は、表1の添加量と各合成例での不揮発分
含有量とから求められる(以下、同様)。
【0057】
【表2】
【0058】(3)性能評価 本性能試験の試験項目及び性能評価方法は、以下の通り
である。防食性及び保存安定性 本性能試験では、アルミニウム(JIS A1050
P)及びアルミニウム合金(JIS A2017P)の
ジュラルミン(Cu4%、Mg0.5%)の試験片(5
0×30×1mm)を#320研磨紙で研磨し、試料液
の水20倍希釈液に硫酸を添加して、上記希釈液のpH
を9.0に調整した後、常温で半浸漬し、24時間後の
試験片の変色度合を目視で評価した。評価の表示は、
◎:変色なし、○:少し変色、×:黒色に変色を表す。
結果を表3に示す。また、実施例及び比較例で調製した
水系潤滑剤組成物を60℃で1ヶ月保存後に再度上記と
同様な防食性試験を行った。その結果も表3に示す。耐腐敗性 本性能試験では、生菌数の測定により耐腐敗性の評価を
行った。まず、試料液を水で20倍に希釈し、500m
lの三角フラスコに300ml採取した。次いで、これ
に硫酸を添加して、上記希釈液のpHを9.0に調整し
た後、生菌数1×107個/mlの腐敗液を5%(15
ml)添加して30℃で振盪培養した。更に、試験開始
後7日目、14日目に腐敗液をそれぞれ各1%(3m
l)添加し、生菌数の経時的変化を観察した。その結果
を表4に示す。なお、生菌数の測定はプレートカウント
法により行った。耐微生物劣化性 本性能試験では、曽田式振子型油性試験機による摩擦係
数の測定により、微生物劣化試験前後の潤滑性の評価を
行った。まず、試料液を水で20倍に希釈した。次い
で、これに硫酸を添加して、上記希釈液のpHを9.0
に調整した後、生菌数1×107個/mlの腐敗液を1
重量%添加し、30℃で1ヶ月間振盪培養して微生物劣
化を促進させた後の潤滑性を評価した。結果を表5に示
す。
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
【発明の効果】本発明の水系潤滑剤組成物は、アルミニ
ウム合金等の非鉄金属等に対する防食性、耐腐敗性、耐
微生物劣化性及び保存安定性に優れ、大変性能のバラン
スがよい。本発明の金属腐食方法によれば、アルミニウ
ム合金等が腐食し易いアルカリ液にて処理する場合にお
ける腐食を容易にかつ効率的に防止できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 159/08 C10M 159/08 C23C 22/66 C23C 22/66 // C10N 30:12 C10N 30:12 30:16 30:16 40:20 40:20 Z 40:22 40:22 40:24 40:24 A (72)発明者 岸 裕次 神奈川県高座郡寒川町田端1580 ユシロ化 学工業株式会社内 (72)発明者 井川 章太郎 神奈川県高座郡寒川町田端1580 ユシロ化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 4H104 AA01Z BB03C BB17C BE04C BJ02A BJ03A DA06C EA22Z LA06 LA08 PA21 PA22 PA23 PA33 4K026 AA09 BB08 CA15 CA37 DA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(1) YR1 mSiR2 3-m (1) (式中、R1は炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭
    化水素基、R2は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシ
    ロキシ基、Yは窒素含有有機基であり、mは0又は1で
    ある。)で表される窒素原子含有有機基を含有する加水
    分解性シラン又はその部分加水分解物100重量部と、
    下記一般式(2) R3 nSiR4 4-n (2) (式中、R3は炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭
    化水素基、R4は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシ
    ロキシ基、nは0、1又は2である。)で表される加水
    分解性シラン又はその部分加水分解物5〜200重量部
    とを加水分解することによって得られる有機ケイ素化合
    物、(B)油性剤、(C)アルカノールアミンを含有す
    ることを特徴とする水系潤滑剤組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分の有機ケイ素化合物 0.1〜10重量%、 (B)成分の油性剤 5〜90重量%、 (C)成分のアルカノールアミン 1〜30重量%、 (D)水 0.1〜90重量% を含有する請求項1記載の水系潤滑剤組成物。
  3. 【請求項3】 pHが8〜13である請求項1又は2記
    載の水系潤滑剤組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項記載の水
    系潤滑剤組成物を用いて金属素材を加工又は浸漬するこ
    とを特徴とする金属腐食防止方法。
  5. 【請求項5】 金属素材がアルミニウム又はアルミニウ
    ム合金素材である請求項4記載の金属腐食防止方法。
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