JP2003267964A - 6,7−ジヒドロキシクマリンの製造法及びその中間体 - Google Patents

6,7−ジヒドロキシクマリンの製造法及びその中間体

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JP2003267964A
JP2003267964A JP2002068055A JP2002068055A JP2003267964A JP 2003267964 A JP2003267964 A JP 2003267964A JP 2002068055 A JP2002068055 A JP 2002068055A JP 2002068055 A JP2002068055 A JP 2002068055A JP 2003267964 A JP2003267964 A JP 2003267964A
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JP
Japan
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dihydroxycoumarin
methylenedioxycoumarin
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producing
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JP2002068055A
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English (en)
Inventor
Masashi Shirai
昌志 白井
Toshio Furuya
敏男 古谷
Koji Shiba
晃司 斯波
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、簡便な方法によって、式(1) 【化1】 で示される6,7-メチレンジオキシクマリンから、高収率
で式(2) 【化2】 で示される6,7-ジヒドロキシクマリンを製造する、工業
的に好適な6,7-ジヒドロキシクマリンの製造法を提供す
ることを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、式(1) 【化3】 で示される6,7-メチレンジオキシクマリンに五塩化リン
を反応させた後、次いで、水を加えて加水分解すること
を特徴とする、式(2) 【化4】 で示される6,7-ジヒドロキシクマリンの製造法によって
解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、6,7-メチレンジオ
キシクマリンから、6,7-ジヒドロキシクマリンを製造す
る方法に関する。6,7-ジヒドロキシクマリンは、変形性
関節症治療薬(例えば、抗リウマチ剤)の合成中間体と
して有用な化合物である(例えば、特表平8-512057号公
報)。
【0002】
【従来の技術】従来、6,7-ジヒドロキシクマリンを製造
する方法としては、7-アルコキシ-6-ヒドロキシクマリ
ンを脱アルキル化して6,7-ジヒドロキシクマリンへ誘導
する方法が広く知られているが(例えば、Chem.Pharm.B
ull.,38,842(1990)、Tetrahedron,32,2407(1976))、6,
7-メチレンジオキシクマリンを脱メチレン化して、6,7-
ジヒドロキシクマリンを製造する方法は全く知られてい
なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、即
ち、簡便な方法によって、6,7-メチレンジオキシクマリ
ンから、高収率で6,7-ジヒドロキシクマリンを製造す
る、工業的に好適な6,7-ジヒドロキシクマリンの製造法
を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、式
(1)
【0005】
【化6】
【0006】で示される6,7-メチレンジオキシクマリン
に五塩化リンを反応させた後、次いで、水を加えて加水
分解することを特徴とする、式(2)
【0007】
【化7】
【0008】で示される6,7-ジヒドロキシクマリンの製
造法によって解決される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の反応において使用する五
塩化リンの使用量は、6,7-メチレンジオキシクマリン1m
olに対して、好ましくは1〜20mol、更に好ましくは1〜1
0molである。
【0010】本発明の反応は、溶媒の存在下で行うのが
好ましく、使用される溶媒としては反応を阻害せず、そ
れ自体が塩素化され難い溶媒ならば特に限定されず、例
えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン、t-ブチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;クロロベ
ンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類;n-ヘキサン、
n-へプタン、n-オクタン、n-デカン、シクロヘキサン、
シクロヘプタン、シクロオクタン等の脂肪族炭化水素
類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロ
ロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のカルボン酸エステル類が挙げられるが、好ましく
は芳香族炭化水素類、ハロゲン化脂肪族炭化水素類、カ
ルボン酸エステル類、更に好ましくは芳香族炭化水素
類、カルボン酸エステル類が使用される。なお、これら
の溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良
い。
【0011】前記溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪
拌性により適宜調節するが、6,7-メチレンジオキシクマ
リン1gに対して、好ましくは1〜50ml、更に好ましくは2
〜20mlである。
【0012】本発明の反応は、例えば、6,7-メチレンジ
オキシクマリン、五塩化リン及び溶媒を混合して、攪拌
しながら反応させる等の方法によって行われる。その際
の反応温度は、好ましくは5〜150℃、更に好ましくは10
〜80℃であり、反応圧力は特に制限されない。なお、五
塩化リンは反応開始時に全量を添加しても良いが、好ま
しくは長時間かけてゆるやかに分割添加する方が、高い
収率を与える場合がある(例えば、実施例2と4の対
比)。
【0013】本発明の加水分解は、6,7-メチレンジオキ
シクマリンと五塩化リンとを反応させた後に、水(必要
ならば、冷却した水又は氷水でも良い)を添加して攪拌
させる等の方法によって行われる。その際の加水分解温
度は、好ましくは5〜100℃、更に好ましくは10〜80℃で
あり、反応圧力は特に制限されない。
【0014】前記水の使用量は、反応液の均一性や攪拌
性により適宜調節するが、6,7-メチレンジオキシクマリ
ン1gに対して、好ましくは1〜50g、更に好ましくは2〜2
0gである。
【0015】なお、最終生成物である6,7-ジヒドロキシ
クマリンは、例えば、加水分解終了後、濾過、抽出、濃
縮、晶析、再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等
の一般的な方法によって単離・精製される。
【0016】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。
【0017】実施例1(6,7-ジヒドロキシクマリンの合
成) 攪拌装置及び温度計を備えた内容積25mlのフラスコに、
6,7-メチレンジオキシクマリン1000mg(5.26mmol)及びト
ルエン10mlを加えた後、攪拌しながら五塩化リン5.48g
(26.32mmol)を添加し、25℃で118時間反応させた。次い
で、反応液に氷水10gを加え、24時間加水分解させた。
反応終了後、反応液にアセトニトリル300mlを加えて均
一溶液とし、高速液体クロマトグラフィーにより分析
(絶対定量法)したところ、未反応の6,7-メチレンジオ
キシクマリンが73mg残存しており、6,7-ジヒドロキシク
マリンが775mg生成していた(転化率:92%、反応収率:
83%、選択率:90%)。
【0018】実施例2(6,7-ジヒドロキシクマリンの合
成) 攪拌装置及び温度計を備えた内容積25mlのフラスコに、
6,7-メチレンジオキシクマリン1000mg(5.26mmol)及びト
ルエン10mlを加えた後、50℃まで昇温し、攪拌しながら
五塩化リン3.29g(15.80mmol)を7時間かけてゆるやかに
分割添加して、同温度で30分間反応させた。次いで、反
応液に氷水10gを加え、24時間加水分解させた。反応終
了後、反応液にアセトニトリル300mlを加えて均一溶液
とし、高速液体クロマトグラフィーにより分析(絶対定
量法)したところ、未反応の6,7-メチレンジオキシクマ
リンが85mg残存しており、6,7-ジヒドロキシクマリンが
781mg生成していた(転化率:91%、反応収率:83%、選
択率:92%)。
【0019】実施例3(6,7-ジヒドロキシクマリンの合
成) 攪拌装置及び温度計を備えた内容積25mlのフラスコに、
6,7-メチレンジオキシクマリン1000mg(5.26mmol)及びト
ルエン10mlを加えた後、70℃まで昇温し、攪拌しながら
五塩化リン2.19g(10.52mmol)を5.5時間かけてゆるやか
に分割添加して、同温度で30分間反応させた。次いで、
反応液に氷水10gを加え、24時間加水分解させた。反応
終了後、反応液にアセトニトリル300mlを加えて均一溶
液とし、高速液体クロマトグラフィーにより分析(絶対
定量法)したところ、未反応の6,7-メチレンジオキシク
マリンが132mg残存しており、6,7-ジヒドロキシクマリ
ンが752mg生成していた(転化率:86%、反応収率:80
%、選択率:93%)。
【0020】実施例4(6,7-ジヒドロキシクマリンの合
成) 攪拌装置及び温度計を備えた内容積25mlのフラスコに、
6,7-メチレンジオキシクマリン1000mg(5.26mmol)及びト
ルエン10mlを加えた後、攪拌しながら五塩化リン5.48g
(26.32mmol)を添加し、50℃で8時間反応させた。次い
で、反応液に氷水10gを加え、24時間加水分解させた。
反応終了後、反応液にアセトニトリル300mlを加えて均
一溶液とし、高速液体クロマトグラフィーにより分析
(絶対定量法)したところ、未反応の6,7-メチレンジオ
キシクマリンが447mg残存しており、6,7-ジヒドロキシ
クマリンが483mg生成していた(転化率:55%、反応収
率:51%、選択率:93%)。
【0021】実施例5(6,7-クロロメチレンジオキシク
マリンの合成) 攪拌装置及び温度計を備えた内容積25mlのフラスコに、
6,7-メチレンジオキシクマリン1000mg(5.26mmol)及びト
ルエン10mlを加えた後、50℃まで昇温し、攪拌しながら
五塩化リン3.29g(15.80mmol)を7時間かけてゆるやかに
分割添加して、同温度で15分間反応させた。反応終了
後、反応液を室温まで冷却し、同温度で15時間攪拌させ
た後、生成物を濾過した。次いで、濾過物を減圧下で乾
燥させ、黄色粉末として、6,7-クロロメチレンジオキシ
クマリン1074mgを得た(単離収率:91%)。6,7-クロロメ
チレンジオキシクマリンは以下の物性値で示される新規
な化合物である。
【0022】1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));6.391(1H,d,J=9.
52Hz)、7.103(1H,s)、7.149(1H,s)、7.666(1H,d,J=9.77
Hz)、8.037(1H,s)
【0023】
【発明の効果】本発明により、簡便な方法によって、6,
7-メチレンジオキシクマリンから、高収率で6,7-ジヒド
ロキシクマリンを製造する、工業的に好適な6,7-ジヒド
ロキシクマリンの製造法を提供することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C062 EE27 4C071 AA01 AA08 BB01 BB05 CC13 EE04 FF17 HH01 HH08 KK11 KK14 LL07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 で示される6,7-メチレンジオキシクマリンに五塩化リン
    を反応させた後、次いで、水を加えて加水分解すること
    を特徴とする、式(2) 【化2】 で示される6,7-ジヒドロキシクマリンの製造法。
  2. 【請求項2】反応を溶媒中で行う請求項1記載の6,7-ジ
    ヒドロキシクマリンの製造法。
  3. 【請求項3】反応温度が10〜80℃である請求項1記載の
    6,7-ジヒドロキシクマリンの製造法。
  4. 【請求項4】式(3) 【化3】 で示される6,7-クロロメチレンジオキシクマリン。
  5. 【請求項5】式(1) 【化4】 で示される6,7-メチレンジオキシクマリンに五塩化リン
    を反応させる、式(3) 【化5】 で示される請求項4記載の6,7-クロロメチレンジオキシ
    クマリンの製造法。
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