JP2003268330A - 合わせ硝子用接着剤組成物 - Google Patents

合わせ硝子用接着剤組成物

Info

Publication number
JP2003268330A
JP2003268330A JP2002071843A JP2002071843A JP2003268330A JP 2003268330 A JP2003268330 A JP 2003268330A JP 2002071843 A JP2002071843 A JP 2002071843A JP 2002071843 A JP2002071843 A JP 2002071843A JP 2003268330 A JP2003268330 A JP 2003268330A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
vinyl acetate
parts
laminated glass
ethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002071843A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4304906B2 (ja
Inventor
Hirohide Sakano
博英 坂野
Satoshi Yukioka
聡 雪岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP2002071843A priority Critical patent/JP4304906B2/ja
Publication of JP2003268330A publication Critical patent/JP2003268330A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4304906B2 publication Critical patent/JP4304906B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着性、耐水性、耐貫通性、透明性に優れた
合わせ硝子を得る。 【解決手段】 (I)JIS K6924−1に準拠し
た酢酸ビニル含有率15〜50重量%、JIS K69
24−1に準拠したメルトマスフローレイト0.5〜5
0g/10minのエチレン−酢酸ビニル共重合体およ
び/またはJISK6924−1に準拠した酢酸ビニル
含有率20〜50重量%であるエチレン−酢酸ビニル共
重合体の酢酸ビニル単位を10〜50%加水分解したエ
チレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物75〜98重量
%、(II)粘着付与剤2〜25重量%、(III)
(I)および(II)からなる組成物100重量部に対
し、特定のジベンジリデンソルビトールを0.01〜5
重量部配合してなる組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた接着性を有
する合わせ硝子用接着剤組成物および合わせ硝子用接着
剤を用いた合わせ硝子の透明性の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、
EVAと略す)は、ポリエチレンと比較し、柔軟性、粘
着性に優れ、さらにエチレン−酢酸ビニル共重合体のケ
ン化物(以下、ケン化EVAと略す)は、側鎖に水酸基
を有していることから接着特性に優れ、金属、プラスチ
ック、硝子、繊維等の接着剤として広く使用されてい
る。しかしながら、用途によってはまだ接着特性が十分
とはいえず、例えば合わせ硝子の中間膜とした場合、以
下のような種々の問題を有している。
【0003】合わせ硝子用中間膜に要求される特性とし
ては、透明性、硝子との接着性、耐水性、耐貫通性等が
挙げられるが、EVAやケン化EVA単独の中間膜では
これらの特性を満足しないため、特公平2−53381
号ではEVAに有機過酸化物を配合した組成物、また特
開平6−9932号ではケン化EVAに酸変性物や粘着
付与剤を配合した組成物が提案されている。しかしなが
ら、これらの組成物では透明性が十分とはいえず、市場
からはさらなる改良が要求されているのが現状である。
【0004】一般に、ポリプロピレンの透明性改良には
造核剤の添加が知られている。この造核剤は、ソルビト
ール誘導体と有機金属塩に大別される。前者はジベンジ
リデンソルビトールや1・2,3・4−ジ(p−メチル
ベンジリデン)ソルビトールで代表される置換ベンジリ
デンソルビトールであり、後者は安息香酸Na塩、p−
t−ブチル安息香酸アルミニウムおよびメチレンビス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)アッシドホスフェ
ートNa塩等である。しかし、これらの造核剤は融点が
高いものが多く、230℃以上で熱分解が発生するEV
Aやケン化EVAへの添加は難しく、効果のある造核剤
は見出せていなかった。合わせ硝子中間膜への適用は、
例えば、特開昭59−078958号、特開平4−36
2046号、特開平6−329446号等でジベンジリ
デンソルビトールやトリベンジリデンソルビトールの添
加が提案されているが、透明性の改良効果は小さく、ま
た、特開昭62−290531号、特開昭63−116
847号、特開昭63−151649号等では、ジベン
ジリデンソルビトールや置換ベンジリデンソルビトール
の添加が提案されているが、これらの造核剤の添加だけ
では透明性の改良効果は小さい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、合わ
せ硝子に要求される接着性、耐水性、耐貫通性の性能を
損なうことなく、透明性の向上した合わせ硝子用接着剤
組成物およびその合わせ硝子を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる点
を考慮し鋭意検討した結果、EVAおよび/またはケン
化EVAと粘着付与剤からなる組成物に、特定の造核剤
を配合することにより合わせ硝子に要求される接着性、
耐水性、耐貫通性の性能を損なうことなく、透明性が向
上することを見出し本発明に至った。
【0007】即ち本発明は、(I)JIS K6924
−1に準拠した酢酸ビニル含有率(VAc)15〜50
重量%、JIS K6924−1に準拠したメルトマス
フローレイト(MFR)0.5〜50g/10minの
エチレン−酢酸ビニル共重合体および/またはJIS
K6924−1に準拠した酢酸ビニル含有率(VAc)
20〜50重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体
の酢酸ビニル単位を10〜50%加水分解したエチレン
−酢酸ビニル共重合体のケン化物75〜98重量%、
(II)粘着付与剤2〜25重量%、(III)(I)
および(II)からなる組成物100重量部に対し、下
記式(1)で示される化合物の内少なくとも一種以上の
化合物を0.01〜5重量部配合してなることを特徴と
する合わせ硝子用接着剤組成物に関するものである。さ
らに本組成物を中間膜とし、その両側に硝子を貼り合わ
せてなる合わせ硝子に関するものである。
【0008】
【化2】 (式中、RがHのときはR’が炭素数1〜3のアルキル
基またはクロル基であり、R’がHのときはRが炭素数
1〜3のアルキル基またはクロル基を示す。)本発明に
おいて使用されるEVAは、高圧ラジカル重合法により
製造されるものが一般的であり、特にVAcが15〜5
0重量%のものが透明性改良効果が大きい。EVAのM
FRは押出加工の面から0.5〜50g/10minが
好ましい。
【0009】本発明において使用されるケン化EVA
は、EVAをアルカリあるいは酸を触媒として加水分解
したものであり、その製造方法としては、例えば良溶媒
に溶解させて均一系で反応を行なう均一ケン化法あるい
はメタノール、エタノールのような非溶媒中でペレット
あるいは粉末のまま不均一系で反応を行なう不均一ケン
化法等が挙げられる。特に、VAcが20〜50重量%
であるEVAの酢酸ビニル単位を10〜50%加水分解
したケン化EVAは、透明性向上効果が大きい。ケン化
EVAのMFRは押出加工の面から0.5〜50g/1
0minが好ましい。
【0010】本発明で使用される粘着付与剤は、透明性
と耐水性向上の目的のため添加される。具体的には、脂
肪族系炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、芳香族系
炭化水素樹脂、ポリテルペン系樹脂、ロジン類、スチレ
ン系樹脂が挙げられる。脂肪族系炭化水素樹脂として
は、1−ブテン、ブタジエン、イソブチレン、1,3−
ペンタジエン等のC4〜C5のモノまたはジオレフィン
を主体とする重合体、脂環族系炭化水素樹脂としては、
スペントC4〜C5留分中のジエン成分を環化二量体化
後重合させた樹脂、シクロペンタジエン等の環状モノマ
ーを重合させた樹脂、芳香族系炭化水素樹脂としては、
ビニルトルエン、インデン、α−メチルトルエン等のC
2ビニル芳香族系炭化水素樹脂を成分とした樹脂等、ポ
リテルペン系樹脂としては、α−ピネン重合体、β−ピ
ネン重合体、ジペンテン重合体、テルペン−フェノール
共重合体等、ロジン類としては、ロジン、重合ロジン、
水添ロジン、ロジングリセリンエステルおよびその水添
物または重合物、ロジンペンタエリスリトールおよびそ
の水添物または重合物等、スチレン系樹脂としては、ス
チレン系単独重合体、スチレン−オレフィン共重合体、
ビニルトルエン−α−メチルトルエン共重合体等が挙げ
られる。これらの粘着付与剤の中で、透明性、相溶性等
の点から水素化または部分水素化した石油炭化水素樹脂
が好ましい。EVAおよび/またはケン化EVAに対す
る添加量は2〜25重量%が好ましい。粘着付与剤の添
加量が2重量%未満では耐水性が低く、また透明性が改
良されず、25重量%を超えると加工性、透明性の低下
をきたす。
【0011】本発明において使用される下記一般式
(1)で示される化合物は、1,3・2,4−ジベンジ
リデンソルビトールの誘導体であり、造核剤作用のある
ものである。
【0012】
【化3】 1,3・2,4−ジベンジリデンソルビトール誘導体に
おける置換基RがHのときはR’が炭素数1〜3のアル
キル基であり、R’がHのときはRが炭素数1〜3のア
ルキル基である。アルキル基としては、例えばメチル
基、イソプロピル基、エチル基を示す。
【0013】具体例として、1,3−ベンジリデン−
2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3
−p−メチルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソル
ビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−
p−クロルベンジリデンソルビトール、1,3−p−ク
ロルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソ
ルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4
−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−
エチルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデン
ソルビトール等が挙げられ、その中でも1,3−ベンジ
リデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトー
ル、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−ベンジ
リデンソルビトール等がEVAまたはケン化EVAの添
加剤として特に効果がある。この化合物の特徴は、フェ
ニル核のいずれか一方の水素基がメチル基によって置換
された核置換体であって、この化合物は、例えば特公平
2−59832号に記載されている方法によって製造さ
れる。配合量は、EVAおよび/またはケン化EVAと
粘着付与剤からなる組成物100重量部に対し0.01
〜5重量部であり、好ましくは造核剤のマスターバッチ
を作製し、造核剤が0.1〜1重量部になるよう添加す
るのが好ましい。0.01重量部より少ない場合は透明
性改良の効果がなく、5重量部を超えて添加してもそれ
に見合う効果は得られず、経済的に不利である。
【0014】本発明において使用されるエチレン系共重
合体またはケン化EVAの酸変性物は、エチレンと不飽
和カルボン酸またはその無水物との共重合体、エチレン
系共重合体またはケン化EVAを酸変性したものであれ
ばいかなるものを用いても良い。具体的には、高圧でエ
チレンと不飽和カルボン酸またはその無水物とをラジカ
ル重合する方法、不飽和カルボン酸またはその無水物を
該エチレン系共重合体またはケン化EVAにグラフトす
る方法が挙げられる。酸変性に使用されるエチレン系共
重合体とケン化EVAとしては特に制限がなく、エチレ
ン系共重合体と称されるEVA、エチレン−プロピレン
共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−
1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合
体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、ケ
ン化EVA等が挙げられ、その中でも成分(I)に使用
されるEVAおよび/またはそのケン化物と同一のもの
を使用することが好ましいが、特に制限を受けるもので
はない。不飽和カルボン酸またはその無水物としては、
アクリル酸、フマル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イ
タコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、無水マレイン
酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、4−メチルシ
クロヘキサ−4−エン−1,2−ジカルボン酸無水物、
ビシクロ(2,2,2)オクタ−5−エン−2,3−ジ
カルボン酸無水物等が挙げられ、これらの物が単独また
は混合物として用いられる。グラフトする方法として
は、例えば、有機過酸化物を触媒として、溶融押出法あ
るいは該エチレン系共重合体またはケン化EVAを適当
な溶媒中に懸濁または溶解した溶液法によりグラフトす
る方法が挙げられ、この酸変性物は、特開平6−993
2号に記載されている方法等によって製造される。配合
量は、EVAおよび/またはケン化EVAと粘着付与剤
からなる組成物100重量部に対し2〜100重量部、
好ましくは5〜80重量部である。2重量部より少ない
場合は接着性の改良効果がなく、100重量部を超える
と透明性が低下する。
【0015】本発明において使用されるアミノシラン化
合物としては、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、エ
ポキシシラン化合物としては、β−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。配
合量は、EVAおよび/またはケン化EVAと粘着付与
剤からなる組成物100重量部に対し、アミノシランま
たはエポキシシランを0.02〜1.0重量部添加する
ことが好ましい。添加量が0.02重量部未満であると
硝子に対する接着性が十分でなく、1.0重量部を超え
ると透明性が低下する。
【0016】本発明において使用される有機過酸化物
は、EVAの架橋剤として使用されるものであり、1分
間の半減期を得る温度が100〜180℃であれば使用
可能である。具体的には、シクロヘキサノンペルオキシ
ド、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキ
シド、ジアシルペルオキシド、ジプロピオニルペルオキ
シド、ジデカノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオ
キシド、ビス(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)
ペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、m−トルイル
ペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシ
ド、1,1−ジ−t−ブチルペルオキシシクロヘキサ
ン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,5−ト
リメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,3−ジ(t
−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−
ジメチル−2,5−ジベンゾイルペルオキシヘキサン、
n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バ
レレート、t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチ
ルペルオキシイソブチレート、t−ブチルペルオキシピ
バレート、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t
−ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノ
エート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエ
ート、t−ブチルペルオキシラウレート、t−ブチルペ
ルオキシベンゾエート、ジ(t−ブチルペルオキシ)イ
ソフタレート、t−ブチルペルオキシマレート、メチル
エチルケトンペルオキシド等が挙げられる。これらの有
機過酸化物のうち、少なくとも一種以上を用いることが
できる。また、必要により架橋助剤としてエチレングリ
コールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリル
イソシアヌレート等の多官能性モノマー、1,2−ポリ
ブタジエン等の多官能性ポリマー、いおう化合物等を配
合することができる。
【0017】本発明の接着剤組成物は、任意の方法で混
合することによって得られる。混合方法としては、押出
機、オープンロールミル、バンバリーミキサー、ニーダ
ー等を用いて混合する方法などを採用することができ
る。例えば、温度を210℃に設定したブラベンダー型
インターナルミキサーで10分間混練することにより得
られる。
【0018】本発明によって得られた組成物を中間膜と
する方法は、インフレーション、キャスト、カレンダ
ー、プレス等が挙げられる。中間膜の厚みは0.1〜2
mmの範囲が合わせ硝子用としては最適である。
【0019】本発明の接着剤組成物の加工に際しては、
必要に応じて酸化防止剤や高級脂肪酸アミド等の滑剤を
添加してもかまわない。また、耐候性を改良する目的
で、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系の紫外
線吸収剤、耐光安定剤を添加してもかまわない。また、
必要に応じ、顔料、染料、ブロッキング防止剤、各種安
定剤、可塑剤、オイル、無機充填剤等を配合することが
できる。
【0020】本発明の中間膜を用いて合わせ硝子を製造
するには、複数の硝子の間に該中間膜を重ね、加熱加圧
下で接着させれば良い。加熱温度は80〜180℃の範
囲が使用できる。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例によって
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0022】試験は、次の方法によって測定し、性能を
評価した。
【0023】(1)合わせ硝子の作製 得られた組成物を用い、150℃に加熱したプレス成形
機で成形した厚さ1mmのシートを硝子の間に挟み込
み、110℃または170℃で5分間加熱圧着して合わ
せ硝子を作製した。
【0024】(2)ヘーズ 日本電色工業(株)製のヘーズメーターを用いて、
(1)で得られた合わせ硝子のヘーズを測定した。接着
層の厚みが1mmのときはヘーズ2%以下が好ましい。
【0025】(3)目視による透明性評価 (1)で得られた合わせ硝子の目視による光線の透過性
評価を行い、比較例1より透明性が優れるものを○、そ
うでないものを×とした。
【0026】(4)煮沸試験 耐水性の目安として煮沸試験を採用した。JIS R3
205に準拠し、(1)で得られた合わせ硝子の煮沸前
後のヘーズを測定し、煮沸後のヘーズから煮沸前のヘー
ズを引いた値が、0.3未満のものを○、0.3以上の
ものを×とした。
【0027】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】 実施例1 VAcが28重量%であるEVAの酢酸ビニル単位を2
0%加水分解したMFR5g/10min、VAc22
重量%であるケン化EVA(商品名 メルセンH625
1、東ソー(株)製)90重量部、脂環族飽和炭化水素
樹脂(商品名アルコンM−115、荒川化学工業(株)
製)10重量部、1,3−p−メチルベンジリデン−
2,4−ベンジリデンソルビトール(商品名 EC−
2、吉富ファインケミカル(株)製)0.5重量部を2
10℃に設定したブラベンダー型インターナルミキサー
において100rpmで10分間混練した。得られた組
成物を上記(1)の方法で合わせ硝子を作製し、物性を
測定した。結果を表8に示す。
【0028】比較例1 VAcが28重量%であるEVAの酢酸ビニル単位を2
0%加水分解したMFR5g/10min、VAc22
重量%であるケン化EVA(商品名 メルセンH625
1、東ソー(株)製)90重量部、脂環族飽和炭化水素
樹脂(商品名アルコンM−115、荒川化学工業(株)
製)10重量部を実施例1と同様にして合わせ硝子を作
製した後、物性を測定した。結果を表8に示す。
【0029】比較例2 VAcが28重量%であるEVAの酢酸ビニル単位を2
0%加水分解したMFR5g/10min、VAc22
重量%であるケン化EVA(商品名 メルセンH625
1、東ソー(株)製)90重量部、脂環族飽和炭化水素
樹脂(商品名アルコンM−115、荒川化学工業(株)
製)10重量%、1,3−p−メチルベンジリデン−
2,4−ベンジリデンソルビトール(商品名 EC−
2、吉富ファインケミカル(株)製)0.005重量部
を実施例1と同様にして合わせ硝子を作製した後、物性
を測定した。結果を表8に示す。透明性は比較例1と同
等で改良効果が見られない。
【0030】比較例3 VAcが28重量%であるEVAの酢酸ビニル単位を2
0%加水分解したMFR5g/10min、VAc22
重量%であるケン化EVA(商品名 メルセンH625
1、東ソー(株)製)100重量部、1,3−p−メチ
ルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソルビトール
(商品名 EC−2、吉富ファインケミカル(株)製)
0.5重量部を実施例1と同様にして合わせ硝子を作製
した後、物性を測定した。結果を表8に示す。透明性は
比較例1と同等で改良効果が見られない。
【0031】比較例4 VAcが28重量%であるEVAの酢酸ビニル単位を2
0%加水分解したMFR5g/10min、VAc22
重量%であるケン化EVA(商品名 メルセンH625
1、東ソー(株)製)70重量部、脂環族飽和炭化水素
樹脂(商品名アルコンM−115、荒川化学工業(株)
製)30重量部、1,3−p−メチルベンジリデン−
2,4−ベンジリデンソルビトール(商品名 EC−
2、吉富ファインケミカル(株)製)0.5重量部を実
施例1と同様にして合わせ硝子を作製した後、物性を測
定した。結果を表8に示す。透明性は比較例1と同等で
改良効果が見られない。
【0032】比較例5 VAcが28重量%であるEVAの酢酸ビニル単位を2
0%加水分解したMFR5g/10min、VAc22
重量%であるケン化EVA(商品名 メルセンH625
1、東ソー(株)製)90重量部、脂環族飽和炭化水素
樹脂(商品名アルコンM−115、荒川化学工業(株)
製)10重量部、ジベンジリデンソルビトール、トリベ
ンジリデンソルビトール(商品名 EC−1−55、吉
富ファインケミカル(株)製)0.5重量部を実施例1
と同様にして合わせ硝子を作製した後、物性を測定し
た。結果を表8に示す。透明性は比較例1と同等で改良
効果が見られない。
【0033】比較例6 VAcが28重量%であるEVAの酢酸ビニル単位を2
0%加水分解したMFR5g/10min、VAc22
重量%であるケン化EVA(商品名 メルセンH625
1、東ソー(株)製)90重量部、脂環族飽和炭化水素
樹脂(商品名アルコンM−115、荒川化学工業(株)
製)10重量部、1・3,2・4−ジ−p−メチルベン
ジリデンソルビトール(商品名 ゲルオールMD、新日
本理化(株)製)0.5重量部を実施例1と同様にして
合わせ硝子を作製した後、物性を測定した。結果を表8
に示す。透明性は比較例1と同等で改良効果が見られな
い。
【0034】比較例7 VAcが28重量%であるEVAの酢酸ビニル単位を2
0%加水分解したMFR5g/10min、VAc22
重量%であるケン化EVA(商品名 メルセンH625
1、東ソー(株)製)90重量部、脂環族飽和炭化水素
樹脂(商品名アルコンM−115、荒川化学工業(株)
製)10重量部、リン酸2,2−メチレンビス(4,6
−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム(商品名 アデ
カスタブNA−11、旭電化(株)製)0.5重量部を
実施例1と同様にして合わせ硝子を作製した後、物性を
測定した。結果を表8に示す。透明性は比較例1と同等
で改良効果が見られない。
【0035】実施例2 MFR4g/10min、VAc26重量%であるEV
A(商品名 ウルトラセン634、東ソー(株)製)9
0重量部、脂環族飽和炭化水素樹脂(商品名アルコンM
−115、荒川化学工業(株)製)10重量部、1,1
−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,5−トリメチルシ
クロヘキサン 1重量部、β−(3,4エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリメトキシシラン 0.5重量部、
1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−ベンジリデ
ンソルビトール(商品名 EC−2、吉富ファインケミ
カル(株)製)0.5重量部を実施例1と同様にして合
わせ硝子を作製した後、物性を測定した。結果を表8に
示す。
【0036】比較例8 MFR4g/10min、VAc26重量%であるEV
A(商品名 ウルトラセン634、東ソー(株)製)9
0重量部、脂環族飽和炭化水素樹脂(商品名アルコンM
−115、荒川化学工業(株)製)10重量部、β−
(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
シラン 0.5重量部、1,1−ジ(t−ブチルペルオ
キシ)−3,5−トリメチルシクロヘキサン 1重量部
を実施例1と同様にして合わせ硝子を作製した後、物性
を測定した。結果を表8に示す。
【0037】実施例3 VAcが28重量%であるEVAの酢酸ビニル単位を2
0%加水分解したMFR5g/10min、VAc22
重量%であるケン化EVA(商品名 メルセンH625
1、東ソー(株)製)80重量部、脂環族飽和炭化水素
樹脂(商品名アルコンM−115、荒川化学工業(株)
製)10重量部、1,3−p−メチルベンジリデン−
2,4−ベンジリデンソルビトール(商品名 EC−
2、吉富ファインケミカル(株)製)0.5重量部、酸
変性物(商品名 モディパーA−6600、日本油脂
(株)製)10重量部、β−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリメトキシシラン 0.5重量部を
実施例1と同様にして合わせ硝子を作製した後、物性を
測定した。結果を表8に示す。
【0038】実施例4 VAcが28重量%であるEVAの酢酸ビニル単位を2
0%加水分解したMFR5g/10min、VAc22
重量%であるケン化EVA(商品名 メルセンH625
1、東ソー(株)製)80重量部、脂環族飽和炭化水素
樹脂(商品名アルコンM−115、荒川化学工業(株)
製)10重量部、1,3−p−メチルベンジリデン−
2,4−ベンジリデンソルビトール(商品名 EC−
2、吉富ファインケミカル(株)製)0.5重量部、酸
変性物(商品名 モディパーAT−11520、日本油
脂(株)製)10重量部、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン 0.5重量部
を実施例1と同様にして合わせ硝子を作製した後、物性
を測定した。結果を表8に示す。
【0039】
【表7】
【表8】
【発明の効果】以上示したように、本発明における接着
剤組成物は、合わせ硝子に要求される接着性、耐水性、
耐貫通性の性能を損なうことなく、透明性を向上させる
ことが可能である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(I)JIS K6924−1に準拠した
    酢酸ビニル含有率(VAc)15〜50重量%、JIS
    K6924−1に準拠したメルトマスフローレイト
    (MFR)0.5〜50g/10minのエチレン−酢
    酸ビニル共重合体および/またはJIS K6924−
    1に準拠した酢酸ビニル含有率(VAc)20〜50重
    量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル
    単位を10〜50%加水分解したエチレン−酢酸ビニル
    共重合体のケン化物75〜98重量%、(II)粘着付
    与剤2〜25重量%、(III)(I)および(II)
    からなる組成物100重量部に対し、下記式(1)で示
    される化合物の内少なくとも一種以上の化合物を0.0
    1〜5重量部配合してなることを特徴とする合わせ硝子
    用接着剤組成物。 【化1】 (式中、RがHのときはR’が炭素数1〜3のアルキル
    基またはクロル基であり、R’がHのときはRが炭素数
    1〜3のアルキル基またはクロル基を示す。)
  2. 【請求項2】(I)および(II)からなる組成物10
    0重量部に対し、さらに酸変性エチレン系共重合体およ
    び/または酸変性ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体
    を2〜100重量部配合することを特徴とする請求項1
    に記載の合わせ硝子用接着剤組成物。
  3. 【請求項3】(I)および(II)からなる組成物10
    0重量部に対し、さらにアミノシラン化合物またはエポ
    キシシラン化合物を0.02〜1.0重量部配合するこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の合わせ硝子用
    接着剤組成物。
  4. 【請求項4】(I)および(II)からなる組成物10
    0重量部に対し、さらに1分間の半減期を得る温度が1
    00〜180℃である有機過酸化物を0.1〜5重量部
    配合することを特徴とする請求項1〜3に記載の合わせ
    硝子用接着剤組成物。
  5. 【請求項5】粘着付与剤が、水素化または部分水素化し
    た石油炭化水素樹脂であることを特徴とする請求項1〜
    4に記載の合わせ硝子用接着剤組成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5に記載の合わせ硝子用接着剤
    組成物を中間膜とし、その両側に硝子を貼り合わせてな
    ることを特徴とする合わせ硝子。
JP2002071843A 2002-03-15 2002-03-15 合わせ硝子用接着剤組成物 Expired - Fee Related JP4304906B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002071843A JP4304906B2 (ja) 2002-03-15 2002-03-15 合わせ硝子用接着剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002071843A JP4304906B2 (ja) 2002-03-15 2002-03-15 合わせ硝子用接着剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003268330A true JP2003268330A (ja) 2003-09-25
JP4304906B2 JP4304906B2 (ja) 2009-07-29

Family

ID=29202012

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002071843A Expired - Fee Related JP4304906B2 (ja) 2002-03-15 2002-03-15 合わせ硝子用接着剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4304906B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007254202A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Bridgestone Corp 中間膜形成用樹脂組成物、合わせガラス用中間膜、および合わせガラス
JP2011094121A (ja) * 2009-10-01 2011-05-12 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 樹脂組成物並びにこれを用いた多層構造体
JP2012224497A (ja) * 2011-04-19 2012-11-15 Bridgestone Corp 合わせガラス用中間膜及びこれを用いた合わせガラス
JP2019073650A (ja) * 2017-10-18 2019-05-16 東ソー株式会社 ホットメルト接着剤用樹脂組成物、ガラス又は有機ガラス用接着剤、及び積層体
CN110240876A (zh) * 2018-03-09 2019-09-17 安徽屹珹新材料科技有限公司 光学级热熔胶、光学级热熔胶带及应用

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007254202A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Bridgestone Corp 中間膜形成用樹脂組成物、合わせガラス用中間膜、および合わせガラス
JP4519093B2 (ja) * 2006-03-23 2010-08-04 株式会社ブリヂストン 中間膜形成用樹脂組成物、合わせガラス用中間膜、および合わせガラス
JP2011094121A (ja) * 2009-10-01 2011-05-12 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 樹脂組成物並びにこれを用いた多層構造体
JP2012224497A (ja) * 2011-04-19 2012-11-15 Bridgestone Corp 合わせガラス用中間膜及びこれを用いた合わせガラス
JP2019073650A (ja) * 2017-10-18 2019-05-16 東ソー株式会社 ホットメルト接着剤用樹脂組成物、ガラス又は有機ガラス用接着剤、及び積層体
CN110240876A (zh) * 2018-03-09 2019-09-17 安徽屹珹新材料科技有限公司 光学级热熔胶、光学级热熔胶带及应用
CN110240876B (zh) * 2018-03-09 2023-10-27 安徽屹珹新材料科技有限公司 光学级热熔胶、光学级热熔胶带及应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP4304906B2 (ja) 2009-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6266762B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、医療容器用栓体及び医療容器
CN103865142B (zh) 一种可交联聚乙烯共混组合物
EP3559107B1 (en) Modified ethylene vinyl acetate compositions, polymer blends and films made therefrom
JP7274615B2 (ja) 官能化ハロゲン化オレフィン系接着剤、それを含有する物品、及びそれを使用するための方法
WO2013181784A1 (zh) 一种加工性能改善的交联聚乙烯组合物
JP6855820B2 (ja) 架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ホットメルト接着剤樹脂組成物、接着剤及びその成形体
EP2657287A1 (en) Composition
JP3264452B2 (ja) 接着剤組成物
JP4304906B2 (ja) 合わせ硝子用接着剤組成物
JP4491665B2 (ja) 硝子貼り合わせ用接着剤組成物
JP7386258B2 (ja) ゴム-金属複合体、タイヤ、及びゴム物品
JP6992396B2 (ja) ホットメルト接着剤樹脂組成物、ガラス又は有機ガラス用接着剤、及び積層体
JP2017110031A (ja) 酸変性ポリオレフィン、熱可塑性樹脂組成物、接着剤および積層体
JP2019167447A (ja) 接着シート用変性ポリエチレン組成物及び接着シート
JP2019073650A (ja) ホットメルト接着剤用樹脂組成物、ガラス又は有機ガラス用接着剤、及び積層体
JPH04198046A (ja) 合せガラス
JP3744022B2 (ja) 合わせガラス
JP4919532B2 (ja) ポリエチレン系樹脂組成物
JP2021130206A (ja) 合わせガラス中間膜用フィルム及びそれよりなる合わせガラス
JP2007321118A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物
JPS5836014B2 (ja) 変性ポリプロピレン組成物の製造方法
JPH1045963A (ja) 樹脂組成物
JPH11335427A (ja) 変性エチレン/酢酸ビニル共重合体
JPH03285849A (ja) 合せガラス
JP2024137909A (ja) 変性エチレン系重合体組成物とその製造方法、それを含むオレフィン系重合体組成物、及びそれを用いた積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080812

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090407

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090420

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4304906

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130515

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140515

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees