JP2017014611A5 - - Google Patents

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金属加工油用のホウ素を含まない腐食抑制剤
本発明は、特定の態様において、金属加工油に有用な腐食抑制組成物と、こうした組成物を含有する濃縮物、添加剤、及び金属加工油とに関する。本発明は、更に、一部の態様において、耐食性、消泡性、耐摩耗性、負荷容量、長流体寿命、生物学的安定性、潤滑性、硬水許容性、製剤安定性のうち1つ以上を金属加工油に提供するための、こうした組成物の使用に関する。
金属加工の条件は、関与する金属表面の腐食を促進する。これは、特に鉄系金属に関係するが、これに限られず、例えば、銅は、適切に腐食防止されていない金属加工時には、深刻な腐食損傷を受ける場合がある。そのため、金属加工油は、通常、金属表面を腐食から保護するために腐食抑制剤を含有する。鉄系金属と、銅又はアルミニウム及びその合金等の非鉄系金属を加工するための金属加工油は、一般に、水中で分散した際に、透明、透光性、半透光性、又は乳白色のエマルジョンを形成する水溶性油である。利用される油は、通常、鉱油に基づいており、天然脂肪油、合成エステル、又は天然原料の脂肪油、例えば、生分解性の脂肪油等の添加剤を含む場合が多い。前記エマルジョンは、生物攻撃に影響されやすいため、一般に、抗菌性添加剤(殺生物剤)により処理される。鉱油を含有する水混和性の製品は、一般に、乳化添加剤を含有するため、生物攻撃を受ける場合がある。こうした製品は、鉱油を含有する乳化相が分離しやすいため、寿命が短い。
金属加工油には、ホウ酸アミン含有腐食抑制剤を利用する場合が多い。ホウ酸アミン含有腐食抑制剤は、非常に良好に腐食を抑制することに加え、殺菌活性を有することが知られている。こうした活性は、水及び油を含有するため生物が繁殖し易い金属加工油として原理的には望ましい。金属加工油中の微生物汚染は、石油スルホン酸ナトリウム等、加工油の特定の成分を分解するため、加工油の寿命に悪影響を及ぼす。したがって、ホウ酸アミン腐食抑制剤の使用は、金属加工油に必要となる殺生物剤を減少させる。
しかしながら、ホウ酸アミンは、環境への悪影響を有することが知られており、健康被害を引き起こし、産業上の利用において一般的に望ましくない。そのため、ホウ酸アミンの使用を減らす又は無くす必要がある。これまでに、ホウ酸アミンに代わる幾つかのアミン腐食抑制剤が示唆されている。こうしたアミンのうち、ジシクロヘキシルアミン、3−アミノ−4−オクタノール、モノエタノールアミン、及びトリエタノールアミンは、実用化されている。しかしながら、こうした抑制剤を用いた腐食抑制は、一般に、それらの基本的性質によるものに過ぎない。例えば、ジシクロヘキシルアミンは、亜硝酸塩の存在下で、毒性を有することが知られているニトロソアミンを形成する2級アミンであることから、容認され難くなっている。加えて、こうしたアミン代替物がもたらす腐食抑制は、一般に、従来のホウ酸アミンが示す性能に並ぶものではない。したがって、ホウ酸アミンの特性の一部を提供可能な多数の添加剤が利用可能ではあるものの、ホウ酸アミン誘導体の代わりに用いて、必要な全ての特性に適合すると同時に、将来の環境及び健康安全基準を満たすことができる、容易に利用可能な代替物は存在しない。
これに対処するため、ホウ素を含まない腐食抑制剤として機能し、腐食抑制、生物安定性、硬水許容性、低発泡、製剤安定化、及び/又は潤滑性をもたらす化合物が必要である。
本発明の非限定的な実施形態は、一例として、概略的であり正確な縮尺ではない添付図を参照して説明する。各図において、同一又はほぼ同一の各図示構成要素は、通常、単一の参照符号により示す。明確にするため、全ての図で全ての構成要素に符号を付している訳ではなく、また、当業者による本発明の理解を可能にする上で図示が必要ではない場合には、各実施形態の全ての構成要素を図示している訳ではない。各図は次の通りである。
図1は、本発明の特定の実施形態による、4種類のアミンの緩衝特性を示す図である。 図2は、本発明の他の実施形態による、様々なアミンリン酸エステルの緩衝特性を示す図である。
上述した目的及び必要性の1つ以上に対する解決策として、本発明は、一部の実施形態において、式(I):
による1つ以上のアミンと、式(I)によるアミンとの塩を形成することが可能な1つ以上の酸性リン酸エステルとを含む組成物であって、Xは、O及びNR3から選択され、Zは、水素、R4、又は−(CH2q−N(R5)R6であり、pは1乃至5の整数(例えば、1、2、3、4、又は5)であり、qは1乃至5の整数(例えば、1、2、3、4、又は5)であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6は、独立して水素、直鎖状又は分枝状C1-4アルキル、ヒドロキシアルキル、又はアルコキシアルキルから選択され、又はR1及びR2及び/又はR5及びR6は、共に環状モルホリノ基を形成する、組成物を開示する。場合により、これは、式(I)によるアミンが、末端2級アミノ基を含まないことを条件とする。一部の実施形態において、p及びqは等しいが、そうである必要はない。
他の一組の実施形態において、前記組成物は、式(VII):
による1つ以上のアミンと、式(VII)によるアミンとの塩を形成することが可能な1つ以上の酸性リン酸エステルとを含み、Xは、O及びNR3から選択され、Zは、−(CH2q−N(R4)R5であり、pは1乃至5の整数(例えば、1、2、3、4、又は5)、qは1乃至5の整数(例えば、1、2、3、4、又は5)であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、直鎖状又は分枝状C1-4アルキル、ヒドロアルキル、又はアルコキシアルキルであり、R3、R4、及びR5は、独立して、水素、直鎖状又は分枝状C1-4アルキル、ヒドロキシアルキル、又はアルコキシアルキルから選択され、又はR1及びR2及び/又はR4及びR5は、共に環状モルホリノ基を形成する。
更に他の一組の実施形態において、前記組成物は、式(IX):
による1つ以上のアミンと、式(IX)によるアミンとの塩を形成することが可能な1つ以上の酸性リン酸エステルとを含み、Xは、O及びNR3から選択され、Zは、−(CH2q−N(R4)R5であり、pは1乃至5の整数であり、qは1乃至5の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、直鎖状又は分枝状C1-4アルキル、ヒドロアルキル、又はアルコキシアルキルであり、R3、R4、及びR5は、独立して、水素、直鎖状又は分枝状C1-4アルキル、ヒドロキシアルキル、又はアルコキシアルキルから選択され、又はR1及びR2及び/又はR4及びR5は、共に環状モルホリノ基を形成する。
本発明の一部の実施形態による好適な組成物は、式(II):
による1つ以上のアミンと、式(II)によるアミンとの塩を形成することが可能な1つ以上の酸性リン酸エステルとを含んでよく、Xは、O及びNR3から選択され、pは、1乃至5の整数(例えば、1、2、3、4、又は5)であり、R1及びR3は、独立して、水素、直鎖状又は分枝状C1-4アルキル、ヒドロキシアルキル、又はアルコキシアルキルから選択され、又は2つのR1部分は、共に環状モルホリノ基を形成する。場合により、R1及び/又はR3は、メチルであってよい。
組成物は、一般に、例えば両方の成分と何らかの最終的な添加剤とを組み合わせること、或いは両方の成分と何らかの最終的な添加剤とを液体に添加することにより作成可能である。
アミンの一部又は全部は、アンモニウムリン酸塩としても知られるリン酸アミン塩を形成する酸性リン酸エステルの一部又は全部と反応し得ると理解されるべきである。
好適な実施形態において、式(I)、式(VII)、又は式(II)によるアミンとの塩を形成可能な酸性リン酸エステルは、式(III):
による1つ以上の酸性リン酸エステルであり、R7は、分子量が45乃至800の範囲である直鎖状又は分枝状(ポリ)オキシアルキレンであり、nは1又は2であり、mは1又は2であり、n+mは3である。
リン酸アミン塩は、他の実施形態において、更に、式(III)による1つ以上の酸性リン酸エステルと、式(I)による1つ以上のアミンとを組み合わせることにより得られる式(IV):
により表され、式(IV)のR1、R2、R7、X、Z、及びpは、式(I)について定めた通りであり、xは0又は1であり、yは1又は2であり、zは1又は2であり、x+y+zは3である。式(IV)は、4級窒素原子の存在を外側(末端)アミン機能の1つに限定しないと理解されるべきである。XがNR3である場合、中心の窒素は、加塩時のプロトン化の位置になり得る、−(CH2q−N(R5)R6基の場合も同様である。
他の好適な実施形態は、式(III)による1つ以上の酸性リン酸エステルと、式(VII)による1つ以上のアミンとを組み合わせることにより得られる式(VIII):
により表され、式(IV)のR1、R2、R7、X、Z、及びpは、式(II)について定めた通りであり、xは0又は1であり、yは1又は2であり、zは1又は2であり、x+y+zは3である。式(VIII)は、4級窒素原子の存在を外側(末端)アミン機能の1つに限定しないと理解されるべきである。一部の実施形態において、中心の窒素は、加塩時のプロトン化の位置になり得る、−(CH2q−N(R5)R6基の場合も同様である。
更に他の好適な実施形態は、式(III)による1つ以上の酸性リン酸エステルと、式(II)による1つ以上のアミンとを組み合わせることにより得られる式(V):
により表され、式(V)のR1、R7、X、及びpは、上述した通りであり、xは0又は1であり、yは1又は2であり、zは1又は2であり、x+y+zは3である。
一部の実施形態において、上述した何れかの式のR7は、以下の式(VI):
により表され、R8及びR9は、独立して、水素又はC1-4アルキル、例えば、水素又はメチルであり、R10は、C1-36直鎖状又は分枝状アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アリール、又はアラルキル、特に、直鎖状又は分枝状C1-18アルキル、好ましくはC8-10アルキルであり、rは1乃至10の整数、例えば、2乃至8、又は3乃至5である。
したがって、本発明の他の一組の実施形態は、一般に、リン酸アミン塩又はリン酸アミン塩の混合物、例えば、式(IV)、式(V)、又は式(VIII)によるリン酸アミン塩であって、例えば、式(III)による1つ以上の酸性リン酸エステルと、式(I)、式(II)、又は式(VII)による1つ以上のアミンとを組み合わせることにより得られるものを含む組成物を対象とする。
好ましくは式(III)による酸性リン酸エステルと、式(I)、(VII)、又は(II)によるアミノとの相対量は、リン酸エステル対アミン0.6:1乃至1.4:1(重量/重量)、リン酸エステル対アミン0.8:1乃至1.2:1(重量/重量)、又は0.9:1乃至1.1:1の範囲で変化し得る。例えば、前記比は、リン酸エステル対アミン1:1(重量/重量)にし得る。酸性リン酸エステルは、一価及び二価の酸の混合物として利用される場合が多い。二価に対する一価のモル比は、例えば、1:0.1乃至1:1.5、1:0.2乃至1:1、又は1:0.4乃至1:0.8の範囲にし得る。酸性リン酸エステルに対するアミンの添加(又はその逆)は、当該技術分野において「加塩」と呼ばれる。加塩の度合いは、結果的に生じる化合物において、塩が過剰であるか、過小であるか、又は「中性」であるか、即ち、式(I)、式(VII)、又は式(II)のアミンに由来するアンモニウムイオンと、リン酸/脱プロトン化リン酸等価物との等モル量が生じるかを決定し得る。
一実施形態において、式(I)、式(VII)、又は式(II)の前記1つ以上のアミンによる酸性リン酸エステル又は酸性リン酸エステルの混合物の加塩により、相対重量で、50%乃至90%、60%乃至80%、又は65%乃至72%、例えば、約70%又は63%乃至69%のアミン塩(類)と、50%乃至10%、40%乃至20%、又は38%乃至25%、例えば、約30%又は31%乃至37%の未反応遊離アミンとを含む混合物が生じる。これらの範囲の任意の組み合わせも可能となる。通常、加塩リン酸アミンは、ゲルであり、高粘度である場合が多い。しかしながら、加塩リン酸アミンは、通常状態で、結晶性若しくは非晶質の固体、又は液体として得られる場合もある。
本発明の様々な実施形態において利用されるべき酸性リン酸エステルは、上述した式のR7が200乃至400、例として300乃至350の分子量を有するものを含む。例えば、式(II)のアルコキシル化リン酸エステルは、式(II)の添え字n及びmにより反映されるリン酸モノエステル及びジエステルの混合物を発生させる、五酸化リンのポリオキシアルコールR7OHとの反応により調製し得る。同じことは、一般に、本明細書に記載の他のリン酸エステルの式にも当てはまる。
有用なリン酸エステルには、限定では無いが、以下が含まれる:2−エチルヘキシルホスフェート、イソノナノールホスフェート、オクチル/デシルエトキシレートホスフェート、オクチル/デシルエトキシレート(4EO)ホスフェート、2−エチルヘキシルエトキシレート(3EO)ホスフェート、2−エチルヘキシルエトキシレート(2EO)ホスフェート、2−エチルヘキシルエトキシレート(4EO)ホスフェート、デシルアルコールエトキシレート(4EO)ホスフェート、デシルアルコールエトキシレート(6EO)ホスフェート、イソトリデカノール エトキシレート(3EO)ホスフェート、イソトリデカノール エトキシレート(6EO)ホスフェート、イソトリデカノール エトキシレート(5EO)ホスフェート、イソトリデカノール エトキシレート(10EO)ホスフェート、イソトリデカノール エトキシレート(20EO)ホスフェート、タージトール15−S−9ホスフェート、C10-14アルコールエトキシレート(3EO)ホスフェート、C12アルコールエトキシレート(4EO)ホスフェート、C12-14アルコールエトキシレート(4EO)ホスフェート、C12-15アルコールエトキシレート(5EO)ホスフェート、セチル/ステアリルアルコールエトキシレート(2EO)ホスフェート、セチル/オレイルアルコールエトキシレート(5EO)ホスフェート、オレイルアルコールエトキシレート(4EO)ホスフェート、アルキルフェノールエトキシレートホスフェート、フェノールエトキシレート(3EO)ホスフェート、又はフェノールエトキシレート(6EO)ホスフェート。本明細書で用いる「オクチル/デシルエトキシレート」等の表現は、オクチルエトキシレート及びデシルエトキシレートの混合物を表す。場合により、これらの2つ以上が、例えば本明細書に記載の組成物中に存在してもよい。これらのうち最も好適なリン酸エステルは、オクチル/デシルエトキシレート(4EO)ホスフェート、デシルアルコールエトキシレート(4EO)ホスフェート、C12アルコールエトキシレート(4EO)ホスフェート、又はC12-14アルコールエトキシレート(4EO)ホスフェートであるが、これらは限定では無く例として挙げたものである。
当該技術分野の命名法によれば、名称の「アルコール」/「フェノール」部分は、「アルコールエトキシレート」又は「フェノールエトキシレート」がアルコール/フェノールとエチレンオキシドとの反応生成物であることを反映している。したがって、例えば、「デシルエトキシレート(4EO)ホスフェート」又は「デシルアルコールエトキシレート(4EO)ホスフェート」又は「デカノールエトキシレート(4EO)ホスフェート」は、同じ化合物:C1021O(C24O)rホスフェートを意味し、rは略4である。命名法は、アルコール/フェノール及びエチレンオキシド反応生成物R11−(OCH2CH2b−OHにおける反復単位−OCH2CH2−の平均数を反映し、ここでR11は、最初のアルコール/フェノールのアルキル部分である。整数からの僅かな変化は、例えば±0.1、±0.2、±0.3、±0.4、又は±0.5、及びこれらの何れかの任意の組み合わせとして包含されるものとする。そのため一例として、「4EO」は、3.5乃至4.4個の−OCH2CH2−反復単位、例として、具体的には、3.9乃至4.0個の−OCH2CH2−反復単位有する試料を含み得る。
2級アミンは健康に有害となる場合があるため、利用される式(I)、式(VII)、又は式(II)によるアミンは、一部の実施形態において、末端2級窒素原子を有していなくてもよい。残基R1、R2、R3、R4、及びR5は、同一でも異なっていてもよく、独立して以下の何れかにすることができる。残基は、独立して、直鎖状又は分枝状C1乃至C5アルキル(C1、C2、C3、C4、C5)又はC1乃至C5(C1、C2、C3、C4、C5)ヒドロキシアルキルにしてよい。C1又はC5ヒドロキシアルキルは、直鎖状又は分枝状(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等)にしてよく、1、2、3、又は4個以上の−OH部分(例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1,2−ジヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル等)が存在してよい。加えて、場合によっては、残基は、アルコキシアルキルであってよく、一部の実施形態において、アルコキシアルキル基の各アルキル部分は、独立して、直鎖状又は分枝状C1乃至C5アルキル(C1、C2、C3、C4、C5)又は直鎖状又は分枝状C1乃至C5(C1、C2、C3、C4、C5)ヒドロキシアルキル部分にしてよい。加えて、一部の実施形態において、R1及びR2は共に(及び/又はR3及びR4は共に)環状モルホリノ基を形成し得る。アミンは、窒素原子を1、2、又は3個有してよく、一部の実施形態では更に多く有してよい。場合により、アミンは、エーテルであってもよい。一部の実施形態において、R1及びR4は、同じ構造を有し、R2及びR5は、同じ構造を有する。
本発明の様々な実施形態での使用に適したアミンの非限定的な例は、以下を含む:
好適なアミンには、限定では無いが、以下が含まれる:ビス(N−ジメチルアミノプロピル)メチルアミン、ビス(N−ジメチルアミノエチル)メチルアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(3−ジメチルアミノプロピル)イソプロパノールアミン、3−ジメチルアミノプロピルジイソプロパノールアミン、又は2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エタノール。
上述したリン酸エステル及びアミンの何れかの組み合わせも可能であり、加えて、2つ以上のリン酸エステル及び/又は2つ以上のアミンが存在してもよく、及び/又は他のリン酸エステル及び/又はアミンが存在してもよい。具体的なリン酸アミン塩の例には、限定では無いが、以下が含まれる:オクチル/デシル4EOホスフェートをビス(N−ジメチルアミノプロピル)メチルアミン、又はビス(N−ジメチルアミノプロピル)メチルアミン、又はビス(N−ジメチルアミノエチル)メチルアミン、又はビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、又はビス(3−ジメチルアミノプロピル)イソプロパノールアミン、又は3−ジメチルアミノプロピルジイソプロパノールアミン、又は2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エタノールにより加塩したもの。
したがって、本発明の一実施形態例によるリン酸アミン塩において、アミンは、ビス(N−ジメチルアミノプロピル)メチルアミンであり、リン酸エステルは、五酸化リンのオクチル/デシルエトキシレート(4EO)との反応により得られる。オクチル/デシルエトキシレート(4EO)は、C8及びC10アルコール1モル毎に4モルのエチレンオキシドの反応により得られる。
一部の実施形態において、本明細書に記載の組成物は、金属加工油において有利に使用し得る。組成物は、優れた耐食性、例えば、従来のホウ酸アミン腐食抑制剤と同等又はこれより良好な耐食性を提供し得る。加えて、驚くべきことに、本発明の一部の組成物は、ホウ酸アミンに関連する環境への懸念及び健康被害を伴うことなく、従来のホウ酸アミンに基づく腐食抑制剤で得られるものと同等の良好な寿命を金属加工油に提供することが分かっている。本発明の一部の組成物は、長期間に亘り微生物の成長を抑制又は遅延させることが明らかとなっている。本発明の特定の組成物の長寿命の機能的作用は、従来の殺菌性のホウ酸アミンに基づく腐食抑制剤が本質的に有する環境への影響と比較して、著しい改善と見做し得る。本発明の一部の組成物を用いることにより、更に、金属加工において従来の殺生物剤を付与する必要性が低減される。
本発明の一部の組成物の緩衝特性は、金属加工油に用いられる従来の腐食抑制剤と同等又はこれより優れており、耐食特性を増加させ得る。本発明の特定の組成物は、金属加工油において従来用いられる腐食抑制剤と同等又はこれより優れた高い負荷容量と共に、良好な耐摩耗性を金属加工油に提供する。
こうした性により、本発明の特定の組成物は、金属加工油にとって理想的な腐食抑制剤となる。組成物は、例えば、金属加工油用の添加剤パッケージとして、又は添加剤パッケージの成分として利用することができる。場合によっては、添加剤パッケージを希釈して、完成金属加工油を作成する。したがって、本発明は、更に、一部の実施形態において、式(I)、(VII)、(III)、(IV)、(VIII)、及び/又は(V)の化合物の合計の1重量%乃至50重量%、5重量%乃至40重量%、10重量%乃至40重量%、又は25重量%乃至30重量%の組成物を含む添加剤パッケージに関する。添加剤パッケージは、様々な実施形態において式(I)及び(III)、又は(I)、(III)及び(IV)、又は(IV)のみの組成物を含み得る、又はこれらの組成物から本質的に成り得ると理解されるべきである。付加的な例には、限定では無いが、式(VII)及び(III)、又は式(VII)、(III)、及び(IV)が含まれる。加えて、一部の実施形態において、添加剤パッケージは、式(II)及び(III)、又は(II)、(III)及び(V)、又は(V)のみの組成物を含み得る、又はこれらの組成物から質的に成り得る。一部の実施形態において、添加剤パッケージは、式(IV)、式(VIII)、及び/又は式(V)、及びこれらの式の何れかの組み合わせの組成物を1重量%乃至50重量%、5重量%乃至40重量%、10重量%乃至40重量%、又は25重量%乃至30重量%含み得る。
添加剤パッケージは、更に、任意の適切な量の油、例えば、0重量%乃至90重量%、10重量%乃至80重量%の油、好ましくは(限定では無いが)、10cSt乃至50cSt、好ましくは20cSt乃至40cStの粘度等級を有するAPIグループI(ナフテン系及びパラフィン系を含む)、APIグループII(パラフィン系を含む)等の鉱油を含み得る。添加剤パッケージは、更に、一部の実施形態において、0重量%乃至50重量%、又は5重量%乃至30重量%、例えば、15重量%未満の水を含み得る。本発明の一部の実施形態による金属加工油用添加剤パッケージは、更に、追加の腐食抑制剤、殺生物剤、殺菌剤、乳化剤、潤滑添加剤、発色剤、溶液安定剤、消泡剤等、1つ以上の付加的な従来の成分を含み得る。
本発明の添加剤パッケージ、又は濃縮物の例は、次のように構成し得る(表1):
適切な希釈剤の例は、水である。
適切な潤滑剤の例は、ポリリシノール酸エステル、脂肪酸エステル、トリグリセリド、EP/POブロック共重合体、及びKetjenlube 135の商標名で市販されるポリマエステルのそれぞれ又はその混合物である。
適切な腐食抑制剤の例は、オクチルデシル4EOホスフェートをビス(N−ジメチルアミノプロピル)メチルアミンにより加塩したもの単独、或いは、アミンカルボン酸塩、トリルトリアゾール、ベンゾトリアゾール、チアジアゾール、HiTEC(登録商標)614の商標名で市販されるアルキルベンゼンスルホン酸カルシウム、及びPolartech Amide MA460 TMの商標名で市販される脂肪酸アルカノールアミン等の他の腐食抑制剤と組み合わせたものである。
適切な乳化剤の例は、スルホン酸塩、脂肪酸アミド、Akypo RO 50 VGの商標名で市販されるアルコールエーテルカルボン酸塩、Akpo Tec AMVGの商標名で市販されるアルキルエーテルカルボン酸塩、及びSurfonic MW 100の商標名で市販される脂肪酸エステルアルコキシレート等のエトキシレートのそれぞれ又はその2種以上の混合物である。
適切なアルコールの例は、Synative AL 90/95 Vの商標名で市販されるオレイルセチルアルコール及びSynative AL Sの商標名で市販されるC12−C14直鎖アルコールのそれぞれ又はその2種以上の混合物である。
したがって、本発明の一般的な添加剤パッケージ又は濃縮物の非限定的な具体例は、次のように構成し得る(表2):
本発明は、更に、特定の実施形態において、本明細書に記載の組成物を含む完成金属加工油に関する。金属加工油は、例えば、組成物又は添加剤パッケージを流体に添加することにより製造し得る。完成金属加工油は、式(I)、(III)、及び(IV)、式(VII)、(III)、及び(VIII)、又は式(II)、(III)、及び(V)の化合物を含む組成物を1重量%乃至20重量%、2重量%乃至8重量%、4重量%乃至6重量%、又は約5重量%含む。一部の実施形態において、完成金属加工油は、式(IV)、(VIII)、又は(V)の組成物を1重量%乃至20重量%、2重量%乃至10重量%、2重量%乃至8重量%、4重量%乃至6重量%、又は約5重量%含み得る。完成金属加工油は、更に、任意の適切な量の油、例えば、0重量%乃至90重量%、1重量%至80重量%の油、好ましくは(限定では無いが)、10cSt乃至50cSt、好ましくは20cSt乃至40cStの粘度等級を有するAPIグループI(ナフテン系及びパラフィン系を含む)、APIグループII(パラフィン系を含む)等の鉱油を含み得る。或いは又は加えて、完成金属加工油は、更に、0重量%乃至60重量%、又は5重量%乃至30重量%、例えば、15重量%未満の水を含み得る。例えば、一般的な添加剤パッケージ又は濃縮物を含む完成金属加工油は、以下の物理パラメータを有し得る:15.6℃で0.9乃至1.2の密度、全アルカリ度10%乃至15%(KOH換算)、含水率5%乃至15%。
本発明の一部の実施形態による完成金属加工油は、更に、追加の腐食抑制剤、殺生物剤、殺菌剤、乳化剤、潤滑添加剤、発色剤、溶液安定剤、消泡剤等、1つ以上の付加的な従来の成分を含み得る。
本発明の一般的な金属加工油は、例えば、次のように構成し得る(表3):
適切な基油の例は、Nynas T22の商標名で市販されるナフテン系鉱油である。
適切なスルホン酸塩の例は、Petronate HLの商標名で市販される石油スルホン酸ナトリウムである。
適切な脂肪酸の例は、Sylfat 2の商標名で市販されるトール油脂肪酸及びVersatic 10の商標名で市販されるC10モノカルボン酸、オレイン酸のそれぞれ又はその2種以上の混合物である。
適切なアルコールの例は、Synative AL 90/95 Vの商標名で市販されるオレイルセチルアルコール及びSynative AL Sの商標名で市販されるC12−C14直鎖アルコールのそれぞれ又はその2種以上の混合物である。
適切なアミンの例は、モノイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミンのそれぞれ又はその2種以上の混合物である。
適切な金属不動態化剤の例は、Polartech Multitech Cuの商標名で市販されるトリトリアゾール及びIrgamet 42の商標名で市販されるベンゾトリアゾールのそれぞれ又はその2種以上の混合物である。
適切な潤滑剤の例は、Ketjenlube 135の商標名で市販されるポリリシノール及びポリマエステルのそれぞれ又はその混合物である。
適切な腐食抑制剤の例は、オクチルデシル4EOホスフェートをビス(N−ジメチルアミノプロピル)メチルアミンにより加塩したもの単独、或いは、アミンカルボン酸塩、トリルトリアゾール、ベンゾトリアゾール、チアジアゾール、HiTEC(登録商標)614の商標名で市販されるアルキルベンゼンスルホン酸カルシウム、及びPolartech Amide MA460 TMの商標名で市販される脂肪酸アルカノールアミン等の他の腐食抑制剤と組み合わせたものである。
適切な乳化剤の例は、スルホン酸塩、脂肪酸アミド、Akypo RO 50 VGの商標名で市販されるアルコールエーテルカルボン酸塩、Akpo Tec AMVGの商標名で市販されるアルキルエーテルカルボン酸塩、及びSurfonic MW 100の商標名で市販される脂肪酸エステルアルコキシレート等のエトキシレートのそれぞれ又はその2種以上の混合物である。
適切な殺菌剤の例は、トリアジン、ニトロモルホリン、ブロモニトリルのそれぞれ又はその2種以上の混合物となり得る。
適切な希釈剤の例は、水となり得る。
適切な消泡剤は、Foamban MS525及びTego MR2124の商標名で市販されるシリコーン消泡剤のそれぞれ又はその混合物である。
したがって、本発明の一般的な金属加工油の非限定的な具体例は、次のように構成し得る(表4):
以下の実施例は、本発明の特定の実施形態を説明するものであるが、本発明の範囲全体を例示するものではない。
腐食抑制データ
以下の金属加工油試料1乃至6を同等のpHで作製した(表5)。
試料aは、ビス(N−ジメチルアミノプロピル)メチルアミンを含み、試料bは、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテルを含み、試料cは、3−アミノオクタン−4−オールを含み、試料dは、ジシクロヘキシルアミンを含み、試料eは、BA70 M、即ち、ホウ素含有率略7%のホウ酸アミンを含み、試料fは、BA60 MX、即ち、ホウ素含有率略6%のホウ酸アミンを含む。
腐食は、2008年1月公開のIP287(IP287−2934869参照)により、200ppm(水、CaCO3換算)中0.5重量%、1.0重量%、及び1.5重量%において、2008年1月公開のIP125(IP125−2935231参照)により、200ppm(水、CaCO3換算)中0.5重量%、1.0重量%、及び1.5重量%において試験した。IP287の結果を図1に示す。図2は、IP125の結果を示している。IP125の結果は、訓練を受けた技術者が評価したものであり、表3に示している。結果は次の形式(0/3−3)で記載されている。最初の数字−ここでは0−は、ピット数である。数字が低いほど良好となる。2番目の数字−ここでは3−は、着色の面積の%である。数字が低いほど良好となる。最後の数字−ここでは3−は、着色の強さである。同じく、数字が低いほど良好となる。
IP125(参考基準:Institute of Petroleum Test Method IP125/82)のキーは、次の通りである:最初の数字はピット数、2番目の数字は、着色の面積、及び3番目の数字は、着色の最大強度であり、例えば 0/1−1となる(表6)。
したがって、本実施例による試料は、少なくとも、ホウ酸アミンに基づく従来の腐食抑制剤による腐食抑制を示すことになる。本実施例の試料は、従来のアミン腐食抑制剤のものより優れた腐食抑制示す。
アミンの緩衝特性
アミン緩衝は、固定量の溶液のpHを開始pHからpH4まで低下させるために必要な標準化された酸(0.5M HCl等)の量である。下の結果は、略20℃で行われた試験条件を反映している。図1は、試料a−dのアミン緩衝特性の結果を示している。試料は、ホウ素を含まない腐食抑制剤を含有している。
アミンによる腐食抑制
アミン腐食は、金属加工油の希釈物を用いた際に製造工程中、工作機械及び部品が錆びる可能性を評価するために用いられる。略2gのスチールミリングを加えた後、略2mlの試験流体で覆い、湿潤キャビネット内に一定期間に亘り放置した鋳鉄板を用いることが含まれる。表7は、IP287による、0.5重量%、1.0重量%、及び1.5重量%(体積/体積)での16時間に亘るアミン腐食試験の結果を示す。
リン酸アミン塩の緩衝特性
結果を図2に示す。
ライヘルト摩耗試験
ライヘルト摩擦摩耗試験は、金属加工油を潤滑性について評価するために設計された方法である。試験装置は、電気モータと、ダブルアームレバーシステムとを有し、試験潤滑剤に部分的に浸かった回転スチールリングと滑り接触した状態に保たれた静止試験ピンに負荷(通常1500g)を加える。試料の量は、25mlとする。デバイスを1.7m/秒の速度で動作させると、潤滑剤の薄膜がリング表面に付着して摩擦の低減を促進する。試験は、100分間に亘り実施する。初期摩擦のため、楕円形状が試験ピン上に形成される。摩耗により形成された傷の面積は、流体によりリングと試験ピンとの間に安定した潤滑膜が生成される上で十分な広さとなるまで増加し、この時点で、ノイズの減少が検出可能となり、距離が記録される。試験終了時に、試験ピン上の傷の幅及び長さを測定し、傷の面積を計算し(楕円の面積(A)、mm2、長さ×幅×0.785)、加えた負荷と傷の面積との関係から負荷容量(事実上、潤滑剤の膜が支える圧力)が得られる。負荷容量が大きいほど、潤滑剤は良好となる。
結果は、試料aが最も高い負荷容量を有し、試料cが最も低いことを示している。
ライヘルト試験は、1500gの負荷を加えた状態でスチール試験ピンをスチールリング上で使用し、脱イオン水中において0.5%の濃度で実施しており、これは、製剤中10%の添加剤レベルを5%に希釈したものに等しい。結果を表8に示す。
試料a、b、c、dは、実施例1と同じだが、但し、試料c及びdは、酸性リン酸エステルを含有しない。
4球試験
試験方法ASTM D4172−94は、潤滑流体の耐荷重特性の判定を含む。今回のケースにおいては、特定の試験流体の耐摩耗特性を評価するために用いられた。方法は、次のように水中で希釈された試験溶液用に修正した。4球試験は、60秒間の固定期間に亘る40kgの固定負荷と、回転速度1760rpmとを用いて、DIW中において0.5%の濃度で実施しており、これは、製剤中10%の添加剤レベルを5%に希釈したものに等しい。流体毎に2回の試験を行い、3個の底球の表面における傷の平均測定値を得た後、円形(対称と仮定した)面積に近似させた。結果を表9に示す。
試料a、b、c、dは、実施例5と同じとした。
本発明の幾つかの実施形態を本明細書において説明及び例示してきたが、当業者は、本明細書に記載の機能を実行する、及び/又は、結果及び/又は利点の1つ以上を取得する、様々な他の手段及び/又は構造を容易に想到するであろう。こうした変形及び/又は修正は、それぞれ本発明の範囲に含まれるものとする。更に一般には、当業者は、本明細書に記載のパラメータ、寸法、材料、及び構成は全て例示的なものであり、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、具体的な用途又は本発明の内容が用いられる用途に応じて決まることを理解するであろう。当業者は、本明細書に記載した発明の特定の実施形態に対する多くの等価物を認識し、或いは日常的実験のみを用いて確認することが可能であろう。したがって、上述した実施形態は、一例としてのみ提示されており、付記した特許請求の範囲及びそれと同等のものの範囲において、本発明は具体的な説明及び請求とは異なる形で実施し得ると理解されるべきである。本発明は、本明細書に記載の個別の特徴、システム、品目、材料、キット、及び/又は方法をそれぞれ対象とする。加えて、こうした特徴、システム、品目、材料、キット、及び/又は方法が互いに矛盾しない場合、2つ以上のこうした特徴、システム、品目、材料、キット、及び/又は方法の任意の組み合わせは、本発明の範囲に含まれる。
本明細書において定められ用いられる全ての定義は、辞書の定義、出典を明記することにより一部として文献における定義、及び/又は定義された用語の通常の意味を上回ると理解されるべきである。
不定冠詞「a」及び「an」は、本明細書及び特許請求の範囲での使用において、反対の明示が無い限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
「及び/又は」という語句は、本明細書及び特許請求の範囲での使用において、結合された要素の「何れか又は両方」、即ち、結合的に存在する場合と選言的に存在する場合とがある要素を意味すると理解されるべきである。「及び/又は」により列挙される複数の要素即ち、このように結合された要素の「1つ以上」は、同様に解釈されるべきである。「及び/又は」節により具体的に特定された要素以外の他の要素は、具体的に特定された要素に関係するかしないかに拘わらず、任意に存在し得る。したがって、非限定的な例として、「A及び/又はB」への言及は、「含む」等の無制限の言い回しと共に用いられる時、一実施形態においては、Aのみ(B以外の要素を任意に含む)、他の実施形態においては、Bのみ(A以外の要素を任意に含む)、更に他の実施形態においては、A及びBの両方(他の要素を任意に含む)等を示す場合がある。
本明細書及び特許請求の範囲での使用において、「又は」は、上記のように定義した「及び/又は」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を分割する場合、「又は」又は「及び/又は」は、包括的なもの、即ち、多数の要素又は要素のリスト内の少なくとも1つを含むだけでなく、2つ以上を含み、任意に、リストには無い追加項目を含むと解釈されるものとする。「1つのみ(only one of)」又は「厳密に1つ(exactly one of)」又は、特許請求の範囲で使用される場合に「から成る(consisting of)」等の、反対の意味で明示された用語のみが、多数の要素又は要素のリストのうち、厳密に1つの要素が含まれることを示すものとなる。一般に、「又は」という用語は、本明細書での使用において、「何れか(either)」、「一方(one of)」、「一方のみ(only one of)」、又は「厳密に一方(exactly one of)」等の排他性を有する用語に続く場合、排他的な選択肢(即ち「一方又は他方だが両方ではない」)を示すものとしてのみ解釈されるものとする。「から本質的に成る(Consisting essentially of)」は、特許請求の範囲において用いられた場合、特許法の分野において用いられる通常の意味を有する。
本明細書及び特許請求の範囲での使用において、「少なくとも1つ(at least one)」という語句は、1つ以上の要素のリストに関連して、要素のリスト内にある何れか1つ以上の要素から選択された少なくとも1つの要素を意味するが、要素のリスト内に具体的に列挙された全ての要素のうちの少なくとも1つを必ずしも含むものではなく、要素のリスト内にある要素の任意の組み合わせを排除するものではないと理解されるべきである。この定義により、「少なくとも1つ」という語句が示す要素のリスト内において具体的に特定された要素以外の要素が、これらの具体的に特定された要素に関係するかしないかに拘わらず任意に存在し得ることも認められる。したがって、非限定的な例として、「A及びBの少なくとも一方」(又は、同じく、「A又はBの少なくとも一方」若しくは、同じく「A及び/又はBの少なくとも一方」)は、一実施形態においては、Bが存在しない状態で(B以外の要素を任意に含め)、一方であるAよりも多くを任意に含む少なくとも1つ、他の実施形態においては、Aが存在しない状態で(A以外の要素を任意に含め)、一方であるBよりも多くを任意に含む少なくとも1つ、更に他の実施形態においては、一方であるAよりも多くを任意に含み、一方であるBよりも多くを任意に含む(更に他の要素を任意に含む)少なくとも1つ等を示す場合がある。
「約(about)」という用語が数に関連して本明細書において用いられた場合、本発明の更に他の実施形態は、「約」という用語の存在により修飾されない数を含むと理解されるべきである。
更に、反対の明示がない限り、本明細書において請求された1つ以上のステップ又は行為を含む任意の方法において、方法のステップ又は行為の順序は、方法のステップ又は行為の順序が列挙された順序に必ずしも限定されないと理解されるべきである。
特許請求の範囲及び上述した明細書において、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「支える(carrying)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「含む(involving)」、「保持する(holding)」、「構成される(composed of)」等の全ての移行句は、無制限であり、即ち、限定では無く含むことを意味する。移行句「から成る(consisting of)」及び「から本質的に成る(consisting essentially of)」のみが、米国特許商標庁審査手順書第2111.03条に記載の通り、それぞれ閉鎖的又は半閉鎖的な語句であるものとする。

Claims (81)

  1. 式(I)
    による1つ以上のアミンと、式(I)によるアミンとの塩を形成することが可能な1つ以上の酸性リン酸エステルとを含む、ホウ素を含まない組成物であって、Xは、O及びNR3から選択され、Zは、水素、R4、又は−(CH2q−N(R5)R6であり、pは1乃至5の整数であり、qは1乃至5の整数であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6は、独立して水素、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルキル、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 ヒドロキシアルキル、又は直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルコキシアルキルから選択され、又はR1及びR2及び/又はR5及びR6は、共に環状モルホリノ基を形成し、
    但し、式(I)によるアミンは、末端2級アミノ基を含まない、組成物。
  2. 式(II)
    による1つ以上のアミンと、式(II)によるアミンとの塩を形成することが可能な1つ以上の酸性リン酸エステルとを含み、
    Xは、O及びNR3から選択され、pは、1乃至5の整数であり、R1及びR3は、独立して、水素、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルキル、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 ヒドロキシアルキル、又は直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルコキシアルキルから選択され、又は2つのR1部分は、共に環状モルホリノ基を形成する、請求項1記載のホウ素を含まない組成物。
  3. 式(I)
    による1つ以上のアミンと、式(III)
    による1つ以上の酸性リン酸エステルとを含み、R7は、分子量が45乃至800の範囲である直鎖状又は分枝状(ポリ)オキシアルキレンであり、nは1又は2であり、mは1又は2であり、n+mは3であり、X、Z、R1、R2、及びpは、請求項1に定めた通りである、請求項1又は2記載のホウ素を含まない組成物。
  4. 式(II)
    による1つ以上のアミンと、式(III)
    による1つ以上の酸性リン酸エステルとを含み、R7は、分子量が45乃至800の範囲である直鎖状又は分枝状(ポリ)オキシアルキレンであり、nは1又は2であり、mは1又は2であり、n+mは3であり、Xは、O及びNR3から選択され、pは、1乃至5の整数であり、R1及びR3は、独立して、水素、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルキル又は直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルコキシアルキルから選択され、又は2つのR1部分は、共に環状モルホリノ基を形成する、請求項2又は3記載のホウ素を含まない組成物。
  5. 前記組成物は、式(III)による1つ以上の酸性リン酸エステルと、式(I)による1つ以上のアミンとを組み合わせることにより得られる式(IV)
    によるリン酸アミン塩又はリン酸アミン塩の混合物を含み、R1、R2、R7、X、Z、及びpは、請求項1及び3に定めた通りであり、xは0又は1であり、yは1又は2であり、zは1又は2であり、x+y+zは3である、請求項3記載のホウ素を含まない組成物。
  6. 前記組成物は、式(III)による1つ以上の酸性リン酸エステルと、式(II)による1つ以上のアミンとを組み合わせることにより得られる式(V)
    によるリン酸アミン塩又はリン酸アミン塩の混合物を含み、R1、R7、X、及びpは、請求項4に定めた通りであり、xは0又は1であり、yは1又は2であり、zは1又は2であり、x+y+zは3である、請求項4記載のホウ素を含まない組成物。
  7. 式(III)のリン酸エステルにおいて、R7は、以下の式(VI):
    により表され、R8及びR9は、独立して、水素又はC1-4アルキルであり、R10は、直鎖状若しくは分枝状C 1-36 アルキル、C 1-36 シクロアルキル、C 1-36 アルケニル、C 1-36 シクロアルケニル、C 1-36 アリール、又はC 1-36 アラルキルであり、rは1乃至10の整数である、請求項3乃至6の何れか1項に記載のホウ素を含まない組成物。
  8. 7は、200乃至400分子量を有する、請求項3乃至7の何れか1項に記載のホウ素を含まない組成物。
  9. pは、2乃至4の整数であり、 1 及びR 3 の少なくとも1つは、メチルである、請求項1乃至8の何れか1項に記載のホウ素を含まない組成物。
  10. 前記リン酸エステルは、オクチルデシル4EOホスフェートである、請求項1乃至9の何れか1項に記載のホウ素を含まない組成物。
  11. 前記アミンは、
    ビス(N−ジメチルアミノプロピル)メチルアミン、
    ビス(N−アミノプロピル)メチルアミン、
    ビス(N−ジメチルアミノエチル)メチルアミン、
    ビス(N−アミノエチル)メチルアミン、
    ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、
    ビス(ジメチルアミノプロピル)エーテル、
    ビス(アミノエチル)エーテル、
    ビス(アミノプロピル)エーテル、
    ビス(3−ジメチルアミノプロピル)イソプロパノールアミン、
    3−ジメチルアミノプロピルジイソプロパノールアミン、
    2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エタノール、
    N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチル−ビスアミノエチルエーテル、
    2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、
    N,N,N’−トリメチルアミノエチル−エタノールアミン、又は
    1,3−プロパンジアミン,N’(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチルから選択される、請求項1乃至10の何れか1項に記載のホウ素を含まない組成物。
  12. 前記リン酸エステルは、前記アミンにより加塩されており、前記加塩により、相対重量で、50乃至90%のアミン塩(類)と、10乃至50%の未反応遊離アミンとを含む混合物が生じる、請求項1乃至11の何れか1項に記載のホウ素を含まない組成物。
  13. 式(II)、(III)、及び(V)の化合物の組成物を合計1乃至50重量%含み、更に、0乃至90重量%の油、及び/又は0乃至50重量%の水を含む、請求項1乃至12の何れか1項に記載のホウ素を含まない組成物。
  14. 式(II)、(III)、及び(V)の化合物の組成物を1乃至20重量%含み、更に、0乃至90重量%の油、及び0乃至60重量%の水の少なくとも1つを含む、請求項1乃至12の何れか1項に記載のホウ素を含まない組成物。
  15. 請求項1乃至14の何れか1項に記載のホウ素を含まない組成物の使用。
  16. 耐食性、消泡性、耐摩耗性、負荷容量、静菌性、生物学的安定性、潤滑性、硬水許容性、製剤安定性のうち1つ以上を金属加工油に提供するための、請求項1乃至14の何れか1項に記載のホウ素を含まない組成物の使用。
  17. 式(VII):
    による1つ以上のアミンと、式(VII)によるアミンとの塩を形成することが可能な1つ以上の酸性リン酸エステルとを含む、ホウ素を含まない組成物であって、
    Xは、O及びNR3から選択され、Zは、−(CH2q−N(R4)R5であり、pは1乃至5の整数であり、qは1乃至5の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルキル、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 ヒドロアルキル、又は直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルコキシアルキルであり、R3、R4、及びR5は、独立して、水素、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルキル、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 ヒドロキシアルキル、又は直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルコキシアルキルから選択され、又はR1及びR2及び/又はR4及びR5は、共に環状モルホリノ基を形成し、
    但し、式(VII)によるアミンは、末端2級アミノ基を含まない、組成物。
  18. 4及びR5は、それぞれ独立して、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルキル、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 ヒドロアルキル、又は直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルコキシアルキルである、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  19. 1、R2、R4、及びR5は、それぞれ独立して、直鎖状又は分枝状C1-4アルキルである、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  20. 3は、直鎖状又は分枝状C1-4アルキルである、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  21. 1は、メチルである、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  22. 1は、メチルであり、R2は、メチルである、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  23. 1は、2−ヒドロキシプロピルである、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  24. 1は、2−ヒドロキシエチルである、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  25. 1及びR2は、共に環状モルホリノ基を形成する、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  26. 1及びR4は、同じ構造を有し、R2及びR5は、同じ構造を有する、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  27. Xは、Oである、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  28. Xは、NR3である、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  29. 3は、2−ヒドロキシプロピルである、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  30. 3は、メチルである、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  31. pは、2である、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  32. pは、3である、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  33. p及びqは、等しい、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  34. 1つ以上のアミンは、
    の構造を有するアミンを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  35. 1つ以上のアミンは、
    の構造を有するアミンを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  36. 1つ以上のアミンは、
    の構造を有するアミンを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  37. 1つ以上のアミンは、
    の構造を有するアミンを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  38. 1つ以上のアミンは、
    の構造を有するアミンを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  39. 1つ以上のアミンは、
    の構造を有するアミンを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  40. 1つ以上のアミンは、
    の構造を有するアミンを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  41. 1つ以上のアミンは、
    の構造を有するアミンを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  42. 前記組成物は、式(II):
    による1つ以上のアミンと、式IIによるアミンとの塩を形成することが可能な1つ以上の酸性リン酸エステルとを含み、
    Xは、O及びNR3から選択され、pは1乃至5の整数であり、R1は、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルキル、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 ヒドロアルキル、又は直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルコキシアルキルであり、R3は、水素、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルキル、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 ヒドロキシアルキル、又は直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルコキシアルキルであり、又は2つのR1部分は、共に環状モルホリノ基を形成する、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  43. 前記組成物は、式(I)
    による1つ以上のアミンと、式(III)
    による1つ以上の酸性リン酸エステルとを含み、R7は、分子量が45乃至800の範囲である直鎖状又は分枝状(ポリ)オキシアルキレンであり、nは1又は2であり、mは1又は2であり、n+mは3である、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  44. 式(II)
    による1つ以上のアミンと、式(III)
    による1つ以上の酸性リン酸エステルとを含み、R7は、分子量が45乃至800の範囲である直鎖状又は分枝状(ポリ)オキシアルキレンであり、nは1又は2であり、mは1又は2であり、n+mは3であり、Xは、O及びNR3から選択され、pは、1乃至5の整数であり、R1は、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルキル、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 ヒドロアルキル、又は直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルコキシアルキルであり、R3は、水素、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルキル、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 ヒドロキシアルキル、又は直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルコキシアルキルであり、又は2つのR1部分は、共に環状モルホリノ基を形成する、請求項42記載のホウ素を含まない組成物。
  45. 前記組成物は、式(III)による1つ以上の酸性リン酸エステルと、式(I)による1つ以上のアミンとを組み合わせることにより得られる式(IV)
    によるリン酸アミン塩又はリン酸アミン塩の混合物を含み、xは0又は1であり、yは1又は2であり、zは1又は2であり、x+y+zは3である、請求項43記載のホウ素を含まない組成物。
  46. 前記組成物は、式(III)による1つ以上の酸性リン酸エステルと、式(II)による1つ以上のアミンとを組み合わせることにより得られる式(V)
    によるリン酸アミン塩又はリン酸アミン塩の混合物を含み、xは0又は1であり、yは1又は2であり、zは1又は2であり、x+y+zは3である、請求項44記載のホウ素を含まない組成物。
  47. 式(III)のリン酸エステルにおいて、R7は、以下の式(VI):
    により表され、R8及びR9は、独立して、水素又はC1-4アルキルであり、R10は、直鎖状若しくは分枝状C 1-36 アルキル、C 1-36 シクロアルキル、C 1-36 アルケニル、C 1-36 シクロアルケニル、C 1-36 アリール、又はC 1-36 アラルキルであり、rは1乃至10の整数である、請求項43記載のホウ素を含まない組成物。
  48. 8及びR9は、独立して、水素又はメチルである、請求項47記載のホウ素を含まない組成物。
  49. 10は、直鎖状又は分枝状C1−C18アルキルである、請求項47記載のホウ素を含まない組成物。
  50. rは、2乃至8の整数である、請求項47記載のホウ素を含まない組成物。
  51. rは、3乃至5の整数である、請求項47記載のホウ素を含まない組成物。
  52. 式(III)のリン酸エステルにおいて、R7は、以下の式(VI):
    により表され、R8及びR9は、独立して、水素又はC1-4アルキルであり、R10は、直鎖状若しくは分枝状C 1-36 アルキル、C 1-36 シクロアルキル、C 1-36 アルケニル、C 1-36 シクロアルケニル、C 1-36 アリール、又はC 1-36 アラルキルであり、rは1乃至10の整数である、請求項44記載のホウ素を含まない組成物。
  53. 7は、200乃至400の分子量を有する、請求項43記載のホウ素を含まない組成物。
  54. 7は、300乃至350の分子量を有する、請求項43記載のホウ素を含まない組成物。
  55. pは、2乃至4の整数である、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  56. pは、2又は3である、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  57. 1は、メチルである、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  58. 3は、メチルである、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  59. 3は、−Hである、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  60. 前記リン酸エステルは、オクチルデシル4EOホスフェートを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  61. 前記アミンは、ビス(N−ジメチルアミノプロピル)メチルアミンであり、前記リン酸エステルは、五酸化リンのオクチル/デシルエトキシレート(4EO)との反応により得られ、前記オクチル/デシルエトキシレート(4EO)は、C8及びC10アルコール1モル毎に4モルのエチレンオキシドの反応により得られる、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  62. 前記リン酸エステルは、前記アミンにより加塩されており、前記加塩により、相対重量で、50%乃至90%のアミン塩と、10%乃至50%の未反応遊離アミンとを含む混合物が生じる、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  63. 前記混合物は、60%乃至80%のアミン塩を含む、請求項62記載のホウ素を含まない組成物。
  64. 前記混合物は、65%乃至75%のアミン塩を含む、請求項62記載のホウ素を含まない組成物。
  65. 前記混合物は、20%乃至40%の未反応遊離アミンを含む、請求項62記載のホウ素を含まない組成物。
  66. 前記混合物は、25%乃至35%の未反応遊離アミンを含む、請求項62記載のホウ素を含まない組成物。
  67. 前記組成物は、1重量%乃至50重量%の前記1つ以上のアミン及び前記1つ以上の酸性リン酸エステルを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  68. 前記組成物は、5重量%乃至40重量%の前記1つ以上のアミン及び前記1つ以上の酸性リン酸エステルを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  69. 前記組成物は、25重量%乃至30重量%の前記1つ以上のアミン及び前記1つ以上の酸性リン酸エステルを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  70. 前記組成物は、1重量%乃至20重量%の前記1つ以上のアミン及び前記1つ以上の酸性リン酸エステルを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  71. 前記組成物は、4重量%乃至6重量%の前記1つ以上のアミン及び前記1つ以上の酸性リン酸エステルを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  72. 前記組成物は、5重量%の前記1つ以上のアミン及び前記1つ以上の酸性リン酸エステルを含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  73. 前記組成物は、更に油を含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  74. 前記油は、鉱油を含む、請求項73記載のホウ素を含まない組成物。
  75. 前記組成物は、0重量%乃至90重量%の前記油を含む、請求項73記載のホウ素を含まない組成物。
  76. 前記組成物は、10重量%乃至80重量%の前記油を含む、請求項73記載のホウ素を含まない組成物。
  77. 前記組成物は、更に水を含む、請求項17記載のホウ素を含まない組成物。
  78. 前記組成物は、0重量%乃至60重量%の水を含む、請求項77記載のホウ素を含まない組成物。
  79. 前記組成物は、5重量%乃至30重量%の水を含む、請求項77記載のホウ素を含まない組成物。
  80. 請求項17記載のホウ素を含まない組成物を金属表面に付与することを含む方法。
  81. 式(IX)
    を有するアミンと、式(IX)によるアミンとの塩を形成することが可能な1つ以上の酸性リン酸エステルとを含む、ホウ素を含まない組成物であって、
    Xは、O及びNR3から選択され、pは1乃至5の整数であり、qは1乃至5の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルキル、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 ヒドロアルキル、又は直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルコキシアルキルであり、R3、R4、及びR5は、独立して、水素、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルキル、直鎖状若しくは分枝状C 1-4 ヒドロキシアルキル、又は直鎖状若しくは分枝状C 1-4 アルコキシアルキルから選択され、又はR1及びR2及び/又はR4及びR5は、共に環状モルホリノ基を形成し、
    但し、式(IX)によるアミンは、末端2級アミノ基を含まない、組成物。
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